JP6919356B2 - 廃トナー収容器、及び、画像形成装置 - Google Patents
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このような不具合を解決するために、特許文献2の技術を応用して、廃トナー収容器に上下に区画された2つの収容部を設ける方策が考えられる。しかし、その場合、2つの収容部にそれぞれ搬送スクリュを設置することによって、廃トナー収容器が高コスト化、重量化したり、搬送スクリュの駆動機構を設けるなどして全体の構成が複雑化したりすることになる。
図1において、100は画像形成装置としてのプリンタ、1は表面にトナー像が形成される感光体ドラム、7はパソコンなどの入力装置から入力された画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム1上に照射する露光部(書込み部)、を示す。
また、9は感光体ドラム1の表面に担持されたトナー像を転写ニップ部(転写位置)に搬送されるシートPに転写する転写ローラ、10は感光体ドラム1と帯電ローラ4と現像装置5とクリーニング装置2とが一体化されたプロセスカートリッジ、12は用紙等のシートPが収納された給紙装置(給紙カセット)、を示す。
また、16は感光体ドラム1と転写ローラ9とが当接する転写ニップ部に向けてシートPを搬送するレジストローラ(タイミングローラ)、20はシートP上の未定着画像を定着する定着装置、21は定着装置20に設置された定着ローラ、22は定着装置20に設置された加圧ローラ、を示す。
また、30はトナーが収容されたトナー容器、40は廃トナーが収容される廃トナー収容器、を示す。
まず、パソコン等の入力装置から画像形成装置100の露光部7に画像情報が送信されると、露光部7からその画像情報に基づいた露光光L(レーザ光)が、感光体ドラム1の表面に向けて発せられる。
一方、感光体ドラム1は、画像形成装置本体100に設置された駆動モータから駆動を受けて、矢印方向(反時計方向)に回転する。そして、まず、感光体ドラム1の表面は、帯電ローラ4との対向位置で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム1上には、帯電電位(−900V程度である。)が形成される。その後、帯電された感光体ドラム1の表面は、露光光Lの照射位置に達する。そして、露光光Lが照射された部分の電位が潜像電位(0〜−100V程度である。)となって、感光体ドラム1の表面に静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム1の表面は、転写ローラ9との転写ニップ部(転写位置)に達する。そして、転写ローラ9との転写ニップ部で、電源部から転写ローラ9に転写バイアス(トナーの極性とは異なる極性のバイアスである。)が印可されることによって、レジストローラ16により搬送されたシートP上に、感光体ドラム1上に形成されたトナー像が転写される(転写工程である。)。
こうして、感光体ドラム1上における一連の作像プロセスが終了する。
なお、クリーニング装置2内に回収されたトナー(未転写トナー)は、搬送スクリュ2bによってクリーニング装置2から排出された後に、搬送管50を搬送されて、その後に廃トナー収容器40の内部に廃トナーとして収容される。
まず、給紙装置12に収納されたシートPの最上方の1枚が、給紙ローラ15によって、搬送経路に向けて給送される。
その後、シートPは、レジストローラ16の位置に達する。そして、レジストローラ16の位置に達したシートPは、感光体ドラム1上に形成された画像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、転写ニップ部(転写ローラ9と感光体ドラム1との当接位置である。)に向けて搬送される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
詳しくは、開閉カバー90は、支軸(回転中心軸)を中心にして回動可能に、画像形成装置本体100に保持されている。そして、開閉カバー90は、支軸を中心に図2の矢印方向に回動することで開放状態(図2の状態である。)になったり、支軸を中心に図2の矢印方向に対して逆方向に回動することで閉鎖状態になったり、することになる。
また、開閉カバー90を閉鎖した状態で、先に図1を用いて説明した画像形成プロセス(プリント動作)がおこなわれることになる。
先に図1、図2を用いて説明したように、本実施の形態では、廃トナー収容器40が、画像形成装置本体100に対して着脱可能に設置されている。廃トナー収容器40は、画像形成装置本体100に設置されたクリーニング装置2で回収されたトナーを廃トナーTとして収容するものである。
ここで、図3〜図5等に示すように、本実施の形態における廃トナー収容器40は、略長方体状に形成されたものであって、上下に仕切られた2つの収容部(第1収容部41Aと第2収容部41Bとである。)が設けられている。
なお、本願明細書等において、廃トナー収容器40の「上下」や「上下方向」は、廃トナー収容器40が画像形成装置本体100に装着されるときと同じ姿勢におけるものである。
すなわち、廃トナー収容器40は、図4(A)、図5(B)に示すように、第1収容部41Aが下方に位置して第2収容部41Bが上方に位置した状態で画像形成装置本体100にセットすることもできるし、図4(B)、図7(B)に示すように、第2収容部41Bが下方に位置して第1収容部41Aが上方に位置した状態で画像形成装置本体100にセットすることもできる。そして、いずれのセット状態であっても、クリーニング装置2で回収されたトナーを廃トナーTとして、搬送管50で搬送した後に排出口50aから自重落下させて、下方の収容部に収容(回収)できるように構成されている。
したがって、従来の廃トナー収容器140は、図8に示すように、画像形成装置本体100に廃トナー収容器40が装着された状態で廃トナー収容器40の上方に利用可能なレイアウト上のスペースがあっても、その上方のスペースを利用せずに、搬送管50(搬送スクリュ2b)の下方空間のみを利用して設置スペースが定められていた。すなわち、従来の廃トナー収容器140は、画像形成装置本体100に設置された搬送管50や、廃トナー収容器40の下方に配置される他の部材、などの位置関係によって、廃トナーを収容可能な容量が小さく制限されてしまっていた。そのため、廃トナー収容器140が比較的早く廃トナーで満杯になってしまって、廃トナー収容器140の交換作業を頻繁におこなわなければならなかった。
これにより、廃トナー収容器40における廃トナーTの収容容量を大幅に増加することができる(図8のものに比べて約2倍の収容容量である。)。さらに、本実施の形態における廃トナー収容器40には、内部に収容された廃トナーを搬送する搬送スクリュなどの駆動部材が設置されておらず、比較的簡易な構成であるため、容器がそれほど高コスト化、重量化することもない。
図5(及び、図4)を参照して、廃トナー収容器40には、画像形成装置本体100に対する着脱動作に連動して、クリーニング装置2で回収されたトナーが搬送される搬送管50が挿脱される穴部42(嵌合部)が設けられている。この穴部42は、略円柱状の穴部であって、廃トナー収容器40のほぼ中心に形成されている。
そして、図4に示すように、2つの収容部41A、41Bは、穴部42が形成された位置を境界にして仕切り部材47によって上下に仕切られている。具体的に、廃トナー収容器40は、穴部42が延在する方向に対して直交する断面でみたときに、穴部42を中心に略点対称になるように略長方体状に形成されている。
そして、廃トナー収容器40は、搬送管50に対向する対向面はそのままで、穴部42を中心にして回転するように上下方向の向きを逆にして、画像形成装置本体100に対して着脱されることになる。
本体側シャッタ51は、略円筒状の搬送管50の内壁に沿って水平方向にスライド移動可能に構成された略円筒状の部材であって、その先端側(図5、図7の左方である。)の底部に開口が形成されている。また、本体側シャッタ51の後端側(図5、図7の右方である。)の端面には圧縮スプリング52が接続されていて、この圧縮スプリング52によるスプリング力によって本体側シャッタ51は排出口50aを閉鎖する方向(図5、図7の左方である。)に付勢されている。そして、本体側シャッタ51は、廃トナー収容器40が白矢印方向に移動して画像形成装置本体100にて装着されると、廃トナー収容器40の穴部42内の奥側(図5、図7の左方である。)に形成された軸部43(突出部)に押動されて、圧縮スプリング52のスプリング力に抗するように、排出口50aを開放する方向(図5、図7の右方である。)に相対的に移動することになる。これに対して、本体側シャッタ51は、廃トナー収容器40が画像形成装置本体10から取り出されると、廃トナー収容器40の軸部43による押動が解除されて、圧縮スプリング52のスプリング力によって、排出口50aを閉鎖する方向(図5、図7の左方である。)に相対的に移動することになる。
2つの受入口42aのうち、一方の受入口42aは下方に開口していて、他方の受入口42aは上方に開口している。容器側シャッタ44は、略円柱状の穴部42の内壁に沿って水平方向にスライド移動可能に構成された略円筒状の部材である。また、容器側シャッタ44の後端側(図5、図7の左方である。)の端面には圧縮スプリング45が接続されていて、この圧縮スプリング45によるスプリング力によって容器側シャッタ44は2つの受入口42aを閉鎖する方向(図5、図7の右方である。)に付勢されている。そして、容器側シャッタ44は、廃トナー収容器40が白矢印方向に移動して画像形成装置本体100に装着されると、搬送管50の端面に押動されて、圧縮スプリング45のスプリング力に抗するように、2つの受入口42aを開放する方向(図5、図7の左方である。)に相対的に移動することになる。これに対して、容器側シャッタ44は、廃トナー収容器40が画像形成装置本体10から取り出されると、搬送管50による押動が解除されて、圧縮スプリング45のスプリング力によって、2つの受入口42aを閉鎖する方向(図5、図7の右方である。)に相対的に移動することになる。
すなわち、図5(B)、図7(B)に示すように、廃トナー収容器40が画像形成装置本体100にセットされると、穴部42における2つの受入口42aのうち、下方の受入口42aが本体側シャッタ51の開口を介して搬送管50の排出口50aに連通して、クリーニング装置2から搬送管50を介して下方の収容部への廃トナーの搬送(図5(B)、図7(B)において黒矢印方向の廃トナーの搬送である。)が可能になる。
これに対して、図5(B)、図7(B)に示すように、上方の受入口42aは、容器側シャッタ44によって開放された状態になるものの、その代わりに搬送管50の外周面が時間的ロスなく接触して閉鎖された状態になることになる。これにより、上下に仕切られた収容部41A、41Bの間で廃トナーが流動する不具合が防止されることになる。
詳しくは、図5〜図7等に示すように、満杯検知部46は、収容部41A、41Bの側面に形成された開口を塞ぐように、可撓性を有するゴムシート46aを設置したものである。ゴムシート46aは、図5、図7に示すように、外力が作用しない状態で凹状(お椀状)に形成されていて、収容部41A、41Bの内部に向けて凹状の部分が入り込むように設置されている。そして、ゴムシート46aは、図6に示すように、収容部41A、41B内の廃トナーTが満杯状態になると、凹状の部分が廃トナーに押されて潰れるように変形することになる。
詳しくは、画像形成装置本体100には、セットされた廃トナー収容器40の下方のゴムシート46aに対向するように、フィラー61が支軸61aを中心に回動可能に設置されている。フィラー61は、図5、図7に示すように、下方の収容部内の廃トナーTが満杯でないときには、その先端部がゴムシート46aの凹部に入り込んだ状態になり、その後端部が満杯検知センサ60(透過型フォトセンサである。)によって光学的に検知された状態になる。そして、フィラー61は、図6に示すように、下方の収容部内の廃トナーTが満杯になると、その先端部がゴムシート46aの変形にともない押動されて、支軸61aを中心に時計方向に回動して、その後端部が満杯検知センサ60によって光学的に検知されない状態になる。これにより、廃トナー収容器40における満杯状態が満杯検知センサ60によって検知されることになる。
さらに、廃トナー収容器40は、穴部42から第1収容部41Aの満杯検知部46までの水平方向の距離と、穴部42から第2収容部41Bの満杯検知部46までの水平方向の距離と、が同じ距離になるように形成されている。すなわち、第1収容部41Aの満杯検知部46と、第2収容部41Bの満杯検知部46と、は穴部42を中心にして点対称となる位置関係にある。
これにより、図5(B)、図7(B)に示すように、廃トナー収容器40を上下逆さまにして画像形成装置本体100にセットしても、画像形成装置本体100に設置された1つの満杯検知センサ60(及び、フィラー61)が、廃トナー収容器40の下方の収容部の満杯検知部46に対向することになる。したがって、廃トナー収容器40を上下逆さまにして画像形成装置本体100にセットしても、1つの満杯検知センサ60(及び、フィラー61)によって、廃トナー収容器40の下方の収容部の満杯状態を検知することができる。
まず、図5(A)に示すように、ユーザーによって空の廃トナー収容器40が白矢印方向に移動されて画像形成装置本体100に装着される。このとき、廃トナー収容器40は、第1収容部41Aが下方に位置して第2収容部41Bが上方に位置した状態でセットされるものとする。そして、画像形成装置100における画像形成動作にともない、図5(B)に示すように、廃トナー収容器40の下方の第1収容部41Aに徐々に廃トナーが収容されていくことになる。
そして、やがて、図6に示すように、廃トナー収容器40の下方の第1収容部41Aが廃トナーTで満杯になると、その状態が満杯検知センサ60によって検知される。そして、満杯検知センサ60によって満杯状態が検知されると、画像形成装置100における画像形成動作が中断されるとともに、表示パネル(画像形成装置本体100の外装部に設置されている。)に、その旨の表示と、廃トナー収容器40を逆さまにしてセットすることを促す表示と、がされる。
そして、図7(A)に示すように、ユーザーによって上下逆さまにした廃トナー収容器40が白矢印方向に移動されて画像形成装置本体100に装着される。このとき、廃トナー収容器40は、空の第2収容部41Bが下方に位置して、満杯状態の第1収容部41Aが上方に位置した状態でセットされることになる。そして、画像形成装置100における画像形成動作にともない、図7(B)に示すように、廃トナー収容器40の下方の第2収容部41Bに徐々に廃トナーが収容されていくことになる。
そして、やがて、廃トナー収容器40の下方の第2収容部41Bも廃トナーTで満杯になると、その状態が満杯検知センサ60によって検知される。そして、満杯検知センサ60によって満杯状態が検知されると、画像形成装置100における画像形成動作が中断されるとともに、表示パネルに、廃トナー収容器40を新品のものに交換することを促す表示がされる。
これにより、比較的簡易な構成で、高コスト化、重量化することなく、廃トナー収容器40において収容される廃トナーTの容量を増加することができる。
そして、その場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
2b 搬送スクリュ、
40 廃トナー収容器(粉体収容器)、
41A 第1収容部、 41B 第2収容部、
42 穴部(嵌合部)、
42a 受入口、
43 軸部、
44 容器側シャッタ、
45 圧縮スプリング、
46 満杯検知部、
46a ゴムシート(可撓性部材)、
47 仕切り部材、
50 搬送管、
50a 排出口、
51 本体側シャッタ、
52 圧縮スプリング、
53 シール材、
60 満杯検知センサ(透過型フォトセンサ)、
61 フィラー(回動部材)、
61a 支軸、
100 画像形成装置(画像形成装置本体)。
Claims (5)
- 画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されて、前記画像形成装置本体に設置されたクリーニング装置で回収されたトナーを廃トナーとして収容する廃トナー収容器であって、
前記画像形成装置本体に対する着脱動作に連動して、前記クリーニング装置で回収されたトナーが搬送される搬送管が挿脱される穴部と、
前記穴部が形成された位置を境界にして上下に仕切られた2つの収容部と、
を備え、
前記穴部を中心にして回転するように上下方向の向きを逆にした状態でも、前記画像形成装置本体に対して着脱可能に構成され、
前記画像形成装置本体に装着された状態で前記2つの収容部のうち下方に位置する収容部に廃トナーが搬送されることを特徴とする廃トナー収容器。 - 前記搬送管は、当該廃トナー収容器が前記画像形成装置本体に対して着脱される動作に連動して、その底部に形成された排出口を開閉する本体側シャッタを具備し、
前記穴部は、前記2つの収容部にそれぞれ連通する2つの受入口と、前記画像形成装置本体に対する着脱動作に連動して前記2つの受入口を開閉する容器側シャッタと、を具備し、
前記画像形成装置本体に対する装着動作に連動して、前記容器側シャッタによって開放された前記2つの受入口のうち、下方の受入口が前記搬送管の前記排出口に連通するとともに、上方の受入口が前記搬送管によって閉鎖されることを特徴とする請求項1に記載の廃トナー収容器。 - 前記2つの収容部は、それぞれ、上下方向のうち下方に位置した状態で前記画像形成装置本体に装着されたときに、その収容部の内部に収容され堆積された廃トナーが前記穴部の近傍の高さまで達した満杯状態を検知するための満杯検知部を具備し、
前記画像形成装置本体は、当該廃トナー収容器が上下方向の向きを逆にして装着されても、前記2つの収容部のうち下方に位置する収容部の前記満杯検知部を介して前記満杯状態を検知する満杯検知センサを1つ具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の廃トナー収容器。 - 前記穴部が延在する方向に対して直交する断面でみたときに、前記穴部を中心に略点対称になるように略長方体状に形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の廃トナー収容器。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の廃トナー収容器を前記画像形成装置本体に備えたことを特徴とする画像形成装置。
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