JP6912291B2 - スプレー式製品 - Google Patents

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Description

本発明は、スプレー式製品に関する。より詳細には、本発明は、噴射剤の圧力による連続噴射とピストン部材により加圧することによるポンプ噴射とを自由に選択することのできるスプレー式製品に関する。
従来、ポンプ噴射とスプレー噴射とを行うためのスプレー式製品が知られている。特許文献1には、原液と加圧剤とが充填される容器本体に、ステム、ピストン、およびこれらを収容するハウジングを有する弁機構が取り付けられ、ステムを操作する第1操作により加圧剤の圧力で原液を吐出し、ピストンを操作する第2操作により前記ピストンの加圧力で原液を吐出する吐出装置が開示されている。また、特許文献2には、特許文献1の吐出装置に、ハウジングの気相連通部にシール材(逆止弁)を設けた例が開示されている。
特開2014−91527号公報 国際公開第2015/080252号
特許文献1に記載の吐出装置は、ピストンを操作する第2操作を行うと、空気導入孔から加圧剤が外部に放出される。そのため、この吐出装置は、一度第2操作が行われると、その後は第1操作による吐出(エアゾール噴射)ができなくなる。また、このような事情から、この吐出装置は、意図せず第2操作が行われる誤作動を防止するために、第1操作から第2操作へと切り替えるための切替機構が設けられている。
また、特許文献2に記載の吐出装置は、第2操作でも逆止弁により加圧剤が排出されることなく外部の空気を導入することができる。しかしながら、逆止弁を適切に設けることが非常に難しく、この吐出装置は、原液の種類によっては、逆止弁が膨張して容器本体を封止できず、加圧剤が外部に放出されることがある。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、簡便な構造でありながら、噴射剤の圧力による連続噴射とピストン部材により加圧することによるポンプ噴射とを自由に選択することのできるスプレー式製品を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明には、以下の構成が主に含まれる。
(1)原液と噴射剤とを含む内容物が充填された容器本体と、前記容器本体を封止する加圧機構とを備え、前記内容物が充填された状態において、25℃における圧力は、0.1〜0.5MPa(ゲージ圧)であり、前記加圧機構は、噴射するための原液を貯留するハウジングと、前記ハウジング内の前記原液を加圧するステム機構とを備え、前記ハウジングは、空気を導入するための空気導入孔が形成されておらず、前記ステム機構は、ステムとピストン部材とを備え、前記ステムが所定距離摺動される第1作動が行われると、外部と前記容器本体内とが連通し、前記ステムがさらに所定距離摺動される第2作動が行われると、前記ピストン部材により前記ハウジング内の原液を加圧するスプレー式製品。
このような構成によれば、スプレー式製品は、第1作動においてステムが摺動すると、噴射剤の圧力により原液を連続的に噴射することができる。また、スプレー式製品は、第1作動よりもさらにステムを摺動させた第2作動において、ハウジング内の原液をピストン部材により加圧し、ポンプ噴射することができる。また、スプレー式製品は、ハウジングに空気導入孔が形成されていない。そのため、スプレー式製品は、ポンプ噴射した後、容器本体内の原液をハウジングに導入する際に、外部と連通しない。その結果、噴射剤は、ポンプ噴射が行われた場合に、外部に排出されない。したがって、スプレー式製品は、ステムの作動量を調整するという簡便な操作により、連続噴射とポンプ噴射とを自由に選択することができる。また、スプレー式製品1は、連続噴射とポンプ噴射とを切り替える際に、別の部材を要しない。そのため、スプレー式製品1は、構成が簡便である。なお、原液が噴射され続けることにより、容器本体内の圧力は低下する。しかしながら、容器本体は加圧機構によって封止されており、かつ、圧力が0.1〜0.5MPaに調整されている。そのため、スプレー式製品は、使用し続けることにより噴射剤の圧力による連続噴射ができなくなった場合であっても、ポンプ噴射により最後まで内容物を噴射することができる。また、スプレー式製品は、容器本体内の圧力が0.1〜0.5MPaに調整されているため、容器本体の肉厚を薄くすることができる。
(2)前記容器本体は、合成樹脂製であり、肉厚が0.1〜0.5mmである胴部を備える、(1)記載のスプレー式製品。
スプレー式製品は、使用し続けることにより、容器本体内に原液が残っている状態で容器本体内の圧力が大気圧よりも低くなる場合がある。しかしながら、容器本体が合成樹脂製であり、かつ、胴部の肉厚が0.1〜0.5mmであることにより、スプレー式製品は、原液をハウジングに導入する際に、胴部が収縮変形して原液の取り込みを補助し、よりポンプ噴射しやすくなる。
(3)前記容器本体は、くびれた筒状体の胴部を備える、(1)または(2)記載のスプレー式製品。
スプレー式製品は、使用し続けることにより、容器本体内に原液が残っている状態で容器本体内の圧力が大気圧よりも低くなる場合がある。しかしながら、スプレー式製品の容器本体は、くびれた形状の胴部を備えることにより、胴部が規則的に収縮しやすい。その結果、スプレー式製品は、噴射状態が安定しやすい。
(4)前記原液は、充填率が75〜90容量%である、(1)〜(3)のいずれかに記載のスプレー式製品。
このような構成によれば、スプレー式製品は、原液の充填率が75〜90容量%と高く、かつ、容器内の圧力が0.1〜0.5MPaと低く調整されている場合であっても、噴射剤の圧力による連続噴射とポンプ噴射との併用により、内容物を最後まで噴射しやすい。
本発明によれば、簡便な構造でありながら、噴射剤の圧力による連続噴射とピストン部材により加圧することによるポンプ噴射とを自由に選択することのできるスプレー式製品を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態のスプレー式製品の模式的な断面図である。 図2は、本発明の一実施形態のスプレー式製品の加圧機構の断面図である。 図3は、本発明の一実施形態のスプレー式製品において、連続噴射を行う連続噴射状態に変位している加圧機構の模式的な断面図である。 図4は、ポンプ噴射を行うポンプ噴射状態に変位している加圧機構を備える本発明の一実施形態のスプレー式製品の模式的な断面図である。 図5は、本発明の一実施形態のスプレー式製品において、ポンプ噴射を行うポンプ噴射状態に変位している加圧機構の断面図である。 図6は、本発明の一実施形態のスプレー式製品において、ポンプ噴射後に原液がハウジング内に導入される状態を説明するためのスプレー式製品の模式的な断面図である。
[スプレー式製品]
本発明の一実施形態のスプレー式製品について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態のスプレー式製品1の模式的な断面図である。図2は、図1に示される本実施形態のスプレー式製品1の加圧機構の断面図である。図1および図2に示されるスプレー式製品1は、噴射動作が行われていない状態(非噴射状態)である。本実施形態のスプレー式製品1は、原液と噴射剤とを含む内容物が充填された容器本体2と、容器本体2に取り付けられた加圧機構3と、加圧機構3に取り付けられる噴射部材4とを主に備える。内容物が充填された状態において、25℃における内圧が0.1〜0.5MPa(ゲージ圧)である。加圧機構3は、噴射するための原液を貯留するハウジング5と、ハウジング5内の原液を加圧するステム機構8とを主に備える。ハウジング5は、空気を導入するための空気導入孔が形成されていない。ステム機構8は、ステム本体81とピストン部材82とを備える。スプレー式製品1は、ステム本体81が所定距離摺動される第1作動が行われると、外部と容器本体2内とを連通させる。また、スプレー式製品1は、ステム本体81がさらに所定距離摺動される第2作動が行われると、ピストン部材82によりハウジング5内の原液を加圧する。以下、本実施形態のスプレー式製品1の内容物および装置構成について、それぞれ説明する。
<内容物>
内容物は、容器本体2に充填され、原液と噴射剤とを含む。内容物は、容器本体2の25℃における内圧が、内容物が充填された状態において、0.1〜0.5MPa(ゲージ圧)となる内容物であればよい。原液は、噴射部材4が操作されることにより、容器本体2から加圧機構3に供給され、噴射剤の圧力や加圧機構3によって加圧されることにより噴射される。具体的には、原液は、チューブ52の下端から取り込まれ、ハウジング5の空間S1を通過または空間S1に一時的に貯留された後、外部ステム85の外部ステム内通路85a、噴射ノズル41のノズル内通路41bに供給され、噴射孔43aより噴射される。
・原液
原液は、容器本体2に充填される液体成分である。原液は、従来公知の成分を含む。一例を挙げると、原液は、水、アルコール、油分、界面活性剤、パウダー、その他有効成分(保湿剤、ビタミン類、紫外線吸収剤、清涼化剤、スタイリング剤、消臭成分、殺菌消毒剤、害虫忌避剤、殺虫成分、香料、色素等)等を含む。
原液の調製方法は特に限定されない。一例を挙げると、原液は、上記した各成分(有効成分、界面活性剤、油分、パウダー等)を水やアルコールなどの溶媒に溶解または乳化・分散させることにより調製することができる。
原液の充填量は特に限定されない。一例を挙げると、原液の充填率は、容器本体に加圧機構が取り付けられている状態での満注量を100容量%とした場合において、75〜90容量%であることが好ましい。この場合、噴射剤は、容器本体2の残りの10〜25容量%に充填される。そのため、スプレー式製品1は、原液の噴射に伴って容器本体2内の圧力が低下しやすい。しかしながら、本実施形態のスプレー式製品1は、容器本体2内の圧力が0.1〜0.5MPaに調整されている。そのため、スプレー式製品1は、使用により容器本体2内の圧力が低下する場合であっても、たとえば原液の50〜95質量%を連続噴射することができる。
・噴射剤
噴射剤は、原液を加圧して連続噴射するためや、後述する加圧機構3によって原液を加圧してポンプ噴射する際に原液をハウジング5に供給するために配合される。これにより、スプレー式製品1は、原液を連続噴射したり、ポンプ噴射することができる。
噴射剤は特に限定されない。一例を挙げると、噴射剤は、窒素ガス、炭酸ガス、亜酸化窒素ガス、圧縮空気などの圧縮ガスなどである。
本実施形態のスプレー式製品1は、原液と噴射剤が充填された状態において、容器本体2の25℃における内圧が、0.1〜0.5MPa(ゲージ圧)となるよう調整されている。内圧は、0.1MPa(ゲージ圧)以上であればよく、0.2MPa(ゲージ圧)以上であることが好ましい。また、内圧は、0.5MPa(ゲージ圧)以下であればよく、0.45MPa(ゲージ圧)以下であることが好ましい。容器本体2の内圧が0.1MPa(ゲージ圧)未満である場合、スプレー式製品1は、使用し続けることにより、内圧が低下し過ぎて、連続噴射できる原液量が少なくなりやすく、また、容器本体2が大きく変形しやすくなりやすい。一方、容器本体2の内圧が0.5MPa(ゲージ圧)を超える場合、スプレー式製品1は、ステム機構8が押し下げられにくくなり、操作性が悪くなる。また、強固な容器本体が必要になる。
<装置構成>
次に、上記内容物を噴射するためのスプレー式製品1の装置構成について説明する。なお、以下に示されるスプレー式製品1の装置構成は一例である。すなわち、本実施形態のスプレー式製品1の装置構成は、容器本体2と加圧機構3とを備え、加圧機構3が空気導入孔の形成されていないハウジング5とステム機構8とを備え、これにより上記原液を加圧して噴射できる構成であればよい。
(容器本体2)
容器本体2は、内容物を充填するための容器であり、有底筒状の本体部21と、本体部21よりも小径であり本体部21の上部に一体的に設けられた筒状の首部22とを含む。本体部21は、略円盤状であり、中央部分が容器本体21の内側に向かって膨出した底部21aと、本体部21の側周を構成する胴部21bと、胴部21bの上端から縮径し首部22の下端と連続する肩部21cを含む。首部22の上部には開口が形成されており、外周面にはネジキャップ9を取り付けるためのネジ部が形成されている。開口は、原液を充填する際の充填口であり、原液の充填後に加圧機構3により封止される。
容器本体2を構成する材料は、特に限定されない。容器本体2を構成する材料は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂、ガラス、アルミニウムやブリキなどの金属が例示される。特に、原液を噴射して容器本体2内の圧力が大気圧よりも低くなった際に、本体部21の胴部21bが収縮変形して原液をハウジング内に供給しやすく補助する効果(アシスト効果)が得られやすい点から、容器本体2は、合成樹脂製であることが好ましい。
また、原液の充填率が80〜90容量%である場合、容器本体2内の圧力は、原液が少なくなった際に大気圧よりも低くなり得る。このような場合、本実施形態のスプレー式製品1は、容器本体2が合成樹脂製であり、かつ、胴部21bの肉厚が0.1〜0.5mmであることが好ましい。このような胴部21bを備える容器本体2が用いられることにより、スプレー式製品1は、原液をハウジング5内に導入しやすくなり、ポンプ噴射により原液を終盤まで安定して噴射することができる。また、胴部21bの肉厚が0.1〜0.5mmである場合、スプレー式製品1は、上記したアシスト効果がより得られやすい。
さらに、胴部21bは、筒状体であることが好ましく、図1に示されるように、いくらかくびれた筒状体であることがより好ましい。胴部21bがくびれた筒状体である場合、スプレー式製品1は、使用され続けることにより容器本体2内の圧力が大気圧よりも低くなった際に、不規則に収縮して変形することが防がれ、規則的に収縮しやすい。その結果、スプレー式製品1は、使用され続けることにより容器本体2が変形する場合であっても、噴射状態が安定しやすい。
(加圧機構3)
加圧機構3は、容器本体2に取り付けられることで容器本体2内を封止して噴射剤を閉じ込めるとともに、容器本体2から原液を取り込んで噴射するための部材である。加圧機構3は、筒状のハウジング5と、ハウジング5内に収容されるバルブ本体6と、後述するピストン部材の上方向への変位を制御する当接部材7と、ネジキャップ9とを主に備える。バルブ本体6は、ハウジング5内を上下方向に摺動自在に収容されるステム機構8を含む。ステム機構8は、ステム本体81と、ステム本体81と協働してハウジング5内を上下方向に摺動するピストン部材82と、ステム本体81を上方に付勢するバネ部材83とを備える。ステム本体81の内部ステム84とピストン部材82とは、非噴射状態において当接しており、シール部を形成している。このシール部は、後述するように、ステム本体81が所定距離だけ下方に摺動される第1作動が行われると、開放される。これにより、外部と容器本体2内とが連通し、原液は、連続噴射される(連続噴射状態)。一方、ピストン部材は、ステム本体81がさらに所定距離だけ下方に摺動される第2作動が行われると、ハウジング5内の原液を加圧して噴射する(ポンプ噴射状態)。このように、加圧機構3は、非噴射状態から、ステム本体81の第1作動により原液を連続噴射する連続噴射状態に変位することができ、さらにステム本体81の第2作動によりハウジング5内の原液を加圧して噴射するポンプ噴射状態に変位することが可能である。
・ハウジング5
ハウジング5は、筒状のハウジング本体51を備える。
ハウジング本体51は、容器本体2から取り込まれる原液が通過または一時的に貯留される空間S1が内部に形成された円筒状の部材である。ハウジング本体51は、後述する外部ステム85が出没する開口が形成された上端と、容器本体2に貯留される原液を取り込むためのチューブ52が接続される下端とを有する。
ハウジング本体51の上端には、径方向の外側へ突出するフランジ部51aが周設されている。フランジ部51aは、容器本体2の開口の上面に載置され、ハウジング本体51を位置決めするための部位であり、フランジ部51aの大きさ(外径)は、容器本体2の首部22の外径と略一致する。フランジ部51aの下面にはガスケット53が取り付けられており、ガスケット53がフランジ部51aの下面と首部22の開口の上面との間で挟持されることで容器内を気密に封止することができる。ハウジング本体51は、フランジ部51aにより位置決めされた状態において、ハウジング本体51の外周壁と容器本体2の首部22の内周壁とが離間しており、噴射剤を充填するための空間になる。
ハウジング本体51の下端近傍には、ハウジング本体51よりも径の小さな小径部51bが形成されている。小径部51bには、チューブ52が差し込まれる。チューブ52は、容器本体2の内底近傍まで延びる比較的長尺の円筒状部材であり、小径部51bに差し込まれる一端と、容器本体2に貯留された原液中に浸漬され、原液を取り込むための開口が形成された他端とを有する。
小径部51bの中央には、容器本体2からチューブ52を介して取り込まれる原液をハウジング本体51の空間S1に導入するための原液取込孔51cが形成されている。原液取込孔51cと空間S1との接続箇所には、逆止弁機構54が設けられている。
逆止弁機構54は、容器本体2から空間S1への一方向に原液を取り込むための弁機構であり、原液取込孔51cを適宜開閉する。逆止弁機構54は、ハウジング本体51の下端近傍において、ハウジング本体51の内周壁が径方向の内側へ膨出することにより形成されたすり鉢状の凹部54aと、凹部54aに落とし込まれたボール54bとを含む。ボール54bは、噴射部材4を操作しないときは自重により原液取込孔51cと空間S1との連通箇所を閉止する。一方、ボール54bは、噴射剤の圧力により原液が連続噴射されている際や、ポンプ噴射が行われた後に容器本体2内の原液が空間S1に取り込まれる際に発生する液流によって持ち上げられ、原液取込孔51cと空間S1との連通箇所を開放する。
ネジキャップ9は、当接部材7の上面を押さえ、容器本体2内の気密性を高めるための部材である。ネジキャップ9は、中央に開口が形成された円盤状の天板9aと、天板9aの外周縁から下方へ設けられた側周部9bと、天板9aの内周縁から上方へ設けられた円筒状の装着部9cとを有する。側周部9bの内面にはネジ部が形成されており、容器本体2の首部のネジ部に螺着される。装着部9cは、内周壁において径方向内側へ周設されたカバー部9dと、外周壁において径方向の外側へ突出するよう周設された係合部9eとを備える。カバー部9dは、ハウジング本体51に対して後述する当接部材7を位置決めするため部位である。係合部9eは、噴射部材4をネジキャップ9に取り付けるための部位である。
・バルブ本体6
バルブ本体6は、容器本体2から取り込まれた原液を噴射部材4に送るための部材であり、ハウジング本体51内に上下方向に摺動自在に収容されるステム機構8を含む。ステム機構8は、ステム本体81と、ステム本体81と協働してハウジング5内を上下方向に摺動するピストン部材82と、ステム本体81を上方に付勢するバネ部材83とを備える。
ステム本体81は、非噴射状態においてピストン部材82と当接することにより、原液が空間S1から外部に噴射されることを防ぐためのシール部を形成する内部ステム84と、内部ステム84の上部に装着され、ハウジング本体51の上端に形成された開口から出没する外部ステム85とからなる。内部ステム84と外部ステム85とは、同軸上に設けられており、ハウジング本体51内を一体的に上下方向に摺動する。
内部ステム84は、下向きの略椀状であり、下面にバネ部材83の上端が接続される比較的大径の椀状部84aと、椀状部84aよりも小径であり、椀状部84aの上面中央から上方に延びる円筒状の円筒部84bとを含む。
椀状部84aの上面と円筒部84bとの接続箇所には、ピストン部材82の内側摺動部86の下端が当接する環状の当接溝84cが形成されている。椀状部84aの下面には、バネ部材83の上端が挿入される。椀状部84aの外周縁には、椀状部84aの上下方向に延びる切欠き溝84dが形成されている。また、椀状部84aの下面のうち、外周縁近傍は、後述するポンプ噴射状態において、ハウジング本体51の内周面から径方向の内側に膨出した当接段部51dと当接する。ステム本体81は、ポンプ噴射状態において、当接段部51dと当接することにより、下方への摺動が制止される。
外部ステム85は、ハウジング5内に取り込まれた原液がさらに通過する外部ステム内通路85aが形成されており、円錐台状のスカート部85bと、スカート部85bの上端から上方にかけて縮径された筒状部85cとを含む。筒状部85cの上端は、容器本体2から突出しており、噴射部材4が取り付けられる。
スカート部85bの内周面には、加圧機構3が後述する非噴射状態からポンプ噴射状態に変位する際に、ピストン部材82に押し当てられる当接段部85dが形成されている。スカート部85bの内径は、円筒部84bの外径よりも大きい。そのため、スカート部85bの内周壁と円筒部84bの外周壁とは離間される。このように離間されて形成された空間には、後述するピストン部材82の上部内側摺動部86aが挿入される。
筒状部85cの内径は、円筒部84bの外径と同程度である。そのため、外部ステム85は、円筒部84bの上部を筒状部85cの下端側から挿入することにより内部ステム84に装着される。
ピストン部材82は、ハウジング本体51の内部において空間S1を区画するための部材であり、内部ステム84および外部ステム85と適宜協働してハウジング本体51内を上下方向に摺動する。ピストン部材82は、内部ステム84の外周壁に沿って摺動する内側摺動部86と、ハウジング本体51の内周壁に沿って摺動する外側摺動部87と、内側摺動部86と外側摺動部87とを連結する連結環88とを含む。連結環88は、内側摺動部86と外側摺動部87との中心近傍をつなぐ。
内側摺動部86は、連結環88との接続箇所の上部に相当する上部内側摺動部86aと、連結環88との接続箇所の下部に相当する下部内側摺動部86bとを含む。
上部内側摺動部86aの上端は、内部ステム84の外周壁と外部ステム85のスカート部85bの内周壁との間に形成される空間に挿入され、加圧機構3が非噴射状態から連続噴射状態やポンプ噴射状態に変位する際に外部ステム85および内部ステム84が下方向へ摺動されると、内部ステム84の外周壁と外部ステム85の内周壁とにより形成される空間に、深く挿入される。なお、非噴射状態からポンプ噴射状態へ変位する際には、ピストン部材82は、上部内側摺動部86aが当接段部85dと当接し、その後、ステム本体81と一体的に下方に摺動する。
下部内側摺動部86bは、バネ部材83により内部ステム84が上方向に付勢されると、椀状部84aの当接溝84c近傍と下端とが当接してシール部を形成し、上方向に付勢される。
外側摺動部87は、筒状の部材であり、ハウジング本体51の内周壁に沿って摺動する。また、外側摺動部87は、連結環88との接続箇所の上部に相当する上部外側摺動部87aと、連結環88との接続箇所の下部に相当する下部外側摺動部87bとを含む。
上部外側摺動部87aの上端は、非噴射状態では、バネ部材83により内部ステム84を介して上方向に付勢されて、後述する当接部材7の下端と当接する。
ピストン部材82を構成する材料としては、合成樹脂、シリコーンゴム、合成ゴム等の弾性力のある材料が例示される。
バネ部材83は、ステム本体81を上方に付勢するための部材であり、椀状部84aの下面と接続される上端と、凹部54aの周囲に取り付けられる下端とを有する。バネ部材83は、ハウジング本体51内において圧縮した状態で配置されており、内部ステム84を上方に付勢する。また、バネ部材83の下端は、ボール54bの径よりも小さくなるよう、径方向の内側に向かって縮径されている。これにより、後述する連続噴射状態やポンプ噴射状態において容器本体2から原液が取り込まれる際の液流によりボール54bが上方向に押し上げられた場合であっても、ボール54bは、バネ部材83の下端によって制止される。
このように構成されたバルブ本体6は、ネジキャップ9を容器本体2に螺合させることにより、容器本体2に固定される。
・当接部材7
当接部材7は、ハウジング本体51の開口部に嵌入されて外部ステム85のスカート部85bと筒状部85cとの間に形成された段部と当接してステム本体81を位置決めし、さらにピストン部材82の上部外側摺動部87aの上端と当接してピストン部材82を位置決めする部材である。
当接部材7は、ネジキャップ9のカバー部9dの裏面と接触する天面部71と、ハウジング本体51の開口部に嵌入される筒状の当接脚部72とを含む。天面部71は、ネジキャップ9の裏面と、ハウジング本体51のフランジ部51aとによって挟持される。これにより、当接部材7は、位置決めされる。当接脚部72の下端は、上部外側摺動部87aの上端と当接し、非噴射状態でのピストン部材82の位置を規定する。
(噴射部材4)
噴射部材4は、外部ステム85に装着される噴射ノズル41と、ネジキャップ9に装着される操作部42とを含む。
噴射ノズル41は、L字型の筒状体であり、筒状部85cの上端と接続される一端と、先端ノズル43が接続される他端とを備える。噴射ノズル41の外周壁には、後述するレバー42bの側壁に形成された軸受に軸支される回動軸41aが設けられている。
先端ノズル43は、原液の噴射方向や噴射形状等を調整するための治具であり、噴射ノズル41に接続される一端と、原液が噴射される噴射孔43aが形成された他端とを備える。本実施形態のスプレー式製品1は、先端ノズル43にメカニカルブレークアップ機構を備えたノズルチップ43bが装着されている。メカニカルブレークアップ機構は、原液を広範囲に均一に噴霧するための機構であり、原液に旋回力を与えて適度な大きさに微細化するための溝(チャンネル)を有する。
操作部42は、空間S1に貯留される原液を噴射するためにステム本体81を摺動させるための部位であり、装着部9cに装着されるレバー支持部42aと、レバー支持部42aに軸支されたレバー42bとを含む。
レバー支持部42aは、円筒状の本体部42cと、本体部42cの側壁から突出する支持アーム42dとを備える。本体部42cは、装着部9cが挿入される環状溝42eが形成されている。レバー支持部42aは、環状溝42eに装着部9cが挿入されることにより、ネジキャップ9に装着される。支持アーム42dの上端近傍には、後述するレバー42bに設けられる軸受(図示せず)に軸支される回動軸42fが形成されている。
レバー42bは、使用者が噴射時に操作する部位であり、噴射時に使用者によって操作されるトリガー部42gを含む。噴射部材4は、使用者がトリガー部42gを引くことにより、噴射ノズル41を下方に押し下げる。
<加圧機構3の変位の一例>
次に、上記構成のスプレー式製品1を用いて原液を噴射する場合における加圧機構3の変位が、図1および図2に加えて図3〜図6を参照して説明される。図3は、連続噴射を行う連続噴射状態に変位している加圧機構3の模式的な断面図である。図4は、加圧機構3がポンプ噴射を行うポンプ噴射状態に変位しているスプレー式製品1の模式的な断面図である。図5は、ポンプ噴射を行うポンプ噴射状態に変位している加圧機構3の模式的な断面図である。図6は、ポンプ噴射後に原液がハウジング内に導入される状態を説明するためのスプレー式製品1の模式的な断面図である。なお、加圧機構3は、非噴射状態から連続噴射状態に変位させてもよく、非噴射状態からポンプ噴射状態に変位されてもよい。なお、本実施形態の加圧機構3は、たとえば使用者によって噴射部材4が短時間でトリガー部42gを大きく操作されることにより、実質的に連続噴射状態に変位されることなく(または短時間の連続噴射状態への変位を経て)、非噴射状態からポンプ噴射状態に変位される。
(非噴射状態)
まず、原液を噴射しない非噴射状態(噴射前の状態)では、図1に示されるように、バネ部材83により内部ステム84、外部ステム85およびピストン部材82が上方へ付勢された状態で維持される。この場合、ピストン部材82は、下部内側摺動部86bを当接溝84cと当接させシール部を形成している。そのため、原液は噴射部材4への通路が遮断されており噴射されない。
(連続噴射状態)
一方、加圧機構3は、非噴射状態から連続噴射を行う連続噴射状態に容易に変位することができる。具体的には、使用者がトリガー部42gを操作することにより噴射ノズル41が下方向にいくらか押し下げられると、内部ステム84と外部ステム85とは、一体となって下方へいくらか(たとえば1〜2mm)摺動する(第1作動)。このときピストン部材82は外部ステム85と当接しないため移動しない。その結果、図3に示されるように、この変位により、下部内側摺動部86bの下端は、当接溝84cから離れる。これにより、空間S1から噴射部材4への通路が開放され、すなわち、第1作動によりピストン部材82の下部内側摺動部86bと内部ステム84の当接溝84cとによるシール部が開放されて容器本体2内と外部とが連通される。この際、本実施形態のスプレー式製品1は、容器本体2の内圧が0.1〜0.5MPaとなるよう調整されているため、外部との圧力差に従って、原液がボール54bを上方向に持ち上げて、空間S1に供給される。さらに、この原液は、下部内側摺動部86bと当接溝84cとの隙間、外部ステム内通路85aを通過して、噴射孔43a(図1参照)より連続噴射される。図3において、矢印A1は、容器本体2から取り込まれる原液の流れを示している。
連続噴射状態では、スプレー式製品1は、トリガー部42gを繰り返し操作しなくても、操作した状態に維持すれば必要量を連続噴射することができる。
(ポンプ噴射状態)
加圧機構3は、非噴射状態または連続噴射状態からポンプ噴射状態に容易に変位することができる。具体的には、図4に示されるように、使用者はトリガー部42gをさらに操作することにより、噴射ノズル41がさらに下方向に押し下げられる。この際、図5に示されるように、内部ステム84と外部ステム85とは、スカート部85bの当接段部85dがピストン部材82の上部内側摺動部86aの上端に当接するまで一体となって下方へ摺動し、その後、内部ステム84、外部ステム85およびピストン部材82が一体となってさらに下方へ摺動する(たとえば3〜10mm、第2作動)。その結果、スプレー式製品1は、空間S1の容積が減少する。この際、ボール54bは、空間S1の容積の減少による下方向への付勢によって沈み、原液取込孔51cを閉止する。また、空間S1に貯留された原液(図示せず)は、加圧され、下部内側摺動部86bと当接溝84cとの隙間、外部ステム内通路85aを通過して、噴射孔43a(図1参照)より噴射される。
その後、使用者によるトリガー部42gの操作が止められると、復帰動作および空間S1への原液の取り込み動作が開始される。すなわち、バネ部材83の付勢力により、内部ステム84、外部ステム85およびピストン部材82は、上方へ押し上げられて元の位置に戻り、空間S1と外部が再び遮断される。なお、内部ステム84、ピストン部材82および外部ステム85の上方への摺動は、上部外側摺動部87aの上端が当接部材7の当接脚部72の下端と当接することにより制止される。
このように、バネ部材83により、内部ステム84、外部ステム85およびピストン部材82が一体となって押し上げられる際、空間S1と外部との連通は遮断される。噴射剤の圧力によりボール54bは上方へ移動し、原液取込孔51cと空間S1とを連通箇所を開放し、空間S1には、容器本体2から新たに一定量の原液が取り込まれる。
スプレー式製品1は、使用され続けることにより、図6に示されるように、容器本体2内の原液の量が少なくなる。この場合、容器本体2は、内圧が低下し、大気圧と同圧、さらには大気圧よりも低くなる場合がある。本実施形態のスプレー式製品1は、噴射後の内部ステム84、外部ステム85およびピストン部材82の押し上げに伴い原液がハウジング5に取り込まれる際に、容器本体2の胴部21bが弾性変形により収縮する。これにより、容器内の原液はハウジングに取り込まれやすくなる。なお、このようなアシスト効果は、上記したとおり、容器本体2が合成樹脂製であり、かつ、胴部21bの肉厚が0.1〜0.5mmである場合に得られやすい。また、このようなアシスト効果は、容器本体2の胴部21bがいくらかくびれた円筒状である場合に特に得られやすい。すなわち、胴部21bが元々いくらかくびれた形状である場合、容器本体2の内圧が低下して大気圧よりも低くなると、胴部21bは、図6に示されるように、容器本体2の軸方向の中心に向かって内径が狭まる方向に収縮されやすく、不規則な収縮や変形を生じにくい。そのため、スプレー式製品1は、容器本体2が収縮した場合であっても、ポンプ噴射時に一定量の原液がハウジング5内に取り込まれやすく、噴射状態が安定しやすい。また、本実施形態のスプレー式製品1は、逆止弁機構54を備えるため、取り込まれた原液は逆流しにくい。その結果、スプレー式製品1は、適切な量の原液を噴射しやすく、安定した効果が得られやすい。
以上、本実施形態のスプレー式製品1は、ハウジング5に空気導入孔を設けられていない。そのため、容器本体2内の原液がハウジング5に取り込まれる際、容器本体2内は気密状態になっている。その結果、ポンプ噴射が行われた場合であっても、噴射剤は、外部に排出されない。これにより、使用者は、トリガー部42g(ステム本体81)の作動量を調整するという簡便な操作により、連続噴射とポンプ噴射とを自由に選択することができる。また、スプレー式製品1は、連続噴射とポンプ噴射とを切り替える際に、別途の部材を要しない。そのため、スプレー式製品1は、構成が簡便である。なお、原液が噴射され続けることにより、容器本体内の圧力は低下する。しかしながら、容器本体は加圧機構によって封止されており、かつ、圧力が0.1〜0.5MPaに調整されている。そのため、スプレー式製品は、使用し続けることにより噴射剤の圧力による連続噴射ができなくなった場合であっても、ポンプ噴射により最後まで内容物を噴射することができる。また、スプレー式製品は、容器本体内の圧力が0.1〜0.5MPaに調整されているため、容器本体の肉厚を薄くすることができる。
本実施形態のスプレー式製品1の製造方法は特に限定されない。一例を挙げると、スプレー式製品1は、原液を容器本体2内に充填し、容器本体2に加圧機構3を仮装着して容器本体2と加圧機構3との隙間から噴射剤を充填し、加圧機構3を容器本体2に取り付けて密封し、噴射部材4と取り付けることにより製造し得る。
なお、加圧機構3として、外部ステム85とピストン部材82を一体化して外部ステム85にピストン部材82を設け、ハウジング5内の外部ステム85と内部ステム84との間に原液を貯留する空間を設け、この空間内が噴射剤の圧力やピストン部材82の加圧により一定の圧力を超えたときに内部ステム84が外部ステム85から離間して外部と連通し、原液が噴射されるものが採用されてもよい。この加圧機構3においても、内部ステム84が外部ステム85から離間して空間と外部とが連通するときの圧力(開放圧力)が容器本体2内の圧力よりも低い場合は、外部ステム85の第1作動により噴射剤の圧力で連続噴射することができ、開放圧力が容器本体2内の圧力よりも高い場合は、外部ステム85の第2作動によりピストン部材82で加圧されて開放圧力を超えると空間内の原液がポンプ噴射される。
<実施例1〜6>
図1に示される容器本体(ポリエチレンテレフタレート製、胴部の肉厚が0.3mmであり、中央部がくびれている、満注量300mL)に精製水を充填し、図1に示される空気導入孔が形成されていないハウジングを備えている加圧機構を容器本体に仮装着して窒素ガスを充填し、さらに加圧機構を容器本体に取り付けて封止した。図1に示す噴射機構を取り付け、スプレー式製品を製造した。実施例1〜6は、表1に示されるように、それぞれ原液充填率、圧力が異なる。
<比較例1>
窒素ガスを充填しなかったこと以外は、実施例4と同様にしてスプレー式製品を製造した。
<比較例2>
ハウジングに空気導入孔を設けた加圧機構を用いたこと以外は実施例4と同様にしてスプレー式製品を製造した。
Figure 0006912291
実施例1〜6および比較例1〜2において製造されたスプレー式製品について、以下の評価方法により、連続噴射の可否、ポンプ噴射の可否、および、噴射切替の可否を評価した。結果を表1に示す。
1.連続噴射の可否
ステムの第1作動(2mm)を5秒間行って連続噴射し、霧状に連続噴射できなくなるまで繰り返したときの連続噴射できた原液量を評価した。
◎:充填した原液の70容量%以上を連続噴射できた。
○:充填した原液の50〜70容量%を連続噴射できた。
×:連続噴射できなかった。
2.ポンプ噴射の可否
「1.連続噴射の可否」において使用したスプレー式製品を用い、ステムの第2作動(7mm)をしてポンプ噴射を繰り返し行い、ポンプ噴射の状態を評価した。
◎:容器本体の胴部が収縮したが、最後まで安定した噴射になった。
○:容器本体の胴部がほとんど収縮することなく、最後まで安定した噴射になった。
×:容器本体の胴部が折れ曲がり、安定した噴射ができなくなった。
3.噴射切替の可否
ステムの第1作動を5秒間行う連続噴射と、ステムの第2作動を3回行うポンプ噴射とを繰り返したときの噴射状態を評価した。
○:連続噴射とポンプ噴射が繰り返され、充填した原液の50容量%以上を連続噴射できた。
×:ポンプ噴射後に連続噴射できなくなった。
−:初回に連続噴射できなかったため、評価することができなかった。
表1に示されるように、実施例1〜6のスプレー式製品は、いずれも原液の多くを連続噴射でき、かつ、その後にポンプ噴射に切り替えることにより、最後まで安定した噴射を行うことができた。また、これらのスプレー式製品は、連続噴射とポンプ噴射とを交互に繰り返すことができ、かつ、原液の多くを噴射することができた。一方、噴射剤を充填しなかった比較例1のスプレー式製品は、第1作動では連続噴射することができず、さらに第2作動ではポンプ噴射するとすぐに容器本体内が陰圧になって変形し、胴部が折れ曲がって安定した噴射量で噴射できなかった。また、ハウジングに空気導入孔を設けた比較例2のスプレー式製品は、第2作動によりポンプ噴射に切り替えると窒素ガスが外部に排出されて、再び第1作動しても連続噴射を行うことができなかった。
1 スプレー式製品
2 容器本体
21 本体部
21a 底部
21b 胴部
21c 肩部
22 首部
3 加圧機構
4 噴射部材
41 噴射ノズル
41a 回動軸
41b ノズル内通路
42 操作部
42a レバー支持部
42b レバー
42c 本体部
42d 支持アーム
42e 環状溝
42f 回動軸
42g トリガー部
43 先端ノズル
43a 噴射孔
43b ノズルチップ
5 ハウジング
51 ハウジング本体
51a フランジ部
51b 小径部
51c 原液取込孔
51d 当接段部
52 チューブ
53 ガスケット
54 逆止弁機構
54a 凹部
54b ボール
6 バルブ本体
7 当接部材
71 天面部
72 当接脚部
8 ステム機構
81 ステム本体
82 ピストン部材
83 バネ部材
84 内部ステム
84a 椀状部
84b 円筒部
84c 当接溝
84d 切欠き溝
85 外部ステム
85a 外部ステム内通路
85b スカート部
85c 筒状部
85d 当接段部
86 内側摺動部
86a 上部内側摺動部
86b 下部内側摺動部
87 外側摺動部
87a 上部外側摺動部
87b 下部外側摺動部
88 連結環
9 ネジキャップ
9a 天板
9b 側周部
9c 装着部
9d カバー部
9e 係合部
A1 内容物の流れ
S1 第1空間

Claims (3)

  1. 原液と噴射剤とを含む内容物が充填された容器本体と、前記容器本体を封止する加圧機構とを備え、
    前記内容物が充填された状態において、25℃における圧力は、0.1〜0.5MPa(ゲージ圧)であり、
    前記加圧機構は、噴射するための原液を貯留するハウジングと、前記ハウジング内の前記原液を加圧するステム機構とを備え、
    前記ハウジングは、空気を導入するための空気導入孔が形成されておらず、
    前記ステム機構は、ステムとピストン部材とを備え、
    前記ステムが所定距離摺動される第1作動が行われると、外部と前記容器本体内とが連通し、
    前記ステムがさらに所定距離摺動される第2作動が行われると、前記ピストン部材により前記ハウジング内の原液を加圧し、
    前記容器本体は、合成樹脂製であり、肉厚が0.1〜0.5mmである胴部を備える、スプレー式製品。
  2. 前記容器本体は、くびれた筒状体の胴部を備える、請求項記載のスプレー式製品。
  3. 前記原液は、充填率が75〜90容量%である、請求項1または2記載のスプレー式製品。
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