JP6919211B2 - 印刷装置および印刷装置における入力電圧の較正方法 - Google Patents

印刷装置および印刷装置における入力電圧の較正方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6919211B2
JP6919211B2 JP2017018633A JP2017018633A JP6919211B2 JP 6919211 B2 JP6919211 B2 JP 6919211B2 JP 2017018633 A JP2017018633 A JP 2017018633A JP 2017018633 A JP2017018633 A JP 2017018633A JP 6919211 B2 JP6919211 B2 JP 6919211B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
test
region
detection target
printing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017018633A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018122568A (ja
Inventor
崇 土井
崇 土井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2017018633A priority Critical patent/JP6919211B2/ja
Priority to US15/877,653 priority patent/US10255530B2/en
Publication of JP2018122568A publication Critical patent/JP2018122568A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6919211B2 publication Critical patent/JP6919211B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06KGRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
    • G06K15/00Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers
    • G06K15/02Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers using printers
    • G06K15/027Test patterns and calibration
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J29/00Details of, or accessories for, typewriters or selective printing mechanisms not otherwise provided for
    • B41J29/38Drives, motors, controls or automatic cut-off devices for the entire printing mechanism
    • B41J29/393Devices for controlling or analysing the entire machine ; Controlling or analysing mechanical parameters involving printing of test patterns
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06KGRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
    • G06K15/00Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers
    • G06K15/02Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers using printers
    • G06K15/10Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers using printers by matrix printers
    • G06K15/102Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers using printers by matrix printers using ink jet print heads
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/00002Diagnosis, testing or measuring; Detecting, analysing or monitoring not otherwise provided for
    • H04N1/00026Methods therefor
    • H04N1/00037Detecting, i.e. determining the occurrence of a predetermined state
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/00002Diagnosis, testing or measuring; Detecting, analysing or monitoring not otherwise provided for
    • H04N1/00026Methods therefor
    • H04N1/00058Methods therefor using a separate apparatus
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N2201/00Indexing scheme relating to scanning, transmission or reproduction of documents or the like, and to details thereof
    • H04N2201/0001Diagnosis, testing or measuring; Detecting, analysis or monitoring not otherwise provided for
    • H04N2201/0003Method used
    • H04N2201/0005Method used using a reference pattern designed for the purpose, e.g. a test chart
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N2201/00Indexing scheme relating to scanning, transmission or reproduction of documents or the like, and to details thereof
    • H04N2201/0077Types of the still picture apparatus
    • H04N2201/0082Image hardcopy reproducer

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、印刷装置におけるインク吐出のための入力電圧の較正に関する。
近年、印刷装置として、ピエゾ素子やインク室やノズル等のインク吐出機構が半導体加工技術を応用してチップ化された印刷チップを搭載したインクジェットプリンターが用いられている。このような印刷装置では、印刷チップの個体差に起因して、同一機種であるにも関わらず、ピエゾ素子を駆動するための電圧(以下、「入力電圧」と呼ぶ)として同一の電圧が入力された場合に同じ量のインクが吐出されず、印刷結果において所望する濃度が得られないおそれがある。そこで、印刷装置においてテスト印刷を行なって入力電圧の較正を行い、所望する濃度を得る方法が提案されている。例えば、特許文献1では、基準電圧と、かかる基準電圧に所定の差分電圧を加減した電圧と、をそれぞれ入力してテスト用画像(パッチ)を印刷し、印刷された各テスト用画像におけるインク濃度を測定し、得られた各濃度と各電圧値との関係から、所定の濃度(例えば、濃度50%など)を実現できる電圧が求められる。
特開2004−284064号公報
しかし、特許文献1の方法であっても、テスト用画像をカメラ等の撮像装置で撮像してインク濃度を測定する構成では、インク濃度の測定対象となる領域の撮像時の環境の相違によって、入力電圧の較正精度が低下するおそれがある。例えば、測定誤差の低減等を目的として複数回の撮像と濃度測定を行う構成においては、例えば、濃度測定のたびに、テスト用画像においてインク濃度の測定対象となる測定領域の位置が異なってしまうと、測定領域と照明との位置関係や、測定領域と撮像装置に含まれるレンズとの位置関係などの環境の相違によって、入力電圧の較正精度が低下するおそれがある。このため、印刷装置への入力電圧の較正を精度良く行うことができる技術が望まれている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
[形態1]媒体に印刷を行う印刷装置であって、互いに共通の入力電圧に応じてインクを吐出する第1ノズル群を有する印刷チップと、前記印刷チップを制御して、前記入力電圧として第1電圧を入力して印刷される第1テスト領域と、前記入力電圧として前記第1電圧とは異なる第2電圧を入力して印刷される第2テスト領域と、を含むテスト用画像を、前記媒体に印刷する印刷制御部と、前記媒体に印刷された前記テスト用画像を、前記第1テスト領域を含む領域と前記第2テスト領域を含む領域とを有する複数の領域に区分して、それぞれ撮像する撮像部と、前記撮像部による撮像により得られた撮像画像における前記第1テスト領域の少なくとも一部である第1検出対象領域の濃度と、前記撮像画像における前記第2テスト領域の少なくとも一部である第2検出対象領域の濃度と、を検出する濃度検出部と、前記第1検出対象領域の濃度と、前記第2検出対象領域の濃度と、前記第1電圧の値と、前記第2電圧の値と、に基づき、前記入力電圧を較正する電圧較正部と、を備え、前記撮像画像における前記第1検出対象領域の位置と、前記撮像画像における前記第2検出対象領域の位置とは、互いに一致し、前記印刷チップは、前記第1ノズル群とは異なる第2ノズル群であって、前記第1ノズル群の吐出するインク色と同じ色のインクを吐出し、前記入力電圧とは異なる互いに共通の第2入力電圧に応じて該インクを吐出する第2ノズル群を更に有し、前記印刷制御部は、前記印刷チップを制御して、前記テスト用画像として、前記第1テスト領域と前記第2テスト領域に加えて、前記第2入力電圧として第3電圧を入力して印刷される第3テスト領域と、前記第2入力電圧として前記第3電圧とは異なる第4電圧を入力して印刷される第4テスト領域とを含む画像を印刷し、前記撮像部は、前記第1テスト領域と前記第3テスト領域とを含む領域を1回で撮像し、前記第2テスト領域と前記第4テスト領域とを含む領域を1回で撮像し、前記濃度検出部は、前記撮像画像における前記第3テスト領域の少なくとも一部である第3検出対象領域の濃度と、前記撮像画像における前記第4テスト領域の少なくとも一部である第4検出対象領域の濃度と、を検出し、前記電圧較正部は、前記第3検出対象領域の濃度と、前記第4検出対象領域の濃度と、前記第3電圧の値と、前記第4電圧の値と、に基づき、前記第2入力電圧を較正し、前記撮像画像における前記第3検出対象領域の位置と、前記撮像画像における前記第4検出対象領域の位置とは、互いに一致する、印刷装置。
[形態2]媒体に印刷を行う印刷装置であって、互いに共通の入力電圧に応じてインクを吐出する第1ノズル群を有する印刷チップと、前記印刷チップを制御して、前記入力電圧として第1電圧を入力して印刷される第1テスト領域と、前記入力電圧として前記第1電圧とは異なる第2電圧を入力して印刷される第2テスト領域と、を含むテスト用画像を、前記媒体に印刷する印刷制御部と、前記媒体に印刷された前記テスト用画像を、前記第1テスト領域を含む領域と前記第2テスト領域を含む領域とを有する複数の領域に区分して、それぞれ撮像する撮像部と、前記撮像部による撮像により得られた撮像画像における前記第1テスト領域の少なくとも一部である第1検出対象領域の濃度と、前記撮像画像における前記第2テスト領域の少なくとも一部である第2検出対象領域の濃度と、を検出する濃度検出部と、前記第1検出対象領域の濃度と、前記第2検出対象領域の濃度と、前記第1電圧の値と、前記第2電圧の値と、に基づき、前記入力電圧を較正する電圧較正部と、を備え、前記撮像画像における前記第1検出対象領域の位置と、前記撮像画像における前記第2検出対象領域の位置とは、互いに一致し、前記印刷チップは、前記第1ノズル群とは異なる第3ノズル群であって、前記第1ノズル群の吐出するインク色とは異なる色のインクを吐出し、前記第1ノズル群と同一の印刷濃度で印刷を実行する場合に前記入力電圧と同じ電圧が互いに共通して入力される第3ノズル群を有し、前記第1ノズル群は、濃インクを吐出し、前記第3ノズル群は、淡インクを吐出し、前記電圧較正部により前記入力電圧が較正されることにより、前記第3ノズル群に入力される前記入力電圧と同じ電圧も併せて較正される、印刷装置。
(1)本発明の一形態によれば、媒体に印刷を行なう印刷装置が提供される。この印刷装置は;互いに共通の入力電圧に応じてインクを吐出する第1ノズル群を有する印刷チップと;前記印刷チップを制御して、前記入力電圧として第1電圧を入力して印刷される第1テスト領域と、前記入力電圧として前記第1電圧とは異なる第2電圧を入力して印刷される第2テスト領域と、を含むテスト用画像を、前記媒体に印刷する印刷制御部と;前記媒体に印刷された前記テスト用画像を、前記第1テスト領域を含む領域と前記第2テスト領域を含む領域とを有する複数の領域に区分して、それぞれ撮像する撮像部と;前記撮像部による撮像により得られた撮像画像における前記第1テスト領域の少なくとも一部である第1検出対象領域の濃度と、前記撮像画像における前記第2テスト領域の少なくとも一部である第2検出対象領域の濃度と、を検出する濃度検出部と;前記第1検出対象領域の濃度と、前記第2検出対象領域の濃度と、前記第1電圧の値と、前記第2電圧の値と、に基づき、前記入力電圧を較正する電圧較正部と;を備え;前記撮像画像における前記第1検出対象領域の位置と、前記撮像画像における前記第2検出対象領域の位置とは、互いに一致する。
この形態の印刷装置によれば、撮像画像における第1検出対象領域の位置と、撮像画像における第2検出対象領域の位置とは互いに一致するので、第1検出対象領域を含む領域の撮影時の環境と、第2検出対象領域を含む領域の撮像時の環境との相違を低減でき、入力電圧の較正精度の低下を抑制できる。
(2)上記形態の印刷装置において、前記第1検出対象領域と、前記第2検出対象領域とは、互いに形状および大きさが同じであってもよい。この形態の印刷装置によれば、第1検出対象領域と、第2検出対象領域とは、互いに形状および大きさが同じであるので、第1検出対象領域の濃度と、第2検出対象領域の濃度とを、同様な条件において検出でき、入力電圧の較正精度の低下を抑制できる。
(3)上記形態の印刷装置において、前記第1検出対象領域は、前記第1テスト領域の外縁を含まず;前記第2検出対象領域は、前記第2テスト領域の外縁を含まなくてもよい。この形態の印刷装置によれば、第1検出対象領域は第1テスト領域の外縁を含まず、第2検出対象領域は第2テスト領域の外縁を含まないので、第1テスト領域の外縁よりも外側の部分、一般的には、印刷が行われておらず、紙自身の色である白色である部分から第1検出対象領域へと侵入する光の影響と、第2テスト領域の外縁よりも外側の部分(一般的には白色である部分)から第2検出対象領域へと侵入する光の影響とを抑制でき、第1検出対象領域の濃度および第2検出対象領域の濃度を、精度良く測定できる。
(4)上記形態の印刷装置において、前記撮像部は、前記撮像画像における前記第1テスト領域の位置と、前記撮像画像における前記第2テスト領域の位置とが、互いに一致するように、撮像してもよい。この形態の印刷装置によれば、撮像部は、撮像画像における第1テスト領域の位置と、撮像画像における第2テスト領域の位置とが、互いに一致するように、撮像するので、第1テスト領域における第1検出対象領域の位置と、第2テスト領域における第2検出対象領域の位置とを、互いに一致させることができる。このため、第1検出対象領域の濃度の検出条件と、第2検出対象領域の濃度の検出条件とを、より一致させることができ、入力電圧の較正精度の低下を抑制できる。
(5)上記形態の印刷装置において、前記印刷チップは、前記第1ノズル群とは異なる第2ノズル群であって、前記第1ノズル群の吐出するインク色と同じ色のインクを吐出し、前記入力電圧とは異なる互いに共通の第2入力電圧に応じて該インクを吐出する第2ノズル群を更に有し;前記印刷制御部は、前記印刷チップを制御して、前記テスト用画像として、前記第1テスト領域と前記第2テスト領域に加えて、前記第2入力電圧として第3電圧を入力して印刷される第3テスト領域と、前記第2入力電圧として前記第3電圧とは異なる第4電圧を入力して印刷される第4テスト領域とを含む画像を印刷し;前記撮像部は、前記第1テスト領域と前記第3テスト領域とを含む領域を1回で撮像し、前記第2テスト領域と前記第4テスト領域とを含む領域を1回で撮像し;前記濃度検出部は、前記撮像画像における前記第3テスト領域の少なくとも一部である第3検出対象領域の濃度と、前記撮像画像における前記第4テスト領域の少なくとも一部である第4検出対象領域の濃度と、を検出し;前記電圧較正部は、前記第3検出対象領域の濃度と、前記第4検出対象領域の濃度と、前記第3電圧の値と、前記第4電圧の値と、に基づき、前記第2入力電圧を較正し;前記撮像画像における前記第3検出対象領域の位置と、前記撮像画像における前記第4検出対象領域の位置とは、互いに一致してもよい。
この形態の印刷装置によれば、互いに異なる電圧を入力する第1ノズル群と第2ノズル群を印刷チップが有する構成において、各ノズル群への入力電圧(入力電圧および第2入力電圧)をそれぞれ精度良く較正できる。加えて、第1テスト領域と第3テスト領域とを含む領域を1回で撮像し、第2テスト領域と第4テスト領域とを含む領域を1回で撮像するので、第1テスト領域を含む領域と第3テスト領域を含む領域とをそれぞれ撮像する構成、および、第2テスト領域を含む領域と第4テスト領域を含む領域とをそれぞれ撮像する構成に比べて、入力電圧および第2入力電圧の較正に要する時間や処理負荷を低減できる。
(6)上記形態の印刷装置において、前記印刷チップは、前記第1ノズル群とは異なる第3ノズル群であって、前記第1ノズル群の吐出するインク色とは異なる色のインクを吐出し、前記第1ノズル群と同一の印刷濃度で印刷を実行する場合に前記入力電圧と同じ電圧が互いに共通して入力される第3ノズル群を有し;前記第1ノズル群は、濃インクを吐出し;前記第3ノズル群は、淡インクを吐出し;前記電圧較正部により前記入力電圧が較正されることにより、前記第3ノズル群に入力される前記入力電圧と同じ電圧も併せて較正されてもよい。この形態の印刷装置によれば、淡インクを吐出する第3ノズル群に入力される電圧(入力電圧と同じ電圧)は、濃インクを吐出する第1ノズル群に入力される電圧が較正されることにより併せて較正されるので、第1ノズル群に入力される電圧とは別に、第3ノズルに入力される電圧を較正する構成に比べて、第3ノズル群に入力される電圧の較正精度の低下を抑制できる。一般に、濃インクは、入力電圧の変化に対する濃度の変化が淡インクよりも大きいため、濃度測定誤差の影響をより抑制できるからである。
(7)上記形態の印刷装置において、前記電圧較正部は、前記第1検出対象領域の濃度と、前記第2検出対象領域の濃度と、前記第1電圧の値と、前記第2電圧の値と、に基づき、前記入力電圧と濃度との対応関係を求め、前記対応関係において、予め設定されている目標濃度に対応している前記入力電圧の値を、前記入力電圧として設定してもよい。この形態の印刷装置によれば、第1検出対象領域の濃度と、第2検出対象領域の濃度と、第1電圧の値と、第2電圧の値と、に基づき、入力電圧と濃度との対応関係を求め、かかる対応関係において、予め設定されている目標濃度に対応している入力電圧の値を、入力電圧として設定するので、目標濃度となるように精度良く入力電圧を設定できる。
本発明は、種々の形態で実現することも可能である。例えば、印刷装置における入力電圧の較正方法や、印刷装置の製造方法や、これらの方法を実現するためのコンピュータープログラムや、かかるコンピュータープログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としての印刷装置の概略構成を示すブロック図である。 印刷ヘッドの詳細構成を示す説明図である。 入力電圧較正処理の手順を示すフローチャートである。 媒体に印刷されたテスト用画像の一部を示す説明図である。 撮像領域の位置の変化を模式的に示す説明図である。 検出対象領域の一例を示す説明図である。 検出対象領域の一例を示す説明図である。 目標濃度の設定および入力電圧の較正の方法を説明するための説明図である。 異なる撮像画像または異なる測色領域における同じ位置の濃度を検出した場合のインク色毎の濃度のばらつきを説明するための説明図である。 同じ撮像画像または同じ測色領域における異なる位置の濃度を検出した場合のインク色毎の濃度のばらつきを説明するための説明図である。 インク色毎の濃度の検出範囲を説明するための説明図である。
A.実施形態:
A1.装置構成:
図1は、本発明の一実施形態としての印刷装置100の概略構成を示すブロック図である。印刷装置100は、いわゆるインクジェットプリンターであり、印刷制御装置10から入力される印刷データに基づき媒体Pに対して複数のノズルからインクを吐出することにより、媒体P上にドットを形成し、画像や文字等を印刷する。本実施形態では、印刷装置100は、4色のインク、C(シアン色)、M(マゼンタ色)、Y(黄色)、K(黒色)のインクを吐出する。本実施形態において、媒体Pは、印刷用紙である。なお、印刷用紙に限らず、インクドットにより画像等を形成可能な任意の媒体を用いてもよい。
印刷装置100は、制御部200と、供給ユニット310と、媒体搬送ユニット320と、キャリッジ搬送ユニット330と、キャリッジ550と、撮像部500と、印刷ヘッド400と、を備える。
制御部200は、印刷装置100の全体的な制御を行う。制御部200は、マイクロコンピューターにより構成されており、CPU220と、メモリー230と、入出力インターフェイス(入出力I/F)210とを備えている。CPU220と、メモリー230と、入出力インターフェイス210とは、いずれも内部バスに接続され、互いに通信可能に構成されている。
CPU220は、メモリー230に予め格納されている制御プログラムを実行することにより、印刷制御部221、濃度検出部222、および電圧較正部223として機能する。印刷制御部221は、印刷制御装置10から入力される印刷データに基づく印刷を統合制御する。具体的には、印刷制御部221は、印刷データに基づき印刷ヘッド400を駆動させるための信号(以下、「入力信号」と呼ぶ)を生成して、印刷ヘッド400に送信する。また、印刷制御部221は、供給ユニット310を制御して媒体Pの供給を制御する。また、印刷制御部221は、媒体搬送ユニット320を制御して、媒体Pの搬送を行わせる。本実施形態では、媒体Pの搬送方向を副走査方向Yと呼ぶ。また、印刷制御部221は、キャリッジ搬送ユニット330を制御してキャリッジ550の往復動作を行わせる。本実施形態では、キャリッジ550の移動方向は、副走査方向Yと直交する方向であり、主走査方向Xと呼ぶ。
濃度検出部222は、後述の入力電圧較正処理において、かかる処理の一工程として印刷されたテスト用画像において、所定の領域の濃度を測定する。入力電圧較正処理とは、上述の入力信号の大きさ(以下、「入力電圧」と呼ぶ)を較正する処理である。かかる処理により、印刷結果における濃度が予定されている濃度となるように、入力電圧が較正される。本実施形態において「濃度」は、輝度を意味する。本実施形態では、「輝度」は、L*a*b*色空間におけるL*として表わされるが、L*a*b*色空間におけるL*に限らず、L*u*v*色空間におけるL*など、任意の色空間における輝度で表わされてもよい。なお、テスト用画像については、後述の入力電圧較正処理において、印刷結果を図示しつつ詳細に説明する。
電圧較正部223は、後述の入力電圧較正処理において、入力電圧の較正を行う。濃度検出部222および電圧較正部223のより詳細な処理内容については、後述の入力電圧較正処理において説明する。
入出力インターフェイス210は、印刷装置100において、外部装置との接続を行うための各種インターフェイス群を備えている。外部装置としては、上述の印刷制御装置10や、図示しないデジタルスチルカメラや、図示しないスマートフォンなどが該当する。各種インターフェイス群としては、例えば、USB(Universal Serial Bus)や、Bluetooth(登録商標)や、IEEE802.3において規定されている各種有線LANや、IEEE802.11において規定されている各種無線LANにより通信を行うためのインターフェイス群が該当する。
ここで、印刷制御装置10について、簡単に説明する。印刷制御装置10は、印刷装置100に対して印刷データを送信して印刷を実行させたり、印刷装置100の状態を示す情報を取得して表示したりする装置である。本実施形態では、印刷制御装置10は、印刷装置100用のドライバソフトウェアがインストールされたパーソナルコンピューターにより構成されている。印刷制御装置10では、印刷データの生成と、印刷装置100への印刷データの送信が行われる。印刷データの生成は、印刷装置における一般的な印刷データの生成手順と同様に行われる。具体的には、まず、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色の階調値からなる画像データが、インク色(C、M、Y、K)の各色の階調値からなる画像データに変換(色変換)される。次に、色変換後の画像データに対してハーフトーン処理が実行され、印刷装置100で表現可能な4段階の階調値(2ビットデータ)に変換される。4段階とは、大きさが異なる2種類のドット(LドットおよびSドット)の単独使用、組み合わせ使用、および不使用により表わされる4つの段階を意味する。次に、ハーフトーン処理後の画像データがラスタライズ処理される。その後、ラスタライズ処理後のデータに印刷制御コマンドが付加されて印刷データが生成される。
供給ユニット310は、用紙トレイを備え、かかる用紙トレイに収容されている媒体Pを、キャリッジ550が配置されている方向へと供給する。なお、用紙トレイに代えて、媒体Pが巻装されたロール体と、ロール駆動モーターと、ロール駆動輪列と、を備える構成であってもよい。
媒体搬送ユニット320は、搬送ローラー321を備える。媒体搬送ユニット320は、CPU220(より詳細には、印刷制御部221)からの制御信号に応じて、搬送ローラー321を回転駆動させることにより、供給ユニット310から供給された媒体Pをキャリッジ搬送ユニット330に対して相対的に移動させる。図示は省略するが、媒体搬送ユニット320には、媒体Pの搬送量を検出する送り検出センサー、媒体Pの先端位置を検出する先端検出センサー等のセンサーが設けられている。印刷制御部221は、これらのセンサーからの信号を参照し、媒体搬送ユニット320の制御を行う。
キャリッジ搬送ユニット330は、CPU220(より詳細には、印刷制御部221)からの制御信号に応じて、キャリッジ550を主走査方向Xに沿って往復移動させる。キャリッジ搬送ユニット330は、キャリッジガイド軸331と、図示しないキャリッジモーターと、を備える。キャリッジガイド軸331は、主走査方向Xに沿って配置され、両端部が印刷装置100の筐体に固定されている。
キャリッジ550は、主走査方向Xに往復動可能にキャリッジガイド軸331に取り付けられている。キャリッジ搬送ユニット330が印刷制御部221からの制御信号に応じてキャリッジモーターを駆動すると、キャリッジ550はキャリッジガイド軸331に沿って往復移動する。また、図示は省略するが、キャリッジ搬送ユニット330は、キャリッジ550の位置を検出するキャリッジ位置センサーを備える。印刷制御部221は、キャリッジ位置センサーからの信号を参照し、キャリッジ550の移動量の制御を行う。このようなキャリッジ550の主走査方向Xの往復動作が、印刷ヘッド400からのインクの吐出と共に行われ、また、媒体Pが搬送されることにより、媒体Pに画像等が印刷される。
撮像部500は、媒体Pに印刷された画像、すなわち媒体Pに形成されたドット群を撮像する。撮像部500は、キャリッジ550の媒体Pに対向する面に配置されており、キャリッジ550が主走査方向Xに移動する際に撮像する。撮像部500の撮像範囲の主走査方向Xに沿った長さは、媒体Pの主走査方向Xの長さよりも短い。したがって、撮像部500は、キャリッジ550と共に主走査方向Xに移動しつつ連続して撮像することにより、媒体Pにおける主走査方向Xのすべての領域を撮像することができる。本実施形態では、撮像部500は、エリアセンサーにより構成されている。なお、エリアセンサーに代えて、ラインセンサーにより構成されてもよい。
印刷ヘッド400は、各色(C、M、Y、K)のインクを吐出する複数のノズルを有する印刷チップをそれぞれ2つずつ備えた4つの印刷ヘッドにより構成されている。印刷ヘッド400は、キャリッジ550に搭載されており、キャリッジ550の往復動作に伴い、媒体P上を、主走査方向Xに往復移動する。
図2は、印刷ヘッド400の詳細構成を示す説明図である。図2では、媒体Pからキャリッジ550に向かう方向に見たときの印刷ヘッド400の構成を示している。印刷ヘッド400は、第1印刷ヘッドHd1と、第2印刷ヘッドHd2と、第3印刷ヘッドHd3と、第4印刷ヘッドHd4とを備えている。各印刷ヘッドHd1〜Hd4は、それぞれ2つの印刷チップを備えている。各印刷ヘッドHd1〜Hd4が備える2つの印刷チップは、いずれも各印刷ヘッドHd1〜Hd4における同様な位置に同様に配置されている。具体的には、2つの印刷チップは、副走査方向Yにおいて一部重複する領域が設けられるように主走査方向Xに並んで配置されている。第1印刷ヘッドHd1は、第1印刷チップCh1と第2印刷チップCh2とを備える。第2印刷ヘッドHd2は、第3印刷チップCh3と第4印刷チップCh4とを備える。第3印刷ヘッドHd3は、第5印刷チップCh5と第6印刷チップCh6とを備える。第4印刷ヘッドHd4は、第7印刷チップCh7と第8印刷チップCh8とを備える。各印刷チップCh1〜Ch8は、いずれもピエゾ素子やインク室やノズル等のインク吐出機構が半導体加工技術を応用してチップ化された印刷チップである。
第1印刷チップCh1は、互いに吐出するインク色が異なる2つのノズル群(ノズル列)を備える。具体的には、第1印刷チップCh1は、シアン色(C)インクを吐出する第1ノズル群CL1と、マゼンタ色(M)インクを吐出する第2ノズル群ML1とを備える。同様に、第2印刷チップCh2は、シアン色(C)インクを吐出する第3ノズル群CL2と、マゼンタ色(M)インクを吐出する第4ノズル群ML2とを備える。このように、2つの印刷チップCh1、Ch2は、吐出するインク色の組み合わせが同じ2つのノズル群を備える。
同様に、第3印刷チップCh3は、黄色(Y)インクを吐出する第5ノズル群YL3と、黒色(K)インクを吐出する第6ノズル群KL3とを備える。第4印刷チップCh4は、黄色(Y)インクを吐出する第7ノズル群YL4と、黒色(K)インクを吐出する第8ノズル群KL4とを備える。
第5印刷チップCh5は、黒色(K)インクを吐出する第9ノズル群KL5と、黄色(Y)インクを吐出する第10ノズル群YL5とを備える。第6印刷チップCh6は、黒色(K)インクを吐出する第11ノズル群KL6と、黄色(Y)インクを吐出する第12ノズル群YL6とを備える。
第7印刷チップCh7は、マゼンタ(M)色インクを吐出する第13ノズル群ML7と、シアン色(C)インクを吐出する第14ノズル群CL7とを備える。第8印刷チップCh8は、マゼンタ(M)色インクを吐出する第15ノズル群ML8と、シアン色(C)インクを吐出する第16ノズル群CL8とを備える。
各印刷チップCh1〜Ch8では、それぞれCPU220(より詳細には印刷制御部221)から入力信号が供給され、かかる入力電圧に応じて各ノズル群からインクが吐出される。印刷装置100では、大きさが互いに異なる2種類のドット(LドットおよびSドット)を、入力信号の種類(入力電圧)を変更することにより打ち分けている。各ドットサイズ用の入力信号は、同一の印刷チップに配置された2つのノズル群に対して共通して用いられる。例えば、第1印刷チップCh1には、Lドットを形成するための信号として1種類の入力信号(入力電圧)が供給され、第1ノズル群CL1と第2ノズル群ML1とで共用される。また、第1印刷チップCh1には、Sドットを形成されるための信号として1種類の入力信号(入力電圧)が入力され、第1ノズル群CL1と第2ノズル群ML1とで共用される。これに対して、異なる印刷チップに配置されたノズル群に対しては、同じ大きさのドットを形成するための入力信号として、互いに異なる入力信号(入力電圧)が供給され得る。例えば、第1印刷チップCh1の第1ノズル群CL1に対してLドットを形成するために供給される入力信号と、第2印刷チップCh2の第3ノズル群CL2に対してLドットを形成するために供給される入力信号とは、互いに異なる場合がある。このような、印刷チップ毎に用いられる入力信号の初期値(初期電圧値)は、予めメモリー230に格納されている。そして、この初期値は、印刷装置100と同じ機種の印刷装置に共通する電圧値として、印刷装置100の出荷前に設定されている。しかし、各印刷チップの個体差により、初期値の入力信号が供給されたとしても、吐出するインク量が異なり、所望する大きさのドットが得られないおそれがある。そこで、印刷装置100では、後述する入力電圧較正処理を実行することにより、かかる個体差による入力信号(入力電圧)のずれを低減させ、所望のインク濃度を得るようにしている。さらに、後述の入力電圧較正処理では、かかる較正を精度良く実行できる。
A2.入力電圧較正処理:
図3は、入力電圧較正処理の手順を示すフローチャートである。印刷制御装置10におけるメニュー画面から、ユーザーが入力電圧較正処理のメニューを選択して実行を指示すると、印刷制御装置10からテスト用画像の画像データが印刷装置100に送信される。印刷装置100では、テスト用画像データを受信すると、入力電圧較正処理が実行される。
印刷制御部221は、入力されたテスト用画像の画像データに基づき、テスト用画像を媒体Pに印刷する(ステップS105)。このとき、メモリー230に記憶されている入力信号(入力電圧)を用いて、SドットおよびLドットが形成される。
図4は、媒体Pに印刷されたテスト用画像TIの一部を示す説明図である。図4では、テスト用画像TIのうち、副走査方向Yに沿った一部のみを表している。テスト用画像TIは、同じ大きさの矩形の領域(以下、「テスト領域」と呼ぶ)が多数集合して構成されている。図4では、48個のテスト領域T11〜T16、T21〜T26、T31〜T36、T41〜T46、T51〜T56、T61〜T66、T71〜T76、T81〜T86が表されている。各テスト領域は、複数のドットにより形成されている。本実施形態では、インクデューティーが50%となるように複数のドットが形成されて各テスト領域が印刷されている。インクデューティーとは、媒体Pにおける単位面積当たりのドットの記録率(印刷濃度)を意味する。また、各テスト領域は、インクを吐出した印刷チップと、ドットの大きさと、インク色(ノズル群)と、入力電圧差との各要素のうち、少なくとも1つの要素において互いに異なる。なお、上述の要素「入力電圧差」とは、後述する基準電圧からの電圧差を意味する。
具体的には、例えば、3つのテスト領域T11〜T13は、入力電圧差において互いに異なり、その他の、インクを吐出した印刷チップ(第1印刷チップCh1)、ドットの大きさ(Sサイズ)、インク色(シアン)において互いに同じである。テスト領域T11は、Sドットを形成するための基準電圧V0から所定電圧だけ低い電圧V−が第1印刷チップCh1(第1ノズル群CL1)に入力されて形成されている。テスト領域T12は、Sドットを形成するための基準電圧V0が第1印刷チップCh1(第1ノズル群CL1)に入力されて形成されている。テスト領域T13は、Sドットを形成するための基準電圧V0から所定電圧だけ高い電圧V+が第1印刷チップCh1(第1ノズル群CL1)に入力されて形成されている。
また、例えば、テスト領域T11とテスト領域T21とは、ドットの大きさにおいて互い異なり、他の要素(インクを吐出した印刷チップ、インク色(ノズル群)、入力電圧差)において互いに同じである。具体的には、テスト領域T11はSドットにより形成され、テスト領域T21はLドットにより形成されている。これは、図2に示す第1ノズル群CL1において上半分のノズル群に対してSドットを形成するための信号を供給し、下半分のノズル群に対してLドットを形成するための信号を供給することにより実現可能である。ここで、テスト領域T11は、上述のように、Sドットを形成するための基準電圧V0から所定電圧だけ低い電圧V−が第1印刷チップCh1(第1ノズル群CL1)に入力されて形成されている。同様に、テスト領域T21は、Lドットを形成するための基準電圧V0から定電圧だけ低い電圧V−が第1印刷チップCh1(第1ノズル群CL1)に入力されて形成されている。
また、例えば、テスト領域T11とテスト領域T14とは、インク色(インクを吐出するノズル群)において互いに異なり、他の要素(インクを吐出した印刷チップ、ドットの大きさ、入力電圧差)において互いに同じである。また、例えば、テスト領域T11とテスト領域T31とは、インクを吐出した印刷チップにおいて互いに異なり、他の要素(ドットの大きさ、インク色(ノズル群)、入力電圧差)において互いに同じである。
本実施形態では、第1印刷チップCh1により形成されるテスト領域T11〜T26と、第2印刷チップCh2により形成されるテスト領域T31〜T46は、主走査方向Xの往復動のうち、往路にて形成される。他方、第7印刷チップCh7により形成されるテスト領域T51〜T66と、第8印刷チップCh8により形成されるテスト領域T71〜T86は、主走査方向Xにおける復路にて形成される。なお、図示は省略されているが、黒色(K)インクのテスト領域と、黄色(Y)インクのテスト領域とが、図4に示す各テスト領域に引き続き形成されることとなる。
図3に戻って、印刷制御部221は、媒体搬送ユニット320を制御して、テスト用画像が印刷された媒体Pを下流側から上流側へと戻す(ステップS110)。印刷制御部221は、媒体搬送ユニット320を制御して、テスト用画像が印刷された媒体Pを、再度上流から下流へと搬送させつつ、キャリッジ搬送ユニット330を制御してキャリッジ550を往復動させ、さらに、撮像部500を制御して、媒体Pに印刷されたテスト用画像を複数の領域に区分して撮像し、得られた撮像画像をメモリー230に格納する(ステップS115)。
図5は、ステップS115における撮像領域IArの位置の変化を模式的に示す説明図である。撮像部500の撮像領域IArは、副走査方向Yに長い長方形の形状を有する。かかる撮像領域の大きさは、副走査方向Y方向に並ぶ2つのテスト領域がすべて収まり、且つ、これら2つのテスト領域に対して左右または上下に並ぶテスト領域の一部が収まる程度の大きさである。撮像領域IArの位置は、主走査方向Xへの撮像部500の移動と、副走査方向Yへの媒体Pの移動とに応じて変化する。図5では、撮像領域IArの位置の例として、位置L1、L2、L5、L6、L7、L9、L12が、破線にて表されている。
ステップS115では、先ず、テスト領域T11およびテスト領域T21が撮像領域IArの中央に収まる位置L1において撮像が行われる。その後、キャリッジ550の往路の動作に伴い、撮像領域は主走査方向Xに沿って右側に移動して、テスト領域T11およびテスト領域T21に対して右隣に位置するテスト領域T12およびテスト領域T22が撮像領域IArの中央に収まる位置L2において次の撮像が行われる。このように撮像領域が主走査方向Xに沿って右側に移動しながら、右隣に位置する2つのテスト領域が中央に収まる位置ごとに撮像が行われる。図5では、移動途中の位置L5も表されている。その後、テスト用画像TIにおける右端に位置するテスト領域T16およびテスト領域T26が中央に収まる位置L6において撮像が行われると、媒体Pの搬送が行われる。そして、位置L6に対して副走査方向Yにずれた位置L7において撮像が行われる。この位置L7は、テスト領域T36およびテスト領域T46が中央に収まる位置である。その後、キャリッジ550の復路の動作に伴い、撮像領域は、位置L7から主走査方向Xに沿って左側に移動していく。図5では、移動途中の位置L9が表されている。その後、テスト用画像TIにおける左端に位置するテスト領域T31およびテスト領域T41が中央に収まる位置L12において撮像が行われると、媒体Pの搬送が行われる。このようにして、左端から右端まで移動するまでの間に1つのテスト領域分だけ移動するたびに撮像が行われ、右端まで来たら副走査方向Yに2つのテスト領域分だけ移動し、右端から左端まで移動するまでの間に1つのテスト領域分だけ移動するたびに撮像する、という動作が繰り返され、テスト用画像TI全体が複数の領域に区分して撮像される。
なお、本実施形態では、各位置における撮像の際に、撮像領域における中央に収まる2つのテスト領域の位置が互いに同じ位置となるように撮像が行われる。したがって、得られた撮像画像におけるテスト画像の位置は、互いにほぼ同じになる。本実施形態では、「テスト領域の位置」とは、テスト領域の重心の位置を意味する。なお、テスト領域を代表する任意の位置を、テスト領域の位置として用いてもよい。
図3に戻って、濃度検出部222は、各テスト領域において、検出対象領域の濃度を検出する(ステップS120)。検出対象領域とは、濃度を検出する際の対象となる領域であり、本実施形態では、テスト領域の一部の領域が該当する。
図6および図7は、検出対象領域の一例を示す説明図である。図6と図7とでは、互いに異なる撮像画像における検出対象領域を示している。具体的には、図6では、位置L1での撮像により得られた撮像画像IM1における2つの検出対象領域Or1,Or2を表わしている。また、図7では、位置L12での撮像により得られた撮像画像IM12における2つの検出対象領域Or3,Or4を表わしている。
図6および図7に示すように、各テスト領域に対して1つの検出対象領域が設定される。本実施形態では、各検出対象領域の形状および大きさは互いに等しい。具体的には、図6および図7に示す各検出対象領域Or1〜Or4は、主走査方向Xに平行な辺と副走査方向Yに平行な辺とからなる矩形の領域である。各検出対象領域は、各テスト領域のほぼ中央に位置し、各テスト領域の外縁を含んでいない。このように検出対象領域がテスト領域のほぼ中央に位置し、テスト領域の外縁を含まないことで、検出対象領域を、テスト領域が印刷されていない紙白部分から遠ざけることができ、紙白部分で反射されて侵入する光の濃度への影響を低減できる。各検出対象領域Or1〜Or4の副走査方向Yに平行な辺の長さDy1は、互いに等しい。また、各検出対象領域Or1〜Or4の主走査方向Xに平行な辺の長さDx1は、互いに等しい。
さらに、各撮像画像に含まれる2つのテスト領域の位置(各撮像画像における位置)は、互いに等しい。例えば、撮像画像IM1に含まれる検出対象領域Or1の撮像画像IM1における位置と、撮像画像IM12に含まれる検出対象領域Or3の撮像画像IM12における位置とは、互いに等しい。具体的には、検出対象領域Or1における左上隅と撮像画像IM1の上辺UL1との間の距離Py1と、検出対象領域Or3における左上隅と撮像画像IM12の上辺UL2との間の距離Py1とは、互いに等しい。また、検出対象領域Or1における左上隅と撮像画像IM1の左辺SL1との間の距離Px1と、検出対象領域Or3における左上隅と撮像画像IM12の左辺SL2との間の距離Px1とは、互いに等しい。
ステップS120では、濃度検出部222は、各検出対象領域内において複数の点で濃度を測定し、得られた濃度の平均値を、該当する検出対象領域の濃度として検出する。
図3に示すように、電圧較正部223は、ステップS120で検出された濃度と、テスト用画像を印刷する際に、各印刷チップCh1〜Ch8に供給された入力電圧に基づき、目標濃度を設定する(ステップS125)。電圧較正部223は、ステップS125で設定された目標濃度を用いて、各印刷チップCh1〜Ch8への入力電圧、より詳細には、ドットの大きさごとの入力電圧を較正する(ステップS130)。
図8は、目標濃度の設定および入力電圧の較正の方法を説明するための説明図である。図8の横軸は入力電圧(V)であり、縦軸は検出された濃度(L*)である。検出点p11は、テスト領域T11に含まれる検出対象領域(図6の検出対象領域Or1)で検出された濃度を示す。検出点p12は、テスト領域T12に含まれる図示しない検出対象領域で検出された濃度を示す。検出点p13は、テスト領域T13に含まれる図示しない検出対象領域で検出された濃度を示す。また、検出点p21は、テスト領域T31に含まれる検出対象領域(図7の検出対象領域Or3)で検出された濃度を示す。検出点p22は、テスト領域T32に含まれる検出対象領域で検出された濃度を示す。検出点p23は、テスト領域T33に含まれる検出対象領域で検出された濃度を示す。なお、各検出点p11〜p23の近傍には、各検出点が検出された検出対象領域が印刷された際の入力信号の電圧値を符号V0、V+、V−を、付加して表している。
図8に示すように、ドットの大きさと、インク色(ノズル群)と、入力電圧差とが同じであっても、インクを吐出した印刷チップが異なることで、検出される濃度が異なる。例えば、検出点p12と検出点p22とは、ドットの大きさはSドットで共通し、インク色はシアンで共通し、入力電圧差は基準電圧V0(電圧差ゼロ)で共通している。しかし、検出点p12の濃度は、検出点p22の濃度よりも高い。このような輝度の差が生じるのは、上述のように、各印刷チップの個体差に起因して入力電圧と吐出するインク量との関係が互いに異なっているためである。
目標濃度の設定は、インク色毎、およびドットの大きさ毎に行われる。図8を用いて、シアン色のSドットについての目標濃度の設定方法を説明する。まず、同じノズル群を用いて印刷されたテスト領域に含まれる合計3つの検出対象領域の濃度を、メモリー230に格納されている濃度値から読み出し、また、各検出対象領域が含まれるテスト領域を印刷する際の入力電圧の値を読み出して、3つの検出点(濃度値および入力電圧)を特定する。例えば、第1ノズル群CL1を用いて印刷されたテスト領域に含まれる合計3つの検出領域の濃度と、入力電圧の値を読み出すことにより、図8に示す3つの検出点p11〜p13が特定される。同様に、第3ノズル群CL2を用いて印刷されたテスト領域に含まれる合計3つの検出領域の濃度と、入力信号を読み出すことにより、図8に示す3つの検出点p21〜p23が特定される。なお、図8には図示されない他のインク色、ドットの大きさについても、それぞれ3つの検出点が特定される。次に、シアン色のSドットで形成されたテスト領域に含まれる検出対象領域に係る検出点のうち、入力信号として基準電圧V0が入力されて印刷されたテスト領域に含まれる検出対象領域に係る検出点を特定する。例えば、図8の例では、検出点p12と検出点p22とが特定される。そして、特定された複数の検出点の平均濃度を求め、かかる平均濃度を目標濃度として設定する。例えば、図8の例では、検出点p12の濃度と検出点p22の濃度との平均濃度が、目標濃度Ltとして設定される。
続いて、図8を用いてシアン色のSドットについての入力信号の較正について説明する。先ず、同じノズル群を用いて印刷されたテスト領域に含まれる合計3つの検出対象領域に係る3つの検出点を利用して、各ノズル群についての入力信号と濃度の対応関係を求める。例えば、図8に示す3つの検出点p11〜p13を利用して、第1ノズル群CL1についての入力信号と濃度の対応関係、すなわち、直線R1を求める。本実施形態において、直線R1は、3つの検出点p11〜p13の電圧値と濃度とを利用して、内挿法により求められる。また、例えば、図8に示す3つの検出点p21〜p23を利用して、第3ノズル群CL2についての入力信号と濃度との対応関係、すなわち、直線R2を求める。この直線R2も直線R1と同様に、3つの検出点p21〜p23の電圧値と濃度とを利用して、内挿法により求められる。なお、図8には図示されない他のノズル群および他のドットの大きさについても、同様にして対応関係が求められる。次に、各ノズル群について求めた入力信号と濃度の対応関係、すなわち、直線R1,R2等と、目標濃度Ltとの交点を求め、かかる交点における入力電圧を、かかるノズル群における該当の大きさのドットを形成するための入力電圧に設定する。例えば、図8に示す直線R1と目標濃度Ltとの交点の入力信号の値Vm1が、第1ノズル群CL1におけるSドットを形成するための入力信号として設定される。同様に、図8に示す直線R2と目標濃度Ltとの交点の入力信号の値Vm2が、第3ノズル群CL2におけるSドットを形成するための入力信号として設定される。なお、図8には図示されない他のノズル群および他のドットの大きさについても、入力電圧が設定されて較正される。
上述のように、各ドットサイズ用の入力信号は、同一の印刷ヘッドに配置された2つの印刷チップに対して共通して入力される。例えば、第1印刷チップCh1の2つの第1ノズル群CL1および第2ノズル群ML1には、同じドットサイズ用の入力信号として、同じ入力信号(入力電圧)が供給される。したがって、上述したステップS120〜S130は、同一の印刷チップが備えるいずれのノズル群について省略できる。本実施形態では、マゼンタ色のインクを吐出するノズル群、および黄色のインクを吐出するノズル群については、ステップS120〜S130を省略する。そして、マゼンタ色のインクを吐出するノズル群については、同じ印刷チップに配置されたシアン色のインクを吐出するノズル群について実行されたステップS120〜S130により得られた入力信号が、印刷時に用いられる。同様に、黄色のインクを吐出するノズル群については、同じ印刷チップに配置された黒色のインクを吐出するノズル群について実行されたステップS120〜S130により得られた入力信号が、印刷時に用いられる。
上述のようにして較正された入力信号は、メモリー230に上書きして格納され、次回以降の印刷時に参照されることとなる。
上述のように、各インク色の各ドットの大きさについて目標濃度を設定する場合に、異なる印刷チップにより印刷されたテスト領域における同じ位置の検出対象領域の濃度の平均値を採用していることで、撮像時の環境のばらつきに起因する測定濃度の誤差の発生を抑制している。かかる効果について、図9および図10を用いて説明する。
図9は、異なる撮像画像または異なる測色領域における同じ位置の濃度を検出した場合のインク色毎の濃度のばらつきを説明するための説明図である。図9では、インク色毎に、測色器で測色した場合の濃度(L*)のばらつきと、撮像部500で撮像された撮像画像から検出された濃度(L*)のばらつきとを示している。図9の例では、各インク色について異なる測色領域の同じ位置についてそれぞれ測色器を用いて測色を行い、その測色により得られた濃度の最大値と最小値との差をばらつき(指標値)として表している。同様に、上述の入力電圧較正処理のごとく各インク色について異なる撮像画像の同じ位置からの濃度の検出を複数回行い、検出された濃度の最大値と最小値との差をばらつき(指標値)として表している。なお、図9では、縦軸のばらつき(濃度差の指標値)を正規化して表している。具体的には、測色器を用いて得られた濃度は、紙白の分光反射率で正規化した後にL*a*b*化し、0〜100に正規化して指標値として表されている。また、撮像画像から得られた濃度は、RGBの各階調値に紙白分の係数として0.8を掛け合わせ、0〜100に正規化して指標値として表されている。
図10は、同じ撮像画像または同じ測色領域における異なる位置の濃度を検出した場合のインク色毎の濃度のばらつきを説明するための説明図である。図10の例では、各インク色について同じ測色領域の異なる位置についてそれぞれ測色器を用いて測色を行い、その測色により得られた濃度の最大値と最小値との差をばらつき(指標値)として表している。同様に、上述の入力電圧較正処理とは異なり、各インク色について同じ撮像画像の異なる位置から濃度の検出を複数回行い、検出された濃度の最大値と最小値との差をばらつき(指標値)として表している。各値の正規化方法は、図9と同じであるので、詳細な説明を省略する。
図9および図10を比較して理解できるように、図9に示すばらつき(測色器を用いた場合のばらつき及び撮像部500を用いた場合のばらつき)は、いずれのインク色においても、図10に示すばらつき(測色器を用いた場合のばらつき及び撮像部500を用いた場合のばらつき)よりも小さい。これは、測色領域又は撮像領域内の濃度検出の対象となる領域の面内でのばらつきによって撮像時の環境が大きくばらつくために、検出濃度のばらつきとして大きく現れたものと推定される。したがって、図9のように、つまり、上述した入力電圧較正処理のように各撮像画像における同じ位置の濃度を検出した場合には、のインク色毎の濃度のばらつきを低減でき、目標濃度としてより適切な濃度を設定できる。このため、入力電圧の較正精度の低下を抑制できる。
また、図10から理解できるように、一般的には、測色器を用いた方が撮像部を用いた場合に比べて検出濃度のばらつきを抑えられる。しかし、上述したように、各撮像画像における同じ位置の濃度を検出することにより、図9に示すように、撮像部500を用いた場合の検出濃度のばらつきを、測色器を用いた場合の検出濃度のばらつきと同程度に抑えられることが分かる。したがって、撮像部500に代えて、または、撮像部500に加えて、測色器を印刷装置100に搭載しなくとも、入力電圧の較正精度の低下を抑制でき、印刷装置100の製造コストの上昇を抑制できる。
上述のように、黄色のインクを吐出するノズル群については、ステップS120〜S130を省略し、同じ印刷チップに配置された黒色のインクを吐出するノズル群について実行されたステップS120〜S130により得られた入力信号が、印刷時に用いられる。このような構成により、入力電圧較正処理に要する時間を短くでき、制御部200の処理負荷を低減できる、テスト用画像の印刷に用いるインク量を低減できる、といった効果に加えて、黄色インクを吐出するノズル群(第5ノズル群YL3、第7ノズル群YL4、第10ノズル群YL5、第12ノズル群YL6)を含む印刷チップCh3〜Ch6における入力電圧の較正精度の低下を抑制できる。かかる較正精度の低下抑制の効果について、図11を用いて説明する。
図11は、インク色毎の濃度の検出範囲を説明するための説明図である。図11では、インク色およびドットの大きさが互いに同じであって、入力電圧が電圧V−の場合のテスト領域および電圧V+の場合のテスト領域の各検出対象領域について、それぞれ測色器による濃度測定と、撮像部500による撮像画像の取得および撮像画像に基づく濃度検出を行い、測定または検出された濃度の差(濃度の測定範囲)を正規化して指標値として表されている。なお、各値の正規化方法は、図9および図10と同じであるので、詳細な説明を省略する。
図11に示すように、測色器を用いた場合の濃度の測定範囲は、インク色間で大きな差異は無い。これに対して、撮像部500を用いた場合の濃度のばらつきは、黄色についての測定範囲が、他の3色と比較して極端に小さい。具体的には、黄色についての測定範囲は、他の3色についての測定範囲のおよそ半分程度になっている。これは、黄色インクについては、入力電圧が変化しても濃度の変化が他の色のインクに比べて小さいことを示している。黄色のように淡い色のインクについては、撮像部500の特性として濃度変化を敏感に検出できない。このため、黄色インクについては、入力電圧の変化に対する濃度変化の度合いが小さくなる。したがって、図9に示すように比較的小さな繰り返しの測定ばらつきであっても、かかる測定ばらつきが検出濃度に含まれることとなった場合に、黄色インクにおいては、他の色のインクに比べて測定ばらつきが測定濃度に対し大きく影響することとなる。その結果、濃度に基づく入力電圧の較正精度が低下してしまう。他方、黒色インクについての測定範囲は、黄色インクについての測定範囲に比べて大きいので、測定ばらつきが検出濃度に含まれることとなった場合でも、測定ばらつきの影響は比較的小さくて済み、濃度に基づく入力電圧の較正精度の低下を抑制できる。したがって、本実施形態の印刷装置100によれば、黄色のインクを吐出するノズル群については、ステップS120〜S130を省略し、同じ印刷チップに配置された黒色のインクを吐出するノズル群について実行されたステップS120〜S130により得られた入力信号を用いることで、入力電圧の較正精度の低下を抑制できる。換言すると、印刷装置100では、黒色インクについて入力電圧が較正されることにより、黄色インクのノズル群に入力される入力電圧が併せて較正されるため、黄色インクのノズル群に入力される入力電圧の較正精度の低下を抑制できる。
なお、上述のテスト領域T11およびテスト領域T12のように、インクを吐出した印刷チップと、ドットの大きさと、インク色(ノズル群)と、入力電圧差と、のうちの入力電圧差のみが異なる2つのテスト領域は、一方が「課題を解決するための手段」における第1テスト領域に、他方が「課題を解決するための手段」における第2テスト領域に、それぞれ相当する。このとき、一方のテスト領域の検出対象領域(例えば、検出対象領域Or1)は、「課題を解決するための手段」における第1検出対象領域に、他方のテスト領域の検出対象領域は、「課題を解決するための手段」における第2検出対象領域に、それぞれ相当する。さらに、上述のテスト領域T11およびテスト領域T31のように、インクを吐出した印刷チップと、ドットの大きさと、インク色(ノズル群)と、入力電圧差と、のうちのインクを吐出した印刷チップのみが異なる2つのテスト領域は、一方が「課題を解決するための手段」における第1テスト領域に、他方が「課題を解決するための手段」における第3テスト領域に、それぞれ相当する。そして、例えば、テスト領域T11が第1のテスト領域とし検出対象領域Or1が第1検出対象領域とした場合に、テスト領域T31の検出対象領域Or3は、「課題を解決するための手段」における第3検出対象領域に相当する。また、このとき、テスト領域T32は、「課題を解決するための手段」における第4テスト領域に、テスト領域T32の検出対象領域は、「課題を解決するための手段」における第4検出対象領域に、それぞれ相当する。また、基準電圧V0と、電圧V−と、電圧V+とのうち、互いに異なる2種類の電圧は、「課題を解決するための手段」における第1電圧および第2電圧に相当する。同様に、基準電圧V0と、電圧V−と、電圧V+とのうち、互いに異なる2種類の電圧は、「課題を解決するための手段」における第3電圧および第4電圧に相当する。また、Sドットを形成するための入力電圧と、Lドットを形成するための入力電圧とは、一方が「課題を解決するための手段」における入力電圧に相当し、他方が「課題を解決するための手段」における第2入力電圧に相当する。
以上説明した実施形態の印刷装置100によれば、各位置における撮像により得られた撮像画像における検出対象領域の位置を互いに一致させるので、各検出対象領域を含む撮像画像を得るときの撮像時の環境の相違を低減でき、入力電圧の較正精度の低下を抑制できる。
また、各検出対象領域は、互いに形状および大きさが同じであるので、各検出対象領域の濃度を、互いに同様な条件において検出でき、入力電圧の較正精度の低下を抑制できる。
また、各検出対象領域は自身を含むテスト領域の外縁を含まないので、テスト領域の外縁よりも外側の部分から各検出対象領域へと侵入する光の影響を抑制でき、検出対象領域の濃度を精度良く測定できる。
また、撮像部500は、撮像画像における各テスト領域の位置が互いに一致するように撮像するので、各テスト領域における検出対象領域の位置を互いに一致させることができる。このため、各検出対象領域の濃度の検出条件をより一致させることができ、入力電圧の較正精度の低下をより抑制できる。
また、各ノズル群において、互いに異なる電圧、具体的にはLドットを形成するための電圧とSドットを形成するための電圧とをそれぞれ入力して、Sドットによりテスト領域を印刷すると共にLドットによりテスト領域を印刷して各ドット用の入力電圧を較正するので、1回のテスト画像の印刷により、Lドットを形成するための電圧とSドットを形成するための電圧とを、精度良く較正できる。加えて、副走査方向Yに並ぶ2つのテスト領域を含む領域を1回で撮像するので、各テスト領域を含む領域をそれぞれ撮像する構成に比べて、入力電圧の較正に要する時間や処理負荷を低減できる。
また、黄色インクを吐出するノズル群に入力される電圧は、黒色インクを吐出するノズル群に入力される電圧が較正されることにより併せて較正されるので、黒色インクを吐出するノズル群に入力される入力電圧とは別に、黄色インクを吐出するノズル群に入力される入力電圧を較正する構成に比べて、黄色インクを吐出するノズル群に入力される電圧の較正精度の低下を抑制できる。一般に、黒色インクは、電圧の変化に対する濃度の変化が黄色インクよりも大きいため、濃度測定誤差の影響をより抑制できるからである。
また、同じノズル群を用いて印刷されたテスト領域に含まれる合計3つの検出対象領域に係る3つの検出点(濃度および入力電圧)を利用して、各ノズル群についての入力信号と濃度の対応関係を求め、かかる対応関係において目標濃度に対応している入力電圧の値を、印刷時に用いる入力電圧として設定するので、目標濃度となるように精度良く入力電圧を設定できる。
B.変形例:
B1.変形例1:
上記実施形態では、各検出対象領域は、互いに形状および大きさが同じであったが、少なくとも一部の検出対象領域は、他の検出対象領域に対して、形状と大きさとのうちの少なくとも一方が異なっていても良い。この場合であっても、各検出対象領域の撮像画像における位置、すなわち、撮像画像における各検出対象領域の重心位置の位置(相対的な位置)を互いに一致させることで、各撮像画像が得られる際の環境を互いに同様にでき、入力電圧の較正精度の低下を抑制できる。
B2.変形例2:
上記実施形態では、各検出対象領域は、テスト領域のほぼ中央に位置していたが、本発明はこれに限定されない。各撮像画像におけるテスト領域の位置が互いに同じであるという前提であれば、テスト領域における隅など、任意の位置に検出対象領域が存在してもよい。例えば、各検出対象領域がテスト領域の外縁を含むように設定されていてもよい。このような場合であっても、各撮像画像における各検出対象領域の位置は互いに一致するため、上記実施形態と同様な効果を奏する。また、上記実施形態では、各検出対象領域は、テスト領域の一部であったが、テスト領域の全体であってもよい。
B3.変形例3:
上記実施形態では、テスト用画像は、インクを吐出した印刷チップと、ドットの大きさと、インク色(ノズル群)と、入力電圧差との各要素のうち、少なくとも1つの要素において互いに異なる複数のテスト領域の集合であったが、本発明はこれに限定されない。例えば、印刷装置100が1種類の大きさのドットのみを形成する構成であった場合には、1種類のドットで形成されるテスト領域の集合としてもよい。また、各テスト領域の形状および大きさは任意に設定できる。さらに、各テスト領域は、互いに形状および大きさが同じであったが、少なくとも一部のテスト領域は、他のテスト領域に対して、形状と大きさとのうちの少なくとも一方が異なっていても良い。また、各テスト領域のうちの少なくとも一部は、撮像画像における位置が互いに異なってもよい。この場合であっても、各撮像画像における検出対象領域の位置を互いに同じにすることにより、上記実施形態と同様な効果を奏する。なお、かかる構成においては、各テスト領域における検出対象領域の位置が互いに異なる場合がある。
B4.変形例4:
上記実施形態では、黄色のインクを吐出するノズル群については、ステップS120〜S130を省略し、同じ印刷チップに配置された黒色のインクを吐出するノズル群について実行されたステップS120〜S130により得られた入力信号が、印刷時に用いられていたが本発明はこれに限定されない。かかる構成とは逆の構成、すなわち、黒色のインクを吐出するノズル群については、ステップS120〜S130を省略し、同じ印刷チップに配置された黄色のインクを吐出するノズル群について実行されたステップS120〜S130により得られた入力信号が、印刷時に用いられてもよい。また、上記実施形態とは異なり、各ドットサイズ用の入力信号がノズル群毎に設定される構成においては、各ノズル群についてステップS120〜S130を実行して入力電圧の較正を行なってもよい。
B5.変形例5:
上記実施形態のステップS125において、目標濃度は、印刷チップが異なり、インク色と、入力電圧(基準電圧V0)と、ドットの大きさとが共通するテスト領域(検出対象領域)の濃度の平均値を求め、かかる平均濃度が設定されていたが、本発明はこれに限定されない。予め目標濃度を決めておいてもよい。この場合には、上記実施形態と同様に、各ノズル群についての入力信号と濃度の対応関係(直線)を求め、かかる対応関係と予め定められた目標濃度との交点における入力電圧を、印刷に用いる入力電圧としてもよい。
B6.変形例6:
上記実施形態において、印刷装置100は、4色のインク(シアン色、マゼンタ色、黄色、黒色)により印刷を行っていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ライトシアン色(Lc)や、ライトマゼンタ色(Lm)のインクを用いて印刷を行ってもよい。この場合、ライトシアン色またはライトマゼンタ色のインクを吐出するノズル群と、シアン色とマゼンタ色と黒色とのうちのいずれかのインクを吐出するノズル群とが同一の印刷チップに配置された構成においては、上記実施形態の黄色のインクを吐出するノズル群と同様に、ライトシアン色またはライトマゼンタ色のインクを吐出するノズル群について、ステップS120〜S130を省略し、同一の印刷チップにおける他方のノズル群についてステップS120〜S130を実行して、入力電圧の較正を行なってもよい。すなわち、一般には、濃インクを吐出するノズル群に入力される入力電圧が較正されることにより、淡インクに入力される入力電圧も併せて較正される構成とすることで、かかる2種類のノズル群を備える印刷チップに入力される入力電圧の較正精度の低下を抑制できる。淡インクについては、上述の黄色インクに代表されるように、撮像部500を用いて濃度を測定した場合に、入力電圧の変化に対する濃度の変化が比較的小さい。したがって、上記のような構成とすることで、淡インクを吐出するノズル群に供給される入力電圧の較正精度の低下を抑制できる。
B7.変形例7:
上記実施形態では、各印刷チップはそれぞれ2つのノズル群を備えていたが、2つに限らず、任意の数のノズル群を備えてもよい。また、印刷装置100はインクジェットプリンターであったが、入力電圧に応じてインクを吐出する任意の方式のプリンターであってもよい。
B8.変形例8:
上記実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。また、本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピューター読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピューター内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピューターに固定されている外部記憶装置も含んでいる。すなわち、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、データを一時的ではなく固定可能な任意の記録媒体を含む広い意味を有している。
B9.変形例9:
上記実施形態では、テスト用画像TIが印刷された媒体Pを下流側から上流側へと戻すステップS110を経た後に、媒体Pに印刷されたテスト用画像TIを撮像する構成であったが、これに限らず、撮像ができる任意の構成としてもよい。例えば、テスト用画像TIが印刷された媒体Pを下流側から上流側へと戻す動作を行わずに撮像部500が撮影開始位置に移動する構成であってもよい。
本発明は、上記実施形態および変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
CL1…第1ノズル群、CL2…第3ノズル群、CL7…第14ノズル群、Ch1…第1印刷チップ、Ch2…第2印刷チップ、Ch3…第3印刷チップ、Ch4…第4印刷チップ、Ch5…第5印刷チップ、Ch6…第6印刷チップ、Ch7…第7印刷チップ、Ch8…第8印刷チップ、Hd1…第1印刷ヘッド、Hd2…第2印刷ヘッド、Hd3…第3印刷ヘッド、Hd4…第4印刷ヘッド、IM1…撮像画像、IM12…撮像画像、KL3…第6ノズル群、KL4…第6ノズル群、KL5…第9ノズル群、KL6…第11ノズル群、L12…位置、Lt…目標濃度、ML1…第2ノズル群、ML2…第4ノズル群、ML7…第13ノズル群、ML8…第15ノズル群、Or1〜Or4…検出対象領域、P…媒体、Px1…距離、Py1…距離、R1…直線、R2…直線、SL1…左辺、SL2…左辺、T14…テスト領域、T21…テスト領域、T32…テスト領域、T33…テスト領域、UL1…上辺、UL2…上辺、X…主走査方向、Y…副走査方向、YL3…第5ノズル群、YL4…第7ノズル群、YL5…第10ノズル群、YL6…第12ノズル群、p11〜p13,p21〜p23…検出点、10…印刷制御装置、100…印刷装置、200…制御部、210…入出力インターフェイス、220…CPU、221…印刷制御部、222…濃度検出部、223…電圧較正部、230…メモリー、310…供給ユニット、320…媒体搬送ユニット、321…搬送ローラー、330…キャリッジ搬送ユニット、331…キャリッジガイド軸、400…印刷ヘッド、500…撮像部、550…キャリッジ、CL8…第16ノズル群、IAr…撮像領域、L1…位置、L2…位置、L5…位置、L6…位置、L7…位置、L9…位置、T11…テスト領域、T12…テスト領域、T13…テスト領域、T16…テスト領域、T22…テスト領域、T26…テスト領域、T31…テスト領域、T36…テスト領域、T41…テスト領域、T46…テスト領域、T51…テスト領域、T71…テスト領域、TI…テスト用画像。

Claims (8)

  1. 媒体に印刷を行う印刷装置であって、
    互いに共通の入力電圧に応じてインクを吐出する第1ノズル群を有する印刷チップと、
    前記印刷チップを制御して、前記入力電圧として第1電圧を入力して印刷される第1テスト領域と、前記入力電圧として前記第1電圧とは異なる第2電圧を入力して印刷される第2テスト領域と、を含むテスト用画像を、前記媒体に印刷する印刷制御部と、
    前記媒体に印刷された前記テスト用画像を、前記第1テスト領域を含む領域と前記第2テスト領域を含む領域とを有する複数の領域に区分して、それぞれ撮像する撮像部と、
    前記撮像部による撮像により得られた撮像画像における前記第1テスト領域の少なくとも一部である第1検出対象領域の濃度と、前記撮像画像における前記第2テスト領域の少なくとも一部である第2検出対象領域の濃度と、を検出する濃度検出部と、
    前記第1検出対象領域の濃度と、前記第2検出対象領域の濃度と、前記第1電圧の値と、前記第2電圧の値と、に基づき、前記入力電圧を較正する電圧較正部と、
    を備え、
    前記撮像画像における前記第1検出対象領域の位置と、前記撮像画像における前記第2検出対象領域の位置とは、互いに一致し、
    前記印刷チップは、前記第1ノズル群とは異なる第2ノズル群であって、前記第1ノズル群の吐出するインク色と同じ色のインクを吐出し、前記入力電圧とは異なる互いに共通の第2入力電圧に応じて該インクを吐出する第2ノズル群を更に有し、
    前記印刷制御部は、前記印刷チップを制御して、前記テスト用画像として、前記第1テスト領域と前記第2テスト領域に加えて、前記第2入力電圧として第3電圧を入力して印刷される第3テスト領域と、前記第2入力電圧として前記第3電圧とは異なる第4電圧を入力して印刷される第4テスト領域とを含む画像を印刷し、
    前記撮像部は、前記第1テスト領域と前記第3テスト領域とを含む領域を1回で撮像し、前記第2テスト領域と前記第4テスト領域とを含む領域を1回で撮像し、
    前記濃度検出部は、前記撮像画像における前記第3テスト領域の少なくとも一部である第3検出対象領域の濃度と、前記撮像画像における前記第4テスト領域の少なくとも一部である第4検出対象領域の濃度と、を検出し、
    前記電圧較正部は、前記第3検出対象領域の濃度と、前記第4検出対象領域の濃度と、前記第3電圧の値と、前記第4電圧の値と、に基づき、前記第2入力電圧を較正し、
    前記撮像画像における前記第3検出対象領域の位置と、前記撮像画像における前記第4検出対象領域の位置とは、互いに一致する、
    印刷装置。
  2. 媒体に印刷を行う印刷装置であって、
    互いに共通の入力電圧に応じてインクを吐出する第1ノズル群を有する印刷チップと、
    前記印刷チップを制御して、前記入力電圧として第1電圧を入力して印刷される第1テスト領域と、前記入力電圧として前記第1電圧とは異なる第2電圧を入力して印刷される第2テスト領域と、を含むテスト用画像を、前記媒体に印刷する印刷制御部と、
    前記媒体に印刷された前記テスト用画像を、前記第1テスト領域を含む領域と前記第2テスト領域を含む領域とを有する複数の領域に区分して、それぞれ撮像する撮像部と、
    前記撮像部による撮像により得られた撮像画像における前記第1テスト領域の少なくとも一部である第1検出対象領域の濃度と、前記撮像画像における前記第2テスト領域の少なくとも一部である第2検出対象領域の濃度と、を検出する濃度検出部と、
    前記第1検出対象領域の濃度と、前記第2検出対象領域の濃度と、前記第1電圧の値と、前記第2電圧の値と、に基づき、前記入力電圧を較正する電圧較正部と、
    を備え、
    前記撮像画像における前記第1検出対象領域の位置と、前記撮像画像における前記第2検出対象領域の位置とは、互いに一致し、
    前記印刷チップは、前記第1ノズル群とは異なる第3ノズル群であって、前記第1ノズル群の吐出するインク色とは異なる色のインクを吐出し、前記第1ノズル群と同一の印刷濃度で印刷を実行する場合に前記入力電圧と同じ電圧が互いに共通して入力される第3ノズル群を有し、
    前記第1ノズル群は、濃インクを吐出し、
    前記第3ノズル群は、淡インクを吐出し、
    前記電圧較正部により前記入力電圧が較正されることにより、前記第3ノズル群に入力される前記入力電圧と同じ電圧も併せて較正される、
    印刷装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の印刷装置において、
    前記第1検出対象領域と、前記第2検出対象領域とは、互いに形状および大きさが同じである、
    印刷装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の印刷装置において、
    前記第1検出対象領域は、前記第1テスト領域の外縁を含まず、
    前記第2検出対象領域は、前記第2テスト領域の外縁を含まない、
    印刷装置。
  5. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の印刷装置において、
    前記撮像部は、前記撮像画像における前記第1テスト領域の位置と、前記撮像画像における前記第2テスト領域の位置とが、互いに一致するように、撮像する、
    印刷装置。
  6. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の印刷装置において、
    前記電圧較正部は、前記第1検出対象領域の濃度と、前記第2検出対象領域の濃度と、前記第1電圧の値と、前記第2電圧の値と、に基づき、前記入力電圧と濃度との対応関係を求め、前記対応関係において、予め設定されている目標濃度に対応している前記入力電圧の値を、前記入力電圧として設定する、
    印刷装置。
  7. 互いに共通の入力電圧に応じてインクを吐出する第1ノズル群を有する印刷チップを備える印刷装置における前記入力電圧の較正方法であって、
    (a)前記印刷チップを制御して、前記入力電圧として第1電圧を入力して印刷される第1テスト領域と、前記入力電圧として前記第1電圧とは異なる第2電圧を入力して印刷される第2テスト領域と、を含むテスト用画像を、媒体に印刷する工程と、
    (b)前記媒体に印刷された前記テスト用画像を、前記第1テスト領域を含む領域と前記第2テスト領域を含む領域とを有する複数の領域に区分して、それぞれ撮像する工程と、
    (c)前記工程(b)により得られた撮像画像における前記第1テスト領域の少なくとも一部である第1検出対象領域の濃度と、前記撮像画像における前記第2テスト領域の少なくとも一部である第2検出対象領域の濃度と、を検出する工程と、
    (d)前記第1検出対象領域の濃度と、前記第2検出対象領域の濃度と、前記第1電圧の値と、前記第2電圧の値と、に基づき、前記入力電圧を較正する工程と、
    を備え、
    前記撮像画像における前記第1検出対象領域の位置と、前記撮像画像における前記第2検出対象領域の位置とは、互いに一致し、
    前記印刷チップは、前記第1ノズル群とは異なる第2ノズル群であって、前記第1ノズル群の吐出するインク色と同じ色のインクを吐出し、前記入力電力とは異なる互いに共通の第2入力電圧に応じて該インクを吐出する第2ノズル群を更に有し、
    前記工程(a)は、前記印刷チップを制御して、前記テスト用画像として、前記第1テスト領域と前記第2テスト領域に加えて、前記第2入力電圧として第3電圧を入力して印刷される第3テスト領域と、前記第2入力電圧として前記第3電圧とは異なる第4電圧を入力して印刷される第4テスト領域とを含む画像を印刷する工程を含み、
    前記工程(b)は、前記第1テスト領域と前記第3テスト領域とを含む領域を1回で撮像し、前記第2テスト領域と前記第4テスト領域とを含む領域を1回で撮像する工程を含み、
    前記工程(c)は、前記撮像画像における前記第3テスト領域の少なくとも一部である第3検出対象領域の濃度と、前記撮像画像における前記第4テスト領域の少なくとも一部である第4検出対象領域の濃度と、を検出する工程を含み、
    前記工程(d)は、前記第3検出対象領域の濃度と、前記第4検出対象領域の濃度と、前記第3電圧の値と、前記第4電圧の値と、に基づき、前記第2入力電圧を較正する工程を含み、
    前記撮像画像における前記第3検出対象領域の位置と、前記撮像画像における前記第4検出対象領域の位置とは、互いに一致する、
    印刷装置における入力電圧の較正方法。
  8. 互いに共通の入力電圧に応じてインクを吐出する第1ノズル群を有する印刷チップを備える印刷装置における前記入力電圧の較正方法であって、
    (a)前記印刷チップを制御して、前記入力電圧として第1電圧を入力して印刷される第1テスト領域と、前記入力電圧として前記第1電圧とは異なる第2電圧を入力して印刷される第2テスト領域と、を含むテスト用画像を、媒体に印刷する工程と、
    (b)前記媒体に印刷された前記テスト用画像を、前記第1テスト領域を含む領域と前記第2テスト領域を含む領域とを有する複数の領域に区分して、それぞれ撮像する工程と、
    (c)前記工程(b)により得られた撮像画像における前記第1テスト領域の少なくとも一部である第1検出対象領域の濃度と、前記撮像画像における前記第2テスト領域の少なくとも一部である第2検出対象領域の濃度と、を検出する工程と、
    (d)前記第1検出対象領域の濃度と、前記第2検出対象領域の濃度と、前記第1電圧の値と、前記第2電圧の値と、に基づき、前記入力電圧を較正する工程と、
    を備え、
    前記撮像画像における前記第1検出対象領域の位置と、前記撮像画像における前記第2検出対象領域の位置とは、互いに一致し、
    前記印刷チップは、前記第1ノズル群とは異なる第3ノズル群であって、前記第1ノズル群の吐出するインク色とは異なる色のインクを吐出し、前記第1ノズル群と同一の印刷濃度で印刷を実行する場合に前記入力電圧と同じ電圧が互いに共通して入力される第3ノズル群を有し、
    前記第1ノズル群は、濃インクを吐出し、
    前記第3ノズル群は、淡インクを吐出し、
    前記工程(d)は、前記入力電圧を較正することにより、前記第3ノズル群に入力される前記入力電圧と同じ電圧も併せて較正する工程を含む、
    印刷装置における入力電圧の較正方法。
JP2017018633A 2017-02-03 2017-02-03 印刷装置および印刷装置における入力電圧の較正方法 Active JP6919211B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017018633A JP6919211B2 (ja) 2017-02-03 2017-02-03 印刷装置および印刷装置における入力電圧の較正方法
US15/877,653 US10255530B2 (en) 2017-02-03 2018-01-23 Printing apparatus and method for calibrating input voltage in printing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017018633A JP6919211B2 (ja) 2017-02-03 2017-02-03 印刷装置および印刷装置における入力電圧の較正方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018122568A JP2018122568A (ja) 2018-08-09
JP6919211B2 true JP6919211B2 (ja) 2021-08-18

Family

ID=63037256

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017018633A Active JP6919211B2 (ja) 2017-02-03 2017-02-03 印刷装置および印刷装置における入力電圧の較正方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10255530B2 (ja)
JP (1) JP6919211B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6979867B2 (ja) * 2017-12-06 2021-12-15 株式会社Screenホールディングス インクジェット印刷装置のヘッド電圧補正方法及びそれを用いた装置並びにそのプログラム
JP7247570B2 (ja) * 2018-12-17 2023-03-29 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置および液体噴射装置の駆動方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004284064A (ja) 2003-03-19 2004-10-14 Seiko Epson Corp 印加電圧値決定方法、画像出力装置、印加電圧値決定処理プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体
US7069164B2 (en) * 2003-09-29 2006-06-27 Xerox Corporation Method for calibrating a marking system to maintain color output consistency across multiple printers
JP2010033108A (ja) * 2008-07-24 2010-02-12 Sony Corp 画像処理システム、撮像装置、画像処理方法及びコンピュータプログラム
JP2013173290A (ja) * 2012-02-27 2013-09-05 Seiko Epson Corp 印刷装置、パターン形成方法、及び、プログラム
JP2016163940A (ja) * 2015-03-06 2016-09-08 セイコーエプソン株式会社 補正印加電圧取得方法、プログラム、およびインクジェットプリンター

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018122568A (ja) 2018-08-09
US10255530B2 (en) 2019-04-09
US20180225555A1 (en) 2018-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10836184B2 (en) Printing method and ink discharge amount upper limit determining method
US8075077B2 (en) Method of calculating correction value and method of discharging liquid
US7901028B2 (en) Method of calculating correction value and method of discharging liquid
BRPI1105440A2 (pt) aparelho e mÉtodo de impressço a jato de tinta, e , aparelho e mÉtodo de processamento de imagem
JP7003552B2 (ja) 印刷装置
US20080152413A1 (en) Printing Method, Storage Medium Having Program Stored Thereon, and Printing System
JP6919211B2 (ja) 印刷装置および印刷装置における入力電圧の較正方法
US10449779B2 (en) Image processing apparatus, printing apparatus, and program
US11238320B2 (en) Printing apparatus and printing method
US10800184B2 (en) Determining method of density correction value, printing apparatus, printing method, and method of correcting printing density
US20080074455A1 (en) Printing method, printing apparatus, and storage medium having program stored thereon
JP2018134771A (ja) 印刷装置およびコンピュータープログラム
JP5984463B2 (ja) 処理装置、処理方法及びそのプログラム
US20180152597A1 (en) Shading correction device, electronic apparatus, and shading correction method
US7850275B2 (en) Printing method, printing apparatus, and storage medium having program stored thereon with ink ejection amount correction
US8678532B2 (en) Printing process of forming two images on printing medium in overlapping manner
JP2011255540A (ja) 補正値取得方法、補正値取得プログラム、及び、印刷装置
US20230166525A1 (en) Printing apparatus and printing method
JP2014141041A (ja) 画像形成装置および画像形成方法
US20220410561A1 (en) Printing apparatus and printing method
US20210021715A1 (en) Correction value setting method, recording method, and recording device
US10148835B2 (en) Image processing device, printing apparatus, and control method
US20230249450A1 (en) Recording device and recording method
JP2018144362A (ja) 印刷装置、および印刷装置における入力電圧の較正方法
JP2023004432A (ja) 液体吐出装置及び濃度補正情報の生成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210622

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210705

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6919211

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150