JP6587877B2 - 表皮幹細胞を分離するためのマーカー及び三次元培養表皮の製造方法 - Google Patents

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本発明は、表皮幹細胞におけるマーカーの発現を指標として皮膚組織より表皮幹細胞を分離する方法、ならびに分離した表皮幹細胞から三次元培養表皮を製造する方法に関する。
哺乳動物の組織は、傷害若しくは疾患、又は加齢等に伴い細胞や臓器の損傷が起こった場合、再生系が働き、細胞や臓器の損傷を回復しようとする。この作用に、当該組織に備わる多能性を有した幹細胞が大きな役割を果たしている。幹細胞は、あらゆる細胞・臓器に分化する多能性を有しており、この性質により細胞や臓器の損傷部を補うことで回復に導くと考えられている。近年、このような幹細胞を応用した、次世代の医療として再生医療に期待が高まっている。
これまで幹細胞は骨髄のほか、皮膚、肝臓、膵臓、脂肪等の哺乳動物のあらゆる臓器や組織に存在し、それらの臓器や組織の再生や恒常性維持に大きく関与していることが証明されている。皮膚組織では、基底層に表皮幹細胞、毛包組織のバルジ領域に上皮系幹細胞及び色素幹細胞、真皮にSKP細胞(skin−derived precursors)の存在が報告されている(非特許文献1)。これらの皮膚の幹細胞は、それぞれ異なる役割を果たしている。表皮組織は、最下層から順に基底層、有棘層、顆粒層、角層の4つの異なる細胞層からなり、基底層に存在する表皮角化細胞(ケラチノサイト)が分化し、順に上層へと移動していき、角質層に到達して角質細胞に分化する。この分化の過程はターンオーバーと呼ばれており、表皮幹細胞は、この表皮のターンオーバーに重要な役割を果たしていると考えられている(非特許文献2)。上皮系幹細胞は毛包組織の形成、色素幹細胞は色素細胞の毛髪への供給にそれぞれ関与し(非特許文献3、4)、SKP細胞は末梢神経系や間葉系に分化する能力があることが報告されている(非特許文献5)。
このような皮膚に存在する幹細胞を再生医療や再生美容に利用するために、幹細胞において特異的に発現するマーカータンパク質を指標として分離する技術について検討されている。例えば、毛嚢含有頭皮より、CD34をマーカータンパク質として、毛嚢幹細胞を分離する方法(特許文献1)、皮膚組織からLow density lipoprotein receptor−related protein 5及びLow density lipoprotein receptor−related protein 6をマーカータンパク質として、あるいは、Frizzled−2、Frizzled−4、及びFrizzled−7をマーカータンパク質として角化細胞や色素細胞等への分化誘導能が高い幹細胞を分離する方法などがある(特許文献2、3)。しかしながら、実際、再生医療や再生美容に幹細胞を利用する場合、生体より分離した幹細胞を目的の細胞に分化誘導しても、臓器や組織は三次元的に構築されているために、これを再現できなければ、生体に移植しても臓器や組織の再生という効果は発揮できない。特に、皮膚組織は複雑な三次元構造をとっており、また、身体の最外層に備わっているため、外的障害によるダメージを受けやすい組織であるとともに、外観や美容に大きく関わる組織である。よって、皮膚組織の再生技術を進歩させることは極めて重要であるため、幹細胞を再生医療や再生美容に利用するにあたっては、効率的な分離と高度な分化誘導はもとより、高品質性が要求される。
これまでにも、皮膚組織から細胞を分離し、in vitroにおいて人工的な三次元培養皮膚を作製し、移植する方法が実際に行われている。しかしながら、現在実施されている三次元培養皮膚の製造では、幹細胞のような未分化性を維持した単一の細胞を用いるわけではなく、皮膚から分離した雑多な細胞をそのまま増殖させて用いているため、ドナーによって細胞の状態が異なり、出来上がる三次元培養皮膚の品質に差が生じてしまう。昨今では、ES細胞やiPS細胞などの人工的に作製された幹細胞や、皮膚や骨髄から幾つかのマーカーを指標に分離された幹細胞を用いて、三次元培養皮膚を作製する技術の開発も進められているが、品質において満足のいくものではない。
特表2009−509526 特許第5642372号 特許第5642371号
大沢匡毅, 再生医療, Vol.8, No.2, 157−168 Clayton E., et al., Nature, 2007, 446, 185−189 Blanpain C., et al., Cell, 2004, 118, 635−648 Nishimura E.K., et al., Nature, 2002, 416, 854−660 Fernandes K.J., et al.,Nat. Cell Biol., 2004, 6, 1082−1093
従って、本発明は、三次元培養表皮の製造に用いることのできる高品質な表皮幹細胞を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、特定の膜タンパク質の発現を指標として表皮の細胞集団から分離した表皮幹細胞が、未分化性を維持し、かつ、優れた分化能を有すること、また、該幹細胞を培養して得られた表皮角化細胞は重層化した三次元構造を形成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明を包含する。
(1)ITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRよりなる群から選ばれる1種又は2種以上のマーカータンパク質又はそれをコードする遺伝子の発現を指標として、表皮の細胞集団から表皮幹細胞を分離する方法。
(2)ITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRよりなる群から選ばれる1種又は2種以上のマーカータンパク質又はそれをコードする遺伝子の発現を指標として、三次元培養表皮の製造に用いる表皮幹細胞の品質を評価する方法。
(3)ITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRよりなる群から選ばれる1種又は2種以上のマーカータンパク質又はそれをコードする遺伝子の発現を指標として、表皮の細胞集団から表皮幹細胞を分離する工程と、分離した表皮幹細胞を培養して重層化した表皮角化細胞を作製する工程を含む、三次元培養表皮の製造方法。
(4)ITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRよりなる群から選ばれる2種以上のマーカータンパク質又はそれをコードする遺伝子を含む、表皮幹細胞の検出又は分離用マーカーのセット。
(5)ITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRよりなる群から選ばれるマーカータンパク質又はそれをコードする遺伝子に対して特異的親和性を有する物質を少なくとも1種含む、表皮幹細胞の検出又は分離用キット。
(6)特異的親和性を有する物質が、ITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRよりなる群から選ばれるマーカータンパク質に対する抗体である、(5)に記載のキット。
(7)特異的親和性を有する物質が、ITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRよりなる群から選ばれるマーカータンパク質をコードする遺伝子に特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドである、(5)に記載のキット。
本発明の方法によれば、未分化性を維持し、かつ、表皮角化細胞への高い分化誘導能を有する高品質な表皮幹細胞を効率よく分離することができる。本発明により得られる表皮幹細胞を培養して得られた表皮角化細胞は、重層化した三次元構造を形成できるので、三次元培養表皮の製造に用いることができる。三次元培養表皮は、皮膚のターンオーバーの促進のための化粧品や薬剤の開発、皮膚のターンオーバーのメカニズムの解明のための皮膚モデルとして、また、皮膚の障害や損傷の治療のための移植材料として提供することができる。
本発明は、ITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRよりなる群から選ばれる1種又は2種以上のマーカータンパク質又はそれをコードする遺伝子の発現を指標として表皮の細胞集団から表皮幹細胞を分離する方法を提供する。2種以上のマーカータンパク又はそれをコードする遺伝子の発現を指標とする場合は、その数は2種、3種、又は4種のいずれでもよく、またその組み合わせも限定はされないが、ITGAVとNGFR、ITGA2とNGFR、ITGB3とNGFRの組み合わせが好ましく、ITGAVとNGFRの組み合わせがより好ましい。本明細書において、「マーカー」とは上記のマーカータンパク質又はそれをコードする遺伝子(マーカー遺伝子)から構成される群の各々を意味する。
本発明の方法で分離される表皮幹細胞は、ITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRの4種のマーカータンパク質又はそれをコードする遺伝子について、ITGAV+、ITGA2+、ITGB3+、NGFR+、ITGAV+/ITGA2+、ITGAV+/ITGB3+、ITGAV+/NGFR+、ITGA2+/ITGB3+、ITGA2+/NGFR+、ITGB3+/NGFR+、ITGAV+/ITGA2+/ITGB3+、ITGAV+/ITGA2+/NGFR+、ITGAV+/ITGB3+/NGFR+、ITGA2+/ITGB3+/NGFR+、ITGAV+/ITGA2+/ITGB3+/NGFR+のいずれかの発現パターンを呈する。
本発明において表皮幹細胞の分離のためのマーカータンパク質として用いるITGAV(integrin, alpha V: Genbank number: Nucleotide NM_001145000.2; Protein NP_001138472.1)、ITGA2(integrin, alpha 2:Genbank number: Nucleotide NM_002203.3; Protein NP_002194.2)、ITGB3(integrin, beta 3:Genbank number: Nucleotide NM_000212.2; Protein NP_000203.2)は、細胞間及び細胞外マトリックスの相互作用を有するインテグリンファミリーの膜タンパク質であり、NGFR(nerve growth factor receptor:Genbank number: Nucleotide NM_002507.3; Protein NP_002498.1)は、腫瘍壊死因子受容体(TNFR)スーパーファミリーの膜タンパク質である。ヒトのITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRのアミノ酸配列は、配列表の配列番号2、4、6、及び8にそれぞれ示される。これらのマーカータンパク質は、哺乳動物の種類等によってそのアミノ酸配列が異なる場合があり、本発明においては表皮幹細胞の表面に発現し、その検出及び分離のための指標として用いることができる限り、配列番号2、4、6、及び8の各アミノ酸配列に対して80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなるタンパク質であってもよく、そのようなホモログタンパク質も、本発明にいうITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRマーカータンパク質に包含されるものとする。ITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRマーカータンパク質をコードする遺伝子の塩基配列は、配列番号1、3、5、及び7にそれぞれ示される。これらのマーカー遺伝子もまた、表皮幹細胞の表面に発現し、その検出及び分離のための指標として用いることができる限り、配列番号1、3、5、及び7の各塩基配列に対して80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上の配列同一性を有する塩基配列からなる遺伝子であってもよく、そのようなホモログ遺伝子も、本発明にいうITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRマーカー遺伝子に包含されるものとする。
表皮幹細胞の選別と分離は、ITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRマーカータンパク質に対して特異的に結合し得る抗体を用いて行うことができる。抗体は、上記のマーカータンパク質と特異的に結合可能なものであれば特に限定されず、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体のいずれあってもよい。また抗体は、上記のマーカータンパク質に特異的に結合し得る限り断片であってもよい。抗体の断片としては、例えば、Fab断片、F(ab’)2断片、単鎖抗体(scFv)等が挙げられる。
抗体は、上記のマーカータンパク質を特異的に結合可能なものであれば特に限定されず、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体のいずれあってもよい。また抗体は、上記のマーカータンパク質に特異的に結合し得る限り断片であってもよい。抗体の断片としては、例えば、Fab断片、F(ab’)2断片、単鎖抗体(scFv)等が挙げられる。
抗体の作製は、上記マーカータンパク質を抗原として、常法により作製することができる。例えば、ポリクローナル抗体は、抗原を感作した哺乳動物(例えば、ウサギ、ラット、マウス等)から血液を採取し、この血液から公知の方法により血清を分離することによって得られる。また、モノクローナル抗体は、抗原を感作した哺乳動物から抗体産生細胞(脾臓細胞、リンパ節細胞等)を取り出して骨髄腫細胞と細胞融合させ、得られたハイブリドーマをクローニングして、その培養物から回収することによって得られる。また、抗ITGAV抗体(シグマ社製)、抗ITGA2抗体(コスモバイオ社製)、抗ITGB3抗体(フナコシ社製)、及び抗NGFR抗体(Acris社製)等の市販品を用いることができる。マーカータンパク質の検出には、これらの抗体を適宜標識すればよい。標識物質は、蛍光色素、放射性同位体、酵素等を使用することができる。また、抗体を標識せずに、該抗体に特異的に結合する物質、例えば、プロテインAやプロテインGなどを用いることも可能である。これらの抗体を用いて表皮幹細胞の選別と分離を行う場合は、後述の蛍光細胞分離法(Fluorescence activated cell sorting :FACS)で行うことができる。
また、三次元培養表皮の製造に用いる表皮幹細胞の品質を評価する場合など、表皮幹細胞の検出又は同定のみを目的とする場合は、細胞より膜タンパク質を抽出し、ウェスタンブロット法によって行うことができる。また、上記マーカータンパク質をコードする遺伝子(マーカー遺伝子)に特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドを用いる方法によっても行うことができる。上記マーカー遺伝子に特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドとしては、例えば、配列番号1、3、5、及び7にそれぞれ示される塩基配列又はその相補配列において連続する少なくとも15塩基以上のオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドが挙げられ、オリゴヌクレオチドはマーカー遺伝子増幅のためのプライマーとして、またポリヌクレオチドはマーカー遺伝子の検出のためのプローブとして用いることができる。プライマーの長さは、15bp〜50bp、好ましくは15bp〜35bp、より好ましくは20bp〜30bpが例示できる。またプローブの長さは、15bp〜全配列の塩基数、好ましくは50bp〜1000bp、より好ましくは100bp〜500bpが例示できる。オリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドは、検出を容易にするために、標識物質をつけてもよい。標識物質としては、当該技術分野においてよく知られる蛍光物質、放射性同位体、化学発光物質、酵素、ビオチン等を用いることができる。これらのオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドを用いて表皮幹細胞の検出又は同定する方法としては、RT−PCR法、ノーザンブロット法、DNAチップ法、in situ ハイブリダイゼーション法などが挙げられる。
上記のITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRよりなる群から選ばれるマーカータンパク質に対する抗体、又は、ITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRよりなる群から選ばれるマーカータンパク質をコードする遺伝子に特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドは、必要な試薬とともにキット化し、表皮幹細胞の検出又は分離用キットとして提供できる。本発明のキットには、ITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRよりなる群から選ばれるマーカータンパク質に対する抗体の少なくとも1種、及び/又は、ITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRよりなる群から選ばれるマーカータンパク質をコードする遺伝子に特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドの少なくとも1種を含んでいればよく、その他には、標識物質、検出試薬、二次抗体、緩衝液、洗浄液、使用説明書等が含まれていてもよい。
表皮の細胞集団とは、目的とする表皮幹細胞を含みうる表皮を構成する細胞の集団をいい、表皮角化細胞(表皮ケラチノサイト)、色素細胞(メラノサイト)、ランゲルハンス細胞、メルケル細胞、毛母細胞、毛乳頭細胞等が含まれる。細胞の由来は哺乳動物であれば特に限定はされず、例えば、ヒト、マウス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ウマ等が挙げられる。本発明の方法により得られた表皮幹細胞をヒトの治療に用いる場合は、ヒトであることが好ましい。
抗体を用いてそれぞれのマーカータンパク質を発現する細胞を選別及び分離する方法は、当分野で通常行われている方法で行えばよく、例えば、蛍光細胞分離法(Fluorescence activated cell sorting :FACS)、磁気細胞分離法(Magenetic activated cell sorting:MACS)等が挙げられるが、FACSが好ましい。セルソーター機能を有するフローサイトメーターを用いれば、指定した蛍光を発する特定の細胞のみを分取することが可能である。このような機器として、例えばFACS AriaII(日本BD社製)、JSAN(ベイバイオサイエンス社製)、MoFlo XDP(ベックマン・コールター社製)等が挙げられ、機器の操作は添付の使用書に従って行うことができる。また、MACSは、マーカータンパク質に対する抗体を磁気ビーズに固定化し、強力な磁石を利用して円筒形容器の内壁に目的とする表皮幹細胞を精製することができる。固定化する磁気ビーズ試薬としては、一般的なものを用いることができる。例えば、MACS(Miltenyi Biotech社製)、IMag(日本BD社製)等が挙げられる。
また、上記の抗体を用いる方法以外の方法としては、例えばITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRのプロモーターの下流にGFP等の蛍光タンパク質の遺伝子を連結したプラスミドを表皮細胞に導入し、発現した蛍光タンパク質の蛍光強度に基づいてFACSでITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFR陽性細胞を分離する方法が挙げられる。
本発明はまた、上記の方法で分離した表皮幹細胞を用いて、三次元培養表皮を製造する方法を提供する。当該方法は少なくともITGAV、ITGA2、ITGB3、及びNGFRよりなる群から選ばれる1種又は2種以上のマーカータンパク質又はそれをコードする遺伝子の発現を指標として、表皮の細胞集団から表皮幹細胞を分離する工程と、分離した表皮幹細胞を培養して重層化した表皮角化細胞を作製する工程を含む。
表皮の細胞集団から表皮幹細胞を分離する工程は、上記の方法に従って行えばよい。また、分離した表皮幹細胞を培養して重層化した表皮角化細胞を作製する工程は、細胞の増殖培養工程と分化誘導工程からなり、通常の三次元培養皮膚の作製において当分野で知られている方法に従って行うことができる。
増殖培養工程においては、分離した表皮幹細胞を、培養インサート等の培養容器において浸漬培養、気液培養等を組み合わせて培養インサート底面にコンフルエントになるまで増殖培養させる。具体的には、上記で得られた表皮幹細胞を細胞増殖用培地に分散し、この細胞分散液を、液透過性膜を底面に有する細胞培養インサートに播種し、培養インサートの外部も同じ細胞増殖用培地で満たして、液透過性膜上の表皮幹細胞が細胞増殖用培地中に浸漬した状態で培養する。液透過性膜によって、培養インサートの内部と外部とは培地が透過可能なように連通している状態が維持される。ここで、培養インサートに添加する表皮幹細胞の数は、特に限定されないが、通常15×10〜120×10細胞/cmが好ましく、30×10〜90×10細胞/cmがより好ましい。
培養インサートの液透過性膜は、播種した表皮幹細胞が接着又は固定され、その上で表皮幹細胞が増殖でき、支持体となりうるものであれば、特に限定されないが、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン等の膜が挙げられる。また、当該膜にコラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン等の細胞外マトリックスやポリL−リジン等の細胞の接着を補助するものをコーティングしてもよい。
また、培養インサートに代わる支持体として、コラーゲンゲル、コラーゲンスポンジ等を用いることができ、これらはフィーダ細胞として線維芽細胞を組み込んでもよい。
増殖培養は、例えば1〜6日間、好ましくは2〜4日間行う。また、この間、培地を適宜交換してもよい。培養インサートにおいて増殖した表皮幹細胞がコンフルエントの状態にあるかどうかは、CnT-ST-100 stain kit(CELLnTEC社製)等の細胞染色試薬により確認することができる。
次に、分化誘導工程では、培養インサートの内部及び外部の培地を細胞増殖用培地から細胞分化用培地に変更し、当該培地にて表皮幹細胞を6〜48時間程度浸漬培養した後、培養インサートの内部及び外部のすべての培地をアスピレーターで除去し、インサート外部に細胞分化用培地を添加し、インサート内部の表皮幹細胞は空気(大気)に暴露し、5〜12日間培養して、表皮角化細胞に分化誘導する。
上記の細胞増殖用培地としては、例えば、表皮角化細胞の増殖や継代培養に適した基本培地であれば、特に限定はされないが、無血清・低カルシウム濃度の基本培地であることが好ましく、例えば、MCDB153培地(Sigma社製)、HuMedia−KG2(クラボウ社製)、正常ヒト表皮角化細胞用無血清培地(DSファーマバイオメディカル社製)、Keratinocyte−SFM(ライフテクノロジーズ社製)等の市販の培地を使用すればよい。上記培地には、増殖因子として塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、白血球遊走阻止因子(LIF)、Stem Cell Factor(SCF)等が含有されていてもよい。また、増殖速度を増大させるために、必要に応じて、上皮細胞増殖因子(EGF)、腫瘍壊死因子(TNF)、ビタミン類、インターロイキン類、インスリン、トランスフェリン、ヘパリン、ヘパラン硫酸、コラーゲン、ウシ血清アルブミン(BSA)、L−グルタミン、フィブロネクチン、プロゲステロン、セレナイト、B27−サプリメント、N2−サプリメント、ITS−サプリメントが含有されてもよい。また、必要に応じて、抗生物質を添加してもよい。細胞増殖用培地のカルシウム濃度は、約0.03〜0.15mMが好ましい。
また、上記の細胞分化用培地としては、表皮角化細胞の分化誘導に適した基本培地であれば、特に限定はされないが、CnT-Prime 3D Barrier Culture Medium(CELLnTEC社製)等の市販の培地を使用すればよい。また、細胞分化用培地のカルシウム濃度は、約1.2〜1.5mMが好ましい。
増殖及び分化誘導のための培養温度は、細胞の由来により異なるが、例えばヒト由来の場合30℃〜40℃が好ましく、36〜38℃がより好ましい。また、COガス濃度は、例えば約1〜10%が好ましく、約2〜5%がより好ましい。
上記の表皮幹細胞を培養して重層化した表皮角化細胞を作製する工程は、ケラチノサイト三次元培養スターターキット(フナコシ社製)等の市販の培養表皮作製用キットを利用してもよく、該キットに梱包された培地、培養インサートを用いて該キットに添付の指示書に従って行うことができる。
上記のようにして製造された三次元培養表皮は、皮膚のバリア機能に関与するIVL(インボルクリン)、FLG(フィラグリン)、細胞接着に関与するOCLN(オクルディン)、CLDN1(クローディン1)を発現するとともに、表皮角化細胞が重層化していることを特徴としている。IVL、FLG、OCLN、CLDN1は、成熟した表皮角化細胞の指標となるマーカーであり、これらのマーカーの1種又は2種以上を組み合わせて確認すればよい。これらのマーカーの確認は、タンパク質レベルでは免疫染色、ウェスタンブロット解析や、遺伝子レベルではRT−PCR法、リアルタイムPCR等により行うことができる。またその発現量は、ハウスキーピング遺伝子であるGAPDH、HPRT等の発現量をコントロールとして用いて標準化することができる。また、本発明において「表皮角化細胞の重層化」とは、表皮組織の構造と同等の基底層、有棘層、顆粒層、角層の4つの細胞層を備えた構造となることをいう。重層化は、HE染色(ヘマトキシリン・エオジン染色)等で染色した場合、目視で容易に確認できる。
本発明の方法にて製造された三次元培養表皮は、動物実験の代替法となる三次元培養表皮モデルとして、化粧品や皮膚外用剤、化学物質(洗剤、衣服用染料等)の有効性や安全性の評価に用いることができる。例えば、有効性の評価には、皮膚バリア機能、水分又は油分の保持・調節機能、シワ予防・改善機能、水分浸透性等が挙げられ、安全性の評価としては、紅斑、発赤、炎症、色素沈着、腫膨、かぶれの発生の有無等が挙げられる。
さらに本発明の方法にて製造された三次元培養表皮は、皮膚の障害や損傷の治療のための移植材料として用いることができる。皮膚の障害や損傷としては、褥瘡、熱傷、火傷、瘢痕、傷痕、ケロイド、シワ、タルミ、肌荒れ、ニキビ痕等が挙げられる。
本発明の方法にて製造された三次元培養表皮を移植材料として用いる場合、同種培養移植が好ましく、自家培養移植がより好ましい。よって、三次元培養表皮の使用目的に応じて表皮幹細胞の分離源を決定すればよい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)フローサイトメトリーによる表皮幹細胞の分離及び未分化性の評価
(1)フローサイトメトリーによる表皮幹細胞の分離
表皮角化細胞から表面タンパク質であるITGAV、ITGA2、ITGB3、NGFRを指標として細胞を分離した。本試験では、表皮角化細胞として、市販の正常ヒト成人表皮角化細胞(クラボウ社製)を用いた。なお、細胞の増殖には同社市販の培養液としてHuMedia−KG2を用いた。
増殖させた正常ヒト成人表皮角化細胞を、それぞれ5%FBS添加ハンクス液(シグマ社製)中で、抗ITGAV(シグマ社製)、抗ITGA2抗体(コスモバイオ社製)、抗ITGB3抗体(フナコシ社製)、及び抗NGFR抗体(Acris社製)と30分間氷中にて反応させた。反応後、5%FBS添加ハンクス液にて3回洗浄し、続いてAlexa Fluor 488及び/又はAlexa Fluor 594で標識した抗IgG抗体(ライフテクノロジーズ社製)と30分間氷中にて反応させた。最後に、5%FBS添加ハンクス液にて3回洗浄し、PI(Propidium iodide)5μg/mLを含む5%FBS添加ハンクス液中に細胞を懸濁した。これらの蛍光標識した細胞を、FACS Aria(日本BD社製)にて解析した。ゲートの設定はネガティブコントロールを指標にした。まず、前方散乱光(forward scatter)、側方散乱光(side scatter)及びPIにより、残存する赤血球、細胞の残骸、細胞の凝集魂を除いた部分にゲート(R1)をかけた。次に、ゲート(R1)内のITGAV、ITGA2及びITGB3、NGFR陽性細胞をそれぞれ解析し、さらに染色の組み合わせによりITGAV、ITGA2、ITGB3及びNGFRのみが陽性である細胞(以降、ITGAV、ITGA2、ITGB3、NGFR細胞と記す)、あるいはITGAV、ITGA2又はITGB3とNGFRとが両方陽性である細胞(以降、ITGAV/NGFR、ITGA2/NGFR、ITGB3/NGFR細胞と記す)にゲートを設定し、それぞれのマーカーを発現している細胞を分離した。
(2)分離した細胞の未分化性の評価
(1)でFACS Ariaにより分離した各細胞について、幹細胞の特性である未分化性の評価を以下のようにして行った。なお、分離前の雑多細胞群を標準細胞として用いた。
各細胞をPBS(−)にて2回洗浄し、Trizol Reagent(Invitrogen社製)によって各細胞からRNAを抽出した。2−STEPリアルタイムPCRキット(Applied Biosystems社製)を用いて抽出したRNAをcDNAに逆転写した後、ABI7300(Applied Biosystems社製)により、下記のプライマーセットを用いてリアルタイムPCR(95℃:15秒間、60℃:30秒間、40cycles)を実施し、未分化マーカーであるNanog(Cell Res. 2007 Jan; 17(1):42−9. Review. Nanog and transcriptional networks in embryonic stem cell pluripotency. Pan G, Thomson JA.)の遺伝子発現量を測定した。その他の操作は定められた方法に従って実施した。
NANOG(未分化マーカー)遺伝子用プライマーセット:
ATGCCTGCAGTTTTTCATCC(配列番号9)
GAGGCAGGTCTTCAGAGGAA(配列番号10)
GAPDH(内部標準)遺伝子用のプライマーセット:
TGCACCACCAACTGCTTAGC(配列番号11)
TCTTCTGGGTGGCAGTGATG(配列番号12)
各細胞の未分化性は、分離前の標準細胞におけるNanog mRNAの発現量を内部標準であるGAPDH mRNAの発現量に対する割合として算出したNANOGの遺伝子相対発現量(NANOG遺伝子発現量/GAPDH遺伝子発現量)の値を1.0とし、これに対し、分離後の各細胞におけるNANOGの遺伝子相対発現量の値を算出し、評価した。結果を以下の表1に示す。
Figure 0006587877
表1に示す通り、ITGAV、ITGA2、ITGB3、NGFR及びそれらの組み合わせの発現を指標として表皮角化細胞より分離した細胞において、未分化マーカー遺伝子NANOGの発現が顕著に高いことが示された。
(実施例2)分離した細胞を用いた三次元培養表皮の製造
実施例1において、FACS Ariaにより分離した各細胞と分離前の標準細胞を用いてそれぞれ三次元培養表皮を製造し、その性能の評価を行った。三次元培養表皮の作製には、市販されているケラチノサイト三次元培養スターターキット(フナコシ社製)を用い、添付されているプロトコールに従って作製した。なお、三次元培養表皮の培養日数は、10日間とした。
作製した三次元培養表皮について、IVL(インボルクリン)、FLG(フィラグリン)、OCLN(オクルディン)、CLDN1(クローディン1)の各遺伝子の発現量によってその品質を評価した。IVL、FLG、OCLN、CLDN1は、いずれも表皮細胞間を密接に結合させ、皮膚のバリア機能に関与し、表皮細胞の成熟の指標として用いられるマーカー遺伝子である。これらのマーカー遺伝子の発現量の測定は、下記のプライマーセットを用いる以外は、実施例1と同様の条件にてリアルタイムPCRによって測定した。
IVL遺伝子用プライマー:
CCATCAGGAGCAAATGAAACAG(配列番号13)
GCTCGACAGGCACCTTCTG(配列番号14)
FLG遺伝子用プライマー:
GGCACTGAAAGGCAAAAAGG(配列番号15)
AAACCCGGATTCACCATAATCA(配列番号16)
OCLN遺伝子用プライマー:
GGAGTGATTCGGATCCTGTC(配列番号17)
ACAATGGCAATGGCCTCCTG(配列番号18)
CLDN1遺伝子用プライマー:
CAGAGCACCGGGCAGATC(配列番号19)
TTGCAATGTGCTGCTCAGATT(配列番号20)
各細胞から作製した三次元培養表皮の品質は、標準細胞から作製した三次元培養表皮におけるIVL、FLG、OCLN、CLDN1の各遺伝子の発現量の内部標準であるGAPDH遺伝子発現量に対する相対発現量の値を1とし、これに対し、各細胞から作製した三次元培養表皮における上記各遺伝子の相対発現量を算出して評価した。結果を表2に示す。
Figure 0006587877
表2に示す通り、ITGAV、ITGA2、ITGB3、NGFR及びそれらの組み合わせの発現を指標として分離した細胞を用いて作製した三次元培養表皮においては、IVL、FLG、OCLN、CLDN1の発現が顕著に高いことが示された。
以上の試験結果から、ITGAV、ITGA2、ITGB3、NGFRの発現を指標とすることにより、表皮の細胞集団から効率的に表皮幹細胞を分離することが可能であることが示された。また、ITGAV、ITGA2、ITGB3、NGFRの発現を指標に分離した表皮幹細胞を用いることにより、分化レベルが高く、かつバリア機能の高い三次元培養表皮を作製することができた。よって、TGAV、ITGA2、ITGB3、NGFRは、三次元培養表皮の製造に用いる細胞の品質を評価するためのマーカーとしても用いることも可能である。
本発明の方法により分離した表皮幹細胞は、表皮角化細胞への分化能が高く、三次元培養表皮の製造に用いることができる。よって、本発明は、皮膚の障害や損傷の治療を目的とした再生医療材料又は再生美容材料の製造分野において利用できる。

Claims (6)

  1. ITGAV、ITGA2、及びITGB3よりなる群から選ばれる1種又は2種以上のマーカータンパク質又はそれをコードする遺伝子の発現を指標として、表皮の細胞集団から表皮幹細胞を分離する方法。
  2. ITGAV、ITGA2、及びITGB3よりなる群から選ばれる1種又は2種以上のマーカータンパク質又はそれをコードする遺伝子の発現を指標として、三次元培養表皮の製造に用いる表皮幹細胞の品質を評価する方法。
  3. ITGAV、ITGA2、及びITGB3よりなる群から選ばれる1種又は2種以上のマーカータンパク質又はそれをコードする遺伝子の発現を指標として、表皮の細胞集団から表皮幹細胞を分離する工程と、分離した表皮幹細胞を培養して重層化した表皮角化細胞を作製する工程を含む、三次元培養表皮の製造方法。
  4. ITGAV、ITGA2、及びITGB3よりなる群から選ばれるマーカータンパク質又はそれをコードする遺伝子に対して特異的親和性を有する物質を少なくとも1種含む、表皮幹細胞の検出又は分離用キット。
  5. 特異的親和性を有する物質が、ITGAV、ITGA2、及びITGB3よりなる群から選ばれるマーカータンパク質に対する抗体である、請求項に記載のキット。
  6. 特異的親和性を有する物質が、ITGAV、ITGA2、及びITGB3よりなる群から選ばれるマーカータンパク質をコードする遺伝子に特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドである、請求項に記載のキット。
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