JP6931617B2 - 放射線計測装置及び放射線計測方法 - Google Patents

放射線計測装置及び放射線計測方法 Download PDF

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Description

本発明は、放射線計測装置及び放射線計測方法に関する。
原子力発電プラント等は、放射線管理区域を有している。作業員が、放射線管理区域に入域すると、放射線に被ばくすることになる。被ばくは、最小限度に制限されたうえで、適切に管理されなければならない。そのためには、施設内の放射線の状況を適切に把握する必要がある。例えば原子力発電プラントにおいては、一般的に、据置型のエリアモニタ、又は、携帯型のサーベイメータが空間線量率を計測している。
より詳細に放射線の状況を把握しようとすると、エリアモニタの台数を増やすことになるが、実際にはスペース上及び予算上の制約がある。一方、放射線管理者がサーベイメータを携帯して放射線管理区域に入域する頻度を増やすと、放射線管理者自身が被ばくしてしまう。このような一長一短を解決する技術として、一般の作業員が放射線管理区域に入域する際に必ず携帯する個人用の被ばく線量計を利用する計測技術が公開されている。
例えば特許文献1においては、施設内に固定された位置決め用のビーコンから電波を受信する受信機、及び、被ばくした放射線量を積算する被ばく線量計を携帯する作業員が、放射線管理区域を歩行する例が開示されている。そして、このことにより、ビーコンが設置されている領域の線量分布を生成することができるとされている。
特開2017−67676号公報
放射線管理区域内のすべての領域において、仮に作業員がその領域を通過した場合の被ばく線量率を計測したいとのニーズが存在する。一方、特許文献1の放射線量管理システムは、作業員が実際に被ばくした被ばく線量率を計測すること自体を目的としている。したがって、特許文献1の例では、作業員がある領域を通過しなければ、当該領域の被ばく線量を計測することはできない。さらに、作業員がある領域を通過しても、当該領域における被ばく線量が小さい場合、被ばく線量を滞在時間で除算した被ばく線量率は、真の値に比して誤差が大きくなる。
そこで、本発明は、個人用の被ばく線量計を用いて正確に被ばく線量率を計測することを目的とする。
本発明の放射線計測装置は、複数の作業員の被ばく線量及び位置情報に基づき、放射線管理区域を構成する領域ごとに被ばく線量率を算出するに際し、被ばく線量率の予測値が所定の閾値以上である場合、個々の作業員の領域における被ばく線量を個々の作業員の領域における滞在時間で除算することによって被ばく線量率を作業員ごとに算出し、当該算出した被ばく線量率の平均値を算出する線量率算出部を備えること、を特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、個人用の被ばく線量計を用いて正確に被ばく線量率を計測することができる。
放射線計測装置の構成を説明する図である。 放射線管理区域及び作業員の移動を説明する図である。 放射線管理区域における系統を説明する図である。 滞在時間情報を説明する図である。 被ばく線量情報を説明する図である。 被ばく線量率情報を説明する図である。 被ばく線量率情報の他の例を説明する図である。 時系列被ばく線量率情報を説明する図である。 系統情報を説明する図である。 系統流量情報を説明する図である。 被ばく線量率の推定を説明する図である。 処理手順のフローチャートである。
以降、本発明を実施するための形態(“本実施形態”という)を、図等を参照しながら詳細に説明する。本実施形態は、原子力発電プラント内の放射線管理区域における被ばく線量率を計測・推定する例である。しかしながら、本発明は、それ以外の場所にも適用可能である。
(放射線計測装置の構成)
図1に沿って、放射線計測装置1の構成を説明する。放射線計測装置1は、一般的なコンピュータであり、中央制御装置11、入力装置12、出力装置13、主記憶装置14、補助記憶装置15及び通信装置16を備える。これらは、バスで相互に接続されている。補助記憶装置15は、滞在時間情報31、被ばく線量情報32、被ばく線量率情報33、時系列被ばく線量率情報34、系統情報35及び系統流量情報36(いずれも詳細後記)を格納している。
主記憶装置14における、線量率算出部21、線量率推定部22、線量率補正部23及び線量率表示部24は、プログラムである。以降において、“○○部は”と動作主体を記した場合、それは、中央制御部11が補助記憶装置15から“○○部”を読み出して主記憶装置14にロードしたうえで、後記する処理を実行することを意味する。放射線計測装置1は、通常、放射線管理区域2の外側にある設備管理センタ(図示せず)等に配置される。
放射線管理区域2において、1又は複数の作業員3が歩行する。1人の作業員3は、1台の位置計測装置4及び1台の被ばく線量計5を携帯している。放射線計測装置1は、ネットワーク6等の有線・無線の通信手段を介して、位置計測装置4及び被ばく線量計5と通信可能である。被ばく線量計5は、所定の時間(例えば1秒間)ごとに作業員3が被ばくした放射線量(単位:μSv又はmSv)を計測し、その計測値を、時刻情報ともに放射線計測装置1に送信する。
位置計測装置4は、自身の位置情報を時刻情報ともに放射線計測装置1に送信する。後記するように、放射線管理区域2は、複数の領域に区画されている。位置計測装置4は、例えば、各領域の床下、天井等に設置されているビーコンが発信する電波を受信し、その電波に基づき自身が位置する領域を検出する。また、位置計測装置4は、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波を受信し、その電波に基づき自身が位置する領域を検出してもよい。本実施形態では、作業員3が位置計測装置4を携帯している。しかしながら、それ以外にも、例えば、放射線管理区域2の1又は複数の箇所に設置されたカメラが、作業員3の位置する領域を検出してもよい。
(放射線管理区域)
図2に沿って、放射線管理区域2及び作業員の移動を説明する。図2は、放射線管理区域2の平面図である。本実施形態では、放射線管理区域2は、概ね正方形の形状を有する9つの領域E01〜E09に区画されている。なお、領域の形状及び数は任意である。図1の作業員3に相当する作業員が、図2においては4名存在し、それぞれ作業員a、作業員b、作業員c及び作業員dである。図2における実線の矢印は、各作業員が移動して行く経路及びその向きを示す。例えば、作業員aは、領域E07を出発した後、領域E08及び領域E09をその順に経由したうえで領域E06に到着する。他の作業員についても同様である。
(系統)
図3に沿って、放射線管理区域2における系統を説明する。図3は、放射線管理区域2における系統の平面図である。放射線管理区域2においては、原子炉等に対する給排水、空調用の配管等の機器が配置されている。このような機器自身もまた、放射性物質から飛散する放射線に被ばくすることになる。すると、このような機器を介して、作業員3はさらに間接的にも放射線に被ばくすることになる。したがって、このような設備経由の被ばくを少しでも減らすことが重要になる。そのような機器の内側には、水等の流体が通っており、機器に付着した放射線の除染効果及び放射線の遮蔽効果が期待できる場合がある。多くの場合、作業員3の付近に流体がない場合に比して、流体がある場合の方が、作業員3の被ばく線量率は小さくなる。
図3においては、3本の配管P01、P02及びP03、並びに、1つの三方弁V01が配置されている。配管P01は、領域E02及びE05を通過している。配管P02は、領域E05及びE08を通過している。配管P03は、領域E05、E06及びE09を通過している。三方弁V01は、領域E05に配置され、3本の配管P01、P02及びP03を接続している。三方弁V01は、配管P01から流れてきた流体を、配管P02及びP03の一方又は両方に分配する。破線の矢印は、流体の流れの向きを示している。これらの配管及び三方弁は、流体を介して1つの“系”を形成している。そこで、本実施形態においては、このような配管、三方弁等の機器をまとめて“系統”と呼ぶ。
(滞在時間情報)
図4に沿って、滞在時間情報31を説明する。滞在時間情報31においては、領域ID欄101に記憶された領域IDに関連付けて、各作業員の滞在時間欄102には各作業員の滞在時間が、合計滞在時間欄103には合計滞在時間が記憶されている。
領域ID欄101の領域IDは、前記した領域を一意に特定する識別子である。
各作業員の滞在時間欄102には、作業員aの滞在時間(欄102a)、作業員bの滞在時間(欄102b)、作業員cの滞在時間(欄102c)、及び、作業員dの滞在時間(欄102d)が記憶されている。滞在時間とは、作業員がその領域に滞在していた(その領域を通過するのに要した)時間である。これらの欄が空欄になっている場合、そのことは、当該作業員が当該領域を通過していないことを示している。
図4の例では作業員の人数は4名である。この人数が多いほど、“いずれの作業員も通過しない領域”の数は少なくなる。図4の例では、すべての領域を少なくとも2名の作業員が通過することによって、すべての領域についての滞在時間が取得されている。同様のことは、図5及び図6についてもあてはまる。
合計滞在時間欄103の合計滞在時間は、すべての作業員a〜dの滞在時間の合計値である。
原子力発電プラントの定期検査が実施される都度、滞在時間情報31が1つ作成されることになる。そして、滞在時間情報31のレコード(行)の数は、領域の数に一致する。
これらのことは、後記する図5の被ばく線量情報32、図6の被ばく線量率情報33及び図7の被ばく線量率情報33についても同様である。なお、実際には、専ら検査目的で、作業員3が被ばく線量計5等を携帯したうえで放射線管理区域2を歩行する場合もあり、被ばく線量計5を携帯した作業員3が通常業務を行い、取得されたデータが事後的に検査目的で使用される場合もある。
図5に沿って、被ばく線量情報32を説明する。被ばく線量情報32においては、領域ID欄111に記憶された領域IDに関連付けて、各作業員の被ばく線量欄112には各作業員の被ばく線量が、合計被ばく線量欄113には合計被ばく線量が記憶されている。
領域ID欄111の領域IDは、図4の領域IDと同じである。
各作業員の被ばく線量欄112には、作業員aの被ばく線量(欄112a)、作業員bの被ばく線量(欄112b)、作業員cの被ばく線量(欄112c)、及び、作業員dの被ばく線量(欄112d)が記憶されている。被ばく線量とは、作業員がその領域に滞在していた時間に被ばくした被ばく線量の累計値である。これらの欄が空欄になっている場合、そのことは、当該作業員が当該領域を通過していないことを示している。
合計被ばく線量欄113の合計被ばく線量は、すべての作業員a〜dの被ばく線量の合計値である。
(被ばく線量率情報)
図6に沿って、被ばく線量率情報33を説明する。図6の被ばく線量率情報33においては、領域ID欄121に記憶された領域IDに関連付けて、各作業員の被ばく線量率欄122には各作業員の被ばく線量率が、平均被ばく線量率欄123には平均被ばく線量率が記憶されている。
領域ID欄121の領域IDは、図4の領域IDと同じである。
各作業員の被ばく線量率欄122には、作業員aの被ばく線量率(欄122a)、作業員bの被ばく線量率(欄122b)、作業員cの被ばく線量率(欄122c)、及び、作業員dの被ばく線量率(欄122d)が記憶されている。被ばく線量率とは、単位時間(ここでは1時間)当たりの被ばく線量であり、被ばく線量を滞在時間で除算した値である。これらの欄が空欄になっている場合、そのことは、当該作業員が当該領域を通過していないことを示している。
平均被ばく線量率欄123の平均被ばく線量率は、作業員aの被ばく線量率(欄122a)、作業員bの被ばく線量率(欄122b)、作業員cの被ばく線量率(欄122c)、及び、作業員dの被ばく線量率(欄122d)の平均値である。
図7に沿って、被ばく線量率情報33の他の例を説明する。図7の被ばく線量率情報33においては、領域ID欄131に記憶された領域IDに関連付けて、被ばく線量率欄132には被ばく線量率が、差異欄133には差異が記憶されている。
領域ID欄131に記憶された領域IDは、図6の領域IDと同じである。
被ばく線量率欄132の被ばく線量率は、すべての作業員についての被ばく線量率である。一見、図7の被ばく線量率欄132の被ばく線量率は、図6の平均被ばく線量率欄123の平均被ばく線量率と同じもののように見える。しかしながら、図6の平均被ばく線量率が各作業員の被ばく線量率の平均値であるのに対し、図7の被ばく線量率は、複数の作業員の合計被ばく線量を当該複数の作業員の合計滞在時間で除算した値である。
差異欄133の差異は、図6の平均被ばく線量率から図7の被ばく線量率を減算した値である。
(図4、図5及び図6の関係)
図5の各作業員の被ばく線量(欄112a〜d)を図4の各作業員の滞在時間(欄102a〜d)で除算した値が、図6の各作業員の被ばく線量率(欄122a〜d)である。例えば、図5を参照すると、領域E09における作業員aの被ばく線量は“0.54167μSv”であることがわかる。図4を参照すると、領域E09における作業員aの滞在時間は“0.00417時”(約15秒)であることがわかる。図6の領域E09における“0.12990mSv/時”(最下行の欄122a)は、“(0.54167μSv/0.00417時)/1000=0.12990mSv/時”の計算結果である。当該計算において、図5の合計被ばく線量(欄113)及び図4の合計滞在時間(欄103)は考慮されていない。
(図4、図5及び図7の関係)
図5の合計被ばく線量(欄113)を図4の合計滞在時間(欄103)で除算した値が、図7の被ばく線量率(欄132)である。例えば、図5を参照すると、領域E09の合計被ばく線量は“2.20833μSv”であることがわかる。図4を参照すると、領域E09の合計滞在時間は“0.01806時”(約65秒)であることがわかる。図7の領域E09における“0.12228mSv/時”(最下行の欄132)は、“(2.20833μSv/0.01806時)/1000=0.12228mSv/時”の計算結果である。当該計算において、図5の各作業員の合計被ばく線量(欄112a〜d)及び図4の各作業員の滞在時間(欄102a〜d)は直接考慮されていない。
平均被ばく量率(図6欄123)及び被ばく量率(図7欄132)は、論理的には同じ値になるはずである。しかしながら、図7の差異欄133で明らかなように、実際には両者の間に無視できない差異が生じる。この差異は、両者の算出方法の違いに起因する。その違いとは、次の通りである。
・両者を算出する際、ともに“被ばく線量/滞在時間”の除算が行われている。しかしながら、当該除算の回数は、図7の被ばく線量率を算出するときには1回であるのに対し、図6の平均被ばく線量率を算出するときには、4回である。この4回は、作業員の数に一致する。
・当該除算における分母の大きさを比較すると、図7の被ばく線量率を算出するときの方が、図6の平均被ばく線量率を算出するときより大きい。分子の大きさについても同様である。特に、図6の平均被ばく線量率を算出するとき、分子又は分母の有効数字(有効桁数)のうちの多くが“0”になる場合がある。
一般的に、被ばく線量計5の検出素子による放射線の検出は、確率現象である。例えば、1時間あたり3600μSvの放射線を被ばく線量計5が検出することが予想される場合であっても、ある1秒間に実際に被ばく線量計5が検出する放射線は、必ず1μSvになるかといえばそうではない。実際には、偶々0μSvである場合もあれば、5μSvになる場合もある。つまり、もともと線量が少ない領域を1人の作業員が短時間で通過した場合、そのデータのみに基づく被ばく線量率は、偶然“はずれ値”となってしまうことがある。この欠点を解消するために本実施形態では次の処理を講ずる。
〈第1の処理〉所定の閾値以上の被ばく線量率が予測される場合は、複数の作業員に被ばく線量計5を携帯させ、個々の作業員の被ばく線量率を平均することによって、被ばく線量率の精度を上げる(図6に対応)。
〈第2の処理〉所定の閾値未満の被ばく線量率が予測される場合は、合計被ばく線量を合計滞在時間で除算することによって、被ばく線量率の精度をさらに上げる(図7に対応)。
なお、同じ条件で比較した場合、第2の処理の方がより精度の高い被ばく線量率を計測できることが経験的にわかっている。
(時系列被ばく線量率情報)
図8に沿って、時系列被ばく線量率情報34を説明する。時系列被ばく線量率情報34においては、時点欄141に記憶された時点に関連付けて、被ばく線量率欄142には被ばく線量率が、摘要欄143には摘要が記憶されている。
時点欄141の時点は、作業員3の被ばく線量計5が被ばく線量の計測を開始した時点(最初の領域を歩き始めた時点)の年月日時分秒である。例えば原子力発電プラントの定期検査の際に、複数の作業員3のそれぞれは、放射線管理区域2の1又は複数の領域を割当てられる。通常1人の作業員に複数の領域が割当てられ、それらの領域は“一筆書き”状の連続した領域となる。
被ばく線量率欄142の被ばく線量率は、前記の第1の処理又は第2の処理を講じて算出された被ばく線量率である。ここでの被ばく線量率は、9つの要素を有するベクトルである。各要素は、各領域E01〜E09に対応している。“#”は、実際の計測値に基づく値であり、“♭”は、推定値である。“#”、“♭”等は、時点に応じて異なる値を省略的に表現している。
摘要欄143の摘要は、その時点における備忘的な情報である。摘要欄143を時系列で見ると、以下のことがわかる。
・2017年2月7日に原子力発電プラントが停止した。
・その後、毎日定期検査が行われ、各領域の被ばく線量率が算出されていた。
・その後、2017年2月20日を最後に定期検査は終了した。
・その後、2017年3月1日に、臨時検査が行われ、各領域の被ばく線量率が算出された。この時点後は、計測値に基づく被ばく線量率は算出されていない。
・現時点である2017年3月10日における被ばく線量率が推定された。
(系統情報)
図9に沿って、系統情報35を説明する。系統情報35においては、機器ID欄151に記憶された機器IDに関連付けて、種類欄152には種類が、領域ID欄153には領域IDが、上流機器ID欄154には上流機器IDが、下流機器ID欄155には下流機器IDが記憶されている。系統情報35は、全体として、図3の系統に属する各機器の配置を示している。
機器ID欄151の機器IDは、機器を一意に特定する識別子である。ここでの機器は、給排水、空調等の流体の動きに関する機器である。
種類欄152の種類は、機器の種類であり、ここでは、“配管”又は“三方弁”の何れかである。
領域ID欄153の領域IDは、機器が配置される領域の領域IDである。
上流機器ID欄154の上流機器IDは、当該機器が接続される他の機器のうち、当該機器の上流側の機器の機器IDである。
下流機器ID欄155の下流機器IDは、当該機器が接続される他の機器のうち、当該機器の下流側の機器の機器IDである。
系統情報35のレコードの数は、放射線管理区域2に存在する機器(流体の動きに関するものに限る)の数に一致する。
(系統流量情報)
図10に沿って、系統流量情報36を説明する。系統流量情報36においては、時点欄161に記憶された時点に関連付けて、流量欄162には流量が、三方弁開度欄163には三方弁開度が、補正係数欄164には補正係数が記憶されている。
時点欄161の時点は、系統に属する各機器に対する制御値の基準時点である。
流量欄162の流量は、系統全体を流れる流体の単位時間当たりの体積である。一般に、流量の差は、機器に付着した放射線を除染する能力の差となる。しかしながら、配管等の配置状態、流体の種類等によっては、流量の値にかかわらず、配管等における流体及び配管の肉厚の合計断面積が放射線の遮蔽に寄与する場合もある。よって、ここでの流量に代替して、最も上流の箇所における流体の水位、断面積等が記憶されていてもよい。
三方弁開度欄163の三方弁開度は、下流の分岐方向ごとの三方弁の開度である。“0%”は、全閉を示し、“100%”は、全開を示す。図3のように、三方弁V01は、配管P01側から受けた流体を配管P02側及び/又は配管P03側に分岐する。三方弁V01は、流体をその両者に対して均等に、又は、一方に多く他方に少なく流すことができ、さらに、両者に対する流れを完全に停止することもできる。
時点欄161、流量欄162及び三方弁開度欄163は、全体として系統の運転計画(いつ、どのような制御値をどの機器に与えるか)になっている。
補正係数欄164の補正係数は、系統に流体が流れていない場合の被ばく線量率(以降、“標準線量率”という)に対して乗算される係数である。補正係数は、領域ごとに定義され、0.0以上1.0以下の値を有する。ここでは、その領域を流れる流体の流量が大きいほど、補正係数の値は小さくなっている。補正係数の実際の値は、経験則に基づき決定される。補正係数は、標準線量率に対し乗算されるものの他に、標準線量率から減算されるものであってもよい。
再度図10を全体的に見ると以下のことがわかる。
・2017年3月10日から3月15日にかけて、流体の流量は、当初の“0”から、“1000”に増加し、さらに“2000”に増加する。
・三方弁V01は、当初、流体をすべて配管P03側に流し、やがて、配管P02側及び配管P03側に均等に流し、最後に、すべて配管P02側に流す。
・領域E01、E03、E04及びE07における補正係数は、すべての時点において“1.0”である。なぜならば、これらの領域には流体が流れる機器が存在しないからである。
・三方弁V01の上流にあたる領域E02及び三方弁V01が配置されている領域E05においては、流体の流量が増加するにつれて、補正係数が、“1.0”、“0.8”、“0.6”のように小さくなっている。
・三方弁V01の下流にあたる領域E08においては、補正係数は、当初“1.0”であり、流体の半分が配管P02側に流れ始めると“0.9”になり、流体の全量が配管P02側に流れ始めると“0.8”になり、流体の流量が増加すると“0.6”になる。
・三方弁V01の下流にあたる領域E06及びE09においては、補正係数は、当初“1.0”であり、流体の全量が配管P03側に流れ始めると“0.8”になり、流体の半分が配管P02側に流れ始めると“0.9”になり、流体の全量が配管P02側に流れ始めると“1.0”に戻る。
前記の補正係数の値は、説明を単純化するための例に過ぎない。実際には、流量が“0”であり補正係数が“1.0”である場合を基準として、流量が“0”以外になると補正係数は“1.0”から減少する。しかしながら、その後流量が徐々に増加しても、補正係数が大きく減少しない場合は多い。前記したように、流体の断面積を基準に補正係数が決定される場合、断面積が徐々に増加すると、補正係数は比較的大きく減少する。
(被ばく線量率の推定)
図11に沿って、被ばく線量率の推定を説明する。図11のグラフの横軸は時間であり、縦軸はある任意の領域における被ばく線量率である。時点tから時点tまでの期間において、定期検査が実行されており、その結果、放射線計測装置1は、当該期間について当該領域の被ばく線量率を算出している。このように算出された被ばく線量率は、もともと定期検査が行われた時点ごとの離散値である。しかしながら、ここでは、放射線計測装置1は、任意の手法(補間、回帰分析等)によって、離散値を滑らかな連続値のグラフ51として表現している。
定期検査が終了した後のある時点tにおいて、臨時検査が行われ、その結果、放射線計測装置1は、時点tにおける当該領域の被ばく線量率を算出している。この被ばく線量率を示す点が、●52である。ちなみに、時点tより後時点tより前の期間には、被ばく線量率は算出されていない。そして、時点tより後の期間においても被ばく線量率は算出されていない。その意味で、時点tは、最新計測時点であるといえる。
時点tにおける被ばく線量率は、必ずしも時点tにおける被ばく線量率の延長上にあるとは限らない。様々な原因により、時点tにおける被ばく線量率が、時点tにおける被ばく線量率からは予想もつかない水準に変化していることもあり得る。図11においては、何らかの原因により、時点tにおける被ばく線量率は、時点tにおける被ばく線量率よりも、有意に大きくなっている。
いま、放射線計測装置1は、現時点tにおける被ばく線量率を推定しようとしている。このとき、放射線計測装置1は、次の処理をその順に行う。
・時点tから時点tまでの期間の長さΔtを取得する。
・グラフ51のうち、時点tからΔtだけ遡った部分を切り出す。
・切り出した部分の左端が、●52に一致するように、切り出した部分を平行移動する。
・平行移動した部分の右端の縦軸の目盛を、時点tにおける被ばく線量率の推定値とする。
前記した推定方法は、あくまでも一例に過ぎない。他の例として、放射線計測装置1は、グラフ51上の点のうち、被ばく線量率が●52に等しい点を特定する。そして、放射線計測装置1は、グラフ51のうち、特定した点からΔtだけ時間的に進んだ時点までの部分を切り出してもよい。さらに他の例として、最新計測時点における被ばく線量率が、その後の時点を含む期間における波形として判明している場合もある。この場合、放射線計測装置1は、グラフ51のうちから、当該波形に近似している箇所を含み横軸方向の長さがΔtである部分を切り出してもよい。
(処理手順)
図12に沿って、処理手順を説明する。処理手順を開始する前提として、補助記憶装置15は、系統情報35を図9の完成状態で記憶しているものとする。
ステップS201において、放射線計測装置1の線量率補正部23は、系統情報35(図9)を取得する、具体的には、線量率補正部23は、補助記憶装置15から系統情報35を読み出す。
ステップS202において線量率補正部23は、系統流量情報36(図10)を作成する。具体的には、第1に、線量率補正部23は、ユーザが入力装置12を介して、系統における流体の流量、及び、三方弁開度を、時点とともに入力するのを受け付ける。ここでの時点とは、被ばく線量率を推定すべき1又は複数の時点である。
第2に、線量率補正部23は、系統流量情報36のレコードを、被ばく線量率を推定すべき時点の数だけ作成する。
第3に、線量率補正部23は、ステップS202の“第2”において作成したレコードの時点欄161、流量欄162及び三方弁開度欄163に、ステップS202の“第1”において受け付けた時点、流量及び三方弁開度を記憶する。
第4に、線量率補正部23は、各時点かつ各領域の補正係数を算出する。図10の説明で前記した通り、線量率補正部23は、過去の経験則に基づき、流量が大きいほど補正係数を小さくする。
ステップS203において、放射線計測装置1の線量率算出部21は、被ばく線量情報32(図5)を作成する。具体的には、第1に、線量率算出部21は、各作業員の位置計測装置4から時刻情報及び位置情報を取得し、各作業員の被ばく線量計5から時刻情報及び被ばく線量を取得する。
第2に、線量率算出部21は、ステップS203の“第1”において取得したデータに基づき、被ばく線量情報32を作成する。
ステップS204において、線量率算出部21は、滞在時間情報31(図4)を作成する。具体的には、線量率算出部21は、ステップS203“第1”において取得したデータに基づき、滞在時間情報31を作成する。
ステップS205において、線量率算出部21は、被ばく線量率の予測値が閾値以上であるか否かを判断する。具体的には、第1に、線量率算出部21は、放射線計測装置1のユーザが入力装置12を介して、被ばく線量率の予測値を入力するのを受け付ける。
第2に、線量率算出部21は、ステップS205の“第1”において受け付けた予測値が所定の閾値以上である場合(ステップS205“Yes”)、ステップS207に進む。線量率算出部21は、予測値が所定の閾値未満である場合(ステップS205“No”)、ステップS206に進む。このとき、線量率算出部21は、被ばく線量率の予測値に応じて、被ばく線量率を算出する処理を使い分けてさえいれば、分岐条件と分岐先の処理の対応関係は任意である。極端な場合、分岐先のステップS206及びS207が相互に逆であってもよい。なお、ここでの分岐条件については、詳しく後記する。
ステップS206において、線量率算出部21は、合計被ばく線量を合計滞在時間で除算する。具体的には、線量率算出部21は、前記した“第2の処理”の例に倣って、合計被ばく線量(図5の欄113)を合計滞在時間(図4の欄103)で除算することによって、図7の被ばく線量率情報33を作成する(差異欄133を省略してもよい)。そして、ステップS208に進む。
ステップS207において、線量率算出部21は、作業員ごとの被ばく線量率を平均する。具体的には、第1に、線量率算出部21は、前記した“第1の処理”の例に倣って、各作業員の被ばく線量(図5の欄112a〜d)を、各作業員の滞在時間(図4の欄102a〜d)で除算することによって、各作業員の被ばく線量率を算出する。
第2に、線量率算出部21は、図6の被ばく線量率情報33を作成し、領域ID及び各作業員の被ばく線量を記憶する。
第3に、線量率算出部21は、各作業員の被ばく線量の平均値を算出し、平均被ばく線量率欄123に記憶する。
線量率算出部21は、ステップS203〜S207の処理を過去の定期検査が行われた時点のデータごとに、かつ、領域ごとに繰り返す。なお、説明を単純化するために、過去の定期検査の時点においては、系統には流体が流れていなかったものとする。
ステップS208において、放射線計測装置1の線量率推定部22は、時系列被ばく線量率情報34(図8)を作成する。具体的には、第1に、線量率推定部22は、ユーザが入力装置12を介して、被ばく線量率を推定すべき現在又は将来の時点(以降“推定対象時点”と呼ぶ)を入力するのを受け付ける。
第2に、線量率推定部22は、ユーザが入力装置12を介して、最新計測時点における各領域の被ばく線量率を入力するのを受け付ける。ここでの最新計測時点は、最終の定期検査以降の時点であり、最新計測時点においては、系統に流体は流れていないものとする。補助記憶装置15が、最新計測時点における各領域の(平均)被ばく線量率を図6又は図7の型式で記憶している場合、線量率推定部22は、それを読み出す。
第3に、線量率推定部22は、被ばく線量率情報33(図6又は図7)、並びに、ステップS208の“第1”及び“第2”において受け付けたデータに基づき、時系列被ばく線量率情報34を作成する。この段階では、推定対象時点についての被ばく線量率欄142は空白のままである。
ステップS209において、線量率推定部22は、現時点又は将来時点の被ばく線量率を推定する。具体的には、第1に、線量率推定部22は、図11において説明した例に倣って、図11の座標平面を作成し、現時点又は将来時点の被ばく線量率を推定する。当該座標平面には、図11と全く同様に、グラフ51、点52、切り出したグラフの部分等が表示されている。
第2に、線量率推定部22は、時系列被ばく線量率情報34の推定対象時点についての被ばく線量率欄142に、ステップS209の“第1”において推定した被ばく線量率を記憶する。
ステップS210において、放射線計測装置1の線量率表示部24は、被ばく線量率を表示する。具体的には、線量率表示部24は、ステップS209の“第1”において作成した座標平面を出力装置13に表示する。座標平面は、ある領域における被ばく線量率を時系列で示すものである。線量率表示部24は、スライド型式で、座標平面を領域ごとに連続表示してもよい。線量率表示部24は、図2の平面図の各領域に被ばく線量率を記載したもの、又は、各領域を被ばく線量率の大きさに応じて色分けしたもの(分布図)を、時系列のスライド型式で連続表示してもよい。このとき、推定対象時点についての領域ごとの被ばく線量率は、次のような値として表示されている。
(E01,E02,・・・,E09)=(♭,♭,・・・,♭
ステップS211において、放射線計測装置1の線量率補正部23は、被ばく線量率を補正する。具体的には、第1に、線量率補正部23は、ステップS202において作成した系統流量情報36(図10)から、推定対象時点の領域ごとの補正係数を取得する。いま、取得した領域ごとの補正係数が次のような値であったとする。
[E01,E02,・・・,E09]=[1.0,0.9,・・・,0.8]
第2に、線量率補正部23は、推定対象時点の、領域ごとの補正後の被ばく線量率を算出する。領域ごとの補正後の被ばく線量率は、次のような値である。
(E01,E02,・・・,E09)=(1.0×♭,0.9×♭,・・・,0.8×♭
ステップS212において、放射線計測装置1の線量率表示部24は、補正後の被ばく線量率を表示する。具体的には、線量率表示部24は、ステップS209の“第1”において作成した座標平面に対して補正を加えたものを出力装置に表示する。ここで表示される座標平面においては、推定対象時点tにおける被ばく線量率の推定値は、ステップS210において表示されるもの以下になっている。線量率表示部24は、スライド型式で、補正後の座標平面を領域ごとに連続表示してもよい。線量率表示部24は、図2の平面図の各領域に補正後の被ばく線量率を記載したもの、又は、各領域を補正後の被ばく線量率の大きさに応じて色分けしたもの(分布図)を、時系列のスライド型式で連続表示してもよい。その後、処理手順を終了する。
(分岐条件)
前記のステップS205において、線量率算出部21は、ユーザが入力した被ばく線量率の予測値を、直後の処理を分岐するための条件とした。しかしながら、線量率算出部21は、ユーザの入力を受け付けるまでもなく、過去の被ばく線量率を補助記憶装置15から取得してもよい。さらに、線量率算出部21は、被ばく線量率の予測値を受け付けることに代えて、前記した第1の処理(ステップS207に対応)及び第2の処理(ステップS206に対応)のいずれかをユーザが選択するのを受け付けてもよい。
また、線量率算出部21は、過去における作業員ごとの被ばく線量率の標準偏差を算出してもよい。そのうえで、線量率算出部21は、算出した標準偏差が所定の閾値以上である場合、ステップS206に進み、算出した標準偏差が所定の閾値未満である場合、ステップS207に進んでもよい(データのばらつきによる精度低下を防止する)。
さらに、線量率算出部21は、その領域に滞在した作業員の数が所定の閾値以上である場合、ステップS206に進み、作業員の数が所定の閾値未満である場合、ステップS207に進んでもよいし、その逆でもよい。
ステップS205の分岐は、領域ごとに実行され、その結果、ステップS206の処理を実行するか、それとも、ステップS207の処理を実行するかの判断が領域ごとになされてもよい。また、領域ごとにいずれの処理を実行するかを予め設定した情報が補助記憶装置15に記憶されていてもよい。
(補正係数算出の根拠)
前記では、線量率補正部23は、流体の流量に基づき、領域ごとの補正係数を変化させている。線量率補正部23は、他の情報に基づき領域ごとの補正係数を変化させてもよい。他の情報としては、領域ごとの以下のような情報が挙げられる。いずれも、被ばく線量率(標準線量率)に対して、正方向又は負方向の影響を及ぼし得る情報である。
・放射線遮蔽体をどの位置に設置したか否かを示す情報
・どの位置の機器(配管等)を除染したか否かを示す情報
・どの位置の機器を交換したか否かを示す情報
(表示の変形例1)
すべての領域について被ばく線量率が算出され得るわけではない。作業員3が歩行できない領域が存在する場合もある。さらに、ある領域を歩行した作業員3の数が所定の閾値未満であり、当該領域の被ばく線量率の信頼度が低い場合もある。この場合、線量率表示部24は、以下のようなメッセージを出力装置13に表示してもよい。
・“領域○○については、データが存在しません。”
・“領域○○の被ばく線量率は、参考値です。”
(表示の変形例2)
過去の定期検査における被ばく線量率が存在せず、最新計測時点における被ばく線量率のみが存在する場合も想定され得る。この場合、線量率表示部24は、最新計測時点における被ばく線量率のみを出力装置13に表示してもよい。さらに線量率表示部24は、以下のようなメッセージを併せて表示してもよい。
・“この被ばく線量率は、現時点より○日前の計測値に基づくものです。現時点の真の被ばく線量率は、さらに変化している可能性があります。”
・“現時点の被ばく線量率を正確に推定することはできません。”
(表示の変形例3)
推定対象時点における系統流量情報36が存在しない場合も想定され得る。この場合、線量率表示部24は、推定対象時点における被ばく線量率を出力装置13に表示したうえで、以下のようなメッセージを併せて表示してもよい。
・“この被ばく線量率は、系統の状態によって被ばく線量率が変化することはないことを前提としています。”
・“現時点の被ばく線量率を正確に推定することはできません。”
(本実施形態の効果)
本実施形態の放射線計測装置1の効果は以下の通りである。
(1)放射線計測装置は、放射線管理区域の多くの領域において被ばく線量率を計測できる。また、放射線計測装置は、被ばく線量率の予測値が小さい場合でも、正確に被ばく線量率を計測できる。
(2)放射線計測装置は、領域における流体の存在によって被ばく線量率を補正できる。
(3)放射線計測装置は、現在または将来の被ばく線量率を推定できる。
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウエアで実現してもよい。また、前記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウエアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆どすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 放射線計測装置
2 放射線管理区域
3 作業員
4 位置計測装置
5 被ばく線量計
6 ネットワーク
11 中央制御装置
12 入力装置
13 出力装置
14 主記憶装置
15 補助記憶装置
16 通信装置
21 線量率算出部
22 線量率推定部
23 線量率補正部
24 線量率表示部
31 滞在時間情報
32 被ばく線量情報
33 被ばく線量率情報
34 時系列被ばく線量率情報
35 系統情報
36 系統流量情報

Claims (10)

  1. 複数の作業員の被ばく線量及び位置情報に基づき、放射線管理区域を構成する領域ごとに被ばく線量率を算出するに際し、
    被ばく線量率の予測値が所定の閾値以上である場合、個々の作業員の前記領域における被ばく線量を個々の作業員の前記領域における滞在時間で除算することによって被ばく線量率を作業員ごとに算出し、当該算出した被ばく線量率の平均値を算出する線量率算出部を備えること、
    を特徴とする放射線計測装置。
  2. 前記線量率算出部は、
    前記被ばく線量率の予測値が所定の閾値未満である場合、複数の作業員の合計被ばく線量を、複数の作業員の合計滞在時間で除算すること、
    を特徴とする請求項1に記載の放射線計測装置。
  3. 前記領域に属する流体の動きに基づき、前記算出した被ばく線量率を補正する線量率補正部を備えること、
    を特徴とする請求項2に記載の放射線計測装置。
  4. 前記線量率補正部は、
    前記流体が通過する設備の位置情報、及び、前記流体の流量に基づき、前記被ばく線量率を補正する補正係数を変化させること、
    を特徴とする請求項3に記載の放射線計測装置。
  5. 最新の被ばく線量率、及び、過去の被ばく線量率の時系列の変化傾向に基づき、現在又は将来における前記被ばく線量率を推定する線量率推定部を備えること、
    を特徴とする請求項4に記載の放射線計測装置。
  6. 放射線計測装置の線量率算出部は、
    複数の作業員の被ばく線量及び位置情報に基づき、放射線管理区域を構成する領域ごとに被ばく線量率を算出するに際し、
    被ばく線量率の予測値が所定の閾値以上である場合、個々の作業員の前記領域における被ばく線量を個々の作業員の前記領域における滞在時間で除算することによって被ばく線量率を作業員ごとに算出し、当該算出した被ばく線量率の平均値を算出すること、
    を特徴とする放射線計測装置の放射線計測方法。
  7. 前記線量率算出部は、
    前記被ばく線量率の予測値が所定の閾値未満である場合、複数の作業員の合計被ばく線量を、複数の作業員の合計滞在時間で除算すること、
    を特徴とする請求項6に記載の放射線計測方法。
  8. 前記放射線計測装置の線量率補正部は、
    前記領域に属する流体の動きに基づき、前記算出した被ばく線量率を補正すること、
    を特徴とする請求項7に記載の放射線計測方法。
  9. 前記線量率補正部は、
    前記流体が通過する設備の位置情報、及び、前記流体の流量に基づき、前記被ばく線量率を補正する補正係数を変化させること、
    を特徴とする請求項8に記載の放射線計測方法。
  10. 前記放射線計測装置の線量率推定部は、
    最新の被ばく線量率、及び、過去の被ばく線量率の時系列の変化傾向に基づき、現在又は将来における前記被ばく線量率を推定すること、
    を特徴とする請求項9に記載の放射線計測方法。
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