JP6923632B2 - 農作業請負システム及び農作業請負サーバ - Google Patents

農作業請負システム及び農作業請負サーバ Download PDF

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Description

本発明は、農作業請負システム及び農作業請負サーバに関する。
例えば特許文献1では、ドローン等の飛行体を用いて上空から圃場の作物を撮像し、作物の生育を示す撮像データに基づいて生育データを生成すると共に、生育データを含む一連の農業マップデータ(圃場形状データ、収量データ及び食味データ等を含む)を圃場ごとに可視化して農業マップを作成することにより、農家又は管理者による作業計画を支援する農業支援装置が開示されている。
特開2019−128661号公報
特許文献1では、作業計画を行う農家又は管理者と、実際に農作業を行う作業者又は請負業者との間には深い信頼関係があることが前提とされている。しかしながら、実際には個人農家や営農集団は、作業者に農作業に対する対価を支払って、農作業を代行させることもしばしばあり、農家と作業者(請負業者)との間で、実際に行われた農作業の質又は作業性に対して支払われるべき賃金について争いが生じる場合がある。
1つの具体例では、農家と請負業者との間で、所定の指定された圃場全体に対する農作業の対価として所定の賃金を支払うといった請負契約が交わされていたにも拘わらず、実際には、請負業者は、指定された圃場の一部に対して作業を行わなかった(請負業者に債務不履行があった)場合がある。この場合、農家は、請負業者に対し、請負契約で指定された圃場全体に対して作業を完了するように求めるか、又は請負契約で取り決められていた対価の全部を支払わないと主張する一方、請負業者は、農家に対して請負契約で指定された圃場全体に対する作業を完了したと主張する。
別の具体例では、請負業者は、請負契約で所定の指定された圃場全体に対して収穫作業(例えば刈取り作業)を行ったが、脱穀が不充分であり(収穫ロスが生じ)、農家が当初予定又は期待していた収量(歩留り)が得られない場合がある。すると農家は、請負業者に対し、請負契約で取り決められていた対価の全部を支払わないと主張する一方、請負業者は、農家に対して請負契約で取り決められた圃場全体に対する作業を完了したので、所定の対価の全部を支払うよう要求する。
これらの具体例においては、請負業者が圃場全体に対して作業を完了がしたか否か、又は脱穀が充分であったか否かについて、証拠をもって明確にすることができれば、両者間の争いは確実に回避又は解消することができる。
そこで本発明は、上記問題点に鑑み、請負業者が作業する前後の農地の画像を比較することにより、農家と請負業者との間の争いを未然に回避又は解消すると共に、両者間の信頼関係を構築する農作業請負システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る農作業請負システムは、農家を登録する農家登録部と、前記農家登録部に登録された農家が有する農地に対して農業機械にて作業を行う請負業者を登録する請負登録部と、前記請負登録部で登録された請負業者が作業を行う前記農地において作業前の第1農地画像と、前記作業後の第2農地画像とを撮像する撮像装置と、前記第1農地画像と前記第2農地画像とを比較することで、前記請負業者における作業性を評価する作業性評価部と、を備えている。
好適には、前記撮像装置は、作物の刈取り前の農地を前記第1農地画像として撮像し、且つ、作物の刈取り後の農地を前記第2農地画像として撮像する。
また前記作業性評価部は、前記第1農地画像と前記第2農地画像とに基づいて、農地に作付けした作物に対する歩留又は刈残しを前記作業性として評価する。
好適には、前記撮像装置は、前記農地を上空から空撮する飛行体に設けられており、前記飛行体は、少なくとも前記作業前に前記農地において作物の刈取り前の作物エリアを飛行して前記撮像装置は前記刈取り前の作物エリアを第1農地画像として撮像し、且つ、前記作物の刈取り後の前記作物エリアを第2農地画像として撮像し、前記作業性評価部は、前記第1農地画像と、前記第2農地画像とに基づいて前記歩留又は刈残しを求める。
詳しくは、前記飛行体は、本体と、前記本体に設けられたアームと、前記アームに設けられた回転翼とを備え、前記撮像装置は、前記刈取り後エリアにおいて前記回転翼によって発生したダウンウォッシュの下方を撮像する。
また前記作業性評価部は、複数の請負業者が行った作業性を評価してランク付けする。
本発明の一態様に係る農作業請負サーバは、農家の依頼者が操作する第1端末から、農家の登録情報を受信して農家を登録する農家登録部と、農業機械にて作業を行う請負業者が操作する第2端末から、当該請負業者の登録情報を登録する請負登録部と、前記請負登録部で登録された請負業者が作業を行う農地において作業前の第1農地画像と、前記作業後の第2農地画像とを撮像装置を介して取得する画像取得部と、前記第1農地画像と前記第2農地画像とを比較することで、前記請負業者における作業性を評価する作業性評価部と、を備えている。
本発明の態様によれば、農家と請負業者との間の争いを未然に回避又は解消すると共に、両者の信頼関係を構築する農作業請負システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る農作業請負システムの全体構成を示す概略図である。 農家端末の構成を示すブロック図である。 請負端末の構成を示すブロック図である。 実施形態に係る農作業請負サーバの構成を示すブロック図である。 ドローンの構成を示すブロック図である。 農業機械の構成を示すブロック図である。 実施形態の農作業請負サーバによる処理動作を示すフローチャートである。 農家端末の出力装置に表示される農家基本情報/入力画面を示す。 請負端末の出力装置に表示される請負基本情報/入力画面を示す。 農家端末の出力装置に表示される農家−請負業者マッチング画面を示す。 ドローンの飛行ルート/撮像パターンを示す概略図である。 圃場の評価領域における非収穫物に混入している穀物を示す。
添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る農作業請負システムについて以下説明する。農作業請負システムは、農家と請負業者との間の信頼関係を構築するものであるため、機会均等の原則に則り、透明性、競争性、公正性及び経済性が最も担保されている入札制度を採用することが好ましい。
入札による請負契約の締結前では、農家は特定の農作業を委託するために入札をする者として「入札者」といい、作業者は入札に応じる者として「応札者」と呼称されている。また、請負契約の締結後では、請負契約に基づいて、農家は特定の農作業を注文又は委託する者として「注文者」といい、作業者は農作業を受託する者として「請負者」と呼称されている。すなわち厳密には、請負契約を交わす前後で主体の呼称が異なるが、本願では、便宜上、請負契約前の入札者及び請負契約後の注文者を併せて「農家」といい、請負契約前の応札者及び請負契約後の請負者を併せて「請負業者」という。また「農家」には、個人の農家、営農会社、及び農業協同組合等が含まれ、「請負業者」には、個人の請負業者、複数の請負業者で構成される請負グループ、複数の請負業者が出資して共同して請負事業を営む請負組合、及び営利を目的とする請負会社等が含まれるものとする。
本実施形態では、農家は、農地を所有し、入札で適当に選定した請負業者と請負契約を交わし、自己の農地における所定の農作業を請負業者に行わせると共に当該農作業に対する対価を請負業者に支払い、得られた成果物又は収穫物等の全部を享受するものとする。一方、請負業者は、トラクタ又はコンバイン等の農業機械を保有し、農家の農地における所定の農作業を行い、得られた成果物又は収穫物等の全部を農家に提供する代償として適正な対価を享受するものとする。
[農作業請負システムの全体構成]
図1〜図4を参照して、農作業請負システムの全体構成、及び各構成要素の構成について説明する。図1は、農作業請負システム1の全体構成を示す概略図である。
本実施形態に係る農作業請負システム1は、図1に示すように、農家によって操作される複数の農家端末20と、請負業者によって操作される複数の請負端末30と、インターネット等の公衆回線網5を介して通信可能な農作業請負サーバ10とを備える。また農作業請負システム1は、ドローン40(飛行体又はマルチコプターともいう)と、トラクタ60及びコンバイン70等の農業機械80とを備える。ドローン40は、撮像装置41を搭載し、農家端末20と直接的に通信可能である。農業機械80は、請負端末30と直接的に通信可能である。
なお本実施形態では、ドローン40は農家、営農会社、農業機械メーカ又は農業協同組合等により管理され、農業機械80は請負業者、請負グループ、請負組合、又は請負会社等により管理されるものとする。
[農家端末、請負端末及び農作業請負サーバの構成]
図2〜図4はそれぞれ、農家端末20、請負端末30及び農作業請負サーバ10の構成を示すブロック図である。農家端末20及び請負端末30は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットコンピュータ、又は携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)等であってもよい。また農作業請負サーバ10(以下、単にサーバという)は、例えば、農家、営農会社、農業機械メーカ又は農業協同組合等に設置されてもよい。
農家端末20は、図2に示すように、農家が情報を入力するために用いられる入力装置21(キーボードやマウス等)、農家に情報を表示するために用いられる出力装置22(ディスプレイ等)、情報を記憶する記憶装置23(不揮発性メモリ等)、サーバ10及びドローン40と通信可能な通信装置24、及び農家端末20において情報処理する制御装置25(CPU等)を含むハードウェアと、農家端末20が実行する情報処理を制御するソフトウェア(プログラム等)とから構成されている。
同様に、請負端末30は、図3に示すように、請負業者が情報を入力するための入力装置31(キーボードやマウス等)、請負業者に情報を表示するための出力装置32(ディスプレイ等)、情報を記憶する記憶装置33(不揮発性メモリ等)、サーバ10及び農業機械80と通信可能な通信装置34、及び請負端末30において情報処理する制御装置35(CPU等)を含むハードウェアと、請負端末30が実行する情報処理を制御するソフトウェア(プログラム等)とから構成されている。
農作業請負サーバ10は、図4に示すように、農家登録部11、請負登録部13、サーバ通信部15、画像取得部16、マッチング部17及び作業性評価部18を備えている。サーバ通信部15は、公衆回線網5を介して農家端末20及び請負端末30と通信する。画像取得部16は、公衆回線網5を介して農家端末20からの画像を取得する。農家登録部11及び請負登録部13は、農家端末20及び請負端末30から情報(様々なデータ)を受信して、適当な情報(指令や電子メール)を農家端末20及び請負端末30のそれぞれの制御装置25,35に送信する。マッチング部17は、農家が適当な請負業者を選定するのを支援し、作業性評価部18は、請負業者の作業性を評価するように構成されている。またサーバ10は、上記構成要素(ハードウェア)が実行する情報処理を制御するソフトウェア(プログラム等)を含んでいる。
サーバ10、農家端末20及び請負端末30が実行する情報処理を制御するソフトウェアについては、図7のフローチャートに示す各構成装置(ハードウェア資源)の一連の処理動作、及び図8〜図10に示す農家端末及び請負端末30の出力装置22,32の表示される画面Q1〜Q3を参照して説明する。なお本発明は、ソフトウェアによる情報処理がハードウェア資源を用いて具体的に実現されているものである。
(農家登録部)
農作業請負サーバ10の農家登録部11は、農家基本情報を収集するために農家端末20を支援し、収集された農家基本情報を農家データベース12に格納するように構成されている。
農家基本情報は、これに限定されないが、図4に示すように、農家IDデータ、圃場データ、農作業データ及び見積データを含んでいる。詳しくは、農家IDデータは、農家を特定するデータであり、例えば農家の氏名又は名称(会社や団体の場合)、メールアドレス、農家端末20を識別する識別データ(例えば、MACアドレス)等を含む。圃場データ(フィールドデータ)は、農家が所有する農地(圃場)を示すデータであり、緯度及び経度で特定される複数の連続した点の集合で表される物理的領域(圃場マップ)及びその面積を示す圃場マップを示す。農作業データは、圃場に作付予定又は作付済の農作物の種類(例えば水稲、大麦、小麦、コーン)、作業の種別(例えば耕耘、播種、田植え、収穫)、及び作業の時期(例えば5月〜6月等)を示すデータである。見積データは、請負業者が行った農作業に対する対価(賃金)の見積りを示すデータである。
農家基本情報は、農家登録部11の支援を受けて農家端末20によって入力され、公衆回線網5及びサーバ通信部15を介して農家登録部11に送信される。農家登録部11は、農家端末20から送信された農家基本情報を農家データベース12に格納する。
(請負登録部)
請負基本情報は、これに限定されないが、図4に示すように、請負者IDデータ、農業機械データ、請負エリアデータ、農作業データ、及び希望額データを含んでいる。詳しくは、請負者IDデータは、請負業者を特定するデータであり、例えば請負業者の氏名、複数の請負業者で構成される請負グループ(請負組合及び請負会社等を含む)の名称もしくはその代表者の氏名や、メールアドレス、請負端末30を識別する識別データ(例えば、MACアドレス)を含む。農業機械データは、請負業者が保有する農業機械を特定するデータであり、例えば農業機械のメーカ、種別、型式、現物写真及び農業機械に連結可能なインプルメントの型式等を示す。請負エリアデータは、請負業者が農作業を行うことができる地域又は都道府県を示すデータである。農作業データは、請負業者による農作業の対象となる農作物の種類、農作業の種別及び時期を示すデータである。希望額データは、請負業者が所定の農作業に対して受ける対価の希望額を示すデータである。
請負基本情報は、請負登録部13の支援を受けて請負端末30によって入力され、公衆回線網5及びサーバ通信部15を介して請負登録部13に送信される。請負登録部13は、請負端末30から送信された請負基本情報を請負者データベース14に格納する。
(マッチング部)
マッチング部17は、農家による適当な請負業者の選定、及び農家と請負業者との間の請負契約成立を支援するように構成されている。詳しくは、農家登録部11で登録された農家基本情報と、請負登録部13で登録された請負基本情報とを照合し、とりわけ農家の所望する農作業データと適合する農作業を提供できる請負業者を農家端末20に表示する。これにより、農家は適当な請負業者を選定し、農家と請負業者との間の請負契約の成立が支援される。
(作業性評価部)
作業性評価部18は、請負業者による作業前及び作業後において、ドローン40に搭載された撮像装置41を用いて圃場を上方から撮像(空撮)した画像に基づいて、請負業者の作業性を評価するように構成されている。請負業者の作業性とは、請負契約に従って請負業者による農作業が適正に行われたことを示す指標である。請負業者の作業性は、例えば、収穫作業(刈取り作業)において、請負業者の脱穀作業及び/又は脱穀機械が効率的でなく、期待された収穫量(期待収量)に対する収穫ロスを示す指標を含む。また請負業者の作業性は、例えば、請負契約で指定された圃場全体に対して、請負業者が確実に作業を行ったか否かを示す指標、及び一部の圃場領域に対して作業を行わず未作業領域が残っている場合、未作業領域の圃場全体に対する比率を示す指標を含む。
[ドローンの具体的構成]
ドローン40は、図5に示すように、ドローン40を飛行可能にする飛行装置50、圃場を上空から撮像する撮像装置41、飛行中の自己の位置を検出する位置検出装置42、飛行ルート及び撮像パターン(後述)を予めプログラムしたメモリ等を実装可能なメモリ読取装置43、撮像装置41で撮像された画像と撮像された位置を関連付けて記憶する画像/位置データメモリ44、農家端末20と通信可能な通信装置45、及びドローン40の各構成装置を制御する制御装置46(CPU等)を備えている。
飛行装置50は、図1に示すように、機体51と、機体51に設けられた複数のアーム52と、各アーム52に設けられた回転翼53と、機体51に設けられたスキッド54とを有している。回転翼53は、飛行するための揚力を発生させる装置で、回転力を付与するロータと、ロータの駆動によって回転するブレード(プロペラ)とを含んでいる。
撮像装置41は、圃場及び/又は圃場に作付けされた作物を鉛直上方から撮像するように構成されている。撮像装置41は、例えば赤外光を取り込んで撮像する赤外線カメラを含むものであってもよいが、可視光及び/又は紫外光を取り込んで像を形成する可視光カメラ及び/又は紫外線カメラを含むものものであってもよい。
位置検出装置42は、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)を用いて、緯度及び経度で特定される自己の位置データを検出するように構成されている。詳しくは、位置検出装置42は、複数(3つ以上、好適には4つ以上)のGPS衛星から送信されたGPS信号(GPS電波)を受信し、受信したGPS信号の発信時刻と受信時刻との差に基づいてGPS衛星からの相対的な位置(すなわち緯度及び経度)を検出する。また位置検出装置42は、GPS衛星からの信号を受信する基地局からの補正信号に基づいて補正した位置を、自己の位置(緯度及び経度)として検出してもよい。さらに位置検出装置42は、ジャイロセンサや加速度センサ等の慣性計測装置を有し、慣性計測装置によって補正した位置を自己の位置データとして検出してもよい。
メモリ読取装置43は、予め設定された飛行ルート及び/又は一連の撮像パターンを記憶したUSBメモリやSDカード等の電子記憶媒体が着脱自在に接続されるように構成されている。
制御装置46は、メモリ読取装置43に接続された電子記憶媒体に事前に記憶した飛行ルート及び/又は一連の撮像パターンを読み出して、ドローン40(飛行装置50)の自律飛行を制御し、撮像装置41の所定の撮像動作を制御することができる。
また制御装置46は、撮像装置41で撮像した圃場及び/又は作物の複数の画像と、位置検出装置42で得られた撮像時の位置データとを関連付けて、画像/位置データメモリ44に記録する。画像/位置データメモリ44は、メモリ読取装置43と同様、USBメモリやSDカード等の電子記憶媒体が着脱自在に接続される装置として構成されていてもよい。あるいは制御装置46は、通信装置45を介して、飛行中の位置データと関連付けられた複数の画像を、リアルタイムで農家端末20に送信してもよい。
農家端末20及びドローン40の通信装置24,45は、例えば、通信規格であるIEEE802.11シリーズのWi−Fi(Wireless Fidelity、登録商標)、BLE(Bluetooth (登録商標)Low Energy)、LPWA(Low Power, Wide Area)、LPWAN(Low-Power Wide-Area Network)等により無線通信を行うものであってもよいし、携帯電話通信網又はデータ通信網などにより無線通信を行うものであってもよい。
またドローン40の制御装置46は、農家端末20からの指令に基づいて、上述の回転翼53(ローター)、撮像装置41、位置検出装置42、メモリ読取装置43、画像/位置データメモリ44及び通信装置45を制御することができる。すなわち本実施形態に係るドローン40は、自律的に飛行し所定の画像を撮像できるだけでなく、農家端末20からの指令(リアルタイムの遠隔操作)により飛行し所定の画像を撮像することができる。
[農業機械の具体的構成]
農業機械80は、インプルメント等の作業装置が装着されたトラクタ60若しくは田植機、又は収穫を行うコンバイン70等である。まず農業機械80の一例として、トラクタ60について説明する。
(トラクタ)
トラクタ60は、例えば、床土作り、畦塗り、耕耘、播種、施肥、田植え、代掻き、溝切り、除草、追肥、収穫等の農作業を行うことができる
図1に示すように、トラクタ60は、走行装置61を有する走行車両(走行車体)62と、原動機63と、変速装置64とを備えている。走行装置61は、タイヤ型の走行装置又はクローラ型の走行装置である。原動機63は、ディーゼルエンジン、電動モータ等である。変速装置64は、変速によって走行装置61の推進力を切換可能であると共に、走行装置61の前進又は後進の切換が可能である。走行車両62にはキャビン65が設けられ、当該キャビン65内には運転席66が設けられている。
また、走行車両62の後部には、3点リンク機構等で構成された連結部67が設けられている。連結部67には、作業装置68が着脱可能である。作業装置68を連結部67に連結することによって、走行車両62は作業装置68を牽引することができる。作業装置68は、耕耘する耕耘装置、肥料を散布する肥料散布装置、農薬を散布する農薬散布装置、収穫を行う収穫装置、牧草等の刈取を行う刈取装置、牧草等の拡散を行う拡散装置、牧草等の集草を行う集草装置、牧草等の成形を行う成形装置等である。
またトラクタ60は、状態検出装置と制御装置(ともに図示省略)とを備えている。状態検出装置は、トラクタ60の動作状態を検出する装置であって、アクセルペダルセンサ、シフトレバー検出センサ、クランク位置センサ、燃料センサ、水温センサ、エンジン回転センサ、操舵角センサ、油温センサ、車軸回転センサ、操作量検出センサ等のセンサ、イグニッションスイッチ、駐車ブレーキスイッチ、PTOスイッチ、操作スイッチ等のスイッチ等である。トラクタ60の制御装置は、トラクタを制御する装置(CPU等)である。この制御装置は、状態検出装置で検出された検出値等に基づいて、トラクタ60の走行系や作業系の制御を行う。例えば、トラクタ60の制御装置は、操作量検出センサによって連結部67を昇降する操作具の操作量を検出し、当該操作量に基づいて連結部67を昇降する制御を行ったり、アクセルペダルセンサで検出した操作量に基づいてディーゼルエンジンの回転数を制御する。なお、トラクタ60の制御装置は、トラクタ60の作業系や走行系を制御するものであればよく、制御方式は限定されない。
トラクタ60は、ドローン40の位置検出装置42及び通信装置45と同様の位置検出装置及び通信装置(ともに図示省略)を備えていてもよい。トラクタ60は、位置検出装置を用いて自己の位置データ(緯度及び経度)を検出し、通信装置を用いて請負端末30に位置データを送信してもよい。トラクタ60の位置検出装置は、ドローン40の位置検出装置42と同様、GPS衛星からの信号を受信して緯度及び経度で特定される自己の位置情報を検出してもよい。またトラクタ60の通信装置は、ドローン40の通信装置45と同様の通信規格(IEEE802.11シリーズのWi−Fi、登録商標)を用いて請負端末30と通信してもよい。
(コンバイン)
次に、コンバインについて説明する。図6は、コンバイン70の主要構成部品を示すブロック図である。図1に示すように、コンバイン70は、車体71と、原動機72と、グレンタンク73と、刈取装置74と、脱穀装置75(図6)と、測定装置76とを備えている。原動機72、グレンタンク73及び脱穀装置は車体71に設けられている。刈取装置74は、車体71の前部に設けられている。刈取装置74は、穀物を刈り取る装置である。脱穀装置75は、刈り取った穀物を脱穀する装置である。グレンタンク73は、脱穀された穀物を貯留するタンクである。すなわち脱穀された穀物のみが、グレンタンク73に貯留され、穀物以外のもの(例えば稲わら等)は、圃場に放置される。
測定装置76は、収穫した作物に含まれる水分含有率及びタンパク含有率を測定する食味センサ(分光分析装置)と、収穫した作物の収量(穀粒積算重量)を測定する収量センサとを備える。すなわち測定装置76は、作物に含まれる水分含有率並びにタンパク含有率、及び収量を検出することができる。
コンバイン70は、ドローン40の位置検出装置42と同様、GPS衛星からの信号を受信して緯度及び経度で特定される自己の位置情報を検出する位置検出装置77を備えている。またコンバイン70は、図6に示すように、ドローン40の通信装置45と同様の通信装置79を備え、この通信装置79は、通信規格(IEEE802.11シリーズのWi−Fi、登録商標)を用いて請負端末30と通信するものであってもよい。
コンバイン70は、不揮発性のメモリ等で構成された収量・食味/位置メモリ78を備えている。コンバイン70は、作物に含まれる水分含有率並びにタンパク含有率及び収量を示すデータを、収穫した位置を示す位置データに関連付けて収量・食味/位置メモリ78に記憶させてもよいし、あるいは通信装置79を用いてリアルタイムで請負端末30に送信してもよい。
したがって請負端末30は、圃場ごとに、又は圃場を構成する細分化された区画ごとに、作物に含まれる水分含有率並びにタンパク含有率及び収量を示すデータを収集及び評価することができる。なお、作物に含まれる水分含有率並びにタンパク含有率及び収量は、収穫した位置を示す位置データと共に、公衆回線網5及び/又はサーバ10を介して農家端末20にも送信されることが好ましい。
本実施形態では、刈取装置74で刈り取られ、グレンタンク73に貯留されるものを収穫物(穀物を含む)といい、圃場に放置されるもの(例えば稲わら)を非収穫物という。非収穫物の中に穀物が混入すると、脱穀ロスが生じ、収穫物に含まれる穀物の収量は減少する。したがってコンバイン70は、できるだけ脱穀ロスが生じないように、適正に脱穀する必要がある。換言すると、圃場に放置された非収穫物の中に穀物が多く混入しているとき、コンバイン70を含む請負業者の農作業の作業性は低いと評価することができる。
[農作業請負サーバの農家登録部への事前登録]
次に、図7に示すフローチャートに基づいて、農作業請負システム1による一連の処理動作について説明する。
図7のステップST01において、農家は、農家端末20を用いて自己に関する農家基本情報を農作業請負サーバ10の農家登録部11に事前登録する。
農家は、自己が所有する区割りされた圃場の正確なマップ(物理的領域)を作成し、圃場の面積を求める。特に、圃場の面積は、収穫量及び作業量に大きく影響し、農家と請負業者との間の争いの要因となりやすいので、できるだけ正確であることが好ましい。
詳しくは、農家は、例えば農家端末20を用いてドローン40を遠隔操作により圃場の畦に沿って飛行させて圃場の画像を撮像すると共に、出力装置22で撮像された画像を見ながら圃場の輪郭を画定する複数の地点を指定する。ドローン40の位置検出装置42は、農家が指定した圃場の輪郭地点における位置情報(経度及び緯度)を検出する。あるいは農家は、例えばトラクタ60を手動で操作して圃場の畔等に沿って周回させ、周回時にトラクタ60の位置検出装置で検出した圃場の輪郭を示す位置情報(経度及び緯度)を検出してもよい。
ドローン40の制御装置46は、検出された圃場の輪郭を示す位置情報を農家端末20に送信するようにドローン40の通信装置45を制御する。あるいはコンバイン70の制御装置81は、検出された圃場の輪郭を示す位置情報を農家端末20に送信するように農業機械80の通信装置79を制御する。
また圃場の輪郭を示す位置情報を検出するために、農作業請負サーバ10は、公衆回線網5を介して、地図提供会社等から圃場を含む地図のグラフィックデータを取得し、農家端末20の出力装置22に表示させてもよい。農家は、出力装置22に表示された地図の中から、所有している圃場の輪郭を示す複数の点を入力装置21(ポインタ等)を用いて指定することにより圃場の位置情報を取得してもよい。
農家端末20の制御装置25は、位置検出装置42,77で検出した圃場の輪郭を示す位置情報からマップを作成し、圃場の面積を算出する。圃場のマップ及び面積を併せて圃場データという。農家が複数の圃場(例えば圃場A,B,C,D)を所有する場合、ドローン40又はトラクタ60を用いてそれぞれの圃場の輪郭を示す位置情報を検出し、これらの圃場の面積を算出する(例えば、圃場A=200アール,圃場B=300アール,圃場C=180アール,圃場D=120アール)。圃場のマップ及び面積(圃場データ)は、農家端末20の記憶装置23に記憶される。
また、農家は各圃場に作付したい作物を決定する。例えば、農家は、圃場Aには稲、圃場Bには小麦、圃場Cにはコーン、圃場Dには大豆を作付したいと決めてもよい。ただし、本実施形態では、本発明を理解しやすくするために、稲を圃場A〜Dに作付するものとする。
次に、農家は、農家端末20から農作業請負サーバ10にログインして、農家基本情報を農作業請負サーバ10に事前登録する。詳しくは、農家が農作業請負サーバ10にログインして、農家基本情報の事前登録を要求すると、この要求を受けて農家登録部11は、農家端末20の出力装置22に農家基本情報を入力するための農家基本情報/入力画面Q1(図8)を表示させる。
図8の農家基本情報/入力画面Q1に表示される農家基本情報には、農家の氏名又は名称(農家ID)、メールアドレス、圃場を特定する圃場データ(フィールド)、農家が圃場に作付することを所望する作物又は圃場にすでに作付されている農作物の種類(農作物)、農家が圃場に対して所望する農作業の種別(農作業内容)並びに農作業の時期(農作業時期)、及び請負業者が圃場に対して行う農作業に対する対価の見積額を示す見積データ(見積)が含まれている。
農家は、農家端末20の入力装置21を用いて、自己の氏名又は名称、メールアドレス及び圃場データ(例えば圃場A)をテキスト入力し、圃場データの右方に表示された「map」のボタンをクリックすると、農家端末20の記憶装置23に記憶された圃場のマップ(住所を含む)及び圃場面積の情報が読み出され、入力画面Q1に表示される。このとき農作業請負サーバ10は、公衆回線網5を介して、グーグルマップ(登録商標)等の地図データベースにアクセスして圃場の住所を含む広域の衛星画像を取得し、圃場のマップと重ね合わせて入力画面Q1に表示してもよい。
また農家は、入力画面Q1上で、入力装置21を用いて、農作物の種類(農作物)、農作業の種別(農作業内容)及び農作業の時期(農作業時期)の右方に表示された▼(下向き三角)をクリックすることにより、いくつかの選択肢の中からプルダウン方式で選択することができる。この実施形態では、農家は、入力画面Q1で農作物の種類として「稲」を選択し、農作業内容(種別)として「収穫(刈取り)」を選択したものとする。さらに農家は、入力画面Q1で、農作業時期として「2019年10月2日〜2019年10月9日」をテキスト入力し、請負業者が圃場Aに作付された稲の収穫作業を2019年10月2日〜2019年10月9日に行った場合の請負業者に対する対価の見積額(見積)として例えば「18,000円」(10アール当たり)をテキスト入力する。
農家がすべての農家基本情報を入力した後、入力画面Q1の右下に表示される「登録」のボタンをクリックすると、農家端末20は、すべての農家基本情報を農作業請負サーバ10に送信する。
農家基本情報を受信した農作業請負サーバ10は、農家基本情報ごとに農家登録番号を自動的に付与し、農家登録番号に付随させた農家基本情報を農家データベース12に登録すると共に、農家が確認できるように、農家登録番号及び農家基本情報を含む登録完了メールを当該農家のメールアドレスに送信する。
農家端末20の出力装置22に表示された入力画面Q1は、「戻る」ボタンが押されるまで維持されてもよい。農家は、異なる圃場Bに対して、同じ農作物(稲)及び農作業内容(収穫(刈取り))について上記説明した農家基本情報を入力画面Q1で入力し、「登録」のボタンをクリックして、圃場Bについて新たに入力された農家基本情報を農作業請負サーバ10に送信してもよい。さらに農家は、異なる圃場C,Dについて上記説明した農家基本情報を入力画面Q1上で入力し、「登録」のボタンをクリックして、圃場Bについて新たに入力された農家基本情報を農作業請負サーバ10に送信してもよい。こうして農作業請負サーバ10は、農家が所有する複数の圃場A〜Dに対する農家基本情報を収集して、農作業請負サーバ10の農家データベース12に格納する。
また、農作業請負サーバ10の農家データベース12に格納された農家基本情報は請負業者に公開される。すなわち請負業者は、農作業請負サーバ10と請負端末30とが通信することにより、請負端末30の出力装置32で各圃場A〜Dに対する農家基本情報を閲覧することができる。
[農作業請負サーバの請負登録部への事前登録]
次に、図7のステップST02において、請負業者は、請負端末30を用いて、自己に関する請負基本情報を農作業請負サーバ10の請負登録部13に事前登録する。詳しくは、請負業者が農作業請負サーバ10にログインして、請負基本情報の事前登録を要求すると、この要求を受けて請負登録部13は、請負端末30の出力装置32に請負基本情報を入力するための請負基本情報/入力画面Q2を表示させる(図9)。
図9の請負基本情報/入力画面Q2に表示される請負基本情報には、請負業者の氏名又は名称(請負者ID)、メールアドレス、請負業者が保有している農業機械(メーカ、種別並びに型式)、請負業者が農作業を行うことができるエリア(請負エリア)、農作業の対象となる農作物の種類(農作物)、請負業者が農作業を行う農作業の種別(農作業内容)並びに農作業の時期(農作業時期)、請負業者が10アール当たりの圃場において農作業を行ったときの希望対価(希望額)、及び農作業で実際に使用される農業機械の現物写真が含まれている。
請負業者は、請負端末30の入力装置31を用いて、自己の氏名又は名称、及びメールアドレスをテキスト入力する。また請負業者は、入力装置31を用いて、入力画面Q2上で自己が保有する農業機械の製造メーカ、種別並びに型式、請負業者が農作業を行うことができる地域の範囲(請負エリア)、農作物の種類(農作物)、農作業の種別(農作業内容)及び農作業の時期(時期)の右方に表示された▼(下向き三角)をクリックすることにより、いくつかの選択肢の中からプルダウン方式で選択することができる。さらに請負業者は、入力装置31を用いて、入力画面Q2上の「photo」のボタンを押すと、請負端末30の記憶装置33に予め記憶させておいた農業機械の現物写真がリストアップされ、その中から農作業で実際に使用される農業機械の現物写真を選択することができる。
この実施形態では、請負業者は、入力画面Q2で農業機械の製造メーカとして「クボタ」、種別として「コンバイン」、型式として「WR470N」を選択し、請負エリアとして「大阪府」、農作物の種類として「稲」、農作業内容として「収穫(刈取り)」、及び農作業時期として「2019年10月1日〜2019年10月10日」を選択したものとする。また請負業者は、10アール当たりの圃場に作付された稲の収穫作業に対する対価の希望額(希望対価)として例えば「16,500円」をテキスト入力する。さらに請負業者は、農作業で実際に使用される農業機械の現物写真を請負端末30の記憶装置33から読み出し、入力画面Q2に表示させる。
請負業者がすべての請負基本情報を入力した後、入力画面Q2の右下に表示される「登録」のボタンをクリックすると、請負端末30は、すべての請負基本情報を農作業請負サーバ10に送信する。
農家基本情報を受信した農作業請負サーバ10は、請負基本情報ごとに請負登録番号を自動的に付与し、請負登録番号に付随させた請負基本情報を請負者データベース14に登録すると共に、請負業者が確認できるように、請負登録番号及び請負基本情報を含む登録完了メールを当該請負業者のメールアドレスに送信する。
請負端末30の出力装置32に表示された入力画面Q2は、「戻る」ボタンが押されるまで維持されてもよい。そして請負業者は、異なる農業機械、異なる請負エリア、異なる農作物(小麦等)、異なる農作業時期、又は異なる農作業(田植え等)について上記説明した請負基本情報を入力画面Q2で入力し、「登録」のボタンをクリックして、異なる農業機械、請負エリア、農作物、農作業時期、及び農作業について新たに入力された請負基本情報を農作業請負サーバ10に送信してもよい。こうして農作業請負サーバ10は、請負業者が保有する農業機械を含む請負基本情報を収集して、農作業請負サーバ10の請負者データベース14に格納する。
なお、本実施形態に係る農作業請負サーバ10の作業性評価部18は、過去において、各請負業者が行った農作業に対する作業性(例えば、農作業の適正度及び/又は期待収量に対する収穫ロス等)を評価する(詳細は後述)。また作業性評価部18は、各請負業者が過去に行った農作業に対する作業性を評価点数(例えば10段階の点数)で評価すると共に、例えば同一の農作業に関し、評価点数に基づいて、請負者データベース14に登録されたすべての請負業者をランク付けする(作業性ランクを付与する)。
作業性ランクの履歴は、各請負業者の各農作業に付随させて、農作業請負サーバ10の請負者データベース14に記録される。なお、作業性評価部18が行う農作業に対する作業性の評価の根拠は、請負業者による農作業の前後において、ドローン40に搭載された撮像装置41で農地を上方から撮像した画像に基づくものであるため、極めて客観性又は検証性が高い。
また、農家端末20と農作業請負サーバ10とが通信することにより、農作業請負サーバ10の請負者データベース14に格納された請負基本情報に加え、作業性ランク(評価点数)も農家に公開される。すなわち、農家端末20と農作業請負サーバ10との間の通信により、農家は、農家端末20の出力装置22で各請負業者の請負基本情報及び作業性ランク(評価点数)を閲覧することができる。
(農家−請負業者のマッチング)
本発明に係る農作業請負システム1は、農家が特定の圃場、農作業、時期に対して適当な請負業者を選定するために用いられるマッチングシステムとしても利用することができる。すなわち農作業請負サーバ10は、図4に示すように、農家が適当な請負業者を選定し、農家と請負業者との間の請負契約の成立を支援するマッチング部17を備える。
上記説明した農作業請負サーバ10の農家登録部11及び請負登録部13への事前登録が完了した後、図7のステップST03において、農家端末20が農作業請負サーバ10に再度ログインし、農家登録番号を送信すると、農家登録番号に応じて再び、図8の入力画面Q1が農家端末20の出力装置22に表示される。入力画面Q1には「検索」ボタンが設けられており、農家がこれをクリックすると、農作業請負サーバ10のマッチング部17は、農家登録番号に付随する農家基本情報とすべての請負基本情報とを比較し、適合する複数の請負業者を農家端末20の出力装置22に表示させる。マッチング部17は、図10のマッチング画面Q3に示すように、農家の農家基本情報と適合する複数の請負基本情報を農家端末20の出力装置22に表示させる。また農家は、マッチング画面Q3において、各農家基本情報の「photo」のボタンを押すと、請負者データベース14に登録された農業機械の現物写真を農家端末20の出力装置22に表示させることができる。
詳しくは、マッチング部17は、農家の圃場Aが請負業者の請負エリアに含まれること、農家及び請負業者の農作物の種類(稲)と農作業の種別(収穫、刈取り)が一致すること、農家の農作業時期(10/2-10/9)の少なくとも一部が請負業者の農作業時期(10/1-10/10)に含まれていること、及び10アール当たりの農作業に対する希望対価が農家の見積額(18,000円)以下であることをマッチング条件として請負者データベース14を検索する。
またマッチング部17は、図10のマッチング画面Q3に示すように、マッチング条件に適合する請負業者の数(ヒット請負業者数)と、請負業者の請負基本情報と、請負業者の作業性ランク(評価点数)とを農家端末20の出力装置22に表示させる。
ここで農家は、特に請負業者の希望対価及び作業性ランク(評価点数)等を考慮して、請負契約を交わすべき請負業者を意思決定し、マッチング画面Q3で決定した請負ID(例えば、久保田一郎)の下方に設けた「決定(請負契約成立)」ボタンをクリックする。これにより、農家と請負業者との間の請負契約が成立する。するとマッチング部17は、請負契約が成立した旨、その後の手続及び農作業の手順等を含む契約成立メールを請負端末30に送信すると共に、農家データベース12及び/又は請負者データベース14に契約成立メールの内容を登録する。
なお、ヒット請負者数がゼロであった場合、マッチング画面Q3の画面で農家IDの下方に設けた「農家基本情報の変更」のボタンをクリックして、農家基本情報/入力画面Q1の画面に戻り、数多くの請負業者が適合し得るように、例えば対価の見積額(見積)を低減するか、又は農作業時期の幅を変える(大きくする)ことにより、農家基本情報を変更してもよい。
逆に、ヒット請負者数があまりに多い場合には、同様にマッチング画面Q3で「農家基本情報の変更」のボタンをクリックして、農家基本情報/入力画面Q1に戻り、例えば対価の見積額(見積)を増やしたり、農作業時期の幅を小さくしてヒット請負者数を絞り込んでもよい。
このように本実施形態に係る農作業請負サーバ10のマッチング部17は、農家が適当な請負業者を選定し、農家と請負業者との間の請負契約の成立を支援することができる。
[農作業前の圃場の空撮]
請負契約が成立した後、請負業者が農作業を行う前に(図7のステップST04において)、農家は、農家端末20を操作して、圃場Aに作付された農作物(稲)を上空から撮像するようにドローン40を操作する。詳しくは、農家は、農家端末20が用いてドローン40の飛行ルートを設定する。飛行ルートは、圃場Aの輪郭を含む圃場Aの全体をカバーするように設定される。撮像装置41の分解能にもよるが、飛行ルートの高度がより低いほど鮮明な画像が得られる反面、撮像可能な画像範囲は狭くなり、撮像フレーム数は多くなる。なおドローン航空法によれば、ドローン40の飛行の許可又は承認がない場合、飛行高度は150メートル未満とする必要がある。
またドローン40の撮像装置41が撮像する画像は、飛行中に連続して撮像された動画であってもよいが、ドローン40が飛行ルートに沿って所定距離だけ水平方向に飛行するごとにホバーリングし空中で止まっているときに撮像された複数の離散的な静止画であってもよい。すなわち農家は、農家端末20が用いてドローン40の飛行ルートを設定すると共に、撮像装置41が撮像する撮像パターン(例えば飛行中の連続動画又はホバーリング中の複数の離散的な静止画)を設定してもよい。
農家は、農家端末20を用いて、ドローン40の飛行ルート及び撮像装置41の撮像パターンを設定した後、例えば農家端末20のUSBポートにUSBメモリを差し込んで、飛行ルート及び撮像パターンをUSBメモリに記憶させる。次に、農家は飛行ルート及び撮像パターンを記憶させたUSBメモリをドローン40のメモリ読取装置43に挿入する。
請負業者による農作業前において、農家が農家端末20を操作してドローン40を起動した後、ドローン40は事前に設定された飛行ルートに沿って自律的に飛行し、撮像装置41は所定の撮像パターンで圃場Aの上空からの画像を撮像する。
[請負業者による農作業]
図7のステップST05において、請負業者は、請負契約に基づき、自ら保有するコンバイン70を用いて、圃場Aにおける稲の収穫(刈取り)作業を行う。コンバイン70は、作物に含まれる水分含有率並びにタンパク含有率、及び収量を、測定装置76を用いて検出し、請負端末30だけでなく農家端末20にも送信する。
[農作業後の圃場の空撮(請負業者の農作業に対する評価)]
請負業者による農作業が行われた後に、まず農家は、グレンタンク73に貯留された収穫物の重量を正味収量(N)として測定する。収穫作業において、請負業者の脱穀作業及び/又は脱穀機械が効率的でない場合、圃場に放置された非収穫物の中に混入している穀物の重量(収穫ロス)は増大する。収穫ロス(L)は、本来収穫されるべき穀物の重量であるので、作業性すなわち歩留り(Y)を次式で定義することができる。
[数1]
Y=N/(N+L)
次に、図7のステップST06において、農家は、農家端末20を用いてドローン40の飛行ルート及び撮像パターンを設定する。農作業後の圃場の空撮で用いられる飛行ルート及び撮像パターンは、農作業前の圃場の空撮で用いられる飛行ルート及び撮像パターンと同じであってもよいし、異なってもよい。
図11は、農作業後の圃場の空撮で用いられる飛行ルートR及び撮像装置41の撮像パターンを示す具体例である。ドローン40の飛行ルートRは、図11の実線で示すように、開始地点Sから終了地点Eに至り、最短の飛行距離で圃場Aの全体を網羅するような(ジグザク状の)飛行ルートであり、飛行高度は比較的に低い(例えば高度3メートル)。また撮像パターンは、ドローン40が水平方向に所定距離(例えば5メートル)飛行するごとにホバーリングし、空中で止まっている地点(図11の黒丸印で示す各地点P)で撮像される複数の離散的な静止画からなる撮像パターンである。
飛行ルートR及び撮像パターンが設定されると、ドローン40は、事前に設定された飛行ルートRに沿って自律的に飛行し、撮像装置41は所定の撮像パターンで圃場Aの鉛直上方から静止画像を撮像する。
ドローン40が低空で飛行し、ホバーリングして空中で止まっているとき、ドローン40の回転翼53の回転によりダウンウォッシュが形成され、鉛直下向きの強い空気流が圃場に放置された非収穫物に対して吹き付けられ、穀物(籾)より軽量である稲わらが大きく吹き飛ばされる。したがって撮像装置41は、圃場Aに残された非収穫物の中に混入している穀物(籾)を容易に撮像することができる。
図12(a)及び図12(b)は、図11の破線で示す一部領域90において、撮像装置41が圃場Aを鉛直上方から撮像したときの静止画像の拡大図であり、穀物C(籾)を強調して示している。図12(a)及び図12(b)の一点鎖線で示す領域90は、ダウンウォッシュによって、稲わらが大きく吹き飛ばされた領域であって、収穫ロス(L)を評価するための評価領域90である。評価領域90の画像は、それぞれの位置情報と共に、農家端末20及び公衆回線網5を通じて農作業請負サーバ10の画像取得部16に送信される。
画像取得部16は、複数の評価領域90における非収穫物に混入している穀物(籾)を画像認識して、穀物C(籾)の数を計測する。図12(a)は、収穫ロス(L)が多いときの評価領域90における穀物(籾)を示し、図12(b)は、収穫ロス(L)が少ないときの評価領域90における穀物(籾)を示す。
作業性評価部18は、図12(a)の画像から収穫ロス(L)を例えば3%と評価し、図12(b)の画像から収穫ロス(L)を例えば0.5%と評価する。また作業性評価部18は、複数の評価領域90のそれぞれの収穫ロス(L)から圃場A全体に対する平均収穫ロス(La)を求める。
また穀物C(籾)の形状は、稲わら等とは異なる独特の形状を有するため、作業性評価部18は、AI(人口知能)技術を採用することにより、評価領域90における画像から収穫ロス(L)を精度よく推定することができる。詳しくは、収穫ロス(L)と関連付けられた教師データ付き画像を数多く準備し、教師データ付き画像で機械学習して得られた学習済モデルを事前に作成しておく。作業性評価部18は、撮像装置41で撮像された評価領域90における画像に学習済モデルを適用することにより、収穫ロス(L)を高い信頼性で推定することができる。
また水分子は、近赤外光(波長が例えば970nm)を吸収しやすい吸光特性を有し、穀物(籾)は含有水分量が稲わらより多いため、近赤外カメラを用いて撮像すると、穀物(籾)と稲わら等との違いを明確にして、穀物(籾)をより峻別しやすくなる。
作業性評価部18は、複数の評価領域90における位置データと、それぞれの収穫ロス(L)を農家端末20及び請負端末30に送信する。
なお、収穫ロス(L)が生じる理由として、例えばコンバイン70の脱穀装置75の脱穀性能が劣っていたことや、コンバイン70の整備不良等により脱穀前の稲わらが頻繁に詰まり、請負業者が詰まった稲わらを適正に処理することなく、圃場に放置したことが考えられる。前者の場合、複数の評価領域90(図11の黒丸印で示す各地点P)における静止画像に同程度の穀物(籾)が画像認識され、後者の場合、特定の評価領域90における静止画像に著しい数の穀物(籾)が画像認識される。
[請負登録部への請負業者の作業性ランクの追加]
図7のステップST07において、作業性評価部18は、請負業者の作業性ランクを農作業請負サーバ10の請負者データベース14に登録する。詳しくは、作業性評価部18は、複数の評価領域90における位置データと、それぞれの収穫ロス(L)とに基づき(又は平均収穫ロス(La)に基づき)、圃場A全体に対する歩留り(Y)を上記[数1]で計算する。また作業性評価部18は、請負業者の農作業後、圃場A全体に対する歩留り(Y)又は収穫ロス(L)に応じて、請負業者の生産性を評価点数(例えば10段階の点数)で評価し、すべての請負業者をランク付けして(作業性ランクを付与して)、請負者データベース14に登録する。請負者データベース14に登録された請負業者の生産性に関する情報(作業性ランク及び評価点数)は、各請負業者の生産性の履歴情報として蓄積される。将来において、農家は、請負業者を選定する際の判断材料として、各請負業者の生産性の履歴情報を活用することができる。
また農家は、請負業者の収穫ロス(L)に応じて、賃金(対価)の減額を請負業者に求めてもよい。例えば平均収穫ロス(La)が3%ならば、農家は、請負業者に対し、例えば3%の賃金(対価)の削減を求めてもよい。また請負契約において、所定レベルを超える平均収穫ロス(La)が生じた場合には、賃金(対価)も削減される旨の条項を予め含めておいてもよい。
(変形例1)
上記実施形態に係る農作業請負サーバ10は、請負業者による収穫作業後、非収穫物に混入している穀物(籾)を画像認識して、穀物(籾)の数を計測することにより、圃場A全体に対する収穫ロス(L)及び歩留り(Y)を判定するものであったが、本発明はこれに限定されない。
上記実施形態の変形例1に係る作業性評価部18は、請負契約において収穫作業が行われることが予定されていた圃場の画像、すなわち請負業者による収穫作業前の圃場の画像(第1農地画像)と、請負業者による収穫作業後の圃場の画像(第2農地画像)とを比較して、本来収穫されるべき圃場の一部の領域に対して収穫作業が行われなかった場合、刈残しがあったと判断する。
詳しくは、作業性評価部18は、刈残しがあったと判断したとき、本来収穫されるべき圃場の全体の面積に対する収穫作業が行われなかった圃場の面積の比率を作業性(刈残し率)として評価する。作業性評価部18は、請負業者による収穫作業の前後の圃場の画像に基づいて、圃場の全体の面積に対して例えば5%の面積について刈残しがあった場合、刈残し率を5%と評価し、作業性を95%(=100%−5%)と算出する。
さらに作業性評価部18は、請負業者の農作業後、圃場A全体に対する刈残し率に応じて、請負業者の生産性を評価点数(例えば10段階の点数)で評価し、すべての請負業者をランク付けして(作業性ランクを付与して)、請負者データベース14に登録する。
刈残しが生じる理由として、例えば、請負業者が運転するコンバイン70の走行ルートが適正でなかったこと、請負業者が請負契約で取り決められた農作業時期内に収穫作業を完了できなかったこと、又は請負業者が請負契約で取り決められた圃場Aの範囲を正確に認識していなかったことが考えられる。
同様に、農家は、刈残し率に応じて、賃金(対価)の減額を請負業者に求めてもよい。刈残し率が5%ならば、農家は、請負業者に対し、例えば5%の賃金(対価)の削減を求めてもよい。また請負契約において、刈残しがあれば、これに応じて賃金(対価)も削減される旨の条項を予め含めておいてもよい。
(変形例2)
上記実施形態の変形例2に係る作業性評価部18は、請負業者による田植え作業前の圃場の画像(第1農地画像)と、請負業者による田植え作業後の圃場の画像(第2農地画像)とを比較して、本来田植え作業が行われるべき圃場の一部の領域に対して田植え作業が行われなかった場合、植え残しがあったと判断する。
詳しくは、作業性評価部18は、植え残しがあったと判断したとき、本来田植えされるべき圃場の全体の面積に対する植え残しがあった圃場の面積の比率を作業性(植え残し率)として評価する。植え残し率が大きいほど、推定される圃場Aの歩留り(穀物の全体収穫量)は低減する。作業性評価部18は、請負業者による田植え作業の前後の圃場画像に基づいて、圃場全体の面積に対して例えば2%の面積について植え残しがあった場合、植え残し率を2%と評価し、作業性を98%(=100%−2%)と算出する。
植え残しが生じる理由として、例えば、請負業者が運転するトラクタ60の走行ルートが適正でなかったこと、請負業者が請負契約で取り決められた農作業時期内に田植え作業を完了できなかったこと、又は請負業者が請負契約で取り決められた圃場Aの範囲を正確に認識していなかったことが考えられる。
同様に、農家は、植え残し率に応じて、賃金(対価)の減額を請負業者に求めてもよい。刈残し率が2%ならば、農家は、請負業者に対し、例えば2%の賃金(対価)の削減を求めてもよい。
(変形例3)
上記実施形態の変形例3に係る作業性評価部18は、請負業者による田植え作業前の圃場の画像(第1農地画像)と、請負業者による田植え作業後の圃場の画像(第2農地画像)とを比較して、条間(トラクタ60の進行方向における稲と稲の間の距離)及び株間(条間と直角方向の稲と稲の間の距離)が適正でなかった場合、条間・株間不具合があったと判断する。条間・株間不具合があったとき、推定される圃場Aの歩留り(穀物の全体収穫量)は低減する。
詳しくは、作業性評価部18は、田植え作業前後の圃場Aの画像に基づいて、例えば、請負契約では条間を30cmとすること取り決められていたにも関わらず、請負業者が条間を36cmで田植え作業を行ったと判断したとき、条間不具合があったと判断する。このとき作業性評価部18は、推定される圃場Aの歩留り(全体収穫量)は低減するので、例えば条間不良率を10%と評価し、作業性を90%(=100%−10%)と算出する。
同様に、作業性評価部18は、田植え作業前後の圃場Aの画像に基づいて、例えば、請負契約では株間を15cmとすること取り決められていたにも関わらず、請負業者が株間を20cmで田植え作業を行ったと判断したとき、株間不具合があったと判断する。このとき作業性評価部18は、推定される圃場Aの歩留り(全体収穫量)は低減するので、例えば株間不良率を7%と評価し、作業性を93%(=100%−7%)と算出する。
条間不具合及び株間不具合が生じる理由として、例えば、請負業者が運転するトラクタ60の条間及び株間に関する設定が適正でなかったこと、又は請負業者が請負契約で取り決められた条間及び株間を正確に認識していなかったことが考えられる。
同様に、農家は、条間不良率及び/又は株間不良率に応じて、賃金(対価)の減額を請負業者に求めてもよい。例えば条間不良率が10%ならば、農家は、請負業者に対し、例えば10%の賃金(対価)の削減を求めてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る農作業請負システムは、ドローン40に搭載された撮像装置41が請負業者による作業前(作物の収穫作業前)の圃場を第1農地画像として撮像し、且つ、作業後(作物の収穫作業後)の圃場を第2農地画像として撮像し、作業性評価部18が請負業者による作業前後の第1農地画像と第2農地画像とを比較することにより、すなわち作業前後の圃場の画像(客観的証拠)に基づいて、歩留り(Y)又は収穫ロス(L)を含む作業性を明確にすることができるので、農家と請負業者との間の争いを確実に回避又は解消すると共に、両者間の信頼関係を構築することができる。
1 農作業請負システム
10 農作業請負サーバ
11 農家登録部
13 請負登録部
16 画像取得部
18 作業性評価部
20 農家端末
30 請負端末
40 撮像装置

Claims (7)

  1. 農家を登録する農家登録部と、
    前記農家登録部に登録された農家が有する農地に対して農業機械にて作業を行う請負業者を登録する請負登録部と、
    前記請負登録部で登録された請負業者が作業を行う前記農地において作業前の第1農地画像と、前記作業後の第2農地画像とを撮像する撮像装置と、
    前記第1農地画像と前記第2農地画像とを比較することで、前記請負業者における作業性を評価する作業性評価部と、
    を備えている農作業請負システム。
  2. 前記撮像装置は、作物の刈取り前の農地を前記第1農地画像として撮像し、且つ、作物の刈取り後の農地を前記第2農地画像として撮像する請求項1に記載の農作業請負システム。
  3. 前記作業性評価部は、前記第1農地画像と前記第2農地画像とに基づいて、農地に作付けした作物に対する歩留又は刈残しを前記作業性として評価する請求項2に記載の農作業請負システム。
  4. 前記撮像装置は、前記農地を上空から空撮する飛行体に設けられており、
    前記飛行体は、少なくとも前記作業前に前記農地において作物の刈取り前の作物エリアを飛行して前記撮像装置は前記刈取り前の作物エリアを第1農地画像として撮像し、且つ、前記作物の刈取り後の前記作物エリアを第2農地画像として撮像し、
    前記作業性評価部は、前記第1農地画像と、前記第2農地画像とに基づいて前記歩留又は刈残しを求める請求項3に記載の農作業請負システム。
  5. 前記飛行体は、本体と、前記本体に設けられたアームと、前記アームに設けられた回転翼とを備え、前記撮像装置は、前記刈取り後エリアにおいて前記回転翼によって発生したダウンウォッシュの下方を撮像する請求項4に記載の農作業請負システム。
  6. 前記作業性評価部は、複数の請負業者が行った作業性を評価してランク付けする請求項1〜5のいずれかに記載の農作業請負システム。
  7. 農家の依頼者が操作する第1端末から、農家の登録情報を受信して農家を登録する農家登録部と、
    農業機械にて作業を行う請負業者が操作する第2端末から、当該請負業者の登録情報を登録する請負登録部と、
    前記請負登録部で登録された請負業者が作業を行う農地において作業前の第1農地画像と、前記作業後の第2農地画像とを撮像装置を介して取得する画像取得部と、
    前記第1農地画像と前記第2農地画像とを比較することで、前記請負業者における作業性を評価する作業性評価部と、
    を備えている農作業請負サーバ。
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