JP6930729B2 - 蒸発式熱交換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水蒸気を用いた熱交換処理が行われる蒸発式熱交換装置に関する。
この種の蒸発式熱交換装置は、各種工場などから排出される廃液や排水などを濃縮する濃縮装置や、海水を淡水化する海水淡水化装置などに広く使用されている。この種の装置として、本出願人は、例えば特許文献1に記載の濃縮装置を提案している。特許文献1に記載の濃縮装置は、蒸発器及び水蒸発器を備えており、例えばボイラーなどの蒸気発生器からの水蒸気が、エゼクターなどの蒸気圧縮機により圧縮されて、加熱源として蒸発器の加熱部に供給される。蒸発器では、加熱部において被処理液が水蒸気により間接加熱されて蒸気が生成され、この蒸気が水蒸発器の熱交換部に加熱源として供給されるとともに、水蒸気が凝縮して水となり、水蒸発器に供給される。水蒸発器では、熱交換部において水が蒸気により間接加熱されて水蒸気が生成される。水蒸発器で生成された水蒸気はエゼクターに導入されて蒸発器の加熱部に循環される。この濃縮装置によれば、蒸発器における被処理液の加熱により生成される蒸気を、被処理液の加熱に用いられた水蒸気が混合することなく、凝縮水として回収することができる。
特許第3425082号公報
上述した濃縮装置では、ボイラーに給水される原料水に地下水もしくは硬度成分が多い水を用いる場合があり、原料水にこれらの水を用いると、これらの水にはシリカやカルシウムが含まれているため、ボイラーから出る水蒸気にもシリカやカルシウムが含まれる。これにより、蒸発器で生成され、水蒸発器に供給される水にシリカやカルシウムが含まれるが、水にシリカやカルシウムが多く含まれると、水の蒸発の際に熱交換部の伝熱面にシリカやカルシウムのスケールが付着するおそれがあり、その結果、熱交換部の熱交換効率が低下する、スケールを除去するメンテナンスに多大な労力を必要とする、という課題がある。
本発明は、上述した課題に着目してなされたものであり、水蒸気を用いた熱交換処理が行われる蒸発式熱交換装置において、スケールの発生を防止することを目的とする。
本発明に係る蒸発式熱交換装置は、被処理液を蒸発させる加熱部を有する蒸発器と、水を蒸発させる熱交換部を有する水蒸発器と、前記加熱部に加熱源として水蒸気を供給する水蒸気供給路と、前記熱交換部に加熱源として前記蒸発器で発生した蒸気を供給する蒸気供給路と、前記加熱部に供給された水蒸気の凝縮により発生した凝縮水を、前記水蒸発器における水として前記水蒸発器に供給する水供給路と、前記水供給路に設けられ、前記水蒸発器に供給される水の導電率を検出する第1導電率検出器と、前記水蒸発器に純水又は軟水を補給する水補給路と、を備えた構成のものである。
上記構成の蒸発式熱交換装置においては、前記水蒸発器の底部に貯留された水を前記水蒸発器の上部に循環させる水循環路と、前記水循環路に設けられ、前記水蒸発器を循環する水の導電率を検出する第2導電率検出器と、前記水供給路から分岐する水排出路と、をさらに備えることが好ましい。
また、上記構成の蒸発式熱交換装置においては、前記水循環路に設けられ、前記水蒸発器を循環する水のpHを検出するpH検出器をさらに備えることが好ましい。
また、上記構成の蒸発式熱交換装置においては、前記水補給路に設けられる第1開閉弁と、前記水排出路に設けられる第2開閉弁と、前記第1導電率検出器、前記第2導電率検出器、前記pH検出器、前記第1開閉弁及び前記第2開閉弁に接続された制御装置と、をさらに備えることが好ましい。
また、上記構成の蒸発式熱交換装置においては、前記制御装置は、前記第1導電率検出器の検出結果に基づき、前記水供給路により前記水蒸発器に供給される水の導電率が所定値以上の場合、前記第1開閉弁を開いて前記水蒸発器に純水又は軟水を補給することが好ましい。
また、上記構成の蒸発式熱交換装置においては、前記制御装置は、前記第2導電率検出器の検出結果に基づき、前記水循環路により前記水蒸発器を循環する水の導電率が所定値以上の場合、前記第2開閉弁を開いて前記水蒸発器から水を排出することが好ましい。
また、上記構成の蒸発式熱交換装置においては、前記制御装置は、前記pH検出器の検出結果に基づき、前記水循環路により前記水蒸発器を循環する水のpHが所定値以下の場合、前記第2開閉弁を開いて前記水蒸発器から水を排出することが好ましい。
本発明に係る蒸発式熱交換装置によると、水の導電率(電気伝導度)は、水中のシリカやカルシウムの濃度に依存しているため、水の導電率が所定値以上であれば、水中のシリカやカルシウムの濃度が高く、スケールが発生しやすい水であると判断できる。よって、水蒸発器の熱交換部で蒸発させるために水蒸発器に供給される水の導電率を検出し、導電率が所定値以上の場合に水蒸発器に純水又は軟水を補給して、蒸発に供される水中のシリカやカルシウムの濃度を低下させることで、水蒸発器の熱交換部の伝熱面にスケールが析出することを防止することができる。よって、伝熱面の熱交換効率の低下などを防止することができる。
本発明の一実施形態に係る蒸発式熱交換装置の概略構成図である。 本発明の他の実施形態に係る蒸発熱交換装置の概略構成図である。 本発明の他の実施形態に係る蒸発熱交換装置の概略構成図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る蒸発式熱交換装置の概略構成図である。本発明の蒸発式熱交換装置は、例えば、各種工場などから排出される廃液や排水などの被処理液の水分を蒸発させることによって、被処理液を濃縮して減容する濃縮装置に好適に用いることができる。
蒸発式熱交換装置1は、被処理液を加熱して蒸発させる加熱部20を有する蒸発器2と、水を加熱して蒸発させる熱交換部30を有する水蒸発器3と、を少なくとも備えている。
蒸発器2は、例えば全体として円筒体をなす密閉型のものであり、底部が被処理液を貯留する液溜りとなっている。蒸発器2には、内部に被処理液を供給する被処理液供給路L1が接続されている。被処理液供給路L1には、被処理液供給時に開放され、装置の通常運転時に閉止される第3開閉弁V3が設けられている。
また、蒸発器2には、底部に貯留される被処理液を蒸発器2の上部に循環させる被処理液循環路L2が接続されている。ポンプP1の駆動により、蒸発器2の底部の被処理液が被処理液循環路L2を介して蒸発器2の上部に供給される。蒸発器2内の天井には、蒸発器2の上部に供給された被処理液を下方の加熱部20(伝熱管23)に向けて散布する散布ノズル21が配備されている。
加熱部20は、左右一対のヘッダー22A,22Bの間に複数本の伝熱管23が水平方向に延びるようにして設けられてなる。入口側ヘッダー22Aには、加熱部20に加熱源として水蒸気を供給するための水蒸気供給路L3が接続されている。水蒸気供給路L3は、ボイラーなどの蒸気発生器4に接続されており、蒸気発生器4において生成された水蒸気は、水蒸気供給路L3を介して加熱部20(伝熱管23)に供給される。
蒸発器2内の散布ノズル21から散布された被処理液は、各伝熱管23の外表面に吹き付けられる。各伝熱管23内には、被処理液を加熱するための水蒸気が入口側ヘッダー22Aから導入されている。そのため、散布ノズル21から散布された被処理液は、各伝熱管23の外表面において水蒸気により間接的に加熱されることで蒸発し、濃縮される。
蒸発器2内の被処理液が循環を繰り返しながら所定の濃度まで蒸発、濃縮されると、濃縮液排出路L4を介して系外に排出される。濃縮液排出路L4には、装置の通常運転時には閉止され、濃縮液排出時に開放される第4開閉弁V4が設けられている。
蒸発器2内で被処理液の蒸発により発生した蒸気は、蒸発器2の上部に接続された蒸気供給路L5から蒸発器2外に排出される。蒸気供給路L5は、水蒸発器3の入口側ヘッダー32Aに接続され、蒸発器2で発生した蒸気は、蒸気供給路L5を介して水蒸発器3の熱交換部30(伝熱管33)に加熱源として供給される。
各伝熱管23内に供給された水蒸気は、被処理液を蒸発させると同時に凝縮して出口側ヘッダー22Bの底部に溜まり、出口側ヘッダー22Bに接続された水供給路L6から蒸発器2外に排出される。水供給路L6は、水蒸発器3に接続され、蒸発器2で発生した水蒸気の凝縮水は水蒸発器3に供給される。
次に、水蒸発器3は、例えば全体として円筒体をなす密閉型のものであり、底部が水を貯留する水溜りとなっている。水蒸発器3には、蒸発器2で発生した水(凝縮水)が水供給路L6を介して底部に導入される。また、水蒸発器3には、底部に貯留される水を水蒸発器3の上部に循環させる水循環路L7が接続されている。ポンプP2の駆動により、水蒸発器3の底部の水が水循環路L7を介して水蒸発器3の上部に供給される。水蒸発器3内の天井には、水蒸発器3の上部に供給された水を下方の熱交換部30(伝熱管33)に向けて散布する散布ノズル31が配備されている。
熱交換部30は、左右一対のヘッダー32A,32Bの間に複数本の伝熱管33が水平方向に延びるようにして設けられてなる。水蒸発器3内の散布ノズル31から散布された水は、各伝熱管33の外表面に吹き付けられる。各伝熱管33内には、蒸発器2で発生した蒸気が、蒸気供給路L5を介して入口側ヘッダー32Aから導入されている。そのため、散布ノズル31から散布された水は、各伝熱管33の外表面において蒸気により間接的に加熱されることで蒸発する。
水蒸発器3内で水の蒸発により発生した水蒸気は、水蒸発器3の上部に接続された水蒸気循環路L8から水蒸発器3外に排出される。水蒸気循環路L8は、蒸気圧縮機5に接続されている。本実施形態では、蒸気圧縮機5として蒸気エゼクターが用いられている。蒸気エゼクターは、ボイラーなどの蒸気発生器4から供給される高温の水蒸気によって駆動される。水蒸発器3内で発生した水蒸気は、蒸気エゼクターに吸引されて圧縮されたのち、水蒸気供給路L3を介して蒸発器2の入口側ヘッダー22Aに供給されて、加熱部20における加熱源として利用される。また、水蒸発器3と蒸気圧縮機5との間の水蒸気循環路L8は、水蒸発器3を真空(減圧状態)に保つ役割も果たす。
各伝熱管33内に供給された蒸気は、水を蒸発させると同時に凝縮して出口側ヘッダー32Bの底部に溜まる。出口側ヘッダー32Bには、凝縮水排出路L9が接続されており、凝縮した凝縮水は、ポンプP3の駆動により凝縮水排出路L9を介して系外に排出される。また、出口側ヘッダー32Bには、蒸発器2内を排気するための真空ポンプP6が空気排出管路L12を介して接続されている。
水蒸発器3には、内部に純水を補給する水補給路L10が接続されている。水蒸発器3に補給される純水は、水蒸発器3内の水を希釈するためのものであり、ポンプP4の駆動により、水貯蔵タンク10から水補給路L10を介して水蒸発器3内に供給される。なお、水蒸発器3内に補給する水としては、純水以外に、軟水を用いてもよい。軟水は、水に含まれるシリカやカルシウムの量が少ない水であり、例えば硬度が50以下のものを用いることができる。水補給路L10には、装置の通常運転時には閉止され、水補給時に開放される第1開閉弁V1が設けられている。
水供給路L6には、水供給路L6から分岐する水排出路L11接続されている。水排出路L11は、ポンプP5の駆動により、水蒸発器3に貯留された水、さらには、蒸発器2の出口側ヘッダー22Bに溜まった水を系外にブローする。水排出路L11には、装置の通常運転時には閉止され、ブロー時に開放される第2開閉弁V2が設けられている。
水供給路L6には、水蒸発器3に供給される水の導電率(電気伝導度)を検出する第1導電率検出器6が設けられている。水の導電率は、純度が高いほど低い値となる。蒸気発生器4から蒸発器2に供給される水蒸気にシリカやカルシウムなどの不純物が多く混入している場合には、蒸発器2で凝縮して水蒸発器3に供給される水にシリカやカルシウムが多く含まることになるため、水蒸発器3の熱交換部30の伝熱面にスケールが固着しやすくなる。よって、水供給路L6を通過する水の導電率を検出することで、水蒸発器3に供給される水に含まれるシリカやカルシウムの濃度を検知している。本実施形態では、水の導電率が所定値A以上である場合に、水蒸発器3に供給される水にシリカやカルシウムが多く含まれていると判断するように構成されている。この伝導率の所定値Aとしては、例えば50μS/cm以上100μS/cm以下の範囲で設定することができる。
水循環路L7には、水蒸発器3を循環する水の導電率(電気伝導度)を検出する第2導電率検出器7が設けられている。水蒸発器3内の水が循環を繰り返しながら蒸発、濃縮されると、水蒸発器3内の水に含まれるシリカやカルシウムの濃度が高くなり、水の蒸発の際に熱交換部30の伝熱面にシリカやカルシウムのスケールが付着するおそれがある。よって、水蒸発器3を循環する水の導電率を検出することで、蒸発に供される水に含まれるシリカやカルシウムの濃度を検知している。本実施形態では、水の導電率が所定値B以上である場合に、水蒸発器3を循環する水にシリカやカルシウムが多く含まれていると判断するように構成されている。この伝導率の所定値Bとしては、例えば50μS/cm以上100μS/cm以下の範囲で設定することができる。
また、水循環路L7には、水蒸発器3を循環する水のpHを検出するpH検出器8が設けられている。例えば、塩酸、硝酸又はフッ酸などのように水に対して共沸性を有するいわゆる共沸性無機酸を含む水溶液を被処理液として濃縮する場合には、蒸発器2では、水溶液の水分が蒸発するとともに、水溶液に含まれる酸性ガスの一部も気化して、蒸気とともに水蒸発器3の伝熱管33に供給されて、凝縮される。この酸を含む凝縮水は、通常は、後述する凝縮水排出路L9から水蒸発器3外に排出されるが、万が一、伝熱管33にリークが発生していると、酸を含む凝縮水が水蒸発器3を循環する水に混入し、伝熱管33で蒸発して、水蒸気循環路L8から蒸気圧縮機(蒸気エゼクター5)に供給される。酸性ガスを含む蒸気、及び、酸を含む凝縮水は、金属腐食性を有するため、伝熱管33の外面、蒸気圧縮機(蒸気エゼクター5)など、ステンレスが用いられる部材が腐食されるおそれがある。よって、水循環路L7を循環する水のpHを検出することで、水蒸発器3を循環する水に酸が混入しているか否かを検知している。本実施形態では、水のpHが所定値C以下である場合に、水蒸発器3を循環する水に酸が混入していると判断するように構成されている。このpHの所定値Cとしては、例えば5以下の範囲で設定することができる。
上述した本実施形態の蒸発式熱交換装置1によれば、蒸発器2における被処理液の加熱により生成される蒸気を、被処理液を加熱するための加熱源として用いられた水蒸気が混合することなく、凝縮水として回収することができる。
加えて、第1導電度検出器6により、水供給路L6を通過する水の導電率を検出することで、水蒸発器3に供給される水に含まれるシリカやカルシウムの濃度を検知でき、水の導電率が所定値A以上であれば、水中のシリカやカルシウムの濃度が高く、スケールが発生しやすい水であると判断できる。そのため、水の導電率が所定値A以上の場合には、第1開閉弁V1を開き、ポンプP4を駆動させて、水補給路L10より水蒸発器3に純水又は軟水を補給して水蒸発器3に供給される水を希釈する。これにより、蒸発に供される水中のシリカやカルシウムの濃度が低下することで、熱交換部30の伝熱面にスケールが析出、固着することを防止できる。よって、伝熱面の熱交換効率の低下などを防止することができる。なお、水の導電率が非常に高い場合(例えば所定値B以上の場合)には、第2開閉弁V2を開き、ポンプP5を駆動させて、水排出路L11を介して蒸発器2から供給される水を系外にブローしてもよい。このとき、各ポンプP1〜P3,P6は停止させる。
また、第2導電度検出器7により、水循環路L7を通過する水の導電率を検出することで、水蒸発器3を循環する水に含まれるシリカやカルシウムの濃度を検知でき、水の導電率が所定値B以上であれば、水中のシリカやカルシウムの濃度が高く、スケールが発生しやすい水であると判断できる。そのため、水の導電率が所定値B以上の場合には、第2開閉弁V2を開き、ポンプP5を駆動させて、水排出路L11を介して水蒸発器3内の水を系外にブローすることで、水蒸発器3の熱交換部30の伝熱面にスケールが析出、固着することを防止できる。なお、水の導電率が所定値B以上となる前(例えば所定値A以上である場合)に、第1開閉弁V1を開き、ポンプP4を駆動させて、水補給路L10より水蒸発器3に純水又は軟水を補給して水蒸発器3内の水を希釈し、蒸発に供される水中のシリカやカルシウムの濃度を低下させて、熱交換部30の伝熱面へのスケールの固着、析出を防止しながら、水の導電率が所定値B以上となった場合に、水排出路L11を介して水蒸発器3内の水を系外にブローするようにしてもよい。
また、pH検出器8により、水循環路L7を通過する水のpHを検出することで、水蒸発器3を循環する水に酸が含まれているか否かを検知でき、水のpHが所定値C以下であれば、水に酸が含まれていると判断できる。そのため、水のpHが所定値C以下の場合には、第2開閉弁V2を開いて水排出路L11を介して水蒸発器3内の水を系外にブローすることで、装置の腐食を防止し、伝熱管33のリークなどを発見することができる。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明の具体的な態様は上記実施形態に限定されない。
例えば、上記実施形態の蒸発式熱交換装置1は、蒸気圧縮機5に蒸気エゼクターを用いているが、図2に示すように、ヒートポンプを用いてもよい。この図2の実施形態では、水蒸気循環路L8にヒートポンプが設けられ、水蒸発器3内で発生した水蒸気は、ヒートポンで圧縮されたのち、水蒸気供給路L3とは別の水蒸気供給路L13より蒸発器2の入口側ヘッダー22Aに供給されて、加熱部20における加熱源として利用される。
また、上記実施形態の蒸発式熱交換装置1では、水蒸発器2の熱交換部30は、多管式で構成されているが、これに限らず、プレート式で構成してもよい。
また、上記実施形態の蒸発式熱交換装置1は、蒸発器2を1つだけ備えた構成であるが、例えば特許第3425082号公報や特許第4920020号公報に示されているように、蒸発器2を複数備えた構成とすることもできる。
また、上記実施形態の蒸発式熱交換装置1において、各開閉弁V1〜V4を制御弁で構成し、図3に示すように、制御装置9の制御によって自動で開閉するように構成してもよい。制御弁は、制御装置9からの信号を受信することにより、全開と全閉との2段階に切り替えられるものであり、ソレノイドバルブや空圧シリンダ、電動モータのような単純なアクチェータで操作できる。制御装置9は、マイコンやメモリ、HDDなどを備えたコンピュータで構成されていてもよいし、電子回路で構成されていてもよい。
この図3の実施形態では、第1導電率検出器6、第2導電率検出器7及びpH検出器8は、制御装置9に接続されており、制御装置9により、水蒸発器3に供給される水の導電率(電気伝導度)、水蒸発器3を循環する水の導電率(電気伝導度)及びpHが監視されている。制御装置9は、各開閉弁V1〜V4及び各ポンプP1〜P6に接続され、第1導電率検出器6、第2導電率検出器7及びpH検出器8からの信号を受信して、各開閉弁V1〜V4及び各ポンプP1〜P6の動作を制御する。
具体的に、本実施形態では、制御装置9は、装置が運転しているときに、第1導電度検出器6から送信される信号をもとに、水蒸発器3に供給される水の導電度を監視する。制御装置9は、水蒸発器3に供給される水の導電度が所定値A以上であることを検知すると、第1開閉弁V1を開いてポンプP4を駆動することで、水補給路L10より水蒸発器3に純水又は軟水を補給して水蒸発器3に供給される水を希釈する。なお、水の導電率が非常に高い場合(例えば所定値B以上の場合)には、制御装置9は、各ポンプP1〜P3,P6を停止させるとともに、第2開閉弁V2を開いてポンプP5を駆動することで、水排出路L11を介して蒸発器2から供給される水を系外にブローしてもよい。
加えて、制御装置9は、装置が運転しているときに、第2導電度検出器7から送信される信号をもとに、水蒸発器3を循環する水の導電度を監視する。制御装置9は、水蒸発器3を循環する水の導電度が所定値B以上となったことを検知すると、各ポンプP1〜P3,P6を停止させるとともに、第2開閉弁V2を開いてポンプP5を駆動することで、水排出路L11を介して蒸発器2から供給される水を系外にブローする。なお、水の導電率が所定値B以上となる前(例えば所定値A以上である場合)に、第1開閉弁V1を開いてポンプP4を駆動することで、水補給路L10より水蒸発器3に純水又は軟水を補給して水蒸発器3内の水を希釈しつつ、水の導電率が所定値B以上となった場合に、水排出路L11を介して水蒸発器3内の水を系外にブローするようにしてもよい。
さらに、制御装置9は、装置が運転しているときに、pH検出器8から送信される信号をもとに、水蒸発器3を循環する水のpHを監視する。制御装置9は、水蒸発器3を循環する水の導電度が所定値C以上となったことを検知すると、各ポンプP1〜P3,P6を停止させるとともに、第2開閉弁V2を開いてポンプP5を駆動することで、水排出路L11を介して蒸発器2から供給される水を系外にブローする。
なお、本発明に係る蒸発式熱交換装置は、上述した濃縮装置として好適に使用することができるが、多重効用式の海水淡水化装置などとしても好適に使用可能な装置である。
1 蒸発式熱交換装置
2 蒸発器
3 水蒸発器
6 第1導電度検出器
7 第2導電度検出器
8 pH検出器
9 制御装置
L3 水蒸気供給路
L5 蒸気供給路
L6 水供給路
L7 水循環路
L10 水補給路
L11 水排出路
V1 第1開閉弁
V2 第2開閉弁

Claims (6)

  1. 被処理液を蒸発させる加熱部を有する蒸発器と、
    水を蒸発させる熱交換部を有する水蒸発器と、
    前記加熱部に加熱源として水蒸気を供給する水蒸気供給路と、
    前記熱交換部に加熱源として前記蒸発器で発生した蒸気を供給する蒸気供給路と、
    前記加熱部に供給された水蒸気の凝縮により発生した凝縮水を、前記水蒸発器における水として前記水蒸発器に供給する水供給路と、
    前記水供給路に設けられ、前記水蒸発器に供給される水の導電率を検出する第1導電率検出器と、
    前記水蒸発器に純水又は軟水を補給する水補給路と、
    前記水蒸発器の底部に貯留された水を前記水蒸発器の上部に循環させる水循環路と、
    前記水循環路に設けられ、前記水蒸発器を循環する水のpHを検出するpH検出器と、
    を備える蒸発式熱交換装置。
  2. 前記水循環路に設けられ、前記水蒸発器を循環する水の導電率を検出する第2導電率検出器と、
    前記水供給路から分岐する水排出路と、をさらに備える請求項1に記載の蒸発式熱交換装置。
  3. 前記水補給路に設けられる第1開閉弁と、
    前記水排出路に設けられる第2開閉弁と、
    前記第1導電率検出器、前記第2導電率検出器、前記pH検出器、前記第1開閉弁及び前記第2開閉弁に接続された制御装置と、をさらに備える請求項1又は2に記載の蒸発式熱交換装置。
  4. 前記制御装置は、前記第1導電率検出器の検出結果に基づき、前記水供給路により前記水蒸発器に供給される水の導電率が所定値以上の場合、前記第1開閉弁を開いて前記水蒸発器に純水又は軟水を補給する請求項に記載の蒸発式熱交換装置。
  5. 前記制御装置は、前記第2導電率検出器の検出結果に基づき、前記水循環路により前記水蒸発器を循環する水の導電率が所定値以上の場合、前記第2開閉弁を開いて前記水蒸発器から水を排出する請求項3又は4に記載の蒸発式熱交換装置。
  6. 前記制御装置は、前記pH検出器の検出結果に基づき、前記水循環路により前記水蒸発器を循環する水のpHが所定値以下の場合、前記第2開閉弁を開いて前記水蒸発器から水を排出する請求項3〜5のいずれかに記載の蒸発式熱交換装置。
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