JP6916788B2 - 4−オキソ−4,5−ジヒドロチアゾール誘導体、その調製方法及び使用 - Google Patents

4−オキソ−4,5−ジヒドロチアゾール誘導体、その調製方法及び使用 Download PDF

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Description

本発明は、医療・化学工学の分野に属し、ウイルス感染に対する新規の広域薬剤、及び種々のウイルスによって引き起こされるウイルス疾患を予防及び/又は治療するための薬物の製造における当該薬剤の使用に関する。
1899年にマルティヌス・ウィレム・ベイエリンクが初めて「ウイルス」という語を提案してから、6,000を超えるウイルスが世界中で特定されてきた。その中でも、ヒト免疫不全ウイルス、ヘパシウイルス、インフルエンザウイルス、SARS(重症急性呼吸器症候群)ウイルス、エンテロウイルスEV71、及び西アフリカ諸国で発生した高死亡率のエボラウイルスは、ヒトの健康にとって天敵となった。ウイルスは、伝染の初期段階でも人身傷害、社会的パニック、経済変動などの広大な損害を発生させることがあるため、国家経済や社会の安定に深刻な影響を及ぼす。この場合、治療効果の弱い薬剤ですら、人身傷害の縮小(特に、社会的パニックの除去と経済変動の安定化)に対して計り知れない影響を与える。このような新しい公衆衛生事態の危険を低減するための最適な選択肢は、広域抗ウイルス剤を開発することである。
宿主細胞が存在しなければウイルス複製は発生しない。ほとんどのウイルスは、主として、クラスリン媒介エンドサイトーシス(CME)、カベオリン媒介エンドサイトーシス、クラスリン・カベオリン非依存エンドサイトーシス、及びマクロピノサイトーシスを介して宿主細胞に侵入する。エンテロウイルスEV71、デングウイルス、肝炎Cウイルス等の多くのウイルスは、主にCMEを介して宿主細胞に侵入する。CMEは、機能と機構がウイルス自体から独立しており、ウイルスが変化しても容易には薬剤抵抗性が発生しないことから、近年では広域抗ウイルス剤の潜在的ターゲットとなっている。
CMEにおいては、クラスリン、アダプタータンパク質(AP−2)、ダイナミン等が重要な鍵分子である。クラスリン媒介エンドサイトーシスによりウイルスが細胞に侵入する仕組みはよく研究されており、このエンドサイトーシスのプロセス全体を概ね下記の4段階に分けることができる。
1)クラスリン被覆ピットの核形成:この段階では、FCHol/2、eps15、及びintersectin−1からなるタンパク質複合体の関与に依存する。このタンパク質複合体は、クラスリン被覆形成前に被覆ピット核部位に集合し、eps15の多くのAP−2結合部位を介してAP−2アダプタータンパク質を動員する。次に、AP−2がクラスリンを細胞膜表面に動員し、局所クラスリン濃度が上昇して、クラスリントリスケリオンの重合に必要な閾値を超える。これにより、クラスリン被覆の局所構築が可能になる。クラスリンは、被覆ピットの形状を安定させ膜陥入を進める際に必要とされる。
2)被覆ピットにおけるカーゴ捕獲:カーゴとしてのウイルスが、ウイルスを認識する特定のレセプターと細胞膜表面で結合し、よってウイルスが捕獲され留置される。クラスリンネットワークの形成によりアダプチン関連キナーゼ1(AAK1)が活性化され、その結果AP−2のμ2サブユニットがリン酸化され、これによりAP−2が一層強固に膜のホスファチジルイノシトール二リン酸(PIP2)と結合して、μ2カーゴ結合部位が露出する。カーゴとAP−2の複合体は、タイプIγのPIPキナーゼ(PIPK Iγ)の活性をシミュレートし、このPIPキナーゼを活性化でき、被覆膜領域のPIP2濃度上昇に寄与する。これにより、AP−2、epsin、その他のCME関連タンパク質と結合する部位の出現に寄与する。よって、クラスリン被覆ピット(CCP)の成長が持続する。
3)湾曲誘発と膜陥入:クラスリン被覆ピット(CCP)の核形成中、最初の膜変形が発生し得る。このとき、FCHoタンパク質がそのF−BARドメインを通じて膜を少し湾曲させる。この湾曲発生は、多くの膜結合タンパク質とクラスリン(エプシン、アンフィファイシン等)の被覆を通じて媒介されると考えられている。被覆の周囲で膜湾曲が発生することにより、細胞膜表面に成長芽が形成される。膜が陥入し芽が小胞となるのに伴い、膜表面に筒状のネック領域が形成され始める。この領域は、遊離PIP2をクラスリンで被覆し封入せず、未だ大きな湾曲を有しているため、湾曲を感知するN−BARドメインを含有するタンパク質を引き寄せる。
4)小胞切断と脱外被:クラスリンで被覆された小胞が充分に湾曲すると、ダイナミンが小胞ネックの周囲に環構造を形成できるようになり、GTP加水分解をトリガーとするメカニズムにより内向きの圧縮力が生じ、アンフィファイシン等のタンパク質が関与して小胞が切断され、切断した小胞の外被が直ちにはがれる。脱外被の仕組みは次の通りである。初期段階において、エンドフィリンがホスファターゼ活性を持つシナプトジャニンを小胞に動員し、これによりAP−2とPIP2間の高親和性が破壊され、その結果、PIP2がPI(4)Pに転換される。GAK/オーキシリンがPTEN様ドメインを介して新規形成PI(4)Pと結合し、Hsc70シャペロンを被覆小胞へと動員して、AP−2及びクラスリンと相互作用する。これにより脱外被プロセスが完了する。被覆のはがれた小胞は重合するか、直接エンドソームと融合した後、リソソームと融合し、内容物が分解し、膜受容体がウイルスリガンドから分離して、細胞へのウイルスの侵入が完了する。
したがって、クラスリンの阻害がウイルスのエンドサイトーシスを阻止する役目を果たし得る。本発明の目的は、種々のウイルスによって引き起こされるウイルス疾患を予防及び/又は治療するための広域抗ウイルス剤の調製用の、新しいクラスリン阻害剤を合成することである。
第一の態様において、本発明は、式Iで表される化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物に関する。
Figure 0006916788
式中、
XはC原子又はN原子であり、
Figure 0006916788
は単結合又は二重結合を表し、
1とR2は各々、独立して水素又はフェニル環であり、このフェニル環は、1個、2個、3個、4個、又は5個の同一又は異なるR3で置換されてもよく、各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アミノ、アルキルで一置換又は二置換されたアミノ、カルボキシル、アシルアミノ、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、
XがC原子のとき、
Figure 0006916788
は二重結合を表し、R1は水素であり、フェニル環は4位においてR3で一置換され、R3は臭素原子ではない。
本発明の好ましい一実施形態では、本発明に係る式Iの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、R1とR2は同時に水素ではない。
本発明の好ましい一実施形態では、本発明又は該当する上記実施形態のいずれかに係る式Iの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物は、式Iaの化合物であってよい。
Figure 0006916788
式中、
XはC原子又はN原子であり、
Figure 0006916788
は単結合又は二重結合を表し、
1は水素又はフェニル環であり、このフェニル環は、1個、2個、3個、若しくは4個の同一又は異なるR3で置換されてもよく、
各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、アミノ、C1-8アルキルで一置換又は二置換されたアミノ、カルボキシル、R’(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、R’はC1-8アルキルであり、
XがC原子のとき、
Figure 0006916788
は二重結合を表し、R1は水素であり、フェニル環は4位においてR3で一置換され、R3は臭素原子ではない。
本発明の好ましい一実施形態では、本発明に係る式Iの化合物は、式Ib、式Ic、若しくは式Idで表される化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物であってよい。
Figure 0006916788
式中、R3は、不存在であるか、又はフェニル環上に存在する1個、2個、3個、若しくは4個の同一若しくは異なる置換基を表し、各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、アミノ、C1-8アルキルで一置換若しくは二置換されたアミノ、カルボキシル、R’(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、R’はC1-8アルキルであり、
式Iの化合物が式Ibの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物であり、かつ式Ib中のフェニル環が4位においてR3で一置換される場合、R3は臭素原子ではない。
本発明の別の好ましい一実施形態では、本発明に係る式Iの化合物は、式Ibの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物であってよい。
Figure 0006916788
式中、R3は、不存在であるか、又はフェニル環上に存在する1個、2個、3個、若しくは4個の同一若しくは異なる置換基を表し、各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、アミノ、C1-8アルキルで一置換若しくは二置換されたアミノ、カルボキシル、R’(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、R’はC1-8アルキルであり、
さらに、フェニル環が4位においてR3で一置換される場合、R3は臭素原子ではない。
本発明の別の好ましい一実施形態では、本発明に係る式Iの化合物は、式Icの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物であってよい。
Figure 0006916788
式中、R3は、不存在であるか、又はフェニル環上に存在する1個、2個、3個、若しくは4個の同一若しくは異なる置換基を表し、各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、アミノ、C1-8アルキルで一置換若しくは二置換されたアミノ、カルボキシル、R’(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、R’はC1-8アルキルである。
本発明の別の好ましい一実施形態では、本発明に係る式Iの化合物は、式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物であってよい。
Figure 0006916788
式中、R3は、不存在であるか、又はフェニル環上に存在する1個、2個、3個、若しくは4個の同一若しくは異なる置換基を表し、各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、アミノ、C1-8アルキルで一置換若しくは二置換されたアミノ、カルボキシル、R’(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、R’はC1-8アルキルである。
本発明の別の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は不存在であるか、又はフェニル環上に存在する一置換基を表す。
本発明の別の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は不存在であるか、又はフェニル環上に存在する2つの同一又は異なる置換基を表す。
本発明の別の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、アミノ、C1-6アルキルで一置換若しくは二置換されたアミノ、カルボキシル、R’(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、R’はC1-6アルキルである。
本発明の別の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、アミノ、C1-4アルキルで一置換若しくは二置換されたアミノ、カルボキシル、R’(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、R’はC1-4アルキルである。
本発明の別の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、各R3は、水素、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、カルボキシル、CH3(C=O)NH−、C25(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれる。
本発明の別の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、各R3は、水素、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシル、メトキシ、アミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、カルボキシル、CH3(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれる。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は、不存在であるか、又はフェニル環上に存在する1個、2個、若しくは3個の同一若しくは異なる置換基を表し、各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、アミノ、C1-6アルキルで一置換若しくは二置換されたアミノ、カルボキシル、R’(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、R’はC1-6アルキルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は、不存在であるか、又はフェニル環上に存在する1個若しくは2個の同一若しくは異なる置換基を表し、各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、アミノ、C1-4アルキルで一置換若しくは二置換されたアミノ、カルボキシル、R’(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、R’はC1-4アルキルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は、不存在であるか、又はフェニル環上に存在する1個若しくは2個の同一若しくは異なる置換基を表し、各R3は、水素、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、カルボキシル、CH3(C=O)NH−、C25(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれる。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は、不存在であるか、又はフェニル環上に存在する1個若しくは2個の同一若しくは異なる置換基を表し、各R3は、水素、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシル、メトキシ、アミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、カルボキシル、CH3(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれる。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はC1-8アルキルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はC1-8ハロアルキルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はC1-8アルコキシである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は、C1-8アルキルで一置換又は二置換されたアミノである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はR’(C=O)NH−であり、R’はC1-8アルキルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はC1-6アルキルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はC1-6ハロアルキルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はC1-6アルコキシである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は、C1-6アルキルで一置換又は二置換されたアミノである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はR’(C=O)NH−であり、R’はC1-6アルキルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はC1-4アルキルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はC1-4ハロアルキルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はC1-4アルコキシである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は、C1-4アルキルで一置換又は二置換されたアミノである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はR’(C=O)NH−であり、R’はC1-4アルキルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は水素である。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はフッ素である。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は塩素である。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は臭素である。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はヒドロキシルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はメトキシである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はアミノである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はジエチルアミノである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はプロピルアミノである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はカルボキシルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はCH3(C=O)NH−である。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はフェニルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はエチルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はプロピルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はn−プロピルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はイソプロピルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はn−ブチルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はイソブチルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はsec−ブチルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はtert−ブチルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はトリフルオロメチルである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はエトキシである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はプロポキシである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はジメチルアミノである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はメチルアミノである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3はエチルアミノである。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、フェニル環は、3位においてR3で一置換されていてもよい。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、フェニル環は、4位においてR3で一置換されていてもよい。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、フェニル環は、2位においてR3で一置換されていてもよい。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、フェニル環は、2位と4位においてR3で二置換されていてもよい。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、フェニル環は、3位と4位においてR3で二置換されていてもよい。
本発明の好ましい一実施形態では、式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、フェニル環は、2位と6位においてR3で二置換されていてもよい。
本発明の別の好ましい一実施形態では、本発明に係る式Ibの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は、不存在であるか、又はフェニル環上に存在する1個若しくは2個の同一若しくは異なる置換基を表し、各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ(例えばメトキシ)、カルボキシル、ジエチルアミノ、フェニル、及びアセチルアミノからなる群より独立して選ばれ、フェニル環が4位においてR3で一置換される場合、R3は臭素原子ではない。
本発明の別の好ましい一実施形態では、本発明に係る式Ibの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は、不存在であるか、フェニル環上に存在する2個の同一若しくは異なる置換基を表し、フェニル環は、3位若しくは4位においてR3で一置換され、R3は、水素、塩素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ(例えばメトキシ)、カルボキシル、ジエチルアミノ、フェニル、及びアセチルアミノからなる群より選ばれる。
本発明の別の好ましい一実施形態では、本発明に係る式Ibの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は、不存在であるか、フェニル環上に存在する2個の同一若しくは異なる置換基を表し、フェニル環は、2位と4位においてR3で二置換され、各R3は、水素、塩素、フッ素、臭素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ(例えばメトキシ)、カルボキシル、ジエチルアミノ、フェニル、及びアセチルアミノからなる群より独立して選ばれる。
本発明の別の好ましい一実施形態では、本発明に係る式Ibの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は、不存在であるか、フェニル環上に存在する2個の同一若しくは異なる置換基を表し、フェニル環は、4位と5位においてR3で二置換され、各R3は、水素、塩素、フッ素、臭素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ(例えばメトキシ)、カルボキシル、ジエチルアミノ、フェニル、及びアセチルアミノからなる群より独立して選ばれる。
本発明の別の好ましい一実施形態では、本発明に係る式Ibの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は、不存在であるか、フェニル環上に存在する2個の同一若しくは異なる置換基を表し、フェニル環は、2位と6位においてR3で二置換され、各R3は、水素、塩素、フッ素、臭素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ(例えばメトキシ)、カルボキシル、ジエチルアミノ、フェニル、及びアセチルアミノからなる群より独立して選ばれる。
本発明の別の好ましい一実施形態では、本発明に係る式Icの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は、不存在であるか、又はフェニル環上に存在する1個、2個、3個、若しくは4個の同一若しくは異なる置換基を表し、各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、アミノ、C1-4アルキルで一置換若しくは二置換されたアミノ、カルボキシル、R’(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、R’はC1-4アルキルである。
本発明の別の好ましい一実施形態では、本発明に係る式Icの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は、不存在であるか、フェニル環上に存在する1個若しくは2個の同一若しくは異なる置換基を表し、R3は、水素、塩素、フッ素、臭素、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ(例えばメトキシ)、カルボキシル、ジエチルアミノ、フェニル、及びアセチルアミノからなる群より独立して選ばれる。
本発明の別の好ましい一実施形態では、本発明に係る式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は、不存在であるか、又はフェニル環上に存在する1個、2個、若しくは3個の同一若しくは異なる置換基を表し、各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、アミノ、C1-6アルキルで一置換若しくは二置換されたアミノ、カルボキシル、R’(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、R’はC1-6アルキルである。
本発明の別の好ましい一実施形態では、本発明に係る式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、R3は、不存在であるか、又はフェニル環上に存在する1個、2個、若しくは3個の同一若しくは異なる置換基を表し、各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、アミノ、C1-4アルキルで一置換若しくは二置換されたアミノ、カルボキシル、R’(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、R’はC1-4アルキルである。
本発明の別の好ましい一実施形態では、本発明に係る式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、一方のフェニル環上のR3は水素であり、他方のフェニル環は、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、及びアセチルアミノから選ばれる1個のR3で置換されている。
本発明の別の好ましい一実施形態では、本発明に係る式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物において、又は該当する上記実施形態のいずれかにおいて、一方のフェニル環上のR3は水素であり、他方のフェニル環は、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、及びアセチルアミノから選ばれる1個のR3で4位において置換されている。
本発明において、フェニル環上のR3の置換位置は次の通りである。
Figure 0006916788
本発明の好ましい一実施形態では、式Iの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物は、下記からなる群より選ばれる。
ナフタレン−1−スルホン酸[5−(2,4−ジクロロ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物1)、
ナフタレン−1−スルホン酸[5−(3−メトキシ−4−ヒドロキシ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物2)、
ナフタレン−1−スルホン酸[5−(2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミノ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物3)、
ナフタレン−1−スルホン酸[5−(4−クロロ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物4)、
ナフタレン−1−スルホン酸[5−(4−カルボキシ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物5)、
ナフタレン−1−スルホン酸[5−(3−ヒドロキシ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物6)、
ナフタレン−1−スルホン酸[5−(3−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物7)、
ナフタレン−1−スルホン酸[5−(3−ブロモ−4−ヒドロキシ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物8)、
ナフタレン−1−スルホン酸[5−(2,6−ジメトキシ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物9)、
ナフタレン−1−スルホン酸[5−(2−クロロ−4−フルオロ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物10)、
ナフタレン−1−スルホン酸(5−ビフェニル−4−イル−メチレン−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル)アミド(化合物11)、
ナフタレン−1−スルホン酸[5−(4−アセチルアミノ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物12)、
ナフタレン−1−スルホン酸(4−オキソ−5−フェニルアミノ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル)アミド(化合物13)、及び
ナフタレン−1−スルホン酸{5−[(4−ブロモ−フェニル)−フェニル−メチル]−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル}アミド(化合物14)。
本発明の第一の態様に係る式Iで表される化合物は、必要に応じて従来の合成経路を用いて調製することができる。
本発明の好ましい一実施形態では、式Ibの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物は、典型的に以下の反応スキームにより調製することができる。
Figure 0006916788
例えば、式iで表される2−イミノ−4(5H)−チアゾリノンを出発物質として使用し、縮合反応により1−ナフタレンスルホニルクロリドと反応させて、トリメチルアミンを添加したテトラヒドロフランを溶媒とする式iiの化合物を生成する。式iiの化合物と式iiiの化合物の縮合により、触媒としてピペリジンを含有するエタノール溶液中の式Ibの化合物が生成される。式iiiの化合物は、R3で一置換又は多置換されてもよいベンズアルデヒドであり、このR3は、本発明の第一の態様における定義と同一の意味を有する。
本発明の好ましい一実施形態では、式Icの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物は、典型的に以下の反応スキームにより調製することができる。
Figure 0006916788
例えば、式iiの化合物を原材料として使用する。クロロホルムと酢酸エチルを含有する混合溶液中で、ハロゲン化銅(好ましくは臭化銅)を添加して式iiの化合物と反応させて、式ivの化合物を生成する。炭酸カリウムのDMF溶液中で、式ivの化合物を式vのフェニルアミンと反応させて、式Icの化合物を生成する。式vの化合物は、R3で一置換又は多置換されてもよいフェニルアミンであり、このR3は、本発明の第一の態様における定義と同一の意味を有する。式iv中、Halはハロゲン(好ましくはBr)である。
本発明の好ましい一実施形態では、式Idの化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物は、典型的に以下の反応スキームにより調製することができる。
Figure 0006916788
例えば、式Ibの化合物を原材料として使用できる。式Ibの化合物を無水テトラヒドロフランに添加し、触媒量の塩化第一銅を加え、−20℃で式viの化合物を滴下添加して、式Idの化合物を生成する。式中、R3は本発明の第一の態様における定義と同一の意味を有し、式viのXはハロゲン(好ましくはBr)である。
第二の態様において、本発明は医薬組成物に関する。この医薬組成物は、本発明の第一の態様に係る式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idで表される化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物と、薬剤的に許容可能な1つ以上の担体又は賦形剤とを少なくとも含む。
第三の態様において、本発明は、ウイルス感染に関連する疾病又は障害を治療及び/又は予防するための薬物の製造における、本発明の第一の態様に係る式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idで表される化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又は薬剤的にその許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物の使用、又は本発明の第二の態様に係る医薬組成物の使用に関する。上記ウイルス感染の例として、ライノウイルス、エンテロウイルス(例えばEV71)、カルジオウイルス、ヘパシウイルス、インフルエンザウイルス、SARSウイルス、エボラウイルス、出血熱ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス等のウイルスにより引き起こされる感染が挙げられるが、これに限定されない。ウイルス感染に関連する上記疾病又は障害は、呼吸器疾患(風邪(例えば夏風邪)、咽頭炎、扁桃炎、クループを含むがこれらに限定されない)、消化器系疾患、出血熱疾患、髄膜炎/脳炎、免疫不全症、肝炎、手足口病、神経系疾患(無菌性髄膜炎、脳炎、ポリオ様麻痺を含む)、神経原性肺水腫等からなる群より選ばれる。
第四の態様において、本発明は、ウイルス感染に関連する疾病又は障害の治療用及び/又は予防用の、本発明の第一の態様に係る式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idで表される化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物、又は本発明の第二の態様に係る医薬組成物に関する。上記ウイルス感染の例として、ライノウイルス、エンテロウイルス(例えばEV71)、カルジオウイルス、ヘパシウイルス、インフルエンザウイルス、SARSウイルス、エボラウイルス、出血熱ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス等のウイルスにより引き起こされる感染が挙げられるが、これに限定されない。ウイルス感染に関連する上記疾病又は障害は、呼吸器疾患(風邪(例えば夏風邪)、咽頭炎、扁桃炎、クループを含むがこれらに限定されない)、消化器系疾患、出血熱疾患、髄膜炎/脳炎、免疫不全症、肝炎、手足口病、神経系疾患(無菌性髄膜炎、脳炎、ポリオ様麻痺を含む)、神経原性肺水腫等からなる群より選ばれる。
第五の態様において、本発明は、ウイルス感染に関連する疾病又は障害を治療及び/又は予防する方法に関する。本方法は、当該治療及び/又は予防を必要とする対象に対して、本発明の第一の態様に係る式I、式Ia、式Ib、式Ic、若しくは式Idで表される化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物のうちの少なくとも1つの、治療有効量若しくは予防有効量を投与することを含む。上記ウイルス感染の例として、ライノウイルス、エンテロウイルス(例えばEV71)、カルジオウイルス、ヘパシウイルス、インフルエンザウイルス、SARSウイルス、エボラウイルス、出血熱ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス等のウイルスにより引き起こされる感染が挙げられるが、これに限定されない。ウイルス感染に関連する上記疾病又は症状は、呼吸器疾患(風邪(例えば夏風邪)、咽頭炎、扁桃炎、クループを含むがこれらに限定されない)、消化器系疾患、出血熱疾患、髄膜炎/脳炎、免疫不全症、肝炎、手足口病、神経系疾患(無菌性髄膜炎、脳炎、ポリオ様麻痺を含む)、神経原性肺水腫等からなる群より選ばれる。
本発明の任意の態様又は当該態様の任意の下位態様に含まれる特徴は、本発明の他の任意の態様又は当該他の態様の任意の下位態様にも適用される。例えば、本発明において「本発明の第一の態様」と記載されている場合、「任意の下位態様」とは本発明の第一の態様の任意の下位態様を指し、別の態様が同様に記載されている場合も同一の意味を有する。
本発明の態様と特徴について以下に詳述する。
本発明で使用する用語及び語句は、当業者によく知られている一般的意味を有するが、本発明では、これらの用語及び語句を改めて下記で詳しく説明する。本明細書に記載の用語及び語句の意味が周知の意味と矛盾する場合、本発明で表されている意味が優先する。
例えば、本明細書で使用する表現「薬剤的に許容可能な塩」の中の用語「薬剤的に許容可能」は、対象において塩が生理的に許容可能であるだけでなく、塩が薬理において応用価値を有する合成物質であることも表す。
本明細書で使用する用語「アルキル」は、好ましくは1〜12個の炭素原子を有し、より好ましくは1〜10個、1〜8個、1〜6個、1〜4個、又は1〜3個の炭素原子を有する、直鎖状又は分枝状の飽和一価炭化水素基をいう。用語「C1-8アルキル」は、特定個数の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状のアルキルを指し、その下位グループとして、例えばC1-6アルキル、C1-4アルキル、C1-3アルキル、C1-2アルキル、C2-5アルキル、C2-4アルキルを含む。「アルキル」の代表例として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、tert−ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する「ハロゲン」、「ハロゲン原子」、「ハロ−」等の用語は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を表し、特にフッ素、塩素、又は臭素を表す。
本明細書で使用する用語「アミノ」は、−NH2をいう。
本明細書で使用する用語「ヒドロキシル」は、−OHをいう。
本明細書で使用する用語「カルボキシル」は、−C(O)OHをいう。
本明細書で使用する用語「ハロアルキル」は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲンで一置換又は多置換されたアルキルをいう。好ましいハロアルキルは、クロロメチル、クロロエチル、ジクロロエチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、モノフルオロメチル等である。
本明細書で使用する用語「アルコキシ」は、−OR”基をいう。このR”は、上記の定義と同一の意味を有するアルキルを指す。「アルコキシ」の代表例としてメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシ、1,2−ジメチルブトキシ等が挙げられるが、これらに限定されない。
上記の用語で定義されている基を、−CN、−OH、−NH2、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、又はハロゲンで一置換又は多置換してもよい。
本明細書で使用する用語「アシルアミノ」は、R’(C=O)NH−をいう。このR’は上記の定義と同一の意味を有するアルキルを指し、好ましくはC1-8アルキルを指す。「アシルアミノ」の代表例として、ホルムアミド、アセチルアミノが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する化合物名称がその化学式と矛盾する場合、化学式が優先する。
本明細書で使用する用語「有効量」は、対象において本発明に係る上記疾病又は症状の治療及び/又は予防を達成できる量をいう。
本明細書で使用する用語「医薬組成物」(「組成物」ともいう)は、対象(特に哺乳動物)において、本発明に係る上記疾病又は障害の治療及び/又は予防に使用することができる。
本明細書で使用する用語「対象」は、本発明に係る上記疾病又は障害を治療及び/又は予防する目的で、本発明に係る式Iの化合物又はその医薬組成物が投与される患者又は動物、特にヒト、イヌ、サル、ウシ、ウマ等の哺乳動物を表し得る。
本明細書で使用する「%」は、特に指示がない限り、重量/重量パーセントをいう(特に固体物質を表す場合)。無論、液体物質を表す場合、「%」は、重量/体積パーセント(固体が液体に溶けている状態)、又は体積/体積パーセント(液体が液体に溶けている状態)を表し得る。
本発明において、上記ウイルス感染には、ライノウイルス、エンテロウイルス、カルジオウイルス、ヘパシウイルス、インフルエンザウイルス、SARSウイルス、エボラウイルス、出血熱ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(AIDSウイルス)等のウイルスにより引き起こされる感染が含まれ、好ましくは、エンテロウイルスにより引き起こされる感染(例えば、EV71により引き起こされる感染)が含まれるが、これらに限定されない。
本発明において、ウイルス感染に関連する上記疾病又は障害は、呼吸器疾患(風邪(例えば夏風邪)、咽頭炎、扁桃炎、クループを含むがこれらに限定されない)、消化器系疾患、出血熱疾患、髄膜炎/脳炎、免疫不全症、肝炎、手足口病、神経系疾患(無菌性髄膜炎、脳炎、ポリオ様麻痺を含む)、神経原性肺水腫等からなる群より選ばれ、EV71感染に関連する疾病又は障害には、手足口病、神経系疾患(無菌性髄膜炎、脳炎、ポリオ様麻痺を含む)、神経原性肺水腫等が含まれる。
本発明の一実施形態は、ライノウイルス、エンテロウイルス、カルジオウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、ヘパシウイルス、インフルエンザウイルス、SARSウイルス、エボラウイルス、出血熱ウイルス等のウイルスの感染に関連する疾病を予防及び/又は治療する方法に関するものであり、本方法は、式Iの化合物又はその薬剤的に許容可能な塩若しくは水和物のうちの少なくとも1つの治療有効量又は予防有効量を、ライノウイルス、エンテロウイルス、カルジオウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、ヘパシウイルス、インフルエンザウイルス、SARSウイルス、エボラウイルス、出血熱ウイルス等のウイルスに関連する疾病を予防及び/又は治療する必要がある患者に投与することを含む。
本発明に係る化合物は、新規の広域抗ウイルス阻害剤の分類に属し、特に、ライノウイルス、エンテロウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、ヘパシウイルス、インフルエンザウイルス、SARSウイルス、エボラウイルス、出血熱ウイルス等のウイルスによって引き起こされる疾病を治療する能力を特徴とする。ウイルスによって引き起こされる上記疾病には、呼吸器疾患、消化器系疾患、出血熱疾患、髄膜炎/脳炎、免疫不全症、肝炎、手足口病、神経系疾患(無菌性髄膜炎、脳炎、ポリオ様麻痺を含む)、神経原性肺水腫等が含まれるが、これらに限定されない。
上記呼吸器疾患には、風邪(例えば夏風邪)、咽頭炎、扁桃炎、クループが含まれる。
本発明によれば、本発明に係る化合物の医薬組成物の投与方法として、経口投与、スプレー吸入、直腸投与、鼻腔内投与、口腔投与、膣内投与、局所投与、非経口投与(皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、髄腔内、脳室内、胸骨内、頭蓋内の注射又は投入等)、外植体リザーバによる投与のうちのどの手段で投与してもよい。中でも、経口投与、腹腔内投与、又は脳室内投与が好ましい。加えて、本発明の化合物を用いて中枢神経系障害を効果的に治療するには、血液脳関門に対する化合物の低透過性の可能性を克服する上で脳室内投与が好ましい。
経口投与する場合、本発明に係る化合物は、経口的に許容可能な製剤形態(錠剤、カプセル剤、水溶液、水性懸濁液が含まれるが、これらに限定されない)で調製してよい。概して、錠剤で使用する担体にはラクトースとトウモロコシデンプンが含まれる。加えて、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤を添加してもよい。概して、カプセル剤で使用する希釈剤にはラクトースと乾燥トウモロコシデンプンが含まれる。概して、水性懸濁液は、適切な乳化剤及び適切な懸濁剤と活性成分とを混合することにより得られる。必要に応じて、上記形態の経口製剤に甘味剤、香味剤、着色剤を添加してよい。
直腸投与する場合、本発明に係る化合物は概して、薬剤を適切な非刺激性賦形剤と混合することにより得られる坐剤の形態で調製される。この賦形剤は、室温では固体で存在し、直腸内温度で融解して薬剤を放出する。この賦形剤には、カカオ脂、ミツロウ、ポリエチレングリコールが含まれる。
局所投与する場合、特に、眼、皮膚、下部腸管のような容易にアクセスできる患部又は器官において局所適用により神経性疾患を治療する場合、本発明に係る化合物は、患部又は器官に応じた、局所適用のための様々な製剤形態で調製してよい。具体例は次の通りである。
眼に局所投与する場合、本発明に係る化合物は、微粉化された懸濁剤又は溶液の形態で調製してよい。この場合、使用する担体は特定のpHを有する等張性の滅菌生理食塩水であり、塩化ベンジルアルコキシド等の保存剤を添加してもしなくてもよい。加えて、眼に使用する場合、本発明の化合物をワセリン軟膏等の軟膏形態で調製してもよい。
皮膚に局所投与する場合、本発明に係る化合物は、軟膏、ローション、又はクリームの適切な形態で調製してよい。この場合、活性成分は1つ以上の担体に懸濁又は溶解される。軟膏製剤に使用する担体として、鉱油、液体パラフィン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、乳化ワックス、水が挙げられるが、これらに限定されない。ローション及びクリームに使用する担体として、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、Tween60、ヘキサデシルエステルワックス、ヘキサデカン芳香族アルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、水が挙げられるが、これらに限定されない。
下部腸管に局所投与する場合、本発明に係る化合物は、上記肛門坐剤の形態又は適切な浣腸製剤の形態で調製してよく、また局所経皮パッチの形態で調製してもよい。
本発明に係る化合物は、滅菌注射水、油性懸濁液、滅菌注射溶液等の滅菌注射剤の形態で投与してよい。この場合に使用する担体及び溶媒として、水、リンゲル液、等張性塩化ナトリウム溶液が挙げられる。加えて、モノグリセリド、ジグリセリド等の滅菌不揮発性油を溶媒又は懸濁媒体として使用してもよい。
本明細書で使用する用語「治療有効量」は、妥当な医学的判断の範囲内にある量であって、疾病を治療又は予防するのに充分な量であり、かつ患者の深刻な副作用を(妥当なリスク・ベネフィット比で)回避するに足る充分に少ない量をいう。化合物の具体的な治療有効量は、(化合物の効力、有効性、半減期等を考慮して)選択された化合物、選択された投与経路、治療する疾病、治療する疾病の重症度、治療される患者の年齢、サイズ、体重、身体疾患、治療される患者の病歴、治療期間、同時に行う付加療法の特性、所望される治療効果等の要因によって異なるが、当業者は治療有効量を決定することができる。
加えて、本発明に係る化合物の具体的用量、及び本発明に係る化合物を使用する方法が、患者ごとに異なる多くの要因(患者の年齢、体重、性別、通常の健康状態、栄養状態等)、化合物の活性度、投与時間、代謝率、疾病の重症度、及び医師の主観的判断に依存することをここに指摘する。好ましい用量は、1日あたり0.01〜100mg/kg(体重)である。
本発明は、下記の実施例及び実験例によりさらに詳しく説明できるが、本発明の範囲は下記の実施例及び実験例に限定されない。当業者であれば、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、本発明に様々な変更、修正を加えることができることを理解できる。実験で用いた材料と実験方法について、本発明において概説し、かつ/又は具体的に説明する。本発明の目的を達成するために使われる多くの材料及び運用方法が当技術分野でよく知られているが、本発明では、これらを可能な限り詳しく説明する。
下記のすべての実施例において、当業者において公知の標準操作及び精製方法を使用することができる。別段の指定がない限り、温度は℃(セルシウス度)で表す。化合物の構造の同定は核磁気共鳴(NMR)又は質量分析法(MS)で行う。化合物の融点(m.p.)は、温度計を校正せずにRY−1型融点装置で測定されたものであり、単位℃で表す。1H NMRは、JNM−ECA−400型NMRスペクトロメータ(JEOL社)で測定する。質量スペクトルはAPI3000(ESI)型質量分析計で測定する。特に指摘がない限り、反応に使用した溶媒はすべて、標準化された前処理を行った。
実施例1 ナフタレン−1−スルホン酸[5−(2,4−ジクロロ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物1)の合成
1.1 ナフタレン−1−スルホン酸(4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル)アミドの合成
ナフタレン−1−スルホニルクロリド(30.95g、0.14mol)、2−イミノ−4(5H)−チアゾリノン(16.00g、0.14mol)、及びトリエチルアミン(40ml)をテトラヒドロフラン(800ml)に加えた。得られた混合物を加熱還流して一晩反応させた。反応溶液を冷まし、酢酸エチル(1500ml)を加えた。得られた混合物を3時間かけて水で洗浄して、有機相を得た。この有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、黄褐色の固体を得た。乾燥後の固体の重量は10.70g、収率は25%であった。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:12.54(s,1H),8.60(d,1H),8.29−8.23(dd,2H),8.10(d,1H,),7.71−7.67(m,3H),4.04(s,2H).ESI−MS(m/z):307.3[M+H]+。
1.2 ナフタレン−1−スルホン酸[5−(2,4−ジクロロ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物1)の合成
化合物ナフタレン−1−スルホン酸(4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル)アミド(0.31g、1.0mmol)、2,4−ジクロロ−ベンズアルデヒド(0.21g、1.2mmol)、及びエタノール(20ml)を反応ボトルに加えて、撹拌下でピペリジン2滴を添加した。8時間の還流反応の後、得られた混合物を冷却しろ過した。ろ過ケークをアセトンで洗浄し、ジエチルエーテルで洗浄して、黄色の固体(0.27g)を得た。収率は63.0%であった。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:8.59(d,1H),8.30(d,1H),8.28(d,1H),8.12(d,1H,),7.89(s,1H),7.79−7.68(m,6H),7.34(s,1H).ESI−MS(m/z):461.0[M−H]−。
実施例2 ナフタレン−1−スルホン酸[5−(3−メトキシ−4−ヒドロキシ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物2)の合成
実施例1の1.2項に記載の方法により、反応物中の2,4−ジクロロ−ベンズアルデヒドを3−メトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドで置換して、黄色の固体(0.25g)を得た。収率は56.8%であった。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:10.13(s,1H),8.60(d,1H),8.30(dd,2H),8.12(d,1H),7.73−7.69(m,4H),7.27(m,1H),7.18(m,1H),7.00(m,1H),4.04(s,3H).ESI−MS(m/z):439.0[M−H]−。
実施例3 ナフタレン−1−スルホン酸[5−(2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミノ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物3)の合成
実施例1の1.2項に記載の方法により、反応物中の2,4−ジクロロ−ベンズアルデヒドを2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミノ−ベンズアルデヒドで置換して、赤色の固体(0.25g)を得た。収率は51.9%であった。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:12.76(s,1H),10.42(s,1H),8.60(d,1H),8.30(dd,2H),8.11(d,1H),7.91(s,1H),7.70(m,3H),7.26(d,1H),6.49(m,1H),6.20(s,1H),3.38(q,4H),1.14(t,6H).ESI−MS(m/z):480.1[M−H]−。
実施例4 ナフタレン−1−スルホン酸[5−(4−クロロ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物4)の合成
実施例1の1.2項に記載の合成方法により、反応物中の2,4−ジクロロ−ベンズアルデヒドを4−クロロ−ベンズアルデヒドで置換して、黄色の固体(0.27g)を得た。収率は62.9%であった。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:8.70(d,1H),8.18(d,1H),8.12(d,1H),8.00(d,1H),7.63−7.55(m,8H),7.34(s,1H).ESI−MS(m/z):427.0[M−H]−。
実施例5 ナフタレン−1−スルホン酸[5−(4−カルボキシ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物5)の合成
実施例1の1.2項に記載の合成方法により、反応物中の2,4−ジクロロ−ベンズアルデヒドを4−カルボキシ−ベンズアルデヒドで置換して、黄色の固体(0.25g)を得た。収率は57.1%であった。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:8.60(d,1H),8.30(d,2H),8.12(m,2H),8.10(s,1H),7.81−7.67(m,6H).ESI−MS(m/z):437.0[M−H]−。
実施例6 ナフタレン−1−スルホン酸[5−(3−ヒドロキシ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物6)の合成
実施例1の1.2項に記載の合成方法により、反応物中の2,4−ジクロロ−ベンズアルデヒドを3−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドで置換して、黄色の固体(0.24g)を得た。収率は58.5%であった。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:10.01(s,1H),8.60(d,1H),8.31(dd,2H),8.12(d,1H),7.78−7.67(m,4H),7.37(m,1H),7.12(m,2H),6.93(m,1H).ESI−MS(m/z):409.0[M−H]−。
実施例7 ナフタレン−1−スルホン酸[5−(3−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物7)の合成
実施例1の1.2項に記載の合成方法により、反応物中の2,4−ジクロロ−ベンズアルデヒドを3−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンズアルデヒドで置換して、黄色の固体(0.25g)を得た。収率は56.8%であった。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:13.06(brs,1H),9.73(s,1H),8.59(d,1H),8.30(d,2H),8.12(d,1H),7.77−7.69(m,3H),7.63(s,1H),7.16−7.12(m,3H),3.86(s,3H).ESI−MS(m/z):439.0[M−H]−。
実施例8 ナフタレン−1−スルホン酸[5−(3−ブロモ−4−ヒドロキシ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物8)の合成
実施例1の1.2項に記載の合成方法により、反応物中の2,4−ジクロロ−ベンズアルデヒドを3−ブロモ−4−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドで置換して、黄色の固体(0.26g)を得た。収率は53.1%であった。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:11.05(brs,1H),8.67(d,1H),8.22(m,3H),8.07(d,1H),7.71−7.64(m,4H),7.44(m,2H),7.12(d,1H).ESI−MS(m/z):488.9[M−H]−。
実施例9 ナフタレン−1−スルホン酸[5−(2,6−ジメトキシ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物9)の合成
実施例1の1.2項に記載の合成方法により、反応物中の2,4−ジクロロ−ベンズアルデヒドを2,6−ジメトキシ−ベンズアルデヒドで置換して、黄色の固体(0.27g)を得た。収率は59.4%であった。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:8.60(d,1H),8.30(m,2H),8.12(m,2H),7.77−7.68(m,3H),7.30(m,1H),6.78(d,1H),6.74(d,1H),3.87(s,3H),3.75(s,3H).ESI−MS(m/z):453.1[M−H]−。
実施例10 ナフタレン−1−スルホン酸[5−(2−クロロ−4−フルオロ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物10)の合成
実施例1の1.2項に記載の合成方法により、反応物中の2,4−ジクロロ−ベンズアルデヒドを2−クロロ−4−フルオロ−ベンズアルデヒドで置換して、黄色の固体(0.25g)を得た。収率は56.0%であった。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:8.70(d,1H),8.16(m,3H),8.02(d,1H),7.66−7.60(m,4H),7.52(m,1H),7.40(m,1H).ESI−MS(m/z):445.0[M−H]−。
実施例11 ナフタレン−1−スルホン酸(5−ビフェニル−4−イル−メチレン−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル)アミド(化合物11)の合成
実施例1の1.2項に記載の合成方法により、反応物中の2,4−ジクロロ−ベンズアルデヒドをビフェニル−4−カルバルデヒドで置換して、赤みがかった黄色の固体(0.28g)を得た。収率は60.2%であった。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:8.61(d,1H,J=8.1Hz),8.31(m,2H),8.12(d,1H,J=8.1Hz),7.92(d,2H,J=8.4Hz),7.83(s,1H),7.80−7.70(m,7H),7.54−7.42(m,3H).ESI−MS(m/z):469.1[M−H]−。
実施例12 ナフタレン−1−スルホン酸[5−(4−アセチルアミノ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物12)の合成
実施例1の1.2項に記載の合成方法により、反応物中の2,4−ジクロロ−ベンズアルデヒドを4−アセチルアミノ−ベンズアルデヒドで置換して、黄色の固体(0.26g)を得た。収率は57.6%であった。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:10.28(s,1H),8.64(d,1H,J=8.4Hz),8.27(d,1H,J=7.3Hz),8.22(d,1H,J=8.2Hz),7.77−7.53(m,8H),2.90(s,3H,CH3).ESI−MS(m/z):450.1[M−H]−。
実施例13 ナフタレン−1−スルホン酸(4−オキソ−5−フェニルアミノ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル)アミド(化合物13)の合成
13.1 ナフタレン−1−スルホン酸(5−ブロモ−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル)アミドの合成
化合物ナフタレン−1−スルホン酸(5−ブロモ−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル)アミド(6.10g、20.0mmol)をクロロホルムと酢酸エチルの混合溶液(体積比1:1)(300ml)に加え、還流加熱し、臭化銅(9.5g、42.0mmol)を加えた。得られた混合物を還流下で一晩反応させた。反応の完了後、直ちに反応溶液をろ過し、ろ過液を濃縮させた。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール(体積比9:1))で分離して、白色の固体(2.15g)を得た。収率は28.1%であった。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:8.61(d,1H),8.28(dd,2H),8.12(d,1H),7.73(m,3H),5.95(s,1H);ESI−MS(m/z):384.9[M−H]−。
13.2 ナフタレン−1−スルホン酸(4−オキソ−5−フェニルアミノ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル)アミド(化合物13)の合成
化合物ナフタレン−1−スルホン酸(5−ブロモ−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル)アミド(0.77g、2.0mmol)、フェニルアミン(0.19g、2.0mmol)、及び炭酸カリウム(0.55g、4.0mmol)をDMF(15ml)に加えた。得られた混合物を2日間、撹拌しながら室温で反応させた後、水(30ml)を加え、ジクロロメタン(30ml)を用いて混合物を3回抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。減圧下でろ過液から溶媒を除去して、油状の物質を得た。この油状物質に酢酸エチルを加えて、撹拌しながら固体粗製物を沈殿させた後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール(体積比8:1))で分離して、黄色の固体(0.15g)を得た。収率は18.9%であった。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:12.29(brs,1H),8.56(d,1H),8.27(d,1H),8.23(d,1H),8.10(d,1H),7.70(m,3H),7.18(m,2H),7.00(d,1H),6.79(m,1H),6.53(d,2H),6.38(d,1H);ESI−MS(m/z):396.0[M−H]−。
実施例14 ナフタレン−1−スルホン酸{5−[(4−ブロモ−フェニル)−フェニル−メチル]−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル}アミド(化合物14)の合成
化合物ナフタレン−1−スルホン酸[5−(4−ブロモ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミドをテトラヒドロフラン(15ml)に加えて、触媒量の塩化銅を添加した。フェニルマグネシウムブロミドのテトラヒドロフラン溶液(1.0mol/L)(2ml)を−20℃で滴下添加して、添加の後、得られた混合物を4時間反応させた。反応溶液を室温まで温め、冷水を加えて反応物を急冷した。得られた混合物をジクロロメタンを用いて抽出し、得られた有機相を乾燥し、ろ過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離し精製して、黄色の固体(0.15g)を得た。収率は13.6%であった。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:12.06(brs,1H),8.48(d,1H),8.31(d,1H),8.18(m,2H),7.70(m,3H),7.48(m,1H),7.31−7.13(m,7H),7.20(m,1H),5.56(m,1H),4.83(m,1H).ESI−MS(m/z):551.0[M−H]−。
Figure 0006916788
Figure 0006916788
Figure 0006916788
実施例15 本発明に係る化合物のインビトロモデルにおける抗ウイルス活性
15.1 試験項目:抗エンテロウイルスEV71活性を有する化合物のスクリーニング
試験原理:Vero細胞、MRC−5細胞、RD細胞をそれぞれウイルスの宿主として使用し、ウイルスによって引き起こされる細胞変性効果(CPE)の阻害についてサンプルを試験した。
1.ウイルス株:エンテロウイルスEV71(中国疾病対策予防センターが提供するSZ−98株)、Vero細胞(中国科学院細胞バンク提供)、MRC−5細胞(中国科学院細胞バンク提供)、及びRD細胞(中国科学院細胞バンク提供)をそれぞれ継代培養し、−80℃で保存した。
2.サンプルの処置:試験サンプル(化合物1〜14及びポジティブコントロール剤)をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶かしてストック溶液を作成し、−20℃で保存した。使用前に2%ウシ胎仔血清(Gibco社)含有DMEM培養液(Gibco社)でストック溶液を希釈して100μM溶液を作成し、このDMEM培養液で3倍に希釈して8つの希釈濃度にした。
3.ポジティブコントロール剤:Con1(Pitstop2)(AmyJet Scientific社、Abcamから購入)、広域抗ウイルス阻害剤
4.試験方法:
4.1 治療効果:96ウェルの培養プレートに細胞を播種し、5%CO2、37℃のインキュベーター内で24時間培養した。TCID50が約100のエンテロウイルスEV71を各ウェルに加えた。37℃で1時間吸着させた後、ウイルス溶液を捨てて、それぞれ異なる希釈濃度の薬剤を加えた。他方、ウイルス対照と細胞対照を用意し37℃で培養した。ウイルス対照群の細胞変性効果(CPE)が100%に達した時点(すべての細胞が病理変化を示した時点)で、100μLのCelltiter Glo検出試薬(米国プロメガ社)を各ウェルに加えて、化学発光分析計(米国モレキュラーデバイス社、タイプ:SpectraMax M5)により各ウェルの化学発光値を測定した。この化学発光値を基にサンプルのウイルス阻害率を濃度別に計算した。サンプル濃度を横軸、阻害率を縦軸に取り、Originソフトウェアを用いてSカーブフィッティングを行った。フィッティングの結果に基づき、エンテロウイルスEV71に対する各サンプルの半数阻害濃度(IC50)を計算した。同じ方法で50%毒性発現濃度(TC50)を求めた。TC50対IC50の比率から、選択指数(SI)を求めた(SI=TC50/IC50)。
4.2 予防効果:96ウェルの培養プレートに細胞を播種し、5%CO2、37℃のインキュベーター内で24時間培養した。各ウェルに希釈濃度の異なる薬剤を加え、細胞を37℃で2時間培養した後、薬剤を捨てた。TCID50が約100のエンテロウイルスEV71を各ウェルに加えて、1.5時間かけて37℃で吸収させた後、ウイルス溶液を捨てて、薬剤を含有しない維持培養液を加えた。他方、ウイルス対照と細胞対照を用意し37℃で培養した。ウイルス対照群の細胞変性効果(CPE)が100%に達した時点(すべての細胞が病理変化を示した時点)で、各ウェルの化学発光値を測定した。サンプルのウイルス阻害率を濃度別に計算し、エンテロウイルスEV71に対する各サンプルの半数阻害濃度(IC50)、50%毒性発現濃度(TC50)、及び選択指数(SI)を計算した。測定方法と計算方法は4.1項に記載の通りである。
5.試験結果
ポジティブコントロール剤Con1及び実施例の化合物1〜14の活性スクリーニングデータを次表に示す。
表1−1〜1−3は、治療効果に関する活性スクリーニングデータである。表2−1と2−2は、予防効果に関する活性スクリーニングデータである。
EV71(SZ−98株)、ウイルスの宿主として用いたVero細胞とRD細胞、及びEV71に対する化合物1〜14の活性データから、合成化合物3、4、5、6、8、14の抗EV71活性(RD細胞に対する治療効果)が比較的良好であることが分かった。中でも化合物3、4のIC50はそれぞれ7.41μM、5.75μMであり、ポジティブコントロール化合物Con1(5.14μM)に最も近く、これら3つの化合物のTC50は12.83μMと細胞毒性が同一であり、SIはそれぞれ1.7、2.2、2.5であった。Vero細胞でも、化合物3は良好な活性(5.14μM)を示し、SIがポジティブコントロール剤より優れていたので、化合物3の方がポジティブコントロール剤より毒性が低いことが分かった。
Figure 0006916788
Figure 0006916788
Figure 0006916788
Figure 0006916788
Figure 0006916788
注:表1−1〜1−3、表2−1、表2−2において、(1)「−」は、最大無毒性用量のサンプルが抗ウイルス活性をまったく持たないことを示す。(2)TC50:50%毒性発現濃度、IC50:半数阻害濃度、SI:選択指数、SI=TC50/IC50
15.2 試験項目:クラスリン媒介エンドサイトーシスに対する化合物の阻害活性の評価
1.実験原理:トランスフェリンはクラスリン媒介エンドサイトーシスの鍵となるタンパク質である。したがって、HeLa細胞中のトランスフェリンに対する化合物の効果を測定することにより、クラスリン媒介エンドサイトーシスに対する化合物の阻害効果を評価することができる。
2.サンプルの処置:試験化合物をDMSOに溶かしてストック溶液を作成し、−20℃で保存した。使用前にストック溶液をHEPES緩衝液(25mm HEPES、20mmグルコース、1%BSA、滅菌水)で希釈して初期濃度40mMの溶液を作成し、この緩衝液で2倍に希釈して1.25〜40μmol/Lの6つの希釈濃度にした。
4.試験方法:0.1mg/mlのポリリジンを塗布した24ウェルの培養プレートにHeLa細胞(中国科学院細胞バンク提供)を播種し、無血清培養液DMEM(Gibco社)を1ウェルあたり500μl加えて、細胞を一晩培養した。各希釈濃度の試験化合物0.5μlと0.1v/v%のDMSOのそれぞれをウェルに加えて前処置を15分行い、20μg/mlのalexa568トランスフェリン(2μl)(TF、シグマアルドリッチ社)を添加して、37℃で15分間インキュベートした。得られた混合物をLive Cell Imaging Solution(LCIS、インビトロジェン社)、低pHの酸(0.5%酢酸含有0.5M NaCl溶液)でそれぞれ30秒間洗浄した後、冷メタノールで固定し、蛍光顕微鏡下で観察した。
5.実験結果
化合物3、10、13、14、及びPitstop2(Con1)を含む5つの化合物について、HeLa細胞中のトランスフェリンのエンドサイトーシスに及ぼす効果を試験した。HeLa細胞がAlexa568トランスフェリンに露出すると、HeLa細胞が効果的にトランスフェリンをエンドサイトーシス(貪食)し、トランスフェリンが核周囲に分散した。化合物3、10、14、及びPitstop2は、トランスフェリンのエンドサイトーシスに対して用量依存性の阻害効果を示した。20μMの化合物3、10、14を細胞に加えたところ、トランスフェリンのエンドサイトーシスがHeLa細胞において完全に阻害された。表3に阻害率を示す。
Figure 0006916788

Claims (14)

  1. 式Ic、又は式Id
    Figure 0006916788
    (式中、R3は、不存在であるか、又はフェニル環上に存在する1個、2個、3個、若しくは4個の同一若しくは異なる置換基を表し、各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、アミノ、C1-8アルキルで一置換若しくは二置換されたアミノ、カルボキシル、R’(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、R’はC1-8アルキルである)
    で表される化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物。
  2. 3は、不存在であるか、又は前記フェニル環上に存在する1個、2個、若しくは3個の同一若しくは異なる置換基を表し、各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、アミノ、C1-6アルキルで一置換若しくは二置換されたアミノ、カルボキシル、R’(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、R’はC1-6アルキルである、
    請求項1に記載の化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物。
  3. 3は、不存在であるか、又は前記フェニル環上に存在する1個若しくは2個の同一若しくは異なる置換基を表し、各R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、アミノ、C1-4アルキルで一置換若しくは二置換されたアミノ、カルボキシル、R’(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれ、R’はC1-4アルキルである、
    請求項2に記載の化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物。
  4. 3は、不存在であるか、又は前記フェニル環上に存在する1個若しくは2個の同一若しくは異なる置換基を表し、各R3は、水素、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、カルボキシル、CH3(C=O)NH−、C25(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれる、
    請求項2に記載の化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物。
  5. 3は、不存在であるか、又は前記フェニル環上に存在する1個若しくは2個の同一若しくは異なる置換基を表し、
    各R3は、水素、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシル、メトキシ、アミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、カルボキシル、CH3(C=O)NH−、及びフェニルからなる群より独立して選ばれる、
    請求項2に記載の化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物。
  6. 以下からなる群:
    ナフタレン−1−スルホン酸[5−(2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミノ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物3)
    ナフタレン−1−スルホン酸[5−(2−クロロ−4−フルオロ−ベンジリデン)−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル]アミド(化合物10)
    ナフタレン−1−スルホン酸(4−オキソ−5−フェニルアミノ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル)アミド(化合物13)、及び
    ナフタレン−1−スルホン酸{5−[(4−ブロモ−フェニル)−フェニル−メチル]−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル}アミド(化合物14)
    より選ばれる、化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物のうちの少なくとも1つと、薬剤的に許容可能な1つ以上の担体又は賦形剤とを含む、医薬組成物。
  8. ウイルス感染に関連する疾病又は障害の治療用及び/又は予防用の、請求項7に記載の医薬組成物。
  9. 前記ウイルス感染には、ライノウイルス、エンテロウイルス、カルジオウイルス、ヘパシウイルス、出血熱ウイルス、インフルエンザウイルス、SARSウイルス、エボラウイルス、ヒト免疫不全ウイルス等のウイルスにより引き起こされる感染が含まれる、請求項8に記載の医薬組成物。
  10. 前記エンテロウイルスが、EV71である、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. ウイルス感染に関連する前記疾病又は障害は、呼吸器疾患、消化器系疾患、出血熱疾患、髄膜炎/脳炎、免疫不全症、肝炎、手足口病、神経系疾患、神経原性肺水腫等からなる群より選ばれる、請求項8〜10のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  12. 前記呼吸器疾患が、風邪、咽頭炎、扁桃炎、またはクループである、請求項11に記載の医薬組成物。
  13. 前記神経系疾患が、無菌性髄膜炎、脳炎、またはポリオ様麻痺である、請求項11に記載の医薬組成物。
  14. ウイルス感染に関連する疾病又は障害を治療及び/又は予防するための薬物の製造における、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物、そのラセミ体若しくは光学異性体、又はその薬剤的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは水和物又は請求項7〜13のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
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