実施の形態(以下「実施形態」とも呼ぶ。)の情報処理システムは、マイナンバー(「個人番号」とも言える)の確認と収集に関する業務を支援する。具体的には、ATM(Automatic Teller Machine)等の情報端末を利用して、マイナンバー等の顧客の属性情報を収集するサービスを複数の提携企業へ提供する。
各実施形態のシステムの概要を説明する。
第1実施形態:マイナンバーの取得と、その真正性の確認が必要なサービスに対する新規申込みを支援する。ユーザは個人番号カードを使用する。
第2実施形態:マイナンバーの取得と、その真正性の確認が必要な既存サービス(ユーザが申込済のサービス)に対するマイナンバーの紐付けを支援する。ユーザは個人番号カードを使用する。
第3実施形態:ATM等による取引時に、マイナンバーが紐付けされていない口座に対するマイナンバーの紐付けを支援する。ユーザは個人番号カードを使用する。
以降の実施形態は、第1実施形態〜第3実施形態のそれぞれに対応するが、顧客が個人番号カードでなくキャッシュカードを使用する点で異なる。
第4実施形態:マイナンバーの取得と、その真正性の確認が必要なサービスに対する新規申込みを支援する。ユーザはキャッシュカードを使用する。
第5実施形態:マイナンバーの取得と、その真正性の確認が必要な既存サービスに対するマイナンバーの紐付けを支援する。ユーザはキャッシュカードを使用する。
第6実施形態:ATM等による取引時に、マイナンバーが紐付けされていない口座に対するマイナンバーの紐付けを支援する。ユーザはキャッシュカードを使用する。
個人番号カードは、行政機関が個人に対して発行する身分証明書の一つであり、持ち主の氏名、住所、生年月日、性別、マイナンバー、顔写真などを券面に表示し、またこれらの情報がICチップに記録されたICカードである。また、キャッシュカードもICカードとし、少なくともカード発行機関の識別情報と、カード発行機関がカードの持ち主(典型的には顧客)を識別するための識別情報とが記録されることとする。また、マイナンバーの紐付けとは、企業の情報システムにおいて、顧客(サービスの申込者や利用者)の識別情報(企業が付与した顧客ID等)と、その顧客のマイナンバーとを対応付けて記憶することを含む。また、顧客が利用するサービスの識別情報(口座番号や契約番号等)と、その顧客のマイナンバーとを対応付けて記憶することを含む。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のサービス支援システム10の構成を示す。サービス支援システム10は、マイナンバーの取得と、その真正性の確認が必要なサービスの提供を支援する情報処理システムである。サービス支援システム10は、番号確認GW12、企業サーバ14で総称される企業サーバ14a、企業サーバ14b、企業サーバ14c、個人認証サーバ16、ATM20、マルチコピー機22、PC24を備える。
ATM20、マルチコピー機22、PC24は、メッセージの表示や、ユーザが入力した情報を読み込む等、ユーザとのインタフェース機能を提供する情報端末である。ATM20、マルチコピー機22は、例えばコンビニエンスストアに設置され、公衆が利用可能なキオスク端末とも言える。PC24は、例えばユーザの居宅に設置され、カードリーダ26と接続される。なお、サービス支援システム10は、ユーザ側の情報端末として、ATM20、マルチコピー機22、PC24以外の装置をさらに備えてもよい。例えば、スマートフォンやタブレット端末、ロボット等をさらに備えてもよい。
番号確認GW12は、ATM20等を利用するユーザと、サービス提供主体の企業とを仲介する情報処理装置である。番号確認GW12は、身元確認依頼企業に代わってユーザの属性情報(マイナンバー等)を取得・確認し、その属性情報をユーザが所望するサービスを提供する身元確認依頼企業へ提供するゲートウェイの役割を果す。ここで属性情報の確認は、マイナンバーの真正性の確認とユーザの本人性の確認を含む。番号確認GW12は、複数の企業のそれぞれが、顧客のマイナンバーの取得と、その真正性の確認が必要なサービス(金融サービス等)を低コストで提供できるよう支援する。番号確認GW12は、マイナンバーの確認に関する業務をサービス提供主体の企業に代わって行う番号確認代行業者が管理する装置であってもよい。
企業サーバ14は、顧客の属性情報の確認業務を番号確認GW12へ委託する企業(以下「身元確認依頼企業」とも呼ぶ。)の情報処理装置である。身元確認依頼企業は、顧客の属性情報の取得と、その真正性の確認が必要なサービスを提供する企業であり、典型的には銀行、証券会社、保険会社、クレジットカード会社等の金融機関である。
個人認証サーバ16は、行政機関等に設置される公的個人認証サーバであり、個人番号の失効リストを保持する。個人認証サーバ16は、番号確認GW12からの依頼に基づいて、個人番号カードに記憶される電子証明書の有効性を確認する処理を実行する。
第1実施形態の番号確認GW12には、身元確認依頼企業A〜Cが保持する企業サーバ14a〜14cと、個人認証サーバ16がインターネットや専用線網等の公知の通信網を介して接続される。また番号確認GW12には、ATM20、マルチコピー機22、PC24がインターネットや専用線網等の公知の通信網を介して接続される。
図2は、図1のATM20の機能構成を示すブロック図である。ATM20は、LCD30、カードリーダ32、カメラ34、制御部36、記憶部38、通信部40を備える。図1のマルチコピー機22およびPC24も、必要に応じて外部装置(カードリーダ26等)と接続されることにより、実質的に図2の機能を備える。
本明細書のブロック図において示される各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
例えば、制御部36内の各ブロックに対応するモジュールを含むコンピュータプログラムがDVD等の記録媒体に格納され、ATM20にインストールされてもよい。そして、ATM20のプロセッサ(CPU等)がストレージに格納されたコンピュータプログラムをメインメモリに読出し、実行することで、各ブロックの機能を発揮してもよい。記憶部38は、ATM20のストレージやメモリがデータを記憶することで実現されてよい。
LCD30は、ATM20の筐体に搭載された液晶ディスプレイであり、種々の電子コンテンツを表示する。またLCD30はタッチパネルの機能も有し、情報入力手段としても機能する。カードリーダ32は、ICカードや磁気ストライプカードからデータを読み込む。カメラ34は、ATM20を使用するユーザの外観(実施の形態ではユーザの顔)を撮像する。
制御部36は、ATMとして金融取引に関連するデータ処理を実行するとともに、ユーザの属性情報の確認に関連するデータ処理、例えばユーザインタフェース制御を実行する。記憶部38は、制御部36により参照、更新されるデータを記憶する記憶領域である。通信部40は、所定の通信プロトコルにしたがって外部装置と通信する。例えば制御部36は、通信部40を介して、番号確認GW12とデータを送受する。
記憶部38は表示データ保持部42を含む。表示データ保持部42は、LCD30に表示させ、ユーザへ提示すべき電子コンテンツを保持する。なお、ユーザへ提示すべき電子コンテンツは、後述するように番号確認GW12の表示データ保持部66に保持されてもよく、ATM20と番号確認GW12のそれぞれが複数の電子コンテンツを分散して保持してもよい。また、ユーザへ提示すべき電子コンテンツの少なくとも一部は、身元確認企業の企業サーバ14から動的に取得されてもよい。
制御部36は、操作検出部44、表示制御部46、カード情報送信部48、撮像制御部50、画像送信部52を含む。不図示だが、金融取引に関連するデータ処理のための機能ブロックをさらに備える。
操作検出部44は、ユーザがLCD30に対して入力した操作を検出し、操作内容を示す情報を他の機能ブロックへ通知する。表示制御部46は、LCD30の画面表示を制御する。例えば、操作検出部44により検出されたユーザ操作に応じて、LCD30に表示させるコンテンツを切り替える。
カード情報送信部48は、カードリーダ32により読み込まれた個人番号カードやキャッシュカードの情報(以下「カード情報」とも呼ぶ。)を、ユーザにより申込まれたサービスを示す情報とともに番号確認GW12へ送信する。撮像制御部50は、カメラ34による撮像処理を制御する。画像送信部52は、カメラ34により撮像されたユーザの外観画像(実施の形態ではユーザの顔画像)を番号確認GW12へ送信する。
図3は、図1の番号確認GW12の機能構成を示すブロック図である。番号確認GW12は、制御部60、記憶部62、通信部64を備える。制御部60は、ユーザの属性情報の取得、確認、提供に関するデータ処理を実行する。記憶部62は、制御部60により参照、更新されるデータを記憶する記憶領域である。通信部64は、所定の通信プロトコルにしたがって外部装置と通信する。例えば制御部60は、通信部64を介して、企業サーバ14、個人認証サーバ16、ATM20等とデータを送受する。
以下、特に断らない場合、ユーザ側の情報端末をATM20として番号確認GW12の構成を説明する。ユーザ側の情報端末がマルチコピー機22やPC24である場合、番号確認GW12の通信相手が変わるが、番号確認GW12の機能は同様である。
記憶部62は表示データ保持部66を含む。表示データ保持部66は、ATM20のLCD30に表示させるべき電子コンテンツを保持する。
制御部60は、カード情報取得部68、有効性確認部70、個人情報取得部72、画像取得部74、本人照合部76、個人情報通知部78、結果取得部80、結果通知部82を含む。不図示だが、制御部60はウェブサーバの機能を備えてもよく、ユーザ側の情報端末(典型的にはPC24)に対して、表示データ保持部66に保持されたウェブページを提供し、表示させてもよい。
カード情報取得部68は、ATM20から送信されたカード情報を、ユーザにより申込まれたサービスを示す情報とともに取得する。第1実施形態のカード情報取得部68は、ある身元確認依頼企業が提供するサービスに対する新規申込みをATM20が受け付けた場合に、ATM20において入力されたユーザ(すなわちサービス申込者)の個人番号カードの電子証明書と、ユーザの公開鍵と、PINコードを取得する。申込み対象サービスの提供主体が、図1の身元確認依頼企業A〜Cのいずれである場合も、カード情報取得部68は、ATM20で読み込まれた個人番号カードの電子証明書とユーザの公開鍵を取得する。
個人情報取得部72は、カード情報取得部68により取得された電子証明書を開封し、その電子証明書に格納されたユーザ(すなわちサービス申込者)に関する属性情報を取得する。具体的には、ユーザの秘密鍵で暗号化された電子証明書のデータを、その電子証明書とともに取得されたユーザの公開鍵およびPINコードで復号することによりユーザの属性情報を取得する。取得する属性情報は、ユーザに付与されたマイナンバーと、ユーザの顔写真と、基本4情報と呼ばれる氏名、性別、生年月日、住所を含む。
有効性確認部70は、カード情報取得部68により取得された電子証明書の有効性、言い換えれば、電子証明書に格納されたマイナンバーと基本4情報が有効か否かを個人認証サーバ16と連携して確認する。例えば、有効性確認部70は、カード情報取得部68により取得された電子証明書に関する情報を個人認証サーバ16へ送信し、その電子証明書が有効であるか否かを示す情報を個人認証サーバ16から受信してもよい。また、有効性確認部70は、個人情報取得部72により取得されたマイナンバーを個人認証サーバ16へ送信し、そのマイナンバーが個人認証サーバ16が保持する失効リストに記載されていない旨の返信を受信した場合、電子証明書が有効と判定してもよい。
画像取得部74は、ATM20のユーザ(第1実施形態ではサービスの申込者)の撮像を指示するためのデータをATM20へ送信する。画像取得部74は、ATM20で撮像され、ATM20から送信されたユーザの外観を示す画像(第1実施形態ではユーザの顔画像)を取得する。
本人照合部76は、画像取得部74により取得されたユーザ顔画像と、そのユーザに関する属性情報とが整合するか否かを確認する。言い換えれば、ユーザの顔画像に基づいて、被写体であるユーザの本人らしさを確認する。さらに言い換えれば、被写体であるユーザが、個人番号カードの所有者本人(すなわち個人番号カードを交付された本人)であることの確度を推定する。
例えば、本人照合部76は、画像取得部74により取得されたユーザの顔画像に対し公知の画像解析処理を実行して特徴点を抽出し、被写体の年齢や性別等の属性を推定してもよい。そして、被写体の属性の推定結果と、個人情報取得部72により取得された個人番号カードに基づく属性情報とを比較してもよい。また本人照合部76は、画像取得部74により取得されたユーザの顔画像と、カード情報取得部68により取得された電子証明書に含まれるユーザの顔写真とを特徴点等により比較・マッチングしてもよい。
本人照合部76は、被写体の属性の推定結果と、個人番号カードに基づく属性情報が整合する場合に、被写体であるユーザが、個人番号カードの所有者本人である(確率が高い)と判定してもよい。例えば、比較する対象となるデータ間の差異が、予め定められた許容範囲内であれば、被写体であるユーザが、個人番号カードの所有者本人であると判定してもよい。また、その差異が許容範囲を超える場合は、被写体であるユーザが、個人番号カードの所有者本人でないと判定してもよい。画像取得部74により取得されたユーザの顔画像と、電子証明書に含まれるユーザの顔写真とを比較する場合も同様である。
個人情報通知部78は、有効性確認部70により電子証明書が有効であることが確認された場合に、申込み対象サービスを提供する身元確認依頼企業に対して、個人情報取得部72により取得されたユーザに関する属性情報を通知する。個人情報通知部78は、ユーザにより申込み可能な複数のサービスと、そのサービスを提供する身元確認依頼企業との対応関係を示す情報を保持してもよい。対応関係を示す情報は、身元確認依頼企業が提供するサービスが変更される都度、更新されてもよい。また、番号確認GW12を利用する身元確認依頼企業が変化する都度、言い換えれば、番号確認GW12と接続される企業サーバ14が変化する都度、更新されてもよい。
個人情報通知部78は、サービスと企業との対応関係を示す情報を参照して通知先を識別し、通知先となる企業サーバ14に対して、ユーザにより申込まれたサービスを示す情報と、ユーザに関する属性情報を送信する。例えば、身元確認依頼企業Aが提供するサービスが申込まれた場合は企業サーバ14aを送信先として決定し、身元確認依頼企業Bが提供するサービスが申込まれた場合は企業サーバ14bを送信先として決定する。
個人情報通知部78が送信する情報は、具体的には(1)真正性と本人性の確認結果、(2)確認したエビデンス、(3)ユーザの属性情報を含む。例えば(1)は、有効性確認部70による電子証明書の有効性確認結果や、本人照合部76による顔画像に基づく本人らしさの推定結果(被写体であるユーザが、個人番号カードの所有者本人である確度等)を含んでもよい。また(2)は、有効性確認部70による有効性確認日時や、画像取得部74により取得されたユーザの顔画像を含んでもよい。また(3)は、個人情報取得部72により取得されたマイナンバー、基本4情報、ユーザの顔写真を含んでもよい。
変形例として、個人情報通知部78は、本人照合部76による顔画像に基づく本人らしさの推定結果が所定の通知条件を充足したことを条件として、申込まれたサービスを示す情報とユーザの属性情報を身元確認依頼企業へ通知してもよい。例えば、被写体であるユーザが、個人番号カードの所有者本人である確度が所定の閾値以上と推定された場合に通知条件が充足したと判定してもよい。また、上記確度が所定の閾値未満と推定された場合は、属性情報の通知を抑制してもよく、後述の結果通知部82は、本人確認の失敗を示すエラー情報をATM20に提供し、表示させてもよい。
結果取得部80は、ユーザの属性情報の通知先である身元確認依頼企業におけるサービス開始処理の結果を企業サーバ14から取得する。例えば、申込み対象サービスが口座の新規開設の場合は口座開設結果を示す情報、具体的には部店番号や口座番号等を取得してもよい。結果通知部82は、結果取得部80により取得されたサービス開始処理の結果を示す情報をATM20へ送信し、ATM20の画面に表示させる。身元確認依頼企業の都合に応じて、単にサービスの申込みを受け付けた旨のメッセージをATM20の画面に表示させてもよいことはもちろんである。
以上の構成によるサービス支援システム10の動作を説明する。
図4は、第1実施形態のサービス支援システム10の動作を示すシーケンス図である。また図5は、ATM20のLCD30に表示される画面例を示す。ここでは、身元確認依頼企業Aは○○銀行、身元確認依頼企業Bは△△証券、身元確認依頼企業Cは××保険会社とする。またユーザは△△証券のサービスを申込むこととし、図4の企業サーバは企業サーバ14bを示すものとする。
ATM20の表示制御部46は、メニュー画面をLCD30に表示させる(図5の(a))。メニュー画面で「サービス申込み」が選択されると、ATM20の表示制御部46は、サービス選択画面をLCD30に表示させる(図5の(b))。ここでユーザは新規に申込むサービスとして「△△証券口座開設」を選択する(S10)。ATM20の表示制御部46は、選択されたサービスに対応付けられたサービス説明情報を表示データ保持部42から取得し、サービス説明情報を含む許諾画面をLCD30に表示させる(図5の(c))(S11)。
変形例として、ATM20は、選択されたサービスの識別情報を番号確認GW12へ通知し、番号確認GW12は、選択されたサービスに対応付けられたサービス説明情報を表示データ保持部66から取得し、ATM20へ提供してもよい。また、番号確認GW12は、選択されたサービスに対応付けられた身元確認依頼企業の企業サーバ14(ここでは企業サーバ14b)からサービス説明情報を取得し、ATM20へ提供してもよい。
許諾画面でユーザがサービスの新規申込みを許可する(例えばOKボタンを押下する)と(S12)、ATM20の表示制御部46は、個人番号カードまたはキャッシュカードの挿入を指示するPIN入力画面をLCD30に表示させる(図5の(d))(S13)。第1実施形態では、ユーザは個人番号カードをATM20へ挿入し、個人番号カードのPINコード(暗証番号)をATM20へ入力する(S14)。ATM20のカード情報送信部48は、カードリーダ32で読み込まれた個人番号カードの電子証明書と、ユーザにより入力されたPINコードを番号確認GW12へ送信する(S15)。カード情報送信部48は、ユーザにより申込まれたサービス(ここでは「△△証券口座開設」)の識別情報をさらに番号確認GW12へ送信する。
番号確認GW12のカード情報取得部68は、ATM20から送信された個人番号カードの電子証明書とPINコードを取得する。個人情報取得部72は、電子証明書に添付された公開鍵とPINコードを使用して電子証明書を開封し、電子証明書のデータに格納されたユーザに関する属性情報(マイナンバーを含む)を取得する(S16)。有効性確認部70は、個人認証サーバ16と連携して、電子証明書が有効か否か、言い換えれば、マイナンバーが失効していないかを確認する(S17)。
図4には不図示だが、電子証明書が有効である場合、番号確認GW12の個人情報通知部78は、個人情報取得部72により取得されたユーザの属性情報を、企業サーバ14へ送信する前にATM20へ送信してもよい。ATM20の表示制御部46は、番号確認GW12から提供された属性情報を示すカード情報確認画面をLCD30に表示させてもよい(図5の(e))。また、カード情報確認画面で続行を指示する所定操作が入力された場合、ATM20はその旨を番号確認GW12へ通知してもよい。これにより、企業へ開示される自身の属性情報、言い換えれば個人情報をユーザに確認させ、続行の有無を判断させることができる。
S17にて電子証明書が有効であることが確認された場合、または図5の(e)に示すカード情報確認画面で続行が指示された場合、番号確認GW12の画像取得部74は、ユーザの撮像をATM20に指示する(S18)。ATM20の表示制御部46は、顔写真の撮影をユーザに依頼するメッセージを含む写真撮影画面をLCD30に表示させる(図5の(f))(S19)。写真撮影画面でユーザが撮影ボタンを押下すると、撮像制御部50はカメラ34を制御してユーザの顔を撮像する(S20)。画像送信部52は、カメラ34により撮像されたユーザの顔画像を番号確認GW12へ送信する(S21)。
番号確認GW12の画像取得部74は、ATM20から送信されたユーザの顔画像を取得する。本人照合部76は、ユーザの顔画像から推定される属性と、個人番号カードから読み込まれた属性とを照合する(S22)。S17にて電子証明書が有効であることが確認された場合、個人情報通知部78は、申込まれたサービスの識別情報(ここでは「口座開設」)と、ユーザのマイナンバーや基本4情報と、真正性および本人性の確認結果を△△証券の企業サーバ14bへ送信する(S23)。
企業サーバ14bは、番号確認GW12から受信した情報に基づいて、証券口座開設処理を実行し(S24)、その結果を示す情報を番号確認GW12へ送信する(S25)。番号確認GW12の結果取得部80は、企業サーバ14bから送信された証券口座開設処理の結果を取得し、結果通知部82は、その結果をATM20へ転送する(S26)。ATM20の表示制御部46は、証券口座開設処理の結果、例えば口座開設の成否、部店番号、口座番号等をLCD30に表示させる(図5の(g))(S27)。
ユーザが使用する端末がATM20でなく、マルチコピー機22やPC24である場合も同様の動作になる。また、ユーザが○○銀行(身元確認依頼企業A)または××保険会社(身元確認依頼企業C)のサービスを新規に申込んだ場合も同様の動作になる。言い換えれば、ユーザが新規申込みをしたサービスの提供主体が○○銀行または××保険会社の場合も同様の動作になる。ただしS23の送信先は、企業サーバ14aまたは企業サーバ14cになる。
既述したように、顧客からマイナンバーを収集する仕組みを各企業が個別に構築する場合、各企業に多大なコストが発生しうる。第1実施形態のサービス支援システム10によると、複数の企業装置が接続可能な番号確認GW12を設け、番号確認GW12は、マイナンバーの真正性とサービス申込者の本人性の確認を代行する。顧客の身元確認や番号確認が必要なサービスを提供する企業は、番号確認GW12を利用することで、自社専用のシステムを構築することなく、顧客のマイナンバー等を低コストで収集できる。すなわちサービス支援システム10により、身元確認・番号確認が必要なサービスを各企業が低コストで提供できるように支援できる。なお、サービス支援システム10では、身元確認依頼企業が、番号確認GW12を提供する番号確認代行業者に対価を支払うビジネスモデルが実現される。
また、サービスを申込むユーザが、ATM20やマルチコピー機22等、公衆が使用可能な情報端末を使用する場合、ユーザが個人でカードリーダを用意する必要がなく、手軽に所望のサービスを申込むことができる。また、身元確認依頼企業は、ATM20を所有しない企業であってもよい。例えば、身元確認依頼企業としての保険会社は、地銀等のATMを使用するユーザから自社のサービスへの申込みを受け付けることができる。
さらにまた、ATM20、マルチコピー機22、PC24に設けられたカメラを利用して、本人性の確認精度を一層高めることができる。なお、カメラを利用した本人らしさの確認は、マイナンバー関連法が要求する本人確認のレベルを超えるものである。そのため、図4のS18〜S22の処理をスキップする(実行しない)構成としてもよい。
以下変形例を説明するが、以下の変形例は他の実施形態(例えば第4実施形態)にも適用可能である。企業サーバ14におけるサービス開始処理のために、ユーザのマイナンバーと基本4情報以外の付加情報が必要であれば、適宜ATM20にて付加情報を入力させ、番号確認GW12がユーザの属性情報とともに付加情報を企業サーバ14へ送信してもよい。付加情報の入力フォーマットは、ATM20の表示データ保持部42や番号確認GW12の表示データ保持部66に予め保持されてもよく、申込先企業の企業サーバ14から動的に取得されてもよい。
別の変形例を説明する。図4のS11、図5の(c)で示したサービス説明情報は別途ユーザに事前確認させてもよく、サービス申込時におけるサービス説明情報の表示をスキップしてもよい。例えば、ビーコンやNFC(Near Field Communication)を使用して、ATM20からユーザが所持するスマートフォンへサービス説明情報を送信し、ユーザに確認させる方法を採用してもよい。
さらに別の変形例を説明する。身元確認依頼企業のウェブサイトにて、ユーザの身元確認(マイナンバーの確認)以外のサービス申込み手続を完了させてもよい。この場合、身元確認依頼企業のウェブサイトは、ユーザに対して紐付け用の識別子(企業の識別子を含む)を事前に発行する。ユーザは、個人番号カードをATM20へ挿入する際に、その紐付け用識別子をあわせて入力する。番号確認GW12は、個人番号カードのカード情報とともに紐付け用識別子をATM20から取得する。そして、紐付け用識別子により特定される企業の企業サーバ14へ、ユーザの属性情報とともに紐付け用識別子を送信する。この変形例によると、ATM20におけるユーザの作業量、言い換えればユーザがATM20へ入力するべき情報量を低減でき、ユーザの利便性を向上することができる。
さらに別の変形例を説明する。上記第1実施形態で提案した身元確認依頼企業へユーザのマイナンバーを紐付ける技術は、金融機関に限らず、一般の事業会社(例えば製造業者や販売業者)にも適用可能である。この場合、情報端末を操作するユーザは、事業会社に関連する個人であり、典型的には事業会社から給与が支払われる社員、従業員になる。一般の事業会社も社員に給与を支払うため源泉徴収票等の法定調書を作成する必要があり、今後はそのような法定調書に社員のマイナンバーを設定する必要がある。そのため社員のマイナンバーを収集する必要があるが、多数の社員に個々に面談して、本人性・真正性を確認する場合、企業に多大なコストが発生しうる。そこで、一般の事業会社は、第1実施形態の身元確認依頼企業として番号確認GW12を利用することで、本人性・真正性が確認された社員のマイナンバーを効率的に収集できる。
具体的には、ユーザにより操作される情報端末(例えばATM20、マルチコピー機22、PC24)は、「勤務先への番号登録」を含むメニュー画面を表示させる。なおPC24の場合は、番号確認GW12が提供するウェブサイトにアクセスする。ユーザは、個人番号カードを情報端末に読み取らせる際に、番号登録先企業の識別情報(会社名等)と自身の社員番号を情報端末へ入力する。情報端末は、個人番号カードのカード情報と、番号登録先企業の識別情報、社員番号を対応付けて番号確認GW12へ送信する(図4のS15に相当)。図4のS16〜S22の処理は第1実施形態と同様である。
本変形例の番号確認GW12は、複数の身元確認依頼企業(一般の事業会社)それぞれの社員のマイナンバーを一括して収集し、収集した各個人のマイナンバーを個々の身元確認依頼企業へ振分けるゲートウェイとして機能する。すなわち番号確認GW12の個人情報通知部78は、番号登録先企業の識別情報と企業サーバ14との対応関係を保持し、情報端末から送信された番号登録先企業の識別情報に応じて情報通知先の企業サーバ14を識別する。番号確認GW12の個人情報通知部78は、情報通知先の企業サーバ14に対して、ユーザの属性情報(少なくともマイナンバーを含む)と、情報端末においてユーザが入力した社員番号とを対応付けて送信する(図4のS23に相当)。これにより、身元確認依頼企業の企業サーバ14には、社員のマイナンバーがその社員の社員番号と対応付けた形で自動的に記録されていき、社員のマイナンバーの効率的な収集が実現される。
本変形例の番号確認GW12は以下のように表現することができる。すなわち、所定の情報端末において第1の企業に対する個人番号の登録が第1のユーザにより要求された場合に、情報端末において入力された第1のユーザの個人番号カードの電子証明書と、上記の企業における第1のユーザの識別情報とを取得する取得部と、第1の企業に対する個人番号の登録が要求された場合に、取得部により取得された電子証明書の有効性を外部の認証装置と連携して確認する確認部と、電子証明書が有効である場合に、電子証明書に格納された第1のユーザに関する属性情報と、取得部により取得された第1の企業における第1のユーザの識別情報とを第1の企業へ通知する通知部とを備える情報処理装置である。上記取得部は、所定の情報端末において第2の企業に対する個人番号の登録が第2のユーザにより要求された場合に、情報端末において入力された第2のユーザの個人番号カードの電子証明書と、第2の企業における第2のユーザの識別情報とを取得する。上記確認部は、第2の企業に対する個人番号の登録が要求された場合も、取得部により取得された電子証明書の有効性を外部の認証装置と連携して確認する。上記通知部は、第2の企業に対する個人番号の登録が要求され、かつ、電子証明書が有効である場合に、電子証明書に格納された第2のユーザに関する属性情報と、取得部により取得された第2の企業における第2のユーザの識別情報とを第2の企業へ通知する。
(第2実施形態)
第1実施形態と同様に、第2実施形態のサービス支援システム10も、マイナンバーの取得と、その真正性の確認が必要なサービスの提供を支援するものであり、図1の構成が当てはまる。第2実施形態の番号確認GW12は、ユーザの指示をトリガとして、ユーザが申込済で利用状態にあるサービス(例えば開設済の口座や締結済の契約)に対するユーザの属性情報の紐付けを支援する。第2実施形態の番号確認GW12の機能構成は、図3の構成が当てはまる。また、第2実施形態のATM20の機能構成は、図2の構成が当てはまる。
以下、第1実施形態と重複する説明は適宜省略し、異なる点を主に説明する。第2実施形態でも、ユーザ側の情報端末がATM20として説明するが、ユーザ側の情報端末がマルチコピー機22、PC24である場合も同様の構成、動作となる。
ATM20は、ATMの一般的な機能として有効性確認部(不図示)を備える。ATM20の有効性確認部は、ユーザがサービス利用中の身元確認依頼企業が発行したキャッシュカードの有効性を、その身元確認依頼企業の企業サーバ14と連携して確認する。例えば、有効性確認部は、キャッシュカードからユーザのID情報を読み込み、そのID情報を企業サーバ14へ送信して、ID情報が有効か否かを示す情報を企業サーバから受信してもよい。
番号確認GW12のカード情報取得部68は、ある身元確認依頼企業が提供するサービスの利用者によるマイナンバーの登録指示をATM20が受け付けた場合に、ATM20において入力された利用者の個人番号カードのカード情報を取得する。登録指示は、ATM20のユーザが利用中のサービス(例えば開設済の口座)に対して、自身のマイナンバーや基本4情報を紐付けることを指示するものである。またカード情報は、電子証明書、公開鍵、PINコードを含む。ユーザが利用中のサービスの提供主体が、図1の身元確認依頼企業A〜Cのいずれである場合も、カード情報取得部68は、ATM20で読み込まれた個人番号カードのカード情報を取得する。
図6は、第2実施形態のサービス支援システム10の動作を示すシーケンス図である。ここでは、身元確認依頼企業Aは○○銀行、身元確認依頼企業Bは△△証券、身元確認依頼企業Cは××保険会社とする。またユーザは○○銀行のサービスを利用中、具体的には○○銀行に口座を開設済であることとし、図6の企業サーバは企業サーバ14aを示すものである。
ATM20の表示制御部46は、メニュー画面をLCD30に表示させる(図5の(a))。メニュー画面で「既存口座への番号紐付け」が選択されると(S30)、ATM20の表示制御部46は、キャッシュカードの挿入を指示するメッセージをLCD30に表示させる(S31)。ユーザは○○銀行が発行したキャッシュカードをATM20へ挿入し、キャッシュカードのPINコードをATM20へ入力する(S32)。
ATM20の有効性確認部は、挿入されたキャッシュカードを発行した企業(ここでは○○銀行)の企業サーバ14aと連携して、挿入されたキャッシュカードの有効性を確認する(S33)。キャッシュカードが有効であることが確認された場合、ATM20の表示制御部46は、個人番号カードまたはキャッシュカードの挿入を指示するPIN入力画面をLCD30に表示させる(図5の(d))(S34)。第2実施形態では、ユーザは個人番号カードをATM20へ挿入し、個人番号カードのPINコードをATM20へ入力する(S35)。以降のS36〜S48の処理は、第1実施形態で説明した図4のS15〜S27の処理と同様である。
ただしS44では、ユーザの属性情報とともに、ユーザが利用中のサービスの識別情報(例えば○○銀行に開設済の口座番号)を企業サーバ14aへ送信する。S33で有効性が確認されたキャッシュカードから読み出されたユーザのID情報を送信してもよい。またS45では、ユーザ(またはユーザの既存口座)に対するユーザの属性情報の紐付け処理を実行する。例えば、ユーザの識別情報またはユーザの口座番号に対応付けてユーザのマイナンバーおよび基本4情報を記録する。またS46〜S48では、マイナンバーの紐付け処理の結果が転送され、ATM20に表示される。
ユーザが使用する端末がATM20でなく、マルチコピー機22やPC24である場合も同様の動作になる。また、ユーザが利用中のサービスが、△△証券(身元確認依頼企業B)または××保険会社(身元確認依頼企業C)のサービスである場合、言い換えれば、ユーザの属性情報の紐付け先となるサービスの提供主体が、△△証券または××保険会社の場合も同様の動作になる。ただしS44の送信先は、企業サーバ14bまたは企業サーバ14cになる。
第2実施形態のサービス支援システム10によると、ユーザが利用中のサービスに対するユーザの属性情報(マイナンバー、基本4情報等)の紐付けを支援できる。番号確認GW12は、ATM20等を介してユーザの属性情報を収集し、その真正性・本人性を確認する。複数の身元確認依頼企業は、自社の装置を番号確認GW12と接続することで、真正性や本人性が担保された既存顧客の属性情報を低コストで取得することができる。
また、第1実施形態と同様に、ユーザ側の情報端末としてATM20やマルチコピー機22を使用することで、ユーザは利用中のサービスに対して自身の属性情報を手軽に紐付けることができる。また、ATM20、マルチコピー機22、PC24に設けられたカメラを利用して、本人性の確認精度を一層高めることができる。
以下変形例を説明するが、以下の変形例は他の実施形態(例えば第5実施形態)にも適用可能である。第2実施形態では、図6のS33で示したように、属性情報紐付け先の企業が発行したキャッシュカードの有効性をATM20が確認した。変形例として、ATM20は、キャッシュカードのカード情報を番号確認GW12へ送信し、番号確認GW12は、企業サーバ14と連携してキャッシュカードの有効性を確認してもよい。この態様は、ユーザ側の情報端末がマルチコピー機22やPC24である場合等、ユーザ側の情報端末がキャッシュカードを処理する機能を標準で搭載しない場合に特に好適である。
別の変形例を説明する。図6のS32でキャッシュカードを使用するのは、ユーザのマイナンバー等の紐付け先となる企業(例えば○○銀行)と、ユーザが利用中のサービス(例えば口座番号)を識別するためである。したがって、ユーザの属性情報の紐付け先となる企業と、ユーザが利用中のサービスを識別可能であれば、キャッシュカードの使用は必須ではない。例えば、ATM20において、ユーザの属性情報の紐付け先となる企業と、ユーザが利用中のサービスの情報をユーザに直接画面入力させてもよい。またATM20において、身元確認依頼企業がユーザに予め発行したIDとパスワードをユーザに画面入力させてもよい。またATM20において、身元確認依頼企業が発行したキャッシュカード以外のIDカードを挿入させてもよい。
この場合、ATM20は、ユーザにより入力されたID情報(紐付け先企業、サービスの識別情報や、紐付け先企業がユーザに付与したID・パスワード等)を番号確認GW12へ送信してもよい。番号確認GW12の有効性確認部70は、ATM20から取得されたID情報に基づいて、紐付け先の企業を識別し、その企業の企業サーバ14に対してID情報の有効性を確認してもよい。ID情報が有効である場合、番号確認GW12はその旨をATM20へ通知し、S34以降の処理を実行させてもよい。この態様によると、キャッシュカードを発行しない企業(例えば証券会社や保険会社)であっても、身元確認依頼企業として番号確認GW12と連携し、既存口座や既存契約に紐付けるべき顧客の属性情報を低コストで取得できる。
(第3実施形態)
上述の実施形態と同様に、第3実施形態のサービス支援システム10も、マイナンバーの取得と、その真正性の確認が必要なサービスの提供を支援するものであり、図1の構成が当てはまる。第3実施形態の番号確認GW12は、ATM20等によるサービス利用時に、そのサービス提供企業に対して利用者の属性情報(マイナンバー等)が未登録であれば、そのサービス提供企業に対する利用者の属性情報の登録を支援する。
以下、第1実施形態と重複する説明は適宜省略し、異なる点を主に説明する。第3実施形態でも、ユーザ側の情報端末がATM20として説明するが、ユーザ側の情報端末がマルチコピー機22、PC24である場合も同様の構成、動作となる。
図7は、第3実施形態のATM20の機能構成を示すブロック図である。既述の機能ブロックと同一または対応する機能ブロックには同一の符号を付している。ATM20はID情報通知部54をさらに備える。ID情報通知部54は、ユーザが利用中のサービスを提供する企業やサービス(口座等)に対してユーザのマイナンバーが紐付け済であるかを確認するためのID情報を番号確認GW12へ送信する。例えば、ATM20に対してユーザが入力した、または、キャッシュカード等から読み込まれたID情報であり、具体的には企業の識別情報(企業コード等)、サービスの識別情報(口座番号等)、ユーザの識別情報等を含むID情報を送信してもよい。
図8は、第3実施形態の番号確認GW12の機能構成を示すブロック図である。既述の機能ブロックと同一または対応する機能ブロックには同一の符号を付している。番号確認GW12は登録状態確認部84をさらに備える。登録状態確認部84は、ATM20から送信されたID情報を取得する。登録状態確認部84は、ID情報に含まれる企業の識別情報と、問い合わせ先となる企業サーバ14との対応関係を示す情報を予め保持する。登録状態確認部84は、対応関係を示す情報を参照し、ID情報に含まれる企業の識別情報に対応付けられた企業サーバ14を問い合わせ先として識別する。
登録状態確認部84は、問い合わせ先の企業サーバ14と連携して、ユーザの属性情報が身元確認依頼企業に登録済か否かを確認する。言い換えれば、ユーザのマイナンバーが、ユーザが利用中のサービス(口座や契約等)と紐付け済か否かを確認する。例えば、企業サーバ14に予め設けられた番号登録状態確認用のウェブサービス(API)を、サービスの識別情報やユーザの識別情報を引数として呼び出すことにより、登録状態の確認結果を企業サーバ14から取得してもよい。登録状態確認部84は、ユーザの属性情報が身元確認依頼企業に未登録の場合、マイナンバーの紐付け可否をユーザに選択させるための番号紐付け選択画面をATM20に表示させる。
図9は、第3実施形態のサービス支援システム10の動作を示すシーケンス図である。ここでは、身元確認依頼企業Aは○○銀行、身元確認依頼企業Bは△△証券、身元確認依頼企業Cは××保険会社とする。またユーザは、ATM20においてキャッシュカードを使用して、○○銀行のサービスを利用中であることとし、図9の企業サーバは企業サーバ14aを示すものである。
ユーザは、ATM20を使用して通常の金融取引、例えば預金の引き出しや振込等を行う(S50)。ATM20のID情報通知部54は、ユーザがATM20で実行中の取引に関するID情報を番号確認GW12へ送信する(S51)。番号確認GW12の登録状態確認部84は、ATM20から送信されたID情報に基づいて、企業サーバ14aと連携し、○○銀行でユーザが開設済の口座にユーザのマイナンバーが紐付け済であるか否かを確認する(S52)。登録状態確認部84は、ユーザが開設済の口座にユーザのマイナンバーが紐付けされていないことを検出すると、番号紐付け確認画面の表示を指示する情報をATM20へ送信する(S53)。ATM20の表示制御部46は、番号紐付け選択画面をLCD30に表示させる(S54)。
番号紐付け選択画面にてユーザが番号の紐付けを指示すると(S55)、ATM20の表示制御部46は、個人番号カードまたはキャッシュカードの挿入を指示するPIN入力画面をLCD30に表示させる(図5の(d))(S56)。第3実施形態では、ユーザは個人番号カードをATM20へ挿入し、個人番号カードのPINコード(暗証番号)をATM20へ入力する(S57)。以降のS58〜S70の処理は、第1実施形態で説明した図4のS15〜S27の処理と同様である。
ただし第2実施形態と同様に、S66では、ユーザのマイナンバーを含む属性情報とともに、ユーザが利用中のサービスの識別情報(例えば○○銀行に開設済の口座番号)を企業サーバ14aへ送信する。S51で取得したID情報を送信してもよい。またS67では、ユーザの既存口座に対するマイナンバーおよび基本4情報の紐付け処理を実行する。またS68〜S70では、マイナンバーの紐付け処理の結果が転送され、ATM20に表示される。
ユーザがATM20で利用するサービスが、△△証券(身元確認依頼企業B)または××保険会社(身元確認依頼企業C)のサービスである場合、言い換えれば、ユーザの属性情報の紐付け先となるサービスの提供主体が、△△証券または××保険会社の場合も同様の動作になる。ただしS66の送信先は、企業サーバ14bまたは企業サーバ14cになる。
第3実施形態のサービス支援システム10によると、ユーザが利用中のサービスに対するユーザの属性情報(マイナンバー、基本4情報等)の紐付けを支援できる。また、ユーザがサービスを利用することをトリガに、そのサービスの提供企業におけるユーザのマイナンバーの登録状況を自動的に確認する。これにより、ユーザは各企業に対するマイナンバーの登録状況を把握する必要がなくなり、ユーザの利便性を向上できる。なお、金融取引に限らず、各種の照会や登録等、様々なサービスの利用時にマイナンバーの登録状況を自動で確認し、登録支援処理を実行してよいことはもちろんである。
以下変形例を説明するが、以下の変形例は他の実施形態(例えば第6実施形態)にも適用可能である。第3実施形態では、個人番号カードから読み込まれた電子証明書を開封し、また電子証明書の有効性を確認した(図9のS59、S60)。しかし、ユーザは既にATM20にてキャッシュカードを使用して金融取引を行っているため、「犯罪による収益の移転防止に関する法律」(いわゆる犯収法)が求める本人確認のレベルはクリアしている。したがって、本人確認プロセスを簡略化することが可能であり、例えば、番号確認GW12は、図9のS59およびS60の処理をスキップしてもよい。
この場合、キャッシュカードを発行した金融機関に対してユーザのマイナンバーが未登録であれば、番号確認GW12の登録状態確認部84は、個人番号カードもしくは通知カードをカメラで撮像する旨のメッセージをATM20に表示させてもよい。ATM20の撮像制御部50は、個人番号カードもしくは通知カードをカメラで撮像し、画像送信部52は、個人番号カードまたは通知カードの撮像画像を番号確認GW12へ送信してもよい。番号確認GW12は、OCR(optical character recognition)部をさらに備え、OCR部は、ATM20から送信された個人番号カードまたは通知カードの撮像画像を光学的に読取り、マイナンバーや基本4情報を識別してもよい。
別の構成として、ATM20の画面でユーザに個人番号や基本4情報を入力させ、入力された個人番号等をATM20が番号確認GW12へ通知してもよい。いずれの構成においても、番号確認GW12は、図9のS59およびS60の処理をスキップして、S61の処理へ進んでもよい。さらに、S61〜S65の処理もスキップして、S66の処理へ進んでもよい。
(第4実施形態)
上述の実施形態と同様に、第4実施形態のサービス支援システム10も、マイナンバーの取得と、その真正性の確認が必要なサービスの提供を支援するものである。図10は、第4実施形態のサービス支援システム10の構成を示す。第4実施形態では、番号確認GW12に接続される企業サーバ14として、身元確認済企業の企業サーバ14dが加わる。身元確認済企業は、ユーザの身元を確認済の企業(金融機関等)であり、言い換えれば、ユーザのマイナンバーの真正性、ユーザの本人性を確認済の企業である。また、ユーザの属性情報(マイナンバーを含む)が既に登録された企業とも言え、ユーザのマイナンバーを既に管理中の企業とも言える。
第4実施形態の番号確認GW12の機能構成は図3の構成が当てはまる。また、第4実施形態のATM20の機能構成は図2の構成が当てはまる。以下、第1実施形態と重複する説明は適宜省略し、異なる点を主に説明する。第4実施形態でも、ユーザ側の情報端末がATM20として説明するが、ユーザ側の情報端末がマルチコピー機22、PC24である場合も同様の構成、動作となる。
第4実施形態の番号確認GW12は、第1実施形態と同様に、身元確認依頼企業が提供するサービスの新規申込みを支援する。ただし、ユーザ(第4実施形態ではサービスの申込者)に関する属性情報を取得するソースが、第1実施形態ではユーザの個人番号カードであったのに対し、第4実施形態では身元確認済企業となる。
ATM20のカード情報送信部48は、カードリーダ32で読み込まれたキャッシュカードのカード情報を番号確認GW12へ送信する。このカード情報は、キャッシュカードに格納された、身元確認済企業がユーザに対して発行済のID情報を含む。ID情報は、例えば身元確認済企業の識別情報(金融機関コード等)およびユーザの識別情報(IDや口座番号等)を含む。ユーザが申込むサービスの提供主体が、図10の身元確認依頼企業A、Bのいずれである場合も、カード情報送信部48は、ユーザにより挿入された身元確認済企業のキャッシュカードのカード情報を送信する。
番号確認GW12のカード情報取得部68は、ATM20から送信されたカード情報(すなわちID情報)を取得する。有効性確認部70および個人情報取得部72は、ID情報に含まれる企業の識別情報と、問い合わせ先となる身元確認済企業の企業サーバ14との対応関係を示す情報を予め保持する。身元確認済企業は複数存在してもよいことはもちろんである。有効性確認部70は、対応関係を示す情報を参照し、ID情報に含まれる企業の識別情報に対応付けられた企業サーバ14(例えば図10の企業サーバ14d)を問い合わせ先として識別する。
有効性確認部70は、問い合わせ先の企業サーバ14と連携して、カード情報取得部68により取得されたカード情報(すなわちID情報)の有効性を確認する。例えば、企業サーバ14dに予め設けられた有効性確認用のウェブサービスを、ユーザの識別情報を引数として呼び出すことにより、ID情報が有効か否かを示す情報を企業サーバ14dから取得してもよい。
個人情報取得部72は、有効性確認部70によりユーザのキャッシュカードが有効であることが確認された場合、具体的には、そのキャッシュカードに格納されたID情報が有効であることが確認された場合に、ユーザに関する属性情報を身元確認済企業から取得する。例えば、企業サーバ14dに予め設けられた個人情報取得用のウェブサービスを、ユーザの識別情報を引数として呼び出すことにより、ユーザに関する属性情報を企業サーバ14dから取得してもよい。取得する属性情報は、少なくともマイナンバーを含み、さらに顔写真や基本4情報を含んでもよい。
図11は、第4実施形態のサービス支援システム10の動作を示すシーケンス図である。ここでは、身元確認依頼企業Aは○○銀行、身元確認依頼企業Bは△△証券、身元確認済企業は□□銀行とする。またユーザは△△証券のサービスを申込み、企業サーバ14dから取得したユーザの属性情報を企業サーバ14bへ提供することとする。
図11のS80〜S83は、第1実施形態で説明した図4のS10〜S13と同じである。第4実施形態では、ユーザは、自身のマイナンバー等を登録済である身元確認済企業(ここでは□□銀行)が発行したキャッシュカードをATM20へ挿入し、キャッシュカードのPINコードをATM20へ入力する(S84)。ATM20のカード情報送信部48は、PINコードが正しい場合に、カードリーダ32で読み込まれたキャッシュカードのカード情報を番号確認GW12へ送信する(S85)。
番号確認GW12の有効性確認部70は、企業サーバ14dと連携し、番号確認GW12から送信されたカード情報に含まれるID情報に基づいて、カード情報が有効か否かを確認する(S86)。カード情報が有効であった場合、個人情報取得部72は、カード情報に含まれるID情報により特定されるユーザの属性情報を企業サーバ14dから取得する(S87)。以降のS88〜S97の処理は、第1実施形態で説明した図4のS18〜S27の処理と同様である。
ユーザが○○銀行(身元確認依頼企業A)または××保険会社(身元確認依頼企業C)のサービスを新規に申込んだ場合も同様の動作になる。言い換えれば、ユーザが新規申込みをしたサービスの提供主体が○○銀行または××保険会社の場合も同様の動作になる。ただしS93の送信先は、企業サーバ14aまたは企業サーバ14cになる。
第4実施形態のサービス支援システム10においても、第1実施形態のサービス支援システム10と同様の効果を奏する。また、番号確認GW12と連携する企業の1つにユーザが自身の属性情報を登録済であれば、すなわちユーザにとって身元確認済企業が存在すれば、ユーザは、個人番号カードに代えて身元確認済企業が発行したキャッシュカードを使用して、他の企業のサービスを手軽に申込むことができる。
以下変形例を説明が、以下の変形例は他の実施形態(例えば第5実施形態、第6実施形態)にも適用可能である。第4実施形態では、ユーザの属性情報を身元確認済企業の装置から取得した。変形例として、身元確認済企業が、顧客の属性情報(マイナンバー等)の管理を他企業に委託する場合、ユーザの属性情報を他企業の装置から取得してもよいことはもちろんである。この場合、個人情報取得部72は、カード情報(ID情報)で定められる身元確認済企業の識別情報と、上記委託先の他企業の装置の識別情報とを対応付けた情報を保持し、その情報を参照して上記委託先の他企業の装置へアクセスしてもよい。
別の変形例を説明する。第4実施形態においてユーザにキャッシュカードを使用させるのは、身元確認済企業(例えば□□銀行)の識別情報と、身元確認済企業におけるユーザの識別情報(例えばIDや口座番号)を取得するためである。したがって、これらの識別情報を取得可能であれば、キャッシュカードの使用は必須ではない。例えば、ATM20において、身元確認済企業の識別情報と、身元確認済企業におけるユーザの識別情報をユーザに直接画面入力させてもよい。またATM20において、身元確認依頼企業が発行したキャッシュカード以外のIDカードを挿入させてもよい。
この場合、ATM20は、ユーザにより入力されたID情報(身元確認済企業の識別情報、ユーザの識別情報)を番号確認GW12へ送信してもよい。番号確認GW12の有効性確認部70は、ATM20から取得されたID情報に基づいて、身元確認済企業を識別し、その企業の企業サーバ14に対して、ユーザにより入力されたID情報の有効性を問い合わせてもよい。ユーザの属性情報取得以降の処理は第4実施形態と同様である。この態様によると、キャッシュカードを発行しない企業(例えば証券会社や保険会社)であっても、身元確認済企業として番号確認GW12と連携することができ、ユーザの属性情報を提供可能な主体の範囲を広げることができる。
さらに別の変形例を説明する。上記第1実施形態の変形例と同様に、上記第4実施形態で提案した身元確認依頼企業へユーザのマイナンバーを紐付ける技術は、金融機関に限らず、一般の事業会社(例えば製造業者や販売業者)にも適用可能である。すなわち、一般の事業会社は、第4実施形態の身元確認依頼企業として番号確認GW12を利用することで、本人性・真正性が確認された社員のマイナンバーを効率的に収集できる。
具体的には、ユーザは、情報端末(例えばATM20、マルチコピー機22、PC24)に身元確認済企業が発行した自身のID情報(キャッシュカードの情報等)を読み取らせる際に、番号登録先企業の識別情報と自身の社員番号を情報端末へ入力する。情報端末は、ユーザのID情報と、番号登録先企業の識別情報、社員番号を対応付けて番号確認GW12へ送信する(図11のS85に相当)。図11のS86〜S92の処理は第4実施形態と同様である。
本変形例の番号確認GW12は、複数の身元確認依頼企業(一般の事業会社)それぞれの社員のマイナンバーを一括して収集し、収集した各個人のマイナンバーを個々の身元確認依頼企業へ振分けるゲートウェイとして機能する。すなわち番号確認GW12の個人情報通知部78は、番号登録先企業の識別情報と企業サーバ14との対応関係を保持し、情報端末から送信された番号登録先企業の識別情報に応じて情報通知先の企業サーバ14を識別する。番号確認GW12の個人情報通知部78は、情報通知先の企業サーバ14に対して、ユーザの属性情報(少なくともマイナンバーを含む)と、情報端末においてユーザが入力した社員番号とを対応付けて送信する(図11のS93に相当)。これにより、身元確認依頼企業の企業サーバ14には、社員のマイナンバーがその社員の社員番号と対応付けた形で自動的に記録されていき、社員のマイナンバーの効率的な収集が実現される。
本変形例の番号確認GW12は以下のように表現することができる。すなわち、所定の情報端末において第1の企業に対する個人番号の登録がユーザにより要求された場合に、ユーザの身元を確認済である第2の企業が発行したユーザのID情報と、第1の企業におけるユーザの識別情報とを情報端末から取得する第1取得部と、第1取得部により取得されたID情報の有効性を、第2の企業に対応する外部装置と連携して確認する確認部と、ID情報が有効である場合に、第2の企業に対応する外部装置からユーザに関する属性情報を取得する第2取得部と、第2取得部により取得されたユーザに関する属性情報と、第1取得部により取得された第1の企業におけるユーザの識別情報とを第1の企業へ通知する通知部とを備える情報処理装置。
(第5実施形態)
上述の実施形態と同様に、第5実施形態のサービス支援システム10も、マイナンバーの取得と、その真正性の確認が必要なサービスの提供を支援するものであり、図10に示す構成が当てはまる。第5実施形態の番号確認GW12の機能構成は図3の構成が当てはまる。また、第5実施形態のATM20の機能構成は図2の構成が当てはまる。
以下、第1実施形態と重複する説明は適宜省略し、異なる点を主に説明する。第5実施形態でも、ユーザ側の情報端末がATM20として説明するが、ユーザ側の情報端末がマルチコピー機22、PC24である場合も同様の構成、動作となる。
第5実施形態の番号確認GW12は、第2実施形態と同様に、ユーザが利用中のサービスに対するユーザの属性情報の紐付けを支援する。ただし、ユーザ(第5実施形態ではサービスの利用者)に関する属性情報を取得するソースが、第2実施形態ではユーザの個人番号カードであったのに対し、第5実施形態では第4実施形態と同様に身元確認済企業となる。すなわち、第5実施形態の構成は、第2実施形態の構成と第4実施形態の構成を組み合わせたものである。第5実施形態の構成のうち第2実施形態と第4実施形態で説明済の構成は適宜簡略化して説明する。
ATM20は、ATMの一般的な機能として有効性確認部(不図示)を備える。ATM20の有効性確認部は、ユーザがサービス利用中の身元確認依頼企業が発行したキャッシュカードの有効性を、その身元確認依頼企業の企業サーバ14と連携して確認する。ATM20のカード情報送信部48は、ある身元確認依頼企業が提供するサービスの利用者によるマイナンバーの登録指示が受け付けられた場合に、カードリーダ32で読み込まれたキャッシュカードのカード情報を番号確認GW12へ送信する。
番号確認GW12のカード情報取得部68は、ATM20から送信されたカード情報(すなわちID情報)を取得する。有効性確認部70は、問い合わせ先の企業サーバ14(例えば図10の企業サーバ14d)と連携して、カード情報取得部68により取得されたカード情報(すなわちID情報)の有効性を確認する。個人情報取得部72は、有効性確認部70によりユーザのキャッシュカードが有効であることが確認された場合に、ユーザに関する属性情報を身元確認済企業から取得する。
図12は、第5実施形態のサービス支援システム10の動作を示すシーケンス図である。ここでは、身元確認依頼企業Aは○○銀行、身元確認依頼企業Bは△△証券、身元確認済企業は□□銀行とする。またユーザは△△証券に対して自身の属性情報を登録するよう指示し、言い換えれば、△△証券の既存口座に対して自身の属性情報を紐付けることを指示し、企業サーバ14dから取得したユーザの属性情報を企業サーバ14bへ提供することとする。
ATM20の表示制御部46は、メニュー画面をLCD30に表示させる(図5の(a))。メニュー画面で「既存口座への番号紐付け」が選択されると(S100)、ATM20の表示制御部46は、キャッシュカードの挿入を指示するメッセージをLCD30に表示させる(S101)。ユーザは△△証券が発行したキャッシュカードをATM20へ挿入し、キャッシュカードのPINコードをATM20へ入力する(S102)。
ATM20の有効性確認部は、挿入されたキャッシュカードを発行した企業(ここでは△△証券)の企業サーバ14bと連携して、挿入されたキャッシュカードの有効性を確認する(S103)。キャッシュカードが有効であることが確認された場合、ATM20の表示制御部46は、個人番号カードまたはキャッシュカードの挿入を指示するPIN入力画面をLCD30に表示させる(図5の(d))(S104)。
第5実施形態では、ユーザは、自身のマイナンバー等を登録済である身元確認済企業(ここでは□□銀行)が発行したキャッシュカードをATM20へ挿入し、キャッシュカードのPINコードをATM20へ入力する(S105)。ATM20のカード情報送信部48は、PINコードが正しい場合に、カードリーダ32で読み込まれたキャッシュカードのカード情報を番号確認GW12へ送信する(S106)。
番号確認GW12の有効性確認部70は、企業サーバ14dと連携し、番号確認GW12から送信されたカード情報に含まれるID情報に基づいて、カード情報が有効か否かを確認する(S107)。カード情報が有効であった場合、個人情報取得部72は、カード情報に含まれるID情報により特定されるユーザの属性情報を企業サーバ14dから取得する(S108)。以降のS109〜S118の処理は、第1実施形態で説明した図4のS18〜S27の処理と同様である。ただしS114〜S118の処理は第2実施形態で説明した図6のS44〜S48に対応する。
ユーザが○○銀行(身元確認依頼企業A)または××保険会社(身元確認依頼企業C)のサービスの利用者であり、そのサービスに対して自身の属性情報の紐付けを指示する場合も同様の動作になる。ただしS114の送信先は、企業サーバ14aまたは企業サーバ14cになる。
第5実施形態のサービス支援システム10においても、第2実施形態のサービス支援システム10と同様の効果を奏する。また、番号確認GW12と連携する企業の1つにユーザが自身の属性情報を登録済であれば、すなわちユーザにとって身元確認済企業が存在すれば、ユーザは、個人番号カードに代えて身元確認済企業が発行したキャッシュカードを使用して、自身の属性情報を他企業へ手軽に登録することができる。
(第6実施形態)
上述の実施形態と同様に、第6実施形態のサービス支援システム10も、マイナンバーの取得と、その真正性の確認が必要なサービスの提供を支援するものであり、図10に示す構成が当てはまる。第6実施形態の番号確認GW12の機能構成は、図8に示す構成が当てはまる。また、第6実施形態のATM20の機能構成は、図7に示す構成が当てはまる。
以下、第1実施形態と重複する説明は適宜省略し、異なる点を主に説明する。第6実施形態でも、ユーザ側の情報端末がATM20として説明するが、ユーザ側の情報端末がマルチコピー機22、PC24である場合も同様の構成、動作となる。
第6実施形態の番号確認GW12は、第3実施形態と同様に、ATM20等によるサービス利用時に、そのサービス提供企業に対して利用者の属性情報が未登録であれば、そのサービス提供企業に対する利用者の属性情報の登録を支援する。ただし、ユーザ(第6実施形態ではサービスの利用者)に関する属性情報を取得するソースが、第3実施形態ではユーザの個人番号カードであったのに対し、第6実施形態では第4実施形態と同様に身元確認済企業となる。
すなわち、第6実施形態の構成は、第3実施形態の構成と第4実施形態の構成を組み合わせたものである。具体的には、第3実施形態で説明したように、ATM20はID情報通知部54をさらに備え、番号確認GW12は登録状態確認部84をさらに備える。また、第4実施形態で説明したように、番号確認GW12の有効性確認部70は、ATM20において読み込まれた、身元確認済企業発行のキャッシュカードの有効性を確認する。番号確認GW12の個人情報取得部72は、身元確認済企業からユーザの登録済属性情報を取得する。
図13は、第6実施形態のサービス支援システム10の動作を示すシーケンス図である。ここでは、身元確認依頼企業Aは○○銀行、身元確認依頼企業Bは△△証券、身元確認済企業は□□銀行とする。またユーザはATM20においてキャッシュカードを使用して△△証券のサービスを利用中であり、企業サーバ14dから取得したユーザの属性情報を企業サーバ14bへ提供することとする。
ユーザは、ATM20を使用して通常の金融取引、例えば証券口座への入出金を行う(S120)。ATM20のID情報通知部54は、ユーザがATM20で実行中の取引に関するID情報を番号確認GW12へ送信する(S121)。番号確認GW12の登録状態確認部84は、ATM20から送信されたID情報に基づいて、企業サーバ14bと連携し、△△証券でユーザが開設済の口座にユーザのマイナンバーが紐付け済であるか否かを確認する(S122)。登録状態確認部84は、ユーザが開設済の口座にユーザのマイナンバーが紐付けされていないことを検出すると、番号紐付け確認画面の表示を指示する情報をATM20へ送信する(S123)。ATM20の表示制御部46は、番号紐付け選択画面をLCD30に表示させる(S124)。
番号紐付け選択画面にてユーザが番号の紐付けを指示すると(S125)、ATM20の表示制御部46は、個人番号カードまたはキャッシュカードの挿入を指示するPIN入力画面をLCD30に表示させる(図5の(d))(S126)。第6実施形態では、ユーザは身元確認済企業が発行したキャッシュカードをATM20へ挿入し、キャッシュカードのPINコードをATM20へ入力する(S127)。ATM20のカード情報送信部48は、PINコードが正しい場合に、カードリーダ32で読み込まれたキャッシュカードのカード情報を番号確認GW12へ送信する(S128)。
番号確認GW12の有効性確認部70は、企業サーバ14dと連携し、番号確認GW12から送信されたカード情報に含まれるID情報に基づいて、カード情報が有効か否かを確認する(S129)。カード情報が有効であった場合、個人情報取得部72は、カード情報に含まれるID情報により特定されるユーザの属性情報を企業サーバ14dから取得する(S130)。以降のS131〜S140の処理は、第1実施形態で説明した図4のS18〜S27の処理と同様である。ただしS136〜S140の処理は第3実施形態で説明した図9のS66〜S70に対応する。
ユーザが○○銀行(身元確認依頼企業A)または××保険会社(身元確認依頼企業C)のサービスを利用したことを契機に、そのサービスに対してユーザの属性情報を紐付ける場合も同様の動作になる。ただしS136の送信先は、企業サーバ14aまたは企業サーバ14cになる。
第6実施形態のサービス支援システム10においても、第3実施形態のサービス支援システム10と同様の効果を奏する。また、番号確認GW12と連携する企業の1つにユーザが自身の属性情報を登録済であれば、すなわちユーザにとって身元確認済企業が存在すれば、ユーザは、個人番号カードに代えて身元確認済企業が発行したキャッシュカードを使用して、自身の属性情報を他企業へ手軽に登録することができる。
以上、本発明を第1〜第6の実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態は例示であり、各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上述した実施の形態および変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。また、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施の形態および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連携によって実現されることも当業者には理解されるところである。