JP6930632B1 - スキンパック包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】被包装物の密封性と開封のし易さとを両立したスキンパック包装体を提供する。【解決手段】スキンパック包装体(1)は、周縁部に枠状に設けられた枠シール部(41)と、枠シール部(41)の内側に設けられた面シール部(42)とを含む。枠シール部(41)における剥離強度が面シール部(42)における剥離強度よりも大きく、枠シール部(41)における剥離強度が2N/15mm以上10N/15mm以下であり、面シール部(42)における剥離強度が0.5N/15mm以上6N/15mm以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、スキンパック包装体に関する。
底材と蓋材とを備え、これらの間に被包装物を有するスキンパック包装体が利用されている。このようなスキンパック包装体の一例が、例えば特開2016−222259号公報(特許文献1)に開示されている。スキンパック包装体は、皺が生じにくく見栄えが良いため、例えばハムや生肉、調理済食品等を被包装物として包装するのに好適に用いられる。このとき、被包装物を確実に密封するため、底材と蓋材とは強固にシールされることが好ましい。
しかし、底材と蓋材とのシールが強過ぎると、開封時に大きな力が必要となって開けにくくなる。
特開2016−222259号公報
被包装物の密封性と開封のし易さとを両立したスキンパック包装体の実現が望まれる。
本発明に係るスキンパック包装体は、
底材と蓋材とを備え、前記底材と前記蓋材との間に被包装物を有するスキンパック包装体であって、
前記底材及び前記蓋材の周縁部に枠状に設けられた枠シール部と、前記枠シール部の内側に設けられた面シール部と、を含み、
JIS Z 0238:1998に準拠して測定される前記底材と前記蓋材との剥離強度に関して、
前記枠シール部における剥離強度が前記面シール部における剥離強度よりも大きく、
前記枠シール部における剥離強度が、2N/15mm以上10N/15mm以下であり、
前記面シール部における剥離強度が、0.5N/15mm以上6N/15mm以下である。
枠シール部における底材と蓋材との剥離強度が2N/15mm未満であれば、スキンパック包装体の搬送中に漏れが生じる可能性がある。一方、枠シール部における底材と蓋材との剥離強度が10N/15mmを超えると、開封時に大きな力が必要となって開けにくくなる。そこで、枠シール部における底材と蓋材との剥離強度を2N/15mm以上10N/15mm以下とすることで、被包装物の密封性を確保しながら、開封のし易さを向上させることができる。
また、枠シール部で被包装物の密封性を確保することで、シール部における底材と蓋材との剥離強度を枠シール部における剥離強度よりも小さくしても差し支えがなくなる。そして、面シール部における底材と蓋材との剥離強度を6N/15mm以上10N/15mm以下の範囲で実際そのようにすることで、この点からも開封のし易さを向上させることができる。
一方、面シール部における底材と蓋材との剥離強度が0.5N/15mm未満となると、例えば複数種の被包装物をまとめてスキンパック包装する場合に、一部の被包装物から出る水分(ドリップ)が移行して他の被包装物に到達する可能性がある。そこで、面シール部における底材と蓋材との剥離強度を0.5N/15mm以上6N/15mm以下とすることで、ドリップの移行を抑制して被包装物の品質を維持しながら、開封のし易さを向上させることができる。
以上より、上記の構成によれば、被包装物の密封性を確保するとともにその品質を維持しながら、開封のし易さを向上させることができる。
以下、本発明の好適な態様について説明する。但し、以下に記載する好適な態様例によって、本発明の範囲が限定される訳ではない。
一態様として、
前記蓋材が外層を少なくとも含み、前記外層がポリエチレン系樹脂を含むことが好ましい。
この構成によれば、一定の強度を有するポリエチレン系樹脂を含んで蓋材の外層を構成することで、蓋材の表皮の機械的特性を向上させることができる。
一態様として、
前記蓋材のJIS C3005:2014 4.25に準拠して測定された架橋度が43%以上であることが好ましい。
この構成によれば、蓋材の耐熱性を向上させることができるとともに、高温での機械的特性を向上させることができる。
本発明のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
スキンパック包装体の模式断面図 スキンパック包装体の平面図
スキンパック包装体の実施形態について、図面を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態のスキンパック包装体1は、底材2と蓋材3とを備えている。このスキンパック包装体1において、底材2と蓋材3との間に被包装物5が包装されている。底材2と蓋材3とは、間に被包装物5を挟んで密着した状態でヒートシールされている。スキンパック包装体1は、被包装物5を密封状態で一定期間に亘って保存することができ、その後、底材2と蓋材3とを剥離して被包装物5を取り出すことができる。
底材2は、少なくとも表皮層21とシーラント層22とを備えている。表皮層21は、底材2における最表面側の表皮を形成する層であり、一定の強度を有する公知の樹脂層で構成することができる。表皮層21は、特に限定されないが、具体的には、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、及びポリスチレン系樹脂等で構成することができる。なお、ポリエチレン系樹脂は、特に限定されないが、例えばエチレンの単独重合体、エチレンと他の単量体とのブロック共重合体、又はエチレンと他の単量体とのランダム共重合体等であって良い。以下、他の「〜系樹脂」に関しても同様に考えることができる。
また、表皮層21は、単層フィルムを用いても良いし、2層以上の多層フィルムを用いても良い。多層フィルムを用いる場合には、上述した樹脂種のうち2種以上の異なる系の樹脂フィルムどうしを組み合わせても良い。異なる系の樹脂フィルムどうしを貼り合わせる場合には、接着系樹脂を用いて良いし、ラミネートにより直接貼り合わせても良い。
シーラント層22は、蓋材3のシーラント層33と接着される層である。シーラント層22は、一定のシール性を発揮する公知の樹脂層で構成することができる。シーラント層22は、特に限定されないが、具体的には、例えばポリオレフィン系樹脂、アイオノマー樹脂、及びエチレン系共重合体等で構成することができる。
シーラント層22を構成するポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂等を用いることができる。ポリエチレン系樹脂としては、具体的には、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、及び超低密度ポリエチレン(VLDPE)等が例示される。ポリプロピレン系樹脂としては、具体的には、例えばランダムコポリマーポリプロピレン、ブロックコポリマーポリプロピレン、及びホモポリマーポリプロピレン等が例示される。シーラント層22は、例えばポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂の両方を含む積層フィルムで構成することもできる。
アイオノマー樹脂は、重合体を金属イオンで分子間架橋した樹脂であり、例えばエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、又は、エチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体を金属イオンで分子間架橋した、エチレン系アイオノマー樹脂が例示される。架橋のために用いる金属イオンとしては、例えば亜鉛イオン(Zn2+)、ナトリウムイオン(Na)、及びカリウムイオン(K)等が例示される。
エチレン系共重合体としては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が例示される。
底材2の厚みは、特に限定されないが、例えば0.03mm以上1.0mm以下とすることができ、0.04mm以上0.95mm以下とすることが好ましい。
蓋材3は、少なくとも表皮層31と中間層32とシーラント層33とを備えている。表皮層31は、蓋材3における最表面側の表皮を形成する層であり、一定の強度を有する公知の樹脂層で構成することができる。表皮層31は、特に限定されないが、具体的には、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、及びポリスチレン系樹脂等で構成することができる。本実施形態では、表皮層31はポリエチレン系樹脂を主体として構成されている。本実施形態では、表皮層31が蓋材3の「外層」に相当する。
また、表皮層31は、単層フィルムを用いても良いし、2層以上の多層フィルムを用いても良い。多層フィルムを用いる場合には、上述した樹脂種のうち2種以上の異なる系の樹脂フィルムどうしを組み合わせても良い。異なる系の樹脂フィルムどうしを貼り合わせる場合には、接着系樹脂を用いて良いし、ラミネートにより直接貼り合わせても良い。
中間層32は、表皮層31とシーラント層33との間に設けられる層であり、本実施形態ではガスを遮断するための層である。中間層32は、ガスバリア層として機能するものであり、一定のガスバリア性を有する公知の樹脂層で構成することができる。中間層32は、特に限定されないが、具体的には、例えばエチレン−ビニルアルコール共重合体等で構成することができる。
シーラント層33は、底材2のシーラント層22と接着される層である。シーラント層33は、一定のシール性を発揮する公知の樹脂層で構成することができる。シーラント層33は、特に限定されないが、具体的には、例えばポリエチレン系樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン系共重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体等)、ポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂を混合した混合物等で構成することができる。
蓋材3は、表皮層31を構成するポリエチレン系樹脂層と、中間層32を構成するエチレン−ビニルアルコール共重合体層と、シーラント層33を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体層との積層フィルムで構成されていることが好ましい。また、蓋材3の厚みは、特に限定されないが、例えば0.05mm以上0.3mm以下とすることができる。
底材2及び蓋材3をそれぞれ構成する多層フィルムは、特に限定されないが、例えば共押出法、押出ラミネート法、及び熱ラミネート法等の各方法によって製膜することができる。
被包装物5は、例えば生肉、惣菜、食肉加工品、水産加工品、及び調理済食品等であって良い。被包装物5は、単一種のみであっても良いし、複数種が混在していても良い。本実施形態のスキンパック包装体1は、図2に示すように、複数種の被包装物5をまとめてスキンパック包装する場合にも好適に利用することができる。
スキンパック包装体1を得るには、例えば底材2上に被包装物5を載置し、蓋材3を加熱して軟化させ、これを真空成型又は圧空成型することによって底材2及び被包装物5の外面に被着させる。そして、底材2と蓋材3との間を真空脱気しながら蓋材3のシーラント層33と底材2のシーラント層22とをヒートシールすることで、底材2と蓋材3との間に被包装物5を挟んで密着した状態でヒートシールされているスキンパック包装体1を得ることができる。
なお、蓋材3は、ヒートシールの際に上記のように加熱されるため、耐熱性や高温での機械的特性に優れたものを用いることが好ましい。このような観点から、蓋材3としては、JIS C3005:2014 4.25に準拠して測定された架橋度(ゲル分率)が43%以上であるものを用いることが好ましい。ここで、架橋度(ゲル分率)の評価方法は、フィルムの構成樹脂を溶剤で溶かした際に架橋部分がゲルとして残るという現象に基づくものである。すなわち、溶剤で溶かす前の試料の質量に対するゲル部分の質量の比(百分率)を「ゲル分率」として、これを架橋の進行の程度を表す指標とするというものである。具体的には、110℃に加熱したキシレン中で試料を24時間浸漬保持し、その後、試料を取り出して、温度100℃、真空度1.3kPa以下で24時間以上乾燥させる。キシレンに浸漬する前の試料の質量M1と、キシレンに浸漬後乾燥させた試料の質量M2をそれぞれ測定し、浸漬前質量に対する乾燥後質量の百分率(100×M2/M1)を「ゲル分率(%)」とし、これに基づいて架橋度を評価する。
架橋度が43%以上の蓋材3を用いることで、架橋による強固な3次元構造が形成されているため、蓋材3の耐熱性を向上させることができるとともに、高温での機械的特性を向上させることができる。蓋材3の架橋度(ゲル分率)は、50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましい。
蓋材3に対する架橋処理は、高エネルギー線を照射することによって行うことができる。照射する高エネルギー線としては、放射線(α線、β線、γ線、X線、中性子線等)や電子線(EB)が例示される。そして、蓋材3の架橋度(ゲル分率)は、蓋材3に対する高エネルギー線照射の際の吸収線量を調整することによって調整することができる。上述したように架橋度が43%以上の蓋材3を得るには、例えば吸収線量60kGy程度で高エネルギー線照射を施せば良い。
図1に示すように、本実施形態のスキンパック包装体1は、底材2と蓋材3とがシール部4によって接合されている。ここで、シール部4は、底材2のシーラント層22と蓋材3のシーラント層33とで構成される。また、図2に示すように、本実施形態のシール部4は、枠シール部41と面シール部42とを含んでいる。枠シール部41は、平面視で底材2及び蓋材3の周縁部に枠状に設けられている。枠シール部41は、スキンパック包装体1の全体の大きさにもよるが、例えば5mm〜30mm幅を有するように形成することができる。面シール部42は、平面視で枠状に形成された枠シール部41の内側に設けられている。
本実施形態のスキンパック包装体1は、JIS Z 0238:1998に準拠して測定される底材2と蓋材3との剥離強度が、以下の3条件を満足していることを特徴とする。
[1]枠シール部41における剥離強度が面シール部42における剥離強度よりも大きい(条件1)。
[2]枠シール部41における剥離強度が2N/15mm以上10N/15mm以下である(条件2)。
[3]面シール部42における剥離強度が0.5N/15mm以上6N/15mm以下である(条件3)。
スキンパック包装体1において、被包装物5の密封性を確保するためには、少なくとも、平面視で底材2及び蓋材3の周縁部に枠状に設けられる枠シール部41が十分な剥離強度を有していれば足りる。むしろ、枠シール部41以外の部分(枠シール部41の内側にある面シール部42)における剥離強度が必要以上に高ければ、逆に、開封する際に過大な力が必要となって開けにくくなる。そこで、条件1を満足するように底材2と蓋材3とをヒートシールすることで、枠シール部41によって被包装物5の密封性を確保することを前提に、スキンパック包装体1の全体としてのシール強さが過大となるのを抑制して、開封し易くすることができる。
枠シール部41における底材2と蓋材3との剥離強度が2N/15mm未満であれば、一部の被包装物5から水分(ドリップ)が出た場合に、そのドリップがスキンパック包装体1の搬送中に漏れる可能性がある。一方、枠シール部41における底材2と蓋材3との剥離強度が10N/15mmを超えると、開封時に大きな力が必要となって開けにくくなる。そこで、条件2を満足するように底材2と蓋材3とをヒートシールすることで、被包装物5の密封性を確保しながら、開封のし易さを向上させることができる。枠シール部41における底材2と蓋材3との剥離強度は、2.5N/15mm以上であることが好ましく、3N/15mm以上であることがより好ましい。また、枠シール部41における底材2と蓋材3との剥離強度は、9.5N/15mm以下であることが好ましく、9N/15mm以下であることがより好ましい。
面シール部42における底材2と蓋材3との剥離強度が0.5N/15mm未満であれば、例えば複数種の被包装物5をまとめてスキンパック包装する場合に、一部の被包装物から出る水分(ドリップ)が移行して他の被包装物5に到達する可能性がある。一方、面シール部42における底材2と蓋材3との剥離強度が6N/15mmを超えると、面シール部42における剥離強度を枠シール部41における剥離強度よりも小さくすることによる開封し易さの向上効果が薄れる結果となる。そこで、条件3を満足するように底材2と蓋材3とをヒートシールすることで、ドリップの移行を抑制して各被包装物5の品質を維持しながら、開封のし易さを向上させることができる。面シール部42における底材2と蓋材3との剥離強度は、0.7N/15mm以上であることが好ましく、1.0N/15mm以上であることがより好ましい。また、面シール部42における底材2と蓋材3との剥離強度は、5.5N/15mm以下であることが好ましく、5N/15mm以下であることがより好ましい。
例えば圧空成型によってスキンパック包装体1を形成する場合、差圧による疑似接着で面シール部42を形成し、その後、枠状の熱板で加圧(例えば3〜8kgf/cm)で加圧して枠シール部41を形成することができる。この場合、枠シール部41における底材2と蓋材3との剥離強度は、熱板でヒートシールされることよる強度となり、面シール部42における剥離強度は、疑似接着されることによる強度となる。枠シール部41及び面シール部42におけるそれぞれの底材2と蓋材3との剥離強度は、例えば加熱温度、ヒートシール温度、加熱時間、及びヒートシール時間等を調整することによって調整することができる。
以下に複数の試験例を示し、本発明についてより具体的に説明する。但し、以下に記載する具体的な試験例によって本発明の範囲が限定される訳ではない。
[試験例1]
底材2として、表皮層21を構成するポリアミド層(宇部興産株式会社製1030B2)及びエチレン−ビニルアルコール共重合体層(クラレ株式会社製J171B)を積層し、さらにシーラント層22を構成するアイオノマー層(三井・ダウポリケミカル株式会社製ハイミラン1855)とを積層した。この積層シートの厚みは、150μmであった。また、蓋材3として、表皮層31を構成するポリエチレン層(宇部丸善ポリエチレン株式会社製宇部ポリエチレン4040FC)と、中間層32を構成するエチレン−ビニルアルコール共重合体層(三菱ケミカル株式会社製ソアノールGH3804B)と、シーラント層33を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体層(三井・ダウポリケミカル株式会社製エバフレックスV5714C)との積層フィルムを準備した。この積層シートの厚みは、120μmであった。
枠シール機能を有する東京食品機械株式会社製トレーシーラー(MULTIVAC T300)を用いて、加熱温度:140℃、枠幅:2cm、シール時間:枠1秒・面4秒の条件で、底材2と蓋材3とをこれらの間に被包装物5(調理済のハンバーグ、ポテト、ブロッコリー)を挟んでヒートシールし、スキンパック包装体1を得た。得られたスキンパック包装体1の面シール部42及び枠シール部41について、JIS Z 0238:1998に準拠して剥離強度を測定したところ、それぞれ、1.0N/15mm、9.5N/15mmであった。
[試験例2]
ヒートシール時の加熱温度を150℃としたことを除いては試験例1と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、1.4N/15mm、10.5N/15mmであった。
[試験例3]
ヒートシール時の加熱温度を160℃としたことを除いては試験例1と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、2.1N/15mm、11.3N/15mmであった。
[試験例4]
底材2のシーラント層22をポリエチレン層(宇部丸善ポリエチレン株式会社製UBEポリエチレンF222NH)で構成したことを除いては試験例1と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、0.4N/15mm、8.0N/15mmであった。
[試験例5]
ヒートシール時の加熱温度を150℃としたことを除いては試験例4と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、0.5N/15mm、8.5N/15mmであった。
[試験例6]
ヒートシール時の加熱温度を160℃としたことを除いては試験例4と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、1.0N/15mm、9.0N/15mmであった。
[試験例7]
底材2のシーラント層22をポリエチレン系イージーピール層(宇部丸善ポリエチレン株式会社製UBEポリエチレンF324C:住友化学株式会社製住友ノーブレンS131=85:15)で構成したことを除いては試験例1と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、0.3N/15mm、7.6N/15mmであった。
[試験例8]
ヒートシール時の加熱温度を150℃としたことを除いては試験例7と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、0.4N/15mm、8.0N/15mmであった。
[試験例9]
ヒートシール時の加熱温度を160℃としたことを除いては試験例7と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、1.2N/15mm、8.5N/15mmであった。
[試験例10]
底材2のシーラント層22をポリプロピレン系イージーピール層(宇部丸善ポリエチレン株式会社製UBEポリエチレンF522:住友化学株式会社製住友ノーブレンS131=30:70)で構成したことを除いては試験例1と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、0.6N/15mm、2.6N/15mmであった。
[試験例11]
ヒートシール時の加熱温度を150℃としたことを除いては試験例10と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、1.0N/15mm、3.0N/15mmであった。
[試験例12]
ヒートシール時の加熱温度を160℃としたことを除いては試験例10と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、1.5N/15mm、3.4N/15mmであった。
[試験例13]
底材2のシーラント層22をポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂混合層(プライムポリマー株式会社製ハイゼックス5700:プライムポリマー株式会社製プライムポリプロF113A=15:85)で構成したことを除いては試験例1と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、0.1N/15mm、1.4N/15mmであった。
[試験例14]
ヒートシール時の加熱温度を150℃としたことを除いては試験例13と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、0.1N/15mm、2.0N/15mmであった。
[試験例15]
ヒートシール時の加熱温度を160℃としたことを除いては試験例13と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、1.0N/15mm、3.2N/15mmであった。
[試験例16]
底材2のシーラント層22をポリプロピレン系樹脂層(住友化学株式会社製住友ノーブレンFL8115A)で構成したことを除いては試験例1と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、0N/15mm、2.2N/15mmであった。
[試験例17]
ヒートシール時の加熱温度を150℃としたことを除いては試験例16と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、0N/15mm、3.0N/15mmであった。
[試験例18]
ヒートシール時の加熱温度を160℃としたことを除いては試験例16と同様にして、スキンパック包装体1を得た。面シール部42及び枠シール部41の剥離強度は、それぞれ、1.0N/15mm、4.0N/15mmであった。
各試験例において得られたスキンパック包装体1について、600kmのテスト搬送後に、スキンパック包装体1の内部でのドリップ移行の有無、枠シール部41における浮き上がりの有無、及びスキンパック包装体1の開封感について評価した。
ドリップ移行の有無に関しては、目視観察により、以下の基準に従って判定した。
〇:ドリップ移行が生じていた
×:ドリップ移行は生じていなかった
浮き上がりの有無に関しては、目視観察により、以下の基準に従って判定した。
〇:浮き上がりが生じていた
×:浮き上がりは生じていなかった
開封感に関しては、実演時の感覚評価により、以下の基準に従って判定した。
〇:軽い力で簡単に開封できた
×:開封するのに大きな力を要した
以上の結果を表1に示す。
Figure 0006930632
これらの結果から、枠シール部41の剥離強度が2N/15mm以上10N/15mm以下であることで、搬送時の浮き上がりが抑制される(密封性が確保される)とともに、開封し易さが向上することが確認された。また、面シール部42の剥離強度が、枠シール部41の剥離強度よりも小さく、かつ、0.5N/15mm以上6N/15mm以下であることで、開封し易さを確保しながら、ドリップの移行を抑制できることが確認された。
本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
1 スキンパック包装体
2 底材
3 蓋材
4 シール部
5 被包装物
21 表皮層
22 シーラント層
31 表皮層(外層)
32 中間層
33 シーラント層
41 枠シール部
42 面シール部

Claims (3)

  1. 底材と蓋材とを備え、前記底材と前記蓋材との間に被包装物を有するスキンパック包装体であって、
    前記底材及び前記蓋材の周縁部に2cm以下の幅で枠状に設けられた枠シール部と、前記枠シール部の内側に設けられた面シール部と、を含み、
    JIS Z 0238:1998に準拠して測定される前記底材と前記蓋材との剥離強度に関して、
    前記枠シール部における剥離強度が、2.6N/15mm以上N/15mm以下であり、
    前記面シール部における剥離強度が、0.5N/15mm以上1.5N/15mm以下であり、
    前記枠シール部における剥離強度が前記面シール部における剥離強度よりも2.2倍以上大きい、スキンパック包装体。
  2. 底材と蓋材とを備え、前記底材と前記蓋材との間に被包装物を有するスキンパック包装体であって、
    前記底材及び前記蓋材の周縁部に2cm以下の幅で枠状に設けられた枠シール部と、前記枠シール部の内側に設けられた面シール部と、を含み、
    JIS Z 0238:1998に準拠して測定される前記底材と前記蓋材との剥離強度に関して、
    前記枠シール部における剥離強度が、N/15mm以上9.5N/15mm以下であり、
    前記面シール部における剥離強度が、0.5N/15mm以上1.5N/15mm以下であり、
    前記枠シール部における剥離強度が前記面シール部における剥離強度よりも4倍以上大きい、スキンパック包装体。
  3. 前記蓋材が外層を少なくとも含み、前記外層がポリエチレンを含む、請求項1又は2に記載のスキンパック包装体。
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