JP6920819B2 - 立形ポンプ、そのケーシングカバー及び尿素合成プラント並びに立形ポンプのケーシングカバー製造方法 - Google Patents
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例えば、特許文献1には、複数段の羽根車(インペラ)を収容するポンプケーシングの下端部(端部開口)に、吸込口及び吐出口を有する吸込吐出ケーシング(ケーシングカバー)が設けられた立型多段ポンプが開示されている。また、特許文献1には、これらのケーシング部材を、鋳造等により製造することが記載されている。
吸込口と、
鉛直方向に沿って配列され、前記吸込口を介して取り込まれた液体が通過するように構成された複数段のインペラと、
前記複数段のインペラを通過した前記液体を吐出するための吐出口と、
前記複数段のインペラを収容するケーシングと、を備え、
前記ケーシングは、
前記複数段のインペラを覆う中間ケーシングと、
前記中間ケーシングを覆うように設けられる外部ケーシングと、
前記外部ケーシングの開口を塞ぐように前記外部ケーシングに取り付けられるケーシングカバーと、
を含み、
前記ケーシングカバーは、前記吸込口に連通する低圧内部流路、および、前記吐出口に連通する高圧内部流路を有する板部材によって構成される。
また、板部材の内部に高圧内部流路を形成したので、ケーシングカバーを鋳物で形成する場合に比べて、より高い吐出圧に対応可能となる。
前記立形ポンプは、
前記吸込口を有し、前記吸込口と前記低圧内部流路とが連通するように前記ケーシングカバーを構成する前記板部材の周縁部に取り付けられた吸込管と、
前記吐出口を有し、前記吐出口と前記高圧内部流路とが連通するように前記板部材の周縁部に取り付けられた吐出管と、
を備える。
前記低圧内部流路は、
前記吸込口に向かって前記板部材の径方向外側に延びる第1径方向流路と、
前記第1径方向流路に接続され、前記板部材の軸方向に沿って延びる第1軸方向流路と、
を含み、
前記第1軸方向流路は、前記外部ケーシングと前記中間ケーシングとの間の空間に連通している。
前記高圧内部流路は、
前記複数段のインペラのうち前記ケーシングカバーに最も近い最終段インペラの出口に連通する環状流路と、
前記環状流路から前記吐出口に向かって前記板部材の径方向外側に延びる第2径方向流路と、
を含む。
前記環状流路は、前記板部材の周方向に沿って流路断面積が変化するスクロール流路である。
前記スクロール流路の前記流路断面積は、前記立形ポンプの回転シャフトの回転方向における上流側から下流側に向かって増大する。
前記中間ケーシングは、
前記立形ポンプの軸方向に積み重ねられ、前記複数段のインペラを取り囲むように設けられる複数のセクションと、
前記軸方向において前記複数のセクションを挟んで前記ケーシングカバーの反対側に位置する締結用セクションと、
を含み、
前記ケーシングカバーを構成する前記板部材に固定される一端部と、前記締結用セクションに固定される他端部とを有する複数のタイボルトをさらに備え、
前記板部材には、前記低圧内部流路及び前記高圧内部流路に加えて、前記複数のタイボルトの前記一端部がそれぞれねじ込まれる複数のボルト穴が形成される。
前記立形ポンプは、
前記複数段のインペラとともに回転するように構成された回転シャフトと、
前記ケーシングカバーを構成する前記板部材の前記回転シャフトによる貫通部に設けられるスラストバランス部と、をさらに備え、
前記スラストバランス部は、
前記回転シャフトの外周側に取り付けられ、前記回転シャフトとともに回転するように構成されたバランススリーブと、
前記バランススリーブの外周側において、前記板部材に設けられるバランスブッシュと、
を含み、
前記板部材と前記回転シャフトとの間には、前記立形ポンプの軸方向において前記スラストバランス部を挟んで前記複数段のインペラとは反対側に中間室が形成され、
前記板部材には、前記複数段のインペラのうち中間段インペラに前記中間室を連通させるためのバランス内部流路が形成される。
なお、本明細書において、「中間段インペラ」とは、初段インペラの下流側且つ最終段インペラの上流側の任意のインペラを指す。
前記立形ポンプは、尿素合成プラントにおける原料アンモニアを昇圧するためのアンモニアポンプ、または、尿素合成プラントにおける中間体のカーバメートを昇圧するためのカーバメートポンプの何れかである。
この点、上記(8)の構成によれば、尿素合成プラントにおけるアンモニアポンプまたはカーバメートポンプとしての立形ポンプのケーシングカバーを、低圧内部流路及び高圧内部流路を有する板部材によって構成したので、低圧流路及び高圧流路を有する鋳物でケーシングカバーを形成する場合に比べてケーシングカバーの高さを低減することができる。これにより、立形ポンプの高さ方向の寸法を小さくし、コンパクトな立形ポンプを実現できる。また、板部材の内部に高圧内部流路を形成したので、ケーシングカバーを鋳物で形成する場合に比べて、より高い吐出圧に対応可能となる。
原料アンモニアを昇圧するためのアンモニアポンプと、
中間体のカーバメートを昇圧するためのカーバメートポンプと、
前記アンモニアポンプで昇圧されたアンモニア、前記カーバメートポンプで昇圧されたカーバメート、及び、二酸化炭素が供給される反応器と、
を備え、
前記アンモニアポンプ又は前記カーバメートポンプの少なくとも一方は、上記(1)乃至(8)の何れかに記載の立形ポンプである。
上記(1)乃至(8)の何れかに記載の立形ポンプのケーシングカバーであって、
前記立形ポンプの吸込口に連通する低圧内部流路、および、前記立形ポンプの吐出口に連通する高圧内部流路を有する板部材を備える。
また、板部材の内部に高圧内部流路を形成したので、ケーシングカバーを鋳物で形成する場合に比べて、より高い吐出圧に対応可能となる。
複数段のインペラと、前記複数段のインペラを覆う中間ケーシングと、前記中間ケーシングを覆うように設けられる外部ケーシングと、前記外部ケーシングの開口を塞ぐように前記外部ケーシングに取り付けられるケーシングカバーと、を備える立形ポンプのケーシングカバー製造方法であって、
前記立形ポンプの吸込口に連通する低圧内部流路、および、前記立形ポンプの吐出口に連通する高圧内部流路を機械加工により板部材に形成し、前記ケーシングカバーを作製するステップを備える。
また、板部材の内部に高圧内部流路を形成するので、ケーシングカバーを鋳物で形成する場合に比べて、より高い吐出圧に対応可能となる。
タンク2は機器設置面GLに設置されており、タンク2内の液面レベルFLは、機器設置面GLよりも上方に位置するようになっている。
図示を省略するが、他の幾つかの実施形態では、立形ポンプ4を駆動するためのモータ12の出力軸13は鉛直方向に沿って延在し、該出力軸13が、立形ポンプ4の回転シャフト10に直結されていてもよい。
このように、立形ポンプ4を採用することにより、初段インペラ7Aにおけるキャビテーションを抑制可能であるため、タンク2とポンプ(立形ポンプ4)との間にブースタポンプを設ける必要がなくなり、あるいは、タンク2の設置位置を高く設定する必要がなくなる。よって、液体昇圧装置1における設備コストの削減及び省スペース化を実現することができる。
また、図2に示す立形ポンプ4は、ケーシングカバー28の回転シャフト10による貫通部に設けられたスラストバランス部80及び軸封装置としてのメカニカルシール44を備えている。
また、初段インペラ7Aへ流れこんだ後、複数段のインペラ7を通過して、最終段インペラ7Bの出口から流出した流体は、高圧内部流路32を介して、吐出口6から立形ポンプ4の外部に排出されるようになっている。なお、最終段インペラ7Bは、複数段のインペラ7のうちケーシングカバー28に最も近いインペラである。
図3A及び図3Bに示すように、ケーシングカバー28の中央部には、立形ポンプ4の回転シャフト10(図2参照)が軸方向に沿って貫通する貫通部98が設けられている。
このように、立形ポンプ4のケーシングカバー28を、低圧内部流路30及び高圧内部流路32が内部に形成された板部材によって構成することにより、低圧流路及び高圧流路を有する鋳物でケーシングカバー28を形成する場合に比べてケーシングカバー28の高さを低減することができる。これにより、立形ポンプ4の高さ方向の寸法を小さくし、コンパクトな立形ポンプ4を実現できる。また、板部材の内部に高圧内部流路32を形成することにより、ケーシングカバー28を鋳物で形成する場合に比べて、より高い吐出圧に対応可能となる。
このように、ケーシングカバー28を構成する板部材と別に形成された吸込ノズル36及び吐出ノズル38を板部材の周縁部に取り付けることで立形ポンプ4を構成できるので、ケーシングカバー28の加工が容易になる。
このように、低圧内部流路30を第1径方向流路90と第1軸方向流路92とで形成することにより、低圧内部流路30の構造を簡素化することができ、低圧内部流路30の加工を容易に行うことが可能となる。
このように、高圧内部流路32を環状流路94と第2径方向流路96とで形成することにより、高圧内部流路32の構造を簡素化することができ、高圧内部流路32の加工を容易に行うことが可能となる。
複数の第2セクション22Bは、複数段のインペラ7のうち、第1グループ100の複数のインペラ7よりも上流側に位置する第2グループ102の複数のインペラ7を取り囲むように設けられる。
締結用セクション24は、軸方向において複数の第1セクション22Aを挟んでケーシングカバー28の反対側に位置している。
また、ケーシングカバー28と締結用セクション24との間に延在する第1タイボルト42と、締結用セクション24と吸込みベルセクション26との間に延在する第2タイボルト43と、を用いることで、立形ポンプ4の段数が多い場合であっても、各タイボルト(42,43)の長さを抑制しながら、複数の第1セクション22A及び複数の第2セクション22Bを一体的に保持することができる。
図4に示すように、幾つかの実施形態では、複数本の第1タイボルト42と、複数本の第2タイボルト43とが、中間ケーシング20の周方向において交互に配置される。
締結用セクション24は、第1タイボルト42及び第2タイボルト43を固定するために、ある程度の厚さが必要である。例えば、図2に示すように、締結用セクション24にタイボルトの一端を固定するためのフランジ部24aを設ける場合、フランジ部24aの厚さを確保するため、締結用セクション24の厚さはある程度大きく設定される。この点、ある程度の長さを有する締結用セクション24を利用して、回転シャフト10を支持するための軸受(図2に示す例では中間ブッシュ74)を設けることにより、回転シャフト10の軸長の増大を抑制しながら、回転シャフト10の振動を低減することができる。
図2に示す例示的な実施形態では、各セクション(22A,22B,24)の下端部の外周側縁部において下方に突出するように設けられた凸部と、該セクションに隣り合うセクション(22A,22B,24,26)の上端部において、上述の凸部に対応するように設けられた凹部とによってインロー構造が形成されている。
このように、隣り合う複数のセクション間にインロー構造が形成されることにより、各セクション(22A,22B,24,26)の径方向における位置決めが容易となる。
幾つかの実施形態では、スラストバランス部80は、図2及び図5に示すように、回転シャフト10の外周側に取付けられ、回転シャフト10とともに回転するように構成されたバランススリーブ82と、バランススリーブ82の外周側において、ケーシングカバー28に設けられるバランスブッシュ84と、を含む。バランススリーブ82は、例えば以下に説明するように、回転シャフト10のスラスト力を少なくとも部分的にバランスさせるように構成される。
回転シャフト10とともに回転するバランススリーブ82の外周面82aは、回転シャフト10の回転時に、バランスブッシュ84の内周面84aに対して摺動するようになっている。
また、バランススリーブ82の下端面82c(図5参照)は、最終段インペラ7Bの背面側の空間と隣接しており、該下端面82cには、最終段インペラ7Bを通過した液体の圧力(吐出圧PD)が作用するようになっている。
この点、上述したように、中間室54に中間段インペラ7Cを連通させて、中間室54の圧力を比較的高い値(例えば、少なくとも、初段インペラ7Aに流入する液体の圧力より高い圧力)に保持することで、バランススリーブ82を介してリークする液体(プロセス流体)の急減圧に伴う気化を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、バランス管58は、例えば図2及び図4に示すように、何れかの第1タイボルト42に対して半径方向にオフセットされて配置され、周方向に隣り合う一対の第2タイボルト43の間を通って、何れかの第2セクション22Bに接続される。
幾つかの実施形態では、図2及び図6に示すように、立形ポンプ4のケーシングは、ケーシングカバー28に固定されたシールハウジング部46を含み、シールハウジング部46は、メカニカルシール44を少なくとも部分的に収容する。また、ケーシングカバー28及びシールハウジング部46を回転シャフト10が貫通するように、貫通部が設けられている。
回転環62A,62Bは、回転シャフト10の外周側に取付けられ、回転シャフト10とともに回転するように構成されたシャフトスリーブ66の外周面に固定されている。
図2及び図6に示す例示的な実施形態では、低圧室48は、外部ケーシング18と中間ケーシング20との間に形成される流路40に連通している。すなわち、低圧室48には、吸込口5から立形ポンプ4に流入し、複数段のインペラ7によって昇圧される前の低圧の液体が、フラッシング入口流路50を介して導入される。
隔壁部104によって、隔壁部104と回転シャフト10との間の隙間を介した中間室54から低圧室48への流体の移動が制限され、中間室54と低圧室48との圧力差を維持できるようになっている。
例えば、アンモニアポンプが立形ポンプ4である場合、昇圧対象の液体は尿素の原料の液体アンモニアであり、吸込口5を介して、液体アンモニアが立形ポンプ4に供給される。
また、例えば、カーバメートポンプが立形ポンプ4である場合、昇圧対象の液体は、アンモニアと二酸化炭素との反応により生成される中間体のカーバメート(カルバミン酸アンモニウム)であり、吸込口5を介して、液体カーバメートが立形ポンプ4に供給される。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
2 タンク
3 凹部
4 立形ポンプ
5 吸込口
6 吐出口
7 インペラ
7A 初段インペラ
7B 最終段インペラ
7C 中間段インペラ
8 歯車
10 回転シャフト
10a 拡径部
10b 下端面
12 モータ
13 出力軸
18 外部ケーシング
18a フランジ部
19 ボルト
20 中間ケーシング
21 インロー構造
22A 第1セクション
22B 第2セクション
24 締結用セクション
24a フランジ部
26 吸込みベルセクション
26a フランジ部
26b 吸込みベル
28 ケーシングカバー
29 ボルト
30 低圧内部流路
32 高圧内部流路
36 吸込ノズル
38 吐出ノズル
40 流路
42 第1タイボルト
43 第2タイボルト
44 メカニカルシール
45A 高圧側シール
45B 低圧側シール
46 シールハウジング部
48 低圧室
50 フラッシング入口流路
54 中間室
56 バランス内部流路
58 バランス管
60A,60B 固定環
62A,62B 回転環
64 ポンピングリング
66 シャフトスリーブ
67 シールチャンバ
68 バッファ入口流路
70 バッファ出口流路
72 下部軸受
74 中間ブッシュ
80 スラストバランス部
82 バランススリーブ
82a 外周面
82b 上端面
82c 下端面
84 バランスブッシュ
84a 内周面
86 ボルト穴
88 ボルト穴
90 第1径方向流路
92 第1軸方向流路
94 環状流路
96 第2径方向流路
98 貫通部
100 第1グループ
102 第2グループ
104 隔壁部
FL 液面レベル
GL 機器設置面
O 回転軸
Claims (12)
- 吸込口と、
鉛直方向に沿って配列され、前記吸込口を介して取り込まれた液体が通過するように構成された複数段のインペラと、
前記複数段のインペラとともに回転するように構成された回転シャフトと、
前記複数段のインペラを通過した前記液体を吐出するための吐出口と、
前記複数段のインペラを収容するケーシングと、を備え、
前記ケーシングは、
前記複数段のインペラを覆う中間ケーシングと、
前記中間ケーシングを覆うように設けられる外部ケーシングと、
前記外部ケーシングの開口を塞ぐように前記外部ケーシングに取り付けられるケーシングカバーと、
を含み、
前記ケーシングカバーは、前記回転シャフトによる貫通部と、該貫通部とは別に設けられた前記吸込口に連通する低圧内部流路、および、前記吐出口に連通する高圧内部流路と、を有する板部材によって構成された
ことを特徴とする立形ポンプ。 - 前記吸込口を有し、前記吸込口と前記低圧内部流路とが連通するように前記ケーシングカバーを構成する前記板部材の周縁部に取り付けられた吸込管と、
前記吐出口を有し、前記吐出口と前記高圧内部流路とが連通するように前記板部材の周縁部に取り付けられた吐出管と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の立形ポンプ。 - 前記低圧内部流路は、
前記吸込口に向かって前記板部材の径方向外側に延びる第1径方向流路と、
前記第1径方向流路に接続され、前記板部材の軸方向に沿って延びる第1軸方向流路と、
を含み、
前記第1軸方向流路は、前記外部ケーシングと前記中間ケーシングとの間の空間に連通していることを特徴とする請求項1又は2に記載の立形ポンプ。 - 前記高圧内部流路は、
前記複数段のインペラのうち前記ケーシングカバーに最も近い最終段インペラの出口に連通する環状流路と、
前記環状流路から前記吐出口に向かって前記板部材の径方向外側に延びる第2径方向流路と、
を含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の立形ポンプ。 - 前記環状流路は、前記板部材の周方向に沿って流路断面積が変化するスクロール流路であることを特徴とする請求項4に記載の立形ポンプ。
- 前記中間ケーシングは、
前記立形ポンプの軸方向に積み重ねられ、前記複数段のインペラを取り囲むように設けられる複数のセクションと、
前記軸方向において前記複数のセクションを挟んで前記ケーシングカバーの反対側に位置する締結用セクションと、
を含み、
前記ケーシングカバーを構成する前記板部材に固定される一端部と、前記締結用セクションに固定される他端部とを有する複数のタイボルトをさらに備え、
前記板部材には、前記低圧内部流路及び前記高圧内部流路に加えて、前記複数のタイボルトの前記一端部がそれぞれねじ込まれる複数のボルト穴が形成されたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の立形ポンプ。 - 前記ケーシングカバーを構成する前記板部材の前記貫通部に設けられるスラストバランス部と、をさらに備え、
前記スラストバランス部は、
前記回転シャフトの外周側に取り付けられ、前記回転シャフトとともに回転するように構成されたバランススリーブと、
前記バランススリーブの外周側において、前記板部材に設けられるバランスブッシュと、
を含み、
前記板部材と前記回転シャフトとの間には、前記立形ポンプの軸方向において前記スラストバランス部を挟んで前記複数段のインペラとは反対側に中間室が形成され、
前記板部材には、前記複数段のインペラのうち中間段インペラに前記中間室を連通させるためのバランス内部流路が形成された
ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の立形ポンプ。 - 前記立形ポンプは、尿素合成プラントにおける原料アンモニアを昇圧するためのアンモニアポンプ、または、尿素合成プラントにおける中間体のカーバメートを昇圧するためのカーバメートポンプの何れかであることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の立形ポンプ。
- 前記板部材は、
該板部材の外周縁に開口する前記低圧内部流路の第1入口及び前記高圧内部流路の第2出口と、
前記板部材の下面に開口する前記低圧内部流路の第1出口及び前記高圧内部流路の第2入口と、
を有し、
前記低圧内部流路は、前記第1入口から前記第1出口までの前記低圧内部流路の全長に亘って、前記板部材の内部流路によって形成され、
前記高圧内部流路は、前記第2入口から前記第2出口までの前記高圧内部流路の全長に亘って、前記板部材の内部流路によって形成された
請求項1乃至8の何れか一項に記載の立形ポンプ。 - 原料アンモニアを昇圧するためのアンモニアポンプと、
中間体のカーバメートを昇圧するためのカーバメートポンプと、
前記アンモニアポンプで昇圧されたアンモニア、前記カーバメートポンプで昇圧されたカーバメート、及び、二酸化炭素が供給される反応器と、
を備え、
前記アンモニアポンプ又は前記カーバメートポンプの少なくとも一方は、請求項1乃至9の何れか一項に記載の立形ポンプである
ことを特徴とする尿素合成プラント。 - 請求項1乃至9の何れか一項に記載の立形ポンプのケーシングカバーであって、
前記立形ポンプの吸込口に連通する低圧内部流路、および、前記立形ポンプの吐出口に連通する高圧内部流路を有する板部材を備える
ことを特徴とする立形ポンプのケーシングカバー。 - 複数段のインペラと、前記複数段のインペラを覆う中間ケーシングと、前記中間ケーシングを覆うように設けられる外部ケーシングと、前記外部ケーシングの開口を塞ぐように前記外部ケーシングに取り付けられるケーシングカバーと、を備える立形ポンプのケーシングカバー製造方法であって、
前記複数段のインペラとともに回転するように構成された回転シャフトによる貫通部と、該貫通部とは別に、前記立形ポンプの吸込口に連通する低圧内部流路、および、前記立形ポンプの吐出口に連通する高圧内部流路と、を機械加工により板部材に形成し、前記ケーシングカバーを作製するステップ
を備えることを特徴とする立形ポンプのケーシングカバー製造方法。
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