JP7025641B2 - 皮膚水分量を評価する演算処理装置、プログラム、前記演算処理装置を備えた電子機器及び皮膚水分量を評価する方法 - Google Patents

皮膚水分量を評価する演算処理装置、プログラム、前記演算処理装置を備えた電子機器及び皮膚水分量を評価する方法 Download PDF

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本発明は、皮膚水分量を評価する演算処理装置、プログラム、前記演算処理装置を備えた電子機器及び皮膚水分量を評価する方法に関し、特に、皮膚に電極を接触させ交流信号を入力して測定した皮膚のインピーダンス値により皮膚水分量を算出する演算処理装置等に関する。
図9を用いて、従来の演算処理装置を備えた皮膚バリア機能測定回路の構成について説明する。例えば、特許文献1に記載の皮膚バリア機能測定回路800は、表示器801と、演算処理装置802と、信号発生器803と、印加電極804と、検出器805と、検出電極806と、から構成されている。ここで、皮膚バリア機能とは、体外からの異物の侵入を防いだり、体内の水分の蒸発や体液の漏出を防いだりする皮膚の働きのことをいう。この皮膚バリア機能は、主に角層の水分量や角層の厚さなどに影響すると考えられている。
皮膚バリア機能測定回路800は、印加電極804及び検出電極806を肌に接触させた後、信号発生器803にて交流信号を発生させ、印加電極804から交流信号を肌に印加する。信号発生器803から発生した交流信号は、肌の中の皮膚表面角層807、表皮層808を透過した後、検出電極806を介して検出器805で検出される。そして、検出された信号は演算処理装置802にて演算処理が行われ、皮膚バリア機能を算出して表示器801に表示する。
図10(a)及び(b)を用いて、従来の演算処理装置を備えた電子機器の構成について説明する。例えば、特許文献2に記載の電子機器900は、演算処理装置が内蔵された本体部901と、表示部902と、プローブ903と、検出電極904と、印加電極905と、から構成されている。
電子機器900は、印加電極905から低周波及び高周波の交流信号を発生して皮膚を通過させ、その通過した信号は、検出電極904を介して検出される。検出された電気信号は、電子機器900の演算処理装置にて所定の演算処理が行われ、サセプタンス値やアドミッタンス値等が算出される。算出されたサセプタンス値やアドミッタンス値等に基づいて、皮膚バリア機能となりえる特性値が算出される。そして、特性値を表示部902に表示させ、皮膚バリア機能を表す数値として用いられる。そして、従来の電子機器900は、外気の影響を受けずに測定用の電極を短時間皮膚に接触させるだけで、皮膚バリア機能が測定可能とされている。
一方、上記のような従来の電子機器900等を用いて角層水分量を測定する場合、例えば、特許文献3に記載されているように、「キャパシタンス測定法」及び「コンダクタンス測定法」の2つの方法が知られている。いずれの測定法も交流信号を皮膚に印加し、角層の電気的特性に着目して間接的に角層水分量を測定する方法である。
また、皮膚の健康維持のためには角層の水分量が深く関係しているため、角層水分量を維持させることを目的に様々な保湿剤が開発されている。そして、開発した保湿剤の持続効果を測定するために角層水分量を測定する場合、「キャパシタンス測定法」及び「コンダクタンス測定法」の両方を用いて測定が行われ、両方の結果から保湿剤の持続効果を判定している。
ここで、「キャパシタンス測定法」は、比較的乾燥した皮膚で測定することに適しているといわれている。また、測定精度が高い、すなわち、各測定値間のばらつき(σ)が小さい、といわれている。また、「コンダクタンス測定法」は、水分量が多い皮膚で測定することに適しているといわれているが、測定精度がやや低い、すなわち、各測定値間のばらつき(σ)が大きいといわれている。なお、「精度」とは、複数回の測定をしたときの各測定値間でのばらつきの度合いの尺度のことをいう。
皮膚の健康維持のためには肌(皮膚)の水分量が深く関係しているため、皮膚水分量を維持させることを目的に様々な保湿剤が開発されている。そして、開発した保湿剤の持続効果を測定及び判定するために、皮膚水分量を測定する必要がある。
特開2003-310567号公報 特開2010-172543号公報 特開2009-73781号公報
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、皮膚の状態を変化させずに、高精度で皮膚水分量を測定できる演算処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一実施形態である演算処理装置は、交流信号発生回路により発せられた第一の交流信号を印加電極から肌に透過させ、肌から検出した第一の信号から算出した肌の第一の皮膚インピーダンス値と、
交流信号発生回路により発せられた第二の交流信号を印加電極から肌に透過させ、肌から検出した第二の信号から算出した肌の第二の皮膚インピーダンス値と、
第一の交流信号と第一の信号との時間差に基づく第一の変数と、に基づいて、皮膚水分量を示す数値を算出する。
ここで、皮膚水分量とは、皮膚表面から、深さ方向に、例えば1μm~4μm程度までの水分量をいう。本明細書においては、皮膚水分量は、表皮の水分量でもよいし、角層の水分量でもよく、特には限定されない。
本発明によれば、皮膚の状態を変化させずに、高精度で皮膚水分量を測定できる演算処理装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る演算処理装置を備えた電子機器を示す構成図である。 図1に示す電子機器のプローブの構成を示す構成図である。 (a)は人の皮膚の断面を示す模式図であり、(b)は表皮の断面を詳細に示す模式図である。 図1に示す電子機器が備える皮膚水分量測定回路の回路図である。 図4に示す皮膚水分量測定回路の動作を示すフローチャートである。 皮膚水分量の重回帰分析の第1の実施結果を示すグラフである。 皮膚水分量の重回帰分析の第2の実施結果を示すグラフである。 皮膚水分量の重回帰分析の第3の実施結果を示すグラフである。 従来の演算処理装置を備えた皮膚バリア機能測定回路の構成図である。 (a)は従来の演算処理装置を備えた電子機器を示す構成図であり、(b)は従来の電子機器のプローブの構成を示す構成図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。また、本発明は、下記の各実施形態及びその変形例のいずれかを互いに組み合わせることもできる。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る演算処理装置を備えた電子機器を示す構成図である。図1に示す電子機器1は、本体部101と、表示部102と、プローブ103と、検出電極104と、を備える。
図2は、プローブ103の構成を示す構成図である。図2に示すプローブ103は、検出電極104と、印加電極201と、グラウンド電極202と、を同心円状に備え、人の皮膚における皮膚水分量を評価するために使用される。ここで、プローブ103のグラウンド電極202は、測定時に外部からのノイズが検出電極104や印加電極201に伝播し測定にノイズの影響が出ることを防止している。また、本実施形態では、検出電極104の外径と印加電極201の内径との電極間隔が2.2mmに形成されているが、電極間隔はこの寸法に限られず、電極の形状も同心円状に限られない。
次に、電子機器1の動作について説明する。本体部101の電源をオンにした後、本体部101の側面にあるプローブ103を人の皮膚に押し当て、検出電極104と印加電極201が皮膚に接触するようにして測定開始スイッチをオンにする。そして、本体部101の内部にある皮膚水分量測定回路を動作させ、例えば、500Hz交流信号と500Hz検出信号との時間差及び500Hz検出信号の波高値を測定し、位相差θ1(第一の変数と称する場合がある。)、サセプタンス値B500、アドミッタンス値Y500を算出する。また、例えば、100kHz交流信号と100kHz検出信号との時間差及び100kHz検出信号の波高値を測定し、位相差θ3(第三の変数と称する場合がある。)、サセプタンス値B100k、アドミッタンス値Y100kを算出する。算出したθ1、B500(以下Bと表す)、Y500、θ3、B100k、及びY100k(以下Yと表す)に基づいて皮膚全体のインピーダンス値を演算し、肌(皮膚)の皮膚インピーダンス値として算出する。算出結果は、後述する演算処理装置にて皮膚水分量等を表す数値に変換して表示部102に表示される。
ここで、肌(皮膚)の皮膚インピーダンス値とは、人の皮膚の通電特性を表すインピーダンス値のことをいう。また、交流信号と検出信号との時間差をΔt、交流信号の周波数をfとすると、例えば、θ=2πfΔtと表すことができ、θは交流信号と検出信号との時間差によって変化する変数と定義することもできる(以下、交流信号と検出信号との時間差とθの関係については同様である)。そして、上述したように、例えば、θ1は第一の変数であり、θ3は第三の変数である。
なお、プローブ103の構成は図2の構成に限らず、人の皮膚に交流信号を印加して当該皮膚を通過した信号を検出することができる構成であればどのような構成であってもよい。さらに、測定時に外部からのノイズの影響を低減できるのであればグラウンド電極202を用いなくてもよい。また、電子機器1は、上記構成に限らず、プローブと皮膚水分量測定回路を組み込むことができる構成であれば、携帯電話やスマートフォン、時計等のような電子機器であってもよい。
図3(a)は、人の皮膚の断面を示す模式図である。皮膚300は、人の外側表面から内側に向かって、表皮301、真皮302及び皮下組織303の3層で構成されている。また、表皮301は、人の外側表面の上層から角層305、顆粒層306、有棘層307及び基底層308の4つの層で構成されている。
図3(b)は、表皮の断面を詳細に示す模式図である。角層305は、角質細胞321と細胞間脂質322とで構成されている。また、顆粒層306はSG1細胞323と、SG2細胞324と、SG3細胞325と、SG2細胞324の細胞間の隙間をシールするタイトジャンクション326とで構成される。
ここで、皮膚バリア機能とは、主として角層305中の角質細胞321、角質細胞間脂質322、顆粒層306中のSG2細胞324及びタイトジャンクション326によって構成された生体組織の機能のことである。皮膚バリア機能によって皮膚300の内側から外側への水が移動することを制限して皮膚が乾燥することを防止している。また、皮膚300の外から病原体やアレルゲンが皮膚300内側に侵入してくることを防いで皮膚300が感染症にかかることを防止している。角層305が皮膚バリア機能の9割を担っており、角層305の薄層化や角層305中の水分の低下等が起こると皮膚バリア機能が低下し、皮膚の乾燥や感染症発症のリスクが高まる。
皮膚バリア機能を評価する一つの手法として、従来より、経皮水分蒸散量(transepidermal water loss:以下、TEWLと略す場合がある)の測定が行われている。人の皮膚にてTEWLの測定を行い、TEWL値が大きくなることがわかれば、角層に損傷があるということを推測することが出来る。このため、皮膚バリア機能の低下を推測することができると考えられ、人の皮膚でTEWLを測定することが皮膚バリア機能を評価するために用いられている。
一例として、本実施形態で用いている交流信号を皮膚300内部に伝搬させて角層の皮膚インピーダンス値を算出する手順について説明する。まず、本実施形態に係る電子機器1を動作させ、プローブ103の検出電極104と印加電極201が皮膚300に接触するようにして測定開始スイッチをオンにする。すると、皮膚300に入力された交流信号は、例えば、表皮301及び真皮302を通過して皮下組織33の上層部まで到達し、そこから折り返して真皮302を通り表皮301まで戻ってきて検出電極104で検出される。そして、検出された交流信号に基づいて、皮膚300全体のインピーダンス値から顆粒層306以下のインピーダンス値を減算して、角層305の皮膚インピーダンス値を算出する。
図4は、電子機器1が備える皮膚水分量測定回路の回路図である。図4に示す皮膚水分量測定回路400は、演算処理装置401と、交流信号発生回路410と、信号検出回路420と、判定回路430と、グラウンド電極202に接続されるグラウンド端子440と、を備える。
演算処理装置401は、出力端子451、452、453及び465と、入力端子461、462、463及び464と、を備える。
交流信号発生回路410は、500Hz交流信号発生回路411と、100kHz交流信号発生回路412と、切り替え回路413と、を備える。切り替え回路413は、入力端子414、415と、出力端子416と、を備える。
信号検出回路420は、500Hz出力測定回路421と、100kHz出力測定回路422と、電流検出回路423と、切り替え回路424と、検出抵抗425、426と、を備える。500Hz出力測定回路421及び100kHz出力測定回路422は、それぞれ、増幅回路471、472と、フィルター回路481、482と、を備える。切り替え回路424は、入力端子427と、出力端子428、429と、を備える。
次に、皮膚水分量測定回路400の接続について説明する。演算処理装置401において、出力端子451は500Hz交流信号発生回路411の入力に接続され、出力端子452は100kHz交流信号発生回路412の入力に接続され、出力端子453は切り替え回路413に接続される。
また、500Hz交流信号発生回路411の出力は切り替え回路413の入力端子414に接続され、100kHz交流信号発生回路412の出力は切り替え回路413の入力端子415に接続される。切り替え回路413の出力端子416は印加電極201に接続される。
演算処理装置401において、入力端子461は、500Hz出力測定回路421内の増幅回路471の出力及び判定回路430の入力に接続され、入力端子462は判定回路430の出力及び増幅回路471に接続される。また、入力端子463は、100kHz出力測定回路422内の増幅回路472の出力及び判定回路430の入力に接続され、入力端子464は判定回路430の出力及び増幅回路472接続される。出力端子465は、切り替え回路424に接続される。
500Hz出力測定回路421内の増幅回路471の入力は、フィルター回路481の出力に接続され、100kHz出力測定回路422内の増幅回路472の入力は、フィルター回路482の出力に接続される。フィルター回路481、482の入力は、電流検出回路423の出力に接続される。
さらに、検出電極104は、切り替え回路424の入力端子427に接続される。切り替え回路424の出力端子428は、検出抵抗425の一方の端子及び電流検出回路423の入力に接続される。切り替え回路424の出力端子429は、検出抵抗426の一方の端子及び電流検出回路423の入力に接続される。検出抵抗425、426のもう一方の端子はグラウンド端子440に接続される。
次に、図5を用いて、本実施形態に係る演算処理装置401を備えた皮膚水分量測定回路400の動作について説明する。電子機器1のプローブ103を人の皮膚に押し当てると、皮膚水分量測定回路400の動作が開始される。
まず、ステップS501において、演算処理装置401は、制御信号を出力して交流信号発生回路410から、第一の交流信号である500Hz交流信号を発生させ、印加電極201から500Hz交流信号を皮膚に印加する。
次に、ステップS502において、信号検出回路420は、500Hz出力測定回路421で検出電極104の500Hz検出信号を測定し、出力信号に変換する。
次に、ステップS503において、判定回路430は、ステップS502における500Hz検出信号の測定工程及び出力信号への変換工程において、出力信号が演算処理装置401で読み込み可能な値か否かを判定する。
出力信号が演算処理装置401で読み込み可能でないと判定回路430で判定された場合、増幅回路471のゲインを変更してステップS501に戻り、再測定する。この再測定工程は、出力信号が演算処理装置401にて読み込み可能な値になるまで継続される。一方、出力信号が演算処理装置401で読み込み可能な値になった場合、ステップS504に進む。
ステップS504において、演算処理装置401は、結果1として、500Hz交流信号と500Hz検出信号との時間差及び500Hz検出信号の波高値に基づいて、第一の変数としての位相角θ1及び第一の皮膚インピーダンス値としてのサセプタンス値B500(以下Bと示す)を算出する。そして、上記算出した値をこの演算処理装置401内の記録媒体に保存する。
次に、ステップS505において、演算処理装置401は、制御信号を出力して交流信号発生回路410から、第二の交流信号である100kHz交流信号を発生させ、印加電極201から100kHz交流信号を皮膚に印加する。
次に、ステップS506において、信号検出回路420は、100kHz出力測定回路422で検出電極104の100kHz検出信号を測定し、出力信号に変換する。
次に、ステップS507において、判定回路430は、ステップS506における100kHz検出信号の測定工程及び出力信号への変換工程において、出力信号が演算処理装置401で読み込み可能な値か否かを判定する。
出力信号が演算処理装置401で読み込み可能でないと判定回路430で判定された場合、増幅回路472のゲインを変更してステップS505に戻り、再測定する。この再測定工程は、出力信号が演算処理装置401にて読み込み可能な値になるまで継続される。一方、出力信号が演算処理装置401で読み込み可能な値になった場合、ステップS508に進む。
ステップS508において、演算処理装置401は、結果2として、100kHz検出信号の波高値に基づいて、第二の皮膚インピーダンス値としてのアドミッタンス値Y100k(以下Yと示す)を算出する。そして、上記算出した値を演算処理装置401内の記録媒体に保存する。なお、ステップS501からS504までの工程とステップS505からS508までの工程とは、どちらが先であってもよく、順序の入れ替えが可能である。また、アドミッタンス値Yのみの演算結果を使用して皮膚の皮膚水分量を算出する場合は、ステップS501からS504までの工程を省略することができる。
その後、ステップS509において、演算処理装置401は、結果1として保存されたθ1及びBと結果2として保存されたYとを用いて、以下の数式1を利用して皮膚水分量1を算出する。
[数式1]
皮膚水分量1=a1×B/Y+a2×θ1+a3×Y/B+a4
数式1中、皮膚水分量1は皮膚水分量を示す数値であり、Bは第一のサセプタンス値であり、Yは第二のアドミッタンス値であり、θ1は第一の変数であり、a1、a2、a3、a4、n、m、p、qは、定数である。
ここで、a1、a2、a3、a4は所定の係数(定数)であり、m、n、p、qは所定の変数(定数)である。なお、a1、a2、a3、a4、m、n、p、qは、回帰分析により適宜定められる値である。すなわち、複数の人の肌においてθ1、B及びYを算出し、複数のθ1、B及びYを得る。また、同様の皮膚に対して、従来のラマン分光測定法による皮膚水分量を測定する装置である、River Diagnostics社製のラマン分光装置(装置名:in vivo 共焦点ラマン分光装置)(以下「Raman」という。)による測定を行い、Raman値を得る。このようにして得られた、θ1、B及びYとRaman値との複数の組について回帰分析を行い、数式1に用いられる所定の値a1、a2、a3、a4、m、n、p、qを決定する。ラマン分光測定法による皮膚水分量を測定する装置(以下、「ラマン分光装置」と称する場合がある。)は、光が分子と相互に作用するラマン散乱にて水分量を測定し、皮膚の深さごとの含有水分量を測定できる。例えば、ラマン分光装置は、皮膚の深さ方向に向かって1から4μmまでの水分量を測定できる。ラマン分光測定法は、光を用いて皮膚水分量を測定するので、コンダクタンス測定法やキャパシタンス測定法よりも精度が高い。なお、ラマン分光装置は、ラマン分光測定法による皮膚水分量を測定する装置であれば、特に限定されることはなく、上記で述べた、River Diagnostics社製のin vivo 共焦点ラマン分光装置は、ラマン分光装置の一つの例である。
in vivo 共焦点ラマン分光装置は、皮膚内の特定部位にレーザー光を集光し、集光位置から発生するラマン散乱光を検出してラマンスペクトルとして解析することにより、集光部位における水分量を計測する方法である。この方法は、皮膚角層の成分組成をタンパク質と水の二成分系で近似し、皮膚のラマンスペクトルにおいて、CH伸縮振動とOH伸縮振動の信号強度比からタンパク質量に対する水分質量の比率を算出し、この比率に基づいて皮膚(肌)中の水分量を推定するものである。
本実施形態では、複数の人の肌(皮膚)を用いて、人数分のθ1、B、Y及びRaman値を得た結果として、例えば、a1として「2.89644E-07」、a2として「-0.134721296」、a3として「172.1199619」、a4として「-85.35875857」、mとして「2.825」、nとして「0.8」、pとして「0.06」、qとして「0.015」の数値が得られた(図6参照)。これらの値を数式1に適用して、肌(皮膚)の皮膚インピーダンスを測定すれば、同様の肌(皮膚)をラマン分光測定法で測定しなくてもラマン分光測定法で測定した値とほぼ同等の値を得ることが出来る。
上記計算により、Ramanとの相関RがR=0.91という高い数値が得られた。なお、所定の値a1、a2、a3、a4、m、n、p、qはθ1、B、YとRaman値との複数の組について回帰分析を行うことで決定されるため、人数の増加に応じて適切な数値を決定することができる。
また、数式1において、B/Y及びY/Bは第一の皮膚インピーダンス値と第二の皮膚インピーダンス値から算出されるものであり、本発明の第二の変数に相当するものである。
そして、ステップS510において、表示部102は、算出した皮膚水分量1値を表示する。
ここで、図6は、上記数式1により算出された皮膚水分量1値と、Raman値との回帰分析の結果を示すものである。図6において、縦軸は皮膚水分量1(算出Raman)値を示し、横軸はRaman値を示す。
図6から把握されるように、上記数式1により算出された皮膚水分量1値とRaman値との間では、相関R=0.91の良好な正の相関が確認できた。
以上のように、本実施形態に係る演算処理装置401を備えた電子機器1によれば、皮膚水分量が多い領域の場合であっても、皮膚水分量が少ない領域の場合であっても、すなわち、皮膚水分量の量の多少には影響を受けずに、演算処理装置401で算出された位相角θ1、サセプタンス値B及びアドミッタンス値Yに基づいて、コンダクタンス測定法やキャパシタンス測定法よりも皮膚水分量に関して精度が高いラマン分光測定法で測定した値と良好な相関関係にある皮膚水分量1値を検出することができる。
さらに、本実施形態に係る演算処理装置401では、位相角θ1に加え、実数値である皮膚インピーダンス値を用いているため、より正確に皮膚水分量1値を算出することができる。したがって、本実施形態に係る演算処理装置401は、正常な状態から角層が剥がれた荒れ肌など幅広い肌の状態で、精度が高い皮膚の皮膚水分量を測定することができる。
なお、本実施形態に係る電子機器1では、交流信号の周波数として、500Hz及び100kHzを用いているが、交流信号の周波数はこれに限られない。さらに、本実施形態に係る電子機器1では、500Hz交流信号を印加した後、100kHz交流信号を印加しているが、交流信号を印加する順番は特に限定されず、どちらを先に印加してもよい。
また、本実施形態に係る演算処理装置401では、第一の皮膚インピーダンス値として、第一のサセプタンス値を用いているが、例えば、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらサセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値の逆数値を用いてもよい。又は、第一の皮膚インピーダンス値として、サセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらの逆数値からなる群から二つ以上の値を選択し算出した値を用いてもよい。
また、本実施形態に係る演算処理装置401では、第二の皮膚インピーダンス値として、アドミッタンス値を用いているが、例えば、サセプタンス値、コンダクタンス値、これらサセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値の逆数値を用いてもよい。又は、サセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらの逆数値からなる群から二つ以上の値を選択し算出した値を用いてもよい。
すなわち、本実施形態に係る演算処理装置401において、例えば、500Hz交流信号からアドミッタンス値Y500を、100kHz交流信号からサセプタンス値(以下、B100kと表す)を検出して、皮膚インピーダンス値を求めてもよい。また例えば、100kHz交流信号からサセプタンス値B100kを、500Hz交流信号からサセプタンス値B500を検出して、皮膚インピーダンス値を求めてもよい。
また、本実施形態に係る演算処理装置401では、500Hz交流信号と500Hz検出信号との時間差に基づいて、第一の変数としての位相角θ1を算出しているが、この位相角θの種類としては特に限定されず、100kHz交流信号と100kHz検出信号との時間差に基づいて算出される位相角θ3(第三の変数)を用いてもよく、かかる場合、数式1において、θ1をθ3に変更して皮膚水分量1値を求めてもよい。
さらに、前述の如く、交流信号と検出信号との時間差をΔt、交流信号の周波数をfとすると、例えば、θ=2πfΔtと表すことができる(2π及びfは定数)。このため、上記数式1におけるθ1は、「Δt」に変換することも可能である。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2に係る演算処理装置について説明する。
本実施形態に係る演算処理装置は、実施形態1に係る演算処理装置401と異なる数式を用いて皮膚水分量を算出する点以外は、実施形態1に係る演算処理装置401と同一の構成である。また、本実施形態に係る電子機器も実施形態1に係る電子機器1と同一の構成である。そこで、本実施形態に係る演算処理装置を備えた皮膚水分量測定回路の動作について、下記の数式2を用いて説明する。なお、以下の説明において、本実施形態に係る演算処理装置を備えた皮膚水分量測定回路の各構成に関しては、実施形態1に係る皮膚水分量測定回路400と同一の符号を用いる。
本実施形態の皮膚水分量測定回路の動作は、図5に示す実施形態1のステップS501からS508までは、S508で、100kHz交流信号と100kHz検出信号との時間差に基づいて、第三の変数としての位相角θ3を算出した以外は、同じ動作である。その後、ステップS509において、演算処理装置401は、結果1として保存されたθ1及びB500(以下Bと示す)と、結果2として保存されたθ3及びY100k(以下Yと示す)とを用いて、以下の数式2を利用して皮膚水分量2を算出する。
[数式2]
皮膚水分量2=a1×B/Y+a2×θ1+a3×Y/B+a4+a5×θ3
数式2中、皮膚水分量2は皮膚水分量を示す数値であり、Bは第一のサセプタンス値であり、Yは第二のアドミッタンス値であり、θ1は第一の変数であり、θ3は第三の変数であり、a1、a2、a3、a4、a5、n、m、p、qは、定数である。
ここで、a1、a2、a3、a4、a5は所定の係数(定数)であり、m、n、p、qは所定の変数(定数)である。なお、a1、a2、a3、a4、a5、m、n、p、qは、回帰分析により適宜定められる値である。すなわち、複数の人の肌においてθ1、θ3、B及びYを算出し、複数のθ1、θ3、B及びYを得る。また、同様の皮膚に対して、従来のラマン分光測定法による皮膚水分量を測定する装置である、River Diagnostics社製のラマン分光装置(装置名:in vivo 共焦点ラマン分光装置)(以下「Raman」という。)による測定を行い、Raman値を得る。このようにして得られた、θ1、B及びYとRaman値との複数の組について回帰分析を行い、数式2に用いられる所定の値a1、a2、a3、a4、a5、m、n、p、qを決定する。なお、上述したように、ラマン分光装置は、ラマン分光測定法による皮膚水分量を測定する装置であれば、特に限定されることはなく、上記で述べた、River Diagnostics社製のin vivo 共焦点ラマン分光装置は、ラマン分光装置の一つの例である。in vivo 共焦点ラマン分光装置の詳細内容については、本発明の実施形態1に係る演算処理装置の欄で説明をしたとおりである。
本実施形態では、複数の人の肌(皮膚)を用いて、人数分のθ1、θ3、B、Y及びRaman値を得た結果として、例えば、a1として「0.381306」、a2として「-0.13783」、a3として「1.21E+08」、a4として「-111.692」、a5として「-0.05278」、mとして「2.825」、nとして「0.76」、pとして「0.05」、qとして「0.015」の数値が得られた(図7参照)。これらの値を数式2に適用して、肌(皮膚)の皮膚インピーダンスを測定すれば、同様の肌(皮膚)をラマン分光測定法で測定しなくてもラマン分光測定法で測定した値とほぼ同等の値を得ることが出来る。
上記計算により、Ramanとの相関RがR=0.91という高い数値が得られた。なお、所定の値a1、a2、a3、a4、a5、m、n、p、qはθ1、θ3、B、YとRaman値との複数の組について回帰分析を行うことで決定されるため、人数の増加に応じて適切な数値を決定することができる。
また、数式2において、B/Y及びY/Bは第一の皮膚インピーダンス値と第二の皮膚インピーダンス値から算出されるものであり、本発明の第二の変数に相当するものである。
そして、ステップS510において、表示部102は、算出した皮膚水分量2値を表示する。
ここで、図7は、上記数式2により算出された皮膚水分量2値と、Raman値との回帰分析の結果を示すものである。図7において、縦軸は皮膚水分量2(算出Raman)値を示し、横軸はRaman値を示す。
図7から把握されるように、上記数式2により算出された皮膚水分量1値とRaman値との間では、相関R=0.91の良好な正の相関が確認できた。
以上のように、本実施形態に係る演算処理装置401を備えた電子機器1によれば、皮膚水分量が多い領域の場合であっても、皮膚水分量が少ない領域の場合であっても、すなわち、皮膚水分量の量の多少には影響を受けずに、演算処理装置401で算出された位相角θ1及びθ3、並びにサセプタンス値B及びアドミッタンス値Yに基づいて、コンダクタンス測定法やキャパシタンス測定法よりも皮膚水分量に関して精度が高いラマン分光測定法で測定した値と良好な相関関係にある皮膚水分量2値を検出することができる。
さらに、本実施形態に係る演算処理装置401では、位相角θ1及びθ3に加え、実数値である皮膚インピーダンス値を用いているため、より正確に皮膚水分量2値を算出することができる。したがって、本実施形態に係る演算処理装置401は、正常な状態から角層が剥がれた荒れ肌など幅広い肌の状態で、精度が高い皮膚の皮膚水分量を測定することができる。
なお、本実施形態に係る電子機器1では、交流信号の周波数として、500Hz及び100kHzを用いているが、交流信号の周波数はこれに限られない。さらに、本実施形態に係る電子機器1では、500Hz交流信号を印加した後、100kHz交流信号を印加しているが、交流信号を印加する順番は特に限定されず、どちらを先に印加してもよい。
また、本実施形態に係る演算処理装置401では、第一の皮膚インピーダンス値として、第一のサセプタンス値を用いているが、例えば、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらサセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値の逆数値を用いてもよい。又は、第一の皮膚インピーダンス値として、サセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらの逆数値からなる群から二つ以上の値を選択し算出した値を用いてもよい。
また、本実施形態に係る演算処理装置401では、第二の皮膚インピーダンス値として、アドミッタンス値を用いているが、例えば、サセプタンス値、コンダクタンス値、これらサセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値の逆数値を用いてもよい。又は、サセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらの逆数値からなる群から二つ以上の値を選択し算出した値を用いてもよい。
すなわち、本実施形態に係る演算処理装置401において、例えば、500Hz交流信号からアドミッタンス値Yを、100kHz交流信号からサセプタンス値(以下、B100kと表す)を検出して、皮膚インピーダンス値を求めてもよい。また例えば、100kHz交流信号からサセプタンス値B100kを、500Hz交流信号からサセプタンス値B500を検出して、皮膚インピーダンス値を求めてもよい。
さらに、前述の如く、交流信号と検出信号との時間差をΔt、交流信号の周波数をfとすると、例えば、θ=2πfΔtと表すことができる(2π及びfは定数)。このため、上記数式1におけるθ1、数式2におけるθ3は、「Δt」に変換することも可能である。
(実施形態3)
次に、本発明の実施形態3に係る演算処理装置について説明する。
本実施形態に係る演算処理装置は、実施形態1に係る演算処理装置401と異なる数式を用いて皮膚水分量を算出する点以外は、実施形態1に係る演算処理装置401と同一の構成である。また、本実施形態に係る電子機器も実施形態1に係る電子機器1と同一の構成である。そこで、本実施形態に係る演算処理装置を備えた皮膚水分量測定回路の動作について、下記の数式3を用いて説明する。なお、以下の説明において、本実施形態に係る演算処理装置を備えた皮膚水分量測定回路の各構成に関しては、実施形態1に係る皮膚水分量測定回路400と同一の符号を用いる。
本実施形態の皮膚水分量測定回路の動作は、図5に示す実施形態1のステップS501からS508までは同じ動作である。その後、ステップS509において、演算処理装置401は、皮膚水分量が少ない領域の場合、結果1として保存されたθ1及びBと、結果2として保存されたYとを用いて、以下の数式3を利用して皮膚水分量3を算出する。
[数式3]
皮膚水分量3=a1×B/Y+a2×θ1+a3×lnY+a4
数式3中、皮膚水分量3は皮膚水分量を示す数値であり、Bは第一のサセプタンス値であり、Yは第二のアドミッタンス値であり、θ1は第一の変数であり、a1、a2、a3、a4、n、mは、定数である。
ここで、a1、a2、a3、a4は所定の係数(定数)であり、m、nは所定の変数(定数)である。なお、a1、a2、a3、a4、m、nは、回帰分析により適宜定められる値である。すなわち、複数の人の肌においてθ1、B及びYを算出し、複数のθ1、B及びYを得る。また、同様の皮膚に対して、従来のラマン分光測定法による皮膚水分量を測定する装置である、River Diagnostics社製のラマン分光装置(装置名:in vivo 共焦点ラマン分光装置)(以下「Raman」という。)による測定を行い、Raman値を得る。このようにして得られた、θ1、B及びYとRaman値との複数の組について回帰分析を行い、数式3に用いられる所定の値a1、a2、a3、a4、m、nを決定する。なお、上述したように、ラマン分光装置は、ラマン分光測定法による皮膚水分量を測定する装置であれば、特に限定されることはなく、上記で述べた、River Diagnostics社製のin vivo 共焦点ラマン分光装置は、ラマン分光装置の一つの例である。in vivo 共焦点ラマン分光装置の詳細内容については、本発明の実施形態1に係る演算処理装置の欄で説明をしたとおりである。
本実施形態では、複数の人の肌(皮膚)を用いて、人数分のθ1、B、Y及びRaman値を得た結果として、例えば、a1として「2.34951E-07」、a2として「-0.102162736」、a3として「5.79063398」、a4として「87.85307181」、mとして「2.825」、nとして「0.78」の数値が得られた(図8参照)。これらの値を数式3に適用して、肌(皮膚)の皮膚インピーダンスを測定すれば、同様の肌(皮膚)をラマン分光測定法で測定しなくてもラマン分光測定法で測定した値とほぼ同等の値を得ることが出来る。
上記計算により、Ramanとの相関RがR=0.91という高い数値が得られた。なお、所定の値a1、a2、a3、a4、m、nはθ1、B、YとRaman値との複数の組について回帰分析を行うことで決定されるため、人数の増加に応じて適切な数値を決定することができる。
また、数式3において、B/Yは第一の皮膚インピーダンス値と第二の皮膚インピーダンス値から算出されるものであり、本発明の第二の変数に相当するものである。
そして、ステップS510において、表示部102は、算出した皮膚水分量3値を表示する。
ここで、図8は、上記数式3により算出された皮膚水分量3値と、Raman値との回帰分析の結果を示すものである。図8において、縦軸は皮膚水分量3(算出Raman)値を示し、横軸はRaman値を示す。
図8から把握されるように、上記数式3により算出された皮膚水分量3値とRaman値との間では、相関R=0.91の良好な正の相関が確認できた。
以上のように、本実施形態に係る演算処理装置401を備えた電子機器1によれば、皮膚水分量が多い領域の場合であっても、皮膚水分量が少ない領域の場合であっても、すなわち、皮膚水分量の量の多少には影響を受けずに、演算処理装置401で算出された位相角θ1、サセプタンス値B及びアドミッタンス値Yに基づいて、コンダクタンス測定法やキャパシタンス測定法よりも皮膚水分量に関して精度が高いラマン分光測定法で測定した値と良好な相関関係にある皮膚水分量3値を検出することができる。
さらに、本実施形態に係る演算処理装置401では、位相角θ1に加え、実数値である皮膚インピーダンス値を用いているため、より正確に皮膚水分量3値を算出することができる。したがって、本実施形態に係る演算処理装置401は、正常な状態から角層が剥がれた荒れ肌など幅広い肌の状態で、精度が高い皮膚の皮膚水分量を測定することができる。
なお、本実施形態に係る電子機器1では、交流信号の周波数として、500Hz及び100kHzを用いているが、交流信号の周波数はこれに限られない。さらに、本実施形態に係る電子機器1では、500Hz交流信号を印加した後、100kHz交流信号を印加しているが、交流信号を印加する順番は特に限定されず、どちらを先に印加してもよい。
また、本実施形態に係る演算処理装置401では、第一の皮膚インピーダンス値として、第一のサセプタンス値を用いているが、例えば、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらサセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値の逆数値を用いてもよい。又は、第一の皮膚インピーダンス値として、サセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらの逆数値からなる群から二つ以上の値を選択し算出した値を用いてもよい。
また、本実施形態に係る演算処理装置401では、第二の皮膚インピーダンス値として、アドミッタンス値を用いているが、例えば、サセプタンス値、コンダクタンス値、これらサセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値の逆数値を用いてもよい。又は、サセプタンス値、アドミッタンス値、コンダクタンス値、これらの逆数値からなる群から二つ以上の値を選択し算出した値を用いてもよい。
すなわち、本実施形態に係る演算処理装置401において、例えば、500Hz交流信号からアドミッタンス値Yを、100kHz交流信号からサセプタンス値(以下、B100kと表す)を検出して、皮膚インピーダンス値を求めてもよい。また例えば、100kHz交流信号からサセプタンス値B100kを、500Hz交流信号からサセプタンス値B500を検出して、皮膚インピーダンス値を求めてもよい。
また、本実施形態に係る演算処理装置401では、500Hz交流信号と500Hz検出信号との時間差に基づいて、第一の変数としての位相角θ1を算出しているが、この位相角θの種類としては特に限定されず、100kHz交流信号と100kHz検出信号との時間差に基づいて算出される位相角θ3(第三の変数)を用いてもよく、かかる場合、数式3において、θ1をθ3に変更して皮膚水分量3値を求めてもよい。
さらに、前述の如く、交流信号と検出信号との時間差をΔt、交流信号の周波数をfとすると、例えば、θ=2πfΔtと表すことができる(2π及びfは定数)。このため、上記数式3におけるθ1は、「Δt」に変換することも可能である。
本発明に係る演算処理装置を備えたパーソナルコンピュータ等の電子機器に、上記演算処理装置での処理を実行するプログラムをインストールすることによって、皮膚水分量を示す数値等を算出することもできる。
また、本発明は、皮膚水分量を評価する方法にも関する。本発明に係る皮膚水分量を評価する方法は、交流信号発生回路により発せられた第一の交流信号を印加電極から肌に透過させ、肌から検出した第一の信号から算出した肌の皮膚インピーダンス値と、前記交流信号発生回路により発せられた第二の交流信号を前記印加電極から肌に透過させ、前記肌から検出した第二の信号から算出した前記肌の第二の皮膚インピーダンス値と、前記第一の交流信号と前記第一の信号との時間差に基づく第一の変数と、に基づいて、ラマン分光装置で測定した皮膚水分量を評価する方法である。
本発明に係るラマン分光装置で測定した皮膚水分量を評価する方法は、1回の皮膚への接触により、皮膚の状態を変化させずに、高精度で、ラマン分光装置で測定した皮膚水分量を評価することができる。
また、本発明は、以下のような構成を取ることができる。
[1]
交流信号発生回路により発せられた第一の交流信号を印加電極から肌に透過させ、前記肌から検出した第一の信号から算出した前記肌の第一の皮膚インピーダンス値と、
前記交流信号発生回路により発せられた第二の交流信号を前記印加電極から肌に透過させ、前記肌から検出した第二の信号から算出した前記肌の第二の皮膚インピーダンス値と、
前記第一の交流信号と前記第一の信号との時間差に基づく第一の変数と、に基づいて、
皮膚水分量を示す数値を算出する、演算処理装置。
[2]
前記第一の変数と、前記第一の皮膚インピーダンス値及び前記第二の皮膚インピーダンス値から算出した第二の変数と、を用いて皮膚水分量を示す数値を算出する、[1]に記載の演算処理装置。
[3]
前記第一の皮膚インピーダンス値は、第一のサセプタンス値と、第一のアドミッタンス値と、第一のコンダクタンス値と、これらの逆数値とからなる群から選択される1又は2以上の値であり、
前記第二の皮膚インピーダンス値は、第二のサセプタンス値と、第二のアドミッタンス値と、第二のコンダクタンス値と、これらの逆数値とからなる群から選択される1又は2以上の値である、[1]又は[2]に記載の演算処理装置。
[4]
前記第一の皮膚インピーダンス値とは前記第一のサセプタンス値であり、
前記第二の皮膚インピーダンス値とは前記第二のアドミッタンス値であり、
前記演算処理装置は、算出された前記第一のサセプタンス値、前記第一の変数及び前記第二のアドミッタンス値から、下記の数式1を利用して前記皮膚水分量を示す数値を算出する、[3]に記載の演算処理装置。
[数式1]
皮膚水分量1=a1×B/Y+a2×θ1+a3×Y/B+a4、
ここで、皮膚水分量1は皮膚水分量を示す数値であり、
Bは第一のサセプタンス値であり、
Yは第二のアドミッタンス値であり、
θ1は第一の変数であり、
a1、a2、a3、a4、n、m、p、qは、定数である。
[5]
前記第一の変数と、
前記第一の皮膚インピーダンス値及び前記第二の皮膚インピーダンス値から算出した第二の変数と、
前記第二の交流信号及び前記第二の信号との時間差に基づく第三の変数と、を用いて皮膚水分量を示す数値を算出する、[1]に記載の演算処理装置。
[6]
前記第一の皮膚インピーダンス値は、第一のサセプタンス値と、第一のアドミッタンス値と、第一のコンダクタンス値と、これらの逆数値とからなる群から選択される1又は2以上の値であり、
前記第二の皮膚インピーダンス値は、第二のサセプタンス値と、第二のアドミッタンス値と、第二のコンダクタンス値と、これらの逆数値とからなる群から選択される1又は2以上の値である、[5]に記載の演算処理装置。
[7]
前記第一の皮膚インピーダンス値とは前記第一のサセプタンス値であり、
前記第二の皮膚インピーダンス値とは前記第二のアドミッタンス値であり、
前記演算処理装置は、算出された前記第一のサセプタンス値、前記第一の変数、前記第二のアドミッタンス値及び前記第三の変数から、下記の数式2を利用して前記皮膚水分量を示す数値を算出する、[6]に記載の演算処理装置。
[数式2]
皮膚水分量2=a1×B/Y+a2×θ1+a3×Y/B+a4+a5×θ3、
ここで、皮膚水分量2は皮膚水分量を示す数値であり、
Bは第一のサセプタンス値であり、
Yは第二のアドミッタンス値であり、
θ1は第一の変数であり、
θ3は第三の変数であり、
a1、a2、a3、a4、a5、n、m、p、qは、定数である。
[8]
前記皮膚水分量を示す数値は、ラマン分光装置で測定した値である、[1]から[7]のいずれか一つに記載の演算処理装置。
[9]
交流信号を発生させる交流信号発生回路と、
前記交流信号を印加する印加電極と、
前記印加電極から肌を透過した信号を検出する検出電極と、
前記交流信号に基づく信号を検出し波形を調整する検出回路と、
[1]から[8]のいずれか一つに記載の演算処理装置と、
を備える電子機器。
[10]
[1]から[8]のいずれか一つに記載の前記皮膚水分量を示す数値を算出する演算処理装置として、コンピュータを機能させるプログラム。
[11]
交流信号発生回路により発せられた第一の交流信号を印加電極から肌に透過させ、前記肌から検出した第一の信号から算出した前記肌の第一の皮膚インピーダンス値と、
前記交流信号発生回路により発せられた第二の交流信号を前記印加電極から肌に透過させ、前記肌から検出した第二の信号から算出した前記肌の第二の皮膚インピーダンス値と、
前記第一の交流信号と前記第一の信号との時間差に基づく第一の変数と、に基づいて、
ラマン分光装置で測定した皮膚水分量を評価する方法。
1 電子機器
101 本体部
102 表示部
103 プローブ
104 検出電極
201 印加電極
202 グラウンド電極
300 皮膚
301 表皮
302 真皮
303 皮下組織
305 角層
306 顆粒層
307 有棘層
308 基底層
311 皮膚全体のインピーダンス値
312 顆粒層以下のインピーダンス値
313 角層の皮膚インピーダンス値
321 角質細胞
322 細胞間脂質
326 タイトジャンクション
400 皮膚水分量測定回路
401 演算処理装置
410 交流信号発生回路
411 500Hz交流信号発生回路
412 100kHz交流信号発生回路
413、424 切り替え回路
414、415、427、461、462、463、464 入力端子
416、428、429、451、452、453、465 出力端子
420 信号検出回路
421 500Hz出力測定回路
422 100kHz出力測定回路
423 電流検出回路
425、426 検出抵抗
430 判定回路
440 グラウンド端子
471、472 増幅回路
481、482 フィルター回路

Claims (4)

  1. 交流信号発生回路により発せられた第一の交流信号を印加電極から肌に透過させ、前記肌から検出した第一の信号から算出した前記肌の第一の皮膚インピーダンス値である第一のサセプタンス値と、
    前記交流信号発生回路により発せられ、前記第一の交流信号と周波数が異なる第二の交流信号を前記印加電極から肌に透過させ、前記肌から検出した第二の信号から算出した前記肌の第二の皮膚インピーダンス値である第二のアドミッタンス値と、
    前記第一の交流信号と前記第一の信号との時間差に基づく第一の変数と、
    前記第二の交流信号及び前記第二の信号との時間差に基づく第三の変数と、に基づいて、
    下記の数式2を利用して皮膚水分量を示す数値を算出する、演算処理装置。
    [数式2]
    皮膚水分量2=a1×B /Y +a2×θ1+a3×Y /B +a4+a5×θ3、
    ここで、皮膚水分量2は皮膚水分量を示す数値であり、
    Bは第一のサセプタンス値であり、
    Yは第二のアドミッタンス値であり、
    θ1は第一の変数であり、
    θ3は第三の変数であり、
    a1、a2、a3、a4、a5、n、m、p、qは、ラマン分光装置で測定した値を用いて回帰分析により決定した定数である。
  2. 交流信号を発生させる交流信号発生回路と、
    前記交流信号を印加する印加電極と、
    前記印加電極から肌を透過した信号を検出する検出電極と、
    前記交流信号に基づく信号を検出し波形を調整する検出回路と、
    請求項1に記載の演算処理装置と、
    を備える電子機器。
  3. 請求項1に記載の前記皮膚水分量を示す数値を算出する演算処理装置として、コンピュータを機能させるプログラム。
  4. 交流信号発生回路により発せられた第一の交流信号を印加電極から肌に透過させ、前記肌から検出した第一の信号から算出した前記肌の第一の皮膚インピーダンス値である第一のサセプタンス値と、
    前記交流信号発生回路により発せられ、前記第一の交流信号と周波数が異なる第二の交流信号を前記印加電極から肌に透過させ、前記肌から検出した第二の信号から算出した前記肌の第二の皮膚インピーダンス値である第二のアドミッタンス値と、
    前記第一の交流信号と前記第一の信号との時間差に基づく第一の変数と、
    前記第二の交流信号及び前記第二の信号との時間差に基づく第三の変数と、に基づいて、
    下記の数式2を利用して皮膚水分量を示す数値を算出する方法。
    [数式2]
    皮膚水分量2=a1×B /Y +a2×θ1+a3×Y /B +a4+a5×θ3、
    ここで、皮膚水分量2は皮膚水分量を示す数値であり、
    Bは第一のサセプタンス値であり、
    Yは第二のアドミッタンス値であり、
    θ1は第一の変数であり、
    θ3は第三の変数であり、
    a1、a2、a3、a4、a5、n、m、p、qは、ラマン分光装置で測定した値を用いて回帰分析により決定した定数である。
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