JP6917571B2 - 表示装置 - Google Patents

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Description

本開示は、一般に表示装に関し、より詳細には、画像形成部の出力光を光学素子にて反射することで画像を投影する表示装に関する。
従来、車両のウインドシールド(フロントガラス)に画像(映像)を投影して、その虚像と透過背景とを同時に運転者に視認させるヘッドアップディスプレイ等の表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の表示装置は、液晶素子及び光源からなる表示手段と、ミラー等で構成される偏向手段とを含んでいる。表示手段で表示される出力光(表示光)は、偏向手段に投影され、偏向手段にてウインドシールドに向けて偏向される。ウインドシールドは、表示装置からの出力光を運転者に向けて反射し、表示画像の虚像を形成する。特許文献1では、中間膜を介して内側ガラスと外側ガラスとが接合されたウインドシールドで出力光を反射した場合でも、二重像(ゴースト)を目立たなくするために、表示手段は、主表示要素に補助要素を一つ以上重ねて表示画像を生成する。
特開2012−83534号公報
投影画像の品質の低下を低減できる表示装を提供することを目的とする。
第1の態様に係る表示装置は、画像形成部と、光学素子と、仕切り部(ダッシュボード)と、を備える。前記画像形成部は、画像を形成する光を出力する。前記光学素子は、前記画像形成部が出力した出力光を反射する。前記仕切り部は、前記光学素子が反射し、前記画像を形成するための反射光を開口部から投影する。前記光学素子は、第1面と、前記第1面とは別の第2面と、を有する。前記光学素子は、前記第1面を通して前記光学素子に入射した前記出力光を、前記第2面にて反射し、前記第1面を通して前記光学素子から出射するように構成されている。前記第1面と前記第2面との対向方向における前記光学素子の厚みは、前記光学素子に入射する前記出力光側の第1端部の厚みの方が、前記光学素子から出射する前記反射光側の第2端部の厚みよりも厚く設定されている。前記光学素子は、前記反射光以外の二重像になる光を前記開口部と異なる方向に反射させる。前記仕切り部は、前記光学素子で反射した前記二重像になる光を前記開口部の周囲で遮る。
第2の態様に係る表示装置は、第1の態様において、前記光学素子の厚みは、前記光学素子に入射する前記出力光側の前記第1端部から、前記光学素子から出射する前記反射光側の前記第2端部に向けて薄くなるように変化する。
第3の態様に係る表示装置は、第1又は2の態様において、前記第1面と前記第2面とは、互いに形状が異なっている。
第4の態様に係る表示装置は、第1〜3のいずれかの態様において、前記光学素子は、前記第2面に形成された反射膜を更に有する。
第5の態様に係る表示装置は、第1〜4のいずれかの態様において、前記二重像になる光は、前記第1面で反射した光、又は、前記第1面及び前記第2面で多重反射した光である。
第6の態様に係る表示装置は、第1〜5のいずれかの態様において、前記光学素子は、複数の反射鏡を有する。
本開示は、投影画像の品質の低下を低減できる、という利点がある。
図1は、実施形態1に係る表示装置の構成を示す概念図である。 図2は、同上の表示装置を備える自動車の概念図である。 図3は、同上の表示装置を用いた場合のユーザの視野を示す概念図である。 図4Aは、同上の表示装置の光学素子の側面図である。図4Bは、同上の光学素子について図4Aの領域Z1の断面を示す断面図である。 図5は、実施形態1の比較例に係る表示装置の構成を示す概念図である。 図6A〜図6Dは、実施形態1の第1変形例に係る表示装置の光学素子を示す概念図である。 図7は、実施形態1の第2変形例に係る表示装置の構成を示す概念図である。 図8は、実施形態1の第3変形例に係る表示装置の構成を示す概念図である。 図9は、実施形態2に係る表示装置の構成を示す概念図である。
一般にヘッドアップディスプレイ(HUD:Head-Up Display)等の表示装置においては、画像を対象物(例えば、ウインドシールド)に投影するための手段として、光を反射する光学素子(ミラー)が用いられる。通常、画像の投影に用いられる光学素子は、金属膜等からなる反射膜が蒸着等により基材の表面に形成された表面反射鏡である。しかし、光学素子に表面反射鏡が用いられると、例えば、反射膜の汚れ、表面粗さ、又は傷等が、投影画像の品質の低下に直結するという問題がある。本開示は、このような事由に鑑みてなされており、光学素子の汚れ、表面粗さ、又は傷等による投影画像の品質の低下を低減する。
(実施形態1)
(1)概要
本実施形態に係る表示装置10は、図1及び図2に示すように、例えば、移動体としての自動車100に用いられるヘッドアップディスプレイである。
この表示装置10は、自動車100のウインドシールド101に下方から画像を投影するように、自動車100の車室内に設置されている。図2の例では、ウインドシールド101の下方のダッシュボード102内に、表示装置10が配置されている。表示装置10からウインドシールド101に画像が投影されると、反射部材としてのウインドシールド101で反射された画像が、アイボックス201にてユーザ200(運転者)に視認される。ここでいう「アイボックス201」は、車室内において、ユーザ200が画像を欠けることなく視認できる範囲である。
このような表示装置10によれば、ユーザ200は、自動車100の前方(車外)に設定された対象空間400に投影された虚像300を、ウインドシールド101越しに視認する。ここでいう「虚像」は、表示装置10から出射される光がウインドシールド101等の反射物にて発散するとき、その発散光線によって、実際に物体があるように結ばれる像を意味する。そのため、自動車100を運転しているユーザ200は、図3に示すように、自動車100の前方に広がる実空間に重ねて、表示装置10にて投影される虚像300を見ることができる。したがって、表示装置10によれば、例えば、車速情報、ナビゲーション情報、歩行者情報、前方車両情報、車線逸脱情報、及び車両コンディション情報等の、種々の運転支援情報を、虚像300として表示し、ユーザ200に視認させることができる。図3では、虚像300は、車速情報であり、一例として「53km/h」という情報を表示している。これにより、ユーザ200は、ウインドシールド101の前方に視線を向けた状態から僅かな視線移動だけで、運転支援情報を視覚的に取得することができる。
表示装置10では、対象空間400に形成される虚像300は、表示装置10の光軸500に交差する仮想面501上に形成される。本実施形態では、光軸500は、自動車100の前方の対象空間400において、自動車100の前方の路面600に沿っている。そして、虚像300が形成される仮想面501は、路面600に対して略垂直である。例えば、路面600が水平面である場合には、虚像300は鉛直面に沿って表示されることになる。
ここにおいて、本実施形態に係る表示装置10は、対象物(ウインドシールド101)に対して画像を投影するための投影光学系3(図1参照)が、裏面反射鏡からなる光学素子4(図1参照)を含んでいる。この光学素子4は、第1面41と、第2面42と、を有する。光学素子4は、第1面41を通して光学素子4に入射した光を、第2面42にて反射し、第1面41を通して光学素子4から出射するように構成されている。つまり、光学素子4は、金属膜等からなる反射膜が蒸着等により基材の表面に形成された表面反射鏡とは異なり、光を光学素子4内に取り込んで光学素子4内で反射する。
本実施形態に係る表示装置10は、このような光学素子4を投影光学系3に用いることにより、表面反射鏡を用いる場合に比べて、光学素子4の汚れ、表面粗さ、又は傷等による、投影画像の品質の低下を低減できる、という利点がある。
(2)構成
(2.1)表示装置の全体構成
本実施形態に係る表示装置10は、図1に示すように、画像形成部2と、投影光学系3と、を備えている。投影光学系3は、光学素子4を含んでいる。また、表示装置10は、画像形成部2を制御する制御部5を更に備えている。図1以外の図面では、制御部5の図示を省略している。
画像形成部2は、画像を形成する光を出力する。本実施形態では一例として、画像形成部2は、図1に示すように、液晶パネル21(LCD:Liquid Crystal Display)、及び光源装置22を有している。液晶パネル21は、光源装置22の前方に配置されている。光源装置22は、液晶パネル21のバックライトとして用いられる。光源装置22は、いわゆる面光源である。光源装置22は、発光ダイオード又はレーザダイオード等の固体発光素子を用いた、サイドライト方式の光源装置である。光源装置22からの光は液晶パネル21を透過して画像形成部2から出力される。
この画像形成部2では、液晶パネル21に画像が表示された状態で、光源装置22が発光することにより、光源装置22から前方に出力される光が、液晶パネル21を透過して、液晶パネル21の前面から前方に出力される。このとき液晶パネル21の前面から前方に出力される光は、液晶パネル21に表示された画像を反映した光であるので、結果的に、画像形成部2からは、画像を形成する光が「出力光」として出力されることになる。図1では、画像形成部2の前面(液晶パネル21の前面)に表示される画像の一点(ある画素点)から出力される光の光路P1を模式的に表している。
ここで、液晶パネル21の縦方向が投影される画像の縦方向となり、液晶パネル21の横方向が投影される画像の横方向となる。投影される画像の縦方向は、対象空間400(図2参照)に投影される虚像300(図2参照)の縦方向、つまりユーザ200(図2参照)の視野内において鉛直方向に沿った方向である。投影される画像の縦方向は、対象空間400に投影される虚像300の横方向、つまりユーザ200の視野内において水平方向に沿った方向である。
制御部5は、画像形成部2(液晶パネル21及び光源装置22)を制御する。制御部5は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを主構成とするマイクロコンピュータにて構成されている。言い換えれば、制御部5は、CPU及びメモリを有するコンピュータにて実現されており、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータが制御部5として機能する。プログラムは、ここでは制御部5のメモリに予め記録されているが、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の記録媒体に記録されて提供されてもよい。
投影光学系3は、画像形成部2の出力光を反射することで画像を投影する。本実施形態では、表示装置10は上述したようにヘッドアップディスプレイであって、ウインドシールド101(図2参照)に画像を投影するので、投影光学系3は、ウインドシールド101からなる対象物に対して画像を投影する。
本実施形態では一例として、投影光学系3は、図1に示すように、第1ミラー31と、第2ミラー32と、を有している。第1ミラー31及び第2ミラー32は、画像形成部2から出力される光の光路上に、第1ミラー31、第2ミラー32の順で配置されている。本実施形態では、画像形成部2、第1ミラー31、及び第2ミラー32は、鉛直面内に形成される三角形の頂点位置に配置されている。ここでいう「鉛直面」は、画像形成部2が形成する画像の縦方向(鉛直方向)及び出力光の進行方向(光軸)を含む平面である。投影光学系3は、画像形成部2の出力光を、まずは第1ミラー31で反射し、更に第2ミラー32で反射して、対象物(ウインドシールド101)に向けて出射する。
すなわち、第1ミラー31は、画像形成部2の出力光が入射するように、液晶パネル21から見て光源装置22とは反対側、つまり液晶パネル21の前方に配置されている。第1ミラー31は、画像形成部2の出力光を、第2ミラー32に向けて反射する。第2ミラー32は、第1ミラー31で反射された画像形成部2の出力光が入射するような位置に配置されている。第2ミラー32は、第1ミラー31で反射された画像形成部2の出力光を、対象物(ウインドシールド101)に向けて反射する。本実施形態では、第1ミラー31は凸面鏡であって、第2ミラー32は凹面鏡である。換言すると、第1ミラー31は全体として負のパワーを有し、第2ミラー32は全体として正のパワーを有する。第1ミラー31及び第2ミラー32の各々の反射面は自由曲面で構成されていてもよく、この場合、第1ミラー31及び第2ミラー32の各々の反射面が、局所的に全体のパワーとは異なるパワーを有することもある。例えば、全体として負のパワーを有する第1ミラー31の反射面が、局所的に正のパワーを有することもある。
上述したような構成により、投影光学系3は、画像形成部2にて形成される画像を、適当な大きさにして、投影画像として対象物(ウインドシールド101)に投影することで、対象空間400(図2参照)に虚像300(図2参照)を投影する。つまり、自動車100を運転しているユーザ200の視野内では、自動車100の前方に広がる実空間に重ねて、表示装置10にて投影される虚像300を見ることができる。
ところで、投影光学系3に含まれる第2ミラー32は、本実施形態では、金属膜等からなる反射膜が蒸着等により、例えばガラス製又は合成樹脂製の基材320の表面321に形成された表面反射鏡である。図1の例では、第2ミラー32は、板状の基材320を有する。第2ミラー32の表面321は、基材320の厚み方向の両面のうち、第1ミラー31側を向いた面である。そのため、第2ミラー32は、第1ミラー31で反射された画像形成部2の出力光(可視光)を、基材320内に取り込むことなく基材320の表面321で反射する。
これに対して、第1ミラー31は、裏面反射鏡からなる光学素子4にて構成されている。
光学素子4は、第1面41と、第2面42と、を有している。第2面42は、第1面41とは別の面である。光学素子4は、第1面41を通して光学素子4に入射した画像形成部2の出力光を、第2面42にて反射し、第1面41を通して光学素子4から出射するように構成されている。具体的には、光学素子4は、可視光に対して高い透過性を有する基材40を備えている。基材40は、例えばガラス製又は透明な合成樹脂製である。図1の例では、基材40は板状であって、基材40の厚み方向の両面がそれぞれ第1面41及び第2面42を構成する。第1面41は、画像形成部2及び第2ミラー32側を向いた面、つまり第1ミラー31の「表面」である。第2面42は、画像形成部2及び第2ミラー32とは反対側を向いた面、つまり第1ミラー31の「裏面」である。
つまり、第1ミラー31(光学素子4)は、表面反射鏡からなる第2ミラー32とは異なり、画像形成部2の出力光(可視光)を、基材40内に取り込んで基材40内(第2面42)で反射する。言い換えれば、第1ミラー31の「表面」である第1面41から第1ミラー31内に取り込まれた光は、第1ミラー31の「裏面」である第2面42で反射され、第1ミラー31の「表面」である第1面41から出射される(図1の光路P1参照)。このように、光学素子4は、「裏面」である第2面42が主に光を反射する反射面として機能する。
このような構成の光学素子4では、表面反射鏡とは異なり、第1面41に入射する光の大部分は、第1面41を透過して、反射面としての第2面42で反射する。ただし、厳密には、第1面41に入射する光の一部が、基材40と空気との境界面となる第1面41にて反射(フレネル反射)することがある。そのため、第1面41も一種の反射面と考えることができるが、光学素子4では、第1面41の反射率と第2面42の反射率とは少なくとも以下の関係を満足する。すなわち、第1面41の可視光に対する反射率を「R1」は、第2面42の可視光に対する反射率を「R2」とすると、反射率R1は反射率R2よりも小さくなる(R1<R2)。ここで、反射率R1と反射率R2との差は、極力大きく設定されることが好ましく、少なくとも反射率R2は反射率R1の1.5倍以上であることが好ましい。
これにより、光の一部が第1面41にて反射されたとしても、第1面41に入射する光の大部分は、第1面41を透過して、反射面としての第2面42で反射することになる。よって、光学素子4で反射される光は、第1面41を通して光学素子4に入射し、第2面42にて反射し、第1面41を通して出射される、という光路P1において最大の輝度となる。
ここで、光学素子4の第1面41に対しては、画像形成部2の出力光が、画像形成部2から直接的に入射する構成に限らず、例えば、画像形成部2の出力光が、光学素子4以外のミラーで反射され、間接的に入射する構成であってもよい。一例として、「(3.3)第3変形例」の欄で説明するように光学素子4が第2ミラー32に用いられる場合には、光学素子4の第1面41には、画像形成部2の出力光が、第1ミラー31で反射されることにより間接的に入射することになる。
本実施形態に係る表示装置10は、このような光学素子4を投影光学系3に用いることにより、表面反射鏡を用いる場合に比べて、光学素子4の汚れ、表面粗さ、又は傷等による、投影画像の品質の低下を低減できる、という利点がある。対象物(ウインドシールド101)に投影される投影画像の品質の低下が低減されることで、対象空間400(図2参照)に投影される虚像300(図2参照)の品質の低下も低減される。
(2.2)光学素子の詳細
以下、第1ミラー31を構成する光学素子4について、図4A及び図4Bを参照して更に詳しく説明する。
光学素子4は、図4Bに示すように、第2面42に形成された反射膜43を更に有する。図4Bは、図4Aの領域Z1の断面図である。図4B以外では反射膜43の図示を省略する。反射膜43は、基材40の第2面42に対する、例えば、銀、アルミニウム、又は銅等の金属材料の塗布により形成される。スプレー等による塗布は、蒸着等に比べて簡単に行えるため、この構成によれば、表面反射鏡に比べて製造コストを低く抑えることも可能である。しかも、光学素子4は裏面反射鏡であるので、反射膜43自体の表面粗さが直接的に光学素子4の反射率に影響する訳ではなく、塗布等で反射膜43が形成されても、十分な反射率を実現可能である。このような反射膜43は、基材40の厚み方向の両面のうち、第2面42にのみ形成されているのであって、第1面41には反射膜は無い。ただし、第1面41には、例えば反射防止膜が形成されていてもよい。これにより、第1面41での反射(フレネル反射)が低減される。
また、本実施形態では、上述したように第1ミラー31は凸面鏡であるので、少なくとも主たる反射面となる第2面42は、第1面41側に凸となる曲面である。ここでは、第2面42は一定の曲率を有する曲面であると仮定する。これに対して、第1面41は、第2面42と同一形状の仮想曲面S1を基調とした形状である。仮想曲面S1は、実際には存在しない仮想面であって、図4Aでは想像線(2点鎖線)で示している。仮想曲面S1は、第2面42と同一の曲率を有し、第2面42とは反対側に凸となる曲面である。
第1面41は、仮想曲面S1に対して、収差補正の機能を付加するように、その形状が設定されている。そのため、第1面41と第2面42とは、互いに形状が異なっている。具体的には、第1面41は、仮想曲面S1の少なくとも一部について凸成分を弱める(つまり凹成分を付加する)ことにより、仮想曲面S1を部分的に第2面42側に近づけた形状とされている。言い換えれば、第1面41と第2面42との間の基材40は、外周部において中央部よりも厚くなる負のパワーを有する凹レンズとして作用する。このような第1面41及び第2面42の形状により、光学素子4では、収差の低減を図ることが可能である。この構成によれば、光学素子4の基材40が収差補正用の非球面レンズとして兼用されるので、第1ミラー31として表面反射鏡を用いて、収差補正用の非球面レンズとを組み合わせる場合に比べて、基材40の厚み分だけ第1ミラー31を薄型化できる。
また、第1面41と第2面42との対向方向における光学素子4の厚みは、画像の縦方向と横方向との少なくとも一方向において変化する。すなわち、基材40の厚みは一定ではなく、本実施形態では少なくとも画像の縦方向において、基材40の厚みが変化する。具体的には、図4Aに示すように、画像の縦方向の一端部(図4Aでは上端部)における基材40の厚みD1に対し、画像の縦方向の他端部(図4Aでは下端部)における基材40の厚みD2が大きくなるように(D1<D2)、基材40の厚みが設定されている。言い換えれば、基材40は側方から見たときに、一端部が薄くなる楔状(略V字状)に形成されている。
第1面41に対する第2面42の傾斜角度θは、5度以上であることが好ましい。傾斜角度θは、30度以下であることが好ましい。図4Aの例では、傾斜角度θは一例として20度程度に設定されている。ここで、傾斜角度θは、例えば、第1面41における基準光線(例えば図1における光路P1)の接平面と、第2面42における同基準光線の接平面との間の角度によって表される。図4Aでは、第1面41における画像の縦方向の両端部を通る平面と、第2面42における画像の縦方向の両端部を通る平面との間の角度を傾斜角度θとしている。
このような形状により、例えば、互いにずれた複数の像が重ねて投影される二重像(ゴースト)の発生率を低減できる。すなわち、二重像は、上述した第1面41での反射(フレネル反射)、又は2面以上の反射面で反射されることによる多重反射に起因して発生する。この点について、図5に示す比較例に係る表示装置10Hと比較しながら、詳しく説明する。
比較例に係る表示装置10Hは、図5に示すように、投影光学系3における第1ミラー31を構成する光学素子4Hの形状が、本実施形態に係る表示装置10と相違する。比較例の光学素子4Hは、第1面41H及び第2面42Hがそれぞれ平面状であって、かつ第1面41Hは第2面42Hと平行である。言い換えれば、光学素子4Hの厚みは一定である。このような光学素子4Hであっても、第1面41Hを通して光学素子4Hに入射した光は、第2面42Hにて反射され、第1面41Hを通して光学素子4Hから出射される(図5の光路P1参照)。しかし、第1面41Hでのフレネル反射が生じると、図5に示すように、光路P1に略平行な光路P2が発生することがある。また、第1面41H及び第2面42Hで多重反射が生じた場合にも同様に、図5に示すように、光路P1に略平行な光路P3が発生することがある。その結果、第1面41Hでフレネル反射された光、及び第1面41H及び第2面42Hで多重反射された光が、第2ミラー32で反射されて、対象物(ウインドシールド101)に投影され、二重像を発生する可能性がある。
これに対して、本実施形態に係る表示装置10では、図1に示すように、第1面41でフレネル反射された光、並びに第1面41及び第2面42で多重反射された光を、第2ミラー32から逸らすことが可能である。要するに、光学素子4は、厚みが一定ではなく、画像の縦方向と横方向との少なくとも一方向において厚みが変化する構成である。したがって、第1面41での光の屈折、又は第1面41及び第2面42間での光の反射等により、光路P1と、第1面41でフレネル反射された光の光路P2と、第1面41及び第2面42で多重反射された光の光路P3とが、ばらけることになる。このように、光学素子4は、第1面41を通して光学素子4に入射し、第2面42にて反射し、第1面41を通して出射された光(光路P1)を第2ミラー32に向けつつ、その他の光(光路P2,P3)を、第2ミラー32から逸らすことができる。その結果、比較例に比べて、第1面41でフレネル反射された光、並びに第1面41及び第2面42で多重反射された光が、対象物(ウインドシールド101)に投影される確率が低くなり、二重像の発生率を低減できる。
(3)変形例
実施形態1は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。さらに、実施形態1に係る態様は、単体の表示装置で具現化されることに限らない。例えば、システム、表示装置の制御方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記憶した記憶媒体等で、実施形態1に係る態様が具現化されてもよい。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
(3.1)第1変形例
第1変形例に係る表示装置10は、裏面反射鏡からなる光学素子の形状が、実施形態1に係る表示装置10とは相違する。図6A〜図6Dは、第1変形例に係る表示装置10の光学素子(4A〜4D)を示している。
まず、図6Aの例では、光学素子4Aは、第1面41A及び第2面42Aがそれぞれ平面状であって、第1面41Aが第2面42Aに対して傾斜している。言い換えれば、第1面41Aと第2面42Aとの対向方向における光学素子4Aの厚みは、一定でなく画像の縦方向において変化する。また、光学素子4Aは、平面状の第1面41Aと第2面42Aとが平行に配置された、図5に示す比較例の光学素子4Hと同一形状の光学素子であってもよい。
図6Bの例では、光学素子4Bは、第1面41B及び第2面42Bがそれぞれ曲面状であって、かつ第1面41Bは第2面42Bに対して傾斜している。言い換えれば、第1面41Bと第2面42Bとの対向方向における光学素子4Bの厚みは、一定でなく画像の縦方向において変化する。第1面41Bの曲率と第2面42Bの曲率とは同一である。この光学素子4Bは、実施形態1における光学素子4の第1面41を仮想曲面S1に置き換えた形状と同一形状の光学素子である。
図6Cの例では、光学素子4Cは、第1面41C及び第2面42Cがそれぞれ曲面状であって、かつ第1面41Cと第2面42Cとの対向方向における光学素子4Cの厚みは一定である。言い換えれば、第1面41Cは第2面42Cと平行である。
図6Dの例では、図6Bと同様に、光学素子4Dは、第1面41D及び第2面42Dがそれぞれ曲面状であって、かつ第1面41Dは第2面42Dに対して傾斜している。ただし、第1面41Dの曲率と第2面42Dの曲率とは異なっており、第1面41Dの曲率は第2面42Dの曲率より小さい。すなわち、第1面41Dは、その全域について凸成分を弱めた形状である。この構成でも、光学素子4Dの基材40Dは、その外周部において中央部よりも厚くなるので、凹レンズとして作用し、収差が低減される場合がある。
(3.2)第2変形例
第2変形例に係る表示装置10Eは、図7に示すように、投影光学系3の配置が、実施形態1に係る表示装置10とは相違する。すなわち、実施形態1では、画像形成部2、第1ミラー31、及び第2ミラー32が、鉛直面内で並ぶように配置されているのに対して、第2変形例では、画像形成部2、第1ミラー31E、及び第2ミラー32Eが、水平面内で並ぶように配置されている。ここでいう「水平面」は、投影画像の横方向(水平方向)及び光の進行方向(光軸)を含む平面である。
第2変形例においても、実施形態1と同様に、投影光学系3は、画像形成部2の出力光を、まずは第1ミラー31Eで反射し、更に第2ミラー32Eで反射して、対象物(ウインドシールド101)に向けて出射する。この場合でも、光学素子4Eは、第1面41Eを通して光学素子4Eに入射し、第2面42Eにて反射し、第1面41Eを通して出射された光(光路P1)を第2ミラー32Eに向けつつ、その他の光(光路P2,P3)を、第2ミラー32Eから逸らしている。
(3.3)第3変形例
第3変形例に係る表示装置10Fは、図8に示すように、第1ミラー31だけでなく、第2ミラー32も裏面反射鏡である点で、実施形態1に係る表示装置10とは相違する。
すなわち、第3変形例では、第2ミラー32は、第1面41F、及び第2面42Fを有し、第2面42Fで光を反射する光学素子4Fにて構成されている。第1面41Fは、第1ミラー31側を向いた面、つまり第2ミラー32の「表面」である。第2面42Fは、第1ミラー31とは反対側を向いた面、つまり第2ミラー32の「裏面」である。また、図8の例では、第1ミラー31として用いられる光学素子4Hは、図5に示した比較例の光学素子4Hと同一形状の光学素子である。
第2ミラー32としての光学素子4Fは、第2面42Fに形成された反射膜43を有する。光学素子4Fは、第1面41Fを通して光学素子4Fに入射した画像形成部2の出力光を、第2面42Fにて反射し、第1面41Fを通して光学素子4Fから出射するように構成されている。ここで、光学素子4Fの第1面41Fには、画像形成部2の出力光が、第1ミラー31で反射されることにより間接的に入射する。
ここにおいて、第2ミラー32としての光学素子4Fにおいては、第1面41F及び第2面42Fがそれぞれ第1ミラー31とは反対側に凸となる曲面(凹曲面)状であって、かつ第1面41Fは第2面42Fに対して傾斜している。言い換えれば、第1面41Fと第2面42Fとの対向方向における光学素子4Fの厚みは、一定でなく画像の縦方向において変化する。
これにより、光学素子4Fは、第1面41Fを通して光学素子4Fに入射し、第2面42Fにて反射し、第1面41Fを通して出射された光(光路P1)を開口部103に向けつつ、その他の光(光路P2,P3)を、開口部103から逸らすことができる。つまり、第2ミラー32で反射された光は、ダッシュボード102の開口部103からウインドシールド101に投影されるが、第1面41Fでフレネル反射された光、及び第1面41F及び第2面42Fで多重反射された光は、ダッシュボード102で遮られる。
また、第2ミラー32について、第1面41Fの曲率を、第2面42Fの曲率よりも大きくすることで、第2ミラー32が有する正のパワーを強めることができ、第2ミラー32の小型化を実現できる。
(3.4)その他の変形例
以下、実施形態1の第1変形例〜第3変形例以外の変形例を列挙する。
画像形成部2は、液晶パネル21と光源装置22とを有する構成に限らない。画像形成部2は、例えば、拡散透過型のスクリーンに対し、スクリーンの背後からレーザ光を走査することで、スクリーン上に画像を描画する構成であってもよい。また、画像形成部2は、例えば、拡散透過型のスクリーンに対し、スクリーンの背後からプロジェクタで画像を投影する構成であってもよい。また、画像形成部2は、OLED(Organic Light Emitting Diode)等の自発光型の表示パネルであってもよい。
光学素子4の反射膜43は、塗布に限らず、例えば、第2面42へのフィルム貼付、めっき、又は蒸着等により形成されてもよい。
また、光学素子4における第1面41及び第2面42は、互いに異なる向きを向いた面であればよく、第1面41と第2面42とが分離していることは必須でなく、例えば、第1面41と第2面42との間が曲面によって連続的に繋がっていてもよい。
また、第1面41と第2面42との対向方向における光学素子4の厚みは、画像の縦方向にのみ変化する構成に限らず、画像の縦方向と横方向との少なくとも一方向において変化すればよい。すなわち、光学素子4の厚みは、画像の横方向にのみ変化してもよいし、画像の縦方向と横方向との両方向において変化してもよい。
また、投影光学系3は、少なくとも光学素子4を有していればよく、第1ミラー31及び第2ミラー32の2つのミラーを有することは必須でなく、ミラーを1つのみ、又は3つ以上有していてもよい。さらに、投影光学系3は、例えばレンズ等、ミラー以外の光学部品を有していてもよい。また、投影光学系3は、中間像を形成するためのリレー光学系を含んでいてもよいし、リレー光学系を含んでいなくてもよい。
また、光学素子4は、二重像の発生率を低減するための手段として、第1面41でフレネル反射された光、並びに第1面41及び第2面42で多重反射された光を、第2ミラー32から逸らすことは必須でない。要するに、第1面41でフレネル反射された光、並びに第1面41及び第2面42で多重反射された光が、アイボックス201(図2参照)から逸れればよく、例えば、第3変形例のようにダッシュボード102で遮られてもよい。
また、表示装置10は、自動車100の進行方向の前方に設定された対象空間400に虚像300を投影する構成に限らず、例えば、自動車100の進行方向の側方、後方、又は上方等に虚像300を投影してもよい。
また、表示装置10は、自動車100に用いられるヘッドアップディスプレイに限らず、例えば、二輪車、電車、航空機、建設機械、及び船舶等、自動車100以外の移動体にも適用可能である。さらに、表示装置10は、移動体に限らず、例えば、アミューズメント施設で用いられてもよいし、ヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mounted Display)等のウェアラブル端末、医療設備、又は据置型の装置として用いられてもよい。また、表示装置10は、例えば、プロジェクタ、プロンプタ等であってもよいし、電子ビューファインダ等としてデジタルカメラ等の機器に組み込まれて使用されてもよい。
(実施形態2)
本実施形態に係る表示装置10Gは、図9に示すように、投影光学系3の構成が、実施形態1に係る表示装置10とは相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
本実施形態では、第1ミラー31として用いられる光学素子4Gは、第2面42Gでの全反射を利用して、画像形成部2の出力光を反射するように構成されている。ただし、ここでいう「全反射」は、第2面42Gに対する光の入射角が臨界角以上となるときに生じる光の反射現象を意味している。臨界角は、光学素子4Gの基材40Gの屈折率と空気の屈折率とで求まる角度である。したがって、光が第2面42Gを透過せずに全て反射する場合だけでなく、例えば第2面42Gの表面粗さ等によって光の一部が拡散透過する場合も、ここでいう「全反射」に含まれる。
本実施形態では、第1面41Gは、互いに異なる向きの入射面411及び出射面412を含む。基材40Gは、画像の横方向を軸方向とする三角柱状に形成されている。言い換えれば、基材40Gは側方から見たときに、三角形状に形成されている。この基材40Gの3つの側面が、それぞれ入射面411、出射面412、及び第2面42Gを構成する。第1面41Gの入射面411は画像形成部2側を向いた面、第1面41Gの出射面412は第2ミラー32側を向いた面である。第2面42Gは、画像形成部2及び第2ミラー32とは反対側を向いた面、つまり第1ミラー31の「裏面」である。本実施形態では、実施形態1のような反射膜43(図4B参照)は第2面42Gに形成されていない。
光学素子4Gは、第1面41Gの入射面411を通して光学素子4Gに入射した画像形成部2出力光を、第2面42Gにて全反射し、第1面41Gの出射面412を通して光学素子4Gから出射するように構成されている。すなわち、本実施形態の光学素子4Gであっても、表面反射鏡とは異なり、実施形態1と同様に、第1面41Gに入射する光の大部分は、第1面41Gを透過して、反射面としての第2面42Gで反射する。光学素子4Gで反射される光は、第1面41G(入射面411)を通して光学素子4Gに入射し、第2面42Gにて反射し、第1面41G(出射面412)を通して出射される、という光路P1において最大の輝度となる。
本実施形態の構成によれば、光学素子4Gは、全反射を利用するので、反射面(第2面42G)での光の減衰を低減でき、高効率で光を反射することができる。また、第2面42Gに反射膜43が不要であるので、製造コストを低く抑えることが可能である。
ただし、実施形態2に係る表示装置10Gにおいて、反射膜43が省略されることは必須でなく、第2面42Gに反射膜43が形成されていてもよい。
また、第1面41Gにおける入射面411と出射面412とが分離していることは必須でなく、例えば、入射面411と出射面412との間が曲面によって連続的に繋がっていてもよい。
実施形態2に係る表示装置10Gの構成(変形例を含む)は、実施形態1(変形例を含む)の構成と適宜組み合わせ可能である。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る表示装置(10,10E〜10H)は、画像形成部(2)と、光学素子(4,4A〜4H)と、を備える。画像形成部(2)は、画像を形成する光を出力する。光学素子(4,4A〜4H)は、画像形成部(2)の出力光を反射することで画像を投影する。光学素子(4,4A〜4H)は、第1面(41,41A〜41H)と、第1面(41,41A〜41H)とは別の第2面(42,42A〜42H)と、を有する。光学素子(4,4A〜4H)は、第1面(41,41A〜41H)を通して光学素子(4,4A〜4H)に入射した出力光を、第2面(42,42A〜42H)にて反射し、第1面(41,41A〜41H)を通して光学素子(4,4A〜4H)から出射するように構成されている。
この構成によれば、光学素子(4,4A〜4H)は、金属膜等からなる反射膜が蒸着等により基材の表面に形成された表面反射鏡とは異なり、画像形成部(2)の出力光を光学素子(4,4A〜4H)内に取り込んで光学素子(4,4A〜4H)内で反射する。したがって、表示装置(10,10E〜10H)は、表面反射鏡を用いる場合に比べて、光学素子(4,4A〜4H)の汚れ、表面粗さ、又は傷等による、投影画像の品質の低下を低減できる、という利点がある。
第2の態様に係る表示装置(10,10E〜10H)では、第1の態様において、第1面(41,41A〜41H)と第2面(42,42A〜42H)との対向方向における光学素子(4,4A〜4H)の厚みは、画像の縦方向と横方向との少なくとも一方向において変化する。
この構成によれば、第1面(41,41A〜41H)でフレネル反射された光、並びに第1面(41,41A〜41H)及び第2面(42,42A〜42H)で多重反射された光が、対象物に投影される確率が低くなり、二重像の発生率を低減できる。
第3の態様に係る表示装置(10,10E〜10H)では、第1又は2の態様において、第1面(41,41A〜41H)と第2面(42,42A〜42H)とは、互いに形状が異なっている。
この構成によれば、第1面(41,41A〜41H)及び第2面(42,42A〜42H)の組み合わせにて、収差の低減を図ることが可能である。
第4の態様に係る表示装置(10,10E〜10H)は、第1〜3のいずれかの態様において、光学素子(4,4A〜4H)は、第2面(42,42A〜42H)に形成された反射膜(43)を更に有する。
この構成によれば、反射膜(43)は、例えば、金属材料の塗布等により形成されても、十分な反射率を実現可能である。
第5の態様に係る表示装置(10,10E〜10H)は、第1〜4のいずれかの態様において、第1面(41,41A〜41H)は、互いに異なる向きの入射面(411)及び出射面(412)を含む。光学素子(4,4A〜4H)は、第1面(41,41A〜41H)の入射面(411)を通して光学素子(4,4A〜4H)に入射した出力光を、第2面(42,42A〜42H)にて全反射し、第1面(41,41A〜41H)の出射面(412)を通して光学素子(4,4A〜4H)から出射するように構成されている。
この構成によれば、光学素子(4,4A〜4H)は、全反射を利用するので、反射面とlなる第2面(42,42A〜42H)での光の減衰を低減でき、高効率で光を反射することができる。
第6の態様に係る光学素子(4,4A〜4H)は、画像を形成する光を出力する画像形成部(2)からの出力光を反射することで画像を投影する素子である。光学素子(4,4A〜4H)は、第1面(41,41A〜41H)と、第1面(41,41A〜41H)とは別の第2面(42,42A〜42H)と、を有する基材(40,40D,40G)を備える。光学素子(4,4A〜4H)は、第1面(41,41A〜41H)を通して基材に入射した出力光を、第2面(42,42A〜42H)にて反射し、第1面(41,41A〜41H)を通して基材(40,40D,40G)から出射するように構成されている。
この構成によれば、光学素子(4,4A〜4H)は、金属膜等からなる反射膜が蒸着等により基材の表面に形成された表面反射鏡とは異なり、画像形成部(2)の出力光を光学素子(4,4A〜4H)内に取り込んで光学素子(4,4A〜4H)内で反射する。したがって、表示装置(10,10E〜10H)は、表面反射鏡を用いる場合に比べて、光学素子(4,4A〜4H)の汚れ、表面粗さ、又は傷等による、投影画像の品質の低下を低減できる、という利点がある。
第7の態様に係る移動体(例えば自動車100)は、第1〜5のいずれかの態様に係る表示装置(10,10E〜10H)と、画像が投影される反射部材(例えばウインドシールド101)と、を備える。
この構成によれば、光学素子(4,4A〜4H)は、金属膜等からなる反射膜が蒸着等により基材の表面に形成された表面反射鏡とは異なり、画像形成部(2)の出力光を光学素子(4,4A〜4H)内に取り込んで光学素子(4,4A〜4H)内で反射する。したがって、表示装置(10,10E〜10H)は、表面反射鏡を用いる場合に比べて、光学素子(4,4A〜4H)の汚れ、表面粗さ、又は傷等による、投影画像の品質の低下を低減できる、という利点がある。
また、第2〜5の態様は、表示装置(10,10E〜10H)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
上記各実施形態で示した図面は、表示装置10の一例を説明するための概念図に過ぎず、実際の表示装置10とは、各部の形状、サイズ、及び位置関係等が適宜異なる。
本開示は、光を反射する光学素子を介して画像を投影する装置に適用可能である。具体的には、ヘッドアップディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ、医療設備、プロジェクタ、プロンプタ、電子ビューファインダ等に、本開示は適用可能である。
10,10E〜10H 表示装置
2 画像形成部
4,4A〜4H 光学素子
40,40D,40G 基材
41,41A〜41H 第1面
42,42A〜42H 第2面
43 反射膜
100 自動車(移動体)
101 ウインドシールド(反射部材)
411 入射面
412 出射面

Claims (6)

  1. 画像を形成する光を出力する画像形成部と、
    前記画像形成部が出力した出力光を反射する光学素子と、
    前記光学素子が反射し、前記画像を形成するための反射光を開口部から投影する仕切り部と、を備え、
    前記光学素子は、第1面と、前記第1面とは別の第2面と、を有し、
    前記光学素子は、前記第1面を通して前記光学素子に入射した前記出力光を、前記第2面にて反射し、前記第1面を通して前記光学素子から出射するように構成され、
    前記第1面と前記第2面との対向方向における前記光学素子の厚みは、前記光学素子に入射する前記出力光側の第1端部の厚みの方が、前記光学素子から出射する前記反射光側の第2端部の厚みよりも厚く設定されていて、
    前記光学素子は、前記反射光以外の二重像になる光を前記開口部と異なる方向に反射させ、
    前記仕切り部は、前記光学素子で反射した前記二重像になる光を前記開口部の周囲で遮る
    表示装置。
  2. 前記光学素子の厚みは、前記光学素子に入射する前記出力光側の前記第1端部から、前記光学素子から出射する前記反射光側の前記第2端部に向けて薄くなるように変化する
    請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記第1面と前記第2面とは、互いに形状が異なっている
    請求項1又は2に記載の表示装置。
  4. 前記光学素子は、前記第2面に形成された反射膜を更に有する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置。
  5. 前記二重像になる光は、前記第1面で反射した光、又は、前記第1面及び前記第2面で多重反射した光である
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示装置。
  6. 前記光学素子は、複数の反射鏡を有する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示装置。
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