JP6905484B2 - 振動発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は振動発生装置に関し、より詳細には、振動出力手段より入力された振動を振動伝達部材で発生させることが可能な振動発生装置に関する。
従来より、シートの座面部の内部に対して振動伝達部材を水平になるように延設し、振動伝達部材を介して振動を水平方向に伝達させることにより、着座者に振動を体感させる振動発生装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この振動発生装置では、振動伝達部材に対して振動を水平方向に伝達させるため、車内に設置されるシートのように、車両の走行等に伴って座面部が上下動する場合であっても、効果的に座面部を振動させることが可能である。
また、振動発生部材に入力される振動の周波数を調整することによって、座面部の振動箇所を変更したり、座面部全体を振動させる方法等が検討されている。
特開2017−019386号公報
上述した振動発生装置では、シートの座面部(ウレタン部)に延設される振動伝達部材の端部から水平方向に振動を伝達させる構造であるため、振動が入力される側の振動伝達部材の一端部では、強い振動をユーザに体感させることができる。しかしながら、振動伝達部材の一端部から他端部に進むに従って、振動伝達部材に接触するウレタン部により振動が弱まってしまう。このため、振動伝達部材の他端部においてユーザの体感する振動が弱くなってしまうという問題があった。
振動伝達部材に入力される振動の周波数を調整することによって、座面部の振動箇所を変更等させる方法も検討されているが、振動箇所を変更できても、振動伝達部材の一端部から他端部に進むに従って弱ってしまう振動そのものを、強くすることは難しい。
本発明は、上記課題に鑑みて成されたものであり、振動伝達部材の一端部に入力された振動が、振動伝達部材の他端部に進むに従って弱くなってしまうことを抑制することが可能な振動発生装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る振動発生装置は、シートを構成するクッション部と、棒状体からなる本体部を有し、前記クッション部に該本体部が内設されて、前記本体部の端部より入力された振動を前記本体部の延設方向へと伝達する振動伝達部材と、該振動伝達部材の前記端部に対して振動を出力する振動出力手段とを備え、前記クッション部の内部には、前記振動伝達部材が貫通される空洞部が形成され、前記振動伝達部材の外周面と、当該外周面を臨む前記空洞部の内面との間に間隙が確保されることを特徴とする。
本発明に係る振動発生装置では、クッション部の内部に、振動伝達部材が貫通される空洞部が形成され、振動伝達部材の外周面と、外周面を臨む空洞部の内面との間に間隙が確保されている。一般的に、振動伝達部材の外周面に接触するクッション部の面積が多ければ多いほど、振動伝達部材の端部に入力された振動が、振動伝達部材の延設方向に進むに従って弱まる傾向がある。このため、クッション部の内部に空洞部を形成し、振動伝達部材の外周面と、空洞部の内面との間に間隙を確保することによって、振動伝達部材の外周面に接触するクッション部の面積を低減することができる。従って、振動伝達部材の端部より入力された振動が、振動伝達部材の延設方向に進むに従って弱くなることを抑制することができ、振動伝達部材の他端部において十分な大きさの振動を発生させることが可能になる。
また、上述した振動発生装置において、前記空洞部は、前記クッション部の内部において、前記延設方向に複数形成されるものであってもよい。
本発明に係る振動発生装置では、クッション部に空洞部が複数形成されているので、1カ所しか形成されない場合に比べて、クッション部の局所的な変形を抑制することができる。このため、クッション部におけるユーザの座り心地を向上させることが可能になる。
また、上述した振動発生装置は、前記クッション部に複数形成された前記空洞部において、それぞれの空洞部における前記延設方向の空間幅が、前記空洞部毎に異なっているものであってもよい。
本発明に係る振動発生装置では、複数形成された空洞部の延設方向の空間幅が、空洞部毎に異なっているため、クッション部に着座するユーザの座り心地等を考慮して、空間部の配設を行うことが可能になる。例えば、より体重が掛かるクッション部の中心部分の空洞部の長さを短くし、あまり体重が掛からないクッション部の前後端部における空洞部の長さを短くすることも可能である。
さらに、上述した振動発生装置では、前記クッション部に複数形成された前記空洞部の前記空間幅が、前記端部から前記延設方向に進むに従って、段階的に異なる幅に設定されるものであってもよい。
振動伝達部材は、棒状体により構成されているため、振動出力手段により振動の入力が行われる振動伝達部材の端部近傍でユーザが体感する振動の強さに比べて、逆側の端部近傍でユーザが体感する振動の強さの方が、弱くなる傾向がある。つまり、振動伝達部材がクッション部に接する長さが長ければ長いほど、ユーザが体感する振動の強さが低減してしまうという問題があった。
本発明に係る振動発生装置では、クッション部に複数形成された空洞部の空間幅が、端部から延設方向に進むに従って、段階的に異なる幅に設定される。このため、例えば、振動が入力される端部に近い空洞部の空間幅を最も長くし、端部から延設方向に進むに従って、空洞部の空間幅を段階的に短く設定することにより、振動が入力される端部に近い部分から遠い部分まで、ユーザにより体感される振動の強さを均一にすることができる。
また、上述した振動発生装置において、前記延設方向に対する前記空洞部の側方断面が、円形断面又は多角形断面となるものであってもよい。
本発明に係る振動発生装置のように、空洞部の側方断面が、円形断面又は多角形断面となっている場合であっても、振動伝達部材の外周面と、空洞部の内面との間に間隙が確保されている。このため、振動伝達部材の外周面に接触するクッション部の面積を低減することができる。従って、振動伝達部材の端部より入力された振動が、クッション部により低減されてしまうことを抑制することができ、振動伝達部材の他端部において十分な大きさの振動を発生させることが可能になる。
また、上述した振動発生装置は、前記空洞部の内部空間に、前記クッション部よりも振動の伝達性能の高い素材を充填させるものであってもよい。
一般的に、振動伝達部材の外周面に接触するクッション部の面積が多ければ多いほど、振動伝達部材の端部に入力された振動が、振動伝達部材の延設方向に進むに従って弱まる傾向がある。本発明に係る振動発生装置では、空洞部の内部空間にクッション部よりも振動の伝達性能の高い素材を充填させることによって、振動伝達部材の外周面に振動の伝達性能の高い素材が接することになり、振動伝達部材の端部より入力された振動が低減され難くなる。このため、振動伝達部材の端部より入力された振動が延設方向に進むに従って弱くなることを抑制することができ、振動伝達部材の他端部において十分な大きさの振動を発生させることが可能になる。
本発明に係る振動発生装置では、クッション部の内部に空洞部を形成し、振動伝達部材の外周面と、空洞部の内面との間に間隙を確保することによって、振動伝達部材の外周面に接触するクッション部の面積を低減することができる。従って、振動伝達部材の端部より入力された振動が、振動伝達部材の延設方向に進むに従って弱くなることを抑制することができ、振動伝達部材の他端部において十分な大きさの振動を発生させることが可能になる。
実施の形態に係る振動発生装置が設置されたシートを示した平面図である。 (a)は、実施の形態1に係る振動発生装置の概略構成を示した側方断面図である。(b)は、実施の形態1に係る振動発生装置の他の概略構成を示した側方断面図である。 (a)は、実施の形態2に係る振動発生装置の概略構成を示した側方断面図である。(b)は、実施の形態3に係る振動発生装置の他の概略構成を示した側方断面図である。 (a)は、実施の形態4に係る振動発生装置の概略構成を示した側方断面図である。(b)は、実施の形態4に係る振動発生装置の他の概略構成を示した側方断面図である。(c)は、実施の形態4に係る振動発生装置の更に他の概略構成を示した側方断面図である。 (a)は、実施の形態5に係る振動発生装置の概略構成を示した側方断面図である。(b)は、実施の形態5に係る振動発生装置の他の概略構成を示した側方断面図である。
以下、本発明に係る振動発生装置の一例を示し、図面を用いて詳細に説明する。図1は、振動発生装置1が設置されたシートを示した平面図である。図1に示すように、シート200の座面部201には、2つの振動発生装置1が、左右対象に設置されている。振動発生装置1は、クッション部10と、エキサイタ(振動出力手段)20と、振動伝達部材30とを有している。また、シート200は、車両に設置されている。
[クッション部]
クッション部10は、シート200の座面部201を構成する。クッション部10は、シート200に着座した着座者との当接部となって、振動伝達部材30より発生される振動をユーザに体感させる。なお、本実施の形態では、クッション部10がシート200の座面部201を構成する場合について説明するが、クッション部10は、座面部201を構成する場合には限定されず、背もたれ部202等を構成するものであってもよい。クッション部10は、一般的なウレタン等の弾性体によって構成される。弾性体によって構成されるため、ユーザがクッション部10に着座しても、ユーザに不快感を与えるおそれがない。
[振動伝達部材]
振動伝達部材30は、円形断面形状を呈する棒状体の本体部33を有している。振動伝達部材30の本体部33は、振動を伝達しやすい金属等によって形成されている。図2(a)は、クッション部10に対して振動伝達部材30が内設された状態を示した振動発生装置1の側方断面図である。振動伝達部材30は、図2(a)に示すように、クッション部10の内部に対し、座面部201の前後方向に略水平になるようにして内設(延設)される。具体的には、クッション部10を成形するときに、振動伝達部材30を内部に配置した状態でクッション部10の成形を行うインサート成形によって、振動伝達部材30を内設(延設)する。あるいは、クッション部10を成形した後に、振動伝達部材30を挿入するための挿入孔をクッション部10に形成し、振動伝達部材30を挿入した後に接着剤等でクッション部10に固定する。
なお、本実施の形態に係る振動発生装置1では、振動伝達部材30が、円形断面形状を呈する棒状体の本体部33を備える構成を一例として示して説明を行うが、振動伝達部材30の形状は必ずしも円形断面を有する棒状体だけに限定されるものではない。クッション部10の内部に延設される棒状体の本体部33を少なくとも含むものであればよい。例えば、本体部33の断面形状は、円形には限定されず多角形であってもよい。また、振動伝達部材30の形状も、棒状体だけで構成されるものには限定されず、図2(b)に示すように、棒状体からなる本体部33の端部が折り曲げられて、端部にL字形状部34が形成されたものを振動伝達部材30aとして用いることも可能である。また、またL字に折り曲げられた端部のL字形状部34が、更に折り返されてクランク形状となったものであってもよい。
また、本実施の形態では、振動伝達部材30、30aとして、振動を伝達しやすい金属等によって形成されるものを一例として用いて説明を行うが、本体部33の延設方向へ振動を伝達させることが可能なものであれば、その材質等について限定されない。延設方向へと振動を伝達することが可能な部材であれば、様々な部材を振動伝達部材30、30aとして用いることが可能である。
[エキサイタ]
エキサイタ20は、音源装置(図示省略)より受信した信号に基づいて、振動を出力して振動伝達部材に伝達する。一般的に、エキサイタは、平面パネル等に取り付けられた状態で、平面パネル等に振動を与えることによって音や振動を出力する。エキサイタは、エキサイタ自体の質量(重量)に作用して生じる慣性力を利用して、エキサイタが取り付けられる平面パネル等の表面に、ボイスコイルから伝わる振動を伝達する構造となっている。エキサイタの詳細な構造等は、既に広く知られた技術(例えば、特開2017−019386号公報等参照)であるため、本実施の形態での詳細な説明は省略する。
エキサイタ20は、振動伝達部材30の端部断面(前側端部(始端部)31の断面)に取り付けられている。振動伝達部材30は、上述したように、座面部201の前後方向に略水平になるようにして内設されるため、振動伝達部材30の前側端部31の断面は、垂直面を構成する。エキサイタ20は、垂直面をなす前側端部31の断面に設置されるため、エキサイタ20より振動が出力されると、振動伝達部材30の前側端部31から振動伝達部材30の延設方向(座面部201の前後方向)へと振動が伝達される。振動伝達部材30における前側端部31の反対側の端部を後側端部(終端部)32とする。
次に、振動伝達部材30が内設されたクッション部10の構成について、より詳細に説明する。
[実施の形態1]
まず、実施の形態1に係る振動発生装置1について説明する。実施の形態1に係る振動発生装置1では、図2(a)に示すように、円柱の中心軸を水平方向に寝かせたような内部形状を有する空洞部40が、クッション部10の内部に形成されている。空洞部40の内部形状は、円柱の中心軸を水平方向に寝かせたような形状であるため、図2(a)に示す側方断面図では、断面形状が四角形で示されている。また、振動伝達部材30における本体部33の外周面35と、外周面35を臨む空洞部40の内面(クッション部10の内面)11との間には、間隙Lが確保されている。このため、空洞部40が設けられた部分において、本体部33の外周面35とクッション部10の内面11(クッション部10のウレタン等)とは直接に接して(当接して)いない。
一般的に、振動伝達部材30の外周に接触するクッション部10の面積が多ければ多いほど、振動伝達部材30の前側端部31から入力された振動は、後側端部32へ進むに従って減衰される傾向がある。特に、振動伝達部材30の本体部33は棒状体を呈しているため、振動伝達部材30の前側端部31の近傍で発生される振動をユーザが体感する強さに比べて、後側端部32の近傍で発生される振動をユーザが体感するときの強さの方が弱くなる傾向がある。つまり、振動伝達部材30がクッション部10に接する長さが長ければ長いほど、後側端部32の近傍においてユーザが体感する振動が弱くなってしまうという問題があった。
図2(a)に示す実施の形態1のクッション部10では、クッション部10の内部に1つの空洞部40が形成されており、空洞部40の内部(例えば、空洞部40の円柱の中心軸)を振動伝達部材30が貫くようにして設けられている。空洞部40の空間内に位置する振動伝達部材30の外周面35には、空洞部40の内面(クッション部10の内面)11を臨む空間(間隙L)が確保されている。この空間(間隙L)の存在によって、外周面35は、クッション部10の内面11(クッション部10のウレタン等)に当接しない。
このように、振動伝達部材30の外周面35が、クッション部10のウレタン等に当接しないため、振動伝達部材30の前側端部31より入力された振動の強さが、延設方向(後側端部32へ)に進むに従って弱くなり難くなる。従って、図2(a)に示される振動発生装置1では、前側端部31より入力された振動が、振動伝達部材30の後側端部32まで効率的に伝達されることになり、後側端部32の近傍において十分な大きさの振動をユーザに体感させることが可能になる。
なお、図2(a)に示す振動発生装置1では、空洞部40が円柱形状を呈する場合を一例として示して説明したが、空洞部40の形状は円柱形状には限定されない、例えば直方体の形状であってもよい。空洞部40が直方体形状を呈する場合であっても、図2(a)と同様に、側方断面が四角形となる。
[実施の形態2]
図3(a)は、実施の形態2に係る振動発生装置1aの概略構成を示した側方断面図である。図3(a)に示す振動発生装置1aでは、クッション部10の内部に、3カ所の空洞部50,51,52が形成されている。図2(a)では、空洞部40が1カ所であったが、図3(a)では、均等な大きさからなる3カ所の空洞部50,51,52が設けられている点で相違する。図3(a)の場合にも、振動伝達部材30が空洞部50,51,52の内部(例えば、空洞部の中心部分)を貫くようにして設けられている。振動伝達部材30の外周面35であって空洞部50,51,52の内面11を臨む部分には、クッション部10のウレタン等が当接しない。このため、振動伝達部材30の前側端部31より入力された振動は、外周面35が空洞部50,51,52の内面11を臨む部分の方が、外周面35がクッション部10のウレタン等に当接する部分よりも低減され難くなる。従って、クッション部10の後部(後側端部32の近傍)において、十分な大きさの振動を発生させることが可能になる。
さらに、図3(a)では、クッション部10に形成される空洞部50,51,52が3カ所に分散されることになるため、クッション部10に空洞部40が1カ所だけしか形成されない図2(a)の場合に比べて、クッション部10の局所的な変形を抑制することができる。このため、図3(a)に示す場合には、図2(a)に示す場合に比べて、クッション部10におけるユーザの座り心地を向上させることが可能になる。なお、図3(a)には、クッション部10に空洞部50,51,52が合計3カ所形成された場合を一例として示しているが、空洞部の形成個数は、3カ所には限定されず、2カ所であっても、4カ所以上であってもよい。
[実施の形態3]
図3(b)は、実施の形態3に係る振動発生装置1bの概略構成を示した側方断面図である。図3(b)に示す振動発生装置1bでは、クッション部10の内部に、3カ所の空洞部60,61,62が形成されている点で、図3(a)に示す振動発生装置1aと同じである。しかし、図3(b)では、3つの空洞部60,61,62の水平方向の長さがそれぞれ異なる点で、図3(a)に示す振動発生装置1aと相違する。
既に説明したように、振動伝達部材30の本体部33は棒状体により構成されているため、振動伝達部材30の前側端部31の近傍でユーザが体感する振動の大きさに比べて、後側端部32の近傍でユーザが体感する振動の大きさの方が弱くなる傾向がある。つまり、クッション部10においてユーザが体感する振動は、振動伝達部材30の前側端部31側に比べて、後側端部32側の方が弱くなる傾向がある。
前側端部31と後側端部32とで体感される振動の違いを均一にするために、図3(b)に示すように、前側端部31に近い空洞部60の水平方向の長さ、より詳細には、振動伝達部材30の延設方向の長さを長めに設定する。そして、後側端部32へ進むに従って、空洞部61,62における水平方向の長さを少しずつ(例えば、段階的に)短くすることにより、前側端部31と後側端部32とで体感される振動の強さを均一にすることができる。
また、図3(a)に示す場合と同様に、図3(b)に示した振動発生装置1bでは、クッション部10に形成される空洞部60,61,62が、3カ所に分散されることになるため、クッション部10の局所的な変形を抑制することができる。このため、図3(b)に示す場合においても、図2(a)に示す場合に比べて、クッション部10におけるユーザの座り心地を向上させることが可能になる。なお、図3(b)では、クッション部10に空洞部60,61,62が合計3カ所形成された場合を一例として示しているが、空洞部の形成個数は、3カ所には限定されず、2カ所であっても、4カ所以上であってもよい。
[実施の形態4]
図4(a)は、実施の形態4に係る振動発生装置1cの概略構成を示した側方断面図である。図4(a)に示す振動発生装置1cでは、図3(a)に示した3カ所の空洞部51,52,53の内部に、クッション部10よりも振動の伝達性能の高い素材(振動の強さを低減させにくい素材。以下、高伝導素材と称する。)が充填されている。つまり、クッション部10の内部に高伝導素材70,71,72が充填されて、高伝導素材70,71,72が振動伝達部材30の外周面に当接されている。このように、高伝導素材をクッション部10に設けることによって、クッション部10のウレタン等に当接する振動伝達部材30の振動の減衰量に比べて、高伝導素材70,71,72に当接する振動伝達部材30の振動の減衰量を抑制することができる。
従って、図4(a)に示す振動発生装置1cでは、振動伝達部材30の外周面35がクッション部10のウレタン等に当接しない部分よりも、高伝導素材70,71,72に当接する部分の方が、振動を効率的に伝達することが可能になる。このため、振動伝達部材30の前側端部31より入力された振動が、延設方向(後側端部32へ)に進むに従って弱くなりにくく、後側端部32の近傍において十分な大きさの振動をユーザに体感させることが可能になる。
さらに、図4(a)に示した振動発生装置1cでは、クッション部10の内部に高伝導素材70,71,72が内設されているため、空洞部が形成される場合に比べて、クッション部10の局所的な変形を抑制することができる。このため、図4(a)に示す振動発生装置1cでは、クッション部10におけるユーザの座り心地を向上させることが可能になる。
なお、図4(a)に示した振動発生装置1cでは、クッション部10に対して、均等な大きさからなる3カ所の高伝導素材70,71,72が設けられている場合について説明した。しかしながら、高伝導素材の充填箇所(配設箇所)は必ずしも3カ所には限定されない。
例えば、図4(b)に示すように、クッション部10に1カ所だけ高伝導素材80が設けられる構成であってもよい。図4(b)に示すように1カ所だけしか高伝導素材80が設けられていない場合であっても、振動伝達部材30より発せられた振動が、高伝導素材80で低減されにくくなり、クッション部10の後部(後側端部32の近傍)において十分な大きさの振動を発生させることが可能になる。さらに、空洞部に高伝導素材80が充填されているため、クッション部10の局所的な変形を抑制することができ、ユーザの座り心地を向上させることが可能になる。また、高伝導素材がクッション部10に対して2カ所あるいは4カ所以上設けられる構造であってもよい。
さらに、図4(c)に示すように、クッション部10に3カ所設けられた高伝導素材90,91,92の水平方向の長さが、それぞれ異なるようにして形成されるものであってもよい。振動伝達部材30の本体部33が棒状体を呈しているため、クッション部10において体感される振動が、振動伝達部材30の前側端部31に比べて、後側端部32で弱くなる傾向がある。このため、前側端部31に近い高伝導素材90の水平方向の長さを短めに設定し、後側端部32に進むに従って、水平方向の長さを少しずつ(例えば、段階的に)長くすることにより、前側端部31と後側端部32とで体感される振動の強さを均一にすることができる。なお、図4(c)に示す振動発生装置1cにおいても、高伝導素材の充填箇所は3カ所には限定されず、2カ所あるいは4カ所以上であってもよい。
[実施の形態5]
図5(a)は、実施の形態5に係る振動発生装置1dの概略構成を示した側方断面図である。図5(a)に示す振動発生装置1dは、クッション部10の内部に形成された3つの空洞部100,101,102の断面形状が、楕円形状になっている。断面形状が楕円形状であるため、空洞部は、振動伝達部材30を中心としたドーナツ状の空間として形成される。
既に説明したように、クッション部10に空洞部を設けることによって、振動伝達部材30の外周面35にクッション部10のウレタン等が当接しないので、振動伝達部材30の前側端部31より入力された振動が、延設方向に進むに従って弱まることを抑制することができ、後側端部32の近傍において十分な強さの振動を発生させることが可能になる。図5(a)に示すように、空洞部100,101,102の断面形状が楕円形に構成されていても、空洞部100,101,102を臨む振動伝達部材30の部分で、振動伝達部材30における振動の低減を抑制することができる。このため、振動伝達部材30の後側端部32の近傍において、十分な強さの振動をユーザに体感させることが可能になる。
また、図5(a)では、空洞部100,101,102が3つ設けられているが、空洞部100,101,102の形成箇所は、3つには限定されず、2カ所以下、あるいは4カ所以上であってもよい。また、空洞部の断面形状は、図5(a)に示したような楕円形状には限定されず、真円形状であってもよく、さらに多角形状であってもよい。例えば、図5(b)に示すように、空洞部110,111,112の断面の形状が菱形の形状であってもよい。図5(b)のように空洞部110,111,112の断面の形状が菱形の形状であっても、図5(a)に示す振動発生装置1dと同様の効果を奏することが可能である。
さらに、図2(a)、図3(a)(b)に示した振動発生装置1,1a,1bの空洞部の形状を、図5(a)(b)と同様に、楕円形状や、真円形状や、菱形などの多角形形状等にした場合であっても、図2(a)、図3(a)(b)に示した振動発生装置1,1a,1bと同様の効果を奏することが可能である。
また、図4(a)〜(c)に示した振動発生装置1cの高伝導素材70,71,72,80,90,91,92の側方断面が、楕円形状や、真円形状や、菱形などの多角形形状等に設定される場合であっても、図4(a)〜(c)に示した振動発生装置1cと同様の効果を奏することが可能である。
以上、本発明に係る振動発生装置について、図面を用いて詳細に説明したが、本発明に係る振動発生装置は、実施の形態1〜実施の形態5に示した構成には限定されない。例えば、図3(a)(b)、図4(a)〜(c)、図5(a)(b)に記載した振動伝達部材30は、図2(a)に示した振動伝達部材30と同様に、棒状体からなる本体部33が設けられた構造となっている。しかしながら、図2(b)に示す振動伝達部材30aのように、本体部33の端部が折り曲げられてL字形状部34が形成されるものであってもよく、またL字形状部34の端部が更に折り返されてクランク形状となったものであってもよい。
また、図3(b)に示した振動発生装置1bにおいて、振動伝達部材30の前側端部31に近い空洞部60の水平方向の長さを長めに設定し、後側端部32に進むに従って、空洞部61,62の長さを少しずつ短くする構成について説明した。しかしながら、クッション部10における空洞部60,61,62の水平方向の長さは、必ずしも前側端部31に近い方を長くし、後側端部32へ進むに従って短くする構成には限定されない。
例えば、座面部201に着座したユーザの座り心地を考慮して、より体重が掛かるクッション部10の中心部分の空洞部61の水平方向の長さを短くし、体重があまり掛からない座面部201の前後端部における空洞部60,62の長さを短くするものであってもよい。このように、クッション部10に着座するユーザの座り心地等を考慮して、複数の空洞部の水平方向の長さを、空洞部毎に異なる長さにすることも可能である。
また、同様に、図4(c)に示した振動発生装置1cにおいて、振動伝達部材30の前側端部31に近い高伝導素材90の水平方向の長さを短めに設定し、後側端部32に進むに従って、高伝導素材91,92の長さを少しずつ長くする構成について説明した。しかしながら、クッション部10における高伝導素材90,91,92の水平方向の長さは、必ずしも前側端部31に近い方を短くし、後側端部32へ進むに従って長くする構成には限定されない。クッション部10に着座するユーザの座り心地等を考慮して、複数の高伝導素材の水平方向の長さを、高伝導素材毎に異なる長さにすることも可能である。
さらに、実施の形態1〜実施の形態5では、車両に設置されるシート200に振動発生装置1,1a,1b,1cが設置される場合を一例として示して説明した。しかしながら、本発明に係る振動発生装置が設置されるシートは、車両に設置されるシートには限定されず、例えば、電車のシート、家庭や娯楽施設で使用される椅子やソファ、あるいは、事務椅子等であってもよい。
1,1a,1b,1c …振動発生装置
10 …クッション部
11 …(空洞部,クッション部の)内面
20 …エキサイタ(振動出力手段)
30,30a …振動伝達部材
31 …(振動伝達部材の)前側端部
32 …(振動伝達部材の)後側端部
33 …(振動伝達部材の)本体部
34 …(振動伝達部材の)L字形状部
35 …(振動伝達部材の)外周面
40,50,51,52,60,61,62,100,101,102,110,111,112 …空洞部
70,71,72,80,91,92,93 …高伝導素材
200 …シート
201 …座面部
202 …背もたれ部

Claims (6)

  1. シートを構成するクッション部と、
    棒状体からなる本体部を有し、前記クッション部に該本体部が内設されて、前記本体部の端部より入力された振動を前記本体部の延設方向へと伝達する振動伝達部材と、
    該振動伝達部材の前記端部に対して振動を出力する振動出力手段と
    を備え、
    前記クッション部の内部には、前記振動伝達部材が貫通される空洞部が形成され、前記振動伝達部材の外周面と、当該外周面を臨む前記空洞部の内面との間に間隙が確保されること
    を特徴とする振動発生装置。
  2. 前記空洞部は、前記クッション部の内部において、前記延設方向に複数形成されること
    を特徴とする請求項1に記載の振動発生装置。
  3. 前記クッション部に複数形成された前記空洞部において、それぞれの空洞部における前記延設方向の空間幅が、前記空洞部毎に異なっていること
    を特徴とする請求項2に記載の振動発生装置。
  4. 前記クッション部に複数形成された前記空洞部の前記空間幅が、前記端部から前記延設方向に進むに従って、段階的に異なる幅に設定されること
    を特徴とする請求項3に記載の振動発生装置。
  5. 前記延設方向に対する前記空洞部の側方断面が、円形断面又は多角形断面になること
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の振動発生装置。
  6. 前記空洞部の内部空間に前記クッション部よりも振動の伝達性能の高い素材を充填させることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の振動発生装置。
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