JP6925576B2 - 皮膚バリア機能を評価する演算処理装置、プログラム、及び演算処理装置を有する電子機器 - Google Patents

皮膚バリア機能を評価する演算処理装置、プログラム、及び演算処理装置を有する電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、皮膚バリア機能を評価する演算処理装置、プログラム、前記演算処理装置を有する電子機器及び皮膚バリア機能の評価方法に関し、特に幅広い肌の状態の皮膚バリア機能を精度よく算出することができる演算処理装置等に関する。
従来の演算処理装置を備えた皮膚バリア機能測定回路について説明する。図11は従来の演算処理装置を備えた皮膚バリア機能測定回路の構成図であり、表示器501と、演算処理装置502と、信号発生器503と、検出器505と、印加電極504と、検出電極506と、から構成されている。
前記印加電極504及び検出電極506を肌に接触させた後、信号発生器503にて交流信号を発生させ印加電極504から交流信号を肌に印加する。前記信号発生器503から発生した交流信号は肌の中の皮膚表面角質層507、表皮層508を透過した後、前記検出電極506を介して検出器505で検出される。そして、検出された信号は演算処理装置502にて演算処理が行われ、角質層バリア機能を算出して表示器501に表示する(例えば、特許文献1参照)。
図12は従来の演算処理装置を有する電子機器を表す構成図である。この電子機器は、演算処理装置が内蔵された本体部601と、表示部602と、プローブ603と、検出電極604と、印加電極605と、から構成されている。
前記印加電極605から発生された電気信号が皮膚を通過し、その通過した信号が検出電極604を介して検出される。検出された電気信号は、前記演算処理装置にて所定の演算処理が行われ、算出されたサセプタンス値やアドミッタンス値等に基づいて、角質層バリア機能となりえる特性値が算出される。そして、特性値を表示部602に表示させ皮膚バリア機能を表す数値として用いられる(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−310567号公報 特開2010−172543号公報
しかしながら、従来の演算処理装置を有する電子機器では、正常な状態から角層がすべて剥がれた荒れ肌など幅広い肌の状態で精度よく皮膚バリア機能を算出することが困難であった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされ、幅広い肌の状態で精度よく皮膚バリア機能を測定できる演算処理装置、プログラム、前記演算処理装置を有する電子機器及び評価方法を提供する。
従来の課題を解決するため、本発明は、少なくとも、交流波発生回路により発せられた交流信号と印加電極から肌を透過した信号との時間差に基づく第一の変数に基づいて、皮膚バリア機能を示す数値を算出する演算処理装置を提供する。
本発明を適用した演算処理装置、プログラム、前記演算処理装置を有する電子機器及び皮膚バリア機能の評価方法によれば、正常な状態から角層がすべて剥がれた荒れ肌など幅広い肌の状態で精度よく皮膚バリア機能を測定することができる。
本発明に係る第一実施形態の演算処理装置を有する電子機器を示す構成図である。 図1に示す電子機器のプローブの構成を示す構成図である。 図1に示す電子機器が備える皮膚バリア機能測定回路の回路図である。 図3に示す皮膚バリア機能測定回路の動作を示すフローチャートである。 本発明に係る第二実施形態の演算処理装置を有する電子機器の皮膚バリア機能測定回路の回路図である。 図5に示す皮膚バリア機能測定回路の動作を示すフローチャートである。 皮膚バリア機能を示す数値(CB値)と経皮水分蒸散量法により測定された数値との相関関係を示す図である。 本発明に係る第三実施形態の演算処理装置を有する電子機器の皮膚バリア機能測定回路の動作を示すフローチャートである。 本発明に係る第四実施形態の演算処理装置を有する電子機器の皮膚バリア機能測定回路の動作を示すフローチャートである。 皮膚バリア機能を示す数値(SCT値)と経皮水分蒸散量法により測定された数値との相関関係を示す図である。 従来の演算処理装置を有する皮膚バリア機能測定回路の構成図である。 従来の演算処理装置を有する電子機器を表す構成図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
図1は、本発明に係る第一実施形態の演算処理装置を有する電子機器を示す構成図である。この電子機器1は、本体部101と、表示部102と、プローブ103と、検出電極104と、を備える。図2は、前記プローブ103の構成を示す構成図である。このプローブ103は、検出電極104と、印加電極201と、グラウンド電極202と、を備え、人の皮膚における皮膚バリア機能を評価するために使用される。ここで、前記プローブ103のグラウンド電極202は、測定時に外部からのノイズが検出電極104や印加電極201に伝播し測定にノイズの影響が出ることを防止している。
次に、前記電子機器1の動作について説明する。
前記本体部101の電源をオンにした後、当該本体部101の側面にあるプローブ103を人の皮膚に押し当て、前記検出電極104と印加電極201が皮膚に接触するようにして測定開始スイッチをオンにする。そして、本体部101の内部にある皮膚バリア機能測定回路を動作させ、前記交流信号と前記検出電極104の検出信号との時間差に基づいて、第一の変数としての位相角(以下θと表す)を測定し、測定結果を後述する演算処理装置にて皮膚バリア機能を表す数値に変換して表示部102に表示する。
ここで、前記交流信号と前記検出信号との時間差をΔt、前記交流信号の周波数をfとすると、例えば、θ=2πfΔtと表すことができ、θは前記交流信号と前記検出信号との時間差によって変化する変数と定義することもできる(以下、前記交流信号と前記検出信号との時間差とθの関係については同様である)。
尚、前記プローブ103の構成は図2の構成に限らず、人の皮膚に交流信号を印加して当該皮膚を通過した信号を検出することができる構成であればどのような構成であってもよい。さらに、測定時に外部からのノイズの影響を低減できるのであればグラウンド電極202を用いなくてもよい。また、前記電子機器1は、前記構成に限らず、前記プローブと前記皮膚バリア機能測定回路を組み込みことができる構成であれば、携帯電話やスマートフォン、時計等どのような電子機器であってもよい。
図3は、前記電子機器1が備える皮膚バリア機能測定回路の回路図である。この皮膚バリア機能測定回路は、大別して、演算処理装置301と、交流信号発生回路310と、信号検出回路320と、判定回路330と、前記グラウンド電極202に接続されるグラウンド端子340と、を備える。
前記演算処理装置301は、出力端子351と、入力端子361,362と、を備える。前記信号検出回路320は、増幅回路321と、フィルター回路322と、電流検出回路323と、検出抵抗324と、を備える。
次に、前記皮膚バリア機能測定回路の接続について説明する。前記演算処理装置301において、前記出力端子351は前記交流信号発生回路310の入力に接続され、当該交流信号発生回路310の出力は前記印加電極201に接続される。また、前記入力端子361は増幅回路321の出力及び判定回路330の入力に接続され、前記入力端子362は判定回路330の出力及び増幅回路321に接続される。
更に、前記検出電極104は、前記検出抵抗324の一方の端子と電流検出回路323の入力に接続される。検出抵抗324のもう一方の端子はグラウンド端子340に接続される。前記電流検出回路323の出力はフィルター回路322の入力に接続され、当該フィルター回路322の出力は増幅回路321の入力に接続される。
次に、図4のフローチャートを用いて、前記皮膚バリア機能測定回路の動作を説明する。
まず、前記プローブ103を人の皮膚に押し当て測定開始後、前記演算処理装置301から制御信号を出力して前記交流波発生回路310から交流信号を発生させ、前記印加電極201から当該交流信号を人の皮膚へと印加する(ステップS401)。
次に、前記検出回路320にて検出電極104の検出信号を測定し出力信号に変換する(ステップS402)。
ステップS402における検出信号の測定工程および出力信号への変換工程において、前記出力信号が前記演算処理装置301で読み込み可能な値でないと前記判定回路330で判定された場合、前記増幅回路321のゲインを変更して再測定する。この再測定工程は、前記出力信号が演算処理装置301にて読み込み可能な値になるまで継続される(ステップS403においてNO)。
一方、前記出力信号が演算処理装置301で読み込み可能な値になった場合(ステップS403においてYES)、結果1として、前記交流信号と前記検出信号との時間差に基づいて、第一の変数としての位相角(以下θと表す)を算出する。そして、結果1を演算処理装置301内の記録媒体に保存する(ステップS404)。
次に、結果1として保存されたθを用いて、以下の数式1を利用して第一の皮膚バリア機能を示す数値(以下CB値と表す)を算出する(ステップS405)。
[数1]
CB=a×θ+α
ここで、a及びαは所定の定数である。
所定の定数a及びαは、回帰分析により適宜定められる値である。
すなわち、複数の人の皮膚において位相角θを算出し、複数の位相角θを得る。更に、同様の皮膚を用いて、従来の皮膚バリア機能の評価の一つとして用いられている経皮水分蒸散量(transepidermalwaterloss:以下、TEWLと略す場合がある)を測定する。
このようにして得られたTEWL値を用い、位相角θとTEWL値の複数の組について回帰分析を行い、数式1に用いられる所定の定数a及びαを決定する。
尚、従来の評価方法として皮膚バリア機能を評価できるのであればTEWLに限らず、別の方法を用いてもよい。
最終的に、前記数式1に基づいて算出されたCB値を前記表示部102に表示させる(ステップS410)。
以上のような本発明を適用した演算処理装置301を有する電子機器1によれば、前記演算処理装置301において、前記交流信号と前記検出電極104の検出信号との時間差に基づいて算出された位相角θを用いて前記CB値を検出するため、正常な状態から角層がすべて剥がれた荒れ肌など幅広い肌の状態で精度よく皮膚バリア機能を測定することができる。
なお、前記電子機器1において、前記判定回路330は出力信号を判定して増幅回路321のゲインを変更する方式を採用しているが、前記出力信号を精度よく正確に検出できる方式であればその方式は特に限定されず、例えば、交流信号の波高値を変更する方式や検出抵抗の抵抗値を変更する方式を採用してもよい。
また、前記交流信号発生回路は、一又は二以上の交流信号を発生させる構成としてもよい。前記交流信号発生回路が二以上の交流信号を発生させる構成とした場合、各交流信号と当該交流信号に基づいて検出された検出信号との時間差に基づいた各位相角θをCB値の算出に用いてもよい。
尚、第一実施形態に係る演算処理装置301では、前記位相角θに基づいて、前記CB値を算出しているが、当該演算処理装置301では、前記出力信号に基づいて人の皮膚の角層のみの通電特性(以下、皮膚インピーダンス値という)を算出し、当該皮膚インピーダンス値と前記位相角θに基づいて、前記CB値を算出する構成としてもよい。
かかる場合、前記皮膚インピーダンス値としては、サセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらの逆数値から一つの値を選択する事が好ましい。
または、サセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらの逆数値から二つ以上の値を選択し算出した値を用いてもよい。
次に、図5及び6を用いて、本発明に係る演算処理装置の第二実施形態を説明する。この第二実施形態に係る演算処理装置1301は、前記CB値を算出するための演算方式及び端子の構成が第一実施形態の演算処理装置と異なる。この相違に伴い、前記演算処理装置1301に接続される交流信号発生回路に関しても構成が異なり、電子機器としても構成が異なる。その一方で、他の構成は、図1〜図4に示す各構成と同一であるため、同一の符号を付し、それらの説明は割愛する。
すなわち、この実施形態に係る電子機器において、前記演算処理装置1301は、出力端子1351,1352,1353を備える。
また、前記交流信号発生回路1310は、500Hz交流信号発生回路1311と、100kHz交流信号発生回路1312と、切り替え回路1313と、を備える。前記切り替え回路1313は、入力端子1314,1315と、出力端子1316と、を備える。
そして、前記演算処理装置1301において、前記出力端子1351は、500Hz交流信号発生回路1311の入力に接続され、出力端子1352は100kHz交流信号発生回路1312の入力に接続され、出力端子1353は切り替え回路1313に接続される。
また、前記500Hz交流信号発生回路1311の出力は切り替え回路1313の入力端子1314に接続され、100kHz交流信号発生回路1312の出力は切り替え回路1313の入力端子1315に接続される。前記切り替え回路1313の出力端子1316は印加電極201に接続される。
次に、図6を用いて、第二実施形態に係る演算処理装置1301を備えた皮膚バリア機能測定回路の動作について説明する。
まず、前記演算処理装置1301から制御信号を出力し交流波発生回路1310から500Hzの交流信号を発生させ、前記印加電極201から500Hzの交流信号を印加する(ステップS1401)。
次に、前記検出回路320にて前記検出電極104の検出信号を測定し出力信号に変換する(ステップS1402)。
ステップS1402における検出信号の測定工程および出力信号への変換工程において、前記出力信号が演算処理装置1301で読み込み可能な値でないと判定回路330で判定された場合、増幅回路321のゲインを変更して再測定する。
この再測定工程は、前記出力信号が演算処理装置1301にて読み込み可能な値になるまで継続される(ステップS1403においてNO)。
一方、前記出力信号が演算処理装置1301で読み込み可能な値になった場合(ステップS1403においてYES)、結果1として、演算処理装置1301が500Hzの交流信号と前記検出信号との時間差及び前記検出信号の波高値に基づいて、第一の皮膚インピーダンス値としてのサセプタンス値(以下、Bとも表す)を算出する。加えて、500Hzの交流信号と前記検出信号との時間差に基づいて、第一の変数としての位相角θを算出する。そして、この演算処理装置1301内の記録媒体に保存する(ステップS1404)。
次に、前記演算処理装置1301から制御信号を出力し交流波発生回路1310から100kHzの交流信号を発生させ、前記印加電極201から100kHzの交流信号を印加する(ステップS1405)。
次に、前記検出回路320にて検出電極104の検出信号を測定し出力信号に変換する(ステップS1406)。
ステップS1406における検出信号の測定工程および出力信号への変換工程において、前記出力信号が演算処理装置1301で読み込み可能な値でないと判定回路330で判定した場合、前記増幅回路321のゲインを変更して再測定する。
この再測定工程は、前記出力信号が演算処理装置1301にて読み込み可能な値になるまで継続される(ステップS1407においてNO)。
一方、前記出力信号が演算処理装置1301で読み込み可能な値になった場合(ステップS1407においてYES)、結果2として、演算処理装置1301が100kHzの交流信号と前記検出信号との時間差及び前記検出信号の波高値に基づいて、第二の皮膚インピーダンス値としてのアドミッタンス値(以下、Yとも表す)を算出する。そして、演算処理装置1301内の記録媒体に保存する。
その後、結果1として保存されたB及びθと結果2として保存されたYを用いて、以下の数式2を利用して第一の皮膚バリア機能を示す数値(CB値)を算出する(ステップS1409)。
[数2]
CB=a1×B/Y+a2×θ+a3×Y/B+a4
ここで、a1、a2、a3、a4、o、p、k、lは所定の定数である。
なお、所定の定数a1、a2、a3、a4、o、p、k、lは、回帰分析により適宜定められる値である。
すなわち、複数の人の肌においてB、θ、Yを算出し、複数のB、θ、Yを得る。また、同様の皮膚を用いて、従来のTEWLによる測定を行い、TEWL値を得る。このようにして得られた、B、θ、YとTEWLの複数の組について回帰分析を行い、数式2に用いられる所定の定数a1、a2、a3、a4、o、p、k、lを決定する。
ここで、複数の人の肌を用いて、人数分のB、θ、Y及びTEWL値を得た結果として、例えば、a1として「14473064」、a2として「−0.39281」、a3として「−1.1E−08」、a4として「49.7361」、oとして「2」、pとして「1」、kとして「1」、lとして「2」の数値が得られた。尚、所定の定数a1、a2、a3、a4、o、p、k、lはB、θ、YとTEWLの複数の組について回帰分析を行うことで決定されるため、人数の増加に応じて適切な数値を決定することができる。
また、前記数式2において、B/Y及びY/Bは前記第一の皮膚インピーダンス値と前記第二の皮膚インピーダンス値から算出されるものであり、本発明の第二の変数に相当するものである。
ここで、図7は、前記数式2により算出されたCB値と、TEWL値との回帰分析の結果を示すものである。図7において、縦軸はCB値を示し、横軸はTEWL値を示す。
図7から把握されるように、前記数式2により算出されたCB値と、従来の経皮水分蒸散量法により算出されるTEWL値と間では、良好な正の相関が確認できた。
このようにしてCB値を算出した後、当該CB値を前記表示部102に表示させる(ステップS1410)。
以上のような第二実施形態に係る演算処理装置1301を有する電子機器によれば、前記演算処理装置1301において、前記交流信号と前記検出電極104の検出信号との時間差に基づいて算出された位相角θに基づいて、従来の経皮水分蒸散量法により算出されるTEWL値と良好な相関関係にあるCB値を検出することができ、正常な状態から角層がすべて剥がれた荒れ肌など幅広い肌の状態で精度よく皮膚バリア機能を測定することができる。
更に、第二実施形態に係る演算処理装置では、前記位相角θに加え、実数値である皮膚インピーダンス値を用いているため、より正確に前記CB値を算出することができ、もって正常な状態から角層がすべて剥がれた荒れ肌など幅広い肌の状態で精度よく皮膚バリア機能を測定することができる。
尚、本実施形態に係る電子機器では、前記交流信号の周波数として、500Hzと100kHzを用いているが、交流信号の周波数に特に限られない。
更に、本実施形態に係る電子機器では、500Hzの交流信号を印加した後、100kHzの交流信号を印加しているが、交流信号を印加する順番は特に限定されず、どちらを先に印加してもよい。
また、第二実施形態に係る演算処理装置1301では、第一の皮膚インピーダンス値として、サセプタンス値を用いているが、例えば、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらサセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値の逆数値を用いてもよい。
又は、第一の皮膚インピーダンス値として、サセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらの逆数値から二つ以上の値を選択し算出した値を用いてもよい。
また、第二実施形態に係る演算処理装置1301では、第二の皮膚インピーダンス値として、アドミッタンス値を用いているが、例えば、サセプタンス値、コンダクタンス値、これらサセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値の逆数値を用いてもよい。
又は、サセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらの逆数値から二つ以上の値を選択し算出した値を用いてもよい。
すなわち、第二実施形態に係る演算処理装置1301において、例えば、500Hzの交流信号からアドミッタンス値を、100kHzの交流信号からサセプタンス値(以下、B100kと表す)を検出し、前記数式2にてYをB100kに変更してCB値を求めてもよい。
また例えば、100kHzの交流信号からサセプタンス値(B100k)を、500Hzの信号からサセプタンス値を検出し、数式2にてYをB100kに変更してCB値を求めてもよい。
また、第二実施形態に係る演算処理装置1301では、500Hzの交流信号と前記検出信号との時間差に基づいて、第一の変数としての位相角θを算出しているが、この位相角θの種類としては特に限定されず、100kHzの交流信号と前記検出信号との時間差に基づいて算出されるθ(以下、θ100kと表す)を用いてもよく、かかる場合、前記数式2において、θをθ100kに変更してCB値を求めてもよい。
更に、前述の如く、前記交流信号と前記検出信号との時間差をΔt、前記交流信号の周波数をfとすると、例えば、θ=2πfΔtと表すことができる(2π及びfは定数)。
このため、上記数式2におけるθは、「Δt」に変換することも可能である。
次に、図8を用いて、本発明に係る演算処理装置の第三実施形態を説明する。
ここで、人の皮膚は、角層を含む表皮、真皮及び皮下組織から構成されている。そして、皮膚の最外側に設けられる角層が外界に対するバリア機能に大いに寄与していることは周知の事実である。
前記角層の構造に変化(例えば、角層の薄層化、一部欠損等)が見られる場合、皮膚炎等が誘発されることも知られており、やはり前記角層が皮膚バリア機能に大いに寄与していると言える。
そこで、本発明者らは、角層の厚さも、TEWL値と同様、皮膚バリア機能を示す値として有意義であると考え、第三実施形態に係る演算処理装置を完成させるに至った。
第三実施形態に係る演算処理装置は、第一実施形態に係る演算処理装置と同様の数式を用いて角層の厚さを算出する点以外は、第一実施形態に係る演算処理装置301と同一の構成を備え、第三実施形態に係る演算処理装置を備えた皮膚バリア機能測定回路に関しても第一実施形態に係る演算処理装置301を備えた皮膚バリア機能測定回路と同一の構成である。また、電子機器としても同一の構成である。一方、第三実施形態に係る演算処理装置を備えた皮膚バリア機能測定回路の動作に関しては、前記数式1を用いて角層の厚さを算出する点が異なるため、図8を用いて説明する。
尚、以下の説明において、第三実施形態に係る演算処理装置を備えた皮膚バリア機能測定回路の各構成に関しては、第一実施形態に係る回路と同一の符号を用いる。
図8のフローチャートを用いて、第三実施形態に係る皮膚バリア機能測定回路の動作を説明する。
まず、前記プローブ103を人の皮膚に押し当て測定開始後、前記演算処理装置301から制御信号を出力して前記交流波発生回路310から交流信号を発生させ、前記印加電極201から当該交流信号を人の皮膚へと印加する(ステップS501)。
次に、前記検出回路320にて検出電極104の検出信号を測定し出力信号に変換する(ステップS502)。
ステップS502における検出信号の測定工程および出力信号への変換工程において、前記出力信号が前記演算処理装置301で読み込み可能な値でないと前記判定回路330で判定された場合、前記増幅回路321のゲインを変更して再測定する。この再測定工程は、前記出力信号が演算処理装置301にて読み込み可能な値になるまで継続される(ステップS503においてNO)。
一方、前記出力信号が演算処理装置301で読み込み可能な値になった場合(ステップS503においてYES)、結果1として、前記交流信号と前記検出信号との時間差に基づいて、第一の変数としての位相角θを算出する。そして、結果1を演算処理装置301内の記録媒体に保存する(ステップS504)。
次に、結果1として保存されたθを用いて、以下の数式3を利用して角層の厚さ、すなわち第二の皮膚バリア機能を示す数値(以下SCT値と表す)を算出する(ステップS505)。
[数3]
SCT=a×θ+α
ここで、a及びαは所定の定数である。
所定の定数a及びαは、回帰分析により適宜定められる値である。
すなわち、複数の人の皮膚において位相角θを算出し、複数の位相角θを得る。更に、同様の皮膚に関し、通常行われる共集点レーザ顕微鏡(Caliber I.D社製、Vivascope)を用いて角層厚を得る。
このようにして得られた、位相角θと角層厚の複数の組について回帰分析を行い、数式3に用いられる所定の定数a及びαを決定する。
尚、角層厚を測定する方法に関しては特定されず、公知の方法を適宜用いることができる。
最終的に、前記数式3に基づいて算出されたSCT値を前記表示部102に表示させる(ステップS506)。
以上の第三実施形態に係る演算処理装置301を有する電子機器1によれば、前記演算処理装置301において、前記交流信号と前記検出電極104の検出信号との時間差に基づいて算出された位相角θを用いて前記SCT値を検出するため、正常な状態から角層がすべて剥がれた荒れ肌など幅広い肌の状態で精度よく皮膚バリア機能を測定することができる。
なお、前記電子機器1において、前記判定回路330は出力信号を判定して増幅回路321のゲインを変更する方式を採用しているが、前記出力信号を精度よく正確に検出できる方式であればその方式は特に限定されず、例えば、交流信号の波高値を変更する方式や検出抵抗の抵抗値を変更する方式を採用してもよい。
また、前記交流信号発生回路は、一又は二以上の交流信号を発生させる構成としてもよい。前記交流信号発生回路が二以上の交流信号を発生させる構成とした場合、各交流信号と当該交流信号に基づいて検出された検出信号との時間差に基づいた各位相角θをSCT値の算出に用いてもよい。
尚、第三実施形態に係る演算処理装置301では、前記位相角θに基づいて、前記SCT値を算出しているが、当該演算処理装置301では、前記出力信号に基づいて人の皮膚の角層のみの通電特性(皮膚インピーダンス値)を算出し、当該皮膚インピーダンス値と前記位相角θに基づいて、前記SCT値を算出する構成としてもよい。
かかる場合、前記皮膚インピーダンス値としては、サセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらの逆数値から一つの値を選択する事が好ましい。
または、サセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらの逆数値から二つ以上の値を選択し算出した値を用いてもよい。
次に、図9及び10を用いて、本発明に係る演算処理装置の第四実施形態を説明する。
第四実施形態に係る演算処理装置は、第二実施形態に係る演算処理装置と同様の数式を用いて角層の厚さを算出する点以外は、第二実施形態に係る演算処理装置1301と同一の構成を備え、第四実施形態に係る演算処理装置を備えた皮膚バリア機能測定回路に関しても第二実施形態に係る演算処理装置1301を備えた皮膚バリア機能測定回路と同一の構成である。また、電子機器としても同一の構成である。一方、第四実施形態に係る演算処理装置を備えた皮膚バリア機能測定回路の動作に関しては、前記数式2を用いて角層の厚さを算出する点が異なるため、図9を用いて説明する。
尚、以下の説明において、第四実施形態に係る演算処理装置を備えた皮膚バリア機能測定回路の各構成に関しては、第二実施形態に係る回路と同一の符号を用いる。
図9を用いて、第四実施形態に係る演算処理装置を備えた皮膚バリア機能測定回路の動作について説明する。
まず、前記演算処理装置から制御信号を出力し交流波発生回路1310から500Hzの交流信号を発生させ、前記印加電極201から500Hzの交流信号を印加する(ステップS1501)。
次に、前記検出回路320にて前記検出電極104の検出信号を測定し出力信号に変換する(ステップS1502)。
ステップS1502における検出信号の測定工程および出力信号への変換工程において、前記出力信号が演算処理装置1301で読み込み可能な値でないと判定回路330で判定された場合、増幅回路321のゲインを変更して再測定する。
この再測定工程は、前記出力信号が演算処理装置1301にて読み込み可能な値になるまで継続される(ステップS1503においてNO)。
一方、前記出力信号が演算処理装置1301で読み込み可能な値になった場合(ステップS1503においてYES)、結果1として、演算処理装置1301が500Hzの交流信号と前記検出信号との時間差及び前記検出信号の波高値に基づいて、第一の皮膚インピーダンス値としてのサセプタンス値(以下、Bとも表す)を算出する。加えて、500Hzの交流信号と前記検出信号との時間差に基づいて、第一の変数としての位相角θを算出する。そして、この演算処理装置1301内の記録媒体に保存する(ステップS1504)。
次に、前記演算処理装置1301から制御信号を出力し交流波発生回路1310から100kHzの交流信号を発生させ、前記印加電極201から100kHzの交流信号を印加する(ステップS1505)。
次に、前記検出回路320にて検出電極104の検出信号を測定し出力信号に変換する(ステップS1506)。
ステップS1506における検出信号の測定工程および出力信号への変換工程において、前記出力信号が演算処理装置1301で読み込み可能な値でないと判定回路330で判定した場合、前記増幅回路321のゲインを変更して再測定する。
この再測定工程は、前記出力信号が演算処理装置1301にて読み込み可能な値になるまで継続される(ステップS1507においてNO)。
一方、前記出力信号が演算処理装置1301で読み込み可能な値になった場合(ステップS1507においてYES)、結果2として、演算処理装置1301が100kHzの交流信号と前記検出信号との時間差及び前記検出信号の波高値に基づいて、第二の皮膚インピーダンス値としてのアドミッタンス値(以下、Yとも表す)を算出する。そして、演算処理装置1301内の記録媒体に保存する。
その後、結果1として保存されたB及びθと結果2として保存されたYを用いて、以下の数式4を利用して、角層の厚さ、すなわち第二の皮膚バリア機能を示す数値(SCT値)を算出する(ステップS1509)。
[数4]
SCT=a1×B/Y+a2×θ+a3×Y/B+a4
ここで、a1、a2、a3、a4、o、p、k、lは所定の定数である。
なお、所定の定数a1、a2、a3、a4、o、p、k、lは、回帰分析により適宜定められる値である。
すなわち、複数の人の肌においてB、θ、Yを算出し、複数のB、θ、Yを得る。更に、同様の皮膚に関し、通常行われる共集点レーザ顕微鏡(Caliber I.D社製、Vivascope)を用いて角層厚を得る。
このようにして得られた、B、θ、Yと角層厚の複数の組について回帰分析を行い、数式4に用いられる所定の定数a1、a2、a3、a4、o、p、k、lを決定する。
ここで、複数の人の肌を用いて、人数分のB、θ、Y及び角層厚を得た結果として、例えば、a1として「−312.2」、a2として「0.1483」、a3として「−0.01」、a4として「5.1574」、oとして「0.5」、pとして「0.25」、kとして「0.25」、lとして「0.5」の数値が得られた。尚、所定の定数a1、a2、a3、a4、o、p、k、lはB、θ、Yと角層厚の複数の組について回帰分析を行うことで決定されるため、人数の増加に応じて適切な数値を決定することができる。
尚、角層を測定する方法に関しては特定されず、公知の方法を適宜用いることができる。
また、前記数式4において、B/Y及びY/Bは前記第一の皮膚インピーダンス値と前記第二の皮膚インピーダンス値から算出されるものであり、本発明の第二の変数に相当するものである。
ここで、図10は、前記数式4により算出されたSCT値と、角層厚との回帰分析の結果を示すものである。図10において、縦軸はSCT値を示し、横軸は共集点レーザ顕微鏡による角層厚の測定値を示す。
図10から把握されるように、前記数式4により算出されたSCT値と、共集点レーザ顕微鏡による角層厚の測定値と間では、良好な正の相関が確認できた。
このようにしてSCT値を算出した後、当該SCT値を前記表示部102に表示させる(ステップS1510)。
ここで、前記共集点レーザ顕微鏡の仕様に起因して、B及びYの皮膚インピーダンスの数値によって数式4により算出されるSCT値がマイナスになる可能性がある。
かかる場合には、前記演算処理装置1301において、SCT値を「0」とする処理を行うことが好ましい。当該処理方法としては特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
以上のような第四実施形態に係る演算処理装置を有する電子機器によれば、前記演算処理装置1301において、前記交流信号と前記検出電極104の検出信号との時間差に基づいて算出された位相角θに基づいて、共集点レーザ顕微鏡による角層厚の測定値と良好な相関関係にあるSCT値を検出することができ、正常な状態から角層がすべて剥がれた荒れ肌など幅広い肌の状態で精度よく皮膚バリア機能を測定することができる。
更に、第四実施形態に係る演算処理装置1301では、前記位相角θに加え、実数値である皮膚インピーダンス値を用いているため、より正確に前記SCT値を算出することができ、もって正常な状態から角層がすべて剥がれた荒れ肌など幅広い肌の状態で精度よく皮膚バリア機能を測定することができる。
尚、本実施形態に係る電子機器では、前記交流信号の周波数として、500Hzと100kHzを用いているが、交流信号の周波数に特に限られない。 更に、本実施形態に係る電子機器では、500Hzの交流信号を印加した後、100kHzの交流信号を印加しているが、交流信号を印加する順番は特に限定されず、どちらを先に印加してもよい。
また、第四実施形態に係る演算処理装置では、第一の皮膚インピーダンス値として、サセプタンス値を用いているが、例えば、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらサセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値の逆数値を用いてもよい。
又は、第一の皮膚インピーダンス値として、サセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらの逆数値から二つ以上の値を選択し算出した値を用いてもよい。
また、第四実施形態に係る演算処理装置では、第二の皮膚インピーダンス値として、アドミッタンス値を用いているが、例えば、サセプタンス値、コンダクタンス値、これらサセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値の逆数値を用いてもよい。
又は、サセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらの逆数値から二つ以上の値を選択し算出した値を用いてもよい。
すなわち、第四実施形態に係る演算処理装置において、例えば、500Hzの交流信号からアドミッタンス値を、100kHzの交流信号からサセプタンス値(B100k)を検出し、前記数式2にてYをB100kに変更してSCT値を求めてもよい。
また例えば、100kHzの交流信号からサセプタンス値(B100k)を、500Hzの信号からサセプタンス値を検出し、数式2にてYをB100kに変更してSCT値を求めてもよい。
また、第四実施形態に係る演算処理装置では、500Hzの交流信号と前記検出信号との時間差に基づいて、第一の変数としての位相角θを算出しているが、この位相角θの種類としては特に限定されず、100kHzの交流信号と前記検出信号との時間差に基づいて算出されるθ(θ100k)を用いてもよく、かかる場合、前記数式2において、θをθ100kに変更してSCT値を求めてもよい。
また、本発明に係る演算処理装置は、前記交流信号発生回路により発生された交流信号と前記検出信号との時間差に基づいて算出された位相角θを用いて、前記CB値又は前記SCT値の算出を実行するプログラムであってもよい。
また、本発明は、人の皮膚バリア機能に係る評価方法にも関する。この評価方法は、少なくとも、交流波発生回路により発せられた交流信号と印加電極から肌を透過した信号との時間差に基づく変数を用いて皮膚バリア機能を評価する演算工程を含んでいる。更に、この評価方法は、交流信号を人の皮膚に印加する印加工程、皮膚を通過した信号を検出し出力信号へ変換する変換工程、前記演算工程により算出された皮膚バリア機能を示す数値(CB値又はSCT値)を表示する表示工程、を含んでいてもよい。
前記演算工程は、前記演算処理装置301に係る演算方式のように、交流波発生回路により発せられた交流信号と印加電極から肌を透過した信号との時間差に基づいて算出された位相角θを用いて、前記CB値又は前記SCT値を算出する工程であってもよく、具体的には前記数式1又は前記数式3に基づいてCB値又はSCT値を算出されるようにしてもよい。
または、前記演算工程は、前記演算処理装置1301に係る演算方式のように、前記位相角θと、前記時間差及び前記検出信号の波高値から算出される皮膚インピーダンス値をと、を用いて前記CB値又は前記SCT値を算出する工程であってもよく、具体的には前記数式2又は前記数式4に基づいてCB値又はSCT値を算出されるようにしてもよい。
更に、前述の如く、前記交流信号と前記検出信号との時間差をΔt、前記交流信号の周波数をfとすると、例えば、θ=2πfΔtと表すことができる(2π及びfは定数)。
このため、上記数式4におけるθは、「Δt」に変換することも可能である。
本発明に係る評価方法は、前記演算工程を備えているため、正常な状態から角層がすべて剥がれた荒れ肌など幅広い肌の状態で精度よく皮膚バリア機能を測定することができる。
1 電子機器
101 本体部
102 表示部
103 プローブ
104 検出電極
201 印加電極
202 グラウンド電極
340 グラウンド端子
301、1301 演算処理装置
310、1310 交流信号発生回路
320 信号検出回路
321 増幅回路
322 フィルター回路
323 電流検出回路
324 検出抵抗
330 判定回路
351、1351、1352、1353、1316 出力端子
1311 500Hz交流信号発生回路
1312 100kHz交流信号発生回路
1313 切り替え回路
361、362、1314、1315 入力端子

Claims (9)

  1. 少なくとも、交流波発生回路により発せられた交流信号と印加電極から肌を透過した交流電流信号との時間差に基づく第一の変数と、経皮水分蒸散量の値(TEWL値)との複数の組について回帰分析を行うか、又は前記第一の変数と、人の皮膚の角層の厚みとの複数の組について回帰分析を行うことによって、皮膚バリア機能を示す数値を算出する演算処理装置。
  2. 前記第一の変数と、前記交流波発生回路により発せられた前記交流信号に基づく前記角層の通電特性と、に基づいて前記皮膚バリア機能を示す数値を算出する請求項1に記載の演算処理装置。
  3. さらに、前記交流波発生回路により、周波数が互いに異なる第一の交流信号と第二の交流信号とが発せられ、
    前記第一の交流信号に基づく前記角層の第一の通電特性、及び前記第二の交流信号に基づく前記角層の第二の通電特性を算出し、前記第一の変数と、前記角層の前記第一の通電特性及び/又は前記角層の前記第二の通電特性と、に基づいて前記皮膚バリア機能を示す数値を算出する請求項2に記載の演算処理装置。
  4. 前記第一の変数と、前記角層の前記第一の通電特性及び前記角層の前記第二の通電特性から算出した第二の変数と、を用いて前記皮膚バリア機能を示す数値を算出する請求項3に記載の演算処理装置。
  5. 前記角層の前記第一の通電特性は、第一のサセプタンス値と、第一のアドミッタンス値と、第一のコンダクタンス値と、これらの逆数値とからなる群から選択される1又は2以上の値であり、
    前記角層の前記第二の通電特性は、第二のサセプタンス値と、第二のアドミッタンス値と、第二のコンダクタンス値と、これらの逆数値とからなる群から選択される1又は2以上の値である請求項3又は4に記載の演算処理装置。
  6. 前記角層の前記第一の通電特性とは前記第一のサセプタンス値であり、
    前記角層の前記第二の通電特性とは前記第二のアドミッタンス値であり、
    前記演算処理装置は算出された前記第一のサセプタンス値、前記第一の変数、及び前記第二のアドミッタンス値から、数1を利用して、前記経皮水分蒸散量の値(TEWL値)に相関する前記皮膚バリア機能を示す数値を算出する請求項5に記載の演算処理装置。
    [数1]
    CB=a1×B/Y+a2×θ+a3×Y/B+a4
    ここで、CBは、前記経皮水分蒸散量の値(TEWL値)に相関する皮膚バリア機能算出値、
    Bは前記第一のサセプタンス値、
    Yは前記第二のアドミッタンス値、
    θは前記第一の変数、
    a1、a2、a3、a4、o、p、k、lは、定数。
  7. 前記角層の前記第一の通電特性とは前記第一のサセプタンス値であり、
    前記角層の前記第二の通電特性とは前記第二のアドミッタンス値であり、
    前記演算処理装置は算出された前記第一のサセプタンス値、前記第一の変数、及び前記第二のアドミッタンス値から、数2を利用して、前記角層の厚みに相関する前記皮膚バリア機能を示す数値を算出する請求項5に記載の演算処理装置。
    [数2]
    SCT=a1×B/Y+a2×θ+a3×Y/B+a4
    ここで、SCTは、前記角層の厚みに相関する皮膚バリア機能算出値、
    Bは前記第一のサセプタンス値、
    Yは前記第二のアドミッタンス値、
    θは前記第一の変数、
    a1、a2、a3、a4、o、p、k、lは、定数。
  8. 交流信号を発生させる交流波発生回路と、
    前記交流発生回路から発生した前記交流信号を印加する印加電極と、
    前記印加電極から肌を透過した信号を検出する検出電極と、
    前記検出電極が検出した信号を出力信号に変換する検出回路と、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の演算処理装置と、
    を備える電子機器。
  9. 前記請求項1から7のいずれか一項に記載の前記皮膚バリア機能を示す数値を算出する演算処理装置として、コンピュータを機能させるプログラム。









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