JP2022509307A - ヒドロキノンの新規なプリル及びそれを得るための方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、新規な淡色のヒドロキノンプリルに関する。より具体的には、本発明は、ヒドロキノンの前記淡色のプリルを調製するための新規な方法を提供する。本発明は、前記新規な方法によって得られる前記ヒドロキノンプリルにも関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ヒドロキノンの新規な白色又は淡色のプリルに関する。より具体的には、本発明は、ヒドロキノンの前記淡色のプリルを調製するための新規な方法を提供する。本発明は、前記新規な方法によって得られる前記ヒドロキノンのプリルにも関する。
ジフェノール化合物の中でも、ヒドロキノン(HQ)は、エラストマー中の酸化防止剤、重合抑制剤、又はポリマー生成用モノマーとして多くの分野で広く使用されている生成物である。したがって、これは大量に使用されている生成物である。
現在ヒドロキノンは、主に結晶粉末やフレークとして様々な形態で市販されている。例えば、特許文献の国際公開第2016/033157号パンフレットには、結晶化したヒドロキノン粒子の粉末の製造方法が開示されている。しかしながら、この粉末は、小さく脆い針状結晶で形成されている。このために生じる欠点は微粒子の存在であり、これは前記粉末の貯蔵、輸送、並びに物理的な取り扱い及び移動の間に粉塵形成の問題を生じさせる。凝集傾向が低下した場合であっても、粉塵爆発のリスクとこの物質の毒物学的特性のため、ヒドロキノン粉末は環境や人に依然として有害である可能性がある。
代替的な形態が開示されている。特開2000-302716号公報は、ヒドロキノン粉末を2つのロール間に通過させて錠剤を製造し、続いて錠剤を粉砕して顆粒を得ることからなる、ヒドロキノンを顆粒化させるための技術を開示している。このプロセスの欠点は、ローラーを通過すること、圧縮器のローラー内で結晶を粉砕すること、又は粉砕機内での錠剤の摩耗によることのいずれかのために、粒状生成物中に粉塵が存在し得ることである。更に、顆粒は密度が高く、その溶解度は初期の粉末と比較して非常に低い。更に、顆粒は、貯蔵すると塊化するか又は凝集して、処理装置中での処理及び移動が困難になる場合がある。顆粒はまた、取り扱い中に摩滅しやすい場合がある。
特許文献の国際公開第2001/70869号パンフレットは、有機処理剤を用いる、少なくとも1つの立体障害フェノール酸化防止剤の顆粒の調製を開示している。前記有機処理剤は前記酸化防止剤と混合されてペーストを形成し、このペーストは加工されて顆粒を形成し、前記顆粒は最終的に乾燥させられて、酸化防止剤を溶解させることなく有機処理剤を除去する。この方法の1つの問題は、最終の酸化防止剤顆粒が、依然としていくらかの望ましくない微量の有機処理剤を含み得ることである。
特許文献の国際公開第2008/000955号パンフレット及び同第2008/00956号パンフレットは、フレーク状のヒドロキノン、及びそれを得るためのプロセスを開示している。
特許文献の国際公開第2004/039758号パンフレットは、球状性の高い固体粒子である、ヒドロキノンのビーズ(「パール」とも称される)を開示している。これらのヒドロキノンビーズは、粉塵を含まず、摩滅に対する良好な耐性をこれらに付与する物理的形状を有すると考えられている。前記ビーズを調製するためのプロセスは、高温条件下でヒドロキノンの濃縮水溶液を調製し、この溶液をノズルに通すことによって液滴へと細分化し、得られた液滴をガス流中で冷却して液滴を凝固させてビーズを生成させ、続いてこのビーズを回収して乾燥させるものである。
特許文献の国際公開第2018/153913号パンフレットには、含水率が0.1重量%未満である少なくとも1種のジフェノール化合物のビーズが開示されている。前記ビーズは、0.1重量%未満の含水率を有する溶融組成物から得られる。しかしながら、溶融状態での前記組成物の調製、取り扱い、及び良好な安定性の維持は、特定の条件下で困難であることが明らかになる場合がある。
更に、これらの方法は、様々な条件下でのヒドロキノンの調製、精製、又は取り扱いを要し、特に、例えば製造/精製プロセスにおけるヒドロキノンの非常に低い湿度含有率への乾燥、前記ヒドロキノンの融解、又は得られたヒドロキノンビーズの乾燥を必要とし、これは、前記ヒドロキノンの色を損なう可能性があり、その結果、いくつかの用途のための前記ヒドロキノンプリルの使用に問題となる可能性がある。
本発明は、白色又は淡色のヒドロキノンプリルを提供すること、前記欠点を克服すること、特に取り扱い性及び流動性を改善し、ほこりや微粒子を最小限に抑えることによって人と環境の両方への安全性、健康、及び環境に関するリスクを低減する、白色又は淡色のヒドロキノンプリルを提供することを目的とする。
第一の態様では、本発明は、5%水溶液中で250ハーゼン未満、好ましくは200ハーゼン未満、より好ましくは100ハーゼン未満、更に好ましくは50ハーゼン未満の色を有するヒドロキノンプリルに関する。
別の実施形態では、本発明は、
a)溶融ヒドロキノンを準備すること、
b)前記溶融組成物を少なくとも1つの液滴生成手段に通して液滴を形成すること、
c)前記液滴を冷却して固形のヒドロキノンプリルを形成すること、
を含む、ヒドロキノンのプリルの調製方法に関する。
本発明は、更に、本発明の方法によって得られるヒドロキノンプリルに関する。別の態様では、本発明は、更に、重合禁止剤、防汚剤、酸化防止剤としての、農薬、医薬品、若しくは有機化合物の合成のためのビルディングブロックとしての、又はポリマー製造のためのビルディングブロックモノマーとしての、前記ヒドロキノンプリルの使用に関する。
本発明のプリリング装置の3つの異なる実施形態を表す。 安息角を表す。
本開示では、別段の記載がない限り、「~に含まれる」という表現には境界が含まれる。
本発明の1つの主題は、5%の水溶液中で、250ハーゼン未満、好ましくは200ハーゼン未満、より好ましくは100ハーゼン未満、更に好ましくは50ハーゼン未満の色を有するヒドロキノンプリルである。ヒドロキノンプリルは、5%水溶液中で0.1ハーゼン超、好ましくは0.5ハーゼン超、より好ましくは1.0ハーゼン超の色を有し得る。溶液中の色は、ASTM D1209の方法に従って測定される。測定のために、5重量%のヒドロキノンを含む水溶液が準備される。別段の指示がない限り、水への言及は、規格D1193のタイプIVに準拠する試薬水を意味すると理解されるものとする。
「ヒドロキノンプリル」という用語は、ヒドロキノンの含有率が少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも90重量%であることを意味する。
「プリル」という用語は、実質的に球状の固体形態を指す。したがって、プリルは球形度の高い固体であるものの、完全には球形ではない。また、プリルの調製プロセス中に形成される「ブローホール」がプリルに含まれることも除外されない。
特定の態様では、前記ヒドロキノンプリルの含水率は、0.1重量%~10重量%、好ましくは5重量%未満、好ましくは2.5重量%未満、より好ましくは2.0重量%未満、より好ましくは0.1重量%~1重量%である。プリルの含水率は、カールフィッシャー滴定法を使用して決定することができる。したがって、このプロセスで使用される溶融ヒドロキノンはヒドロキノンの水溶液ではない。
特定の態様では、ヒドロキノンプリルは、0.1cm/g~0.75cm/g、好ましくは0.1cm/g~0.5cm/g、より好ましくは0.1cm/g~0.4cm/gの内部空隙率を有し得る。内部空隙率は、Micromeriticsの水銀ポロシメータAutopore IVを使用して、触媒D4284-92のASTM規格の方法に従って決定される。
特定の態様では、ヒドロキノンプリルは、粒子の少なくとも50%が300μm~2000μm、好ましくは60%~98%、好ましくは70%~98%のサイズを有する粒子サイズ分布(PSD)を有することができる。PSDは、ふるい法によって、又はウェットモード又はドライモードでMalvern Mastersizer3000レーザー粒度計を使用して決定することができる(乾燥粒子のScirocco分散)。したがって、ふるいが使用され、ふるいを通過する粒子の量が決定され、PSDは、ふるいを通過する粒子の量と最初の粒子の量との間の比率を表す。
別の態様では、ヒドロキノンプリルは、300μm~1cm、好ましくは400μm~5000μm、より好ましくは500μm~3000μm、更に好ましくは800μm~2000μmの範囲の平均粒径(d50)によって表される粒子サイズを有する。平均粒径(d50)は、粒子の50質量%がメジアン径よりも大きい直径を有し、粒子の50質量%がメジアン径よりも小さい直径を有するようなものとして定義される。粒径分析は、湿潤又は乾燥モード(乾燥粒子のScirocco分散)でのMalvern Mastersizer3000レーザー粒度計上で、又はマイクロメータねじゲージによって直接、実施される。
別の態様では、本発明のヒドロキノンプリルは、少なくとも0.3のゆるみ見かけ密度を有する。ゆるみ見かけ密度は、好ましくは最大0.8である。好ましい態様では、ゆるみ見かけ密度は0.5~0.8である。
別の態様では、本発明のヒドロキノンプリルは、少なくとも0.5のかため見かけ密度を有する。好ましい態様では、かため見かけ密度は、0.55~0.90である。かため及びゆるみ見かけ密度は、ASTM D4164の方法に従って測定される。
本発明のヒドロキノンプリルは、結晶化したヒドロキノン粉末よりもはるかに圧縮性が低い。前記ヒドロキノンプリルの圧縮率は、通常0%~10%、好ましくは2%~5%に含まれる。圧縮率指数又はCarr指数は次の式によって計算される:
Figure 2022509307000001
別の態様では、本発明のヒドロキノンプリルは、15%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未満の脆砕性を有する。プリルの脆砕性は、三軸ミキサーでプリルを毎秒約0.8回転で10分間混合し(60mLのガラスフラスコに2グラムのプリル)、生成した微粒子(すなわち100μm未満の粒子)のパーセント割合を測定することによって測定することができる。脆砕性は、3軸ミキサー内に導入されたプリルの質量に対する生成された微粒子の質量の比として算出される。
有利には、本発明のヒドロキノンプリルは、少なくとも0.7Nの硬度を有する。好ましくは、硬度は、1N~10N、好ましくは1N~5N、より好ましくは1N~3Nに含まれる。プリルの硬度は、針入度計、またタイプPCE FM-200(手動)又はMark 10(自動)のフォースゲージを用いて測定することができる。
更に、本発明のヒドロキノンプリルは、少なくとも20°の安息角を有することができる。好ましくは、安息角は最大40°である。好ましい態様では、安息角は25°~35°、より好ましくは28°~32°である。安息角は、限られた表面上に重力によって漏斗から落下した製品によって得られ、製品は円錐杭上に形成され、水平面と角度αを成す。角度αが安息角を表す(図4)。
本発明によるヒドロキノンプリルは、いくつかの他の化合物、好ましくは有機化合物を更に含み得る。好ましくは、他の化合物の合計量は、50000ppm未満、好ましくは10000ppm未満、より好ましくは5000ppm未満であり、更に好ましくは2000ppm未満である。好ましくは、他の化合物の量は、100ppm超、より好ましくは200ppm超、更に好ましくは300ppm超である。他の化合物は、例えば、ヒドロキノンの調製プロセスに由来する不純物であってもよく、或いは特に酸化防止剤として添加されてもよい。他の化合物は、好ましくは、4-ヒドロキシ-アセトフェノン、レゾルシノール、ピロカテコール、ピロガロール、ビスフェノールA、パラ-フェノキシフェノール、イソプロピルヒドロキノンからなる群から選択することができる。
別の態様では、本発明のヒドロキノンプリルは、ジフェノール誘導体、フェノール誘導体、フェノチアジン、TEMPOの誘導体(2,2,6,6,テトラメチル-1-ピペリジンN-オキシル、又は4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルオキシル若しくは4-オキソ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシルなどの誘導体)、安息香酸、トコフェロール誘導体、ビタミンE、パラ-ベンゾキノン、フェニレンジアミンの誘導体、芳香族ニトロ若しくはニトロソ誘導体、マンガン錯体(好ましくは酢酸マンガン)、酸化状態が2の銅錯体(好ましくはジブチルジチオカルバミン酸銅又は酢酸銅)からなる群から好ましくは選択される1種以上の他の重合禁止剤を更に含んでいてもよい。ヒドロキノンプリルが淡色のままである限り、他の重合禁止剤の合計量は特に制限されない。したがって、添加される重合禁止剤の量は、前記重合禁止剤の選択に関係する。好ましくは、他の重合禁止剤の合計量は、ヒドロキノン及び他の重合禁止剤の組成物の50重量%未満、好ましくは25重量%未満、より好ましくは10重量%未満である。
本発明のヒドロキノンプリルは、通常良好な溶解特性を有する。溶解特性は、通常は他のヒドロキノンの既存の形態の溶解特性と同等であるか、可能な限り近い。好ましくは、本発明のヒドロキノンプリルは、水、エタノール、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、又はメタクリル酸に溶解することができる。
本発明のさらに別の態様では、ヒドロキノンプリルはケーキングしない。「ケーキング」又は「ケーキ」という用語は、化合物が凝集するか大きな塊を形成する能力を指す。これは欠点とみなすことができ、特には配管を通した取り出し又は通過に関して化合物を取り扱うことが困難であることを意味する場合がある。したがって、本発明のヒドロキノンは、そのようなケーキ、又は取り扱いが困難なヒドロキノンの大きな塊を形成しない。ケーキング能力は、当業者が目視検査によって、或いはこの目的のために使用される任意の方法によって評価することができる。本発明では、ケーキングは、以下の方法に従って試験した:試験は、250mLの密閉ガラス容器中に50gのヒドロキノンを入れることからなる。ヒドロキノンを50℃で7日間保管する。冷却後、ガラス容器をひっくり返し、得られたヒドロキノンを高さ(20cm)から80gの重りで叩き、ケーキが崩れるまでの叩いた回数を数える。得られた製品が崩れるのに要した叩いた回数が2回未満の場合には、その製品は非ケーキング性であるとされる。
有利には、取り扱い及び/又は取り出しの際に本発明のヒドロキノンプリルによって生成される粉塵の量は非常に少ない。好ましくは、粉塵の量は、ヒドロキノン粉末の取り出しの際に生成される粉塵の量と比較して少なくとも20%減少し、より好ましくは少なくとも50%減少し、更に好ましくは少なくとも70%減少し、更に好ましくは少なくとも90%減少する。目視検査を行うことができ、取り扱い及び/又は取り出しの際の粉塵形成の減少が示される。
別の実施形態では、本発明は、粒子の少なくとも50%が300μm~2000μmのサイズを有する粒子サイズ分布を有するヒドロキノンプリルに関する。
別の実施形態では、本発明は、少なくとも20°の安息角を有するヒドロキノンプリルに関する。好ましくは、安息角は最大40°である。好ましい態様では、安息角は25°~35°、より好ましくは28°~32°である。
別の態様では、本発明は、
a)溶融ヒドロキノンを準備すること、
b)前記溶融組成物を少なくとも1つの液滴生成手段に通して液滴を形成すること、
c)前記液滴を冷却して固形のヒドロキノンプリルを形成すること、
を含む、本発明による白色又は淡色のヒドロキノンプリルの調製方法に関する。
本発明による方法の工程a)は、溶融ヒドロキノンを提供することを含む。
一実施形態によれば、溶融ヒドロキノンは、少なくとも98重量%、より好ましくは少なくとも99重量%、更に好ましくは少なくとも99.5重量%の純度を有する高純度のヒドロキノンから調製される。
好ましくは、工程a)の溶融ヒドロキノンは、10重量%未満の水、好ましくは5重量%未満の水、より好ましくは2.5重量%未満、更に好ましくは2.0重量%未満、更に好ましくは0.1重量%~1重量%の水を含む。溶融組成物は0.1重量%~10重量%の水を含み、そのため前記溶融ヒドロキノンはヒドロキノンの水溶液ではない。有利には、溶融ヒドロキノンは、他のいくつかの化合物を更に含んでいてもよい。通常、他の化合物の合計量は、50000ppm未満、好ましくは10000ppm未満、より好ましくは5000ppm未満、更に好ましくは2000ppm未満である。好ましくは、他の化合物の量は、100ppm超、より好ましくは200ppm超、更に好ましくは300ppm超である。他の化合物は、例えばヒドロキノンの調製プロセスに由来する不純物であってもよく、或いは特に酸化防止剤として添加されるものであってもよい。他の化合物は、好ましくは、4-ヒドロキシ-アセトフェノン、レゾルシノール、ピロカテコール、ピロガロール、ビスフェノールA、パラフェノキシフェノール、イソプロピルヒドロキノンからなる群から選択することができる。
別の態様では、工程a)の溶融ヒドロキノンは、
ジフェノール誘導体、フェノール誘導体、フェノチアジン、TEMPOの誘導体(2,2,6,6,テトラメチル-1-ピペリジンN-オキシル、又は4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルオキシル若しくは4-オキソ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシルなどの誘導体)、安息香酸、トコフェロール誘導体、ビタミンE、パラ-ベンゾキノン、フェニレンジアミンの誘導体、芳香族ニトロ若しくはニトロソ誘導体、マンガン錯体(好ましくは酢酸マンガン)、酸化状態が2の銅錯体(好ましくはジブチルジチオカルバミン酸銅又は酢酸銅)からなる群から好ましくは選択される1種以上の他の重合禁止剤を更に含んでいてもよい。方法の最後に得られるヒドロキノンプリルが白色又は淡色のままである限り、他の重合禁止剤の合計量は特に制限されない。したがって、添加される重合禁止剤の量は、前記重合禁止剤の選択に関係する。
工程a)のヒドロキノンは溶融状態にあるとされ、これはそれが処理装置を通って流れるのに十分な液体であることを意味する。化合物は、溶融形態であるために加熱される必要がある場合がある。通常、工程a)は、ヒドロキノンの融点よりも1℃高い温度、好ましくはヒドロキノンの融点よりも3℃高い温度で行われる。通常、工程a)は、ヒドロキノンの融点よりも100℃高い温度よりも下で、好ましくはヒドロキノンの融点よりも50℃高い温度よりも下で、より好ましくはヒドロキノンの融点よりも20℃高い温度よりも下で、更に好ましくはヒドロキノンの融点よりも10℃高い温度で行われる。加熱中はブランケットで覆うことが好ましい。溶融ヒドロキノンは、前記ヒドロキノンを液体形態に維持するために温度を調節するためのシステムを備えたタンクの中に少なくとも一時的に保管することができる。好ましくは、温度は可能な限り均一に維持する必要がある。ブランケットで覆うことが好ましい。溶融ヒドロキノンは、任意の種類の製造プロセスによって生成された粗製ヒドロキノンの精製時に、特に国際公開第2008/000954号パンフレットに従った蒸留後に直接得ることもできる。
工程a)は、特定の滞留時間条件下で空気下で実施することができるが、好ましくは、これは不活性ガス下、好ましくは窒素下、又は酸素欠乏空気下で行われる。好ましくは、工程a)は、酸素の不存在下で行われる。いずれの理論にも拘束されることを望むものではないが、工程a)を実施するための条件を監視すると、溶融状態にある際のヒドロキノンの酸化及び着色の問題の回避に役立つ場合がある。
本発明の工程b)は、前記溶融組成物を少なくとも1つの液滴生成手段に通して液滴を形成することを含む。液滴生成手段は、例えばタービン、噴霧ノズルシステム、又はノズルとしてのオリフィスを備えた平らなプレートなどの任意の細分化装置であってよい。
使用されるノズルシステムは、1~3000孔、好ましくは1~1000孔であり得る多数の孔を有する単孔又は多孔ノズルであってよい。好ましくは着脱可能な、複数のノズルプレート、例えば2つのノズルプレートを並列で含むシステムを使用することが可能である。ノズルプレートの穴の直径は、所望のプリル寸法の関数である。これは、100~1500μmであってよいが、好ましくは200μm~900μmである。
一実施形態によれば、使用されるノズルはスタティックノズルであってもよいが、10~10000Hzの周波数を印加する振動手段に供されるノズルを使用することも可能である。この装置は、有利には、目標寸法を有する液滴を生成することができる。
溶融組成物は、好ましくは、不活性ガスの流れ、好ましくは窒素の流れによって得られる過剰圧力で、液滴生成手段に供給される。大気圧に対する過剰圧力は1%~2000%、より好ましくは5%~500%である。好ましくは、液滴生成器内の温度は、ヒドロキノンの融点よりも0.5℃~50℃高く、好ましくはヒドロキノンの融点よりも1℃~30℃高い。いずれの理論にも拘束されることを望むものではないが、ノズルを加熱する装置内の均一な温度を維持することは、詰まり及びプリルの着色の発生を回避することによって工程の実施を助けると考えられる。
液滴生成手段は、好ましくは、ヒドロキノンが溶融状態となる温度以上の温度に維持される。
工程b)は、工程a)と同じ条件で行うことができる。
本発明の方法の工程c)は、前記液滴を冷却して固形のヒドロキノンプリルを形成することを含む。冷却媒体の温度が制御され、有利には監視される。なお、このパラメータは、得られたプリルの粉塵性に影響を与える可能性があることに注目された。更に、冷却温度は、プロセスを通じて好ましい範囲内に維持することができる。いずれの理論にも拘束されることを望むものではないが、冷却温度は、プリルの脆砕性、硬度、及び摩耗に対する耐性に影響を与える可能性があると考えられる。したがって、得られるプリルは、取り扱い又は取り出しの際に、より少ない微粒子しか生成しない。
第1の実施形態によれば、冷却は、-196℃~+150℃、好ましくは-100℃~+100℃、より好ましくは-40℃~+70℃、より好ましくは-20℃~+45℃の温度の冷却ガス、好ましくは不活性ガス、より好ましくは欠乏空気又は窒素である冷媒によって実施され得る。本書では、「欠乏空気」とは、例えば10%未満の酸素を含む空気などの酸素欠乏空気を意味する。好ましくは、冷却は酸素の不存在下で行われる。
好ましくは、冷媒は、ヒドロキノンの液滴に対して向流的に流れる。冷ガス流は、好ましくは冷却帯の全高さの約1/10に相当する距離で、ノズルの下方から塔を出る。
滞留時間、すなわちノズル出口での液滴の形成とその回収システムへの到着との間の時間は、有利には、0.1秒~15秒、より好ましくは0.5秒~10秒、更に好ましくは0.5秒~5秒である。
第2の実施形態によれば、冷却は、液化不活性ガス、好ましくは液体窒素である冷媒によって実施され得る。
前記冷媒は、好ましくはヒドロキノンの液滴に対して並流的に流れ得る。これは、有利には冷却塔頂部の液滴生成手段の付近で、液体窒素噴霧リングによって導入され得る。
第3の実施形態によれば、冷却は、2つの冷媒によって実施され得る:液滴は、最初に液化不活性ガス、好ましくは液体窒素によって、そして次に冷却ガスによって冷却することができる。前記液化不活性ガス及び前記冷却ガスは、好ましくは、前記第1及び第2の実施形態で定義されたとおりであってよい。いかなる理論にも束縛されるものではないが、液化不活性ガスは、第1に液滴の少なくともごく一部を凝固させることができ、一方で冷却ガスは、第2に液滴の凝固を完了させて、機器に対する物理的衝撃、又は流動床内でのその他のプリルとの衝突に耐えるのに十分に凝固された外殻を有するプリルを得ることができるものと考えられる。
第4の実施形態によれば、冷却は、2つの冷媒によって実施され得る:液滴は、最初に不活性ガスによって、そして次に別の冷却部分における第2の冷却ガスによって冷却することができる。第1及び第2の冷却ガスは、好ましくは、第1及び第2の実施形態で定義されたとおりであってよい。第2の冷却ガスの温度は、好ましくは第1の冷却ガスの温度よりも高い。好ましくは、第1の冷却ガスの温度は-20℃~+10℃であり、第2の冷却ガスの温度は+10℃~+30℃である。
冷却工程の最後に、固形のヒドロキノンプリルが得られる。これらは、例えば重力下で回収容器中に、又は流動床技術を用いるなどの任意の既知の手段を用いて回収され得る。
プリリング法に対して独立して、固形のヒドロキノンプリルは、70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、更により好ましくは99%以上の変換収率で、溶融ヒドロキノンからヒドロキノンの固形プリルへと変換される。本発明の特定の態様では、溶融ヒドロキノンのプリルへの変換収率は定量的である。変換収率は、形成されたプリルの重量と溶融ヒドロキノンの重量との間の比として定義され得る。
本発明のプロセスの最後で、355μm未満の寸法を有する微粒子の量は、溶融ヒドロキノンの総重量の30重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下、更により好ましくは1重量%以下、なお更により好ましくは0.1重量%以下である。
本発明のプロセスを実施するために用いられる器具は、プリラー装置と称され得る。
本発明の一実施形態を図1に示す。
図1では、プリラー装置(1)は液滴生成手段(2)及びプリリング塔(4)を含む。液滴生成手段(2)は振動手段(3)を備える。本発明の溶融ヒドロキノンは、組成物を溶融状態に維持する加熱された槽(5)に貯蔵される。溶融ヒドロキノン(7)が液滴発生器(3)に供給されるように、ガス流(6)(典型的には窒素)が槽(5)に提供される。溶融ヒドロキノンの液滴はプリリング塔(4)内に落ちる。
冷却ガス(8)は、塔(4)の底部に導入され、ヒドロキノンの液滴に対して向流的に流れて、液滴生成手段(2)の下方のポイント(9)において塔から出る。プリリング塔(4)の下部でプリル(10)が回収される。
プリリング塔(4)は、例えばバッフル及びスクリーン(図示せず)など、ガス流の均一な分布を実現するために典型的に用いられる任意の手段を備えてもよい。
この構成によると、プリリング塔(4)の上部は、プリルを形成するように構成され、一方で下部は、プリルを完全に凝固させ、且つ回収するように構成されている。塔(4)の高さは大きく変化してもよく、また装備の熱質量バランスに従って当業者により、典型的には設備の寸法に応じて1~50メートルの間で決定されてもよい。
本発明の別の実施形態を図2に示す。
図2では、プリラー装置(11)は液滴生成手段(12)及びプリリング塔(14)を含む。液滴生成手段(12)は振動手段(13)を備える。本発明の溶融ヒドロキノンは、ヒドロキノンを溶融状態に維持する加熱された槽(15)に貯蔵される。溶融ヒドロキノン(17)が液滴発生器(12)に供給されるように、ガス流(16)(典型的には窒素)が槽(15)に提供される。溶融ヒドロキノンの液滴はプリリング塔(14)内に落ちる。
液体窒素(18)である冷媒は、塔(14)頂部の液滴生成手段(12)の付近で導入される。これはヒドロキノンの液滴に対して並流的に流れる。プリリング塔(14)の下部で、ジフェノールプリル(diphenol prill)(19)は回収されて螺旋状冷却器(20)に送られ、ここの流動床内で向流の冷窒素ガス流によるプリルの凝固が完了する。前記冷窒素流は、プリリング塔(21)内で使用された窒素の再利用によって、及び/又は新鮮な冷窒素(22)によって、螺旋状冷却器(20)の底部に導入される。
螺旋状冷却器(20)の下部でプリル(23)が回収される。
任意選択的に、窒素ガス流が、何らかの微細物質と共に螺旋状冷却器の頂部(24)で除去される。微粒子(26)及び窒素(27)を分離するためにサイクロン(25)が用いられ得る。任意選択的に、窒素は螺旋状冷却器(20)内で再利用されてもよい。
本発明の別の実施形態を図3に示す。
図3では、プリラー装置(28)は液滴生成手段(29)及びプリリング塔(31)を含む。液滴生成手段(29)は振動手段(30)を備える。本発明の溶融ヒドロキノンは、組成物を溶融状態に維持する加熱された槽(32)に貯蔵される。溶融組成物(34)が液滴発生器(29)に供給されるように、ガス流(33)(典型的には窒素)が槽(32)に提供される。溶融組成物の液滴はプリリング塔(31)内に落ちる。
液体窒素(35)である第1の冷媒は、塔(31)頂部の液滴生成手段(29)付近で、液体窒素噴霧リング(36)によって導入される。前記冷媒は、液滴の少なくともごく一部を凝固させてもよい。典型的には冷窒素流であり得る第2の冷媒(37)は、塔(31)に導入され、ヒドロキノンの液滴に対して並流的に流れ、塔(38)の底部で塔から出る。前記第2の冷媒は、液滴の凝固を完了させて、機器に対する物理的衝撃、又は流動床内でのその他のプリルとの衝突に耐えるのに十分に凝固された外殻を有するプリルを得るように要求される。プリリング塔(31)の下部でプリル(39)が回収される。前記ジフェノールプリルは、図2に示される螺旋状冷却器のような追加的冷却手段(図示せず)に更に送られてもよい。
本発明のプロセスは、ふるい分け又はサイクロニングによって微粒子を分離すること、及び前記微粒子を再利用することを含む工程を更に含んでもよい。分離される微粒子の寸法は355μm未満である。
好ましくは、本発明のプロセスは、好ましくはふるい分け又はサイクロニングによって、寸法が100μm未満の微粒子を分離すること、及び前記微粒子を再利用することを含む工程を更に含んでもよい。
前記プロセスによって得ることのできる、又は得られたヒドロキノンプリルも本発明の1つの主題である。
実施例1:本発明によるヒドロキノンプリルの調製
図1に記載したプリリング装置を用いた。純粋なヒドロキノン(99.9重量%超のヒドロキノンを含有)を、酸素欠乏空気中で、約200℃の温度で溶融した。冷却温度は約10℃に設定した。高度に球形のヒドロキノンプリルが得られる。
実施例2:ヒドロキノンパールの調製(比較例)
ヒドロキノンパールは、ヒドロキノンの水溶液から調製した(国際公開第2004/039758号パンフレットに記載の方法による)。
2つの得られたビーズの特性が以下の表で比較される:
Figure 2022509307000002

Claims (25)

  1. 5%水溶液中で250ハーゼン未満、好ましくは200ハーゼン未満、より好ましくは100ハーゼン未満、更に好ましくは50ハーゼン未満の色を有するヒドロキノンプリル。
  2. 含水量が0.1重量%~10重量%、好ましくは5重量%未満、好ましくは2.5重量%未満、より好ましくは2.0重量%未満、より好ましくは0.1重量%~1重量%である、請求項1に記載のヒドロキノンプリル。
  3. 0.1cm/g~0.75cm/g、好ましくは0.1cm/g~0.5cm/g、より好ましくは0.1cm/g~0.4cm/gの内部空隙率を有する、請求項1又は2に記載のヒドロキノンプリル。
  4. 0.3mm~1cmのd50を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のヒドロキノンプリル。
  5. 粒子の少なくとも50%が300μm~2000μmのサイズを有する粒子サイズ分布を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のヒドロキノンプリル。
  6. 少なくとも0.3、好ましくは0.5~0.80のゆるみ見かけ密度を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載のヒドロキノンプリル。
  7. 少なくとも0.5、好ましくは0.55~0.90のかため見かけ密度を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載のヒドロキノンプリル。
  8. 15%未満の脆砕性を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載のヒドロキノンプリル。
  9. 少なくとも0.7Nの硬度を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載のヒドロキノンプリル。
  10. 20°~40°、好ましくは25°~35°、より好ましくは28°~32°の安息角を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載のヒドロキノンプリル。
  11. 50℃で7日間保管した場合にケーキングしない、請求項1~10のいずれか一項に記載のヒドロキノンプリル。
  12. 1種以上の他の化合物、好ましくは合計50000ppm未満の他の化合物、より好ましくは合計10000ppm未満の他の化合物、より好ましくは合計5000ppm未満の他の化合物、更に好ましくは合計1000ppm未満の他の化合物を更に含有する、請求項1~11のいずれか一項に記載のヒドロキノンプリル。
  13. ジフェノール誘導体、フェノール誘導体、フェノチアジン、TEMPOの誘導体(2,2,6,6,テトラメチル-1-ピペリジンN-オキシル、又は4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルオキシル若しくは4-オキソ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシルなどの誘導体)、安息香酸、トコフェロール誘導体、ビタミンE、パラ-ベンゾキノン、フェニレンジアミンの誘導体、芳香族ニトロ若しくはニトロソ誘導体、マンガン錯体、好ましくは酢酸マンガン、酸化状態が2の銅錯体、好ましくはジブチルジチオカルバミン酸銅又は酢酸銅、からなる群から好ましくは選択される1種以上の他の重合禁止剤を更に含有する、請求項1~12のいずれか一項に記載のヒドロキノンプリル。
  14. 取り出しの際に生成する粉塵の量が、ヒドロキノン粉末の取り出しの際に生成する粉塵の量と比較して少なくとも20%減少する、請求項1~13のいずれか一項に記載のヒドロキノンプリル。
  15. a)溶融ヒドロキノンを準備すること、
    b)前記溶融組成物を少なくとも1つの液滴生成手段に通して液滴を形成すること、
    c)前記液滴を冷却して固形のヒドロキノンプリルを形成すること、
    を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載のヒドロキノンのプリルの調製方法。
  16. 前記溶融ヒドロキノンが、10重量%未満の水、好ましくは5重量%未満の水、より好ましくは2.5重量%未満、更に好ましくは2.0重量%未満、更に好ましくは0.1重量%~1重量%の水を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記溶融ヒドロキノンが、1種以上の他の化合物、好ましくは合計50000ppm未満の他の化合物、より好ましくは合計10000ppm未満の他の化合物、より好ましくは合計5000ppm未満の他の化合物、更に好ましくは合計1000ppm未満の他の化合物を更に含有する、請求項15又は16に記載の方法。
  18. 前記溶融ヒドロキノンが、ジフェノール誘導体、フェノール誘導体、フェノチアジン、TEMPOの誘導体(2,2,6,6,テトラメチル-1-ピペリジンN-オキシル、又は4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルオキシル若しくは4-オキソ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシルなどの誘導体)、安息香酸、トコフェロール誘導体、ビタミンE、パラ-ベンゾキノン、フェニレンジアミンの誘導体、芳香族ニトロ若しくはニトロソ誘導体、マンガン錯体、好ましくは酢酸マンガン、酸化状態が2の銅錯体、好ましくはジブチルジチオカルバミン酸銅又は酢酸銅、からなる群から好ましくは選択される1種以上の他の重合禁止剤を更に含有する、請求項15又は16に記載の方法。
  19. 工程a)、b)、及び/又はc)が、不活性ガス又は酸素欠乏空気の下で行われる、請求項15~18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 工程a)が、ヒドロキノンの融点よりも1~50℃高い温度で行われる、請求項15~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 工程b)が、ヒドロキノンの融点よりも1~50℃高い温度で行われる、請求項15~20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 工程b)において、大気圧に対して5%~2000%の過剰圧力が加えられる、請求項15~21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 冷媒の温度が、196℃~+150℃、好ましくは-100℃~+100℃、より好ましくは-40℃~+70℃、より好ましくは-20℃~+45℃の温度で維持される、請求項15~22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 請求項15~23のいずれか一項に記載の方法によって得ることのできるヒドロキノンプリル。
  25. 重合禁止剤、防汚剤、酸化防止剤としての、農薬、医薬品、若しくは有機化合物の合成のためのビルディングブロックとしての、又はポリマー製造のためのビルディングブロックモノマーとしての、請求項1~14又は24のいずれか一項に記載のヒドロキノンプリルの使用。
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