JP6905890B2 - 構造品質判定方法及び構造品質判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、対象物の構造的な品質を判定する構造品質判定方法及び構造品質判定装置に関する。
この種の構造品質判定方法は、例えば、特許文献1に開示されている。詳しくは、特許文献1は、コンクリート構造物の内部に亀裂や空隙が発生しているか否かを判定する方法に関する。特許文献1の方法は、コンクリート構造物に対する打撃を加速度計を用いて測定して入力とすると共に、その打撃位置から離れた位置に配置したマイクロホンを用いてコンクリート中を伝搬した打撃音を集音して出力とし、入力に対する出力の振幅比と、入力に対する出力の実効値比と、入出力間の周波数重心との組み合わせをパラメータとして、コンクリートの健全性を判定するものである。
特開2001−311724号公報
特許文献1の0013段落、0019段落〜0021段落に記載されているように、特許文献1においては、インパルスハンマーを用いた打撃により直接生じる音はできるだけ排除し、コンクリート構造物内を伝搬した振動により生じた音だけを出力として得ることとしている。また、特許文献1の0022段落及び0023段落によれば、加速度計を内蔵したインパルスハンマーにより入力を測定しているのは、打撃毎の入力の違いによる影響を取り除いたパラメータとするためのものであるとされる。即ち、特許文献1において、打撃毎のバラつきによる影響を取り除くため、出力を入力で補正してパラメータとしている。
このようにして得られた入出力はデータ量が多く、かかるデータに基づいた判定では、データ解析のために必要とされる計算量が膨大となることから、コスト面、電力面を考慮して改良が望まれる。
そこで、本発明は、少ないデータ量とシンプルな計算で対象物の構造的な品質を判定できる方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明は、第1の構造品質判定方法として、
衝突音検査装置を用いて対象物の構造的な品質を判定する構造品質判定方法であって、
前記衝突音検査装置は、支持部材と、衝突部と、検出部と、マイクとを備えており、
前記支持部材は、前記衝突部と前記マイクとを支持しており、
前記検出部は、少なくとも歪みセンサを有すると共に、前記衝突部内に組み込まれており、
前記検出部は、前記衝突部が前記対象物に衝突したときに当該衝突により受ける力を検知するものであり、
前記マイクは、前記衝突部が前記対象物に衝突したときに前記対象物から生じる衝突音を集音するものであり、
前記構造品質判定方法は、
前記対象物に対して予め閾値を設定する閾値設定ステップと、
前記対象物に対して前記衝突部を衝突させる衝突ステップと、
当該衝突により前記対象物から受けた力を前記検出部から第1出力波形として取得すると共に前記マイクを通じて当該衝突の衝突音を第2出力波形として取得する波形取得ステップと、
前記第1出力波形における最大値と最小値との差を第1ピークピーク値として算出する一方、前記第2出力波形における最大値と最小値との差を第2ピークピーク値として算出する第1算出ステップと、
第1ピークピーク値に対する第2ピークピーク値の割合を判定値として算出する第2算出ステップと、
前記閾値と前記判定値とを比較し、前記判定値が前記閾値を超えた場合に前記対象物に欠陥が存在する可能性があると判定する判定ステップと
を備える構造品質判定方法を提供する。
また、本発明は、第2の構造品質判定方法として、第1の構造品質判定方法であって、
前記波形取得ステップにおいて、前記マイクにより集音する前記衝突音は、前記衝突部の前記対象物に対する接触による前記対象物の撓みにより発生する音を少なくとも含む
構造品質判定方法を提供する。
また、本発明は、第3の構造品質判定方法として、第1又は第2の構造品質判定方法であって、
前記歪みセンサは、圧電素子である
構造品質判定方法を提供する。
また、本発明は、第1の構造品質判定装置として、
対象物の構造的な品質を判定する構造品質判定装置であって、
前記構造品質判定装置は、衝突音検査装置と、判定部とを備えており、
前記衝突音検査装置は、支持部材と、衝突部と、検出部と、マイクとを備えており、
前記支持部材は、前記衝突部と前記マイクとを支持しており、
前記検出部は、少なくとも歪みセンサを有すると共に、前記衝突部内に組み込まれており、
前記検出部は、前記衝突部が前記対象物に衝突したときに当該衝突により受ける力を検知するものであり、
前記マイクは、前記衝突部が前記対象物に衝突したときに前記対象物から生じる衝突音を集音するものであり、
前記判定部は、前記対象物に対して予め設定された閾値を有すると共に、前記対象物に対して前記衝突部を衝突させた際に、所定の判定処理を実行するものであり、
前記所定の判定処理は、
当該衝突により前記対象物から受けた力を前記検出部から第1出力波形として取得すると共に前記マイクを通じて当該衝突の衝突音を第2出力波形として取得する波形取得ステップと、
前記第1出力波形における最大値と最小値との差を第1ピークピーク値として算出する一方、前記第2出力波形における最大値と最小値との差を第2ピークピーク値として算出する第1算出ステップと、
第1ピークピーク値に対する第2ピークピーク値の割合を判定値として算出する第2算出ステップと、
前記閾値と前記判定値とを比較し、前記判定値が前記閾値を超えた場合に前記対象物に欠陥が存在する可能性があると判定する判定ステップと
を備える構造品質判定装置を提供する。
また、本発明は、第2の構造品質判定装置として、第1の構造品質判定装置であって、
前記衝突音検査装置は、前記衝突部を駆動するソレノイドを更に備えており、
前記衝突部は、前記ソレノイドに駆動されて前記対象物を打撃するハンマヘッドである
構造品質判定装置を提供する。
また、本発明は、第3の構造品質判定装置として、第1又は第2の構造品質判定装置であって、
前記歪みセンサは、圧電素子である
構造品質判定装置を提供する。
本発明においては、対象物と衝突部が衝突した際に衝突部が対象物から受ける力と、衝突部が対象物に衝突した際に対象物から生じる衝突音とを測定することとしている。具体的には、前者の力は、歪みセンサを有する検出部を用いて検知することとし、後者の衝突音は、マイクを用いて集音することとしている。前者の力は、ハンマヘッドのような衝突部を用いて対象物を打撃した場合には、打撃に対する対象物からの反力であり、固定された衝突部に対して対象物を移動させて衝突させた場合には、対象物の移動の結果としての衝突により対象物から衝突部に与えられる力である。
前者の力に関しては、対象物が構造的な欠陥を有する場合と有さない場合とで、検出部により検知される力に差異が生じ得る。また、後者の衝突音に関しては、対象物が構造的な欠陥を有する場合と有さない場合とで、衝突音に差異が生じ得る。従って、理論上は、それぞれの検知方法のみであっても構造的な欠陥の有無を判定可能であるが、実際には誤判定が生じてしまう可能性がある。そこで、本発明においては、2つの検知方法を組み合わせて、対象物が構造的な欠陥を有する場合の検知結果と欠陥を有さない場合の検知結果との差異を簡単な計算で増幅させることとした。
具体的には、前者の力に関しては、検出部から得られた第1出力波形に基づいて第1ピークピーク値を算出し、後者の衝撃音に関しては、マイクで取得した第2出力波形に基づいて第2ピークピーク値を算出して、更に、第1ピークピーク値に対する第2ピークピーク値の割合を判定値として算出することとした。即ち、判定値は、第1ピークピーク値を分母とし、第2ピークピーク値を分子とする分数である。このような簡単な計算処理の結果、対象物が構造的な欠陥を有する場合の判定値の分布と、対象物が構造的な欠陥を有しない場合の判定値の分布とは、乖離することになる。従って、対象物と同種の構造物であって構造的な欠陥の有無を差異とする二種類の構造物に対して試験を行って、二種類の構造物の判定値の分布を分ける閾値を事前に設定することにより、実際の構造品質判定の際には、対象物の実測値から算出された判定値と閾値とを比較するだけで、対象物の構造品質判定を行うことができる。
本発明の実施の形態による構造品質判定装置を示す側面図である。 図1の構造品質判定装置に含まれる衝突部、検出部及びシャフトの断面図である。 欠陥を有さない対象物に対して図1の構造品質判定装置の衝突部が衝突した際の検出部の第1出力波形を示す図である。 欠陥を有さない対象物に対して図1の構造品質判定装置の衝突部が衝突した際のマイクの第2出力波形を示す図である。 欠陥を有する対象物に対して図1の構造品質判定装置の衝突部が衝突した際の検出部の第1出力波形を示す図である。 欠陥を有する対象物に対して図1の構造品質判定装置の衝突部が衝突した際のマイクの第2出力波形を示す図である。 図1の構造品質判定装置に含まれる衝突音検査装置の変形例を示す斜視図である。
図1及び図2を参照すると、本発明の構造品質判定装置1は、対象物(図示せず)の構造的な品質を判定するものである。ここで、対象物は、例えば、特許文献1における「コンクリート構造物」である。本発明の実施の形態の構造品質判定装置1は、衝突音検査装置100と、ケーブル300と、ケーブル400と、判定部500とを備えている。
図1及び図2に示されるように、本実施の形態の衝突音検査装置100は、支持部材12と、シャフト30と、衝突部40と、検出部50と、マイク90とを備えている。
図1及び図2に示されるように、本実施の形態の支持部材12は、前後方向と直交する平面に広がる平板形状を有しており、衝突部40とマイク90とを支持している。即ち、マイク90は、衝突部40の固定されている支持部材12に一緒に固定されている。より詳しくは、本実施の形態の支持部材12は、シャフト30を介して衝突部40の後側を支持している。また、本実施の形態の支持部材12は、マイク90の後側を支持している。本実施の形態において、前後方向はX方向である。また、−X側を前方とし、+X側を後方とする。
図2を参照して、本実施の形態のシャフト30は、前後方向に延びる概略円筒形状を有しており、前後方向に貫通する貫通孔32を有している。また、シャフト30の前端には雄ネジが形成されている。
図2を参照して、本実施の形態の衝突部40は、衝突音検査装置100を一体として前方に移動させることにより、衝突音検査装置100の前方に位置している対象物に衝突するものである。換言すれば、本実施の形態の衝突部40は、衝突音検査装置100の移動により対象物を打撃するハンマヘッドである。
図1及び図2に示されるように、本実施の形態の衝突部40は、若干丸まった先端を有している。また、衝突部40には、前後方向において前方に向かって凹んだ収容部42が形成されている。収容部42の後半部には雌ネジが切られている。衝突部40は、後半部の雌ネジとシャフト30の雄ネジを利用して、シャフト30の前端に螺合されて固定されている。
図2に示されるように、本実施の形態の検出部50は、少なくとも歪みセンサ52を有すると共に、衝突部40内に組み込まれている。検出部50は、衝突部40が対象物に衝突したときに当該衝突により受ける力(本実施の形態では圧縮応力)を検知するものである。本実施の形態の歪みセンサ52は、圧電素子である。なお、本発明はこれに限定されず、歪みセンサ52は、歪みゲージや、コンデンサ型センサであってもよい。
図2に示されるように、本実施の形態の検出部50は、歪みセンサ52と、歪みセンサ52の後側に設けられた第1電極54と、第1電極54の後側に設けられた第1絶縁体60と、歪みセンサ52の前側に設けられた第2電極62と、第2電極62の前側に設けられた第2絶縁体68とを備えている。歪みセンサ52は、リング状の形状を有している。第1電極54は、リング状の第1主部56と、第1主部56の内側に突出した第1端子58とを有している。第1絶縁体60は、リング状の形状を有している。第2電極62は、リング状の第2主部64と、第2主部64の内側に突出した第2端子66とを有している。第2絶縁体68は、リング状の形状を有している。本実施の形態において、歪みセンサ52、第1電極54の第1主部56、第1絶縁体60、第2電極62の第2主部64及び第2絶縁体68は、対応する形状を有している。このため、検出部50は全体として前後方向に貫通する孔を有している。この検出部50の孔は、シャフト30の貫通孔32と対応している。このような構成を備える検出部50は、衝突部40が対象物に衝突すると、歪みセンサ52を利用して当該衝突に起因した圧縮応力を検知する。圧縮応力は、第1電極54と第2電極62との間に生じた電圧により確認できる。これらの電圧は、第1端子58と第2端子66に夫々接続されたケーブル300を通じて判定部500で測定される。即ち、本実施の形態の検出部50は、判定部500とケーブル300を介して接続されている。なお、本発明はこれに限定されず、検出部50と判定部500とが無線接続されていてもよい。
図2に示されるように、本実施の形態の検出部50は、前後方向において衝突部40とシャフト30の前端との間に挟まれている。特に、本実施の形態の検出部50は、衝突部40の収容部42内に収容されており、収容部42内において衝突部40の収容部42の奥壁とシャフト30の前端とに挟まれている。
図1及び図2に示されるように、本実施の形態のマイク90は、支持部材12に支持されている。本実施の形態のマイク90は、衝突部40が対象物に衝突したときに対象物から生じる衝突音を集音するものである。本実施の形態のマイク90は、前後方向と直交する横方向において衝突部40と並んで配置されている。本実施の形態において、横方向はY方向である。また、マイク90は、前後方向において前方に向いている。本実施の形態のマイク90は、特許文献1のような前方が開口したフードを備えていない。即ち、本実施の形態のマイク90は、前後方向と直交する方向における周囲を囲むものを有していない。上述のように、支持部材12は、衝突部40とマイク90とを支持していることから、衝突部40とマイク90の横方向における相対位置は、一定となっている。このため、衝突部40が対象物に衝突するときのマイク90と衝突部40の相対位置のバラつきを抑えることができる。マイク90の出力値は、ケーブル400を介して判定部500で測定される。即ち、本実施の形態のマイク90は、判定部500とケーブル400を介して接続されている。なお、本発明はこれに限定されず、マイク90と判定部500とが無線接続されていてもよい。
図1を参照すると、本実施の形態の判定部500は、対象物に対して予め設定された閾値αを有すると共に、対象物に対して衝突部40を衝突させた際に、所定の判定処理を実行するものである。なお、閾値αは対象物に応じて変更可能となっている。
本実施の形態の判定部500で実施される所定の判定処理は、波形取得ステップと、第1算出ステップと、第2算出ステップと、判定ステップと備えている。換言すれば、本実施の形態の判定部500で実施される所定の判定処理は、波形取得ステップと、第1算出ステップと、第2算出ステップと、判定ステップとを順次遂行する処理である。
本実施の形態の波形取得ステップは、対象物に対する衝突部40の衝突により対象物から受けた力(圧縮応力)を検出部50から第1出力波形として取得すると共にマイク90を通じて当該衝突の衝突音を第2出力波形として取得するステップである。ここで、この波形取得ステップにおいて、マイク90により集音する衝突音は、衝突部40の対象物に対する接触による対象物の撓みにより発生する音を少なくとも含んでいる。
本実施の形態の第1算出ステップは、波形取得ステップで得られた第1出力波形における最大値と最小値との差を第1ピークピーク値として算出する一方、波形取得ステップで得られた第2出力波形における最大値と最小値との差を第2ピークピーク値として算出するステップである。
本実施の形態の第1算出ステップを、図3から図6までを参照して、より具体的に説明する。
図3は、欠陥を有さない対象物に対して本実施の形態の構造品質判定装置1の衝突部40が衝突した際の検出部50の第1出力波形、即ち、検出部50の出力値の時間変化を示している。この第1出力波形において、最大値と最小値との差が、第1ピークピーク値P1として算出される。
図4は、欠陥を有さない対象物に対して本実施の形態の構造品質判定装置1の衝突部40が衝突した際のマイク90の第2出力波形、即ち、マイク90の出力値の時間変化を示している。この第2出力波形において、最大値と最小値との差が、第2ピークピーク値P2として算出される。
同様に、図5は、欠陥を有する対象物に対して本実施の形態の構造品質判定装置1の衝突部40が衝突した際の検出部50の第1出力波形、即ち、検出部50の出力値の時間変化を示している。この第1出力波形において、最大値と最小値との差は、第1ピークピーク値P1Dとして算出される。
また同様に、図6は、欠陥を有する対象物に対して本実施の形態の構造品質判定装置1の衝突部40が衝突した際のマイク90の第2出力波形、即ち、マイク90の出力値の時間変化を示している。この第2出力波形において、最大値と最小値との差は、第2ピークピーク値P2Dとして算出される。
本実施の形態の第2算出ステップは、第1算出ステップで得られた第1ピークピーク値と第2ピークピーク値をもとに、第1ピークピーク値に対する第2ピークピーク値の割合を判定値として算出するステップである。
より具体的には、本実施の形態の第2算出ステップは、図3及び図4を参照して、上述の第1算出ステップで算出された第1ピークピーク値P1及び第2ピークピーク値P2をもとに、P2/P1=判定値F1として算出するステップである。同様に、本実施の形態の第2算出ステップは、図5及び図6を参照して、上述の第1算出ステップで算出された第1ピークピーク値P1D及び第2ピークピーク値P2Dをもとに、P2D/P1D=判定値F2として算出するステップである。
本実施の形態の判定ステップは、閾値αと判定値とを比較し、判定値が閾値αを超えた場合に対象物に欠陥が存在する可能性があると判定するステップである。
より具体的には、本実施の形態の判定ステップは、上述の第2算出ステップで算出された判定値F1、F2を閾値αと比較することにより、対象物の欠陥の有無を判定するステップである。ここで、判定値F1は欠陥を有さない対象物に係る値であり、判定値F2は欠陥を有する対象物に係る値であるので、F1<α、F2>αとなる。換言すれば、判定値が閾値αを超えた場合、対象物に欠陥が存在する可能性があると判定され、判定値が閾値αを下回った場合、構造物は欠陥を有さないと判定されることとなる。
対象物の構造的な品質の判定する構造品質判定方法は、本実施の形態の衝突音検査装置100を用いて以下のように実施される。
本実施の形態の構造品質判定方法で用いられる衝突音検査装置100は、上述の構成を有している。よって、衝突音検査装置100の詳細は省略する。
本実施の形態の構造品質判定方法は、閾値設定ステップと、衝突ステップと、波形取得ステップと、第1算出ステップと、第2算出ステップと、判定ステップとを備えている。換言すれば、本実施の形態の構造品質判定方法は、閾値設定ステップと、衝突ステップと、波形取得ステップと、第1算出ステップと、第2算出ステップと、判定ステップとを順次遂行して、対象物の構造的な品質を判定する方法である。
本実施の形態の閾値設定ステップは、対象物に対して予め閾値を設定するステップである。具体的には、以下のように遂行される。
まず、構造的な品質を判定しようとする対象物と同等の材質、構造を有し、且つ、内部構造に欠陥を有しないテストピースt1と、内部構造に欠陥を有するテストピースt2の、二種類のテストピースを準備する。
これら二種類のテストピースt1,t2の各々に対して、衝突音検査装置100の衝突部40を衝突させることにより、検出部50から第1出力波形を、マイク90から第2出力波形を、夫々取得する。
テストピースt1から得られた、第1出力波形の最大値と最小値の差から、第1ピークピーク値P1t1を算出し、また、第2出力波形の最大値と最小値の差から、第2ピークピーク値P2t1を算出する。これらの算出結果をもとに、P1t1/P2t1=基準値Sを算出する。
同様に、テストピースt2から得られた、第1出力波形の最大値と最小値の差から、第1ピークピーク値P1t2を算出し、また、第2出力波形の最大値と最小値の差から、第2ピークピーク値P2t2を算出する。これらの算出結果をもとに、P1t2/P2t2=基準値Dを算出する。
テストピースt1から得られた基準値Sと、テストピースt2から得られた基準値Dとをもとに、S<α<Dを満たすように、閾値αを設定する。
なお、欠陥の程度の異なる複数のテストピースt2を準備して、上述のように基準値Dを夫々算出したうえで、得られた複数の基準値Dをもとに、閾値αを決定してもよい。
本実施の形態の衝突ステップは、対象物に対して衝突部40を衝突させるステップである。具体的には、この衝突ステップは、衝突部40が固定されている衝突音検査装置100を一体として前方に動かして、衝突音検査装置100の前方に位置する対象物に衝突部40を衝突させることにより遂行される。ここで、上述のように、マイク90は、衝突部40の固定されている支持部材12に一緒に固定されている。このため、衝突部40が対象物に衝突するときのマイク90と衝突部40の相対位置のバラつきを抑えることができる。
本実施の形態の波形取得ステップ、第1算出ステップ、第2算出ステップ及び判定ステップは、上述の構造品質判定装置1の判定部500で実施される所定の判定処理と同様であり、即ち下述のようになる。
本実施の形態の波形取得ステップは、衝突部40の対象物への衝突により対象物から受けた力(圧縮応力)を検出部50から第1出力波形として取得すると共にマイク90を通じて当該衝突の衝突音を第2出力波形として取得するステップである。ここで、この波形取得ステップにおいて、マイク90により集音する衝突音は、衝突部40の対象物に対する接触による対象物の撓みにより発生する音を少なくとも含んでいる。
本実施の形態の第1算出ステップは、波形取得ステップで得られた第1出力波形における最大値と最小値との差を第1ピークピーク値として算出する一方、波形取得ステップで得られた第2出力波形における最大値と最小値との差を第2ピークピーク値として算出するステップである。
本実施の形態の第2算出ステップは、第1算出ステップで得られた第1ピークピーク値と第2ピークピーク値をもとに、第1ピークピーク値に対する第2ピークピーク値の割合を判定値として算出するステップである。
本実施の形態の判定ステップは、上述の閾値設定ステップで設定された閾値αと、第2算出ステップで得られた判定値とを比較し、判定値が閾値αを超えた場合に対象物に欠陥が存在する可能性があると判定するステップである。即ち、この判定ステップにより、対象物の判定値が閾値αを超えた場合、この対象物は欠陥を有する可能性があると判定され、対象物の判定値が閾値αを下回った場合には、この対象物は欠陥を有さないと判定されることとなる。
なお、本発明の衝突音検査装置100及び構造品質判定方法は、上述した実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
上述の衝突音検査装置100において、支持部材12から前後方向と直交する方向に延びる支持棒を更に有していてもよい。このような支持棒を有することにより、支持棒の自由端付近を作業者が握って支持部材12が前方に移動するように動かすことにより、衝突音検査装置100の衝突部40を、衝突部40の前方に位置する対象物に対して手動で容易に衝突させることができる。
上述の衝突音検査装置100において、衝突部40は、支持部材12に固定されていたが、本発明はこれに限定されない。即ち、支持部材12は、衝突部40を前後方向に移動可能となるように支持していてもよい。
図7を参照すると、衝突音検査装置100の変形例として、衝突音検査装置100Aが示されている。本変形例の衝突音検査装置100Aは、ベース10と、シャフト30Aと、衝突部40を駆動するソレノイド20と、シャフト30Aを支持する後側支持部材13と、追加的支持部14とを更に備えている。即ち、本変形例の衝突部40は、ソレノイド20に駆動されて対象物を打撃するハンマヘッドである。換言すれば、本変形例の衝突部40は、ソレノイド20によって、支持部材12に対して前後方向に移動可能となっている。また、本変形例の支持部材12は、衝突部40を前後方向に移動可能となるように支持している。なお、本変形例において、マイク90は、追加的支持部14によりベース10に固定されており、また、支持部材12及び後側支持部材13もベース10に固定されている。このため、本変形例においても、衝突部40が対象物に衝突するときのマイク90と衝突部40の相対位置のバラつきは抑えられている。
本実施の形態及び変形例の衝突音検査装置100,100Aにおいて、衝突部40はハンマヘッドであり、そのハンマヘッド(衝突部)が対象物に向かって移動して対象物を打撃することにより、衝突部40と対象物との衝突の際に対象物から衝突部40が受ける力の検知を行っていたが、本発明はこれに限定されない。即ち、衝突部40が対象物に向かって移動しない代わりに、対象物が衝突部40に向かって移動することにより、対象物を衝突部40に衝突させることとしてもよい。例えば、固定された衝突音検査装置100に対して、複数の対象物をベルトコンベアで移動させて連続的に衝突音検査装置100の衝突部40に衝突させるようにしてもよい。このように対象物を衝突部40に対して移動させて衝突させた場合においても、対象物の中に構造的な欠陥を有する物が含まれていた場合には、欠陥を有する対象物を検出することができる。
1 構造品質判定装置
10 ベース
12 支持部材
13 後側支持部材
14 追加的支持部
20 ソレノイド
30,30A シャフト
32 貫通孔
40 衝突部(ハンマヘッド)
42 収容部
50 検出部
52 歪みセンサ(圧電素子)
54 第1電極
56 第1主部
58 第1端子
60 第1絶縁体
62 第2電極
64 第2主部
66 第2端子
68 第2絶縁体
90 マイク
100,100A 衝突音検査装置
300 ケーブル
400 ケーブル
500 判定部

Claims (6)

  1. 衝突音検査装置を用いて対象物の構造的な品質を判定する構造品質判定方法であって、
    前記衝突音検査装置は、支持部材と、衝突部と、検出部と、マイクとを備えており、
    前記支持部材は、前記衝突部と前記マイクとを支持しており、
    前記検出部は、少なくとも歪みセンサを有すると共に、前記衝突部内に組み込まれており、
    前記検出部は、前記衝突部が前記対象物に衝突したときに当該衝突により受ける力を検知するものであり、
    前記マイクは、前記衝突部が前記対象物に衝突したときに前記対象物から生じる衝突音を集音するものであり、
    前記構造品質判定方法は、
    前記対象物に対して予め閾値を設定する閾値設定ステップと、
    前記対象物に対して前記衝突部を衝突させる衝突ステップと、
    当該衝突により前記対象物から受けた力を前記検出部から第1出力波形として取得すると共に前記マイクを通じて当該衝突の衝突音を第2出力波形として取得する波形取得ステップと、
    前記第1出力波形における最大値と最小値との差を第1ピークピーク値として算出する一方、前記第2出力波形における最大値と最小値との差を第2ピークピーク値として算出する第1算出ステップと、
    第1ピークピーク値に対する第2ピークピーク値の割合を判定値として算出する第2算出ステップと、
    前記閾値と前記判定値とを比較し、前記判定値が前記閾値を超えた場合に前記対象物に欠陥が存在する可能性があると判定する判定ステップと
    を備える構造品質判定方法。
  2. 請求項1記載の構造品質判定方法であって、
    前記波形取得ステップにおいて、前記マイクにより集音する前記衝突音は、前記衝突部の前記対象物に対する接触による前記対象物の撓みにより発生する音を少なくとも含む
    構造品質判定方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載の構造品質判定方法であって、
    前記歪みセンサは、圧電素子である
    構造品質判定方法。
  4. 対象物の構造的な品質を判定する構造品質判定装置であって、
    前記構造品質判定装置は、衝突音検査装置と、判定部とを備えており、
    前記衝突音検査装置は、支持部材と、衝突部と、検出部と、マイクとを備えており、
    前記支持部材は、前記衝突部と前記マイクとを支持しており、
    前記検出部は、少なくとも歪みセンサを有すると共に、前記衝突部内に組み込まれており、
    前記検出部は、前記衝突部が前記対象物に衝突したときに当該衝突により受ける力を検知するものであり、
    前記マイクは、前記衝突部が前記対象物に衝突したときに前記対象物から生じる衝突音を集音するものであり、
    前記判定部は、前記対象物に対して予め設定された閾値を有すると共に、前記対象物に対して前記衝突部を衝突させた際に、所定の判定処理を実行するものであり、
    前記所定の判定処理は、
    当該衝突により前記対象物から受けた力を前記検出部から第1出力波形として取得すると共に前記マイクを通じて当該衝突の衝突音を第2出力波形として取得する波形取得ステップと、
    前記第1出力波形における最大値と最小値との差を第1ピークピーク値として算出する一方、前記第2出力波形における最大値と最小値との差を第2ピークピーク値として算出する第1算出ステップと、
    第1ピークピーク値に対する第2ピークピーク値の割合を判定値として算出する第2算出ステップと、
    前記閾値と前記判定値とを比較し、前記判定値が前記閾値を超えた場合に前記対象物に欠陥が存在する可能性があると判定する判定ステップと
    を備える構造品質判定装置。
  5. 請求項4記載の構造品質判定装置であって、
    前記衝突音検査装置は、前記衝突部を駆動するソレノイドを更に備えており、
    前記衝突部は、前記ソレノイドに駆動されて前記対象物を打撃するハンマヘッドである
    構造品質判定装置。
  6. 請求項4又請求項5記載の構造品質判定装置であって、
    前記歪みセンサは、圧電素子である
    構造品質判定装置。
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