JP2003310567A - 皮膚角質層バリア機能を測定する装置 - Google Patents

皮膚角質層バリア機能を測定する装置

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JP2003310567A
JP2003310567A JP2002125846A JP2002125846A JP2003310567A JP 2003310567 A JP2003310567 A JP 2003310567A JP 2002125846 A JP2002125846 A JP 2002125846A JP 2002125846 A JP2002125846 A JP 2002125846A JP 2003310567 A JP2003310567 A JP 2003310567A
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skin
barrier function
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stratum corneum
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Naoyuki Minorikawa
直之 御法川
Ryuichi Minemura
隆一 峯村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】皮膚角質層バリア機能を測定する装置は、従来
の測定方法には、皮膚表面から蒸散する水分損失量を湿
度センサおよび温度センサを使用し、測定する方法があ
った。外気の影響を受けずに、被験者に負担を与えるこ
となく、精度良く、簡単かつ容易に短時間で、前記バリ
ア機能を測定する低価格な装置を課題とする。 【解決手段】皮膚層の電気的特性の差に着目し、皮膚表
面に電極を接触させ皮膚の通電電気特性を測定し演算す
ることにより、角質層バリア機能を測定する装置とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、角質層バリア機
能を測定する装置に関するもので、特に電気信号により
角質層バリア機能を測定する装置に関する。前記バリア
機能とは、皮膚表面を覆う非常に薄い角質層により体内
の水分損失を防ぐ機能を示します。また前記バリア機能
が低下した場合は、水分損失量が多くなることが知られ
ている。
【0002】
【従来の技術】近年、皮膚表皮の肌荒れが問題視される
ようになり、皮膚表皮組織の研究や診断に、角質層バリ
ア機能の測定が必要とされている。従来の測定方法に
は、皮膚表面から蒸散する水分損失量を湿度センサおよ
び温度センサを使用し、角質層バリア機能を測定する方
法があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
従来技術によれば、以下の問題点が指摘されていた。皮
膚表面から蒸散する水分損失量を測定する方法において
は、外気の影響を受け安定性が悪い。またプロ−ブを垂
直に配置する必要があり被験者に負担が掛かるし、測定
に時間を要するものであった。そこで、この発明は、電
気的に測定することにより外気の影響を受けることな
く、皮膚表面に測定用の電極を短時間接触させるだけで
非浸襲的にかつ精度良く角質層バリア機能を測定するこ
とを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、角質層バリア機能を、皮膚表
面に電極を接触させ通電電気特性を測定し、皮膚層の電
気的特性の差を基に演算して測定することを特徴とする
装置である。また、請求項2の発明は、角質層バリア機
能と表皮角質層の水分量を、皮膚表面に電極を接触させ
通電電気特性を測定し、皮膚層の電気的特性の差を基に
演算して測定することを特徴とする装置である。
【0005】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態の構成図
を、図1に示す。信号発生器1より発生された電気信号
を印加電極2により皮膚表面7に接触させ、皮膚を通過
した前記信号を皮膚に接触させた検出電極3を介し検出
器4にて検出しする。演算器5は、検出された信号値を
皮膚層の電気的特性の差に基ずき演算処理をおこない、
角質層バリア機能を算出して表示器6に表示する装置で
ある。皮膚はその電気的特性から分類すると、表面の抵
抗性の性質を多く持つ皮膚表面角質層8と、それより内
部に位置する容量特性を有する表皮層9とに大別され
る。事前にこのような各皮膚層の電気的特性の違いを解
析して演算処理方法を導きだして有るので、本装置は、
速やかに前記角質層バリア機能を測定することができ
る。
【0006】演算器5の演算処理方法は、以下に示す原
理に従う。皮膚層の電気的特性を解析調査すると、皮膚
表面角質層8と表皮層9とは明らかに異なった特性を示
す。角質層バリア機能が正常な場合は抵抗値と容量値の
差が大きく、角質層バリア機能が異常な場合は差が小さ
い。一般的に角質層バリア機能が正常な場合は水分損失
量が少なく、角質層バリア機能が異常な場合は水分損失
量が多い。また物理理論より水分損失量が多い場合は皮
膚表面水分量と、それより内部の表皮層水分量の差が小
さい。したがって水分量に影響を受ける抵抗値と容量値
を知ることにより角質層バリア機能を算出することが可
能である。
【0007】請求項2の発明は、前記角質層バリア機能
の測定に加え表皮角質層の水分量も、皮膚層の電気的特
性の差を基に演算して測定するものである。電気的に表
皮角質層の水分量を測定する技術は従来から研究され確
認されているように、皮膚の電気的等価容量値から測定
する方法、交流信号の通電電気信号から得られるサセプ
タンス値やアドミッタンス値から測定する方法等様々な
ものが有り製品化もされている。これらの水分量測定方
法は、本装置では演算処理に含むことができ、表皮角質
層の水分量と角質層バリア機能の測定が可能である。
【0008】信号発生器1は皮膚に印加する電気信号を
発生させるものであるが、演算処理が容易になるような
信号を発生させると無駄が少ない。また、演算器5は、
信号発生器1の信号の波高値、波形、周波数等を制御可
能とすることにより、演算に必要な測定値を速やかに得
ることができ、演算処理の効率及び測定精度が向上す
る。信号発生器1による電気信号は交流信号を用いた
が、パルス信号や変調波信号でも良い。いくつかの特定
の周波数の交流信号を用いる方法、周波数を順次変化さ
せてスキャンする方法、複数の周波数を加算して印加す
る方法があるが、演算処理の処理内容によるので何れの
方法でも良い。皮膚の電気的特性を測定する上で、信号
の遅延時間あるいは位相差を測定すると、より詳しい皮
膚層の特性の測定が可能である。この場合に、信号発生
器1の信号を演算器5で読み取るようにすると、測定精
度が向上する。
【0009】演算器5には、マイクロコンピュータを使
用し演算処理等をプログラムにて行うものとしたが、ア
ナログ回路にて構成することも可能である。しかし、測
定精度や回路の簡素化等を考えるとマイクロコンピュー
タの方が実現が容易である。検出器4は信号検出に加
え、過電流過電圧保護、ノイズ成分除去、演算器へのイ
ンターフェイスの機能を有するものである。表示器6
は、数値表示が主であるが、皮膚の状態を示すものとす
れば皮膚の状態が容易に理解できるようになる。印加電
極2と検出電極3とは、皮膚表面に直接に接触させるも
のであっても、薄い絶縁体を解して電気的に非接触とし
ても良い。後者の場合には、信号発生器1にて変調され
た交流信号を発生させると有効であることが判ってい
る。
【0010】本装置開発過程において皮膚表面に様々な
周波数の交流信号を印加して通電電気特性を測定する実
験を行った結果、低い周波数の交流信号により表皮角質
層の水分量と、比較的簡単な演算にて精度良く前記角質
層バリア機能とを測定可能であることが確認された。な
お測定時間を長くすると皮膚に接触させた電極の影響に
て水分量が増加するので、短時間での測定が望ましい。
また、交流信号の周波数を順次変化させてスキャンする
方法を採ると、非常に測定精度が向上することも確認さ
れている。
【0011】
【実施形態の効果】この実施形態によれば、皮膚表面に
電極を接触させるだけで簡単かつ短時間で、角質層バリ
ア機能を測定することができた。電気的に測定するので
外気の影響を受けずに被験者の負担が少なく短時間で測
定することが出来た。また、請求項2の装置とすれば前
記角質層バリア機能と表皮角質層の水分量とを同時に速
やかに測定することができる。測定に用いられる電気信
号は、微弱であるために、被験者に全く負担がかからな
い。
【0012】
【他の実施形態】図1の実施形態では、印加電極2と検
出電極3の二つの電極にて測定を行うが、前記二つの電
極以外に第三の電極を設けても良い。第三の電極にノイ
ズの影響を減少させる回路を接続すれば、ノイズによる
測定誤差を非常に少なくできる。なお、前述回路は、信
号発生器1や検出器4の一部とも言える。
【0013】図1の実施形態では、表示機6にて測定値
を表示しているが、本装置に通信機能を加えて、他の機
器に測定値を送信するもので有っても良い。このように
した場合に、パソコン等に測定値を受け渡すことが可能
となり、測定値データの集計や分析に役立つ。
【0014】図1の実施形態では、印加電極2を皮膚表
面に接触させるものであるが、特に印加する信号が高い
周波数の交流信号である場合には、電気的に非接触とし
ても良い。加えて、非常に高い交流信号にて解析する場
合には、生体から離れた位置にアンテナ等を設置して電
磁波信号を照射する方法としても良い。また、印加信号
によっては、生体の全く別な部位例えば手足等に握り棒
状等の電極を接触させる方法にて電気信号を印加すると
しても良い。印加電極2と検出電極3は、その両者また
は何れかを針状の形状として、皮膚に挿入する方法を採
っても良い。この場合には、皮膚の電気的特性を観測し
ながら針状の電極を皮膚に徐々に挿入し、挿入値も演算
処理に含ませる方法としても良い。
【0015】印加電極2と検出電極3は複数個配置して
も、あるいは信号の種類に応じて複数個配置しても良
い。印加電極2と検出電極3は、その両者または何れか
を電極距離間隔を変化させるようにしても、あるいは複
数個配置して切り替えて測定しても良い。配置は一列で
も平面状でも良く、後者の場合には、皮膚のある範囲の
二次元平面の測定が可能であり、測定値の分布図が速や
かに求まる。なお二次元平面と測定値の距離にて三次元
図にすることは容易である。このとき、生体においては
皮膚は完全な平面部位は無いので、フレキシブルな電極
材料を使用する必要がある。
【0016】この発明は、装置の形状に関するものでは
無いが、印加電極2と検出電極3とを一つにまとめてプ
ローブとすると、測定作業が容易となる。あるいは全て
を小型化しプローブ内に収める方法を採っても良い。印
加電極2と検出電極3とを一つにまとめてプローブとす
る方法に於いては、信号発生器1内の出力回路部分と検
出器4の初段回路とを前記電極と共にプローブ内に設置
すれば、ノイズ等の影響を受けにくいものとなる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、角質層バリア機能を、電気的に容易に測定できる。
電気的に測定することにより、外気の影響を受けずに、
皮膚表面に測定用の電極を短時間接触させるだけで非浸
襲的にかつ精度良く角質層バリア機能を測定することが
可能である。加えて、請求項2の発明では、皮膚表皮の
診断や研究に必要な前記角質層バリア機能と表皮角質層
の水分量を、同時に速やかに測定できる。測定の全てを
電気的な信号処理にて行うので、非常に低価格に実現で
きる。
【0018】皮膚表面に電極を接触させて測定する場合
に、皮膚との接触状態により測定精度が影響されるが、
複数の交流信号にて計測し演算処理を行えば前記影響を
減少させることが可能である。表皮角質層の水分量測定
においても前記影響の減少が確認されたので、本発明の
測定方法により水分量測定装置としても精度向上が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の構成図である。
【符号の説明】
1 信号発生器 2 印加電極 3 検出電極 4 検出器 5 演算器 6 表示器 7 皮膚表面 8 皮膚表面
角質層 9 表皮層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】角質層バリア機能を、皮膚表面に電極を接
    触させ通電電気特性を測定し、皮膚層の電気的特性の差
    を基に演算して測定することを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】角質層バリア機能と表皮角質層の水分量
    を、皮膚表面に電極を接触させ通電電気特性を測定し、
    皮膚層の電気的特性の差を基に演算して測定することを
    特徴とする請求項1記載の装置。
JP2002125846A 2002-04-26 2002-04-26 皮膚角質層バリア機能を測定する装置 Pending JP2003310567A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009508543A (ja) * 2005-09-02 2009-03-05 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 頭皮の健康の予測子として湿分を測定する方法
JP2015038425A (ja) * 2013-05-24 2015-02-26 直之 御法川 上皮細胞の異常度合を測定する装置
JP2016182331A (ja) * 2015-03-25 2016-10-20 アルケア株式会社 皮膚バリア機能を評価する演算処理装置、プログラム、前記演算処理装置を有する電子機器及び皮膚バリア機能の評価方法

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