JP6906333B2 - 給湯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、給湯装置に関し、特に、タンクに貯留されている水を供給するときに制御される混合弁を備えている給湯装置に関するものである。
近年、省エネルギー性を向上させるため、冷凍サイクル装置及び貯湯タンクを含む給湯装置の普及が進んでいる。省エネルギー性を向上させるための技術としては、貯湯タンク内の熱量を活用して冷凍サイクル装置のCOP(Coefficient Of Performance)を向上させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の給湯装置では、貯湯タンク内に貯留されている中間温度の水の熱量を有効利用することで、貯湯タンク内の水を沸き上げる運転(沸き上げ運転)を実施しているときの冷凍サイクル装置のCOPを向上させている。なお、中間温度の水は、例えば20℃から40℃程度の温度を有している。
特許第3977241号公報
中間温度の水は、貯湯タンクの上部に貯留されている高温度の水及び貯湯タンクの下部に貯留されている低温度の水と比較すると、温度幅が大きい。このため、中間温度の水と高温度の水とが混合された混合水、又は、中間温度の水と低温度の水とが混合された混合水も、その分、温度幅が大きくなってしまう。したがって、例えばシャワーといった給湯端末から放出される混合水の温度幅が大きくなり、ユーザーが給湯端末を利用するときの快適性が損なわれてしまう、という課題がある。
貯湯タンク内の中間温度の水の貯湯量が増大すると、沸き上げ運転を実施したときに、中間温度の水が冷凍サイクル装置の凝縮器に供給されやすくなる。低温度の水ではなく、中間温度の水が凝縮器に供給されると、凝縮器では、水と冷媒との熱交換量が低減する。凝縮器の熱交換量が低減すると、その分、冷凍サイクル装置のCOPが低減してしまい、給湯装置の省エネルギー性が損なわれる、という課題がある。
本発明は、上記のような課題のうちの少なくとも一方を解決するためになされたもので、省エネルギー性を向上させることができる給湯装置を提供することを目的としている。
本発明に係る給湯装置は、浴槽に設けられている湯張端末と浴槽とは異なる場所に設けられている給湯端末とに供給するお湯を生成する給湯装置であって、圧縮機、凝縮器の冷媒流路、絞り装置、及び蒸発器が接続されている冷媒回路と、ポンプ、凝縮器の水流路、及び水を貯留するタンクが接続されている水循環回路と、タンクの上部に接続されている第1の給湯配管と、タンクの下部に接続されている第2の給湯配管と、タンクのうち上部よりも低く且つ下部よりも上側の部分に接続されている第3の給湯配管と、タンクから第3の給湯配管へ流れる水の温度である水温度を検出する第1の温度検出部と、第1の給湯配管が接続されている第1の入口と、第2の給湯配管が接続されている第2の入口と、第3の給湯配管が接続されている第3の入口と、湯張端末及び給湯端末に連通する第4の給湯配管に接続されている出口とを含む混合弁と、混合弁を制御する制御装置と、を備え、制御装置は、給湯端末に水を供給するときに水温度が第1の温度より高く且つ水温度が第1の温度より高い第2の温度以下である場合には第3の入口を閉とし、湯張端末に水を供給するときに水温度が第2の温度以下である場合には第3の入口を開とする。
本発明に係る給湯装置によれば、上記構成を備えているので、省エネルギー性を向上させることができる。
実施の形態1に係る給湯装置100の概要構成例図である。 実施の形態1に係る給湯装置100の、沸き上げ運転の説明図である。 実施の形態1に係る給湯装置100の制御装置60の機能ブロック図である。 沸き上げ運転を実施した直後のタンク6内の水温分布の説明図である。 沸き上げ運転を実施する直前のタンク6内の水温分布(タンク内の中間温度の水の利用なし)の説明図である。 沸き上げ運転を実施する直前のタンク6内の水温分布(タンク内の中間温度の水の利用あり)の説明図である。 冷凍サイクル装置(ヒートポンプユニット)のCOPを向上させることを説明するモリエル線図である。 中間温度の水を利用するときの条件の説明図である。 実施の形態1に係る給湯装置100の制御フローチャートである。 実施の形態1に係る給湯装置100の変形例である。 変形例に係る給湯装置100の、沸き上げ運転の説明図である。 変形例に係る給湯装置100の、追い焚き運転の説明図である。 実施の形態2に係る給湯装置200の概要構成例図である。 実施の形態2に係る給湯装置200の、中間温度の水の湯量比率を増大させる比率増大制御等の説明図である。 実施の形態2に係る給湯装置200の制御フローチャートである。
以下、図面を適宜参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。さらに、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、これらの記載に限定されるものではない。
実施の形態1.
図1Aは、実施の形態1に係る給湯装置100の概要構成例図である。
図1Bは、実施の形態1に係る給湯装置100の、沸き上げ運転の説明図である。
[実施の形態1の構成説明]
給湯装置100は、ヒートポンプユニット20を備えている。給湯装置100は、冷媒回路C1と、水循環回路C2と、給湯配管P1〜P3と、混合弁7とを備えている。給湯配管P1は第1の給湯配管に対応し、給湯配管P2は第2の給湯配管に対応し、給湯配管P3は第3の給湯配管に対応している。また、給湯装置100は、各種の検出部と、制御装置60と、リモートコントローラ70とを備えている。ヒートポンプユニット20は冷媒回路C1を備えている。給湯装置100は、給湯配管P4に接続されている。給湯配管P4は第4の給湯配管に対応している。給湯配管P4は湯張端末30及び給湯端末40に連通している。給湯配管P4は、三方弁8に接続されている。三方弁8は、配管P5を介して湯張端末30に接続され、また、三方弁8は、配管P6を介して給湯端末40に接続されている。
湯張端末30は、お風呂の浴槽50に設けられている。制御装置60に浴槽50の湯張、浴槽50へのお湯の追加、及び、浴槽50内のお湯の追い焚き等の各種指示があると、湯張端末30から浴槽50へお湯が供給される。給湯端末40は、浴槽50とは異なる場所に設けられている端末である。給湯端末40は、例えば、お風呂場に設けられているシャワーヘッド、お風呂場に設けられている蛇口、及び調理場に設けられている蛇口等である。実施の形態1では、給湯端末40はシャワーである。また、給湯装置100には、給水端80が設けられている。給水端80は、タンク6と水道の配管とを接続する配管を備えている。給水端80からタンク6内へ水が供給される。給水端80はタンク6の下部に接続されている。タンク6は給水端80から低温度の水が供給される。
冷媒回路C1は、冷媒が循環する。冷媒としては、例えば二酸化炭素冷媒を採用することもできるし、例えばHFC冷媒(ハイドロフルオロカーボン冷媒)を採用することもできる。冷媒回路C1は、冷媒を圧縮する圧縮機1と、凝縮器として機能する熱交換器2と、冷媒を減圧する機能を有する絞り装置3と、蒸発器として機能する熱交換器4とを含む。熱交換器4には、熱交換器4に空気を供給する送風機4Aが付設されている。熱交換器2は、冷媒が流れる冷媒流路と、水が流れる水流路とを含む。熱交換器2は、冷媒流路を流れる冷媒と、水流路を流れる水とが熱交換できるように構成されている。冷媒回路C1は熱交換器2の冷媒流路に接続され、水循環回路C2は熱交換器2の水流路に接続されている。熱交換器2は、冷媒流路を流れる冷媒を凝縮させる。熱交換器2は、例えば2重管熱交換器で構成することができる。
水循環回路C2は、水が循環する。水循環回路C2は、熱交換器2の水流路と、水を貯留するタンク6と、タンク6に水を搬送するポンプ5とを含む。また、水循環回路C2は、配管p1、配管p2及び配管p3を備えている。
タンク6は、熱交換器2で加熱された水を貯留する。タンク6に貯留される水は、通常、高温度の水と、中間温度の水と、低温度の水とに分けることができる。なお、高温度、中間温度、及び低温度の順番に温度が低い。高温度の水は、タンク6の上部に位置している。低温度の水は、タンク6の下部に位置している。中間温度の水は、タンク6の上部とタンク6の下部との間に位置している。
タンク6は、配管p1及び配管p3に接続されている。配管p1はタンク6の上部に接続され、配管p2はタンク6の下部に接続されている。配管p2にはタンク6の低温度の水が流れ込む。熱交換器2で加熱されることで生成された高温度の水は、配管p3を介してタンク6の上部に流れ込む。タンク6は給湯配管P1、給湯配管P2及び給湯配管P3に接続されている。給湯配管P1はタンク6の上部に接続されている。給湯配管P2はタンク6の下部に接続されている。給湯配管P3はタンク6の上部よりも低く且つタンク6の下部よりも上側の部分に接続されている。給湯配管P1から混合弁7へ高温度の水が流れ、給湯配管P2から混合弁7へ中間温度の水が流れ、給湯配管P3から混合弁7へ低温度の水が流れる。
タンク6は、金属から構成してもよいし、樹脂で構成してもよい。タンク6を構成する金属としては、例えばステンレスを採用することができる。タンク6には図示省略の断熱材が設けられている。これにより、タンク6は、タンク6内に貯留されている水を長時間にわたって保温することができる。
ポンプ5は水の吐出側が配管p1に接続され、水の吸入側が配管p3に接続されている。ポンプ5から吐出された水は、熱交換器2の水流路に流入し、熱交換器2の冷媒流路を流れる冷媒と熱交換する。
混合弁7は、第1の入口7aと、第2の入口7bと、第3の入口7cと、出口7dとを含む。第1の入口7aには、給湯配管P1が接続されている。第2の入口7bには、給湯配管P2が接続されている。第3の入口7cには、給湯配管P3が接続されている。出口7dには、給湯配管P4が接続されている。給湯装置100の例えば使用状況等によって異なる場合はあるが、通常は、第1の入口7aにはタンク6の高温度の水が供給され、第2の入口7bにはタンク6の低温度の水が供給され、第3の入口7cにはタンク6の中間温度の水が供給される。混合弁7が、これらの温度が異なる水を混合することで、予め定められた温度を有する混合水を生成する。混合水は、出口7dを介して給湯配管P4に流入する。
給湯装置100は、各種の検出部を備えている。各種の検出部には、温度検出部1aと、温度検出部1bと、温度検出部1cと、温度検出部1dと、流量検出部2aとを含んでいる。温度検出部1aは、タンク6の上部に設けられている。温度検出部1aは、タンク6の上部に貯留されている水の温度を検出する。つまり、温度検出部1aは、給湯配管P1へ流れる水の温度を検出する。温度検出部1bは、タンク6の下部に設けられている。温度検出部1bは、タンク6の下部に貯留されている水の温度を検出する。つまり、温度検出部1bは、給湯配管P2へ流れる水の温度を検出する。温度検出部1cはタンク6に設けられている。温度検出部1cが第1の温度検出部に対応している。温度検出部1cは例えば給湯配管P3の高さと同程度の位置に設けられている。温度検出部1cは、給湯配管P3へ流れる水の温度を検出する。温度検出部1dは、給湯配管P4に設けられている。温度検出部1dは、給湯配管P4を流れる水の温度を検出する。流量検出部2aは、給湯配管P4に設けられている。流量検出部2aは、給湯配管P4を流れる水の流量を検出する。
制御装置60には、温度検出部1aの検出温度と、温度検出部1bの検出温度と、温度検出部1cの検出温度と、温度検出部1dの検出温度と、流量検出部2aの検出流量とが出力される。また、制御装置60にはリモートコントローラ70から各種の指示が出力される。制御装置60とリモートコントローラ70とは無線通信又は有線通信を行う。制御装置60は、圧縮機1、絞り装置3、送風機4A、ポンプ5、混合弁7及び三方弁8等を制御する。制御装置60は、タンク6内の水を沸き上げる、沸き上げ運転を実施する機能を有する。
[沸き上げ運転の動作]
図1Bに示すように、沸き上げ運転では、タンク6の下部の水が、配管p3に流入し、ポンプ5を経て、熱交換器2に流入する。熱交換器2に流入した水は、冷媒に加熱され、配管p2に流入する。配管p2に流入した水は、タンク6の上部に流入する。
[制御装置60の構成]
図2は、実施の形態1に係る給湯装置100の制御装置の機能ブロック図である。
制御装置60は、状態判定部60Aと、閾値判定部60Bと、アクチュエータ制御部60Cと、記憶部60Dとを備えている。
状態判定部60Aは、お湯を出す要求があったか否かを判定する機能、及び、湯張を実施しているか否かを判定する機能等を有する。
閾値判定部60Bは、温度検出部1aの検出温度、温度検出部1bの検出温度、温度検出部1cの検出温度、温度検出部1dの検出温度及び流量検出部2aの検出流量を、各種の閾値と比較する機能を有する。例えば、閾値判定部60Bは、温度検出部1cの検出温度と第1の温度Ts_sとを比較する機能、温度検出部1cの検出温度と第2の温度Ts_bとを比較する機能、及び、温度検出部1cの検出温度と湯張の設定温度Tsetとを比較する機能等を有する。
アクチュエータ制御部60Cは、圧縮機1、絞り装置3、送風機4A、ポンプ5、混合弁7及び三方弁8等を制御する。
記憶部60Dは、各種のデータを記憶する機能を有する。
制御装置60に含まれる各機能部は、専用のハードウェア、又は、メモリに格納されるプログラムを実行するMPU(Micro Processing Unit)で構成される。制御装置60が専用のハードウェアである場合、制御装置60は、例えば、単一回路、複合回路、ASIC(application specific integrated circuit)、FPGA(field-programmable gate array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。制御装置60が実現する各機能部のそれぞれを、個別のハードウェアで実現してもよいし、各機能部を一つのハードウェアで実現してもよい。制御装置60がMPUの場合、制御装置60が実行する各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアやファームウェアはプログラムとして記述され、メモリに格納される。MPUは、メモリに格納されたプログラムを読み出して実行することにより、制御装置60の各機能を実現する。メモリは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリである。
[沸き上げ運転の直後の水温分布]
図3は、沸き上げ運転を実施した直後のタンク6内の水温分布の説明図である。
沸き上げ運転では、タンク6の下部から低温度の水が、ヒートポンプユニット20で加熱された後に、タンク6の上部に戻される。タンク6の上部には、配管p2を介して高温度の水が供給される。したがって、沸き上げ運転を終了した直後は、タンク6の上部及びタンク6の中間部に高温度の水が位置し、タンク6の下部に低温度の水が位置している。なお、沸き上げ運転を終了した直後は、中間温度の水の量は、高温度の水の量と比較するとは少ない。
[沸き上げ運転の直前の水温分布(中間温度の水の利用なし)]
図4は、沸き上げ運転を実施する直前のタンク6内の水温分布(タンク6内の中間温度の水の利用なし)の説明図である。
タンク6には断熱材が設けられているが、時間の経過とともに、タンク6に貯留されている水の熱が逃げていく。また、高温度の水は比重が軽い分、タンク6の上部に移動し、低温度の水は比重が重い分、タンク6の下部に移動する。このため、時間の経過とともに、タンク6内の高温度の水と低温度の水との温度境界層が広がる。中間温度の水は、この拡がった温度境界層の水である。なお、時間の経過による放熱の他に、例えば追い焚き運転(図9C参照)を実施することでも、中間温度の水が生成される。追い焚き運転を実施すると、タンク6の高温度の水が、浴槽50の水に熱を供給した後に、タンク6に戻されるためである。
中間温度の水の量が増大してしまうと、沸き上げ運転を実施したときに、低温度の水だけでなく、中間温度の水が熱交換器2に供給されてしまう。沸き上げ運転の実施を開始した直後は、タンク6の下部に貯留されている低温度の水が熱交換器2に流入するが、沸き上げ運転を継続していると、タンク6内に低温度の水がなくなり、中間温度の水が熱交換器2に供給されるからである。
[沸き上げ運転の直前の水温分布(中間温度の水の利用あり)]
図5は、沸き上げ運転を実施する直前のタンク6内の水温分布(タンク6内の中間温度の水の利用あり)の説明図である。
図5は沸き上げ運転を実施する前に、中間温度の水を利用し、タンク6内の中間温度の水の量を減らしている。中間温度の水は、例えば湯張端末30へ供給されている。図5に示す高さ幅W2は、図4の高さ幅W1と比較すると、短くなっている。なお、高さ幅は、高温度の水と低温度の水との温度境界層の幅を示している。このため、図5では、高さ幅W2が短い分、中間温度の水の量が少なくなっていることがわかる。
[中間温度の水の利用による、冷凍サイクル装置のCOPの向上]
図6は、冷凍サイクル装置(ヒートポンプユニット)のCOPを向上させることを説明するモリエル線図である。図6の(1)は熱交換器4を通過して蒸発した冷媒が圧縮機1に吸入する過程である(吸入過程)。図6の(2)は圧縮機1によって圧縮された冷媒が圧縮機1から吐出する過程である(吐出過程)。図6の(3)は熱交換器2によって冷媒が凝縮した過程である(凝縮過程)。図6の(4)は絞り装置3を通過して膨張した冷媒が熱交換器4に流入する過程である(膨張過程)。沸き上げ運転を実施しているときの熱交換は、(2)から(3)への変化にあたる。ここで、圧縮機1の仕事(入力)は、(2)と(1)のエンタルピー差に対応している。したがって、ヒートポンプユニット20のCOPの向上は、(2)と(3)のエンタルピー差を大きくすることで実現できる。
しかし、(3)の到達点は、冷媒と熱交換する水の温度によって限界がある。水の温度が低い程、エンタルピーが小さいことから、(3)の到達点は図6の左側に寄る。つまり、水の温度が低い程、エンタルピー差を大きくすることができ、よって、ヒートポンプユニット20のCOPを向上させることができる。温度Ta_1の水と冷媒とが熱交換した場合の方は、温度Ta_2の水と冷媒とが熱交換した場合よりも、エンタルピー差が差分Dfだけ大きく、ヒートポンプユニット20のCOPを向上させることができる。
図4で説明したように、中間温度の水を利用しない場合は、熱交換器2に流入する水の温度が徐々に上昇していくため、ヒートポンプユニット20のCOPが徐々に低下する。
図5で説明したように、中間温度の水を利用した場合は、熱交換器2に流入する水の温度の上昇を抑制することができ、ヒートポンプユニット20のCOPが低下することを抑制することができる。
[中間温度の水を利用するときの条件]
図7は、中間温度の水を利用するときの条件の説明図である。図7(a)は沸き上げ運転を実施した直後のタンク6内の水温分布の説明図である。図7(b)は沸き上げ運転を実施した直後に、中間温度の水の利用を継続したときの中間温度の水の温度変化を示している。図7(b)は横軸が使用熱量であり、中間温度の水の利用量に対応する。図7(b)は縦軸が中間温度の水の取出口の温度であり、混合弁7の第3の入口7cに流入する水の温度に対応する。また、図7(a)に示す境界b1及び境界b2では、温度が急激に変化する。
給湯装置100は中間温度の水を利用することで、沸き上げ運転を実施するときのヒートポンプユニット20のCOPが低下することを抑制している。ここで、中間温度の水は温度境界層の水であるため、中間温度の水を利用していると、第3の入口7cに流入する水の温度が急激に変化することがある。つまり、中間温度の水を利用していると、混合弁7で得られる混合水の温度の制御性が低下しやすい。その結果、お湯を利用するユーザーの快適性が損なわれる可能性がある。お湯を利用するユーザーの快適性が損なわれることを抑制する手段を説明する前に、混合弁7の第3の入口7cに流入する水の温度の説明をする。
沸き上げ運転を実施した直後に、中間温度の水の利用を開始すると、温度T1の水が混合弁7の第3の入口7cに流入する。中間温度の水の利用を継続していくと、つまりタンク6内の水の使用熱量が増加すると、図7(b)の矢印AR1に示すように、第3の入口7cに流入する水の温度が急激に低下する。中間温度の水の利用が続いたため、図7(a)に示す境界b1の高さ位置が上昇し、境界b1の高さ位置が給湯配管P3の高さ位置にまで至ったためである。
更に、中間温度の水の利用を継続していくと、第3の入口7cに流入する水の温度が次第に低下していく。温度境界層の水は温度の幅が、タンク6の上部の水の温度の幅及びタンク6の下部の水の温度の幅と比較すると広い。温度境界層の水が、第3の入口7cに供給されているため、第3の入口7cに流入する水の温度が次第に低下している。
更に、中間温度の水の利用を継続していくと、図7(b)の矢印AR2に示すように、第3の入口7cに流入する水の温度が変化しにくくなる。図7(a)に示す境界b2の高さ位置が上昇し、境界b2の高さ位置が給湯配管P3の高さ位置にまで至ったためである。
混合弁7の第3の入口7cに流入する水の温度が変化することを踏まえ、給湯装置100では、給湯端末40に水を供給するときに水温度Tmが第1の温度Ts_s未満である場合には第3の入口7cを開とする。ここで、水温度Tmとは、温度検出部1cの検出温度に対応している。図7(b)の傾きL3に示すように、水温度Tmが第1の温度Ts_s未満であれば、タンク6の水を第3の入口7cへ継続的に供給したとしても、第3の入口7cへ供給される水の温度は変化しにくい。給湯端末40に水を供給するときには、この温度が変化しにくい水を混合弁7に供給すれば、混合水の温度の制御性を確保することができる。つまり、給湯端末40でお湯を利用するユーザーの快適性が損なわれてしまうことを抑制できる。
また、給湯装置100では、給湯端末40に水を供給するときに水温度Tmが第1の温度Ts_s以上であり且つ水温度Tmが第1の温度Ts_sより高い第2の温度Ts_b未満である場合には第3の入口7cを閉とする。水温度Tmが第1の温度Ts_s以上であり且つ第2の温度Ts_b未満である場合は、水を継続的に利用していくと、水の温度が傾きL2で低下していく。傾きL2は傾きL1及び傾きL3と比較すると大きい。このため、水温度Tmが第1の温度Ts_s以上であり且つ第2の温度Ts_b未満である場合は、混合水の温度の制御性を確保しにくい。したがって、給湯端末40に水を供給するときには、タンク6の水を第3の入口7cへは供給しない。その代わりに、タンク6の上部の高温度の水を第1の入口7aへ供給し、また、タンク6の下部の低温度の水を第3の入口7cへ供給する。これにより、混合水の温度の制御性を確保し、給湯端末40でお湯を利用するユーザーの快適性が損なわれてしまうことを抑制することができる。
更に、湯張端末30に水を供給するときに水温度Tmが第2の温度Ts_b未満である場合には第3の入口7cを開とする。浴槽50の湯張をするために、湯張端末30に水を供給するときには、通常、ユーザーは浴槽50外にいる。このため、浴槽50に湯張をしているときにユーザーは浴槽50内の水には触れないので、浴槽50に供給される水の温度の制御性が低くても、ユーザーの快適性が損なわれることはない。したがって、水温度Tmが第1の温度Ts_sから第2の温度Ts_bまでの範囲であっても、中間温度の水を第3の入口7cへ供給している。これにより、中間温度の水の利用量を増大させ、ヒートポンプユニット20のCOPを向上させることができる。
なお、第2の温度Ts_bは、浴槽50に供給する水の設定温度の上限値Tl_h以下である。これにより、ユーザーがやけどをしてしまうことを回避することができる。例えば、配管詰まりが発生し、中間温度の水のみが供給される状況が想定されるが、そのような状況であっても、ユーザーがやけどをしてしまうことを回避することができる。この設定温度の上限値Tl_hは、湯張のときの設定温度の上限値を採用することもできるし、追い焚きのときの設定温度の上限値を採用することもできる。例えば、湯張のときの設定温度の上限値と、追い焚きのときの設定温度の上限値とが異なる場合には、低い方の上限値を採用することで、ユーザーがやけどをしてしまうことをより確実に回避することができる。
なお、タンク6の水を湯張端末30及び給湯端末40へ同時に供給するときがある。つまり、ユーザーが湯張端末30からお湯を出す要求するとともに、ユーザーが給湯端末40からお湯を出す要求をした場合である。この場合には、制御装置60は、水温度Tmが第1の温度Ts_s以上であり且つ水温度Tmが第2の温度Ts_b未満であっても、第3の入口7cを閉とする。ユーザーが給湯端末40を利用しているので、混合水の温度の制御性を優先する。これにより、給湯端末40でお湯を利用するユーザーの快適性が損なわれてしまうことを抑制する。
[実施の形態1の制御フローの説明]
図8は、実施の形態1に係る給湯装置100の制御フローチャートである。
(START)
ユーザーが浴槽50の湯張をしようとしている場合には、ユーザーがリモートコントローラ70の湯張ボタンを押す。また、ユーザーが調理場でお湯を出そうとしている場合には、ユーザーがお湯の蛇口を開く。このように、お湯を出す要求があると、制御装置60は、この要求があったと判定する。そして、制御装置60は、図8に示す制御フローを開始する。なお、お湯を出す要求の検出手段は、各種の公知の手段を採用することができる。
(ステップS10:湯張判定)
制御装置60はお湯の要求の目的が湯張であるか否かを判定する。湯張目的である場合には、ステップS11へ進み、湯張目的でない場合には、ステップS12に進む。リモートコントローラ70の湯張ボタンが押されていれば、制御装置60は、湯張目的であると判定する。
(ステップS11:湯張運転に係る閾値判定)
制御装置60は温度検出部1cの検出温度(水温度Tm)が第2の温度Ts_b未満であるか否かを判定する。水温度Tmが第2の温度Ts_b未満である場合には、ステップS13に進む。水温度Tmが第2の温度Ts_b以上である場合には、制御フローを終了する。水温度Tmが第2の温度Ts_b以上である状況は、例えば沸き上げ運転を実施した直後等の状況である。中間温度の水が少ないことから、制御フローを終了する。
(ステップS12:給湯端末40に係る閾値判定)
制御装置60は温度検出部1cの検出温度(水温度Tm)が第1の温度Ts_s未満であるか否かを判定する。水温度Tmが第1の温度Ts_s未満である場合には、ステップS13に進む。水温度Tmが第1の温度Ts_s以上である場合には、制御フローを終了する。
(ステップS13:中間温度の水の利用)
制御装置60は混合弁7を制御し、第3の入口7cを開く。タンク6の水は給湯配管P3を介して混合弁7に流入する。これにより、タンク6の中間温度の水の利用がなされ、ヒートポンプユニット20のCOPが向上する。なお、本ステップS13では、第3の入口7cだけでなく、第1の入口7a及び第2の入口7bも開とする。これにより、混合弁7では、高温度の水と、中間温度の水と、低温度の水とが混合する。
(ステップS14:混合水の温度の最適化判定)
制御装置60は、第3の入口7cを開としているときに水温度Tmが浴槽50の湯張の設定温度Tsetよりも低いか否かを判定する。水温度Tmが浴槽50の湯張の設定温度Tsetよりも低い場合にはステップS15に進む。水温度Tmが浴槽50の湯張の設定温度Tset以上である場合にはステップS16に進む。設定温度Tsetと水温度Tmとを比較し、中間温度の水を、高温度の水と混合するか、低温度の水と混合するか、を決定する。これにより、混合水の温度の最適化ができる。
(ステップS15:低温度の水の取出停止)
水温度Tmが浴槽50の湯張の設定温度Tsetよりも低いので、制御装置60は混合弁7を制御して、第2の入口7bを閉とし、第1の入口7aを開とする。つまり、第2の入口7bが閉、第1の入口7aが開、第3の入口7cが開、出口7dが開となっている。これにより、中間温度の水と高温度の水とが混合する。
(ステップS16:高温度の水の取出停止)
水温度Tmが浴槽50の湯張の設定温度Tset以上であるので、制御装置60は混合弁7を制御して、第1の入口7aを閉とし、第2の入口7bを開とする。つまり、第1の入口7aが閉、第2の入口7bが開、第3の入口7cが開、出口7dが開となっている。これにより、中間温度の水と低温度の水とが混合する。
(END)
制御装置60は制御フローを終了する。
[変形例]
図9Aは、実施の形態1に係る給湯装置100の変形例である。
図9Bは、変形例に係る給湯装置100の、沸き上げ運転の説明図である。
図9Cは、変形例に係る給湯装置100の、追い焚き運転の説明図である。
図9Aに示すように、変形例に係る給湯装置100は、図1Aに示す給湯装置100に加えて、三方弁90と、四方弁91と、熱交換器92とを備えている。変形例に係る給湯装置100の水循環回路C2は、三方弁90、四方弁91及び熱交換器92に、各種配管が接続されている。制御装置60は、図9Bに示す、沸き上げ運転を実施する場合と、図9Cに示す追い焚き運転を実施する場合とで、三方弁90の流路を切り替えている。同様に、制御装置60は、図9Bに示す、沸き上げ運転を実施する場合と、図9Cに示す追い焚き運転を実施する場合とで、四方弁91の流路を切り替えている。
変形例に係る給湯装置100は、ポンプ93を含む循環回路C3を備えている。例えば追い焚き運転を実施するときに、ポンプ93が運転する。
図9Bに示すように、沸き上げ運転では、タンク6の下部の水が、三方弁90及びポンプ5を介して熱交換器2に流入する。熱交換器2に流入した水は、冷媒に加熱され、四方弁91を経て、タンク6の上部に流入する。
図9Cに示すように、追い焚き運転では、タンク6の上部の水が、熱交換器92に流入し、循環回路C3の水を加熱する。循環回路C3の水を加熱した水は、三方弁90、ポンプ5及び四方弁91を経て、タンク6の下部に流入する。循環回路C3の水は、ポンプ93から流出すると、熱交換器92で加熱され、給湯端末40に流入する。そして、給湯端末40に流入した水は浴槽50に供給される。そして、浴槽50の水は、ポンプ93の作用により、給湯端末40から循環回路C3に引き込まれる。
変形例に係る給湯装置100であっても、実施の形態1に係る給湯装置100と同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
図10は、実施の形態2に係る給湯装置200の概要構成例図である。実施の形態2では実施の形態1と相違する部分を中心に説明するものとし、共通する構成は同一符号を付し、説明を省略する。
[実施の形態2の構成説明]
実施の形態2に係る給湯装置200は、実施の形態1に係る給湯装置100の構成に加えて、温度検出部1eを備えている。温度検出部1eが第2の温度検出部に対応している。温度検出部1eは、浴槽50内の水温度Tamを検出する。また、実施の形態2に係る給湯装置200は、図示省略の撹拌装置を備えている。撹拌装置は、浴槽50内の水を撹拌し、浴槽50内の水の温度を均一化する。
[第1の制御(比率増大制御)及び第2の制御]
図11は、実施の形態2に係る給湯装置200の、中間温度の水の湯量比率を増大させる比率増大制御等の説明図である。
まず、第1の制御(比率増大制御)について説明する。第1の制御は、中間温度の水の利用量を増大させる制御である。制御装置60は、第3の入口7cを開として浴槽50の湯張をしているときに水温度Tmが、第1の温度範囲TR1内である場合には、第1の湯量に対する、第2の湯量の比率を増大させる。ここで、浴槽50の湯張の設定温度Tset_tpは、第1の温度範囲TR1に含まれている。ここで、第1の湯量とは、第1の入口7a、第2の入口7b及び第3の入口7cから、浴槽50へ供給する水の量である。また、第2の湯量とは、第3の入口7cのみから浴槽50へ供給する水の量である。
制御装置60は、第1の湯量に対する、第2の湯量の比率を増大させるように混合弁7を制御する。具体的には、制御装置60は、中間温度の水の絶対的な流量を増大させることで、第1の湯量に対する、第2の湯量の比率を増大させることができる。例えば、第3の入口7cの開度を増大させることで、第1の湯量に対する、第2の湯量の比率を増大させることができる。
また、制御装置60は、中間温度の水の相対的な流量を増大させることで、第1の湯量に対する、第2の湯量の比率を増大させることもできる。例えば、第3の入口7cの開度を変えずに、第1の入口7aの開度を小さくする、又は、第2の入口7bの開度を小さくすることで、第1の湯量に対する、第2の湯量の比率を増大させることもできる。
なお、中間温度の水の絶対的な流量を増大させる方が、中間温度の水の利用量が増大するので、ヒートポンプユニット20のCOPの低下を抑制する効果が高い。
次に、第2の制御(通常温度制御)について説明する。第2の制御は、水温度Tmを浴槽50の湯張の設定温度Tset_tpに近づける制御である。制御装置60は、第3の入口7cを開として浴槽50の湯張をしているときに、水温度Tmが第1の温度範囲TR1外である場合には、水温度Tmを、第2の温度範囲TR2内に収める。ここで、第2の温度範囲TR2は第1の温度範囲TR1に含まれている。また、浴槽50の湯張の設定温度Tset_tpは、第2の温度範囲TR2に含まれている。
水温度Tmが第1の温度範囲TR1外であり、水温度Tmは、浴槽50の湯張の設定温度Tset_tpとの差が大きくなってしまっている。このため、制御装置60は混合弁7を制御し、水温度Tmを浴槽50の湯張の設定温度Tset_tpへ近づける。
次に、第1の温度範囲TR1の上限値Tmax1及び下限値Tmin1について説明する。第1の温度範囲TR1の上限値Tmax1と浴槽50の湯張の設定温度Tset_tpとの差を第1の差Dcとする。浴槽50の湯張の設定温度Tset_tpと第1の温度範囲TR1の下限値Tmin1との差を第2の差Ddとする。このとき、第1の差Dcは、第2の差Ddよりも小さい。湯張をしているときに、ユーザーが浴槽50に入ってしまっている場合もある。このため、給湯装置200では第1の差Dcを第2の差Ddよりも小さくし、ユーザーがやけどをしてしまうことを回避している。
次に、第1の温度範囲TR1の上限値Tmax1及び下限値Tmin1と、第2の温度範囲TR2の上限値Tmax2及び下限値Tmin2と、の関係について説明する。
第1の温度範囲TR1の上限値Tmax1は、湯張端末30に供給する水の第1の上限温度に対応する。第1の温度範囲TR1の下限値Tmin1は、湯張端末30に供給する水の第1の下限温度に対応する。
第2の温度範囲TR2の上限値Tmax2は、給湯端末40に供給する水の第2の上限温度に対応する。第2の温度範囲TR2の下限値Tmin2は、給湯端末40に供給する水の第2の下限温度に対応する。ここで、上限値Tmax1は上限値Tmax2よりも高い。また、下限値Tmin1は、下限値Tmin2よりも低い。
[実施の形態2の制御フローの説明]
図12は、実施の形態2に係る給湯装置200の制御フローチャートである。
(START)
ユーザーが浴槽50の湯張をしようとしている場合には、ユーザーがリモートコントローラ70の湯張ボタンを押す。また、ユーザーが調理場でお湯を出そうとしている場合には、ユーザーがお湯の蛇口を開く。このように、お湯を出す要求があると、制御装置60は、この要求があったと判定する。そして、制御装置60は、図12に示す制御フローを開始する。
(ステップS20:湯張判定)
制御装置60はお湯の要求の目的が湯張であるか否かを判定する。湯張目的である場合には、ステップS21へ進み、湯張目的でない場合には、制御フローを終了する。リモートコントローラ70の湯張ボタンが押されていれば、制御装置60は、湯張目的であると判定する。
(ステップS21:湯張運転に係る閾値判定)
制御装置60は温度検出部1cの検出温度(水温度Tm)が第2の温度Ts_b未満であるか否かを判定する。水温度Tmが第2の温度Ts_b未満である場合には、ステップS23に進む。水温度Tmが第2の温度Ts_b以上である場合には、ステップS22に進む。
(ステップS22:通常給湯制御)
制御装置60は通常給湯制御を実施する。水温度Tmが第2の温度Ts_bを超えている場合というのは、第3の入口7cに供給される水の温度が高い場合である。このような場合は、例えば沸き上げ運転を実施した直後のような状況である。このような状況は、中間温度の水がさほど多くないと考えられるので、中間温度の水を積極的に利用しなくてもよいことから、制御装置60は通常給湯制御を実施する。通常給湯制御の一例について説明する。通常給湯制御では、第1の入口7aを開として第1の入口7aへ高温度の水を供給し、第2の入口7bを開として第2の入口7bへ低温度の水を供給し、第3の入口7cを閉とする。そして、通常給湯制御では、高温度の水と低温度の水とを混合して混合水を生成する。
(ステップS23:中間温度の水の利用)
制御装置60は混合弁7を制御し、第3の入口7cを開く。タンク6の水は給湯配管P3を介して混合弁7に流入する。これにより、タンク6の中間温度の水の利用がなされ、ヒートポンプユニット20のCOPが向上する。なお、本ステップS23では、第3の入口7cだけでなく、第1の入口7a及び第2の入口7bも開とする。これにより、混合弁7では、高温度の水と、中間温度の水と、低温度の水とが混合する。
(ステップS24:第1の制御及び第2の制御に係る判定)
制御装置60は、水温度Tmが第1の温度範囲TR1内であるか否かを判定する。水温度Tmが第1の温度範囲TR1内であればステップS25に進む。水温度Tmが第1の温度範囲TR1外であればステップS26に進む。
(ステップS25:第1の制御)
制御装置60は、第1の制御(比率増大制御)を実施し、第1の湯量に対する、第2の湯量の比率を増大させる。これにより、中間温度の水の利用量を増大させる。第1の制御では、湯張における設定温度及び湯張における目標湯量をおおまかに捉えている。つまり、第1の制御では、浴槽50のお湯の温度が設定温度Tset_tpから大幅にはずれないようにし、また、浴槽50のお湯の量をすみやかに予め定められている目標出湯量Wsetへ到達させる。これにより、中間温度の水の利用量を増大させるとともに、湯張が完了するまでの時間を短縮することができる。なお、最終的に、お湯の温度及びお湯の量の調整は、後述する温度調整制御で行う。
(ステップS26:第2の制御)
制御装置60は、第2の制御(通常温度制御)を実施する。制御装置60は混合弁7を制御し、水温度Tmを浴槽50の湯張の設定温度Tset_tpに近づける。つまり、第1の入口7a、第2の入口7b及び第3の入口7cの開度は、水温度Tmが第2の温度範囲TR2内に収まるように、定められる。中間温度の水を湯張で利用すると、浴槽50のお湯の温度が設定温度Tset_tpから大幅にはずれてしまい、後述する温度調整制御では、浴槽50のお湯の温度の調整がしにくくなる可能性がある。このため、水温度Tmが第1の温度範囲TR1外である場合には、第2の制御を実施し、浴槽50のお湯の温度が設定温度Tset_tpから大幅にはずれないようにする。
(ステップS27:出湯量判定)
制御装置60は、第3の入口7cを開として浴槽50の湯張をしているときに、出湯量Wが、予め定められている目標出湯量Wsetを超えているか否かを判定する。なお、出湯量Wは、混合弁7の出口7dから給湯配管P4へ流れる水の量である。また、出湯量Wは、例えばステップS23で第3の入口7cを開いてから積算した出湯量を採用することができる。出湯量Wが、予め定められている目標出湯量Wsetを超えている場合にはステップS28に進む。出湯量Wが、予め定められている目標出湯量Wset以下である場合にはステップS24に戻る。
(ステップS28:温度調整制御)
制御装置60は、温度調整制御を実施する。温度調整制御では、浴槽50に溜まっている水温度Tamを用いる。温度調整制御では、総出湯量に相当する水の総熱量を目標熱量に近づける。温度調整制御では、浴槽50に溜まっているお湯の温度を調整しやすくするため第3の入口7cを閉とし、第1の入口7a及び第2の入口7bを開としてもよい。なお、制御装置60は、流量検出部2aの検出流量から総出湯量を取得し、また、温度検出部1eから浴槽50の水温度Tamを取得する。制御装置60は、水温度Tamと総出湯量との積から、総熱量を取得することができる。目標熱量は、例えば、湯張の設定温度Tset_tp及び湯張の設定湯量に基づいて予め定められる。
制御装置60は混合弁7を制御し、制御装置60は総熱量を目標熱量に近づける。これにより、水温度Tamが浴槽50の湯張の設定温度Tset_tpに近づき、また、浴槽50のお湯の量が湯張の設定湯量に近づく。
なお、制御装置60は、図示省略の撹拌装置を駆動した後の水温度Tamを用いて、総熱量を取得するとよい。撹拌装置が浴槽50のお湯を撹拌することで、浴槽50のお湯の温度が均一になり、総熱量の算出精度が向上するためである。
実施の形態1と実施の形態2とは適宜組み合わせることができる。
1 圧縮機、1a 温度検出部、1b 温度検出部、1c 温度検出部、1d 温度検出部、1e 温度検出部、2 熱交換器、2a 流量検出部、3 絞り装置、4 熱交換器、4A 送風機、5 ポンプ、6 タンク、7 混合弁、7a 第1の入口、7b 第2の入口、7c 第3の入口、7d 出口、8 三方弁、20 ヒートポンプユニット、30 湯張端末、40 給湯端末、50 浴槽、60 制御装置、60A 状態判定部、60B 閾値判定部、60C アクチュエータ制御部、60D 記憶部、70 リモートコントローラ、80 給水端、90 三方弁、91 四方弁、92 熱交換器、93 ポンプ、100 給湯装置、200 給湯装置、AR1 矢印、AR2 矢印、C1 冷媒回路、C2 水循環回路、C3 循環回路、Dc 第1の差、Dd 第2の差、Df 差分、L1 傾き、L2 傾き、L3 傾き、P1 給湯配管、P2 給湯配管、P3 給湯配管、P4 給湯配管、P5 配管、P6 配管、T1 温度、TR1 第1の温度範囲、TR2 第2の温度範囲、Ta_1 温度、Ta_2 温度、Tam 水温度、Tl_h 上限値、Tm 水温度、Tmax1 上限値、Tmax2 上限値、Tmin1 下限値、Tmin2 下限値、Ts_b 第2の温度、Ts_s 第1の温度、Tset 設定温度、Tset_tp 設定温度、W 出湯量、W1 高さ幅、W2 高さ幅、Wset 目標出湯量、b1 境界、b2 境界、p1 配管、p2 配管、p3 配管。

Claims (8)

  1. 浴槽に設けられている湯張端末と前記浴槽とは異なる場所に設けられている給湯端末とに供給するお湯を生成する給湯装置であって、
    圧縮機、凝縮器の冷媒流路、絞り装置、及び蒸発器が接続されている冷媒回路と、
    ポンプ、前記凝縮器の水流路、及び水を貯留するタンクが接続されている水循環回路と、
    前記タンクの上部に接続されている第1の給湯配管と、
    前記タンクの下部に接続されている第2の給湯配管と、
    前記タンクのうち前記上部よりも低く且つ前記下部よりも上側の部分に接続されている第3の給湯配管と、
    前記タンクから前記第3の給湯配管へ流れる水の温度である水温度を検出する第1の温度検出部と、
    前記第1の給湯配管が接続されている第1の入口と、前記第2の給湯配管が接続されている第2の入口と、前記第3の給湯配管が接続されている第3の入口と、前記湯張端末及び前記給湯端末に連通する第4の給湯配管に接続されている出口とを含む混合弁と、
    前記混合弁を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記給湯端末に水を供給するときに前記水温度が第1の温度以上であり且つ前記水温度が前記第1の温度より高い第2の温度未満である場合には前記第3の入口を閉とし、
    前記湯張端末に水を供給するときに前記水温度が前記第2の温度未満である場合には前記第3の入口を開とする
    給湯装置。
  2. 前記制御装置は、
    前記給湯端末に水を供給するときに前記水温度が前記第1の温度以上であり且つ前記水温度が前記第2の温度未満である場合には前記第3の入口を閉とし、
    前記給湯端末に水を供給するときに前記水温度が第1の温度未満である場合には前記第3の入口を開とし、
    前記浴槽の湯張するときに前記水温度が前記第2の温度未満である場合には前記第3の入口を開とする
    請求項1に記載の給湯装置。
  3. 前記第2の温度は、前記浴槽に供給する水の設定温度の上限値以下である
    請求項1又は2に記載の給湯装置。
  4. 前記制御装置は、前記湯張端末に水を供給しないときであって前記給湯端末に水を供給するときに前記水温度が前記第1の温度未満である場合には前記第3の入口を開とする
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の給湯装置。
  5. 前記制御装置は、前記湯張端末及び前記給湯端末に同時に水を供給するときに前記水温度が前記第1の温度以上であり且つ前記水温度が前記第2の温度未満である場合には前記第3の入口を閉とする
    請求項1〜3いずれか一項に記載の給湯装置。
  6. 前記制御装置は、前記第3の入口を開としているときに前記水温度が前記浴槽の湯張の設定温度よりも低い場合には前記第2の入口を閉とし、前記第3の入口を開として前記浴槽の湯張をしているときに前記水温度が前記浴槽の湯張の設定温度以上である場合には前記第1の入口を閉とする
    請求項1に記載の給湯装置。
  7. 前記制御装置は、前記第3の入口を開としているときに前記水温度が前記浴槽の湯張の設定温度よりも低い場合には前記第2の入口を閉、前記第1の入口を開、前記第3の入口を開、前記出口を開とし、前記第3の入口を開として前記浴槽の湯張をしているときに前記水温度が前記浴槽の湯張の設定温度以上である場合には前記第1の入口を閉、前記第2の入口を開、前記第3の入口を開、前記出口を開とする
    請求項6に記載の給湯装置。
  8. 前記制御装置は、前記第3の入口を開として前記浴槽の湯張をしているときに前記水温度が、第1の温度範囲内である場合には、前記第1の入口、前記第2の入口及び前記第3の入口から前記浴槽へ供給する第1の湯量に対する、前記第3の入口から前記浴槽へ供給する第2の湯量の比率を増大させ、
    前記浴槽の湯張の設定温度は、前記第1の温度範囲に含まれている
    請求項1に記載の給湯装置。
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