JP6926448B2 - グラビア印刷用水性インキ、化粧シート及びその製造方法、並びに化粧板 - Google Patents
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Description
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る化粧シートの製造方法は、酸化チタンを8質量%以上40質量%以下含み、かつ透気度が8秒以上40秒以下の紙基材に、引火点が70℃以上、沸点が150℃以上、かつ水溶性の多価アルコール誘導体を、水に対して2.0質量%以上20質量%以下で含有するグラビア印刷用水性インキを使用してグラビア印刷により絵柄印刷層を形成する工程を備える。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る化粧シートは、
酸化チタンを8質量%以上40質量%以下で含有した紙基材に、引火点が70℃以上、沸点が150℃以上、かつ水溶性の多価アルコール誘導体を、水に対して2.0質量%以上20質量%以下で含有するグラビア印刷用水性インキを使用して絵柄印刷層が形成されている。
さらに、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る化粧板は、酸化チタンを8質量%以上40質量%以下で含有した紙基材に、引火点が70℃以上、沸点が150℃以上、かつ水溶性の多価アルコール誘導体を、水に対して2.0質量%以上20質量%以下で含有するグラビア印刷用水性インキを使用して絵柄印刷層が形成されている化粧シートを、基板の一方の面側に層状に重ねて形成している。
(化粧シート)
グラビア印刷用水性インキ(印刷インキ)としては、例えば、着色剤、バインダー樹脂(結着剤樹脂)、溶剤を含む印刷インキが使用できる。そして、印刷インキとしては、樹脂含浸適性を考慮すると水性インキを使用することが好ましい。それは、水性インキの方が油性インキと比較して含浸樹脂の水溶液との馴染みが良く、後の含浸工程において迅速かつ均一に含浸可能であり、しかも含浸樹脂との一体化によって優れた強度を発現することができるからである。
本実施形態の化粧シート10の製造方法としては、酸化チタンを8質量%以上40質量%以下含み、かつ透気度が8秒以上40秒以下の紙基材1に、引火点が70℃以上、沸点が150℃以上、かつ水溶性の多価アルコール誘導体を、水に対して2.0質量%以上20質量%以下で含有する水性インキを使用してグラビア印刷により絵柄印刷層2を形成する工程を備える。この水性インキは、酸化チタンを8質量%以上40質量%以下含み、かつ透気度が8秒以上40秒以下の紙基材1に対して優れたグラビア印刷適性を有する。そして、この水性インキは、引火点が70℃以上であり、沸点が150℃以上である水溶性の多価アルコール誘導体を、水に対して2.0質量%以上20質量%以下で含有することで、消防法で定める危険物に分類されない引火点が100℃以上に調整することが可能となり、化粧シート10の製造において、特別な印刷設備や印刷排気処理設備などの防爆設備を構築する必要がない。したがって、本実施形態の化粧シート10の製造方法によれば、優れたグラビア印刷適性を維持しつつ安価な化粧シート10を提供することができる。
図2は、本発明の一実施形態に係る化粧シートを備えた化粧板の断面形状の一例を示す模式的断面図である。
実施例1では、紙基材1として、酸化チタンを8質量%以上40質量%以下含み、かつ透気度が8秒以上40秒以下で白色の80g/m2のチタン紙基材を用いた。
印刷インキとして、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを水に対して10質量%含有する水性インキを使用した以外は実施例1と同様にして実施例2の化粧シートを作製した。
印刷インキとして、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを水に対して20質量%含有する水性インキを使用した以外は実施例1と同様にして実施例3の化粧シートを作製した。
印刷インキとして、引火点が100℃以上、かつ水溶性の多価アルコール誘導体の一種であるトリエチレングリコールモノメチルエーテルを水に対して5.0質量%含有する水性インキを使用した以外は実施例1と同様にして実施例4の化粧シートを作製した。
印刷インキとして、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを水に対して0.5質量%含有する水性インキを使用した以外は実施例1と同様にして比較例1の化粧シートを作製した。
印刷インキとして、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを水に対して25.0質量%含有する水性インキを使用した以外は実施例1と同様にして比較例2の化粧シートを作製した。
印刷インキとして、トリエチレングリコールモノメチルエーテルを水に対して25.0質量%含有する水性インキを使用した以外は実施例4と同様にして比較例3の化粧シートを作製した。
印刷インキとして、引火点が42℃、かつ水溶性の多価アルコール誘導体の一種であるエチレングリコールモノメチルエーテルを水に対して2.0質量%含有する水性インキを使用した以外は実施例1と同様にして比較例4の化粧シートを作製した。
(比較例5)
印刷インキとして、引火点が136℃、かつアルコール系溶剤の一種であるラウリルアルコールを水に対して2.0質量%含有する水性インキを使用した以外は実施例1と同様にして比較例5の化粧シートを作製した。
(インキ引火点)
実施例1〜4及び比較例1〜6の化粧シートについて、グラビアベタ版の全てのセルからインキが転移して形成された絵柄印刷層での網点の有無をマイクロスコープにて観察した。全てのセルからインキが転移して網点が形成された場合を100として、50未満であればグラビア印刷適性の評価を「×」とし、50以上であれば印刷適性の評価を「○」とした。この評価結果を表1に示す。
実施例1〜4及び比較例1〜6の化粧シートについて、上記タグ密閉式引火点測定器により水性インキを100℃に加熱した状態で引火点に達したものは評価を「×」とし、印刷適性の評価は行わなかった。
以上の評価結果を表1に示す。
また、水溶性の多価アルコール誘導体としてジエチレングリコールモノブチルエーテルを水に対して25.0質量%含有する水性インキを使用した比較例2においては、水性インキの引火点が100℃未満であり、印刷適性基準、総合評価基準の何れも満たさないことも確認できた。
2…絵柄印刷層
10…化粧シート
11…基板
12…接着層
20…化粧板
Claims (11)
- 引火点が70℃以上、沸点が150℃以上で、水に対して自由混合可能な多価アルコール誘導体を、水に対して2.0質量%以上20質量%以下で含有し、
樹脂バインダーとして、少なくともカゼイン樹脂とアクリル樹脂とを含有したこと特徴とするグラビア印刷用水性インキ。 - 前記多価アルコール誘導体は、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテルの少なくとも一つが含有されている請求項1に記載のグラビア印刷用水性インキ。
- 酸化チタンを8質量%以上40質量%以下で含有した紙基材に、引火点が70℃以上、沸点が150℃以上で、水に対して自由混合可能な多価アルコール誘導体を、水に対して2.0質量%以上20質量%以下で含有したグラビア印刷用水性インキを使用して絵柄印刷層が形成されていることを特徴とする化粧シート。
- 酸化チタンを8質量%以上40質量%以下で含有した紙基材に、請求項1又は2に記載のグラビア印刷用水性インキを使用して絵柄印刷層が形成されていることを特徴とする化粧シート。
- 前記紙基材は、透気度が8秒以上40秒以下のものである請求項3又は4に記載の化粧シート。
- メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂、尿素系樹脂、フェノール系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ベンゾクアナミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アミノアルキド系樹脂の少なくとも一つが含浸されて熱硬化されている請求項3から5の何れか1項に記載の化粧シート。
- 酸化チタンを8質量%以上40質量%以下で含有した紙基材に、引火点が70℃以上、沸点が150℃以上で、水に対して自由混合可能な多価アルコール誘導体を、水に対して2.0質量%以上20質量%以下で含有したグラビア印刷用水性インキを使用して、グラビア印刷により絵柄印刷層を形成する工程を含むことを特徴とする化粧シートの製造方法。
- 酸化チタンを8質量%以上40質量%以下で含有した紙基材に、請求項1又は2に記載のグラビア印刷用水性インキを使用して、グラビア印刷により絵柄印刷層を形成する工程を含むことを特徴とする化粧シートの製造方法。
- 前記紙基材の透気度が8秒以上40秒以下である請求項7又は8に記載の化粧シートの製造方法。
- さらに、メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂、尿素系樹脂、フェノール系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ベンゾクアナミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アミノアルキド系樹脂の少なくとも一つを含浸して熱硬化する工程とを含む請求項7から9の何れか1項に記載の化粧シートの製造方法。
- 基板の一方の面側に、請求項3から6の何れか1項に記載の化粧シートを層状に重ねて形成したことを特徴とする化粧板。
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JP2016222561A JP6926448B2 (ja) | 2016-11-15 | 2016-11-15 | グラビア印刷用水性インキ、化粧シート及びその製造方法、並びに化粧板 |
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