JP6925544B2 - 接触状態認識装置及びロボットシステム - Google Patents

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Description

本発明は、物体との接触状態を認識する接触状態認識装置及びロボットシステムに関する。
近年、産業用ロボットは、従来のような繰り返し同じ物体を運ぶような作業ではなく、多品種に柔軟に対応することが求められる。特にロボットハンドは、従来は物体ごとに最適なものを設計し活用してきたが、1つのロボットハンドで複数の物体に対応可能なことが求められる。1つのロボットハンドで複数の物体に対応する方法の1つに、物体と当接する部分に柔軟素材を用いる方法がある。物体に当接する柔軟部が物体に倣うことによって、1つのロボットハンドで様々な形状の物体に対応することが可能である。一方で、当接する部分が柔軟である場合、ロボットハンドがどのような把持力で物体を把持しているか不確定であり、運搬、組み立てなどを行うことが困難となる。
柔軟部にかかった力を推定する方法として、物体と当接する部分に磁石及びホール素子を備え、外力が加わることでホール素子と磁石の位置関係が変化する構造とし、ホール素子の検出値から外力を推定する方法がある。特許文献1には、センサ装置が、磁性粒子を内部に分散した柔軟構造部の中央部にホール素子、及び柔軟構造部の上下に電磁石を備え、ホール素子が検出した磁場の変化量に応じて外力を推定する技術が開示されている。
国際公開第2014/203446号
ロボットハンドが基板などの薄物の物体の側面を持って搬送、組み立てなどを実行するシーンでは、物体の把持力だけでなく、ロボットハンドと物体との接触角度を含めた接触状態を表す把持姿勢を正確に把握することが望まれる。ロボットハンドが物体をどのように把持しているかを把握しなければ、把持後の作業を継続することが難しいからである。しかしながら、特許文献1に記載のセンサ装置では、物体を把持したときの姿勢を推定することはできない。そのため、組み立て工程などに適用されても作業を継続することが難しい、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、物体と接触した際の接触状態を認識可能な接触状態認識装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ロボットに取り付けられ、物体と接触した際の接触状態を認識する接触状態認識装置である。接触状態認識装置は、ロボットに取り付けられる剛体部と、剛体部に取り付けられる磁気センサと、剛体部に取り付けられ、物体と接触した際に変形する柔軟部と、を備える。柔軟部は、互いに異なる位置に複数の磁石を内包する。磁気センサは、互いに異なる方向の2つの検出軸を少なくとも有し、複数の磁石による検出軸の方向の磁界の強さを検出軸毎に検出する。
本発明によれば、接触状態認識装置は、物体との接触状態を認識できる、という効果を奏する。
実施の形態1に係る接触状態認識装置を備えたロボットハンドの構成の一例を示す概略図 実施の形態1に係る接触状態認識装置を備えるロボットハンドがワークである把持物体を把持する際の接触状態の第1の例を示す図 実施の形態1に係る接触状態認識装置を備えるロボットハンドがワークである把持物体を把持する際の接触状態の第2の例を示す図 実施の形態1に係る接触状態認識装置の構成の一例を示す図 実施の形態1に係る接触状態認識装置における接触部の構成の一例を示す上面図及び側面図 実施の形態1に係る接触状態認識装置を備えたロボットシステムの構成例を示す図 実施の形態1に係る接触状態推定部が保持する、接触角度と磁気センサで検出される磁界の強さの変化量との関係を表すモデルの一例を示す模式図 実施の形態1に係る接触状態推定部が接触部と把持物体との接触状態を推定する動作を示すフローチャート 実施の形態1に係る接触状態認識装置の接触状態推定部が備える処理回路をプロセッサおよびメモリで構成する場合の例を示す図 実施の形態1に係る接触状態認識装置の接触状態推定部が備える処理回路を専用のハードウェアで構成する場合の例を示す図 実施の形態1に係る接触状態認識装置を備えたロボットハンドの構成の他の例を示す概略図 実施の形態2に係る接触状態認識装置の構成の一例を示す図 実施の形態2に係る接触状態認識装置における接触部の構成の一例を示す上面図及び側面図 実施の形態3に係る接触状態認識装置の構成の一例を示す図 実施の形態3に係る接触状態認識装置における接触部の構成の一例を示す上面図及び側面図 実施の形態4に係る接触状態認識装置の構成の一例を示す図
以下に、本発明の実施の形態に係る接触状態認識装置及びロボットシステムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る接触状態認識装置100aを備えたロボットハンド10の構成の一例を示す概略図である。図2は、実施の形態1に係る接触状態認識装置100aを備えるロボットハンド10がワークである把持物体20を把持する際の接触状態の第1の例を示す図である。図3は、実施の形態1に係る接触状態認識装置100aを備えるロボットハンド10がワークである把持物体20を把持する際の接触状態の第2の例を示す図である。把持物体20は、ロボットハンド10の把持対象となる物体である。ロボットハンド10は、指部11a,11bを有するロボットである。ロボットハンド10は、指部11a及び指部11bの間隔を調整することで把持物体20を把持する。
図1から図3の例では、ロボットハンド10は、2つの接触状態認識装置100aを備える。接触状態認識装置100aは、把持物体20と接触した際の接触状態を認識する。接触状態認識装置100aは、接触部110aと、接触状態推定部150aとを備える。接触部110aは、指部11a,11bの内側にそれぞれに設置される。具体的には、接触部110aは、指部11aと把持物体20とが当接する部位、及び指部11bと把持物体20とが当接する部位に備えられる。すなわち、接触部110aは、ロボットハンド10が把持物体20を把持する部位に取り付けられる。ロボットハンド10は、接触部110aを介して把持物体20を把持することになる。なお、把持物体20を把持する際に接触するなどの問題が無ければ、接触状態推定部150aを指部11a,11bの内側にそれぞれに設置してもよい。
接触状態推定部150aは、接触部110aと電気的に接続され、接触部110aから出力される情報に基づいて、接触部110aと把持物体20との接触状態を推定する。具体的には、接触状態推定部150aは、接触部110aが備える図示しない磁気センサで検出された各検出軸方向の磁界の強さに基づいて、接触部110aと把持物体20との接触角度を含む接触状態を推定する。接触部110aと把持物体20との接触状態は、指部11a,11bと把持物体20との接触状態を表し、ロボットハンド10と把持物体20との接触状態を表す。接触状態は、少なくとも接触角度を含む。接触状態は、接触力、すなわち把持力を含んでも良い。
図1から図3において、把持方向をz軸方向とし、z軸に垂直な方向をx軸方向及びy軸方向とする。ここで、把持方向とは、ロボットハンド10が把持物体20を把持するために指部11a及び11bの間隔を調整する際、指部11a及び11bが把持物体20に近付く方向を表す。すなわち、把持方向は、ロボットハンド10が把持物体20を把持する際に、接触部110aが把持物体20に近付く方向を表す。ロボットハンド10が把持物体20を把持する際、指部11aに設置される接触部110aが把持物体20に近付く方向を+z方向とし、指部11bに設置される接触部110aが把持物体20に近付く方向を−z方向とする。したがって、指部11aに設置される接触部110aの把持方向は+z方向となり、指部11bに設置される接触部110aの把持方向は−z方向となる。
一方、接触部110aを基準として考えると、接触部110aに対する把持物体20の接触方向が定義される。前述の通り、把持方向は、ロボットハンド10が把持物体20を把持する際、接触部110aが移動する方向である。これに対して、接触方向は、ロボットハンド10が把持物体20を把持する際、把持物体20が接触部110aに近付く方向である。すなわち、接触方向は、ロボットハンド10が把持物体20を把持する際、接触部110aの位置を基準とした、把持物体20の相対的な移動方向である。接触方向は、把持方向とは逆方向となる。ロボットハンド10が把持物体20を把持する際、把持物体20は接触部110aに押し込まれることになるので、接触方向は把持物体20が接触部110aに押し込まれる方向と言うこともできる。ロボットハンド10が把持物体20を把持する際、指部11aに設置される接触部110aに対する把持物体20の接触方向は−z方向となり、指部11bに設置される接触部110aに対する把持物体20の接触方向は+z方向となる。
また、y軸方向は、指部11a,11bの長さ方向を表し、z軸方向及びx軸方向と直交する方向である。y軸方向については、指部11a,11bの先端に向かう方向を−y方向とし、反対方向を+y方向とする。x軸方向は、指部11a,11bの幅方向を表し、z軸方向及びy軸方向と直交する方向である。x軸方向については、図1から図3において紙面の手前の方向を+x方向とし、反対方向を−x方向とする。x軸方向、y軸方向及びz軸方向は、以降の図でも同様である。
接触角度は、把持物体20の接触面の基準方向が、xy平面においてどのような角度で接触部110aに接触しているかを表す。把持物体20の接触面とは、接触部110aに接触している把持物体20の面である。言い換えると、把持物体20の接触面は、把持物体20が有する面のうち、ロボットハンド10に把持される面であり、把持物体20の把持面と呼ばれても良い。ここでは、把持物体20は、底面及び側面が長方形の板状の物体であるものとする。また、ロボットハンド10は、把持物体20の側面を把持するものとする。また、基準方向は、把持物体20の接触面である側面の長手方向であるとする。図2では、接触面の長手方向がx軸方向となっており、図3では、接触面の長手方向がy軸方向となっている。
なお、図1では、指部11a,11bの両方に接触状態認識装置100aを設置したが、その限りではなく、指部11a,11bのいずれか一方のみに設置しても構わない。把持物体20は形状が既知であれば物体形状は問わず、例えば、組み立ての際に繊細な作業を要する薄い基板のようなものなどが典型的である。基板は、電子部品などが実装されるプリント基板である。また、ロボットハンド10の形状は一例を図示しており、二指のものに限定されない。
図4は、実施の形態1に係る接触状態認識装置100aの構成の一例を示す図である。また、図5は、実施の形態1に係る接触状態認識装置100aにおける接触部110aの構成の一例を示す上面図及び側面図である。なお、図4及び図5では、接触部110aの構成を説明するため、後述する柔軟部112aを透視した図としている。以降の図においても同様とする。図5において、上の図が上面図であり、下の図が側面図である。上面図は、z軸方向からxy平面を見たときの図となる。また、側面図は、y軸方向からxz平面を見たときの図となる。図5は、接触部110aに把持物体20が接触していない状態における各構成要素の配置を表している。図5は、指部11aに設置される接触部110aを表している。指部11bに設置される接触部110aも構成は同様であるが、+z方向が逆方向になる。図5において、接触部110aに対する把持物体20の接触方向は−z方向となる。
接触部110aは、柔軟部112aと、磁気センサ113aと、4つの磁石114a〜114dと、剛体部116とを備える。剛体部116は、剛性を有する平板である。剛体部116は、ロボットハンド10に取り付けられる。接触部110aがロボットハンド10の指部11aに設置される際には、剛体部116の底面117と、指部11aの表面とが接触する。したがって、剛体部116の上面及び底面117は、接触方向である−z方向に対して直角となる。すなわち、剛体部116の上面及び底面117は、xy平面と平行となる。同様に、接触部110aがロボットハンド10の指部11bに設置される際には、剛体部116の底面117と、指部11bの表面とが接触する。したがって、剛体部116の上面及び底面117は、接触方向である+z方向に対して直角となる。すなわち、剛体部116の上面及び底面117は、xy平面と平行となる。
剛体部116の上面には、磁気センサ113aが固定される。磁気センサ113aは、剛体部116に取り付けられる。磁気センサ113aは、互いに異なる方向の2つ以上の検出軸を有し、それぞれの検出軸の方向の磁界の強さを検出する。すなわち、磁気センサ113aは、2つの方向の磁界に対してそれぞれ感度を有する。磁界の強さは、例えば、磁束密度として検出する。なお、磁気センサ113aで検出される磁界の強さは、絶対値だけではなく、検出軸のどちら向きの磁界なのかの情報も含んでも良い。言い換えると、磁気センサ113aで検出される磁界の強さは、正負の情報を含んでも良い。磁気センサ113aは、例えば、ホール素子を用いて実現することができる。剛体部116の上面には、柔軟部112aが取り付けられる。なお、柔軟部112aは、剛体部116の上面に直接取り付けられても良いし、他の部材を介して取り付けられても良い。磁気センサ113aは、剛体部116に対して固定されていれば、柔軟部112aに内包されていても良いし、柔軟部112aと剛体部116との間にあっても良い。磁気センサ113aは、接触状態推定部150aと接続され、検出値を接触状態推定部150aに出力する。
柔軟部112aは、把持物体20との接触に伴って変形するような弾性率を有する弾性体で構成される。柔軟部112aの上面115が、把持物体20と接触する接触部110aの接触面となる。柔軟部112aの上面115は、剛体部116に対向する柔軟部112aの底面と反対側の面となる。すなわち、柔軟部112aは、剛体部116に取り付けられる。また、柔軟部112aは、互いに異なる位置に複数の磁石を内包する。具体的には、図4および図5の例では、柔軟部112aは、内部に4つの磁石114a〜114dを備える。なお、柔軟部112aが内包する磁石は必ずしも4つである必要はなく、柔軟部112aの内部には2つの磁石からなる磁石の組がn組あればよい。nは2以上の整数とする。図5の例では、磁石114aと磁石114bとの組を磁石の第1の組とし、磁石114cと磁石114dとの組を磁石の第2の組とする。
接触状態推定部150aは、磁気センサ113aの各検出軸で検出された磁界の強さの検出値に基づいて、接触部110aと把持物体20との接触角度及び接触力を推定する。接触部110aと把持物体20との接触角度及び接触力の部分については、柔軟部112aと把持物体20との接触角度及び接触力と読み替えることも可能である。
柔軟部112aは、把持物体20との接触に伴って変形するような弾性率を持つ弾性体で構成される。弾性体の素材は、例えば、ウレタン、シリコンなどが考えられる。素材の選定は磁性を持たないものであれば良く、把持物体20に応じて適切な柔らかさの素材を選定することによって、あらゆる物体に対して接触状態の検出が可能となる。また弾性体はよりやわらかいものを選ぶことによって、弱い接触力の場合でも十分に変形し、感度良く接触状態の認識ができる。加えて、柔軟部112aの形状は、図5では円筒形を例示したがこの限りではなく、直方体でも良いし、または指部11a,11bの形状に合わせた複雑な形状でも構わない。
磁気センサ113aは、接触方向に対して直角な剛体部116の上面に固定されている。磁気センサ113aの持つ複数の検出軸のうち、少なくとも2つの検出軸が、剛体部116の底面117と平行な2軸であるものとする。すなわち、磁気センサ113aは、接触部110aに対する把持物体20の接触方向に対して直角となる2つの検出軸を少なくとも有し、2つの検出軸の方向の磁界の強さを検出軸毎に検出する。磁界の強さは、柔軟部112aに内包される複数の磁石によるものである。ここでは、磁気センサ113aは、2つの検出軸を有し、x軸方向の磁界の強さと、y軸方向の磁界の強さとを検出するものとする。また、磁気センサ113aの検出軸の数が多いほど、正確に接触状態を判定できるようになる。一方、磁気センサ113aが有する各検出軸が互いに直角であれば、より少ない検出軸で正確に接触角度を検出することが可能となる。
磁石114a〜114dは、磁気センサ113aの基準点から、接触方向に平行な方向に、接触部110aの接触面に向かって規定された量だけオフセットした位置を磁石の配置の中心点として、接触方向に対して直角となる平面上に配置される。すなわち、磁石114a〜114dは、磁気センサ113aの基準点から、z軸方向に、柔軟部112aの上面115に向かって規定された量だけオフセットした位置を磁石の配置の中心点として、xy平面と平行となる平面上に配置される。つまり、接触部110aに把持物体20が接触していない状態において、複数の磁石は、磁気センサ113aの2つの検出軸を含む平面に対して磁化方向が平行となるように配置される。また、磁気センサ113aの2つの検出軸を含む平面に対して直角な方向を接触方向とすると、接触部110aに把持物体20が接触していない状態において、磁気センサ113aと磁石114a〜114dとは接触方向で異なる位置に配置されることになる。
なお、磁石114a〜114dは、必ずしもxy平面と平行となる平面上に配置される必要はない。また、磁石の配置の中心点は、異なる位置であっても良い。しかし、接触状態の推定精度を向上するためには、磁石114a〜114dは、磁気センサ113aの基準点からz軸方向に規定された量だけオフセットした位置を磁石の配置の中心点として、xy平面と平行となる平面上に配置されることが望ましい。接触部110aに把持物体20が接触していない状態において、磁石114a,114bは、磁石の配置の中心点に対して点対称となる位置に配置される。同様に、接触部110aに把持物体20が接触していない状態において、磁石114c,114dは、磁石の配置の中心点に対して点対称となる位置に配置される。磁気センサ113aの基準点は、検出軸の交点すなわち検出軸の原点とする。磁気センサ113aの基準点は、磁気センサ113aの幾何学的な中央点としても良い。
また、磁石114a〜114dは、磁石の配置の中心点を中心とする円周上に2n個が等間隔で配置されることが望ましい。すなわち、接触部110aに把持物体20が接触していない状態において、磁石の組のそれぞれを構成する2つの磁石は、磁石の配置の中心点を中心とした円周上に配置される。このように磁石114a〜114dを配置することで、接触状態推定部150aでの接触状態の推定精度の向上が期待できる。また、磁石114a〜114dは、各磁石の磁化方向が接触方向と直交するように配置される。さらに、対向する磁石は、同一の磁極が同じ方向を向くように配置される。すなわち、接触部110aに把持物体20が接触していない状態において、磁石の組のそれぞれを構成する2つの磁石は、同一の磁極が同一方向を向くように配置される。
前述のように、接触部110aでは、対向する2つの磁石によって1つの磁石の組を形成する。図5では、2つの磁石の組が配置されている。磁石の配置の中心点を挟んでy軸方向に配列される磁石114aと磁石114bとが磁石の第1の組を形成する。また、磁石の配置の中心点を挟んでx軸方向に配列される磁石114cと磁石114dとが磁石の第2の組を形成する。すなわち、第1の組の2つの磁石114a,114bを結ぶ線分と、第2の組の2つの磁石114c,114dを結ぶ線分とは直交する。磁石の組のそれぞれにおいて、磁石の組を構成する2つの磁石の位置を結ぶ線分は、互いに異なる方向となる。また、接触部110aに把持物体20が接触していない状態において、磁石の第1の組を構成する2つの磁石114a,114bの磁化方向と、磁石の第2の組を構成する2つの磁石114c,114dの磁化方向とが直交するように磁石が配置される。
磁石の第1の組を構成する各磁石114a,114bは、主にy軸方向の磁界を磁気センサ113aの配置位置に発生させる。一方、磁石の第2の組を構成する各磁石114c,114dは、主にx軸方向の磁界を磁気センサ113aの配置位置に発生させる。すなわち、磁石の第1の組が発生させる磁界は、磁石の第2の組が発生させる磁界と比較して、y軸方向の成分が大きい。一方、磁石の第2の組が発生させる磁界は、磁石の第1の組が発生させる磁界と比較して、x軸方向の成分が大きい。磁石の組のそれぞれは、磁気センサ113aが取り付けられた位置において互いに異なる方向の磁界を発生させる。また、磁石114a,114bのS極は同じ方向を向き、磁石114c,114dのS極は同じ方向を向く。図4及び図5では、磁石114a〜114dの着色部分の方をS極とし、白い部分をN極としている。磁石の組を形成し、対向する2つの磁石の間の距離は、把持物体20の接触面の短辺の長さより長く、把持物体20の接触面の長辺の長さより短くなることが望ましい。したがって、対向する2つの磁石の間の距離は、把持物体20の形状に合わせて適切な長さが選択されることが望ましい。このように接触部110aに磁石114a〜114dを配置することで、接触状態推定部150aでの接触状態の推定精度の向上が期待できる。
本実施の形態の接触部110aにおいて、磁気センサ113aは、接触方向から見たときに、磁石の第1の組を形成する2つの磁石114a,114bを結ぶ線分と、磁石の第2の組を形成する2つの磁石114c,114dを結ぶ線分との交点に配置される。磁石の第1の組を形成する2つの磁石114a,114bを結ぶ線分と、磁石の第2の組を形成する2つの磁石114c,114dを結ぶ線分とは直交している。磁気センサ113aは、各磁石の組の磁界の強さを検出できるように、互いに直交する2つの検出軸を有する。また、本実施の形態の接触部110aにおいて、磁石の第1の組を形成する2つの磁石114a,114bの配列方向と、磁気センサ113aの検出軸のうちの1つの検出軸の方向とが一致する。また、磁石の第2の組を形成する2つの磁石114c,114dの配列方向と、磁気センサ113aの検出軸のうちの他の1つの検出軸の方向とが一致する。接触状態認識装置100aでの接触状態の推定精度を向上するためには、このように接触部110aに磁気センサ113a及び磁石114a〜114dを配置することが望ましい。
磁石114a〜114dの種類は問わず、例えば、磁束密度が高く、非常に強い磁力を持つことが特徴であるネオジム磁石など、小型で磁力が強いものを選定することが好ましい。なお、図4及び図5では、一例として4つの磁石を用いた場合の設置を例示した。
次に、本実施の形態の接触状態認識装置100aの動作について説明する。図6は、実施の形態1に係る接触状態認識装置100aを備えたロボットシステム1の構成例を示す図である。ロボットシステム1は、ロボット2と、ロボット制御装置3とを備える。ロボット2は、ロボットアーム30を備え、ロボットアーム30にはロボットハンド10が取り付けられている。ロボットハンド10には2つの接触状態認識装置100aが設置されている。ロボットシステム1は、把持物体20を把持する部位に、接触状態認識装置100aが取り付けられたロボットハンド10を備え、ロボットハンド10が把持物体20を把持した際の把持姿勢を認識するシステムである。ロボットシステム1は、接触状態認識装置100aの認識結果に応じて動作を切り替えることができる。
まず、ロボット制御装置3の制御にしたがって、ロボットハンド10が把持物体20を把持することで、接触部110aの柔軟部112aが変形する。ロボット制御装置3は、把持物体20からの反力が一定値に達した場合、閉じ幅が一定値に達した場合などに把持の終了判定をする。この結果、把持物体20の落下及びロボットハンド10の指部11a,11bの変形なく把持物体20を把持することができる。一方、ロボットハンド10が把持物体20を把持しても、剛体部116は変形しない。したがって、剛体部116に固定された磁気センサ113aの位置は変化しない。
なお、接触部110aにおいて、磁気センサ113aの基準点を通り接触方向と平行な直線と、接触部110aの接触面との交点を接触面の中心点とする。ロボットハンド10は、接触面の中心点が把持物体20と接触するように、ロボット制御装置3の制御にしたがって把持物体20を把持するものとする。
柔軟部112aの変形に伴って、柔軟部112a内の磁石114a〜114dと、剛体部116に固定された磁気センサ113aとの位置関係が変化する。ここで、位置関係の変化には、磁石114a〜114dの姿勢の変化も含む。磁気センサ113aは、把持物体20の接触前後の位置関係の変化に伴って発生する、磁場の変化を検出する。より具体的には、磁気センサ113aは、把持物体20の接触前後の位置関係の変化に伴って発生する、各検出軸方向の磁界の強さの変化を検出することとなる。
ロボットハンド10が把持物体20を把持すると、柔軟部112aでは、接触方向に、図5の例では−z方向に把持物体20が押し込まれる。このとき、柔軟部112aに押し込まれた把持物体20の接触角度に応じて誘導される磁場の変化が異なる。そのため、接触状態推定部150aは、誘導される磁場の変化によって、把持物体20の接触角度の推定が可能となる。例えば、図2に示すように、把持物体20がx軸に沿った状態で柔軟部112aに押し込まれると、x軸方向に配列される磁石114c,114dの変位は、y軸方向に配列される磁石114a,114bの変位より大きくなる。したがって、柔軟部112aにおいて、x軸方向の磁界の強さは、y軸方向の磁界の強さよりも大きく変化する。このように、柔軟部112aでは、把持物体20の接触角度に応じて、各検出軸の方向の磁界の強さの変化が異なる。接触状態推定部150aは、この現象を利用することで、把持物体20の接触角度を推定することが可能となる。
磁気センサ113aは、接触部110aと把持物体20との接触前後の磁界の変化を、各検出軸方向の磁界の強さの変化として検出する。接触状態推定部150aは、磁気センサ113aの検出値を、事前に作成した接触角度または接触力と磁界の強さの変化量との関係を表すモデルと照合することで、接触状態を推定する。図7は、実施の形態1に係る接触状態推定部150aが保持する、接触角度と磁気センサ113aで検出される磁界の強さの変化量との関係を表すモデルの一例を示す模式図である。図7において、横軸は接触角度を表し、縦軸は接触の前後の各検出軸の方向の磁界の強さの変化量、すなわち磁気センサ113aの検出値の変化量を表す。図7は、磁気センサ113aで検出されるx軸方向の磁界の強さの変化量X、及びy軸方向の磁界の強さの変化量Yを表している。なお、磁界の強さの変化量は、全体値だけでなく、増加したのかまたは減少したのかの情報も含んでも良い。すなわち、磁界の強さの変化量は、正負の情報も含んでも良い。
図7では、図2に示すように把持物体20がx軸方向に沿って接触している場合の接触角度を0度とし、図3に示すように把持物体20がy軸方向に沿って接触している場合の接触角度を90度としている。言い換えると、図7において、把持物体20の接触面の基準方向がx軸方向に沿って接触している場合の接触角度を0度とし、把持物体20の接触面の基準方向がy軸方向に沿って接触している場合の接触角度を90度としている。接触角度が小さい場合には、x軸方向の磁界の強さの変化量は、y軸方向の磁界の強さの変化量と比較して大きくなる。接触角度が大きくなるに従って、x軸方向の磁界の強さの変化量は徐々に小さくなり、y軸方向の磁界の強さの変化量は徐々に大きくなる。接触角度が大きい場合には、x軸方向の磁界の強さの変化量は、y軸方向の磁界の強さの変化量と比較して小さくなる。接触状態推定部150aは、モデルを参照して、x軸方向の磁界の強さの変化量と、y軸方向の磁界の強さの変化量との比率から、把持物体20の接触角度を推定する。また、接触状態推定部150aは、モデルを参照して、x軸方向の磁界の強さの変化量の絶対値、またはy軸方向の磁界の強さの変化量の絶対値から、把持物体20の接触強度を推定する。
以上のように、接触状態推定部150aは、モデルを参照することによって、ある時点の磁界の強さの変化量から、ある時点の把持物体20の接触角度を推定することが可能となる。同様にして、接触状態推定部150aは、接触力についても推定が可能となる。なお、モデルは、事前に把持物体20を既知の接触角度、既知の接触力で柔軟部112aに接触させ、接触時に検出した磁界の強さと非接触時に検出した磁界の強さとの差を記録することで作成できる。
接触状態推定部150aが接触部110aと把持物体20との接触状態を推定する動作を、フローチャートを用いて説明する。図8は、実施の形態1に係る接触状態推定部150aが接触部110aと把持物体20との接触状態を推定する動作を示すフローチャートである。接触状態推定部150aは、接触部110aの磁気センサ113aでの検出値が、把持物体20が接触部110aに接触していないときの検出値から変化していない場合(ステップS1:No)、ステップS1の動作を継続する。接触状態推定部150aは、接触部110aの磁気センサ113aでの検出値が、把持物体20が接触部110aに接触していないときの検出値から変化した場合(ステップS1:Yes)、磁気センサ113aからの検出値に基づいてモデルを参照し、接触部110aと把持物体20との接触状態を推定する(ステップS2)。
なお、ここでは磁界の強さの変化量を用いたモデルとしているが、一例であり、柔軟部112aにおいて把持物体20と接触していない場合の磁界の強さが一定であれば、変化量ではなく、検出される磁界の強さを用いたモデルを採用することもできる。
接触状態推定部150aは、内部にメモリを備える。接触状態推定部150aは、非接触時における磁束密度の値を常に保持しており、非接触時と異なる値を得た際に接触状態であると判定する。また、接触状態推定部150aは、接触部110a、具体的には柔軟部112aと把持物体20との接触の前後において磁気センサ113aで検出された各検出軸方向の磁界の強さの変化量を、把持物体20との接触角度と磁界の強さの変化量との関係を表すモデルと比較して接触状態を推定する。接触状態推定部150aは、有するモデルと比較することで、容易に接触状態を推定することが可能となる。このように、接触状態推定部150aは、簡易な処理で接触部110aと把持物体20との接触角度などの接触状態を推定することが可能である。
接触状態推定部150aの他の実現方法としては、接触角度θと接触力τを用いたモデル式を作成しても良いし、多数の接触角度・接触力の組み合わせに対する磁界の強さの変化量のテーブルを用意して、検出された磁界の強さの変化量から尤もらしい接触状態を選択する方法でも良い。
ロボットシステム1において、ロボット制御装置3は、接触状態認識装置100aで検出された把持状態に応じてロボット2の動作を制御する。例えば、ロボット制御装置3は、検出された把持状態に応じた動作で組み立て作業を継続させる。また、例えば、ロボット制御装置3は、検出された把持状態が次の作業に対して不適切である場合には、把持しなおすようにロボット2を制御する。前述のように、ロボット制御装置3は、ロボットハンド10において接触面の中心点が把持物体20と接触するように、ロボットハンド10の動作を制御している。ロボットハンド10が把持物体20を正常に把持している場合、指部11aに設置された接触状態認識装置100aの接触状態推定部150aで推定された接触状態と、指部11bに設置された接触状態認識装置100aの接触状態推定部150aで推定された接触状態とは、線対称の内容になる。そのため、ロボット制御装置3は、各指部11a,11bに設置された接触状態認識装置100aの接触状態推定部150aで推定された接触状態を確認することで、検出された把持状態が次の作業に対して適切か否かを判定することができる。
つづいて、接触状態認識装置100aのハードウェア構成について説明する。接触状態認識装置100aにおいて、接触部110aの構成は前述の通りである。接触状態認識装置100aにおいて、接触状態推定部150aは、処理回路により実現される。処理回路は、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサおよびメモリであってもよいし、専用のハードウェアであってもよい。
図9は、実施の形態1に係る接触状態認識装置100aの接触状態推定部150aが備える処理回路をプロセッサおよびメモリで構成する場合の例を示す図である。処理回路がプロセッサ201、メモリ202、及びプロセッサ201とメモリ202とを接続するデータバス203で構成される場合、接触状態推定部150aの処理回路の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ202に格納される。処理回路では、プロセッサ201が、データバス203を介してメモリ202に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各機能を実現する。すなわち、処理回路は、接触状態推定部150aの処理が結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ202を備える。また、これらのプログラムは、接触状態推定部150aの手順および方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。
ここで、プロセッサ201は、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、またはDSP(Digital Signal Processor)などであってもよい。また、メモリ202には、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、またはDVD(Digital Versatile Disc)などが該当する。
図10は、実施の形態1に係る接触状態認識装置100aの接触状態推定部150aが備える処理回路を専用のハードウェアで構成する場合の例を示す図である。処理回路が専用のハードウェアで構成される場合、図10に示す処理回路204は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。接触状態推定部150aの各機能を機能別に処理回路204で実現してもよいし、各機能をまとめて処理回路204で実現してもよい。
なお、接触状態推定部150aの各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。このように、処理回路は、専用のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
なお、ロボットシステム1が備えるロボット制御装置3も、接触状態認識装置100aの接触状態推定部150aと同様、図9または図10に示す処理回路により実現される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、接触状態認識装置100aは、剛体部116に固定した1つの磁気センサ113aと、複数の磁石114a〜114dを内包する柔軟部112aを備える簡単な構成で、容易に把持物体20の接触状態を判定することができる。これにより、接触状態認識装置100aは、把持物体20を把持する際に、僅かな誤差などについても判定することが可能になる。
また、接触状態認識装置100aは、単純な構造で実現でき、ビジョンセンサを使わずに把持物体20の接触角度を推定することが可能である。ビジョンセンサを使用する場合には、ビジョンセンサの死角が問題となるが、接触状態認識装置100aではそのような問題は発生しない。また、接触状態認識装置100aは、1つの磁気センサ113aのみの使用で実現可能であり、小型化が可能となり、故障リスクも低下させることができる。また、接触状態認識装置100aは、4個の磁石114a〜114dと、1個の磁気センサ113aで実現でき、低コストで実現できる。これらの効果は、以降の実施形態でも同様である。
なお、以上では、ロボットハンド10で把持物体20を把持した際の把持姿勢を認識するために、接触状態認識装置100aが使用される例について述べた。しかしながら、接触状態認識装置100aは他の用途に使用することができる。この場合、接触部110aは、用途によって異なる位置に取り付けられる。図11は、実施の形態1に係る接触状態認識装置100aを備えたロボットハンド10の構成の他の例を示す概略図である。図11では、接触部110aは、指部11a,11bの外側にそれぞれに設置される。具体的には、接触部110aは、剛体部116の底面117で指部11a,11bと接触する。すなわち、図1の場合と異なり、接触部110aの柔軟部112aの上面115が外側を向く構成となる。この場合、接触状態認識装置100aは、指部11a,11bが周囲に存在する物体に干渉したことを検出することができる。また、接触状態認識装置100aは、物体の指部11a,11bへの干渉状態すなわち接触状態も検出することができる。さらに、接触状態認識装置100aは、接触部110aをロボットのアーム部分など、他の部位に取り付けて使用することもできる。
実施の形態2.
実施の形態1では、接触状態認識装置100aにおいて、接触部110aが1つの磁気センサ113aを備えていた。実施の形態2では、接触部が2つの磁気センサを備える。実施の形態1と異なる部分について説明する。
図12は、実施の形態2に係る接触状態認識装置100bの構成の一例を示す図である。また、図13は、実施の形態2に係る接触状態認識装置100bにおける接触部110bの構成の一例を示す上面図及び側面図である。接触状態認識装置100bは、接触部110bと、接触状態推定部150bとを備える。図示は省略するが、ロボットハンドでの接触状態認識装置100bの設置パターンは、図1または図11に示す実施の形態1のロボットハンド10での接触状態認識装置100aの設置パターンと同様とする。図13において、上の図が上面図であり、下の図が側面図である。上面図は、z軸方向からxy平面を見たときの図となる。また、側面図は、y軸方向からxz平面を見たときの図となる。図13は、接触部110bに把持物体20が接触していない状態における各構成要素の配置を表している。図13は、指部11aに設置される接触部110bを表している。指部11bに設置される接触部110bも構成は同様であるが、+z方向が逆方向になる。図13において、接触部110bに対する把持物体20の接触方向は−z方向となる。
接触部110bは、柔軟部112bと、2つの磁気センサ113a,113bと、4つの磁石114a〜114dと、剛体部116とを備える。実施の形態1の接触状態認識装置100aと比較すると、接触状態認識装置100bは、柔軟部112bに内包される磁石114a〜114dの姿勢が異なり、また、2つの磁気センサ113a,113bを互いに異なる位置に備える点が異なる。
剛体部116の上面には、磁気センサ113a,113bが固定される。磁気センサ113a,113bは、剛体部116の上面においてセンサの配置の中心点に対して点対称に配置される。センサの配置の中心点は、例えば、図13の例では剛体部116の形状が円のため、剛体部116の形状である円の中心とする。磁気センサ113a,113bは、ともに互いに異なる方向の2つ以上の検出軸を有し、それぞれの検出軸の方向の磁界の強さを検出する。加えて、磁気センサ113a,113bが有する複数の検出軸のうち、それぞれ少なくとも2つの検出軸は、接触方向である−z方向に対して直角となる。磁気センサ113a,113bにおいて、接触方向に対して直角となる2つの検出軸は、互いに直交することが望ましい。
柔軟部112bは、内部に4つの磁石114a〜114dを備える。なお、柔軟部112bが内包する磁石は必ずしも4つである必要はなく、柔軟部112bの内部には2つの磁石からなる磁石の組がn組あればよい。図13の例では、磁石114aと磁石114bとの組を磁石の第1の組とし、磁石114cと磁石114dとの組を磁石の第2の組とする。
磁石114a〜114dは、センサの配置の中心点から、接触方向に平行な方向に、接触部110bの接触面に向かって規定された量だけオフセットした位置を磁石の配置の中心点として、各磁石の組の磁石が磁石の配置の中心点に対して点対称に配置される。磁石114a〜114dは、接触方向に対して直角となる平面上に配置されることが望ましい。また、磁石114a〜114dは、各磁石の磁化方向が接触方向と平行となるように配置される。さらに、磁石114a〜114dは、同一の磁極が同一の方向を向くように配置される。例えば、磁石114a〜114dは、S極がすべて剛体部116の方向である−z方向を向くように配置される。また、磁石114aと磁石114bとの間の距離と、磁石114cと磁石114dとの間の距離とは同じであることが望ましい。すなわち、磁石114a〜114dは、磁石の配置の中心点を中心とした円周上に配置されることが望ましい。また、磁気センサ113aと磁気センサ113bとの間の距離は、磁石114aと磁石114bとの間の距離、及び磁石114cと磁石114dとの間の距離よりも短い。磁石114a〜114dの選定については、実施の形態1のときと同様である。
磁石の第2の組を構成する各磁石114c,114dは、主にx軸方向の磁界を磁気センサ113a,113bの配置位置に発生させる。一方、磁石の第1の組を構成する各磁石114a,114bは、y軸方向の成分を有する磁界を磁気センサ113a,113bの配置位置に発生させる。すなわち、磁石の第1の組が発生させる磁界は、磁石の第2の組が発生させる磁界と比較して、y軸方向の成分が大きい。一方、磁石の第2の組が発生させる磁界は、磁石の第1の組が発生させる磁界と比較して、x軸方向の成分が大きい。また、磁石114a〜114dのそれぞれが、磁気センサ113a,113bの配置位置に発生させる磁界の向きは、互いに異なっている。したがって、磁気センサ113a,113bと磁石114a〜114dとの位置関係に応じて、磁気センサ113a,113bで検出される各検出軸方向の磁界の強さの組み合わせは様々に変化する。
接触状態推定部150bは、磁気センサ113a,113bの各検出軸で検出された磁束の強さの検出値に基づいて、接触部110bと把持物体20との接触角度及び接触力を推定する。
その他の構成については実施の形態1にて述べた通りである。以下、実施の形態1と比べて動作が異なる点を中心に、接触状態認識装置100bの動作の流れを述べる。図示は省略するが、ロボットシステムでの接触状態認識装置100bの設置パターンは、図6に示す実施の形態1のロボットシステム1での接触状態認識装置100aの設置パターンと同様とする。
接触状態認識装置100bでは、接触部110bが把持物体20と接触することで柔軟部112bが変形し、柔軟部112bの変形に伴って、磁気センサ113a,113bと磁石114a〜114dとの位置関係が変化する。ここで、ロボットハンド10は、柔軟部112bの上面115を把持物体20との接触面として、接触面のいずれかの位置で把持物体20を把持するものとする。その際、磁気センサ113a,113bは、把持物体20との接触の前後で異なる強さの磁束を検出することとなる。接触状態認識装置100bでは、磁石114a〜114dは、各磁石の磁化方向が接触方向と平行となるように配置される。言い換えると、接触状態認識装置100bでは、接触部110bに把持物体20が接触していない状態において、磁気センサ113a,113bが少なくとも有する2つの検出軸で構成される平面に対して、各磁石の磁化方向が直角となるように、磁石114a〜114dが配置される。磁石114a〜114dがこのように配置されることによって、接触部110bでは、把持物体20との接触に起因して磁気センサ113a,113bで検出される磁界の強さの変化が大きくなる。これにより、接触状態推定部150bは、接触状態の検出がより容易となる。ただし、各磁石の磁化方向が接触方向と平行となるように磁石114a〜114dが配置されることは、必須の条件ではない。
接触状態推定部150bは、内部にメモリを備え、磁気センサ113a,113bのそれぞれについて、接触部110bで把持物体20と非接触時に検出された磁界の強さを常に保持する。接触状態推定部150bは、磁気センサ113a,113bで検出された検出値すなわち磁界の強さと、非接触時のときの値との差異が規定された範囲を超える場合に、接触部110bと把持物体20とが接触状態にあると判定する。また、接触状態推定部150bは、実施の形態1の接触状態推定部150aと同様、予め準備するモデルと比較することで、容易に接触状態を判定することが可能となる。
接触状態推定部150bが接触部110bと把持物体20との接触状態を推定する動作のフローチャートは、図8に示す実施の形態1の接触状態推定部150aが接触部110aと把持物体20との接触状態を推定する動作のフローチャートと同様である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、接触状態認識装置100bでは、接触部110bにおいて、磁気センサ113a,113bは、接触方向から見たときに、磁石の第1の組を形成する2つの磁石114a,114bを結ぶ線分上に配置される。また、接触部110bにおいて、磁石の第1の組を形成する2つの磁石114a,114bの配列方向と、磁気センサ113aの検出軸のうちの1つの検出軸の方向と、磁気センサ113bの検出軸のうちの1つの検出軸の方向とが一致する。また、接触部110bにおいて、磁石の第2の組を形成する2つの磁石114c,114dの配列方向と、磁気センサ113aの検出軸のうちの他の1つの検出軸の方向と、磁気センサ113bの検出軸のうちの他の1つの検出軸の方向とが一致する。このように各構成要素が配置されることにより、接触状態認識装置100bは、接触部110bが把持物体20と接触する際の接触状態の推定精度を向上させることができる。
また、接触状態認識装置100bにおいて、接触部110bは、2つの磁気センサ113a,113bを互いに異なる位置に備える。接触部110bは、2箇所で磁界の強さを検出するので、得られる情報量が増加する。これにより、接触状態認識装置100bは、把持物体20の接触位置も含めた認識も可能となる。
実施の形態3.
実施の形態1では、接触状態認識装置100aにおいて、接触部110aの備える磁気センサ113aが、互いに異なる方向の2つ以上の検出軸を有し、それぞれの検出軸の方向の磁界の強さを検出していた。実施の形態3では、接触部が、1つの検出軸で磁界の強さを検出する検出素子を複数備える。実施の形態1と異なる部分について説明する。
図14は、実施の形態3に係る接触状態認識装置100cの構成の一例を示す図である。また、図15は、実施の形態3に係る接触状態認識装置100cにおける接触部110cの構成の一例を示す上面図及び側面図である。接触状態認識装置100cは、接触部110cと、接触状態推定部150cとを備える。図示は省略するが、ロボットハンドでの接触状態認識装置100cの設置パターンは、図1または図11に示す実施の形態1のロボットハンド10での接触状態認識装置100aの設置パターンと同様とする。図15において、上の図が上面図であり、下の図が側面図である。上面図は、z軸方向からxy平面を見たときの図となる。また、側面図は、y軸方向からxz平面を見たときの図となる。図15は、接触部110cに把持物体20が接触していない状態における各構成要素の配置を表している。図15は、指部11aに設置される接触部110cを表している。指部11bに設置される接触部110cも構成は同様であるが、+z方向が逆方向になる。図15において、接触部110cに対する把持物体20の接触方向は−z方向となる。
接触部110cは、柔軟部112cと、2つの検出素子117a,117bと、4つの磁石114a〜114dと、剛体部116とを備える。実施の形態1の接触状態認識装置100aと比較すると、接触状態認識装置100cは、1つの磁気センサ113aに替えて検出素子117a,117bを備える点が異なる。検出素子117a,117bは、1つの検出軸で磁界の強さを検出する。検出素子117a,117bは、例えば、ホール素子を用いて構成することができる。実施の形態3では、2つの検出素子117a,117bによって磁気センサを構成していると言える。なお、図14および図15では、接触部110cは2つの検出素子117a,117bを備えているが、一例であり、3つ以上の検出素子を備えても良い。
検出素子117aは、検出軸が接触方向に対して直角となるように剛体部116に固定される。同様に、検出素子117bは、検出軸が接触方向に対して直角となるように剛体部116に固定される。さらに、検出素子117a,117bは、検出素子117aの検出軸と、検出素子117bの検出軸とが直交するように設置される。図15において、検出素子117aは、y軸方向の磁界の強さ検出し、検出素子117bは、x軸方向の磁界の強さ検出する。
磁石114a〜114dは、実施の形態1の接触状態認識装置100aと同様に配置される。ここで、磁石の配置の中心点は、検出素子117aの検出軸と検出素子117bの検出軸との交点を、接触方向にオフセットした位置とする。なお、磁石114a〜114dは、実施の形態2の接触状態認識装置100bと同様に配置しても良い。
接触状態推定部150cは、検出素子117a,117bで検出された各検出軸での時速の強さの検出値に基づいて、接触部110cと把持物体20との接触角度及び接触力を推定する。実施の形態1において磁気センサ113aで2つの検出軸で磁束の強さが検出されていた場合、接触状態推定部150aが磁気センサ113aから取得する検出値と、実施の形態3で接触状態推定部150cが検出素子117a,117bから取得する検出値とは同じ内容となる。すなわち、実施の形態3の接触状態推定部150cの動作内容は、実施の形態1の接触状態推定部150aの動作内容と同様である。図示は省略するが、ロボットシステムでの接触状態認識装置100cの設置パターンは、図6に示す実施の形態1のロボットシステム1での接触状態認識装置100aの設置パターンと同様とする。
以上説明したように、本実施の形態によれば、接触状態認識装置100cでは、接触部110cが、1つの検出軸で磁界の強さを検出する検出素子117a,117bを備えることとした。この場合においても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態4.
実施の形態1から実施の形態3では、接触状態認識装置は、接触部及び接触状態推定部から構成されていた。実施の形態4では、接触状態認識装置は、接触部及びニューラルネットワークから構成される。実施の形態1と異なる部分について説明する。
図16は、実施の形態4に係る接触状態認識装置100dの構成の一例を示す図である。接触状態認識装置100dは、接触部110aと、ニューラルネットワーク160とを備える。接触状態認識装置100dでは、ニューラルネットワーク160が、接触部110aからの検出値に基づいて、接触部110aと把持物体20との接触状態を推定する。なお、接触状態認識装置100dは、実施の形態1の接触部110aの替わりに、実施の形態2の接触部110b、または実施の形態3の接触部110cを用いても良い。接触状態認識装置100dは、ニューラルネットワーク160によって接触状態推定部150a〜150cを構成、すなわち実現するものである。
接触状態認識装置100dを使用する場合、ユーザは、まず、想定される把持物体20を用いて、把持物体20の接触状態と、接触部110aからの出力値または出力値の変化量との組を様々な接触状態で取得し、ニューラルネットワーク160に学習させる。ニューラルネットワーク160の学習が完了すると、ユーザは、学習済みのニューラルネットワーク160を接触部110aに接続する。ニューラルネットワーク160は、接触部110aから検出値を取得することで、検出値に基づいて、接触部110aと把持物体20との接触角度及び接触力を推定する。ニューラルネットワーク160は、接触部110aの柔軟部112aと把持物体20との接触角度と、柔軟部112aと把持物体20との接触の前後において磁気センサ113aで検出された各検出軸方向の磁界の強さの変化量と、の関係を学習させたものである。
図示は省略するが、ロボットシステムでの接触状態認識装置100dの設置パターンは、図6に示す実施の形態1のロボットシステム1での接触状態認識装置100aの設置パターンと同様とする。実施の形態4では、図6に示す接触状態推定部150aの部分を、ニューラルネットワーク160に置き換える。
以上説明したように、本実施の形態によれば、接触状態認識装置100dは、把持物体20の接触状態と、接触部110aからの出力値との関係のモデル化が容易でない場合でも、把持物体20の接触状態の認識が可能となる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 ロボットシステム、2 ロボット、3 ロボット制御装置、10 ロボットハンド、11a,11b 指部、20 把持物体、30 ロボットアーム、100a〜100d 接触状態認識装置、110a〜110c 接触部、112a〜112c 柔軟部、113a,113b 磁気センサ、114a〜114d 磁石、116 剛体部、117a,117b 検出素子、150a〜150c 接触状態推定部、160 ニューラルネットワーク、201 プロセッサ、202 メモリ、203 データバス、204 処理回路。

Claims (15)

  1. ロボットに取り付けられ、物体と接触した際の接触状態を認識する接触状態認識装置であって、
    前記ロボットに取り付けられる剛体部と、
    前記剛体部に取り付けられる磁気センサと、
    前記剛体部に取り付けられ、前記物体と接触した際に変形する柔軟部と、
    を備え、
    前記柔軟部は、互いに異なる位置に複数の磁石を内包し、
    前記磁気センサは、互いに異なる方向の2つの検出軸を少なくとも有し、前記複数の磁石による前記検出軸の方向の磁界の強さを検出軸毎に検出する、
    接触状態認識装置。
  2. 前記磁気センサは、互いに直交する2つの検出軸を有する、
    請求項1に記載の接触状態認識装置。
  3. 前記柔軟部は、それぞれ2つの磁石で構成される磁石の組を複数組内包し、
    前記磁石の組のそれぞれは、前記磁気センサが取り付けられた位置において互いに異なる方向の磁界を発生させる、
    請求項1または2に記載の接触状態認識装置。
  4. 前記磁石の組のそれぞれにおいて、前記磁石の組を構成する2つの磁石の位置を結ぶ線分は互いに異なる方向となる、
    請求項3に記載の接触状態認識装置。
  5. 前記物体が接触していない状態において、前記磁石の組のそれぞれを構成する2つの磁石は、同一の磁極が同一方向を向くように配置される、
    請求項3または4に記載の接触状態認識装置。
  6. 前記物体が接触していない状態において、前記複数の磁石は、2つの検出軸を含む平面に対して磁化方向が平行となるように配置される、
    請求項3から5のいずれか1項に記載の接触状態認識装置。
  7. 前記物体が接触していない状態において、磁石の第1の組を構成する2つの磁石の磁化方向と、磁石の第2の組を構成する2つの磁石の磁化方向とが直交するように磁石が配置される、
    請求項6に記載の接触状態認識装置。
  8. 前記物体が接触していない状態において、前記複数の磁石は、2つの検出軸を含む平面に対して磁化方向が直角となるように配置される、
    請求項3から5のいずれか1項に記載の接触状態認識装置。
  9. 2つの検出軸を含む平面に対して直角な方向を接触方向とし、
    前記物体が接触していない状態において、前記磁気センサと前記複数の磁石とは前記接触方向で異なる位置に配置される、
    請求項3から8のいずれか1項に記載の接触状態認識装置。
  10. 前記物体が接触していない状態において、前記磁石の組のそれぞれを構成する2つの磁石は、前記磁気センサの配置位置から接触方向に移動した点を中心点として、点対称に配置される、
    請求項9に記載の接触状態認識装置。
  11. 前記物体が接触していない状態において、前記磁石の組のそれぞれを構成する2つの磁石は、前記中心点を中心とした円周上に配置される、
    請求項10に記載の接触状態認識装置。
  12. 前記磁気センサで検出された各検出軸方向の磁界の強さに基づいて、前記柔軟部と前記物体との接触角度を含む接触状態を推定する接触状態推定部を備える、
    請求項1から11のいずれか1項に記載の接触状態認識装置。
  13. 前記接触状態推定部は、前記柔軟部と前記物体との接触の前後において前記磁気センサで検出された各検出軸方向の磁界の強さの変化量を、前記物体との接触角度と磁界の強さの変化量との関係を表すモデルと比較して接触状態を推定する、
    請求項12に記載の接触状態認識装置。
  14. 前記接触状態推定部は、前記柔軟部と前記物体との接触角度と、前記柔軟部と前記物体との接触の前後において前記磁気センサで検出された各検出軸方向の磁界の強さの変化量と、の関係を学習させたニューラルネットワークで構成される、
    請求項12に記載の接触状態認識装置。
  15. 把持物体を把持する部位に、請求項1から14のいずれか1項に記載の接触状態認識装置が取り付けられたロボットハンドを備え、前記ロボットハンドが前記把持物体を把持した際の把持姿勢を認識するロボットシステム。
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