JP6924721B2 - クリアインク - Google Patents

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Description

本発明は、着色インク、特には水不溶性の着色剤を含有する着色インクの洗浄性に優れるクリアインクに関する。
カラー印刷方法の中で、インクジェットプリンタによる印刷方法(インクジェット印刷方法)は、代表的方法の1つである。この方法は、インクの小滴を発生させ、これを紙等の基材に付着させ印刷を行う方法である。近年、インクジェット印刷方法は、産業用途としての応用が進んでいる。インクジェットインクが含有する着色剤は、水溶性の着色剤と、水不溶性の着色剤とに大別される。これらのうち、顔料を代表とする水不溶性の着色剤は、水溶性の着色剤と比較して、一般に各種の堅牢性に優れる。このため、産業用のインクジェットインクは、水不溶性の着色剤を含有することが多い。
産業用途に用いられる基材は、各種の紙、繊維、及びフィルム等、多様化しており、インク受容層を有さない基材も多い。インク受容層を有さない基材の印刷に用いるインクとしては、溶剤インクや重合性モノマーを含有する硬化性インクが知られている。しかし、これらのインクは揮発性有機溶剤を含有すること、及び、人体等への皮膚感作性に不安が有ること等を理由とし、その用途に限りがある。このため、水不溶性の着色剤を含有する水性インクが強く要望されている。そのような水性インクで印刷をするときは、耐擦過性や耐溶剤性等の向上を目的として、一般にバインダー等のポリマーの添加が行われている。また、そのようなインクは、着色剤を均一に分散する目的で、分散剤を含有することが多い。これらの理由から、水不溶性の着色剤を含有する水性インクは固形分の含有量が多く、固化して固形物を生じたときに、その固形物を洗浄することが難しい。固形物が容易に洗浄できないときは、インクジェットヘッドのノズルが詰まり、頻繁にインクジェットヘッドの交換を行う必要が生じる。そのようなことが生じると、費用の増加に加え、生産性が落ちることから、産業用途としては、極めて深刻な問題となる。このため、洗浄効果の高いクリアインクが強く要望されている。
特許文献1〜3には、水性インク、又は水性インクを用いる印刷画像を生成する方法が開示されている。
国際公開2008/102722号ガゼット 特開2009−197126号 特開2006−116965号
本発明は、着色インク、特には水不溶性の着色剤を含有する水性インクが固化して固形物を生じたときでも、その固形物を洗浄できる、クリアインクの提供を課題とする。
本発明者らは、前記したような課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、少なくとも、水、グリコールエーテル類から選択される溶剤及び下記式(1)で表される化合物を含み、かつ着色剤を含まない組成物により、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下の[1]〜[4]に関する。
[1]
少なくとも、水、グリコールエーテル類から選択される溶剤、及び下記式(1)で表される化合物を含み、かつ着色剤を含まない組成物。
Figure 0006924721
[式(1)中、Rは、ヒドロキシ基、ヒドロキシ基を有するアルコキシ基、アシロキシ基、又はアリールカルボニルオキシ基を表し、Rは水素原子又はアルキル基を表し、Rは水素原子又はアルキル基を表し、Rは水素原子、ヒドロキシ基、又はアルキル基を表し、Rはアルキル基をそれぞれ表す。]
[2]
グリコールエーテル類から選択される溶剤と、式(1)で表される化合物の配合比が10:1から25:1である[1]に記載の組成物。
[3]
グリコールエーテル類から選択される溶剤の配合量が5〜40%である[1]に記載の組成物。
本発明により、着色インク、特には水不溶性の着色剤を含有する水性インクが固化して固形物を生じたときでも、その固形物を洗浄できる、クリアインクを提供できた。
本明細書においては、特に断りの無い限り「%」及び「部」は、いずれも質量基準で記載する。
[グリコールエーテル]
前記グリコールエーテルとしては、ジ又はトリC2−C4アルキレングリコールのモノアルキルエーテルが好ましい。
C2−C4アルキレングリコール部分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びブチレングリコールが挙げられる。これらの中ではエチレングリコール、及びプロピレングリコールが好ましく、エチレングリコールがより好ましい。
モノアルキルエーテル部分のアルキルの炭素数の範囲は、通常C1−C6、好ましくはC1−C5、より好ましくはC2−C4、さらに好ましくはC3−C4、特に好ましくはC4である。
その具体例としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルジグリコール)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。これらの中ではブチルジグリコールが好ましい。
[式(1)で表される化合物]
式(1)中、Rにおけるヒドロキシ基を有するアルコキシ基としては、通常ヒドロキシC1−C6アルコキシ、好ましくはヒドロキシC1−C4アルコキシ、より好ましくはヒドロキシC2−C4アルコキシの各基が挙げられる。そのアルコキシ部分としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシが挙げられ、直鎖又は分岐鎖のものが好ましく、直鎖のものがより好ましい。その具体例としては、ヒドロキシメトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、2−ヒドロキシ−n−プロポキシ、3−ヒドロキシ−n−プロポキシ、2−ヒドロキシ−n−ブトキシ、3−ヒドロキシ−n−ブトキシ、4−ヒドロキシ−n−ブトキシ、2−ヒドロキシ−n−ペントキシ、3−ヒドロキシ−n−ペントキシ、4−ヒドロキシ−n−ペントキシ、5−ヒドロキシ−n−ペントキシ、2−ヒドロキシ−n−ヘキシロキシ、3−ヒドロキシ−n−ヘキシロキシ、4−ヒドロキシ−n−ヘキシロキシ、5−ヒドロキシ−n−ヘキシロキシ、6−ヒドロキシ−n−ヘキシロキシ等の直鎖のもの;2−ヒドロキシイソプロポキシ、2−ヒドロキシイソブトキシ、3−ヒドロキシイソブトキシ、2−ヒドロキシイソペントキシ、3−ヒドロキシイソペントキシ、4−ヒドロキシイソペントキシ、2−ヒドロキシイソヘキシロキシ、3−ヒドロキシイソヘキシロキシ、4−ヒドロキシイソヘキシロキシ、5−ヒドロキシイソヘキシロキシ等の分岐鎖のもの;2−ヒドロキシシクロプロポキシ、2−ヒドロキシシクロブトキシ、3−ヒドロキシシクロブトキシ、2−ヒドロキシシクロペントキシ、3−ヒドロキシシクロペントキシ、2−ヒドロキシシクロヘキシロキシ、3−ヒドロキシシクロヘキシロキシ、4−ヒドロキシシクロヘキシロキシ等の環状のもの等が挙げられる。これらの中では2−ヒドロキシエトキシが好ましい。
におけるアシロキシ基としては、直鎖、分岐鎖又は環状の通常C1−C6アシロキシ、好ましくはC1−C5アシロキシ、より好ましくはC2−C5アシロキシの各基が挙げられる。これらの中では直鎖のものが好ましい。また、アシロキシ部分のエステルカルボニル以外に、さらに1つのカルボニル基を有するアシロキシ基が好ましい。その具体例としては、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、n−プロピルカルボニルオキシ、n−ブチルカルボニルオキシ、n−ペンチルカルボニルオキシ等の直鎖のもの;イソプロピルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、t−ブチルカルボニルオキシ、イソペンチルカルボニルオキシ、1−エチルプロピルカルボニルオキシ、1,1−ジメチルプロピルカルボニルオキシ、2,2−ジメチルプロピルカルボニルオキシ等の分岐鎖のもの;シクロペンチルカルボニルオキシ、シクロブチルカルボニルオキシ、シクロペンチルカルボニルオキシ等の環状のもの;1−オキソエチルカルボニルオキシ、2−オキソプロピルカルボニルオキシ、2−オキソブチルカルボニルオキシ、3−オキソブチルカルボニルオキシ、2−オキソペンチルカルボニルオキシ、3−オキソペンチルカルボニルオキシ、4−オキソペンチルカルボニルオキシ等の、さらに1つのカルボニル基を有するもの等が挙げられる。これらの中では1−オキソエチルカルボニルオキシ、3−オキソブチルカルボニルオキシが好ましい。
におけるアリールカルボニルオキシ基としては、通常C6−C12アリールカルボニルオキシが挙げられる。具体例としては、フェニルカルボニルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ、ビフェニルカルボニルオキシ等が挙げられる。これらの中では、フェニルカルボニルオキシが好ましい。
前記のうち、Rとしてはヒドロキシ基、又はヒドロキシ基を有するアルコキシ基が好ましく、ヒドロキシ基がより好ましい。
乃至Rにおけるアルキル基としては、通常C1−C6、好ましくはC1−C4の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基が挙げられる。その具体例としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルといった直鎖のもの;イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、イソペンチル、t−ペンチル、イソヘキシル、t−ヘキシル等の分岐鎖のもの;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等の環状のもの等が挙げられる。
これらのうち、
としては直鎖又は分岐鎖アルキル基が好ましく、分岐鎖アルキル基がより好ましい。前記の中でもn−プロピル、イソプロピル、t−ブチルが好ましく、イソプロピルが特に好ましい。
としては直鎖アルキル基が好ましく、前記の中ではメチルが特に好ましい。
としては、直鎖又は分岐鎖アルキル基が好ましく、前記の中ではn−プロピル、イソプロピル、t−ブチルが好ましい。
としては、直鎖又は分岐鎖アルキル基が好ましく、分岐鎖アルキル基がより好ましい。前記の中ではエチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチルが好ましく、イソプロピルが特に好ましい。
前記式(1)で表される化合物のうち、市販品としてはイーストマンケミカル社製のテキサノールが挙げられる。
前記式(1)で表される化合物の一例を、下記表1に示す。また、表1中の略号等は、以下の意味を有する。
Ph:フェニル。
i−Pr:イソプロピル。
n−Pr:ノルマルプロピル。
t−Bu:ターシャリーブチル。
Et:エチル。
Figure 0006924721
前記組成物は、式(1)で表される化合物の1種類のみを含有することも、2種類以上を併用することもできる。
クリアインクの総質量中における、グリコールエーテルと、式(1)で表される化合物との配合比は通常10/1以上30/1未満、好ましくは10/1〜25/1である。
クリアインクの総質量に対する、グリコールエーテルの総含有量量は通常5%〜40%である。
前記クリアインクは、前記した成分以外に、インク調製剤をさらに含有することができる。インク調製剤としては、例えば、有機溶剤、界面活性剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、水溶性紫外線吸収剤、酸化防止剤等が挙げられる。インク調製剤の各種類は、いずれも1種類を使用することも、2種類以上を併用することもできる。
クリアインクの総質量に対して、有機溶剤以外のインク調製剤の総含有量は通常0%〜30%、好ましくは0%〜20%、より好ましくは0%〜10%程度ある。
前記クリアインクは、実質的に着色剤を含有しない。本明細書において「実質的に」とは、クリアインク中に、意図的に着色剤を加えることはしないことを意味する。
[有機溶剤]
有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール、及び第三ブタノール等の、ヒドロキシ基を1つ有するC1−C6アルカノール;N,N−ジメチルホルムアミド、及びN,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、及びN−メチルピロリジン−2−オン等のラクタム;1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オン、及び1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン等の環式尿素;アセトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン、及びエチレンカーボネート等の、ケトン又はケトアルコール;テトラヒドロフラン、及びジオキサン等の環状エーテル;エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,2−へキシレングリコール、1,6−へキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、分子量が400以上のポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコール、チオジグリコール又はジチオジグリコール等の、C2−C6アルキレン単位を有するモノ、オリゴ又はポリアルキレングリコール又はチオグリコール;グリセリン、ジグリセリン、ヘキサン−1,2,6−トリオール、トリメチロールプロパン等のポリオール(トリオール);γ−ブチロラクトン、及びジメチルスルホキシド等から選択される有機溶剤が挙げられる。
[界面活性剤]
界面活性剤としては、アニオン、カチオン、ノニオン、両性、シリコン系、及びフッ素系の、各界面活性剤が挙げられる。これらの中ではノニオン界面活性剤が好ましい。
アニオン界面活性剤としてはアルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、N−アシルアミノ酸又はその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリールスルホン酸塩、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキシルスルホ琥珀酸塩、ジオクチルスルホ琥珀酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル(例えば、花王株式会社製のエマルゲン A−60、A−90、A−500)等のエーテル系;ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等のアセチレングリコール(アルコール)系;ポリグリコールエーテル系等が挙げられる。これらの市販品としては、例えば、日信化学株式会社のサーフィノール 104、104PG50、82、420、440、465、485、オルフィン STG;花王株式会社製のエマルゲン A−60、A−90、A−500;Evonic Tego Chemie社製のTEGO Wet 500、505、510等が挙げられる。
両性界面活性剤としてはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン、イミダゾリン誘導体等が挙げられる。
シリコン系界面活性剤としては、ポリエーテル変性シロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。その一例としては、エアープロダクツ社製のダイノール 960、980;日信化学株式会社製のシルフェイス SAG001、SAG002、SAG003、SAG005、SAG503A、SAG008、SAG009、SAG010;及び、ビックケミー社製のBYK−345、347、348、349、3455、LP−X23288、LP−X23289、LP−X23347;Evonic Tego Chemie社製のTEGO Twin 4000、TEGO Wet KL245、250、260、265、270、280等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸系化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物等が挙げられる。
防腐剤の例としては、例えば有機硫黄系、有機窒素硫黄系、有機ハロゲン系、ハロアリールスルホン系、ヨードプロパギル系、ハロアルキルチオ系、ニトリル系、ピリジン系、8−オキシキノリン系、ベンゾチアゾール系、イソチアゾリン系、ジチオール系、ピリジンオキシド系、ニトロプロパン系、有機スズ系、フェノール系、第4アンモニウム塩系、トリアジン系、チアジン系、アニリド系、アダマンタン系、ジチオカーバメイト系、ブロム化インダノン系、ベンジルブロムアセテート系又は無機塩系等の化合物が挙げられる。
防腐剤の市販品の具体例としては、アーチケミカル社製のプロクセル GXL(S)、XL−2(S)等が挙げられる。
防黴剤の具体例としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン及びその塩等が挙げられる。
pH調整剤としては、調製されるインク組成物に悪影響を及ぼさずに、そのpHを5〜11に調整できれば、任意の物質を使用することができる。
その具体例としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等のアルカノールアミン;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;水酸化アンモニウム(アンモニア水);あるいは炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;ケイ酸ナトリウム、酢酸カリウム等の有機酸のアルカリ金属塩;リン酸二ナトリウム等の無機塩基等が挙げられる。
キレート試薬の具体例としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、及びウラシル二酢酸ナトリウム等があげられる。
防錆剤の具体例としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、及びジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト等があげられる。
水溶性紫外線吸収剤の例としては、例えばスルホ化されたベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾ−ル系化合物、サリチル酸系化合物、桂皮酸系化合物、トリアジン系化合物が挙げられる。
酸化防止剤の例としては、例えば、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。前記有機系の褪色防止剤の例としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、及び複素環類等が挙げられる。
前記クリアインクは、前記した成分と、必要に応じてインク調製剤とを加え、十分に混合することにより得ることができる。
得られたクリアインクは、必要に応じて精密濾過をすることができる。前記のクリアインクは、通常はスポンジ等に吸収させて、着色インクが付着した汚れをふき取る用途に使用する。しかし、例えばインクジェットヘッドの汚れが激しいときは、ヘッドに充填して使用することもできる。このため、クリアインクは夾雑物を除去する目的で、精密濾過をするのが好ましい。
精密濾過をするときは、メンブランフィルター及び/又はガラス濾紙等を用いることができる。精密濾過を行うときのフィルター等の孔径は通常0.5μm〜20μm、好ましくは0.5μm〜10μmである。
前記クリアインクのpHは、インクジェットプリンタ部材を腐食させない目的で通常pH5〜11、好ましくはpH7〜10である。
クリアインクの表面張力は通常10mN/m〜50mN/m、好ましくは20mN/m〜40mN/mである。
クリアインクの粘度は通常30mPa・s以下、好ましくは20mPa・s以下、下限は0.1mPa・s程度である。
前記クリアインクは、各種の着色剤を含有する水系インクの洗浄に使用することができる。着色剤の一例としては、例えば、酸性染料、直接染料、及び反応染料等の水溶性染料を含有する水系染料インク;分散染料、及び顔料を含有する水不溶性着色剤を含有する水系インク等が挙げられる。
前記クリアインクは洗浄力が高いため、水不溶性着色剤、特に顔料を含有する水系インクの洗浄に用いることが好ましい。
前記した全ての事項について、好ましいもの同士の組み合わせはより好ましく、より好ましいもの同士の組み合わせはさらに好ましい。好ましいものとより好ましいものとの組み合わせ、より好ましいものとさらに好ましいものとの組み合わせ等についても同様である。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。また、クリアインク、及び着色インクの調製は、特に断りのない限り、いずれも攪拌下に行った。
また、実施例中で使用した「水」は、イオン交換水である。
[実施例1〜6]:クリアインクの調製。
下記表2に記載の各成分を混合して、それぞれ総量100部の液を得た後、得られた液を3μmのメンブランフィルターで濾過することにより、実施例1〜6のクリアインクを得た。
[比較例1〜3]:比較用のクリアインクの調製。
下記表2に記載の各成分を使用する以外は、前記の実施例1〜6と同様にして、比較例1〜3の比較用のクリアインクを得た。
下記表2中の略号等は、以下の意味を有する。また、表2中の数値は「部」である。
Gly:グリセリン。
BDG:ブチルジグリコール。
A−90:エマルゲン A−90。
Figure 0006924721
[調製例1]:着色分散液の調製。
国際公開第2013/115071号の合成例3に記載のブロック共重合体を調製し、得られた高分子分散剤6部を、2−ブタノン20部に溶解させ、均一な溶液とした。この液に、水酸化ナトリウム(1.8部)を水(52.2部)に溶解させた液を加え、1時間攪拌して乳化液を得た。この乳化液にC.I.Pigment Blue 15:4(20部)を加え、1500rpmの条件下で15時間、サンドグラインダー中で分散処理を行って液を得た。得られた液に水(100部)を滴下した後、この液をろ過し濾液を得た。得られたろ液から、エバポレータで2−ブタノン、及び水の一部を減圧留去することにより、顔料含有量が11.2%の着色分散液を得た。
着色分散液中の顔料含有量は、株式会社エイ・アンド・デイ社製、MS−70を用いて、乾燥重量法により、液中の全固形分から、顔料含有量の換算値として求めた。
[調製例2]:着色インクの調製。
下記表3に記載の各成分を混合して総量100部の液を得た後、得られた液を3μmのメンブランフィルターで濾過することにより、クリアインクの洗浄力の評価に用いる着色インクを得た。得られた着色インクの顔料含有量は、5%に調整した。
下記表3中の略号等は、以下の意味を有する。また、下記表3中の数値は「部」である。
SF465:日信化学株式会社製のノニオン界面活性剤、サーフィノール 465。
AQ515:ビックケミー社製のポリエチレンワックス、AQUACER 515(固形分35%)。
Figure 0006924721
[洗浄性試験]
前記の調製例2で得た着色インクをガラスシャーレ上に20μl滴下し、60℃の恒温槽に1時間静置させることで、着色インクが固化した固形物を得た。
得られた固形物に、実施例、及び比較例の各クリアインクを10ml滴下し、固形物が洗浄できるか否かを目視で評価した。評価基準は以下の4段階とした。評価結果を下記表4に示す。
[評価基準]
A:固形物の残存が認められず、均一な液となった。
B:わずかに固形物の残存が認められるが、ほぼ均一な液となった。
C:明らかに固形物が残存し、均一な液とは認められなかった。
D:固形物の形状が全く変化しなかったか、又は、ほとんど変化しなかった。
下記表4中略号等は、以下の意味を有する。
GE/式(1):クリアインクの総質量中における、グリコールエーテルと、式(1)で表される化合物との含有量の比。
GE含有量:クリアインクの総質量に対する、グリコールエーテルの総含有量。
Figure 0006924721
前記の結果から明らかなように、実施例のクリアインクは、比較例のクリアインクと比較して、洗浄性に優れることが確認された。
本発明のクリアインクは、着色インク、特には水不溶性の着色剤を含有する水性インクが固化して固形物を生じたときでも、その固形物を洗浄できるため、着色インクの洗浄液として極めて有用である。

Claims (2)

  1. 水、グリコールエーテル、及び下記式(1)で表される化合物を含有し、且つ、実質的に着色剤を含有しないクリアインクであって、
    クリアインクの総質量中における、グリコールエーテルと、式(1)で表される化合物との含有量の比が、質量基準で10/1以上30/1未満であるクリアインク。
    Figure 0006924721
    [式(1)中、Rは、ヒドロキシ基、ヒドロキシ基を有するアルコキシ基、アシロキシ基、又はアリールカルボニルオキシ基を表し、Rは水素原子又はアルキル基を表し、Rは水素原子又はアルキル基を表し、Rは水素原子、ヒドロキシ基、又はアルキル基を表し、Rはアルキル基をそれぞれ表す。]
  2. クリアインクの総質量に対する、グリコールエーテルの総含有量が、5質量%〜40質量%である請求項1に記載のクリアインク。
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