[実施形態1]
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する一実施形態は、ゲームシステムの一例としての、1つのゲームコンテンツに係るゲームプレイを各々提供可能なゲーム装置と、これらゲーム装置とネットワークを介して通信可能に構成されたサーバに、本発明を適用した例を説明する。またゲーム装置は、第2の種別の物品が排出可能に構成されており、さらに第1の種別の物品を排出可能な特別キー(以下、SPキーとして言及)排出装置及び通常キー排出装置が接続され、少なくともSPキー排出装置とゲーム装置とは通信可能に構成されているものとして説明する。しかし、本発明は、第1の種別の物品及び第2の種別の物品を用いるプレイ体験が提供可能に構成された任意の機器に適用可能である。
なお、本実施形態では、ゲーム装置において提供されるゲームでは、ゲームプレイに際し、ユーザが第1及び第2の種別の物品を使用することで、該物品から取得された情報に基づくゲーム要素をゲームに登場させる、あるいは該ゲーム要素に対応するゲームを実行させることができるものとして説明する。
以下の説明において、本発明に係る第2の種別の物品としての、ゲーム装置が排出し、実行するゲームにおいて使用可能な物品はカードであり、本発明に係る第1の種別の物品としての、キー排出装置が排出し、実行されるゲームにおいて使用可能な物品は、図4に示されるような立体的な造形を有するキー(鍵型アクセサリ)であるものとして説明するが、情報が取得可能に構成された物品であれば、両種別に係る物品はカードやキーに限られるものではない。物品は、例えばゲーム要素(キャラクタやアイテム)の外観を有するフィギュア等の造形物であってよい。また物品はフィギュア等だけでなく、玩具やシール等、任意の物品であってよい。
本実施形態ではカードに付される情報(カード情報)は、所定の変換演算を適用することで1次元あるいは多次元のパターン(コード)に変換され、カード表面に印刷される態様でカードに付されるものとして説明する。カードのコード画像は、所定のリーダにより読み取られることで、該カード情報が取得可能に構成されるものとして説明する。一方、キーに付される情報(キー情報)は、キーに内蔵されたNFC(Near Field Communication)チップ等の記録媒体にデータとして保持され、カードとは別の所定のリーダとの間で近接無線通信により取得可能に構成されるものとして説明する。しかしながら、情報を物品に付す方法は、このような態様に限られるものでなく、例えば不可視インクを用いた印刷やシールの貼付、刻印等により、所定のパターンや文字列を外観の一部に形成することによりなされるものであってもよい。また記録媒体にデータを保持させることによりキー情報を物品に付す態様においては、該キー情報の取得に係る物品と所定のリーダ間の通信は、近接無線通信に限られるものではない。
また本実施形態ではゲーム装置が実行するゲームにおいて、カードを用いることで登場させることが可能となるゲーム要素は、アバターに着用させることが被服やアクセサリ等の装備品(以下、コーデとして言及)であるものとし、カードには対応するコーデの図柄(コーデ画像)が付されるものとして説明する。しかしながら、本発明の実施はこれに限られるものではなく、実行されるゲームのゲーム要素を特定する用途のカードは、ゲームに係るコーデのようなアイテムを特定可能に構成されるものに限らず、キャラクタや効果等、その他のゲーム要素を特定するものであってもよいことは言うまでもない。
一方、本実施形態のゲームシステムでは、キーは、ゲーム装置が実行するゲームに登場させることが可能となるゲーム要素(後述のステージや各種効果)の特定だけでなく、ユーザによってプレイされたゲームにプレイ内容を記録するためにも用いられる。具体的には各キーは、該キーを一意に特定可能な識別情報としてのキーIDの情報をキー情報に含んで有しており、本実施形態ではサーバ300において、該キーIDと対応付けてプレイ内容が記録されるものとして説明する。プレイ内容は、ゲームにおいてユーザの分身となるアバターの構成情報(選択された各種パーツの情報)、ユーザ名やゲーム内レベルや各種パラメータの情報、プレイ結果(スコア、ゲームクリア情報)等を含むものであってよい。
なお、本実施形態では第2の種別の物品(カード)と第1の種別の物品(キー)とは異なる種別の物品であるものとして説明するが、本発明の実施においてこれらの物品が、外観やゲーム外の使用において同一の分類として取り扱われる物品である可能性を排除するものではない。この場合、例えばゲーム上の取扱いが異ることで種別の差別化がなされるよう構成されればよい。
《ゲームシステムの構成》
ここで、本発明の実施形態に係るゲームシステムのシステム構成について、図1を用いて説明する。本ゲームシステムではサーバ300は、ネットワーク400を介することで複数のゲーム装置100(図では説明のため1台のみを示す)の各々と通信可能に構成される。なお、ゲーム装置100、SPキー排出装置200及び通常キー排出装置250、サーバ300は、後述するように概念的に同様の機能を実現する構成を含むため、これらを峻別するためにSPキー排出装置200の構成には「SP」、通常キー排出装置250の構成には「通常」、サーバ300の構成には「サーバ」の接頭文字を付し、ゲーム装置100の構成には特段の接頭文字を付さないことで識別する。
また、図1に示されるように本実施形態のゲーム装置100は、該ゲーム装置100に隣接させて配置されたSPキー排出装置200及び通常キー排出装置250と一体となってゲームプレイに係るサービス提供がなされるものとする。キー排出装置のうち、少なくともSPキー排出装置200はゲーム装置100と電気的に接続し、情報や信号の送受信が可能なように接続される。対照的に通常キー排出装置250は、本実施形態ではゲーム装置100と何らの電気的接続を有さないものとして説明する。
本実施形態のゲームシステムでは、ゲーム装置100は上述したカードの排出を行い、SPキー排出装置200及び通常キー排出装置250の各々はキーの排出を行う。より詳しくは、カードの排出は、投入口115への対価の投入がなされたことに応じて行われるものであり、不図示の収納部からゲーム装置100の排出口114に導かれることでユーザにカードが提供される。またキーの排出は、SPキー排出装置200のSP操作入力部202または通常キー排出装置250の通常操作入力部251に対する、排出に係る操作がなされたことに応じて行われるものであり、それぞれSPキー収納部203からSP排出口205に、あるいは通常キー収納部252から通常排出口253に導かれることでユーザにキーが提供される。
ここで、SPキー排出装置200と通常キー排出装置250とは、キーの排出条件、即ち各操作入力部が操作可能な状態とする条件の判断において、対価の支払いがなされたことを要件とするか否かが異なっている。図1に示されるように、本実施形態では通常キー排出装置250は通常投入口254を有しており、該投入口への対価の投入がなされた(対価の支払い)ことを検出すると、通常操作入力部251が操作可能な状態に遷移するよう構成されている。一方、SPキー排出装置200は通常キー排出装置250のような対価の投入口を有しておらず、SP操作入力部202を操作可能な状態に遷移させるか否かは、本実施形態では電気的に接続されたゲーム装置100のキー排出制御部111により送出される制御信号に基づき行われる。該制御信号の送出は、本実施形態ではゲーム装置100において行われたゲームプレイにおいて所定の条件が満たされた場合に行われるものとする。換言すれば、通常キー排出装置250は、対価の支払いさえ行えば、ゲーム装置100におけるゲームプレイとは独立して、ユーザが所望するタイミングでキー排出が可能に構成される。一方、SPキー排出装置200は、対価の支払いに応じて提供されるゲームプレイにおいて所定の条件が満たされなければキーの排出が行われるものではなく、対価の支払いとは異なる条件に応じて、キー排出が可能に構成される。
またSPキー排出装置200と通常キー排出装置250とは、排出されるキーは、同一の種別の物品ではあるが、ゲームにおける価値が異なるよう構成される。ゲームにおける価値とは、ゲームプレイにおいて使用した場合にゲーム進行を有利ならしめる度合い(有用性)を指し、本発明に係る第2タイプ物品としてのSPキー排出装置200により排出可能なキー(SPキー)は、本発明に係る第1タイプ物品としての通常キー排出装置250により排出可能なキー(通常キー)よりも有用性が高く構成されるものとする。なお、有用性は簡便にはゲームにおいて定められた所謂レアリティであってよく、対応付けられたキャラクタやアイテムのレアリティが高いと定められたキーを、SPキー排出装置200のSPキー収納部203に収納するものとして構成される。例えば、通常キーが図4(a)に示されるような外観を有して形成される場合、SPキーは図4(b)に示されるように装飾等が施され、通常キーよりも希少性が高いと判別可能に構成されるものであってよい。レアリティの差は、例えばキーを使用することで付与されるアイテム、プレイ可能となるステージ、使用可能となるアバターのパーツ等が異なる(SPキーの方がゲームの進行を有利にし得る、SPキーの方が希少性の高いステージをプレイ可能、通常キーでは使用できないアバターパーツがSPキーにより設定可能となる)、プレイ時間が延長される、他のSPキーの入手の機会が付与される等により提供されるものであってよい。
〈ゲーム装置100及びキー排出装置の機能構成〉
次に、ゲーム装置100、SPキー排出装置200の機能構成について、図2のブロック図を用いて説明する。
制御部101は、例えばCPUであり、ゲーム装置100が有する各ブロックの動作、またSPキー排出装置200が有する各ブロックの動作を制御する。具体的にはゲーム制御部101は、例えば記録媒体102に記録されている各ブロックの動作プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより各ブロックの動作を制御する。
記録媒体102は、例えば不揮発性メモリやHDD等の恒久的にデータを保持可能な記録装置である。記録媒体102は、ゲーム装置100が有する各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作において必要となるパラメータ等の情報や本ゲーム装置100が実行するゲームに使用される各種のグラフィックスデータやゲームプログラム等を記憶する。メモリ103は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。メモリ103は、各ブロックの動作プログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられる。
支払検出部104は、ゲーム装置100において対価の支払いがなされたことを検出する。対価の支払いは、例えば硬貨の投入口(投入口115)に所定の金額の硬貨や相当するコインが投入されたこと、あるいは所定の電子マネーに係るチップとの通信に基づく決算処理の完了等を検出することにより判断されるものであってよい。
カード排出部105は、所定の駆動機構等を有し、不図示の収納部に収納されたカードを排出口114に導く排出動作を行う。本実施形態のゲーム装置100では、対価の支払いに基づく1回のゲームプレイにつき、1枚のカードがユーザに提供される。本実施形態のゲーム装置100において排出されるまたは使用可能なカードの各々には、ゲームに登場するものとして予め定められた「コーデ」が対応付けられており、該コーデの画像が付されて構成される。またカードには、該コーデを識別する情報(コーデID)が付されており、カードリーダ120がカードを認識することにより、取得部106が該情報を取得可能に構成されている。本実施形態のゲーム装置100では、排出されるカードは、予め工場等で印刷、発行された固定的なデザインを有するものとして説明するが、排出されるカードは所謂オンデマンド印刷により動的にデザイン変更可能なものであってもよい。
取得部106は、本実施形態のゲーム装置100が備える、物品からの情報取得を司る。より詳しくは、取得部106は、カードリーダ120によりカードから読み取られたカード情報、及びキーリーダ130によりキーから読み取られたキー情報が入力されると、各々提供するゲームに係る処理に適した形式に変換し、必要な情報を取得する。上述したように、本実施形態では物品(カード及びキー)への情報付加は異なる方式でなされているため、カードリーダ120とキーリーダ130とをそれぞれ設けてカード情報あるいはキー情報に係る読み取りがなされた後、これらハードウェアから取得部106が情報取得を行う構成として説明する。しかしながら、本発明の実施はこれに限られるものではなく、物品からの情報読み取りを行うハードウェアごとに情報を取得する機能構成が存在するものであってもよい。また、カード及びキーへの情報付加に同一の方式が採用される場合、情報読み取りを行うハードウェアは1種類に統合されるものであってよいことは言うまでもない。また、本実施形態ではカードリーダ120及びキーリーダ130をゲーム装置100が具備しているものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではなく、取得部106は、ゲーム装置100に外部接続された所定の情報読み取り機器から、物品に付された情報を取得する構成であってもよい。
なお、本実施形態ではゲーム装置100において提供するゲームに使用可能なカードには、カード情報として、カード表面に印刷された画像に対応したコーデを特定するコーデIDが少なくとも含まれており、該コーデIDに基づき、ゲームプレイ時にアバターに装着させるコーデが決定される。また同様にキーには、キー情報として、キーを一意に特定するキーIDが少なくとも含まれており、該キーIDに基づき、後述のようにキーの種別や対応付けられているセーブデータのサーバ300からの取得等が行われる。
アバターDB107は、各ユーザについて使用されるアバターの各種部位について設けられた、ゲーム上で使用可能な複数種類のパーツの情報を管理するデータベースである。パーツの情報は、例えば髪型や顔(目、鼻、口、眉、輪郭)等のアバターの身体的特徴に加え、標準的に設定される服装や装飾品等の情報も含む。ユーザの使用するアバターは、例えばセーブを行う初回プレイ時(いずれかのキーを用いるゲームプレイ)に、各部位について、アバターDB107で管理されるいずれのパーツを使用するかを定めることにより確定され、プレイ時に使用されたキーのキーIDと対応付けて記録されるものであってよい。
コーデDB108は、提供されるゲームにおいてアバターに装着させることが可能なコーデの各種情報(コーデ情報)を管理するデータベースである。図5(a)に示されるように、登場可能なコーデの各々には、上述したようにカードにも付されるコーデID501が割り当てられ、コーデの分類(トップス(上半身)、ボトムス(下半身)、その他アクセサリ(頭部等))を示すコーデ分類502、テーマや色味等のコーデについて定められたコーデ属性503、該コーデをゲームプレイに使用した場合に生じるゲーム上の効果を示すコーデ効果504、及びゲームにおいて該コーデを提示するために必要となる描画用情報505が関連付けて管理されるものとする。なお、任意のコーデに係る描画用情報505は、該コーデに対応するカードに付されるコーデ画像と対応する外観を含む。
キャラクタDB109は、ユーザの使用するアバター以外にゲームに登場するキャラクタの各種情報を管理するデータベースである。本実施形態のゲーム装置100で提供されるゲームでは、後述するようにユーザはリズムゲームを行うステージを、複数種類のステージのうちから選択する。各ステージには、ステージ固有のキャラクタが定められており、キャラクタDB109ではこれらのキャラクタに係る各種情報(キャラクタ情報)を管理する。1つのキャラクタについて管理されるキャラクタ情報は、例えば図5(b)に示されるようなデータ構造を有するものであってよい。図5(b)の例では、キャラクタを識別するキャラクタID511に関連付けて、該キャラクタについて予め定められた、キャラクタ名、ステージ、スキル、提供楽曲等のゲームに関する各種のパラメータ512、及び該キャラクタをゲーム画面に描画するために必要となる各種の描画用データを含む描画用情報513が管理されている。
提示制御部110は、ゲーム装置100におけるユーザへの各種情報提示の制御を司る。本実施形態のゲーム装置100では、ユーザへの各種情報提示の手段として、画像(ゲーム画面、メニュー画面等)表示を行う表示部140、音声出力を行う音声出力部150を有するものとして説明するが、情報提示の手段はこれらに限られるものではなく、代替あるいは追加が可能であることは言うまでもない。
提示制御部110は、例えばGPU等の描画装置を含み、表示部140に表示させる画面を生成する際には所定の描画処理を行う。具体的には提示制御部110は、ゲーム装置100の稼働中(ゲームプレイ中やスタンバイ状態中)において、制御部101により行われた処理や命令に基づいて必要な描画用オブジェクトに対して適当な演算処理を実行し、画面の描画を行う。生成した画面は、ゲーム装置100と同一筐体内、あるいはゲーム装置100の外部に着脱可能に接続された表示装置である表示部140に出力され、所定の表示領域中に表示されることでユーザに提示される。
また提示制御部110は、例えばサウンドボードやアンプ等の音声信号の出力/増幅を行う回路を含み、音声出力部150から出力させる音声を生成する際には所定の処理を行う。具体的には提示制御部110は、例えば予め記録媒体102に記録された音声データに基づき、同時に出力を行う音声データを確定し、これを電気的な音声信号に変換(D/A変換)して音声出力部150に出力することで、音声出力を行う。音声出力部150は、所定のスピーカ等であってよく、入力された音声信号に基づく音波を出力する。
キー排出制御部111は、ゲーム装置100に接続されたキー排出装置の状態や動作を制御する。本実施形態ではキー排出制御部112は、SPキー排出装置200の状態を制御するよう構成され、SPキー排出装置200によるキーの排出は、キー排出制御部111によってSPキー排出装置200が排出可能な状態に制御されることにより可能となる。SPキー排出装置200は、キー排出制御部111によりキーを排出可能な状態に制御されることで、後述するようにSP操作入力部202に対する操作入力がなされたことに応じて、キーの排出を行う。なお、本実施形態では、SPキー排出装置200からのキーの排出は、排出可能な状態に制御された後にSP操作入力部202への操作入力がなされたことに応じてなされるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、キー排出制御部111による排出命令に応じてSPキー排出装置200からのキーの排出動作がなされる構成であってもよい。
操作入力部112は、例えば方向入力用の操作部材、決定入力用の操作部材、各種センサ等の、ゲーム装置100が有するユーザインタフェースである。ゲーム操作入力部112は、操作部材に対する操作入力がなされたことを検出すると、該操作入力に対応する制御信号を制御部101に出力する。なお、本実施形態ではゲーム装置100は各種インタフェースとして物理的な操作部材を備えるものとして説明するが、例えば表示部140の画面上になされたタッチ入力を検出するタッチ入力検出センサ等を含んでいてもよい。
通信部113は、インターネット等の所定のネットワーク400を介して接続された外部装置とのデータの送受信を実現する通信インタフェースである。通信部113は、通信接続が確立したサーバ300との間で、予め定められた所定の通信方式に従い、情報の送受信を行う。この他、通信部113は、SPキー排出装置200との間での情報送受信を実現する通信インタフェースを兼ねる、もしくは含むものであってもよい。
またSPキー排出装置200が有するSP制御部201は、SPキー排出装置200が有する各ブロックの動作制御を行う。各ブロックの動作制御は、例えばSP制御部201が有する不図示の不揮発性メモリに記憶されたプログラムを読み出し、揮発性メモリに展開して実行することにより実現されるものであってよい。本実施形態ではSP制御部201は、キー排出制御部111による状態制御に係る制御信号を受信し、SPキー排出装置200の各種状態制御を行う。また本実施形態のSP制御部201は、SPキー収納部203に未排出のカプセルが収容されているか否かを判断可能に構成され、SPキー収納部203の収容状態を適時ゲーム装置100に伝送するものとする。
SPキー排出部204は、所定の駆動機構等を有し、SPキー収納部203に収納されたキーをSP排出口205に導く排出動作を行う。上述したように、本実施形態のゲームシステムにおいて、SPキー排出装置200は対価の支払いを受け付ける投入口を有さない。即ち、SPキー排出部204による排出動作は、対価の支払いに応じてなされるのではなく、上述したようにキー排出制御部111により排出可能な状態に制御された際に初めて可能となる。また排出動作については、例えば回動可能に設けられたハンドル等のSP操作入力部202に対する操作入力がなされたことに応じて実現されるものであってよい。SP操作入力部202は、SPキー排出装置200が排出可能な状態にされた際に、SP制御部201により回動可能な状態とされる。
なお、本実施形態では通常キー排出装置250は、キー排出制御部111の制御対象ではないため、図2では通常キー排出装置250の機能構成については特に示していない。しかしながら、本発明の実施はこれに限られるものではなく、通常キー排出装置250も同様にキー排出制御部111により制御可能に構成される、あるいはゲーム装置100と通常キー排出装置250とが通信可能に構成されるものであってもよい。
また、本実施形態ではゲーム装置100、SPキー排出装置200、及び通常キー排出装置250は、それぞれ分離可能に構成された別の装置であるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。ゲーム装置100と通信可能に構成される装置は、ゲーム装置100と一体となって構成されるものであってよい。また、本実施形態ではゲーム装置100がカード排出を行う装置を具備するものとして説明したが、本発明の実施がこれに限られないことは容易に理解されよう。即ち、カード排出を行う装置は、ゲーム装置100から分離可能に構成された別の装置であってもよく、ゲーム装置100において対価の支払いがなされたことに応じてカードを排出する、つまり対価の支払いに対し提供される1回のゲームプレイにつき、少なくとも1枚のカードを排出するよう構成されるものであってもよい。
〈サーバ300の構成〉
次に、サーバ300の機能構成について、図3のブロック図を用いて説明する。
サーバ制御部301は、例えばCPUであり、サーバ300が有する各ブロックの動作を制御する。具体的にはサーバ制御部301は、例えばサーバ記録媒体302に記録されている各ブロックの動作プログラムを読み出し、サーバメモリ303に展開して実行することにより各ブロックの動作を制御する。
サーバ記録媒体302は、例えば不揮発性メモリやHDD等の恒久的にデータを保持可能な記録装置である。サーバ記録媒体302は、サーバ300が有する各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作において必要となるパラメータ等の情報を記憶する。サーバメモリ303は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。サーバメモリ303は、各ブロックの動作プログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられる。
キーDB304は、ゲーム装置100におけるゲームプレイに使用可能な各キーに係る情報(キー管理情報)を管理するデータベースである。上述したように、ゲームに使用可能に設けられたキーの各々には、キーを一意に特定可能なキーIDが割り当てられており、キーDB304ではキーIDごとにキー管理情報を管理する。キー管理情報は、例えば図5(c)に示されるように、キーID521に関連付けて、通常キーとSPキーのいずれであるかを示すキー種別522、コーデと同様にテーマや色味等のキーについて定められたキー属性523、該キーをゲームプレイに使用した場合に生じるゲーム上の効果を示すキー効果524、及び該キーが既にいずれかのユーザにより所有登録がなされている(セーブデータの対応付けがなされている)場合に、所有ユーザを示す所有ユーザID525を管理する。キーにより生じるゲーム上のキー効果は、プレイ時に選択可能となるステージの解放や、キー入手(購入)に対する報酬として初回使用時(キーIDの取得履歴がない場合、あるいはまだ所有登録されていない場合)にのみ付される特典、あるいはリズムゲームの進行や行われるリズムゲームの構成内容に変化をもたらせるものであってよい。また所有ユーザID525は、所有ユーザのユーザIDが含められることにより、既にいずれかのユーザによって所有登録がなされていることを判別可能に構成されるものであってよく、まだいずれのユーザにも所有登録がなされていない状態ではブランク情報あるいは未登録状態用に設けられた専用ユーザIDが設定されるものであってよい。
ユーザDB305は、ゲームを利用する各ユーザに係る各種の情報(ユーザ管理情報)を管理するデータベースである。ユーザ管理情報は、例えば図5(d)に示されるように、ユーザを識別するユーザID531に関連付けて、該ユーザがこれまでに行ったゲームプレイに係るゲームの進行状況(攻略度、成長度、条件解放度、スコア履歴、入手アイテム等)を保存し、再開(継続プレイ)可能に構成されたセーブデータ532、該ユーザプレイ時に設定したアバターの各パーツの情報を示すアバター情報533、及び該ユーザにより所有登録がなされているキーのキーIDを示す所有キー情報534を管理する。
サーバ通信部306は、ネットワーク400を介して接続された外部装置とのデータの送受信を実現する通信インタフェースである。サーバ通信部306は、通信接続が確立した1以上のゲーム装置100との間、あるいは携帯電話やスマートフォン等の他の端末との間で、予め定められた所定の通信方式に従い情報の送受信を行う。
《ゲーム概要》
次に、本実施形態のゲームシステムにおいて、主としてゲーム装置100によりユーザにゲームプレイが提供されるゲームの概要について説明する。本実施形態のゲーム装置100におけるゲームの提供は、支払検出部104が対価の支払いを検出したことに応じて開始され、また提供されるゲームは、リズムゲームを行うリズムゲームパートと抽選ゲームを行う抽選ゲームパートとで主に構成される。なお、本実施形態では主たる遊戯要素を提供するパートにおいてリズムゲームを提供するものとして説明するが、本発明の実施がリズムゲームに限られるものでないことは容易に理解されよう。
リズムゲームパートでは、ユーザは複数種類設けられたステージのうちから1つのステージを選択し、該ステージに対応するリズムゲームを行うことができる。ステージに係るリズムゲームでは、ユーザの使用するアバターと該ステージに対応付けられたキャラクタとが登場し、楽曲や操作入力に合わせた行動等の各種演出を行うよう制御される。
またリズムゲームパートでは、ユーザは各種コーデに係るカードをカードリーダ120に読み取らせることで、ゲームにおいて使用するアバターに装着させるコーデを設定することができる。本実施形態のゲームでは、1回のゲームプレイでは各コーデ分類につき最大1つのコーデをカードに基づき装着させる(登場させる)ことが可能であり、装着したコーデに応じて、リズムゲームの進行や演出の発生有無、あるいは後続の抽選ゲームパートの当選確率等が制御される。具体的には、選択可能なステージの各々には異なる複数種類の属性のいずれかが定められており、選択したステージと一致する属性が定められたコーデが用いられた場合には、例えば該当のコーデ分類に係る演出を伴うゲームセクションにおけるパラメータを変更する(スコア上昇率の増加や難易度の低下等)ことで、ゲームの進行が有利になるよう制御される。
またゲームの進行を有利にする態様はこれに限られる必要はなく、例えば後続の抽選ゲームパートにおいて1回のゲームプレイにつき通常1回行われる抽選を、リズムゲームパートにおいて選択されたステージと一致する属性を有するコーデ及びキーの使用数に応じて回数が増加するよう構成することで、ユーザの次回以降のゲームプレイを有利にするものであってもよい。例えば、ステージの属性がAであり、トップス分類に使用されたコーデの属性がA、ゲームプレイに使用されたキーの属性がA、ボトムス分類及びアクセサリ分類に使用されたコーデの属性がBである場合、トップス分類のコーデとキーの属性がステージ属性と一致するため、抽選回数は通常よりも2回(一致数分)多く変更される。
抽選ゲームパートでは、前述の通り、1回のゲームプレイについて通常1回の抽選処理が行われる。抽選処理は例えば、少なくともゲーム中の効果を発動する(コーデまたはアバターに付与する)アイテムが当選するよう構成されるものであり、基本的にはハズレ目(ユーザにとって不利益が生じる項目)がないよう制御される。また抽選処理の抽選結果には、SPキーを排出可能とする当たり目も含まれており、抽選結果によってはキー排出制御部111はSPキー排出装置200に制御信号を伝送し、動作制御を行う。
なお、抽選処理においてSPキー排出に係る当たり目を含めるか否かは、SPキーが物理的に排出できない状況を回避するため、例えばSPキー排出装置200がSPキーを排出可能な状態であるか、即ち、SPキー収納部203にSPキーを封入したカプセルが存在することを条件とするものであってもよい。本実施形態では、SPキー排出に係る当たり目を抽選処理に含めるか否かを、SPキー収納部203に未排出のカプセルが存在するか否かに基づき判断するものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えばユーザ間での公平性を担保するため、ゲームプレイに際しキーを使用していることを条件に、当たり目を抽選処理に含めるものとしてもよい。またこの他、例えば所定期間におけるSPキーの排出頻度が高くゲームバランスが崩れる等の状況を回避するため、サーバ300において排出頻度の情報を管理する構成とし、サーバ300との通信が可能であること、さらにはサーバ300から排出許可に係る情報を受信したことを条件とするものであってもよい。また希少性の高いSPキーについての高額転売等の不正取引の発生を回避するため、後述のキー同士の関連付けをSPキー排出時には必須とする態様においても、サーバ300との通信が可能であることを要件とするものであってもよい。このとき、次にSPキー排出装置200から排出されるSPキーが読み取り可能に構成される(例えば次に操作入力がなされた場合にSP排出口205に導かれるカプセルが配置される位置の近辺にて、非接触通信により該カプセル内のSPキーからのキー情報が取得可能に構成される)場合、キー排出制御部111にSPキー排出装置200を排出可能に制御させたことに応じて、該SPキーのキーIDを後述のように関連付ける処理を行うものとしてもよい。SPキー排出に係る当たり目を抽選処理に含めるか否かの判断は、これらの条件のいずれかに限定して行われるものである必要はなく、これらの条件の少なくともいずれかに基づき行うものであってよい。
〈キーの使用〉
本実施形態のゲームでは、1回のゲームプレイにおいて、ユーザは所有しているキーを使用することができる。基本的にはキーは、継続的な遊戯要素の提供に係る、ユーザごとのゲームの進行状況(プレイ内容。使用されたアバターの情報を含むものであってよい)のセーブ/ロード(保存・記録/再開・再現・反映)の機能を提供するために用いられる。本実施形態のゲーム装置100では、支払検出部104が対価の支払いを検出した後に、今回のゲームプレイについて進行状況の記録(セーブ)、及び/または過去のゲームプレイの進行状況を反映した状態からのプレイ(ロード)を行うか否かをユーザに選択させる。このとき、制御部101は、キーリーダ130によりキー情報が取得された場合に、進行状況のセーブ及び/またはロードを行うものとして判断する。
進行状況のセーブ及び/またはロードは、ゲームの進行状況の情報を、キーIDに対応付けてサーバ300に記録することで実現されるものであってよく、本実施形態ではプレイを行ったユーザに係るユーザ管理情報において、セーブデータ532(及びアバター情報533)と、ゲームプレイに使用した(ユーザが所有している)キーのキーIDを含む所有キー情報534とが対応付けられ、ユーザDB305に記録される。ユーザIDは、例えばキーを使用した初回のゲームプレイと判断する際に、ユーザに対して割り当てられるものであってよい。本実施形態では、1つのユーザID531に係るユーザ管理情報において、使用したキーのキーIDとプレイ内容とが対応付けられるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られる必要はなく、キーIDとプレイ内容とが対応付けられる構成であれば、記録される情報のデータ構造はいずれであってもよい。
また本実施形態のゲーム装置100では、ユーザが所有しているキーのいずれを使用したとしても同一の進行状況からの再開が実現されるよう、キーの関連付け機能が設けられている。キーの関連付け機能は、複数のキーIDを1人のユーザの所有状態であることを記録する機能であり、ゲーム装置100において複数のキーIDが取得された場合に、該当のユーザのユーザ管理情報の所有キー情報534に該複数のキーIDが登録されることで、キー間の関連付けが実現される。例えばゲームプレイに使用するキーからのキー情報取得の後、該キーに対して他のキーの関連付けを行うか否かの確認がなされ、ユーザは別のキーをキーリーダ130に読み取らせることで、先に情報取得を行わせたキーと該別のキーとの関連付けを行うことができる。このようにすることで複数のキーIDが1人のユーザに係るユーザ管理情報に含められるため、次回以降のゲームプレイにおいて、関連付けた複数のキーのいずれを使用したとしても、同一のユーザ管理情報を特定し、該ユーザ管理情報に含まれるセーブデータ532(及びアバター情報533)からゲームの再開を行うことが可能となる。
また関連付けがなされたキー群は、ユーザ管理情報としてサーバ300に保持されるため、ユーザが、ゲーム装置100において登録しているキーのいずれかを用いて自身のユーザ管理情報の閲覧要求を送信する、あるいは使用する他の端末から例えば所定のユーザサイトを経由して、ユーザIDを用いて同様に閲覧要求を行うことで、自身が入手しているキーの一覧を受信し、閲覧することが可能に構成されているものとする。このような一覧は、いずれのキーを入手していないかをユーザが明確に把握することができ、未入手のキーを入手したいとの収集欲を好適に刺激し、更なるゲーム利用に繋げることができる。
また本実施形態のゲーム装置100では、通常キー排出装置250において対価を支払って通常キーを入手しているユーザ、あるいは対価の支払を伴うゲームプレイを行ってSPキーを入手しているユーザに対し、興趣性の高いゲームプレイが提供されるよう、キーを使用する場合とキーを使用しない場合とで、提供されるゲームプレイの内容が変化する制御がなされる。変化の態様は例えば、図6(a)に示されるようにキーを使用しないでゲームプレイを行う場合には、リズムゲームパートが各コーデ分類に対応するゲームセクションのみで構成されているのに対し、キーを使用してゲームプレイを行う場合には、図6(b)に示されるようにキーに対応するゲームセクションが追加でプレイ可能なよう、制御されるものであってよい。
また、キーを入手するためにゲームと別途の対価を支払ったユーザに、より好適なプレイ体験を提供するよう、キーの初回使用時には、他の使用時に比べてゲームの進行を有利にするようパラメータを変更する、抽選ゲームパートに係る抽選回数を増加する等の特典を付すものとしてもよい。このようにすることで、新たキーを入手したいというユーザの購買意欲を刺激し、積極的なキーを用いたゲームプレイにユーザを導引し、ひいてはコンテンツ提供の長期化を見込むことができる。なお、初回使用時に付す特典は上述した内容に限られるものではなく、他の特典が用いられるものであってもよい。
さらに、リズムゲームパートのステージ選択時には、セーブ/ロードを目的として使用したキーにより、あるいは該キーに加えて新たなキーを使用することで、キーの使用時にのみ選択可能となるステージを解放させることができる。このように構成することによっても、所望のキャラクタが登場するステージをプレイしたいというユーザをキーの購買あるいはゲームプレイに導引することができる。
《提供処理》
このような構成をもつ本実施形態のゲームシステムにおいて1回のゲームプレイの提供に係り行われる提供処理について、図7のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、制御部101またはサーバ制御部301が、例えば記録媒体102またはサーバ記録媒体302に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103またはサーバメモリ303に展開して実行することにより実現することができる。なお、本提供処理は、例えば支払検出部104が1回のゲームプレイに係る対価の支払いがなされたことを検出した際に開始されるものとして説明する。
S701で、制御部101は、カード排出部105に今回のゲームプレイに係るカード排出を行わせる。なお、本実施形態の提供処理では、対価の支払い後にカードの排出を行うものとして説明するが、上述したようにカード排出のタイミングはこれに限られるものではない。例えば、一連の遊戯に係るゲーム体験の終了時(ゲームプレイに係る処理の終了後)にカードの排出が行われるものであってもよい。
S702で、制御部101は、サーバ300との通信接続を開始し、通信接続が確立したか否かを判断する。制御部101は、サーバ300との通信接続が確立したと判断した場合は処理をS703に移す。また制御部101は、サーバ300との通信接続が確立できないと判断した場合、S708で、サーバと通信不能である故にキーを用いたセーブ/ロード及びキーの関連付けの機能の提供ができない旨を通知する表示を提示制御部110に提示させ、処理をS709に移す。
S703で、制御部101は、今回のプレイ内容のセーブ及び/または過去のプレイ内容のロードを行うか否かを判断する。上述したように、セーブ及び/またはロードを行うか否かは、キーリーダ130に使用したいキー(対象キー)からの情報取得を行わせるか、またはスキップ(セーブ/ロードを行わない)操作を行うかを促す通知をユーザに提示させ、これに応じて該当の動作がなされたかにより判断される。故に、制御部101は、取得部106がキー情報をキーリーダ130を介して取得したか、操作入力部112によりスキップに係る操作入力が受け付けられたかにより本ステップの判断を行う。制御部101は、セーブ及び/またはロードを行う場合は処理をS704に移し、行わないと判断した場合は処理をS709に移す。
S704で、制御部101は、ユーザの過去のプレイ内容のロードまたは新規ユーザのアバター登録等を行う、ロード時処理を実行する。
〈ロード時処理〉
ここで、本ステップで実行されるロード時処理について、図8のフローチャートを用いて詳細を説明する。
S801で、制御部101は、対象キーから取得されたキー情報に含まれるキーIDを通信部113に伝送し、サーバ300に送信させる。
S802で、サーバ制御部301は、受信したキーIDについて、既に該キーIDに対応付けられたセーブデータ等が存在するか否かを判断する。具体的には、サーバ制御部301は、該キーIDに係りキーDB304に管理されているキー管理情報を参照し、所有ユーザID525に所有状態にあるユーザのユーザIDが登録されているか否かにより本ステップの判断を行う。サーバ制御部301は、既に対象キーのキーIDに対応付けられたセーブデータ等が存在すると判断した場合は処理をS803に移し、存在しないと判断した場合は処理をS805に移す。
S803で、サーバ制御部301は、S802において参照したキー管理情報の所有ユーザID525について、ユーザDB305に管理されているユーザ管理情報を読み出す。そして、このうちユーザID531、セーブデータ532及びアバター情報533をサーバ通信部306に伝送し、ゲーム装置100に返送させる。
S804で、制御部101は、受信した情報に基づいて前回のプレイ内容に係る状態を再現(ロード)し、本ロード時処理を完了する。具体的には制御部101は、アバター生成に係る各種部位の情報及びゲームの進行状況の情報をメモリ103に格納し、継続的なゲームプレイを提供可能な状態にする。
一方、S802においてセーブデータ等が存在しないと判断した場合、サーバ制御部301はS805で、ユーザDB305に新たなユーザIDを発行させ、該新たなユーザIDをサーバ通信部306に伝送し、ゲーム装置100に返送させる。またサーバ制御部301は、キーDB304に管理されている対象キーに係るキー管理情報の所有ユーザID525に、発行した新たなユーザIDを代入して更新する。またサーバ制御部301は、新たなユーザIDに係るユーザ管理情報を生成し、所有キー情報534に対象キーのキーIDを含めてユーザDB305に該ユーザ管理情報を登録させる。
S806で、制御部101は、新規発行されたユーザIDのみを受信したことを受け、アバターの各種部位の設定入力に基づきアバター生成に係る各種部位の情報と、新たなゲームの進行状況の情報(初期値)とをメモリ103に格納し、新規のゲームプレイを提供可能な状態とし、本ロード時処理を完了する。
このようにロード時処理によれば、既に対象キーを使用したゲームプレイが行われている場合には、該対象キーのキーIDに対応付けられてサーバ300に記録されている過去のプレイ内容を再現し、継続的なゲームプレイを提供することができる。また他のキーとの関連付けがなされている対象キーが使用された場合には、関連付けがなされた少なくともいずれかのキーを使用して行われた過去のプレイ内容を再現し、同様に継続的なゲームプレイを提供することができる。
ロード時処理が完了すると、制御部101はS705で、対象キーに対し、他のキーの関連付けを行うか否かを判断する。本ステップでは、ユーザに対し関連付けを行うか否かの確認に係る通知を提示し、該通知に対してなされた操作入力に基づき判断を行う。制御部101は、他のキーの関連付けを行うと判断した場合は処理をS706に移し、行わないと判断した場合は処理をS710に移す。
S706で、制御部101は、関連付ける他のキーに係る追加のキー情報を、キーリーダ130を介して取得部106が取得するまで待機する。そして追加のキー情報が取得されると、制御部101は、該追加のキー情報のキーIDとプレイするユーザのユーザIDとを通信部113に伝送し、サーバ300に送信させる。本実施形態では簡単のため、対象キーに対し、追加で情報読み取りがなされた1つのキーを関連付けるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。即ち、関連付けを行うキーの数は2つに限られるものではないし、対象キーを含まない複数のキーを関連付けるよう処理するものであってもよい。後者の場合、制御部101は、キーリーダ130により複数のキーのそれぞれから順次情報取得を行い、得られた複数のキーIDとユーザIDとを通信部113に伝送して送信させればよい。
また本実施形態では対象キーについて該キーを使用したプレイ履歴が存在し、関連付けされる他のキーを使用時にも、該プレイ履歴を用いた継続的なゲームプレイが可能なように、ロード時処理においてメモリ103に格納されたユーザIDについて、ユーザDB305に格納されているユーザ管理情報を更新するものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、対象キーについてのプレイ履歴が存在せず、関連付けを行う他のキーについてのプレイ履歴が存在する場合には、後者のキーのキーIDが対応付けられたユーザ管理情報を更新対象とするものであってもよい。この場合、ゲームプレイ用にメモリ103に格納された、ユーザID、アバター生成に係る各種部位の情報、及びゲームの進行状況の情報は、後者のキーのキーIDが対応付けられたユーザ管理情報から取得された情報に変更されるものであってよい。また、例えば関連付けを行う各キーについて異なるプレイ履歴が存在する、即ち各キーのキーIDに対応付けられたプレイ内容の情報が異なる場合には、いずれかのユーザIDに係るユーザ管理情報に、進行状況の情報等を統合するよう、更新処理は行われるものであってよい。なお、このような統合は、例えばユーザ名等のユーザID以外の他の情報により複数のユーザ管理情報に係るユーザの同一性が担保される場合にのみ行われるものとしてよい。即ち、このような状況は、既に他のユーザの所有状態となっているキーが誤って関連付けに用いられる状況も想定されるため、ユーザの同一性が担保されない場合には、セーブデータ532や所有キー情報534の統合を行わず、関連付けが不可である旨の通知を提示すればよい。
S707で、サーバ制御部301は、受信したユーザIDに係りユーザDB305に管理されているユーザ管理情報の所有キー情報534を、受信した(追加のキー情報の)キーIDを含めて更新する。このようにすることで、本実施形態のゲームシステムでは、対象キーのキーIDと他のキーのキーIDとを関連付け、いずれか一方のキーIDさえ取得できれば、同一のプレイ内容に基づく継続的なゲームプレイを提供することが可能となる。
一方、S703においてセーブ及び/またはロードを行わないと判断した場合、制御部101はS709で、ユーザIDを要しないゲストユーザとして、アバター生成に係る各種部位の情報と、新たなゲームの進行状況の情報(初期値)とをメモリ103に格納し、新規のゲームプレイを提供可能な状態とする。ここで、アバター生成に係る各種部位の情報は、例えば予め用意された固定の情報が用いられるものであってよい。
S710で、制御部101は、リズムゲームパートに係るリズムゲーム処理を実行し、本実施形態に係るリズムゲームのプレイ体験のユーザへの提供を開始する。
〈リズムゲーム処理〉
ここで、本ステップで実行されるリズムゲーム処理について、図9のフローチャートを用いて詳細を説明する。
S901で、制御部101は、リズムゲームを実行するステージの選択に係り、キーが使用されるか否かを判断する。本ステップの判断は、ステージ選択時にキーを使用することで専用のステージがプレイ可能となる旨の通知を提示し、その後、取得部106がキーリーダ130を介してさらなるキー情報を取得したか否かに応じて行われるものとして説明する。本実施形態では簡単のため、キーが使用された(さらなるキー情報の取得がなされた)場合に、該キーについて予め対応付けられたステージが選択可能になるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、ロード時処理あるいは関連付けの処理において情報取得がなされたキーが存在する場合に、該キーに対応付けられたステージを選択可能とする構成とし、ステージ選択時に新たにキー情報の取得を行わない構成としてもよい。また例えば、過去に対象キーとして使用したことがある、あるいは既に関連付けがなされているキーについては、再度の情報取得を行わずとも、対応付けられたステージが選択可能とする構成としてもよい。なお、ステージ解放に使用されるキーは、関連付けとは異なり、対象キーの所有者と異なるユーザの所有状態にあるキーを使用可能とするものであってもよい。制御部101は、キーが使用されると判断した場合は処理をS902に移し、使用されないと判断した場合は処理をS903に移す。
S902で、制御部101は、ステージ選択に係り使用されたキーから取得されたキーIDに基づき、対応するステージをゲームプレイを行うステージ(プレイステージ)として選択し、メモリ103に情報格納を行う。一方、ステージ選択に係りキーが使用されない場合、制御部101はS903で、ユーザ操作あるいは所定の処理に応じて選択した1つのステージをプレイステージとし、メモリ103に情報格納を行う。
S904で、制御部101は、実行するリズムゲームに係りアバターに装着させるコーデの情報を取得する。コーデの情報は、上述したようにカードリーダ120によりカードからの情報取得がなされたことに応じて、該カードに対応するコーデのコーデIDがメモリ103に格納されるものであってよい。
S905で、制御部101は、なされた操作入力に応じて進行が変化し得る、リズムゲームに係る処理を実行し、リズムゲームのプレイ体験を提供する。本ステップの処理では上述したように、今回のゲームプレイにつきアバターに装着させたコーデがいずれであるか、装着させたコーデまたは対象キーの属性と選択したステージの属性が一致するか否か、対象キーを使用した初回のゲームプレイであるか否か、及びユーザについて付与されている特典の有無の少なくともいずれかに応じて進行やゲーム内容(ゲームセクション数や発生演出)が変化するよう制御されるものであってよい。リズムゲームの全てのゲームセクションに係るプレイ体験の提供が終了すると、制御部101は本リズムゲーム処理を完了する。
リズムゲーム処理が完了すると、制御部101はS711で、抽選ゲームパートに係る抽選処理を実行し、今回のゲームプレイについてSPキーの排出も含め、各種付与する特典の抽選を行う。本ステップの抽選処理においてSPキーの排出が確定した場合、制御部101はSPキーの排出が可能となった旨の通知を提示制御部110に提示させ、さらにキー排出制御部111にSPキー排出装置200を排出可能な状態に制御させる。
S712で、制御部101は、抽選ゲームパートにおける抽選結果も含めて今回のゲームプレイを反映させるよう、メモリ103に格納された進行状況の情報を更新する。そして制御部101は、更新後の進行状況の情報、ユーザID、及びアバター生成に係る各種部位の情報を通信部113に伝送し、サーバ300に送信させる。
S713で、サーバ制御部301は、受信したユーザIDに係るユーザ管理情報のセーブデータ532及びアバター情報533を、受信した他の情報に基づいて更新する。なお、S712及びS713の処理は、キーを使用しないでゲームプレイが行われる、即ち対応するユーザ管理情報が存在しない状態でゲームプレイが行われる場合には実行する必要がないことは言うまでもない。
以上説明したように、本実施形態のゲームシステムによれば、物品に基づき提供されるゲームプレイにつき、ユーザ利益を担保することができる。より詳しくは、上記提供処理によれば、ユーザが入手した複数のキーにつき関連付けを行うことで、該複数のキーのいずれかを使用する場合であっても、該複数のキーの少なくともいずれかにつき記録されたプレイ内容を反映した継続要素を有するプレイ体験を提供することができる。故に、所望の進行状況の記録に用いたキーがいずれであるか判別できない状況を回避し、複数のキーの携行が必要となるような煩雑な動作を要件とせずに、ユーザを好適にゲームプレイに導引することができる。
なお、本実施形態ではセーブデータの保持に要するサーバ300の記憶領域を削減するため、ユーザを識別し、ユーザごとに所有している(複数の)キーのキーIDとセーブデータとを対応付けることで上記の効果を実現する態様について説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。即ち、ユーザごとに所有するキーのキーIDとセーブデータとを対応付けて管理するのではなく、ユーザの情報は用いずに、キーIDごとにセーブデータを対応付けて記録する態様であってもよい。この場合、関連付けがなされたキーを使用したゲームプレイがなされた場合には、関連付けがなされているキーIDの各々に対応付けられたセーブデータを、同一のセーブデータとなるよう更新することで、上記の効果を実現することができる。
また、本実施形態では複数の地理領域に配置されたゲーム装置100のいずれでユーザがゲームプレイを行う場合であっても上記の効果が得られるよう、キーIDと対応付けられたセーブデータ、及び関連付けられた複数のキーIDの情報を、ネットワーク400を介して外部接続されたサーバ300に保持する構成について説明したが、本発明の実施がこれに限られるものでないことは容易に理解されよう。即ち、これらの情報の保持は必ずしもゲーム装置100と異なる機器を介して行われるものである必要はなく、例えば店舗等の特定の空間に、互いに通信可能な状態で複数のゲーム装置100が設置される場合に、いずれか1つのゲーム装置100に保持されるものであってもよい。また例えば1台のゲーム装置100においてのみユーザの継続的なゲームプレイを提供する態様においては、該ゲーム装置100にこれらの情報が保持されるよう構成されるものであってもよい。
[実施形態2]
上述した実施形態1では、通常キー排出装置250等において、ゲームプレイとは別に対価を支払って入手したキーを使用することで、ユーザが継続的なゲームをプレイ可能となる態様について説明した。一方で、このようにキーを使用することで提供される遊戯要素は、実際に使用したユーザや、他のユーザにより使用されているプレイ内容を観賞したユーザ等にしかその有用性が伝わりにくく、ゲームプレイにキーを積極的に使用するようにユーザを仕向けることは難しい。
本実施形態では、キーを使用することで提供される遊戯要素をユーザに知らしめるべく、本発明の第3タイプ物品としてのプロモキーを用いる態様について説明する。プロモキーは、通常キーやSPキーのように対価の支払いやゲームプレイを要件とせずに配布されるキーであるものとし、例えば販売促進用のノベルティとして店頭配布される、あるいは関連商品やコラボレーション商品の付録として配布される。またこのような配布態様で提供からユーザを集中的にゲームプレイに導引し、ひいては別の通常キーやSPキーの購買を好適に促すために、プロモキーにはゲーム装置100における使用期間に制限が設けられている。より詳しくは、予め定められた使用期間において、プロモキーは、通常キーやSPキーと同様に、進行状況のセーブ/ロード及び専用ステージの解放に使用することが可能に構成され、継続的な遊戯要素の体験をユーザに可能ならしめる。即ち、使用期間においては、ユーザはプロモキーを対象キーとして使用することで、通常キーやSPキーと同様のプレイ体験が可能であり、この期間においてキーを使用するゲームプレイの興趣性を計ることができる。使用期間の情報は、本実施形態のサーバ300においてキーDB304で管理されるキー管理情報のデータ構成が、図5(e)に示されるように実施形態1の構成に加えて使用期間541を有し、これを参照することにより得られるものであってよい。使用期間541は、例えば使用期間の開始日時と終了日時とを特定可能に構成される情報であってよく、通常キーやSPキーのように使用期間の設定がなされていないキーについては、例えばブランク情報で構成されるものであってよい。また、キー管理情報のキー種別522は、通常キー、SPキーに加え、プロモキーが識別可能に、例えば列挙型の情報で構成されていてよい。
一方で、入手のために所定の投資が必要となる通常キーやSPキーと、対価の支払いを要件とせずに配布されたプロモキーとでは、ユーザ間の公平性を担保するため、扱いに差を設けることが好適である。従って、本実施形態ではプロモキーを対象キーとして使用する場合には、通常キーやSPキーとは異なり、例えばステージとキー属性の一致に基づきゲームの進行を有利にする制御は行わないように構成される。なお、本実施形態ではプロモキーと、通常キーまたはSPキーとの扱いの差は、属性一致に係る進行制御であるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではなく、この他またはこれに代えて、例えば追加のゲームセクションの実行、抽選回数の増加、初回使用時における特典付与等がなされないよう制御するものであってもよい。
またプロモキーを使用したゲームプレイにおける継続的な遊戯要素の提供は、上述した使用期間内に限定される。即ち、所定の使用期間の経過後は、プロモキーを対象キーとして使用することができなくなり、該プロモキーを使用して行った、過去のゲームプレイに係るセーブデータやアバター情報を反映した状態でのゲームプレイは不可能に制御される。一方で、プロモキーを使用したゲームプレイによりゲームへの関心が高まったユーザを、更なるゲームプレイに導引するため、本実施形態のゲームシステムでは、プロモキーを他の通常キーやSPキーと関連付けることにより使用期間の設定を解除し、例えば通常キーと同様に扱われるキーとして設定するように構成される。本実施形態では使用期間の設定の解除は、該当のキー管理情報の使用期間541をブランク情報に更新することによりなされるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではなく、例えば関連付け済である示す情報を付与する、あるいはキー種別522を変更することにより行われるものであってもよい。このようにすることで、使用期間にプロモキーを使用してゲームプレイを行ったユーザについて、プロモキーのキーIDと対応付けて記録されたセーブデータやアバター情報を、使用期間終了後も利用可能とすることができるため、キーを使用したゲームプレイにユーザが抱く抵抗感を低減しつつ、該ユーザによるゲーム利用を長期化することができる。
《提供処理》
以下、本実施形態のゲームシステムで行われる提供処理及びロード時処理について、図10及び図11のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。なお、本実施形態のゲームシステムにおいて各装置は、実施形態1と同様の構成を有するものとする。また本実施形態の提供処理(及びロード時処理)の説明において、実施形態1と同様の処理を行うステップについては同一の参照番号を付して説明を省略し、以下では本実施形態に特有の処理について特に説明する。
S703においてセーブ及び/またはロードを行うと判断した場合、制御部101はS1001で、本実施形態に係るロード時処理を実行する。
〈ロード時処理〉
S801においてゲーム装置100からサーバ300に対象キーのキーIDが送信されると、サーバ制御部301はS1101で、対象キーが使用期間の設定されたキーであるか否かを判断する。具体的にはサーバ制御部301は、受信したキーIDに係りキーDB304に管理されているキー管理情報を参照し、使用期間541に使用期間の情報が登録されているか否かにより本ステップの判断を行う。即ち、本ステップの判断は、使用期間の設定がなされている状態のプロモキーであるか否かの判断であり、上述したようにプロモキー以外のキーとの関連付けがなされたプロモキーについては、使用期間が設定されているキーから除外される。サーバ制御部301は、対象キーが使用期間の設定されたキーであると判断した場合は処理をS1102に移し、使用期間の設定されたキーではないと判断した場合は処理をS802に移す。
S1102で、サーバ制御部301は、今回のゲームプレイが対象キーについて設定された使用期間中のゲームプレイであるか否かを判断する。換言すれば、サーバ制御部301は、該当のキー管理情報の使用期間541で示される時間範囲に現在時刻が含まれるか否かを判断する。サーバ制御部301は、使用期間中のゲームプレイであると判断した場合は処理をS1103に移し、使用期間の経過後のゲームプレイであると判断した場合は処理をS1105に移す。なお、本実施形態では簡単のため、使用期間の開始前にはプロモキーは配布されていないものとし、本ステップでは使用期間中か使用期間の経過後であるかを判断するものとして説明するが、使用期間中でないとの判断に使用期間の開始前を含めるものであってもよい。
S1103で、サーバ制御部301は、使用期間の開始から所定の期間が経過したか否かを判断する。所定の期間は、例えば使用期間の長さの半分や、使用期間終了の1週間前まで等に設定されるものであってよい。サーバ制御部301は、使用期間の開始から所定の期間が経過したと判断した場合は処理をS1104に移し、経過していないと判断した場合は処理をS802に移す。
S1104で、サーバ制御部301は、使用期間に係る通知が必要であることを示す情報をサーバ通信部306に伝送してゲーム装置100に送信させ、処理をS802に移す。ゲーム装置100では、該情報の受信に応じて、使用期間の終了後もプロモキーを使用したゲームプレイを行うためには、他のキーとの関連付けが必要である旨の通知が、提示制御部110により提示される。
一方、S1102において今回のゲームプレイが使用期間の経過後のゲームプレイであると判断した場合、サーバ制御部301はS1105で、使用不可に係る通知が必要であることを示す情報をサーバ通信部306に伝送してゲーム装置100に送信させ、本ロード時処理を終了する。ゲーム装置100では、該情報の受信に応じて、使用期間が終了しているためプロモキーを使用したゲームプレイが行えない旨、また使用期間の経過後にプロモキーを使用したゲームプレイを行うためには、他のキーとの関連付けが必要である旨の通知が、提示制御部110により提示される。
なお、本実施形態では簡単のため、S1105の実行によりロード時処理が終了された場合は、提示処理はS709に移され、ゲーム装置100においてメモリ103に格納される情報を新規のゲームプレイを提供可能な状態とする処理が行われるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、使用期間の経過後であるプロモキーである場合であっても、S706及びS707での他のキーとの関連付けを可能とする態様では、使用不可であってもプロモキーのキーIDに対応付けられたセーブデータ等がゲーム装置100に送信されるよう、S1105の後、処理をS802に移すようにしてもよい。この場合、関連付けがなされないのであれば、メモリ103に格納される情報を、継続的なゲームプレイを提供可能な状態ではなく、新規のゲームプレイを提供可能な状態に変更してから、S710におけるリズムゲーム処理が実行されればよい。
またこのようなロード時処理の後、S705において対象キーに対し他のキーの関連付けを行うと判断した場合、制御部101はS1002で、プレイするユーザのユーザID、対象キーのキーID(対象キーID)、及び関連付けする他のキーのキーID(追加キーID)を通信部113に伝送し、サーバ300に送信させる。
S1003で、サーバ制御部301は、関連付けが(使用期間が設定された状態の)プロモキーとそれ以外のキーとについてなされるものであるか否かを判断する。サーバ制御部301は、プロモキーとそれ以外のキーとについて関連付けがなされるものとであると判断した場合は処理をS1004に移し、プロモキー以外のキー同士についてなされるものであると判断した場合は処理をS707に移す。
S1004で、サーバ制御部301は関連付けの対象となるキー群について、プレイするユーザがプロモキーよりも先にプロモキー以外のキーを入手(使用)していたか否かを判断する。プロモキーは上述したように、ゲーム装置100の利用ユーザ数を拡大する、あるいはキーを使用してプレイするユーザ数を拡大する目的で配布される側面を有するが、該観点では、配布以前からキーを使用してプレイしていたユーザに対する利点がない。従って本実施形態では、プロモキーの配布によりキーを使用したプレイに導引されたユーザと、該プロモキーの入手前に通常キーまたはSPキーを使用してプレイしていたと推定されるユーザとでゲーム上の取り扱いを異ならせる。このため、本ステップではプレイするユーザの判別が行われる。
具体的にはサーバ制御部301は、対象キーIDと追加キーIDのそれぞれと対応付けられたキー管理情報及びユーザ管理情報を参照し、プロモキーを使用した最初のゲームプレイよりも前のプレイ履歴が、プロモキー以外のキーに係るセーブデータに含まれるか否かにより本ステップの判断を行う。このため、本実施形態のセーブデータには、少なくとも過去にプレイした日時の情報が含まれているものとする。
サーバ制御部301は、プレイするユーザがプロモキーよりも先にプロモキー以外のキーを入手していたと判断する場合は処理をS1005に移し、プロモキーよりも後にプロモキー以外のキーを入手したと判断する場合は処理をS1006に移す。
S1005及びS1006で、サーバ制御部301は、受信したユーザIDに係りユーザDB305に管理されているユーザ管理情報の所有キー情報534を追加キーIDを含めて更新するとともに、セーブデータ532を関連付けに係る特典を付した状態に更新する。関連付けに係る特典は、上述したようにプロモキーとプロモキー以外のキーの入手順に応じてなされる。より詳しくは、プロモキーの入手前に通常キーまたはSPキーを使用してプレイしていたと推定されるユーザのユーザ管理情報のセーブデータ532を更新する方が、プロモキーの後に通常キーまたはSPキーを入手したユーザについて同様の更新を行う場合よりもゲームを有利に進行せしめるよう、付与する特典の内容は変更される。
S1007で、サーバ制御部301は、関連付け対象のキーのうちの(使用期間の設定された)プロモキーについて、使用期間の設定を解除する。具体的にはサーバ制御部301は、プロモキーのキーIDに係りキーDB304に管理されているキー管理情報の使用期間541を、ブランク情報に変更することで、使用期間の設定を解除する。本処理により、使用期間が設定されていたプロモキーは、通常キーまたはSPキーと同等であるものとして扱われるようになる。
このようにすることで、本実施形態のゲームシステムによれば、キーを所有していなかったユーザに対しても興趣性の高いゲームプレイを提供する機会を拡張し、キーの購買及びキーを使用したゲームプレイを促すことができる。
[その他の実施形態]
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。また本発明に係るゲーム装置及びゲームシステムは、1以上のコンピュータを該ゲーム装置またはゲームシステムを構成する各種装置として機能させるプログラムによっても実現可能である。該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されることにより、あるいは電気通信回線を通じて、提供/配布することができる。