JP6922389B2 - 植物栽培装置および反射シート - Google Patents
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Description
本開示の植物栽培装置について、図を用いて説明する。図1は栽培ラックの一例を示す概略正面図であり、図2は図1の概略側面図である。また、図3は植物栽培装置の一例を示す概略斜視図であり、図4は図3の符号Rで示す領域を拡大した拡大図である。
また、本開示によれば、例えば栽培ラックの側面に反射シートを配置することで、LED等の人工光を効率良く植物に照射することができる。特に、乱反射性が良好な反射シートを用いることで、人工光を効率良く植物に照射することができる。これにより、照明装置の光源の数を低減でき、その結果、設備費用の削減およびランニングコストの削減を図ることができる。
本開示における反射シートは、栽培ラックの少なくとも長手方向の側面に配置される。「栽培ラックの少なくとも長手方向の側面」とは、第一部材、第二部材および柱部材により特定される面であって、かつ、例えば図3の矢印LDで示す方向に平行な面をいう。ここで、「第一部材、第二部材および柱部材により特定される面」とは、例えば、栽培ラックの形状が、立方体である場合には、六面の中で、頂面および底面を除く四面が、栽培ラックの側面に該当する。また、「栽培ラックの長手方向の側面」とは、第一部材および第二部材の長手方向に平行な側面をいう。
以下、反射シートにおける固定部について説明する。
本開示における固定部は、反射シートの、栽培ラックと対向する面とは反対側の面に配置される部材である。また、本開示における固定部は、反射シートを栽培ラックに対して水平方向に沿って折り畳んだ状態とすることが可能な部材である。
本態様は、固定部がハトメである態様である。固定部がハトメである場合、通常は、ハトメを引掛けるための部材が必要である。以下、ハトメを第一固定部とし、ハトメを引掛けるための部材を第二固定部とする。
第一固定部として用いられるハトメは、例えば、ルミニウム、真鍮、ステンレス等の金属を用いた金属ハトメであってもよく、ポリカーボネート等のプラスチックを用いた樹脂ハトメであってもよい。本態様においては、金属ハトメであることが好ましい。金属ハトメである場合には、ハトメとなる金属部材を、パンチを用いて反射シートに打ち抜くことで、金属部材が潰れて反射シートに装着される。このように、金属ハトメである場合には、容易な方法によりハトメを反射シートに装着することができる。また、金属ハトメである場合には、上述のように、ハトメとなる金属部材を潰すことで反射シートに装着するため、接着剤等を用いることなく、反射シートとの強固な密着性を得ることができる。
第一固定部がハトメである場合には、ハトメを引掛けるための第二固定部が必要となる。第二固定部としては、例えばフックが挙げられる。第二固定部としてフックを有する場合、例えば図5(a)、(b)に示すように、フック23は、第二部材13に設けることができる。
本態様における第一固定部および第二固定部の配置としては、反射シートを部分的に折り畳んだ状態で固定できるような配置であればよく、特に限定されない。例えば、反射シートを栽培ラックに対して水平方向に沿って半分に折り畳んだとき、第一固定部と第二固定部とが重なる位置に配置されていることが好ましい。図5(a)、(b)に示すように、反射シート20を、栽培ラックの柱部材15に沿った矢印の方向に折り畳むことができるからである。
本態様は、固定部が面ファスナーである態様である。固定部が面ファスナーである場合、通常は、第一固定部および第二固定部を有し、第一固定部および第二固定部の一方が、フック状に起毛された側の面ファスナーとなり、第一固定部および第二固定部の他方が、ループ状に起毛された側の面ファスナーとなる。
第一固定部として用いられる面ファスナーは、フック状に起毛された側の面ファスナーであってもよく、ループ状に起毛された側の面ファスナーであってもよい。なお、面ファスナーについては、一般的に公知のものと同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
本態様においては、第一固定部がフック状に起毛された側の面ファスナーである場合には、第二固定部がループ状に起毛された側の面ファスナーとなり、一方、第一固定部がループ状に起毛された側の面ファスナーである場合には、第二固定部がフック状に起毛された側の面ファスナーとなる。
本態様における第一固定部および第二固定部の配置としては、反射シートを部分的に折り畳んだ状態で固定できるような配置であればよく、特に限定されない。例えば、反射シートを栽培ラックに対して水平方向に沿って半分に折り畳んだとき、第一固定部と第二固定部とが重なる位置に配置されていることが好ましい。栽培ラックの柱部材に沿った矢印の方向に折り畳むことができるからである。
本態様は、固定部がマグネットシートである態様である。固定部がマグネットシートである場合、通常は、マグネットシートを貼り付けるための部材が必要である。以下、マグネットシートを第一固定部とし、マグネットシートを貼り付けるための部材を第二固定部とする。
本態様において第一固定部として用いられるマグネットシートは、一般的に公知のものと同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
本態様においては、例えば、第一固定部とS極およびN極の関係にあるマグネットシートを第二固定部といて用いてもよく、また、第一固定部として用いられるマグネットシートを貼り付けることが可能な金属シートを第二固定部として用いてもよい。さらに、第二部材が金属製である場合には、当該第二部材を第二固定部として用いてもよい。すなわち、この場合、第一固定部としてのマグネットシートが、第二部材に貼り付くことになる。本態様においては、第一固定部と第二固定部との貼り付き力の観点から、第一固定部とS極およびN極の関係にあるマグネットシートを第二固定部といて用いることが好ましい。
本態様における第一固定部および第二固定部の配置としては、反射シートを部分的に折り畳んだ状態で固定できるような配置であればよく、特に限定されない。例えば、反射シートを栽培ラックに対して水平方向に沿って半分に折り畳んだとき、第一固定部と第二固定部とが重なる位置に配置されていることが好ましい。栽培ラックの柱部材に沿った矢印の方向に折り畳むことができるからである。
本開示における反射シートは、必要に応じて複数の貫通部を有していてもよい。栽培ラックの側面に配置された反射シートが貫通部を有することから、人工光を効率良く植物に照射しつつ、栽培ラック内に熱および空気が滞留することを抑制できる植物栽培装置とすることができる。特に、熱および空気が滞留を抑制できる最低限の貫通部を設けることで、反射効率を高く維持することができる。
反射シートは、栽培ラックの側面において、第一部材および第二部材の両端部を覆うように配置されていることが好ましい。反射効率を高く維持することができるからである。反射シートの固定方法は特に限定されない。反射シートおよび第二部材は、マグネットにより固定されていてもよく、テープにより固定されていてもよく、ハトメにより固定されていてもよく、ボルトおよびナット等の公知の締結治具により固定されていてもよい。反射シートに形成される固定部がハトメである場合には、反射シートおよび第二部材がハトメにより固定されていることが好ましい。図5(a)、(b)に示すように、反射シート20と第二部材13とを固定するために用いられる、ハトメを引掛けるためのフック23を、固定部21としてのハトメを引掛けるためのフック23として兼用できるからである。
基材シートは、ポリオレフィン系樹脂に酸化チタン等の無機充填剤を入れた白色シートであり、光反射性を示す。基材シートは、単層構造であってもよく、複層構造であってもよい。基材シートが複層構造である場合、各層に含まれる樹脂成分は、同一であってもよく、異なっていてもよい。複層構造の基材シートの一例としては、内層と、上記内層の両面に位置する2つの外層とを有し、2つの外層に含まれる樹脂成分が同一であり、外層に含まれる樹脂成分と内層に含まれる樹脂成分が異なる基材シートが挙げられる。
基材シートは、ポリオレフィン系樹脂を含有する。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、オレフィンの単独重合体、2種類以上のオレフィンの共重合体、1種類以上のオレフィンと、オレフィンと重合可能な1種類以上の重合性モノマーとの共重合体等が挙げられる。上記オレフィン(モノマー単位)としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン等が挙げられる。また、共重合体は、2元系でも3元系でも4元系でもよい。また、共重合体は、ランダム共重合体でもブロック共重合体であってもよい。
基材シートは、白色度および光反射性を高めるために、炭酸カルシウムおよび酸化チタンの少なくとも一方である無機充填剤を含有する。ポリエチレンシートは、さらに必要に応じて、タルク、酸化チタン、酸化チタン・酸化アンチモン・酸化ニッケル固溶体等の無機充填剤を含有していてもよい。
基材シートは、光安定剤、酸化防止剤および紫外線吸収剤の少なくとも一種を含有する。基材シートは、光安定剤、酸化防止剤および紫外線吸収剤の少なくとも二種を含有していてもよく、光安定剤、酸化防止剤および紫外線吸収剤を全て含有していてもよい。光安定剤、酸化防止剤および紫外線吸収剤の劣化は、酸性溶液中のプロトンとの反応により生じると推測されるため、光安定剤、酸化防止剤および紫外線吸収剤は、耐酸性の高い材料であることが好ましい。
光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤が挙げられ、中でも、NOR型ヒンダードアミン光安定剤が好ましい。農業シートは、例えば、酸性雨、農薬散布、硫黄燻蒸等の酸性環境に曝される場合があるが、NOR型ヒンダードアミン光安定剤は耐酸性が良好であり、耐候性が大幅に向上する。
NOR型ヒンダードアミン系光安定剤の具体例としては、例えば、アデカ社製アデカスタブLA−81、BASF社製チヌビン123(デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル)等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤が挙げられる。フェノール系酸化防止剤としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピネート〕、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチル)フェノール、4,4’−ブチリデン−ビス(6−t−ブチル−3−メチル)フェノール、2,2−メチレン−ビス(6−t−ブチル−3−メチル)フェノール、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチル)フェノール、4,4’−チオビス(2−メチル−6−t−ブチル)フェノール、4,4’−チオビス(3−メチル−2−t−ブチル)フェノール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−α−ヒドロキシベンゼン、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられる。さらに、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−カルボオクトキシエチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリルフェノール)等の2−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール化合物等が挙げられる。
基材シートは、重金属不活性剤を含有していてもよい。基材シートが、例えば鉄パイプ等に接した場合、鉄パイプに含まれる重金属元素(例えばFe元素)の影響により、ポリオレフィン系樹脂が分解される可能性がある。具体的には、重金属元素が酸化物を形成し、その酸化物の触媒作用により、ポリオレフィン系樹脂が分解される可能性がある。重金属元素としては、例えば、Fe元素、Cu元素、Mn元素、Zn元素等が挙げられる。
基材シートは、他の滑剤、熱安定剤、顔料、改質剤、難燃剤、帯電防止剤、補強剤、防カビ剤等の公知の添加剤を適量含有していてもよい。
基材シートの製造方法は、目的とする基材シートが得られる方法であれば特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂と、光安定剤、酸化防止剤および紫外線吸収剤の少なくとも一種と、を含有する樹脂組成物を作製する工程と、上記樹脂組成物をシート化(フィルム化)し、基材シートを作製する工程とを有する製造方法が挙げられる。
農業シートは、基材シートの一方の面側に補強シートを有していてもよい。補強シートは、基材シートを補強するシートである。農業シートは、基材シートおよび補強シートの間に他の層を有していてもよく、他の層を有さず接触していてもよい。
反射シートは、基材シートおよび補強シートが、接着層を介して積層されていてもよく、接着層を介さずに直接積層されていてもよい。接着層は、接着材から構成される。接着材は、特に限定されないが、ドライラミネート接着材であることが好ましい。
ル系接着材でもある。ポリエーテルポリエステルポリウレタンは、ポリエーテルエステル
ポリオールと、ポリイソシアネートとが反応することで得られる。ポリエーテルエステルポリオールとしては、例えば、上記ポリエーテルポリオールに上記の多価カルボン酸とを反応させて得られるポリエーテルエステルポリオールが挙げられる。
反射シートは、光反射層を有していてもよく、有していなくてもよい。光反射層を設ける場合、可視光反射率をより高くできる。光反射層は、例えば、白色粉末および樹脂成分を含有する。白色粉末としては、例えば、アナターゼ型またはルチル型の酸化チタン、これらの表面をAl、Si等の金属酸化物で処理した酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられる。樹脂成分としては、例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。また、ポリウレタン系樹脂としては、例えば、ポリエステルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエーテルポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン、ポリカプロラクタムポリウレタン等が挙げられる。光反射層の配置場所は、特に限定されず、反射シートの最表面であってもよく、内部であってもよい。また、光反射層は、基材シートを基準として、補強シートとは反対側に設けられていることが好ましい。光反射層の厚みは、例えば、0.5μm以上4μm以下である。
本開示における栽培ラックは、栽培槽を載置可能な第一部材と、上記第一部材に対して空間を設けて配置された第二部材と、上記第一部材に対して空間を設けて配置され、かつ、上記第二部材よりも上記第一部材側に配置された照明部材と、上記第一部材および上記第二部材の位置を固定する複数の柱部材とを有する構造体を有する。なお、「栽培槽を載置可能」とは、第一部材に対して、直接または他の部材を介して載置可能なことをいう。また、第一部材は、必ずしも単独で栽培槽を載置可能である必要はない。例えば、栽培槽は柱部材等に連結可能であり、上記連結により栽培槽の重さを分散させることで、第一部材が栽培槽を載置可能な状態となってもよい。
第一部材、第二部材および複数の柱部材により、栽培ラックの骨格が形成される。第一部材、第二部材および複数の柱部材の材料は、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、鉄、アルミニウム等の金属が挙げられる。第一部材および第二部材は、例えば、板状であってもよく、メッシュ状であってもよい。また、第一部材および第二部材の平面視形状は、特に限定されないが、例えば、正方形、長方形等が挙げられる。柱部材の断面形状は、例えば、円形、正方形、長方形等が挙げられる。柱部材の数は、第一部材および第二部材を安定的に固定できる程度であることが好ましく、例えば3以上であり、4以上であってもよく、8以上であってもよい。第一部材および第二部材と、柱部材とは、公知の連結具を用いて連結されていることが好ましい。
ットを敷き、その上にロックウールポットを置いてロックウール栽培を行ってもよい。ま
た、ロックウールの代わりに使用後の廃棄がしやすいココピートを培地に利用したココバッグ栽培でもよい。
照明部材は、第一部材に対して空間を設けて配置され、かつ、第二部材よりも第一部材側に配置される。照明部材は、第二部材の表面上に直接配置されていてもよく、他の部材を介して、第二部材に対して空間を設けて配置されていてもよい。また、照明部材は第二部材の機能を兼ね備えていてもよい。その場合、照明部材は、第一部材に対して空間を設けて配置される。
栽培ラックは、第一部材、第二部材、照明部材および複数の柱部材を有する構造体を有する。栽培ラックは、上記構造体を一つ有していてもよく、複数有していてもよい。例えば、図1および図2における栽培ラック10は、構造体16が4段積層された構造を有する。栽培ラックが複数の構造体を有する場合、第二部材は、第一部材の機能を兼ね備えていてもよい。例えば図2において、上から二番目の構造体16の第二部材13は、一方の面側において照明部材14が配置され、他方の面側において、栽培槽11を載置している。すなわち、第二部材13は、第一部材12の機能を兼ね備えている。
本開示の植物栽培装置は、上述した栽培ラックおよび反射シートを少なくとも備える。植物栽培装置は、栽培槽に培養液を供給する培養液供給装置を有していてもよい。培養液供給装置としては、例えば、培養液を貯留する貯留部と、貯留部の培養液を循環させる配管部およびポンプ部と、各々の栽培槽に接続され配管部の培養液を栽培槽に供給する供給部とを有する装置を挙げることができる。また、植物栽培装置は、必要に応じて、栽培ラック内のCO2濃度を高めるCO2供給装置、送風機、空気清浄機、除湿器、加湿器、ヒーター、クーラーの少なくとも一つをさらに有していてもよい。
本開示の反射シートは、栽培槽を載置可能な第一部材と、上記第一部材に対して空間を設けて配置された第二部材と、上記第一部材に対して空間を設けて配置され、かつ、上記第二部材よりも上記第一部材側に配置された照明部材と、上記第一部材および上記第二部材の位置を固定する複数の柱部材とを有するユニット構造を有する栽培ラックの少なくとも長手方向の側面に配置される反射シートであって、上記栽培ラックと対向する面とは反対側の面に固定部を備える、部材である。
(基材シートの作製)
ポリエチレン系樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE、融点125℃、MFR(190℃、2160g):2.0g/10min)100質量部、紫外線吸収剤として2(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.1質量部、NOR型ヒンダードアミン系光安定剤(アデカ社製、アデカスタブLA−81)(ビス(1−ウンデカンオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート)0.4質量部、フェノール系酸化防止剤として、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピネート〕0.1質量部、無機充填剤1として炭酸カルシウム20質量部(重質炭酸カルシウム(充填率60%のPEマスターバッチ):PEの含有量8質量部)、無機充填剤2としてチタン顔料40質量部(充填率80%のPEマスターバッチ:PEの含有量8質量部)を混合し、バンバリーミキサーを用いて、180℃で溶融混練した。
基材シートおよび補強シートを準備した。補強シートとして、ポリエチレン樹脂製のポリエチレンクロスを用意し、次に、基材シート上にウレタン系のアンカーコーティング剤をコーティングして、厚さ0.5g/m2(乾燥状態)のアンカーコート剤層を形成した。さらに、上記のアンカーコート剤層の上に、低密度ポリエチレン(LDPE、MI=8.0、密度=0.92)を、オゾン処理を施しながら厚さ15μmで溶融押出(押出コーティング)して、補強シートと貼り合せ、農業シートを作製した。LDPEの溶融樹脂温度は320℃であった。
人工光型植物工場において、高さ30cm、幅1m、奥行き1.2mの水耕栽培用の栽培ラックでリーフレタス苗50株を21日間栽培した。栽培ラックの長手方向に対向する側面二面に、30cm×1mの反射シートの第二領域に設けられた第二固定部を用いて固定した。なお、第二固定部とは、上述したハトメ加工において作成したハトメであり、図4に示すように栽培ラックに取り付けられたU字フックに引掛けるようにして固定した。これにより、栽培ラックの側面を隙間無く反射シートで覆った。反射シートには、栽培ラックの側面下側15cmに直径10mmの円形の貫通部が35個形成され、栽培ラックの側面上側15cmには貫通部が形成されていなかった。貫通部の配列は、図10(a)に示す配列とした。定植から21日間経過して収穫期となったリーフレタスを収穫し収量を量ったところ、総量で3.3kgであった。また、栽培中のリーフレタスの手入れや培養液のメンテナンス等の際に、第一固定部であるハトメを栽培ラックに取り付けられたU字フックに引掛けることができたため、反射シートを有すること作業効率の低下を抑制することができた。
11 …栽培槽
12 …第一部材
13 …第二部材
14 …照明部材
15 …柱部材
16 …構造体
20 …反射シート
21 …固定部
25 …貫通部
100…植物栽培装置
Claims (4)
- 栽培槽を載置可能な第一部材と、前記第一部材に対して空間を設けて配置された第二部材と、前記第一部材に対して空間を設けて配置され、かつ、前記第二部材よりも前記第一部材側に配置された照明部材と、前記第一部材および前記第二部材の位置を固定する複数の柱部材と、を有する構造体を有する栽培ラックと、
前記栽培ラックの少なくとも長手方向の側面に配置され、可視光反射性を有する反射シートと、
を備え、
前記反射シートは、前記栽培ラックと対向する面とは反対側の面に、前記反射シートを前記栽培ラックに対して水平方向に沿って折り畳んだ状態とすることが可能な固定部を備え、
前記反射シートの領域を鉛直方向において等分し、前記反射シートの前記第一部材側の領域を第一領域とし、前記反射シートの前記第二部材側の領域を第二領域としたとき、少なくとも前記第一領域に前記固定部を備える、植物栽培装置。 - 前記第一領域および前記第二領域に前記固定部を備え、
前記第一領域の前記固定部を第一固定部とし、前記第二領域の前記固定部を第二固定部とし、前記反射シートを前記栽培ラックに対して水平方向に沿って半分に折り畳んだとき、前記第一固定部と前記第二固定部とは重なる位置にある、請求項1に記載の植物栽培装置。 - 前記固定部が、ハトメ、面ファスナーまたはマグネットシートである、請求項1または請求項2に記載の植物栽培装置。
- 栽培槽を載置可能な第一部材と、前記第一部材に対して空間を設けて配置された第二部材と、前記第一部材に対して空間を設けて配置され、かつ、前記第二部材よりも前記第一部材側に配置された照明部材と、前記第一部材および前記第二部材の位置を固定する複数の柱部材とを有するユニット構造を有する栽培ラックの少なくとも長手方向の側面に配置される反射シートであって、
前記栽培ラックと対向する面とは反対側の面に前記反射シートを前記栽培ラックに対して水平方向に沿って折り畳んだ状態とすることが可能な固定部を備え、
前記反射シートの領域を鉛直方向において等分し、前記反射シートの前記第一部材側の領域を第一領域とし、前記反射シートの前記第二部材側の領域を第二領域としたとき、少なくとも前記第一領域に前記固定部を備える、反射シート。
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