JP6917858B2 - 角度検出装置、角度検出方法、およびプログラム - Google Patents

角度検出装置、角度検出方法、およびプログラム Download PDF

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本発明は、角度検出装置、角度検出方法、およびプログラムに関する。
従来、磁気抵抗素子を用いて、回転体の回転角度を高い分解能で検出する検出装置が知られていた(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1 特開2016−23980号公報
しかしながら、このような検出装置は、回転体の磁気抵抗素子に対向する面に、偏心および振動等によってブレが生じると、回転体の回転角度の検出精度が悪化してしまうことがあった。特に、100μmを超える面ブレが生じると、大きな誤差が生じてしまうことがあった。
本発明の第1の態様においては、回転軸の1周を互いに異なる数に分割したセグメント内の角度情報を示す複数の検出信号を取得する取得部と、複数の検出信号のうちの少なくとも2つの検出信号に基づいて、回転軸の角度値の第1桁範囲および第1桁範囲の下位側に接する第2桁範囲を含む第1基準角度情報を算出する基準角度算出部と、少なくとも2つの検出信号に基づく第1桁範囲に対応する角度情報を第1桁範囲に含み、少なくとも1つの検出信号に基づく第2桁範囲に対応する角度情報を第2桁範囲に含む出力用角度情報を生成する生成部と、出力用角度情報および第1基準角度情報の差に基づいて、出力用角度情報における第1桁範囲の角度情報を補正する補正部と、を備える角度検出装置、角度検出方法、およびプログラムを提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本実施形態に係る検出部80の構成例を示す。 本実施形態に係る磁気センサ40の検出結果が最小となる場合の例を示す。 本実施形態に係る磁気センサ40の検出結果が最大となる場合の例を示す。 本実施形態に係る磁気センサ40のより詳細な構成例を示す。 本実施形態に係る磁気センサ40が出力する検出信号の一例を示す。 本実施形態に係る複数の磁気センサ40がそれぞれ出力する検出信号の一例を示す。 本実施形態に係る回転盤14の構成例を示す。 本実施形態に係る角度検出装置100の第1の構成例を磁気センサ40と共に示す。 本実施形態に係る角度検出装置100の動作フローの一例を示す。 本実施形態に係る角度検出装置100の上位桁の算出結果を、機械角θと共に示す。 本実施形態に係る角度検出装置100の上位桁および中位桁の算出結果の一例を示す。 本実施形態に係る角度検出装置100の第2の構成例を磁気センサ40と共に示す。 本実施形態に係る第2の構成例の角度検出装置100が実行する動作フローの一例を示す。 本実施形態に係る角度検出装置100が算出する機械角θの一例を示す。 本実施形態に係る角度検出装置100が出力する出力用角度情報の一例を示す。 本実施形態に係る第2の構成例の角度検出装置100が補正した出力用角度情報の一例を示す。 本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されうるコンピュータ1200の例を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る検出部80の構成例を示す。検出部80は、例えば、工作機械および産業用ロボット等の被検出物の回転する部分に取り付けられ、当該部分の回転角を検出するエンコーダの一部として機能する。検出部80は、一例として、モータ等に取り付けられ、モータの回転角等を検出する。検出部80は、回転体10と、基板20と、磁場発生部30と、磁気センサ40とを備える。
回転体10は、回転軸12および回転盤14を備える。回転軸12は、被検出物の回転部分の回転軸等に取り付けられる。
回転盤14は、回転軸12に対して固定され、回転軸12を中心軸として回転する。回転盤14は、円盤状の磁性体でよい。回転盤14は、回転盤の回転角度に対応するように、回転方向に沿って複数のスリットが設けられる。回転盤14は、複数のスリットが同心円状に略等間隔に設けられてよい。例えば、回転盤14は、複数のスリットによるスリット列が形成され、当該スリット列のうちの一のスリットの位置に基づき、当該回転盤14の回転角を検出する。
基板20は、回転盤14と略平行に配置される。基板20は、回転軸12に対しては固定されない。即ち、回転盤14は、基板20に対して略平行な状態を保ちつつ回転してよい。
磁場発生部30は、予め定められた略一定の磁場を発生させる。磁場発生部30は、例えば、磁石を有し、N極またはS極が回転盤14の方向を向くように配置される。磁場発生部30は、回転盤14が有するスリットに対して、発生させた磁場が届く程度に、回転盤14に近接して配置される。磁場発生部30は、一例として、フェライト、サマリウムコバルト、およびネオジム等の材料を含む永久磁石である。
磁気センサ40は、回転盤14および磁場発生部30の間に設けられる。磁気センサ40は、基板20上に複数設けられてよい。磁気センサ40は、回転盤14が有する複数のスリットに対応して設けられ、磁場発生部30から発生する磁束密度を検出する。磁場発生部30から発生する磁束密度は、回転盤14のスリットの位置に応じて変化するので、磁気センサ40は、このような磁束密度の変化を検出することになる。磁気センサ40が検出する磁束密度の変化について、次に説明する。
図2は、本実施形態に係る磁気センサ40の検出結果が最小となる場合の例を示す。図2の検出部80において、図1に示された検出部80の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。図2は、回転盤14がXY平面と略平行に回転し、磁気センサ40が回転盤14の−Z方向側に配置した例を示す。また、図2は、回転盤14が複数のスリット50を有し、当該複数のスリット50のうちの第1スリット52が、磁気センサ40の+Z方向側に位置した例を示す。
この場合、磁場発生部30は、第1スリット52に対向するので、磁場発生部30から発生する磁場のほとんどは回転盤14の磁性体部を通過しないため、回転盤14によってによって磁気増幅されない。したがって、例えば、磁場発生部30および第1スリット52のXY座標が近接すると、磁気センサ40に入力する磁束は減少する。そして、図2に示すように、磁場発生部30および第1スリット52のXY座標が略一致すると、磁気センサ40の検出結果は最小となる。
図3は、本実施形態に係る磁気センサ40の検出結果が最大となる場合の例を示す。図3の検出部80において、図1および図2に示された検出部80の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。図3は、回転盤14がXY平面と略平行に回転し、磁気センサ40が回転盤14の−Z方向側に配置した例を示す。また、図3は、回転盤14が有する複数のスリット50のうちの第1スリット52および第2スリット54の間の磁性体が、磁気センサ40の+Z方向側に位置した例を示す。
この場合、磁場発生部30は、回転盤14の磁性体に対向するので、磁場発生部30から発生する磁場の少なくとも一部は回転盤14の磁性体部を通過することで磁気増幅される。したがって、例えば、磁場発生部30と、第1スリット52および第2スリット54の間の磁性体とのXY座標が近接すると、磁気センサ40に入力する磁束は増加する。そして、図3に示すように、磁場発生部30と、第1スリット52および第2スリット54の間の磁性体とのXY座標が略一致すると、磁気センサ40の検出結果は最大となる。
図4は、本実施形態に係る磁気センサ40のより詳細な構成例を示す。図4の検出部80において、図1から図3に示された検出部80の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。図4において、回転盤14の移動方向の例を矢印で示す。また、図4は、検出部80が、電源42を更に備える例を示す。また、図4は、磁気センサ40が、第1感磁部210、第1端子250、第2感磁部310、および第2端子350を備える例を示す。
電源42は、第1電位の一方の端子と、第2電位の他方の端子を有し、第1電位および第2電位の電位差を電源電圧として、磁気センサ40に供給する。図4は、第1電位が第2電位よりも高電位の例を示す。第2電位は、接地電位(グラウンド電位)でよい。
第1感磁部210および第2感磁部310は、回転盤14の回転に伴う磁束密度の変化を検出する。第1感磁部210および第2感磁部310は、回転盤14の回転角度、回転速度および回転数を検出してよい。また、第1感磁部210および第2感磁部310を用いて、回転盤14の回転方向を検出してよい。
第1端子250および第2端子350は、検出結果を出力する。第1感磁部210および第2感磁部310は、電源42から電源電圧を受け取る。第1感磁部210は、第1磁気抵抗素子212および第3磁気抵抗素子214を有する。第1磁気抵抗素子212は、第1端子250および電源42の第1電位の間に接続される。第3磁気抵抗素子214は、第1端子250および電源42の第2電位の間に接続される。
第1磁気抵抗素子212および第3磁気抵抗素子214は、回転盤14の移動方向に配列され、電源42に接続される。即ち、第1磁気抵抗素子212および第3磁気抵抗素子214は、第1電位および第2電位の間に電気的に直列に接続される。この場合、第1端子250は、第1磁気抵抗素子212および第3磁気抵抗素子214によって電源電圧を分圧した電圧を出力することになる。
第2感磁部310は、第2磁気抵抗素子312および第4磁気抵抗素子314を有する。第2磁気抵抗素子312は、第2端子350および電源42の第1電位の間に接続される。第4磁気抵抗素子314は、第2端子350および電源42の第2電位の間に接続される。
第2磁気抵抗素子312および第4磁気抵抗素子314は、回転盤14の移動方向に配列され、電源42に接続される。即ち、第2磁気抵抗素子312および第4磁気抵抗素子314は、第1電位および第2電位の間に電気的に直列に接続される。この場合、第2端子350は、第2磁気抵抗素子312および第4磁気抵抗素子314によって電源電圧を分圧した電圧を出力することになる。
ここで、第2磁気抵抗素子312は、回転盤14の移動方向において第1磁気抵抗素子212および第3磁気抵抗素子214の間に配置される。また、第3磁気抵抗素子214は、回転盤14の移動方向において第2磁気抵抗素子312および第4磁気抵抗素子314の間に配置される。
第1磁気抵抗素子212、第2磁気抵抗素子312、第3磁気抵抗素子214、および第4磁気抵抗素子314といった磁気抵抗素子は、回転盤14の移動に伴う磁場発生部30からの磁束密度に応じて抵抗値を変化させる。例えば、磁気抵抗素子は、入力する磁場の磁束密度の大きさが増加すると、抵抗値も増加する。磁気抵抗素子は、半導体磁気抵抗素子を感磁領域に含んでよい。半導体磁気抵抗素子は、一例として、III−V族化合物半導体材料を含む。
第1磁気抵抗素子212、第2磁気抵抗素子312、第3磁気抵抗素子214、および第4磁気抵抗素子314は、回転盤14のスリット50の周期に応じて、配列されてよい。例えば、図4に示すように、第3磁気抵抗素子214が第1スリット52および第2スリット54の間の磁性体に対向した場合、第1磁気抵抗素子212が第2スリット54に対向するように、第1磁気抵抗素子212および第3磁気抵抗素子214は配置される。なお、回転盤14の移動方向において、各スリットの幅と、スリット間の距離は、ほぼ等しい値で形成されているとする。即ち、スリット50の1周期は、スリット幅の2倍に略等しい。
この場合、第3磁気抵抗素子214の抵抗値は、入力する磁束密度に応じて抵抗値が変化する範囲において最大値となる。また、第1磁気抵抗素子212の抵抗値は、入力する磁束密度に応じて抵抗値が変化する範囲において最小値となる。したがって、図4の例に示すような回転盤14の位置において、磁気センサ40は、電源電圧を分圧した電圧の変化範囲における最大値を、第1端子250から出力する。
同様に、第2磁気抵抗素子312および第4磁気抵抗素子314は、回転盤14の周期的に配列されたスリット50の周期に応じて、回転盤14の移動方向に沿って配列される。図4において、第2磁気抵抗素子312は、回転盤14の第1スリット52および磁性体の間に位置する。また、第4磁気抵抗素子314は、回転盤14の磁性体および第2スリット54の間に位置する。
したがって、第2磁気抵抗素子312および第4磁気抵抗素子314に入力する磁束密度は、第1磁気抵抗素子212および第3磁気抵抗素子214の磁束密度の中間の磁束密度となる。例えば、第1磁気抵抗素子212、第2磁気抵抗素子312、第3磁気抵抗素子214、および第4磁気抵抗素子314の順に、回転体10の移動方向において等間隔に配置された場合、第2磁気抵抗素子312および第4磁気抵抗素子314の抵抗値は、それぞれ、抵抗値の変化範囲の略中間の値となる。
なお、第1磁気抵抗素子212、第2磁気抵抗素子312、第3磁気抵抗素子214、および第4磁気抵抗素子314は、ゼロ磁場に対する略同一の初期抵抗値と、磁束密度に対して略同一の抵抗の変化率とを有する磁気抵抗素子とする。これにより、図4の例に示すような回転盤14の位置においては、磁気センサ40は、電源電圧の略中間値を、第2端子350から出力する。このような磁気センサ40に対して、図4に示す矢印の移動方向に回転盤14が移動するので、各磁気抵抗素子に入力する磁束密度は、回転盤14のスリット50の位置に応じて増減し、第1端子250および第2端子350から出力される電圧も増減する。
図5は、本実施形態に係る磁気センサ40が出力する検出信号の一例を示す。図5の横軸は時間tを示し、縦軸は検出信号の電圧値Vを示す。図5は、第1端子250および第2端子350から出力される検出信号電圧をそれぞれプロットした例を示す。例えば、時刻tは、回転体10の磁気センサ40に対する位置が図4に示す配置する時点の例である。この場合、第1端子250は、電圧変化の最大値である電圧Vが出力され、第2端子350は、電圧変化の中間値である電圧Vを出力する。
次に、時刻tは、第2磁気抵抗素子312が第2スリット54に対向し、第4磁気抵抗素子314が第1スリット52および第2スリット54の間の磁性体に対向するまで、回転盤14が回転した時点の例である。この場合、第1端子250は、電圧変化の中間値である電圧Vが出力され、第2端子350は、電圧変化の最大値である電圧Vが出力される。次に、時刻tは、第1磁気抵抗素子212が第2スリット54の次に並ぶ磁性体に対向し、第3磁気抵抗素子214が第2スリット54に対向するまで、回転盤14が回転した時点の例である。この場合、第1端子250は、電圧変化の最小値である電圧Vが出力され、第2端子350は、電圧変化の中間値である電圧Vを出力する。
このように、回転盤14が回転軸12を中心に等速円運動をした場合、第1端子250および第2端子350からそれぞれ出力される検出信号は、余弦波信号および正弦波信号となる。したがって、磁気センサ40は、第1端子250および第2端子350が出力する検出信号の電圧から逆正接を算出することにより、回転軸の1周を分割したセグメント内における回転盤14の角度情報(電気角)を検出することができる。
また、磁気センサ40は、第1端子250および/または第2端子350が出力する検出信号の周期から、回転盤14の回転速度を検出できる。また、磁気センサ40は、例えば、正弦波信号のピーク値等の検出回数から、回転盤14の回転数を検出することができる。また、回転盤14の回転が等速運動ではなくても、回転してスリット50の位置が移動することにより、検出信号は変化する。したがって、当該検出信号の変化によって、磁気センサ40は、回転盤14が移動したことを検出することができる。また、磁気センサ40は、第1端子250および第2端子350の検出信号の位相比較によって、回転盤14の回転方向を検出することができる。
以上の磁気センサ40を用いて検出される回転盤14の電気角は、当該回転盤14の1つのスリット周期に対応する角度範囲における回転角度(セグメント機械角)に対応する。なお、当該角度範囲を、回転軸の1周を分割したセグメントとする。例えば、回転盤14に設けられたスリットの数をkとすると、回転盤14の電気角θは、回転盤14の1周のうちの2π/kのセグメント内におけるセグメント機械角θ'に対応する。したがって、磁気センサ40が検出に用いたスリットの回転盤14上の位置(即ち、セグメントの位置)がわかれば、回転盤14の1周のうちの機械角θ(即ち、回転角の絶対的な値)がわかる。
例えば、検出部80は、回転盤14の初期位置(θ)を記憶し、磁気センサ40によって回転盤14が回転した電気角θを検出した後、セグメント機械角(θ')に変換し、変換したセグメント機械角θ'を初期位置θに積算することで、回転盤14の機械角θを算出できる(θ=θ+Σθ')。また、検出部80は、過去データとの比較によって機械角θを算出してよい。また、検出部80は、回転盤14を1回転して、回転盤14の位置を確認してから機械角θを算出してもよい。
このように、検出部80は、記憶部等への過去データの記憶および/または初期動作等を実行しないと、機械角θを算出することはできない。そこで、検出部80は、回転盤14に複数のスリット列を設け、複数の磁気センサ40を用いて、それぞれ電気角を検出することで、機械角θを算出する。このような、複数の磁気センサ40による機械角θの算出について次に説明する。
図6は、本実施形態に係る複数の磁気センサ40がそれぞれ出力する検出信号の一例を示す。図6は、2つの磁気センサ40がそれぞれ出力する正弦波信号の例を示す。即ち、図6に示す検出信号は、図4に示す磁気センサ40の第1端子250または第2端子350から出力される信号の例である。図6は、横軸が回転盤14の機械角θを示し、縦軸は検出信号の電圧値Vを示す。
検出信号Vは、回転盤14に形成されたM個のスリットを有する第1スリット列から検出された第1検出信号の例を示す。また、検出信号Vは、回転盤14に形成されたN個のスリットを有する第2スリット列から検出された第2検出信号とする(N≠M)。図6は、回転盤14の機械角θが0°の場合に、第1検出信号Vおよび第2検出信号Vが略一致する例を示す。即ち、回転盤14の移動方向において、第1スリット列が有する一のスリットの移動方向側の端部と、第2スリット列が有する一のスリットの移動方向側の端部とが、略一致する例を示す。
第1スリット列に対応する第1磁気センサ40は、第1スリット列のスリット周期に応じて、正弦波信号を第1検出信号Vとして出力する。また、第2スリット列に対応する第2磁気センサ40は、第2スリット列のスリット周期に応じて、正弦波信号を第2検出信号Vとして出力する。第1スリット列および第2スリット列のスリット周期が異なるので、第1検出信号Vおよび第2検出信号Vは、機械角θが増加するにつれて、極大値、極小値、0Vの位置がずれていく。
例えば、回転盤14が第1スリット列のスリット幅に相当する角度θMπだけ回転すると、第1検出信号Vは0Vから極大値を経て再び0Vに変化する。この場合、回転盤14は第2スリット列のスリット幅に相当する角度θNπまで回転していないので、第2検出信号Vは0Vまでには至らない(θMπ<θNπ)。そして、回転盤14が角度θNπまで回転すると、第2検出信号Vは0Vになるが、第1検出信号Vは0Vからマイナスの電圧側に変化する。
即ち、第1磁気センサ40が検出する電気角と、第2磁気センサ40が検出する電気角の差(θ−θ)は、スリットの位置に応じて異なることになる。ここで、第1スリット列および第2スリット列のスリットの数の差を1(一例として、N=M−1)にすると、当該電気角の差は、機械角θの0から2πまでの変化に対して、0から2πまで変化することになる。したがって、検出部80は、一の時点に検出された2つの電気角に基づき、当該一の時点の機械角θを算出することができる。
このように、検出部80は、スリット数が1つ異なる2つのスリット列を有する回転盤14と、2つのスリット列に対応する2つの磁気センサ40とを用いて、過去のデータ等を用いずに、機械角θを検出できる。しかしながら、回転盤14の磁気センサ40に対向する面は、偏心および振動等によってブレが生じることがある。この場合、回転盤14および磁気センサ40の間の距離が変動するので、検出部80の機械角θの検出精度が悪化してしまう。そこで、本実施形態に係る検出部80は、スリット列を3以上にして、回転盤14の面ブレに起因する検出精度の悪化を低減させる。
図7は、本実施形態に係る回転盤14の構成例を示す。回転盤14は、複数の検出信号のそれぞれに対応して、回転方向に沿って各検出信号に対応するセグメント数のスリットが設けられる。スリットは、貫通孔でよい。また、スリットは、回転盤14の磁気センサ40を向く面において、三角形、正方形、長方形、台形、多角形、円形、および楕円形等でよい。複数のスリットは、略同一の形状でよく、また、相似の形状であることが望ましい。
図7は、回転盤14が3つのスリット列を有する例を示す。ここで、回転軸12に最も近いスリット列を第3スリット列とし、回転軸12から最も遠いスリット列を第2スリット列とし、第2スリット列および第3スリット列の間のスリット列を第1スリット列とする。
第1スリット列は、2(m+n)個のスリット50を有し、回転軸12の1周を2(m+n)に分割する。ただし、mおよびnは自然数とする。第2スリット列は、2(m+n)−1個のスリット60を有し、回転軸12の1周を2(m+n)−1に分割する。第3スリット列は、2×(2−1)個のスリット70を有し、回転軸12の1周を2×(2−1)に分割する。
本実施形態において、m=3、n=3とした例を説明する。即ち、第1スリット列は64個のスリット50を有し、第2スリット列は63個のスリット60を有し、第3スリット列は56個のスリット70を有する。検出部80は、このような3つのスリット列のそれぞれ対応する少なくとも3つの磁気センサ40を備える。そして、3つの磁気センサ40は、回転盤14の回転角(機械角)に応じた検出信号をそれぞれ出力する。そして、本実施形態に係る角度検出装置は、このような3以上の検出信号に基づき、回転盤14の機械角θを精度良く算出する。
図8は、本実施形態に係る角度検出装置100の第1の構成例を磁気センサ40と共に示す。角度検出装置100は、図7に示す回転盤14が設けられた検出部80の検出結果を受け取り、回転盤14の機械角θを算出する。角度検出装置100は、角度検出装置100は、取得部110と、生成部120とを備える。
取得部110は、回転軸の1周を互いに異なる数に分割したセグメント内の角度情報を示す複数の検出信号を取得する。取得部110は、複数の磁気センサ40から複数の検出信号を取得する。ここで、複数の磁気センサ40は、複数の検出信号のそれぞれに対応して設けられ、対応するスリットの相対位置に応じた磁場を検出する。
図8は、取得部110が、3つの磁気センサ40から検出信号をそれぞれ受け取る例を示す。なお、図8において、例えば、磁気センサ40aは、第1スリット列に対応し、スリット50の位置に応じた第1検出信号を出力する。また、磁気センサ40bは、第2スリット列に対応し、スリット60の位置に応じた第2検出信号を出力する。また、磁気センサ40cは、第3スリット列に対応し、スリット70の位置に応じた第3検出信号を出力する。
取得部110は、それぞれの磁気センサ40から、対応するセグメントにおける電気角の情報を、検出信号として受け取る。このように、それぞれの磁気センサ40は、電気角を算出してから取得部110に供給してよい。取得部110は、電気角の情報をデジタル信号で受け取ることが好ましい。また、取得部110は、電気角の情報がアナログ信号の場合は、AD変換器を有し、デジタル値に変換してもよい。また、磁気センサ40に代えて、取得部110が、検出結果に応じて電気角を算出してもよい。
取得部110は、検出部80に接続され、検出信号を取得してよい。また、取得部110は、ネットワーク等に接続され、当該ネットワークを介して検出信号を取得してもよい。取得部110は、取得すべき検出信号の少なくとも一部が外部のデータベース等に記憶されている場合、当該データベース等にアクセスして、取得してもよい。また、取得部110は、取得した検出信号の情報を、記憶部等に記憶してよい。
生成部120は、複数の検出信号に基づき、回転盤14の機械角θに対応する出力用角度情報を算出して出力する。生成部120は、算出すべき出力用角度情報を予め定められた桁の範囲に分割し、分割した部分に対応する値をそれぞれ算出する。生成部120は、出力用角度情報を、回転盤14のスリット列の数に応じた数に分割してよい。図7に示す回転盤14を用いる例の場合、生成部120は、算出すべき出力用角度情報を、上位桁、中位桁、および下位桁の3つに分割する。
この場合、生成部120は、スリットの数のパラメータであるmを上位桁の数に対応させ、nを中位桁の数に対応させてよい。生成部120は、一例として、出力用角度情報を18ビットの値とし、最上位ビットから並ぶ上位3ビットを上位桁、次に並ぶ3ビットを中位桁、次に並ぶ12ビットを下位桁として分割する。
生成部120は、複数の検出信号のうちの少なくとも2つの検出信号に基づいて、第1桁範囲に対応する角度情報を算出する。生成部120は、算出した第1桁範囲に対応する角度情報を第1桁範囲に含む出力用角度情報を生成する。生成部120は、例えば、出力用角度情報の上位桁を第1桁範囲とし、少なくとも2つの検出信号は、第1検出信号および第2検出信号として、当該検出信号に基づき上位桁の値を算出する。なお、生成部120は、本例に限定されることはなく、出力用角度情報の上位桁とは異なる部分を第1桁範囲としてもよい。例えば、生成部120は、中位桁を第1桁範囲としてよい。
また、生成部120は、複数の検出信号のうちの少なくとも1つの検出信号に基づく第2桁範囲に対応する角度情報を算出する。生成部120は、算出した第2桁範囲に対応する角度情報を第2桁範囲に含む出力用角度情報を生成する。生成部120は、例えば、出力用角度情報の中位桁を第2桁範囲とし、少なくとも1つの検出信号は、第1検出信号および第3検出信号として、当該検出信号に基づき中位桁の値を算出する。なお、生成部120は、本例に限定されることはなく、出力用角度情報の中位桁とは異なる部分を第2桁範囲としてもよい。例えば、生成部120は、下位桁を第2桁範囲としてよい。
また、生成部120は、第1検出信号に基づいて、出力用角度情報における第3桁範囲に対応する角度情報を算出する。生成部120は、算出した第3桁範囲に対応する角度情報を第3桁範囲に含む出力用角度情報を生成する。生成部120は、例えば、出力用角度情報の下位桁を第3桁範囲とし、全ての桁の値を生成した後に、当該出力用角度情報を出力する。
以上のように、角度検出装置100は、回転盤14の機械角θを上位桁、中位桁、および下位桁に分割して、分割した部分毎に角度情報を算出する。このような角度検出装置100の動作について、次に説明する。
図9は、本実施形態に係る角度検出装置100の動作フローの一例を示す。角度検出装置100は、図9に示すS510からS540までの動作を実行することにより、磁気センサ40の検出信号から回転盤14の機械角θを算出して出力する。
まず、取得部110は、3つの磁気センサ40から検出信号をそれぞれ取得する(S510)。取得部110は、複数の検出信号のそれぞれとして、回転軸12の1周を分割したセグメント内の位相角を示す信号値を取得する。本実施例において、第1検出信号は、回転軸12の1周を2(m+n)(ただし、m、nは自然数)に分割したセグメント内の角度を示す。即ち、取得部110は、2π/2(m+n)の角度範囲における電気角θを、第1検出信号として取得する。
また、第2検出信号は、回転軸12の1周を2(m+n)−1に分割したセグメント内の角度を示す。即ち、取得部110は、2π/{2(m+n)−1}の角度範囲における電気角θを、第2検出信号として取得する。また、第3検出信号は、回転軸12の1周を2×(2−1)に分割したセグメント内の角度を示す。即ち、取得部110は、2π/{2×(2−1)}の角度範囲における電気角θを、第3検出信号として取得する。
次に、生成部120は、3ビットの上位桁を算出する(S520)。生成部120は、回転盤14の機械角θを、第1検出信号および第2検出信号の差分から算出する。
(数1)
θ=θ−θ
なお、ここで算出される機械角θは、図6で説明した様に、回転盤14の面ブレ等によって誤差が発生することがある。そこで、生成部120は、(数1)式の機械角θに誤差が生じても、最上位ビットから並ぶ3ビットについては確からしい値として、当該上位3ビットを出力用角度情報の上位桁として採用する。生成部120は、次式を用いて、出力用角度情報の最上位から並ぶ3ビットを算出してよい。なお、INT()は、整数値を返す関数である。ここで、一例として、上位桁を「011」とする。
(数2)
INT(2・θ/2π)
次に、生成部120は、3ビットの中位桁を算出する(S530)。生成部120は、回転盤14のセグメント機械角θ'を、第1検出信号および第3検出信号の差分から算出する。
(数3)
θ'=θ−θ
ここで算出されるセグメント機械角θ'も、回転盤14の面ブレ等によって誤差が発生することはある。しかしながら、セグメント機械角θ'は、機械角θの1/2の範囲の角度を示すものであるから、セグメント機械角θ'の単位ビット当たりの回転盤14における角度は、機械角θの単位ビット当たりの回転盤14における角度と比較して、略2倍大きい。したがって、機械角θに誤差が発生しても、当該誤差の大きさがセグメント機械角θ'の単位ビット当たりの角度未満の場合は、セグメント機械角θ'の誤差としては出力されず、ほとんど影響がないことになる。
そこで、生成部120は、機械角θの上位3ビットの次に並ぶ3ビットにおいては、(数3)式のセグメント機械角θ'の方がより確からしい値として、セグメント機械角θ'を出力用角度情報の中位桁として採用する。生成部120は、次式を用いて、出力用角度情報の最上位から4、5、および6番目並ぶ3ビットを算出してよい。このように、生成部120は、第1検出信号の位相角および第3検出信号の位相角に基づいて、出力用角度情報の第2桁範囲を示すnに対応する角度情報を算出する。ここで、一例として、中位桁を「111」とすると、出力用角度情報の最上位から6番目までのビットは、「011111」となる。
(数4)
INT(2・θ'/2π)
次に、生成部120は、出力用角度情報を生成して出力する(S540)。電気角θは、1つのスリット周期に相当するセグメント内の角度を示すので、回転盤14の回転角として検出した角度のうち最も分解能が高い角度である。そこで、生成部120は、出力用角度情報の下位桁を第1検出信号である電気角θとする。即ち、出力用角度情報における第3桁範囲に対応する角度情報は、第1検出信号のセグメント内の位相角を示す。生成部120は、例えば、上位桁および下位桁による6ビットの値に続けて、電気角θの12ビットの値を挿入する。一例として、電気角θを「001001011101」とすると、出力用角度情報は、「011111001001011101」となる。
生成部120は、以上のように生成した出力用角度情報を出力する。このように、本実施形態に係る角度検出装置100は、異なる数に分割した複数のセグメントの電気角に基づいて、機械角およびセグメント機械角を算出し、より確からしい桁を採用する。したがって、角度検出装置100は、回転盤14にブレが生じた場合の検出精度の悪化を防止し、誤差の発生を低減することができる。角度検出装置100は、一例として、回転盤14の回転方向に対して垂直方向に、30μm程度までのブレが当該回転盤14に生じても、上位桁および中位桁の誤差の発生を低減できる。
なお、回転盤14に発生するブレが、30μmを超えて、100μm程度に至ることもある。この場合、図8に示す角度検出装置100を用いても、誤差が発生してしまう。特に、図8に示す角度検出装置100は、出力用角度情報を複数に分割してそれぞれ算出するので、分割した境界のビットに誤差が生じてしまうことがある。
図10は、本実施形態に係る角度検出装置100の上位桁の算出結果を、機械角θと共に示す。図10の横軸は、回転盤14の実際の機械角θ(回転角)を示し、右側の縦軸は出力用角度情報の上位桁の算出結果を示し、左の縦軸は検出信号から算出された機械角θを示す。図10は、回転盤14に略100μmのブレが生じているとした場合のシミュレーション結果の一例である。機械角θは(数1)式から算出し、上位桁は(数2)式から算出した結果である。
回転盤14のブレが100μm程度になると、算出される機械角θと実際の機械角θの誤差が大きくなってしまい、上位桁の算出結果にも誤差が生じるようになる。このような誤差が生じたまま、出力用角度情報の上位桁として採用すると、最上位ビットに近いビット値に誤差が含まれることになる。このような出力用角度情報の例を次に示す。
図11は、本実施形態に係る角度検出装置100の上位桁および中位桁の算出結果の一例を示す。図11の横軸は、回転盤14の実際の機械角θ(回転角)を示し、縦軸は出力用角度情報の上位桁および中位桁を合わせた6ビットの算出結果を示す。図11は、図10で示したように、上位桁の算出結果に誤差が生じたまま出力用角度情報を出力した例を示す。この場合、出力用角度情報は、上位桁および中位桁の切り換わり近辺でビット値の飛びが発生することがあり、実際の機械角θからは乖離してしまう。
このようなビット値の飛びは、上位桁および中位桁の切り換わりだけでなく、中位桁および下位桁の切り換わり近辺でも生じることがある。したがって、回転盤14のブレが100μm程度になると、角度検出装置100の検出精度が低下してしまう場合がある。そこで、本実施形態に係る角度検出装置100は、算出した出力用角度情報を補正してこのようなビット値の飛びの発生を防止する。このような角度検出装置100について、次に説明する。
図12は、本実施形態に係る角度検出装置100の第2の構成例を磁気センサ40と共に示す。第2の構成例の角度検出装置100において、図8に示された本実施形態に係る第1の構成例の角度検出装置100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。第2の構成例の角度検出装置100は、基準角度算出部130と、補正部140とを更に備える。
基準角度算出部130は、回転盤14にブレが生じた場合に、誤差が発生してもビット値の飛びはほとんど発生しない角度情報を基準角度情報として算出する。基準角度算出部130は、例えば、複数の検出信号のうちの少なくとも2つの検出信号に基づいて、回転軸12の機械角の角度値(θ)の第1桁範囲および第1桁範囲の下位側に接する第2桁範囲を含む第1基準角度情報を算出する。
また、基準角度算出部130は、第1検出信号および第3検出信号に基づいて、回転軸12の角度値の第2桁範囲および第2桁範囲の下位側に接する第3桁範囲を含む第2基準角度情報を算出してよい。基準角度算出部130は、補正すべき部分に応じた基準角度情報をそれぞれ算出してよい。
補正部140は、出力用角度情報および第1基準角度情報の差に基づいて、出力用角度情報における第1桁範囲の角度情報を補正する。補正部140は、予め定められた閾値を用いて、角度情報を補正してよい。このような第2の構成例の角度検出装置100の補正動作について、次に説明する。
図13は、本実施形態に係る第2の構成例の角度検出装置100が実行する動作フローの一例を示す。第2の構成例の角度検出装置100は、図13に示すS610からS670までの動作を実行することにより、磁気センサ40の検出信号から回転盤14の機械角θを算出し、当該機械角を補正してから出力する。
まず、取得部110は、3つの磁気センサ40から検出信号をそれぞれ取得する(S610)。そして、生成部120は、3ビットの上位桁および3ビットの中位桁を算出する(S620)。S610およびS620の動作は、図9で説明したS510からS530の動作と略同一なので、ここでは説明を省略する。なお、一例として、出力用角度情報の最上位から6番目までのビットを「011111」とする。
次に、基準角度算出部130は、第1検出信号および第2検出信号に基づいて、上位桁および中位桁を含む第1基準角度情報を算出する(S630)。基準角度算出部130は、(数1)式と同様に、回転盤14の機械角θを第1検出信号および第2検出信号の差分から算出する。なお、ここで算出される機械角θは、既に説明した様に、回転盤14の面ブレ等によって誤差が発生することがある。
図14は、本実施形態に係る角度検出装置100が算出する機械角θの一例を示す。図14の横軸は、回転盤14の実際の機械角θ(回転角)を示し、縦軸は(1)式によって算出される機械角θの最上位から6ビットまでの算出結果を示す。図14から、算出された機械角θは、複数のビット値を連結して生成したものではないので、最下位ビット(最上位から6番目のビット)に近いビット値の誤差は含むものの、最上位から3番目および4番目のビット間にビット値の飛びは生じ得ない。
そこで、基準角度算出部130は、(数1)式の機械角θの最上位から少なくとも6ビットまでを第1基準角度情報として採用する。即ち、第2構成例の角度検出装置100は、図11の角度情報に対して、図14の角度情報を基準として、ビット値の飛びを判定する。生成部120は、次式を用いて、6ビットの第1基準角度情報を算出してよい。
(数5)
INT(2m+n・θ/2π)
このように、基準角度算出部130は、第1検出信号の位相角および第2検出信号の位相角に基づいて、第1桁範囲を示すmおよび第2桁範囲を示すnを含む第1基準角度情報を算出してよい。なお、基準角度算出部130は、機械角θの値を生成部120から受け取ってもよい。ここで、第1基準角度情報が「011000」と算出されたとする。
次に、補正部140は、出力用角度情報の上位桁を補正する(S640)。補正部140は、出力用角度情報および第1基準角度情報の差が第1閾値以上であることを条件として、出力用角度情報における第1桁範囲の角度情報をインクリメントまたはデクリメントすることにより差を減少させる。第1閾値は、第1桁範囲の最下位桁の重みの1/2に相当する値でよい。例えば、3ビットの上位桁および3ビットの中位桁からなる6ビットの出力用角度情報を補正する場合、第1閾値は2n−1=4でよい。
即ち、補正部140は、出力用角度情報および第1基準角度情報の差が4よりも大きい場合、ビット値の飛びが発生したものとして、上位桁の最下位ビットから1だけ減少させる。また、補正部140は、出力用角度情報および第1基準角度情報の差が4よりも小さい場合、ビット値の飛びが発生したものとして、上位桁の最下位ビットを1だけ増加させる。
例えば、出力用角度情報「011111」および第1基準角度情報「011000」の差は、「000111」となり、4よりも大きい。この場合、補正部140は、出力用角度情報から8だけ引いた「010111」を、補正後の出力用角度情報として出力する。このように、出力用角度情報は、上位桁の最下位桁が1となった値の1/2である第1閾値よりも大きいビット値の飛びを含むことがある。そこで、補正部140は、出力用角度情報および第1基準角度情報の差の絶対値が当該第1閾値よりも大きいか否かに応じて、ビット値の飛びがあるか否かを判断できる。
また、当該ビット値の飛びは、上位桁の最下位桁が1となった値程度なので、補正部140は、上位桁の最下位桁をインクリメントまたはデクリメントすることで、当該ビット値の飛びを補正することができる。以上のように、第2の構成例の角度検出装置100は、上位桁および中位桁の間のビット値の飛びを補正することができる。
そして、生成部120は、補正した上位桁および下位桁を用いて、出力用角度情報を生成する(S650)。S650の動作は、図9で説明したS540の動作と略同一なので、ここでは説明を省略する。これにより、上位桁および下位桁の間のビット値の飛びを低減させた出力用角度情報を生成することができる。なお、このようなビット値の飛びは、上位桁および中位桁の切り換わりだけでなく、中位桁および下位桁の切り換わり近辺でも生じることがある。
図15は、本実施形態に係る角度検出装置100が出力する出力用角度情報の一例を示す。図15の横軸は、回転盤14の実際の機械角θ(回転角)を示し、縦軸は出力用角度情報の18ビットの算出結果を示す。上位桁および中位桁の間のビット値の飛びと同様に、中位桁および下位桁の間にビット値の飛びが発生していることがわかる。
そこで、角度検出装置100は、当該ビット値の飛びを補正するべく、第2基準角度情報を算出する(S660)。基準角度算出部130は、第1検出信号および第3検出信号に基づいて、回転軸12の角度値の第2桁範囲および第2桁範囲の下位側に接する第3桁範囲を含む第2基準角度情報を算出する。即ち、基準角度算出部130は、(数3)式と同様に、回転盤14のセグメント機械角θ'を第1検出信号および第3検出信号の差分から算出する。
なお、ここで算出される機械角θ'は、既に説明した様に、回転盤14の面ブレ等によって誤差が発生することがある。しかしながら、算出されたセグメント機械角θ'は、複数のビット値を連結して生成したものではないので、最下位ビットに近いビット値の誤差は含むものの、最上位から6番目および7番目のビット間にビット値の飛びは生じ得ない。
そこで、基準角度算出部130は、(数3)式のセグメント機械角θ'から算出される中位桁および下位桁を含む15ビットの情報を、第2基準角度情報として採用する。生成部120は、次式を用いて、15ビットの第2基準角度情報を算出してよい。なお、基準角度算出部130は、セグメント機械角θ'の値を生成部120から受け取ってもよい。ここで、第2基準角度情報が「110111001011101」と算出されたとする。
(数6)
INT(2・(2−1)・θ'/2π)
なお、基準角度算出部130は、上位桁の補正が終了している場合は、補正された上位桁の角度情報を更に追加した18ビットの角度情報を、第2基準角度情報としてもよい。例えば、基準角度算出部130は、「010110111001011101」を第2基準角度情報としてよい。
次に、補正部140は、出力用角度情報の中位桁を補正する(S670)。補正部140は、出力用角度情報における第2桁範囲および第3桁範囲の部分と、第2基準角度情報との差に基づいて、出力用角度情報における第2桁範囲の角度情報を補正する。補正部140は、出力用角度情報における第2桁範囲および第3桁範囲の部分と、第2基準角度情報との差が第2閾値以上であることを条件として、前記出力用角度情報における第2桁範囲の角度情報をインクリメントまたはデクリメントして差を減少させる。
ここで、第2閾値は、第2桁範囲の最下位桁の重みの1/2に相当する値でよい。例えば、3ビットの中位桁および12ビットの下位桁からなる15ビットの出力用角度情報を補正する場合、第2閾値は212−1でよい。即ち、補正部140は、上位桁の場合と同様に、出力用角度情報および第2基準角度情報の差が第2閾値よりも大きい場合、ビット値の飛びが発生したものとして、中位桁の最下位ビットから1だけ減少させる。また、補正部140は、出力用角度情報および第1基準角度情報の差が第2閾値よりも小さい場合、ビット値の飛びが発生したものとして、中位桁の最下位ビットを1だけ増加させる。
例えば、出力用角度情報「111001001011101」および第2基準角度情報「110111001011101」の差は、「000110000000000」となり、211よりも大きい。この場合、補正部140は、中位桁の最下位ビットから1だけ引いた「110001001011101」を、補正後の出力用角度情報とする。補正部140は、補正後の上位桁と合わせた「010110001001011101」を、出力用角度情報として出力してよい。
図16は、本実施形態に係る第2の構成例の角度検出装置100が補正した出力用角度情報の一例を示す。図16の横軸は、回転盤14の実際の機械角θ(回転角)を示し、縦軸は出力用角度情報の補正結果を示す。図16は、図11および図15に示したビット値の飛びに対して、補正部140の補正を実行した場合のシミュレーション結果の一例を示す。図16より、いずれのビット値の飛びも低減できていることがわかる。
以上の本実施形態に係る角度検出装置100は、ビット値の飛びを低減しつつ、異なる数に分割した複数のセグメントの電気角に基づいて、より確からしい出力用角度情報を算出する。したがって、角度検出装置100は、回転盤14の回転方向とは垂直方向に100μm程度のブレが生じても、検出精度の悪化を低減させることができる。
以上の本実施形態に係る角度検出装置100は、図1に示す検出部80等から複数の検出信号を取得する例を説明したが、これに限定されることはない。例えば、角度検出装置100は、検出部80を更に備える構成であってもよい。また、本実施形態に係る角度検出装置100は、図7に示すように、スリット周期の異なる複数のスリットを回転盤14に形成する例を説明した。ここで、回転盤14は、よりスリット周期の短い(スリットの数の多い)スリット列をより外周に配置してもよい。
例えば、最もスリットの数が多い第1スリット列を回転軸12から最も離間させ、第2スリット列を第1スリット列よりも回転軸12に近い内側に配置させ、そして第3リット列を第2リット列の更に内側に配置させる。この場合、各スリット列と、回転軸12との間の距離は、各スリット列に含まれるスリットの数に応じた距離にしてよい。これにより、回転盤14は、回転軸12の中心から放射状に複数のスリットを配置することができる。即ち、各スリット列のスリットは、回転軸12に向かう方向において、隣接するスリットと略同一の座標にすることができる。この場合、各スリット列に対応する3つの磁気センサ40は、回転軸12に向かう方向において、直線状上に配置することができる。
また、本実施形態に係る角度検出装置100は、回転盤14が複数のスリットを有する例を説明したが、スリットに限定されることはない。回転盤14の回転角に応じて、磁場発生部30からの磁場を変動させ、当該変動が磁気センサ40によって検出できる程度であれば、スリットでなくてもよい。例えば、回転盤14は、穴部、凹部、および/または凸部等が形成されてもよい。
これに代えて、回転盤14は、平歯車、はすば歯車、やまば歯車、かさ歯車、内歯車、冠歯車、ねじ歯車、ウォームギヤ、スプロケット、および、ラックまたはピニオン等の歯車でよい。この場合、回転盤14は、複数のスリット列に相当するように、直径の異なる複数の歯車が組み合わされてよい。また、磁気センサ40は、歯車の歯面に対向するように配置されてよい。
図17は、本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されうるコンピュータ1200の例を示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該装置の1又は複数の「部」として機能させ、又は当該オペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本発明の実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。このようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。当該機能は、FPGAで実装してもよい。
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、グラフィックコントローラ1216、及びディスプレイデバイス1218を含み、これらはホストコントローラ1210によって相互に接続される。コンピュータ1200はまた、通信インターフェース1222、ハードディスクドライブ1224、DVD−ROMドライブ1226、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、これらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続される。コンピュータはまた、ROM1230及びキーボード1242のようなレガシの入出力ユニットを含み、これらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続される。
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、これにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又は当該グラフィックコントローラ1216自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示させる。
通信インターフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVD−ROMドライブ1226は、プログラム又はデータをDVD−ROM1201から読み取り、ハードディスクドライブ1224にRAM1214を介してプログラム又はデータを提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
ROM1230は、内部に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
プログラムが、DVD−ROM1201又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもあるハードディスクドライブ1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、ハードディスクドライブ1224、DVD−ROM1201、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
また、CPU1212は、ハードディスクドライブ1224、DVD−ROMドライブ1226(DVD−ROM1201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような、様々なタイプの情報が、情報処理されるべく、記録媒体に格納されてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、これにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
以上の説明によるプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、これにより、プログラムをコンピュータ1200にネットワークを介して提供する。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 回転体、12 回転軸、14 回転盤、20 基板、30 磁場発生部、40 磁気センサ、42 電源、50 スリット、52 第1スリット、54 第2スリット、60 スリット、70 スリット、80 検出部、100 角度検出装置、110 取得部、120 生成部、130 基準角度算出部、140 補正部、210 第1感磁部、212 第1磁気抵抗素子、214 第3磁気抵抗素子、250 第1端子、310 第2感磁部、312 第2磁気抵抗素子、314 第4磁気抵抗素子、350 第2端子、1200 コンピュータ、1201 DVD−ROM、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インターフェース、1224 ハードディスクドライブ、1226 DVD−ROMドライブ、1230 ROM、1240 入出力チップ、1242 キーボード

Claims (13)

  1. 回転軸の1周を互いに異なる数に分割したセグメント内の角度情報を示す複数の検出信号を取得する取得部と、
    前記複数の検出信号のうちの少なくとも2つの検出信号に基づいて、前記回転軸の角度値の第1桁範囲および前記第1桁範囲の下位側に接する第2桁範囲を含む第1基準角度情報を算出する基準角度算出部と、
    前記少なくとも2つの検出信号に基づく前記第1桁範囲に対応する角度情報を前記第1桁範囲に含み、前記複数の検出信号のうちの少なくとも1つの検出信号に基づく前記第2桁範囲に対応する角度情報を前記第2桁範囲に含む出力用角度情報を生成する生成部と、
    前記出力用角度情報および前記第1基準角度情報の差に基づいて、前記出力用角度情報における前記第1桁範囲の角度情報を補正する補正部と、
    を備える角度検出装置。
  2. 前記補正部は、前記出力用角度情報および前記第1基準角度情報の差が第1閾値以上であることを条件として、前記出力用角度情報における前記第1桁範囲の角度情報をインクリメントまたはデクリメントすることにより差を減少させる請求項1に記載の角度検出装置。
  3. 前記第1閾値は、前記第1桁範囲の最下位桁の重みの1/2に相当する値である請求項2に記載の角度検出装置。
  4. 前記少なくとも2つの検出信号は、第1検出信号および第2検出信号からなり、
    前記少なくとも1つの検出信号は、前記第1検出信号および第3検出信号からなる
    請求項1から3のいずれか一項に記載の角度検出装置。
  5. 前記第1検出信号は、前記回転軸の1周を2(m+n)(ただし、m、nは自然数)に分割したセグメント内の角度を示し、
    前記第2検出信号は、前記回転軸の1周を2(m+n)−1に分割したセグメント内の角度を示し、
    前記第3検出信号は、前記回転軸の1周を2×(2−1)に分割したセグメント内の角度を示す
    請求項4に記載の角度検出装置。
  6. 前記取得部は、前記複数の検出信号のそれぞれとして、前記回転軸の1周を分割したセグメント内の位相角を示す信号値を取得し、
    前記基準角度算出部は、前記第1検出信号の位相角および前記第2検出信号の位相角に基づいて、前記第1桁範囲を示すmおよび前記第2桁範囲を示すnを含む前記第1基準角度情報を算出し、
    前記生成部は、前記第1検出信号の位相角および前記第3検出信号の位相角に基づいて、前記出力用角度情報の前記第2桁範囲を示すnに対応する角度情報を算出する
    請求項5に記載の角度検出装置。
  7. 前記基準角度算出部は、前記第1検出信号および前記第3検出信号に基づいて、前記回転軸の角度値の前記第2桁範囲および前記第2桁範囲の下位側に接する第3桁範囲を含む第2基準角度情報を更に算出し、
    前記生成部は、前記第1検出信号に基づいて、前記出力用角度情報における前記第3桁範囲に対応する角度情報を生成し、
    前記補正部は、前記出力用角度情報における前記第2桁範囲および前記第3桁範囲の部分と、前記第2基準角度情報との差に基づいて、前記出力用角度情報における前記第2桁範囲の角度情報を補正する
    請求項4から6のいずれか一項に記載の角度検出装置。
  8. 前記出力用角度情報における前記第3桁範囲に対応する角度情報は、前記第1検出信号のセグメント内の位相角を示す請求項7に記載の角度検出装置。
  9. 前記補正部は、前記出力用角度情報における前記第2桁範囲および前記第3桁範囲の部分と、前記第2基準角度情報との差が第2閾値以上であることを条件として、前記出力用角度情報における前記第2桁範囲の角度情報をインクリメントまたはデクリメントして差を減少させる請求項7または8に記載の角度検出装置。
  10. 前記第2閾値は、前記第2桁範囲の最下位桁の重みの1/2に相当する値である請求項9に記載の角度検出装置。
  11. 前記回転軸と、
    前記回転軸に対して固定され、前記複数の検出信号のそれぞれに対応して回転方向に沿って各検出信号に対応するセグメント数のスリットが設けられた磁性体の回転盤と、
    前記複数の検出信号のそれぞれに対応して設けられ、対応するスリットの相対位置に応じた磁場を検出する複数の磁気センサと
    を備え、
    前記取得部は、前記複数の磁気センサから前記複数の検出信号を取得する
    請求項1から10のいずれか一項に記載の角度検出装置。
  12. 回転軸の1周を互いに異なる数に分割したセグメント内の角度情報を示す複数の検出信号を取得することと、
    前記複数の検出信号のうちの少なくとも2つの検出信号に基づいて、前記回転軸の角度値の第1桁範囲および前記第1桁範囲の下位側に接する第2桁範囲を含む第1基準角度情報を算出することと、
    前記少なくとも2つの検出信号に基づく前記第1桁範囲に対応する角度情報を前記第1桁範囲に含み、前記少なくとも1つの検出信号に基づく前記第2桁範囲に対応する角度情報を前記第2桁範囲に含む出力用角度情報を生成することと、
    前記出力用角度情報および前記第1基準角度情報の差に基づいて、前記出力用角度情報における前記第1桁範囲の角度情報を補正することと、
    を備える角度検出方法。
  13. コンピュータに、請求項1から11のいずれか一項に記載の角度検出装置として機能させるプログラム。
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