JP6917919B2 - 提供装置、提供方法及び提供プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、提供装置、提供方法及び提供プログラムに関する。
従来、ネットワーク等を介して提供される情報において、情報の利用者による不正な使用を制限するための技術が提案されている。
例えば、文書情報をOCR処理した結果を外部装置へ出力する際に、OCR処理結果を出力しない領域を指定可能とする電子文書管理装置に関する技術が知られている。また、ICカード等において、パスコードレジスタに適正なコードを書き込まなければファイルメモリアクセスのマスクが働きアクセスできないよう制御する技術が知られている。
特開2008−102809号公報 特開平6−309529号公報
しかしながら、上記の従来技術では、位置情報の利用を適切に管理することができるとは限らない。具体的には、従来技術は、文書情報やICカード内に保持されるファイルデータの管理に関する技術であり、例えばモバイル端末のユーザから取得された各々のユーザの位置情報等の利用を適切に管理するために適用できるとは限らない。
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、位置情報の利用を適切に管理することができる提供装置、提供方法及び提供プログラムを提供することを目的とする。
本願に係る提供装置は、ユーザの位置情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得された位置情報を利用するデータ利用者から、当該位置情報の利用要求とともに、当該データ利用者が当該位置情報を利用する際の態様に関する情報を受け付ける受付部と、前記受付部によって受け付けられた前記態様に関する情報に基づいて前記位置情報に対して加工を施すとともに、当該加工が施された位置情報である加工後位置情報を前記データ利用者に提供する提供部と、を備えたことを特徴とする。
実施形態の一態様によれば、位置情報の利用を適切に管理することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。 図2は、実施形態に係る提供処理を説明する図(1)である。 図3は、実施形態に係る提供処理を説明する図(2)である。 図4は、実施形態に係る提供システムの構成例を示す図である。 図5は、実施形態に係るユーザ端末の構成例を示す図である。 図6は、実施形態に係る提供装置の構成例を示す図である。 図7は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。 図8は、実施形態に係る位置情報記憶部の一例を示す図である。 図9は、実施形態に係るサービス情報記憶部の一例を示す図である。 図10は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。 図11は、提供装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
以下に、本願に係る提供装置、提供方法及び提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る提供装置、提供方法及び提供プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.実施形態に係る提供処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る提供処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。具体的には、図1では、提供装置100が、ユーザから位置情報を取得するとともに、取得した位置情報を利用するデータ利用者から当該位置情報の利用要求を受け付けた場合に、所定の処理を施した位置情報をデータ利用者に提供する処理を行う例を示す。
図1に示す提供装置100は、実施形態に係る提供処理を実行する情報処理装置であり、例えば、ユーザが利用する端末装置や、提供装置100が取得した位置情報を利用したサービスを提供する事業者が利用する端末装置等と相互に通信を行うサーバ装置である。
実施形態に係る提供装置100は、各ユーザを識別する識別情報と各ユーザの位置とを対応付けて取得し、取得した情報を当該ユーザの位置情報として蓄積する。例えば、提供装置100は、ポータルサイト等を提供するサービスサーバであり、ポータルサイトにログインしたユーザから定期的に位置情報を取得する。また、提供装置100は、蓄積した位置情報を所望する事業者に対して位置情報を提供するサービスを行う。実施形態では、提供装置100は、例えば、ユーザの位置情報を利用した各種サービスを行う事業者(例えば、ユーザの行動範囲を解析して最適な広告を配信する広告配信サービスを提供する事業者や、ユーザが利用する駅を参照して最適な移動手段を行う乗換案内サービスを提供する事業者や、災害情報を発信する情報発信サービスを提供する事業者や、交通案内を行うナビサービスを提供する事業者や、位置情報を利用したゲームを提供する事業者等)からの要求に応じて、当該事業者に位置情報を提供する。
図1に示すユーザ端末10は、スマートフォン等の情報処理端末である。図1の例では、ユーザ端末10は、提供装置100に位置情報を送信するユーザの一例であるユーザU01によって利用される。以下では、ユーザU01等を区別する必要のないときは、「ユーザ」と総称する。また、以下では、ユーザ端末10をユーザと読み替える場合がある。例えば、「ユーザU01が位置情報を送信する」とは、実際には、「ユーザU01が利用するユーザ端末10が位置情報を送信する」ことを意味する場合がある。
ユーザ端末10は、例えばGPS(Global Positioning System)等を利用して、自装置が所在する位置(例えば経度や緯度の数値等)を検知し、検知した位置を示す情報である位置情報を取得する。なお、位置情報は、位置を示す情報のみならず、その位置が検知された時間を含んでもよい。そして、ユーザ端末10は、例えば提供装置100の要求に従い、検知した位置情報を提供装置100に送信する。具体的には、ユーザ端末10は、提供装置100がユーザに提供するポータルサイトにアクセスしている場合や、提供装置100が提供するサービスにログインしている場合に、定期的かつ継続的に位置情報を提供装置100に送信する。ユーザ端末10から送信される位置情報は、提供装置100が有する記憶部に蓄積され、種々の情報処理に利用される。
図1に示すサービス端末20は、提供装置100が提供する位置情報を利用する事業者(以下では、サービスを提供する事業者を「データ利用者」と表記する場合がある)によって管理される端末装置である。図1では、サービス端末20は、データ利用者の一例である事業者P01によって管理される。なお、データ利用者は、一般ユーザを対象とするサービスの提供者に限られず、例えば、位置情報の解析を行う解析業者や研究者等であってもよい。
図1の例では、事業者P01は、提供装置100が取得した位置情報を解析して、ユーザの行動範囲等を特定し、適切な広告を配信するサービスを行う事業者であるものとする。なお、以下では、サービス端末20を事業者と読み替える場合がある。例えば、「事業者P01がサービスを提供する」とは、実際には、「事業者P01が利用するサービス端末20がサービスを提供する」ことを意味する場合がある。
上記のように、提供装置100は、ユーザから位置情報を取得し、取得した位置情報を事業者P01等に提供する。しかしながら、ユーザの位置情報は個人情報を含むため、提供装置100が取得した全ての情報を提供することは望ましくない場合がある。例えば、提供装置100が、ユーザU01の自宅や勤務先等の拠点が解析されるほどの精度の位置情報(例えば、ユーザU01の位置が数メートル単位の誤差で特定される位置情報)を全ての事業者に提供することは望ましくない。一方で、ユーザが自宅に所在するタイミングでプッシュ通知を行いたい事業者にとっては、ユーザが自宅に所在するタイミングを推定するための位置情報の提供を受けたいというニーズがある。すなわち、ユーザの位置情報の提供は、その位置情報を利用する事業者の利用態様(例えば、サービスの種別)に応じて、柔軟に変更されることが望ましい。
しかし、大多数のユーザから取得される位置情報は膨大な情報量となるため、位置情報の提供側は、ユーザから取得した位置情報をサービスの態様ごとに異なるデータベースに保持したり、位置の特定の精度ごとに異なるデータベースに保持したりすることは現実的には難しい。
そこで、実施形態に係る提供装置100は、以下に説明する処理によって、取得した位置情報を単一のデータベースで保持するとともに、事業者ごとに適切なレベルの位置情報を利用させることを可能にする。具体的には、提供装置100は、データ利用者から位置情報を利用する際の態様に関する情報を受け付け、受け付けた態様に関する情報に基づいて位置情報に対して加工を施すとともに、加工が施された位置情報(以下、「加工後位置情報」と表記する場合がある)をデータ利用者に提供する。詳細は後述するが、加工後位置情報は、例えば、サービスの利用目的に沿わない位置情報にはノイズが追加されていたり、誤差の大きな位置情報に加工がされていたりする。かかる構成により、提供装置100は、データ利用者の利用態様に応じて、適切な位置情報をデータ利用者に提供できる。具体的には、提供装置100は、例えばサービスにおいて必ずしもユーザの自宅や勤務先等の情報を要しないデータ利用者に対しては、ユーザの自宅や勤務先等の情報が参照できないような位置情報群を提供することができる。これにより、提供装置100は、データ利用者に利用させる位置情報を、サービスや事業者ごとに異なるデータベースに保持することなく一元的に管理し、かつ、各々のデータ利用者の利用態様に合わせて適切なレベルの位置情報を提供することができる。
なお、実施形態において、各事業者は、提供する各々のサービスにおいて提供装置100が利用するユーザの識別情報(ID)と共通するユーザの識別情報を利用するものとする。なお、ユーザの識別情報とは、例えば、提供装置100が提供するサービスにおいて各ユーザに付与されるサービス用ID(ユーザアカウント)等である。かかるIDは、提供装置100のみならず、提供装置100と提携した事業者によって発行されてもよい。これにより、事業者は、特定のユーザの位置の推移等を追跡することができる。具体的には、事業者は、位置情報を提供装置100に送信したユーザをIDに基づいて一意に特定することができるため、断続的に位置情報の提供を受けた場合でも、位置情報を特定のユーザに名寄せすることができる。さらに、提供装置100や事業者は、一人のユーザが複数のユーザ端末10を利用していたり、異なる環境でサービスにログインしていたりする場合でも、かかる識別情報を利用することで、当該ユーザを一意に特定して位置情報を取得することができる。以下、実施形態に係る提供処理について、図1を用いて流れに沿って説明する。
図1に示す例において、ユーザU01は、提供装置100から提供されるポータルサイト(ポータルサービス)の利用を要求する。例えば、ユーザU01は、提供装置100が提供するスマートフォン用のアプリケーション(以下、単に「アプリ」と表記する)をユーザ端末10にインストールする。そして、ユーザU01は、当該アプリを介して、提供装置100からサービスの提供を受ける。
ユーザ端末10は、かかるサービスの設定に基づいて、ユーザU01の位置情報を提供装置100に定期的に送信する。例えば、ユーザ端末10は、サービスに設定された頻度(数10分毎、数時間毎、あるいは1日毎等)に基づいて、ユーザU01の位置情報を提供装置100に送信する。
提供装置100は、ユーザ端末10から送信された位置情報を取得する(ステップS01)。提供装置100は、取得した位置情報を自装置の記憶部に格納する(ステップS02)。具体的には、提供装置100は、ユーザの識別情報と、ユーザU01の位置を示す情報(例えば、緯度や経度を示す数値等)と、位置が取得された日時とを対応付けた情報を取得する。提供装置100は、ユーザU01の位置情報を継続的に取得することにより、ユーザU01の位置の推移を示す一連の位置情報を記憶することができる。
なお、図1での図示は省略するが、提供装置100は、ユーザU01以外のユーザからも定期的かつ継続的に位置情報を取得するものとする。例えば、提供装置100は、図示しないユーザU02から、ユーザの識別情報と、ユーザU02の位置を示す情報と、位置が取得された日時とを対応付けた情報を取得する。
また、提供装置100に取得される各々の位置情報は、情報量等が異なる場合がある。詳細は後述するが、位置情報は、ユーザ端末10において位置が取得される際の手段等が異なる場合に、位置を示す情報の精度が異なる場合がある。例えば、ユーザU01の位置を正確に示す位置情報(例えば、ユーザU01の位置を特定する際の誤差が少ない位置情報)ほど、情報量が多い場合がある。具体的には、位置情報が経度や緯度に対応する所定の数値(例えば経度や緯度の座標)で示される場合、かかる数値の小数点以下の桁数が多いほど情報量が多く、また、位置を示す精度が高いといえる。
その後、任意のタイミングで、データ利用者である事業者P01は、提供装置100が保持する位置情報を利用するため、提供装置100にアクセスする。具体的には、事業者P01は、サービス端末20を介して、位置情報の利用を提供装置100に要求する(ステップS03)。
このとき、事業者P01は、利用要求とともに、位置情報の利用の態様に関する情報を提供装置100に送信する。位置情報の利用の態様に関する情報とは、例えば、事業者P01が提供しているサービスの種別や、事業者P01が位置情報を利用する利用目的等を示す情報である。
提供装置100は、位置情報の利用要求を受け付けた場合、事業者P01に位置情報を提供する前に、提供する位置情報に対して所定の処理を施す。具体的には、提供装置100は、位置情報のデータ利用の態様に応じて、位置情報を加工する(ステップS04)。
例えば、事業者P01のデータ利用の態様が「ユーザの行動範囲を解析するサービス」であった場合、提供装置100は、事業者P01に提供する位置情報に対して、ユーザU01の自宅や勤務先の位置を示す位置情報にノイズを加えることにより、加工後位置情報を生成する。これは、事業者P01のデータ利用の態様が「ユーザの行動範囲の解析」であれば、ユーザU01の自宅や勤務先等の拠点を示す情報が必須ではないため、例えば個人情報の保護の観点から、拠点を示す情報を事業者P01が参照することができないようにするためである。
あるいは、事業者P01のデータ利用の態様が「ユーザの駅の乗り換えに関する情報を利用するサービス」であった場合、提供装置100は、事業者P01に提供する位置情報に対して、駅周辺以外の地理的範囲を示した位置情報に誤差を加えることにより、加工後位置情報を生成する。これは、事業者P01のデータ利用の態様が「ユーザの駅の乗り換えに関する情報の利用」であれば、ユーザU01が利用すると想定される駅以外の位置情報が必須ではないため、ユーザU01がいずれかの位置に所在したことを示す位置情報のうち、駅周辺の地理的範囲を示した位置情報以外の情報を事業者P01が有効に活用することができないようにするためである。
上記のように、提供装置100は、利用の態様に応じて位置情報を加工するとともに、加工後位置情報を事業者P01に提供する(ステップS05)。
ここで、提供装置100が提供する加工後位置情報の例について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、実施形態に係る提供処理を説明する図(1)である。図2では、加工後位置情報の一例を概念的に示す。
図2(a)は、所定の時刻にユーザU01が所在した位置を示す位置情報を概念的にプロットしたものである。位置情報は、位置がユーザ端末10によって測位された時間情報と、当該位置を示す情報を含む。一例として、図2(a)の位置情報B01は、「時間T01」と「位置G01」とを含む情報である。図示は省略するが、図2(a)にプロットされた各点に対応する他の位置情報も、それぞれ異なる時間と位置を有する。位置情報が所定時間ごと(例えば15分ごと)にユーザ端末10によって取得される場合、一般に、ユーザU01の自宅や勤務先と想定される拠点(図2の例では領域A01や領域A11)には、相対的に多くの点がプロットされる。また、ユーザU01の自宅や勤務先との間の地理的範囲には、ユーザU01の自宅や勤務先と想定される拠点付近と比較して、相対的に少ない点がプロットされる。既知の技術や、所定の定義情報に従い、提供装置100やサービス端末20は、このような点(すなわち位置情報)の分布に従ってユーザU01の自宅や拠点を参照することが可能となる。例えば、提供装置100やサービス端末20は、早朝や深夜の位置情報の分布が集中する範囲をユーザU01の自宅と推定できる。また、提供装置100やサービス端末20は、平日日中の位置情報の分布が集中する範囲をユーザU01の勤務先と推定できる。
すなわち、提供装置100がユーザU01の位置情報の全てをそのまま事業者P01に提供した場合、事業者P01は、ユーザU01の自宅や勤務先を参照することが可能となる。このため、提供装置100は、事業者P01が提供するサービスに応じて、位置情報に所定の処理を施す。
例えば、提供装置100は、ユーザU01の位置情報に所定のノイズを追加する(ステップS11)。図2(b)では、提供装置100が位置情報にノイズを加えることにより生成した加工後位置情報を概念的に示す。
図2(b)に示すように、提供装置100は、自宅や勤務先を含む領域A01や領域A11以外の地理的範囲(例えば、自宅や勤務先の間のユーザU01の通勤路等)に、ダミーの位置情報をノイズとして発生させる。例えば、提供装置100は、事業者P01がユーザU01の位置情報を解析した場合に、いずれの範囲にユーザU01が頻繁に所在しているかを解析することができないようにノイズを発生させる。図2(b)では、提供装置100は、ノイズとして、「時間T11」と「位置G11」とを含む位置情報を発生させる。この場合、時間T11は、無作為に設定された時間であってもよい。また、位置G11は、例えば、領域A01と領域A11との間の所定範囲から無作為に抽出された位置(例えば、緯度経度を示す座標)であってもよい。これにより、事業者P01は、提供装置100から提供された加工後位置情報に基づいて、ユーザU01の行動範囲の概要(例えば、ユーザU01の生活圏等)を捉えることはできるものの、自宅や勤務先等の拠点を参照することが困難となる。
なお、提供装置100は、ノイズを発生させると同時に、位置情報が取得された日時等に所定の処理を施してもよい。例えば、提供装置100は、実際にユーザU01から取得した位置情報のうち、早朝を示す位置情報や深夜を示す位置情報を、早朝や深夜以外の異なる時間帯を示す位置情報に加工してもよい。かかる処理によっても、事業者P01は、ユーザU01の位置の推移を時間とともに追うことが困難になるため、ユーザU01の自宅や勤務先を推定することが困難となる。
続いて、図3を用いて、実施形態に係る提供処理の他の一例を説明する。図3は、実施形態に係る提供処理を説明する図(2)である。
図3(a)は、図2(a)と同様に、所定の時刻にユーザU01が所在した位置を示す位置情報を概念的にプロットしたものである。図3(a)では、ユーザU01の自宅を含む領域A01や、ユーザU01が利用する駅を含む領域A21等に、ユーザU01が所在したことを示す点がプロットされる。また、図3(a)に示すように、領域A21以外の範囲に、所定の位置情報B21(時間T21、位置G21という情報を含む)がプロットされるものとする。
図3の例では、提供装置100は、事業者P01から送信された態様に応じて、所定範囲以外を誤差の大きな位置情報に加工する(ステップS21)。上述したように、位置情報は、緯度や経度を示す数値で示される。すなわち、位置情報は所定の誤差を含むものであり、その誤差のレベルが位置情報の精度といえる。例えば、図3(a)で示した各点(位置情報)は、誤差が数十メートルの範囲であるものとする。言い換えれば、図3(a)で示した各点は、ユーザU01の所在地を数十メートルの範囲で特定できるものである。
図3の例では、事業者P01は、ユーザU01が利用した駅に関する情報を参照することを所望しているものとする。この場合、提供装置100は、事業者P01の利用の態様に応じて、駅を含む領域A21に含まれる位置情報と、その他の範囲に含まれる位置情報(図3(a)の例では位置情報B21)の誤差とを異なるものに加工する。
図3(b)では、提供装置100が、領域A21以外の範囲に属する位置情報に、領域A21に属する位置情報と比較して大きな誤差を与えることにより生成された位置情報(誤差の追加された位置情報)を概念的に示す。例えば、提供装置100は、図3(a)に示した位置情報B21の誤差を加えることで、位置情報B31を生成する。位置情報B31は、位置情報B21に対して、時間T21は変化しないものの、位置G21が位置G31に変更されたものである。位置G31は、例えば、位置G21と比較してユーザU01の位置を特定する精度が低い(例えば、座標を示す数値の小数点以下の桁数が少ない)情報であるとする。
図3(b)に示すように、誤差の追加された位置情報B31では、領域A21に含まれる点と比較して、ユーザU01を特定する範囲が広くなる。これは、ユーザU01が所在した位置を特定する精度が低いことを意味する。例えば、提供装置100は、加工前の位置情報B21では数十メートルの範囲でユーザU01の位置を特定することができていた位置情報を、数百メートルや数千メートルの範囲でユーザU01の位置を特定することができる位置情報B31に加工する。上記のように、提供装置100は、位置情報B21において、位置を示す数値の小数点以下の数桁を削除すること等により、ユーザU01の位置を示す精度を下げることができる。
このように、提供装置100は、事業者P01が所望する範囲(図3の例では、駅を含む領域A21)以外に属する位置情報B21を誤差の大きな位置情報である位置情報B31に加工する。これにより、事業者P01は、ユーザU01が駅を利用する際に取得された位置情報以外の情報を用いて、種々の解析を行うことが困難となる。これにより、提供装置100は、事業者P01が必要とする情報のみを適切に提供することができる。
図1、図2及び図3を用いて説明したように、実施形態に係る提供装置100は、ユーザU01等の位置情報を取得し、取得した位置情報を利用する事業者P01から、位置情報の利用要求とともに、事業者P01が位置情報を利用する際の態様に関する情報を受け付ける。そして、提供装置100は、受け付けた態様に関する情報に基づいて位置情報に対して加工を施すとともに、加工が施された位置情報である加工後位置情報を事業者P01に提供する。
すなわち、実施形態に係る提供装置100は、自身が保持する位置情報を提供する場合に、その利用の態様に応じて加工された加工後位置情報を提供する。これにより、提供装置100は、位置情報を利用する事業者の目的やサービスの種別に適した位置情報を提供できるため、位置情報の利用を適切に管理することができる。
具体的には、提供装置100は、データ利用者が解析を所望する内容に即した加工を行うことにより、位置情報の利用や提供に関する安全性を向上させる。提供装置100は、例えば図3に示したように、自宅や勤務先以外でユーザ端末10によって取得された位置情報に対してノイズを加えること等により、データの利用要求を送信したデータ利用者以外の第三者が閲覧したとしても、どのようなデータかを解析できないように加工する。一例として、データ利用者が、「午後9時から午後11時までにユーザが頻繁に訪れる場所(店舗等)を知りたい」といった要求を提供装置100に行ったとする。この場合、提供装置100は、例えば、「午後9時から午後11時」に取得された位置情報については加工せず、その他の全ての時間帯の位置情報にノイズを加える加工を行ってもよい。この場合、第三者は、かかる加工後位置情報を取得したとしても、「午後9時から午後11時に取得された位置情報のみが正確な情報であり、他の情報がノイズである」ことを知りえないため、ユーザの位置の推移等を解析することができない。一方で、要求を行ったデータ利用者は、提供装置100から提供された加工後位置情報のうち、「午後9時から午後11時」に取得された位置情報を抽出して解析を行うことにより、自身が所望する解析結果を得ることができる。
なお、上記の例では、提供装置100がデータを提供する際に位置情報を加工する例を示したが、提供装置100は、所定のデータベースに位置情報を記憶する際に位置情報を加工してもよい。これにより、提供装置100は、何らかの理由で加工後位置情報が漏洩したとしても、位置情報が第三者に有効に利用されることを防止することができる。
また、上記の図1の例において、提供装置100は、ユーザ端末10が検知した位置情報をユーザ端末10から取得することを示した。しかし、提供装置100は、ユーザ端末10からの送信によらず、所定時間おきにユーザ端末10をクロール(crawl)することにより、位置情報を取得するようにしてもよい。また、提供装置100は、必ずしもユーザ端末10自身が検知した位置情報を取得するのではなく、提供装置100がユーザ端末10から検出した情報に基づいてユーザ端末10の位置を推定し、推定した情報をユーザ端末10の位置情報としてもよい。以下、上記のような実施形態に係る提供処理を実行する提供装置100、及び提供装置100を含む提供システム1について、詳細に説明する。
〔2.提供システムの構成〕
次に、図4を用いて、実施形態に係る提供装置100が含まれる提供システム1の構成について説明する。図4は、実施形態に係る提供システム1の構成例を示す図である。図4に例示するように、実施形態に係る提供システム1には、ユーザ端末10と、サービス端末20と、提供装置100とが含まれる。これらの各種装置は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。また、図4に示す提供システム1に含まれる各装置の数は図示したものに限られない。例えば、提供システム1には、複数台のユーザ端末10やサービス端末20が含まれてもよい。
ユーザ端末10は、上述のように、スマートフォンを含む携帯電話機や、タブレット端末や、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理端末である。また、ユーザ端末10には、眼鏡型や時計型の情報処理端末であるウェアラブルデバイス(wearable device)も含まれる。さらに、ユーザ端末10には、位置情報を取得するための情報処理機能を有する種々のスマート機器が含まれてもよい。例えば、ユーザ端末10には、TV(Television)や冷蔵庫、掃除機などのスマート家電や、自動車などのスマートビークル(Smart vehicle)や、ドローン(drone)、家庭用ロボットなどが含まれてもよい。
ユーザ端末10は、ユーザによる操作や、ユーザ端末10が有する機能に応じて、自装置の位置情報を取得し、記憶する。例えば、ユーザ端末10は、上述したGPSシステムなどの外部システムと通信を行うことによって位置情報を取得する。そして、ユーザ端末10は、取得した位置情報を提供装置100に送信する。
サービス端末20は、位置情報を利用した各種サービスを提供する事業者によって利用される端末装置である。例えば、サービス端末20を利用する事業者は、ユーザの行動範囲を解析して最適な広告を配信する広告配信サービスや、ユーザが利用する駅を参照して最適な移動手段を提供する乗換案内サービスや、災害情報や各種警報情報を提供する災害情報発信サービスや、交通案内等を発信するナビサービスや、位置情報を利用したゲーム等をユーザに提供する。なお、事業者は、上記サービス以外にも、種々のサービスを提供してもよい。また、事業者は、サービスに係るウェブサイトを提供する提供者であってもよい。例えば、事業者は、ポータルサイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関連する各種情報を含むウェブページを提供する。なお、実施形態において事業者とは、事業を実施する者を広く含む概念であり、株式会社等に限られず、個人事業主や法人格を有する団体などであってもよい。
提供装置100は、上述のように、データ利用者が位置情報を利用する際の態様に関する情報を受け付け、受け付けた態様に関する情報に基づいて位置情報に対して加工を施すとともに、加工後位置情報をデータ利用者に提供するサーバ装置である。
〔3.ユーザ端末の構成〕
次に、図5を用いて、実施形態に係るユーザ端末10の構成について説明する。図5は、実施形態に係るユーザ端末10の構成例を示す図である。図5に示すように、ユーザ端末10は、通信部11と、入力部12と、表示部13と、検知部14と、記憶部15と、制御部16とを有する。
(通信部11について)
通信部11は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、サービス端末20や提供装置100等との間で情報の送受信を行う。通信部11は、例えばNIC(Network Interface Card)等によって実現される。
(入力部12及び表示部13について)
入力部12は、ユーザから各種操作を受け付ける入力装置である。例えば、入力部12は、ユーザ端末10に備えられた操作キー等によって実現される。表示部13は、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、表示部13は、液晶ディスプレイ等によって実現される。なお、ユーザ端末10にタッチパネルが採用される場合には、入力部12の一部と表示部13とは一体化される。
(検知部14について)
検知部14は、ユーザ端末10に関する各種情報を検知する。具体的には、検知部14は、ユーザ端末10に対するユーザの操作や、ユーザ端末10の所在する位置情報や、ユーザ端末10と接続されている機器に関する情報や、ユーザ端末10における環境等を検知する。図5に示す例では、検知部14は、操作検知部141と、位置検知部142と、外部装置検知部143と、環境検知部144とを有する。
(操作検知部141について)
操作検知部141は、ユーザ端末10に対するユーザの操作を検知する。例えば、操作検知部141は、入力部12に入力された情報に基づいて、ユーザの操作を検知する。すなわち、操作検知部141は、入力部12に画面をタッチする操作の入力があったことや、音声の入力があったこと等を検知する。また、操作検知部141は、ユーザによって所定のアプリが起動されたことを検知してもよい。かかるアプリがユーザ端末10内の撮像装置を動作させるアプリである場合、操作検知部141は、ユーザによって撮像機能が利用されていることを検知する。また、操作検知部141は、ユーザ端末10内に備えられた加速度センサやジャイロセンサ等で検知されたデータに基づき、ユーザ端末10自体が動かされているといった操作を検知してもよい。
(位置検知部142について)
位置検知部142は、ユーザ端末10の現在位置を検知する。具体的には、位置検知部142は、GPS衛星から送出される電波を受信し、受信した電波に基づいてユーザ端末10の現在位置を示す位置(例えば、緯度及び経度)を検知する。
位置検知部142は、種々の手法により位置を検知することができる。例えば、位置検知部142は、GPS衛星に限らず、ユーザ端末10の様々な通信機能を利用して位置を検知してもよい。
例えば、位置検知部142は、ユーザ端末10のWi−Fi(登録商標)通信機能や、各通信会社が備える通信網を利用して、ユーザ端末10の位置を検知する。具体的には、位置検知部142は、Wi−Fi通信等を行い、付近の基地局やアクセスポイントとの距離を測位することにより、自装置の位置を検知する。
また、位置検知部142は、ユーザ端末10のBluetooth(登録商標)機能を利用して位置を検知してもよい。例えば、位置検知部142は、Bluetooth機能によって接続されるビーコン(beacon)発信機と接続することにより、自装置の位置を検知する。
また、位置検知部142は、加速度センサやジャイロセンサ等を利用したPDR(Pedestrian Dead Reckoning)技術を利用して自装置の位置を検知してもよい。また、位置検知部142は、予め測定された構造物の地磁気のパターンと、自装置が備える地磁気センサとに基づいて、自装置の位置を検知してもよい。
また、例えば、ユーザ端末10が駅改札や商店等で使用される非接触型ICカードと同等の機能を備えている場合(もしくは、ユーザ端末10が非接触型ICカードの履歴を読み取る機能を備えている場合)、ユーザ端末10によって駅での乗車料金の決済等が行われた情報とともに、使用された位置が記録される。位置検知部142は、かかる情報を取得することで、ユーザ端末10の位置を検知してもよい。また、位置は、ユーザ端末10が備える光学式センサや、赤外線センサ等によって検知されてもよい。
位置検知部142は、上述した手法の一つ又は組合せを用いて、自装置の位置を検知する。そして、後述する取得部161は、位置検知部142が検知した位置と、検知した時間との情報に基づいて、ユーザ端末10の位置情報を取得する。
(外部装置検知部143について)
外部装置検知部143は、ユーザ端末10に接続される外部装置を検知する。例えば、外部装置検知部143は、外部装置との相互の通信パケットのやり取りなどに基づいて、外部装置を検知する。そして、外部装置検知部143は、検知した外部装置をユーザ端末10と接続される端末として認識する。また、外部装置検知部143は、外部装置との接続の種類を検知してもよい。例えば、外部装置検知部143は、外部装置と有線で接続されているか、無線通信で接続されているかを検知する。また、外部装置検知部143は、無線通信で用いられている通信方式等を検知してもよい。また、外部装置検知部143は、外部装置が発する電波を検知する電波センサや、電磁波を検知する電磁波センサ等によって取得される情報に基づいて、外部装置を検知してもよい。
(環境検知部144について)
環境検知部144は、ユーザ端末10の周辺環境に関する情報を検知する。環境検知部144は、ユーザ端末10に備えられた各種センサや機能を利用し、環境に関する情報を検知する。例えば、環境検知部144は、ユーザ端末10の周囲の音を収集するマイクロフォンや、ユーザ端末10の周囲の照度を検知する照度センサや、ユーザ端末10の物理的な動きを検知する加速度センサ(又は、ジャイロセンサなど)や、ユーザ端末10の周囲の湿度を検知する湿度センサや、ユーザ端末10の所在位置における磁場を検知する地磁気センサ等を利用する。そして、環境検知部144は、各種センサを用いて、種々の情報を検知する。例えば、環境検知部144は、ユーザ端末10の周囲における騒音レベルや、ユーザ端末10の周囲が撮像に適する照度であるか等を検知する。さらに、環境検知部144は、カメラで撮影された写真や映像に基づいて周囲の環境情報を検知してもよい。
(記憶部15について)
記憶部15は、各種情報を記憶する。記憶部15は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。例えば、記憶部15は、検知部14によって検知された各種情報を、検知された日時と対応付けて記憶する。具体的には、記憶部15は、位置検知部142によって検知された位置に基づく位置情報を記憶する。
(制御部16について)
制御部16は、例えば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、ユーザ端末10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部16は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
制御部16は、提供装置100にユーザ端末10の位置情報を提供する処理を制御する。例えば、制御部16は、ユーザ端末10の位置情報の提供処理を実現するためのプログラム(アプリケーション)を実行制御する。プログラムは、提供装置100にアクセスすることによりユーザ端末10にダウンロードされ実行されてもよいし、ユーザ端末10を有するユーザU01による操作に従ってサーバ装置(提供装置100、又は、各種プログラムを提供する外部サーバ)からダウンロードされ、ユーザ端末10にインストールされてもよい。
図5に示すように、制御部16は、取得部161と、受信部162と、送信部163とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。例えば、制御部16は、RAMを作業領域として上述したプログラムを実行することにより、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現する。なお、制御部16の内部構成は、図5に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部16が有する各処理部の接続関係は、図5に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
(取得部161について)
取得部161は、各種情報を取得する。例えば、取得部161は、検知部14を制御することにより、検知部14によって検知される各種情報を取得する。例えば、取得部161は、位置検知部142によって検知された情報に基づいて、ユーザ端末10の位置情報を取得する。なお、取得部161は、位置情報に限らず、ユーザ端末10の周囲の環境に関する情報等の各種センサ情報を含む、ユーザ端末10のコンテキストに関する情報を取得してもよい。
取得部161は、所定の時間毎に位置情報を取得するようにしてもよい。例えば、取得部161は、定期的(1分毎や、3分毎や、5分毎等)に、上述した検知部14を制御すること等により、位置情報を取得する。なお、取得部161が位置情報を取得するタイミングは、提供装置100によって設定されてもよい。
(受信部162について)
受信部162は、各種情報を受信する。例えば、受信部162は、提供装置100から送信される位置情報の要求を受信する。受信部162は、受信した情報を制御部16の各処理部へ送る。
(送信部163について)
送信部163は、各種情報を送信する。例えば、送信部163は、受信部162に受信された要求に従い、位置情報を提供装置100に送信する。
例えば、送信部163は、ユーザを識別するための識別情報と、取得部161によって取得された位置情報を対応付けて、提供装置100に送信する。このとき、送信部163は、取得部161によって位置情報が取得されるたびに位置情報を送信してもよいし、所定の期間毎に位置情報を送信してもよい。例えば、送信部163は、定期的(1分毎、3分毎、5分毎、1時間毎など)に位置情報が取得部161によって取得された場合であっても、予め設定された時間毎に位置情報を提供装置100等に送信するようにしてもよい。また、送信部163が位置情報を送信するタイミングは、提供装置100等によって設定されてもよい。
〔4.提供装置の構成〕
次に、図6を用いて、実施形態に係る提供装置100の構成について説明する。図6は、実施形態に係る提供装置100の構成例を示す図である。図6に示すように、提供装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、提供装置100は、提供装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
(通信部110について)
通信部110は、例えばNIC等によって実現される。通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、ユーザ端末10やサービス端末20等との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、ユーザ情報記憶部121と、位置情報記憶部122と、サービス情報記憶部123とを有する。
(ユーザ情報記憶部121について)
ユーザ情報記憶部121は、ユーザに関する情報を記憶する。ここで、図7に、実施形態に係るユーザ情報記憶部121の一例を示す。図7は、実施形態に係るユーザ情報記憶部121の一例を示す図である。図7に示すように、ユーザ情報記憶部121は、「ユーザID」、「端末ID」、「属性情報」、「興味関心情報」、「行動履歴情報」といった項目を有する。
「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報を示す。なお、本明細書中では、図7に示すような識別情報を参照符号として用いる場合がある。例えば、ユーザID「U01」によって識別されるユーザを「ユーザU01」と表記する場合がある。「端末ID」は、ユーザが利用するユーザ端末10を識別する識別情報を示す。なお、各ユーザは、複数の端末を所有していてもよい。
「属性情報」は、ユーザの属性に関する情報を示す。なお、図7に示した例では、属性情報を「D01」といった概念で表記しているが、実際には、属性情報の項目には、ユーザの年齢や性別や職業や年収や居住地等の種々の具体的な情報が記憶される。
「興味関心情報」は、ユーザの興味関心の対象に関する情報を示す。図7では、興味関心情報を「E01」といった概念で表記しているが、実際には、興味関心情報の項目には、種々のサービスの利用を介して、提供装置100によってユーザに設定された興味関心情報(ユーザの購買履歴や検索履歴から、ユーザが興味関心を抱いていると想定されるカテゴリや対象)が記憶される。
「行動履歴情報」は、ネットワーク上のサービスにおけるユーザの行動履歴を示す。図7では、行動履歴情報を「F01」といった概念で表記しているが、実際には、行動履歴情報の項目には、ネットワークNを介して提供装置100(もしくはサービス端末20を利用する事業者)から提供される種々のサービスにおけるユーザの行動履歴(ウェブページ等の閲覧履歴や、商品の購買履歴や、検索履歴等)が記憶される。
すなわち、図7では、ユーザ情報記憶部121に記憶されるデータの一例として、ユーザID「U01」によって示されるユーザU01が、端末ID「C01」で識別されるユーザ端末10を利用していることを示している。また、ユーザU01の属性情報が「D01」であり、興味関心情報が「E01」であり、行動履歴情報が「F01」であることを示している。
(位置情報記憶部122について)
位置情報記憶部122は、ユーザの位置情報を記憶する。ここで、図8に、実施形態に係る位置情報記憶部122の一例を示す。図8は、実施形態に係る位置情報記憶部122の一例を示す図である。図8に示した例では、位置情報記憶部122は、「ユーザID」、「位置情報」といった項目を有する。また、「位置情報」の項目は、「位置情報ID」、「取得日時」、「位置」、「精度」、「各種センサ情報」といった小項目を有する。
「ユーザID」は、図7に示した同一の項目に対応する。「位置情報」は、提供装置100が提供するサービスを介して取得された位置情報を示す。なお、位置情報は、位置情報記憶部122に記憶される際に、適宜、符号化されてもよい。
「位置情報ID」は、位置情報を識別するための識別情報を示す。「取得日時」は、位置がユーザ端末10によって検知(取得)された日時を示す。「位置」は、ユーザ(言い換えればユーザ端末10)の具体的な位置を示す。図8では、位置を「G01」といった概念で表記しているが、実際には、位置の項目には、ユーザの位置を示す具体的な情報(例えば経度や緯度の数値等)が記憶される。
「精度」は、ユーザの位置を示す情報の精度を示す。実施形態では、精度は、例えば「低」、「中」、「高」の三段階で示されるものとする。精度は、例えば、ユーザ端末10によって位置が検知された際の検知手段に基づき、ユーザの位置を特定することのできる精度に応じて記憶される。具体的には、ユーザの位置を特定する際に数十メートルから数百メートルの誤差が生じるような検知手段(例えば検知手段がGPSのみであった場合等)の場合、取得された位置情報の精度は「低」となる。また、精度が「低」である位置情報と比較して精度の高い検知手段(例えば、検知手段がWi−FiやGPS等を組み合わせたものであった場合等)の場合、取得された位置情報の精度は「中」となる。また、精度が「中」である位置情報と比較して精度の高い検知手段(例えば、検知手段がBluetooth(ビーコン)を利用したものであった場合等)の場合、取得された位置情報の精度は「高」となる。なお、上記した精度の判定は一例であり、提供装置100は、位置情報の検知の技術に応じて柔軟に精度の判定基準を修正してもよい。
「各種センサ情報」は、位置が検知された際に、各種センサによって検知された情報を示す。図8では、各種センサ情報を「X01」といった概念で表記しているが、実際には、各種センサ情報の項目には、気温や湿度等の各種センサによって取得された具体的な情報が記憶される。
すなわち、図8では、位置情報記憶部122に記憶されるデータの一例として、ユーザID「U01」によって識別されるユーザU01の位置情報として、位置情報ID「B01」等によって識別される位置情報が記憶されていることを示している。また、位置情報B01は、取得日時「T01」においてユーザU01が位置「G01」に所在し、その位置の精度は「高」であり、各種センサ情報が「X01」であることを示している。
(サービス情報記憶部123について)
サービス情報記憶部123は、提供装置100が保持する位置情報を利用しようとするデータ利用者が提供するサービスに関する情報を記憶する。ここで、図9に、実施形態に係るサービス情報記憶部123の一例を示す。図9は、実施形態に係るサービス情報記憶部123の一例を示す図である。図9に示した例では、サービス情報記憶部123は、「データ利用者ID」、「サービス種別」、「解析目的」、「加工後位置情報」といった項目を有する。
「データ利用者ID」は、データ利用者を識別する識別情報を示す。なお、データ利用者IDは、事業者IDと読み替えてもよい。「サービス種別」は、データ利用者がユーザに対して提供するサービスの種別を示す。
「解析目的」は、データ利用者が提供装置100から提供を受ける位置情報をどのような目的で利用するかといった情報を示す。「加工後位置情報」は、解析目的(すなわち、位置情報の利用の態様)に応じてデータ利用者に提供される位置情報がどのような加工がされた情報であるかを示す。なお、解析目的や加工後位置情報は、例えば、データ利用者が提供装置100から位置情報の提供を受けるために、予め各データ利用者が提供装置100側に登録する情報等に基づいて設定されるものとする。
すなわち、図9では、サービス情報記憶部123に記憶されるデータの一例として、データ利用者ID「P01」で識別されるデータ利用者P01(事業者P01)は、サービスの種別として「広告配信サービス」をユーザに提供する事業者であり、位置情報の解析目的は「ユーザの行動範囲の把握」のためであることを示している。また、図9では、データ利用者P01に対して提供される加工後位置情報は、「拠点情報の除外」といった加工がなされた位置情報であることを示している。
(制御部130について)
制御部130は、例えば、コントローラであり、CPUやMPU等によって、提供装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(提供プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図6に示すように、制御部130は、取得部131と、受付部132と、提供部133とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図6に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
(取得部131について)
取得部131は、各種情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザから、ユーザの位置を示す情報を含む位置情報を取得する。具体的には、取得部131は、位置情報として、ユーザ端末10によって検知されたり、取得されたりした各種情報を取得する。取得部131は、所定の時間間隔でユーザ端末10から位置情報を取得し、取得した位置情報を位置情報記憶部122に格納する。
また、取得部131は、取得した位置情報において、位置が検知された精度を取得する。上述のように、ユーザ端末10は、種々の機能(取得手段)を用いて位置を検知する。そして、一般に、ユーザの位置を示す情報は、検知に用いられる機能によって精度が異なる。例えば、GPSでユーザの位置を検知する場合と、Wi−Fiによる通信機能を用いてユーザの位置を検知する場合と、ビーコンによる通信機能を用いてユーザの位置を検知する場合とでは、ユーザの位置を特定する精度が異なる。例えば、ビーコンによる通信機能を用いてユーザの位置を検知する場合、建物内のどこにユーザが所在しているかといった、数メートル範囲の精度でユーザの位置を特定可能である。一方で、GPSでユーザの位置を検知する場合、建物内のどこにユーザが所在しているかといった数メートル範囲の精度でユーザの位置を特定することは難しい。一般に、精度の高い位置情報を利用した方が、よりパーソナライズされたサービスを各ユーザに提供できるので、提供装置100は、精度の高い情報を優先的に取得するようにしてもよい。
例えば、取得部131は、ユーザ端末10から位置に関する情報を取得する際に、上記のようにユーザ端末10が位置を検知した場合の検知手段について取得する。そして、取得部131は、位置情報として、位置と検知手段(言い換えれば、精度)とを対応付けた情報を取得する。この場合、取得部131は、検知手段と精度との関係性を定義した定義情報等を予め取得していてもよい。具体的には、取得部131は、提供装置100の管理者等から、ビーコン機能を利用して検知された位置情報の精度が「高」である、といった定義情報を取得しておく。そして、取得部131は、位置に関する情報と検知手段とをユーザ端末10から取得した場合に、当該検知手段に応じた精度の情報を位置と対応付け、対応付けた情報を位置情報として取得する。なお、取得部131は、検知手段に限らず、取得した位置情報の精度を示す数値(例えば、緯度や経度の座標を示す数値)の小数点以下の桁数に応じて、精度の高低を判定してもよい。
また、取得部131は、位置情報とともに、ユーザに関する各種情報を取得してもよい。例えば、取得部131は、利用するサービスにおいてユーザが登録した情報に基づいて、ユーザの属性情報を取得する。また、取得部131は、サービスにおけるユーザの興味関心情報や、ユーザの行動履歴情報を取得してもよい。取得部131は、種々の既存の技術(例えば、ユーザの興味関心や行動に基づいて広告を配信するための広告配信技術等)を利用して、種々の情報を取得してもよい。また、取得部131は、曜日情報を含めた日時情報とともに位置情報を取得するようにしてもよい。
また、取得部131は、位置が検知された際に同時に検知された各種センサ情報(例えば温度や湿度等)をユーザ端末10から取得してもよい。
また、取得部131は、位置情報として、ユーザ端末10と他の装置における通信の状況を取得してもよい。具体的には、取得部131は、ユーザ端末10がアクセスポイントを介してインターネットなどにアクセスしている通信状況を取得する。この場合、取得部131は、アクセスポイントとの通信状況から検出される情報を位置情報として取得する。具体的には、取得部131は、ユーザ端末10と通信中のアクセスポイントの設置位置を割り出し、割り出したアクセスポイントの設置位置に基づいて、当該ユーザ端末10の位置情報として取得するようにしてもよい。なお、取得部131は、ユーザ端末10とアクセスポイントとの電波強度等の情報をさらに取得してもよい。例えば、取得部131は、かかる電波強度が強いほど、取得された位置情報の精度を高く判定してもよい。また、取得部131は、駅改札の装置とユーザ端末10との通信を検出することでユーザ端末10の位置を取得したり、ユーザ端末10のIPアドレスに基づいて位置を取得したりしてもよい。
また、取得部131は、必ずしもユーザ端末10が位置を検知した時間と同じ時間に位置情報を取得しなくてもよい。すなわち、取得部131は、リアルタイムに位置情報を取得するのではなく、後述する各種処理に利用する際に、ユーザ端末10の記憶部に記憶されている位置情報をまとめて位置情報として取得してもよい。
(受付部132について)
受付部132は、各種要求を受け付ける。例えば、受付部132は、取得部131によって取得された位置情報を利用するデータ利用者から、位置情報の利用要求とともに、データ利用者が位置情報を利用する際の態様に関する情報を受け付ける。
例えば、受付部132は、態様に関する情報として、データ利用者がユーザに提供するサービスに関する情報を受け付ける。この場合、受付部132は、データ利用者から、予めサービスと当該サービスで位置情報を利用する目的とを対応付ける情報を予め受け付けておいてもよい。そして、受付部132は、位置情報の利用要求とともに、サービスの種別を受け付けた場合に、保持しておいた対応情報を参照して、当該サービスにおける位置情報の解析目的を特定する。そして、受付部132は、受け付けた情報を提供部133に送る。
また、受付部132は、態様に関する情報として、データ利用者が位置情報を用いて解析する対象に関する情報を受け付けてもよい。解析する対象とは、例えば、ユーザの生活圏を特定するための行動範囲であったり、あるいは、ユーザの自宅や勤務先や利用駅等の拠点であったりしてもよい。この場合、後述する提供部133は、受付部132によって受け付けられた対象に応じて、位置情報の加工の態様を変更する。
(提供部133について)
提供部133は、受付部132によって受け付けられた態様に関する情報に基づいて位置情報に対して加工を施すとともに、加工が施された位置情報である加工後位置情報をデータ利用者に提供する。
例えば、提供部133は、サービスに関する情報に基づいて位置情報に加工を施すとともに、加工が施された加工後位置情報をデータ利用者に提供する。この場合、提供部133は、予め受付部132によって受け付けられる情報であって、サービスの種別と、サービスごとの加工に関する情報を対応付けた情報等に基づいて、位置情報の加工を行ってもよい。具体的には、提供部133は、図9に示すように、乗換案内サービスを提供するデータ利用者から位置情報の利用要求を受け付けた場合、駅以外の範囲を除外する加工を行う。より具体的には、提供部133は、駅以外の範囲に属する位置情報にノイズを追加したり、誤差を大きくしたりした加工後位置情報を当該データ利用者に提供する。
また、提供部133は、データ利用者が位置情報を用いて解析する対象に関する情報に基づいて位置情報に加工を施すとともに、加工が施された加工後位置情報をデータ利用者に提供してもよい。例えば、上述した受付部132が、各ユーザが自宅や勤務先に所在するタイミングを見計らってプッシュ通知を行うサービスを提供するデータ利用者から、各ユーザの自宅や勤務先を解析する対象と指定して利用要求を受け付けたものとする。このとき、提供部133は、位置情報を提供する場合に、例えば、各ユーザの自宅や勤務先を含む範囲以外に属する位置情報についてはノイズを追加したり誤差を大きくしたりした加工後位置情報をデータ利用者に提供してもよい。すなわち、提供部133は、解析の対象以外については、データ利用者が容易に解析できないような加工を施した加工後位置情報を提供する。
上述のように、提供部133は、位置情報の加工として、種々の処理を行うことができる。例えば、提供部133は、態様に関する情報に応じて、取得部131によって取得された位置情報にノイズを加えた加工後位置情報をデータ利用者に提供する。
例えば、提供部133は、ユーザから取得した位置情報にダミーとなる位置情報(ノイズ)が追加された加工後位置情報をデータ利用者に提供する。例えば、ノイズは、複数の位置情報であって同時刻を示す情報であるにもかかわらず、互いに異なる位置を示す位置情報や、同じ位置を示す情報であるにもかかわらず同じ時刻を示す位置情報である。提供部133は、ユーザから取得した位置情報を参照するとともに、ノイズとなる位置情報を生成し、元の位置情報に追加する。これにより、提供部133は、データ利用者が、解析の目的以外で位置情報を利用しようとしても、正確なユーザの動向等を捉えることができない情報に加工することができる。
例えば、提供部133は、態様に関する情報に応じて、取得部131によって取得された位置情報のうち、特定の地理的範囲に属する位置を示す位置情報にノイズを加える処理を施してもよい。
例えば、提供部133は、態様に関する情報として、任意の地区に所在する各ユーザの位置情報の利用要求をデータ利用者から受けたとする。この場合、提供部133は、当該任意の地区の位置を示す位置情報についてはユーザから取得した位置情報を、かつ、当該任意の地区以外の位置を示す位置情報についてはダミーとなる位置情報を追加した位置情報を、加工後位置情報としてデータ利用者に提供する。これにより、データ利用者は、当該任意の地区についてはユーザの動向等を解析することができるものの、当該任意の地区以外についてはユーザの動向を正確に解析することができなくなる。
なお、特定の地理的範囲とは、例えば、ユーザが日常的に頻繁に所在する箇所(拠点)を含まない範囲であってもよい。なお、提供装置100は、例えば拠点として推定した箇所の周囲数十メートルを特定の範囲とする、などの定義を提供装置100の管理者等から予め受け付けておいてもよい。
一般に、位置情報において、ユーザの拠点が推定可能な位置情報(例えば、特定のユーザの継続した1か月間の位置の推移を含む情報)は価値が高いと想定される。例えば、平日の早朝や夜における継続したユーザの位置情報に基づいて、当該ユーザの自宅が推定される。また、平日の昼間における継続したユーザの位置情報に基づいて、ユーザが定期的に通う地域(例えば当該ユーザの勤務先)が推定される。このため、提供装置100がユーザから取得した位置情報をそのままデータ利用者に提供すると、本来の利用目的から外れ、各ユーザの拠点が解析されるおそれがある。あるいは、データ利用者に提供した位置情報が漏洩した場合等に、悪意のある第三者によって各ユーザの拠点が解析されるおそれがある。
そこで、提供部133は、各ユーザから取得した位置情報に基づいて、各ユーザの拠点を予め推定する。そして、提供部133は、データ利用者から利用要求を受け付け、かつ、その利用の態様が各ユーザの拠点情報を利用する者でない場合、拠点(もしくは拠点と推定される箇所)含む特定の地理的範囲以外に属する位置を示す位置情報にノイズを加える処理を施す。例えば、提供部133は、図2(b)に示したように、ユーザの拠点が解析できないように、ダミーとなる位置情報を追加する。そして、提供部133は、拠点を含む範囲にノイズを加えた加工後位置情報をデータ利用者に提供する。
また、提供部133は、取得部131によって取得されたユーザの位置情報からユーザが日常的に所在する位置である拠点に関する情報が参照される場合に、加工後位置情報として、当該拠点を含む特定の地理的範囲に属する位置を示す位置情報にノイズを加える処理を施してもよい。
例えば、提供部133は、データ利用者から利用要求を受け付けた場合に、各ユーザの連続した時間の位置情報に対して、離散した時間のダミーの位置情報を追加するよう加工する。これにより、データ利用者は、各ユーザの拠点の場所をある程度の精度で推定可能となるものの、ユーザが日常的にどのタイミングで拠点に所在しているか、などの詳細な情報を解析することが困難となる。すなわち、提供部133によれば、拠点の場所自体はデータ利用者が解析可能なものの、詳細なユーザの位置の推移や自宅に所在する時間などのプライベートな情報までは解析することができないような加工後位置情報を提供できる。このように、提供部133は、ノイズを追加する範囲や量、ノイズに設定する時間情報や位置を示す情報を様々に調整することによって、サービスが要求する利用態様に合わせて、適切な加工後位置情報を提供することができる。そして、提供部133は、サービスが要求する利用態様を超えて解析が可能な位置情報をデータ利用者に提供しないことで、位置情報の漏洩が発生した場合の安全性を保つことができる。
また、ノイズの追加処理の一例として、提供部133は、態様に関する情報に応じて、ノイズとともに、当該ノイズを相殺する位置情報を加えた加工後位置情報をデータ利用者に提供してもよい。
例えば、提供部133は、ある特定の座標を中心として、南北に同じ距離だけ離れ、かつ、同時刻を示す情報を含むダミーの位置情報をノイズとして追加する。この場合、データ利用者は、提供部133が設定した特定の座標の情報がわかれば、二つのノイズを相殺することにより、適切な位置情報を取得することができる。例えば、提供部133は、ノイズを追加した加工後位置情報をデータ利用者に送信するとともに、例えば所定時間後に、生成に用いた特定の座標情報をデータ利用者に送信する。この場合、たとえ先に送信した加工後位置情報が漏洩したとしても、かかる加工後位置情報を取得した第三者は、ノイズが含まれていることから種々の解析を行うことが困難である。一方、データ利用者は、送信される特定の座標情報を取得することにより、加工後位置情報を利用してデータの解析を行うことができる。かかる手法によっても、提供部133は、位置情報の提供に関する安全性を高めることができる。
なお、提供部133が発生させるノイズや、当該ノイズを相殺させる手法は上記に限られない。例えば、提供部133は、複数のダミーの位置情報であって、かつ、それら複数のダミーの位置情報の重心を算出した場合、正確な位置情報(取得部131によって取得された本来のユーザの位置情報)が算出されるように、ノイズを発生させてもよい。この場合、提供部133から提供される算出手法(例えば、特定のIDが付与された位置情報の重心を算出する等)を知得しなければ、加工後位置情報の取得者は、位置情報を正確に解析することができなくなる。かかる手法によっても、提供部133は、位置情報の提供に関する安全性を高めることができる。
なお、データ利用者から受け付ける利用の態様では、利用を所望する時間帯が示されてもよい。この場合、提供部133は、利用を所望する時間帯以外に取得された位置情報についてはノイズを追加し、利用を所望する時間帯の位置情報にはノイズを追加しない、といった処理を行ってもよい。この場合、データ利用者は、自身が利用を所望する時間帯に対応する位置情報のみを抽出して解析を行うことにより、自身が所望する解析結果を得ることができる。例えば、データ利用者は、「14時〜17時」のユーザの行動を解析したいと所望した場合、かかる利用目的とともに利用要求を提供装置100に送信する。そして、提供部133は、「14時〜17時」のユーザの行動を示す位置情報以外の位置情報についてはノイズが含まれる加工後位置情報を当該データ利用者に提供する。これにより、仮に加工後位置情報が漏洩したとしても、利用目的を明示したデータ利用者以外の者は、かかる加工後位置情報を有効に利用できないため、提供部133は、安全に位置情報の提供を行うことができる。
また、提供部133は、態様に関する情報に応じて、取得部131によって取得された位置情報に所定の誤差を加えた加工後位置情報をデータ利用者に提供してもよい。
具体的には、提供部133は、取得部131によって取得されたユーザの位置情報のうち、ユーザが日常的に所在する位置である拠点に関する情報が参照される場合に、加工後位置情報として、当該拠点を含む特定の地理的範囲に属する位置を示す位置情報に第1の誤差を加え、かつ、当該拠点を含まない地理的範囲に属する位置を示す位置情報に第2の誤差を加えた処理を施してもよい。
例えば、提供部133は、図3(b)に示したように、加工後位置情報として、ユーザが日常的に所在する位置である拠点(図3の例では駅)に関する情報が参照される場合に、かかる拠点を含む範囲(図3の例では領域A21)については、位置情報に第1の誤差を加える。具体的には、提供部133は、かかる範囲に対応する位置情報については、ユーザの位置を特定する精度が比較的高い(すなわち、誤差の少ない)位置情報を提供する。一方、提供部133は、加工後位置情報として、ユーザが日常的に所在する位置である拠点を含まない範囲(図3の例では領域A21以外)については、位置情報に第2の誤差を加える。具体的には、提供部133は、かかる範囲に対応する位置情報については、ユーザの位置を特定する精度が比較的低い(すなわち、誤差の大きい)位置情報を提供する。一般に、誤差の大きな情報では、ユーザの詳細な行動を解析することが困難となる。このため、データ利用者は、拠点を含む特定の地理的範囲に属する位置情報を利用して解析を行うことができるものの、その他の範囲(自身の利用目的に沿わない範囲)に属する位置情報を利用して解析を行うことが困難となる。かかる手法によっても、提供部133は、位置情報の提供に関する安全性を高めることができる。
なお、提供部133は、加工後位置情報として、ユーザの位置情報とともに取得されたセンサ情報を追加した位置情報を要求元に提供してもよい。例えば、提供部133は、態様に応じて、位置情報のみならず、位置情報とともに取得されたセンサ情報等が付与された加工後位置情報をデータ利用者に提供する。また、提供部133は、センサ情報のみならず、各ユーザの興味関心情報等を位置情報とともに提供してもよい。具体的には、提供部133は、ユーザの位置のみならず興味関心情報を利用してサービスを行う事業者等(例えば、広告配信サービスを提供する事業者)から、興味関心情報を含むデータ解析を行う旨の利用目的を受け付けた場合、位置情報とともに、興味関心情報を付与した加工後位置情報を提供してもよい。これにより、ユーザ各種情報を利用してサービスを行うデータ利用者は、位置情報とともにサービスの活用において有用な情報を得ることができるため、サービスの質を向上させることができる。
〔5.処理手順〕
次に、図10を用いて、実施形態に係る提供装置100による処理の手順について説明する。図10は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。
図10に示すように、提供装置100は、ユーザから位置情報を取得したか否かを判定する(ステップS101)。位置情報を取得していない場合(ステップS101;No)、提供装置100は、取得するまで待機する。
一方、位置情報を取得した場合(ステップS101;Yes)、提供装置100は、取得した位置情報を記憶部120内に格納する(ステップS102)。その後、提供装置100は、利用の態様とともに、データ利用者から位置情報の利用要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS103)。利用要求を受け付けていない場合(ステップS103;No)、提供装置100は、受け付けるまで待機する。
一方、利用要求を受け付けた場合(ステップS103;Yes)、提供装置100は、利用の態様に応じて位置情報を加工する(ステップS104)。そして、提供装置100は、加工後位置情報を要求元であるデータ利用者に提供する(ステップS105)。
〔6.変形例〕
上述した提供装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、実施形態の変形例について説明する。
〔6−1.システム構成〕
上述した実施形態では、提供装置100が、データ利用者から利用の態様を受け付けて位置情報を加工することを示した。ここで、位置情報の加工は、データ利用者と提供装置100との間に設置されるAPI(Application Programming Interface)サーバによって行われてもよい。この場合、データ利用者は、利用要求とともに、利用の態様を示す情報(例えば、予め登録していた自身の識別情報やサービスの識別情報)を提示して、APIサーバのAPIを実行する。APIサーバは、提供装置100から位置情報を取得し、利用の態様に応じて位置情報を加工する。そして、APIサーバは、利用の態様に応じて加工された加工後位置情報をデータ利用者に返す。これにより、提供装置100は、処理負荷を分散させた提供処理を行うことができる。
また、提供装置100は、例えば、蓄積した位置情報を外部装置(例えばストレージサーバ)に記憶しておいてもよい。そして、各データ利用者は、各々の利用権限に応じて位置情報が蓄積されている外部装置にアクセスし、利用の態様に関する情報を提示して、加工後位置情報を取得するようにしてもよい。これにより、提供装置100は、位置情報の安全性を維持しつつ、管理の負担を軽減させることができる。
〔6−2.拠点情報〕
上述した実施形態では、ユーザの自宅や勤務先等を拠点情報とする例を示したが、拠点はユーザの自宅や勤務先等に限られない。例えば、提供装置100は、所定期間(例えば1年間など)のユーザの位置情報を継続的に取得し、取得した位置情報から推定可能な位置をユーザの拠点と推定してもよい。例えば、提供装置100は、ユーザが頻繁に訪れる店舗や旅行先等を当該ユーザの拠点と推定してもよい。また、提供装置100は、データ利用者から利用要求を受けた場合、そのようなユーザの行動の癖や特徴のわかる位置情報(数日に渡り継続して取得された位置情報)ではなく、当該ユーザの離散的な位置が示される情報(数時間おきや数日おきごとの位置を示す位置情報)を提供してもよい。
また、提供装置100は、ユーザ端末10に検知された位置に基づく位置情報のみならず、種々の情報からユーザの拠点情報を推定してもよい。例えば、ユーザは、サービスの利用に際して、居住地や勤務先の登録を求められる場合がある。この場合、提供装置100は、サービスを利用したユーザから位置情報を取得するのみならず、ユーザの居住地や勤務先の情報が取得可能であるため、ユーザ端末10によって検知された位置を示す情報がなくとも、ユーザの自宅や勤務先を推定することが可能である。そして、提供装置100は、位置情報の利用要求を受け付けた場合に、利用の態様に応じて、推定した拠点情報をデータ利用者が解析可能なように提供するか否かを判定してもよい。
〔6−3.位置情報〕
上記実施形態では、位置情報は、ユーザ端末10が取得するGPS情報や、アクセスポイント等から取得することを説明した。しかし、提供装置100は、異なる情報からユーザ端末10の位置情報を取得してもよい。
例えば、提供装置100は、ユーザが各種サービスを利用した履歴に基づいて、ユーザ端末10の位置情報を取得してもよい。具体的には、提供装置100は、路線検索サービスにおいて頻繁にユーザ端末10から入力される駅を、ユーザの最寄り駅と推定する。そして、提供装置100は、最寄り駅を含む所定範囲をユーザ端末10が所在する地域として取得してもよい。かかる処理によれば、提供装置100は、ユーザ端末10が位置情報を取得する機能を有していない場合であっても、ユーザ端末10の位置情報を取得することができる。
また、提供装置100は、ユーザの各種サービスの利用状況に基づいて、ユーザの位置を推定してもよい。例えば、提供装置100は、ユーザが検索を行った際の検索クエリや、SNS(Social Networking Service)の投稿情報等を取得し、取得した情報に基づいて、ユーザの位置を推定してもよい。例えば、提供装置100は、日常的に同じ地域のランチに関する検索を行っているユーザは、当該地域を勤務先とするユーザであり、少なくとも昼の時間帯は当該地域に所在すると推定してもよい。また、提供装置100は、日常的に同じ地域のニュースを閲覧しているユーザは、当該地域に所在する可能性が高いユーザであると推定してもよい。また、提供装置100は、特定の地域に関するSNSへの投稿が多いユーザは、当該特定の地域に所在する可能性が高いユーザであると推定してもよい。このように、提供装置100は、ユーザの各種サービスに関する様々な情報を利用して、ユーザの位置情報を取得したり、ユーザの位置を推定したりしてもよい。
〔6−4.ユーザ端末の構成〕
上記実施形態では、ユーザ端末10の構成例について図5を用いて説明した。しかし、ユーザ端末10は、図5で例示した全ての処理部を備えることを必ずしも要しない。例えば、ユーザ端末10は、表示部13や検知部14を必ずしも備えていなくてもよい。また、ユーザ端末10は、2以上の機器に分離されて図5に示す構成が実現されてもよい。例えば、ユーザ端末10は、少なくとも検知部14と取得部161とを有する検知装置と、少なくとも通信部11を有する通信装置とが分離された構成を有する、2台以上の機器により実現されてもよい。
〔6−5.データ利用者〕
上記実施形態では、データ利用者の例として、ユーザにサービスを提供する事業者を例に挙げた。しかし、データ利用者はこの例に限られず、例えば、提供装置100が収集した位置情報を利用して研究を行う研究者や、提供装置100を管理する部署とは所属の異なる社員等であってもよい。そして、提供装置100は、これら研究者や社員に対するアクセスコントロールとして、上記実施形態に係る提供処理を実行してもよい。
〔6−6.測位に関する情報〕
上記実施形態では、位置の測位に関する情報として、位置の測位手段を例に挙げた。また、各々の測位手段は、位置を示す情報の精度が異なることを説明した。ここで、測位手段の精度は、上記実施形態で示した例に限らない。例えば、ユーザ端末10が利用する測位手段によっては、Wi−Fiやbeaconを利用した測位よりも、GPSを利用した測位の方が、位置の精度が高い場合もありうる。すなわち、上記で示した測位手段や、測位手段同士の精度の高低は一例であり、実施形態に係る提供装置100は、各々の測位手段に応じて適切な精度を適宜選択可能なよう、定義情報を適宜更新するようにしてもよい。
〔7.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る提供装置100やユーザ端末10やサービス端末20は、例えば図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、提供装置100を例に挙げて説明する。図11は、提供装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を記憶する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(図4に示したネットワークNに対応)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網500を介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に記憶されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る提供装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが記憶される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網500を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔8.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図6に示した受付部132と提供部133とは統合されてもよい。また、例えば、記憶部120に記憶される情報は、ネットワークNを介して、外部に備えられた記憶装置に記憶されてもよい。
また、例えば、上記実施形態では、提供装置100が、ユーザ端末10の位置情報を取得する取得処理と、利用の態様を受け付ける受付処理と、位置情報の提供を制御する提供処理とを行う例を示した。しかし、上述した提供装置100は、取得処理を行う取得装置と、受付処理を行う受付装置と、提供処理を行う提供装置とに分離されてもよい。この場合、取得装置は、取得部131を少なくとも有する。受付装置は、受付部132を少なくとも有する。提供装置は、提供部133を少なくとも有する。また、実施形態に係る提供装置100による処理は、取得装置と、受付装置と、提供装置といった各装置を含む提供システム1によって実現される。
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔9.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る提供装置100は、取得部131と、受付部132と、提供部133とを有する。取得部131は、ユーザの位置情報を取得する。受付部132は、取得部131によって取得された位置情報を利用するデータ利用者から、当該位置情報の利用要求とともに、当該データ利用者が当該位置情報を利用する際の態様に関する情報を受け付ける。提供部133は、受付部132によって受け付けられた態様に関する情報に基づいて位置情報に対して加工を施すとともに、当該加工が施された位置情報である加工後位置情報をデータ利用者に提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、利用の態様に応じた加工後位置情報を提供することにより、位置情報を利用する事業者の目的や利用権限に適した位置情報を提供できる。結果として、提供装置100は、位置情報の利用を適切に管理することができる。
また、受付部132は、態様に関する情報として、データ利用者がユーザに提供するサービスに関する情報を受け付ける。提供部133は、サービスに関する情報に基づいて位置情報に加工を施すとともに、当該加工が施された加工後位置情報をデータ利用者に提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、サービスに応じて位置情報を加工してデータ利用者に提供することにより、当該サービスで必要十分な位置情報を提供するとともに、当該サービスで利用しない位置情報が外部に漏洩することを防止できるので、位置情報の利用を適切に管理することができる。
また、受付部132は、態様に関する情報として、データ利用者が位置情報を用いて解析する対象に関する情報を受け付ける。提供部133は、データ利用者が位置情報を用いて解析する対象に関する情報に基づいて位置情報に加工を施すとともに、当該加工が施された加工後位置情報をデータ利用者に提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、利用対象に応じて位置情報を加工してデータ利用者に提供することにより、対象の解析等に必要十分な位置情報を提供するとともに、対象の解析等に必要でない位置情報が外部に漏洩することを防止できるので、位置情報の利用を適切に管理することができる。
また、提供部133は、態様に関する情報に応じて、取得部131によって取得された位置情報にノイズを加えた加工後位置情報をデータ利用者に提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、データ利用者が位置情報を利用する態様に応じて、ノイズとなる位置情報を追加した位置情報を提供することで、データ利用者に合わせて適切な位置情報の利用の管理を行うことができる。
また、提供部133は、態様に関する情報に応じて、取得部131によって取得された位置情報のうち、特定の地理的範囲に属する位置を示す位置情報にノイズを加える処理を施す。
このように、実施形態に係る提供装置100は、提供する位置情報群にダミーとなるノイズを追加することにより、例えばデータ利用者が利用を所望する地理的範囲外の位置情報については、解析等の処理が行えないような加工を行う。これにより、提供装置100は、位置情報が漏洩したとしても漏洩した位置情報が利用されることを防止できるので、位置情報の提供の安全性を高めることができる。
また、提供部133は、取得部131によって取得されたユーザの位置情報からユーザが日常的に所在する位置である拠点に関する情報が参照される場合に、加工後位置情報として、当該拠点を含む特定の地理的範囲に属する位置を示す位置情報にノイズを加える処理を施す。
このように、実施形態に係る提供装置100は、例えばユーザの自宅等の周囲で測位された位置情報について、時間情報をダミーに置き換えたり、位置情報を無作為に追加したりするなどの加工を行ってもよい。これにより、提供装置100は、かかる情報を用いて、ユーザが日常的にどのタイミングで拠点に所在しているかなどの詳細な情報を解析することを困難にさせることできるため、位置情報の漏洩が発生した場合の安全性を保つことができる。
また、提供部133は、態様に関する情報に応じて、ノイズとともに、当該ノイズを相殺する位置情報を加えた加工後位置情報をデータ利用者に提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、ノイズと、かかるノイズを相殺する位置情報を含む加工後位置情報をデータ利用者に提供し、例えば、相殺するための情報(ノイズを相殺するために必要となる特定の座標など)をデータ利用者に別に送信するようにしてもよい。かかる手法によっても、提供装置100は、位置情報の漏洩が発生した場合の安全性を保つことができる。
また、提供部133は、態様に関する情報に応じて、取得部131によって取得された位置情報に所定の誤差を加えた加工後位置情報をデータ利用者に提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、位置情報に誤差を加えることにより、有用な解析を行えないようにした加工後位置情報を提供してもよい。かかる手法によっても、提供装置100は、位置情報の漏洩が発生した場合の安全性を保つことができる。
また、提供部133は、取得部131によって取得されたユーザの位置情報のうち、ユーザが日常的に所在する位置である拠点に関する情報が参照される場合に、加工後位置情報として、当該拠点を含む特定の地理的範囲に属する位置を示す位置情報に第1の誤差を加え、かつ、当該拠点を含まない地理的範囲に属する位置を示す位置情報に第2の誤差を加えた処理を施す。
このように、実施形態に係る提供装置100は、サービスの利用態様に合わせて、誤差を加える範囲を別に設定した加工後位置情報を提供してもよい。かかる手法によっても、提供装置100は、データ利用者が位置情報を利用してユーザの行動を解析すること等を制限することができるため、位置情報の利用を適切に管理することができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
1 提供システム
10 ユーザ端末
20 サービス端末
100 提供装置
110 通信部
120 記憶部
121 ユーザ情報記憶部
122 位置情報記憶部
123 サービス情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 受付部
133 提供部

Claims (13)

  1. ユーザの位置情報とともに、当該位置情報が取得された日時を取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された位置情報を利用するデータ利用者から、当該位置情報の利用要求とともに、当該データ利用者が当該位置情報及び当該日時を利用する際の態様に関する情報を受け付ける受付部と、
    前記受付部によって受け付けられた前記態様に関する情報に基づいて、利用を所望する日時以外に取得された位置情報についてはノイズを追加し、利用を所望する日時の位置情報にはノイズを追加しない加工が施された位置情報である加工後位置情報を前記データ利用者に提供する提供部と、
    を備えたことを特徴とする提供装置。
  2. 前記受付部は、
    前記態様に関する情報として、前記データ利用者が前記ユーザに提供するサービスに関する情報を受け付け、
    前記提供部は、
    前記サービスに関する情報に基づいて加が施された加工後位置情報を前記データ利用者に提供する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の提供装置。
  3. 前記受付部は、
    前記態様に関する情報として、前記データ利用者が前記位置情報を用いて解析する対象に関する情報を受け付け、
    前記提供部は、
    前記データ利用者が前記位置情報を用いて解析する対象に関する情報に基づいて加が施された加工後位置情報を前記データ利用者に提供する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の提供装置。
  4. 前記提供部は、
    前記態様に関する情報に応じて、前記取得部によって取得された位置情報のうち、特定の地理的範囲に属する位置を示す位置情報に前記ノイズを加える処理を施す、
    ことを特徴とする請求項に記載の提供装置。
  5. 前記提供部は、
    前記取得部によって取得されたユーザの位置情報から前記ユーザが日常的に所在する位置である拠点に関する情報が参照される場合に、前記加工後位置情報として、当該拠点を含む特定の地理的範囲に属する位置を示す位置情報に前記ノイズを加える処理を施す、
    ことを特徴とする請求項に記載の提供装置。
  6. 前記提供部は、
    前記態様に関する情報に応じて、前記ノイズとともに、当該ノイズを相殺する位置情報を加えた加工後位置情報を前記データ利用者に提供する、
    ことを特徴とする請求項のいずれか一つに記載の提供装置。
  7. ユーザの位置情報を取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された位置情報を利用するデータ利用者から、当該位置情報の利用要求とともに、当該データ利用者が当該位置情報を利用する際の態様に関する情報を受け付ける受付部と、
    前記受付部によって受け付けられた前記態様に関する情報に基づいて前記位置情報に対して加工を施すとともに、当該加工が施された位置情報である加工後位置情報を前記データ利用者に提供する提供部と、
    を備え、
    前記提供部は、
    前記態様に関する情報に応じて、ノイズとともに、当該ノイズを相殺する位置情報を加えた加工後位置情報を前記データ利用者に提供する、
    ことを特徴とする提供装置。
  8. 前記提供部は、
    前記態様に関する情報に応じて、前記取得部によって取得された位置情報に所定の誤差を加えた加工後位置情報を前記データ利用者に提供する、
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の提供装置。
  9. 前記提供部は、
    前記取得部によって取得されたユーザの位置情報のうち、前記ユーザが日常的に所在する位置である拠点に関する情報が参照される場合に、前記加工後位置情報として、当該拠点を含む特定の地理的範囲に属する位置を示す位置情報に第1の誤差を加え、かつ、当該拠点を含まない地理的範囲に属する位置を示す位置情報に第2の誤差を加えた処理を施す、
    ことを特徴とする請求項に記載の提供装置。
  10. コンピュータが実行する提供方法であって、
    ユーザの位置情報とともに、当該位置情報が取得された日時を取得する取得工程と、
    前記取得工程によって取得された位置情報を利用するデータ利用者から、当該位置情報の利用要求とともに、当該データ利用者が当該位置情報及び当該日時を利用する際の態様に関する情報を受け付ける受付工程と、
    前記受付工程によって受け付けられた前記態様に関する情報に基づいて、利用を所望する日時以外に取得された位置情報についてはノイズを追加し、利用を所望する日時の位置情報にはノイズを追加しない加工が施された位置情報である加工後位置情報を前記データ利用者に提供する提供工程と、
    を含んだことを特徴とする提供方法。
  11. ユーザの位置情報とともに、当該位置情報が取得された日時を取得する取得手順と、
    前記取得手順によって取得された位置情報を利用するデータ利用者から、当該位置情報の利用要求とともに、当該データ利用者が当該位置情報及び当該日時を利用する際の態様に関する情報を受け付ける受付手順と、
    前記受付手順によって受け付けられた前記態様に関する情報に基づいて、利用を所望する日時以外に取得された位置情報についてはノイズを追加し、利用を所望する日時の位置情報にはノイズを追加しない加工が施された位置情報である加工後位置情報を前記データ利用者に提供する提供手順と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする提供プログラム。
  12. コンピュータが実行する提供方法であって、
    ユーザの位置情報を取得する取得工程と、
    前記取得工程によって取得された位置情報を利用するデータ利用者から、当該位置情報の利用要求とともに、当該データ利用者が当該位置情報を利用する際の態様に関する情報を受け付ける受付工程と、
    前記受付工程によって受け付けられた前記態様に関する情報に基づいて前記位置情報に対して加工を施すとともに、当該加工が施された位置情報である加工後位置情報を前記データ利用者に提供する提供工程と、
    を備え、
    前記提供工程は、
    前記態様に関する情報に応じて、ノイズとともに、当該ノイズを相殺する位置情報を加えた加工後位置情報を前記データ利用者に提供する、
    を含んだことを特徴とする提供方法。
  13. ユーザの位置情報を取得する取得手順と、
    前記取得手順によって取得された位置情報を利用するデータ利用者から、当該位置情報の利用要求とともに、当該データ利用者が当該位置情報を利用する際の態様に関する情報を受け付ける受付手順と、
    前記受付手順によって受け付けられた前記態様に関する情報に基づいて前記位置情報に対して加工を施すとともに、当該加工が施された位置情報である加工後位置情報を前記データ利用者に提供する提供手順と、
    を備え、
    前記提供手順は、
    前記態様に関する情報に応じて、ノイズとともに、当該ノイズを相殺する位置情報を加えた加工後位置情報を前記データ利用者に提供する、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする提供プログラム。
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