JP2001238862A - 電気特性測定装置及び電気特性測定用プローブ - Google Patents

電気特性測定装置及び電気特性測定用プローブ

Info

Publication number
JP2001238862A
JP2001238862A JP2000055816A JP2000055816A JP2001238862A JP 2001238862 A JP2001238862 A JP 2001238862A JP 2000055816 A JP2000055816 A JP 2000055816A JP 2000055816 A JP2000055816 A JP 2000055816A JP 2001238862 A JP2001238862 A JP 2001238862A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
needle
electrode
electrodes
insulating member
measuring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000055816A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Ishii
徹哉 石井
Kazutoshi Yamazaki
和俊 山崎
Kinya Santo
▲勤▼弥 山東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2000055816A priority Critical patent/JP2001238862A/ja
Publication of JP2001238862A publication Critical patent/JP2001238862A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単に内臓の腫れの状態を検出することがで
きる電気特性測定装置を提供すること。 【解決手段】 プローブ電極は、針状電極を保持する絶
縁部材11を有する。この絶縁部材11は、略円柱形状
を有しており、4本の針状電極12a〜12dを貫挿可
能な穴径の穴部が形成されている。絶縁部材11の穴部
には、4本の針状電極12a〜12dが貫挿されてお
り、内臓に突き刺す針先端が絶縁部材11からL1だけ
突出している。針状電極12a〜12dと絶縁部材11
とは、嵌合されており、針状電極12a〜12dを進退
させることによりL1を可変とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体電気インピー
ダンス法に基づいて、被験者の内臓の状態を推計するの
に有用な電気特性測定装置に係り、特に、被験者の内臓
に突き刺す電極を備えた電気特性測定装置及び電気特性
測定用プローブに関する。
【0002】
【従来の技術】内臓が腫れる原因としては、いくつか考
えられる。例えば、人が水分を摂取しすぎたり、内臓が
炎症を起こしたりすると、内臓は腫れる。また、肝臓に
ついては、肝硬変などの肝障害により腫れる。したがっ
て、内臓の腫れの状態を知ることにより、ある程度内臓
の状態を予測することができる。内臓の腫れの状態は、
腹を切開して見ることにより知ることができるが、腹を
切開することは、手術という複雑な作業を伴うことにな
るので、できるだけ腹を切開せずに内臓の腫れの状態を
知ることが望まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる点に鑑
みてなされたものであり、簡単に内臓の腫れの状態を検
出することができる電気特性測定装置及び電気特性測定
用プローブを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の電気特性測定装
置は、測定信号を生成する信号発生手段と、被験者の内
蔵に刺して前記測定信号を内蔵に投入する針状電極と、
該針状電極に流れる電流を測定する電流測定手段と、前
記被験者の内蔵の所定の部位間で発生する電位差を測定
する電圧測定手段と、前記電流測定手段によって測定さ
れた電流値と前記電圧測定手段によって測定された電圧
値とから生体電気インピーダンスを演算する演算手段
と、を備えることを特徴とする。
【0005】また、前記針状電極は、絶縁体である円柱
状部材に貫通して挿入されていることで、電極間を所定
の距離に安定的に維持することができる。さらに、前記
針状電極は、電圧測定のためのものを含めて4本以上あ
ることで、腫れの分布を測定することができる。
【0006】また、前記絶縁部材は、前記絶縁部材から
突出するように設けられ、前記針状電極の周面を覆う筒
部を有することで、針状電極の測定部分、すなわち先端
部のみを露出させて、その他の部分を絶縁し、特定の狭
い部位間に電流を流し電圧を測定することが可能とな
る。また、電極使用時に前記針状電極を突出させ、電極
未使用時に前記針状電極を覆うカバー部材を備えること
で、電極使用時のみ針状電極が外に出るので、電極未使
用時に体に針状電極が接触することが無く安全である。
【0007】また、本発明の電気特性測定用プローブ
は、被験者の内臓に刺して測定信号を内蔵に投入する2
本の第1針状電極と、被験者の内蔵に刺して内蔵の所定
の部位間で発生する電位差を出力する2本の第2針状電
極と、これら4本の針状電極を直線状に並べてそれぞれ
貫通して挿入する絶縁体である円柱状部材と、を備える
ことを特徴とする。
【0008】また、前記絶縁部材は、前記絶縁部材から
突出するように設けられ、前記針状電極の周面を覆う筒
部を有する。また、電極使用時に前記針状電極を突出さ
せ、電極未使用時に前記針状電極を覆うカバー部材を備
える。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者らは、4端子A/Dコン
バートされた信号をフーリエ変換することにより、多く
の周波数での生体電気インピーダンスを測定して細胞の
内外の水分量情報を算出する生体電気インピーダンス測
定装置を開発している。
【0010】一方、内臓の腫れの状態は、炎症度により
知ることができる。この炎症が起こると、その部分に水
が溜まることが知られている。本発明者らは、この点に
着目し、上記生体電気インピーダンス測定装置を利用し
て炎症部分の水分を測定することにより、炎症度、すな
わち内臓の腫れの状態を求めることができることを見出
し、本発明をするに至った。
【0011】この場合において、例えば肝臓の表面は濡
れており、肝臓の表面に電流が流れるので、針状電極の
形態を採り、正確に炎症部分の水分を測定するようにし
ている。なお、この生体電気インピーダンス測定装置
は、特開平10−14898号公報に開示されている。
【0012】以下、本発明に係る電気特性測定装置、す
なわち生体電気インピーダンス測定装置の一実施形態を
図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施
の形態に係る電気特性測定装置の電気的構成を示すブロ
ック図であり、図2は、同装置の使用状態を模式的に示
す模式図である。
【0013】図1及び図2において、電気特性測定装置
である生体電気インピーダンス測定装置100は、キー
ボード1と、被験者の体Bにプローブ電流Iaを測定信
号として送出し、これにより被験者の体Bから得られる
電圧電流情報をデジタル処理するための測定処理部2
と、装置各部を制御すると共に、測定処理部2の処理結
果に基づいて人体の生体電気インピーダンスなどを算出
するためのCPU(中央演算処理装置)3と、このCP
U3によって算出された被験者の体Bの生体電気インピ
ーダンスを表示するための表示部4と、CPU3の処理
プログラムを記憶するROM5と、各種データを一時記
憶するデータ領域及びCPU3の作業領域が設定される
RAM6とから概略構成されている。
【0014】上記キーボード1は、測定者が測定開始を
指示するための測定開始スイッチや、被験者の身長、体
重、性別及び年齢等の人体特徴項目を入力したり、全測
定時間Tや測定間隔t等を測定目的に応じて設定/設定
変更するための各種キーから構成されており、キーボー
ド1から供給される各種キーの操作データは、図示せぬ
キーコード発生回路でキーコードに変換されてCPU3
に供給される。
【0015】また、上記測定処理部2は、PIO(パラ
レル・インタフェース)71、測定信号発生器72、ロ
ーパスフィルタ(以下、LPFという)73、カップリ
ングコンデンサ74及び内臓に突き刺す針状電極用の端
子Hcからなる出力処理回路と、同じく針状電極用の端
子Hp,Lp,Lc、カップリングコンデンサ80a,
80b,90、差動増幅器81、I/V変換器(電流/
電圧変換器)91、アナログのアンチエリアシングフイ
ルタからなるLPF82,92、A/D変換器83,9
3及びサンプリングメモリ(リングバッファ)84,9
4からなる入力処理回路とから構成されている。
【0016】図2に示すように、針状電極12a(第1
の電極)、12b(第2電極)、12c(第3電極)、
12d(第4電極)は、プローブ電極として、内臓に突
き刺すように構成されている。この針状電極12a〜1
2dを内臓に突き刺して、電極間の電圧と電流とからイ
ンピーダンスを測定する。
【0017】生体電気インピーダンス測定装置100の
Hc用端子と針状電極12aとは、同軸ケーブル7aに
より電気的に接続され、Hp用端子と針状電極12bと
は、同軸ケーブル7bにより電気的に接続され、Lp用
端子と針状電極12cとは、同軸ケーブル7cにより電
気的に接続され、Lc用端子と針状電極12dとは、同
軸ケーブル7dにより電気的に接続される。測定信号
(プローブ電流)Iaは、針状電極12aから体Bに入
るようになっている。なお、同軸ケーブル7a,7dの
シールド部は接地されている。
【0018】このプローブ電極は、例えば内視鏡又は内
視鏡のようなマニピュレータの先端に装着して体内に挿
入させて使用することが考えられる。したがって、上記
4本の針状電極12a〜12dが直径約30mm以内の
領域に配置することが望ましい。この場合、針状電極1
2a〜12dの配置レイアウトについては特に制限はな
い。なお、各針状電極12a〜12d相互の間隔は、約
3.5mm程度あることが望ましい。
【0019】図3は、本発明の一実施の形態に係る電気
特性測定装置のプローブ電極を示す図であり、(a)は
斜視図であり、(b)は針状電極の貫挿部分の拡大図で
ある。図3(a)において、プローブ電極は、針状電極
を保持する絶縁部材11を有する。この絶縁部材11
は、略円柱形状を有しており、4本の針状電極12a〜
12dを貫挿可能な穴径の穴部が形成されている。ま
た、絶縁部材11は、例えばエポキシ樹脂などで構成さ
れる。
【0020】絶縁部材11の穴部には、4本の針状電極
12a〜12dが貫挿されており、内臓に突き刺す針先
端が絶縁部材11からL1だけ突出している。この針状
電極12a〜12dには、上述したようにそれぞれ同軸
ケーブル7a〜7dが電気的に接続されており、同軸ケ
ーブル7a〜7dがそれぞれ測定処理部2のHc端子、
Hp端子、Lp端子、Lc端子に電気的に接続されてい
る。この針状電極12a〜12dは、錆びない材質、例
えばステンレス鋼などで構成されていることが望まし
い。
【0021】針状電極12a〜12dと絶縁部材11と
は、例えば図3(b)に示すように、嵌合されており、
針状電極12a〜12dを進退させることによりL1
(絶縁部材11から延出する長さ)を可変とすることが
できる。すなわち、針状電極12a〜12dを同軸ケー
ブル側から突出する方向に押し出すことにより、L1の
長さを長くすることができ、針状電極12a〜12dを
同軸ケーブル側に引き込むことにより、L1の長さを短
くすることができる。これにより、内臓に突き刺す長さ
を適宜変更して、深くても浅くてもインピーダンス測定
を可能とすることができる。
【0022】具体的には、図3(b)から分かるよう
に、絶縁部材11の端部には、凸部13が形成されてお
り、絶縁部材11に形成した貫通穴の穴径よりも小さい
穴径になっている。一方、針状電極12a〜12dに
は、その周面に所定の間隔をおいて溝部14が形成され
ている。したがって、絶縁部材11の凸部13が針状電
極12a〜12dの溝部14に嵌合することにより、針
状電極12a〜12dが絶縁部材11に保持されること
になる。
【0023】図4は、本発明の他の実施の形態に係る電
気特性測定装置のプローブ電極を示す図である。このプ
ローブ電極は、針状電極貫挿部分に筒部21aを有する
絶縁部材21を有する。この筒部21aは、絶縁部材2
1から延出する針状電極12a〜12dの周面を覆うよ
うに形成されている。これにより、針状電極の測定部
分、すなわち先端部のみを露出させて、その他の部分を
絶縁することが可能となる。
【0024】針状電極12a〜12dと絶縁部材21と
は、例えば図4に示すように、嵌合されており、針状電
極12a〜12dを進退させることによりL2(筒部2
1aから延出する長さ)を可変とすることができる。す
なわち、針状電極12a〜12dを同軸ケーブル側から
突出する方向に押し出すことにより、L2の長さを長く
することができ、針状電極12a〜12dを同軸ケーブ
ル側に引き込むことにより、L2の長さを短くすること
ができる。これにより、内臓に突き刺す長さを適宜変更
して、深くても浅くてもインピーダンス測定を可能とす
ることができる。
【0025】具体的には、図4から分かるように、絶縁
部材21の筒部21aの先端部には、凸部21bが形成
されており、筒部21aに形成した貫通穴の穴径よりも
小さい穴径になっている。上述したように、針状電極1
2a〜12dには、その周面に所定の間隔をおいて溝部
14が形成されている。したがって、筒部21aの凸部
21bが針状電極12a〜12dの溝部14に嵌合する
ことにより、針状電極12a〜12dが絶縁部材21に
保持されることになる。
【0026】図5は、本発明の他の実施の形態に係る電
気特性測定装置のプローブ電極を示す図であり、(a)
は電極未使用時を示す図であり、(b)は電極使用時を
示す図である。
【0027】このプローブ電極は、針状電極12a〜1
2d及び絶縁部材をカバーするカバー部材31が取り付
けられている。このカバー部材31は、一旦が閉塞した
筒形状を有しており、閉塞した部分の針状電極12a〜
12dに対応する位置にそれぞれ貫挿穴31aが形成さ
れている。この貫挿穴31aは、針状電極12a〜12
dを貫挿できる程度の穴径を有している。
【0028】このようなプローブ電極は、電極未使用時
は、図5(a)に示すように、カバー部材31内に針状
電極12a〜12dを収納し、電極使用時は、図5
(b)に示すように、カバー部材31の貫挿穴31aか
ら針状電極12a〜12dを突出させる。このような構
成によれば、電極使用時のみ針状電極12a〜12dが
外に出るので、電極未使用時に体に針状電極12a〜1
2dが接触することが無く非常に安全である。
【0029】なお、この構成においては、針状電極12
a〜12dを保持した絶縁部材11を電極使用時と電極
未使用時でカバー部材31に対して移動可能にする必要
がある。例えば、絶縁部材11を移動させるためのスラ
イドつまみなどを設けて、このスライドつまみを回転さ
せることにより、スライドつまみの回転に対応して絶縁
部材11がカバー部材31に対して進退させて、針状電
極12a〜12dがカバー部材31から突出したり、収
納したりするように構成する。
【0030】本実施の形態においては、4本の針状電極
を用いているが、内臓の腫れの分布を測定する場合に
は、針状電極の数は多い方が望ましいので、針状電極を
5本以上に設定しても良い。上記構成を有する生体電気
インピーダンス測定装置の動作について説明する。
【0031】測定処理部2において、測定信号発生器7
2は、出力抵抗が発生する信号周波数のすべての領域に
わたって10kΩ以上であり、全測定時間Tの間、所定
の周期tで、PIO71を介してCPU3から信号発生
指示信号が供給される度に、最長線形符号(maximal li
near codes)系列(M系列)のプローブ電流Iaを所定
回数繰り返し生成し、生成されたプローブ電流Iaを測
定信号として、その高周波のノイズを除去するLPF7
3及び被験者の体Bに直流分が流れないように除去する
カップリングコンデンサ74を介して、針状電極12a
に送出する。
【0032】プローブ電流Iaの値は、例えば、500
〜800μAである。また、信号発生指示信号の供給周
期は、測定者がキーボード1を用いて設定した測定間隔
tに一致する。さらに、この例では、プローブ電流(測
定信号)Iaの繰返回数は、信号発生指示信号1回当た
り、1〜256回である。この繰返回数も測定者がキー
ボード1を用いて任意に設定できるようにしても良い。
繰返回数は、多いほど精度が高くなるが、微小電流とは
言え、長時間連続して人体に流した場合、人体への影響
を考慮して、1〜256回が好ましい。
【0033】インパルス信号を用いた場合には少ない時
間間隔(0.1μsec程度)にエネルギーが集中する
のに対して、M系列信号を用いたプローブ電流は、多く
の周波数成分を含むにもかかわらず1msec程度にエ
ネルギーが分散するため、生体を負傷することなく、ま
た、脈や呼吸の周期より十分に短い時間間隔で発生する
ので、これらの影響を受けることもない。さらに、例え
ば、デューティ50%の矩形波信号の場合、周波数スペ
クトルの振幅は低周波では大きく、高周波で小さいの
で、SN比の周波数特性が高周波領域で劣化するのに対
して、M系列信号は、周波数スペクトルの振幅が全周波
数領域にわたって略フラットであるので、SN比の周波
数特性も略フラットである。なお、M系列信号の詳細に
ついては、R.C.Dixon著、「スペクトラム拡散通信方
式」(P56〜P89)を参照されたい。
【0034】差動増幅器81は、2つの針状電極12b
(第3の電極),12c(第4の電極)間の電位(電位
差)を検出する。すなわち、差動増幅器81は、上記プ
ローブ電流Iaが被験者の体Bに投入されると、針状電
極12bと12c間の電圧Vpを検出し、LPF82へ
入力することになる。この電圧Vpは、針状電極12b
と針状電極12cとの間における被験者の体Bの生体電
気インピーダンスによる電圧降下である。
【0035】LPF82は、上記電圧Vpから高周波の
ノイズを除去し、A/D変換器83へ供給する。LPF
82のカットオフ周波数は、A/D変換器83のサンプ
リング周波数の半分より低い。これにより、A/D変換
器83によるA/D変換処理で発生する折り返し雑音が
除去される。A/D変換器83は、CPU3からデジタ
ル変換信号Sdが供給される度に、上記ノイズが除去さ
れた電圧Vpを所定のサンプリング周期でデジタル信号
に変換し、デジタル化された電圧Vpをサンプリング周
期毎にサンプリングメモリ84へ供給する。
【0036】I/V変換器91は、2つの針状電極12
a,12d間に流れる電流を検出して電圧に変換する。
すなわち、I/V変換器91は、プローブ電流Iaが被
験者の体Bに投入されると、プローブ電流Iaを検出
し、電圧Vcに変換した後、LPF92へ供給する。
【0037】LPF92は、入力された電圧Vcから高
周波のノイズを除去し、A/D変換器93へ供給する。
LPF92のカットオフ周波数は、A/D変換器93の
サンプリング周波数の半分より低い。この場合も、A/
D変換器93によるA/D変換処理で発生する折り返し
雑音が除去される。A/D変換器93は、CPU3から
デジタル変換信号Sdが供給される度に、上記ノイズが
除去された電圧Vcを所定のサンプリング周期でデジタ
ル信号に変換し、デジタル化された電圧Vcをサンプリ
ング周期毎にサンプリングメモリ94へ供給する。
【0038】CPU3は、ROM5に記憶された処理プ
ログラムにしたがって、上述した測定処理部2による測
定を開始し、所定のサンプリング周期で、検出電圧V
p,Vcを所定の回数サンプリングした後、測定を停止
する制御を行う他、以下の処理を行う。すなわち、CP
U3は、まず、サンプリングメモリ84,94に格納さ
れた、時間の関数である電圧Vp,Vcを逐次読み出し
てそれぞれフーリエ変換処理により、周波数の関数であ
る電圧Vp(f),Vc(f)(fは周波数)に変換し
た後、平均化を行い、周波数毎の生体電気インピーダン
スZ(f){=Vp(f)/Vc(f)}を算出する。
【0039】次に、CPU3は、得られた周波数毎の生
体電気インピーダンスZ(f)に基づいて、最小二乗法
の演算手法を駆使して、図6に示されるようなインピー
ダンス軌跡Dを求め、得られたインピーダンス軌跡Dか
ら、被験者の体Bの周波数0時の生体電気インピーダン
スR0と、周波数無限大時の生体電気インピーダンスR
∞とを算出し、算出結果から、被験者の体Bの細胞内液
抵抗と細胞外液抵抗とを算出する。
【0040】実際の人体の組織では、色々な大きさの細
胞が不規則に配置されているので、実際に近い電気的等
価回路は、図7に示すように、時定数τ=Cmk・Rikを
有する容量と抵抗との直列接続素子が分布している分布
定数回路で表される(Reは細胞外液抵抗、Rikは各細
胞の細胞内液抵抗、Cmkは各細抱の細胞膜容量であ
る)。したがって、この実施例では、実際に近い電気的
等価回路(図7参照)を採用して、細胞内液抵抗と細胞
外液抵抗とを求めることとしたので、人体のインピーダ
ンス軌跡Dは、図6に示すように、中心が実軸より上が
った円弧となる。
【0041】次に、算出された細胞内液抵抗と細胞外液
抵抗、及びキーボード1から入力された被験者の身長、
体重、性別及び年齢等の人体特徴データ等に基づいて、
予め処理プログラムの中に組み込まれてある身体組成推
定式を駆使して、被験者の体Bの体脂肪率、脂肪重量、
除脂肪体重、細胞内液量、細胞外液量及びこれらの総和
たる体内水分量(体液量)の各量を算出する。そして、
算出された各データを表示コントローラと表示器(例え
ばLCD)とからなる表示部4に表示する。
【0042】次に、CPU3は、全測定時間Tが経過し
たか否かを判断し、経過したとの結論が得られれば、以
後の測定処理を終了し、経過していなければ、測定間隔
に相当する時間tが経過するのを待った後、再び同様の
測定処理を開始する。そして、上述の処理を、全測定時
間Tが経過するまで繰り返す。
【0043】このように、この例の構成によれば、プロ
ーブ電流Iaとして、多くの周波数成分を含むにもかか
わらず1msec程度にエネルギーが分散し、しかも、
周波数スペクトルの振幅が全周波数領域にわたって略フ
ラットなM系列信号を用いているので、内臓の腫れ部分
の水分分布の測定において、生体を損傷することもな
く、また、呼吸や脈による影響を取り除くことができ、
全周波数領域にわたってSN比の良い計測が可態であ
る。さらに、測定信号は、シフトレジスタ及び複数個の
論理回路のみから生成でき、構成が非常に簡単になる。
【0044】また、最小二乗法によるカーブフィッティ
ングの手法を用いて、周波数無限大時の生体電気インピ
ーダンスが求められるので、浮遊容量や外来ノイズの影
響を回避でき、細胞膜の容量成分を含まず、純粋な細胞
外液抵抗と細胞内液抵抗とを求めることができる。さら
に、針状電極12a〜12dと回路素子73,81,9
1との間に、カップリングコンデンサ74,80a,8
0b,90を介挿したので、生体に流れ込んだり、生体
中に流れている電流の直流分をカットでき、生体にとっ
ても装置にとっても安全である。
【0045】さらに、測定信号発生器72の出力抵抗を
発生する信号周波数のすべての領域にわたって10kΩ
以上とすると共に、LPF73と針状電極12aとの間
にカップリングコンデンサ74を介挿したので、針状電
極12aを実質的に定電流源とみなすことができ、生体
電気インピーダンス(1kΩ程度)によってプローブ電
流Iaの電流値が変化することがなく、生体に流れる電
流の最大値が決まり、生体にとって安全である。したが
って、被験者の内蔵の状態を一段と正確にかつ安全に推
計できる。このように、内臓の生体電気インピーダンス
を測定して、内臓の腫れ部分の水分を測定することがで
きるので、内臓の炎症度(腫れの状態)を知ることがで
きる。
【0046】以上、この発明の実施例を図面を参照して
詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施例に限ら
れるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更があってもこの発明に含まれる。例えば、生
体電気インピーダンス測定装置と針状電極とを同軸ケー
ブルにより接続するように構成したが、通常の導線を使
用して接続してもよい。
【0047】また、上記実施の形態では、絶縁部材と針
状電極を嵌合させて絶縁部材に針状電極を保持する場合
について説明しているが、本発明においては、絶縁部材
に針状電極を保持させる構成については特に制限はな
い。また、プローブ電極にカバー部材を設ける場合、カ
バー部材に対してプローブ電極を進退させる構成につい
てもスライドつまみに限定されない。
【0048】また、上記実施の形態では、4本の針状電
極を用いて4端子法により生体電気インピーダンスを測
定して水分の測定を行う場合について説明しているが、
本発明においては、プローブ電流Iaの入出力及び電圧
測定用に2本の針状電極を用いて、その間の電圧と電流
から2端子法により生体電気インピーダンスを測定して
水分の測定を行うようにしても良い。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電気特性
測定装置は、針状電極を突き刺すだけで、内臓の生体電
気インピーダンスを測定して、細胞外液量を測定するこ
とができるので、内臓の炎症度(腫れの状態)を簡単に
知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電気特性測定装置
である生体電気インピーダンス測定装置の電気的構成を
示すブロック図である。
【図2】図1に示す生体電気インピーダンス測定装置の
使用の状態を模式的に示す図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る電気特性測定装置
のプローブ電極を示す図であり、(a)は斜視図であ
り、(b)は針状電極の貫挿部分の拡大図である。
【図4】本発明の他の実施の形態に係る電気特性測定装
置のプローブ電極を示す図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る電気特性測定装
置のプローブ電極を示す図であり、(a)は電極未使用
時を示す図であり、(b)は電極使用時を示す図であ
る。
【図6】人体のインピーダンス軌跡を示す図である。
【図7】人体の組織内細胞の実際に近い電気的等価回路
図である。
【符号の説明】
1 キーボード 3 CPU(演算手段) 4 表示部 11 絶縁部材(円柱状部材) 12a〜12d 針状電極 13,21b 凸部 14 溝部 21 絶縁部材 21a 筒部 31 カバー部材 31a 貫挿穴 72 測定信号発生器 (信号発生手段の一部) 72a 変調器(信号発生手段の一部) 73 LPF(信号発生手段の一部) 81 差動増幅器(電圧測定手段の一部) 82 LPF(電圧測定手段の一部) 83 A/D変換器(電圧測定手段の一部) 84,94 サンプリングメモリ 91 I/V変換器(電流測定手段の一部) 92 LPF(電流測定手段の一部) 100 生体電気インピーダンス測定装置 Hc,Hp,Lc,Lp 端子

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定信号を生成する信号発生手段と、 被験者の内蔵に刺して前記測定信号を内蔵に投入する針
    状電極と、 該針状電極に流れる電流を測定する電流測定手段と、 前記被験者の内蔵の所定の部位間で発生する電位差を測
    定する電圧測定手段と、 前記電流測定手段によって測定された電流値と前記電圧
    測定手段によって測定された電圧値とから生体電気イン
    ピーダンスを演算する演算手段と、を備えることを特徴
    とする電気特性測定装置。
  2. 【請求項2】 前記針状電極は、絶縁体である円柱状部
    材に貫通して挿入されていることを特徴とする請求項1
    記載の電気特性測定装置。
  3. 【請求項3】 前記針状電極は、電圧測定のためのもの
    を含めて4本以上あることを特徴とする請求項1又は2
    記載の電気特性測定装置。
  4. 【請求項4】 前記絶縁部材は、前記絶縁部材から突出
    するように設けられ、前記針状電極の周面を覆う筒部を
    有することを特徴とする請求項2記載の電気特性測定装
    置。
  5. 【請求項5】 電極使用時に前記針状電極を突出させ、
    電極未使用時に前記針状電極を覆うカバー部材を備える
    ことを特徴とする請求項2記載の電気特性測定装置。
  6. 【請求項6】 被験者の内臓に刺して測定信号を内蔵に
    投入する2本の第1針状電極と、 被験者の内蔵に刺して内蔵の所定の部位間で発生する電
    位差を出力する2本の第2針状電極と、 これら4本の針状電極を直線状に並べてそれぞれ貫通し
    て挿入する絶縁体である円柱状部材と、を備えることを
    特徴とする電気特性測定用プローブ。
  7. 【請求項7】 前記絶縁部材は、前記絶縁部材から突出
    するように設けられ、前記針状電極の周面を覆う筒部を
    有することを特徴とする請求項6記載の電気特性測定用
    プローブ。
  8. 【請求項8】 電極使用時に前記針状電極を突出させ、
    電極未使用時に前記針状電極を覆うカバー部材を備える
    ことを特徴とする請求項6記載の電気特性測定用プロー
    ブ。
JP2000055816A 2000-03-01 2000-03-01 電気特性測定装置及び電気特性測定用プローブ Withdrawn JP2001238862A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000055816A JP2001238862A (ja) 2000-03-01 2000-03-01 電気特性測定装置及び電気特性測定用プローブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000055816A JP2001238862A (ja) 2000-03-01 2000-03-01 電気特性測定装置及び電気特性測定用プローブ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001238862A true JP2001238862A (ja) 2001-09-04

Family

ID=18576876

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000055816A Withdrawn JP2001238862A (ja) 2000-03-01 2000-03-01 電気特性測定装置及び電気特性測定用プローブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001238862A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007203039A (ja) * 2006-02-04 2007-08-16 F Hoffmann-La Roche Ag インピーダンス測定機構を有する穿刺装置
WO2008095108A1 (en) * 2007-02-01 2008-08-07 Ls Biopath, Inc. Electrical systems for detection and characterization of abnormal tissue and cells
KR101288400B1 (ko) 2012-07-10 2013-08-02 주식회사 유엑스엔 혈당측정 방법 및 이를 이용한 혈당 측정 시스템 및 장치
US9554743B2 (en) 2007-02-01 2017-01-31 Ls Biopath, Inc. Methods for optical identification and characterization of abnormal tissue and cells
JP2019187697A (ja) * 2018-04-23 2019-10-31 日本光電工業株式会社 検査装置、弾性部材、及び入力箱

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007203039A (ja) * 2006-02-04 2007-08-16 F Hoffmann-La Roche Ag インピーダンス測定機構を有する穿刺装置
WO2008095108A1 (en) * 2007-02-01 2008-08-07 Ls Biopath, Inc. Electrical systems for detection and characterization of abnormal tissue and cells
US8417328B2 (en) 2007-02-01 2013-04-09 Ls Biopath, Inc. Electrical systems for detection and characterization of abnormal tissue and cells
US8437845B2 (en) 2007-02-01 2013-05-07 Ls Biopath, Inc. Electrical methods for detection and characterization of abnormal tissue and cells
US8865076B2 (en) 2007-02-01 2014-10-21 Ls Biopath, Inc. Methods for detection and characterization of abnormal tissue and cells using an electrical system
US9554743B2 (en) 2007-02-01 2017-01-31 Ls Biopath, Inc. Methods for optical identification and characterization of abnormal tissue and cells
US9566030B2 (en) 2007-02-01 2017-02-14 Ls Biopath, Inc. Optical system for detection and characterization of abnormal tissue and cells
KR101288400B1 (ko) 2012-07-10 2013-08-02 주식회사 유엑스엔 혈당측정 방법 및 이를 이용한 혈당 측정 시스템 및 장치
WO2014010790A1 (ko) * 2012-07-10 2014-01-16 주식회사 유엑스엔 혈당측정 방법 및 이를 이용한 혈당 측정 시스템 및 장치
JP2019187697A (ja) * 2018-04-23 2019-10-31 日本光電工業株式会社 検査装置、弾性部材、及び入力箱
JP7131948B2 (ja) 2018-04-23 2022-09-06 日本光電工業株式会社 検査装置、弾性部材、及び入力箱
US11589791B2 (en) 2018-04-23 2023-02-28 Nihon Kohden Corporation Measuring apparatus, elastic member, and input box

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH1014898A (ja) 生体電気インピーダンス測定装置
US5335668A (en) Diagnostic impedance measuring system for an insufflation needle
US5339827A (en) Acupuncture system and method
JP2006507057A (ja) 多周波式生体インピーダンス測定法
CN107233664B (zh) 一种基于针刺穴位阻抗的电针治疗系统
JP2001321352A (ja) 電気特性測定装置
CN101547637B (zh) 检测疼痛/觉醒积分值
JP2003116805A (ja) 電気特性測定装置
US20220280229A1 (en) Variable impedance paths for delivery of electric fields
JPH0951884A (ja) 体脂肪測定装置
JP2001238862A (ja) 電気特性測定装置及び電気特性測定用プローブ
JP2001321350A (ja) 電気特性測定装置
JP3234094B2 (ja) 皮膚インピーダンスの測定装置
JP2001245866A (ja) 電気特性測定装置
JP2001212101A (ja) 電気特性測定装置
Schaefer et al. Comparison of electrodermal constant voltage and constant current recording techniques using the phase angle between alternating voltage and current
JP2001321353A (ja) 電気特性測定装置
JP3369829B2 (ja) 水分測定装置
JP2001276008A (ja) 脂肪細胞測定装置及び脂肪細胞測定方法
JP2001212100A (ja) 電気特性測定装置
JP2001212094A (ja) 電気特性測定装置の校正器
JP3819611B2 (ja) 身体組成推計装置
KR100447827B1 (ko) 생체전기 임피던스법에 의한 맥진기
JP2001228012A (ja) 体重表示装置
JP2001170019A (ja) 電気特性測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061201

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090209