JP6921214B2 - ジフェノールプリル、およびこれを得る方法 - Google Patents

ジフェノールプリル、およびこれを得る方法 Download PDF

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Description

本発明は、ジフェノール化合物の新規な固形に関する。より具体的には、本発明は、球状を有するジフェノールプリルを調製するための新規な方法を提供する。本発明は、更に、前記新規な方法によって得られる前記ジフェノールプリルに関する。
ジフェノール化合物の中で、ハイドロキノン(HQ)は、エラストマ中の酸化防止剤、重合抑制剤、またはポリマー生成用モノマーとして多くの分野で広く使用されている生成物である。したがって、これは大量に使用されている生成物である。
現在ハイドロキノンは、主に結晶粉末として様々な形態で市販されている。例えば、特許文献の国際公開第2016/033157号パンフレットは、結晶化ハイドロキノン粒子の粉末を製造する方法を開示しており、これを製造するための方法が提供される。しかしながら、この粉末は、小さく脆い針状結晶で形成されている。このために生じる欠点は微粒子の存在であり、これは前記粉末の貯蔵、輸送、ならびに物理的な取り扱いおよび移動の間に粉塵形成の問題を生じさせる。凝塊形成の程度が低減されたとしても、ハイドロキノン粉末は、爆発の危険性があるため、またこの物質が目および気道に対して刺激性であり、かつ接触すると皮膚に炎症を生じさせる恐れもあるため、依然として環境および個人に対して危険となり得る。
代替的な形態が開示されている。
特開2000−302716号公報は、ハイドロキノン粉末を2つのロール間に通過させて錠剤を製造し、続いて錠剤を粉砕して顆粒を得ることからなる、ハイドロキノンを顆粒化させるための技術を開示している。この方法の欠点は、ローラーを通過すること、圧縮器のローラー内で結晶を粉砕すること、または粉砕機内での錠剤の摩耗によることのいずれかのために、粒状生成物中に粉塵が存在し得ることである。更に、顆粒は密度が高く、その溶解度は初期の粉末と比較して非常に低い。更に、顆粒は、貯蔵すると塊化するかまたは凝集して、処理装置中での処理および移動が困難になる場合がある。顆粒はまた、取り扱い中に摩滅しやすい場合がある。
特許文献の国際公開第01/70869号パンフレットは、有機処理剤を用いる、少なくとも1つの立体障害フェノール酸化防止剤の顆粒の調製を開示している。前記有機処理剤は前記酸化防止剤と混合されてペーストを形成し、このペーストは加工されて顆粒を形成し、前記顆粒は最終的に乾燥させられて、酸化防止剤を溶解させることなく有機処理剤を除去する。この方法の1つの問題は、最終の酸化防止剤顆粒が、依然としていくらかの望ましくない微量の有機処理剤を含み得ることである。
特許文献の国際公開第2008/000955号パンフレットおよび同第2008/00956号パンフレットは、フレーク状のハイドロキノン、およびそれを得るための方法を開示している。
特許文献の国際公開第04039758号パンフレットは、球状性の高い固体粒子である、ハイドロキノンのビード(「パール」とも称される)を開示している。これらのハイドロキノンビードは、粉塵を含まず、摩滅に対する良好な耐性をこれらに付与する物理的形状を有すると考えられている。前記ビードを調製するための方法は、高温条件下でハイドロキノンの濃縮水溶液を調製し、この溶液をノズルに通すことによって液滴へと細分化し、得られた液滴をガス流中で冷却して液滴を凝固させてビードを生成させ、続いてこのビードを回収して乾燥させるものである。この方法の第1の工程は、ハイドロキノンを水に溶解させることであるため、得られるビードは、典型的には乾燥前で10〜50%の水分を含み、乾燥工程後もなお0.1〜1%の水分を含む。残留する水分の存在は、一部の適用では、市場が水分を含まない化合物を求めるために問題となり得る。
ピロカテコール化合物などの他のジフェノール化合物もまた非常に興味深い。
本発明は、前記欠点を克服し、改善された取り扱い性および流動性を提供し、粉塵および微粒子を最低限にすることによって人員および環境の両方に対する安全、健康、および環境的リスクを軽減するフェノール化合物、具体的にはハイドロキノンの新規な提示を提供することを目的とする。
本発明の1つの主題は、新たな形態のジフェノール化合物である。
より具体的には、本発明は、ジフェノールプリルを調製するための方法に関し、前記方法は、
− 50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%のジフェノール化合物または少なくとも2つのジフェノール化合物の混合物、および0.1重量%未満の水を含む溶融組成物を提供することと、
− 前記溶融組成物を少なくとも1つの液滴生成手段に通して液滴を形成することと、
− 前記液滴を冷却して固形のジフェノールプリルを形成することと、を含む。
前記方法によって得ることのできるジフェノールプリルも本発明の1つの主題である。
更に、本発明は、球状および0.3mm〜1cmの平均粒径d50を有し、1000ppm未満の含水量を有する、50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%のジフェノール化合物または少なくとも2つのジフェノール化合物の混合物を含むジフェノールプリルに関する。
本発明は、更に、球状および0.3mm〜1cmの平均粒径d50を有する、50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%の少なくとも2つのジフェノール化合物の混合物を含むジフェノールプリルに関する。
本発明は、更に、球状および0.3mm〜1cmの平均粒径d50を有する、50〜99.9重量%、好ましくは60〜99重量%、より好ましくは75〜90重量%のジフェノール化合物または少なくとも2つのジフェノール化合物の混合物、および0.1〜50重量%、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは10〜25重量%の1つまたは複数のその他の化合物を含むジフェノールプリルに関する。
加えて、本発明は、前記ジフェノールプリルを、酸化防止剤、重合抑制剤として、または、例えばポリマー生成用モノマーとしてなど、有機もしくは無機化合物を合成するための構成単位として使用することに関する。
本発明の別の主題は、式(IV)の新たな形態のジフェノール誘導体に関し、
Figure 0006921214
式中、R’はアルキル基またはアリール基を表す。具体的には、本発明は、式(IV)のジフェノール誘導体のプリルを調製するための方法に関し、前記方法は、
− 50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%のジフェノール誘導体化合物、および0.1重量%未満の水を含む溶融組成物を提供することと、
− 前記溶融組成物を少なくとも1つの液滴生成手段に通して液滴を形成することと、
− 前記液滴を冷却してジフェノール誘導体の固形プリルを形成することと、を含む。
本発明のプリリング装置の3つの異なる実施形態を示す。 本発明のプリリング装置の3つの異なる実施形態を示す。 本発明のプリリング装置の3つの異なる実施形態を示す。 実施例1および実施例2にそれぞれ従って得られたハイドロキノンプリルの顕微鏡図である。 実施例1および実施例2にそれぞれ従って得られたハイドロキノンプリルの顕微鏡図である。 実施例15に従って小規模資産(small scale asset)上で得られたハイドロキノンプリルの写真である。
本開示では、語句「...から...までを含んだ」は、両端値を含むものとして理解されるべきである。
第1の態様では、本発明は、式(A)の化合物のプリルを調製するための方法に関し、
Figure 0006921214
式中、
− y=0または1であり、
− Rは、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルキル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子、ハロ−またはパーハロアルキル基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アミノ基、およびアミド基からなる群から選択される置換基を表し、
− x=0、1、2、3、または4であり、
y=0である場合は、x=1であり、Rはヒドロキシル基に対してパラ位にあるアルコキシ基であるという条件で、前記方法は、
− 50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%の式(A)のジフェノール誘導体、および0.1重量%未満の水を含む溶融組成物を提供することと、
− 前記溶融組成物を少なくとも1つの液滴生成手段に通して液滴を形成することと、
− 前記液滴を冷却して固形のジフェノール誘導体プリルを形成することと、を含む。
本発明の1つの特定の主題は、ジフェノールプリルを調製するための方法である。
本開示では、「ジフェノール」は、少なくとも2つのヒドロキシル基を備える少なくとも1つのベンゼン環を有する化学化合物を意味する。本発明のジフェノール化合物は、好ましくは一般式(I)、(II)、または(III)に従う化合物であり、
Figure 0006921214
式中、xは0、1、2、3、または4を表し、各Rは、独立して、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルキル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子、ハロ−またはパーハロアルキル基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アミノ基、およびアミド基からなる群から選択される置換基を表す。
後述の用語は、それらの一般的な意味を有する。
したがって、本開示では、「アルキル」は、1〜15個の炭素原子、好ましくは1〜10個の炭素原子を有する、直鎖または分岐鎖の飽和炭化水素鎖を指す。アルキル基の好ましい例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、およびt−ブチルである。
「アルケニル」は、2〜15個の炭素原子、好ましくは2〜10個の炭素原子を有し、1つまたは複数の二重結合を有する、直鎖または分岐鎖の飽和炭化水素鎖を指す。アルケニル基の好ましい例は、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、およびイソブテニルである。
「アルコキシ」は、アルキル−O−基を指し、式中、アルキルは上記で定義された意味を有する。アルコキシ基の好ましい例は、メトキシおよびエトキシである。
「シクロアルキル」は、3〜8個の炭素原子を有する単環式炭化水素鎖を指す。シクロアルキル基の好ましい例は、シクロペンチルおよびシクロヘキシルである。
「アリール」は、6〜20個の炭素原子を有する単環式または多環式の芳香族炭化水素基を指す。アリール基の好ましい例は、フェニルおよびナフチルである。基が多環式基である場合は、環はσ(シグマ)結合によって縮合または結合され得る。
「アリールオキシ」は、アリール−O−基を指し、式中、アリールは上記で定義された意味を有する。アリールオキシ基の好ましい例は、フェノキシおよびナフチルオキシである。
「ハロゲン原子」は、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素、好ましくは塩素またはフッ素を指す。
「ハロまたはパーハロアルキル」は、下記の基のうちの1つを意味し、−CX、−[CX−CX、または−C、式中、前記基Xは、ハロゲン原子、好ましくは塩素またはフッ素原子を表し、pは1〜10までの範囲の数を表し、bは3〜21までの数であり、a+b=2p+1である。
式(I)は、ヒドロキシル基をオルト位に有するジフェノール化合物を表す。式(II)は、ヒドロキシル基をメタ位に有するジフェノール化合物を表す。式(III)は、ヒドロキシル基をパラ位に有するジフェノール化合物を表す。好ましくは、本発明のジフェノール化合物は、ヒドロキシル基をオルト位またはパラ位に有し、すなわち、好ましくは式(I)または式(III)に従い得る。
より好ましくは、本発明のジフェノール化合物は、前記一般式(I)、(II)、または(III)に従う化合物であってもよく、式中、xは0、1、2、または3を表し、特に、xは0または1を表し、各Rは、独立してアルキル基、アルコキシ基、およびヒドロキシル基からなる群から選択される置換基を表す。
ジフェノール化合物の実例として、以下のものを挙げることができる。
− ピロカテコール、レゾルシノール、およびハイドロキノンなどの、式中のxが0である、式(I)、(II)、または(III)に対応するもの、
− ピロガロール、4−tert−ブチル−カテコール、tert−ブチル−ハイドロキノンなどの、式中のxが1である、式(I)、(II)、または(III)に対応するもの。
特定の実施形態によれば、本発明のジフェノール化合物は、ピロカテコール(PC)、ハイドロキノン(HQ)、レゾルシノール(Res)、ピロガロール(Py)、4−tert−ブチル−カテコール(TBC)、およびtert−ブチル−ハイドロキノン(TBHQ)からなる群から選択されてもよく、より好ましくは、ジフェノール化合物はハイドロキノン、またはハイドロキノンと少なくとも1つの他のジフェノール化合物との混合物である。
本発明の別の特定の態様は、式(IV)のジフェノール誘導体のプリルを調製するための方法であり、
Figure 0006921214
式中、R’はアルキル基またはアリール基を表し、好ましくは、R’はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、およびt−ブチルまたはフェニルを表し、前記方法は、
− 50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%の式(IV)のジフェノール誘導体、および0.1重量%未満の水を含む溶融組成物を提供することと、
− 前記溶融組成物を少なくとも1つの液滴生成手段に通して液滴を形成することと、
− 前記液滴を冷却して固形のジフェノール誘導体プリルを形成することと、を含む。
本文脈において、「アルキル」および「アリール」は上記で説明したものと同じ意味を有する。
特定の実施形態によれば、本発明のジフェノール誘導体化合物は、パラ−メトキシフェノール(PMP)、パラ−エトキシフェノール(PEP)、またはパラ−フェノキシフェノール(PPP)からなる群から選択され得る。
本発明の方法の第1の工程は、50〜100重量%のジフェノール化合物または少なくとも2つのジフェノール化合物の混合物、および0.1重量%未満の水を含む溶融組成物を提供することを含む。
前記溶融組成物中のジフェノール化合物の含量は、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%である。好ましくは、前記溶融組成物は、ピロカテコール、ハイドロキノン、レゾルシノール、4−tert−ブチル−カテコール、およびtert−ブチル−ハイドロキノン、またはこれらの混合物からなる群から選択される、50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%の1つのジフェノール化合物を含んでもよい。非常に好ましくは、前記溶融組成物は、50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%のハイドロキノンを含んでもよい。
一実施形態によれば、本発明の溶融組成物は、少なくとも98重量%、より好ましくは少なくとも99重量%のジフェノール化合物、更により好ましくは少なくとも99.5重量%の、好ましくはハイドロキノンを含むジフェノール組成物である、高純度のジフェノール組成物である。しかしながら、高純度ハイドロキノン組成物は、なおいくらかの不純物、好ましくは10000ppm未満の合計不純物、より好ましくは5000ppm未満の合計不純物、更により好ましくは1000ppm未満の合計不純物を含んでいてもよい。
別の実施形態によれば、本発明の溶融組成物は、50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%の少なくとも2つのジフェノール化合物の混合物を含むことができる。ジフェノールの混合物は、ハイドロキノン/レゾルシノール、ハイドロキノン/ピロガロール、ハイドロキノン/4−tert−ブチル−カテコールであってもよい。
別の実施形態によれば、本発明の溶融組成物は、50〜99.9重量%、好ましくは60〜99重量%、より好ましくは75〜90重量%のジフェノール化合物または少なくとも2つのジフェノール化合物の混合物、および0.1〜50重量%、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは10〜25重量%の1つまたは複数のその他の化合物を含むことができる。その他の化合物は、当業者によって好適であると見出される任意の化合物であってもよく、当然ながらこれに水は含まれない。好ましいその他の化合物は、15℃超の融点、および/または40℃で0.05%超の水への溶解度を有し得る。好ましいその他の化合物は、
− ジフェノール誘導体、特にジフェノールエーテル、例えば、パラ−メトキシフェノール(PMP)、パラ−フェノキシ−フェノール(PPP)、ジブチルヒドロキシアニソール(BHA)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール(DTBHA)、バニリン、エチルバニリン、バニリンアルコール、バニリン酸、およびパラジメトキシベンゼン(PDMB);
− フェノール誘導体、特にアルキル化フェノール、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、および2,4−ジメチル,6−tert−ブチル−フェノール(TOPANOL A);
− その他の有機化合物、特に環式または複素環式化合物、例えばフェノチアジン(PTZ)、TEMPOの誘導体、好ましくはテトラメチルピペリジニルオキシ(TEMPO)、ヒドロキシル−テトラメチルピペリジニルオキシ(TEMPO−OH)、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシル(4−オキソ−TEMPO)、ベンゾキノン(PBQ)、安息香酸からなる群から選択され得る。
特定の態様では、その他の化合物は、トコフェロール誘導体、好ましくはα−トコフェロール(ビタミンE)、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、および2の酸化状態を有する銅の錯体、好ましくは銅ジブチルジチオカルバメート(CB)もしくは酢酸銅(Cu(OAc))、2−sec−ブチル−4,6−ジニトロフェノール、またはp−フェニレンジアミンから選択される。
その他の化合物は、好ましくは、パラ−メトキシフェノール(PMP)、パラ−フェノキシ−フェノール(PPP)、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ジブチルヒドロキシアニソール(BHA)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール(DTBHA)、2,4−ジメチル,6−tert−ブチル−フェノール(TOPANOL A)、フェノチアジン(PTZ)からなる群から選択されてもよい。銅ジブチルジチオカルバメート(CB)または酢酸銅(Cu(OAc))、TEMPO、およびTEMPO−OHもまた好ましいその他の化合物である。
特定の実施形態によれば、前記溶融組成物は、
− 50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%のハイドロキノン、ならびに
− 0〜50重量%、好ましくは0〜25重量%、より好ましくは0〜10重量%のパラ−メトキシフェノール、レゾルシノール、パラ−フェノキシ−フェノール、ピロカテコール、ジブチルヒドロキシトルエン、tert−ブチル−ハイドロキノン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、およびフェノチアジン、またはこれらの混合物を含んでもよい。
いくつかの好ましい溶融組成物は、
− 90〜100重量%のハイドロキノン、および0〜10重量%のパラ−メトキシフェノールの組成物;
− 90〜100重量%のハイドロキノン、および0〜10重量%のパラ−フェノキシ−フェノールの組成物;
− 90〜100重量%のハイドロキノン、および0〜10重量%のレゾルシノールの組成物;
− 90〜100重量%のハイドロキノン、0〜5重量%のパラ−メトキシフェノール、および0〜5重量%のパラ−フェノキシ−フェノールの組成物である。
本発明の別の態様では、本発明の方法の第1の工程は、50〜100重量%の式(IV)のジフェノール誘導体、および0.1重量%未満の水を含む溶融組成物を提供することを含む。
前記溶融組成物中の式(IV)のジフェノール誘導体の含量は、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%である。好ましくは、前記溶融組成物は、50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくはPMPまたはPEPからなる群から選択される90〜100重量%の1つのジフェノール誘導体を含んでもよい。非常に好ましくは、前記溶融組成物は、50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%のPMPを含んでもよい。
一実施形態によれば、本発明の溶融組成物は、少なくとも98重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の式(IV)のジフェノール誘導体、更により好ましくは少なくとも99.5重量%の、好ましくはPMPを含む式(IV)の高純度ジフェノール誘導体である。しかしながら、高純度PMP組成物は、なおいくらかの不純物、好ましくは10000ppm未満の合計不純物、より好ましくは5000ppm未満の合計不純物、更により好ましくは1000ppm未満の合計不純物を含んでいてもよい。
別の実施形態によれば、本発明の溶融組成物は、50〜99.9重量%、好ましくは60〜99重量%、より好ましくは75〜90重量%の式(IV)のジフェノール誘導体、および0.1〜50重量%、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは10〜25重量%の1つまたは複数のその他の化合物を含むことができる。その他の化合物は、当業者によって好適であると見出される任意の化合物であってもよく、当然ながらこれに水は含まれない。好ましいその他の化合物は、15℃超の融点、および/または40℃で0.05%超の水への溶解度を有し得る。好ましいその他の化合物は、
−ジフェノール誘導体、特にジフェノールエーテル、例えば、パラ−フェノキシ−フェノール(PPP)、ジブチルヒドロキシアニソール(BHA)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール(DTBHA)、バニリン、エチルバニリン、バニリンアルコール、バニリン酸、およびパラジメトキシベンゼン(PDMB);
−フェノール誘導体、特にアルキル化フェノール、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、および2,4−ジメチル,6−tert−ブチル−フェノール(TOPANOL A);
−その他の有機化合物、特に環式または複素環式化合物、例えばフェノチアジン(PTZ)、TEMPOの誘導体、好ましくはテトラメチルピペリジニルオキシ(TEMPO)、ヒドロキシル−テトラメチルピペリジニルオキシ(TEMPO−OH)、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシル(4−オキソ−TEMPO)、ベンゾキノン(PBQ)、安息香酸からなる群から選択され得る。
特定の態様では、その他の化合物は、トコフェロール誘導体、好ましくはα−トコフェロール(ビタミンE)、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、および2の酸化状態を有する銅の錯体、好ましくは銅ジブチルジチオカルバメート(CB)もしくは酢酸銅(Cu(OAc))、2−sec−ブチル−4,6−ジニトロフェノール、またはp−フェニレンジアミンから選択される。
その他の化合物は、好ましくは、パラ−フェノキシ−フェノール(PPP)、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ジブチルヒドロキシアニソール(BHA)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール(DTBHA)、2,4−ジメチル,6−tert−ブチル−フェノール(TOPANOL A)、フェノチアジン(PTZ)、銅ジブチルジチオカルバメート(CB)または酢酸銅(Cu(OAc))、TEMPO、TEMPO−OH、およびα−トコフェロールからなる群から選択されてもよい。
特定の実施形態によれば、前記溶融組成物は、
− 50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%のPMP、および
− 0〜50重量%、好ましくは0〜25重量%、より好ましくは0〜10重量%のフェノチアジン、α−トコフェロール(ビタミンE)、2−sec−ブチル−4,6−ジニトロフェノール、p−フェニレンジアミン、またはこれらの混合物を含んでもよい。
いくつかの好ましい溶融組成物は、
− 90〜100重量%のPMP、および0〜10重量%のα−トコフェロール(ビタミンE)の組成物;
− 50〜60重量%のPMP、および40〜50重量%のα−トコフェロール(ビタミンE)の組成物である。
加えて、前記溶融組成物は、酸化防止剤、消泡剤、錆止め剤、腐食防止剤、界面活性剤、洗剤、分散剤、防汚添加剤、および防着剤(anti−deposition agents)からなる群から選択される少なくとも1つの添加剤を更に含んでもよい。
本発明の溶融組成物は、0.1重量%未満の水を含む。したがって、前記組成物は水溶液ではない。
前記組成物は、溶融形態にあると言うことができ、これは前記組成物が処理装置内に流入するのに十分なほど液状であることを意味する。本明細書においては、100s−1〜500s−1の剪断速度に対してRheomat30粘度計によって測定されたその粘度が、有利には100Pa.s以下、好ましくは1Pa.s以下、より好ましくは10mPa.s以下である場合に、化合物を液体であるとみなすことができる。組成物は、溶融形態であるために加熱される必要がある場合がある。加熱の期間および温度は、組成物に応じて適合される。好ましくは、本発明の組成物は、組成物の融点を1℃〜20℃超える、好ましくは融点を1℃〜10℃超える温度まで加熱される。前記温度は、典型的には50℃〜260℃であり得る。好ましくは、前記温度は、典型的には50℃〜200℃であり得る。溶融組成物は、前記化合物を液状に維持するため、温度を制御するシステム、例えば外装を備える槽内に少なくとも一時的に貯蔵され得る。
本発明の方法の第2の工程は、前記溶融組成物を少なくとも1つの液滴生成手段に通して液滴を形成することを含む。液滴生成手段は、例えばタービン、噴霧ノズル、または開口部を備えるフラットノズルなどの任意の細分化装置であってよい。
使用されるノズルは、1〜3000孔、好ましくは1〜100孔であり得る多数の孔を有する単孔または多孔ノズルであってよい。好ましくは着脱可能な複数のノズル、例えば2つのノズルを並列で含むシステムを使用することが可能である。ノズル穿孔の直径は、所望のプリル寸法の関数である。これは、100〜1500μmであってよいが、好ましくは200μm〜600μmである。
一実施形態によれば、使用されるノズルはスタティックノズルであってもよいが、10〜10000Hzの周波数を印加する振動手段に供されるノズルを使用することも可能である。この装置は、有利には、完璧に較正された寸法を有する液滴を生成することができる。
溶融組成物は、好ましくは、ガス流、好ましくは窒素流によって確保される過圧力で、液滴生成手段に投入される。大気圧に対する過圧力は5%〜500%である。好ましくは、液滴生成器内の温度は、融点を1℃〜20℃超える。
液滴生成手段は、好ましくは、組成物が溶融形態となる温度以上の温度に維持される。
本発明の方法の第3の工程は、前記液滴を冷却して固形のジフェノールプリルを形成することを含む。
本発明の別の態様によれば、本発明の方法の第3の工程は、前記液滴を冷却して、式(IV)のジフェノール誘導体の固形プリルを形成することを含む。
第1の実施形態によれば、冷却は、−196℃〜+100℃、好ましくは−40℃〜+30℃、より好ましくは−20℃〜20℃の温度の冷却ガス、好ましくは不活性ガス、より好ましくは減損空気または窒素である冷媒によって実施され得る。本書では、「減損空気」とは、例えば10%未満の酸素を含む空気などの酸素減損空気を意味する。冷却ガスが空気であってもよいことは除外されない。
好ましくは、冷媒は、ジフェノール組成物の液滴に対して向流的に流れる。冷ガス流は、好ましくは冷却帯の全高さの約1/10に相当する距離で、ノズルの下方から塔を出る。
滞留時間、すなわちノズル吹出口における液滴の形成と回収システムにおけるその到着との間の期間は、有利には0.1秒〜10秒、より好ましくは0.5秒〜3秒である。
第2の実施形態によれば、冷却は、液化不活性ガス、好ましくは液体窒素である冷媒によって実施され得る。
前記冷媒は、好ましくはジフェノール組成物の液滴に対して並流的に流れ得る。これは、有利には冷却塔頂部の液滴生成手段の付近で、液体窒素噴霧リングによって導入され得る。
第3の実施形態によれば、冷却は、2つの冷媒によって実施され得、すなわち液滴は、第1に液化不活性ガス、好ましくは液体窒素によって、第2に冷却ガスによって冷却され得る。前記液化不活性ガスおよび前記冷却ガスは、好ましくは、前記第1および第2の実施形態で定義されたとおりであってよい。いかなる理論にも束縛されるものではないが、液化不活性ガスは、第1に液滴の少なくともごく一部を凝固させることができ、一方で冷却ガスは、第2に液滴の凝固を完了させて、機器に対する物理的衝撃、または流動床内でのその他のプリルとの衝突に耐えるのに十分に凝固された外殻を有するプリルを得ることができるものと考えられる。
第4の実施形態によれば、冷却は、2つの冷媒によって実施され得、すなわち液滴は、第1に不活性ガスによって、第2に、別の冷却部内で第2の冷却ガスによって冷却され得る。第1および第2の冷却ガスは、好ましくは、第1および第2の実施形態で定義されたとおりであってよい。第2の冷却ガスの温度は、好ましくは第1の冷却ガスの温度よりも高い。好ましくは、第1の冷却ガスの温度は−20℃〜+10℃であり、第2の冷却ガスの温度は+10℃〜+30℃である。
冷却工程の最後に、固形のジフェノールプリルが得られる。これらは、例えば重力下で回収容器中に、または流動床技術を用いるなどの任意の既知の手段を用いて回収され得る。
冷却工程の最後に、式(IV)のジフェノール誘導体の固形プリルが得られる。これらは、例えば重力下で回収容器中に、または流動床技術を用いるなどの任意の既知の手段を用いて回収され得る。
プリリング法に対して独立して、固形のジフェノールプリルまたは固形のジフェノール誘導体プリルは、70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、更により好ましくは99%以上の変換収率で、溶融組成物からジフェノールまたはジフェノール誘導体の固形プリルへと変換される。本発明の特定の態様では、溶融組成物のプリルへの変換収率は定量的である。変換収率は、形成されたプリルの重量と溶融組成物の重量との間の比として定義され得る。
本発明の方法の最後で、355μm未満の寸法を有する微粒子の量は、溶融組成物の総重量の30重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下、更により好ましくは1重量%以下、なお更により好ましくは0.1重量%以下である。有利には、本発明の方法の最後で、100μm未満の寸法を有する微粒子の量は、溶融組成物の総重量の30重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下、更により好ましくは1重量%以下、なお更により好ましくは0.1重量%以下である。微粒子の量は、いかなる微粒子も分離される前にプリリング塔の排出口で測定される。
本発明の方法を実施するために用いられる器具は、プリラー装置と称され得る。
本発明の一実施形態を図1に示す。
図1では、プリラー装置(1)は液滴生成手段(2)およびプリリング塔(4)を含む。液滴生成手段(2)は振動手段(3)を備える。本発明の溶融組成物は、組成物を溶融状態に維持する加熱された槽(5)に貯蔵される。溶融組成物(7)が液滴発生器(3)に供給されるように、ガス流(6)(典型的には窒素)が槽(5)に提供される。溶融組成物の液滴はプリリング塔(4)内に落ちる。
冷却ガス(8)は、塔(4)の底部に導入され、ジフェノール組成物の液滴に対して向流的に流れて、液滴生成手段(2)の下方のポイント(9)において塔から出る。プリリング塔(4)の下部でプリル(10)が回収される。
プリリング塔(4)は、例えばバッフルおよびスクリーン(図示せず)など、ガス流の均一な分布を実現するために典型的に用いられる任意の手段を備えてもよい。
この構成によると、プリリング塔(4)の上部は、プリルを形成するように構成され、一方で下部は、プリルを完全に凝固させ、かつ回収するように構成されている。塔(4)の高さは大きく変化してもよく、また装備の熱質量バランスに従って当業者により、典型的には設備の寸法に応じて1〜50メートルの間で決定されてもよい。
本発明の別の実施形態を図2に示す。
図2では、プリラー装置(11)は液滴生成手段(12)およびプリリング塔(14)を含む。液滴生成手段(12)は振動手段(13)を備える。本発明の溶融組成物は、組成物を溶融状態に維持する加熱された槽(15)に貯蔵される。溶融組成物(17)が液滴発生器(12)に供給されるように、ガス流(16)(典型的には窒素)が槽(15)に提供される。溶融組成物の液滴はプリリング塔(14)内に落ちる。
液体窒素(18)である冷媒は、塔(14)頂部の液滴生成手段(12)の付近で導入される。これは、ジフェノール組成物の液滴に対して並流的に流れる。プリリング塔(14)の下部で、ジフェノールプリル(19)は回収されて螺旋状冷却器(20)に送られ、ここの流動床内で向流の冷窒素ガス流によるプリルの凝固が完了する。前記冷窒素流は、プリリング塔(21)内で使用された窒素の再利用によって、および/または新鮮な冷窒素(22)によって、螺旋状冷却器(20)の底部に導入される。
螺旋状冷却器(20)の下部でプリル(23)が回収される。
任意で、窒素ガス流が、何らかの微細物質と共に螺旋状冷却器の頂部(24)で除去される。微粒子(26)および窒素(27)を分離するためにサイクロン(25)が用いられ得る。任意で、窒素は螺旋状冷却器(20)内で再利用されてもよい。
本発明の別の実施形態を図3に示す。
図3では、プリラー装置(28)は液滴生成手段(29)およびプリリング塔(31)を含む。液滴生成手段(29)は振動手段(30)を備える。本発明の溶融組成物は、組成物を溶融状態に維持する加熱された槽(32)に貯蔵される。溶融組成物(34)が液滴発生器(29)に供給されるように、ガス流(33)(典型的には窒素)が槽(32)に提供される。溶融組成物の液滴はプリリング塔(31)内に落ちる。
液体窒素(35)である第1の冷媒は、塔(31)頂部の液滴生成手段(29)付近で、液体窒素噴霧リング(36)によって導入される。前記冷媒は、液滴の少なくともごく一部を凝固させてもよい。典型的には冷窒素流であり得る第2の冷媒(37)は、塔(31)に導入され、ジフェノール組成物の液滴に対して並流的に流れ、塔(38)の底部で塔から出る。前記第2の冷媒は、液滴の凝固を完了させて、機器に対する物理的衝撃、または流動床内でのその他のプリルとの衝突に耐えるのに十分に凝固された外殻を有するプリルを得るように要求される。プリリング塔(31)の下部でプリル(39)が回収される。前記ジフェノールプリルは、図2に示される螺旋状冷却器のような追加的冷却手段(図示せず)に更に送られてもよい。
本発明の方法は、ふるい分けまたはサイクロニングによって微粒子を分離すること、および前記微粒子を再利用することを含む工程を更に含んでもよい。分離される微粒子の寸法は355μm未満である。
好ましくは、本発明の方法は、好ましくはふるい分けまたはサイクロニングによって、寸法が100μm未満のジフェノールプリルの微粒子を分離すること、および前記微粒子を再利用することを含む工程を更に含んでもよい。
本発明の別の態様では、本発明の方法は、好ましくはふるい分けまたはサイクロニングによって、寸法が100μm未満の式(IV)のジフェノール誘導体のプリルの微粒子を分離すること、および前記微粒子を再利用することを含む工程を更に含んでもよい。
前記方法によって得ることのできる、または得られたジフェノールプリルも本発明の1つの主題である。
前記方法によって得ることのできる、または得られた式(IV)のジフェノール誘導体のプリルも本発明の1つの主題である。
更に、本発明は、球状および0.3mm〜1cmの平均粒径d50を有し、1000ppm未満の含水量を有する、50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%のジフェノール化合物または少なくとも2つのジフェノール化合物の混合物を含むジフェノールプリルに関する。含水量は、真に1000ppm未満であってもよく、これは、1000ppmは除外されることを意味する。含水量は999ppm未満、または900ppm未満であってもよい。
本発明は、更に、球状および0.3mm〜1cmの平均粒径d50を有する、50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%の少なくとも2つのジフェノール化合物の混合物を含むジフェノールプリルに関する。
本発明は、更に、球状および0.3mm〜1cmの平均粒径d50を有する、50〜99.9重量%、好ましくは60〜99重量%、より好ましくは75〜90重量%のジフェノール化合物または少なくとも2つのジフェノール化合物の混合物、および0.1〜50重量%、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは10〜25重量%の1つまたは複数のその他の化合物を含むジフェノールプリルに関する。
本明細書の記載では、「プリル」は固形の実質的に球形の粒子を定義するために用いられる。「実質的に球形」とは、これが高い真球度を有し、また、必ずしも完全に球形であることを必要としないことを意味する。本発明のプリルは球形であると見なすことができるものの、「気泡(blow holes)」を含有する場合がある。
平均粒径d50は、粒子の50重量%が中央粒径よりも大きいかまたは小さい直径を有するようなものであると定義される。粒径分析は、湿潤または乾燥モード(乾燥粒子のScirocco分散)でのMalvern Mastersizer3000レーザー粒度計上で、またはマイクロメータねじゲージによって直接、実施される。本発明のジフェノールプリルの平均粒径d50は、0.3mm〜1cm、好ましくは0.4mm〜5mm、より好ましくは0.5mm〜3mm、更により好ましくは0.8mm〜2mmである。
有利には、本発明のジフェノールプリルは高い硬度および低い脆砕性を示す。
好ましくは、本発明のジフェノールプリルは、少なくとも1Nの硬度を有する。プリルの硬度は、硬度計で測定することができる。
更に、本発明のジフェノールプリルは、有利には、15%未満の脆砕性を有することができる。本発明のジフェノールプリルのこの特性は、微粒子の霧の形成が避けられる、あるいは少なくとも低減されるため、適用媒体におけるジフェノールプリルの同程度またはより優れた取り扱い性を実現する。プリルの脆砕性は、プリルを3軸ミキサーで10分間混合して、生成された微粒子(すなわち、100μm未満の粒子)のパーセンテージを測定することによって、測定することができる。脆砕性は、3軸ミキサー内に導入されたプリルの質量に対する生成された微粒子の質量の比として算出される。
本発明のジフェノールプリルは、良好な溶解特性を有し得る。これらの新規なプリルの溶解速度は、その他の従来形態のジフェノール、例えば粉末の溶解速度と比較して、可能な限り近くても、好ましくは少なくとも同等であっても、または有利にはより良好であってもよい。少なくとも、本発明の新規のジフェノールプリルの溶解速度は、最終ユーザのニーズに従う。実例として、20℃で、本発明のハイドロキノンプリルのアクリル酸中濃度が2重量%になるための溶解速度は、5分〜120分である。溶解速度は以下の手順に従って測定することができる。2gのプリルを20℃のアクリル酸100g中に投入し、ガラス製プロペラを用いて300rpmで撹拌する。プリルの90%が消失したときにプリルは溶解したとみなされる。
本発明のジフェノールプリルは、好ましくは白色から灰色までの範囲の色、好ましくは白色を有してもよい。色は実験で測定されてもよく、または視覚的に評価されてもよい。
本発明のジフェノールプリルの化学組成は、上記で定義されたとおりの溶融組成物の化学組成に依存する。有利には、本発明の方法は、一部の従来技術の方法とは反して、いかなる処理剤も必要としない。したがって、最終組成物は、いかなる微量の前記処理剤も含まない。本発明のジフェノールプリルは、1000ppm未満の水を含有する。加えて、本発明のジフェノールプリルは水を含有せず、いかなる乾燥工程も必要としない。
特定の一実施形態によれば、本発明のジフェノールプリルは、少なくとも98重量%、より好ましくは少なくとも99重量%のジフェノール化合物、更により好ましくは少なくとも99.9重量%の、好ましくはハイドロキノンを含む、高純度のジフェノールプリルである。
別の特定の実施形態によれば、本発明のジフェノールプリルは、
− 50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%のハイドロキノン、ならびに
− 0〜50重量%、好ましくは0〜25重量%、より好ましくは0〜10重量%のパラ−メトキシフェノール、レゾルシノール、パラ−フェノキシ−フェノール、ピロカテコール、ジブチルヒドロキシトルエン、tert−ブチル−ハイドロキノン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノールフェノチアジン、またはこれらの混合物を含んでもよい。別の態様では、ジフェノールプリルは、0〜50重量%、好ましくは0〜25重量%、より好ましくは0〜10重量%の銅ジブチルジチオカルバメート(CB)、TEMPO、2−sec−ブチル−4,6−ジニトロフェノール、p−フェニレンジアミン、またはこれらの混合物を含んでもよい。
いくつかの好ましいジフェノールプリルは、
− 90〜100重量%のハイドロキノン、および0〜10重量%のパラ−メトキシフェノールを含むジフェノールプリル、
− 90〜100重量%のハイドロキノン、および0〜10重量%のパラ−フェノキシ−フェノールを含むジフェノールプリル、
− 90〜100重量%のハイドロキノン、および0〜10重量%のレゾルシノールを含むジフェノールプリル、
− 90〜100重量%のハイドロキノン、0〜5重量%のパラ−メトキシフェノール、および0〜5重量%のパラ−フェノキシ−フェノールを含むジフェノールプリル、
− 75〜100重量%、好ましくは85〜98重量%のハイドロキノン、および0〜25重量%、好ましくは2〜15重量%の銅ジブチルジチオカルバメート(CB)を含むジフェノールプリル、
− 75〜90重量%のハイドロキノン、および10〜25重量%またはフェノチアジンを含むジフェノールプリルである。
別の特定の実施形態によれば、本発明の式(IV)のジフェノール誘導体のプリルは、少なくとも98重量%、より好ましくは少なくとも99重量%の式(IV)のジフェノール誘導体、更により好ましくは少なくとも99.9重量%の、好ましくはパラ−メトキシフェノールを含むジフェノール誘導体プリルである、高純度のジフェノール誘導体プリルである。
別の特定の実施形態によれば、本発明のジフェノール誘導体プリルは、
− 50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%のパラ−メトキシフェノール、および
− 0〜50重量%、好ましくは0〜25重量%、より好ましくは0〜10重量%のフェノチアジン、α−トコフェロール(ビタミンE)、2−sec−ブチル−4,6−ジニトロフェノール、p−フェニレンジアミン、またはこれらの混合物を含んでもよい。
いくつかの好ましいジフェノールプリルは、
− 90〜100重量%のパラ−メトキシフェノール、および0〜10重量%のα−トコフェロールを含むジフェノールプリル、
− 50〜60重量%のパラ−メトキシフェノール、および40〜50重量%のα−トコフェロールを含むジフェノールプリルである。
いかなる場合でも、本発明のジフェノールプリルは、酸化防止剤、消泡剤、錆止め剤、腐食防止剤、界面活性剤、洗剤、分散剤、防汚添加剤、および防着剤からなる群から選択される少なくとも1つの添加剤を更に含んでもよい。存在する場合、添加剤は、初期溶融組成物に添加されてもよく、または最終工程で最終プリルに添加されてもよい。
最終的に、本発明は、前記ジフェノールプリルを、酸化防止剤、重合抑制剤として、または、例えばポリマー生成用モノマーとしてなど、有機もしくは無機化合物を合成するための構成単位として使用することに関する。
別の態様では、本発明は、前記ジフェノール誘導体プリルを、酸化防止剤、重合抑制剤として、または有機もしくは無機化合物を合成するための構成単位として使用することに関する。
本明細書に引用される全ての特許出願および刊行物の開示は、これらが本明細書の記載を補完する例示的、手順的、またはその他の詳細を提供する範囲で、参照により本明細書に組み込まれる。参照によって本明細書に組み込まれる特許、特許出願および刊行物のいずれかの開示が、用語が不明確になり得る程度まで本明細書と矛盾する場合は、本明細書が優先されるであろう。
各々および全ての特許請求の範囲は、本発明の実施形態として本明細書に組み込まれている。したがって、特許請求の範囲は、更なる説明であり、また、本発明の好ましい実施形態への追加である。
本発明の好ましい実施形態が示されかつ説明されてきたが、当業者によるその変更が、本発明の趣旨または教示から逸脱することなく行われ得る。本明細書に記載される実施形態は、単なる例示であり、限定的ではない。システムおよび方法の多くの変形および変更が可能であり、本発明の範囲内である。
したがって、保護の範囲は、下記で記載される説明および実施例によっては限定されず、以下の特許請求の範囲によってのみ限定され、その範囲は特許請求の範囲の対象の全ての均等物を含む。
実験室用プリリング装置を用いて実験室規模のプリルを製造した。実験室用プリリング装置は、シリコーン油で加熱されるガラス反応器を含む。反応器の底には調節され安定化された滴りを有するニードル弁が固定され、この滴りは液滴を生成し、またこの滴りは液体窒素浴に接続されている。ニードル弁によって形成される液滴は、窒素浴へと落下して凝固することができ、得られたプリルはふるいを用いて回収され得る。
実施例1:ハイドロキノンプリルの調製
純ハイドロキノン(99.9重量%超のハイドロキノン、および600ppm未満の水を含有する)をガラス反応器に投入し、ハイドロキノンが溶融形態で維持されるように温度を200℃に設定した。実験室用プリリング装置を用いてハイドロキノンプリルを製造した。
ハイドロキノンプリルを図4に示す。有利なことに、前記プリルは球状性が高い。
実施例2〜13:様々なジフェノールプリルの調製
実施例1をいくつかのジフェノール組成物を用いて再現した。
−実施例2:95重量%のハイドロキノン、5重量%のパラ−メトキシ−フェノール(プリルを図5に示す)
−実施例3:97重量%のハイドロキノン、3重量%のパラ−メトキシ−フェノール
−実施例4:99重量%のハイドロキノン、1重量%のパラ−メトキシ−フェノール
−実施例5:95重量%のハイドロキノン、5重量%のピロカテコール
−実施例6:99重量%のハイドロキノン、1重量%のピロカテコール
−実施例7:95重量%のハイドロキノン、5重量%のフェノチアジン
−実施例8:98重量%のハイドロキノン、2重量%のパラ−フェノキシ−フェノール
−実施例9:98重量%のハイドロキノン、2重量%のレゾルシノール
−実施例10:99.4重量%のハイドロキノン、0.5重量%のパラ−メトキシ−フェノール、0.1重量%のパラ−フェノキシ−フェノール
−実施例11:98重量%のハイドロキノン、2重量%のパラ−メトキシ−フェノール
−実施例12:95重量%のハイドロキノン、5重量%の銅ジブチルジチオカルバメート
−実施例13:60重量%のパラ−メトキシフェノール、40重量%のα−トコフェロール。
各組成物に関して球形のプリルが得られた。
実施例14:特性
以下の方法に従って、実施例4に従って得られたハイドロキノンプリルのいくつかの特性を測定した。
−平均粒径:マイクロメータねじゲージによって測定
−硬度:硬度計によって測定
−脆砕性:3軸ミキサーで10分間混合した後で生成された微粒子(すなわち、100μm未満の粒子)のパーセンテージ
−溶解速度:20℃のアクリル酸100g中でガラス製プロペラを用いて300rpmで撹拌して、プリル2gが90%溶解する時間。
−塊化/凝集:35℃で7日間貯蔵した後の視覚的評価。
本発明のハイドロキノンプリルの特性を表1にまとめ、他の市販のハイドロキノン固形のいくつかの特性と比較する。
Figure 0006921214
実施例15:工業プロセス
図1に記載したプリリング装置を用いた。生成物を加熱された槽内で約250℃の温度で溶解させた。
各組成物に関して球状性の高いプリルが得られた。プリルの特性を表2に示す。
Figure 0006921214
図6は、このプリリング装置内で得られたHQのプリルを示す。

Claims (16)

  1. 式(A)の化合物のプリルを調製するための方法であって、
    Figure 0006921214
    式中、
    − y=0または1であり、
    − Rは、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルキル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子、ハロ−またはパーハロアルキル基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アミノ基、およびアミド基からなる群から選択される置換基を表し、
    − x=0、1、2、3、または4であり、
    − y=0である場合、x=1であり、Rはヒドロキシル基に対してパラ位にあるアルコキシ基であるという条件で、前記方法は、
    − 50〜100重量%の式(A)の化合物、および0.1重量%未満の水を含む溶融組成物を提供することと、
    − 前記溶融組成物を少なくとも1つの液滴生成手段に通して液滴を形成することと、
    − 前記液滴を冷却して式(A)の固形プリルを形成することと、を含み、
    前記冷却は、
    冷却ガスか液化不活性ガスである冷媒、または
    第1の冷媒が液化不活性ガスであり、第2の冷媒が冷却ガスであるか、第1および第2の冷媒が冷却ガスである、2つの冷媒
    によって実施される、方法。
  2. 記化合物は、一般式(I)、(II)、または(III)の化合物であり、
    Figure 0006921214
    式中、xは0、1、2、3、または4を表し、各Rは、独立して、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルキル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子、ハロゲノ−またはパーハロゲノアルキル基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アミノ基、およびアミド基からなる群から選択される置換基を表す、請求項1に記載の方法。
  3. 前記溶融組成物は、50〜100重量%の式(A)、(I)、(II)、または(III)の化合物または少なくとも2つの化合物の混合物、および0〜50重量%の1つまたは複数のその他の化合物を含み、
    前記その他の化合物は、パラ−メトキシフェノール(PMP)、パラ−フェノキシ−フェノール(PPP)、ジブチルヒドロキシアニソール(BHA)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール(DTBHA)、バニリン、エチルバニリン、バニリンアルコール、バニリン酸、パラジメトキシベンゼン(PDMB)、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、2,4−ジメチル,6−tert−ブチル−フェノール(TOPANOL A)、フェノチアジン(PTZ)、テトラメチルピペリジニルオキシ(TEMPO)、ヒドロキシル−テトラメチルピペリジニルオキシ(TEMPO−OH)、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシル(4−オキソ−TEMPO)、ベンゾキノン(PBQ)、安息香酸、α−トコフェロール(ビタミンE)、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロールおよび2の酸化状態を有する銅の錯体からなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記溶融組成物は、
    − 50〜100重量%のハイドロキノン、ならびに
    − 0〜50重量%のパラ−メトキシフェノール、レゾルシノール、パラ−フェノキシ−フェノール、ピロカテコール、ジブチルヒドロキシトルエン、tert−ブチル−ハイドロキノン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、およびフェノチアジン、またはこれらの混合物を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記冷却は、冷却ガスである冷媒によって実施され、前記冷媒は、前記式(A)の化合物を含む組成物の前記液滴に対して向流的に流れる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 寸法が100μm未満の式(A)のプリルの微粒子を分離することを含む工程を更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 式(IV)の化合物のプリルを調製するための方法であって、
    Figure 0006921214
    式中、R’はアルキル基またはアリール基を表し、
    − 50〜100重量%の式(IV)の化合物、および0.1重量%未満の水を含む溶融組成物を提供することと、
    − 前記溶融組成物を少なくとも1つの液滴生成手段に通して液滴を形成することと、
    − 前記液滴を冷却して前記式(IV)の化合物の固形プリルを形成することと、を含む、方法。
  8. 前記冷却は、冷却ガスである冷媒によって実施され、前記冷媒は、前記式(IV)の化合物を含む組成物の前記液滴に対して向流的に流れる、請求項に記載の方法。
  9. 法が100μm未満の式(IV)のプリルの微粒子を分離することを含む工程を更に含む、請求項7または8に記載の方法。
  10. − 球状および0.3mm〜1cmの平均粒径d50を有し、厳密に1000ppm未満の含水量を有する、50〜100重量%の化合物または少なくとも2つの化合物の混合物を含むプリル;
    − 球状および0.3mm〜1cmの平均粒径d50を有する、50〜100重量%の少なくとも2つの化合物の混合物を含むプリル;ならびに
    − 球状および0.3mm〜1cmの平均粒径d50を有し、1000ppm未満の含水量を有する、50〜99.9重量%の化合物または少なくとも2つの化合物の混合物、および0.1〜50重量%の1つまたは複数のその他の化合物を含むプリルからなる群から選択されるプリルであって
    記化合物は、式(I)、(II)、または(III)によって表され、
    Figure 0006921214
    式中、
    − Rは、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルキル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子、ハロ−またはパーハロアルキル基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アミノ基、およびアミド基からなる群から選択される置換基を表し、
    − x=0、1、2、3、または4である、プリル。
  11. 前記平均粒径d50は、0.4mm〜5mmである、請求項10に記載の式(I)、(II)、または(III)で表されるプリル。
  12. 少なくとも1Nの硬度を有する、請求項10または11に記載の式(I)、(II)、または(III)で表されるプリル。
  13. 15%未満の脆砕性を有する、請求項1012のいずれか一項に記載の式(I)、(II)、または(III)で表されるプリル。
  14. 50〜100重量%のハイドロキノン、ならびに
    0〜50重量%のパラ−メトキシフェノール、レゾルシノール、パラ−フェノキシ−フェノール、ピロカテコール、ジブチルヒドロキシトルエン、tert−ブチル−ハイドロキノン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、およびフェノチアジン、またはこれらの混合物を含む、請求項1013のいずれか一項に記載の式(I)、(II)、または(III)で表されるプリル。
  15. − 50〜100重量%の式(I)、(II)、または(III)で表される化合物または少なくとも2つの化合物の混合物、および
    − 0〜50重量%の1つまたは複数のその他の化合物を含み、前記その他の化合物は、トコフェロール誘導体、および2の酸化状態を有する銅の錯体からなる群から選択される、請求項1014のいずれか一項に記載のプリル。
  16. 酸化防止剤、重合抑制剤として、または、有機もしくは無機化合物を合成するための構成単位としての、請求項10〜1のいずれか一項に記載のプリルの使用。
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