JP6917796B2 - 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、及びプログラムに関する。
従来、撮影後の画像中の被写体に対して、仮想的な光源に基づくリライティングを行う技術が知られている。この技術によれば、ユーザは、撮影した画像の被写体に対して任意の陰影を付けることができる。また、仮想光源によるライティングにおいて、仮想光源からの光が被写体の表面上で入射角と同じ反射角で反射する成分(鏡面反射成分)をシミュレートし、被写体に付加する技術が知られている。この技術によれば、被写体の光沢などの質感を再現することができる。しかしながら、鏡面反射成分は光源の情報に基づいて生成されるため、被写体にそのまま付加しても被写体の色となじまないことがある。そこで、特許文献1では、鏡面反射中心からの距離に基づいて鏡面反射成分の色情報を変化させることで、所望の被写体の色を再現する方法を提案している。
特開2008−077410号公報
被写体の種類によっては、画像内に部分的に急峻な色の変化が生じる場合がある。例えば、被写体が人物の場合、人物の肌には毛穴やホクロなどがあり、この部分で急峻な色の変化が生じる可能性がある。しかしながら、特許文献1の技術は、このような被写体の部分的な色変化を考慮しておらず、被写体に付加する鏡面反射成分を被写体の部分的な色変化に適合させることができない。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、仮想光源に基づいて画像のリライティングを行う際に、処理対象の画素に対して、処理対象の画素の色を考慮した鏡面反射成分を加算する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、画像に対して所定の色を有する仮想光源を設定し、前記仮想光源による光照射の効果が画像に付与されるように、画像処理を行う画像処理装置であって、前記画像における処理対象の画素について、前記所定の色を有する仮想光源による光の第1の鏡面反射成分を取得する第1の取得手段と、前記処理対象の画素について、前記仮想光源が前記所定の色の代わりに前記処理対象の画素の色を持つ場合に対応して、前記仮想光源による光の第2の鏡面反射成分を取得する第2の取得手段と、前記処理対象の画素に対して、前記第1の鏡面反射成分と前記第2の鏡面反射成分とを所定の比率で加算する加算手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置を提供する。
なお、その他の本発明の特徴は、添付図面及び以下の発明を実施するための形態における記載によって更に明らかになるものである。
本発明によれば、仮想光源に基づいて画像のリライティングを行う際に、処理対象の画素に対して、処理対象の画素の色を考慮した鏡面反射成分を加算することが可能となる。
デジタルカメラ100の構成を示すブロック図。 画像処理部104の詳細な構成を示すブロック図。 第1の実施形態に係る、リライティング処理部203の詳細な構成を示すブロック図。 リライティング処理のフローチャート。 デジタルカメラ100の撮影座標と被写体との関係を示す図。 被写体の輝度平均値Y_aveの算出処理のフローチャート。 N_valueの算出方法を説明する図。 評価値Evalと合成比率aの関係を示す図。 距離C_distと合成比率aの関係を示す図。 第2の実施形態に係る、リライティング処理部203の詳細な構成を示すブロック図。 評価値Eval_cと合成比率aの関係を示す図。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせすべてが、本発明に必須とは限らない。また、別々の実施形態の中で説明されている特徴を適宜組み合せることも可能である。
[第1の実施形態]
図1は、画像処理装置の一例であるデジタルカメラ100の構成を示すブロック図である。以下の説明においては、リライティング処理の対象画像はデジタルカメラ100により撮影された画像であるものとする。しかしながら、リライティング処理の対象画像は撮影画像に限定されず、3次元空間における所定の視点を持つ任意の画像(例えば、コンピュータグラフィックス)を対象画像として用いることができる。
デジタルカメラ100は、光学系101、撮像素子102、A/D変換部103、画像処理部104、測距部105、顔検出部106、記録部107、制御部108、メモリ109、操作部110、表示部111、ストロボ112を備えている。
光学系101にはフォーカスレンズや絞り、シャッターが含まれる。光学系101は、撮影時にはフォーカスレンズを駆動し被写体のピント合わせを行い、絞りやシャッターを制御することにより露光量の調節をする。撮像素子102は、光学系101において結像された被写体の光量を光電変換によって電気信号にするCCDやCMOS等の光電変換素子である。A/D変換部103では、入力された電気信号をデジタル化する。デジタル化された画像信号は、画像処理部104で同時化処理、ホワイトバランス補正処理、リライティング処理、ガンマ処理などが行われ、記録部107に出力される。測距部105は、撮影時の被写体までの距離情報を取得し距離マップを生成する。距離マップとは、撮影した画像の画素単位での被写体までの距離情報を示す二次元配列である。
顔検出部106は、画像処理部104で行うリライティング処理の対象領域である被写体領域を判定するため、撮影画像中の人物の顔領域を検出する。この時、顔検出部106は、右目、左目、口などの顔器官の座標を検出し、右目と左目の距離など各顔器官同士の距離を算出する。顔検出部106は、各顔器官同士の距離に基づいて、背景領域を含まないように、各顔器官の座標の重心座標を中心とする楕円領域を設定し、この楕円領域を顔領域として検出する。
記録部107は、画像処理部104から出力された画像情報をJPEG等の画像形式に変換し、記録する。若しくは、記録部107は、JPEG等への変換を行わずに、撮像素子102での光電変換により得られた情報と、撮影時の情報などを組み合わせた情報を、RAW等のデータ形式で記録する。
制御部108は、デジタルカメラ100全体の動作制御を行う。例えば、制御部108は、撮影直前の被写体の明るさから、光学系101で目標とする露光量を算出する。また、制御部108は、撮影した画像に基づいて所定の評価値を算出し、画像処理部104で行う画像処理のパラメータを決定する。
メモリ109は、画像処理部104で用いる情報を格納しており、必要に応じて画像処理部104に出力する。操作部110は、ユーザがデジタルカメラ100に対し操作指示を行う部分である。表示部111は、例えばデジタルカメラ100の背面に設置された液晶ディスプレイ等であり、撮影時の操作の補助を行うための画面や、記録部107に保存されている画像等を表示するものである。ストロボ112は、ユーザの操作に応じて発光し、被写体に光を照射する。
図2を参照して、画像処理部104の処理の詳細について説明する。画像処理部104は、同時化処理部201、ホワイトバランス補正部202、リライティング処理部203、ガンマ処理部204を備えている。
画像処理部104の処理の流れについて説明する。A/D変換部103でデジタル化された、ベイヤー配列の画像信号(RGB信号)が画像処理部104に入力される。画像処理部104において、同時化処理部201は、ベイヤー配列のRGB信号に対して同時化処理を行い、色信号R、G、Bを生成する。生成された色信号R、G、Bはホワイトバランス補正部202に入力される。ホワイトバランス補正部202は、制御部108が算出したホワイトバランスゲイン値に基づいて、色信号R、G、Bにゲインをかけてホワイトバランスを調整する。ホワイトバランスが調整された色信号R、G、Bはリライティング処理部203に入力される。リライティング処理部203は、ホワイトバランス補正部202から色信号R、G、Bを取得し、測距部105から距離マップD_MAPを取得する。リライティング処理部203は、距離マップD_MAPに基づいて、色信号R、G、Bに対して仮想光源を照射した画像を生成し、処理後の色信号R_out、G_out、B_outをガンマ処理部204に出力する。ガンマ処理部204は、リライティング処理後の色信号R_out、G_out、B_outに対してガンマ処理を施し、ガンマ処理後の色信号Rg、Gg、Bgを記録部107出力する。
図3及び図4を参照して、リライティング処理の詳細について説明する。図3は、リライティング処理部203の詳細な構成を示すブロック図である。図4は、リライティング処理のフローチャートである。
本実施形態の説明において、リライティング処理による仮想光源の照射対象の被写体の例として、人物の顔を用いている。そのため、デジタルカメラ100は、画像中の顔領域を検出する顔検出部106を備えている。しかし、仮想光源の照射対象は人物の顔に限定されず、任意の物体を仮想光源の照射対象とすることができる。従って、デジタルカメラ100は、照射対象の物体に応じた物体検出部を備えていてもよい。
リライティング処理部203は、法線算出部301、テカリ補正量算出部302、テカリ補正部303、拡散反射成分算出部304、鏡面反射成分算出部305、仮想光源付加部306を備える。
最初に、S401で、リライティング処理部203は、測距部105から距離マップを取得し、ホワイトバランス補正部202から色信号R、G、Bを取得し、顔検出部106から顔領域情報を取得する。
S402で、法線算出部301は、測距部105から取得した距離マップに基づいて法線マップを生成する。距離マップに基づいて法線マップを生成する方法に関しては、任意の公知の技術を利用可能であるが、図5を参照して一例を説明する。
図5は、デジタルカメラ100の撮影座標と被写体との関係を示す図である。例えば被写体501の法線502を算出する場合、法線算出部301は、撮影画像の水平方向の差分ΔHに対する距離(奥行き)Dの差分ΔDから勾配情報を算出し、勾配情報から法線502を算出することが可能である。法線算出部301は、撮影した各画素に対して同様の処理を行うことで、撮影画像の各画素に対応する法線を算出し、法線マップを生成する。法線算出部301は、法線マップを拡散反射成分算出部304及び鏡面反射成分算出部305へ出力する。
S403で、テカリ補正量算出部302は、撮影時に環境光を強く反射したことにより発生した被写体の飽和領域(テカリ)の補正量Rh、Gh、Bhを算出する。テカリ補正量算出部302は、ホワイトバランス補正部202から色信号R、G、Bを取得し、顔検出部106から顔領域情報を取得する。補正量Rh、Gh、Bhはそれぞれ、補正目標色となる被写体の色の補色である。補正目標色は、例えば被写体の色の平均値である。前述の通り、本実施形態の説明において被写体は人物の顔である。そのため、テカリ補正量算出部302は、顔検出部106で検出した顔領域内における色信号R、G、Bの単純平均値をそれぞれ補正目標色Rt、Gt、Btとして算出する。
ここで、補色とは、対象となる色の逆の特性を持つ色であり、色信号R、G、Bがそれぞれ0〜255の範囲の値をとるとすると、補色信号、即ち補正量Rh、Gh、Bhは、下記の式1により求めることができる。

Rh=255−Rt
Gh=255−Gt ・・・(1)
Bh=255−Bt
S404で、テカリ補正部303は、ホワイトバランス補正部202から色信号R、G、Bを取得し、テカリ補正量算出部302から補正量Rh、Gh、Bhを取得する。テカリ補正部303は、顔領域の各画素について、色信号R、G、Bが飽和しているか否かを判定する。色信号の飽和判定は、色信号の値が閾値以上であるか否かに基づいて行われる。例えば、色信号Rの値が251であり、閾値が250である場合、この色信号Rは飽和していると判定される。テカリ補正部303は、色信号R、G、B及び補正量Rh、Gh、Bhに基づき、テカリ補正後色信号R’、G’、B’を算出する。具体的には、テカリ補正部303は、下記の式2に従い、色信号R、G、Bそれぞれから、テカリ補正量Rh、Gh、Bhを減算することで、テカリ補正後色信号R’、G’、B’を算出する。なお、飽和していない色信号については、テカリ補正部303は、式2に従う演算を行わず、ホワイトバランス補正部202から取得した色信号をテカリ補正後色信号として出力する。

R’=R−ky×Rh
G’=G−ky×Gh ・・・(2)
B’=B−ky×Bh

ここで、式2におけるkyはテカリ補正量のゲインであり、kyを調整することで、テカリ補正量を調整することができる。
このようにして、環境光による影響を抑えたテカリ補正後色信号R’、G’、B’を得ることができる。テカリ補正部303は、テカリ補正後色信号R’、G’、B’を、拡散反射成分算出部304、鏡面反射成分算出部305、及び仮想光源付加部306へ出力する。このように、テカリ補正処理は、後述する鏡面反射成分算出部305による鏡面反射成分の算出前(取得前)に行われる。
S405で、拡散反射成分算出部304は、拡散反射成分Rd、Gd、Bdを算出する。算出処理の詳細について、所定の色を持つ仮想光源503が配置された図5を参照して説明する。画像の水平画素位置H1に注目する(垂直画素位置は、説明の簡略化のため省略する)。水平画素位置H1における被写体の拡散反射成分は、水平画素位置H1における法線N1と仮想光源503の方向ベクトルL1の内積に比例し、仮想光源503と被写体位置の距離K1の二乗に反比例する値となる。仮想光源による拡散反射成分強度Pdは、下記の式3で表すことができ、色ごとの拡散反射成分Rd、Gd、Bdは、下記の式4で表すことができる。
Figure 0006917796

Rd=Pd×Rw×R’
Gd=Pd×Gw×G’ ・・・(4)
Bd=Pd×Bw×B’
式3において、αは仮想光源の強さ、Lは仮想光源の3次元方向ベクトル、Nは被写体の3次元法線ベクトル、Kは仮想光源と被写体の距離、kは被写体の拡散反射率である。また、式4において、Rw、Gw、Bwは仮想光源の色を示すパラメータである。
なお、仮想光源は複数配置することも可能であり、この場合、仮想光源毎に、強さαや色Rw、Gw、Bwなどの各種パラメータを制御することが可能である。
S406で、鏡面反射成分算出部305は、鏡面反射成分Rs、Gs、Bsを算出する。算出処理の詳細について、所定の色を持つ仮想光源503が配置された図5を参照して説明する。画像の水平画素位置H1に注目する(垂直画素位置は、説明の簡略化のため省略する)。水平画素位置H1における被写体の鏡面反射成分の強度は、被写体に対する鏡面反射方向S1と被写体位置から撮影時のデジタルカメラ100の方向V1(視線の方向)の内積に比例する。仮想光源による鏡面反射成分強度Psは、下記の式5で表すことができる。
Figure 0006917796
式5において、Sは仮想光源の鏡面反射ベクトル、Vはデジタルカメラ100から被写体位置への方向を示す視線方向ベクトル、kは被写体の鏡面反射率である。また、βは反射した光の広がり具合を示す輝き係数であり、この値が大きくなると鏡面反射特性が急峻になる。
次に、鏡面反射成分算出部305は、鏡面反射成分強度Psを用いて、仮想光源照射時に照射対象に反映される鏡面反射成分を算出する。仮想光源の色を反映した鏡面反射色成分Rs1、Gs1、Bs1は、仮想光源の色情報Rw、Gw、Bwを用いて、下記の式6で表すことができる。

Rs1=Ps×Rw
Gs1=Ps×Gw ・・・(6)
Bs1=Ps×Bw
また、鏡面反射成分算出部305は、被写体の色を反映した鏡面反射色成分Rs2、Gs2、Bs2も算出する。「被写体の色を反映した鏡面反射色成分」とは、仮想光源が、本来の仮想光源の色の代わりに被写体の色を持つ場合に対応する、仮想光源の鏡面反射色成分を意味する。被写体の色を反映した鏡面反射色成分Rs2、Gs2、Bs2は、テカリ補正後色信号R’、G’、B’を用いて、下記の式7で表すことができる。

Rs2=Ps×R’
Gs2=Ps×G’ ・・・(7)
Bs2=Ps×B’
更に、鏡面反射成分算出部305は、鏡面反射色成分Rs1、Gs1、Bs1、鏡面反射色成分Rs2、Gs2、Bs2、及び0〜1の値をとる合成比率aを用いる下記の式8に従い、最終的な鏡面反射成分Rs、Gs、Bsを算出する。

Rs=a×Rs1+(1−a)×Rs2
Gs=a×Gs1+(1−a)×Gs2 ・・・(8)
Bs=a×Bs1+(1−a)×Bs2
合成比率aの値が1に近づくほど、鏡面反射成分Rs、Gs、Bsの色は仮想光源の色に近づき、合成比率aの値が0に近づくほど、鏡面反射成分Rs、Gs、Bsの色は被写体の色に近づく。合成比率aの決定方法の具体例については後述するが、本実施形態は特定の決定方法に限定される訳ではない。
S407で、仮想光源付加部306は、S405で算出された拡散反射成分Rd、Gd、Bdと、S406で算出された鏡面反射成分Rs、Gs、Bsとを、テカリ補正後色信号R’、G’、B’に付加する処理を行う。ここでの付加により得られるリライティング色信号R_out、G_out、B_outは、下記の式9で表すことができる。

R_out=R’+Rd+Rs
G_out=G’+Gd+Gs ・・・(9)
B_out=B’+Bd+Bs
S408で、仮想光源付加部306は、リライティング色信号R_out、G_out、B_outをガンマ処理部204に出力する。
次に、S406における合成比率aの決定方法の具体例について説明する。鏡面反射成分算出部305は、撮影画像に関する評価値Evalに基づいて合成比率aを算出する。評価値Evalは、被写体の明るさと、画像中のノイズ量に基づいて算出される値であり、被写体の輝度値が高く、かつ画像中のノイズ量が多い程、評価値Evalの値は大きくなる。評価値Evalは、被写体の輝度平均値Y_ave、撮影時の撮像素子102の受光感度によって決まる値N_valueに基づいて、下記の式10に従って算出される。

Eval=Y_ave×N_value ・・・(10)
図6を参照して、式10のY_aveの算出方法について説明する。図6は、鏡面反射成分算出部305が実行する、被写体の輝度平均値Y_aveの算出処理のフローチャートである。
S601で、鏡面反射成分算出部305は、テカリ補正後色信号R’、G’、B’に基づき、輝度信号Yを算出する。輝度信号Yは、例えば下記の式11で表すことができる。

Y=0.299R’+0.587G’+0.114B’ ・・・(11)
S602で、鏡面反射成分算出部305は、仮想光源を照射する被写体領域を取得する。ここでは、被写体領域として、顔検出部106が検出した顔領域が取得される。
S603で、鏡面反射成分算出部305は、被写体領域内の輝度値の単純平均により、被写体の輝度平均値Y_aveを算出する。
図7を参照して、式10のN_valueの算出方法について説明する。鏡面反射成分算出部305は、図7に示す特性に従い、撮像素子102の受光感度であるISO感度に基づいてN_valueを算出する。ISO感度が高くなるほどN_valueは高くなる。ここで、図7中のThは、撮影画像のノイズ成分があまり目立たないISO感度である。Thは、例えば、PSNR(Peak Signal−to−Noise Ratio)などで表現されるノイズ成分の評価値が所定値以上の水準を保つことができるISO感度の上限である。
評価値Evalの算出後、鏡面反射成分算出部305は、図8に示す特性に従い、評価値Evalの値に基づいて合成比率aを算出する。合成比率aは、評価値Evalが大きくなるほど1に近づく特性を持つ。従って、鏡面反射成分の付加(加算)において、被写体の輝度が高いほど、また、画像の撮像時のISO感度が高いほど、仮想光源の色を反映した鏡面反射成分の割合が大きくなる。鏡面反射成分算出部305は、このようにして算出した合成比率aを用いて、鏡面反射成分Rs、Gs、Bsを算出する。
次に、合成比率aの算出方法の他の例について説明する。鏡面反射成分算出部305は、仮想光源色Rw、Gw、Bwと、被写体色Rt、Gt、Btに関して、R、G、Bの3軸を持つ色空間上での距離C_distを算出し、距離C_distに基づいて合成比率aを算出する。ここで、被写体色Rt、Gt、Btは、顔検出部106により検出された顔領域の、テカリ補正後色信号R’、G’、B’それぞれの単純平均値である。
距離C_distは、仮想光源色Rw、Gw、Bwと被写体色Rt、Gt、Btを用いて、下記の式12のようにユークリッド距離によって算出される。
Figure 0006917796
鏡面反射成分算出部305は、図9に示す特性に従い、距離C_distの値に基づいて合成比率aを算出する。合成比率aは、距離C_distが小さくなるほど1に近づく特性を持つ。従って、鏡面反射成分の付加(加算)において、被写体の色が仮想光源の色に近いほど、仮想光源の色を反映した鏡面反射成分の割合が大きくなる。鏡面反射成分算出部305は、このようにして算出した合成比率aを用いて、鏡面反射成分Rs、Gs、Bsを算出する。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、デジタルカメラ100は、画像に対して所定の色を有する仮想光源を設定し、前記仮想光源による光照射の効果が画像に付与されるように、画像処理(リライティング処理)を行う。デジタルカメラ100は、リライティング処理において、所定の色を持つ仮想光源の鏡面反射成分と、仮想光源が所定の色の代わりに被写体の色を持つ場合に対応する鏡面反射成分とを算出する。そして、デジタルカメラ100は、処理対象の画素に対して、これら2種類の鏡面反射成分を所定の比率で加算する。これにより、被写体の色によりなじむ鏡面反射成分を付加することが可能になる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、被写体領域が検出できない(又は検出しない)場合のリライティング処理について説明する。本実施形態において、デジタルカメラ100の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるが、画像処理部104の中のリライティング処理部203は、図3に示す構成の代わりに、図10に示す構成を持つ。図10において、図3と同一又は同様の機能を持つブロックには、図3と同一の符号を付す。以下、主に第1の実施形態と異なる点について説明する。
被写体領域が検出できない場合、図3のテカリ補正量算出部302における補正目標色の算出ができない。そのため、図10においては、テカリ補正量算出部302及びテカリ補正部303が取り除かれている。
第1の実施形態では、テカリ補正後色信号R’、G’、B’が拡散反射成分算出部304、鏡面反射成分算出部305、仮想光源付加部306に入力されていた。本実施形態では、テカリ補正後色信号R’、G’、B’に代わって、ホワイトバランス補正部202から入力された色信号R、G、Bが、拡散反射成分算出部304、鏡面反射成分算出部305、仮想光源付加部306に入力される。
本実施形態では、鏡面反射成分算出部305は、撮影時のパラメータから合成比率aを算出する。制御部108は、画像を撮影する直前に、光学系101における適正露出量や、ストロボ112における適正発光量を算出する(露出検出処理及び発光検出処理)。ユーザは、被写体を所望の明るさで撮影するために、操作部110を用いて、撮影時に実際に光学系101やストロボ112に適用する露出量や発光量を調整することができる。
そこで、制御部108が算出した適正露出量や適正発光量と、ユーザが設定した露出量や発光量とを比較して、ユーザが被写体を明るく撮影しようとする度合を示す評価値Eval_cを、下記の式13のように表す。

Eval_c=EV_rate×F_rate×N_value ・・・(13)
式13のEV_rateの算出方法について説明する。光学系101で撮影時にユーザが設定した露出量EV_actualと、撮影直前に制御部108が算出した撮影シーンにおける適正露出量EV_correctを用いて、EV_rateを下記の式14のように表す。

EV_rate=EV_actual/EV_correct ・・・(14)
式13のF_rateの算出方法について説明する。撮影時にユーザが設定したストロボ112の実際の発光量F_actualと、撮影直前に制御部108が算出した撮影シーンにおける適正発光量F_correctを用いて、F_rateを下記の式15のように表す。なお、ストロボ112が非発光の時、F_rateの値は1とする。

F_rate=F_actual/F_correct ・・・(15)
式13のN_valueの値は、第1の実施形態において式10を参照して説明した算出方法と同じ方法で算出される。
評価値Eval_cの算出後、鏡面反射成分算出部305は、図11に示す特性に従い、評価値Eval_cの値に基づいて合成比率aを算出する。合成比率aは、評価値Eval_cが大きくなるほど1に近づく特性を持つ。従って、鏡面反射成分の付加(加算)において、適正露出量に対する撮像時の露出量の比が大きいほど、また、適正発光量に対する撮像時の発光量の比が大きいほど、仮想光源の色を反映した鏡面反射成分の割合が大きくなる。また、画像の撮像時のISO感度が高いほど、仮想光源の色を反映した鏡面反射成分の割合が大きくなる。また、撮影時の露出条件及びストロボ発光量がそれぞれ適性で、かつ、ISO感度が図8におけるThより低い場合、評価値Eval_cは1.0となり、合成比率aは0.5となる。鏡面反射成分算出部305は、このようにして算出した合成比率aを用いて、鏡面反射成分Rs、Gs、Bsを算出する。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、デジタルカメラ100は、リライティング処理において、所定の色を持つ仮想光源の鏡面反射成分と、仮想光源が所定の色の代わりに処理対象の画素の色を持つ場合に対応する鏡面反射成分とを算出する。そして、デジタルカメラ100は、処理対象の画素に対して、これら2種類の鏡面反射成分を所定の比率で加算する。これにより、処理対象の画素の色によりなじむ鏡面反射成分を付加することが可能になる。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100…デジタルカメラ、104…画像処理部、203…リライティング処理部、301…法線算出部、304…拡散反射成分算出部、305…鏡面反射成分算出部、306…仮想光源付加部

Claims (13)

  1. 画像に対して所定の色を有する仮想光源を設定し、前記仮想光源による光照射の効果が画像に付与されるように、画像処理を行う画像処理装置であって、
    前記画像における処理対象の画素について、前記所定の色を有する仮想光源による光の第1の鏡面反射成分を取得する第1の取得手段と、
    前記処理対象の画素について、前記仮想光源が前記所定の色の代わりに前記処理対象の画素の色を持つ場合に対応して、前記仮想光源による光の第2の鏡面反射成分を取得する第2の取得手段と、
    前記処理対象の画素に対して、前記第1の鏡面反射成分と前記第2の鏡面反射成分とを所定の比率で加算する加算手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記画像は、撮像手段により撮像された画像であり、
    前記処理対象の画素は、所定の被写体に含まれる画素であり、
    前記画像処理装置は、
    前記画像から前記所定の被写体を検出する検出手段と、
    前記所定の被写体の輝度、前記画像の撮像時のISO感度、及び前記被写体の色のうちの少なくともいずれかに基づいて前記所定の比率を決定する決定手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記決定手段は、前記被写体の輝度が高いほど、前記第1の鏡面反射成分の割合が大きくなるように前記所定の比率を決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記決定手段は、前記画像の撮像時のISO感度が高いほど、前記第1の鏡面反射成分の割合が大きくなるように前記所定の比率を決定する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の画像処理装置。
  5. 前記決定手段は、前記被写体の色が前記所定の色に近いほど、前記第1の鏡面反射成分の割合が大きくなるように前記所定の比率を決定する
    ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記処理対象の画素が閾値以上の値を持つ色成分を含む場合に、前記第2の取得手段による前記第2の鏡面反射成分の取得前に、前記被写体の色に基づいて、前記処理対象の画素の前記閾値以上の値を持つ色成分を補正する補正手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記画像は、撮像手段により撮像された画像であり、
    前記画像処理装置は、前記画像の撮像時のISO感度、前記画像の撮像時の露出量、及び前記画像の撮像時のストロボの発光量のうちの少なくともいずれかに基づいて前記所定の比率を決定する決定手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 前記決定手段は、前記画像の撮像時のISO感度が高いほど、前記第1の鏡面反射成分の割合が大きくなるように前記所定の比率を決定する
    ことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記画像の撮像時に適正露出量を検出する露出検出手段を更に備え、
    前記決定手段は、前記適正露出量に対する前記露出量の比が大きいほど、前記第1の鏡面反射成分の割合が大きくなるように前記所定の比率を決定する
    ことを特徴とする請求項7又は8に記載の画像処理装置。
  10. 前記画像の撮像時に前記ストロボの適正発光量を検出する発光検出手段を更に備え、
    前記決定手段は、前記適正発光量に対する前記発光量の比が大きいほど、前記第1の鏡面反射成分の割合が大きくなるように前記所定の比率を決定する
    ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    前記画像を撮像する撮像手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  12. 画像処理装置が実行する、画像に対して所定の色を有する仮想光源を設定し、前記仮想光源による光照射の効果が画像に付与されるように、画像処理を行う画像処理方法であって、
    前記画像における処理対象の画素について、前記所定の色を有する仮想光源による光の第1の鏡面反射成分を取得する第1の取得工程と、
    前記処理対象の画素について、前記仮想光源が前記所定の色の代わりに前記処理対象の画素の色を持つ場合に対応して、前記仮想光源による光の第2の鏡面反射成分を取得する第2の取得工程と、
    前記処理対象の画素に対して、前記第1の鏡面反射成分と前記第2の鏡面反射成分とを所定の比率で加算する加算工程と、
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
  13. コンピュータを、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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