JP6924340B1 - 防災住宅 - Google Patents

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Abstract

【課題】居住スペースの低層化が可能であり、かつ、居住スペースを上昇させる機構に対する保守作業を容易に行うことが可能な防災住宅を提供する。【解決手段】本発明の防災住宅1は、地面GLに埋設された根巻きコンクリート5に立設された4本の角筒状の支柱3によって鉛直方向へ昇降自在に支持された可動土台4に固定されるとともに周囲が矩形状の側板6によって覆われた直方体状の居室部2aと、この居室部2aの上に設けられた屋根裏2bからなる居住スペース2を備えている。可動土台4は、平面視矩形状をなす基礎フレーム4bと、この基礎フレーム4bの上面中央部に設けられたガイドフレーム4aと、上端がガイドフレーム4aに連結され、基礎フレーム4bに設けられた4つの挿通孔及び4本の支柱3に、下端27bが基礎フレーム4bよりも下方に突出するようにそれぞれ連通された4本の第1のガイド支柱27からなる。【選択図】図1

Description

本発明は、津波、洪水、地震及び土石流などが発生した場合にそれらの影響を受けないように居住スペースを上方へ移動させることが可能な防災住宅に係り、特に、居住スペースを昇降させる機構のメンテナンスが容易な防災住宅に関する。
火事によって住居が燃えた場合、被災者は一時的に他の場所へ避難することを余儀なくされるものの、住居を立て直すことなどにより、比較的早く、元の生活に戻ることができる。これに対し、津波や川の氾濫などによって、住居が水没してしまった場合には、室内に入り込んだ泥や粗大ゴミを取り除く必要があることから、復旧作業が極めて困難なものになる。
このような課題に対処するものとして、例えば、特許文献1には、「防災型施設」という名称で、地震と洪水の両方に対して有効であって、かつ、浸水被害を防ぐことが可能な住宅に関する発明が開示されている。
特許文献1に開示された発明は、地上施設部とその下部側に設けられた施設本体と、地下空間を有する基礎部と、この基礎部に対して施設本体を昇降させる昇降機構を備えた構造となっている。
このような構造によれば、洪水が発生した場合でも施設本体を水面よりも上方に移動させることにより、施設本体に設けられた住居部に対する浸水の被害を防止することができる。
また、特許文献2には、「フロート式建築物」という名称で、地震に伴って津波が発生した際に浮力を利用してフロート部を浮上させることができる建築物に関する発明が開示されている。
特許文献2に開示された発明は、地表面上に構築されて複数の貫通孔が設けられた床版と、水面上に浮遊可能に形成されて床版から所定の間隔をあけて配置されたフロート部と、このフロート部の上方側に建造された建築物と、少なくとも一部が地中に埋没するように貫通孔の下方側に設けられた外ガイド部材と、この外ガイド部材に挿通されてフロート部の下方側に連結された内ガイド部材を備えた構造となっている。
このような構造によれば、津波が発生した場合に建築物がフロート部を介して浮上するため、建築物が津波による被害を受けることがない。そして、建築物内に居る避難者が津波にさらわれることがないため、安全である。
さらに、特許文献3には、「建築物用の水害・雪害および土砂災害対策構造」という名称で、河川の氾濫や津波あるいは高潮などの水害や、雪崩などの雪害及び土砂崩れなどの土砂災害による建築物への影響を小さくする構造に関する発明が開示されている。
特許文献3に開示された発明は、地盤の支持層に先端が打設された複数の支持杭と、この支持杭上に立設された支柱と、建築物を支承するとともに支柱に案内されて上下方向へ摺動可能に形成された昇降ベースと、この昇降ベースを支柱に沿って上下方向へ移動させ、かつ、任意の高さで保持する昇降機構と、線状材からなり、支柱の基部に一端が取り付けられるとともに昇降ベースに他端が取り付けられたガードを備えており、昇降ベースが所望の位置に上昇するとガードが支柱間において斜め方向に張設される構造となっている。
このような構造によれば、住宅等の建築物を水上に浮揚させる場合とは異なり、水害が発生した場合に予想される水面よりも高い位置に建築物を上昇させることができる。また、昇降ベースの上昇に伴って支柱間に張設されるガードにより、流木等の漂流物が衝突した際の衝撃が支柱と昇降ベースと地盤に分散されるため、当該衝撃の建築物に対する影響を小さく抑えることができる。
特許文献4には、「居住構造とそれを備えた免震住宅」という名称で、居住スペースの強度が高い居住構造と、この居住構造を備えるとともに、居住スペースを上方へ移動させることが可能な住宅に関する発明が開示されている。
特許文献4に開示された発明は、底面が菱形をなすとともに4本の稜線の長さが全て等しい四角錐の各辺を構成するように組み合わされた8本の形鋼からなる基礎フレームと、下端が上記菱形の2つの対角線をそれぞれ構成し、かつ、底面に直交するように設置された矩形状の一対の壁板からなる居住スペースと、この居住スペースを囲むように設置されて鉛直方向と平行をなす4本の支柱と、この4本の支柱に対し、それらの長手方向へのみ移動可能に居住スペースをそれぞれ連結する4つのガイド部材と、4本の支柱を互いに連結するように支柱の上端に設置された複数本の形鋼からなる補強部材と、形鋼からなる連結部材と、この連結部材に一部が連結されたワイヤロープと、このワイヤロープを介して居住スペースを吊り上げ可能に補強部材に設置されたウィンチと、このウィンチを駆動する電動モータを備えており、居住スペースの底面が水平方向と平行をなすように設置されるとともに、連結部材の下端が基礎フレームの頭頂点に連結され、居住スペースを平面視した場合に4本の支柱と4つのガイド部材が、菱形の各頂点にそれぞれ近接して配置された構造となっている。
このような構造によれば、ウィンチによって居住スペースを吊り上げることで津波や洪水等による被害を確実に避けることができる。また、移動時に居住スペースの姿勢が変化し難いため、居住スペースを短時間で正確に安全な高さまで移動させることが可能である。
また、特許文献5には、「防災住宅」という名称で、津波や洪水などの影響を受けないように居住スペースを上方へ移動させることが可能であり、かつ、居住スペースを昇降させる機構のメンテナンスが容易な住宅に関する発明が開示されている。
特許文献5に開示された発明は、鉛直方向と平行をなし、平面視して矩形の各頂点に配置された4本の支柱と、この支柱が内部に配置された居住スペースと、この居住スペースを下方から支持する可動土台と、この可動土台を支柱の長手方向に沿って案内するガイド部材と、4本の支柱のうちの隣り合う2本の支柱同士を連結する複数本の梁と、可動土台に一部が連結されたワイヤロープと、支柱の上部に設置され、ワイヤロープを介して可動土台を吊り上げるウィンチと、このウィンチを駆動する電動モータを備えた構造となっている。
このような構造によれば、ウィンチを用いて居住スペースを吊り上げることによって、津波や洪水等による被害を確実に避けることができる。そして、居住スペースを昇降させるための機構が居住スペースの内部に配置されているため、故障し難く、また、当該機構の保守や点検も容易であることから、保守や点検に要する費用が削減される。さらに、支柱が外部に露出しておらず、外観が通常の住宅と変わらないため、周囲の景観に溶け込み易く、設置場所の制約を受け難い。
特許第6651075号公報 特開2015−101862号公報 特開2007−126862号公報 特許第6537218号公報 特許第6691633号公報
特許文献1に開示された発明は、昇降機構を構成する複数本のねじ柱の内側に施設本体が配置されているため、施設本体の大きさや形状がねじ柱によって設置箇所に関する制約を受けるという課題があった。また、ねじ柱だけでなく、ねじ柱に螺合する螺合部と、ねじ柱に対して各螺合部を回転させる電動機も施設本体の外部に配置されているため、昇降機構が破損したり、故障したりする可能性が高いという課題もあった。さらに、当該発明に係る住宅は、外観が明らかに通常の住宅と異なっており、周囲の景観に溶け込み難いため、設置場所の制約を受けるという課題もあった。
特許文献2に開示された発明は、津波や洪水が発生した場合に、上方側に建築物が建造されたフロート部が水面上に浮遊した状態で水位とともに上昇する構造となっているため、フロート部や建築物に対する流木等の漂流物の衝突を避けることができないという課題があった。
特許文献3に開示された発明では、6本の支柱が建築物の周囲に配置されている場合には、建築物の内部が狭くなり、居住スペースとしての使用が困難になるという課題があった。また、明細書中には、建築物内の柱を中空構造として、その内部に支柱を設けることが記載されているが、支柱の具体的な設置箇所や昇降手段として用いられるジャッキの具体的な構造が不明であるため、容易に実現できないという課題があった。さらに、居住スペースが上昇している状態で支柱が水没すると、支柱に設けられたラックが破損したり、ラックにゴミが付着したりして、モータの駆動軸に取り付けられたピニオンがラックに噛合しなくなり、その結果、居住スペースを下降させることが困難になってしまうという課題があった。
特許文献4に開示された発明では、居住スペースの周囲に4本の支柱が配置されているため、居住スペースが大きさについて制限を受けるとともに形状についても制約を受けるという課題があった。また、ウィンチやワイヤロープが露出しているため、定期的に保守作業を行う必要がある。さらに、居住スペースに比べて支柱が格段に長いことから、全体の構造が大掛かりなものとなり、製造コストを安く抑えることが難しいという課題もあった。
また、特許文献5に開示された発明では、支柱が居住スペースの内部に配置されることから、居住スペースを低層構造にすることが難しいという課題があった。また、可動土台は上昇可能な高さが、支柱の長さから可動土台を構成するガイド支柱の長さを引いた長さの分だけ、低くなるという課題もあった。さらに、可動土台が上昇していない場合には、支柱の上端に設置されているウィンチやモータが居住スペース内の高い場所に位置することになるため、ウィンチやモータの保守作業に時間がかかるという課題があった。
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、居住スペースの低層化が可能であり、かつ、居住スペースを上昇させる機構に対する保守作業を容易に行うことが可能な防災住宅を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明に係る防災住宅は、鉛直方向と平行をなすとともに、平面視した場合に矩形の各頂点を構成するように配置された筒状の4本の支柱と、この支柱が内部に配置された居住スペースと、この居住スペースを下方から支持する可動土台と、この可動土台が鉛直方向へのみ移動するように支柱の長手方向に沿って可動土台を案内するガイド部材と、4本の支柱のうち、隣り合う2本の支柱を互いに連結する複数本の梁と、可動土台に一部が連結されたワイヤロープと、このワイヤロープを介して可動土台を吊り上げ可能に支柱の上部に設置されたウィンチと、このウィンチを駆動するモータと、を備え、可動土台は、平面視矩形状をなし、4本の支柱が内部に配置される開口部が中央に設けられた基礎フレームと、4本の支柱を外側から囲むように基礎フレームの上面中央部に設けられたガイドフレームと、このガイドフレームに上端が連結された4本の第1のガイド支柱と、からなり、基礎フレームは、第1のガイド支柱がそれぞれ挿通される4つの挿通孔を有し、4本の第1のガイド支柱は、下端が基礎フレームよりも下方へ突出するように4つの挿通孔及び4本の支柱にそれぞれ連通されており、居住スペースは、可動土台とともに支柱の長手方向に沿って移動可能に形成されていることを特徴とするものである。
なお、本発明において、「ウィンチが支柱の上部に設置された」場合には、支柱の上端近傍を連結する梁にウィンチが設置された場合も含まれる。また、矩形には、長方形だけでなく、正方形も含まれる。
第1の発明において、モータでウィンチを駆動してワイヤロープを巻き上げると、可動土台がウィンチによってワイヤロープを介して吊り上げられる結果、居住スペースが鉛直上方へ移動する。一方、ウィンチを駆動してワイヤロープを巻き下げると、ワイヤロープがウィンチから繰り出される結果、居住スペースが下方へ移動する。すなわち、第1の発明においては、ウィンチを稼働させることによって、居住スペースが鉛直方向へ上昇又は下降するという作用を有する。
支柱が居住スペースの外部に配置されていると、支柱の上端に設置された梁やウィンチ等が居住スペースを上昇させる際の障害となるのに対し、第1の発明では、支柱が居住スペースの内部に配置されているため、居住スペースを上昇させる際に上述の梁やウィンチ等が障害とならない。また、4本の支柱の間に居住スペースが配置されている場合とは異なり、上記構造の防災住宅においては、居住スペースが形状や大きさの制約を受けないという作用を有する。
さらに、支柱、ウィンチ、モータ及びワイヤロープ等の居住スペースを昇降させるための機構が居住スペースの内部に配置されており、風雨に晒されることがないため、故障し難いことに加え、当該機構の保守や点検が容易であるという作用を有する。加えて、支柱が外部に露出しておらず、外観が通常の住宅と変わらないため、第1の発明に係る防災住宅は、他の住宅と比べた場合でも違和感がなく、周囲の景観に溶け込み易いという作用を有する。
また、第1の発明では、4本の支柱が居住スペースを囲むように配置されている場合とは異なり、4本の支柱がまとまった状態で配置されているため、梁や筋交等によって支柱同士を連結し易いことに加え、支柱の下端を固定するための基礎工事が簡略化されるという作用を有する。そして、第1の発明では、上端がガイドフレームに連結されるとともに一部が支柱に内挿されている第1のガイド支柱によって、支柱の横方向に対するガイドフレームの移動が拘束されるという作用を有する。
さらに、第1の発明では、ガイドフレームが支柱とは異なり、居住スペースに対して相対的に移動する構造ではないため、居住スペースを構成する梁をガイドフレームに連結することが可能であり、これにより、居住スペースの強度が高まるという作用が発揮される。
第2の発明は、第1の発明において、ガイドフレームは、鉛直方向と平行をなし、4本の支柱にそれぞれ近接するように基礎フレームに立設されるとともにガイド部材が設置された4本の第2のガイド支柱を備えていることを特徴とするものである。
第2の発明においては、第1の発明の作用に加えて、鉛直方向と平行をなし、支柱に近接配置された第2のガイド支柱にガイド部材が設置されていることから、可動土台がガイド部材により支柱の長手方向に沿って鉛直方向へ正確に案内されるという作用を有する。
第3の発明は、第2の発明において、ガイド部材は、支柱の側面に近接するように配置されたガイドローラと、このガイドローラを水平な回転軸を中心として回転可能に保持する保持金具と、この保持金具が取り付けられるとともにガイド支柱に固設された固定金具と、からなることを特徴とするものである。
このような構造の防災住宅においては、第2の発明の作用に加え、ワイヤロープを介して吊り下げられた状態の居住スペースが風の影響等を受けて揺動した場合でも、ガイドローラが支柱の側面に当接することで、支柱との干渉による固定金具の破損を防ぐという作用を有する。
また、居住スペースが上下方向へ振動した場合、支柱の側面に当接したガイドローラは支柱の側面に沿って転動することで、支柱から固定金具に加わる上下方向の力を弱めるという作用を有する。
第4の発明は、第1の発明乃至第3の発明のいずれかの発明において、居住スペースは、支柱が内部を鉛直方向へ貫通するように形成された居室部と、この居室部の上に設けられ支柱の上端を内部へ突出可能に形成された屋根裏と、からなることを特徴とするものである。
第4の発明においては、第1の発明乃至第3の発明のいずれかの発明の作用に加えて、可動土台が接地しているときは、ウィンチ及びモータが屋根裏の内部に配置されているため、ウィンチ及びモータの点検や保守が容易であるという作用を有する。
第5の発明は、第1の発明乃至第4の発明のいずれかの発明において、居住スペースの上部には、保守用開口部が設けられるとともに、この保守用開口部を覆う屋根材が着脱可能に設置されていることを特徴とするものである。
第5の発明においては、第1の発明乃至第4の発明のいずれかの発明の作用に加えて、屋根材を外すことにより保守用開口部を通してウィンチ及びモータの点検や保守等の作業が可能となるため、当該作業が容易であるという第4の発明の作用がより一層発揮される。
第6の発明は、第1の発明乃至第5の発明のいずれかの発明において、水平な第1の回転軸を中心として回転可能に支柱の上部に設置された少なくとも1つ以上の定滑車と、可動土台の上面に定滑車と同一平面内において第1の回転軸に平行な第2の回転軸を中心として回転可能に設置された複数の動滑車と、を備え、動滑車の数は定滑車の数よりも1つ多く、ワイヤロープは、その一端が支柱の上部に固定されるとともに、動滑車と定滑車に交互に巻回された状態で、その他端がウィンチによって巻き上げられることを特徴とするものである。
このような構造の防災住宅においては、第1の発明乃至第5の発明のいずれかの発明の作用に加え、例えば、動滑車の数をnとした場合、ウィンチがワイヤロープを巻き上げる力の2n倍に相当する重量の物体がウィンチによって吊り上げ可能になるという作用を有する。
第7の発明は、第1の発明乃至第6の発明のいずれかの発明において、蓄電池が支柱の上部に設置されていることを特徴とするものである。
このような構造の防災住宅においては、第1の発明乃至第6の発明のいずれかの発明の作用に加えて、津波などの災害の発生により発電所からの送電がストップした場合や居住スペースが吊り上げられていて送電線から電力の供給が受けられない状態にある場合に、居住スペース内で生活する上で必要な電力が蓄電池によって賄われるという作用を有する。
第8の発明は、第7の発明において、蓄電池を充電する太陽光発電設備を備えていることを特徴とするものである。
このような構造の防災住宅においては、第7の発明の作用に加えて、居住スペース内で生活する上で必要な電力が太陽光発電によって得られるという作用を有する。
以上説明したように、第1の発明によれば、ウィンチによって居住スペースを吊り上げることによって、津波や洪水等による被害を確実に避けることができる。
また、居住スペースが支柱に沿って昇降し、移動時に居住スペースの姿勢が変化し難いため、居住スペースを短時間で正確に安全な高さまで移動させることが可能である。そして、支柱によって居住スペースの大きさや形状が制約されないため、広い居住スペースを確保することができる。
さらに、第1の発明に係る防災住宅では、梁や筋交等によって支柱同士を連結したり、居住スペースを構成する梁をガイドフレームに連結したりすることで支柱や居住スペースの強度を容易に高めることができるため、安全性に優れている。加えて、第1の発明に係る防災住宅は、周囲の景観に溶け込み易いため、設置場所が制約されないという効果を有する。
また、特許文献5に開示された発明において支柱を短くすると、可動土台を支柱に沿って上方へ移動させることができる距離が短くなり、災害を避けるのに十分な高さまで居住スペースを上昇させることが困難になるのに対し、第1の発明では、第1のガイド支柱によって支柱の横方向に対するガイドフレームの移動が拘束されることから、居住スペースが上昇した際にガイドフレームの内部に支柱が配置されているか否かに関わらず、支柱の横方向に対する可動土台の移動が抑制される構造となっている。この場合、居住スペースが上昇した際にガイドフレームの内部に支柱が配置されていなくとも良いため、その分だけ、支柱を短くすることが可能であり、そのような構造にしても可動土台を支柱に沿って上方へ移動させることができる距離が短くなることはない。したがって、第1の発明では、支柱を短くして、居住スペースを低層化することが可能である。これにより、製造コストが削減されることに加え、ウィンチやモータの設置箇所が低くなることで、それらの保守作業が容易となるため、保守や点検に要する費用も削減される。
第2の発明によれば、第1の発明の効果に加え、可動土台がガイド部材によって支柱の長手方向に沿って正確に案内されるため、居住スペースを短時間で正確に安全な高さまで移動させることができるという効果がより一層発揮される。
第3の発明によれば、第2の発明の効果に加え、ガイド部材が破損し難いため、安全に長期間使用できるという効果を奏する。
第4の発明によれば、第1の発明乃至第3の発明のいずれかの発明の効果に加え、ウィンチ及びモータの点検や保守が容易であるため、保守や点検に要する費用が削減されるという第1の発明の効果がより一層発揮される。
第5の発明によれば、第1の発明乃至第4の発明のいずれかの発明の効果に加え、保守用開口部を通してウィンチ及びモータの点検や保守等の作業を容易に行うことができるため、保守や点検に要する費用が削減されるという第1の発明の効果がより一層発揮される。
第6の発明によれば、第1の発明乃至第5の発明のいずれかの発明の効果に加え、巻き上げ力の大きい高価なウィンチを用いる必要がなく、小型で安価なウィンチを用いることができるため、製造コストが削減されるという効果を奏する。
第7の発明によれば、第1の発明乃至第6の発明のいずれかの発明の効果に加え、送電線から電力の供給を受けられない状態でも居住スペース内で一定の期間生活をすることができるという効果を奏する。また、モータが電動式である場合には、蓄電池から供給される電力によってモータを駆動することができるため、災害により発電所からの送電がストップした場合でも、津波などの影響を受け難いように居住スペースを上方へ移動させることで、居住者の安全を速やかに確保することができる。
第8の発明によれば、第7の発明の効果に加え、太陽光発電設備によって発電した電力が蓄電池に蓄えられるため、送電線から電力の供給を受けられない状態でも居住スペース内での生活を第7の発明の場合よりもさらに長い期間にわたって続けることが可能である。
本発明に係る防災住宅において居住スペースを上昇させた状態の一例を示す正面図である。 図1の防災住宅において居住スペースが接地している状態を示す図である。 (a)は図1又は図2に示した防災住宅の屋根を上方から見た図であり、(b)は居住スペースの骨組みを示した正面図である。 (a)は支柱の正面図であり、(b)は地中における支柱の下端の状態を示した図である。 (a)は支柱の上面を示した図であり、(b)は図4(a)におけるA−A線矢視断面図である。 (a)は可動土台の正面図であり、(b)はガイドフレームの上面を示した図である。 基礎フレームの平面図である。 (a)は図6(a)に示したガイドフレームのB−B線矢視断面の拡大図であり、(b)は同図(a)におけるC部の拡大図である。 支柱の上部に配置された梁に設置されたウィンチによって可動土台が吊り上げられた状態を示す図である。 図9におけるD部の拡大図である。 制御ユニットの動作を説明するためのブロック図である。
本発明の防災住宅について、図1乃至図11を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の説明では、底面が水平方向と平行をなすように居住スペースが設置されるとともに、鉛直方向と平行に支柱が設置された状態を想定して、「上面」や「下面」あるいは「上端」や「下端」などの表現を用いている。
図1及び図2は本発明に係る防災住宅1の外観の一例を示した正面図である。ただし、図1は居住スペース2が上昇した状態を示しており、図2は図1の状態から居住スペース2を下降させた状態を示している。また、図3(a)は図1又は図2に示した防災住宅1の屋根を上方から見た図であり、図3(b)は居住スペース2の骨組みを示した正面図である。
なお、図1及び図2では、電動モータや太陽光発電設備に接続される各種のケーブルの図示を省略している。また、図3(b)では、居住スペース2について側板6の図示を省略している。
本発明の防災住宅では、災害が発生していない場合に、発電所から電線を通して送られてくる電力を使用できるように、電線からの引き込み線に対して切り離し可能な状態で接続されるケーブルが居住スペースに設置されている。また、水道管等の水道設備に対して切り離し可能な状態で接続される各種の配管も居住スペースに設置されている。ただし、図が煩雑になるのを避けるため、図1及び図2では、それらの図示を省略している。
図1及び図2に示すように、防災住宅1では、地面GLの下に大部分が埋設されている根巻きコンクリート5に、構造用鋼材からなる4本の角筒状の支柱3が立設されるとともに、この支柱3によって鉛直方向へ昇降自在に支持された可動土台4に居住スペース2が設置されている。可動土台4は、平面視矩形状をなし、4本の支柱3が内部に配置される開口部4c(図7を参照)が中央に設けられた基礎フレーム4bと、4本の支柱3を外側から囲むように基礎フレーム4bの上面中央部に設けられたガイドフレーム4aと、互いに平行をなすように配置された鋼材からなる4本の第1のガイド支柱27からなる。また、可動土台4に固定された居住スペース2は、矩形状をなす4枚の側板6によって覆われた直方体状の居室部2aと、この居室部2aの上に設けられた屋根裏(機械室)2bからなる。
さらに、4本の第1のガイド支柱27は、下端27b(図1参照)が基礎フレーム4bよりも下方に突出するように、基礎フレーム4bに設けられた4つの挿通孔(図示せず)及び4本の支柱3にそれぞれ連通されている。
なお、居室部2aと屋根裏2bは、図示しない天井板によって仕切られている。また、図2に示すように居住スペース2が上昇していない場合、基礎フレーム4bよりも下方に突出した第1のガイド支柱27の下端27bは根巻きコンクリート5の内部に配置されている(図6(a)参照)。ただし、この部分は、支柱3のうち、根巻きコンクリート5に埋設された部分(図4(b)参照)に内挿された状態となっている。
屋根裏2bの上部には、頂部に矩形状の保守用開口部7c(図3(a)を参照)が設けられた山型状の屋根材7aが設置されるとともに、この屋根材7aに対し、保守用開口部7cを覆うように屋根材7bが着脱可能に設置されている。
なお、屋根材7bは、クレーン等によって屋根材7bを吊り上げる際に使用する吊り上げ用フック(図示せず)が頂部に取り付けられた構造であっても良く、屋根材7a、7bは、金属製や樹脂製の平板材だけでなく、陶器製や樹脂製の瓦を用いたものであっても良い。また、4枚の側板6のうち、少なくともいずれか1枚には、居住スペース2への出入口が設けられており、この出入口には扉(図示せず)が開閉自在に取り付けられている。
屋根材7aの上面には、後述の電動モータ38(図11参照)に電力を供給するための太陽光発電設備を構成する太陽電池パネル8が設置されている。支柱3は、居室部2aを鉛直方向に貫通しており、その上端に設けられた架台9には、太陽電池パネル8によって発電された電力を蓄えるための蓄電池11とともに、居住スペース2の扉の開閉状態や電動モータ38の動作を制御するための制御ユニット39(図11参照)及び貯水槽10が設置されている。また、居住スペース2には、水道管等の水道設備に対して切り離し可能な状態で接続される各種の配管が設置されており、貯水槽10は、それらの配管を介して水道管等に対して切り離し可能な状態で接続されている。
図3(b)に示すように、居住スペース2の居室部2aは、図1及び図2に示した側板6の他に、木材又は鋼材からなる複数本の柱15a及び梁15bと、鋼材からなる筋違(後述する軸ブレス17d及び水平ブレス17e)と、各階を仕切るように梁15bと平行に設置された床板16や天井板(図示せず)を備えている。
このような構造の防災住宅1においては、津波などの災害の発生により発電所からの送電がストップした場合や居住スペース2が上昇していて送電線から電力の供給が受けられない状態にある場合でも、居住スペース2の中で生活する際に必要な電力が蓄電池11によって賄われるため、居住スペース2の中で一定の期間生活をすることが可能となっている。
また、防災住宅1では、蓄電池11から供給される電力によって電動モータ38(図11参照)が駆動されるため、災害の発生に伴って発電所からの送電が即座にストップした場合でも、居住スペース2を速やかに上方へ移動させて津波などの影響を受け難くすることにより、居住者の安全を確保することができる。
さらに、防災住宅1は蓄電池11を充電するための太陽光発電設備を構成する太陽電池パネル8を備えていることから、送電線から電力の供給が受けられない状態が長く続いた場合でも支障なく居住スペース2の中で生活をすることができる。
図4(a)は支柱3の正面図であり、図4(b)は地中における支柱3の下端の状態を示した図である。また、図5(a)は支柱3の上面を示した図であり、図5(b)は図4(a)におけるA−A線矢視断面図である。なお、図が煩雑になるのを避けるため、図4(b)では、アンカーボルト14aとスタッドジベル14bについて、その一部にのみ符号を付している。また、図4(b)ではベース13について鉄筋の図示を省略している。
図4(a)に示すように、4本の支柱3のうち、隣り合う2本の支柱3、3は、平面視した場合に正方形の4辺を構成するように配置された鋼材からなる3組の梁17a〜17cと軸ブレス17d、17dを介して側面同士が互いに連結されている。
図4(b)に示すように、支柱3の下端が立設される地中には、最下層に砕石12aが敷き詰められており、その上に「捨てコン」と呼ばれる無筋コンクリート層12bが形成されている。
無筋コンクリート層12bの上には、ブロック状のベース13がコンクリートによって形成されており、このベース13の上に根巻きコンクリート5が形成されている。そして、支柱3の下端には、アンカーボルト14aが取り付けられるとともに、外周面に複数本のスタッドジベル14bが水平に取り付けられている。
なお、支柱3が立設される場所については、地耐力を高めるために必要な地盤改良や杭事業を事前に行っておくことが望ましい。
図4(a)及び図5(a)に示すように、4本の支柱3は、平面視した場合に正方形の各頂点を構成するように配置されており、支柱3の上端近傍に設置された4本の梁17aには、上面に免震ゴム18を介して4基の電動モータ38(図11参照)とともに、この電動モータ38によって駆動される4台のウィンチ19がローラ19aを上記正方形の外側へ向け、かつ、ローラ19aの回転軸を梁17aに対して直交させた状態でそれぞれ設置されている。また、4本の梁17aの下面には、4個の定滑車20aと4個のワイヤ固定具20bがそれぞれ設置されている。そして、4本の支柱3のうち梁17a〜17cによって連結されていない2本の支柱3、3は、正方形の対角線を構成するように配置された水平ブレス17e、17e(図5(b)を参照)によって互いの側面同士が連結されている。
図6(a)は可動土台4の正面図であり、図6(b)はガイドフレーム4aの上面を示している。また、図7は基礎フレーム4bの平面図である。そして、図8(a)は図6(a)に示したガイドフレーム4aのB−B線矢視断面の拡大図であり、図8(b)は図8(a)におけるC部の拡大図である。なお、図6では、根巻きコンクリート5を破線で示している。
図6(a)及び図6(b)に示すように、ガイドフレーム4aは、鋼材からなる4本の第2のガイド支柱28、梁29a及び梁29bと、各第2のガイド支柱28に対して5個ずつ固設された20個のガイド部材30を備えており、基礎フレーム4bは滑車固定具22が上面に取り付けられるとともに、複数の支持脚23が下面に取り付けられている。
4本の第2のガイド支柱28は、平面視した場合に正方形の各頂点を構成するように配置されており、そのうち、隣り合う2本の第2のガイド支柱28、28が、平面視した場合に正方形の4辺を構成するように配置された4本の梁29aを介して上端の側面同士が互いに連結されるとともに、梁29aによって連結されていない2本の第2のガイド支柱28、28は、正方形の対角線を構成するように配置された梁29b、29bによって互いに連結されている。そして、2本の梁29b、29bの下面には、4本の第1のガイド支柱27の上端27aがそれぞれ連結されている。
図7に示すように、基礎フレーム4bは、正方形の各辺を構成するように配置された鋼材からなる4本の大梁24a〜24dと、互いに平行な大梁24c、24dの中点同士を結んだ直線を中心として左右対称に配置されて両端が大梁24c、24dにそれぞれ接続された鋼材からなる一対の大梁25a、25aを備えている。そして、ガイドフレーム4aを構成する4本の第2のガイド支柱28は、この大梁25a、25aに対して垂直に立設されている。
また、大梁24c、24dの上記中点同士を結んだ直線を中心として左右対称をなすように大梁24a、25aの間及び大梁24b、25aの間にそれぞれ配置されて両端が大梁24c、24dにそれぞれ接続された鋼材からなる一対の大梁25b、25bと、互いに平行な大梁24a、24bの中点同士を結んだ直線を中心として左右対称に配置されて両端が大梁25a、25aにそれぞれ接続された鋼材からなる一対の大梁25c、25cを備えている。
なお、基礎フレーム4bを平面視した場合、大梁25a、25aの一部と大梁25c、25cによって、内部に4本の支柱3を配置可能な正方形の開口部4cが基礎フレーム4bの中央に形成されている。
大梁24c、25cの間及び大梁24d、25cの間には、互いに平行な大梁24a、24bの中点同士を結んだ直線を中心として左右対称をなし、かつ、両端が大梁25a、25aにそれぞれ接続された鋼材からなる一対の小梁26a、26aが配置されている。また、大梁24a、25bの間、大梁25a、25bの間及び大梁24b、25bの間は、大梁25c又は小梁26aの延長線上に配置された鋼材からなる小梁26b、26cによって互いに連結されている。
そして、大梁25a、25aの間であって、かつ、大梁24cと小梁26aの間、大梁25cと小梁26aの間、大梁24dと小梁26aの間及び大梁25cと小梁26aの間には、正方形の対角線を構成するように水平ブレス17e、17eがそれぞれ配置されている。また、小梁26b、26bの間であって、かつ、大梁24a、25bの間、大梁25a、25bの間及び大梁24b、25bの間には、正方形の対角線を構成するように水平ブレス17e、17eがそれぞれ配置されている。
図8(a)は図6(a)に示したガイドフレーム4aのB−B線矢視断面の拡大図であり、図8(b)は図8(a)におけるC部の拡大図である。なお、図8(a)では、支柱3を破線で示している。
図8(a)に示すように、一対の大梁25a、25a及び一対の大梁25c、25cの上面には、開口部4cが設けられている側へ突出するように4対の動滑車21が滑車固定具22を介してそれぞれ取り付けられている。
図8(b)に示すように、ガイド部材30は、耐候性を有するゴムによって形成され、支柱3の隣り合う2つの側面にそれぞれ近接するように配置された2つのガイドローラ31と、この2つのガイドローラ31を水平な回転軸を中心として回転可能にそれぞれ保持する4つの保持金具32と、第2のガイド支柱28に固設され、4つの保持金具32がL字の内側の面に取り付けられた平面視略L字をなす固定金具33からなる。
なお、ガイドローラ31の材質は、上述のゴムに限らず、耐候性と弾性を有するものであれば良い。例えば、エラストマーなどのような合成樹脂によってガイドローラ31を形成することもできる。
このような構造によれば、後述するようにワイヤロープ34(図10参照)を介して吊り下げられた状態の居住スペース2が風の影響等を受けて揺動した場合でも、ガイドローラ31が支柱3の側面に当接することで、支柱3との干渉による固定金具33の破損を防ぐように作用する。
また、居住スペース2が上下方向へ振動した場合、支柱3の側面に当接したガイドローラ31は支柱3の側面に沿って転動するため、支柱3から固定金具33に加わる上下方向の力が弱まる。
さらに、防災住宅1においては、居住スペース2が風の影響等を受けて揺動してガイドローラ31が支柱3の側面に衝突した場合でも、ガイドローラ31が弾性変形することで支柱3から固定金具33に加わる衝撃力が緩和されるため、ガイド部材30が破損し難い。
このように、防災住宅1は、ガイド部材30が破損し難いため、長期間にわたって安全に使用することが可能となっている。
図9は支柱3の上部に配置された梁17aに設置されたウィンチ19によって可動土台4が吊り上げられた状態を示す図であり、図10は図9におけるD部の拡大図である。
なお、図9及び図10では電動モータ38(図11参照)や太陽光発電設備に接続される各種のケーブルの図示を省略するとともに、図が煩雑になるのを避けるため、図10では軸ブレス17dを破線で示している。
図9及び図10に示すように、梁17aの下面には定滑車20aがウィンチ19のローラ19aと同一平面内で水平な回転軸を中心としてそれぞれ回転可能に取り付けられている。また、基礎フレーム4bの上面に設置された滑車固定具22によって、2つの動滑車21、21が定滑車20aと同一平面内において水平な回転軸を中心としてそれぞれ回転可能に保持されている。
定滑車20aと2つの動滑車21、21には、一端がウィンチ19のローラ19aに巻き付けられるとともに他端がワイヤ固定具20bによって固定されたワイヤロープ34が交互に巻回されている。
すなわち、防災住宅1では、梁17aを介して支柱3に固定されたウィンチ19が可動土台4の基礎フレーム4bに、ワイヤロープ34、動滑車21、21及び滑車固定具22を介して連結されており、ウィンチ19のローラ19aを回転させてワイヤロープ34の一端を巻き上げると、可動土台4が吊り上げられて支柱3に沿って上昇する構造となっている。なお、ウィンチ19のローラ19aを上述と逆の方向に回転させると、ワイヤロープ34の一端が巻き下げられるため、可動土台4は下降する。
ウィンチ19を稼働させてワイヤロープ34をそれぞれ巻き上げようとすると、ワイヤロープ34には所定の大きさの張力が発生する。この張力の大きさをTとすると、定滑車20aとワイヤ固定具20bには、ワイヤロープ34を介して大きさ2T及びTの下向きの力が加わり、ウィンチ19には、大きさTの下向きの力がワイヤロープ34を介して加わる。この場合、ウィンチ19がワイヤロープ34を巻き上げる力はTとなる。
これに対し、2つの動滑車21、21にワイヤロープ34を介して加わる上向きの力の大きさはそれぞれ2Tとなる。すなわち、ウィンチ19によってワイヤロープ34をTの力で巻き上げると、可動土台4には、2つの動滑車21、21が取り付けられている滑車固定具22を介して4Tの大きさの上向きの力が発生することになる。
ただし、防災住宅1は、ウィンチ19、定滑車20a、ワイヤ固定具20b及び動滑車21、21からなる上述の機構を4組備えている。したがって、4台のウィンチ19を稼働させて4本のワイヤロープ34をそれぞれ巻き上げると、可動土台4には、16Tの大きさの上向きの力が発生する。
可動土台4には、基礎フレーム4bの上面に居住スペース2が固定されていることから、可動土台4が4本のワイヤロープ34によって吊り上げられている場合、8個の動滑車21と4個の滑車固定具22と可動土台4と居住スペース2の総重量が上述の16Tの大きさの上向きの力に相当する。すなわち、防災住宅1においては、1台のウィンチ19が1本のワイヤロープ34を巻き上げるのに要する力の16倍に相当する重量の物を吊り上げることが可能となっている。
なお、動滑車21と定滑車20aの数は、図10に示したものに限定されない。例えば、動滑車21の数をn個とし、定滑車20aの数を(n−1)個とした場合、ウィンチ19によって、ワイヤロープ34が巻き上げられる力の2n倍に相当する重量の物が吊り上げられることになる。すなわち、防災住宅1では、ウィンチ19が巻き上げ能力の高いものでなくとも良いため、小型で安価なウィンチを用いることにより製造コストの削減を図ることができる。
図11は制御ユニットの動作を説明するためのブロック図である。
図11に示すように、防災住宅1は、可動土台4の支持脚23の接地状態を検出するセンサ35aと、ウィンチ19がワイヤロープ34を巻き上げた長さを検出するセンサ35bと、災害警報を受信した場合に災害発生信号Pを発する通信ユニット36と、居住スペース2の側板6に設置された前述の扉に取り付けられた電子錠37と、ウィンチ19を駆動する前述の電動モータ38及び電子錠37の動作を制御する制御ユニット39を備えている。
制御ユニット39は、通信ユニット36が発した災害発生信号Pを受信すると、電動モータ38に対して巻き上げ開始信号Qを送る。
巻き上げ開始信号Qを受信した電動モータ38はウィンチ19を駆動してワイヤロープ34を巻き上げる方向へローラ19aを回転させる。その結果、居住スペース2はウィンチ19によってワイヤロープ34を介して可動土台4ごと吊り上げられるようにして上方へ移動する。
センサ35bは、居住スペース2が所定の高さに達し、ウィンチ19がワイヤロープ34を予め定められた長さだけ巻き上げたことを検知すると、巻き上げ終了信号Pを制御ユニット39に送る。
センサ35bが発した巻き上げ終了信号Pを受信した制御ユニット39は電動モータ38に対して巻き上げ停止信号Qを送り、この巻き上げ停止信号Qを受信した電動モータ38はウィンチ19の駆動を停止する。これにより、ローラ19aの回転が停止して、ワイヤロープ34が巻き上げられなくなるため、居住スペース2は、図1に示すように地面GLから所定の高さまで移動した状態で支柱3に固定される。
センサ35aは、可動土台4の支持脚23の下面が地面GLから離れたことを検知すると上昇開始信号Pを発する。また、センサ35aは、上昇開始信号Pを発した後に、支持脚23の下面が接地したことを検知すると接地信号Pを発する。
制御ユニット39は、センサ35aが発した上昇開始信号Pを受信すると、電子錠37に対して施錠信号Qを送る。そして、施錠信号Qを受信した電子錠37は居住スペース2の扉を施錠する。
一方、制御ユニット39は、センサ35aが発した接地信号Pを受信すると、電子錠37に対して開錠信号Qを送り、開錠信号Qを受信した電子錠37は居住スペース2の扉を開錠する。
このように、防災住宅1においては、災害が発生すると、自動的にウィンチ19が電動モータ38に駆動されて居住スペース2の吊り上げを開始することから、災害が発生した場合に、津波や洪水等の被害を受け難い高さまで居住スペース2を短時間で上昇させて、居住者の安全を速やかに確保することができる。
また、防災住宅1では、居住スペース2が吊り上げられている間は、その扉が常に施錠されており、吊り上げられた状態の居住スペース2の中で生活している居住者が居住スペース2から誤って落下するおそれがない。したがって、防災住宅1は安全性に優れている。
さらに、居住スペース2が4本の支柱3に沿って昇降するため、移動時に居住スペース2の姿勢が変化し難い。加えて、防災住宅1では、鉛直方向と平行をなし、4本の支柱3に対してそれぞれ近接配置された4本の第2のガイド支柱28にガイド部材30が設置されており、可動土台4がガイド部材30により支柱3の長手方向に沿って鉛直方向へ正確に案内されることから、居住スペース2を短時間で正確に安全な高さまで移動させることが可能である。
支柱3が居住スペース2の外部に配置されている場合、支柱3の上端に設置された梁17aやウィンチ19などが居住スペース2を上昇させる際の障害となる。しかし、防災住宅1では、支柱3が居住スペース2の内部に配置されているため、居住スペース2を上昇させる際に梁17aやウィンチ19などが障害とならない。
すなわち、居住スペース2が支柱3よりも上方へ移動可能な構造であり、高い支柱3を必要としないため、防災住宅1は安価に製造することができる。
さらに、防災住宅1では、4本の支柱3の間に居住スペース2が配置されている場合とは異なり、支柱3によって居住スペース2が形状や大きさに関する制約を受けないため、広い居住スペース2を確保することができる。
防災住宅1では、支柱3、ウィンチ19、電動モータ38及びワイヤロープ34等の居住スペース2を昇降させるための機構が居住スペース2の内部に配置されており、風雨に晒されることがないため、故障し難い。さらに、当該機構の保守や点検が容易であるため、防災住宅1では、保守や点検に要する費用が削減される。
加えて、支柱3が外部に露出しておらず、外観が通常の住宅と変わらないため、防災住宅1は、他の住宅と比べた場合でも違和感がなく、周囲の景観に溶け込み易い。したがって、防災住宅1は設置場所が制約されないという効果を有している。
防災住宅1では、4本の支柱3が居住スペース2を囲むように配置されている場合とは異なり、4本の支柱3がまとまった状態で配置されていることから、梁17a〜17cや軸ブレス17d等によって互いに連結し易いことに加え、支柱3の下端を固定するための基礎工事が簡略化されるという作用を有する。これにより、基礎工事に要する費用の削減を図ることができる。
また、ガイドフレーム4aは支柱3とは異なり、居住スペース2に対して相対的に移動する構造ではないため、居住スペース2の強度を高める目的で梁15bをガイドフレーム4aに連結することが可能である。すなわち、防災住宅1は、4本の支柱3や居住スペース2の強度を容易に高めることができるため、安全性に優れている。
さらに、防災住宅1では、上端27aがガイドフレーム4aに連結されるとともに一部が支柱3に内挿されている第1のガイド支柱27によって、支柱3の横方向に対するガイドフレーム4aの移動が拘束される。例えば、防災住宅1が特許文献5に開示された発明のように第1のガイド支柱27を備えていない場合、居住スペース2が上昇した際に居住スペース2の横方向への移動を拘束するためにガイドフレーム4aの内部に支柱3が配置される構造とする必要がある。この場合、支柱3を短くすると、可動土台4を支柱3に沿って上方へ移動させることができる距離が短くなり、災害を避けるのに十分な高さまで居住スペース2を上昇させることが困難になる。上述したように、第1のガイド支柱27を備えた防災住宅1においては、支柱3に一部が内挿された第1のガイド支柱27が居住スペース2の心柱として機能することによって、居住スペース2の強度が向上する。さらに、第1のガイド支柱27によって支柱3の横方向に対するガイドフレーム4aの移動が拘束されるため、居住スペース2が上昇した際にガイドフレーム4aの内部に支柱3が配置されているか否かに関わらず、支柱3の横方向に対する可動土台4の移動が抑制される。すなわち、防災住宅1では、居住スペース2が上昇した際にガイドフレーム4aの内部に支柱3が配置されていなくとも良いため、その分だけ、支柱3を短くすることが可能である。そして、防災住宅1をそのような構造にした場合でも可動土台4を支柱3に沿って上方へ移動させることができる距離が短くなることはない。したがって、防災住宅1によれば、支柱3を短くして、居住スペース2の低層化を図ることが可能である。このように、居住スペース2を低層化した場合、製造コストが削減されることに加え、ウィンチ19や電動モータ38の設置箇所が低くなるため、それらの保守作業が容易となり、保守や点検に要する費用が削減されるというメリットがある。
上述の実施例では、4本の支柱3や4本の第2のガイド支柱28を平面視した場合にそれらが正方形の各頂点を構成するように配置されているが、支柱3や第2のガイド支柱28は長方形の各頂点を構成するように配置されていても良い。また、基礎フレーム4bは平面視した場合に略正方形ではなく、略長方形をなした構造であっても良い。このような場合でも、前述の本発明の作用及び効果は同様に発揮される。さらに、支柱3は角筒状をなす代わりに円筒状をなしていても良い。そして、電動モータ38の代わりに油圧モータによってウィンチ19が駆動される構造とすることもできる。
本発明は、津波の被害を受け易い沿岸部に限らず、洪水や土石流が発生し易い山間部においても利用可能である。
1…防災住宅 2…居住スペース 2a…居室部 2b…屋根裏 3…支柱 4…可動土台 4a…ガイドフレーム 4b…基礎フレーム 4c…開口部 5…根巻きコンクリート 6…側板 7a、7b…屋根材 7c…保守用開口部 8…太陽電池パネル 9…架台 10…貯水槽 11…蓄電池 12a…砕石 12b…無筋コンクリート層 13…ベース 14a…アンカーボルト 14b…スタッドジベル 15a…柱 15b…梁 16…床板 17a〜17c…梁 17d…軸ブレス 17e…水平ブレス 18…免震ゴム 19…ウィンチ 19a…ローラ 20a…定滑車 20b…ワイヤ固定具 21…動滑車 22…滑車固定具 23…支持脚 24a〜24d…大梁 25a〜25c…大梁 26a〜26c…小梁 27…第1のガイド支柱 27a…上端 27b…下端 28…第2のガイド支柱 29a、29b…梁 30…ガイド部材 31…ガイドローラ 32…保持金具 33…固定金具 34…ワイヤロープ 35a、35b…センサ 36…通信ユニット 37…電子錠 38…電動モータ 39…制御ユニット GL…地面


Claims (8)

  1. 鉛直方向と平行をなすとともに、平面視した場合に矩形の各頂点を構成するように配置された筒状の4本の支柱と、
    この支柱が内部に配置された居住スペースと、
    この居住スペースを下方から支持する可動土台と、
    この可動土台が鉛直方向へのみ移動するように前記支柱の長手方向に沿って前記可動土台を案内するガイド部材と、
    4本の前記支柱のうち、隣り合う2本の前記支柱を互いに連結する複数本の梁と、
    前記可動土台に一部が連結されたワイヤロープと、
    このワイヤロープを介して前記可動土台を吊り上げ可能に前記支柱の上部に設置されたウィンチと、
    このウィンチを駆動するモータと、を備え、
    前記可動土台は、
    平面視矩形状をなし、4本の前記支柱が内部に配置される開口部が中央に設けられた基礎フレームと、
    4本の前記支柱を外側から囲むように前記基礎フレームの上面中央部に設けられたガイドフレームと、
    このガイドフレームに上端が連結された4本の第1のガイド支柱と、からなり、
    前記基礎フレームは、前記第1のガイド支柱がそれぞれ挿通される4つの挿通孔を有し、
    4本の前記第1のガイド支柱は、下端が前記基礎フレームよりも下方へ突出するように4つの前記挿通孔及び4本の前記支柱にそれぞれ連通されており、
    前記居住スペースは、前記可動土台とともに前記支柱の長手方向に沿って移動可能に形成されていることを特徴とする防災住宅。
  2. 前記ガイドフレームは、
    鉛直方向と平行をなし、4本の前記支柱にそれぞれ近接するように前記基礎フレームに立設されるとともに前記ガイド部材が設置された4本の第2のガイド支柱を備えていることを特徴とする請求項1に記載の防災住宅。
  3. 前記ガイド部材は、
    前記支柱の側面に近接するように配置されたガイドローラと、
    このガイドローラを水平な回転軸を中心として回転可能に保持する保持金具と、
    この保持金具が取り付けられるとともに前記第2のガイド支柱に固設された固定金具と、からなることを特徴とする請求項2に記載の防災住宅。
  4. 前記居住スペースは、
    前記支柱が内部を鉛直方向へ貫通するように形成された居室部と、
    この居室部の上に設けられ前記支柱の上端を内部へ突出可能に形成された屋根裏と、からなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の防災住宅。
  5. 前記居住スペースの上部には、保守用開口部が設けられるとともに、この保守用開口部を覆う屋根材が着脱可能に設置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の防災住宅。
  6. 水平な第1の回転軸を中心として回転可能に前記支柱の上部に設置された少なくとも1つ以上の定滑車と、
    前記可動土台の上面に前記定滑車と同一平面内において前記第1の回転軸に平行な第2の回転軸を中心として回転可能に設置された複数の動滑車と、を備え、
    前記動滑車の数は前記定滑車の数よりも1つ多く、
    前記ワイヤロープは、
    その一端が前記支柱の上部に固定されるとともに、
    前記動滑車と前記定滑車に交互に巻回された状態で、その他端が前記ウィンチによって巻き上げられることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の防災住宅。
  7. 蓄電池が前記支柱の上部に設置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の防災住宅。
  8. 前記蓄電池を充電する太陽光発電設備を備えていることを特徴とする請求項7に記載の防災住宅。
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