JP6921610B2 - 金銭管理システム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、金銭管理システムに関する。
交通機関の施設において、交通機関の業務に関する処理を行う窓口処理機と、窓口処理機の指示に基づいて、釣銭を出金する釣銭機とが併設されていることがある。釣銭機は、交通機関の業務において釣銭が発生したときに、予め設定された基準に基づく金種で釣銭を出金する。しかしながら、従来の技術では、所望の金種で釣銭を出金することが望まれる場合、出金された釣銭を再度釣銭機に投入して両替する必要があったため、利便性が十分でないと考えられていた。
特開平7−93617号公報
本発明が解決しようとする課題は、利便性を高めることができる金銭管理システムを提供することである。
実施形態の金銭管理システムは、釣銭機と、処理装置とを持つ。釣銭機は、制御部により指定された金額の金銭を出金口から出金する。処理装置は、表示部と、入力部と、業務処理部と、制御部とを有する。入力部は、前記表示部により表示された操作領域に対する利用者の入力操作を受け付ける。業務処理部は、前記入力部に対してなされた入力操作に応じて、交通機関の利用者に対する金銭授受業務に関する処理を実行する。制御部は、前記表示部に、前記業務処理部による処理に応じて発生する釣銭に含まれる金種のうち少なくとも一つの金種を指定する金種指定操作領域と、前記指定された金種を別の金種で出金させることを指定する両替操作領域とを表示させ、前記金種指定操作領域および前記両替操作領域に対する操作に応じて、前記金種指定操作領域で指定された金種を前記両替操作領域で指定された金種で両替した金銭の組み合わせで、前記釣銭機に釣銭を出金させる。制御部は、前記表示部に、予め定められた規則に基づいて決定される、出金される釣銭の金種ごとの出金枚数である初期枚数を表示させ、前記金種指定操作領域および前記両替操作領域に対する操作に応じて、前記初期枚数から釣銭の金種ごとの出金枚数を変更した変更後出金枚数を前記表示部に表示させる。
駅務システム1の外観構成を示す斜視図。 釣銭機50の機能構成の一例を示す図。 処理装置70の機能構成の一例を示す図。 処理装置70により実行される処理の流れを部分的に示すフローチャート(その1)。 表示部44に表示される、釣銭および金種ごとの初期枚数を示す画像IM1の一例を示す図。 出金枚数が変更された後の画像IM2の一例を示す図。 処理装置70により実行される処理の流れを部分的に示すフローチャート(その2)。 対応テーブル82の情報の内容の一例を示す図。 駅務システム1により実行される処理を示すシーケンス図。 画像IM3の一例を示す図。 第2の実施形態の処理装置70により実行される処理の流れを示すフローチャート。
以下、実施形態の金銭管理システムを、図面を参照して説明する。金銭管理システムは、鉄道の駅、船舶や長距離バスの発着所、空港など、交通機関の設備等に対応する箇所に設置される。以下の説明では、金銭管理システムが鉄道の駅の改札機付近にあるブースに設置された「駅務システム」であるものとして説明する。ブースには、駅係員が滞在し、利用者の求めに応じて金銭管理システムを操作して、各種サービスを提供する。
(第1の実施形態)
図1は、駅務システム1の外観構成を示す斜視図である。駅務システム1は、例えば、磁気券処理装置10と、IC(Integrated Circuit)カードリーダライタ20と、印刷装置30と、タッチパネル40と、釣銭機50と、処理装置(駅務機器)70とを備える。処理装置70は、駅務システム1に含まれる他の装置と、例えば専用線で接続され、専用線を介して他の装置と通信する。なお、駅務システム1は、例えば上記構成の他に、ICカードを発行するICカード発行装置や、クレジットカードによる決済処理を行うクレジットカード処理装置等を備えてもよい。
磁気券処理装置10は、磁気券に記憶された鉄道の利用情報等を読み取ったり、処理装置70により送信された指示に基づいて磁気券に情報を書き込んだりする。また、磁気券処理装置10は、入出場に必要な情報が書き込まれた磁気券を発行する。
ICカードリーダライタ20は、例えば、通信部とアンテナとを有する。ICカードリーダライタ20は、ICカードリーダライタ20の読取部に翳され、或いは装着された媒体と、通信部とがアンテナを介して通信することにより、媒体の記憶部に記憶された情報を読み取る。ICカードリーダライタ20は、読み取った情報をデコードした電子情報を処理装置70に送信する。また、ICカードリーダライタ20は、処理装置70からの指示に応じて、媒体と通信し、媒体の記憶部に対してエンコードされた情報を書き込む。媒体とは、例えば、パッシブタイプのICチップ、および無線通信部を含むICカード、或いはエミュレート機能によって同等の機能を実現する電子デバイスなどである。
印刷装置30は、処理装置70からの指示に基づいて、印刷装置30内に格納された用紙に、レシートとして必要な事項を印刷する。
タッチパネル40は、入力部42と、表示部44とが一体として形成されたものである。入力部42は、表示部44に重畳して設けられた検知面に対してタッチ操作がなされた場合に、そのタッチ位置を検出し、検出したタッチ位置を処理装置70に送信する。なお、入力部42は、タッチパネル以外の機械的要素を含んでもよい。タッチパネル40に表示されたGUI(Graphical User Interface)スイッチに対してタッチ操作がなされると、処理装置70の側では、そのGUIスイッチが「選択」されたものと判断する。なお、タッチ操作に限らず、例えばマウスによってGUIスイッチに対応する箇所がクリックされた場合に、そのGUIスイッチが「選択」されたものと判断してもよい。
図2は、釣銭機50の機能構成の一例を示す図である。釣銭機50は、例えば、入出金処理部56と、通信部58と、入出金機構60と、収納部62と、記憶部64とを備える。
入出金処理部56は、投入口52(図1参照)に投入された金銭、または収納部62に収納された金銭を計数し、計数結果を記憶部64に記憶させる。また、入出金処理部56は、処理装置70からの指示に従って、出金口54(図1参照)から金銭を出金させる。
また、入出金処理部56は、処理装置70からの指示、または所定のタイミングで、自装置の情報を処理装置70に送信する。所定のタイミングとは、例えば投入口52に投入された金銭を計数したタイミングや、出金口54から金銭を出金したタイミングである。自装置の情報とは、計数または出金した金銭額や、収納部62に収納された金銭額、収納部62に収納された金種ごとの紙幣および硬貨の数等である。通信部58は、処理装置70と通信する。
入出金機構60は、入出金処理部56からの指示に基づいて、投入口52に投入された金銭を、収納部62において金種ごとに設定された位置に収納する。また、入出金機構60は、入出金処理部56からの指示に基づいて、収納部62に収納された金銭を出金口54から出金させる。
収納部62には、金種ごとに指定された位置に金銭が収納される。記憶部64には、収納部62に収納された金種ごとの金銭の数や、釣銭機50の処理結果が記憶される。
図3は、処理装置70の機能構成の一例を示す図である。処理装置70は、例えば、業務処理部72と、表示制御部74と、釣銭処理部76と、通信部78と、記憶部80とを備える。業務処理部72、表示制御部74、および釣銭処理部76は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが記憶部80に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現され、これらの機能部の機能を実現するための回路構成を有してもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。表示制御部74と釣銭処理部76とを合わせたものが、「制御部」の一例である。
記憶部80は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SDカード等の不揮発性の記憶媒体と、RAM(Random Access Memory)、レジスタ等の揮発性の記憶媒体とによって実現される。記憶部80は、プロセッサが実行するプログラムを格納する他、後述する対応テーブル82を格納する。
業務処理部72は、入力部42に対してなされた入力操作に応じて、鉄道における利用者に対する金銭授受業務に関する処理、その他の処理を実行する。例えば、業務処理部72は、磁気券処理装置10に磁気券を発行させたり、ICカードリーダライタ20に媒体の記憶部に電子マネーをチャージさせたりする。また、業務処理部72は、上述したような業務において、収受額を算出したり、収受額に対する釣銭額を算出したりする。また、業務処理部72は、利用者の求めに応じて、ICカードに対する処理、または利用者が購入した乗車券等のキャンセンを受け付け、利用者に返金する金額を算出し、釣銭機50に算出した金額の金銭を出金させる。なお、利用者に返金する金銭は、釣銭に含まれる。
また、業務処理部72は、磁気券処理装置10、またはICカードリーダライタ20により送信された情報を取得し、取得した情報に基づいて、利用者の通過可否を判定し、取得した情報に含まれる利用可能区間を示す情報において、当該駅が含まれない場合、判定結果に基づいて乗り越しのための精算額を算出し、精算処理を実行してもよい。この際に、業務処理部72は、精算処理に対する釣銭額を算出する。
このように、金銭授受業務に関する処理とは、(1)磁気券を発行する処理や、電子マネーをICカードにチャージする処理、(2)ICカードに対する処理をキャンセンする処理や、利用者が購入した乗車券等のキャンセンを実行する処理、(3)乗り越し精算を行う処理などを含む。
表示制御部74は、表示部44に、業務処理部72による処理に応じて発生する釣銭に含まれる金種のうち少なくとも一つの金種を指定する金種指定操作領域と、指定された金種を別の金種で出金させることを指定する両替操作領域とを表示させる。例えば、表示制御部74は、表示部44に、予め定められた規則に基づいて決定される、出金される釣銭の金種ごとの出金枚数である初期枚数を表示させ、金種指定操作領域および両替操作領域に対する操作に応じて、初期枚数から釣銭の金種ごとの出金枚数を変更した変更後出金枚数を表示部44に表示させる。表示制御部74は、表示部44に、初期枚数と、変更後出金枚数とを、例えば対比可能に表示させる。また、表示制御部74は、対比可能に表示させることに代えて、初期枚数と、変更後出金枚数とを順番に表示部44に表示させてもよい。
釣銭処理部76は、釣銭機50から情報を取得したり、釣銭機50に釣銭を出金させたりする。釣銭処理部76は、金種指定操作領域および両替操作領域に対する操作に応じて、金種指定操作領域で指定された金種を両替操作領域で指定された金種で両替した金銭の組み合わせで、釣銭機50に釣銭を出金させる。表示制御部74と釣銭処理部76との処理の詳細については後述する。通信部78は、他装置と通信する。
図4は、処理装置70により実行される処理の流れを部分的に示すフローチャート(その1)である。まず、表示制御部74が、表示部44に業務選択画面を表示させる(ステップS100)。業務選択画面とは、鉄道の業務を選択するための画面であって、例えば、乗車券の発行や、ICカードの発行、発行した乗車券に対する、またはICカードに対する処理(例えば定期券の購入等)に関する払い戻し等の業務のうちいずれかを選択するための画面である。
次に、表示制御部74は、係員によっていずれかの業務が選択されたか否かを判定する(ステップS102)。いずれかの業務が選択された場合(例えば乗車券の購入処理が選択された場合)、業務処理部72は、選択された業務に対する収受額を算出し(ステップS104)、選択された業務に対する処理を実行する(ステップS106)。次に、業務処理部72は、釣銭機50の投入口52に投入された金額(投入額)の情報を釣銭機50から取得したか否かを判定する(ステップS108)。
投入された金額の情報を取得した場合、業務処理部72は、収受額に対して投入額が不足しているか否かを判定し(ステップ110)、投入額が不足している場合、ステップS108の処理に戻る。なお、業務処理部72は、投入額が不足している状態が所定時間継続している場合、本業務の処理を途中で中断し、ステップS100の処理に戻ってもよい。投入額が不足していない場合、業務処理部72は、収受額と投入額とに基づいて釣銭額を算出する(ステップS112)。次に、業務処理部72は、釣銭が存在するか否かを判定する(ステップS114)。釣銭が存在する場合、業務処理部72は、本業務の処理は完了したと判定し、ステップS100の処理に戻る。
釣銭が存在しない場合、すなわち収受額に対して投入額が上回った場合、業務処理部72は、釣銭、および釣銭における金種ごとの初期枚数を算出する(ステップS116)。初期枚数とは、釣銭額を最も少ない数の紙幣および硬貨で出金できる紙幣および硬貨の組み合わせである。初期枚数は、金額の高い金種から順に、その時点の残金を上回らない範囲で最大数を求めることを、最小の金種まで繰り返し実行することで求められる。次に、表示制御部74は、算出された釣銭、および金種ごとの初期枚数を示す情報を表示部44に表示させ(ステップS118)、図7のステップS200の処理に進む。
図5は、表示部44に表示される、釣銭および金種ごとの初期枚数を示す画像IM1の一例を示す図である。画像IM1には、釣銭額を表示する釣銭表示領域A1、金種ごとの初期枚数を表示する初期枚数表示領域A2、金種の出金枚数(変更後出金枚数)を表示する出金枚数表示領域A3、および操作の案内情報を表示する係員操作案内表示領域A4が含まれる。また、画像IM1には、金種指定ボタンB1(B1(1)、(2))、両替を指示するための両替ボタンB2(B2(1)、(2))、出金を指示するための出金ボタンB3、および出金枚数が後述するように変更された後に初期枚数に戻すための戻しボタンB4が含まれる。金種指定ボタンB1は、「金種指定操作領域」の一例であり、両替ボタンB2は、「両替操作領域」の一例である。
図示するように、金種指定ボタンB1は、1円〜10、000円までのそれぞれの金種に対して設けられている。また、初期枚数表示領域A2、および出金枚数表示領域A3は、金種指定ボタンB1のそれぞれに対して設けられている。両替ボタンB2は、釣銭金額や、後述する対応テーブル82、釣銭機50に収納された金銭等に基づいて、表示されるか否かが決定される(詳細は後述)。画像IM1について、具体的に説明すると、釣銭額は「27,897円」であり、このときの初期枚数は、10,000円紙幣が2枚、5,000円紙幣が1枚、1,000円紙幣が2枚・・・、100硬貨が3枚、・・・1円硬貨が2枚である。
ここで、出金枚数を変更したい場合、係員が出金枚数を変更したい(両替したい)金種の金種指定ボタンB1を操作し、変更先の金種に対応する両替ボタンB2を操作すると、金種指定ボタンB1に対応する金種は、両替ボタンB2に対応する金種に変更される。例えば、画像IM1において、10,000円に対応する金種指定ボタンB1(1)が操作された後に、1,000円に対応する両替ボタンB2(2)が操作されると、10,000円の出金枚数が1枚減り、1,000円の出金枚数が10枚増える。また、1,000円に対応する金種指定ボタンB1(2)が操作された後に、1,000円に対応する両替ボタンB2(2)が操作されると、1,000円の出金枚数が1枚減り、100円の出金枚数が10枚増える。
図6は、出金枚数が変更された後の画像IM2の一例を示す図である。表示制御部74は、表示部44に表示させた指定ボタンおよび両替ボタンに対する操作に応じて、釣銭の金種ごとの出金枚数を変更させて表示させる。例えば、画像IM2に示すように、出金枚数表示領域A3において10,000円紙幣は2枚から1枚に変更され、1,000円紙幣は2枚から11枚に変更され、100円硬貨は3枚から13枚に変更され、変更後の枚数が出金枚数表示領域A4に表示される。また、両替が行われた金種に対応する出金枚数表示領域A3には、星印★(所定の画像の一例)が付与される。なお、画像IM2に示すように、両替が行われた後に、戻しボタンB4が操作されると、出金枚数は初期枚数に戻る。
以下、上述した両替が行われる場合の処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。図7は、処理装置70により実行される処理の流れを部分的に示すフローチャート(その2)である。まず、表示制御部74が、出金指示画面においていずれかのボタンが操作されたか否かを判定する(ステップS200)。出金指示画面とは、例えば上述した画像IM1または画像IM2である。
ボタンが操作された場合、表示制御部74は、操作されたボタンが出金ボタンであったか否かを判定する(ステップS202)。操作されたボタンが出金ボタンであった場合、表示制御部74は、出金指示画面に表示されている金種ごとの出金枚数の値を釣銭機50に送信し(ステップS204)、ステップS100の処理に戻る。この場合、釣銭機50は、金種ごとの出金枚数の値を取得し、取得した出金枚数の値に基づいて、出金口54から金銭を出金させる。
操作されたボタンが出金ボタンでなかった場合、表示制御部74は、操作されたボタンが戻しボタンであったか否かを判定する(ステップS206)。操作されたボタンが戻しボタンであった場合、表示制御部74は、操作されたボタンの種類を直前操作情報として記憶部80に一時的に記憶させ(ステップS208)、出金指示画面の出金枚数を初期枚数に戻す(ステップS210)。
操作されたボタンが戻しボタンでなかった場合、表示制御部74は、操作されたボタンが金種指定ボタンであったか否かを判定する(ステップS212)。操作されたボタンが金種指定ボタンであった場合、表示制御部74は、操作されたボタンの種類を直前操作情報として記憶部80に一時的に記憶させ(ステップS214)、ステップSS200の処理に戻る。
操作されたボタンが金種指定ボタンでなかった場合(すなわち操作されたボタンが両替ボタンであった場合)、表示制御部74は、記憶部80に一時的に記憶させた1ルーチン前に操作されたボタンの種類が金種指定ボタンであったか否かを判定する(ステップS216)。操作されたボタンの種類が金種指定ボタンでなかった場合、ステップS200の処理に戻る。
操作されたボタンが金種指定ボタンであった場合、釣銭処理部76は、1ルーチン前に操作されたボタンの種類と、両替ボタンの金種をキーに対応テーブル82に登録されている枚数の値を取得する(ステップS218)。図8は、対応テーブル82の情報の内容の一例を示す図である。対応テーブル82は、金種に対して、両替を許容する金種が対応付けられた情報である。対応テーブル82の縦方向の項目は、金種指定ボタンに対応付けられた金種であり、横方向の項目は、両替ボタンに対応付けられた金種である。例えば、対応テーブル82において、金額指定ボタン「10,000」と両替ボタン「5,000」とに対応付けられて「2」が登録され、金額指定ボタン「10,000」と両替ボタン「1,000」とに対応付けられて「10」が登録されている。この意味は、「10,000紙幣」は、「5,000紙幣」が2枚、または「1,000紙幣」が10枚に両替されるが許容されることである。また、対応テーブル82において、数字が登録されていない金種指定ボタンと、両替ボタンとの組み合わせについては、両替は許容されない(枚数はゼロである)ことを意味する。また、図8の対応テーブル82上の空白の箇所は代替して出金できない組み合わせである。
対応テーブル82では、例えば、両替したときの紙幣または硬貨の枚数が10枚以下になる金種間での両替を許容するように設定されている。表示制御部74は、対応テーブル82において両替を許容しない組み合わせに対応する両替ボタンは、例えば画像IM1および画像IM2に示すように表示部44に表示させなくてもよい。例えば、画像IM1で示したように、表示制御部74は、対応テーブル82を参照して、表示部44に、金種指定ボタンに対応する金種の金銭を、10枚以下の金銭で両替できる別の金種を指定する両替ボタンを表示させる。この場合、後述するステップS220の処理は省略されてもよい。また、対応テーブル82において両替を許容する組み合わせ、許容しない組み合わせは任意に変更されてもよい。
図7の説明に戻る。次に、釣銭処理部76は、取得した対応テーブル82に登録されている枚数の値がゼロであったか否かを判定する(ステップS220)。対応テーブル82に登録されている枚数の値がゼロである場合、ステップS228の処理に進む。
対応テーブル82に登録されている枚数の値がゼロでない場合、釣銭処理部76は、釣銭機50から、操作された両替ボタンに対応する金種について、釣銭機50の収納部62に収納された収納枚数(=「b」)を取得する(ステップS222)。次に、釣銭処理部76は、出金指示画面において指定された出金枚数に、対応テーブル82から取得された枚数を加算する(ステップS224)。加算後の値を「c」と称する。出金指示画面において指定された出金枚数は、ゼロの場合もある。「c」は、「両替ボタンで指定された金種で釣銭を出金する場合の枚数」の一例である。
次に、釣銭処理部76は、ステップS222で取得した加算後の値「c」が、ステップS224で取得した収納枚数「b」に比して大きいか否かを判定する(ステップS226)。加算後の値「c」が収納枚数「b」に比して大きい場合、表示制御部74は、収納部62に指定された出金枚数の金種の金銭が十分に存在しないため、表示部44の係員操作案内表示領域に両替できない組み合わせであることを示すメッセージを表示させ(ステップS228)、ステップS200の処理に戻る。
加算後の値「c」が収納枚数「b」に比して大きくない場合、表示制御部74は、収納部62に指定された枚数の金種の金銭が十分に存在するため、出金指示画面の指定された金種指定ボタンに対応する出金枚数から「1」を減算し、更に出金枚数に星印★を付加する(ステップS230)。次に、表示制御部74は、両替ボタンに対応する出金枚数を加算後の値「c」に変更する(ステップS232)。次に、表示制御部74は、操作されたボタンの種類を直前操作情報として記憶部80に一時的に記憶させ(ステップS214)、ステップS200の処理に戻る。これにより本フローチャートの1ルーチンの処理は終了する。
上述した処理により、駅務システム1は、交通機関の業務に関する処理を実行した際に、利用者に釣銭を渡す場合に、両替した金種で釣銭を渡すことができ、利用者および係員の利便性を高めることができる。
なお、上述した処理において、金種指定ボタンが操作され、両替ボタンが操作された後に、同じ操作がされた場合(例えば釣銭額が2,000円で、この2,000円を100円硬貨20枚に両替するような場合)、両替を受け付けなくてもよいし、両替を受け付けてもよい。両替を受け付けない場合、例えば、前回の操作と同じ金種指定ボタンが操作された後、前回操作された両替ボタンを非表示にしてもよい。両替を受け付ける場合、ステップS224における加算後の値「c」は、前回の操作で指定された出金枚数に今回の操作で対応テーブル82から取得した枚数を加算した値(例えば20枚)となる。
また、上述した処理では、釣銭機50に収納されている金種ごとの枚数をステップS216で1ルーチン前の処理で金種指定ボタンが操作される度にステップS222で取得するものとして説明したが、これに代えて、図7のフローチャートの処理において1度釣銭機50に収納されている金種ごとの枚数を取得した場合、その後に取得する処理は省略されてもよい。この場合、釣銭処理部76が、取得した釣銭機50に収納されている金種ごとの枚数を用いて以後の処理を行う。
以上説明した第1の実施形態によれば、駅務システム1は、表示部44に、業務処理部72の処理に応じて発生する釣銭に含まれる金種のうち少なくとも一つの金種を指定する金種指定ボタンと、指定された金種を別の金種で出金させることを指定する両替ボタンとを表示させ、表示部44に表示された指定ボタンおよび両替ボタンに対する操作に応じて、金種指定ボタンで指定された金種を両替ボタンで指定された金種で両替した金銭の組み合わせで、釣銭機50に釣銭を出金させることにより、利便性を高めることができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、対応テーブル82および釣銭機50の収納部62に収納された枚数を参照して、両替できる金種に対応する両替ボタンを表示部44に表示させる点が、第1の実施形態と異なる。
図9は、駅務システム1により実行される処理を示すシーケンス図である。本処理は、例えば図4のステップS116の処理後に実行される処理である。
処理装置70の釣銭処理部76は、釣銭機50の収納部62に収納された金種ごとの枚数を送信するように釣銭機50に枚数要求する(ステップS300)。釣銭機50は、枚数要求を受信すると、収納部62に収納された金種ごとの枚数を処理装置70に送信する(ステップS400)。次に、釣銭処理部76は、対応テーブル82および釣銭機50の収納部62に収納された枚数を参照して、両替できる金種の組み合わせを算出する(ステップS302)。具体的には対応テーブル82において金種ボタンと両替ボタンとに対応付けられて登録されている枚数(或いは登録されている枚数に初期枚数を加算した値)が、収納部62に存在する場合、両替できると判定される。次に、釣銭処理部76は、算出した釣銭、金種ごとの初期枚数、および両替できる金種に対応する両替ボタンを表示部44に画像IM3として表示させる(ステップS304)。
図10は、画像IM3の一例を示す図である。例えば、釣銭額が2、000円である場合において、対応テーブル82を参照した場合、500円2枚または100円10枚に両替ができるが、釣銭機50の収納部62に500円が2枚未満であり、100円が10枚以上である場合、500円に対応する両替ボタンは表示されずに、100円に対応する両替ボタンのみが表示される。また、画像IM3には、対応テーブル82においては両替できることが許容されているが、釣銭機50に収納された枚数によって両替できないことを示す事情が係員操作案内表示領域A4に表示される。図示する例では、例えば、500円硬貨が不足しているため、両替ができないことを示すメッセージが表示される。
図11は、第2の実施形態の処理装置70により実行される処理の流れを示すフローチャートである。図11のステップS500〜S516までの処理は、図7のステップS200〜S216までの処理と同様の処理であるため、説明を省略する。
ステップS516で操作されたボタンが金種指定ボタンであった場合、釣銭処理部76は、1ルーチン前に操作されたボタンの種類と、両替ボタンの金種をキーに対応テーブル82に登録されている枚数の値を取得する(ステップS518)。次に、表示制御部74は、収納部62に指定された枚数の金種が十分に存在するため、出金指示画面の指定された金種指定ボタンに対応する出金枚数から「1」を減算し、更に星印★を付加する(ステップS520)。次に、表示制御部74は、両替ボタンに対応する出金枚数を加算後の値「c」に変更する(ステップS522)。次に、表示制御部74は、操作されたボタンの種類を直前操作情報として記憶部80に一時的に記憶させ(ステップS524)、ステップS500の処理に戻る。これにより本フローチャートの1ルーチンの処理は終了する。
上述した処理によれば、処理装置70は、表示部44に両替ができる金種に対応する両替ボタンを表示させることにより、利用者に両替できる金種を容易に認識させることができる。
以上説明した第2の実施形態によれば、駅務システム1は、釣銭機50に収納された第1の金種の枚数が、第1の金種の金銭を第2の金種の金銭で両替できる枚数未満である場合、表示部44に、第2の金種に対応する両替ボタンを表示させないことにより、第1の実施形態と同様の効果を奏すると共に、利用者に両替できる金銭を容易に認識させることができる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、処理装置70により指定された金額の金銭を出金口から出金する釣銭機50と、表示部44、表示部44により表示された操作領域に対する利用者の入力操作を受け付ける入力部42、入力部42に対してなされた入力操作に応じて、交通機関の利用者に対する金銭授受業務に関する処理を実行する業務処理部72、表示部44に、業務処理部72による処理に応じて発生する釣銭に含まれる金種のうち少なくとも一つの金種を指定する金種指定操作領域と、指定された金種を別の金種で出金させることを指定する両替操作領域とを表示させ、金種指定操作領域および両替操作領域に対する操作に応じて、金種指定操作領域で指定された金種を両替操作領域で指定された金種で両替した金銭の組み合わせで、釣銭機50に釣銭を出金させる制御部74,76を有する処理装置とを持つことにより、利便性を高めることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…駅務システム、40…タッチパネル、42…入力部、44…表示部、50…釣銭機、70…処理装置、72…業務処理部、74…表示制御部、76…釣銭処理部

Claims (6)

  1. 制御部により指定された金額の金銭を出金口から出金する釣銭機と、
    表示部、
    前記表示部により表示された操作領域に対する利用者の入力操作を受け付ける入力部、
    前記入力部に対してなされた入力操作に応じて、交通機関の利用者に対する金銭授受業務に関する処理を実行する業務処理部、
    前記表示部に、前記業務処理部による処理に応じて発生する釣銭に含まれる金種のうち少なくとも一つの金種を指定する金種指定操作領域と、前記指定された金種を別の金種で出金させることを指定する両替操作領域とを表示させ、
    前記金種指定操作領域および前記両替操作領域に対する操作に応じて、前記金種指定操作領域で指定された金種を前記両替操作領域で指定された金種で両替した金銭の組み合わせで、前記釣銭機に釣銭を出金させる前記制御部を有する処理装置と、を備え、
    前記制御部は、
    前記表示部に、予め定められた規則に基づいて決定される、出金される釣銭の金種ごとの出金枚数である初期枚数を表示させ、
    前記金種指定操作領域および前記両替操作領域に対する操作に応じて、前記初期枚数から釣銭の金種ごとの出金枚数を変更した変更後出金枚数を前記表示部に表示させる、
    銭管理システム。
  2. 制御部により指定された金額の金銭を出金口から出金する釣銭機と、
    表示部、
    前記表示部により表示された操作領域に対する利用者の入力操作を受け付ける入力部、
    前記入力部に対してなされた入力操作に応じて、交通機関の利用者に対する金銭授受業務に関する処理を実行する業務処理部、
    前記表示部に、前記業務処理部による処理に応じて発生する釣銭に含まれる金種のうち少なくとも一つの金種を指定する金種指定操作領域と、前記指定された金種を別の金種で出金させることを指定する両替操作領域とを表示させ、
    前記金種指定操作領域および前記両替操作領域に対する操作に応じて、前記金種指定操作領域で指定された金種を前記両替操作領域で指定された金種で両替した金銭の組み合わせで、前記釣銭機に釣銭を出金させる前記制御部を有する処理装置と、を備え、
    前記制御部は、前記釣銭機に収納された金種ごとの金銭の枚数を前記釣銭機から取得し、前記釣銭機に収納された金銭の枚数のうち、前記両替操作領域で指定された金種の枚数が、前記金種指定操作領域で指定された金種を前記両替操作領域で指定された金種で両替する場合の枚数未満であるか否かを判定し、
    前記釣銭機に収納された両替操作領域で指定された金種の枚数が、前記両替操作領域で指定された金種で釣銭を出金する場合の枚数未満であると判定した場合、前記表示部に、両替ができないことを示す情報を表示させる、
    銭管理システム。
  3. 制御部により指定された金額の金銭を出金口から出金する釣銭機と、
    表示部、
    前記表示部により表示された操作領域に対する利用者の入力操作を受け付ける入力部、
    前記入力部に対してなされた入力操作に応じて、交通機関の利用者に対する金銭授受業務に関する処理を実行する業務処理部、
    前記表示部に、前記業務処理部による処理に応じて発生する釣銭に含まれる金種のうち少なくとも一つの金種を指定する金種指定操作領域と、前記指定された金種を別の金種で出金させることを指定する両替操作領域とを表示させ、
    前記金種指定操作領域および前記両替操作領域に対する操作に応じて、前記金種指定操作領域で指定された金種を前記両替操作領域で指定された金種で両替した金銭の組み合わせで、前記釣銭機に釣銭を出金させる前記制御部を有する処理装置と、を備え、
    前記制御部は、前記釣銭機に収納された金種ごとの金銭の枚数を前記釣銭機から取得し、前記釣銭機に収納された第1の金種の枚数が、第2の金種の金銭を第1の金種の金銭で両替できる枚数未満であるか否かを判定し、
    前記釣銭機に収納された第1の金種の枚数が、前記第2の金種の金銭を第1の金種の金銭で両替できる枚数未満であると判定した場合、前記表示部に、前記第2の金種に対応する両替操作領域を表示させない、
    銭管理システム。
  4. 前記制御部は、前記表示部に、前記初期枚数と、前記変更後出金枚数とを対比可能に表示させる、
    請求項に記載の金銭管理システム。
  5. 前記制御部は、前記表示部に、前記変更後出金枚数における、前記金種指定操作領域で指定された金種に対応する箇所に、所定の画像を表示させる、
    請求項に記載の金銭管理システム。
  6. 前記制御部は、前記表示部に、前記金種指定操作領域に対応する金種の金銭を、10枚以下の金銭で両替できる別の金種を指定する両替操作領域を表示させる、
    請求項1からのうちいずれか1項に記載の金銭管理システム。
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