JP6909454B2 - 幹細胞の品質を評価する方法及び幹細胞の品質評価用キット - Google Patents

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Description

本発明は、特定のタンパク質又はそれをコードする遺伝子の発現を指標として幹細胞の品質を評価する方法及び幹細胞の品質評価用キットに関する。
哺乳動物の組織は、傷害若しくは疾患、又は加齢等に伴い細胞・臓器の損傷が起こった場合、再生系が働き、細胞・臓器の損傷を回復しようとする。この作用に、当該組織に備わる幹細胞が大きな役割を果たしている。幹細胞は、自分自身と同じ性質をもった細胞を産生する能力(自己複製能)と、機能する細胞へと分化する能力(分化能)を併せ持った未分化な細胞であり、この性質により細胞・臓器の損傷部を補うことで回復に導くと考えられている。近年、このような幹細胞を応用した、次世代の医療として再生医療に期待が高まっている。
幹細胞を医療用又は研究用に利用する場合、その品質管理は非常に重要である。例えば、医療応用を想定するとき、細胞の品質は患者の安全性に直結するばかりか、治療効果の確実性や安定性にも大きく影響する。また、研究応用であっても、細胞の品質は実験・検証の成功や再現性に関わる。一方で、人体から採取された幹細胞は、不均一な細胞集団であり、その品質(分化能・増殖能・未分化性など)は、ドナー、培養条件、細胞継代数等により大きく変化する。したがって、近年、幹細胞の品質を評価する技術の確立が求められている。例えば、幹細胞の品質評価方法として、幹細胞の培養上清中に分泌されたmiRNAを指標とする方法や(特許文献1)、特定のタンパク質(Wnt5aレセプターであるFzd5及びRor2)の発現を指標とする方法(特許文献2)、特定遺伝子のCpGアイランドのDNAメチル化度を指標とする方法(特許文献3)等が報告されているが、いまだ十分満足できるものではなかった。
特開2016−144439号公報 特開2015−43768号公報 WO2008/069122号公報
従って、本発明は、再生医療材料、再生美容材料、又は研究応用に用いる幹細胞の新たな品質評価方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、GREM1及び/又はGREM2の発現量が低い幹細胞は、各種細胞への分化能が高く、GREM1及び/又はGREM2の発現量と幹細胞の分化能に負の相関関係があること、また、かかる相関関係に基づきGREM1及び/又はGREM2の発現を指標とすれば、幹細胞の品質、特にその分化能を評価できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明を包含する。
(1)GREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質、又は、GREM1タンパク質をコードする遺伝子及び/又はGREM2タンパク質をコードする遺伝子の発現量を指標として、哺乳動物の幹細胞の品質を評価する方法。
(2)前記幹細胞が間葉系幹細胞である(1)に記載の方法。
(3)前記品質が分化能である(1)又は(2)に記載の方法。
(4)GREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質、又は、GREM1タンパク質をコードする遺伝子及び/又はGREM2タンパク質をコードする遺伝子に対して特異的親和性を有する物質を少なくとも1種含む、幹細胞の品質評価用キット。
(5)前記特異的親和性を有する物質が、GREM1タンパク質をコードする遺伝子及び/又はGREM2タンパク質をコードする遺伝子に特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドである、(4)に記載のキット。
(6)前記特異的親和性を有する物質が、GREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質に対する抗体である、(4)に記載のキット。
(7)前記品質が分化能である(4)〜(6)のいずれかに記載のキット。
(8)(a)哺乳動物の幹細胞におけるGREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質、又は、GREM1タンパク質をコードする遺伝子及び/又はGREM2タンパク質をコードする遺伝子の発現量を測定する工程と、(b)工程(a)で測定したGREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質、又は、GREM1タンパク質をコードする遺伝子及び/又はGREM2タンパク質をコードする遺伝子の発現量と基準発現量を比較し、比較結果に基づき品質が高いと評価した幹細胞を採取する工程を含む、品質の高い幹細胞集団の調製方法。
(9)前記幹細胞が間葉系幹細胞である(8)に記載の方法。
(10)前記品質が分化能である(8)又は(9)に記載の方法。
本発明の方法によれば、幹細胞の分化能を精度よく評価することができる。本発明の方法によって分化能が高いと評価された幹細胞及び当該幹細胞から分化誘導された各種細胞は、再生医療材料、再生美容材料、又は研究応用のための材料として提供することができる。幹細胞を再生医療材料、再生美容材料、又は研究応用のための材料として使用する場合、その分化能などの品質の評価には、インビトロで長期間培養して分化誘導させてその結果を確認する必要があったが、本発明の方法によれば、幹細胞の評価を短時間かつ簡便に効率よく行うことができる。よって、本発明は幹細胞の安全かつ確実な品質管理手段として有用である。
図1は、幹細胞におけるGREM1及びGREM2の遺伝子相対発現量と各種細胞(脂肪細胞、骨芽細胞、軟骨細胞)への分化能との関係を示すグラフである(*p<0.05、**p<0.01)。
1.幹細胞の品質を評価する方法
本発明は、GREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質、又は、GREM1タンパク質をコードする遺伝子及び/又はGREM2タンパク質をコードする遺伝子の発現量を指標として幹細胞の品質、特にその分化能を評価する方法を提供する。本発明において評価する幹細胞の「分化能」とは、未分化な幹細胞が機能する細胞へと分化する能力をいう。例えば、脂肪組織に存在する脂肪幹細胞は、脂肪細胞、骨芽細胞、軟骨細胞、平滑筋細胞等(以下、これらの細胞を「分化細胞」という)への分化能を有する。つまり、幹細胞の分化能は、再生医療や研究に用いる上で重要な能力であり、幹細胞の品質に関わる大きな要素となる。
本発明に係る幹細胞の品質評価方法を用いて評価する幹細胞としては、本発明の目的に沿うものであれば特に限定されず、例えば胚性の幹細胞(ES細胞);骨髄、血液、皮膚(表皮、真皮、皮下組織)、脂肪、毛包、脳、神経、肝臓、膵臓、腎臓、筋肉やその他の組織に存在する体性の幹細胞;遺伝子導入等により人工的に作製された幹細胞(人工多能性幹細胞:iPS細胞)が挙げられるが、皮膚又は間葉系組織由来の幹細胞が好ましい。間葉系組織としては、代表的には脂肪組織のほか、筋肉、軟骨、骨等の組織が挙げられる。脂肪組織は、脂肪細胞から成る結合組織で、エネルギー貯蔵のほか、外界からの物理的衝撃や温度変化に対する身体の保護、ホルモンやサイトカインなどを分泌する働きを有する。脂肪組織には幹細胞が存在しており、近年、再生医学への応用も進められている(Japanese Journal of Transfusion and Cell Therapy, Vol. 59. No. 3 59(3):450―456, 2013)。
本発明に係る幹細胞の評価方法の対象となる幹細胞は、幹細胞の分化の方向性及び分化の過程等について同等の特性を持っていれば、その由来は特に限定はされず、例えば、ヒト、サル、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、ネコ、イヌ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ等の哺乳動物の幹細胞が挙げられる。
本発明において幹細胞の品質の評価の指標として用いるGREM1(gremlin 1)、GREM2(gremlin 2)は、Danファミリーに属する分泌糖タンパク質で、骨形成タンパク質(BMP)であるBMP2、BMP4、BMP7の拮抗物質として、TGFβシグナル伝達経路に作用し、器官形成、組織分化の制御に関与すると考えられている。ヒトのGREM1遺伝子の塩基配列は配列表の配列番号1に示され(Genbank number:Nucleotide NM_013372.6)、ヒトのGREM2遺伝子の塩基配列は配列表の配列番号3にそれぞれ示される(Genbank number:Nucleotide NM_022469.3)。これらの遺伝子は、哺乳動物の種類等によってその塩基配列が異なる場合があり、本発明においては幹細胞の品質の指標として用いることができる限り、配列番号1、3の各塩基配列に対して80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上の配列同一性を有する塩基配列からなる遺伝子であってもよく、そのようなホモログ遺伝子も、本発明にいうGREM1タンパク質をコードする遺伝子(以下、GREM1遺伝子という)及びGREM2タンパク質をコードする遺伝子(以下、GREM2遺伝子という)に包含されるものとする。GREM1タンパク質のアミノ酸配列は配列表の配列番号2に示され(Genbank number:Protein NP_037504.1)、GREM2タンパク質のアミノ酸配列は配列表の配列番号4にそれぞれ示される(Genbank number:Protein NP_071914.3)。これらのタンパク質もまた、本発明においては幹細胞の品質の指標として用いることができる限り、配列番号2、4の各アミノ酸配列に対して80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなるタンパク質であってもよく、そのようなホモログタンパク質も、本発明にいうGREM1タンパク質及びGREM2タンパク質に包含されるものとする。
本発明に係る幹細胞の品質の評価方法は、幹細胞におけるGREM1遺伝子及び/又はGREM2遺伝子の発現量が、幹細胞の分化能と負に相関するという知見に基づき、幹細胞の分化能を評価するものである。よって、評価にあたっては、幹細胞におけるGREM1及び/又はGREM2の発現量の測定を行う。ここで、「GREM1及び/又はGREM2の発現量」とは、GREM1遺伝子及びGREM2遺伝子の少なくとも一方若しくは両方の発現量、又はGREM1タンパク質及びGREM2タンパク質の少なくとも一方若しくは両方の発現量をいう。幹細胞におけるGREM1及び/又はGREM2の発現量は、絶対値又は相対値(比較対照又は基準発現量との比率や差など)として算出され、必ずしもGREM1及び/又はGREM2の絶対的な発現量を測定する必要はなく、対照のGREM1及び/又はGREM2の発現量との相対的な関係が明らかになればよい。
本発明において、遺伝子の発現量は、当業者に公知の任意の方法により測定することができ、また、測定は、各方法の常法に従って実施すればよい。遺伝子の発現量とは、遺伝子の転写産物であるmRNA量をいう。mRNA量の測定は、所望のmRNA量を測定できる方法であれば特に限定されず、公知の方法から適宜選択して用いることができる。例えば、GREM1遺伝子及び/又はGREM2遺伝子にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドをプライマーとした遺伝子増幅法、又は、GREM1遺伝子及び/又はGREM2遺伝子にハイブリダイズするオリゴ(ポリ)ヌクレオチドをプローブとしたハイブリダイゼーション法を利用することができる。具体的には、RT−PCR法、リアルタイムRT−PCR法、DNAマイクロアレイ法、セルアレイ法、組織アレイ法、ノーザンブロット法、ドットブロット法、RNアーゼプロテクションアッセイ法などが挙げられる。上記の測定方法に用いるプライマーやプローブは、標識し、当該標識のシグナル強度を調べることによりmRNA量を測定することができる。なかでも、リアルタイムRT−PCR法はRNAを直接サンプルに使用でき、遺伝子増幅過程を光学的に測定することで増幅に必要な温度サイクルの回数から遺伝子定量が可能である上で好ましい。また、コントロールとして、ハウスキーピング遺伝子であるGAPDHや、ベータアクチンなどのmRNAの発現量を用い、GREM1遺伝子及びGREM2遺伝子の発現量を標準化することができる。なお、上記の測定方法に用いるプライマー及びプローブは前記のGREM1遺伝子の塩基配列(配列番号1)及びGREM2遺伝子の塩基配列(配列番号3)、ならびにGenbankなどのデータベースよりそれらのアイソタイプ遺伝子のアクセッション番号により登録された1種以上の塩基配列に基づいて当業者であれば適宜設計し、調製することができる。上記の測定方法は、各方法について様々なプロトコルが報告されており、当業者であれば公知のプロトコルに従い、又は公知のプロトコルを適宜修正や変更を行い実施することができる。
タンパク質の発現量の測定は、例えば、GREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質に対する抗体又は抗体断片を用いて免疫学的に測定する方法を用いることができる。具体的には、ウェスタンブロッティング法、酵素免疫測定法(ELISA)、放射線免疫測定法(RIA)、蛍光抗体法、セルアレイ法、組織アレイ法等を挙げることができる。これらの測定方法についても、常法のプロトコール、又は常法のプロトコールを適宜修正・変更したプロトコールによって実施することができる。
本発明において、幹細胞の品質の評価は、例えば、上記の方法で測定した被験幹細胞におけるGREM1及び/又はGREM2の発現量と、予め定めた基準発現量とを比較することにより行うことができる。基準発現量としては、例えば、一定レベルの分化能を有することが既に確認されている幹細胞(ポジティブコントロール)のGREM1及び/又はGREM2の発現量であってもよく、分化能を有していないことが既に確認されている幹細胞(ネガティブコントロール)の発現量であってもよい。あるいは、幹細胞のGREM1及び/又はGREM2の発現量と分化能との相関図を予め作成しておき、被験幹細胞のGREM1及び/又はGREM2の発現量をその相関図と比較してもよい。発現量の比較は、有意差の有無に基づいて行うことが好ましい。例えば、上記の評価において、被験幹細胞のGREM1及び/又はGREM2の発現量が、基準発現量と比べて、10%、又は20%、又は30%、又は50%、又は70%、又は100%高い、又は低い場合、有意に高い、又は、有意に低いとすることができる。被験幹細胞のGREM1及び/又はGREM2と基準発現量の比較より、被験幹細胞のGREM1及び/又はGREM2の発現量がポジティブコントロールの発現量と同等又はそれより有意に低い場合には、該幹細胞の品質(分化能)が高いと評価でき、被験幹細胞のGREM1及び/又はGREM2の発現量がネガティブコントロールの発現量と同等又はそれより有意に高い場合には、該幹細胞の品質(分化能)が低いと評価できる。また、評価の他の方法としては、GREM1及び/又はGREM2の発現量のカットオフ値を予め設定しておき、被験幹細胞について測定したGREM1及び/又はGREM2の発現量とカットオフ値とを比較してもよい。カットオフ値は、例えば、GREM1及び/又はGREM2の発現量と分化能との相関を示す回帰直線(例えば後記実施例の図1)に基づき、所望の分化能を与えるGREM1及び/又はGREM2の発現量とすることができる。例えば、被験幹細胞のGREM1及び/又はGREM2の発現量が前記カットオフ値以下である場合には、該幹細胞の品質(分化能)が高いと評価でき、前記カットオフ値以上である場合には、該幹細胞の品質(分化能)が低いと評価できる。
2.幹細胞の品質の評価用キット
本発明に係る幹細胞の品質の評価用キットは、前記の幹細胞のGREM1及び/又はGREM2の発現量を遺伝子レベル又はタンパク質レベルで測定するための試薬を含む。当該キットを構成する試薬としては、GREM1遺伝子及び/又はGREM2遺伝子、又は、GREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質に対して特異的親和性を有する物質、具体的には、GREM1遺伝子及び/又はGREM2遺伝子に特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチド、GREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質に対する抗体を用いることができる。
GREM1遺伝子及び/又はGREM2遺伝子に特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドとしては、例えば、配列番号1、3にそれぞれ示される塩基配列又はその相補配列において連続する少なくとも15塩基以上のオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドが挙げられ、オリゴヌクレオチドはGREM1遺伝子及び/又はGREM2遺伝子増幅のためのプライマーとして、またポリヌクレオチドはGREM1遺伝子及び/又はGREM2遺伝子の検出のためのプローブとして用いることができる。プライマーの長さは、15bp〜50bp、好ましくは15bp〜35bp、より好ましくは20bp〜30bpが例示できる。またプローブの長さは、15bp〜全配列の塩基数、好ましくは50bp〜1000bp、より好ましくは100bp〜500bpが例示できる。オリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドは、測定方法に応じて標識物質をつけてもよい。標識物質としては、当該技術分野においてよく知られる蛍光物質、放射性同位体、化学発光物質、酵素、ビオチン等を用いることができる。
また、GREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質に対する抗体は、当該タンパク質と特異的に結合可能なものであれば特に限定されず、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体のいずれであってもよい。また抗体は、上記のタンパク質に特異的に結合し得る限り、断片であってもよい。抗体の断片としては、例えば、Fab断片、F(ab’)2断片、単鎖抗体(scFv)等が挙げられる。抗体の作成は、上記タンパク質を抗原として、常法により作製することができる。例えば、ポリクローナル抗体は、抗原を感作した哺乳動物(例えば、ウサギ、ラット、マウス等)から血液を採取し、この血液から公知の方法により血清を分離することによって得られる。また、モノクローナル抗体は、抗原を感作した哺乳動物から抗体産生細胞(脾臓細胞、リンパ節細胞等)を取り出して骨髄腫細胞と細胞融合させ、得られたハイブリドーマをクローニングして、その培養物から回収することによって得られる。また、市販品を用いることもできる。タンパク質の定量のために、これらの抗体を適宜標識してもよい。標識物質は、蛍光色素、放射性同位体、酵素等を使用することができる。
本発明のキットには、前記の測定方法においてプライマーやプローブとして用いるポリ(オリゴ)ヌクレオチド、又は抗体のいずれかを少なくとも含んでいればよいが、必要に応じて、RNA抽出用試薬、PCR用緩衝液やDNAポリメラーゼ等のPCR用試薬、固定化担体、標識物質、標識の検出に用いられる基質化合物、陽性や陰性の標準試料、キットの使用方法を記載した指示書等を含めることもできる。なお、キット中の試薬は溶液でも凍結乾燥物でもよい。
3.幹細胞及び分化細胞の調製と利用
本発明はまた、(a)哺乳動物の幹細胞におけるGREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質、又は、GREM1タンパク質をコードする遺伝子及び/又はGREM2タンパク質をコードする遺伝子の発現量を測定する工程と、(b)工程(a)で測定したGREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質、又は、GREM1タンパク質をコードする遺伝子及び/又はGREM2タンパク質をコードする遺伝子の発現量と基準発現量を比較し、比較結果に基づき品質が高いと評価した幹細胞を単離する工程を含む、品質の高い幹細胞集団の調製方法を提供する。(a)及び(b)の工程は、前記の幹細胞の品質の評価方法に記載の手順に従って行えばよい。
本発明において品質が高いと評価された幹細胞の維持及び目的とする細胞への分化誘導のための培養方法の条件及び操作は、当該技術分野で常套的な条件及び操作に従って行うことができる。
幹細胞の分化誘導のための培地には、幹細胞の生存及び増殖に必要な成分(無機塩、炭水化物、ホルモン、必須アミノ酸、非必須アミノ酸、ビタミン、脂肪酸)を含む基本培地、例えば、Dulbeco’s Modified Eagle Medium(D−MEM)、Minimum Essential Medium(MEM)、RPMI1640、Basal Medium Eagle(BME)、Dulbeco’s Modified Eagle Medium:Nutrient Mixture F−12(D−MEM/F−12)、Glasgow Minimum Essential Medium(Glasgow MEM)、ハンクス液(Hank’s balanced salt solution)に、分化誘導の目的とする細胞に応じた分化誘導又は促進因子を少なくとも1種添加した培地が用いられる。脂肪細胞分化誘導因子としては、例えば、デキサメタゾン(DEX)、3−イソブチル−1−メチルキサンチン(IBMX)、インドメタシン(IDM)、インスリン(Ins)、トログリタゾン、ビオチン等が挙げられる。骨芽細胞分化誘導因子としては、例えば、デキサメタゾン(DEX)、ハイドロコルチゾン、β−グリセロフォスフェート、アスコルビン酸、BMP4、BMP2等が挙げられる。軟骨細胞分化誘導因子としては、例えば、TGF−β3、デキサメタゾン(DEX)、アスコルビン酸二リン酸等が挙げられる。また、上記培地には、細胞の増殖速度を増大させるために、必要に応じて、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、上皮細胞増殖因子(EGF)等の増殖因子、腫瘍壊死因子(TNF)、ビタミン類、インターロイキン類、インスリン、トランスフェリン、ヘパリン、ヘパラン硫酸、コラーゲン、ウシ血清アルブミン(BSA)、フィブロネクチン、プロゲステロン、セレナイト、B27−サプリメント、N2−サプリメント、ITS−サプリメント等を添加してもよく、また、抗生物質(ペニシリン、ストレプトマイシン等)などを添加してもよい。培地の各成分は、各々適する方法で滅菌して使用する。
また、上記以外には、1〜20%の含有率で血清(例えば、10%FBS)が含まれることが好ましい。しかし、血清はロットの違いにより成分が異なり、その効果にバラツキがあるため、ロットチェックを行った後に使用することが好ましい。
目的とする細胞の分化誘導因子を添加した分化誘導用培地は市販されており、これらの市販品の培地を用いてもよい。例えば、脂肪細胞分化誘導用培地としては、脂肪細胞誘導用培地(TOYOBO社製)、脂肪前駆細胞分化培地:Preadipocyte Differentiation Medium(タカラバイオ社製)、脂肪細胞分化培地TADM(TOYOBO社製)等、骨芽細胞分化誘導用培地としては、骨芽細胞誘導用培地(TOYOBO社製)、ブレットキット骨芽細胞分化用培地(三光純薬社製)等、軟骨細胞分化誘導用培地としては、軟骨細胞誘導用培地(TOYOBO社製)、ブレットキット軟骨細胞分化用培地(三光純薬社製)等が挙げられる。
幹細胞の培養又は幹細胞に分化を促す場合の容器としては、使い捨てのシャーレを使用することが好ましい。なお、培地の交換は1〜3日毎に1回行うことが好ましい。
幹細胞の増殖及び分化誘導のための培養温度は、細胞の由来により異なるが、例えばヒト由来の場合30℃〜40℃が好ましく、36〜38℃がより好ましい。また、COガス濃度は、例えば約1〜10%が好ましく、約2〜5%がより好ましい。
目的とする細胞への分化誘導の確認は、分化細胞の種類に応じて公知の方法にて行うことができる。例えば、脂肪細胞への分化誘導確認は、細胞をオイルレッドOで染色する方法、細胞内のトリグリセリド量を測定する方法、細胞内のペルオキシゾーム増殖剤活性化受容体−γ(PPARγ)遺伝子の発現量を測定する方法等により行うことができる。骨芽細胞への分化誘導確認は、細胞のカルシウム沈着量を定量する方法、細胞をアルカリフォスファターゼで染色する方法、細胞のアルカリフォスファターゼ活性を測定する方法、細胞内のオステリックス(Osterix)の発現量を測定する方法等により行うことができる。軟骨細胞への分化誘導確認は、細胞のグリコサミノグリカン量を定量する方法、細胞をアルシアンブルーで染色する方法、細胞内のCollagen type IIの発現量を測定する方法等により行うことができる。
本発明により品質が確認された幹細胞は、再生医療や基礎研究に用いることができる。また、本発明において幹細胞から分化誘導させた分化細胞は、生体組織の損傷や障害の治療や美容を目的とした移植材料として用いることができる。例えば分化細胞が脂肪細胞である場合は、豊胸、乳がん切除後の乳房再建、目元や頬のシワやハリの低下の改善等、分化細胞が骨芽細胞の場合は骨折の治療、低身長・骨変形・脚長差を改善するための骨延長術等、分化細胞が軟骨細胞は、関節軟骨の退化・変性・変形その他の異常に関連する疾患(例えば、変形性関節症、関節リウマチ、肩関節周囲炎、顎関節症など)の治療への利用が挙げられる。
また、本発明において品質を確認した幹細胞又は幹細胞から分化誘導させた分化細胞を細胞治療に用いる場合には、レシピエントと同種の動物由来の幹細胞を用いることが好ましい。幹細胞や分化細胞の成体への移植方法は、再生させる部位によって異なるが、例えば、脂肪を例にすると、生理食塩水や培養液に幹細胞又は脂肪細胞を1×10〜1×10個/mLとなるように調整し、腹腔内や皮下などへの注射やカテーテルなどにより局所注入することにより行うことができる。
以下に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。本実施例で用いた幹細胞は、計25名の被験者(平均年齢72.8歳)から皮膚科外科手術にて摘出された余剰組織内の正常な皮下脂肪組織から分離した。
(実施例1)皮下脂肪組織からの幹細胞の分離及びGREM1及びGREM2の遺伝子発現量の測定
(1)皮下脂肪組織からの幹細胞の分離
上記被験者から無菌的に摘出された皮下脂肪組織をPBS(−)で洗浄し、尖刃刀によりペースト状に細切し、0.2%コラゲナーゼ溶液(新田ゼラチン製)を加え、37℃で60分間インキュベートすることで細胞外マトリックスを消化した後、穏やかにピペッティングし細胞を分散させた。この細胞分散液を50mL容の遠沈管(Falcon製)にセルストレーナー(Falcon製)を通しながら移し、残渣を除去した。さらに、細胞分散液を、5分間遠心分離(1300rpm)した。遠心後、上清画分を除去し、Tris−buffered ammonium chloride(ACT溶液)を加えて穏やかにピペッティングし細胞を分散させ赤血球を溶血させ、再び5分間遠心分離し、上清画分を除去した。前記遠心分離により下部に沈殿した細胞ペレットをPBS(−)に懸濁し、よくピペッティングした後、5分間遠心分離した。この洗浄操作を計2回行い、得られた細胞を培養することにより皮下脂肪組織由来幹細胞を得た。
(2)個人の幹細胞におけるGREM1及びGREM2の遺伝子発現量の測定
上記の工程で分離した幹細胞の一部を60mm dishに1×10個播種し、ヒト脂肪由来幹細胞専用培地キット(ロンザジャパン社製)を用いて、37℃、5%CO条件下で培養した。細胞がコンフルエントな状態になったところで、RNAiso plus(TAKARA社製)を用いて、総RNAの抽出を行った。GREM1及びGREM2のmRNA発現量の測定は、細胞から抽出した総RNAを基にしてリアルタイムRT−PCR法により行った。リアルタイムRT−PCR法には、PrimeScript RT MasterMix(TAKARA社製)及びSYBR Select Master Mix(Life Technologies社製)を用いた。すなわち、500ngの総RNAを逆転写反応後、PCR反応(95℃:15秒間、60℃:60秒間、40cycles)を行った。その他の操作は定められた方法に従って実施した。尚、各遺伝子の発現量の測定に使用したプライマーは次の通りである。
GREM1用のプライマーセット
TCCTTTCAGTCCTGCTCCTTCT(配列番号5)
AGGGCAGTTGAGTGTGACCAT(配列番号6)
GREM2用のプライマーセット
AAGGCAGAGGGAGAGGGAGA(配列番号7)
CACCAGGAACAAGGACAGGGA(配列番号8)
GAPDH用のプライマーセット
TGCACCACCAACTGCTTAGC(配列番号9)
TCTTCTGGGTGGCAGTGATG(配列番号10)
上記プライマーを用いて、各被験者から採取された幹細胞におけるGREM1及びGREM2遺伝子発現量を測定した。内部標準には、GAPDH遺伝子を使用した。また、遺伝子発現量を相対的に定量するために指標とする幹細胞として、不死化処理された骨髄由来間葉系幹細胞(UE7T−13)を用い、この細胞におけるGREM1及びGREM2遺伝子相対発現量を1.0とし、これに対し、各被験者から採取された幹細胞のGREM1及びGREM2遺伝子相対発現量の値を算出した。
(実施例2)各種細胞への分化能の比較
実施例1においてGREM1及びGREM2の遺伝子発現量を解析した各被験者の幹細胞を用いて各種細胞(脂肪細胞、骨芽細胞、軟骨細胞)への分化能を比較した。
(1)脂肪細胞への分化能の比較
各被験者の幹細胞とUE7T−13(コントロール)を、脂肪細胞誘導用培地(TOYOBO社製)にて、37℃、5%COの条件で10日間培養し、脂肪細胞への分化誘導を行った。培養液は、3日毎に新鮮な脂肪細胞誘導用培地に交換した。分化誘導後、Cell Counting Kit−8(同仁化学研究所製)により細胞数を測定し、細胞を4%パラホルムアルデヒド溶液により固定した後、オイルレッドO染色(脂肪アッセイキット,コスモバイオ社製)により、細胞内の脂肪蓄積量を測定し、細胞あたりの脂肪蓄積量を求めた。尚、コントロールとして用いたUE7T−13の脂肪蓄積量を1.0とし、これに対し、各被験者から採取された幹細胞の分化能を算出した。
(2)骨芽細胞への分化能の比較
各被験者の幹細胞とUE7T−13(コントロール)を、骨芽細胞誘導用培地(TOYOBO社製)にて、37℃、5%COの条件で21日間培養し、骨芽細胞への分化誘導を行った。培地は3日毎に新鮮な骨芽細胞誘導用培地に交換した。分化誘導後、Cell Counting Kit−8により細胞数を測定し、細胞を4%パラホルムアルデヒド溶液により固定した後、10%ギ酸溶液にてカルシウムを溶出させ、カルシウムE−テストワコー(和光純薬社製)により、カルシウム蓄積量を測定し、細胞当たりのカルシウム蓄積量を求めた。尚、コントロールとして用いたUE7T−13のカルシウム蓄積量を1.0とし、これに対し、各被験者から採取された幹細胞の分化能を算出した。
(3)軟骨細胞への分化能の比較
各被験者の幹細胞とUE7T−13(コントロール)を、軟骨細胞誘導用培地(TOYOBO社製)にて、37℃、5%COの条件で14日間培養し、軟骨細胞への分化誘導を行った。培地は3日毎に新鮮な軟骨細胞誘導用培地に交換した。分化誘導後、プロテインキナーゼにより軟骨細胞を溶解し、DNA定量キット(コスモバイオ社製)によりDNA量を定量するとともにBlyscan Glycosaminoglycan Assay Kit(バイオカラー社製)によりグルコサミノグリカン量を測定し、DNA量当たりのグリコサミノグリカン量を求めた。尚、コントロールとして用いたUE7T−13のグルコサミノグリカン量を1.0とし、これに対し、各被験者から採取された幹細胞の分化能を算出した。
以上の実験により、被験者25人について、脂肪組織から分離した幹細胞のGREM1及びGREM2の遺伝子発現量と各種細胞への分化能を評価した。評価結果を図1に示す。図1に示した通り、幹細胞の分化能には、個人差が存在し、GREM1及びGREM2の遺伝子発現量と各種細胞への分化能には、各々、有意に負の相関が認められた。つまり、GREM1及びGREM2の発現が低いほど幹細胞の分化能は高いことが示された。よって、GREM1及びGREM2は、幹細胞の分化能、すなわち品質を評価できるマーカー であることが示された。
本発明の方法によれば、幹細胞の品質、特に分化能を精度よく評価することができる。よって、本発明は、幹細胞を用いた再生医療材料・再生美容材料の製造分野及び基礎研究応用において利用できる。

Claims (5)

  1. 以下の工程を含む、哺乳動物の間葉系幹細胞の脂肪細胞、骨芽細胞、又は軟骨細胞への分化能を、未分化の間葉系幹細胞において評価する方法。
    (a)哺乳動物の間葉系幹細胞におけるGREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質、又は、GREM1タンパク質をコードする遺伝子及び/又はGREM2タンパク質をコードする遺伝子の発現量を測定する工程
    (b)工程(a)で測定したGREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質、又は、GREM1タンパク質をコードする遺伝子及び/又はGREM2タンパク質をコードする遺伝子の発現量を、予め設定されたカットオフ値と比較し、該発現量が該カットオフ値以下である場合は該幹細胞の分化能が高いと評価し、該発現量が該カットオフ値以上である場合は該幹細胞の分化能が低いと評価する工程
  2. GREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質、又は、GREM1タンパク質をコードする遺伝子及び/又はGREM2タンパク質をコードする遺伝子に対して特異的親和性を有する物質を少なくとも1種含む、間葉系幹細胞の脂肪細胞、骨芽細胞、又は軟骨細胞への分化能評価用キット。
  3. 前記特異的親和性を有する物質が、GREM1タンパク質をコードする遺伝子及び/又はGREM2タンパク質をコードする遺伝子に特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドである、請求項2に記載のキット。
  4. 前記特異的親和性を有する物質が、GREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質に対する抗体である、請求項2に記載のキット。
  5. (a)哺乳動物の間葉系幹細胞におけるGREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質、又は、GREM1タンパク質をコードする遺伝子及び/又はGREM2タンパク質をコードする遺伝子の発現量を測定する工程と、(b)工程(a)で測定したGREM1タンパク質及び/又はGREM2タンパク質、又は、GREM1タンパク質をコードする遺伝子及び/又はGREM2タンパク質をコードする遺伝子の発現量と予め設定されたカットオフ値を比較し、測定した発現量がカットオフ値以下の間葉系幹細胞を単離する工程を含む、脂肪細胞、骨芽細胞、又は軟骨細胞への分化能の高い間葉系幹細胞集団の調製方法。
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