JP6930326B2 - アクチュエータ及び、アクチュエータを備える変速機のシフト装置 - Google Patents

アクチュエータ及び、アクチュエータを備える変速機のシフト装置 Download PDF

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Description

本開示の技術は、アクチュエータ及び、アクチュエータを備える変速機のシフト装置に関する。
一般的に、機械式自動変速機(以下、単に変速機という)においては、運転者のシフト操作装置の操作に応じてシフトアクチュエータが作動すると、これに伴いシフトロッドがロッド軸方向へシフト移動する。シフトロッドがシフト移動すると、同期装置のシンクロナイザスリーブがシフトロッドと一体にシフト移動してシンクロナイザリングを押圧することにより同期荷重を生じさせる。同期荷重によりシンクロナイザスリーブとシンクロナイザリングとの回転が同期すると、シンクロナイザスリーブがさらにシフト移動してドグギヤと噛合することにより、変速ギヤがシャフトと同期結合(ギヤイン)するように構成されている。
この種のシフトアクチュエータを備えるシフト装置は、例えば特許文献1,2等に開示されている。
特開2017−15209号公報 特開平11−287321号公報
ところで、一般的なシフトアクチュエータは、シフトロッドにギヤイン方向へのシフト推力を付与する第1圧力室と、シフトロッドにギヤイン方向と相反するギヤ抜き方向へのシフト推力を付与する第2圧力室との計二個の圧力室を備えている。このようなシフトアクチュエータにおいて、大きなシフト推力を確保するには、各圧力室から作動圧を受圧するピストンの外径を大きくする必要がある。
しかしながら、ピストン径を大きくすると、ピストンをシフト移動させるのに必要な油量が増加し、これに伴いアクチュエータ作動時の油圧回路内における油消費量が多くなることで、油圧回路の元圧を不安定にするといった課題がある。また、ピストンをシフト移動させるために油圧を上昇させると、これに伴いポンプの駆動負荷も上昇することで、燃費性能の悪化を招くといった課題もある。さらに、ギヤイン動作時に常に大きなシフト推力で同期装置を作動させると、同期要素の劣化を促進させるといった課題もある。
本開示の技術は、ピストンに付与する作動圧を適宜に選択可能なアクチュエータ及び、該アクチュエータを備えるシフト装置を提供することを目的とする。
本開示の技術は、中空状のケース本体と、前記ケース本体内の一端側に形成された第1中空部と、前記ケース本体内の前記第1中空部よりも他端側に形成されると共に、前記第1中空部よりも拡径された第2中空部と、前記第1中空部内に移動可能に収容された第1ピストンと、前記第2中空部内に移動可能に収容されており、その一端部に前記第1ピストンの他端部が連結されると共に、その他端部にロッドが直接的又は間接的に接続された第2ピストンと、前記第2中空部内の前記第2ピストンよりも一端側に形成されて前記第2ピストンの一端面に第1方向への作動圧を付与可能な第1圧力室と、前記第2中空部内の前記第2ピストンよりも他端側に形成されて前記第2ピストンの他端面に第1方向とは反対の第2方向への作動圧を付与可能な第2圧力室と、前記第1中空部内の前記第1ピストンよりも一端側に形成されて前記第1ピストンの一端面に前記第1方向への作動圧を付与可能な第3圧力室と、を備えることを特徴とする。
また、前記ケース本体内の前記第2中空部よりも他端側に形成されると共に、前記第2中空部よりも縮径された第3中空部と、前記第3中空部内に移動可能に収容されており、その一端部に前記第2ピストンの他端部が連結されると共に、その他端部に前記ロッドが連結された第3ピストンと、前記第3中空部内の前記第3ピストンよりも他端側に形成されて前記第3ピストンの他端面に前記第2方向への作動圧を付与可能な第4圧力室と、をさらに備えてもよい。
また、前記ロッドが同期装置を作動させるシフトロッドに連結されており、前記アクチュエータに作動油を供給可能な油圧回路と、前記油圧回路による前記シフトアクチュエータへの作動油の供給を制御して前記シフトロッドをシフト移動させることにより前記変速機をギヤインさせる変速制御を実施する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記変速機をギヤインさせる際に、前記第1圧力室に作動油を供給して前記シフトロッドに所定の第1シフト推力を付与する第1変速制御と、前記第1シフト推力よりも大きなシフト推力が必要な場合に、前記第1及び前記第3圧力室に作動油を供給して前記シフトロッドに前記第1シフト推力よりも大きな第2シフト推力を付与する第2変速制御とを選択的に実施することが好ましい。
また、前記作動油及び、又は前記変速機の潤滑油の油温を取得する油温取得手段と、取得される前記油温に基づいて、前記油温が所定の低温状態にあるか否かを判定する油温判定手段と、をさらに備え、前記制御手段は、前記変速機をギヤインさせる際に、前記油温判定手段により前記油温が所定の低温状態にないと判定された場合には、前記第1変速制御を実施し、前記油温判定手段により前記油温が所定の低温状態にあると判定された場合には、前記第2変速制御を実施することが好ましい。
また、シフト操作装置がシフトダウン操作されたか否かを取得可能なシフト操作取得手段をさらに備え、前記制御手段は、前記変速機をギヤインさせる際に、前記油温判定手段により前記油温が所定の低温状態にないと判定されても、前記シフト操作取得手段によりシフトダウン操作が取得された場合には、前記第2変速制御を実施することが好ましい。
また、車両の運転状態を取得する運転状態取得手段と、取得される前記運転状態に基づいて、前記車両の運転状態が短時間で前記変速機をギヤインさせることが望まれる所定の運転状態にあるか否かを判定する短時間ギヤイン要求判定手段と、をさらに備え、前記制御手段は、前記変速機をギヤインさせる際に、前記短時間ギヤイン要求判定手段により前記車両の運転状態が前記所定の運転状態にないと判定された場合には、前記第1変速制御を実施し、前記短時間ギヤイン要求判定手段により前記車両の運転状態が前記所定の運転状態にあると判定された場合には、前記第2変速制御を実施することが好ましい。
また、シフト操作装置がシフトダウン操作されたか否かを取得可能なシフト操作取得手段をさらに備え、前記制御手段は、前記変速機をギヤインさせる際に、前記短時間ギヤイン要求判定手段により前記車両の運転状態が前記所定の運転状態にないと判定されても、前記シフト操作取得手段によりシフトダウン操作が取得された場合には、前記第2変速制御を実施することが好ましい。
また、前記制御手段による前記第1変速制御の実施により前記変速機がギヤインされたか否かを判定するギヤイン判定手段をさらに備え、前記制御手段は、前記ギヤイン判定手段によりギヤインされなかったと判定された場合には、前記第2変速制御を実施することが好ましい。
本開示の技術によれば、ピストンに付与する作動圧を適宜に選択可能なアクチュエータ及び、該アクチュエータを備えるシフト装置を提供することができる。
本実施形態に係るシフト装置を備える変速機の一部を示す模式図である。 第一本実施形態に係るコントロールユニットを示す機能ブロック図である。 第一実施形態に係る変速制御処理を説明するフローチャート図である。 第二本実施形態に係るコントロールユニットを示す機能ブロック図である。 第二実施形態に係る変速制御処理を説明するフローチャート図である。
以下、添付図面に基づいて、本実施形態に係るアクチュエータ及び、アクチュエータを備えるシフト装置について説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[共通構成]
図1は、本実施形態に係るシフト装置20を備える変速機1の一部を示す模式図である。同図に示すように変速機1のシャフト2には、変速ギヤ3がニードルベアリング等を介して相対回転可能に軸支されている。また、シャフト2の変速ギヤ3と隣接する部位には、同期装置10が設けられている。
同期装置10は、シャフト2に一体回転可能に設けられたシンクロナイザハブ11と、シンクロナイザハブ11の外周歯と噛合する内周歯を有するシンクロナイザスリーブ12と、変速ギヤ3に一体回転可能に設けられたドグギヤ13と、シンクロナイザハブ11とドグギヤ13との間に設けられたシンクロナイザリング14とを備えている。シンクロナイザスリーブ12には、シフトロッド16に固定されたシフトフォーク15が一体移動可能に係合している。シフトロッド16は、シフト装置20のシフトアクチュエータ50に連結されている。
同期装置10は、シフト操作装置4のギヤイン操作に応じてシフトアクチュエータ50が作動すると、シフトロッド16にギヤイン方向(ニュートラル位置のシンクロナイザハブ11側からドグギヤ13側に向かう図中右方向)へのシフト推力が付与されることにより、シンクロナイザスリーブ12がシフトフォーク15と一体にギヤイン方向にシフト移動する。シンクロナイザスリーブ12のシフト移動によりシンクロナイザリング14が押圧されると、シンクロナイザリング14とドグギヤ13との間に同期荷重を生じさせ、これらの回転数が同期すると、シンクロナイザスリーブ12がさらにシフト移動してドグギヤ13と完全噛合することにより、変速ギヤ3がシャフト2と結合(ギヤイン)するようになっている。同期装置10の各同期要素に供給する潤滑油は、後述する油圧回路21を流れる作動油の一部を用いてもよく、或は、油圧回路21とは別体に設けた不図示の潤滑油回路を流れる潤滑油を用いてもよい。
シフト装置20は、油圧回路21と、シフトアクチュエータ50と、油温センサ80と、シフトストロークセンサ81と、シフトポジションセンサ82と、コントロールユニット100とを備えている。
油圧回路21は、不図示のエンジンの動力で駆動するポンプ22を備えている。ポンプ22の入口ポートには、オイルパン23から作動油を吸い上げる吸引配管24が接続され、ポンプ22の吐出ポートには、作動油を供給する供給配管25が接続されている。供給配管25は、第1主供給配管26、第2主供給配管27、第1補助供給配管28及び、第2補助供給配管29の計4本の配管に分岐形成されている。
第1主供給配管26は、第1流量制御弁30に接続されている。第1流量制御弁30は、第1主給排配管31を介してシフトアクチュエータ50に接続されている。また、第1流量制御弁30には、オイルパン23に作動油を戻す第1リターン配管32が接続されている。
第2主供給配管27は、第2流量制御弁33に接続されている。第2流量制御弁33は、第2主給排配管34を介してシフトアクチュエータ50に接続されている。また、第2流量制御弁33には、オイルパン23に作動油を戻す第2リターン配管35が接続されている。
第1補助供給配管28は、第1オン/オフ弁40に接続されている。第1オン/オフ弁40は、第1補助給排配管41を介してシフトアクチュエータ50に接続されている。また、第1オン/オフ弁40には、オイルパン23に作動油を戻す第3リターン配管42が接続されている。
第2補助供給配管29は、第2オン/オフ弁43に接続されている。第2オン/オフ弁43は、第2補助給排配管44を介してシフトアクチュエータ50に接続されている。また、第2オン/オフ弁43には、オイルパン23に作動油を戻す第4リターン配管45が接続されている。
シフトアクチュエータ50は、主として、略中空筒状のケース本体51と、ケース本体51の一端開口(図示例では左開口)を塞ぐ第1蓋材52と、ケース本体51の他端開口(図示例では右開口)を塞ぐ第2蓋材53と、第1ピストン54と、第1ピストン54よりも大径に形成された第2ピストン55と、第1ピストン54よりも大径、且つ、第2ピストン55よりも小径に形成された第3ピストン56と、第3ピストン56に連結されたピストンロッド57とを備えている。ピストンロッド57は、第2蓋材53の略中心部に形成された貫通孔に進退自在に挿入されている。
第1ピストン54は、その一端面を第1蓋材52の内壁面と対向させると共に、その他端面を第2ピストン55の一端面の略中心部に連結されている。第3ピストン56は、その一端面を第2ピストン55の他端面の略中心部に連結されると共に、その他端面を第2蓋材53の内壁面と対向させている。
シリンダ本体51内には、一端側から順に、第1ピストン54と略同径の第1中空筒穴部51A、第2ピストン55と略同径の第2中空筒穴部51B及び、第3ピストン56と略同径の第3中空筒穴部51Cが形成されている。
第1中空筒穴部51A内には、その外周面を第1中空筒穴部51Aの内周面と摺接させる第1ピストン54の一端側が軸方向に移動可能に収容されている。第2中空筒穴部51B内には、その外周面を第2中空筒穴部51Bの内周面と摺接させる第2ピストン55が軸方向に移動可能に収容されている。第3中空筒穴部51C内には、その外周面を第3中空筒穴部51Cの内周面と摺接させる第3ピストン56の他端側が軸方向に移動可能に収容されている。
第1中空筒穴部51Aの内周又は第1ピストン54の外周の何れか一方(図示例では第1中空筒穴部51Aの内周)には、これらの隙間を封止する第1シール部材S1が設けられている。第2中空筒穴部51Bの内周又は第2ピストン55の外周の何れか一方(図示例では第2ピストン55の外周)には、これらの隙間を封止する第2シール部材S2が設けられている。第3中空筒穴部51Cの内周又は第3ピストン56の外周の何れか一方(図示例では第3中空筒穴部51Cの内周)には、これらの隙間を封止する第3シール部材S3が設けられている。第2蓋材53の貫通孔内周には、ピストンロッド57との隙間を封止する第4シール部材S4が設けられている。
以上のように構成されたシフトアクチュエータ50には、第2ピストン55にギヤイン方向(図中右方向)へのシフト推力を付与可能な第1主圧力室A1、第2ピストン55にギヤ抜き方向(図中左方向)へのシフト推力を付与可能な第2主圧力室A2、第1ピストン54にギヤイン方向(図中右方向)へのシフト推力を付与可能な第1補助圧力室B1、第3ピストン56にギヤ抜き方向(図中左方向)へのシフト推力を付与可能な第2補助圧力室B2が設けられている。
第1主圧力室A1は、本発明の第1圧力室の一例であって、第2中空筒穴部51Bの内周面と、第1中空筒穴部51Aと第2中空筒穴部51Bとの段差面と、第2ピストン55の一端面とにより区画形成されている。第1主圧力室A1の給排ポートには、第1主給排配管31が接続されている。第2主圧力室A2は、本発明の第2圧力室の一例であって、第2中空筒穴部51Bの内周面と、第2中空筒穴部51Bと第3中空筒穴部51Cとの段差面と、第2ピストン55の他端面とにより区画形成されている。第2主圧力室A2の給排ポートには、第2主給排配管34が接続されている。
第1補助圧力室B1は、本発明の第3圧力室の一例であって、第1中空筒穴部51Aの内周面と、第1蓋材52の内壁面と、第1ピストン55の一端面とにより区画形成されている。第1補助圧力室B1の給排ポートには、第1補助給排配管41が接続されている。第2補助圧力室B2は、本発明の第4圧力室の一例であって、第3中空筒穴部51Cの内周面と、第2蓋材52の内壁面と、第3ピストン56の他端面とにより区画形成されている。第2補助圧力室B2の給排ポートには、第2補助給排配管44が接続されている。
第1及び第2主圧力室A1,A2は、大きなシフト推力を必要としない通常時のギヤイン/ギヤ抜き動作時に使用される。第1及び第2補助圧力室B1,B2は、それぞれ第1及び第2主圧力室A1,A2と併用することにより、大きなシフト推力を必要とするギヤイン/ギヤ抜き動作時に使用される。これら各圧力室A1,A2,B1,B2から作動圧が付与される各ピストン54,55,56の受圧面積は、変速機1の仕様や、シフト装置20が適用される変速ギヤ3のギヤ段等に応じて適宜に設定すればよい。
第1主圧力室A1を用いる場合には、コントロールユニット100により第1流量制御弁30を通電すると共に、第2流量制御弁33、第1オン/オフ弁40及び、第2オン/オフ弁43を非通電にする。すると、第2ピストン55にギヤイン方向(図中右方向)へのシフト推力が付与され、シフトロッド16がシンクロナイザスリーブ12と一体にギヤイン方向にシフト移動することで、シンクロナイザスリーブ12をドグギヤ13と完全噛合させるギヤイン動作が達成される。
第2主圧力室A2を用いる場合には、コントロールユニット100により第2流量制御弁33を通電すると共に、第1流量制御弁30、第1オン/オフ弁40及び、第2オン/オフ弁43を非通電にする。すると、第2ピストン55にギヤ抜き方向(図中左方向)へのシフト推力が付与され、シフトロッド16がシンクロナイザスリーブ12と一体にギヤ抜き方向にシフト移動することで、シンクロナイザスリーブ12をニュートラル位置に移動させるギヤ抜き動作が達成される。
第1補助圧力室B1を第1主圧力室A1と併用する場合には、コントロールユニット100により第1流量制御弁30及び、第1オン/オフ弁40を通電すると共に、第2流量制御弁33及び、第2オン/オフ弁43を非通電にする。すると、第1ピストン54及び、第2ピストン55にギヤイン方向(図中右方向)へのシフト推力が付与され、シフトロッド16がシンクロナイザスリーブ12と一体にギヤイン方向に大きなシフト推力でシフト移動することで、シンクロナイザスリーブ12をドグギヤ13と完全噛合させるギヤイン動作が達成される。
第2補助圧力室B2を第2主圧力室A2と併用する場合には、コントロールユニット100により第2流量制御弁33及び、第2オン/オフ弁43を通電すると共に、第1流量制御弁30及び、第1オン/オフ弁40を非通電にする。すると、第3ピストン56及び、第2ピストン55にギヤ抜き方向(図中左方向)へのシフト推力が付与され、シフトロッド16がシンクロナイザスリーブ12と一体にギヤ抜き方向に大きなシフト推力でシフト移動することで、シンクロナイザスリーブ12をニュートラル位置に移動させるギヤ抜き動作が達成される。
油温センサ80は、本発明の油温取得手段の一例であって、油圧回路21内の作動油(及び、又は潤滑油回路を別体に備える場合には潤滑油)の温度(以下、単に油温という)を取得する。シフトストロークセンサ81は、シフトロッド16のシフト方向への移動量(シフトストローク量)を取得する。シフトポジションセンサ82は、本発明のシフト操作取得手段の一例であって、シフト操作装置4の操作位置(シフトポジション)を取得する。これら各センサ類80,81,82のセンサ値は、電気的に接続されたコントロールユニット100に入力される。
コントロールユニット100は、変速機1等の各種制御を行うもので、公知のCPUやROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備え構成されている。以下、第一実施形態及び第二実施形態に係るコントロールユニット100の各機能要素の詳細を説明する。
[第一実施形態]
図2に示すように、第一実施形態のコントロールユニット100は、油温判定部110と、ギヤイン判定部120と、変速制御部130とを一部の機能要素として有する。これら各機能要素は、一体のハードウェアであるコントロールユニット100に含まれるものとして説明するが、これらのいずれか一部を別体のハードウェアに設けることもできる。
油温判定部110は、本発明の油温判定手段であって、作動油(及び、又は潤滑油)がギヤイン動作時にシンクロナイザスリーブ12に大きなシフト推力を必要とさせる粘性の高い所定の低温状態にあるか否かを判定する。具体的には、油温判定部110は、油温センサ80から入力される油温と、予めコントロールユニット100に記憶した所定の低油温閾値とを比較することにより油温判定を行う。低油温閾値は、例えば、ギヤイン動作時にシフトアクチュエータ50の第1主圧力室A1によるシフト推力のみではシンクロナイザスリーブ12とシンクロナイザリング14とを回転同期させられないか、或いは、回転同期までに長時間を必要とさせる油温を予め実験等により取得することで設定されている。油温判定部110は、油温センサ80により取得される油温が低油温閾値以下であれば、油温を所定の低温状態にあると判定する。
ギヤイン判定部120は、本発明のギヤイン判定手段であって、後述する変速制御部130による自動変速制御の実施によりギヤインが確立できたか否かのギヤイン成功/ギヤイン失敗を判定する。具体的には、コントロールユニット100には、シンクロナイザスリーブ12がドグギヤ13と完全噛合(ディテント)する際のシフトロッド16のシフトストローク量が基準ストローク量として予め記憶されている。ギヤイン判定部120は、変速制御部130により自動変速制御が開始されると、シフトストロークセンサ81のセンサ値を取得しながらコントロールユニット100内蔵の不図示のタイマにより計時を開始する。そして、ギヤイン判定部120は、所定時間以内にシフトストロークセンサ81のセンサ値が基準ストローク量に達するとギヤイン成功と判定し、所定時間経過してもシフトストロークセンサ81のセンサ値が基準ストローク量に達しなかった場合にはギヤイン失敗と判定する。なお、ギヤイン判定に用いるセンサは、シフトストロークセンサ81に限定されず、変速機1が不図示のディテントセンサを備える場合には、当該ディテントセンサを用いてもよい。或は、変速機1が不図示の入出力回転数センサを備える場合には、これら入出力回転数センサのセンサ値から得られる変速機1の入出力回転数比が所望のギヤ段のギヤ比に一致するか否かに基づいて判定してもよい。
変速制御部130は、本発明の制御手段であって、同期装置10をギヤイン動作又はギヤ抜き動作させる際に、油温判定部110及び、又はギヤイン判定部120の判定結果に応じて、第1流量制御弁30、第2流量制御弁33、第1オン/オフ弁40及び、第2オン/オフ弁43の通電/非通電を選択的に切り替えることにより、シフトロッド16に状況に応じたシフト推力を付与する自動変速制御を実施する。
具体的には、変速制御部130は、ギヤイン動作時に油温判定部110が油温を所定の低温状態にないと判定すると、第1流量制御弁30を通電すると共に、第2流量制御弁33、第1オン/オフ弁40及び、第2オン/オフ弁43を非通電にすることで、第1主圧力室A1のみによりシフトロッド16にギヤイン方向のシフト推力を付与させる通常ギヤイン制御(第1変速制御)を実施する。このように、ギヤイン動作時に大きなシフト推力が必要とされない高油温時等は、シフトアクチュエータ50の第1主圧力室Aのみに作動油を供給する通常ギヤイン制御を実施することで、油圧回路21内における不要な油消費及び、ポンプ22の不要な駆動負荷の上昇が効果的に抑えられるようになる。
一方、変速制御部130は、ギヤイン動作時に油温判定部110が油温を所定の低温状態にあると判定すると、第1流量制御弁30及び、第1オン/オフ弁40を通電すると共に、第2流量制御弁33及び、第2オン/オフ弁43を非通電とすることで、シフトロッド16に第1主圧力室A1によるシフト推力のみならず、第1補助圧力室B1によるシフト推力をアシスト付与するアシストギヤイン制御(第2変速制御)を実施する。このように、ギヤイン時に大きなシフト推力が必要とされる低油温時等は、シフトロッド16に付与される第1主圧力室A1のシフト推力を第1補助圧力室B1のシフト推力でアシストすることにより、シンクロナイザスリーブ12とシンクロナイザリング14とが短時間且つ確実に回転同期されるようになる。
また、変速制御部130は、ギヤイン動作時に油温判定部110が油温を所定の低温状態にないと判定した場合であっても、シフトポジションセンサ82がシフトダウン操作を検出した場合には、上述のアシストギヤイン制御を実施する。このように、変速後にギヤが高回転となるシフトダウン時もアシストギヤイン制御を実施することにより、短時間且つ確実なギヤインが確立されるようになる。
さらに、変速制御部130は、ギヤイン動作時に油温判定部110が油温を所定の低温状態にないと判定し、且つ、シフトポジションセンサ82がシフトアップ操作を検出したことにより、上述の通常ギヤイン制御を実施した場合において、ギヤイン判定部120がギヤイン失敗と判定すると、第1主圧力室A1のシフト推力を第1補助圧力室B1のシフト推力でアシストすべく、上述のアシストギヤイン制御を実施する。このように、変速後に高回転とならないシフトアップ時であっても、ギヤイン失敗と判定された場合にはアシストギヤイン制御を実施することにより、確実なギヤインが確立されるようになる。
次に、図3のフローに基づいて、第一実施形態に係るギヤイン動作時の変速制御処理を説明する。
ステップS100では、シフトポジションセンサ82のセンサ値に基づいて、シフト操作装置4がギヤイン操作されたか否かを判定する。ギヤイン操作された場合(肯定)、本制御はステップS110に進む。
ステップS110では、油温センサ80のセンサ値に基づいて、油温がギヤイン動作時にシンクロナイザスリーブ12に大きなシフト推力を必要とさせる所定の低温状態にあるか否かを判定する。油温センサ80により取得される油温が所定の低油温閾値以下(肯定)であれば、本制御はステップS120に進む。
ステップS120では、第1流量制御弁30及び、第1オン/オフ弁40を通電すると共に、第2流量制御弁33及び、第2オン/オフ弁43を非通電とすることで、シフトロッド16に第1主圧力室A1によるシフト推力のみならず、第1補助圧力室B1によるシフト推力をアシスト付与するアシストギヤイン制御を実施する。次いで、ステップS130では、シフトストロークセンサ81のセンサ値に基づいて、ギヤインを成功したか否かが判定される。ギヤイン成功(肯定)であれば、本制御はリターンされる。
一方、ステップS110にて、油温が所定の低油温閾値よりも高い場合(否定)、本制御はステップS140に進む。ステップS140では、シフトポジションセンサ82のセンサ値に基づいて、ギヤイン操作がシフトダウン操作か否かが判定される。大きなシフト推力を必要とするシフトダウン操作であれば(肯定)、本制御は上述のステップS120に進み、アシストギヤイン制御を実施する。一方、大きなシフト推力を必要としないシフトアップ操作であれば、ステップS150に進む。
ステップS150では、第1流量制御弁30を通電すると共に、第2流量制御弁33、第1オン/オフ弁40及び、第2オン/オフ弁43を非通電にすることで、第1主圧力室A1のみによりシフトロッド16にギヤイン方向のシフト推力を付与させる通常ギヤイン制御を実施する。
次いで、ステップS160では、シフトストロークセンサ81のセンサ値に基づいて、ギヤインを失敗したか否かを判定する。ギヤイン失敗であれば(肯定)、アシストギヤイン制御を実施すべく本制御は上述のステップS120に進む。一方、ギヤイン成功(否定)であれば、本制御はリターンされる。
以上詳述した第一実施形態によれば、ギヤイン動作時に大きなシフト推力を必要とする低油温時やシフトダウン時は、シフトロッド16に第1主圧力室A1によるシフト推力のみならず、第1補助圧力室B1によるシフト推力をアシスト付与するアシストギヤイン制御が実施される。一方、ギヤイン動作時に大きなシフト推力を必要としない高油温時やシフトアップ時は、第1主圧力室A1のみによりシフトロッド16にギヤイン方向のシフト推力を付与する通常ギヤイン制御が実施されるようになっている。
これにより、シフト推力を必要に応じて適宜に選択的に切り替えることが可能となり、油圧回路21内における不必要な油消費量の増加が抑えられ、油圧回路の元圧が不安定になることを効果的に防止することができる。また、不必要なポンプ22の駆動負荷上昇が抑えられるようになり、燃費性能を効果的に向上することも可能になる。さらに、ギヤイン動作時に常に大きなシフト推力で同期装置10が作動されることを低減することが可能となり、シンクロナイザリング14やドグギヤ13、シンクロナイザスリーブ12等の同期要素の劣化を効果的に抑制することができる。
[第二実施形態]
図4は、第二実施形態に係るコントロールユニット100を示す機能ブロック図である。同図に示すように、第二実施形態のコントロールユニット100は、短時間ギヤイン要求判定部150と、ギヤイン判定部160と、変速制御部170とを一部の機能要素として有する。これら各機能要素は、一体のハードウェアであるコントロールユニット100に含まれるものとして説明するが、これらのいずれか一部を別体のハードウェアに設けることもできる。
短時間ギヤイン要求判定部150は、本発明の短時間ギヤイン要求判定手段であって、車両の運転状態が所定の短時間ギヤイン要求状態にあるか否かを判定する。具体的には、短時間ギヤイン要求判定部150は、変速機1が低速段側からシフトアップ操作される車両の発進加速時等、変速時に生じるトルク抜けを効果的に低減して車両の加速性を向上することが望まれる所定の運転状態にある場合には、車両の運転状態を所定の短時間ギヤイン要求状態にあると判定する。車両の運転状態は、シフトポジションセンサ82、エンジン回転数センサ83、アクセル開度センサ84、車速センサ85等のセンサ値に基づいて取得すればよい。
ギヤイン判定部160は、本発明のギヤイン判定手段の一例であって、後述する変速制御部170による自動変速制御の実施によりギヤインが確立できたか否かのギヤイン成功/ギヤイン失敗を判定する。具体的には、コントロールユニット100には、シンクロナイザスリーブ12がドグギヤ13と完全噛合(ディテント)する際のシフトロッド16のシフトストローク量が基準ストローク量として予め記憶されている。ギヤイン判定部160は、変速制御部170により自動変速制御が開始されると、シフトストロークセンサ81のセンサ値を取得しながらコントロールユニット100内蔵の不図示のタイマにより計時を開始する。そして、ギヤイン判定部160は、所定時間以内にシフトストロークセンサ81のセンサ値が基準ストローク量に達するとギヤイン成功と判定し、所定時間経過してもシフトストロークセンサ81のセンサ値が基準ストローク量に達しなかった場合にはギヤイン失敗と判定する。なお、ギヤイン判定に用いるセンサは、シフトストロークセンサ81に限定されず、変速機1が不図示のディテントセンサを備える場合には、当該ディテントセンサを用いてもよい。或は、変速機1が不図示の入出力回転数センサを備える場合には、これら入出力回転数センサのセンサ値から得られる変速機1の入出力回転数比が所望のギヤ段のギヤ比に一致するか否かに基づいて判定してもよい。
変速制御部170は、本発明の制御手段の一例であって、同期装置10をギヤイン動作又はギヤ抜き動作させる際に、短時間ギヤイン要求判定部150及び、又はギヤイン判定部160の判定結果に応じて、第1流量制御弁30、第2流量制御弁33、第1オン/オフ弁40及び、第2オン/オフ弁43の通電/非通電を選択的に切り替えることにより、シフトロッド16に状況に応じたシフト推力を付与する自動変速制御を実施する。
具体的には、変速制御部170は、ギヤイン動作時に短時間ギヤイン要求判定部150が車両の運転状態を所定の短時間ギヤイン要求状態にないと判定すると、第1流量制御弁30を通電すると共に、第2流量制御弁33、第1オン/オフ弁40及び、第2オン/オフ弁43を非通電にすることで、第1主圧力室A1のみによりシフトロッド16にギヤイン方向のシフト推力を付与させる通常ギヤイン制御(第1変速制御)を実施する。このように、短時間でのギヤインが必要とされない車両の運転状態では、シフトアクチュエータ50の第1主圧力室Aのみに作動油を供給する通常ギヤイン制御を実施することで、油圧回路21内における不要な油消費及び、ポンプ22の不要な駆動負荷の上昇が効果的に抑えられるようになる。
一方、変速制御部170は、ギヤイン動作時に短時間ギヤイン要求判定部150が車両の運転状態を所定の短時間ギヤイン要求状態にあると判定すると、第1流量制御弁30及び、第1オン/オフ弁40を通電すると共に、第2流量制御弁33及び、第2オン/オフ弁43を非通電とすることで、シフトロッド16に第1主圧力室A1によるシフト推力のみならず、第1補助圧力室B1によるシフト推力をアシスト付与するアシストギヤイン制御(第2変速制御)を実施する。このように、短時間でのギヤインが必要とされる車両の運転状態では、シフトロッド16に付与される第1主圧力室A1のシフト推力を第1補助圧力室B1のシフト推力でアシストすることにより、早期のギヤインが確立されるようになり、車両の加速応答性を効果的に向上することができる。
また、変速制御部170は、ギヤイン動作時に短時間ギヤイン要求判定部150が車両の運転状態を所定の短時間ギヤイン要求状態にないと判定した場合であっても、シフトポジションセンサ82がシフトダウン操作を検出した場合には、上述のアシストギヤイン制御を実施する。このように、変速後に高回転となるシフトダウン時もアシストギヤイン制御を実施することにより、短時間且つ確実なギヤインが確立されるようになる。
さらに、変速制御部170は、ギヤイン動作時に短時間ギヤイン要求判定部150が車両の運転状態を所定の短時間ギヤイン要求状態にないと判定し、且つ、シフトポジションセンサ82がシフトアップ操作を検出したことにより、上述の通常ギヤイン制御を実施した場合において、ギヤイン判定部160がギヤイン失敗と判定すると、第1主圧力室A1のシフト推力を第1補助圧力室B1のシフト推力でアシストすべく、上述のアシストギヤイン制御を実施する。このように、変速後に高回転とならないシフトアップ時であっても、ギヤイン失敗と判定された場合にはアシストギヤイン制御を実施することにより、確実なギヤインが確立されるようになる。
次に、図5のフローに基づいて、第二実施形態に係るギヤイン動作時の変速制御処理を説明する。
ステップS200では、シフトポジションセンサ82のセンサ値に基づいて、シフト操作装置4がギヤイン操作されたか否かを判定する。ギヤイン操作された場合(肯定)、本制御はステップS210に進む。
ステップS210では、車両の運転状態が所定の短時間ギヤイン要求状態にあるか否かを判定する。車両の運転状態が所定の短時間ギヤイン要求状態にあれば(肯定)、本制御はステップS220に進む。
ステップS220では、第1流量制御弁30及び、第1オン/オフ弁40を通電すると共に、第2流量制御弁33及び、第2オン/オフ弁43を非通電とすることで、シフトロッド16に第1主圧力室A1によるシフト推力のみならず、第1補助圧力室B1によるシフト推力をアシスト付与するアシストギヤイン制御を実施する。次いで、ステップS230では、シフトストロークセンサ81のセンサ値に基づいて、ギヤインが成功したか否かが判定される。ギヤイン成功(肯定)であれば、本制御はリターンされる。
一方、ステップS210にて、車両の運転状態が所定の短時間ギヤイン要求状態にない場合(否定)、本制御はステップS240に進む。ステップS240では、シフトポジションセンサ82のセンサ値に基づいて、ギヤイン操作がシフトダウン操作か否かが判定される。大きなシフト推力を必要とするシフトダウン操作であれば(肯定)、本制御は上述のステップS220に進み、アシストギヤイン制御を実施する。一方、大きなシフト推力を必要としない所定の高速段でのシフトアップ操作であれば、本制御はステップS250に進む。
ステップS250では、第1流量制御弁30を通電すると共に、第2流量制御弁33、第1オン/オフ弁40及び、第2オン/オフ弁43を非通電にすることで、第1主圧力室A1のみによりシフトロッド16にギヤイン方向のシフト推力を付与させる通常ギヤイン制御を実施する。
次いで、ステップS260では、シフトストロークセンサ81のセンサ値に基づいて、ギヤインを失敗したか否かを判定する。ギヤイン失敗であれば(肯定)、アシストギヤイン制御を実施すべく本制御は上述のステップS220に進む。一方、ギヤイン成功(否定)であれば、本制御はリターンされる。
以上詳述した第二実施形態によれば、車両の運転状態が所定の短時間ギヤイン要求状態の場合には、シフトロッド16に第1主圧力室A1によるシフト推力のみならず、第1補助圧力室B1によるシフト推力をアシスト付与するアシストギヤイン制御が実施される。一方、ギヤイン動作時に車両の運転状態が所定の短時間ギヤイン要求状態にない場合には、第1主圧力室A1のみによりシフトロッド16にギヤイン方向のシフト推力を付与する通常ギヤイン制御が実施されるようになっている。
これにより、シフト推力を必要に応じて適宜に選択的に切り替えることが可能となり、油圧回路21内における不必要な油消費量の増加が抑えられ、油圧回路の元圧が不安定になることを効果的に防止することができる。また、不必要なポンプ22の駆動負荷上昇が抑えられるようになり、燃費性能を効果的に向上することも可能になる。さらに、ギヤイン動作時に常に大きなシフト推力で同期装置10が作動されることを低減することが可能となり、シンクロナイザリング14やドグギヤ13、シンクロナイザスリーブ12等の同期要素の劣化を効果的に抑制することができる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
例えば、ギヤ抜き時に大きなシフト推力を必要としない場合には、シフトアクチュエータ50の第2補助圧力室B2を省略して構成してもよい。また、シフトアクチュエータ50の適用範囲は、変速機のシフト装置に限定されず、作動圧によりロッドをストローク移動させる他の装置にも広く適用することが可能である。
1 変速機
2 シャフト
3 変速ギヤ
10 同期装置
11 シンクロナイザハブ
12 シンクロナイザスリーブ
13 ドグギヤ
14 シンクロナイザリング
15 シフトフォーク
16 シフトロッド
20 シフト装置
21 油圧回路
22 ポンプ
30 第1流量制御弁
33 第2流量制御弁
40 第1オン/オフ弁
43 第2オン/オフ弁
50 シフトアクチュエータ
51 ケース本体
51A 第1中空筒穴部
51B 第2中空筒穴部
51C 第3中空筒穴部
54 第1ピストン
55 第2ピストン
56 第3ピストン
57 ピストンロッド
A1 第1主圧力室(第1圧力室)
A2 第2主圧力室(第2圧力室)
B1 第1補助圧力室(第3圧力室)
B2 第2補助圧力室(第4圧力室)
80 油温センサ
81 シフトストロークセンサ
82 シフトポジションセンサ
100 コントロールユニット
110 油温判定部
120 ギヤイン判定部
130 変速制御部
150 短時間ギヤイン要求判定部
160 ギヤイン判定部
170 変速制御部

Claims (7)

  1. 中空状のケース本体と、
    前記ケース本体内の一端側に形成された第1中空部と、
    前記ケース本体内の前記第1中空部よりも他端側に形成されると共に、前記第1中空部よりも拡径された第2中空部と、
    前記第1中空部内に移動可能に収容された第1ピストンと、
    前記第2中空部内に移動可能に収容されており、その一端部に前記第1ピストンの他端部が連結されると共に、その他端部にロッドが直接的又は間接的に接続された第2ピストンと、
    前記第2中空部内の前記第2ピストンよりも一端側に形成されて前記第2ピストンの一端面に第1方向への作動圧を付与可能な第1圧力室と、
    前記第2中空部内の前記第2ピストンよりも他端側に形成されて前記第2ピストンの他端面に第1方向とは反対の第2方向への作動圧を付与可能な第2圧力室と、
    前記第1中空部内の前記第1ピストンよりも一端側に形成されて前記第1ピストンの一端面に前記第1方向への作動圧を付与可能な第3圧力室と、
    前記ケース本体内の前記第2中空部よりも他端側に形成されると共に、前記第2中空部よりも縮径された第3中空部と、
    前記第3中空部内に移動可能に収容されており、その一端部に前記第2ピストンの他端部が連結されると共に、その他端部に前記ロッドが連結された第3ピストンと、
    前記第3中空部内の前記第3ピストンよりも他端側に形成されて前記第3ピストンの他端面に前記第2方向への作動圧を付与可能な第4圧力室と、を備える
    ことを特徴とするアクチュエータ。
  2. 請求項に記載のアクチュエータを備える変速機のシフト装置であって、
    前記ロッドが同期装置を作動させるシフトロッドに連結されており、
    前記アクチュエータに作動油を供給可能な油圧回路と、
    前記油圧回路による前記アクチュエータへの作動油の供給を制御して前記シフトロッドをシフト移動させることにより前記変速機をギヤインさせる変速制御を実施する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記変速機をギヤインさせる際に、前記第1圧力室に作動油を供給して前記シフトロッドに所定の第1シフト推力を付与する第1変速制御と、前記第1シフト推力よりも大きなシフト推力が必要な場合に、前記第1圧力室及び前記第3圧力室に作動油を供給して前記シフトロッドに前記第1シフト推力よりも大きな第2シフト推力を付与する第2変速制御とを選択的に実施する
    ことを特徴とする変速機のシフト装置。
  3. 前記作動油及び、又は前記変速機の潤滑油の油温を取得する油温取得手段と、
    取得される前記油温に基づいて、前記油温が所定の低温状態にあるか否かを判定する油温判定手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、前記変速機をギヤインさせる際に、前記油温判定手段により前記油温が所定の低温状態にないと判定された場合には、前記第1変速制御を実施し、前記油温判定手段により前記油温が所定の低温状態にあると判定された場合には、前記第2変速制御を実施する
    請求項に記載の変速機のシフト装置。
  4. シフト操作装置がシフトダウン操作されたか否かを取得可能なシフト操作取得手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記変速機をギヤインさせる際に、前記油温判定手段により前記油温が所定の低温状態にないと判定されても、前記シフト操作取得手段によりシフトダウン操作が取得された場合には、前記第2変速制御を実施する
    請求項に記載の変速機のシフト装置。
  5. 車両の運転状態を取得する運転状態取得手段と、
    取得される前記運転状態に基づいて、前記車両の運転状態が短時間で前記変速機をギヤインさせることが望まれる所定の運転状態にあるか否かを判定する短時間ギヤイン要求判定手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、前記変速機をギヤインさせる際に、前記短時間ギヤイン要求判定手段により前記車両の運転状態が前記所定の運転状態にないと判定された場合には、前記第1変速制御を実施し、前記短時間ギヤイン要求判定手段により前記車両の運転状態が前記所定の運転状態にあると判定された場合には、前記第2変速制御を実施する
    請求項に記載の変速機のシフト装置。
  6. シフト操作装置がシフトダウン操作されたか否かを取得可能なシフト操作取得手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記変速機をギヤインさせる際に、前記短時間ギヤイン要求判定手段により前記車両の運転状態が前記所定の運転状態にないと判定されても、前記シフト操作取得手段によりシフトダウン操作が取得された場合には、前記第2変速制御を実施する
    請求項に記載の変速機のシフト装置。
  7. 前記制御手段による前記第1変速制御の実施により前記変速機がギヤインされたか否かを判定するギヤイン判定手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記ギヤイン判定手段によりギヤインされなかったと判定された場合には、前記第2変速制御を実施する
    請求項からの何れか一項に記載の変速機のシフト装置。
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