JP6919899B2 - 積層体とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層体とその製造方法に関する。
積層体を製造する技術の一つとして、超微粒子材料を搬送ガスと混合して、ノズルより基板上に吹き付け、膜を形成する超微粒子膜成膜法(AD法)が知られている(特許文献1)。
この成膜手法においては、ノズルから噴射される微粒子のサイズと量を完全に均一かつ一定にすることが困難であるため、局所的に、形成される膜の厚さや表面粗さに不均一性が生じることがある。また、この成膜手法では、ノズルから噴射される微粒子が、高温での溶融状態を経由せず、常温での衝撃固化現象によって膜を形成する。したがって、マイクロメータースケールで観察される膜表面は、衝撃粉砕・固化されたナノ〜マイクロメーターサイズの一次粒子の集合組織からなり、同スケールでの凹凸が不可避的に発生する。この凹凸は光散乱の原因となり、光透過率のヘイズ率の低下を招くため、光学薄膜に応用する場合に課題となる。
また、AD法で形成された膜を絶縁膜として利用する場合、膜に存在するオープンポア、凹部は、膜表面から基材界面への導通の起点となりうるため除去することが望ましい。したがって、高い絶縁性を発現するために、オープンポア、凹部の存在しない緻密膜の形成技術の確立、もしくはオープンポア、凹部を充填し緻密膜を形成する技術の確立が望まれている。例えば、特許文献2では、ガラス繊維含有樹脂基板上にゾルゲル膜を形成し、表面平坦性を高めて(実施例では樹脂表面Ra〜90nm、ゾルゲル表面Ra〜15−20nm)、水蒸気透過率(WVTR)を低減する技術が開示されているが、本発明とは、基板および膜の材料、並びに緻密膜が形成される機構が異なる。
国際公開第2002/036855号 特開2009−244755号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、表面の凹凸が少なく、緻密膜化された膜を備えた積層体と、その製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用している。
(1)本発明の一態様に係る積層体は、基板と、基板の一方の主面に形成され、前記基板と反対側に非平坦部分としての凹部を有し、セラミックスの材料からなる第一層と、少なくとも前記凹部が充填されるように前記第一層上に形成された、非結晶性あるいは微結晶性の材料からなる第二層と、を備えている。
(2)前記(1)に記載の積層体において、前記凹部の深さが5μm未満であることが好ましい。
(3)前記(1)または(2)のいずれかに記載の積層体において、前記非結晶性あるいは微結晶性の材料が、無機のセラミックスの材料からなることが好ましい。
(4)本発明の一態様に係る積層体の製造方法は、前記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の積層体の製造方法であって、AD法を用いて、基板の一方の主面に、前記基板と反対側に深さが5μm未満の凹部を有し、セラミックスの材料からなる第一層を形成する工程と、MOD法を用いて、少なくとも前記凹部が充填されるように、前記第一層上に非結晶性あるいは微結晶性の材料からなる第二層を形成する工程と、を有する。
(5)前記(4)に記載の積層体の製造方法において、前記第二層を形成する工程において、金属有機化合物を熱分解または光分解することが好ましい。
本発明の積層体では、AD法で形成されたセラミックス膜(第一層)の表面におけるマイクロメータースケールの凹部に、MOD法で形成された非結晶性あるいは微結晶性の材料が充填されている。そのため、本発明の積層体は、最表面におけるマイクロメータースケールの凹凸が少なく、かつ高い光透過率と低いヘイズ値を有しており、透明膜への応用が期待できる。また、本発明の積層体は、セラミックス膜が、表面の凹部を充填されることによって緻密膜化されるため、耐電圧が向上しており、絶縁膜への応用が期待できる。
(a)〜(c)本発明の一実施形態に係る積層体の製造過程における被処理体の断面図である。 (a)、(b)比較例の積層体の製造過程における被処理体の断面図である。 (a)、(b)実施例1における積層体表面、第一層表面のSEM画像である。 実施例5における積層体断面のSEM画像である。 (a)実施例5における積層体断面のTEM画像である。(b)、(c)(a)のTEM画像から得られた元素マッピング画像である。
以下、本発明を適用した実施形態に係る積層体とその製造方法について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
図1(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る積層体100の製造過程における、被処理体の断面図である。積層体100の製造方法について、図1(a)〜(c)を用いて説明する。
(第1工程)
まず、下地の基板101を準備し、基板の一方の主面101aに、エアロゾルデポジション法(以下ではAD法と呼ぶ)を用いて、セラミックスの材料からなる第一層(AD膜)102を形成(コーティング)する(図1(a))。基板101としては、ガラス、銅等の金属からなるものが用いられる。形成された第一層102は、基板101と反対側の表面に、非平坦部分としての凹部、具体的には、マイクロメータースケール(5μm未満)の凹部(オープンポア)102Aを有している。
(第2工程)
次に、第一層102上に、メタルオーガニックデポジション法(以下ではMOD法と呼ぶ)を用いて、第二層103を形成する。
具体的には、金属有機化合物を含む第二層103の原料溶液(MOD原料溶液)を、第一層102上に塗布し、この原料溶液を乾燥させて、第二層103の前駆体となる膜(MOD前駆体塗膜)103Aを形成する(図1(b))。MOD前駆体塗膜103Aは、重力と溶液の表面張力によって、第一層102の凹凸構造の影響を受けることなく、平坦化した形状となる。原料溶液中の金属有機化合物の濃度は、0.1〜1.5mol/l程度とすることが好ましい。乾燥温度は、100〜150℃程度とすることが好ましい。また、第二層(MOD膜)103の厚膜化と、マイクロ〜サブミリメータースケールの凹部の充填を目的に、原料溶液中にセラミックス微粒子粉末を添加した懸濁溶液を、原料溶液として用いることもできる。
続いて、前駆体塗膜103Aに対し、膜表側から光照射もしくは放射熱・対流熱の照射を行う。これにより、前駆体塗膜103Aに含まれる金属有機化合物の分解が促され、膜表面に酸化物が生成される。その結果として、表面の凹凸が減少し、平坦性をさらに高めることができる。
第一層102上にMOD原料溶液を塗布した場合、第一層102の表面に存在するオープンポアを含む凹部を充填する塗膜が形成され、最終的にオープンポアが充填されたセラミックス緻密膜が形成される。
MOD原料溶液の塗膜を薄く形成した場合、あるいはMOD原料溶液の表面張力が高い場合等には、MOD原料溶液の塗膜が第一層102の全面を覆うことはないが、塗膜は重力および表面張力の影響で、第一層(AD膜)102の凹部102Aを優先的に被覆する。したがって、MOD前駆体塗膜103Aは、第一層の凹部102Aに優先的に形成される。すなわち、オープンポアの充填とそれによる緻密膜化を目的として、MOD/AD積層体100を作製する場合には、MOD前駆体塗膜103Aを、第一層102の全面に被覆させる必要はない。
(第3工程)
次に、光照射もしくは放射熱・対流熱の照射を行った前駆体塗膜103Aに対し、焼成もしくは光照射を行う。この場合の処理温度は、280〜320℃の範囲とすることが好ましい。これにより、前駆体塗膜103A中の金属有機化合物が分解されて、無機セラミックスの膜が形成される。このとき、金属有機化合物中の有機基が分解除去されるため、膜の体積は減少し、非結晶性もしくは微結晶性の微粒子を経て無機セラミックスの膜が形成される。
MOD原料溶液を塗布する工程においては、上述のようにオープンポアの充填とそれによる緻密膜化が起こるが、AD膜表面に存在するオープンポアの形状およびサイズによっては、図1(b)に示すように、MOD原料溶液が完全にオープンポアを充填せず、空孔103Bが残存することが起こりうる。その場合であっても、焼成もしくは光照射によって膜の体積が減少し、非結晶性もしくは微結晶性の微粒子が一旦生成され、それらが残存する空孔を充填する。したがって、最終的に、図1(c)に示すような、オープンポアが充填された緻密膜を備えた積層体100が形成される。なお、上記第2工程、第3工程を複数回行い、第二層を多層構造としてもよい。
以上のように、本実施形態に係る積層体100では、AD法で形成されたセラミックス膜(第一層)102の表面におけるマイクロメータースケールの凹部102Aに、MOD法で形成された非結晶性あるいは微結晶性の材料が充填されている。そのため、本実施形態に係る積層体100は、最表面におけるマイクロメータースケールの凹凸が少なく、かつ高い光透過率と低いヘイズ値を有しており、透明膜への応用が期待できる。また、本実施形態に係る積層体100は、セラミックス膜102が、表面の凹部を充填されることによって緻密膜化されるため、耐電圧が向上しており、絶縁膜への応用が期待できる。
図2(1)、(2)は、比較例の積層体の製造過程における被処理体の断面図である。ここでは、上記実施形態と同様の手順により、基板201の一方の主面201aに第一層202を形成(図2(1))した後に、気相プロセスによって第二層を形成(図2(b))する場合について例示している。気相プロセスにおいては、第1層(AD膜)202の表面の各位置から、第2層203の成長がほぼ同じ成長速度で起こる。したがって、表面の平坦化、オープンポアを含む凹部202Aの充填による緻密膜化は起こりにくい。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(実施例1)
特許文献1に記載されている装置および条件(原料:酸化アルミニウム微粒子粉体、温度:室温)によるAD法を用いて、スライドガラス上に酸化アルミニウム膜(AD膜(第一層))を作製した。次に、MOD法を用いて、この酸化アルミニウム膜上に酸化アルミニウム積層膜(MOD膜(第二層))を作製した。
MOD膜の作製条件は、次のように設定した。
塗布溶液金属濃度:0.4mol/L
塗布方法:スピンコート(3000rpm、10s)
乾燥:ホットプレートを使用、120℃
焼成:電気炉を使用、窒素フロー中300℃
上記の塗布−乾燥−焼成工程のサイクルを1〜7回繰り返して、膜厚を最大0.3μmまで変化させ、MOD/AD積層体におけるMOD膜膜厚依存性を調べた。
スライドガラス上に作製された積層体、およびその下地となるAD膜を、高倍率SEMにて観察した。図3(a)、(b)は、それぞれ、積層体の表面、AD膜の表面のSEN画像である。AD膜の表面は、数十ナノメーターサイズの粒子の集合体で形成されており、それに起因するサブマイクロ〜マイクロメータースケールでの凹凸が観察された(図3(a))。一方、MOD/AD積層体表面は、より平坦な被膜で覆われていて、AD膜表面の粒子および粒子に起因する表面凹凸は観察されなかった(図3(b))。
次に、針式表面粗さ測定機で測定した積層体の表面粗さを測定した。AD膜の表面粗さ(Rz)が60nmであるのに対し、MOD/AD積層体表面の表面粗さは、MOD(1回成膜)/AD積層体、MOD(3回成膜)/AD積層体、MOD(7回成膜)/AD積層体それぞれについて、35nm、30nm、15nmであった。AD膜と比較してMOD/AD積層体表面粗さが小さくなっており、かつMOD膜の積層回数を、1回、3回、7回と増加させるにつれて、すなわち、MOD膜が厚くなるにつれて、表面粗さの低下する傾向が示された。
表1に、スライドガラス上に作製されたMOD/AD積層体ならびにAD膜単体の可視光(波長380nm、820nm)透過率の結果を、AD膜単体からの向上率の値で示す。
Figure 0006919899
MOD/AD積層体においては、AD単体と比較して透過率が向上し、かつMOD膜の積層回数を、1回、3回、7回と増加させるにつれて、すなわち、MOD膜が厚くなるにつれて、透過率が向上する傾向にあることが明らかとなった。
表2に、スライドガラス上に作製されたMOD/AD積層体、ならびにAD膜単体のヘイズ値の結果を示す。
Figure 0006919899
透過率の結果と同様に、MOD/AD積層体のヘイズ値は、AD膜単体と比べて著しく小さな値となった。
(実施例2)
AD法を用いて、銅板上に酸化アルミニウム膜(第一層)を形成し、次にMOD法を用いて、酸化アルミニウム積層膜(第二層)を形成してMOD/AD積層体を作製した。第一層、第二層の成膜条件は、実施例1と同様とした。銅板を用いて作製されたMOD/AD積層体、ならびにAD膜単体の耐電圧の測定を行った。測定の結果を表3に示す。
Figure 0006919899
MOD/AD積層体の耐電圧が、AD膜単体の耐電圧を2倍以上上回る値となった。
(実施例3)
特許文献1に記載されている条件により、AD法を用いて、スライドガラス上に酸化アルミニウム膜(AD膜(第一層))を作製した。次に、MOD法を用いて、この酸化アルミニウム膜上に酸化ケイ素膜(MOD膜(第二層))を作製し、MOD酸化ケイ素/AD酸化アルミニウム積層体を得た。
MOD膜の作製条件は、次のように設定した。
塗布溶液金属濃度:0.5mol/L
塗布方法:スピンコート(3000rpm、10s)
乾燥:ホットプレートを使用、120℃
焼成:電気炉を使用、窒素フロー中300℃
上記の塗布−乾燥−焼成工程のサイクルを1〜7回繰り返して膜厚を変化させ、MOD/AD積層体の形状、特性等のMOD膜膜厚依存性を調べた。
スライドガラス上に作製された積層体、およびその下地となるAD膜を、高倍率SEMにて観察したところ、MOD/AD積層体表面は、部分的には平坦な被膜で覆われていたが、表面の大部分は、下地AD膜表面と類似した表面形状が保持されていた。
次に、針式表面粗さ測定機を用いて積層体の表面粗さ(Rz)を測定した。AD膜の表面粗さ(Rz)が60nmであるのに対し、MOD/AD積層体表面の表面粗さは、MOD(1回成膜)/AD積層体、MOD(3回成膜)/AD積層体、MOD(7回成膜)/AD積層体それぞれについて、40nm、40nm、40nmであった。AD膜と比較するとMOD/AD積層体の表面粗さが小さくなっているが、MOD膜の積層回数を、1回、3回、7回と増加させても、表面粗さはほぼ一定であった。
スライドガラス上に作製されたMOD/AD積層体、ならびにAD膜単体の可視光(波長380、820nm)透過率を調べたところ、MOD/AD積層体の透過率は、AD膜単体の透過率とほぼ同一であり、積層体化による透過率向上は見られなかった。
(実施例4)
AD法を用いて、銅板上に酸化アルミニウム膜(第一層)を形成し、次にMOD法によって酸化ケイ素膜(第二層)を形成してMOD/AD積層体を作製した。第一層、第二層の成膜条件は、実施例3と同様とした。
スライドガラス上に作製された積層体、およびその下地となるAD膜を、高倍率SEMにて観察したところ、MOD/AD積層体表面は、部分的には平坦な被膜で覆われていたが、表面の大部分は、下地AD膜表面と類似した表面形状が保持されていた。
銅板上に作製されたMOD/AD積層体、ならびにAD膜単体の耐電圧の測定を行った。測定の結果を表4に示す。
Figure 0006919899
MOD(7回成膜)/AD積層体においては、AD膜単体と比較して耐電圧が向上した。この積層体においては、膜表面の大部分でMOD層被覆による表面平坦化が起こっていないにも関わらず、耐電圧が向上した。この原因としては、オープンポアを含む膜の凹部に優先的にMOD膜が形成され、オープンポアが充填されて緻密膜化が起こったためと考えられる。
(実施例5)
特許文献1に記載されている条件により、AD法を用いて、スライドガラス上に酸化アルミニウム膜(AD膜(第一層))を作製した。次に、MOD法を用いて、このAD膜上に、酸化バナジウム膜(MOD膜(第二層))を作製し、MOD酸化バナジウム/AD酸化アルミニウム積層体を得た。
MOD膜の作製条件は、次のように設定した。
塗布溶液金属濃度:0.25wt%
塗布方法:スピンコート(3000rpm、10s)
乾燥:ホットプレートを使用、120℃
焼成:電気炉を使用、窒素フロー中300℃
上記の塗布−乾燥−焼成工程のサイクルを1〜7回繰り返して膜厚を変化させ、MOD/AD積層体の形状、特性等のMOD膜膜厚依存性を調べた。
このMOD/AD積層体の断面方向の微細構造を調べるため、集束イオンビーム(FIB)装置により積層体を加工し、SEMおよびTEMによる断面観察を行った。
図4は、実施例5におけるMOD/AD積層体の断面SEM画像である。このSEM画像から、AD酸化アルミニウム膜表面には、サブミクロンスケールの凹凸が存在するが、MOD酸化バナジウム膜の表面は、同スケールでの比較で平坦化されていることが分かる。
図5(a)は、実施例5におけるMOD/AD積層体の断面TEM像である。図5(b)、(c)は、それぞれ、このTEM画像から得られたアルミニウム、バナジウムの元素マッピング画像である。これらの画像から、バナジウムがADアルミナ膜の凹部に侵入し、ADアルミナ膜が緻密膜化されていることが分かる。
100、200・・・積層体
101、201・・・基板
101a、201a・・・基板の一方の主面
102、202・・・第一層(AD膜)
102A、202A・・・凹部
103、103C、203・・・第二層(MOD膜)
103A・・・MOD膜前駆体
103B・・・空孔

Claims (3)

  1. 基板と、
    前記基板の一方の主面にAD法を用いて形成され、前記基板と反対側に非平坦部分としての深さが5μm未満の凹部を有し、セラミックスからなる第一層と、
    少なくとも前記凹部が充填されるように前記第一層上にMOD法を用いて形成された、非結晶性あるいは微結晶性の材料からなる第二層と、を備え、
    前記非結晶性あるいは微結晶性の材料が、無機のセラミックスの材料からなり、
    前記基板の一方の主面は、前記第一層の表面及び前記第二層の表面よりも平坦であることを特徴とする積層体。
  2. 請求項1に記載の積層体の製造方法であって、
    AD法を用いて、基板の一方の主面に、前記基板と反対側に深さが5μm未満の凹部を有し、セラミックスの材料からなる第一層を形成する工程と、
    MOD法を用いて、少なくとも前記凹部が充填されるように、前記第一層上に非結晶性あるいは微結晶性の材料からなる第二層を形成する工程と、を有することを特徴とする積層体の製造方法。
  3. 前記第二層を形成する工程において、金属有機化合物を熱分解または光分解することを特徴とする請求項に記載の積層体の製造方法。
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