JP6911610B2 - 定量混合キット及び複数材料の混合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の容器に収容された定量の材料を混合させる定量混合キット、及び、該定量混合キットを用いた複数材料の混合方法に関する。
従来、医療現場では、複数の試薬材料を混合させた混合液を用いて検体の検査が行われている。こうした検査では、検体の検査を行う直前に複数の試薬材料を定量ずつ混合させた検査液を検体に適用する。例えば、複数の試薬液を検査直前に混合させる技術の一例が特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載の定量混合キットは、第1液を貯留する第1容器と、第1容器に挿入された状態で第2液を貯留する第2容器と、を備える。第2容器は、頂部開口と底部開口とを有する樹脂製の筒状部材、筒状部材よりも脆弱な材質で形成され底部開口を封止する封止膜と、を備える。筒状部材は、頂部開口と底部開口との間に内周面に支持され、頂部開口から挿入された検体採取具に押圧されることで屈曲し、封止膜を突き破る屈曲部を備える。屈曲部は、封止膜に対向する対向面に、封止膜に向かって突出し、屈曲時に封止膜に初期破れを生じさせる先鋭の突出片を備える。
特開2015−78000号公報
ところで、特許文献1に記載の技術は、試薬液を混合するために屈曲部を押して封止膜を破ることができる強度を有する検体採取具が必要であり、試薬液の混合に手間を要する。
なお、こうした課題は、医療現場で薬液を混合させる場合のみに限らず、液体以外を含む薬剤、又は、顔料や食料等の非薬剤を混合させる場合であっても同様に生じる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、複数の容器に収容された定量の材料の混合にかかる手間を減らすことができる定量混合キット、及び、該定量混合キットを用いた複数材料の混合方法を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
上記課題を解決する定量混合キットは、材料投入口が開口する筒状の混合容器と、前記混合容器の筒内に連通する筒状部を含む外壁を有する取付部と、前記取付部の前記外壁に連結支持部によって連結支持され、前記取付部の筒内から筒外に跨り配置される1又は複数の貯留部と、前記貯留部に設けられた有底状の1又は複数の貯留容器であって、前記筒内から前記筒外に延びる方向に配置された前記貯留容器と、を備え、前記取付部は、前記外壁が前記貯留部を配置可能な取付開口部を有し、前記貯留部は、前記外壁の前記取付開口部に配置されることで前記筒内に先端を配置し、前記筒外に後端を配置させるとともに、前記取付開口部から前記材料投入口に向けて前記先端を前記筒内で旋回可能に前記外壁の前記取付開口部に連結支持され、前記貯留部の前記1又は複数の貯留容器の開口を全て密封するように前記全ての開口の周囲に接着されたシールであって、前記貯留部の先端から延出した前記シールの延出部が前記取付部の前記外壁に接着されている前記シールを備える。
このような構成によれば、シールで密封した1又は複数の貯留容器にそれぞれ定量の材料を収容させることができる。また、シールは、延出部が取付部の外壁に接着されているため、貯留部の先端が取付部の筒内を混合容器の方向に入り込む方向である下方に旋回されることによって生じる貯留部の先端と外壁との間の張力が貯留部の先端において剥離力となり、貯留部の先端から剥離されるようになる。よって、シールが剥離された1又は複数の貯留容器は、貯留部の先端の下方への旋回によってそれらに収容された定量の材料を材料の自重で混合容器に投入することができる。すなわち、貯留部の先端を下方に旋回させるだけで複数の容器に収容された定量の各材料が混合されるようになり、複数の容器に収容された定量の各材料の混合にかかる手間を減らすことができる。
この定量混合キットは、前記貯留部は、前記先端において、前記1又は複数の貯留容器の開口と前記外壁との間に前記1又は複数の貯留容器の開口よりも前記混合容器側に位置する面を有する誘導部を備え、前記誘導部は、前記1又は複数の貯留容器の開口から前記先端に向かって先細りする形状を有する。
このような構成によれば、開口から外壁との間においてシールが先細りする誘導部に接着されるようになるため、貯留部の先端におけるシールの接着力を低く抑えることができる。また、貯留部の先端が下方へ旋回するとき、シールが剥がされ始める先端においてシールの剥離が容易になる。また、誘導部を開口に連続させることで、引き剥がしに要する力の大きな変動が抑制されて、誘導部から開口に引き続いてのシールの引き剥がしが好適に行えるようになる。特に、テコの原理で大きな力が発生する作用点に対応する先端において、さらに応力が集中する誘導部の先細り状の部分に接着されているシールであれば剥離が、その開始も含めて容易になる。
また、貯留容器に液体が貯留されている場合、誘導部が貯留容器からの流体の流出を促進させ、混合における材料の定量性が高められるようになる。
この定量混合キットは、前記シールは、前記全ての開口の周囲と、前記連結支持部の側面の少なくとも一部と、前記取付部の前記外壁の端面の少なくとも一部とに接着されるとともに、前記取付部の前記外壁の端面において前記連結支持部よりも反先端側には接着されない。
このような構成によれば、連結支持部は、シールが接着される側面の一部について旋回に対する強度がシールによって補強される。
また、連結支持部よりも反先端側の外壁であって旋回によって貯留部が引き上がる部分にはシールが接着されていないことから、貯留部の旋回が容易になる。逆に言えば、取付部は、シールを剥がす必要のない部分にはシールを高い強度で接着することもできることから、例えば、外部からの不要な引き剥がし力に対抗できる。また、貯留容器からシールが引き剥がされた後、取付部と貯留容器との間にシールが張られた状態にすることができるため貯留容器内の材料が取付部の外部に飛び散るおそれも抑制される。
この定量混合キットは、前記連結支持部は柱状であって、前記外壁と前記貯留部とを前記連結支持部の一端と他端とに連結させ、前記連結支持部の側面の少なくとも一部が前記1又は複数の貯留容器の開口を含む面と同一平面であり、前記連結支持部の長さ方向中央部が前記連結支持部の端よりも細い。
このような構成によれば、連結支持部が開口で定義される面と同一平面にあるので、貯留部を下方に旋回させたとき、貯留部の先端の旋回軌跡が膨らまないので該先端が取付部の筒内に近寄って接触するおそれが抑制される。
また、連結支持部は柱状の長さ方向中央部を中心に回動し、ねじれるようになる。すなわち、回転軸の位置が細くくびれた部分に規定されるようになる。
この定量混合キットは、前記貯留部は、前記連結支持部から前記先端側の長さよりも、前記連結支持部から前記後端側の長さのほうが長い。
このような構成によれば、テコの原理によって貯留部の後端側の操作で先端側に大きな力を発生させることができることから先端側のシールを剥がすことが容易になる。また、先端側では後端側の大きな動きが小さい動きに調整されることで、シール剥離時の衝撃が抑えられて貯留容器内の材料が飛散するおそれが軽減される。
この定量混合キットは、前記貯留容器は、その容器内面が所定の曲率半径以上の湾曲面と平面とで構成され、前記貯留容器の底面は、前記貯留容器の前記先端側では前記開口に接続し、前記開口に接続する位置から前記後端側に向かって所定の深さまで所定の傾斜角の傾斜面を有している。
このような構成によれば、貯留容器内面を材料が滑り落ちやすくなり、混合される材料の定量性が高くなる。例えば、湾曲面は、液体が貯留容器に残るおそれを生じさせる表面張力の影響を低減させることができる。
また、底面が所定の深さから傾斜面を経て開口につながっていることにより、旋回された貯留部が先端を下にして立ち上がったとき鉛直方向に対する底面の角度が小さくなる。これにより、貯留容器に収容された定量の材料が貯留容器から好適に排出されるようになり、混合される材料の定量性が高まる。
この定量混合キットは、前記取付部は、前記混合容器の前記材料投入口の外周に着脱可能に嵌め込まれているとともに、前記取付開口部が前記混合容器の前記材料投入口まで開口され、前記貯留部は、前記誘導部の反開口側に該反開口側に張り出すリブが設けられ、前記リブは、前記貯留部が旋回されることで前記混合容器の前記材料投入口に当接する。
このような構成によれば、貯留部を材料投入口に当接するリブによって安定的に自立させることができる。よって、投入時間の適切な確保により、貯留容器内の材料が混合容器へ好適に投入される。これにより、材料の投入にかかる手間が軽減されるとともに、混合される材料の定量性が高まる。
上記課題を解決する複数材料の混合方法は、複数の材料を前記複数の材料毎にそれぞれ規定された量で混合させる複数材料の混合方法であって、前記材料を規定された量だけ収容する貯留容器を前記複数の材料毎に有する定量混合キットとして、上記記載の定量混合キットを用い、前記複数の材料を前記複数の材料毎の前記貯留容器から前記定量混合キットの前記混合容器に投入することで混合する。
このような方法によれば、シールで密封した複数の貯留容器それぞれに収容された規定された量(定量)の材料を混合容器に投入して混合させることができる。これにより、複数の容器に収容された定量の各材料の混合にかかる手間を減らすことができる。
上記課題を解決する複数材料の混合方法は、複数の材料を前記複数の材料毎にそれぞれ規定された量で混合させる複数材料の混合方法であって、前記材料を規定された量だけ収容する貯留容器を1又は複数の前記材料毎に有する定量混合キットとして、上記記載の定量混合キットを用い、前記1又は複数の材料を前記1又は複数の材料毎の前記貯留容器から前記定量混合キットの前記混合容器に投入することで前記混合容器に収容されている材料と混合する。
このような方法によれば、シールで密封した貯留容器に収容された規定された量(定量)の材料を混合容器に投入し、混合容器に収容されている材料と混合させることができる。これにより、複数の容器に収容された定量の各材料の混合にかかる手間を減らすことができる。
上記課題を解決する複数材料の混合方法は、複数の材料を前記複数の材料毎にそれぞれ規定された量で混合させる複数材料の混合方法であって、前記材料を規定された量だけ収容する貯留容器を前記複数の材料毎に有する定量混合キットとして、上記記載の定量混合キットを用い、前記定量混合キットの前記貯留部を前記取付部に対して前記連結支持部を回転軸として回動させて、前記シールの前記取付部に対する接着を維持させつつ、前記貯留部の前記貯留容器から前記貯留容器を密封している前記シールを剥離させて、前記複数の材料を前記複数の材料毎の前記貯留容器から前記定量混合キットの前記混合容器に投入することで混合する。
このような方法によれば、シールで密封した複数の貯留容器を開封し、それぞれに収容された規定された量(定量)の材料を混合容器に投入して混合させることができる。これにより、複数の容器に収容された定量の各材料の混合にかかる手間を減らすことができる。
本発明の定量混合キット、及び複数材料の混合方法によれば、複数の容器に収容された定量の材料の混合にかかる手間を減らすことができる。
定量混合キットを具体化した一実施形態について、その斜視構造を示す斜視図。 同実施形態の定量混合キットの使用状態を示す斜視図。 図1に示す定量混合キットの断面構造を示す断面図。 図2に示す定量混合キットの断面構造を示す断面図。 同実施形態の定量混合キットの上面構造を示す上面図。 同実施形態の連結支持部の拡大斜視構造を示す拡大図。 同実施形態の定量混合キットにおいて試薬液を収容した状態における、図5の7−7線における断面構造を示す断面図。 同実施形態の貯留部及び貯留容器における、図5の8−8線における断面構造を示す断面図。 同実施形態の定量混合キットにおいて試薬液を排出する状態における断面構造を示す断面図。
以下、図1〜図9を参照して、定量混合キット及び複数材料の混合方法を具体化した一実施形態について説明する。なお、本実施形態では定量の材料を試薬液とする場合について説明する。また、説明の便宜上、図1〜図4等においては、試薬液の図示を割愛している。
図1、図2に示されるように、定量混合キット1を構成する混合容器10は、第1のフランジ部12を有した有底筒状に成形された管部11を有する射出成形品である。また、定量混合キット1を構成する材料保持部20は、混合容器10に着脱可能な取付部としてのキャップ部30と、キャップ部30に連結支持され、有底状の貯留容器41を2つ備える貯留部40とを有する射出成形品である。なお、定量混合キット1は、鉛直方向に対して混合容器10を「下」に、キャップ部30を「上」に配置させて使用されることから、以下の説明においても、鉛直方向に対して混合容器10側が「下」であり、キャップ部30側が「上」であるものとして説明する。
貯留部40の各貯留容器41(410,411)にはそれぞれ、試薬液L1,L2(図9参照)のいずれか1つが貯留されている。試薬液L1,L2は、混合容器10に併せて投入されることで検査用の混合液を生成する。また、定量混合キット1を構成するシール51は、キャップ部30の上面と貯留部40の上面とに熱溶着されるシールである。
例えば、混合容器10及び材料保持部20は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂から成形されている。シール51は、樹脂、又はアルミ等の金属、又は樹脂と金属の複合体等から成形されている。
図2に示すように、材料保持部20は、キャップ部30に対して貯留部40を相対的に旋回させることができる。例えば、キャップ部30を固定して、貯留部40のキャップ部30から離れた端部である後端部を持ち上げることで回転軸Cを回動中心として旋回する。換言すると、材料保持部20では、キャップ部30の筒内にある貯留部40の先端が混合容器10の方向に近づくように旋回されることにともなって、キャップ部30にも接着されているシール51との間に張力が生じ、貯留部40の上面に接着されているシール51が引き剥がされる。シール51が開封されて密封から開放された貯留部40の各貯留容器41は、その各貯留容器41に貯留された各試薬液を試薬液の自重によって混合容器10内に流出させる。
すなわち、キャップ部30は、貯留部40を、試薬液を密封収容した状態であって、長手方向の向きが鉛直方向に水平である第1状態(図1)と、試薬液を混合容器10に流出させる状態であって、長手方向の向きが鉛直方向に向く角度を有している第2状態(図2)との間で回転軸Cを支点として回動可能に保持する。キャップ部30は、試薬液を密封収容した状態にした保存状態では、貯留部40を第1状態に固定保持し、試薬液を混合容器10に流出させる使用状態では、貯留部40を第2状態に変化させることが可能である。キャップ部30は、貯留部40を第1状態に保持する保持力が高く、この保持力は貯留部40を第2状態に維持する維持力よりも高い。
図3〜図4を参照して混合容器10について詳述する。
混合容器10は、第1のフランジ部12の上側(管部11の底部とは反対の方向)に、キャップ部30が取り付けられる筒状の開口端部13を有する。開口端部13は、筒状の端部として材料投入口13eが開口し、筒状の内周13bが管部11の内周11aに連通する。開口端部13は、筒状の外周13aにキャップ部30が螺合されるねじ山13Lを有する。第1のフランジ部12は、開口端部13の外周13aの外径よりも拡径された拡径部12aを有する。第1のフランジ部12は、開口端部13の外周13aに材料投入口13e側から螺合されたキャップ部30の管部11方向への移動を拡径部12aで規制する。
図3〜図5を参照して材料保持部20について詳述する。
材料保持部20は、上述のようにキャップ部30と貯留部40とを有する。
キャップ部30は、材料保持部20を混合容器10に着脱可能に固定する。キャップ部30は、筒状の外壁を構成する筒部32の外周30aに周方向に対する滑り止め突起33を複数有し、筒部32の内周30bに開口端部13の外周13aのねじ山13Lに螺合されるねじ山32Lを有する。キャップ部30の筒部32は、混合容器10の材料投入口13eの外周を囲う大きさの内径を有する。キャップ部30は、下側である筒部32の混合容器10側の端部に筒部32の外周30aの外径よりも拡径された第2のフランジ部31bを備える拡径部31を有する。キャップ部30は、混合容器10に螺合されて開口端部13の材料投入口13e側から下側である管部11方向に移動するとき、拡径部31の対向底面31aが第1のフランジ部12の拡径部12aに当接することで管部11方向である下方への移動が規制される。
キャップ部30は、筒部32の上下方向(筒方向)の長さL32が開口端部13の上下方向の長さL13よりも長い。キャップ部30は、上側(筒状の端部であって拡径部31の反対側)に外壁を構成する上端面34を有する。キャップ部30は、上下方向の長さL32において開口端部13に当接しない長さL38の範囲に貯留部40が配置される。
キャップ部30は、貯留部40を筒部32の筒内から筒外に跨るように配置させている。キャップ部30は、上端面34及び筒部32に筒内と筒外を連通する孔である取付開口部37を有している。取付開口部37は、貯留部40を配置可能な形状に設けられている。キャップ部30は、取付開口部37において、貯留部40の各貯留容器41の開口42で規定される平面である上面42aを上端面34で規定される平面と同一平面とするように貯留部40が配置される。つまり、キャップ部30は、上下方向において、上端面34と、第1状態における貯留部40の上面42aとを揃えて保持している。例えば、キャップ部30は、上端面34の少なくとも一部と、貯留部40の上面42aの少なくとも一部とが同一平面に配置される。また、キャップ部30は、取付開口部37において、筒部32に上下方向に開口する配置孔38に貯留部40を配置させる。つまり、キャップ部30は、配置孔38を介して、貯留部40の先端部41aを筒内に配置させ、貯留部40の後端部41bの大部分を筒外に配置させる。
キャップ部30は、上端面34において筒中心方向に張り出した外壁を構成する第1張出部35と、外壁を構成する第2張出部36とを備える。キャップ部30は、上端面34では、第1張出部35と第2張出部36とで取付開口部37を区画している。第1張出部35は、貯留部40の長さ方向側面に対向する端部を有し、貯留部40の長さ方向側面との間に第1の間隔を有している。第2張出部36は、貯留部40の先端部41aの先端に対向する端部を有し、貯留部40の先端部41aの先端との間に第2の間隔を有している。筒部32は、配置孔38と貯留部40との間に第3の間隔を開けて配置されている。第1〜第3の間隔は、貯留部40が第1状態から第2状態に旋回されるとき、貯留部40が、第1張出部35、第2張出部36、及び、配置孔38に接触しない間隔が確保されている。
貯留部40は、2つの貯留容器41を有している。2つの貯留容器41はそれぞれ、貯留部40の長手方向に延びており、長手方向に直交する短手方向に並列に配置されている。貯留容器41は、有底状の容器であって、上側(キャップ部30の上端面34の外表面が向く側)に長手方向に延びる開口42を有している。また、貯留容器41は、開口42を「上」としたとき、「下」には底である底部41cを有する。貯留容器41は、重力に対して開口42が上側になるように使用される。
貯留部40の先端部41aは、貯留容器41からの材料の注ぎ出し口であって、底部41cと開口42との間が傾斜面46a(図7参照)で接続されている。
貯留部40は、先端側には、開口42から第2張出部36の方向に延設された誘導部47を有する。つまり、誘導部47は、第2張出部36との間に上述の第2間隔を空けて設けられている。誘導部47は、開口42よりも下方(低い位置)に設けられた板部48Aを有するとともに、板部48Aの上面には、長手方向における上下方向の高さが、開口42側(後端側)で高く、反開口側(先端側)で低い傾斜面48Bを有している。傾斜面48Bは、長手方向における上からみた形状が、開口42側が幅広で、先に向かうにつれて先細りになる、三角形状である。換言すると、誘導部47は、その板部48Aの上面に、貯留容器41の開口42から貯留部40の先端側に向かって低くなる傾斜面48Bを備えている。また、誘導部47は、板部48Aの下面である下部が開口端部13の内周13bの内周形状と略同じ円弧状を有している。
貯留部40は、後端部41bにあって貯留容器41の外側に後端フランジ44と側面フランジ45とを備える。後端フランジ44は、旋回操作用のフランジであって、そこをつまんで旋回することで貯留部40の旋回動作を容易にする。
図3〜図6を参照して連結支持部21について詳述する。
図3〜図5に示すように、キャップ部30と貯留部40とは、連結支持部21で連結固定されている。連結支持部21は、貯留部40の長手方向の両側面にそれぞれ設けられており、貯留部40の回転軸Cは2つの連結支持部21を通るように設定されている。換言すると、連結支持部21は、貯留部40を上側から見て短手方向の両側に設けられ、貯留部40のそれぞれの側面を、対向する取付開口部37の対応する部分にそれぞれ接続させている。
連結支持部21は、貯留部40の位置を第1状態から第2状態までの間で保持する。通常、連結支持部21は、貯留部40をキャップ部30に第1状態に固定支持する。貯留部40の後端部41bが持ち上げられると、連結支持部21が回転軸Cの支点となり、貯留部40の先端部41aがキャップ部30の筒内を混合容器10側に移動される。このとき、連結支持部21は、貯留部40が第1状態から第2状態までの間の任意の位置に操作されても、貯留部40をキャップ部30に支持させる。すなわち、連結支持部21は、貯留部40を第1状態から第2状態まで少なくとも1回だけ旋回させることによっては切断や破断をしないようになっている。
図6に示すように、連結支持部21は、キャップ部30の上端面34と貯留部40の開口42との間に配置され、同図6において横向きに延びる柱状の部材である。連結支持部21は、材料保持部20が射出成形されるときキャップ部30及び貯留部40とともに成形される。連結支持部21は、柱状の外端21Bをキャップ部30の上端面34に連結させ、柱状の内端21Aを貯留部40の開口42に連結させている。連結支持部21は、その柱状の長さが上述した第1の間隔に対応する長さであり、その長さ方向における中央部が縮径して細くなっている。連結支持部21は、外端21B及び内端21Aが半径D2の円周を有する柱状であり、外端21B及び内端21Aの間にある中間部21Cが半径D2よりも短い半径D1を有する中央がくびれた柱状である。連結支持部21は、キャップ部30に対して貯留部40が旋回することによって内端21Aが外端21Bに対して回動してねじられるとき、その応力が特に中間部21Cに集中する。連結支持部21は、中間部21Cに応力を集中させることによって中間部21Cの半径D1の中心を回転軸Cとしてねじれてキャップ部30に対して貯留部40が旋回(回動)する。
連結支持部21は、柱状の側面のうち上側を向く面に平面を有している。連結支持部21は、柱状を長さ方向に区分したとき、回転軸Cよりも先端部41a側に先端側部分25を有し、回転軸Cよりも後端部41b側に後端側部分24を有している。先端側部分25と後端側部分24との間には、先端側部分25よりも上下方向へ高さD3だけ下がる段差26が設けられている。よって、後端側部分24は、先端側部分25が含まれる平面よりも下の位置(低い位置)にある平面である。
先端側部分25は、中間部21Cには半径D1の円周が確保される、一方、半径D2の円周は確保されない。すなわち、先端側部分25においては、中間部21Cよりも拡径される外端21Bや内端21Aは、その上側の側面が、上端面34や開口42の上面42aに揃う平面である同一の平面になるようにされている。
後端側部分24は、中間部21Cには半径D1及び半径D2の円周が確保されない。すなわち、後端側部分24においては、中間部21Cはもとより、中間部21Cよりも拡径される外端21Bや内端21Aも、その上側側面が、上端面34や開口42の上面42aから段差26だけ低い位置に揃う平面とされている。
隣接する先端側部分25と後端側部分24とにおいて、後端側部分24を先端側部分25よりも低い位置に設ける。これにより、上端面34、開口42の上面42a、及び先端側部分25に上方からシール51が接着されるとき、シール51と後端側部分24との間に空間が形成され、シール51が後端側部分24に接着しないようにすることができる。
また、キャップ部30の上端面34は、回転軸Cよりも貯留部40の後端部41b側となる位置に、後端側部分24に対応する低面部分34Aを有している。キャップ部30の上端面34は、連結支持部21の段差26に対応する段差34Bを上端面34と低面部分34Aとの間に有している。よって、低面部分34Aの平面と後端側部分24の平面とが同一平面になっている。
このように、上端面34の近傍に、上端面34よりも低い位置となる低面部分34Aを設けることによって、上端面34、開口42の上面42a及び、先端側部分25に接着されるシール51を低面部分34Aに対して浮かせるようにし、低面部分34Aに接着しないようにすることができる。
図7及び図8を参照して、貯留容器41の詳細について説明する。
貯留部40は、長手方向に延びる2つの貯留容器41を有している。2つの貯留容器41の間にはそれら容器を区画する隔壁43が設けられている。この隔壁43によって、2つの貯留容器41に分注された試薬液L1,L2が分離されている。
貯留部40の貯留容器41は、上下方向において開口42から水平底面46cまで深さL20である。貯留部40の貯留容器41は、長手方向において先端部41aは、先端の開口42から回転軸Cまでの長さL10を有し、長手方向において後端部41bは、回転軸Cから後壁46eまでの長さL11を有する。回転軸Cを挟む長さL10は、長さL11よりも短い長さである(L10<L11)。よって、貯留部40をテコの原理に基づいて操作することができる。すなわち、回転軸Cを支点とし、後端フランジ44を力点とし、誘導部47を作用点とすることができる。
貯留部40は、貯留容器41がシール51によって密封されるが、試薬液を混合させるときは、先端部41aのシール51を引き剥がさなければならない。一方、後端部41bはシール51を引き剥がす必要がない。貯留部40を旋回操作することによって、貯留部40を傾けるのみならず、先端部41aにはシール51を引き剥がす力が必要である。このとき、後端フランジ44が操作されたときの力を、テコの原理によって、先端部41aの作用点に大きな力として生じさせてシール51を引き剥がす力とすることができるようになる。
貯留容器41は、その容器内が先端部41aから後端部41bに向かって長手方向に、傾斜面46a、前湾曲部46b、水平底面46c、後湾曲部46d、及び後壁46eから構成される。また、貯留容器41は、その容器内が貯留部40の側面から隔壁43に向かう短手方向に、外側面46f、外側の湾曲部46g、水平底面46c、内側の湾曲部46g、隔壁面46hより構成される。
傾斜面46aは、長手方向の水平に対して45°の傾斜角度で先端部41aの開口42から後端部41bに向かって下がる面である。この傾斜角度は、貯留容器41の先端部41aから液体を流出させる場合に好ましい値が設定される。例えば、貯留容器41から液体を流出させる場合、傾斜角度は30°以上60°以下であることが好ましい。
前湾曲部46bは、長手方向に半径10mmの曲率半径である。この曲率半径は、貯留容器41内を液体が流れやすい湾曲になるように設定されている。例えば、貯留容器41内を液体が流れやすい湾曲とするためには、曲率半径は5mm以上15mm以下であることが好ましい。
後湾曲部46dは、長手方向に半径2.5mmの曲率半径である。この曲率半径は、貯留容器41内の液体が切れやすい湾曲になるように設定されている。例えば、貯留容器41内を液体が切れやすい湾曲とするためには、曲率半径は1.5mm以上5mm以下であることが好ましい。
後壁46eは、鉛直方向に対して5°の傾斜角度で開口42につながる傾斜面である。この傾斜角度は、貯留容器41内の液体を壁面に残留させずに流出させる場合に好ましい値が設定される。例えば、貯留容器41内の液体を壁面に残留させずに流出させる場合、傾斜角度は3°以上10°以下であることが好ましい。
図8を参照して、貯留容器41の内面46の短手方向の断面について説明する。
外側面46fは、鉛直方向に対して1°の傾斜角度で開口42につながる傾斜面である。この傾斜角度は、貯留容器41内の液体を壁面に残留させずに流出させる場合に好ましい値が設定される。例えば、貯留容器41内の液体を壁面に残留させずに流出させる場合、傾斜角度は0.5°以上3°以下であることが好ましい。
外側の湾曲部46gは、短手方向に半径1.5mmの曲率半径である。この曲率半径は、貯留容器41内の液体が切れやすい湾曲になるように設定されている。例えば、貯留容器41内を液体が切れやすい湾曲とするためには、曲率半径は1mm以上3mm以下であることが好ましい。
内側の湾曲部46gは、外側の湾曲部46gと同様に、短手方向に半径1.5mmの曲率半径である。
隔壁面46hは、鉛直方向に対して1°の傾斜角度で隔壁43に形成された傾斜面である。この傾斜角度は、貯留容器41内の液体を壁面に残留させずに流出させる場合に好ましい値が設定される。例えば、貯留容器41内の液体を壁面に残留させずに流出させる場合、傾斜角度は、0.5°以上3°以下であることが好ましい。
また、貯留容器41を上方から見たとき、短手方向に対する先端部41aの開口42の曲率半径は1.5mm以上であり、後端部41bの開口42の曲率半径は1.5mm以上である。
このように、貯留容器41の内面は、曲率半径が1.5mm以上、すなわち曲率が(1/1.5)以下の湾曲面と平面とで構成される。
図7、図9を参照して誘導部47及びリブ49について説明する。
貯留部40は、回転軸Cから誘導部47の先端までの長さが、回転軸Cからキャップ部30に螺合された混合容器10の材料投入口13eまでの長さよりも長い。よって、貯留部40を第2状態に旋回操作させたとき、誘導部47が材料投入口13eを過ぎてしまい、試薬液が混合容器10の外部に滴下されてしまうことがない。よって、誘導部47の先端は、回転軸Cからの長さが、回転軸Cからキャップ部30に螺合された混合容器10の材料投入口13eまでの長さよりも長いことが好ましい。また、誘導部47の幅方向(貯留部40の短手方向長さ)全体において、材料投入口13eを通過しない長さであることがより好ましい。
なお、貯留部40の誘導部47の板部48Aは平面である一方、誘導部47が当接する混合容器10の材料投入口13eは円周である。そのため、誘導部47は貯留部40の短手方向である幅方向において、両端が材料投入口13eに当接したとしても、中央は材料投入口13eから弧の膨らみの分だけ離間する。
貯留部40は、先端部41aの下側及び誘導部47の板部48Aの下面に該下側や該下面から張り出すリブ49を備えている。リブ49は、第2状態に旋回操作された貯留部40を第2状態に所定の時間以上維持する。リブ49は、貯留部40が第2状態に旋回操作されたとき、キャップ部30に螺合された混合容器10の材料投入口13eに、第2の状態を第1の状態に戻す力よりも大きな力で当接する位置及び大きさを有している。また、リブ49が材料投入口13eに当接するとき、誘導部47の下部の円弧状の張出が開口端部13の内周13bに接触して試薬液L1,L2を誘導する。リブ49は、旋回操作された貯留部40を所定の時間以上第2状態に維持することができるため、貯留部40の各貯留容器41に収容されていた試薬液L1,L2が自重によって投入される場合であれ、時間をかけて混合容器10に適切に投入されるようにすることができる。詳述すると、リブ49は、混合容器10の材料投入口13eに当接する部分の回転軸Cからの距離が、回転軸Cからキャップ部30に螺合された混合容器10の材料投入口13eまでの距離と略同一である。
上述のように、誘導部47は幅方向両端が材料投入口13eに当接したとしても、中央は材料投入口13eから離間することから、リブ49は、誘導部47の幅方向における配置位置に応じて、材料投入口13eに当接する大きさを有している。
以下実施形態の作用について述べる。
(シール51の接着)
材料保持部20は、その上面にシール51が接着されている。このシール51は各貯留容器41に試薬液L1,L2が収容された後、各貯留容器41が密封されるように開口42の上面42aに接着されるとともに、キャップ部30の上端面34にも接着される。
例えば、シール51は、開口42の上面42aに載置されてから、熱板等が押し付けられることで開口42の上面42aに溶着される。また、開口42の上面42aと同一平面である上端面34の上面、及び先端側部分25にも同様に溶着される。他方、シール51が浮いている後端側部分24及び低面部分34Aには溶着されない。また、誘導部47においては、傾斜面48Bが開口42から離れるにつれて低くなるから、シール51は開口42に近い位置では傾斜面48Bに溶着するが、傾斜面48Bの途中で接着されなくなる。すなわち、シール51には、傾斜面48Bの途中に傾斜面48Bの幅以下であって、引き剥がしのときに応力を集中させる溶着箇所を設けることができる。
(シール51の引き剥がし)
材料保持部20は、その上端面34にシール51が接着されている。このシール51は貯留部40が第1状態から第2状態に旋回操作されることに応じて、各貯留容器41に収納された試薬液L1,L2を投入することに必要な部分51bだけが引き剥がされる。具体的には、貯留部40の先端部41aに溶着されたシール51が引き剥がされ、その他の部分51a,51cではシール51は引き剥がされない。
貯留部40の後端フランジ44が持ち上げられることに応じて回転軸Cを支点として誘導部47が下降する一方、キャップ部30の第2張出部36はその位置は変化しない。そのため、貯留部40の傾斜面48Bと、キャップ部30の第2張出部36との間に張り渡されているシール51には、大きな張力が発生する。具体的には、第2張出部36には下に引っ張る力、貯留部40の傾斜面48Bには上に引っ張る力が生じる。このとき、シール51は、傾斜面48Bよりも第2張出部36に広く接着されているから第2張出部36よりも先に傾斜面48Bから引き剥がされる。また、下に引っ張る力も第2張出部36の先端で分力されて横に引く力に変化するため第2張出部36からの引き剥がし力が相対的に小さくなる。一方、傾斜面48Bにおいては、上に引っ張る力がそのまま溶着部に印加されるため相対的により引き剥がされやすくなる。
すなわち、傾斜面48Bが貯留部40のシール51の引き剥がしを容易にする。
また、回転軸Cを支点としたテコの原理により、貯留部40の旋回操作がシール51の引き剥がしに必要な大きな力を容易に印加させるようになっている。
また、貯留部40が旋回操作されるとき、回転軸Cより先端部41aは下方に移動し、回転軸Cより後端部41bは上方に移動する。このため、回転軸Cより後端部41bで貯留部40と上端面34とにシール51が架け渡されているとすると、貯留部40を上方に移動させる力に対し、シール51がこれに対向して引き戻す力を発生させることになる。そこで、連結支持部21には、回転軸Cより後端部41b側に先端側部分25よりも低い後端側部分24を設け、キャップ部30には、上端面34よりも低い低面部分34Aを設けた。これにより、回転軸Cより後端部41b側ではシール51が貯留部40と上端面34とに架け渡されることがないことから、旋回操作に対して引き戻す力を生じさせないようになり、貯留部40の操作が容易、かつ、安定するようになる。
なお、誤って、貯留部40の後端フランジ44が押し下げられることも考えられるが、このとき、第2張出部36には上に引っ張る力、貯留部40の傾斜面48Bには下に引っ張る力が生じる。このとき、シール51は、第2張出部36には広く接着されているから引きが剥がすことが容易でない。また、下に引っ張る力は傾斜面48Bでは分力されて横に引く力に変化するため傾斜面48Bからの引き剥がし力が相対的に小さくなる。すなわち、貯留部40を後端フランジ44を押し下げて旋回させようとすると、その旋回をシール51が妨げることとなる。よって、貯留部40は後端フランジ44を持ち上げる方向である一方向にだけしか旋回させることができない。
(貯留容器41の開口部の大きさ)
貯留部40を第1状態から第2状態に移動させる旋回操作では、先端部41aにシール51を引き剥がす力が生じるが、後端部41bにはシール51を引き剥がす力は生じない。よって、貯留部40は、2つの貯留容器41(411,412)共々、先端の開口42から回転軸Cまでの長さL10が開放されることになる。先端の開口42から回転軸Cまでが長さL10であるとき、貯留容器41の液体が後端部41bに残らないように、貯留容器41の深さL20は長さL10と略同一である。例えば、深さL20が浅いと、開口42にシール51が溶着されたままである後端部41bに液体が流れ出る代わりに空気が進入するスペースが確保されづらくなる。また、貯留容器41を傾斜させたとき、試薬液L1,L2が後端部41bでシール51に接触して液膜をつくるようなことがあると、試薬液L1,L2の貯留容器41への残量が多くなってしまう。この点、深さL20を長さL10と略同一の長さにすることで、貯留容器41を傾斜させたとき、試薬液L1,L2が後端部41bでシール51に接触するおそれが抑制される。また、液面とシール51との距離が離れることで液膜が壊れやすくなる。よって、試薬液L1,L2の貯留容器41への残量が多くなることを防ぐことができる。
(混合の定量性の向上)
貯留容器41は、内面が曲率半径1.5mm以上とされている。よって、試薬液L1,L2と壁面との接触面積の増大が抑えられ、流れ出る試薬液L1,L2の液全体が移動しやすくなり、試薬液L1,L2の一部が壁面に取り残されるおそれが抑制される。また、後壁46e、外側面46f、隔壁面46hは1°の角度を有していることから試薬液L1,L2が壁面を沿いつつ液全体から切り離されることなく水平底面46cに流れ落ちやすい。さらに、前湾曲部46bは、長手方向に半径10mmの曲率半径であることから、ここを流出する試薬液L1,L2の前湾曲部46bにおける面との接触面積の増大が抑制されて、前湾曲部46bに試薬液L1,L2が留まるおそれを抑制する。また、傾斜面46aは、鉛直方向に対して45°であることから、先端が遠方に伸び、少ない傾き角度でも試薬液L1,L2を流出させることができるようになる。つまり、貯留部40の後端の引き上げ量が小さくても先端が下がって試薬液L1,L2が流れ出るようになるので、液投入時の試薬液L1,L2の液面の高さ変動が小さく抑えられる。よって、液面が高くなってシール51と接触し、残液量を多くする液膜を形成するおそれが抑制される。さらに、貯留容器41が、立ち上がった際、水平底面46c及び傾斜面46aのいずれも鉛直方向に近い角度にすることができる。よって、貯留容器41の中から試薬液L1,L2が好適に流出するようになる。すなわち、混合容器10に投入された試薬液L1,L2の混合液の定量性を高めることができる。また、貯留容器41に試薬液L1,L2を分注させることが容易であり、混合したときの材料の定量性の向上が図られる。
貯留部40は、第2状態に旋回操作されたとき、第2状態を第1状態の方向に戻す力よりも大きな力でリブ49が混合容器10の材料投入口13eに当接する。第2状態を第1状態の方向に戻す力とは、例えば、ねじられた連結支持部21が元に戻ろうとする弾性力や、シール51の剥がれ目が貯留部40をもとの状態である第1状態に戻そうとする弾性力等である。第2状態が維持されることにより、貯留容器41が試薬液L1,L2の投入の完了に要する所定の時間が確保されるようになる。
なお、貯留部40は、第2状態のときの水平方向に対する角度が、2つの連結支持部21が鉛直方向において材料投入口13eの径内にあれば約90°以上の角度になり、2つの連結支持部21が鉛直方向において材料投入口13eの径外にあれば約90°以下の角度になる。水平方向に対する角度が小さいと流出の勢いが弱くなる一方、角度が大きいとシール51への付着のおそれもあることから、第2状態のときの水平方向に対する角度は、90°前後が好ましく、例えば75°以上105°以下であることが好ましい。
(操作の容易性)
従来、2液を混合させるとき、混合容器に第1液が入っていたとしても、混合容器の開封(ステップ1)、第2液の瓶の蓋を開ける(ステップ2)、ピペットで定量取得(ステップ3)、混合容器に定量投入(ステップ4)、ピペットを置き場に載置(ステップ5)、第2液の瓶の蓋を閉める(ステップ6)等の多数のステップが必要であった。この他にも、混合前には予め、第2液の瓶やピペットを準備する必要、混合後には、第2液の瓶やピペットを片付ける必要もあった。さらに、混合容器や第2液の瓶の取り違えのおそれもあった。この点、本実施形態の定量混合キットは、貯留部40を第1状態から第2状態に旋回操作する(ステップ1)、混合容器10から材料保持部20を外す(ステップ2)のステップだけで定量の試薬液L1,L2を混合させることができることから、定量の試薬液L1,L2の混合が極めて容易に行える。また、各貯留容器41から定量の試薬液L1,L2が好適に排出されるようにしていることから混合される試薬液L1,L2の定量性を高めることができる。さらに、2つの試薬液L1,L2が一つの貯留部40に一体に保持されているため試薬液を取り違えるおそれもない。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)シール51で密封した複数の貯留容器41にそれぞれ定量の試薬液L1、L2を収容させることができる。また、シール51は、延出部としての部分51aがキャップ部30の筒部32に接着されている。よって、貯留部40の先端がキャップ部30の筒内を混合容器10の方向に入り込む方向である下方に旋回されることによって生じる貯留部40の先端と筒部32との間の張力が貯留部40の先端において剥離力となり、貯留部40の先端から剥離されるようになる。よって、シール51が剥離された複数の貯留容器41は、貯留部40の先端の下方への旋回によってそれらに収容された定量の試薬液L1,L2を試薬液の自重で混合容器10に投入することができる。すなわち、貯留部40の先端を下方に旋回させるだけで複数の貯留容器41に収容された定量の各試薬液L1,L2が混合されるようになり、複数の貯留容器41に収容された定量の各試薬液L1,L2の混合にかかる手間を減らすことができる。
(2)開口42から筒部32との間においてシール51が先細りする誘導部47に接着されるようになるため、貯留部40の先端におけるシール51の接着力を低く抑えることができる。また、貯留部40の先端が下方へ旋回するとき、シール51が剥がされ始める先端においてシール51の剥離が容易になる。また、誘導部47を開口42に連続させることで、引き剥がしに要する力の大きな変動が抑制されて、誘導部47から開口42に引き続いてのシール51の引き剥がしが好適に行えるようになる。特に、テコの原理で大きな力が発生する作用点に対応する先端において、さらに応力が集中する誘導部47の先細り状の傾斜面48Bに接着されているシールであれば剥離が、その開始も含めて容易になる。
また、貯留容器41に液体が貯留されている場合、誘導部47が貯留容器41からの流体の流出を促進させ、混合における材料の定量性が高められるようになる。
(3)連結支持部21が開口42で定義される面と同一平面にあるので、貯留部40を下方に旋回させたとき、貯留部40の先端の旋回軌跡が膨らまないので該先端がキャップ部30の筒内に近寄って接触するおそれが抑制される。
(4)連結支持部21は、シール51が先端側部分25には接着されている一方、貯留部40の先端の下方への旋回に応じて持ち上がる後端側部分24には接着がなされないか、接着力が弱くなるため貯留部40の旋回に対する抗力の発生を防止又は低減させることができる。これにより、貯留部40を旋回させやすくすることができる。
また、連結支持部21は、シール51が接着される先端側部分25の同一の平面について旋回に対する強度がシール51によって補強される。
(5)連結支持部21は柱の中央部がくびれている。よって連結支持部21は柱状の長さ方向中央部を中心に回動し、ねじれるようになる。すなわち、回転軸Cの位置が細くくびれた部分に規定されるようになる。
(6)複数の貯留容器41の開口42とキャップ部30の上端面34とが同一平面にある。よって、同一平面である複数の貯留容器41の開口42とキャップ部30の上端面34とにシールを接着することが容易である。例えば、開口42と上端面34とにかかるように配置したシート状のシール51に、平らな熱板を押し付けることでシール51を開口42及び上端面34に溶着させる加工が容易に行える。
(7)連結支持部21よりも後端部側であって、シール51が貯留部40によって引き上げられる部分である低面部分34Aには接着されていないことから、貯留部40の旋回が容易になる。逆に言えば、キャップ部30は、シール51を剥がす必要のない部分にはシール51を高い強度で接着することもできることから、例えば、外部からの不要な引き剥がし力に対抗できる。また、貯留容器41からシール51が引き剥がされた後、キャップ部30と貯留容器41との間にシール51が張られた状態にすることができるため貯留容器41内の試薬液L1,L2がキャップ部30の外部に飛び散るおそれも抑制される。
(8)先端部41aの長さよりも後端部41bの長さの方が長いことから、テコの原理によって貯留部40の後端部41bの操作で先端側に大きな力を発生させ、先端側のシール51を剥がすことが容易になる。また、先端側では後端部41bの大きな動きが小さい動きに調整されることで、シール51剥離時の衝撃が抑えられて貯留容器41内の試薬液L1,L2が飛散するおそれが軽減される。
(9)水平底面46cが所定の深さから傾斜面46aを経て開口42につながっていることにより、旋回された貯留部40が先端を下にして立ち上がったとき鉛直方向に対する水平底面46cの角度が小さくなる。これにより、貯留容器41に収容された定量の試薬液L1,L2が貯留容器41から好適に排出されるようになり、混合される試薬液L1,L2の定量性が高まる。
(10)貯留容器41内面が所定の曲率半径以上の湾曲面と平面とで構成されることから、試薬液L1,L2が貯留容器41内面を滑り落ちやすくなり、混合される試薬液L1,L2の定量性が高くなる。例えば、流れ方向に対して途中で角度変化のない傾斜面46a等は液体の流れを妨げるおそれが低く、曲率半径が大きい前湾曲部46bは液体が貯留容器41に残るおそれを高める表面張力の影響を低減させることができる。
(11)連結支持部21から開口42の先端までの長さが、連結支持部21から貯留容器41の底部41cまでの長さと略同一に設定されることによって傾斜面46aと開口42に接着されているシール51との間の距離が十分に確保される。よって、貯留容器41を流出する試薬液L1,L2が貯留容器41とシール51との間に、残液量を増加させる液膜を形成するおそれが抑制される。これにより、混合される試薬液L1,L2の定量性が高まる。
(12)誘導部47が混合容器10の内面に当接することになるので貯留部40の材料が確実に混合容器10に投入されるようになる。また、誘導部47が混合容器10に当接することで液体材料が流出しやすくなる。
(13)貯留部40を材料投入口13eに当接するリブ49によって安定的に自立させることができる。よって、投入時間の適切な確保により、貯留容器41内の試薬液L1,L2が混合容器10へ好適に投入される。これにより、試薬液L1,L2の投入にかかる手間が軽減されるとともに、混合される試薬液L1,L2の定量性が高まる。
(14)貯留部40は貯留容器41が2つであることから、2つの試薬液L1,L2の混合が容易に行える。例えば、アルカリ性の溶液と酸性の溶液とを分注させておき、貯留部の旋回で混合させること等が容易に行えるようになる。
ところで、アルカリと酸のように全く性質の異なる物質は、それらをそれぞれ好適に貯留する容器やシールに求める特性が異なるため、すぐ横に並べて分離貯留しておくことは容易ではない。また、離れて貯留されていたり、別容器に貯留されていたりするのであれば、それら2つの物質を旋回操作だけで簡便に混合することができることもない。しかし、本実施形態の定量混合キットによれば、アルカリと酸との両方に対して適切な耐性を有する貯留容器41及びシール51を用いてそれらをすぐ横に並べて分離貯留しておくことができる。また、1つの貯留部40に2つの貯留容器41を設けることで、各貯留容器41に分離貯留した2つの物質を旋回操作だけで簡便に混合することができる。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のような形態をもって実施することもできる。
(素材について)
・混合容器10と材料保持部20とは射出成形品である場合について例示したが、これに限らず、適切な材料を、適切な形状に加工できるのであれば、射出成形品に限られない。
・混合容器10を構成する樹脂は、混合される材料に対して耐久性を備えているものであることが好ましく、混合される材料の特性に適した材料が選択されるとよい。
・材料保持部20を構成する樹脂は、貯留部40の貯留容器41に収容される材料に対して耐久性を備えているものであることが好ましく、収容される材料の特性に適した材料が選択されるとよい。
・上記実施形態では、キャップ部30は混合容器10に螺合される場合について例示した。しかしこれに限らず、材料保持部を混合容器に着脱可能に固定することができるのであれば、キャップ部は混合容器に嵌め込まれる等螺合以外の方法で固定されてもよい。
(シール51について)
・貯留部40の先端から材料を排出することができるようにシール51を剥離することができるのであれば、シール51の接着強度が接着位置に応じて相違していてもよい。例えば、貯留部40の先端部41a、後端部41b、キャップ部30に対する接着強度が相違していてもよい。例えば、貯留部40の先端部41aは剥離可能に、後端部41bは剥離不可能に接着されてもよい。
・上記実施形態では、シール51はキャップ部30と貯留部40との上面に熱溶着される場合について例示した。しかし、これに限らず、貯留容器の開口を密封できるとともに、キャップ部の上端面及び貯留部の開口の上面に適切な強度で接着されるのであれば、シールは接着剤等、熱溶着以外の技術でキャップ部及び貯留部の上面に接着されてもよい。
・キャップ部30の上端面34と貯留部40の開口42との全面にシール51が熱溶着される場合について例示したが、これに限らず、貯留部の開口と、貯留部の先端に対向するキャップ部の上端面の第2張出部にのみ熱溶着されていてもよい。これによっても、操作によってシールが引き剥がされるようになる。
また、シール51の大きさは、溶着される部分よりも大きくてもよいし、溶着される部分を囲む必要最小限の形状であってもよい。
・上記実施形態では、回転軸Cより後端部41bにおいてシール51が貯留部40と上端面34とに架け渡されることを防ぐために低面部分34Aを設けたが、例えば、回転軸より後端部側において、貯留部と上端面との間ではシールに切れ込みを設けることによっても可能である。
・シール51を構成する樹脂は、貯留容器41に収容される材料に対して耐久性を備えているものであることが好ましく、収容される材料の特性に適した材料が選択されるとよい。
・上記実施形態では、貯留部40と第1張出部35及び第2張出部36との間には第1の間隔と第2の間隔とが確保されている場合について例示したが、これに限らず、第1状態において貯留部と第1張出部及び第2張出部が接触していてもよい。このとき、操作に応じて貯留部と第1張出部及び第2張出部が離間すればよい。
・上記実施形態では、貯留部40は後端フランジ44と側面フランジ45とを備える場合について例示したが、これに限らず、貯留部を操作することができるのであれば、後端フランジ及び側面フランジの少なくとも一方を備えていなくてもよい。例えば、貯留部の後端部にはフランジが全く備えられていなくてもよい。
・上記実施形態では、先端側部分25と後端側部分24との間に段差26がある場合について例示した。しかしこれに限らず、後端側部分を先端側部分よりも低くすることができるのであれば後端側部分を先端側部分からの傾斜面としてもよい。
(貯留容器41について)
・上記実施形態では、2つの貯留容器41が同じ大きさである場合について例示したが、これに限らず、試薬液の必要量に応じて、各貯留容器の大きさが相違してもよい。すなわち、貯留容器の大きさを、幅や深さ、後端部の長さを変えて、各種の容量に対応できるようにしてもよい。
・上記実施形態では、貯留部40の貯留容器41が2つである場合について例示したが、これに限らず、仕切を増やすこと等で貯留部の貯留容器を3つ以上に増やしてもよい。また逆に、貯留容器が1つであってもよい。
・上記実施形態では、試薬液L1,L2は貯留部40に貯留されている場合について例示したが、これに限らず、試薬液の1つが混合容器10に貯留されていてもよい。これにより、貯留部の貯留容器の数よりも多くの試薬液を混合させることができる。例えば、貯留容器が1つであっても、混合容器に貯留されている試薬液と混合させることができる。
・上記実施形態では、貯留部40が1つである場合について例示した。しかしこれに限らず、キャップ部に貯留部が複数設けられていてもよい。例えば、2つの貯留部が対向、又は任意の相対角度で設けられたり、3つの貯留部が等角度、又は任意の相対角度で設けられたりしてもよい。
・上記実施形態では、シール51が剥がれた開口の長さL10と、回転軸Cから底部41cまでの深さL20とが略同一の長さである場合について例示した。しかしこれに限らず、液体が流れ出る代わりに空気が進入するスペースが確保され、液膜をつくるようなこともなければ、開口の長さL10よりも、回転軸Cから底部41cまでの深さL20が深くてもよいし、逆に浅くてもよい。
(連結支持部21について)
・上記実施形態では、連結支持部21は、キャップ部30及び貯留部40とともに成形される場合について例示した。しかしこれに限らず、キャップ部、又は貯留部のいずれか一方の部材とともに成形され、他方の部材に組み付けられるようになっていてもよい。また、連結支持部は、キャップ部及び貯留部のいずれとも別に成形されて、キャップ部及び貯留部に組み付けられてもよい。
・上記実施形態では、連結支持部21は、中央がくびれた柱状である場合について例示したが、これに限らず、貯留部を旋回可能に保持することができるのであれば、中央がくびれた柱状に限定されない。例えば、径の変化しない柱や、径が太くなる柱、径の大小変化が複数回生じる柱であってもよい。また、外周が、円周のみならず、楕円、多角形、その他の形状であってもよい。
・上記実施形態では、連結支持部21は、上端面34と同じ平面の先端側部分25を有している場合について例示した。しかしこれに限らず、連結支持部は、上端面よりも低い位置に設けられていてもよい。この場合、回転軸の位置が変化することによって、先端の旋回軌道が変化するが、先端がキャップ部等に干渉しないようになっていればよい。
また、連結支持部は、貯留部の底部の下部を支持するものであって、底部よりも低い位置にある取付開口部から突出する1又は複数の支持部で構成されてもよい。この場合、連結支持部に幅を持たせることで1つ以上の連結支持部を貯留部の底部に連結すれば、貯留部を旋回可能に支持させることができる。
(混合容器10や材料保持部20について)
・上記実施形態では、混合容器10は有底筒である場合について例示したが、これに限らず、下に材料の受け皿があれば、混合容器は、底のない筒体であってもよい。
・上記実施形態では、混合容器10が円筒である場合について例示したが、これに限らず、筒体は、楕円筒や角筒、多角形の筒等円筒以外であってもよい。
・上記実施形態では、キャップ部30の筒部32は、混合容器10の材料投入口13eの外周を囲う大きさであったが、混合容器の材料投入口と同じであってもよいし、材料投入口より小さくてもよい。
・上記実施形態では、第1の貯留容器410及び第2の貯留容器411に試薬液L1,L2が収容されている場合を例示したが、これに限らず、第1の貯留容器及び第2の貯留容器は、一方が試薬液等の液体、他方が固形物等の固体であってもよい。固形物としては、顆粒等の自重が大きいものが好ましい。
また、第1の貯留容器410及び第2の貯留容器411の少なくとも一方に試薬液以外の材料、例えば、薬液等の薬剤、又は、顔料や食料等の非薬剤が収容されていてもよい。
いずれにしても、第1の貯留容器及び第2の貯留容器に収容されている定量の材料を混合させることができる。
・上記実施形態では、定量混合キット1を混合容器10と材料保持部20とから構成される場合について例示したが、これに限らず、定量混合キットは少なくとも材料保持部を有して構成されていればよい。これによっても、材料保持部から定量の材料が供給されることで定量の材料を混合することができる。
1…定量混合キット、10…混合容器、11…管部、11a…内周、12…第1のフランジ部、12a…拡径部、13…開口端部、13a…外周、13b…内周、13e…材料投入口、13L…ねじ山、20…材料保持部、21…連結支持部、21A…内端、21B…外端、21C…中間部、24…後端側部分、25…先端側部分、26…段差、30…キャップ部、30a…外周、30b…内周、31…拡径部、31a…対向底面、31b…第2のフランジ部、32…筒部、32L…ねじ山、33…止め突起、34…上端面、34A…低面部分、34B…段差、35…第1張出部、36…第2張出部、37…取付開口部、38…配置孔、40…貯留部、41…貯留容器、41a…先端部、41b…後端部、41c…底部、42…開口、42a…上面、43…隔壁、44…後端フランジ、45…側面フランジ、46a…傾斜面、46b…前湾曲部、46c…水平底面、46d…後湾曲部、46e…後壁、46f…外側面、46g…湾曲部、46h…隔壁面、47…誘導部、48A…板部、48B…傾斜面、49…リブ、51…シール、51a,51b,51c…部分、410…第1の貯留容器、411…第2の貯留容器、C…回転軸。

Claims (10)

  1. 材料投入口が開口する筒状の混合容器と、
    前記混合容器の筒内に連通する筒状部を含む外壁を有する取付部と、
    前記取付部の前記外壁に連結支持部によって連結支持され、前記取付部の筒内から筒外に跨り配置される1又は複数の貯留部と、
    前記貯留部に設けられた有底状の1又は複数の貯留容器であって、前記筒内から前記筒外に延びる方向に配置された前記貯留容器と、を備え、
    前記取付部は、前記外壁が前記貯留部を配置可能な取付開口部を有し、
    前記貯留部は、前記外壁の前記取付開口部に配置されることで前記筒内に先端を配置し、前記筒外に後端を配置させるとともに、前記取付開口部から前記材料投入口に向けて前記先端を前記筒内で旋回可能に前記外壁の前記取付開口部に連結支持され、
    前記貯留部の前記1又は複数の貯留容器の開口を全て密封するように前記全ての開口の周囲に接着されたシールであって、前記貯留部の先端から延出した前記シールの延出部が前記取付部の前記外壁に接着されている前記シールを備える
    ことを特徴とする定量混合キット。
  2. 前記貯留部は、前記先端において、前記1又は複数の貯留容器の開口と前記外壁との間に前記1又は複数の貯留容器の開口よりも前記混合容器側に位置する面を有する誘導部を備え、
    前記誘導部は、前記1又は複数の貯留容器の開口から前記先端に向かって先細りする形状を有する
    請求項1に記載の定量混合キット。
  3. 前記シールは、前記全ての開口の周囲と、前記連結支持部の側面の少なくとも一部と、前記取付部の前記外壁の端面の少なくとも一部とに接着されるとともに、前記取付部の前記外壁の端面において前記連結支持部よりも反先端側には接着されない
    請求項1又は2に記載の定量混合キット。
  4. 前記連結支持部は柱状であって、前記外壁と前記貯留部とを前記連結支持部の一端と他端とに連結させ、前記連結支持部の側面の少なくとも一部が前記1又は複数の貯留容器の開口を含む面と同一平面であり、前記連結支持部の長さ方向中央部が前記連結支持部の端よりも細い
    請求項3に記載の定量混合キット。
  5. 前記貯留部は、前記連結支持部から前記先端側の長さよりも、前記連結支持部から前記後端側の長さのほうが長い
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の定量混合キット。
  6. 前記貯留容器は、その容器内面が所定の曲率半径以上の湾曲面と平面とで構成され、
    前記貯留容器の底面は、前記貯留容器の前記先端側では前記開口に接続し、前記開口に接続する位置から前記後端側に向かって所定の深さまで所定の傾斜角の傾斜面を有している
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の定量混合キット。
  7. 前記取付部は、前記混合容器の前記材料投入口の外周に着脱可能に嵌め込まれているとともに、前記取付開口部が前記混合容器の前記材料投入口まで開口され、
    前記貯留部は、前記誘導部の反開口側に該反開口側に張り出すリブが設けられ、
    前記リブは、前記貯留部が旋回されることで前記混合容器の前記材料投入口に当接する
    請求項2に記載の定量混合キット。
  8. 複数の材料を前記複数の材料毎にそれぞれ規定された量で混合させる複数材料の混合方法であって、
    前記材料を規定された量だけ収容する貯留容器を前記複数の材料毎に有する定量混合キットとして、請求項1〜7のいずれか一項に記載の定量混合キットを用い、
    前記複数の材料を前記複数の材料毎の前記貯留容器から前記定量混合キットの前記混合容器に投入することで混合する
    複数材料の混合方法。
  9. 複数の材料を前記複数の材料毎にそれぞれ規定された量で混合させる複数材料の混合方法であって、
    前記材料を規定された量だけ収容する貯留容器を1又は複数の前記材料毎に有する定量混合キットとして、請求項1〜7のいずれか一項に記載の定量混合キットを用い、
    前記1又は複数の材料を前記1又は複数の材料毎の前記貯留容器から前記定量混合キットの前記混合容器に投入することで前記混合容器に収容されている材料と混合する
    複数材料の混合方法。
  10. 複数の材料を前記複数の材料毎にそれぞれ規定された量で混合させる複数材料の混合方法であって、
    前記材料を規定された量だけ収容する貯留容器を前記複数の材料毎に有する定量混合キットとして、請求項1〜7のいずれか一項に記載の定量混合キットを用い、
    前記定量混合キットの前記貯留部を前記取付部に対して前記連結支持部を回転軸として回動させて、前記シールの前記取付部に対する接着を維持させつつ、前記貯留部の前記貯留容器から前記貯留容器を密封している前記シールを剥離させて、前記複数の材料を前記複数の材料毎の前記貯留容器から前記定量混合キットの前記混合容器に投入することで混合する
    複数材料の混合方法。
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