JP6915234B2 - 歯間清掃具 - Google Patents

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本発明は、歯間清掃具に関する。
歯間清掃具は、例えば、歯間に挟まった食べ物滓や、主に歯の根元に付着し易い歯石の原因となる歯垢等を取り除き、虫歯や歯周病の予防を図るために広く用いられている。歯間清掃具としては、例えば、合成樹脂からなる基材部と、エラストマからなる軟質部とを備え、基材部が、持ち手となるハンドル基材部、及びハンドル基材部の先端部に連設された細長い軸状の芯基材部を有し、軟質部が、芯基材部の先端側を被覆する清掃用軟質部を有し、芯基材部の先端側及び清掃用軟質部を清掃部とする樹脂製歯間清掃具が実用化されている(例えば、特許文献1〜3参照)。このような歯間清掃具は、清掃部を歯間に挿入することにより歯垢や食べ物滓を除去し、また、清掃部で歯の根元をマッサージすることにより歯茎の炎症を緩和するように構成されている。
特許第4236571号公報 特許第3002668号公報 特表2001−506514号公報
芯基材部の先端側が清掃用軟質部で被覆され、芯基材部の基端側(ハンドル基材部側)が全く被覆されずに全て露出している従来の樹脂製歯間清掃具は、例えば注意せずに取り扱うと、芯基材部、特にエラストマで被覆されていない基端側において破断が起こり易い。このため、歯間清掃具の使用寿命が短くなるという問題がある。また、芯基材部基端側で破断が起こった場合には、芯基材部先端側やそれを被覆する清掃用軟質部等からなる破断片が歯間部に挟まるか又は歯間部以外の口腔内に残存したり、更には、その破断片を誤飲したりする危険性があるといった問題がある。
本発明者らは、上記樹脂製歯間清掃具において、芯基材部基端側で破断が起こり易い原因について研究を重ねた結果、歯間清掃具の構造と材料にその一因があることが判明した。すなわち、該歯間清掃具は、芯基材部先端側及び該先端側を全周にわたって被覆する清掃用軟質部からなる清掃部と、清掃部を支持する芯基材部基端側と、芯基材部基端側を支持するハンドル基材部と、を備えている。そして、このような歯間清掃具において、剛性の高い合成樹脂からなる芯基材部先端側と、剛性は低いものの比較的撓み性に富み、変形容易なエラストマからなる清掃用軟質部という、相反する特性を有する材料で構成された2つの部材からなる清掃部と、清掃部と類似した径を少なくとも一部に有しかつエラストマで被覆されていない芯基材部基端側という、材質的に異なる2つの部材を連接した状態で有すること等に起因して次のような問題が生じることが判明した。
すなわち、大臼歯や下顎側の前歯裏側の歯間部を清掃する場合、歯間清掃具の清掃部を比較的到達させ難く、かつ清掃部の先端部分から中間部分を60°〜90°と大きく湾曲させた状態で清掃部を歯間部に挿入しつつ出し入れする必要がある。例えば、歯の歯間部を清掃する場合、歯間清掃具の清掃部を歯間へ出し入れする際に比較的大きい力で歯間清掃具を押し出す必要があり、清掃部には大きな曲げ荷重や摩擦力が作用する。このことにより、臼歯などの歯間部の清掃に従来の歯間清掃具を用いた場合、清掃用軟質部で被覆された芯基材部が構造変化を生じる。この際、主に上記材質の相違が原因で、被覆した芯基材部と被覆されていない芯基材部が一体的に構造変化するのではなく、別々に異なる構造変化を起こし易くなる。その結果、清掃用軟質部で被覆された芯基材部先端側と被覆されていない芯基材部基端側との境界及びその近傍領域に、方向及び大きさの異なる様々な応力の集中が起こり、歯間清掃具の芯基材部が、前記境界及びその近傍領域においていろいろな方向に大きく屈曲又は変形する。このことが、芯基材部の折れ(破断)の原因の一つになっているものと考えられる。
さらに、芯基材部をも含めた基材部全体を構成する合成樹脂は前述のように比較的高い剛性を有するものの、臼歯などの歯間部への到達性や使い勝手等を考慮した結果、芯基材部、特にその先端側が必然的に極細の長い軸状に構成されているため、上記応力の集中に起因する屈曲や変形に対する芯基材部の耐久性が不十分になっていることも、芯基材部の折れ(破断)の原因の一つであると考えられる。また、持ち手として機能するハンドル基材部には一番大きな力が加えられるため、芯基材部全体の構造変化とも相まって、極細に形成された芯基材部の基端側と、芯基材部よりも大径で機械強度の高いハンドル基材部との連接部分でも破断が起こり易くなることが本発明者らの研究により判明した。
本発明の目的は、樹脂製歯間清掃具において、歯間清掃時の芯基材部の折れ(破断)を顕著に防止でき、また、破断が生じた場合でも、破断片の歯間への挟まり、歯間以外の口腔内への残存、誤飲等を防止することができる歯間清掃具を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、歯間清掃時における、清掃用軟質部で被覆された芯基材部先端側と被覆されていない芯基材部基端側との境界及びその近傍領域への応力の集中を緩和し、芯基材部の先端側と基端側との境界領域や芯基材部の基端側の破断だけではなく、さらに芯基材部の基端側とハンドル基材部との境界領域における破断をも防止し、芯基材部全体の破断を防止できる構成を有する歯間清掃具を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記(1)〜(7)の歯間清掃具を提供する。
(1)持ち手になるハンドル基材部と、ハンドル基材部の先端部に連設した細長い軸状の芯基材部とを有し、合成樹脂からなる基材部と、基材部の少なくとも一部を被覆するエラストマからなる軟質部とを備える、歯間清掃具であって、軟質部は、芯基材部の先端側を被覆する第1の軟質被覆部と、芯基材部の基端側を全周にわたって被覆する第2の軟質被覆部と、を少なくとも有することを特徴とする歯間清掃具。
上記(1)の歯間清掃具によれば、芯基材部の先端側に第1の軟質被覆部を設け、かつ芯基材部の基端側の全周にわたって第2の軟質被覆部を設けることにより、歯間清掃時に第1の軟質被覆部が設けられた芯基材部先端側と第2の軟質被覆部が設けられた芯基材部基端側との境界及びその近傍領域への応力の集中が第2の軟質被覆部により分散されることにより緩和され、芯基材部における局所的な屈曲や変形が起こり難くなることから、芯基材部の破断を顕著に抑制することができ、歯間清掃具の使用寿命を延ばすことができる。
また、芯基材部基端側で破断が起こった場合でも、従来の樹脂製歯間清掃具とは異なり、第2の軟質被覆部が存在し、第2の軟質被覆部は芯基材部を構成する合成樹脂よりも柔軟なエラストマからなることから、芯基材部が破断したとしても同時に完全には破断しない。このため、芯基材部の破断により生じた破断片は第2の軟質被覆部により歯間清掃具のハンドル部に保持され、破断片の歯間への挟まり、歯間以外の口腔内への残存、破断片の誤飲等を防止することができる。
(2)第2の軟質被覆部は、第1の軟質被覆部に連設された、上記(1)の歯間清掃具。
上記(2)の歯間清掃具によれば、第1、第2軟質被覆部を連設するように設けることにより、清掃部と芯基材部基端側との境界での応力集中が緩和され、芯基材部の破断が一層防止されると共に、芯基材部が破断した場合でも、破断片の歯間への挟まり、歯間以外の口腔内への残存、破断片の誤飲等を顕著に防止することができる。
(3)第1の軟質被覆部は、芯基材部の先端側を被覆する被覆部と、被覆部の長手方向に間隔をあけて外方へ突出状に、被覆部に一体的に設けられた複数の突起部と、を有する、上記(1)又は(2)の歯間清掃具。
上記(3)の歯間清掃具は、第1の軟質被覆部に複数の突起部が設けられた形態である。複数の突起部は、芯基材部の破断、破断片の歯間への挟まり。歯間以外の口腔内への残存、破断片の誤飲等を防止する機能を損なうことなく、歯間清掃具の歯間清掃性を向上させることができる。
(4)第2の軟質被覆部が、ハンドル基材部の少なくとも一部を被覆するように設けられた、上記(1)〜(3)のいずれかの歯間清掃具。
上記(4)の歯間清掃具によれば、第2の軟質被覆部がハンドル基材部の少なくとも一部(例えばハンドル部の先端部、途中部又は基端部)まで設けられているので、芯基材部先端側とハンドル基材部との境界領域での芯基材部の破断が一層防止されると共に、第2の軟質被覆部の芯基材部基端側やハンドル基材部に対する密着性が向上し、繰返し使用しても第2の軟質被覆部の基材部からの剥離が防止され、第2の軟質被覆部の効果を歯間清掃具としての使用寿命の全般にわたって発揮することができる。
(5)第1の軟質被覆部と、第2の軟質被覆部とが、同種のエラストマからなる、上記(1)〜(4)のいずれかの歯間清掃具。
上記(5)の歯間清掃具によれば、第1、第2の軟質被覆部を同時に成形できるので、成形不良等による第1、第2の軟質被覆部の歪みや変形等を少なくすることができるので、第1、第2の軟質被覆部がそれらの機能を十分に発揮し得る。また、上記(5)の歯間清掃具は、不良品率を非常に少なくしての量産が可能である。
(6)第1の軟質被覆部と、第2の軟質被覆部とが、異種のエラストマからなる、上記(1)〜(4)のいずれかの歯間清掃具。
上記(6)の歯間清掃具によれば、例えば、芯基材部の材質、先端側及び基端側の径、長さ等の設計に応じて、第1、第2の軟質被覆部を弾性率や柔軟性、さらには機械強度の異なる別種のエラストマで構成することにより、芯基材部の破断、破断片の歯間への挟まり、歯間以外の口腔内への残存、破断片の誤飲等の防止をより高水準で達成できる。
(7)第1の軟質被覆部がエラストマからなり、第2の軟質被覆部が熱可塑性エラストマからなる、上記(6)の歯間清掃具。
上記(7)の歯間清掃具によれば、エラストマの中でも機械特性は低いが弾性に富む熱可塑性エラストマを第2の軟質被覆部に用いることにより、第2の軟質被覆部を設ける上記効果をより一層顕著に発揮させることができる。熱可塑性エラストマからなる第2の軟質被覆層を設けても、第1の軟質被覆部と第2の軟質被覆部との境界付近における芯基材部に対して、比較的大きな応力が負荷される点には変わりがない。しかし、第2の軟質被覆部が応力を吸収して該部全体に応力を分散させるため、前記境界付近における応力の集中が緩和され、歯間清掃時における芯基材部の破断が抑制されるものと推測される。また、芯基材部の破断が起こった場合でも、熱可塑性エラストマは粘弾性が比較的高く同時に破断することは少ないことから、破断片のハンドル部への保持性を高めることができる。
本発明の歯間清掃具によれば、歯間清掃中における芯基材部の破断が顕著に抑制され、芯基材部の破断が起こった場合でも、破断片の歯間への挟まり、歯間以外の口腔内への残存、誤飲等を防止することができる。
第1実施形態の歯間清掃具の構成を示す模式図である。(a)は上面図、(b)は側面図である。 清掃部の要部の構成を拡大して示す側面図である。 図2に示すX−X切断面線における清掃部の断面図である。 図2に示すY−Y切断面線におけるハンドル部の断面図である。 第2実施形態の歯間清掃具の構成を模式的に示す上面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態の歯間清掃具1の構成を示す模式図であり、(a)は上面図、(b)は側面図である。図2は、清掃部2の要部の構成を拡大して示す側面図である。図3は、図2に示すX−X切断面線における清掃部2の断面図である。図3はより具体的には芯基材部12における第1の軟質被覆部21で被覆された先端側軸部12bの断面図である。図4は、図2に示すY−Y切断面線におけるハンドル部3の断面図である。図4はより具体的には芯基材部12における第2の軟質被覆部14で被覆された基端側軸部12aの断面図である。
本実施形態の歯間清掃具1は、図1〜図2に示すように、その機能で区別すると、歯間清掃用の清掃部2と、持ち手としてのハンドル部3とを備え、その構成素材で区別すると、合成樹脂又は合成樹脂に充填材を添加配合した樹脂組成物からなる基材部10と、エラストマからなる軟質部20とを備える。
歯間清掃具1は、例えば、複数個の歯間清掃具1を連結部13により切り離し可能に並列状に連結してなる歯間清掃具連結体1Aの形態に製作される。利用者は、歯間清掃具連結体1Aの一端から順番に歯間清掃具1を連結部13において切り離して順次使用する。なお、図1は、歯間清掃具連結体1Aの要部の構成を示すのみであり、歯間清掃具連結体1Aにおいて並列状に連結する歯間清掃具1の個数は特に限定されず、任意の個数とすることができる。
以下、歯間清掃具1を、基材部10及び軟質部20という構成素材の区分に基づいて説明する。
基材部10は、合成樹脂又は合成樹脂に充填材を添加配合した樹脂組成物からなり、好ましくは前記樹脂組成物からなり、図1〜図4に示すように、持ち手となるハンドル部3を構成する扁平な細長い板状のハンドル基材部11と、ハンドル基材部11の先端部に連設された細長い軸状の芯基材部12と、幅方向に隣り合うハンドル基材部11を切り離し可能に連結する連結部13と、を備える。
ハンドル基材部11は、本実施形態では扁平な細長い板状に形成したが、指で保持して歯間を清掃し易い形状であれば、扁平な細長い板状以外の任意の形状、例えば横断面形状を円形やオーバル形状(楕円形、長円形、卵形、小判型、俵型(短辺部が曲線状の長方形、丸角長方形)など)や涙滴形状や多角形などに構成した、棒状、板状、連続的又は段階的に同じ方向に曲がっている(又は湾曲している)形状に形成することもできる。また、ハンドル基材部11の先端部は芯基材部12側へ行くにしたがって幅狭に構成されて、芯基材部12に滑らかに連設されている。
ハンドル基材部11の寸法は、指で保持して歯間を清掃し易い寸法であれば任意の寸法に設定でき、図1〜図2に示す形状のハンドル基材部11では、例えば長さL1は10mm〜25mm、幅W1は4mm〜10mm、把持部分の厚さt1は1.0mm〜2.0mmに設定できる。このように、ハンドル基材部11を薄肉に構成しているので、基材部10を成形するときに、ハンドル基材部11の収縮による寸法バラツキを少なくできるとともに、ヒケを防止して、軟質部20を成形するための金型への基材部10の装填不良を防止できる。
芯基材部12は、略直線状の細長い軸状または段階的又は連続的に同じ方向に湾曲する形状に形成され、ハンドル基材部11の先端側に連設された基端側軸部12aと、基端側軸部12aに連設された先端側軸部(芯本体)12bと、を有する。基端側軸部12aは、その全周に亘って第2の軟質被覆部14で被覆され、先端側軸部12bは第1の軟質被覆部21により被覆されている。
本実施形態の芯基材部12は先端側へ行くにしたがって縮径する緩やかなテーパ形状に形成されているが、これに限定されず、基端側軸部12aをその全長にわたってほぼ同径の軸状に形成し、かつ先端側軸部12bのみを先端側へ行くにしたがって縮径する緩やかなテーパ形状に形成してもよい。ただし、縮径する緩やかなテーパ形状は必須ではなく、縮径する形状でかつテーパ形状でないものも採用でき、基端側軸部12a、及び先端側軸部12bをその全長にわたってほぼ同径に構成するものも採用できる。芯基材部12の断面形状は、基端側軸部12a及び先端側軸部12bともに、歯間挿入性、応力集中の緩和等の観点から、好ましくは円形状であるが、オーバル形状、涙滴形状、多角形状等であっても構わない。
芯基材部12における、第2の軟質被覆部14により全周に亘って被覆された基端側軸部12aの長さL2(芯基材部が湾曲している場合は、軸部の中心の曲線の長さ)は、歯間清掃具1の操作性等を考慮して、例えば10mm〜50mm、好ましくは10mm〜25mmに設定される。ここで、基端側軸部12aは、ハンドル基材部11の幅狭に構成される先端部側面の湾曲部の終点から第1の軟質被覆部21の基端部までをいう。先端側軸部12b(又はそれを被覆する第1の軟質被覆部21)の長さL3は、歯間清掃具1の歯間清掃性等を考慮して、例えば12mm〜22mmに設定される。先端側軸部12bの先端側部分の直径は例えば0.4mm〜0.6mmに設定され、先端側軸部12bの基端側部分の直径は例えば0.8mm〜7.0mm、0.8mm〜5.0mm、最も好ましくは0.8mm〜2.0mmに設定される。
また、先端側軸部12bの、第1の軟質被覆部21により被覆された先端部分の曲面終端部における直径Dは例えば0.5〜1.2mmに設定され、先端側軸部12bの最先端部から少なくとも5mm以上の領域を確実に歯間に挿入できるように構成されている。
また、第1の軟質被覆部21により被覆された芯基材部12の中心線に対するテーパ形状のなす角度θは、清掃部2の歯間への挿入性等を考慮して、例えば0.2°〜1.5°に設定される。本実施形態では、角度θが芯基材部12の全長にわたってほぼ同じになるように設定しているが、これに限定されず、芯基材部12の先端側へ行くにしたがって連続的又は段階的に小さくなるように設定することもできる。また、芯基材部が略直線状である場合には、第2の軟質被覆部21により被覆された芯基材部12の中心線に対するテーパ形状のなす角度も前記と同じ設定が好ましい。
図1〜図2に示すように、連結部13は、隣り合うハンドル基材部11間においてハンドル基材部11に一体的に形成され、ハンドル基材部11の基端部側と先端部側とに長手方向に間隔をあけて1対設けられている。連結部13の長手方向及び幅方向の長さは、ハンドル基材部11の寸法や基材部10の材質に応じて適宜選択される。本実施形態では、連結部13の形状を平面視ほぼ台形状にしているが、これに限定されず、方形その他の任意の形状に形成することができる。
また、本実施形態では、一対の連結部13を設けているが、これに限定されず、1個又は3個以上の連結部13を設けることができるが、隣り合う歯間清掃具1の連結強度を所定の範囲に保つ観点から、2個以上の複数個とすることが好ましい。また、連結部13を複数個設ける場合は、本実施形態のようにハンドル基材部11の長手方向に間隔を空けて設けることが好ましい。
基材部10を構成する材料としては、例えば、合成樹脂、合成樹脂に粒状充填材、繊維状充填材及び板状充填材よりなる群から選ばれる少なくとも1種の充填材を添加配合した樹脂組成物等が挙げられる。前記充填材の中でも、基材部10、特に芯基材部12の機械特性(剛性等)、芯基材部12ひいては清掃部2の折れ難さ、耐久性等の観点から、板状充填材及び繊維状充填材が好ましく、板状充填材がより好ましい。
合成樹脂としては、歯間清掃具の分野で常用される合成樹脂を特に限定なく使用でき、例えば、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、飽和ポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、プロピオン酸セルロース、熱可塑性ポリウレタン、ポリアミド、ポリカーボネート、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂の中でも、清掃部の折れを防止する観点から、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド等の融点が150℃以上である熱可塑性樹脂が好ましく、清掃部の折れ防止や成形加工性の観点から、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート等の融点が150℃以上でありかつ少なくとも一部が結晶性である熱可塑性樹脂がより好ましく、ポリプロピレンがさらに好ましい。ポリプロピレンは、成形温度が低く、サイクルタイムを短縮して生産性を向上できるとともに、成形設備に対する熱負荷が少ないことから特に好ましい。樹脂組成物中の熱可塑性樹脂として融点150℃以上の熱可塑性樹脂を用いると、基材部の成形時間、特に冷却時間を短縮して生産効率を高めることができ、その結果、歯間清掃具の生産性を向上でき、ひいては歯間清掃具の生産コストを低減できる。熱可塑性樹脂は1種を単独で又は必要に応じて2種以上を組み合わせて使用できる。
充填材のうち、繊維状充填材は、繊維状又は柱状の形状、及びミリメートルオーダー乃至ミクロンオーダーの寸法を有する無機化合物である。繊維状充填材のアスペクト比は好ましくは2以上、より好ましくは5以上、さらに好ましくは10以上である。繊維状充填材としては特に限定されないが、人体に対する安全性や入手容易性の観点から、ガラス繊維、ワラストナイト、チタン酸カリウム繊維等を好ましく使用でき、さらに価格等を加味すると、ガラス繊維及びワラストナイトがより好ましく、ガラス繊維がさらに好ましい。繊維状充填材は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。繊維状充填材は、基材部、特に芯基材部の機械特性(特に芯基材部の軸方向の剛性)を高める観点からは、板状充填材よりも好ましい。
また、板状充填材は、板状の形状、及びミクロンオーダーの寸法を有する無機化合物である。本明細書において、板状の形状は、鱗片状や薄片状の形状をも包含する。板状充填材としては特に限定されないが、人体に対する安全性や入手容易性の観点から、ガラスフレーク、マイカ、クレイ等を好ましく使用でき、マイカ、クレイ等がより好ましく、クレイが更に好ましく、タルクが特に好ましい。板状充填材は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。板状充填材は、芯基材部の撓み性を高める観点からは、繊維状充填材よりも好ましい。
また、本発明では、繊維状充填材と板状充填材とを併用することもできる。この併用において、繊維状充填材及び板状充填材の使用割合を適宜選択することによって、芯基材部の撓み性を芯基材部の折れが起こり難い程度に維持しながら、芯基材部の機械特性を向上させ得るので、芯基材部凹部の形成による該凹部周辺での芯基材部の機械特性の低下を補填することができる。該併用の具体例としては、例えば、ガラス繊維とタルクとの併用等が挙げられる。ガラス繊維とタルクとの併用において、例えば、タルクをガラス繊維よりも多く使用することによって、芯基材部の撓み性の保持及び機械特性の向上を両立させることができる。
なお、粒状充填材としても、合成樹脂の添加剤として用いられる公知の粒状充填材を特に限定なく使用できる。上記各充填材としては各種市販品を使用することもできる。
基材部10の材料として合成樹脂に充填材を添加配合した樹脂組成物を用いる場合、充填材の添加量は特に限定されないが、基材部10の剛性向上、芯基材部12の折れ難さ弾力性)、復元性、清掃部2の歯間への挿入性等をバランス良く保持することを考慮すれば、樹脂組成物全量の5〜50重量%が好ましく、10〜45重量%がより好ましい。なお、合成樹脂としてポリプロピレンを用いた場合には、充填材の添加量は、樹脂組成物全量の15〜40重量%がさらに好ましく、20〜35重量%が特に好ましく、25〜35重量%が最も好ましい。また、合成樹脂としてポリブチレンテレフタレートを用いた場合には、充填材の添加量は、樹脂組成物全量の12〜40重量%がさらに好ましく、15〜35重量%が特に好ましい。なお、充填材の形状に応じて、前記範囲内から適宜選択するのがよい。
基材部10を構成する合成樹脂又は樹脂組成物と、後述する軟質部20を構成するエラストマとが相溶性を有することが好ましい。この場合には、軟質部20が基材部10から剥離することを効果的に防止できるので、歯間清掃具1の耐久性をさらに向上させることができる。
第2の軟質被覆部14は、芯基材部12の基端側軸部12aを全周にわたって被覆し、ハンドル基材部11の先端側まで延びるように形成されている(但し軟質部20の成型時に芯基材部12を固定する保持ピンにより形成される、軟質部20の凹部が存在していてもよい)。第2の軟質被覆部14を設けることにより、歯間清掃時における芯基材部12、特に基端側軸部12aの破断が顕著に抑制される理由は、現状では十分明らかではないが、芯基材部12における第1の軟質被覆部21で被覆された先端側軸部12bと、第2の軟質被覆部14で被覆された基端側軸部12aとの境界及びその近傍領域に集中する応力が第2の軟質被覆部14中に分散し、緩和されることによるためであると推測される。
第2の軟質被覆部14の厚みは、第1の軟質被覆部21の厚みに応じて適宜選択されるが、基端側軸部12aと先端側軸部12bとの境界及びその近傍領域への応力の集中を緩和する観点から、前記の境界及びその近傍領域において第1の軟質被覆部21の被覆部21aの表面と第2の軟質被覆部14の表面は、段差がほぼ無いような面一な状態に設けられることが好ましく、第1、第2の軟質被覆部21、14が両者一体的に形成されていることがより好ましい。
第2の軟質被覆部14を構成する材料は、基端側軸部12aと先端側軸部12bとの境界及びその近傍領域に集中する応力を第2の軟質被覆部14によって分散及び緩和する観点から、第1の軟質被覆部21を構成するエラストマと同じエラストマを好ましく使用でき、熱可塑性エラストマや熱硬化性エラストマを用いることができる。その中でも熱可塑性エラストマがより好ましい。
熱可塑性エラストマは、常温ではゴム弾性体として挙動し、温度上昇によって塑性変形する高分子材料である。熱可塑性エラストマは、加硫工程を必要とせず、射出成形が容易な点でも、歯間清掃具1の材料として優れている。熱可塑性エラストマとしては特に限定されないが、例えば、ポリエステル系熱可塑性エラストマ、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマ、ウレタン系熱可塑性エラストマ、ポリスチレン系熱可塑性エラストマ、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマ、ポリアミド系熱可塑性エラストマ、フッ素樹脂系熱可塑性エラストマ等が挙げられる。熱可塑性エラストマは1種を単独で又は必要に応じて2種以上を組み合わせて使用できる
第1、第2の軟質被覆部21、14を同じエラストマ(好ましくは熱可塑性エラストマ)で構成してもよいし、また、異なるエラストマで構成してもよいが、第1、第2の軟質被覆部21、14の成形性を考慮すると、同じエラストマ(好ましくは熱可塑性エラストマ)で構成することが好ましい。なお、同種のエラストマで構成する場合には、成形性が向上し、成形不良による歪みや変形等が顕著に減少し、それぞれの機能を十分に発揮し得る第1、第2の軟質被覆部21、14が得られ、前述のように両者を熱可塑性エラストマで構成することが好ましい。また、異種のエラストマを用いる場合には、歯間清掃具1の設計に応じて、種々の組み合わせが可能になり、特に第1の軟質被覆部14を熱可塑性エラストマ以外のエラストマで構成し、かつ第2の軟質被覆部21を熱可塑性エラストマで構成することが好ましい。
本実施形態では、第2の軟質被覆部14を、ハンドル基材部11の先端側まで設けているが、これに限定されず、ハンドル基材部11の途中部まで設けてもよく、さらに基端部まで、すなわちハンドル基材部11のほぼ全体を覆うように設けることもできる。このように、第2の軟質被覆部14がハンドル基材部14の少なくとも一部を被覆するように構成することにより、第2の軟質被覆部14の基材部10からの剥離が抑制され、歯間清掃具1の使用寿命の全般にわたって、第2の軟質被覆部14を設けた効果が発揮されるだけでなく、歯間清掃具使用時におけるグリップ性を飛躍的に向上させ、ハンドル部が湿潤状態であっても極めて小さな歯間部(歯間鼓空隙)に対して小さな歯間清掃具の清掃部先端部を正確に挿入することができる。これにより、挿入できていない状態で挿入することによる芯基材部の折れや、清掃部先端部で歯茎を刺す危険性を回避することができる。
軟質部20は、図1〜図4に示すように、エラストマを用いて基材部10の芯基材部12に一体成形したもので、芯基材部12の先端側軸部12bに外装した第1の軟質被覆部21を備える。ただし、軟質部20として、先端側軸部12bの基端部(すなわち先端側軸部12bと基端側軸部12aとの境界近傍の先端側軸部12b)に、基端側軸部12a及びそれを全周にわたって被覆した第2の軟質被覆部14が歯間に進入するのを規制する環状の進入規制部を設けたり、ハンドル基材部11に滑り止め部を設けたりすることも可能である。進入規制部や滑り止め部は、第1の軟質被覆部21とは独立に形成することも可能であるが、金型構造が複雑になるので、第1の軟質被覆部21の基端部に連なるように形成することが好ましい。
第1の軟質被覆部21は、芯基材部12の先端側軸部12bに被覆される被覆部21aと、被覆部21aに長さ方向及び/又は幅方向に間隔をあけて外方へ突出状に形成した複数の突起部21bとを有している。なお、本実施形態では第1の軟質被覆部21は複数の突起部21bを有しているが、これに限定されず、複数の突起部21bを有していない形態でも良い。
被覆部21aの厚みは、厚過ぎると被覆部21aに覆われている先端側軸部12bの直径を小さくする必要が生じるため、歯間への挿入時における清掃部2の剛性が大きく低下するだけでなく、第1、第2の軟質被覆部21、14の成形時にカルマン渦が発生し易くなったり、カルマン渦の影響を大きく受けたりする恐れがあるため好ましくない。また、被覆部21aの厚みが薄過ぎると、被覆部21aを先端側軸部12aの基端側まで形成し難くなるので好ましくない。このため、被覆部21aの厚みは、0.1mm〜0.2mmに設定することが好ましい。
突起部21bは、被覆部21aの表面から外方に向けて突出するように設けられる。複数の突起部21bは、被覆部21aの表面において任意のパターンに配列することが可能であるが、例えば、複数の突起部21bが所定のピッチで被覆部21aの長さ方向に並んだ列を、被覆部21aの周方向に複数設けた配列パターン、複数の突起部21bが所定のピッチで被覆部21aの周方向に並んだ列を、被覆部21aの長さ方向に複数設けた配列パターン、さらに複数の突起部21bが不規則に配置された配列パターン等が挙げられる。
突起部21bの基端部の断面積や長さ、個数や配設ピッチは、任意に設定可能であるが、成形性及び清掃性等を考慮して、突起部21bの基端部の断面積は、0.03mm〜1.5mm程度に設定することが好ましく、突起部21bの長さは0.5mm〜2.0mm程度に設定することが好ましく、突起部21bの個数は20個〜100個に設定することが好ましく、突起部21bの配設ピッチは0.5mm〜1.5mmに設定することが好ましい。また、本実施形態の突起部21bは、円錐状の形状を有しているが、これに限定されない。例えば、軸方向に扁平な平板状の先細形状のものを採用することもできる。更に、突起部21bの断面形状としては、円形以外に、楕円形や多角形など任意の断面形状のものも採用できる。
軟質部20、すなわち第1の軟質被覆部21を構成するエラストマとしては、スチレン系、オレフィン系、ポリアミド系等の熱可塑性エラストマ、シリコンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、天然ゴム、合成ゴムなどの熱硬化性エラストマなどを採用できる。特に、基材部10を構成する合成樹脂又は樹脂組成物との相溶性を有する材料が好ましく、例えば基材部10をポリプロピレンで構成する場合には、軟質部20をポリオレフィン系エラストマ又はスチレン系エラストマで構成することが好ましい。
好ましい他のエラストマとして、例えば、ショアA値が5〜70、好ましくは10〜50、より好ましくは20〜50、さらに好ましくは30〜40であるエラストマが挙げられる。このようなショアA値を有するエラストマの具体例として、例えば、オレフィン系エラストマに比して、低硬度グレードにおいても流動特性が高く、かつ合成樹脂との接着特性も良好な、スチレン系エラストマが挙げられる。
なお、前述のように、第1、第2の軟質被覆部21、14は同じエラストマで構成することが成形性の点から好ましい。
図5は、第2実施形態の歯間清掃具4の構成を模式的に示す上面図である。歯間清掃具4において、歯間清掃具1との共通部分は同じ参照符号を付して説明を省略する。歯間清掃具4は、第2の軟質被覆部14Aが、ハンドル基材部11の先端側まで形成されているのではなく、ハンドル基材部11の周縁部を除くほぼ全表面に形成されていることを特徴とする。このように構成することにより、歯間清掃具4の使用寿命中、第2軟質被覆部14Aの基材部10、特に芯基材部12(基端側軸部12a)からの剥離が顕著に防止されるので、第2の軟質被覆部14Aの機能を安定的に維持できる。
歯間清掃具1、4は、従来の樹脂製歯間清掃具と同様に、例えば、2つの金型を用いた2色成形法により製造される。すなわち、基材部10の立体形状に対応する成形空間を有する第1金型を用い、第1金型の成形空間に合成樹脂又は樹脂組成物の溶融物を注入又は射出し、冷却して基材部10を作製し、次に歯間清掃具1の立体形状に対応する成形空間を有する第2金型を用い、得られた基材部10を所定位置にセットした前記第2金型の成形空間にエラストマの溶融物を注入若しくは射出し又は液状熱硬化性エラストマを注入して加熱し、その後冷却して、基材部10に軟質部20及び第2の軟質被覆部14を一体成形することにより、歯間清掃具1を得ることができる。なお、歯間清掃具1のこのような製造方法は公知であり、例えば、国際公開2013/176297号公報等に記載されている。
次に、歯間清掃具の評価試験について説明する。
ポリプロピレンからなる基材部を製作し、基材部における芯基材部基端側軸部及び先端側軸部のそれぞれ全周にわたってポリスチレン系熱可塑性エラストマからなる第2、第1の軟質被覆部を設け、第1の軟質被覆部には清掃用突起を4方向に配列した突起部を形成し、全長48mm、ハンドル基材部の寸法15mm(最大幅長さ)×6.5mm、清掃部寸法15mm(長さ)×0.65mm(径)、第2の軟質被覆部の長さ寸法15.5mmである、図1に示す歯間清掃具を作製した。
実施例1〜5の歯間清掃具については、下記表1に示すように、芯基材部の基端側軸部の断面視形状又は断面積(mm)を変更し、また、第2の軟質被覆部14で被覆された箇所の総断面積(mm)を変更した。
また、表2に示すように、比較例1〜3の歯間清掃具を作製した。
比較例1として、断面視が略長方形状の芯基材部12を用い、その厚み方向の両面の幅方向略中央にスチレン系エラストマからなる幅1.5mm、厚み0.4mmの軟質部をその表面と芯基材部12の表面とがほぼ面一になるように埋め込む以外は、実施例と同寸及び同材料の歯間清掃具を作製した。
比較例2として、断面視が略正方形状の芯基材部12を用い、その厚み方向の一方の面における幅方向略中央にスチレン系エラストマからなる幅1.0mm、厚み0.5mmの軟質部を、その上部0.05mmが該面から突出するように埋め込む以外は、実施例と同寸及び同材料の歯間清掃具を作製した。
比較例3として、断面視が略長方形状の芯基材部12を用い、その厚み方向の一方の面における幅方向略中央にスチレン系エラストマからなる幅1.5mm、厚み0.25mmの軟質部を、その上部0.05mmが該面から突出するように埋め込む以外は、実施例と同寸及び同材料の歯間清掃具を作製した。
比較例1〜3の歯間清掃具において、軟質部を埋め込んだ箇所の総断面積及び芯基材物12(基端側軸部12a)の断面積は、表2に示すとおりである。
圧縮試験機(商品名:オートグラフ、(株)島津製作所製)を用いて、上記で得られた実施例1〜5、及び比較例1〜3の歯間清掃具を、挿入角度60°、挿入速度200mm/分で顎模型((株)ニッシン製)の第1、第2大臼歯の歯間に挿入した。この試験において、芯基材部12が破断した時の第2の軟質被覆部14の破断の有無を確認した。結果を表1及び表2に示す。なお、下記表1及び表2において、淡色部分が芯基材部の断面であり、濃色部分が軟質被覆部の断面である。
Figure 0006915234
Figure 0006915234
表1及び表2から、芯基材部12の基端側軸部12aの全周にわたって、第2の軟質被覆部14を設けることにより、基材側軸部12aの断面視形状や断面積に関係なく、芯基材部12の破断が起こった場合でも、破断により生成する破断片が第2の軟質被覆部14により保持され、歯間や口腔内に残存したり、誤飲の原因となったりするのが防止されることが明らかである。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲においてその構成を適宜変更し得ることは勿論である。
1、4 歯間清掃具
1A 歯間清掃具連結体
2 清掃部
3 ハンドル部
10 基材部
11 ハンドル基材部
12 芯基材部
12a 基端側軸部
12b 先端側軸部
13 連結部
14、14A 第2の軟質被覆部
20 清掃用軟質部
21 第1の軟質被覆部
21a 被覆部
21b 突起部

Claims (4)

  1. 持ち手になるハンドル基材部と、前記ハンドル基材部の先端部に一体成型で連設し た細長い軸状の芯基材部とを有し、かつ合成樹脂からなる一体成型品の基材部と、 前記基材部の少なくとも一部を被覆するエラストマからなる軟質部とを備える、歯 間清掃具であって、
    前記基材部は熱可塑性樹脂からなり、
    前記軟質部は、熱可塑性エラストマからなり、
    前記芯基材部の先端側を被覆する第1の軟質被覆部と、
    前記芯基材部の基端側を全周にわたって被覆する第2の軟質被覆部とを少なくとも有し、
    前記第2の軟質被覆部が、前記ハンドル基材部の少なくとも一部を被覆するように設けられ,
    前記第2の軟質被覆部は、前記第1の軟質被覆部に連設され、
    前記第1の軟質被覆部と前記第2の軟質被覆部とが、同一のエラストマによる一体成型品であることを特徴とする歯間清掃具。
  2. 前記第1の軟質被覆部は、前記芯基材部の先端側を被覆する被覆部と、前記被覆部の長手方向に間隔をあけて外方へ突出状に、前記被覆部に一体的に設けられた複数の突起部と、を有する、請求項記載の歯間清掃具。
  3. 前記第1の軟質被覆部と、前記第2の軟質被覆部とが、同種のエラストマからなる、請求項1又は2記載の歯間清掃具。
  4. 前記第1の軟質被覆部と、前記第2の軟質被覆部とが、異種のエラストマからなる、請求項1〜のいずれか1項に記載の歯間清掃具。
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