JP6930549B2 - 電源装置及び電源装置の制御方法 - Google Patents

電源装置及び電源装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、電源装置及び電源装置の制御方法に関する。
本出願は、2017年2月13日出願の日本出願第2017−024055号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
直流電圧を変換するDC/DCコンバータが産業用機器及び車載装置に用いられている。DC/DCコンバータには、アクティブクランプ回路を備える絶縁型のDC/DCコンバータ(アクティブクランプ型のDC/DCコンバータ)がある。
アクティブクランプ型のDC/DCコンバータは、トランスの1次巻線と主スイッチング素子との直列回路が直流電源に接続され、1次巻線の両端にキャパシタと補助スイッチング素子とからなるアクティブクランプ回路が接続されている。2次巻線には、順方向の整流素子と逆方向の整流素子が接続されている。主スイッチング素子と補助スイッチング素子とを交互にオン/オフすることによって、トランスの磁化エネルギー及び漏れエネルギーをアクティブクランプ回路のキャパシタを介して循環させ、電源変換効率を向上させることができる(特許文献1参照)。
特開2009−290932号公報
本開示の電源装置は、トランスと、該トランスの一次巻線に直列に接続された第1のスイッチング素子と、該第1のスイッチング素子に並列に接続された第1のキャパシタと、前記一次巻線に並列に接続された第2のスイッチング素子及び第2のキャパシタの直列回路と、前記トランスの二次巻線に直列に接続された第1の整流素子と、前記二次巻線及び第1の整流素子に対して並列に接続された第2の整流素子と、前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子のオン/オフを制御する制御部とを備える電源装置であって、前記制御部は、前記第1のスイッチング素子をオンにし、前記第2のスイッチング素子をオフにして前記トランスを励磁する第1モードで動作させ、該第1モード後に、前記第1のスイッチング素子をオフにし、前記第2のスイッチング素子をオンにして前記トランスの励磁をリセットする第2モードで動作させ、該第2モード後に、前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子を同時にオフにして前記トランス及び第1のキャパシタを共振させる第3モードで動作させ、該第3モードにて前記第2の整流素子に流れる、前記共振による共振電流、前記トランスの励磁電流及び負荷電流の合計の電流が0又は0付近の小さい値以下となるようにしてあり、前記制御部は、前記第2の整流素子に流れる前記電流が前記0又は0付近の小さい閾値以下となった場合に、前記第1のスイッチング素子をオンにして前記第1モードに移行する。
本開示の電源装置の制御方法は、トランスと、該トランスの一次巻線に直列に接続された第1のスイッチング素子と、該第1のスイッチング素子に並列に接続された第1のキャパシタと、前記一次巻線に並列に接続された第2のスイッチング素子及び第2のキャパシタの直列回路と、前記トランスの二次巻線に直列に接続された第1の整流素子と、前記二次巻線及び第1の整流素子に対して並列に接続された第2の整流素子と、前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子のオン/オフを制御する制御部とを備える電源装置の制御方法であって、前記制御部は、前記第1のスイッチング素子をオンにし、前記第2のスイッチング素子をオフにして前記トランスを励磁する第1モードで動作させ、該第1モード後に、前記第1のスイッチング素子をオフにし、前記第2のスイッチング素子をオンにして前記トランスの励磁をリセットする第2モードで動作させ、該第2モード後に、前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子を同時にオフにして前記トランス及び第1のキャパシタを共振させる第3モードで動作させ、該第3モードにて前記第2の整流素子に流れる、前記共振による共振電流、前記トランスの励磁電流及び負荷電流の合計の電流が0又は0付近の小さい値以下となるようにしてあり、前記制御部は、前記第2の整流素子に流れる前記電流が前記0又は0付近の小さい値以下となった場合に、前記第1のスイッチング素子をオンにして前記第1モードに移行する。
本実施の形態の電源装置の回路構成の第1例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の動作状態D1の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の動作状態D2の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の動作状態D3の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の動作状態D4の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の動作状態D5の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の動作状態D6の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の動作状態D7の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の動作状態D8の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の動作状態での各部の波形の一例を示す説明図である。 比較例としでの電源装置の動作状態での各部の波形の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の制御方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本実施の形態の電源装置の回路構成の第2例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の回路構成の第3例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置のFETのスイッチング状態の一例を示すタイムチャートである。 本実施の形態の電源装置の負荷電流によるデッドタイムの最適値の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置のデッドタイムと負荷電流との対応関係を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置のデッドタイムの調整方法の一例を示す説明図である。
[本開示が解決しようとする課題]
しかし、特許文献1のような従来のアクティブクランプ型のDC/DCコンバータでは、整流素子に順方向電流が流れている状態で主スイッチング素子がオンするので、整流素子に逆電圧がかかる。整流素子には、順方向電流に比例した電荷が蓄積されているので、逆電圧が印加されると、蓄積した電荷による逆電流が流れ、逆電流の変化によって急峻な逆起電力が生じ、整流素子の破損やノイズの原因となる。
そこで、本開示は、急峻な逆起電力の発生を抑制することができる電源装置及び電源装置の制御方法を提供することを目的とする。
[本開示の効果]
本開示によれば、急峻な逆起電力の発生を抑制することができる。
[本願発明の実施形態の説明]
本開示の電源装置は、トランスと、該トランスの一次巻線に直列に接続された第1のスイッチング素子と、該第1のスイッチング素子に並列に接続された第1のキャパシタと、前記一次巻線に並列に接続された第2のスイッチング素子及び第2のキャパシタの直列回路と、前記トランスの二次巻線に直列に接続された第1の整流素子と、前記二次巻線及び第1の整流素子に対して並列に接続された第2の整流素子と、前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子のオン/オフを制御する制御部とを備える電源装置であって、前記制御部は、前記第1のスイッチング素子をオンにし、前記第2のスイッチング素子をオフにして前記トランスを励磁する第1モードで動作させ、該第1モード後に、前記第1のスイッチング素子をオフにし、前記第2のスイッチング素子をオンにして前記トランスの励磁をリセットする第2モードで動作させ、該第2モード後に、前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子を同時にオフにして前記トランス及び第1のキャパシタを共振させる第3モードで動作させ、該第3モードにて前記共振により前記第2の整流素子に流れる電流が所定の閾値以下となるようにしてあり、前記制御部は、前記第2の整流素子に流れる電流が前記閾値以下となった場合に、前記第1のスイッチング素子をオンにして前記第1モードに移行する。
本開示の電源装置の制御方法は、トランスと、該トランスの一次巻線に直列に接続された第1のスイッチング素子と、該第1のスイッチング素子に並列に接続された第1のキャパシタと、前記一次巻線に並列に接続された第2のスイッチング素子及び第2のキャパシタの直列回路と、前記トランスの二次巻線に直列に接続された第1の整流素子と、前記二次巻線及び第1の整流素子に対して並列に接続された第2の整流素子と、前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子のオン/オフを制御する制御部とを備える電源装置の制御方法であって、前記制御部は、前記第1のスイッチング素子をオンにし、前記第2のスイッチング素子をオフにして前記トランスを励磁する第1モードで動作させ、該第1モード後に、前記第1のスイッチング素子をオフにし、前記第2のスイッチング素子をオンにして前記トランスの励磁をリセットする第2モードで動作させ、該第2モード後に、前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子を同時にオフにして前記トランス及び第1のキャパシタを共振させる第3モードで動作させ、該第3モードにて前記共振により前記第2の整流素子に流れる電流が所定の閾値以下となるようにしてあり、前記制御部は、前記第2の整流素子に流れる電流が前記閾値以下となった場合に、前記第1のスイッチング素子をオンにして前記第1モードに移行する。
制御部は、第1のスイッチング素子をオンにし、第2のスイッチング素子をオフにしてトランスを励磁する第1モードで動作させる。トランスの1次巻線には、入力側の電源電圧が印加され、第1の整流素子が導通して出力側へ所定の電圧が出力される。トランスの励磁電流は増加する。
制御部は、第1モード後に、第1のスイッチング素子をオフにし、第2のスイッチング素子をオンにしてトランスの励磁をリセットする第2モードで動作させる。なお、第2モードの開始時点では、トランスの電圧が負になり、第1の整流素子は逆バイアスとなり、負荷電流は第2の整流素子を介して流れている。第2のスイッチング素子と第2のキャパシタの直列回路は、いわゆるアクティブクランプ回路を構成する。第2のスイッチング素子をオンにすることにより、第2のキャパシタの電圧がトランスに逆方向に印加され、トランスの励磁電流は減少する。また、第2のキャパシタに蓄えられたエネルギーが放出され、トランスの漏れインダクタンスにエネルギーが蓄積される。
制御部は、第2モード後に、第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子を同時にオフにしてトランス及び第1のキャパシタを共振させる第3モードで動作させる。共振により、第2の整流素子に流れる電流も共振し、一旦減少し始める。一方、共振によりトランスの電圧が正になると、第1の整流素子が順バイアスとなり、第1の整流素子に電流が流れ、第1の整流素子の電流は共振により一旦増加し始める。
第3モードにて共振により第2の整流素子に流れる電流が所定の閾値以下となるようにしてある。所定の閾値は、例えば、0Aでもよく、0A付近の小さい値でもよい。すなわち、第2の整流素子に流れる電流が共振により一旦減少し始めたときに、その電流が0A又は0A付近まで減少するようにしてある。具体的には、共振電流が0A程度になるようにトランスの励磁インダクタンスを小さくすればよい。
制御部は、第2の整流素子に流れる電流が閾値以下となった場合に、第1のスイッチング素子をオンにして第1モードに移行する。第1のスイッチング素子をオンにすると、第1の整流素子の電位が第1のキャパシタの電圧に相当する電圧だけ低下し、第2の整流素子に逆電圧がかかる(逆バイアスとなる)。第2の整流素子に逆電圧がかかる時点では、第2の整流素子に流れる電流が閾値以下となっているので、逆回復電流の発生を抑制することができ、急峻な逆起電力の発生を抑制することができる。
本開示の電源装置は、2×Im×n≒Imaxという式を充足する。ここで、トランスの一次巻線と二次巻線との巻線比をn:1とし、最大負荷電流をImaxとし、第3モードに遷移した際のトランスの励磁電流をImとする。
第3モードでは、第2の整流素子には、負荷に流れる負荷電流(Il)、トランスの励磁電流(Im)、トランス(トランスの漏れインダクタンス)及び第1のキャパシタの共振による共振電流(Ir)が流れる。負荷電流Ilは、例えば、出力側のチョークコイル等のインダクタンスを比較的大きくすることにより、一定の値となる。励磁電流Imは、デッドタイム(第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子の両方がオフの期間)において、励磁インダクタンスに印加される電圧がほぼゼロであるため、変化しない。共振電流Irは、共振の開始タイミングでは、励磁電流Imと同じ値となり(ただし、電流の向きは逆)、励磁電流Imとの間で相殺され、第2の整流素子には負荷電流と同じ大きさの電流が流れる。トランスの一次巻線と二次巻線との巻線比をn:1とすると、n(Ir−Im)+Il≒0という関係が成立する。共振電流Irが、負荷電流を最も打ち消す向きに大きくなるのは、Ir=−Imのときであることを考慮して、最大負荷条件にて、なるべく小さいImで当該関係が成立するための条件は、n(−Im−Im)+Imax≒0となる。励磁電流Imを小さくすることで、スイッチング素子の損失を低減することができる。
本開示の電源装置は、前記トランスの励磁インダクタンスに基づいて前記第2の整流素子に流れる電流を前記閾値以下とする。
トランスの励磁インダクタンスに基づいて第2の整流素子に流れる電流が閾値以下となるようにしてある。トランスの励磁インダクタンスを小さくすると、共振電流の振幅は大きくなるという特性を利用する。すなわち、トランスの励磁インダクタンスを小さくすると、第2の整流素子に流れていた電流が共振により減少し始めるときに、その電流が閾値以下まで減少するように、振幅を大きくすることができる。これにより、特段の部品を追加することなく、トランスの励磁インダクタンスを調整することにより、急峻な逆起電力の発生を抑制することができる。
本開示の電源装置において、前記第2の整流素子は、同期整流素子を含む。
第2の整流素子は、同期整流素子を含む。同期整流素子は、例えば、FETを用いることができる。同期整流は、必要なタイミングでFETをオン/オフして整流動作をさせる整流方式である。FETなどの同期整流素子は、ダイオードに比べて順方向電圧が小さいので、損失を低減することができる。しかし、FETのボディダイオードにより逆回復電流が大きくなる傾向がある。
上述の構成により、第2の整流素子に逆電圧がかかる時点では、第2の整流素子に流れる電流が閾値以下となっているので、逆回復電流の発生を抑制することができ、整流動作時の損失を低減することができるとともに、急峻な逆起電力の発生を抑制することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態の電源装置100の回路構成の第1例を示す説明図である。本実施の形態の電源装置100は、入力側の端子A及びB、出力側の端子C及びDを備え、入力側の端子A及びBには、直流電源(不図示)が接続され、出力側の端子C及びDには負荷が接続される。電源装置100は、例えば、降圧変換装置である。
電源装置100は、トランス30、第1のスイッチング素子としてのMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor、以下、「FET」と称する)11、第1のキャパシタとしてのキャパシタ21、第2のスイッチング素子としてのFET12、第2のキャパシタとしてのキャパシタ22、第1の整流素子としてのダイオード41、第2の整流素子としてのダイオード42、キャパシタ24、インダクタ61(出力側のチョークコイル)、及びFET11、FET12のオン/オフを制御する制御部50などを備える。FET11、FET12は、それぞれボディダイオードを有する。
端子Aには、トランス30の1次巻線31の一端が接続されている。1次巻線31の他端には、FET11のドレインが接続されている。FET11のソースは、端子Bに接続されている。FET11のドレイン・ソース間には、キャパシタ21(共振用のキャパシタ)が接続されている。
1次巻線31の両端には、FET12とキャパシタ22との直列回路が接続されている。FET12とキャパシタ22との直列回路は、アクティブクランプ回路を構成する。
図1の例では、1次巻線31の一端にキャパシタ22の一端が接続され、キャパシタ22の他端にはFET12のドレインが接続されている。FET12のソースは、1次巻線31の他端に接続されている。
トランス30の2次巻線32の一端にはダイオード41のカソードが接続され、ダイオード41のアノードは端子D(接地レベル)に接続されている。2次巻線32の他端には、ダイオード42のカソード及びインダクタ61の一端が接続されている。ダイオード42のアノードは、ダイオード41のアノードに接続されている。なお、図1の例では、ダイオード41、ダイオード42それぞれのアノード同士が接続された構成となっているが、これに限定されるものではなく、ダイオード41、ダイオード42それぞれのカソード同士が接続された構成にしてもよい。
インダクタ61の他端は端子Cに接続されている。端子C及びD間にはキャパシタ24が接続されている。制御部50は、FET11、FET12のゲートへゲート電圧を出力する。
次に、本実施の形態の電源装置100の動作について説明する。便宜上、電源装置100の動作状態を状態D1からD8に分けて説明する。
図2は本実施の形態の電源装置100の動作状態D1の一例を示す説明図である。動作状態D1では、制御部50は、FET11をオンにし、FET12をオフにする。動作状態D1は第1モードに対応する。動作状態D1では、トランス30の励磁電流が増加し、トランス30を励磁する。トランス30の1次巻線には、入力側の電源電圧が印加され、1次巻線の電圧は正となる。2次巻線の電圧も正となり、ダイオード41が導通して出力側へ所定の電圧、電流が出力される。トランス30の励磁電流は増加する。図中、符号Lmはトランス30の励磁インダクタンスを表し、Lsは漏れインダクタンスを表す。なお、便宜上、図において、1次巻線及び2次巻線の下端に対して上端の電位が高い場合を正の電圧とする。
図3は本実施の形態の電源装置100の動作状態D2の一例を示す説明図である。動作状態D2では、制御部50は、FET11をオフにし、FET12はオフのままである。FET11をオフにすることにより、キャパシタCs(21)が充電される。なお、キャパシタ21が共振用のキャパシタであることを表すため、キャパシタ21をキャパシタCsとも称する。キャパシタCsの充電に伴ってトランス30(1次巻線及び2次巻線)の電圧は減少する。
図4は本実施の形態の電源装置100の動作状態D3の一例を示す説明図である。動作状態D3では、FET11及びFET12はオフのままである。トランス30の電圧が減少し、負になると、ダイオード41は逆バイアスとなり、非導通となる。ダイオード41に流れていた負荷電流はダイオード42を介して流れるようになる。
図5は本実施の形態の電源装置100の動作状態D4の一例を示す説明図である。動作状態D4では、キャパシタCsが所定電圧まで充電されると、FET12のボディダイオードが順バイアスとなり、キャパシタCsを流れていた励磁電流は、FET12のボディダイオードを介して流れる。このとき、制御部50は、FET12をオンにする。FET12がオンになると、トランス30には、キャパシタ22の電圧が逆方向(負の電圧の方向)に印加され、トランス30の励磁電流は減少し、トランス30の励磁をリセットする状態に移行する。動作状態D4において、FET12がオンされると、第2モードに対応することになる。
図6は本実施の形態の電源装置100の動作状態D5の一例を示す説明図である。動作状態D5では、FET12がオンであり、FET11がオフである。動作状態D5は第2モードに対応する。動作状態D5では、トランス30の励磁電流が逆転し(負になる、電流方向が逆になる)、キャパシタ22に蓄えられたエネルギーが放出され、トランス30の漏れインダクタンスLsにエネルギーが蓄積される。
図7は本実施の形態の電源装置100の動作状態D6の一例を示す説明図である。動作状態D6では、制御部50は、FET12をオフにし、FET11はオフのままである。動作状態D6及び後述の動作状態D7は第3モードに対応し、動作状態D1(FET11がオンになる)に移行する前の、FET11及びFET12を同時にオフにするデッドタイム(休止期間)に相当する。動作状態D6では、トランス30(より具体的には、漏れインダクタンスLsと励磁インダクタンスLmとの和)及び共振用のキャパシタCsによる共振が発生する。キャパシタCsの電荷が放電され、キャパシタCsの電圧が入力電圧以下になると、ダイオード41が順バイアスとなり、ダイオード41に電流が流れ動作状態D7に移行する。
図8は本実施の形態の電源装置100の動作状態D7の一例を示す説明図である。動作状態D7では、FET11、FET12はオフのままである。動作状態D7では、トランス30(より具体的には、漏れインダクタンスLs)及びキャパシタCsによる共振が発生する。
動作状態D7では、ダイード42には、負荷に流れる負荷電流Il(図中、実線で示す)、トランス30の励磁電流Im(図中、破線で示す)、トランス30(トランス30の漏れインダクタンスLs)及びキャパシタCsの共振による共振電流Ir(図中、一点鎖線で示す)が流れる。なお、図8では、便宜上、トランス30の巻線比を1:1として説明するが、トランス30の巻線比は1:1に限定されない。
負荷電流Ilは、ダイオード42、インダクタ61(出力側のチョークコイルとも称する)、負荷の閉ループを流れる。負荷電流Ilは、例えば、インダクタ61のインダクタンスを比較的大きくすることにより、一定の値となる。
励磁電流Imは、トランス30、ダイオード42、41の閉ループを流れる。励磁電流Imは、デッドタイム(FET11及びFET12が同時にオフの期間)において、励磁インダクタンスLmに印加される電圧がほぼゼロであるため、動作状態D7においては電流値が変化せず、動作状態D6が終了した時点の電流値Imが維持される。
共振電流Irは、トランス30の漏れインダクタンスLs及びキャパシタCsの共振による電流であり、式(1)で表すことができる。式(1)において、tは時間であり、漏れインダクタンスLs及びキャパシタCsによる共振の開始時点(動作状態D7に移行した時点)をt=0とする。
Figure 0006930549
式(1)から分かるように、動作状態D7に移行した時点(t=0)においては、共振電流Ir=励磁電流Imとなる。ただし、図示しているように、共振電流Irと励磁電流Imとの電流の向きは逆である。すなわち、動作状態D7の開始タイミングでは、共振電流Irは、励磁電流Imと同じ値となり(ただし、電流の向きは逆)、励磁電流Imとの間で相殺され、ダイオード42には負荷電流Ilと同じ大きさの電流が流れる。
励磁電流Imが、十分大きいと見なせる場合、式(2)が成立する。漏れインダクタンスLs及びキャパシタCsによる共振が進むにつれて、共振電流Irは、一旦減少する。すなわち、共振電流Irは、負荷電流Ilを相殺する方向に減少し、ダイオード42に流れる電流は、共振が進むにつれて閾値に向かって減少する。一方、ダイオード41の電流は共振が進むにつれて増加する。
なお、共振周波数fは、1/{2×π×√(Ls×Cs)} という式で求めることができる。
本実施の形態の電源装置100では、動作状態D7において、共振によりダイオード42に流れる電流が所定の閾値以下となるようにしてある。所定の閾値は、例えば、0Aでもよく、0A付近の小さい値でもよい。すなわち、ダイオード42に流れる電流が共振により一旦減少し始めたときに、その電流が0A又は0A付近まで減少するようにしてある。具体的には、共振電流が0A程度になるようにトランス30の励磁インダクタンスLmを小さくすればよい。ダイオード42に流れる電流が閾値以下となったときに、制御部50は、FET11をオンにする。これにより、後述の動作状態D8に移行する。
上述の動作状態D7の説明では、便宜上、トランス30の巻線比を1:1として説明したが、トランス30の巻線比がn:1の場合には、トランス30の1次側と2次側とで、電圧を1/n倍とし、電流をn倍とすればよい。
トランス30の巻線比がn:1の場合を考慮して、負荷電流Ilが最大負荷電流Imax(最大負荷条件)となるときに、式(2)が成立する条件を求める。式(1)において、共振電流Irが最も負荷電流Ilを打ち消す向きに大きくなるので、時間tが、式(3)を満たすときである。そのときの共振電流Irの値は、−Imである。
Figure 0006930549
なお、励磁電流Imが大きくなると、FET11、12の導通損失が大きくなるので、励磁電流Imが、なるべく小さい値で式(2)が成立することが望ましい。トランス30の巻線比nを考慮し、なるべく小さい励磁電流Imで式(2)が成立するための条件は、式(4)で表すことができる。なお、式(4)では、便宜上、インダクタ61(出力側のチョークコイル)のインダクタが十分大きく、リップル電流がゼロとしているが、インダクタ61のインダクタが小さい場合には、リップルを考慮した値に置き換えればよい。
図9は本実施の形態の電源装置100の動作状態D8の一例を示す説明図である。動作状態D8では、FET11をオンにすると、トランス30の電圧が、キャパシタCsの電圧に相当する電圧だけ低下する。このため、順バイアスされているダイオード41のカソードの電位が下がることによって、ダイオード42のアノードの電位が下がり、ダイオード42に逆電圧がかかる(逆バイアスとなる)。ダイオード42に逆電圧がかかる時点では、ダイオード42に流れる電流が閾値以下となっているので、逆回復電流の発生を抑制することができ、急峻な逆起電力の発生を抑制することができる。
トランス30の励磁インダクタンスLmに基づいてダイオード42に流れる電流が閾値以下となるようにしてある。トランス30の励磁インダクタンスLmを小さくすると、共振電流の振幅は大きくなるという特性を利用する。すなわち、トランス30の励磁インダクタンスLmを小さくすると、ダイオード42に流れていた電流が共振により減少し始めるときに、その電流が閾値以下まで減少するように、振幅を大きくすることができる。これにより、特段の部品を追加することなく、トランス30の励磁インダクタンスLmを調整することにより、急峻な逆起電力の発生を抑制することができる。
励磁インダクタンスLmの値は、計算によって算出してもよく、あるいは実測又はシミュレーション等によって求めてもよい。
ダイオード42に流れる電流が閾値以下となるタイミングは、例えば、ダイオード42の電流値、共振周波数fなどに基づいて求めることができる。
図10は本実施の形態の電源装置100の動作状態での各部の波形の一例を示す説明図である。図10において、横軸は時間を示す。図10における波形は、上から順番に、FET12のゲート電圧、ダイオード42の電流、ダイオード42の電流、FET11のゲート電圧、及びダイオード42の電圧を示す。
動作状態D5では、FET12がオンであり、FET11はオフである。ダイオード42は順バイアスされ、ダイオード42の電圧は順方向電圧となっている。ダイオード42には負荷電流が流れている。ダイオード41は逆バイアスされ、電流は流れていない。
動作状態D5において、FET12がオンからオフになることによって動作状態D6に移行する。動作状態D6では、トランス30(より具体的には、漏れインダクタンスLsと励磁インダクタンスLmとの和)及び共振用のキャパシタCsによる共振が発生する。
動作状態D6の後に動作状態D7となる。動作状態D7では、共振により、ダイオード42に流れる電流も共振し、一旦減少し始める。一方、共振によりトランス30の電圧が正になると、ダイオード41が順バイアスとなり、ダイオード41に電流が流れ、ダイオード41の電流は共振により一旦増加し始める。
動作状態D7において、ダイオード42に流れる電流が閾値以下となった場合に、FET11をオンにすると、動作状態D8に移行する。ダイオード42に流れる電流が閾値以下になったときにFET11をオンにするので、FET11をオンにすることによってダイオード42に逆バイアスがかかったときに流れている順方向電流が極めて少ないので、逆回復電流(図10において、動作状態D7からD8へ移行するときの負方向の電流)の発生を抑制することができる。これによって、ダイオード42に発生する起電力(ダイオード42のアノードに対するカソードの電位)を抑制することができる。図10に示すように、動作状態D7からD8へ移行するときのダイオード42の電圧の変動は比較的小さいことがわかる。
図11は比較例としての電源装置の動作状態での各部の波形の一例を示す説明図である。比較例は、共振によりダイオード42に流れる電流が所定の閾値以下となるようにしていない場合を示す。動作状態D5は、図10の場合と同様である。
動作状態D5において、FET12がオンからオフになることによって動作状態D6に移行する。動作状態D6では、トランス30(より具体的には、漏れインダクタンスLsと励磁インダクタンスLmとの和)及び共振用のキャパシタCsによる共振が発生する。
動作状態D6の後に動作状態D7となる。動作状態D7では、共振により、ダイオード42に流れる電流は共振しながら徐々に減少する。一方、ダイオード41に流れる電流は共振しながら徐々に増加する。
動作状態D7の終了時点(すなわち、動作状態D8の開始時点)において、FET11をオンにすると、FET11がオンした時点ではダイオード42には順方向電流が流れている。このため、ダイオード42には、順方向電流に比例する電荷が蓄積されている。このため、ダイオード42の逆回復電流が大きくなり(図11において、動作状態D7から動作状態D8へ移行するときの負方向の電流)、結果としてダイオード42の逆起電力が非常に大きくなる。図11に示すように、動作状態D7から動作状態D8へ移行するときのダイオード42の電圧の変動は急峻となり、そのピーク電圧も非常に大きいことがわかる。
一方、上述のように、本実施の形態の電源装置100では、共振によってダイオード42に流れる電流の振幅を大きくして、電流が所定の閾値以下になるようにし、この電流が閾値以下になったタイミングでFET11をオンにするので、FET11をオンにすることによってダイオード42が逆バイアスとなっても、逆回復電流を小さくすることができ、結果としてサージ電圧の発生を抑制することができる。
図12は本実施の形態の電源装置100の制御方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。制御部50は、FET11をオンにし、FET12をオフにし(S11)、トランス30を励磁し(S12)、電源装置100を動作状態D1にする。
制御部50は、FET11をオフにし(S13)、電源装置100を動作状態D1から動作状態D2に移行させ、キャパシタCs(21)を充電する。その後、電源装置100を動作状態D3、D4にする。
制御部50は、FET12のボディダイオードが順バイアスになったタイミングでFET12をオンにし(S14)、電源装置100を動作状態D5に移行させる。制御部50は、アクティブクランプ回路のキャパシタ22に蓄積されたエネルギーを放出し、漏れインダクタンスLsにエネルギーを蓄積する(S15)。
制御部50は、FET12をオフにし(S16)、電源装置100を動作状態D6に移行させる。制御部50は、漏れインダクタンスLsと共振用のキャパシタCsとによって共振を発生させる(S17)。その後、電源装置100を動作状態D7に移行させる。ダイオード42に流れる電流は、共振により0Aに向かって減少する。
制御部50は、ダイオード42に流れる電流が閾値以下であるか否かを判定する(S18)。なお、ダイオード42に流れる電流が閾値以下となるタイミングを予め求めておき、そのタイミングになったか否かで判定することもできる。
ダイオード42に流れる電流が閾値以下でない場合(S18でNO)、制御部50は、ステップS18の処理を続け、ダイオード42に流れる電流が閾値以下である場合(S18でYES)、FET11をオンにし(S19)、電源装置100を動作状態D8に移行させる。
制御部50は、処理を終了するか否かを判定し(S20)、処理を終了しないと判定した場合(S20でNO)、ステップS12以降の処理を続け、処理を終了すると判定した場合(S20でYES)、処理を終了する。
本実施の形態の電源装置100の制御方法は、制御部50を、例えば、CPU(プロセッサ)、RAM(メモリ)などで構成し、図12に示すような、各処理の手順を定めたコンピュータプログラムをRAM(メモリ)にロードし、コンピュータプログラムをCPU(プロセッサ)で実行することにより、コンピュータ上で電源装置50の制御方法を実現することができる。
図13は本実施の形態の電源装置100の回路構成の第2例を示す説明図である。図1に示す第1例との相違点は、ダイオード41、42に代えて、同期整流素子としてのFET13、14を備える点である。すなわち、第2例では、トランス30の2次巻線32の一端にはFET13のドレインが接続され、FET13のソースは端子D(接地レベル)に接続されている。2次巻線32の他端には、FET14のドレインが接続されている。FET14のソースは、FET13のソースに接続されている。
制御部50は、FET13、FET14のゲートにゲート電圧を出力し、FET13、FET14のオン/オフを制御する。制御部50は、必要なタイミングでFET13、FET14をオン/オフして同期整流動作をさせる。
FETなどの同期整流素子は、ダイオードに比べて順方向電圧が小さいので、損失を低減することができる。しかし、FETのボディダイオードにより逆回復電流が大きくなる傾向がある。
しかし、本実施の形態によれば、FET14に逆電圧がかかる時点では、FET14に流れる電流が閾値以下となっているので、逆回復電流の発生を抑制することができ、整流動作時の損失を低減することができるとともに、急峻な逆起電力の発生を抑制することができる。
図14は本実施の形態の電源装置100の回路構成の第3例を示す説明図である。図1に示す第1例との相違点は、電源装置100の負荷電流を検出する電流検出部70を備え、制御部50は、デッドタイム調整部51、算出部52などを備える点である。第3例では、電流検出70で検出した負荷電流に応じて、制御部50(デッドタイム調整部51)は、FET12のオフ時点からFET11のオン時点までの時間を示すデッドタイムを調整する。なお、第3例は、図13に示す第2例においても適用することができる。以下、詳細に説明する。
図15は本実施の形態の電源装置100のFET11、12のスイッチング状態の一例を示すタイムチャートである。図15に例示するタイムチャートは、前述の第1例及び第2例の説明によって明らかであるが、便宜上、改めて記述することにする。図15に示すように、FET12のオン時間をT12とし、FET11のオン時間をT11とし、FET12のオフ時点からFET11のオン時点までデッドタイムをTd1とし、FET11のオフ時点からFET12のオン時点までデッドタイムをTd2とすると、T12+T11+Td1+Td2=Tとなる。TはFET12のスイッチング周期となる。なお、周期Tは一定である。また、FET11のオン時間T11も電源装置100の定格入力電圧が変わらない場合には一定とすることができる。本実施の形態において、注目すべきデッドタイムは、動作状態D6及びD7の期間であり、Td1である。
図16は本実施の形態の電源装置100の負荷電流によるデッドタイムの最適値の一例を示す説明図である。FET12のオフ時点からFET11のオン時点までデッドタイムTd1の期間(動作状態D6及びD7)では、図11に例示したように、ダイオード42に流れる電流は、共振により減少した後、増減を繰り返す。この場合、図16に示すように、負荷電流が比較的大きい場合には、ダイオード42に流れる電流が0A付近になるまでの時間が比較的長くなる。一方、負荷電流が比較的小さい場合には、ダイオード42に流れる電流が0A付近になるまでの時間が比較的短くなる。すなわち、デッドタイムTd1の最適値(すなわち、FET12のオフ時点からダイオード42に流れる電流が最初に0A付近に到達するまでの時間)が変化することが分かる。
図17は本実施の形態の電源装置100のデッドタイムTd1と負荷電流との対応関係を示す説明図である。図17において、横軸は負荷電流(電流検出部70で検出する負荷電流に相当)を示し、縦軸はデッドタイムTd1を示す。図17に示すように、負荷電流の減少に伴ってデッドタイムTd1を小さく設定することができ、逆に、負荷電流の増加に伴ってデッドタイムTd1を大きく設定することができる。しかし、デッドタイムTd1を下限値より小さくするとゲートドライブ回路の動作遅延等によりFET12とFET11とが同時にオン状態となり、過電流が流れるおそれがあるので、デッドタイムTd1は下限値以上とすることが好ましい。また、デッドタイムTd1を上限値より大きくするとダイオード42に流れる共振電流が0A付近にならないタイミングでFET12をオフにすることになる場合があり、デッドタイムTd1は上限値以下とすることが好ましい。
なお、図17に示すようなデッドタイムTd1と負荷電流との対応関係を示す情報は、制御部50の内部又は外部に設けられた不揮発性のメモリ(不図示)に記憶してもよく、あるいは、図17に示すようなチャートを演算回路で実現して、負荷電流からデッドタイムTd1を算出してもよい。
電流検出部70は、FET11がオンしている状態で負荷電流を検出する。電流検出部70は、負荷電流をトランス30の巻数比で除算した値の電流を検出することができる。これにより、FET12のあるスイッチング周期でのオン時点からオフ時点までの間に負荷電流を検出するので、当該スイッチング周期内でオフ時点を決定してデッドタイムTd1を調整することができる。
また、電流検出部70は、FET11の複数回のスイッチング周期に亘ってFET11がオンしている状態で負荷電流を複数回検出し、制御部50は、電流検出部70で複数回検出した負荷電流の統計値に応じてデッドタイムTd1を調整することもできる。統計値は、例えば、平均値とすることができる。複数回検出した負荷電流の統計値を用いることにより、過渡的に負荷電流の増加又は減少が生じた場合でも、より正確に負荷電流の安定的な状態を検出することができるので、より最適なデッドタイムTd1を求めることができ、サージ電圧の発生を抑制することができる。
図18は本実施の形態の電源装置100のデッドタイムTd1の調整方法の一例を示す説明図である。図18に示すように、デッドタイム調整部51(制御部50でもよい)は、FET12のオフ時点を変更してデッドタイムTd1を調整する。これにより、前述のT12+T11+Td1+Td2=Tという式において、T及びT11を一定としつつ、デッドタイムTd1を調整することができる。
また、デッドタイム調整部51は、負荷電流が大きいときは、デッドタイムTd1を長くし、負荷電流が小さいときは、デッドタイムTd1を短くする。
具体的には、算出部52は、電流検出部70で検出した負荷電流及び図17に例示したデッドタイムTd1と負荷電流の対応関係を示す情報に基づいて、FET12のオン時間T12を算出する。
デッドタイム調整部51は、算出部52で算出したオン時間T12に応じてデッドタイムTd1を調整する。例えば、前述のT12+T11+Td1+Td2=Tという式において、T、T11及びTd2を一定とすると、T12が決まれば、デッドタイムTd1を求めることができる。
本実施の形態によれば、サージ電圧の発生を抑制することができるので、スナバなどの部品を追加する必要がなく、コストの増加又は装置の大型化を避けることができる。
スイッチング素子はMOSFETに限定されるものではなく、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのデバイスであってもよい。本実施の形態のように、スイッチング素子が、MOSFETの場合には、ドレイン・ソース間には等価的に内蔵されたボディダイオードが存在する。また、スイッチング素子として、バイポーラトランジスタを用いる場合には、トランジスタのコレクタ・エミッタ間にダイオードを逆並列に接続すればよい。
図14の例では、トランス30の一次巻線31の一端と入力端Aとの間に電流検出部70を設け、FET11がオンのときに電流を検出する構成であったが、これに限定されない。例えば、インダクタ61の一端と出力端Cとの間に電流検出部70を設け、FET12がオンのときに電流を検出するようにしてもよい。
以上に開示された実施の形態及び実施例は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態及び実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての修正や変形を含むものと意図される。
11、12、13、14 FET
21、22、24 キャパシタ
30 トランス
31 1次巻線
32 2次巻線
41、42 ダイオード
50 制御部
51 デッドタイム調整部
52 算出部
61 インダクタ
70 電流検出部

Claims (10)

  1. トランスと、該トランスの一次巻線に直列に接続された第1のスイッチング素子と、該第1のスイッチング素子に並列に接続された第1のキャパシタと、前記一次巻線に並列に接続された第2のスイッチング素子及び第2のキャパシタの直列回路と、前記トランスの二次巻線に直列に接続された第1の整流素子と、前記二次巻線及び第1の整流素子に対して並列に接続された第2の整流素子と、前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子のオン/オフを制御する制御部とを備える電源装置であって、
    前記制御部は、
    前記第1のスイッチング素子をオンにし、前記第2のスイッチング素子をオフにして前記トランスを励磁する第1モードで動作させ、
    該第1モード後に、前記第1のスイッチング素子をオフにし、前記第2のスイッチング素子をオンにして前記トランスの励磁をリセットする第2モードで動作させ、
    該第2モード後に、前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子を同時にオフにして前記トランス及び第1のキャパシタを共振させる第3モードで動作させ、
    該第3モードにて前記第2の整流素子に流れる、前記共振による共振電流、前記トランスの励磁電流及び負荷電流の合計の電流が0又は0付近の小さい値以下となるようにしてあり、
    前記制御部は、
    前記第2の整流素子に流れる前記電流が前記0又は0付近の小さい値以下となった場合に、前記第1のスイッチング素子をオンにして前記第1モードに移行する電源装置。
  2. 2×Im×n≒Imaxという式を充足する請求項1に記載の電源装置。ここで、前記トランスの一次巻線と二次巻線との巻線比をn:1とし、最大負荷電流をImaxとし、前記第3モードに遷移した際の前記トランスの励磁電流をImとする。
  3. 前記トランスの励磁インダクタンスに基づいて前記第2の整流素子に流れる電流を前記0又は0付近の小さい値以下とする請求項1又は請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記第2の整流素子は、同期整流素子を含む請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電源装置。
  5. 前記電源装置の負荷電流を検出する電流検出部を備え、
    前記制御部は、
    前記電流検出で検出した負荷電流に応じて、前記第2のスイッチング素子のオフ時点から前記第1のスイッチング素子のオン時点までの時間を示すデッドタイムを調整する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電源装置。
  6. 前記電流検出部は、
    前記第1のスイッチング素子がオンしている状態で負荷電流を検出する請求項5に記載の電源装置。
  7. 前記電流検出部は、
    前記第1のスイッチング素子の複数回のスイッチング周期に亘って前記第1のスイッチング素子がオンしている状態で負荷電流を複数回検出し、
    前記制御部は、
    前記電流検出部で複数回検出した負荷電流の統計値に応じて前記デッドタイムを調整する請求項5又は請求項6に記載の電源装置。
  8. 前記制御部は、
    前記第2のスイッチング素子のオフ時点を変更して前記デッドタイムを調整する請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の電源装置。
  9. 前記電流検出部で検出した負荷電流及び前記デッドタイムと負荷電流の対応関係を示す情報に基づいて、前記第2のスイッチング素子のオン時間を算出する算出部を備え、
    前記制御部は、
    前記算出部で算出したオン時間に応じて前記デッドタイムを調整する請求項5から請求項8のいずれか一項に記載の電源装置。
  10. トランスと、該トランスの一次巻線に直列に接続された第1のスイッチング素子と、該第1のスイッチング素子に並列に接続された第1のキャパシタと、前記一次巻線に並列に接続された第2のスイッチング素子及び第2のキャパシタの直列回路と、前記トランスの二次巻線に直列に接続された第1の整流素子と、前記二次巻線及び第1の整流素子に対して並列に接続された第2の整流素子と、前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子のオン/オフを制御する制御部とを備える電源装置の制御方法であって、
    前記制御部は、
    前記第1のスイッチング素子をオンにし、前記第2のスイッチング素子をオフにして前記トランスを励磁する第1モードで動作させ、
    該第1モード後に、前記第1のスイッチング素子をオフにし、前記第2のスイッチング素子をオンにして前記トランスの励磁をリセットする第2モードで動作させ、
    該第2モード後に、前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子を同時にオフにして前記トランス及び第1のキャパシタを共振させる第3モードで動作させ、
    該第3モードにて前記第2の整流素子に流れる、前記共振による共振電流、前記トランスの励磁電流及び負荷電流の合計の電流が0又は0付近の小さい値以下となるようにしてあり、
    前記制御部は、
    前記第2の整流素子に流れる前記電流が前記0又は0付近の小さい値以下となった場合に、前記第1のスイッチング素子をオンにして前記第1モードに移行する電源装置の制御方法。
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