JP6920928B2 - 摩擦材の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、自動車、鉄道車両及び産業機械等のディスクブレーキパッド、ブレーキライニング及びクラッチフェーシング等に用いられる摩擦材の製造方法に関するものである。
摩擦材は、10〜20種程度の原材料を混合する工程、得られた混合物を予備成形や加熱圧縮成形する工程等によって製造される。この混合工程においては、従来機械式ミキサーが使用されている。
例えば、特許文献1では、縦型機械式ミキサーであるアイリッヒミキサーを用いて原材料を混合することが開示されている。
また、特許文献2では、横型機械式ミキサーであるレディーゲミキサーを用いて原材料を混合することが開示されている。
また、特許文献2では、横型機械式ミキサーであるレディーゲミキサーを用いて原材料を混合することが開示されている。
機械式ミキサーは、羽根やスクリューを用いて原材料に対流を起こし、原材料を均一に混合することを特徴とする。摩擦材の原材料の混合においては、繊維基材の解繊または分散が原材料を均一に混合するうえで非常に重要であり、機械式ミキサーを使用した場合は高速回転する羽根に繊維基材が衝突することで繊維基材が解繊または分散し、原材料の均一な混合を実現している。
機械式ミキサーを用いて摩擦材の原材料を混合する場合、その構造上、原材料が羽根に接触している部分でしか混合が起きないので、均一に混合されるまで時間を要する場合がある。
また、機械式ミキサーの内部構造は、羽根やスクリュー等の存在によって複雑である。そのため、使用後の清掃が不十分でコンタミネーションが発生する懸念があり、また、使用後の清掃に時間を要するので摩擦材の製造サイクルが長くなる。
さらに、機械式ミキサーはエアシール構造等によって容器が完全に密閉されていない場合が多く、内部からの粉塵飛散によって作業環境の悪化が懸念される。
さらに、機械式ミキサーはエアシール構造等によって容器が完全に密閉されていない場合が多く、内部からの粉塵飛散によって作業環境の悪化が懸念される。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、短時間で原材料を混合でき、コンタミネーションや粉塵の飛散を防止し、短サイクルで摩擦材を製造できる、新たな摩擦材の製造方法を提供することを解決すべき課題としている。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、摩擦材の原材料を低周波数音響混合撹拌によって混合撹拌することで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記<1>〜<3>に関するものである。
<1>原材料として摩擦調整材、繊維基材及び結合材を含有する摩擦材の製造方法であって、前記原材料を低周波数音響混合撹拌によって混合撹拌する工程を含むことを特徴とする摩擦材の製造方法。
<2>前記摩擦材中の繊維基材の含有量が1質量%以上50質量%以下である、<1>に記載の摩擦材の製造方法。
<3>前記摩擦材中の繊維基材の含有量が3質量%以上40質量%以下である、<1>又は<2>に記載の摩擦材の製造方法。
<1>原材料として摩擦調整材、繊維基材及び結合材を含有する摩擦材の製造方法であって、前記原材料を低周波数音響混合撹拌によって混合撹拌する工程を含むことを特徴とする摩擦材の製造方法。
<2>前記摩擦材中の繊維基材の含有量が1質量%以上50質量%以下である、<1>に記載の摩擦材の製造方法。
<3>前記摩擦材中の繊維基材の含有量が3質量%以上40質量%以下である、<1>又は<2>に記載の摩擦材の製造方法。
本発明によれば、短時間で原材料を混合でき、コンタミネーションや粉塵の飛散を防止し、短サイクルで摩擦材を製造できる、新たな摩擦材の製造方法を提供することができる。
以下、本発明について詳述するが、これらは望ましい実施態様の一例を示すものであり、本発明はこれらの内容に特定されるものではない。
[原材料]
本発明の摩擦材は、原材料として摩擦調整材、繊維基材及び結合材を含有する。
本発明の摩擦材は、原材料として摩擦調整材、繊維基材及び結合材を含有する。
<摩擦調整材>
摩擦調整材は、耐摩耗性、耐熱性、耐フェード性等の所望の摩擦特性を摩擦材に付与するために用いられる。
摩擦調整材としては、例えば、無機充填材、有機充填材、研削材、潤滑材、金属粉等が挙げられる。本発明において、摩擦調整材は摩擦材全体中、好ましくは50〜90質量%、より好ましくは50〜80質量%用いられる。
摩擦調整材は、耐摩耗性、耐熱性、耐フェード性等の所望の摩擦特性を摩擦材に付与するために用いられる。
摩擦調整材としては、例えば、無機充填材、有機充填材、研削材、潤滑材、金属粉等が挙げられる。本発明において、摩擦調整材は摩擦材全体中、好ましくは50〜90質量%、より好ましくは50〜80質量%用いられる。
無機充填材としては、例えば、チタン酸化合物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、バーミキュライト、雲母(マイカ)等が挙げられる。これらは各々単独で、または2種以上組み合わせて用いられる。
ここで、チタン酸化合物としては、例えば、チタン酸カリウム、チタン酸リチウム、チタン酸リチウムカリウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸マグネシウムカリウム、チタン酸バリウム等が挙げられるが、摩擦材の耐摩耗性が向上するという観点から、チタン酸カリウム、チタン酸リチウムカリウム、チタン酸マグネシウムカリウムが好ましい。
有機充填材としては、例えば、各種ゴム粉末(生ゴム粉末、タイヤ粉末等)、ゴムダスト、カシューダスト、タイヤトレッド、メラミンダスト等が挙げられる。これらは各々単独、または2種以上組み合わせて用いられる。
金属粉としては、例えば、アルミニウム、スズ、亜鉛等が挙げられる。これらは各々単独、または2種以上組み合わせて用いられる。
研削材としては、例えば、アルミナ、シリカ、マグネシア、ジルコニア、ケイ酸ジルコニウム、酸化クロム、四三酸化鉄(Fe3O4)等の酸化鉄、クロマイト等が挙げられる。これらは各々単独、または2種以上組み合わせて用いられる。
潤滑材としては、例えば、黒鉛(グラファイト)、コークス、三硫化アンチモン、二硫化モリブデン、硫化スズ、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げられる。これらは各々単独、または2種以上組み合わせて用いられる。
<繊維基材>
繊維基材は、摩擦材の十分な強度を確保するために用いられる。
繊維基材としては、例えば、有機繊維、無機繊維、金属繊維等が使用される。
繊維基材は、摩擦材の十分な強度を確保するために用いられる。
繊維基材としては、例えば、有機繊維、無機繊維、金属繊維等が使用される。
本発明において、繊維基材は摩擦材全体中、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは3〜40質量%用いられる。繊維基材の含有量が1質量%以上であることにより、摩擦材の強度が十分に確保できる。また、繊維基材の含有量が50質量%以下であることにより、原材料の混合工程において繊維基材が素早く解繊または分散され、混合時間の短縮が可能となる。
有機繊維としては、例えば、アラミド繊維(芳香族ポリアミド繊維)、セルロース繊維、耐炎性アクリル繊維等が挙げられる。
無機繊維としては、例えば、セラミック繊維、生体溶解性無機繊維、ガラス繊維、カーボン繊維、ロックウール等が挙げられる。
金属繊維としては、例えば、スチール繊維等が挙げられる。
これらは各々単独、または2種以上組み合わせて用いられる。
無機繊維としては、例えば、セラミック繊維、生体溶解性無機繊維、ガラス繊維、カーボン繊維、ロックウール等が挙げられる。
金属繊維としては、例えば、スチール繊維等が挙げられる。
これらは各々単独、または2種以上組み合わせて用いられる。
中でも無機繊維としては、生体溶解性無機繊維が人体への影響が少ない点から好ましい。このような生体溶解性無機繊維は、SiO2−CaO−MgO系繊維やSiO2−CaO−MgO−Al2O3系繊維、SiO2−MgO−SrO系繊維等の生体溶解性セラミック繊維や生体溶解性ロックウール等が挙げられる。
<結合材>
結合材は、摩擦材の原材料を一体化するために用いられる。本発明において、結合材は摩擦材全体中、好ましくは1〜15質量%、より好ましくは3〜10質量%用いられる。
結合材は、摩擦材の原材料を一体化するために用いられる。本発明において、結合材は摩擦材全体中、好ましくは1〜15質量%、より好ましくは3〜10質量%用いられる。
結合材としては、通常用いられる種々の結合材を用いることができ、例えば、フェノール樹脂、エラストマー等による各種変性フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。エラストマー変性フェノール樹脂としては、アクリルゴム変性フェノール樹脂やシリコーンゴム変性フェノール樹脂、ニトリルゴム(NBR)変性フェノール樹脂等が挙げられる。これらは各々単独、または2種以上組み合わせて用いられる。
なお、本発明の摩擦材全体中の銅成分の含有量は、環境負荷低減の観点から、0.5質量%以下が好ましく、含有しないことがより好ましい。
[摩擦材の製造方法]
本発明の摩擦材の製造方法では、まず、原材料を低周波数音響混合撹拌(Low Frequency Acoustic Agitation)によって混合撹拌する。
低周波数音響混合撹拌とは、低周波数の音響エネルギーを処理原料に与えることにより混合撹拌する技術であり、例えば、特表2016−534858号公報、特表2015−527197号公報、および特表2015−525122号公報に記載される技術である。
本発明の摩擦材の製造方法では、まず、原材料を低周波数音響混合撹拌(Low Frequency Acoustic Agitation)によって混合撹拌する。
低周波数音響混合撹拌とは、低周波数の音響エネルギーを処理原料に与えることにより混合撹拌する技術であり、例えば、特表2016−534858号公報、特表2015−527197号公報、および特表2015−525122号公報に記載される技術である。
低周波数音響混合撹拌では、摩擦材の原材料を入れた容器を30Hz〜1kHz(例えば、60Hz)の低周波数の音響エネルギーによって振動させ、容器内の原材料に対流を起こし、高速かつ均一に混合することができる。また、低周波数音響混合撹拌では、繊維基材と他の原材料が衝突することによって繊維基材が解繊または分散する。よって、原材料混合物中に繊維基材が直径1mm以上の繊維塊となって残存することを抑制できる。
低周波数音響混合撹拌を行う時間については、混合する原材料の総量によって適宜調整すればよいが、60秒以上が好ましく、混合時間の上限は、例えば180秒以下とすることができる。
低周波数音響混合撹拌を行う時間については、混合する原材料の総量によって適宜調整すればよいが、60秒以上が好ましく、混合時間の上限は、例えば180秒以下とすることができる。
低周波数音響混合撹拌では、容器全体に対して音響エネルギーを伝播させることにより、従来の場合とは異なり、力学的エネルギーを原材料全体に均一に転送することができ、容器内全体で混合が急速に進行する。それにより、効率的に短時間で原材料を混合できる。
また、低周波数音響混合撹拌では、容器を密封して混合撹拌するため、コンタミネーションや粉塵の飛散を防止でき、装置自体を洗浄する必要がなく短サイクルで摩擦材を製造できる。
なお、低周波数音響混合撹拌は、音響エネルギーの周波数が数桁分低い点で超音波混合とは異なる。ほとんどの超音波(>20kHz)エネルギーは、超音波トランスデューサの直前に材料によって完全に吸収されてしまう。
次に、低周波数音響混合撹拌によって得られる原材料混合物を予備成形用金型に投入して圧縮成形して所定形状の予備成形体を得る予備成形工程と、予備成形体を熱成形用金型に投入して所定の成形圧力、温度による加熱圧縮成形処理を施して所定の摩擦材形状に成形した加熱圧縮成形体を得る加熱圧縮成形工程と、加熱圧縮成形体に対して熱処理や研摩処理等を適宜実施することで所望形状の摩擦材として完成させる後処理工程を順に行い、本発明の摩擦材を製造することができる。
加熱圧縮成形の条件については、特に制限はないが、加熱圧縮成処理時の温度は130〜180℃、加圧は30〜80MPa、加圧時間を2〜10分間の条件で成形することが好ましい。
熱処理の条件については、特に制限はないが、温度150〜300℃で1〜5時間行うことが好ましい。
熱処理の条件については、特に制限はないが、温度150〜300℃で1〜5時間行うことが好ましい。
なお、通常の加熱圧縮成形工程では、熱成形装置を使用し、予備成形体を成形する加圧成形処理と、この成形圧力を開放する除圧(ガス抜き)処理を交互に適宜回数繰り返して実施するとともに、この除圧処理では、熱成形用金型内に発生するガスを、熱成形用金型を開くことによって排出することができる。
以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。
以下の実施例、比較例及び参考試験例で評価した。評価方法は以下のとおりである。
(原材料混合物の外観検査)
成形前の原材料混合物について、下記基準に基づき外観検査を行った。
○:得られた混合物中に材料偏析又は繊維塊(直径1mm以上の塊)がなかった。
×:得られた混合物中に材料偏析又は繊維塊(直径1mm以上の塊)があった。
成形前の原材料混合物について、下記基準に基づき外観検査を行った。
○:得られた混合物中に材料偏析又は繊維塊(直径1mm以上の塊)がなかった。
×:得られた混合物中に材料偏析又は繊維塊(直径1mm以上の塊)があった。
(せん断試験)
摩擦材のテストピース(30mm×10mm×厚み4.8mm)を作製し、JIS D4422に準拠してせん断強度(N/cm2)を測定し、下記基準に基づき評価した。
○:せん断強度(N/cm2)が700以上であった。
×:せん断強度(N/cm2)が700未満であった。
摩擦材のテストピース(30mm×10mm×厚み4.8mm)を作製し、JIS D4422に準拠してせん断強度(N/cm2)を測定し、下記基準に基づき評価した。
○:せん断強度(N/cm2)が700以上であった。
×:せん断強度(N/cm2)が700未満であった。
(摩擦係数の測定)
JASO C406に準拠したフルサイズダイナモメータ試験(制動回数10回、制動初速度を100km/hとした第2効力試験)にて、摩擦材の摩擦係数の平均値μを測定し、後述する組成A及び組成Bそれぞれの摩擦材について、下記基準に基づき評価した。
JASO C406に準拠したフルサイズダイナモメータ試験(制動回数10回、制動初速度を100km/hとした第2効力試験)にて、摩擦材の摩擦係数の平均値μを測定し、後述する組成A及び組成Bそれぞれの摩擦材について、下記基準に基づき評価した。
<摩擦材(組成A)の評価基準>
○:摩擦係数の平均値μが0.35±10%以内であった。
×:摩擦係数の平均値μが0.35±10%を外れた。
○:摩擦係数の平均値μが0.35±10%以内であった。
×:摩擦係数の平均値μが0.35±10%を外れた。
<摩擦材(組成B)の評価基準>
○:摩擦係数の平均値μが0.45±10%以内であった。
×:摩擦係数の平均値μが0.45±10%を外れた。
○:摩擦係数の平均値μが0.45±10%以内であった。
×:摩擦係数の平均値μが0.45±10%を外れた。
[実施例1]
<摩擦材の作製>
表1に示す摩擦材配合組成(組成A)の原材料を市販の低周波数音響混合撹拌ミキサーを用いて60秒間、60Hz、加速度100Gにて低周波数音響混合撹拌を行い、原材料混合物を得た。
得られた原材料混合物について上記の外観検査を行った。
<摩擦材の作製>
表1に示す摩擦材配合組成(組成A)の原材料を市販の低周波数音響混合撹拌ミキサーを用いて60秒間、60Hz、加速度100Gにて低周波数音響混合撹拌を行い、原材料混合物を得た。
得られた原材料混合物について上記の外観検査を行った。
次に、得られた原材料混合物を金型に投入し、圧力10MPaにて5秒間加圧することによって予備成形体を作製した。
得られた予備成形体を熱成形型に投入し、あらかじめ接着剤を塗布した金属板を重ね、圧力30MPa、成形温度150℃にて6分間加熱圧縮成形を行った。
得られた加熱圧縮成形体に250℃で3時間の熱処理を行い、加工、研摩、塗装して、実施例1の摩擦材を作製した。
得られた摩擦材について、上記のせん断試験及び摩擦係数の測定を行った。
得られた予備成形体を熱成形型に投入し、あらかじめ接着剤を塗布した金属板を重ね、圧力30MPa、成形温度150℃にて6分間加熱圧縮成形を行った。
得られた加熱圧縮成形体に250℃で3時間の熱処理を行い、加工、研摩、塗装して、実施例1の摩擦材を作製した。
得られた摩擦材について、上記のせん断試験及び摩擦係数の測定を行った。
原材料混合物の外観検査、せん断試験及び摩擦係数の測定の結果を表2に示す。
[実施例2〜5]
摩擦材配合組成(組成A)の原材料の混合時間を表2に示すものに変更した以外は、実施例1と同様に試験した。結果を表2に示す。
摩擦材配合組成(組成A)の原材料の混合時間を表2に示すものに変更した以外は、実施例1と同様に試験した。結果を表2に示す。
[比較例1〜6]
摩擦材配合組成(組成A)の原材料の混合を回転型揺動式ミキサー(ダブルコーン型ミキサー)で行い、原材料の混合時間を表2に示すものに変更したところ、原材料混合物中に繊維塊(直径1mm以上の塊)が見られたため、成形せず、せん断試験及び摩擦係数の測定を実施しなかった。
摩擦材配合組成(組成A)の原材料の混合を回転型揺動式ミキサー(ダブルコーン型ミキサー)で行い、原材料の混合時間を表2に示すものに変更したところ、原材料混合物中に繊維塊(直径1mm以上の塊)が見られたため、成形せず、せん断試験及び摩擦係数の測定を実施しなかった。
[比較例7〜10]
摩擦材配合組成(組成A)の原材料の混合を縦型機械式ミキサー(アイリッヒミキサー)で行い、原材料の混合時間を表2に示すものに変更したところ、原材料混合物中に繊維塊(直径1mm以上の塊)が見られたため、成形せず、せん断試験及び摩擦係数の測定を実施しなかった。
摩擦材配合組成(組成A)の原材料の混合を縦型機械式ミキサー(アイリッヒミキサー)で行い、原材料の混合時間を表2に示すものに変更したところ、原材料混合物中に繊維塊(直径1mm以上の塊)が見られたため、成形せず、せん断試験及び摩擦係数の測定を実施しなかった。
[比較例11〜12]
摩擦材配合組成(組成A)の原材料の混合を縦型機械式ミキサー(アイリッヒミキサー)で行い、原材料の混合時間を表2に示すものに変更した以外は、実施例1と同様に試験した。結果を表2に示す。
摩擦材配合組成(組成A)の原材料の混合を縦型機械式ミキサー(アイリッヒミキサー)で行い、原材料の混合時間を表2に示すものに変更した以外は、実施例1と同様に試験した。結果を表2に示す。
表2の結果より、原材料を低周波数音響混合撹拌にて混合して摩擦材を作製する場合、実施例1では60秒という短い混合時間で、縦型機械式ミキサーで240秒及び300秒かけて作製された摩擦材(比較例11、12)と同等の摩擦材を作製できることがわかり、実施例2〜5でも実施例1と同程度の評価となることがわかった。
また、比較例1〜10では原材料混合物中に繊維塊(直径1mm以上の塊)が見られたため、成形せず、せん断試験及び摩擦係数の測定を実施しなかった。
また、比較例1〜10では原材料混合物中に繊維塊(直径1mm以上の塊)が見られたため、成形せず、せん断試験及び摩擦係数の測定を実施しなかった。
[実施例6〜10]
摩擦材配合組成を表3に示すもの(組成B)に変更し、原材料の混合時間を60秒、120秒、180秒、240秒、300秒として実施例1と同様に摩擦材を作製し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表4に示す。
摩擦材配合組成を表3に示すもの(組成B)に変更し、原材料の混合時間を60秒、120秒、180秒、240秒、300秒として実施例1と同様に摩擦材を作製し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表4に示す。
[比較例13〜16]
摩擦材配合組成(組成B)の原材料の混合を縦型機械式ミキサー(アイリッヒミキサー)で行い、原材料の混合時間を表4に示すものに変更したところ、原材料混合物中に繊維塊(直径1mm以上の塊)が見られたため、成形せず、せん断試験及び摩擦係数の測定を実施しなかった。
摩擦材配合組成(組成B)の原材料の混合を縦型機械式ミキサー(アイリッヒミキサー)で行い、原材料の混合時間を表4に示すものに変更したところ、原材料混合物中に繊維塊(直径1mm以上の塊)が見られたため、成形せず、せん断試験及び摩擦係数の測定を実施しなかった。
[比較例17〜18]
摩擦材配合組成(組成B)の原材料の混合を縦型機械式ミキサー(アイリッヒミキサー)で行い、原材料の混合時間を表4に示すものに変更した以外は、実施例6と同様に試験した。結果を表4に示す。
摩擦材配合組成(組成B)の原材料の混合を縦型機械式ミキサー(アイリッヒミキサー)で行い、原材料の混合時間を表4に示すものに変更した以外は、実施例6と同様に試験した。結果を表4に示す。
表4の結果より、摩擦材中の繊維基材の含有量を35質量%まで増加させても、実施例6のように原材料を低周波数音響混合撹拌にて混合して摩擦材を作製することによって、60秒という短い混合時間で、縦型機械式ミキサーで240秒及び300秒かけて作製された摩擦材(比較例17、18)と同等の摩擦材を作製できることがわかり、実施例7〜10でも実施例6と同程度の評価となることがわかった。
また、比較例13〜16では原材料混合物中に繊維塊(直径1mm以上の塊)が見られたため、成形せず、せん断試験及び摩擦係数の測定を実施しなかった。
また、比較例13〜16では原材料混合物中に繊維塊(直径1mm以上の塊)が見られたため、成形せず、せん断試験及び摩擦係数の測定を実施しなかった。
[参考試験例1〜6]
アラミド繊維を市販の低周波数音響混合撹拌ミキサーを用いて表5に示す混合時間で低周波数音響混合撹拌を行った。実施例1と同様に外観検査を行った。結果を表5に示す。
アラミド繊維を市販の低周波数音響混合撹拌ミキサーを用いて表5に示す混合時間で低周波数音響混合撹拌を行った。実施例1と同様に外観検査を行った。結果を表5に示す。
表5の結果より、アラミド繊維のみを低周波数音響混合撹拌した場合、解繊させることができず、繊維基材を低周波数音響混合撹拌で解繊させるには、繊維基材と結合材や摩擦調整材のような繊維基材以外の物質とを共に混合する必要があることがわかった。
Claims (3)
- 原材料として摩擦調整材、繊維基材及び結合材を含有する摩擦材の製造方法であって、
前記原材料を低周波数音響混合撹拌によって混合撹拌する工程を含むことを特徴とする摩擦材の製造方法。 - 前記摩擦材中の繊維基材の含有量が1質量%以上50質量%以下である、請求項1に記載の摩擦材の製造方法。
- 前記摩擦材中の繊維基材の含有量が3質量%以上40質量%以下である、請求項1又は2に記載の摩擦材の製造方法。
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