JP6931852B2 - 会員登録装置、会員登録装置を有する料金精算システム、および会員登録装置の制御プログラム - Google Patents

会員登録装置、会員登録装置を有する料金精算システム、および会員登録装置の制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、会員登録装置、会員登録装置を有する料金精算システム、および会員登録装置の制御プログラムに関する。
従来から、車両に設置された車載器に挿入されたETCカードの固有情報(例えば、ETCカード番号)に基づいて提供される、当該車両に関するサービスが提案されている。例えば、ETCカードの固有情報は、当該ETCカードが挿入された車載器と、有料道路等の道路における料金精算地点に設置されたアンテナとを介して取得され、当該道路の利用料金の精算等に使用される。しかし、ETCカードの固有情報は、高いセキュリティによって保護される情報であり、暗号化された状態で取得されるため、第三者によって容易に利用され得ないという特徴がある。
一方、上述したようなアンテナを介して、ETCカードの固有情報と共に、車載器自体の固有情報としての車載器ID(例えば、車載器のWCN:Wireless Call Number)も取得され得る。例えば、特許文献1には、アンテナを介して車載器の固有情報を取得する技術が開示されている。
特開2004−362340号公報
しかし、ETCカードの固有情報とは異なり、車載器の固有情報は、ユーザーのクレジットカード等と予め関連付けられているものではない。このため、車載器の固有情報を利用したサービスを提供するためには、車載器の固有情報をユーザーの情報と関連付けて会員データベース等に予め登録しておく必要がある。しかしながら、車載器の固有情報は車載器本体等に記載されているものではなく、車載器と路側機のアンテナとの間の無線通信において機械的に使用される車載器の識別情報であるため、ユーザーが容易に認識することができない。したがって、車載器の固有情報は、ユーザーが容易に認識して登録することができないため、車両に関する様々なサービスにおいて広く利用され難いという問題があった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものである。したがって、本発明の目的は、
車載器の固有情報をユーザーの情報と関連付けて容易に登録できる会員登録装置、会員登録装置を有する料金精算システム、および会員登録装置の制御プログラムを提供することである。
上記目的は、下記の手段によって達成される。
会員登録装置は、車両に設置された車載器の固有情報に基づいて提供される車両に関するサービスを利用するユーザーの情報を、会員データベースに登録する。会員登録装置は、第1取得部、第2取得部および登録部を有する。第1取得部は、情報端末から、サービスに係る料金を負担するユーザーの情報と、車両の車両番号に関する情報、およびユーザーのETCカードの固有情報の少なくとも一方を含む第1の情報とを取得し、取得された各情報を対応付ける。第2取得部は、所定の位置を通過する車両の車両番号に関する情報、および車両に設置された車載器に挿入されたETCカードの固有情報の少なくとも一方を含む第2の情報と、車載器の固有情報とを取得し、取得された各情報を対応付ける。登録部は、第1取得部によって取得された第1の情報と第2取得部によって取得された第2の情報とが一致する場合に、当該第1の情報に対応付けられたユーザーの情報と、当該第2の情報に対応付けられた車載器の固有情報とを関連付けて、会員データベースに登録する。
料金精算システムは、会員登録装置、入出場時取得部および精算部を有する。入出場時取得部は、車両が所定のエリアに対して入出場するとき、車両に設置された車載器の固有情報または車載器に挿入されたETCカードの固有情報を取得する。精算部は、車両がエリアに入出場するとき、入出場時取得部によって車載器の固有情報または車載器に挿入されたETCカードの固有情報が取得された時刻から算出される車両のエリアにおける滞在時間または滞在回数と、料金単価と、割引または減免が適用される場合の条件と、割引または減免が適用される場合の割引率または減免額とに基づいて、車両のエリアにおける滞在に係る料金を算出し、ユーザーに請求する。
会員登録装置の制御プログラムは、車両に設置された車載器の固有情報に基づいて提供される車両に関するサービスを利用するユーザーの情報を、会員データベースに登録するための処理をコンピューターに実行させるための制御プログラムである。処理は、第1取得ステップ、第2取得ステップおよび登録ステップを有する。第1取得ステップは、情報端末から、サービスに係る料金を負担するユーザーの情報と、車両の車両番号に関する情報、およびユーザーのETCカードの固有情報の少なくとも一方を含む第1の情報とを取得する。第2取得ステップは、所定の位置を通過する車両の車両番号に関する情報、および車両に設置された車載器に挿入されたETCカードの固有情報の少なくとも一方を含む第2の情報と、車載器の固有情報とを取得する。登録ステップは、第1取得ステップにおいて取得された第1の情報と第2取得ステップにおいて取得された第2の情報とが一致する場合に、当該第1の情報に対応付けられたユーザーの情報と、当該第2の情報に対応付けられた車載器の固有情報とを関連付けて、会員データベースに登録する。
本発明の会員登録装置によれば、情報端末から取得された第1の情報と所定の位置を通過する車両から取得された第2の情報とが一致する場合、当該第1の情報に対応付けられたユーザーの情報と、当該第2の情報に対応付けられた車載器の固有情報とを関連付けて、会員データベースに登録する。これにより、従来ユーザーが認識して登録することが困難であった車載器の固有情報である車載器IDを、ユーザーの情報と関連付けて容易に登録することができる。したがって、車載器IDを利用した料金精算サービスや車両貸出サービスをより容易に提供することができ、サービスを利用するユーザーの利便性を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る会員登録装置および料金精算システムが適用されるシステムの概略構成を示す図である。 路側機の概略構成を示すブロック図である。 情報端末の概略構成を示すブロック図である。 サーバーの概略構成を示すブロック図である。 サーバーの制御部の機能構成を示すブロック図である。 サーバーにおいて記憶される情報の一例を示す図である。 ETC車載器の概略構成を示すブロック図である。 決済システムの概略構成を示すブロック図である。 貸出用車両データベースの一例を示す図である。 サーバーによって実行される会員登録処理(パターン1)の手順を示すフローチャートである。 サーバーによって実行される会員登録処理(パターン2)の手順を示すフローチャートである。 サーバーによって実行される会員登録処理(パターン3)の手順を示すフローチャートである。 サーバーによって実行される会員登録処理(パターン4)の手順を示すフローチャートである。 サーバーによって実行される会員登録処理(パターン5)の手順を示すフローチャートである。 サーバーによって実行される貸出用車両の登録処理の手順を示すフローチャートである。 サーバーによって実行される滞在料金精算処理の手順を示すフローチャートである。 サーバーによって実行される貸出料金精算処理の手順を示すフローチャートである。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張され、実際の比率とは異なる場合がある。
(システムの全体構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る会員登録装置および料金精算システムが適用されるシステムの概略構成を示す図である。
図1に示すように、システム1は、路側機10、情報端末20、サーバー30、ETC車載器40、および決済システム50から構成される。路側機10、情報端末20、サーバー30、および決済システム50はネットワークを介して接続され、各構成は有線または無線の各種通信方式によって通信可能である。ETC車載器40は、DSRC(Dedicated Short Range Communication)等の所定の通信規格によって路側機10と無線通信可能である。
路側機10は、駐車場や有料道路等の課金対象となる所定のエリアの出入口や、車両へのサービスを提供する場所であって課金のために必要な情報を収集する地点に設けられる。例えば、路側機10は、駐車場や有料道路等の課金対象となる所定のエリアへの車両の入出場を制限する入出場ゲート等に設けられる。路側機10は、入出場ゲートを通過するために路側機10から所定の距離に近接した車両に搭載されたETC車載器40と、DSRC等の通信規格によって無線通信を行う。また、路側機10は、ネットワークを介してサーバー30等と通信を行う。
情報端末20は、ユーザーが各種サービスの提供を受けるためのユーザー登録(会員登録)を行うための端末である。情報端末20は、例えば、ユーザーが使用するスマートフォン等の端末や、ユーザーが利用する施設等に設置されるタブレットPCまたはノートPC等の端末である。情報端末20は、ネットワークを介してサーバー30等と通信を行う。
サーバー30は、会員登録装置および料金精算システムとして機能する。サーバー30は、路側機10、情報端末20、決済システム50等との間で各種情報を送受信して、入出場管理処理、料金精算処理および会員登録処理を実行する。また、サーバー30は、路側機10が設けられた入出場ゲートと直接的または路側機10等を介して間接的に通信可能であり、入出場ゲートの開閉等の動作を制御する。
ETC車載器40は、車両に取り付けられ、所定の距離に近接した路側機10との間で無線通信を行う。ETC車載器40は、挿入されたETCカードから各種情報を取得して路側機10に送信する。
決済システム50は、銀行やクレジットカード会社等の決済機関(金融機関)または、それらの決済機関において決済を行うための各種業務を代行する決済代行業者に設置されるシステムである。
以下、各構成について詳細に説明する。
(路側機10)
図2は、路側機の概略構成を示すブロック図である。
図2に示すように、路側機10は、制御部11、記憶部12、通信部13、ETCアンテナ14およびカメラ15を備える。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)を備え、プログラムに従い、上述した各構成要素の制御や各種の演算処理を実行する。
記憶部12は、予め各種プログラムや各種データを記憶するROM(Read Only Memory)、作業領域として一時的にプログラムやデータを記憶するRAM(Random Access Memory)、各種プログラムや各種データを記憶するハードディスク等を備える。
通信部13は、ネットワークを介して、他の端末や装置と通信するためのインターフェースを備える。通信部13は、例えば、サーバー30と各種データ等の送受信を行う。
ETCアンテナ14は、所定の通信規格によってETC車載器40との間で無線通信を行うための構成である。路側機10は、ETCアンテナ14を介して、ETC車載器40から、ETC車載器40を識別するための固有情報である車載器ID(Wireless Call Number)を取得する。また、路側機10は、ETCアンテナ14を介して、ETC車載器40から、ETC車載器40に挿入されたETCカードを識別するための固有情報であるETCカード番号を取得する。ETCカード番号は暗号化された状態で取得され、例えば上位のサーバー30に送信さる前に復号化されうる。
カメラ15は、車両の画像を取得するための構成であり、たとえば入出場ゲートを通過する車両の前部および後部を撮像して画像を取得する。本実施形態では、カメラ15によって取得された画像に基づいて、車両番号(車両のナンバー)が取得される。車両の画像から車両番号を取得する方法としては、公知の各種画像解析技術や深層学習等の機械学習技術を用いることができるため、詳細な説明は省略する。
(情報端末20)
図3は、情報端末の概略構成を示すブロック図である。
図3に示すように、情報端末20は、制御部21、記憶部22、通信部23、表示部24および操作受付部25を備える。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。情報端末20の制御部21、記憶部22および通信部23は、路側機10の制御部11、記憶部12および通信部13と同様の機能を有するため、さらなる説明を省略する。
表示部24は、LCD(液晶ディスプレイ)や有機ELディスプレイ等を備え、各種情報を表示する。操作受付部25は、タッチセンサーや、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等を備え、ユーザーの各種操作を受け付ける。表示部24および操作受付部25は、表示部24としての表示面に、操作受付部25としてのタッチセンサーを重畳することによって、タッチパネルを構成してもよい。
(サーバー30)
図4は、サーバーの概略構成を示すブロック図である。図5は、サーバーの制御部の機能構成を示すブロック図である。図6は、サーバーにおいて記憶される情報の一例を示す図である。
図4に示すように、サーバー30は、制御部31、記憶部32および通信部33を備える。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。サーバー30の制御部31、記憶部32および通信部33は、路側機10の制御部11、記憶部12および通信部13と同様の機能を有するため、さらなる説明を省略する。
図5に示すように、サーバー30の制御部31は、プログラムを読み込んで処理を実行することによって、第1取得部311、第2取得部312、登録部313、予備登録部314、照会部315および精算部316として機能する。
第1取得部311は、情報端末20から、サービスに係る料金を負担するユーザーの情報と、ユーザーが使用する車両の車両番号およびユーザーのETCカードの固有情報であるETCカード番号の少なくとも一方を含む第1の情報とを取得する。
第2取得部312は、所定の位置(路側機10が設けられる位置)を通過する車両の車両番号、および車両に設置されたETC車載器40に挿入されたETCカードのETCカード番号の少なくとも一方を含む第2の情報と、ETC車載器40の固有情報である車載器IDとを取得する。また、第2取得部312は、入出場時取得部として、車両が所定のエリアに対して入出場するとき、車両に設置されたETC車載器40の車載器IDまたはETC車載器40に挿入されたETCカードのETCカード番号を取得する。
登録部313は、第1の情報と第2の情報とが一致する場合に、当該第1の情報に対応付けられたユーザーの情報と、当該第2の情報に対応付けられた車載器IDとを関連付けて、前記会員データベースに登録する。本実施形態において、第1の情報と第2の情報とが一致する場合には、第1の情報に含まれる車両番号と第2の情報に含まれる車両番号とが一致する場合、および第1の情報に含まれるETCカード番号と第2の情報に含まれるETCカード番号とが一致する場合が含まれる。なお、第1の情報に含まれる車両番号およびETCカード番号と第2の情報に含まれる車両番号およびETCカード番号とが両方とも一致する場合も、当然のことながら、第1の情報と第2の情報とが一致する場合に含まれる。
予備登録部314は、第2の情報として貸出用車両の車両番号が取得された場合、取得された車両番号と、貸出用車両に設置されたETC車載器40の車載器IDとを関連付けて、貸出用車両データベースに予め登録する。
照会部315は、第1の情報として貸出用車両の車両番号に関する情報が取得された場合、貸出用車両データベースにおいて、貸出用車両の車両番号に関する情報に関連付けて登録されている車載器IDを照会する。
精算部316は、車両が所定のエリアに入出場するときに車載器IDまたはETCカード番号が取得された時刻から車両のエリアにおける滞在時間および滞在回数を算出し、料金単価と、割引または減免が適用される場合の条件と、割引または減免が適用される場合の割引率または減免額とに基づいて車両のエリアの滞在に係る料金を算出してユーザーに請求する。精算部316は、サーバー30の他の構成とあわせて料金精算システムを構成する。
次に、サーバー30の記憶部32に記憶される情報について説明する。
図6に示すように、サーバー30の記憶部32には、車載器ID、ETCカード番号、車両番号、およびユーザー情報が互いに関連付けられて記憶される。図6に示される情報は、各レコードがユーザー登録された各会員の情報を示す会員データベースを構成する。図6に示される会員データベースを構成する各情報の登録方法については後述する。
車載器IDは、本実施形態において、会員データベースに登録されたユーザーの情報と関連付けられる情報であり、サービスを提供する際にユーザーの情報を取得するためのキー情報として利用される情報である。車載器IDは、無線通信における基地局としてのETC車載器40の識別番号であり、一般のユーザーが視認等によって認識して登録することは困難であるため、車両が入出場ゲートに近接した際に、路側機10を介してETC車載器40から取得されて会員データベースに登録される。
ETCカード番号は、一般的なカード番号であり、ユーザーが容易に認識可能な情報である。したがって、ETCカード番号は、例えばユーザーによって情報端末20を用いて会員データベースに登録されてもよい。あるいは、ETCカード番号は、車両が入出場ゲートに近接した際に、路側機10を介してETC車載器40から取得および登録されてもよい。本実施形態では、ETCカード番号は、ユーザー情報と車載器IDとを関連付けるための情報として使用される。
車両番号は、一般的な車両のナンバー情報であり、車両を識別するための情報である。
ユーザー情報としては、基本情報およびウォレット情報が記憶される。
基本情報は、会員であるユーザーを識別するための識別情報、連絡先情報、および認証情報等である。識別情報としては、例えば、氏名、住所、生年月日、性別、ニックネーム、免許証番号等が記憶される。連絡先情報としては、例えば、電話番号、メールアドレス、SNSや各種メッセージサービスのID等が記憶される。認証情報は、会員専用のウェブサイト等にアクセスするための情報であり、例えば、ID、パスワード等が記憶される。
ウォレット情報は、登録されたユーザーが各種料金の支払いに使用するウォレットを構成する情報である。ウォレット情報としては、所定のエリアにおいて課金される料金を支払うための利用券に関する情報や、利用券が不足する場合に利用券を購入したり不足額の支払いを行ったりするためのクレジットカード情報および銀行口座情報、ユーザーの属性情報等が記憶される。
利用券の種類としては、ユーザー自身が購入した購入利用券、他者から付与された付与利用券、所定の数を集めることによって購入利用券または付与利用券と同様に使用可能な補助利用券等がある。
購入利用券および付与利用券は、例えば、商業施設や娯楽施設の駐車券または入場券、有料道路等の通行券として使用される。購入利用券および付与利用券には、利用可能な所定のエリアが対応付けて記憶される。購入利用券および付与利用券には、複数のエリアが対応付けられてもよい。購入利用券および付与利用券は、回数券のように、10枚、20枚等の使用可能な枚数が対応付けられて記憶されてもよく、あるいは、プリペイドマネーのように、1000円、3000円等の使用可能な金額や、所定の価値に換算されうる10度、20度等の度数が対応付けられて記憶されてもよい。また、購入利用券および付与利用券は、定期券のように、1か月、3か月、半年等の利用可能な期間が対応付けられて記憶されてもよく、平日、休日、特定の曜日、昼間、夜間等の特定の日付や周期、時間帯が対応付けられて記憶されてもよい。
補助利用券は、例えば多数の商店が出店するショッピングセンターの駐車場における駐車料金の支払い等において好適に使用される。以下、補助利用券が好適に使用されるシーンについて具体的に説明する。例えば、ショッピングセンター等の商業施設においては、当該施設において数千円等の一定の金額以上を利用した場合に無料駐車券や割引券を発行することが一般によく行われている。ユーザーがある店舗で一定金額以上を利用した場合、店舗はユーザーに無料駐車券等を発行し、ユーザーは無料駐車券を使用して駐車場から出場する。その後、店舗はユーザーに発行した駐車券の代金に対応する金額を駐車場の運営者に対して支払う。
しかし、ショッピングセンター等においては、各店舗が店舗ごとのPOSシステムを持ち込んで利用することが多く、各店舗における各ユーザーの利用金額を統合して合算する仕組みがないことが多い。したがって、駐車券が発行されるのは、一つの店舗において一定の金額以上を利用した場合に限られていることが多い。また、例えば複数の店舗における利用金額を手作業で合算して駐車券を発行したとしても、発行した駐車券に対応する金額を各店舗における利用金額に応じて請求する必要があり、店舗やショッピングセンターの運営者の業務負担が大きい。そこで、本実施形態のように、各店舗が利用金額に応じて補助利用券を電子的に発行し、所定の数が集まった場合にユーザーが駐車券として使用できるようにすることで、ユーザーは複数の店舗での利用金額を合算して駐車券を獲得できる。また、各店舗も発行した補助利用券に応じた費用を支払えばよいため、各店舗やショッピングセンターの運営者の業務負担を減らすことができる。
属性情報は、ユーザーの支払い能力や信頼性を判断するために使用される情報である。属性情報としては、例えば、職業情報、年収情報、過去の利用回数および利用金額等の利用実績、これらの情報に応じたユーザーランク情報等が記憶される。
なお、記憶部32に記憶されるものとして説明した上記の情報は、サーバー30からネットワークを介して接続可能な外部ストレージに記憶され、必要に応じてサーバー30からアクセスして取得するように構成されてもよい。
(ETC車載器40)
図7は、ETC車載器の概略構成を示すブロック図である。
図7に示すように、ETC車載器40は、制御部41、記憶部42、通信部43、カード受付部44および出力部45を備える。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。ETC車載器40の制御部41、記憶部42および通信部43は、路側機10の制御部11、記憶部12および通信部13と同様の機能を有するため、さらなる説明を省略する。
カード受付部44は、ETCカードの挿入を受け付ける。カード受付部44は、挿入されたETCカードから、ETCカード番号を含む各種情報を取得する。制御部41は、カード受付部44において取得された情報を、通信部43を介して路側機10に送信する。
出力部45は、光や音声を出力する構成であり、例えばETCカードの読み取り状態を表すインジケーターランプや音声案内を出力するスピーカー等によって構成される。
記憶部42には、無線の基地局としてETC車載器40を識別するための固有情報であるWCN(Wireless Call Number)に代表される車載器IDが記憶されている。したがって、路側機10は、ETC車載器40と無線通信を行う際に、ETC車載器40の車載器IDを取得することができる。
(決済システム50)
図8は、決済システムの概略構成を示すブロック図である。
図8に示すように、決済システム50は、制御部51、記憶部52および通信部53を備える。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。決済システム50の制御部51、記憶部52および通信部53は、路側機10の制御部11、記憶部12および通信部13と同様の機能を有するため、さらなる説明を省略する。
決済システム50は、例えば、銀行やクレジットカード会社等の決済機関(金融機関)または、それらの決済機関において決済を行うための各種業務を代行する決済代行業者に設置されるシステムである。サーバー30は、決済システム50との間で情報を送受信することによって、クレジットカード決済や銀行口座振込等による、ユーザーのウォレットへの入金(利用券の購入に相当)を行うことができる。また、ユーザーのウォレットの残高が不足している場合に、クレジットカード決済や銀行口座振込等によって、不足分を補って支払いを行うことができる。
(貸出用車両データベース)
図9は、貸出用車両データベースの一例を示す図である。図9に示す情報は、例えばサーバー30の記憶部32に記憶される。
図9に示すように、貸出用車両データベースには、貸出用車両の車両番号と、当該貸出用車両に搭載されたETC車載器40の車載器IDとが関連付けられて予め記憶されている。
貸出用車両データベースの登録方法について、詳細は後述する。
なお、システム1は、路側機10、情報端末20、サーバー30、ETC車載器40、および決済システム50以外の構成を含んでもよい。また、路側機10、情報端末20、サーバー30、ETC車載器40、および決済システム50の各々は、上述した構成要素以外の構成要素を含んでもよく、上述した構成要素のうちの一部を含まなくてもよい。また、路側機10、情報端末20、サーバー30、ETC車載器40、および決済システム50の各々は、複数の装置によって構成されてもよく、一体的に構成されてもよい。また、ある構成が実施するものとして説明した機能を、他の構成が代わりに実施するようにしてもよい。
システムにおける処理の概要を説明する。
(会員登録処理)
まず、会員登録処理について説明する。本処理は、ユーザーが本実施形態のシステムにより提供される車両に設置された車載器の固有情報に基づく各種サービスを受けるための会員登録を行う際に実行される。本処理は、図6に示される会員データベースに情報を登録するための処理である。会員登録の方法には複数のパターンが存在するため、それぞれのパターンについて以下に説明する。
(パターン1)
図10は、サーバーによって実行される会員登録処理(パターン1)の手順を示すフローチャートである。
図10に示すように、サーバー30は、ユーザーが所有する情報端末20から、サービスに係る料金を負担するユーザーの情報であるユーザー情報と、第1の情報であるユーザーが使用する車両の車両番号とを取得する(ステップS101)。具体的には、情報端末20は、ユーザーによる操作受付部25の操作等を介してユーザーから上記の各情報の入力を受け付け、受け付けた情報をサーバー30に送信する。これによりサーバー30は、上記の各情報を取得する。サーバー30は、取得した情報を相互に対応付けて記憶部32の会員データベースに記憶する。
続いて、サーバー30は、ユーザーが使用する車両が、所定の位置である路側機10が設置された位置を通過する際に、路側機10から、第2の情報である車両の車両番号と、車両に設置されたETC車載器40の車載器IDとを取得する(ステップS102)。車両番号は、上述のように、路側機10に設けられたカメラ15によって車両を撮像して各種画像解析処理や機械学習処理等を適用することによって自動的に取得される。
続いて、サーバー30は、ステップS101において会員データベースに記憶された車両番号の中からステップS102において取得された車両番号と一致するものを特定し、特定された車両番号に対応付けられて会員ベータベースに記憶されているユーザー情報に、ステップS102において取得された車載器IDをさらに関連付けて記憶する(ステップS103)。これにより、サーバー30は、ユーザー情報と当該ユーザーが使用する車両の車載器IDとを関連付けて会員ベータベースに登録することができる。
(パターン2)
図11は、サーバーによって実行される会員登録処理(パターン2)の手順を示すフローチャートである。
パターン2の方法は、パターン1の方法と基本的な処理の流れは同様であるが、路側機10によって車両番号および車載器IDに加えてETCカード番号も取得される点が異なる。
図11のステップS201の処理は、図10のステップS101の処理と同様であるため、説明を省略する。
続いて、サーバー30は、ユーザーが使用する車両が、所定の位置である路側機10が設置された位置を通過する際に、路側機10から、第2の情報である車両の車両番号と、車両に設置されたETC車載器40の車載器IDおよび挿入されたETCカードのETCカード番号とを取得する(ステップS202)。
サーバー30は、ステップS201において会員データベースに記憶された車両番号の中からステップS202において取得された車両番号と一致するものを特定し、特定された車両番号に対応付けられて会員ベータベースに記憶されているユーザー情報に、ステップS202において取得された車載器IDおよびETCカード番号をさらに関連付けて記憶する(ステップS203)。これにより、サーバー30は、ユーザー情報と当該ユーザーが使用する車両の車載器IDおよびETCカード番号とを関連付けて会員ベータベースに登録することができる。
(パターン3)
図12は、サーバーによって実行される会員登録処理(パターン3)の手順を示すフローチャートである。
パターン3の方法は、パターン1の方法と基本的な処理の流れは同様であるが、情報端末20から取得されるユーザー情報と、路側機10から取得される車載器IDを関連付けるキーとなる情報が車両番号ではなくETCカード番号である点が異なる。
図12に示すように、サーバー30は、ユーザーが所有する情報端末20から、ユーザー情報と、第1の情報であるユーザーが使用するETCカードのETCカード番号とを取得する(ステップS301)。サーバー30が各情報を取得する方法は、図10のステップS101の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。サーバー30は、取得した各情報を相互に対応付けて記憶部32の会員データベースに記憶する。
続いて、サーバー30は、ユーザーが使用する車両が、所定の位置である路側機10が設置された位置を通過する際に、路側機10から、第2の情報である車両に設置されたETC車載器40に挿入されたETCカードのETCカード番号と、当該ETC車載器40の車載器IDとを取得する(ステップS302)。
続いて、サーバー30は、ステップS301において会員データベースに記憶されたETCカード番号の中からステップS302において取得されたETCカード番号と一致するものを特定し、特定されたETCカード番号に対応付けられて会員ベータベースに記憶されているユーザー情報に、ステップS302において取得された車載器IDをさらに関連付けて記憶する(ステップS303)。これにより、サーバー30は、ユーザー情報と当該ユーザーが使用する車両の車載器IDとを関連付けて会員ベータベースに登録することができる。
(パターン4)
図13は、サーバーによって実行される会員登録処理(パターン4)の手順を示すフローチャートである。
パターン4の方法は、パターン1〜3の方法とは順番が異なり、路側機10において車両から車載器ID等の情報を取得して登録した後、情報端末20を介して関連付けのキーとなる情報およびユーザー情報を登録して、車載器IDとユーザー情報との関連付けを行うものである。
図13に示すように、サーバー30は、ユーザーが使用する車両が、所定の位置である路側機10が設置された位置を通過する際に、路側機10から、第2の情報である車両の車両番号と、車両に設置されたETC車載器40の車載器IDとを取得する(ステップS401)。このとき、ETC車載器40に挿入されたETCカードのETCカード番号があわせて取得されてもよい。サーバー30は、取得した各情報を相互に対応付けて記憶部32の会員データベースに記憶する。
続いて、サーバー30は、情報端末20から、ユーザー情報と、第1の情報であるユーザーが使用する車両の車両番号とを取得する(ステップS402)。例えば、情報端末20は、ユーザーが利用する施設等に設置された端末であり、ユーザーまたは施設のスタッフによって利用可能な会員登録用の端末である。あるいは、情報端末20は、ユーザーが使用するスマートフォン等の端末であってもよい。例えば、施設のスタッフがレジまたは会員登録用のカウンター等においてユーザーから会員登録に必要な情報を取得し、情報端末20を操作して情報を入力してもよい。あるいは、ユーザーが施設のスタッフによる案内に従って情報端末20を操作して情報を入力してもよい。情報端末20は、入力を受け付けた情報をサーバー30に送信する。これによりサーバー30は、上記の各情報を取得する。
続いて、サーバー30は、ステップS401において会員データベースに記憶された車両番号の中からステップS402において取得された車両番号と一致するものを特定し、特定された車両番号に対応付けられて会員ベータベースに記憶されている車載器IDに、ステップS402において取得されたユーザー情報をさらに関連付けて記憶する(ステップS403)。これにより、サーバー30は、ユーザー情報と当該ユーザーが使用する車両の車載器IDとを関連付けて会員ベータベースに登録することができる。
(パターン5)
図14は、サーバーによって実行される会員登録処理(パターン5)の手順を示すフローチャートである。
パターン5の方法は、パターン4の方法と基本的な処理の流れは同様であるが、路側機10から取得される車載器IDと、情報端末20から取得されるユーザー情報を関連付けるキーとなる情報が車両番号ではなくETCカード番号である点が異なる。
図14に示すように、サーバー30は、ユーザーが使用する車両が、所定の位置である路側機10が設置された位置を通過する際に、路側機10から、第2の情報である車両に設置されたETC車載器40に挿入されたETCカードのETCカード番号と、当該ETC車載器40の車載器IDとを取得する(ステップS501)。このとき、車両番号があわせて取得されてもよい。サーバー30は、取得した各情報を相互に対応付けて記憶部32の会員データベースに記憶する。
続いて、サーバー30は、情報端末20から、ユーザー情報と、第1の情報であるユーザーが使用するETCカードのETCカード番号を取得する(ステップS502)。サーバー30が各情報を取得する方法は、図13のステップS402の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
続いて、サーバー30は、ステップS501において会員データベースに記憶されたETCカード番号の中からステップS502において取得されたETCカード番号と一致するものを特定し、特定されたETCカード番号に対応付けられて会員ベータベースに記憶されている車載器IDに、ステップS402において取得されたユーザー情報をさらに関連付けて記憶する(ステップS503)。これにより、サーバー30は、ユーザー情報と当該ユーザーが使用する車両の車載器IDとを関連付けて会員ベータベースに登録することができる。
(貸出用車両の登録処理)
次に、貸出用車両の登録処理について説明する。本処理は、本実施形態のシステムにおいて会員登録されたユーザーが、車両貸出サービスの提供を受けるために貸出用車両の登録を行う際に実行される。車両貸出サービスには、カーシェアリングサービスやレンタカーサービス等の車両の貸し出しを行う各種サービスが含まれる。
図15は、サーバーによって実行される貸出用車両の登録処理の手順を示すフローチャートである。
図15に示すように、サーバー30は、貸出用車両の車両番号と、貸出用車両に設置されたETC車載器40の車載器IDとを予め関連付けて図9に示すような貸出用車両データベースに記憶する(ステップS601)。貸出用車両の車両番号は、例えば、車両貸出サービスの提供者が車両番号を確認して情報端末20に入力し、サーバー30に送信することによって貸出用車両データベースに登録される。また、車載器IDは、例えば、車両貸出サービスの提供者が登録用の路側機10を用意して、貸出用車両を当該登録用の路側機10に近接させることによって取得され、取得された情報をサーバー30に送信することによって貸出用車両データベースに登録される。例えば、車両貸出サービスの提供者は、上記のように車載器IDを登録する際に、登録する貸出用車両の車両番号を指定することによって、当該貸出用車両の車両番号と車載器IDとを関連付けて登録することができる。
続いて、サーバー30は、会員データベースにユーザー情報が登録されている登録ユーザー(登録会員)または貸出用車両の管理者によって指定された貸出用車両の車両番号を取得する(ステップS602)。例えば、登録ユーザーが、情報端末20に表示された車両貸出サービスのウェブサイト等において貸出用車両の車両番号を選択してサーバー30に送信することによって、サーバー30は貸出用車両の車両番号を取得する。
続いて、サーバー30は、貸出用車両データベースに登録された車両番号の中から、ステップS602において取得された車両番号を特定し、特定された車両番号に関連付けられて貸出用車両データベースに登録されている車載器IDを照会して取得する(ステップS603)。
続いて、サーバー30は、ステップS603において取得された貸出用車両の車載器IDを、会員データベースに記憶された登録ユーザーのユーザー情報に関連付けて登録する。これにより、サーバー30は、ユーザー情報と当該ユーザーが使用する貸出用車両の車載器IDとを関連付けて会員データベースに登録することができる。サーバー30は、貸出期間が終了した場合、貸出用車両の車載器IDとユーザー情報との関連付けを解消してもよい。
(滞在料金精算処理)
次に、滞在料金精算処理について説明する。本処理は、車両が課金対象となる所定のエリアから出場する際に料金を適切に精算するために実行される。
図16は、サーバーによって実行される滞在料金精算処理の手順を示すフローチャートである。
図16に示すように、サーバー30は、車両が所定のエリアに入場する際に、路側機10を介して、車両に設置されたETC車載器40から、車載器IDまたはETCカード番号を取得し、取得した時刻と共に記憶部32に記憶する(ステップS701)。
続いて、サーバー30は、車両が所定のエリアから出場する際に、路側機10を介して、車両に設置されたETC車載器40から、車両から車載器IDまたはETCカード番号を取得し、取得した時刻と共に記憶部32に記憶する(ステップS702)。
続いて、サーバー30は、ステップS701において車載器IDまたはETCカード番号が取得された時刻と、ステップS702において車載器IDまたはETCカード番号が取得された時刻から、車両の所定のエリアにおける滞在時間および滞在回数を算出する(ステップS703)。
続いて、サーバー30は、ステップS703において算出された滞在時間または滞在回数に基づいて、所定のエリアにおける滞在に係る料金を算出してユーザーに請求する(ステップS704)。具体的には、サーバー30は、ステップS703において算出された滞在時間または滞在回数と、記憶部32に予め設定された料金単価、割引または減免が適用される場合の条件、および割引または減免が適用される場合の割引率または減免額とに基づいて料金を算出する。サーバー30は、算出された料金を会員データベースにおいて車載器IDに関連付けられて登録されたユーザーに請求する。ユーザーは、会員データベースに登録したウォレット情報に基づいて、クレジットカード情報を用いたクレジットカードによる支払い、銀行口座情報を用いたデビットカードもしくは口座引き落としによる支払い、ウォレットに登録された各種利用券による支払いのいずれかを選択できる。この選択は、サーバー30において予め設定されていてもよく、ユーザーによって都度変更されてもよい。サーバー30は、ユーザーによって選択された支払い方法によって料金を精算して処理を終了する。
なお、上記の滞在料金精算処理は、貸出用車両が課金対象となるエリアに滞在した際の料金の精算にも適用することができる。
(貸出料金精算処理)
次に、貸出料金精算処理について説明する。本処理は、貸出時に保管エリアから出場した貸出用車両が、返却時に保管エリアに入場する際に料金を適切に精算するために実行される。
図17は、サーバーによって実行される貸出料金精算処理の手順を示すフローチャートである。
図17に示すように、サーバー30は、貸出用車両が保管エリアから出場する際に、路側機10を介して、貸出用車両に設置されたETC車載器40から車載器IDを取得し、取得した時刻と共に記憶部32に記憶する(ステップS801)。これにより、サーバー30は、貸出用車両が貸し出された時刻を取得する。
続いて、サーバー30は、貸出用車両が保管エリアに入場する際に、路側機10を介して、貸出用車両に設置されたETC車載器40から車載器IDを取得し、取得した時刻と共に記憶部32に記憶する(ステップS802)。これにより、サーバー30は、貸出用車両が返却された時刻を取得する。
続いて、サーバー30は、ステップS801において車載器IDが取得された時間と、ステップS702において車載器IDが取得された時間から、貸出用車両の貸出時間および貸出回数を算出する(ステップS803)。
続いて、サーバー30は、ステップS803において算出された貸出時間または貸出回数に基づいて、貸出用車両に係る貸出料金を算出してユーザーに請求する(ステップS804)。具体的には、サーバー30は、ステップS803において算出された貸出時間または貸出回数と、記憶部32に予め設定された料金単価、割引または減免が適用される場合の条件、および割引または減免が適用される場合の割引率または減免額とに基づいて料金を算出する。サーバー30は、算出された料金を会員データベースにおいて車載器IDに関連付けられて登録されたユーザーに請求して料金の精算を行う。サーバー30が料金を精算する方法は、図16のステップS704の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
なお、上述した図10〜17のフローチャートに示される処理は、サーバー30の記憶部32にプログラムとして記憶されており、制御部31が各部を制御することにより実行される。
上記の実施形態によれば、以下のような効果が奏される。
サーバー30は、情報端末20から取得された第1の情報と所定の位置(路側機10が設けられる位置)を通過する車両から取得された第2の情報とが一致する場合、第1の情報に対応付けられたユーザー情報と、当該第2の情報に対応付けられた車載器IDとを関連付けて、会員データベースに登録する。これにより、従来ユーザーが認識して登録することが困難であった車載器IDを、ユーザー情報と関連付けて容易に登録することができる。したがって、車載器IDを利用した料金精算サービスや車両貸出サービスをより容易に提供することができ、サービスを利用するユーザーの利便性を高めることができる。
また、ユーザー情報には、ユーザーの支払いの方法に関する情報が含まれ、ユーザーの支払いには、クレジットカードによる支払い、デビットカードによる支払、またはユーザー毎に設定されるウォレットからの支払いが含まれる。これにより、ユーザーは様々な決済手段によって料金を容易に支払うことができ、サービスを利用するユーザーの利便性を高めることができる。
また、サーバー30は、情報端末20から取得されたユーザー情報および第1の情報を会員データベースに登録した後、所定の位置を通過する車両から取得された第2の情報と一致する第1の情報を特定し、特定された第1の情報に対応付けられて会員データベースに登録されたユーザー情報に、当該第2の情報に対応付けられた車載器IDを関連付けて登録する。これにより、ユーザーは情報端末20を用いて事前にユーザー情報および第1の情報を登録しておけば、車両を路側機10に接近させるだけで車載器IDの登録を含めて会員データベースへの登録を完了させることができる。したがって、ユーザーの会員登録を容易化することができ、その結果として、ユーザーの会員登録およびサービス利用を促進することができる。また、ユーザーが利用する施設における会員登録に係る設備投資やスタッフの業務負荷を削減することができる。
また、サーバー30は、所定の位置を通過する車両から取得された第2の情報および車載器IDを会員データベースに登録した後、情報端末20から取得された第1の情報と一致する第2の情報を特定し、特定された第2の情報に対応付けられて会員データベースに登録された車載器IDに、当該第1の情報に対応付けられたユーザー情報を関連付けて登録する。これにより、ユーザーは事前に何も登録していなくても、路側機10を通過して所定のエリアに入場した後に、情報端末20を用いてユーザー情報および第1の情報を登録すれば車載器IDを含めて会員データベースへの登録を完了させることができる。したがって、ユーザーがエリアに入場した後でもユーザーの会員登録を容易に行うことができ、結果として、ユーザーの会員登録およびサービス利用を促進することができる。
また、サーバー30は、情報端末20から会員データベースに登録済のユーザー情報と貸出用車両の車両番号が取得された場合、ユーザー情報と、貸出用車両データベースにおいて当該車両番号に関連付けて登録されている車載器IDとを関連付けて会員データベースに登録する。これにより、ユーザーは情報端末20に使用したい貸出用車両の車両番号を入力するだけで、貸出用車両の車載器IDを自身のユーザー情報と関連付けて登録することができる。したがって、車載器IDを利用した利便性の高い方法によってカーシェアリング等の車両貸出サービスを容易に提供することができる。
また、サーバー30は、車両が所定のエリアに対して入出場する際にETC車載器40から情報を取得した時刻に基づいて所定のエリアにおける滞在時間を算出する。そして、サーバー30は、算出された滞在時間または滞在回数と、料金単価と、割引または減免が適用される場合の条件と、割引または減免が適用される場合の割引率または減免額とに基づいて、車両のエリアにおける滞在に係る料金を算出してユーザーに請求する。これにより、駐車料金等の所定のエリアにおける滞在に係る料金を正確かつ容易に算出してユーザーに請求することができ、また、割引または減免等の細かい料金調整も容易かつ適切に行うことができる。
また、サーバー30は、貸出用車両が保管エリアから出場する際にETC車載器40から車載器IDを取得した時刻と、当該貸出用車両が保管エリアに入場する際に車載器IDを取得した時刻から貸出用車両の貸出時間および貸出回数を算出する。そして、サーバー30は、算出された貸出時間または貸出回数と、料金単価と、割引または減免が適用される場合の条件と、割引または減免が適用される場合の割引率または減免額とに基づいて、貸出用車両に係る貸出料金を算出してユーザーに請求する。これにより、カーシェアリング等の車両貸出に係る料金を正確かつ容易に算出してユーザーに請求することができ、また、割引または減免等の細かい料金調整も容易かつ適切に行うことができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲内において、種々の変更や改良等が可能である。
たとえば、上述した実施形態に係るシステム1の処理は、上述したフローチャートのステップ以外のステップを含んでもよく、あるいは、上述したステップのうちの一部を含まなくてもよい。また、ステップの順序は、上述した実施形態に限定されない。さらに、各ステップは、他のステップと組み合わされて一つのステップとして実行されてもよく、他のステップに含まれて実行されてもよく、複数のステップに分割されて実行されてもよい。
また、上述した実施形態に係るシステム1の各装置における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウエア回路、またはプログラムされたコンピューターのいずれによっても実現することが可能である。上記のプログラムは、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記のプログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、システム1の各装置の一機能としてその装置のソフトウエアに組み込まれてもよい。
1 システム、
10 路側機、
11 制御部、
12 記憶部、
13 通信部、
14 ETCアンテナ、
15 カメラ、
20 情報端末、
21 制御部、
22 記憶部、
23 通信部、
24 表示部、
25 操作受付部、
30 サーバー、
31 制御部、
32 記憶部、
33 通信部、
311 取得部、
312 取得部、
313 登録部、
314 予備登録部、
315 照会部、
316 精算部、
40 ETC車載器、
41 制御部、
42 記憶部、
43 通信部、
44 カード受付部、
45 出力部、
50 決済システム、
51 制御部、
52 記憶部、
53 通信部。

Claims (8)

  1. 車両に設置された車載器の固有情報に基づいて提供される前記車両に関するサービスを利用するユーザーの情報を、会員データベースに登録する会員登録装置であって、
    情報端末から、前記サービスに係る料金を負担する前記ユーザーの情報と、前記車両の車両番号に関する情報、および前記ユーザーのETCカードの固有情報の少なくとも一方を含む第1の情報とを取得し、取得された各情報を対応付ける第1取得部と、
    所定の位置を通過する前記車両の前記車両番号に関する情報、および前記車両に設置された前記車載器に挿入された前記ETCカードの固有情報の少なくとも一方を含む第2の情報と、前記車載器の固有情報とを取得し、取得された各情報を対応付ける第2取得部と、
    前記第1取得部によって取得された前記第1の情報と前記第2取得部によって取得された前記第2の情報とが一致する場合に、当該第1の情報に対応付けられた前記ユーザーの情報と、当該第2の情報に対応付けられた前記車載器の固有情報とを関連付けて、前記会員データベースに登録する登録部と、
    を有する会員登録装置。
  2. 前記ユーザーの情報は、前記ユーザーの支払いの方法に関する情報を含み、
    前記ユーザーの支払いは、クレジットカードによる支払い、デビットカードによる支払い、または前記ユーザー毎に設定されるウォレットからの支払いを含む請求項1に記載の会員登録装置。
  3. 前記登録部は、前記第1取得部によって取得された前記ユーザーの情報および前記第1の情報を前記会員データベースに登録した後、前記第2取得部によって取得された前記第2の情報と一致する前記第1の情報を特定し、特定された前記第1の情報に対応付けられた前記ユーザーの情報に、当該第2の情報に対応付けられた前記車載器の固有情報を関連付けて前記会員データベースにさらに登録する請求項1または2に記載の会員登録装置。
  4. 前記登録部は、前記第2取得部によって取得された前記第2の情報および前記車載器の固有情報を前記会員データベースに登録した後、前記第1取得部によって取得された前記第1の情報と一致する前記第2の情報を特定し、特定された前記第2の情報に対応付けられた前記車載器の固有情報に、当該第1の情報に対応付けられた前記ユーザーの情報を関連付けて前記会員データベースにさらに登録する請求項1または2に記載の会員登録装置。
  5. 前記第2取得部によって第2の情報として貸出用の前記車両である貸出用車両の前記車両番号に関する情報が取得された場合、前記第2取得部によって取得された前記貸出用車両の前記車両番号に関する情報と、前記貸出用車両に設置された前記車載器の固有情報とを関連付けて、貸出用車両データベースに予め登録する予備登録部と、
    前記第1取得部によって第1の情報として前記貸出用車両の前記車両番号に関する情報が取得された場合、前記貸出用車両データベースにおいて、前記第1取得部によって取得された前記貸出用車両の前記車両番号に関する情報に関連付けて登録されている前記車載器の固有情報を照会する照会部と、
    をさらに有し、
    前記登録部は、前記第1取得部によって取得された前記ユーザーの情報と、前記照会部によって照会された前記車載器の固有情報とを関連付けて、前記会員データベースに登録する請求項1または2に記載の会員登録装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の会員登録装置と、
    前記車両が所定のエリアに対して入出場するとき、前記車両に設置された前記車載器の固有情報または前記車載器に挿入された前記ETCカードの固有情報を取得する入出場時取得部と、
    前記車両が前記エリアに入出場するとき、前記入出場時取得部によって車載器の固有情報または前記車載器に挿入された前記ETCカードの固有情報が取得された時刻から算出される前記車両の前記エリアにおける滞在時間または滞在回数と、料金単価と、割引または減免が適用される場合の条件と、割引または減免が適用される場合の割引率または減免額とに基づいて、前記車両の前記エリアにおける滞在に係る料金を算出し、前記ユーザーに請求する精算部と、
    を有する料金精算システム。
  7. 請求項5に記載の会員登録装置と、
    前記貸出用車両が当該貸出用車両の保管エリアに対して入出場するとき、前記貸出用車両に設置された前記車載器の固有情報を取得する入出場時取得部と、
    前記入出場時取得部によって前記保管エリアから出場する前記車両に設置された前記車載器の固有情報が取得された時刻と、前記保管エリアに入場する前記車両に設置された前記車載器の固有情報が取得された時刻とから算出される前記貸出用車両の貸出時間または貸出回数と、料金単価と、割引または減免が適用される場合の条件と、割引または減免が適用される場合の割引率または減免額とに基づいて、前記貸出用車両に係る貸出料金を算出し、前記ユーザーに請求する精算部と、
    を有する料金精算システム。
  8. 車両に設置された車載器の固有情報に基づいて提供される前記車両に関するサービスを利用するユーザーの情報を、会員データベースに登録する会員登録装置の制御プログラムであって、
    情報端末から、前記サービスに係る料金を負担する前記ユーザーの情報と、前記車両の車両番号に関する情報、および前記ユーザーのETCカードの固有情報の少なくとも一方を含む第1の情報とを取得する第1取得ステップと、
    所定の位置を通過する前記車両の前記車両番号に関する情報、および前記車両に設置された前記車載器に挿入された前記ETCカードの固有情報の少なくとも一方を含む第2の情報と、前記車載器の固有情報とを取得する第2取得ステップと、
    前記第1取得ステップにおいて取得された前記第1の情報と前記第2取得ステップにおいて取得された前記第2の情報とが一致する場合に、当該第1の情報に対応付けられた前記ユーザーの情報と、当該第2の情報に対応付けられた前記車載器の固有情報とを関連付けて、前記会員データベースに登録する登録ステップと、
    を含む処理をコンピューターに実行させるための制御プログラム。
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