JP2017082747A - 多段ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】小型で、かつ軽量の多段ポンプを提供する。
【解決手段】多段ポンプは、複数段の羽根車2と、複数段の羽根車2を収容するケーシング組立体と、ケーシング組立体を構成する複数の構成部材の間の隙間を封止する複数のシール部材40,41,42,43とを備える。複数のシール部材40,41,42,43のうちの少なくとも1つは、カーボンから形成された、またはカーボンを含有した材料から形成されたカーボンシールである。
【選択図】図1
【解決手段】多段ポンプは、複数段の羽根車2と、複数段の羽根車2を収容するケーシング組立体と、ケーシング組立体を構成する複数の構成部材の間の隙間を封止する複数のシール部材40,41,42,43とを備える。複数のシール部材40,41,42,43のうちの少なくとも1つは、カーボンから形成された、またはカーボンを含有した材料から形成されたカーボンシールである。
【選択図】図1
Description
本発明は、液体を移送する多段ポンプに関する。
液体を数MPa〜数十MPaの高い圧力で移送することができるポンプとして、高圧多段ポンプがある。高圧多段ポンプは様々な用途に使用され、例えば、危険な液体を高い圧力で移送するために使用される。このような高圧多段ポンプには、液体の高圧に耐え、かつ液体が外部に漏れないように、ケーシング(中胴)の外側にさらにケーシング(外胴)を設けた二重ケーシング構造が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の高圧多段ポンプのケーシングは、中胴、外胴、カバーフランジなどを含む複数の構成部材からなるケーシング組立体から構成されている。これらの構成部材は複数のボルトによって互いに組み付けられる。液体が構成部材の隙間から外部に漏れないようにするために、構成部材の間には合成ゴムからなる平板状の環状シールが設けられる。
高圧多段ポンプ内を流れる液体は高圧であるため、環状シールがそのシール機能を十分に発揮できるように、上述したボルトで環状シールを締め付ける必要がある。しかしながら、合成ゴムからなる環状シールは比較的硬いため、環状シールを変形させるのに十分な締結力を発生することができる大きなボルトを使用する必要がある。このため、ボルトのみならず、ボルト穴が形成されている外胴などの構成部材も大きくしなければならず、ポンプの外径が大きくなり、結果的にポンプの重量が増加してしまう。
さらに、ケーシング組立体に複数の環状シールが設けられる場合には、これらの環状シールのシール機能にばらつきが起こることがある。つまり、ケーシング組立体を構成する構成部材の間の隙間の大きさにばらつきがあると、環状シールに作用するボルトの力が異なってくる。このため、ある環状シールは十分なシール機能を発揮できず、その一方で他の環状シールには過大な力が加わり、環状シールが破損するおそれがある。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、液体の漏洩を確実に防止しつつ、ケーシング組立体に使用されるボルトを小さくすることができる多段ポンプを提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の一態様は、複数段の羽根車と、前記複数段の羽根車を収容するケーシング組立体と、前記ケーシング組立体を構成する複数の構成部材の間の隙間を封止する複数のシール部材とを備え、前記複数のシール部材のうちの少なくとも1つは、カーボンから形成された、またはカーボンを含有した材料から形成されたカーボンシールであることを特徴とする多段ポンプである。
本発明の好ましい態様は、前記ケーシング組立体は、前記複数段の羽根車を収容する中胴と、前記中胴を収容する外胴と、前記外胴の吐出側開口を閉じるカバーフランジとを含み、前記カーボンシールは、前記外胴と前記カバーフランジとの間に配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記カーボンシールは、さらに前記中胴と前記外胴との間にも配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ケーシング組立体は、前記外胴の吸込側開口を閉じる吸込側フランジをさらに含み、前記カーボンシールは、さらに前記外胴と前記吸込側フランジとの間にも配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記カーボンシールは、さらに前記中胴と前記外胴との間にも配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ケーシング組立体は、前記外胴の吸込側開口を閉じる吸込側フランジをさらに含み、前記カーボンシールは、さらに前記外胴と前記吸込側フランジとの間にも配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ケーシング組立体は、前記中胴を収容する中胴カバーをさらに含み、前記外胴は前記中胴および前記中胴カバーを収容するように構成され、前記カーボンシールは、さらに前記中胴カバーと前記外胴との間にも配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記カーボンシールは膨張黒鉛から形成されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記中胴および前記外胴はそれぞれ複数の環状段部を有しており、前記カーボンシールは、前記中胴の環状段部と前記外胴の環状段部との間に配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記外胴および前記中胴カバーは環状段部を有しており、前記カーボンシールは、前記中胴カバーの環状段部と前記外胴の環状段部との間に配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記カーボンシールは膨張黒鉛から形成されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記中胴および前記外胴はそれぞれ複数の環状段部を有しており、前記カーボンシールは、前記中胴の環状段部と前記外胴の環状段部との間に配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記外胴および前記中胴カバーは環状段部を有しており、前記カーボンシールは、前記中胴カバーの環状段部と前記外胴の環状段部との間に配置されていることを特徴とする。
本発明の他の態様は、複数段の羽根車と、前記複数段の羽根車を収容するケーシング組立体と、前記ケーシング組立体を構成する複数の構成部材の間の隙間を封止する複数のシール部材とを備え、前記複数のシール部材のうちの少なくとも1つは、液体の圧力を受けたときにシール機能を発揮することができる自緊式シールであることを特徴とする多段ポンプである。
本発明の好ましい態様は、前記ケーシング組立体は、前記複数段の羽根車を収容する中胴と、前記中胴を収容する外胴と、前記外胴の吐出側開口を閉じるカバーフランジとを含み、前記自緊式シールは、前記外胴と前記カバーフランジとの間に配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記自緊式シールは、さらに前記中胴と前記外胴との間にも配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ケーシング組立体は、前記外胴の吸込側開口を閉じる吸込側フランジをさらに含み、前記自緊式シールは、さらに前記外胴と前記吸込側フランジとの間にも配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記自緊式シールは、さらに前記中胴と前記外胴との間にも配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ケーシング組立体は、前記外胴の吸込側開口を閉じる吸込側フランジをさらに含み、前記自緊式シールは、さらに前記外胴と前記吸込側フランジとの間にも配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記ケーシング組立体は、前記中胴を収容する中胴カバーをさらに含み、前記外胴は前記中胴および前記中胴カバーを収容するように構成され、前記自緊式シールは、さらに前記中胴カバーと前記外胴との間にも配置されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記中胴の外周面と前記外胴の内周面とにより嵌め合い部が構成され、前記中胴は前記外胴の内周面により芯出しされていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記自緊式シールはオムニシールであることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記中胴の外周面と前記外胴の内周面とにより嵌め合い部が構成され、前記中胴は前記外胴の内周面により芯出しされていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記自緊式シールはオムニシールであることを特徴とする。
カーボンシールは変形しやすく、また自緊式シールは液体の圧力に追従してシール機能を発揮することができるので、これらのシールは十分なシール機能を発揮することができる。したがって、ボルトを締め付ける力は小さな力で済むため、ケーシング組立体に小さなボルトを使用することができ、ボルト穴も小さくできる。結果として、ポンプ全体のサイズを小さくすることができ、さらにはポンプの重量を低減することができる。さらに、カーボンシールまたは自緊式シールからなる複数のシール部材を設けた場合でも、十分なシール機能を発揮することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1乃至図23において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る多段ポンプを示す断面図である。図1に示すように、多段ポンプは、軸1に固定された複数の羽根車2を備えている。羽根車2を取り囲むように複数の中胴3A〜3H(以下、中胴3A〜3Hを総称して中胴3と呼ぶことがある)が配置されている。最終段の中胴3Hに隣接してディフューザーリング12が配置されている。各中胴3の内部にはガイドベーン5が配置されており、各段の羽根車2で昇圧された液体を次の段の羽根車2に導くようになっている。中胴3は、軸方向(軸1の延びる方向)に沿って重ね合わされており、これら中胴3は複数の通しボルト50により互いに固定されている。さらに、これら中胴3を囲むように外胴8が配置されている。外胴8には液体の吸込口9および吐出口10が設けられている。これら中胴3および外胴8により、二重ケーシング構造が構成されている。
軸1の端部は図示しない駆動機(例えばモータ)に連結され、この駆動機により羽根車2が回転するようになっている。羽根車2が回転すると、吸込口9から液体が吸い込まれて羽根車2に導かれ、各羽根車2によって順次昇圧される。中胴3と外胴8との間の空間は昇圧された液体で満たされ、吐出口10から液体が排出される。中胴3は、昇圧される途中の液体と昇圧された液体とを仕切る機能を有し、外胴8は、昇圧された液体の外部への漏洩を防止する機能を有する。
各中胴3とガイドベーン5との間には位置決めピン7が装着されており、この位置決めピン7により中胴3とガイドベーン5との相対位置が固定されている。外胴8の吸込側には、外胴8の吸込側開口を閉じる吸込側フランジ80が設けられている。外胴8の吐出側には、外胴8の吐出側開口を閉じるカバーフランジ30が設けられている。外胴8の吐出側端面には締結具としてのボルト35が係合するボルト孔36が形成され、カバーフランジ30にはボルト孔36と一直線に並ぶ通孔37が形成されている。ボルト35は、通孔37を通じてボルト孔36に挿入され、ボルト35を締め付けることによってカバーフランジ30が外胴8に固定される。図1では1つのボルト35のみが示されているが、複数のボルト35、複数の通孔37、および複数のボルト孔36が軸1の周りに設けられている。
外胴8の吸込側端面には締結具としてのボルト55が係合するボルト孔56が形成され、吸込側フランジ80にはボルト孔56と一直線に並ぶ通孔57が形成されている。ボルト55は通孔57を通じてボルト孔56に挿入され、ボルト55を締め付けることによって吸込側フランジ80が外胴8に固定される。図1では1つのボルト55のみが示されているが、複数のボルト55、複数の通孔57、および複数のボルト孔56が軸1の周りに設けられている。本実施形態では、中胴3、外胴8、ディフューザーリング12、カバーフランジ30、吸込側フランジ80によってケーシング組立体が構成されている。
中胴3と外胴8との間には、中胴3と外胴8との間の隙間を封止するための第1シール部材40および第2シール部材41が配置されており、外胴8とカバーフランジ30との間には、外胴8とカバーフランジ30との間の隙間を封止するための第3シール部材42が配置されている。シール部材40,41,42は環状であり、軸1と同心状に配置されている。ボルト35を締め付けると、ボルト35の締結力がシール部材40,41,42に作用し、シール部材40,41,42が弾性変形する。その結果、中胴3と外胴8との間の隙間、および外胴8とカバーフランジ30との間の隙間がこれらシール部材40,41,42によって封止される。
図2は第1シール部材40、中胴3、および外胴8を示す拡大断面図である。図2に示すように、第1シール部材40は、一段目の中胴3Aと外胴8との間に配置されている。中胴3Aの外周面には環状段部45が設けられており、外胴8には環状段部51が設けられている。第1シール部材40は、環状段部45と環状段部51との間に配置されている。ボルト35を締め付けると、第1シール部材40は中胴3Aによって外胴8に押し付けられ、中胴3Aと外胴8との間の隙間を封止する。
図3は第2シール部材41、中胴3、および外胴8を示す拡大断面図である。図3に示すように、第2シール部材41は、四段目の中胴3Dと外胴8との間に配置されている。中胴3Dの外周面には環状段部46が設けられており、外胴8には環状段部52が設けられている。第2シール部材41は、環状段部46と環状段部52との間に配置されている。ボルト35を締め付けると、第2シール部材41は中胴3Dによって外胴8に押し付けられ、中胴3Dと外胴8との間の隙間を封止する。
図4は第3シール部材42、外胴8、およびカバーフランジ30を示す拡大断面図である。図4に示すように、第3シール部材42は、外胴8とカバーフランジ30との間に配置されている。カバーフランジ30には環状段部47が設けられている。外胴8には環状段部48が設けられている。第3シール部材42は、環状段部47と環状段部48との間に配置されている。ボルト35を締め付けると、第3シール部材42はカバーフランジ30によって外胴8に押し付けられ、カバーフランジ30と外胴8との間の隙間を封止する。
本実施形態では、シール部材40,41,42は、カーボンから形成された、またはカーボンを含有した材料から形成されたカーボンシールである。好ましくは、シール部材40,41,42は、グラファイト(黒鉛)から形成され、またはグラファイトを含有した材料から形成されている。さらに好ましくは、シール部材40,41,42は、膨張黒鉛から形成され、または膨張黒鉛を含有した材料から形成されている。
カーボンは有機化合物やグラファイト(SP2)やダイヤモンド(SP3)などの結晶構造を含む混合物である。特に、カーボンがグラファイトの結晶構造(すなわち、原子が横方向に結合しているシート構造(グラフェン)が積層した結晶構造)を多く含むと、その結晶構造の特徴から、カーボンはシート面方向の力に対して柔軟になる。したがって、シール部材40,41,42に加わる押圧力が小さくても、これらシール部材40,41,42は容易に弾性変形する。
膨張黒鉛から形成された、または膨張黒鉛を含有した材料から形成されたシール部材40,41,42は優れた耐熱性を有しているため、ポンプの使用温度の上限を上げることができる。例えば、シール部材40,41,42が膨張黒鉛を含有した材料(高分子材料)から形成されている場合、シール部材40,41,42は約450℃までの温度に耐えることができる。高分子材料として、例えば、ポリウレタン、ゴムが挙げられる。シール部材40,41,42が膨張黒鉛のみから形成されている場合、シール部材40,41,42は約3000℃までの温度に耐えることができる。したがって、多段ポンプを高温環境で使用することができる。
上述したように、カーボンシールからなるシール部材40,41,42は柔軟であるため、シール部材40,41,42に加わる力が比較的小さくても、容易に弾性変形し、外胴8と中胴3との間の隙間および外胴8とカバーフランジ30との間の隙間を十分に封止することができる。したがって、径がより小さく、より短いボルト35を使用することが可能となる。さらに、外胴8およびカバーフランジ30に形成されたボルト孔36および通孔37を小さくすることができる。
このように、本実施形態によれば、径が小さく、より短いボルト35を使用することができるので、外胴8およびカバーフランジ30の外径を小さくすることができ、しかもカバーフランジ30を薄くすることができる。したがって、多段ポンプ全体のサイズを小さくすることができ、多段ポンプの重量を低減することができる。
一般に、ボルト35の必要締結力は以下の式で表すことができる。
必要締結力=カバーフランジ30にかかる液体の圧力+シール部材40,41,42を 弾性変形させるのに必要な力
カーボンシールからなるシール部材40,41,42を用いることで、上記式の第2項に示される「シール部材40,41,42を弾性変形させるのに必要な力」を小さくすることができる。したがって、サイズのより小さなボルト35を使用することができる。
必要締結力=カバーフランジ30にかかる液体の圧力+シール部材40,41,42を 弾性変形させるのに必要な力
カーボンシールからなるシール部材40,41,42を用いることで、上記式の第2項に示される「シール部材40,41,42を弾性変形させるのに必要な力」を小さくすることができる。したがって、サイズのより小さなボルト35を使用することができる。
図1に示すように、吸込側フランジ80と外胴8との間にはカーボンシールである第4シール部材43が配置されている。図5は第4シール部材43、吸込側フランジ80、および外胴8を示す拡大断面図である。図5に示すように、吸込側フランジ80と外胴8との間には第4シール部材43が配置されている。第4シール部材43は環状であり、軸1と同心状に配置されている。第4シール部材43はシール部材40,41,42と同じ材料から形成されている。外胴8の吸込側端面には環状段部44が設けられている。第4シール部材43は吸込側フランジ80と環状段部44との間に配置されている。ボルト55(図1参照)を締め付けると、第4シール部材43は吸込側フランジ80によって外胴8に押し付けられ、吸込側フランジ80と外胴8との間の隙間を封止する。
本実施形態によれば、多段ポンプの重量を従来の多段ポンプと比較して大幅に削減することができる。加えて、多段ポンプの製造コストおよび製造時間を低減することができ、さらには多段ポンプの納期を短縮することができる。本実施形態によれば、多段ポンプの製造コストを大きく削減することができる。
さらに、本実施形態によれば、多段ポンプの搬送および設置するのに必要な輸送装置、組み込み時のクレーン、治具設備に至るまでの作業時間、使用エネルギーの低減を実現することができる。すなわち、製品ライフサイクルにおいて、二酸化炭素(CO2)を削減することができるので、環境に対する負荷を低減することができる。
さらに、本実施形態によれば、カーボンシールからなるシール部材40,41,42は、ボルト35の比較的小さな締結力を受けて容易に変形できるので、それぞれのシール部材40,41,42は十分なシール機能を発揮することができる。シール部材43もボルト55の比較的小さな締結力を受けて容易に変形できるので、十分なシール機能を発揮することができる。
カーボンシールからなるシール部材40,41,42,43に代えて、液体の圧力を受けてシール機能を発揮する自緊式シールを用いてもよい。図6は自緊式シールの構造を説明するための模式断面図である。図6に示すように、自緊式シール60は、U字形状の断面を有するカバーリング61と、カバーリング61内に収容されるスプリングリング62とを備えている。自緊式シール60は環状である。自緊式シール60は、カバーリング61の開口部が高圧側を向いた状態で配置される。自緊式シール60の外周面および内周面は部材65,66の面にそれぞれ接触している。なお、部材65,66は自緊式シール60の機能を説明するための部材である。
カバーリング61は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から構成される樹脂カバーであり、スプリングリング62は金属から構成される。ポリテトラフルオロエチレンから構成されたカバーリング61は優れた耐熱性を有しており、例えば、約300℃までの温度に耐えることができる。自緊式シール60の代表例として、オムニシールが挙げられる。
流体がカバーリング61の内部に流入すると、流体の圧力(矢印Aで示す)によってカバーリング61の外周面および内周面が部材65,66にそれぞれ押し付けられ(矢印Bで示す)、これにより部材65,66の間の隙間が自緊式シール60によって封止される。流体の圧力が高いほど、カバーリング61は部材65,66に強く押し付けられ、自緊式シール60はより強力なシール機能を発揮する。このように、自緊式シール60は、流体の圧力を受けることによってシール機能を発揮することができるように構成されている。スプリングリング62は、流体の圧力が加わっていないときのカバーリング61の形状を保持するために設けられる。
図7乃至図10は自緊式シールであるオムニシールからなるシール部材70,71,72,73を示す図である。図7に示すように、第1シール部材70は、その開口部が高圧側を向いた状態で、中胴3Aの環状段部45と外胴8の環状段部51とで形成された環状空間内に配置されている。第1シール部材70の外周面は外胴8の内周面に接触し、第1シール部材70の内周面は中胴3Aの外周面に接触している。高圧の液体が第1シール部材70内に流入すると、液体の圧力が第1シール部材70の外周面および内周面を外胴8および中胴3Aにそれぞれ押し付ける。このようにして、第1シール部材70は中胴3Aと外胴8との間の隙間を封止する。
図8に示すように、第2シール部材71は、その開口部が高圧側を向いた状態で、中胴3Dの環状段部46と外胴8の環状段部52とで形成された環状空間内に配置されている。第2シール部材71の外周面は外胴8の内周面に接触し、第2シール部材71の内周面は中胴3Dの外周面に接触している。高圧の液体が第2シール部材71内に流入すると、液体の圧力が第2シール部材71の外周面および内周面を外胴8および中胴3Dにそれぞれ押し付ける。このようにして、第2シール部材71は中胴3Dと外胴8との間の隙間を封止する。
図9に示すように、第3シール部材72は、その開口部が高圧側を向いた状態で、外胴8の環状段部48とカバーフランジ30の環状段部47とで形成された環状空間内に配置されている。第3シール部材72の外周面は外胴8の内周面に接触し、第3シール部材72の内周面はカバーフランジ30の外周面に接触している。高圧の液体が第3シール部材72内に流入すると、液体の圧力が第3シール部材72の外周面および内周面を外胴8およびカバーフランジ30にそれぞれ押し付ける。このようにして、第3シール部材72はカバーフランジ30と外胴8との間の隙間を封止する。
図10に示すように、第4シール部材73は、その開口部が高圧側を向いた状態で、外胴8の環状段部44と吸込側フランジ80の外周面とで形成された環状空間内に配置されている。第4シール部材73の外周面は外胴8の内周面に接触し、第4シール部材73の内周面は吸込側フランジ80の外周面に接触している。液体が第4シール部材73内に流入すると、液体の圧力が第4シール部材73の外周面および内周面を外胴8および吸込側フランジ80にそれぞれ押し付ける。このようにして、第4シール部材73は外胴8と吸込側フランジ80との間の隙間を封止する。
自緊式シールであるオムニシールからなるシール部材70,71,72,73を用いることで、羽根車2で昇圧された液体の圧力を余すことなく利用することができる。さらに、ボルト35のサイズを小さくすることができるので、外胴8およびカバーフランジ30のサイズを小さくすることができる。同様に、ボルト55のサイズを小さくすることができるので、外胴8および吸込側フランジ80のサイズを小さくすることができる。結果として、多段ポンプのサイズを小さくし、かつ多段ポンプの重量を低減することができる。
シール部材40,41,42,43およびシール部材70,71,72,73を組み合わせて使用してもよい。つまり、中胴3Aと外胴8との間にシール部材40またはシール部材70を配置し、中胴3Dと外胴8との間にシール部材41またはシール部材71を配置し、外胴8とカバーフランジ30との間にシール部材42またはシール部材72を配置してもよい。外胴8と吸込側フランジ80との間にシール部材43またはシール部材73を配置してもよい。
図11乃至図13は本実施形態に係る多段ポンプを組み立てる様子を示す模式図である。図11乃至図13では、多段ポンプは模式的に描かれている。図11に示すように、軸1、羽根車2、および中胴3を予め組み立て、中胴3にシール部材70,71を取り付ける。そして、この組立体を外胴8の吐出側開口から外胴8内に挿入する。次に、図12に示すように、シール部材72が外周面に取り付けられたカバーフランジ30によって、外胴8の吐出側開口を閉じる。カバーフランジ30および外胴8にボルト35を挿入し、ボルト35を締め付けて、カバーフランジ30を外胴8に固定する。
その後、図13に示すように、外胴8の吸込側開口をシール部材73が外周面に取り付けられた吸込側フランジ80によって閉じる。ボルト55によって吸込側フランジ80を外胴8に締結する。このようにして、多段ポンプが組み立てられる。図11乃至図13では、オムニシールからなるシール部材70,71,72,73が使用されているが、カーボンシールからなるシール部材40,41,42,43を使用した場合でも同様の工程で多段ポンプを組み立てることができる。
図14(a)は、中胴3Aの外周面と外胴8の内周面とから構成される嵌め合い部82を備えた実施形態を示す拡大図である。図14(a)に示すように、嵌め合い部82は、中胴3Aの外周面の一部と外胴8の内周面の一部とから構成されており、この嵌め合い部82はシール部材70の低圧側(吸込側)に位置している。中胴3Aを外胴8に挿入するときに、嵌め合い部82において中胴3Aは外胴8の内周面に案内され、これによって中胴3Aの芯出しが達成される。
嵌め合い部82の吸込側(低圧側)において、中胴3Aの外周面の一部はテーパー面85から構成されている。このテーパー面85では、中胴3Aの外径が吸込側(低圧側)に向かって徐々に小さくなっている。シール部材70を、中胴3Aの外周面に取り付けるとき、テーパー面85はシール部材70を傷付けずに該シール部材70を中胴3Aの環状段部45に向かって案内することができる。
図14(b)は中胴3Dの外周面と外胴8の内周面とから構成される嵌め合い部83を備えた実施形態を示す拡大図である。図14(b)に示すように、嵌め合い部83は、中胴3Dの外周面の一部と外胴8の内周面の一部とから構成されており、シール部材71の低圧側(吸込側)に位置している。中胴3Dを外胴8に挿入するときに、嵌め合い部83において中胴3Dは外胴8の内周面に案内され、これによって中胴3Dの芯出しが達成される。
嵌め合い部83の吸込側(低圧側)において、中胴3Dの外周面の一部はテーパー面86から構成されている。このテーパー面86では、中胴3Dの外径が吸込側(低圧側)に向かって徐々に小さくなっている。シール部材71を、中胴3Dの外周面に取り付けるとき、テーパー面86はシール部材71を傷付けずに該シール部材71を中胴3Dの環状段部46に向かって案内することができる。
嵌め合い部82,83として、「すきまばめ」または「中間ばめ」を採用することができる。「すきまばめ」とは、外胴8の内周面と中胴3の外周面との間に隙間が形成される嵌め合いである。「中間ばめ」とは、外胴8の内周面と中胴3の外周面との間に隙間または締め代のどちらかが形成される嵌め合いである。締め代とは、中胴3の外径が外胴8の内径よりも僅かに大きいことを意味する。
図15は、中胴3が外胴8に挿入される工程を示す模式断面図である。図15に示すように、シール部材70,71が中胴3に装着された状態で、中胴3は、嵌め合い部82,83に案内されながら、外胴8に挿入される。嵌め合い部82,83において、中胴3が外胴8に嵌合されると、軸1の軸心は外胴8の中心線に一致する。
このように、嵌め合い部82,83によって中胴3が芯出しされた状態で中胴3が外胴8に挿入されるので、シール部材70,71には大きなせん断力が生じない。したがって、シール部材70,71を破壊することなく、中胴3を外胴8に組み込むことができる。さらに、本実施形態によれば、中胴3を軸1の軸方向から外胴8に挿入すればよいので、中胴3を外胴8に簡単に組み込むことができる。
図16は、嵌め合いによって外胴8に挿入されるカバーフランジ30を示す模式断面図である。図16に示すように、カバーフランジ30の外周面と外胴8の内周面とから嵌め合い部94が構成される。シール部材72が予め装着されたカバーフランジ30を外胴8に挿入するときに、嵌め合い部94においてカバーフランジ30は外胴8の内周面に案内され、これによってカバーフランジ30の芯出しが達成される。このように、嵌め合い部94によってカバーフランジ30が芯出しされた状態でカバーフランジ30が外胴8に挿入されるので、シール部材72には大きなせん断力が生じない。
図17は、シール部材70,71の吐出側(高圧側)に嵌め合い部90が形成された実施形態を示す模式図である。図17に示すように、シール部材70,71が中胴3に装着された状態で、中胴3は、嵌め合い部90に案内されながら、外胴8に挿入される。中胴3が外胴8に嵌合されると、軸1の軸心は外胴8の中心線に一致する。
中胴3の外周面に形成されている環状段部の数は、上述した実施形態に限定されない。また、上述した実施形態では、中胴3の外径が吐出側に向かって徐々に大きくなるように、複数の環状段部が中胴3の外周面に形成されているが、中胴3の外径が吸込側に向かって徐々に大きくなるように、複数の環状段部が中胴3の外周面に形成されてもよい。さらに、中胴3に環状段部を設ける代わりに、中胴3の外周面をテーパー形状としてもよい。図示しないが、吸込側フランジ80の外周面と外胴8の内周面とから嵌め合い部を構成してもよい。
図18は、さらに他の実施形態に係る多段ポンプの一部を示す模式断面図である。軸1、羽根車2、ガイドベーン5の構成は、上述した構成と同じであるので、その重複する説明を省略する。
本実施形態では、中胴3A〜3Dを締結するための通しボルトは設けられておらず、代わりに中胴カバー20が設けられている。この中胴カバー20は、第1の固定機構23および第2の固定機構31によって中胴3A〜3Dに固定されている。本実施形態では、中胴3、外胴8、中胴カバー20、第1の固定機構23、および第2の固定機構31によってケーシング組立体が構成される。中胴カバー20は円筒形状を有しており、中胴3A〜3Dは中胴カバー20に収容されている。中胴3A〜3Dおよび中胴カバー20を囲むように外胴8が設けられている。図示しないが、外胴8とカバーフランジ30との間にはシール部材42またはシール部材72が配置されており、外胴8と吸込側フランジ80との間にはシール部材43またはシール部材73が配置されている。
図19は、中胴カバー20の組み立てを説明するための模式図であり、図20(a)は中胴カバー20をその軸方向から見た図であり、図20(b)は中胴カバー20の断面図である。1段目の中胴3Aの外周面には、第1のねじ24が螺合される複数の第1のねじ穴26が形成されている。中胴カバー20の周壁には、第1のねじ24を通すための複数の通孔25が形成されている。中胴カバー20には、その周壁から半径方向内側に延びるフランジ部21が形成されており、これらフランジ部21には複数の第2のねじ穴33が形成されている。複数の通孔25は中胴カバー20の一方の端部に位置しており、フランジ部21および複数の第2のねじ穴33は中胴カバー20の他方の端部に位置している。
図19に示すように、軸1に沿って積み重ねられた中胴3A〜3Dには、円筒状の中胴カバー20が被せられる。この状態で、第1のねじ24を通孔25を通じて第1のねじ穴26に挿入し、第1のねじ24の頭部が通孔25内に位置するまで第1のねじ24を第1のねじ穴26に螺合する。これにより、中胴カバー20と一段目の中胴3Aとの相対位置が固定される。このように、第1のねじ24、第1のねじ穴26、および通孔25は、中胴カバー20と中胴3Aの相対位置を固定するための第1の固定機構23を構成する。
さらに、ディフューザーリング12を最終段の中胴3Dの側面に取り付け、この状態で、第2のねじ32をディフューザーリング12の通孔12aを通じて第2のねじ穴33に挿入し、これら第2のねじ32を締め付けることにより、ディフューザーリング12で最終段の中胴3Dを軸方向に押し付ける。これにより、中胴3A〜3Dは互いに締め付けられる。第2のねじ32、ディフューザーリング12の通孔12a、および第2のねじ穴33は軸1の軸方向に延びている。したがって、第2のねじ32を締め付けることによって、ディフューザーリング12は押し付け部材として最終段の中胴3Dを一段目の中胴3Aに向かって押し付け、中胴3A〜3Dは互いに締め付けられる。すなわち、一段目の中胴3Aとディフューザーリング12との間に他の中胴3B,3C,3Dが挟まれる。このように、第2のねじ32、ディフューザーリング12、および第2のねじ穴33は、中胴3A〜3Dの相対位置を固定するための第2の固定機構31を構成する。
図18に示すように、一段目の中胴3Aの吸込側端面と外胴8との間には第1シール部材75が配置されている。第1シール部材75は上述したカーボンシールである。中胴3Aの形状および外胴8の形状によっては、上述した自緊式シールを中胴3Aと外胴8との間に配置してもよい。さらに、外胴8と中胴カバー20との間には第2シール部材76が配置されている。図21は、図18に示す第2シール部材76を示す拡大断面図である。図21に示すように、シール部材76は上述した自緊式シールとしてのオムニシールである。第2シール部材76は、その開口部が高圧側を向いて配置されている。第2シール部材76の外周面は外胴8の内周面に接触し、第2シール部材76の内周面は中胴カバー20の外周面に接触している。高圧の液体が第2シール部材76内に流入すると、液体の圧力が第2シール部材76の外周面および内周面を外胴8および中胴カバー20にそれぞれ押し付ける。このようにして、第2シール部材76は中胴カバー20と外胴8との間の隙間を封止する。
図18に示す例では、第1シール部材75および第2シール部材76が配置されているが、第1シール部材75または第2シール部材76のいずれか一方のみを配置してもよい。
中胴カバー20に、シール部材を配置するための環状段部を設けてもよい。この場合、中胴カバー20の外径が吐出側に向かって徐々に大きくなるように、複数の環状段部が中胴カバー20の外周面に形成されてもよいし、または中胴カバー20の外径が吸込側に向かって徐々に大きくなるように、複数の環状段部が中胴カバー20の外周面に形成されてもよい。さらに、中胴カバー20に環状段部を設ける代わりに、中胴カバー20の外周面をテーパー形状としてもよい。
図22は環状段部が設けられた中胴カバー20を示す模式断面図である。図23はテーパー状の中胴カバー20を示す模式断面図である。図22および図23に示す例では、カーボンシールであるシール部材40,41は外胴8と中胴カバー20との間に配置されている。さらに、カーボンシールであるシール部材42は外胴8とカバーフランジ30との間に配置され、カーボンシールであるシール部材43は外胴8と吸込側フランジ80との間に配置されている。図22に示すように、シール部材40,41は中胴カバー20の環状段部と外胴8の環状段部との間に配置されている。
図23に示す例では、中胴カバー20の外径が吸込側(低圧側)に向かって徐々に小さくなるように、中胴カバー20の外周面はテーパー形状を有している。しかしながら、中胴カバー20の外径が吐出側(高圧側)に向かって徐々に小さくなるように、中胴カバー20の外周面をテーパー形状としてもよい。図23に示すように、シール部材40,41は外胴8の内周面と中胴カバー20の外周面との間に挟まれて弾性変形し、中胴カバー20と外胴8との間の隙間がシール部材40,41によって封止される。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 軸
2 羽根車
3A〜3H 中胴
5 ガイドベーン
7 位置決めピン
8 外胴
9 吸込口
10 吐出口
12 ディフューザーリング
20 中胴カバー
21 フランジ部
23 第1固定機構
24 第1のねじ
25 通孔
26 第1のねじ穴
30 カバーフランジ
31 第2固定機構
32 第2のねじ
33 第2のねじ穴
35 ボルト
36 ボルト孔
37 通孔
40,41,42,43 シール部材
44,45,46,48,51,52 環状段部
50 通しボルト
55 ボルト
56 ボルト孔
57 通孔
60 自緊式シール
61 カバーリング
62 スプリングリング
65,66 部材
70,71,72,73,75,76 シール部材
80 吸込側フランジ
82,83,90,94 嵌め合い部
85,86 テーパー面
2 羽根車
3A〜3H 中胴
5 ガイドベーン
7 位置決めピン
8 外胴
9 吸込口
10 吐出口
12 ディフューザーリング
20 中胴カバー
21 フランジ部
23 第1固定機構
24 第1のねじ
25 通孔
26 第1のねじ穴
30 カバーフランジ
31 第2固定機構
32 第2のねじ
33 第2のねじ穴
35 ボルト
36 ボルト孔
37 通孔
40,41,42,43 シール部材
44,45,46,48,51,52 環状段部
50 通しボルト
55 ボルト
56 ボルト孔
57 通孔
60 自緊式シール
61 カバーリング
62 スプリングリング
65,66 部材
70,71,72,73,75,76 シール部材
80 吸込側フランジ
82,83,90,94 嵌め合い部
85,86 テーパー面
Claims (15)
- 複数段の羽根車と、
前記複数段の羽根車を収容するケーシング組立体と、
前記ケーシング組立体を構成する複数の構成部材の間の隙間を封止する複数のシール部材とを備え、
前記複数のシール部材のうちの少なくとも1つは、カーボンから形成された、またはカーボンを含有した材料から形成されたカーボンシールであることを特徴とする多段ポンプ。 - 前記ケーシング組立体は、前記複数段の羽根車を収容する中胴と、前記中胴を収容する外胴と、前記外胴の吐出側開口を閉じるカバーフランジとを含み、
前記カーボンシールは、前記外胴と前記カバーフランジとの間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の多段ポンプ。 - 前記カーボンシールは、さらに前記中胴と前記外胴との間にも配置されていることを特徴とする請求項2に記載の多段ポンプ。
- 前記ケーシング組立体は、前記外胴の吸込側開口を閉じる吸込側フランジをさらに含み、
前記カーボンシールは、さらに前記外胴と前記吸込側フランジとの間にも配置されていることを特徴とする請求項2または3に記載の多段ポンプ。 - 前記ケーシング組立体は、前記中胴を収容する中胴カバーをさらに含み、
前記外胴は前記中胴および前記中胴カバーを収容するように構成され、
前記カーボンシールは、さらに前記中胴カバーと前記外胴との間にも配置されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の多段ポンプ。 - 前記カーボンシールは膨張黒鉛から形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の多段ポンプ。
- 前記中胴および前記外胴はそれぞれ複数の環状段部を有しており、
前記カーボンシールは、前記中胴の環状段部と前記外胴の環状段部との間に配置されていることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載の多段ポンプ。 - 前記外胴および前記中胴カバーは環状段部を有しており、
前記カーボンシールは、前記中胴カバーの環状段部と前記外胴の環状段部との間に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の多段ポンプ。 - 複数段の羽根車と、
前記複数段の羽根車を収容するケーシング組立体と、
前記ケーシング組立体を構成する複数の構成部材の間の隙間を封止する複数のシール部材とを備え、
前記複数のシール部材のうちの少なくとも1つは、液体の圧力を受けたときにシール機能を発揮することができる自緊式シールであることを特徴とする多段ポンプ。 - 前記ケーシング組立体は、前記複数段の羽根車を収容する中胴と、前記中胴を収容する外胴と、前記外胴の吐出側開口を閉じるカバーフランジとを含み、
前記自緊式シールは、前記外胴と前記カバーフランジとの間に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の多段ポンプ。 - 前記自緊式シールは、さらに前記中胴と前記外胴との間にも配置されていることを特徴とする請求項10に記載の多段ポンプ。
- 前記ケーシング組立体は、前記外胴の吸込側開口を閉じる吸込側フランジをさらに含み、
前記自緊式シールは、さらに前記外胴と前記吸込側フランジとの間にも配置されていることを特徴とする請求項10または11に記載の多段ポンプ。 - 前記ケーシング組立体は、前記中胴を収容する中胴カバーをさらに含み、
前記外胴は前記中胴および前記中胴カバーを収容するように構成され、
前記自緊式シールは、さらに前記中胴カバーと前記外胴との間にも配置されていることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載の多段ポンプ。 - 前記中胴の外周面と前記外胴の内周面とにより嵌め合い部が構成され、
前記中胴は前記外胴の内周面により芯出しされていることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載の多段ポンプ。 - 前記自緊式シールはオムニシールであることを特徴とする請求項9乃至14のいずれか一項に記載の多段ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015215188A JP2017082747A (ja) | 2015-10-30 | 2015-10-30 | 多段ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015215188A JP2017082747A (ja) | 2015-10-30 | 2015-10-30 | 多段ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017082747A true JP2017082747A (ja) | 2017-05-18 |
Family
ID=58710495
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2015215188A Pending JP2017082747A (ja) | 2015-10-30 | 2015-10-30 | 多段ポンプ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2017082747A (ja) |
-
2015
- 2015-10-30 JP JP2015215188A patent/JP2017082747A/ja active Pending
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