JP6908348B2 - ワイヤレス送電装置およびそのプロセッサ - Google Patents

ワイヤレス送電装置およびそのプロセッサ Download PDF

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Description

本発明は、ワイヤレス給電技術に関する。
近年、電子機器にケーブルによる接続無く電力を供給するワイヤレス給電が普及し始めている。異なるメーカーの製品間の相互利用を促進するために、WPC(Wireless Power Consortium)が組織され、WPCにより国際標準規格であるQi(チー)規格が策定された。Qi規格にもとづいたワイヤレス給電は、送信コイルと受信コイル間の電磁誘導を利用したものである。給電システムは、送信コイルを有する給電装置(TX:Transmitter)と、受信コイルを有する受電端末(RX:Receiver)で構成される。
図1は、Qi規格に準拠したワイヤレス給電システム10の構成を示す図である。給電システム10は、送電装置20(TX、Power Transmitter)と受電装置30(RX、Power Receiver)と、を備える。受電装置30は、携帯電話端末、スマートホン、オーディオプレイヤ、ゲーム機器、タブレット端末などの電子機器に搭載される。
送電装置20は、送信コイル(1次コイル)22、インバータ回路24、コントローラ26、復調器28を備える。インバータ回路24は、Hブリッジ回路(フルブリッジ回路)あるいはハーフブリッジ回路を含み、送信コイル22に駆動信号S1、具体的にはパルス信号を印加し、送信コイル22に流れる駆動電流により、送信コイル22に電磁界の電力信号S2を発生させる。コントローラ26は、送電装置20全体を統括的に制御する。
Qi規格では、送電装置20と受電装置30の間で通信プロトコルが定められており、受電装置30から送電装置20に対して、制御信号S3による情報の伝達が可能となっている。この制御信号S3は、後方散乱変調(Backscatter modulation)を利用して、AM(Amplitude Modulation)変調された形で、受信コイル32(2次コイル)から送信コイル22に送信される。この制御信号S3には、たとえば、受電装置30に対する電力供給量を制御する電力制御データ(パケットともいう)や、受電装置30の固有の情報を示すデータなどが含まれる。復調器28は、送信コイル22の電流あるいは電圧にもとづいて制御信号S3を復調する。コントローラ26は、復調された制御信号S3に含まれる電力制御データにもとづいて、インバータ回路24を制御する。
受電装置30は、受信コイル32、整流回路34、平滑キャパシタ36、変調器38、負荷40、コントローラ42、電源回路44を備える。受信コイル32は、送信コイル22からの電力信号S2を受信するとともに、制御信号S3を送信コイル22に対して送信する。整流回路34および平滑キャパシタ36は、電力信号S2に応じて受信コイル32に誘起される電流S4を整流・平滑化し、直流電圧VRECTに変換する。
電源回路44は、送電装置20から供給された電力を利用して図示しない二次電池を充電し、あるいは直流電圧VRECTを昇圧あるいは降圧し、コントローラ42やその他の負荷40に供給する。
コントローラ42は、整流電圧VRECTがその目標値に近づくように、送電装置20からの電力供給量を制御する電力制御データ(コントロールエラーパケット、CEパケットとも称する)を生成する。変調器38は、電力制御データを含む制御信号S3を変調し、受信コイル32のコイル電流を変調することにより、送信コイル22のコイル電流およびコイル電圧を変調する。
Qi規格は当初、携帯電話端末、スマートホン、タブレット端末など、5W以下の低電力向けに策定された(Volume I Low Power、以下、Low Power規格という)。続いて、15Wまでの中電力(Volume II Middle Power、以下、Middle Power規格という)の策定の準備が進められ、将来的には120Wの大電力をサポートすることが計画されている。
特開2013−038854号公報 特開2014−107971号公報
本発明者は、図1の送電装置20に対する給電のために、汎用性および既存インフラの有効活用の観点から、USB(Universal Serial Bus)インタフェースを採用することを検討した。
USBを利用した次世代の二次電池充電の方式、システムとして、USB Power Deliveryと呼ばれる規格(以下、PD規格という)が策定されている。PD規格では、供給可能な電力が従来のUSB Battery Charging Specification(BC規格)の7.5Wから、最大100Wまで大幅に増大する。具体的にはPD規格では、USBバス電圧として、BC規格の5Vより高い電圧(具体的には、12V、20V)の供給が許容されており、電流も、BC規格の量(100mA,500mA,900mA、1500mA)よりも大きな量(具体的には、2A,3A、5A)の供給が許容される。
このように現状のUSBインタフェースでは、ホストや充電アダプタ(以下、ホスト/充電アダプタと記す)ごとに、バス電圧と電流容量の組み合わせが多岐にわたっている。したがって送電装置20への給電にUSBインタフェースを採用すると、ホスト/充電アダプタから供給されるバス電圧の電圧値(あるいは電流量)によっては、動作が不安定になりうる。具体的には、受電装置30に対して十分な電力を供給できなかったり、給電効率が低下したり、異物検出に失敗するといった問題が生じうる。同様の問題は、USBインタフェースに限らずに、バス電圧や充電電流が複数から選択可能なその他の給電インタフェースを採用した場合にも生じうる。
本発明は係る状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、さまざまなホスト/充電アダプタが接続されても安定動作可能なワイヤレス送電装置の提供にある。
本発明のある態様は、ワイヤレス受電装置に電力信号を送信するワイヤレス送電装置に使用されるプロセッサ(信号処理装置)に関する。ワイヤレス送電装置は、プロセッサに加えて、外部のホスト/充電アダプタが接続され、バス電圧を受けるレセプタクルと、送信コイルを含む送信アンテナと、バス電圧を受け、送信アンテナに交流の駆動信号を印加するインバータ回路と、インバータ回路を制御する制御回路と、を備える。制御回路は、レジスタと、レジスタに格納される制御パラメータにもとづいてインバータ回路を制御する送信制御ユニットと、を備える。プロセッサは、レセプタクルに接続されるホスト/充電アダプタと通信し、バス電圧の電圧値を決定するネゴシエーションユニットと、バス電圧の電圧値の複数の候補に対応する複数の設定データを保持するメモリと、ネゴシエーションにより決定されたバス電圧の電圧値に対応する設定データに基づいて制御パラメータを生成し、レジスタに書き込む制御パラメータ生成部と、を備える。
ワイヤレス送電装置を、バス電圧の電圧値にかかわらず常に同じパラメータ、方式、方法もしくは条件で動作させるのではなく、ネゴシエーションの結果選択されたバス電圧の電圧値に応じて、それらを切りかえることにより、安定動作が可能となる。
設定データは、給電開始前に測定されたQ値と、ワイヤレス受電装置から受信するQ値情報の比較にもとづく異物検出に使用されるしきい値を含んでもよい。設定データは、パワーロスメソッドによる異物検出に使用されるしきい値を含んでもよい。設定データは、ワイヤレス受電装置の検出のためのアナログピンの周波数およびデューティ比の少なくとも一方を含んでもよい。設定データは、ワイヤレス受電装置の検出後のデジタルピンの周波数およびデューティ比の少なくとも一方を含んでもよい。設定データは、パワートランスファーフェーズにおける周波数、デューティ比、位相の少なくともひとつの可変範囲を含んでもよい。設定データは、パワートランスファーフェーズにおける電力安定化のためのPID(比例積分微分)制御のための定数値を含んでもよい。
インバータ回路は、Hブリッジ回路を含んでもよい。設定データは、インバータ回路のハーフブリッジ動作と、フルブリッジ動作の切りかえの条件を含んでもよい。設定データは、制御パラメータ生成部の動作を規定するマイクロプログラムもしくはファームウェアを含んでもよい。
メモリは、さらに、バス電圧の電圧値の複数の候補とそれぞれの優先順位を規定する第1リストを保持しており、ネゴシエーションユニットは、優先順位の高い電圧値が選択されるようにネゴシエーションしてもよい。
プロセッサは、ホスト/充電アダプタが、第1リストに含まれるバス電圧の電圧値のすべての候補をサポートしないとき、エラー信号を出力し、制御回路は、エラー信号を受信すると、給電を行わなくてもよい。
ワイヤレス送電装置は、バス電圧を受け、電圧レベルを変換するDC/DCコンバータをさらに備えてもよい。DC/DCコンバータは、ホスト/充電アダプタが、バス電圧の電圧値のすべての候補をサポートしないとき、ホスト/充電アダプタから供給されるバス電圧をバス電圧の候補のひとつに変換してもよい。
メモリは、さらに、DC/DCコンバータに入力可能なバス電圧の電圧値の候補を規定する第2リストを保持してもよい。
制御パラメータは、インバータ回路のスイッチング周波数、デューティ比、位相、および異物検出に関する情報の少なくともひとつを含んでもよい。
ワイヤレス送電装置は、Qi規格に準拠してもよい。ホスト/充電アダプタは、USB規格に準拠してもよい。
プロセッサは、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。プロセッサは、制御回路とともにひとつのモジュールを構成してもよい。プロセッサと制御回路は、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。
「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。
回路を1つのチップ上に集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
本発明の別の態様は、ワイヤレス送電装置に関する。ワイヤレス送電装置は、外部のホスト/充電アダプタが接続され、バス電圧を受けるレセプタクルと、送信コイルを含む送信アンテナと、バス電圧を受け、送信アンテナに交流の駆動信号を印加するインバータ回路と、インバータ回路を制御する制御回路と、上述のいずれかのプロセッサと、を備えてもよい。
本発明の別の態様もまた、ワイヤレス送電装置である。ワイヤレス送電装置は、外部のホスト/充電アダプタが接続され、バス電圧を受けるレセプタクルと、送信コイルを含む送信アンテナと、バス電圧を受け、送信アンテナに交流の駆動信号を印加するインバータ回路と、レジスタと、レジスタに格納される制御パラメータにもとづいてインバータ回路を制御する送信制御ユニットと、レセプタクルに接続されるホスト/充電アダプタと通信し、バス電圧の電圧値を決定するネゴシエーションユニットと、バス電圧の電圧値の複数の候補に対応する複数の設定データを保持するメモリと、ネゴシエーションにより決定されたバス電圧の電圧値に対応する設定データに基づいて制御パラメータを生成し、レジスタに書き込む制御パラメータ生成部と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明のある態様によれば、さまざまな電圧値のバス電圧に対応することができる。
Qi規格に準拠したワイヤレス給電システムの構成を示す図である。 第2の実施の形態に係る給電システムのブロック図である。 パワートランスファーフェーズの状態遷移を示す図である。 第2の実施の形態に係る送電装置のブロック図である。 送電装置を備える充電器を示す図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
(第1の実施の形態)
図2は、第2の実施の形態に係る給電システム100のブロック図である。給電システム100は、送電装置200(TX、Power Transmitter)と受電装置400(RX、Power Receiver)と、を備える。受電装置400は、携帯電話端末、スマートホン、オーディオプレイヤ、ゲーム機器、タブレット端末などの電子機器に搭載される。以下では、送電装置200および受電装置400は、Qi規格に準拠することを前提として説明する。
送電装置200は、たとえば充電台を有する充電器に搭載される。送電装置200は、送信アンテナ201、インバータ回路204、レセプタクル208、プロセッサ300、および制御回路350を備える。
レセプタクル208は、外部から直流のバス電圧(アダプタ電圧)VADPを受けるために設けられる。具体的にはレセプタクル208には、ケーブル102を介して、外部のホスト/充電アダプタ104が着脱可能に接続され、直流のバス電圧VADPが供給される。本実施の形態において、レセプタクル208、ケーブル102およびホスト/充電アダプタ104は、USB規格に準拠するものとする。
送信アンテナ201は、直列に接続された送信コイル(1次コイル)202および共振コンデンサ203を含む。インバータ回路204は、Hブリッジ回路(フルブリッジ回路)であり、ホスト/充電アダプタ104から供給される直流のバス電圧VADPを受け、交流の駆動信号S1に変換し、送信アンテナ201に供給する。駆動信号S1の電圧振幅はバス電圧VADPに比例する。送信コイル202に流れる駆動電流により、送信コイル202に電磁界の電力信号S2を発生させる。なおインバータ回路204はハーフブリッジ回路であってもよい。レセプタクル208とインバータ回路204の間には、ロードスイッチSW11が挿入されてもよい。
制御回路350は、インバータ回路204を制御する。制御回路350は、インタフェース回路352、レジスタ354、ドライバ356および送信制御ユニット360を備え、ひとつの半導体基板に集積化された機能ICである。プロセッサ300と制御回路350の間は、内部バス212を介して接続される。内部バス212はたとえばICバスであってもよい。インタフェース回路352は、プロセッサ300との間で通信を行い、受信したデータを、レジスタ354に格納する。送信制御ユニット360は、レジスタ354に格納されるデータ(制御パラメータPRM)にもとづいて、インバータ回路204を制御するための制御信号S5を生成する。制御パラメータPRMは、インバータ回路204のスイッチング周波数f、デューティ比d、位相α、インバータ回路204の動作モード(ハーフブリッジ/フルブリッジ)、異物検出に関する情報の少なくともひとつを含む。ドライバ356は、送信制御ユニット360が生成した制御信号S5にもとづいて、インバータ回路204を構成する4個のトランジスタ(第1スイッチ〜第4スイッチ)SW1〜SW4を駆動する。
プロセッサ300は、主としてデジタル回路で構成される。プロセッサ300は、ネゴシエーションユニット302、メモリ304、制御パラメータ生成部306を含む。ネゴシエーションユニット302は、レセプタクル208に接続されるホスト/充電アダプタ104と通信し、バス電圧VADPの電圧値を決定する。たとえばUSB−PD規格では、ネゴシエーションユニット302は、キャパシタC1を介してバスライン210と接続される。ネゴシエーションユニット302は、バスライン210を介してホスト/充電アダプタ104と通信し、ホスト/充電アダプタ104に内蔵されるコントローラとの間でネゴシエーションを行う。
送電装置200は、バス電圧VADPとして複数の電圧値をサポートする。たとえば送電装置200は、VADP=5V,9V,12V,19Vをサポートする。プロセッサ300は、バス電圧VADPの電圧値の複数の候補(5,9,12,19V)に対応して、複数の設定データD1を保持する。複数の設定データD1は、プロセッサ300の内部の、あるいは外付けされる不揮発性のメモリ220に格納されている。不揮発性のメモリ220は、マスクROM(Read Only Memory)、PROM(Programmable ROM))、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ、抵抗変化型メモリ(ReRAM)、強誘電体メモリ(FeRAM)などであってもよい。
制御パラメータ生成部306は、ネゴシエーションにより決定されたバス電圧VADPの電圧値に対応する設定データD1に基づいて制御パラメータPRMを生成し、インタフェース回路352を介して制御回路350のレジスタ354に書き込む。復調器308は、送信アンテナ201と結合され、送信アンテナ201が受信した制御信号S3を復調する。復調されたデータは、制御パラメータ生成部306による制御パラメータPRMの生成に使用される。
以上が送電装置200の構成である。送電装置200を、バス電圧VADPの電圧値にかかわらず常に同じパラメータ、方式、方法、条件で動作させると、バス電圧VADPの電圧値によっては、動作が不安定になる。これに対して本実施の形態では、送電装置200のパラメータ、方式、方法もしくは条件を、ネゴシエーションの結果選択されたバス電圧VADPの電圧値にもとづいて設定することにより、給電システム100の動作を安定化することができる。具体的には、給電効率の低下を抑制し、異物検出の精度の低下を抑制し、あるいは誤動作を防止できる。
続いて、設定データD1について詳細に説明する。設定データD1は、以下の情報を含みうる。
1. Qi規格においては、プロセッサ300には異物検出(FOD:Foreign Object Detection)の機能が実装される。FODの方式として、アンテナのQ値が異物の有無に応じて変化することを利用するものが提案されている。具体的には、送電装置200において給電開始前に送信アンテナのQ値を測定しておき、受電装置400から受信する送信アンテナのQ値と比較し、給電開始前の測定値と、受信したQ値の差分ΔQが所定のしきい値QTHを超えると、異物が存在するものと判定する。制御パラメータ生成部306は、異物を検出すると、給電が停止し、あるいは送信電力が減少するように、レジスタ354の制御パラメータPRMを書き換える。このようなQ値にもとづくFODを行う場合、設定データD1は、しきい値QTHを含んでもよい。つまりバス電圧VADPに応じてしきい値QTHが可変である。
インバータ回路204の動作点(スイッチング周波数、デューティ比、位相など)は、インバータ回路204に供給されるバス電圧VADPに応じて変化しうる。そして動作点が変化すると、Q値の初期値や実測値も変化する。バス電圧VADPの電圧値にかかわらず、しきい値QTHを一定にすると、ある電圧値においては精度よく異物が検出できるが、別の電圧値においては異物を誤検出し、あるいは異物が検出できないという問題が生じうる。設定データD1に、しきい値QTHを含めることにより、バス電圧VADPのさまざまな電圧値において、異物検出の精度を高めることができる。
2. FODの別の方式として、パワーロスメソッドが利用される場合もある。パワーロスメソッドは、異物が存在する状態では、異物が送信電力PTXの一部を吸収することにより、受信電力PRXが減少することを利用する。具体的には、パワーロスメソッドでは、送電装置200が送信した電力PTXと受電装置400が受信した電力PRXを測定し、それらの差分ΔP=PTX−PRXをしきい値PTHと比較し、差分ΔPがしきい値PTHより大きい場合に、異物が存在するものと判定する。制御パラメータ生成部306は、異物を検出すると、給電が停止し、あるいは送信電力が減少するように、レジスタ354の制御パラメータPRMを書き換える。パワーロスメソッドにもとづくFODを行う場合、設定データD1は、しきい値PTHを含んでもよい。つまりバス電圧VADPに応じてしきい値PTHが可変である。
インバータ回路204の動作点(スイッチング周波数、デューティ比、位相など)は、インバータ回路204に供給されるバス電圧VADPに応じて変化しうる。そして動作点が変化すると、給電効率が変化する。バス電圧VADPの電圧値にかかわらず、しきい値PTHを一定にすると、ある電圧値においては精度よく異物が検出できるが、別の電圧値においては異物を誤検出し、あるいは異物が検出できないという問題が生じうる。設定データD1に、しきい値PTHを含めることにより、バス電圧VADPのさまざまな電圧値において、異物検出の精度を高めることができる。
3. Qi規格の給電システム100では、送電装置200は、アナログピン(Analog Ping)フェーズを実行する。アナログピンは、送電装置200の充電台の上に、受電装置400が載置されているか否かを検出するものである。アナログピンフェーズでは、送電装置200は、インバータ回路204から送信アンテナ201に、動作周波数fODを含むショートパルスを供給する。レゾナンスシフト方式は、受電装置400の有無に応じて、送信コイル202に流れる電流が変化することを利用する。
インバータ回路204の動作点(スイッチング周波数、デューティ比、位相など)は、インバータ回路204に供給されるバス電圧VADPに応じて変化しうる。バス電圧VADPの電圧値にかかわらず、アナログピンフェーズにおけるインバータ回路204の動作周波数fODや位相を一定とすると、受電装置400の有無によるコイル202の電流の変化量が微小となり、受電装置400が検出できない状況が生じうる。あるいは反対に電流変化が過敏となり、受電装置400が存在しないにもかかわらず、受電装置400を誤検出する可能性がある。
そこで設定データD1は、受電装置400の検出のためのアナログピンフェーズにおける、インバータ回路204の動作周波数fODおよびデューティ比の少なくとも一方を含んでもよい。これにより、アナログピンフェーズにおいて受電装置400を正確に検出できる。
4. Qi規格の給電システム100では、アナログピンフェーズの後に、デジタルピン(Digital Ping)フェーズが実行される。デジタルピンでは送電装置200は動作点の電力信号を発生し、送信電力を一定に維持する。そして送電装置200は、受電装置400からの応答(パケット)を受信すると、認証・設定(identification & configuration)フェーズに移行する。
周波数やデューティ比を固定すると、バス電圧VADPに応じて、デジタルピンにおける送信電力が動作点から逸脱する。そこで設定データD1は、デジタルピンの周波数およびデューティ比の少なくとも一方を含んでもよい。これにより、バス電圧VADPにかかわらず、デジタルピンにおける送信電力を一定に保つことができる。
5. Qi規格においては、送電装置200は、パワートランスファーフェーズにおいて、受電装置400からのコントロールエラー(CE)パケットにもとづいて、PID(比例積分微分)制御によって送信電力PTXを調節する。送信電力PTXはインバータ回路204の以下の動作条件の少なくともひとつを変化させることにより制御される。
(1)インバータ回路204のスイッチング周波数(周波数制御)
(2)インバータ回路204のデューティ比(デューティ比制御)
(3)インバータ回路204のスイッチングの位相(位相制御)
すなわち、ある電力範囲(PID値の範囲)においては、スイッチング周波数がある可変範囲において制御され、ある電力範囲においては、デューティ比がある可変範囲において制御され、ある電力範囲においてはスイッチングの位相がある可変範囲において制御される。インバータ回路204を同じ動作条件で動作させたときの送信電力PTXは、バス電圧VADPによって変化する。言い換えれば、所望の送信電力PTXを得るために必要な動作条件は、バス電圧VADPに依存する。
そこで設定データD1は、パワートランスファーフェーズにおけるスイッチング周波数、デューティ比、位相の少なくともひとつの可変範囲を含んでもよい。これにより、バス電圧VADPにかかわらず、受電装置400からの要求にもとづいて適切な電力信号S2を供給できる。
またインバータ回路204がHブリッジ回路で構成される場合に、送信電力の範囲に応じて、ハーフブリッジ動作とフルブリッジ動作を切りかえる場合がある。この場合、設定データD1は、ハーフブリッジ動作とフルブリッジ動作を切りかえる条件を、バス電圧VADPの電圧値に応じて変化させてもよい。
図3は、パワートランスファーフェーズの状態遷移を示す図である。本実施の形態において、制御回路350は、所望の送信電力PTXのレンジ(すなわちPID値)に応じて、第1モードφ1〜第4モードφ4の4つのモードが選択可能となっており、モードごとにインバータ回路204を異なる態様でスイッチングする。
(i) 第1モードφ1
第1モードφ1において、インバータ回路204は以下の態様でフルブリッジ動作する。第1ペアSW1,SW2はデューティ比50%で相補的にスイッチングされ、第2ペアSW3,SW4はデューティ比50%で相補的にスイッチングされる。スイッチング周波数fは、第1周波数f(たとえば160kHz)で固定される。制御回路350は、第1ペアと第2ペアの位相差αを、その最小値αMINと最大値αMAXの間で所望の送信電力PTXに応じて変化させる。
(ii) 第2モードφ2
第2モードφ2において、インバータ回路204は以下の態様でハーフブリッジ動作する。第1ペアSW1,SW2は、デューティ比50%で相補的にスイッチングされ、第2ペアSW3,SW4は、SW3をオフ、SW4をオンとして固定される。なお変形例においてSW3をオフ、SW4をオンとしてもよい。第2モードφ2では、制御回路350は、スイッチング周波数fを、第1周波数fと第2周波数fの間で、所望の送信電力PTXに応じて変化する。
(iii) 第3モードφ3
第3モードφ3において、インバータ回路204は以下の態様でフルブリッジ動作する。第1ペアSW1,SW2はデューティ比50%で相補的にスイッチングされ、第2ペアSW3,SW4もデューティ比50%で相補的にスイッチングされる。制御回路350は、第3モードφ3において、第1ペアSW1,SW2と第2ペアSW3,SW4の位相差αを最大値αMAX(すなわち180°)とし、スイッチング周波数fを、第1周波数fと最低周波数f(ただしf<f)の間で、所望の送信電力PTXに応じて変化させる。たとえばf=110kHzである。
(iv) 第4モードφ4
第4モードφ4において、インバータ回路204は以下の態様でハーフブリッジ動作する。第1ペアSW1,SW2は、最大のスイッチング周波数(上述の第2周波数f)で相補的にスイッチングされ、第2ペアSW3,SW4は、SW3をオフ、SW4をオンとして固定される。なお変形例においてSW3をオフ、SW4をオンとしてもよい。制御回路350は、第1ペアSW1,SW2のデューティ比dを最大値DMAXと最小値DMINの間で所望の送信電力PTXに応じて変化させる。最大値DMAXはたとえば50%である。最小値DMINは5%程度としてもよい。
図3の4つのモードを切りかえて送信電力を制御する場合、設定データD1は、図3に示される周波数f〜f、デューティ比の最小値DMIN、最大値DMAX、位相差の最大値αMAX、最小値αMINの少なくともひとつを含むことができる。
なお、送電装置200がサポートするモードの数や、各モードにおける電力制御の方式はこれには限定されず、いくつかのモードが省略されてもよいし、別のモードが追加されてもよい。
6. 上述のようにパワートランスファーフェーズでは、電力安定化のためのPID(比例積分微分)制御が行われる。設定データD1は、PID制御の定数値(P項の係数、I項の係数、D項の係数)を含んでもよい。これにより、バス電圧VADPに応じて、ループゲインや応答性、粘性、即応性を最適化することができる。
7. 設定データD1は、制御パラメータ生成部306の動作を規定するマイクロプログラムもしくはファームウェアを含んでもよい。
バス電圧VADPの電圧値の候補(5,9,12,19V)には、優先順位が付与されており、メモリ304は、電圧値の複数の候補とそれぞれの優先順位を規定する第1リスト122を保持してもよい。たとえば図2では、12V,9V,19V,5Vの順で優先順位が高くなっている。
ネゴシエーションユニット302は、第1リスト222を参照し、優先順位の高い電圧値が選択されるように、ホスト/充電アダプタ104とネゴシエーションを行う。たとえば優先順位を、給電システム100の給電効率が高い順に定めることにより、給電効率を高めることができる。あるいは優先順位を、給電システム100の安定性、異物検出の精度などにもとづいて定めてもよく、この場合、安定性や異物検出の精度を高めることができる。
プロセッサ300は、ホスト/充電アダプタ104が、第1リスト222に含まれるバス電圧VBUSの電圧値のすべての候補をサポートしないとき、エラー信号を出力してもよい。制御回路350は、エラー信号を受信した場合、給電を行わない。これにより不安定な状態で給電システム100が動作するのを防止できる。
(第2の実施の形態)
図4は、第2の実施の形態に係る送電装置200aのブロック図である。送電装置200aは、図2の送電装置200に加えてDC/DCコンバータ230をさらに備える。DC/DCコンバータ230は、バス電圧VADPを受け、電圧レベルを変換する。DC/DCコンバータ230は、昇圧コンバータであってもよいし、降圧コンバータであってもよいし、昇降圧コンバータであってもよい。
本実施の形態では、第1リスト222には、3つの電圧値9V,19V,5Vの候補が保持される。DC/DCコンバータ230は、ホスト/充電アダプタ(不図示)が、バス電圧VADPの電圧値のすべての候補をサポートしないとき、ホスト/充電アダプタから供給されるバス電圧VADPを、バス電圧VADPの候補5V,9V,19Vのひとつに変換する。DC/DCコンバータ230はプロセッサ300aからの制御信号S6にもとづいて動作する。制御信号S6は、DC/DCコンバータ230のイネーブル/ディセーブルの切りかえ、およびDC/DCコンバータ230の出力電圧の設定値(降圧比、昇圧比)を含みうる。
たとえばメモリ304は、第1リスト222に加えて第2リスト224を保持する。第2リスト224はDC/DCコンバータ230に入力可能なバス電圧VADPの電圧値の候補(たとえば12V,8V)を含む。
ネゴシエーションユニット302は、ロードスイッチSW11のオン、オフを指示する制御信号S7を生成する。ネゴシエーションユニット302は、ホスト/充電アダプタが第1リスト222に含まれる電圧(5V,9V,19V)をサポートするとき、ロードスイッチSW11をオンし、DC/DCコンバータ230をディセーブルとする。またネゴシエーションユニット302は、ホスト/充電アダプタが第2リスト224に含まれる電圧(8V,12V)をサポートするとき、ロードスイッチSW11をオフし、DC/DCコンバータ230をイネーブルとする。
たとえばDC/DCコンバータ230は降圧コンバータである。ホスト/充電アダプタ104が第2リスト224に含まれる候補12Vをサポートするとき、プロセッサ300aは、DC/DCコンバータ230に、12Vのバス電圧VADPを、第1リスト222に含まれる候補9Vに変換させる。ホスト/充電アダプタ104が第2リスト224に含まれる候補8Vをサポートするとき、プロセッサ300aは、DC/DCコンバータ230に、8Vのバス電圧VADPを、第1リスト222に含まれる候補5Vに変換させる。
第2リスト224は、バス電圧VADPの電圧値の候補の優先順位を規定してもよい。プロセッサ300aは、第1リスト222の候補についてネゴシエーションが失敗すると、第2リスト224に含まれる電圧値の候補について、優先順位にしたがってネゴシエーションする。
第2の実施の形態によれば、DC/DCコンバータ230を設けることにより、第1の実施の形態よりも多くのバス電圧VADPの電圧値に対応することが可能となる。
図5は、送電装置200を備える充電器500を示す図である。充電器500は、筐体502、充電台504を備える。給電対象の電子機器は、充電台504上に載置される。インバータ回路204や制御回路350、プロセッサ300(300a)、送信アンテナ201は、回路基板406上に実装される。送信アンテナ201は、充電台504の直下にレイアウトされる。筐体502には、レセプタクル208が設けられる。レセプタクル208には、ホスト/充電アダプタ104のプラグが差し込まれる。
実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例を説明する。
実施の形態では、Qi規格について説明したが、本発明は将来策定されるであろうQi規格の派生規格、あるいは別の規格にも適用可能である。
実施の形態では、USB−PD規格を説明したが、本発明は米Qualcom社が開発したQuick Charge規格やそれに類する将来策定されるであろうUSB規格の派生規格、あるいは別の規格にも適用可能である。送電装置200が複数の異なる規格をサポートする場合、規格ごとにレセプタクルを備えてもよい。
実施の形態では、プロセッサ300(プロセッサ300a)と制御回路350とが別々のICとして構成される場合を説明したが、それには限定されない。たとえばプロセッサ300と制御回路350をひとつの半導体基板に集積化して制御装置を構成してもよい。あるいはプロセッサ300のチップと制御回路350のチップとを、1パッケージ化し、制御モジュールを構成してもよい。あるいはプロセッサ300と制御回路350をさらに多くの半導体チップに分割して構成してもよいし、プロセッサ300の一部を制御回路350に集積化したり、制御回路350の一部をプロセッサ300に集積化してもよい。
実施の形態にもとづき、具体的な用語を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
100…給電システム、102…ケーブル、104…ホスト/充電アダプタ、200…送電装置、201…送信アンテナ、202…送信コイル、203…共振コンデンサ、204…インバータ回路、206…プロセッサ、208…レセプタクル、210…バスライン、212…内部バス、220…メモリ、222…第1リスト、224…第2リスト、230…DC/DCコンバータ、300…プロセッサ、302…ネゴシエーションユニット、304…メモリ、306…制御パラメータ生成部、308…復調器、350…制御回路、352…インタフェース回路、354…レジスタ、356…ドライバ、360…制御ユニット、400…受電装置、SW1…ロードスイッチ。

Claims (18)

  1. ワイヤレス受電装置に電力信号を送信するワイヤレス送電装置に使用されるプロセッサであって、
    前記ワイヤレス送電装置は、
    前記プロセッサに加えて、
    外部のホスト/充電アダプタが接続され、バス電圧を受けるレセプタクルと、
    送信コイルを含む送信アンテナと、
    前記バス電圧を受け、前記送信アンテナに交流の駆動信号を印加するインバータ回路と、
    前記インバータ回路を制御する制御回路と、
    を備え、
    前記制御回路は、
    レジスタと、
    前記レジスタに格納される制御パラメータにもとづいて前記インバータ回路を制御する送信制御ユニットと、
    を備え、
    前記プロセッサは、
    前記レセプタクルに接続される前記ホスト/充電アダプタと通信し、バス電圧の電圧値を決定するネゴシエーションユニットと、
    前記バス電圧の電圧値の複数の候補に対応する複数の設定データを保持するメモリと、
    前記ネゴシエーションユニットにより決定された前記バス電圧の電圧値に対応する設定データに基づいて前記制御パラメータを生成し、前記レジスタに書き込む制御パラメータ生成部と、
    を備えることを特徴とするプロセッサ。
  2. 前記設定データは、パワーロスメソッドを利用した異物検出に使用されるしきい値を含むことを特徴とする請求項1に記載のプロセッサ。
  3. 前記設定データは、前記ワイヤレス受電装置の検出のためのアナログピンフェーズにおける前記インバータ回路の動作周波数およびデューティ比の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のプロセッサ。
  4. 前記設定データは、前記ワイヤレス受電装置の検出後のデジタルピンフェーズにおける前記インバータ回路の周波数およびデューティ比の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のプロセッサ。
  5. 前記設定データは、パワートランスファーフェーズにおける前記インバータ回路の周波数、デューティ比、位相の少なくともひとつの可変範囲を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプロセッサ。
  6. 前記設定データは、パワートランスファーフェーズにおける電力安定化のためのPID(比例積分微分)制御のための定数値を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のプロセッサ。
  7. 前記インバータ回路は、Hブリッジ回路を含み、
    前記設定データは、前記インバータ回路のハーフブリッジ動作と、フルブリッジ動作の切りかえの条件を含むことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のプロセッサ。
  8. 前記メモリは、さらに、前記バス電圧の電圧値の複数の候補とそれぞれの優先順位を規定する第1リストを保持しており、
    前記ネゴシエーションユニットは、前記優先順位の高い電圧値が選択されるようにネゴシエーションすることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のプロセッサ。
  9. 前記プロセッサは、前記ホスト/充電アダプタが、前記第1リストに含まれる前記バス電圧の電圧値のすべての候補をサポートしないとき、エラー信号を出力し、
    前記制御回路は、前記エラー信号を受信すると、給電を行わないことを特徴とする請求項に記載のプロセッサ。
  10. 前記ワイヤレス送電装置は、前記バス電圧を受け、電圧レベルを変換するDC/DCコンバータをさらに備え、
    前記DC/DCコンバータは、前記ホスト/充電アダプタが、前記バス電圧の電圧値のすべての候補をサポートしないとき、前記ホスト/充電アダプタから供給される前記バス電圧を前記バス電圧の候補のひとつに変換することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のプロセッサ。
  11. 前記メモリは、さらに、前記DC/DCコンバータに入力可能な前記バス電圧の電圧値の候補を規定する第2リストを保持することを特徴とする請求項10に記載のプロセッサ。
  12. 前記制御パラメータは、前記インバータ回路のスイッチング周波数、デューティ比、位相の少なくともひとつを含むことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のプロセッサ。
  13. 前記ワイヤレス送電装置は、Qi規格に準拠することを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載のプロセッサ。
  14. 前記ホスト/充電アダプタは、USB規格に準拠することを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載のプロセッサ。
  15. ひとつの半導体基板に一体集積化されることを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載のプロセッサ。
  16. 前記制御回路とともにひとつのモジュールを構成することを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載のプロセッサ。
  17. ワイヤレス受電装置に電力信号を送信するワイヤレス送電装置であって、
    外部のホスト/充電アダプタが接続され、バス電圧を受けるレセプタクルと、
    送信コイルを含む送信アンテナと、
    前記バス電圧を受け、前記送信アンテナに交流の駆動信号を印加するインバータ回路と、
    前記インバータ回路を制御する制御回路と、
    請求項1から16のいずれかに記載のプロセッサと、
    を備えることを特徴とするワイヤレス送電装置。
  18. ワイヤレス受電装置に電力信号を送信するワイヤレス送電装置であって、
    外部のホスト/充電アダプタが接続され、バス電圧を受けるレセプタクルと、
    送信コイルを含む送信アンテナと、
    前記バス電圧を受け、前記送信アンテナに交流の駆動信号を印加するインバータ回路と、
    レジスタと、
    前記レジスタに格納される制御パラメータにもとづいて前記インバータ回路を制御する送信制御ユニットと、
    前記レセプタクルに接続される前記ホスト/充電アダプタと通信し、バス電圧の電圧値を決定するネゴシエーションユニットと、
    前記バス電圧の電圧値の複数の候補に対応する複数の設定データを保持するメモリと、
    前記ネゴシエーションユニットにより決定された前記バス電圧の電圧値に対応する設定データに基づいて前記制御パラメータを生成し、前記レジスタに書き込む制御パラメータ生成部と、
    を備えることを特徴とするワイヤレス送電装置。
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