以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[1.実施形態]
(1−1)画像処理装置の構成
図1に示す本実施形態の画像処理装置10は、原稿の画像を読み取ってその読み取った画像の画像データを生成するスキャン機能、記録用紙への画像の印刷を行う印刷機能、スキャン機能により読み取った画像を印刷機能により記録用紙に印刷するコピー機能、ファクシミリデータの送受信を行うファクス機能など、複数の規定機能を備えている。
画像処理装置10は、図1に示すように、制御部11と、記憶部12と、表示部13と、入力部14と、画像読取部15と、印刷部16と、メディアインタフェース部17と、第1通信部18と、第2通信部19とを備え、これらがバス20を介して相互に接続されている。なお、メディアインタフェース部のことを、以下「メディアI/F」と略称する。
制御部11はCPUを有する。記憶部12は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリを有する。即ち、画像処理装置10は、CPU及び半導体メモリを含むマイクロコンピュータを備えている。
制御部11は、非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。本実施形態では、記憶部12が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。なお、制御部11により実現される各種機能は、プログラムの実行によって実現することに限るものではなく、その一部又は全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。
記憶部12には、後述する待機画面25(図2参照)を含む、表示部13に表示させる各種画面のデータが記憶されている。また、記憶部12には、後述する図4の登録可否設定テーブルのデータ、図6〜図8のメイン制御処理のプログラム、及び図11の領域入替処理のプログラムも記憶されている。上記各機能を実行するためのプログラムは、メイン制御処理のプログラムの一部として含まれていてもよいし、メイン制御処理のプログラムとは別のプログラムであってもよい。
表示部13は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの、画像を表示可能な表示デバイスを有する。
入力部14は、各種入力操作を受け付けるための入力用デバイスを有する。入力部14が有する入力用デバイスには、図2に示す電源ボタン5、テンキー6、戻りボタン7、ホームボタン8、停止ボタン9、及びタッチパネル14aが含まれる。タッチパネル14aは、表示部13の表示デバイスにおける画像が表示される画像表示領域に配置される。
タッチパネル14aは、表示部13の画像表示領域に対する、指示体による接触又は近接による指示操作を検出可能である。即ち、タッチパネル14aは、表示部13の画像表示領域に対して指示体による指示操作が行われている場合に、その指示操作が行われている位置である指示位置を示す位置情報を出力可能に構成されている。本実施形態のタッチパネル14aは、指示体により指示操作が行われている間、位置情報を連続的又は周期的に出力するよう構成されている。
なお、タッチパネル14aは、指示操作として接触のみ検出可能な構成であってもよいし、近接のみ検出可能な構成であってもよいし、接触及び近接の両方を検出可能な構成であってもよい。
制御部11は、タッチパネル14aから出力される位置情報を取得し、その取得した位置情報に基づいて、指示体の指示操作の有無、指示操作が行われている場合における指示位置、指示操作が行われている場合における指示体による少なくとも一種類の特定の操作を検出することができる。
制御部11が検出可能な特定の操作としては、少なくとも、タップ操作がある。タップ操作は、指示体により指示操作が行われた後、同じ位置で指示体が離れる操作である。指示操作を行うことが可能な指示体の具体的態様は種々考えられ、例えば指先であってもよいし、スタイラスペンなどの特定の指示用デバイスであってもよい。
画像読取部15は、イメージセンサを備え、原稿の画像を読み取り、読み取った画像の画像データを生成する。画像読取部15は、ADFを備えていてもよい。なお、ADFとは、自動原稿送り装置を意味する、Automatic Document Feederの略称である。また、画像読取部15は、原稿台或いはADFにセットされた原稿に対し、その両面の画像を読み取るいわゆる両面スキャンを実行可能に構成されていてもよい。
印刷部16は、インクジェット技術や電子写真技術の印刷機構を有し、シート状の記録用紙に画像を印刷することが可能である。なお、印刷部16は、記録用紙の両面に画像を印刷するいわゆる両面印刷を実行可能に構成されていてもよい。
メディアI/F17は、例えばUSBフラッシュメモリなどの、各種の記憶メディアが装着されるインタフェース部であり、装着された記憶メディアに対するデータの書き込み及び読み出しを制御する。
第1通信部18は、画像処理装置10をデータ通信用のネットワークに接続するための通信インタフェースである。第1通信部18は、例えば、有線LAN、無線LAN、インターネットなどの各種ネットワークの少なくとも1つに接続可能であってもよい。画像処理装置10は、第1通信部18を介して、パソコンやスマートフォン、タブレット端末などの各種情報処理装置と有線又は無線にてデータ通信可能であってもよい。また、画像処理装置10は、第1通信部18を介してインターネットに接続し、インターネットを介して他の各種サーバや各種情報処理装置などとデータ通信可能であってもよい。
なお、図1では、第1通信部18と外部の情報処理装置との接続例として、第1通信部18がパソコン150と無線LANによって無線通信可能な状態にされていることを図示している。パソコン150には、画像処理装置10を制御するためのデバイスドライバがインストールされており、パソコン150から画像処理装置10を制御できるようになっている。
第2通信部19は、通信回線160を通じて外部機器と通信を行うためのインタフェース部である。第2通信部19に接続される通信回線160は、本実施形態では例えば公衆電話網である。ファクス機能におけるファクシミリデータの送受信は、基本的には、第2通信部19を介して行われる。
(1−2)操作パネルの構成
画像処理装置10における、不図示の筐体の一側面には、図2に示す操作パネル3が設けられている。操作パネル3には、図2に示すように、電源ボタン5と、テンキー6と、戻りボタン7と、ホームボタン8と、停止ボタン9と、表示部13と、タッチパネル14aとが設けられている。なお、図2に示されている表示部13は、詳しくは、表示部13が有する表示デバイスにおける画像表示領域を示している。この画像表示領域のほぼ全範囲にタッチパネル14aが重畳配置されている。
電源ボタン5は、画像処理装置10の電源をオン、オフさせるためにユーザにより操作されるハードキーである。電源ボタン5の押下により画像処理装置10に電源が投入されて画像処理装置10の動作が開始されると、制御部11は、特定の初期化処理を行った後、表示部13に待機画面25を表示させる。ユーザは、その待機画面25を起点として各種入力操作を行うことで、表示部13に表示させる画面を切り替えたり、各種設定を行ったり、各種機能を実行させたりすることができる。
テンキー6は、例えばファクシミリデータの送信先番号を入力するときやコピー機能におけるコピー部数を入力するときなど、主に数字を入力する際にユーザにより操作される、0〜9までの各数字のハードキーを含む複数のハードキーの総称である。
戻りボタン7は、表示部13の画面を現在表示されている画面の直前に表示されていた画面に戻すためにユーザに操作されるハードキーである。ホームボタン8は、表示部13に待機画面25を表示させるためにユーザに操作されるハードキーである。停止ボタン9は、処理中の動作を停止させるためにユーザにより操作されるハードキーである。
(1−3)待機画面の説明
待機画面25は、複数のタブを有するタブ形式の画面である。複数のタブにはそれぞれ個別にタブ画面が対応付けられている。待機画面25には、複数のタブのうち選択状態にされている1つのタブに対応したタブ画面が表示される。待機画面25を表示させるために必要な各種情報や、待機画面25に対して入力部14を介して各種入力操作が行われた場合に実行すべき処理の内容に関する情報などは、記憶部12に記憶されている。
図2に示すように、待機画面25には、最大4つのタブが表示される。なお、本実施形態では、タブの総数Ntは、待機画面25に同時に表示可能なタブの最大数である4よりも多い。図2は、待機画面25に、第1タブ〜第NtタブのNt個のタブのうち、第1タブ31、第2タブ32、第3タブ33及び第4タブ34が表示されている例を示している。
各タブには、それぞれ、当該タブの名称が表示される。選択状態にされているタブは、他のタブとは異なる態様で表示される。他のタブとは異なる態様として、例えば、他のタブと異なる色にする、タブの大きさを他のタブよりも大きくする、タブに特定の装飾を加える、などが考えられる。図2は、タブ名が「基本機能1」の第1タブ31が選択状態にされていて、第1タブ31が他のタブとは異なる色で表示されている例を示している。
待機画面25には、第1タブ〜第Ntタブの全Nt個のタブそれぞれに対応した各タブ画面(第1タブ画面〜第Ntタブ画面)のうち、選択状態にされている1つのタブに対応したタブ画面が表示される。図2は、選択状態にされている第1タブ31に対応付けられている第1タブ画面50が表示されている例を示している。
各タブに対応付けられている各タブ画面は、複数のアイコンが配置された画面である。本実施形態では、1つのタブ画面に8個のアイコンが配置される。即ち、図2に示すように、第1タブ画面50には、第1アイコン51〜第8アイコン58が配置される。各アイコンの具体的種類は、後述するように変更することができる。
図2に例示する第1タブ画面50においては、第1アイコン51はファクスアイコンであり、第2アイコン52はコピーアイコンであり、第5アイコン55は設定メニューアイコンである。第3アイコン53、第4アイコン54、第6アイコン56〜第8アイコン58は未登録アイコンである。
待機画面25における、タブが表示される領域の両端近傍には、左ボタン26及び右ボタン27が表示される。Nt個のタブの左右方向の配列順は予め決められている。現在表示されている4つのタブよりも左側に他のタブが配列されている場合は、左ボタン26をタップすることによって、表示対象のタブを右側にスクロールさせることで、現在表示されている4つのタブよりも左側に配列されているタブを表示させることができる。逆に、現在表示されている4つのタブよりも右側に他のタブが配列されている場合は、右ボタン27をタップすることによって、表示対象のタブを左側にスクロールさせることで、現在表示されている4つのタブよりも右側に配列されているタブを表示させることができる。
現在選択状態にされているタブのタブ画面から、他のタブのタブ画面に切り替えたい場合は、切り替え先のタブをタップすればよい。現在選択状態のタブ以外のタブをタップすると、そのタップしたタブが選択状態にされて、待機画面25には、その新たに選択状態にされたタブに対応したタブ画面が表示される。
例えば、図3(a)の左側に示されているように、待機画面25に、第1タブ31に対応した第1タブ画面50が表示されているとする。この状態から、例えば、タブ名が「基本機能2」の第2タブ32をタップすると、図3(a)の右側に示すように、選択状態のタブが第1タブ31から第2タブ32に切り替わり、その切り替わり後の第2タブ32に対応した第2タブ画面60が表示される。
第2タブ画面60にも、第1アイコン61〜第8アイコン68の8個のアイコンが表示される。第2タブ画面60において、第1アイコン61は第1タブ画面50の第1アイコン51と同じファクスアイコンであり、第2アイコン62は第1タブ画面50の第2アイコン52と同じコピーアイコンである。第3アイコン63〜第8アイコン68は未登録アイコンである。
各タブ画面に配置される各アイコンには、それぞれ、特定の処理が対応付けられている。ユーザによりいずれかのアイコンがタップされると、そのアイコンに対応付けられている特定の処理が実行される。
待機画面25のタブ画面に配置可能なアイコンには、大きく分類すると、三種類のアイコンがある。具体的に、機能実行用アイコンと、設定用アイコンと、未登録アイコンがある。機能実行用アイコンは、当該画像処理装置10が有する上記各規定機能のうち何れかの機能を実行させるための、その実行対象の機能が登録されたアイコンである。つまり、機能実行用アイコンには、登録されている機能を実現させるための特定の処理が対応付けられている。そして、機能実行用アイコンがタップされると、対応付けられている特定の処理が実行されることによって、登録されている機能が実現される。
設定用アイコンは、各種設定項目を設定するための、その設定対象の特定の項目あるいは複数の項目のリスト等が登録されたアイコンである。つまり、設定用アイコンには、各種設定項目を設定させるための特定の処理が対応付けられている。そして、設定用アイコンがタップされると、対応付けられている特定の処理が実行されることによって、各種設定項目の設定が実現される。
未登録アイコンは、機能及び設定項目等が何ら登録されていないアイコンであり、ユーザによって任意の機能或いは設定項目を新規に登録することが可能なアイコンである。つまり、未登録アイコンには、任意の機能の機能実行用アイコン或いは任意の設定項目の設定用アイコンを新規に登録させるための、ユーザの入力操作を伴う特定の処理が対応付けられている。そして、未登録アイコンがタップされると、当該未登録アイコンに対応付けられている特定の処理が実行されることによって、機能実行用アイコン或いは設定用アイコンとしての新規登録が実現される。
機能実行用アイコンは、さらに、規定機能アイコンと、ショートカットアイコンとの二種類に分類される。規定機能アイコンは、当該画像処理装置10が有するスキャン機能、印刷機能、コピー機能、ファクス機能、ウェブサービス機能、便利ツール機能などの複数の規定機能のうち何れかを実行させるための、その実行対象の規定機能が登録されたアイコンである。規定機能アイコンに登録されている各種設定値は、予め決められたデフォルト値である。ただし、そのデフォルト値は、規定機能アイコンをタップして対応機能を実行させる際にユーザが確認、変更することができる。
ショートカットアイコンには、ショートカット機能が登録される。ショートカット機能は、上記複数の規定機能のうちいずれかを、ユーザが予め設定した特定の実行条件で実行させるように構成された機能である。
規定機能アイコン及び設定用アイコンの少なくとも一方は、画像処理装置10の出荷時において、少なくとも1つのタブ画面において少なくとも1つ、予め配置されていてもよい。
ショートカットアイコンは、基本的には、当該画像処理装置10の出荷時から予め配置されているアイコンではなく、未登録アイコンに対してユーザが任意に登録操作を行うことによって、その未登録アイコンに代わって配置されるアイコンである。ただし、ショートカットアイコンも、画像処理装置10の出荷時において、少なくとも1つのタブ画面において少なくとも1つ、予め配置されていてもよい。
規定機能アイコンが、各設定値の初期値が予め決められているのに対し、ショートカットアイコンについては、ユーザ自ら、実行対象の機能、及びその機能をどのような実行条件で実行させるか、などについて任意に設定、登録することができる。なお、実行条件とは、例えば、機能が実行される際に用いられる各種設定項目の設定値である。例えばファクス機能においては、原稿サイズ、ファクス番号、ファクス画質などが実行条件の一例である。
未登録アイコンに対しては、任意の規定機能のショートカット機能を登録してショートカットアイコンとして登録できるほか、任意の規定機能を登録することにより規定機能アイコンとして登録したり、任意の設定項目を登録することにより設定用アイコンとして登録したりすることもできる。
規定機能アイコン又はショートカットアイコンとして登録可能な規定機能は、例えば、ファクス機能、コピー機能、スキャン機能、ウェブサービス機能、便利ツール機能などである。なお、スキャン機能は、さらに、読み取った画像データの処理方法が異なる複数の機能に細分化されている。本実施形態では、スキャン機能の具体的種類として、スキャンtoファイル、スキャンtoOCR、スキャンtoイメージ、スキャンtoUSB、スキャンtoEメール、スキャンtoEメールサーバ、スキャンtoネットワーク、スキャンtoFTP/SFTP、などがある。
図3(a)に示す、第1タブ画面50及び第2タブ画面60において、第1アイコン51、61として配置されているファクスアイコンは、ファクス機能を実行させるための規定機能アイコンである。これら2つのファクスアイコンは全く同じであり、同じ特定の処理が対応付けられている。また、第1タブ画面50及び第2タブ画面60において、第2アイコン52、62として配置されているコピーアイコンは、コピー機能を実行させるための規定機能アイコンである。これら2つのコピーアイコンは全く同じであり、同じ特定の処理が対応付けられている。また、第1タブ画面50において第5アイコン55として配置されている設定メニューアイコンは、少なくとも一種類の設定項目の設定値を設定するための設定用アイコンである。
また、図3(b)に示す第1タブ画面50及び第2タブ画面60において、第4アイコン54、64として配置されている各スキャンアイコンは、スキャン機能を実行させるための規定機能アイコンである。これら2つのスキャンアイコンは全く同じであり、同じ特定の処理が対応付けられている。
また、図3(b)の左側に示す第1タブ画面50において、第8アイコン58として配置されているアイコンは、スキャンtoファイルのショートカット機能が登録されたショートカットアイコンである。
図3(a)、(b)において、第1アイコン51,61としてのファクスアイコン及び第2アイコン52,62としてのコピーアイコンは、画像処理装置10の出荷時にデフォルトで予め登録、配置されている。一方、図3(b)における、第4アイコン54、64としてのスキャンアイコン及び第8アイコン58としてのショートカットアイコンは、出荷時には図3(a)に示すように未登録アイコンであったものの、その後ユーザによって新規登録されたアイコンである。
なお、出荷時においてどの領域にどの規定機能の機能実行用アイコンがデフォルトで配置されているかについては、適宜決めてよい。
(1−4)タブ画面内に設定されている領域の説明
図2及び図3に示すように、各タブ画面には、共通領域41及び個別領域42が設定されている。そして、8つのアイコンのうち第1アイコン〜第4アイコンの4つのアイコンは共通領域41内に配置され、第5アイコン〜第8アイコンの4つのアイコンは個別領域42内に配置されている。
共通領域41に配置される4つのアイコンは、各タブ画面全て同じである。つまり、タブを切り替えていずれのタブ画面を表示させても、共通領域41に配置されるアイコンは全く同じである。
本実施形態では、いずれかのタブ画面が表示されている状態で、そのタブ画面内の共通領域41において機能実行用アイコン又は設定用アイコンを新規登録すると、そのアイコンは、現在表示されているタブ画面に配置されるのに加えて、他の各タブ画面の共通領域41における同じ位置に対してもそれぞれ配置される。
また、いずれかのタブ画面が表示されている状態で、そのタブ画面内の共通領域41に配置されているいずれかのアイコンを削除すると、そのアイコンが現在表示されているタブ画面から削除されるのに加えて、他の各タブ画面の共通領域41における同じ位置に配置されている同じ各アイコンもそれぞれ削除される。
また、いずれかのタブ画面が表示されている状態で、そのタブ画面内の共通領域41に配置されているいずれかのアイコンに対する編集操作を行うと、そのアイコンに対する登録内容が編集操作に応じて変更されるのに加えて、他の各タブ画面の共通領域41における同じ位置に配置されている同じ各アイコンに対する登録内容も全く同じように変更される。
つまり、タブ画面中の共通領域41内のアイコンに対する登録、編集、移動、削除等の各操作内容は、現在表示されているタブ画面だけでなく他の全てのタブ画面における同じ位置のアイコンに対しても同様に反映される。その結果、各タブ画面における、共通領域41内に配列されているアイコンは、全て同じ内容となる。
例えば、図3(a)の左側に示す待機画面25が表示された状態、即ち第1タブ画面50が表示されている状態で、共通領域41内の未登録アイコンである第4アイコン54を、スキャン機能が登録された規定機能アイコンにしたとする。この場合、図3(b)に示すように、現在表示されている第1タブ画面50内の第4アイコン54が規定機能アイコンとなるのに加え、第2タブ画面60を含む他の各タブ画面における共通領域41内の同じ位置のアイコンも、同じ処理が対応付けられた規定機能アイコンとなる。
一方、いずれかのタブ画面が表示されている状態で、そのタブ画面内の個別領域42においてアイコンの登録、削除、編集等の各操作を行った場合は、その操作内容は、現在表示されているタブ画面内の対象アイコンに対してのみ反映され、他のタブ画面には反映されない。
例えば、図3(a)の左側に示す待機画面25が表示された状態、即ち第1タブ画面50が表示されている状態で、個別領域42内の未登録アイコンである第8アイコン58に対してスキャンtoファイルのショートカットアイコンを新規登録したとする。この場合、図3(b)に示すように、現在表示されている第1タブ画面50内の第8アイコン58はショートカットアイコンとして登録されるが、第2タブ画面60を含む他の各タブ画面における個別領域42内の同じ位置のアイコンにはその登録内容は反映されない。
(1−5)管理機能の説明
図2及び図3に示すように、待機画面25には、管理者ボタン28が表示される。管理者ボタン28をタップすると、管理者認証用の認証画面が表示される。その認証画面に対し、パスワード入力などの認証用の所定の入力操作を行うと、認証処理が行われる。
認証処理は、特定の認証条件が成立したか否かを判断する処理である。認証条件の1つには、入力されたパスワードが予め登録されている正規のパスワードと一致すること、が含まれる。認証処理の結果、認証条件が成立した場合は、動作モードが管理者モードとなる。
本実施形態では、管理モードにおいては、共通領域41及び個別領域42のいずれに対しても、各規定機能の機能実行用アイコンを新規登録することができる。また、管理モードにおいては、共通領域41及び個別領域42のいずれに対しても、登録されているアイコンの編集、即ち登録内容の変更や、登録されているアイコンの削除、登録されている任意の2つのアイコンの配置位置入れ替え、登録されている任意のアイコンの配置位置移動、などを行うことができる。なお、アイコンの「削除」とは、当該アイコンに対する登録状態を解除して未登録アイコンにすることを意味する。
一方、動作モードが管理者モードではない一般モードである場合は、共通領域41及び個別領域42のそれぞれ、許可されている規定機能のみ、機能実行用アイコンの登録が可能である。一般モード時に各領域41,42それぞれにおいてどの規定機能が機能実行用アイコンとして登録可能であるかについては、図4に示す登録可否設定テーブルにおいて設定されている。
図4の登録可否設定テーブルは、記憶部12に記憶されている。図4には、登録可否設定テーブルの一例が示されている。一般モード時における機能実行用アイコンの新規登録は、登録可否設定テーブルの設定内容に応じて制限される。即ち、登録が可能に設定されている規定機能についてはその機能実行用アイコンを新規登録可能であるが、登録が不可に設定されている規定機能についてはその機能実行用アイコンを新規登録できない。
登録可否設定テーブルが図4に例示するように設定されている場合、例えばコピー機能については、一般モードであっても各領域41,42のいずれにも機能実行用アイコンを新規登録可能である。一方、例えばファクス機能については、一般モード時においては、個別領域42への機能実行用アイコンの新規登録は可能であるものの、共通領域41への新規登録はできない。また、図4の例では、スキャン機能における細分化された複数の規定機能のうち、例えばスキャンtoファイルやスキャンtoイメージなどは、一般モードであっても各領域41,42のいずれにも機能実行用アイコンを新規登録可能であるが、例えばスキャンtoEメールサーバやスキャンtoネットワークなどは、一般モード時においては、個別領域42への機能実行用アイコンの新規登録は可能であるものの、共通領域41への新規登録はできない。
なお、一般モードにおいて、登録済みの機能実行用アイコン或いは設定用アイコンを対象とした、編集、削除、入れ替え、移動などの各種処理が可能か否かについては、領域毎に適宜決めてよい。
登録可否設定テーブルの内容は、ユーザにより任意に変更可能である。本実施形態では、管理者モードにおいて登録可否設定テーブルの内容を変更できるように構成されている。登録可否設定テーブルの内容は、画像処理装置10本体において変更可能であってもよいし、画像処理装置10の外部から変更可能であってもよい。本実施形態では、画像処理装置10に接続されているパソコン150から、画像処理装置10内の登録可否設定テーブルの内容を変更可能に構成されている。
パソコン150には、登録可否設定テーブルを設定するためのソフトウェア(以下、「設定ソフト」と称する)が、画像処理装置10のデバイスドライバの一部として、又はそのデバイスドライバとは別に、インストールされている。ユーザは、その設定ソフトを用いて、画像処理装置10内の登録可否設定テーブルの内容を変更することができる。
具体的に、パソコン150において設定ソフトが起動され、特定の認証処理によって認証条件が成立すると、パソコン150には、図5に示す登録可否設定画面80が表示される。なお、認証処理の具体的内容は適宜決めてよく、例えば、画像処理装置10における前述の認証処理に準じた内容であってもよい。
ユーザは、登録可否設定画面80において、各規定機能それぞれについて個別に、共通領域及び個別領域毎に、機能実行用アイコンの新規登録を可能とするかそれとも不可とするかを設定することができる。設定ソフトは、例えばOKボタン81が押下されることによって登録可否設定画面80の設定内容が確定されると、その設定内容を示す設定情報を画像処理装置10へ送信する。画像処理装置10の制御部11は、パソコン150から設定情報を受信すると、その受信した設定情報に基づいて、記憶部12に記憶されている登録可否設定テーブルを更新する。
(1−6)メイン制御処理の説明
次に、前述の各種機能を実現するために制御部11が実行するメイン制御処理について、図6〜図8を用いて説明する。制御部11は、電源ボタン5の押下により電源が投入されて起動すると、図6〜図8のメイン制御処理を実行する。
制御部11は、図6〜図8のメイン制御処理を開始すると、S110(図6参照)で、表示部13に待機画面25を表示させる。なお、タブ画面の初期値、即ち、起動後最初に待機画面25に表示させるタブ画面、機能実行終了後に表示される待機画面25中のタブ画面、ホームボタン8の押下時に表示される待機画面25中のタブ画面は、適宜決めてよく、本実施形態では例えば第1タブ画面50である。
S120では、待機画面25に表示されている複数のタブのいずれかがタップされたか否か判断する。何れかのタブがタップされた場合は、S130で、タブ切替処理を実行する。具体的に、タップされたタブを選択状態にして、そのタブに対応付けられたタブ画面を表示させる。S130でタブ画面を切り替えた後は、S110に戻る。
S120で、いずれのタブもタップされていない場合は、S140に進む。S140では、登録済みのアイコン、即ち未登録アイコン以外のアイコンがタップされたか否か判断する。S140で、登録済みのアイコンがタップされた場合は、S150に進む。S150では、タップされたアイコンが規定機能アイコンであるか否か判断する。タップされたアイコンが規定機能アイコンではない場合は、S160に進む。
S160では、タップされたアイコンに対応付けられている特定の処理を実行する。これにより、当該アイコンに登録されている機能或いは各種設定が実現される。
S170では、使用頻度を更新する。ここでいう使用頻度とは、各タブ画面に配置されている各アイコン毎の、そのアイコンがタップされて対応する処理がS160又はS330(図8参照)で実行された頻度を示す情報である。タップされたアイコンが例えば機能実行用アイコンである場合、当該機能実行用アイコンの使用頻度は、その機能実行用アイコンに対応付けられた規定機能が実行された頻度を示す情報である。使用頻度の具体的内容は適宜決めてよい。本実施形態では、例えば、アイコンがタップされる度にそのタップされた日時を示す情報を記憶し、アイコンがタップされる度に、一定時間前から現在までの間に当該アイコンがタップされた回数を使用頻度として更新する。S170で使用頻度を更新した後は、S110に戻る。
なお、使用頻度の算出対象のアイコンの種類は適宜決めて良い。例えば、未登録アイコン以外の全てのアイコンを対象として使用頻度を算出するようにしてもよいし、機能実行用アイコンを対象として使用頻度を算出するようにしてもよい。
S140で、登録済みのアイコンがタップされていない場合は、S180に進む。S180では、未登録アイコンがタップされたか否か判断する。未登録アイコンがタップされていない場合は、S110に戻る。なお、待機画面25におけるタブ及びアイコン以外の操作対象(例えば管理者ボタン28、左ボタン26など)が操作された場合の処理については図6〜図8では省略している。
S180で、未登録アイコンがタップされた場合は、S190(図7参照)へ進む。なお、共通領域41及び個別領域42のうち、タップされた未登録アイコンが配置されている領域を、以下、選択領域と称することがある。
S190では、登録可否設定テーブルに基づき、選択領域に対し、機能実行用アイコンの新規登録が許可されている規定機能があるか否か判断する。選択領域に対して機能実行用アイコンの新規登録が許可されている規定機能が1つもない場合、即ち登録可否設定テーブルにおいて選択領域に対して全ての規定機能が「不可」に設定されている場合は、S200に進む。
S200では、エラー処理を行う。具体的に、エラー情報を表示部13に表示させる。エラー情報は、選択領域に対して機能実行用アイコンの新規登録が許可されている規定機能がないことを示す情報である。S200でエラー処理を実行した後は、S110に戻る。
S190で、選択領域に対して機能実行用アイコンの新規登録が許可されている規定機能がある場合は、S210に進む。S210では、選択領域が共通領域41又は個別領域42のどちらであるか判断する。選択領域が共通領域41である場合はS220に進む。
S220では、記憶部12から登録可否設定テーブルを読み込み、その登録可否設定テーブルに基づき、共通領域41に対して機能実行用アイコンの新規登録が許可されている規定機能を判断する。そして、許可されている規定機能の一覧がリストアップされた機能選択画面を表示部13に表示させる。
図9に、機能選択画面の一例を示す。図9に示すように、例えば共通領域41内の未登録アイコン54がタップされた場合は、S220の処理では、図9の右上に示す機能選択画面90が表示される。本実施形態の機能選択画面90は、許可されているか否かにかかわらず全ての規定機能のボタンが一覧表示され、そのうち許可されていない規定機能のボタンはグレーアウト表示される。そのため、ユーザは、機能選択画面90を見ることで、機能実行用アイコンとして登録が許可されている規定機能がどれであるかを容易に認識できる。S220で機能選択画面を表示させた後は、S240に進む。
S210で、選択領域が個別領域42である場合は、S230に進む。S230では、記憶部12から登録可否設定テーブルを読み込み、その登録可否設定テーブルに基づき、個別領域42に対して機能実行用アイコンの新規登録が許可されている規定機能を判断する。そして、許可されている規定機能の一覧がリストアップされた機能選択画面を表示部13に表示させる。
図9に例示するように、例えば個別領域42内の未登録アイコン58がタップされた場合は、S230の処理では、図9の右下に示す機能選択画面96が表示される。この機能選択画面96は、一例として、全ての規定機能の新規登録が許可されている場合の機能選択画面を示している。S230で機能選択画面を表示させた後は、S240に進む。
S240では、機能選択画面に対するユーザの機能選択操作を受け付ける。具体的に、機能選択画面に表示されている、選択可能な規定機能のボタンの何れかに対する、ユーザのタップ操作を受け付ける。許可されていない規定機能のボタン、即ちグレーアウトされているボタンがタップされた場合は、例えば特定のエラー情報をポップアップ表示させたりビープ音を発生させたりすることによって、ユーザに対し、当該ボタンが選択できないことを認識させる。
許可されている規定機能のボタンがタップされた場合は、S250に進む。許可されている規定機能のボタンがタップされたということは、当該ボタンに対応した規定機能が機能実行用アイコンとしての新規登録の対象として選択されたことを意味する。以下、この選択された規定機能のことを選択機能と称することがある。
S250では、選択機能の機能実行用アイコンを新規登録するための登録情報を取得し、その登録情報に基づく選択機能を、機能実行用アイコンに対応付ける機能として登録する。
具体的に、選択機能について、規定機能アイコンとして登録するか、それともショートカットアイコンとして登録するかをユーザに選択させるための選択画面を表示させる。規定機能アイコンとしての登録が選択された場合は、選択された未登録アイコンを規定機能アイコンとして登録することを決定すると共に、当該規定機能アイコンに対応付ける機能として選択機能を登録する。
ショートカットアイコンとしての登録が選択された場合は、さらに、選択機能を具体的にどのような実行条件で実行させるかをユーザに設定させるための設定画面を表示させる。ユーザは、この設定画面を介して、選択機能の具体的な実行条件、即ち選択機能を実行させるために必要な各種設定項目の設定値を任意に設定することができる。そして、ユーザにより設定完了を示す操作が行われると、選択された未登録アイコンをショートカットアイコンとして登録することを決定すると共に、当該ショートカットアイコンに対応付ける機能として、設定された特定の実行条件で選択機能が実行されるように構成されたショートカット機能が登録される。
S260では、S210と同様、選択領域が共通領域41又は個別領域42のどちらであるか判断する。選択領域が共通領域41である場合は、S270に進む。S270では、選択された未登録アイコンを、上記登録された機能が対応付けられた機能実行用アイコン、即ち登録された機能を実行させるための特定の処理が対応付けられた機能実行用アイコンとして、新規登録する。つまり、現在表示されているタブ画面において、選択された未登録アイコンを、新規登録された機能の機能実行用アイコンとして登録し、その機能実行用アイコンを配置する。
さらに、現在表示されているタブ画面以外の他の各タブ画面における、共通領域41内の同じ位置に対しても、同様に、同じ機能実行用アイコンを登録し、その機能実行用アイコンを配置する。これにより、全てのタブ画面における同じ位置に、同じ機能実行用アイコンが新規登録されて配置される。S270の新規登録後は、S110に戻る。
S260で、選択領域が個別領域42である場合は、S280に進む。S280では、選択された未登録アイコンを、上記登録された機能が対応付けられた機能実行用アイコン、即ち登録された機能を実行させるための特定の処理が対応付けられた機能実行用アイコンとして、新規登録する。つまり、現在表示されているタブ画面において、選択された未登録アイコンを、新規登録された機能の機能実行用アイコンとして登録し、その機能実行用アイコンを配置する。なお、S280では、S270とは異なり、機能実行用アイコンの新規登録は、現在表示されているタブ画面に対してのみである。S280の新規登録後は、S110に戻る。
次に、S150(図6)において、タップされたアイコンが規定機能アイコンである場合の処理について説明する。S150で、タップされたアイコンが規定機能アイコンである場合は、S310(図8)に進む。
S310では、図10に例示する実行条件選択画面100を表示させる。実行条件選択画面100は、タップされた規定機能アイコンに対応した規定機能を実行させる際の実行条件をユーザに選択させるための画面である。実行条件選択画面100には、対応する規定機能の実行に用いられる各種設定項目毎の項目ボタン101,102,103,104・・・が表示される。各項目ボタンには、対応する設定項目における現在選択されている設定値が表示される。ユーザは、項目ボタンを任意に選択して、その選択した項目ボタンに対応した設定項目の設定値を選択することができる。
図10に示す実行条件選択画面100は、一例として、ファクスアイコンがタップされた場合に表示される実行条件選択画面100を示している。この実行条件選択画面100において、例えば、原稿濃度に対応した項目ボタン103をタップすることで、原稿濃度の設定値を選択することができる。なお、各設定項目の設定値は、設定変更ボタン106をタップすることによっても選択することができる。
S310では、実行条件選択画面100を表示させて、この実行条件選択画面100に対する、ユーザによる各設定項目の設定値の選択操作を受け付ける。
S320では、ショートカット登録操作が行われたか否か判断する。具体的に、実行条件選択画面100に表示されているショートカット登録ボタン110がタップされたか否か判断する。実行条件選択画面100に表示されているスタートボタン107がタップされた場合は、S330に進み、選択された規定機能アイコンに対応した規定機能の処理を実行する。具体的に、実行条件選択画面100で選択された実行条件に従って、対応する規定機能を実行する。処理実行後、S340で、S170と同様に使用頻度を更新して、S110に戻る。
S320で、ショートカット登録ボタン110がタップされた場合は、S350に進む。S350では、登録可否設定テーブルに基づき、選択機能のショートカットアイコンを新規登録することが許可されている領域があるか否か判断する。共通領域41及び個別領域42のいずれに対しても選択機能のショートカットアイコンの新規が許可されていない場合は、S360に進む。
S360では、エラー処理を行う。具体的に、エラー情報を表示部13に表示させる。ここで表示させるエラー情報は、共通領域41及び個別領域42のいずれに対しても選択機能に対応したショートカットアイコンを配置することが許可されていないことを示す情報である。S360でエラー処理を実行した後は、S320に戻る。
S350で、選択機能のショートカットアイコンを新規登録することが許可されている領域がある場合は、S370に進む。S370では、ショートカットアイコンを登録、配置する位置を選択するための配置位置選択操作を受け付ける。具体的に、図10に例示する登録先選択画面120を表示させる。登録先選択画面120は、一部を除き、基本的には、待機画面25と同様の構成である。即ち、複数のタブが表示され、且つ、選択状態にあるタブに対応したタブ画面が表示される。この登録先選択画面120に対し、ユーザは、配置位置選択操作を行うことができる。配置位置選択操作は、ショートカットアイコンを新規登録したい未登録アイコンをタップする操作である。
ユーザにより配置位置選択操作が行われた場合、即ちいずれかの未登録アイコンがタップされた場合は、S380に進む。S380では、配置位置選択操作が行われた領域が共通領域41及び個別領域42のうちどちらであるか判断する。配置位置選択操作が行われた領域が共通領域41である場合、即ち共通領域41内の未登録アイコンがタップされた場合は、S390に進む。
S390では、登録可否設定テーブルに基づき、登録対象の規定機能のショートカットアイコンを共通領域41に新規登録することが許可されているか否か判断する。共通領域41への新規登録が許可されている場合はS420に進み、共通領域41への新規登録が許可されていない場合はS410に進む。
S410では、登録不可報知を行う。具体的に、図10に例示するような登録不可報知画面130を表示させる。登録不可報知画面130は、S370で選択された領域に対しては登録対象の規定機能のショートカットアイコンを新規登録することが許可されていないことをユーザに報知するための画面である。
図10は、一例として、ファクス機能のショートカットアイコンを共通領域41内の第4アイコン54の位置に新規登録すべく、ユーザが第4アイコン54をタップしたところ、共通領域41に対してはファクス機能のアイコンの新規登録が不可とされていることから、登録不可報知画面130が表示された例を示している。S410で登録不可報知を行った後は、S370に戻る。
S380で、配置位置選択操作が行われた領域が個別領域42である場合、即ち個別領域42内の未登録アイコンがタップされた場合は、S400に進む。S400では、登録可否設定テーブルに基づき、登録対象の規定機能のショートカットアイコンを個別領域42に新規登録することが許可されているか否か判断する。個別領域42への新規登録が許可されている場合はS420に進み、個別領域42への新規登録が許可されていない場合はS410に進む。
S420では、ショートカットアイコンを新規登録するための登録情報を取得し、その登録情報に基づくショートカット機能を、ショートカットアイコンに対応付ける機能として登録する。具体的に、実行条件選択画面100で選択された実行条件を取得する。そして、その取得した実行条件で規定機能が実行されるように構成されたショートカット機能を登録する。
S430では、S260と同様、選択領域が共通領域41又は個別領域42のどちらであるか判断する。選択領域が共通領域41である場合は、S440に進む。S440では、登録先選択画面120で選択された未登録アイコンを、上記登録されたショートカット機能が対応付けられたショートカットアイコン、即ち登録されたショートカット機能を実行させるための特定の処理が対応付けられたショートカットアイコンとして、新規登録する。つまり、現在表示されているタブ画面において、選択された未登録アイコンを、新規登録されたショートカット機能のショートカットアイコンとして登録し、そのショートカットアイコンを配置する。
さらに、現在表示されているタブ画面以外の他の各タブ画面における、共通領域41内の同じ位置に対しても、同様に、同じショートカットアイコンを登録し、そのショートカットアイコンを配置する。これにより、全てのタブ画面における同じ位置に、同じショートカットアイコンが新規登録されて配置される。S440の新規登録後は、S110に戻る。
S430で、選択領域が個別領域42である場合は、S450に進む。S450では、選択された未登録アイコンを、上記登録されたショートカット機能が対応付けられたショートカットアイコンとして、新規登録する。つまり、現在表示されているタブ画面において、選択された未登録アイコンを、新規登録されたショートカット機能のショートカットアイコンとして登録し、そのショートカットアイコンを配置する。なお、S450では、S440とは異なり、ショートカットアイコンの新規登録は、現在表示されているタブ画面に対してのみである。S450の新規登録後は、S110に戻る。
(1−7)領域入替処理の説明
次に、制御部11が実行する領域入替処理について、図11を用いて説明する。制御部11は、電源ボタン5の押下により電源が投入されて起動すると、図11の領域入替処理を周期的に繰り返し実行する。
制御部11は、図11の領域入替処理を開始すると、S610で、各タブ画面の個別領域42内に配置されているアイコン毎に、使用頻度をチェックする。使用頻度は、前述の通り、S170及びS340で更新される情報である。
S620では、各タブ画面の個別領域42内に配置されているアイコンの中に、高使用頻度アイコンがあるか否か判断する。高使用頻度とは、使用頻度が高いことを示し、具体的には、本実施形態では使用頻度が特定の閾値以上であることである。個別領域42内に高使用頻度アイコンがない場合は、領域入替処理を終了する。個別領域42内に高使用頻度アイコンがある場合は、S630に進む。
S630では、共通領域41内に空きがあるか否か判断する。空きがあるとは、未登録アイコンがあることを意味する。S630で、共通領域41内に空きがない場合は、領域入替処理を終了する。S630で、空きがある場合は、S640に進む。
S640では、登録可否設定テーブルに基づき、高使用頻度アイコンを共通領域41に配置可能であるか否か判断する。共通領域41への配置が許可されていない場合は、領域入替処理を終了する。共通領域41への配置が許可されている場合は、S650に進む。
S650では、表示部13に、図12に示す移動要否確認画面140を表示させる。移動要否確認画面140には、高使用頻度アイコンの名称、その高使用頻度アイコンが配置されているタブ画面のタブ名、及び共通領域41へ移動するかどうかを問いかけるメッセージが表示される。さらに、移動要否確認画面140には、Yesボタン141とNoボタン142とが表示される。
S660では、ユーザによる、高使用頻度アイコンを共通領域41へ移動させる移動指示がなされたか否か判断する。移動指示がなされなかった場合、即ち移動要否確認画面140においてNoボタン142がタップ操作された場合は、使用頻度情報を初期化し、領域入替処理を終了する。使用頻度情報の初期化とは、例えば、使用頻度を0に設定することを意味する。S660で、移動指示がなされた場合、即ち移動要否確認画面140においてYesボタン141がタップ操作された場合は、S670に進む。
S670では、高使用頻度アイコンを共通領域41へ移動させる。即ち、共通領域41内の未登録アイコンを、移動元の高使用頻度アイコンとする。また、個別領域42内に配置されていた元の高使用頻度アイコンは、個別領域42から削除する。これにより、ある1つのタブ画面の個別領域42内に配置されていた高使用頻度アイコンが、各タブ画面それぞれの共通領域41に表示されるようになる。
なお、S620で、高使用頻度アイコンが複数ある場合は、例えば、その複数の高使用頻度アイコン毎に個別に、S630以降の処理を実行するようにしてもよい。
(1−8)実施形態の効果
以上説明した実施形態によれば、以下の(1a)〜(1f)の効果を奏する。
(1a)本実施形態では、選択領域に対し、選択機能に対応した機能実行用アイコンを新規登録することが許可されている場合に、選択領域に機能実行用アイコンが新規登録されて配置される。しかも、選択領域が個別領域42である場合は、現在表示されているタブ画面の個別領域42のみに機能実行用アイコンが配置され、選択領域が共通領域41である場合は、現在表示されているタブ画面を含む、複数のタブ画面のそれぞれの共通領域41に対して、同じ機能実行用アイコンが配置される。
そのため、ユーザは、複数のタブ画面それぞれの共通領域41に対し、共通領域41への新規登録が許可されている規定機能の機能実行用アイコンを、容易に登録して配置させることができる。これにより、ユーザは、目的とする機能が対応付けられたアイコンを効率的に選択でき、その機能を効率的に実行させることができる。また、共通領域41及び個別領域42のいずれも、許可されていない規定機能の機能実行用アイコンは配置されない。そのため、規定機能に応じて機能実行用アイコンの配置の許可、不許可を適宜設定することで、意図しない配置状態になることを抑制することが可能となる。
(1b)本実施形態では、一般モード時おける機能実行用アイコンの新規登録の可否が、登録可否設定テーブルに基づいて判断される。登録可否設定テーブルの内容は、画像処理装置10本体で、或いはパソコン150に例示される外部機器から、管理者が任意に設定することができる。
そのため、管理者は、登録可否設定テーブルの設定内容を容易且つ効率的に変更することができる。また、管理者は、登録可否設定テーブルの内容を適宜設定しておくことで、各領域41,42における機能実行用アイコンの配置が意図しない配置状態になることを容易に抑制することができる。
(1c)本実施形態では、機能実行用アイコンの新規登録を、登録させたい未登録アイコンをタップすることで容易に行うことができる。また、未登録アイコンをタップした場合、図9を用いて説明したように、タップした未登録アイコンが配置されている領域に対してアイコンの新規登録が許可されている規定機能の一覧を示す機能選択画面90が表示される。ユーザは、この機能選択画面90の中から、新規登録可能な規定機能を容易且つ効率的に選択できる。
(1d)本実施形態では、未登録アイコンがタップされた場合に、そのタップした未登録アイコンが配置されている領域に対して新規登録が許可されている規定機能が全くない場合は、機能選択画面90は表示されず、エラー処理(S200)が行われる。そのため、ユーザは、全ての規定機能について選択領域に対する機能実行用アイコンの新規登録が許可されていない場合、そのことを迅速に知ることができる。
(1e)本実施形態では、規定機能アイコンをタップした場合に表示される実行条件選択画面100(図10)において、ショートカット登録ボタン110をタップすることによっても、ショートカットアイコンを新規登録することができる。
この場合においても、ユーザは、図10に示した登録先選択画面120を介して、新規登録させたい位置を選択することができる。また、選択した位置に対して登録対象の規定機能の新規登録が許可されていない場合は、登録不可報知画面130が表示される。これにより、ユーザは、選択した位置には登録対象のショートカットアイコンを新規登録できないことを迅速に知ることができる。
(1f)本実施形態では、個別領域42に配置されているアイコンの中に、使用頻度が高いアイコンがある場合は、そのアイコンを共通領域41へ容易に移動させることができる。
なお、本実施形態において、パソコン150は本発明の情報処理装置に相当する。第1通信部18は本発明の通信部に相当する。図4に示す登録可否設定テーブルは本発明の許可情報に相当する。図9に示す各機能選択画面90,96はいずれも本発明の許可機能情報に相当する。
また、S110は本発明の表示処理に相当する。S180及びS370は本発明の領域選択処理に相当する。S150及びS240は本発明の機能選択処理に相当する。S250及びS420は本発明の登録処理に相当する。S270,S280,S440及びS450は本発明の配置処理に相当する。S220,S230,S390及びS400は本発明の許可情報取得処理に相当する。S320は本発明の登録要求処理に相当する。S200及びS360は本発明のエラー処理に相当する。S220及びS230は本発明の許可表示処理に相当する。S170及びS340は本発明の頻度算出処理に相当する。S670は本発明の配置変更処理に相当する。
[2.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(2−1)図4の登録可否設定テーブルについて、共通領域41及び個別領域42の双方について新規登録の可否を設定できるようにすることは必須ではない。例えば、共通領域41及び個別領域42のうちいずれか一方のみを対象として、新規登録の可否を設定できるように構成されていてもよい。
また、領域毎に、画像処理装置10が備える全ての規定機能を対象として新規登録の可否を設定できるようにしてもよいし、全ての規定機能のうち特定の少なくとも1つの規定機能を対象として新規登録の可否を設定できるようにしてもよい。
また、領域毎に、規定機能アイコン及びショートカットアイコンのうちどちらか一方のみに対して、登録可否設定テーブルを適用して登録の可否を判断し、他方については無条件に登録可能又は登録不可としてもよい。
(2−2)上記実施形態では、管理者モードにおいては制限なく機能実行用アイコンを新規登録可能であったが、管理者モードにおいても、機能実行用アイコンの新規登録を可能な規定機能を制限できるようにしてもよい。
(2−3)上記実施形態では、共通領域41に配置されるアイコンの数は4つであったが、共通領域41に配置されるアイコンの数は4つ以外であってもよい。個別領域42に配置されるアイコンの数についても、4つ以外であってもよい。
(2−4)タブ画面全体においてどの共通領域41及び個別領域42をそれぞれどの位置、どの範囲に設けるかについては、適宜決めてよい。上記実施形態では、タブ画面における上半分の領域が共通領域41、下半分の領域が個別領域42であったが、例えば、これら両領域の位置が上記実施形態とは逆であってもよい。また例えば、上下方向ではなく左右方向に各領域41,42を分けるようにしてもよい。
また、共通領域41及び個別領域42のそれぞれ、当該領域内にアイコンをどのように配置するか、また各アイコンをどのような形状にするか、などについては適宜決めてよい。
(2−5)Nt個の全てのタブに対応した全てのタブ画面が共通領域41及び個別領域42を有していなくてもよく、Nt個のタブ画面の中に、共通領域41を有しないタブ画面が存在していてもよい。逆に、個別領域42を有しないタブ画面が存在していてもよい。
(2−6)共通領域41と個別領域42を視覚的に区別できるようにする方法は適宜決めてよい。例えば、各領域41、42の背景の色或いは模様を区別してもよい。また例えば、各領域41、42に配置される各アイコンの色、模様、形状などを区別してもよい。また例えば、各領域41、42の境界に境界線を表示させてもよい。
(2−7)タブの総数Ntは、待機画面25に同時に表示可能なタブの最大数(上記実施形態では4つ)以下であってもよい。
(2−8)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。