JP6018970B2 - 配水制御装置および方法 - Google Patents
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Description
(2)配水管網に関する情報の登録。
(3)流量計の適切な設置場所の計画(図2〜4で詳細説明)。
(4)圧力、流量の計測値の収集。
(5)需要家の施設特性別の需要パターンの作成(図5で詳細説明)。
(6)配水管網上の需要分布の推定。
(7)管網解析計算に基づく配水管網上の圧力、流量分布の推定。
(8)管路流速係数の推定(管網モデルキャリブレーションに関する。図7で詳細説明)。
(9)配水圧を適正化する配水機器の制御(図8で詳細説明)。
はじめに、配水制御管理装置101における、需要家に関する情報の登録を行う処理(1)について説明する。配水制御管理装置101の管理者は、入力装置104より、各需要家に関する情報として、需要家名、住所、需要家の施設特性情報、水道利用者数(住宅の場合は家族人員数、他の施設の場合は水道を使用する可能性のある施設利用者数)、および定期的に行われる水使用量の検針データと水使用期間などを入力する。ここで、需要家の施設特性情報とは、住宅、商業施設、工場、事業所、飲食店などの業種情報のことであるが、地域の事情に合わせて独自の施設特性情報を追加してもよい。また上記水道利用者数と組合せて、住宅(家族3人以下)、住宅(家族4人以上)などのように施設特性情報をさらに細分化して、入力してもよい。本実施例では、施設特性が、住宅、商業施設、工場、事業所の4種類であるとする。そして配水制御管理装置101の入力データ登録プログラム110では、入力された需要家のエントリごとに、入力情報を需要家情報管理テーブル120に登録する。
・需要点1、2、5、6からなるエリア
・需要点3、4、7、8、11からなるエリア
・需要点9、10、13、14からなるエリア
・需要点12、15、16からなるエリア
分割されたエリアは、その境界となる管路に流量計137が設置されているため(配水池からの水供給量も流量計によって計測可能)、時刻別の水供給量を算出可能となる。
ここでkは0.5〜2.8の値をとる定数であり、本実施形態ではk=0.5とする。
上記近似式(式1)の両辺の上記所定期間における総和をとると、以下のようになる。
上記(式2)の右辺、すなわち上記所定期間TのエリアAの漏水量はステップS502において算出されており、上記(式2)の左辺内のエリアAの代表圧力P(t)も算出されているため、上記(式2)を解いて、上記所定エリアAのエリア放出係数c(A)を算出する。そしてc(A)を上記(式1)に代入して解くことにより、上記所定期間Tにおけるエリア別、時刻別の漏水量L(t)を算出する。そして需要パターン作成プログラム113は、上記算出された上記エリア別のエリア放出係数を需要パターン管理テーブル123に登録する。
t:所定期間T内の時刻
F(t):時刻tにおけるエリアAの水供給量(既知)
L(t):時刻tにおけるエリアAの漏水量(既知)
α(A,i):エリアAにおける需要家施設特性iの需要家件数(既知)
Z(i,t):時刻tにおける需要家施設特性iの需要家1件あたりの需要量(未知)
(i=1、2、3、4のときの施設特性は、それぞれ住宅、商業施設、工場、事業所である)
F(t)−L(t)=Σα(A,i)×Z(i,t) (Σはiに関する総和)…(式3)
ある時刻tにおいて、(式3)における未知変数はZ(i,t)(i=1,2,3,4)の4つである。上記エリア数は需要家施設特性数(4つ)以上となるようにエリア分割されているため、各エリアにおいて成り立つ(式3)の数は4つ以上となる。また各エリアの需要家の施設特性別の構成比率が異なっているため、上記各エリアにおいて成り立つ連立方程式(式3)は不定または不能とならず求解可能となる。需要パターン作成プログラム113は、上記連立方程式を解いて、上記所定期間Tにおける需要家施設特性別、時刻別の需要家1件あたりの需要量を算出する。上記連立方程式において、未知変数の数より式の数の方が多い場合は、最小2乗法などにより計算誤差を最小化するように解を決定すればよい。
D(B,t):時刻tにおける需要点Bの需要量(未知)
β(B,i):需要点Bにおける需要家施設特性iの需要家件数(既知)
Z(i,t):時刻tにおける需要家施設特性iの需要家1件あたりの需要量(需要パターン、既知)
(i=1、2、3、4のときの施設特性は、それぞれ住宅、商業施設、工場、事業所である)
D(B,t)=Σβ(B,i)×Z(i,t) (Σはiに関する総和)…(式4)
需要推定プログラム114は、全ての需要点135について上記(式4)を計算して、配水管網133上の時刻別の需要分布を算出する。
Claims (8)
- 配水池から配水管網を経て水が供給される需要家の施設情報を記憶する需要家情報記憶部と、
前記需要家の施設情報を取得する需要家情報取得部と、
前記配水管網上に設置された流量計または圧力計の計測データを取得する計測データ取得部と、
分割された複数のエリアごとに取得した前記施設情報と、前記計測データと、前記流量計の計測データから算出される前記エリアにおける水供給量とに基づいて、施設特性要素別に需要パターンを算出する需要パターン算出部と、
前記需要パターンと、複数の需要家を集約した需要点における施設情報とに基づいて、前記需要点における需要量を推定する需要量推定部と、
推定された各需要点における前記需要量に基づいて配水制御をする制御部と、
前記配水管網上に設置された前記流量計の計測データに基づいて、前記エリアにおける水供給量が算出可能となるように、前記流量計の設置位置を計画する流量計設置場所計画部とを備え、
前記流量計設置場所計画部は、
分割された前記エリア数が、施設特性要素数以上となり、
前記エリアにおける施設特性要素の構成比率を算出したときの前記構成比率がエリア毎に相違するように又は、
新に設置される流量計にかかるコストを算出したときの前記コストが一定値より低くなるように又は、
前記エリアに属する需要家の数が一定の値を満たすように、
前記流量計の設置位置を計画する
ことを特徴とする配水制御装置。 - 請求項1に記載の配水制御装置において、
前記需要家情報記憶部に記憶される前記施設情報とは、前記需要家の検針データを含み、
前記需要パターン算出部は、
前記エリアにおける前記検針データの合計値と、前記エリアにおける水供給量とに基づいて前記エリアにおける漏水量を算出し、
前記施設情報と、前記計測データとに加え、前記漏水量にも基づいて需要パターンを算出する
ことを特徴とする配水制御装置。 - 請求項2に記載の配水制御装置において、
算出された前記需要点における需要量の分布に基づいて管網解析計算を実行し、前記配水管網上の圧力分布および流量分布を推定する管網解析計算部と、
前記配水管網上に設置された流量計または圧力計の計測データと、前記管網解析計算部によって算出された前記圧力推定値または流量推定値との比較に基づいて、管路の流速係数を推定する管路流速係数推定部と、を更に備えることを特徴とする配水制御装置。 - 請求項3に記載の配水制御装置において、
算出された前記需要点における需要量の分布に基づいて管網解析計算を実行し、前記配水管網上の圧力分布および流量分布を推定する管網解析計算部と、を更に備え、
前記制御部は、前記管網解析計算部によって算出された前記圧力の推定値が所定の範囲となるようにポンプの回転数またはバルブの開度を制御する
ことを特徴とする配水制御装置。 - 配水制御装置が、
配水池から配水管網を経て水が供給される需要家の施設情報を記憶し、
前記需要家の施設情報を取得し、
前記配水管網上に設置された流量計または圧力計の計測データを取得し、
分割された複数のエリアごとに取得した前記施設情報と、前記計測データと、前記流量計の計測データから算出される前記エリアにおける水供給量とに基づいて、施設特性要素別に需要パターンを算出し、
前記需要パターンと、複数の需要家を集約した需要点における施設情報とに基づいて、前記需要点における需要量を推定し、
推定された各需要点における前記需要量に基づいて配水制御を行い、
分割された前記エリア数が、施設特性要素数以上となり、前記エリアにおける施設特性要素の構成比率を算出したときの前記構成比率がエリア毎に相違するように又は、新に設置される流量計にかかるコストを算出したときの前記コストが一定値より低くなるように又は、前記エリアに属する需要家の数が一定の値を満たすように、前記流量計の設置位置を計画する
ことを特徴とする配水制御方法。 - 請求項5に記載の配水制御方法において、
記憶される前記施設情報とは、前記需要家の検針データを含み、
前記エリアにおける前記検針データの合計値と、前記エリアにおける水供給量とに基づいて前記エリアにおける漏水量を算出し、
前記施設情報と、前記計測データとに加え、前記漏水量にも基づいて需要パターンを算出する
ことを特徴とする配水制御方法。 - 請求項6に記載の配水制御方法において、
算出された前記需要点における需要量の分布に基づいて管網解析計算を実行し、前記配水管網上の圧力分布および流量分布を推定し、
前記配水管網上に設置された流量計または圧力計の計測データと、前記管網解析計算部によって算出された前記圧力推定値または流量推定値との比較に基づいて、管路の流速係数を推定する
ことを特徴とする配水制御方法。 - 請求項7に記載の配水制御方法において、
算出された前記需要点における需要量の分布に基づいて管網解析計算を実行し、前記配水管網上の圧力分布および流量分布を推定し、
算出された前記圧力の推定値が所定の範囲となるようにポンプの回転数またはバルブの開度を制御する
ことを特徴とする配水制御方法。
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