JP6904842B2 - 画像処理装置、画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、撮影画像のノイズを低減する技術に関する。
カメラで撮影した画像に含まれるノイズを低減するため、撮影後の画像データに含まれるノイズを低減する技術が数多く知られている。特許文献1には、縮小率の異なる複数の縮小画像を生成し、エッジ検出結果に応じて、高解像度画像と低解像度画像を合成する方法を開示している。高解像度画像にてエッジ領域であると判定された画素については、鮮鋭度の低下を抑えるため、低解像度画像に対する高解像度画像の合成比率を高くする。
特開2012−105091号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法によれば、コントラストの低いエッジやテクスチャはノイズの影響を受けやすいためエッジとして検出されず、低解像度画像に対する高解像度画像の合成比率を低く設定されてしまう場合がある。その結果、コントラストの低いエッジやテクスチャは鮮鋭度がぼけてしまう。
そこで本発明は、低コントラストを高精度に検出することにより、低コントラストを含む画像に対して適切にノイズ低減処理をすることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に掛かる画像処理装置は、入力画像のノイズを低減する画像処理装置であって、第2縮小画像より高い解像度を有する第1縮小画像と前記第2縮小画像とを生成するために前記入力画像を縮小する生成手段と、前記第1縮小画像の第1エッジを検出し、前記第1縮小画像のそれぞれの画素について、前記第1エッジに対応する画素が高い確率となるときに大きな値となるインデックス値であるエッジ確率を算出する第1検出手段と、前記第2縮小画像の第2エッジを検出し、前記第2縮小画像のそれぞれの画素について、前記第2縮小画像の画素のコントラストが低い場合に大きい値を持ち、前記第2縮小画像の平坦部に対応する画素、または、前記第2縮小画像の画素のコントラストが高い画素である場合に小さい値を持つ低コントラストスコアを算出する第2検出手段と、前記入力画像と前記第1縮小画像とにノイズ低減処理を行う処理手段と、前記第1検出手段により算出されるエッジ確率と、前記第2検出手段により算出される低コントラストスコアとに基づいて、それぞれの画素に合成比率を定し、前記合成比率を用いて、前記ノイズ低減された入力画像と前記ノイズ低減された第1縮小画像とを合成する合成手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、画像における低コントラスト領域に対しても適切にノイズ低減処理することができる。
画像処理装置のハードウェア構成と論理構成を示すブロック図 画像処理装置における論理構成の詳細を示す図 画像処理装置における合成処理部の詳細を示す図 第1実施形態におけるノイズ低減処理の全体像を説明する図 低コントラスト領域スコアを算出するための関数の概形を示す図 ノイズ低減処理全体のフローチャート 最下層の処理のフローチャート 最下層の各処理の詳細を示すフローチャート 中間層の処理の詳細を示すフローチャート 最上層の処理の詳細を示すフローチャート 第2実施形態におけるノイズ低減処理の全体像を説明する図 画像処理装置の構成を示したブロック図 最下層の処理のフローチャート エッジ情報算出、重み付き平均、エッジ領域合成比率算出処理の詳細を示すフローチャート 中間層の処理を示すフローチャート 最上層の処理を示すフローチャート 第3実施形態におけるノイズ低減処理の全体像を説明する図 最下層の処理のフローチャート エッジ情報算出、重み付き平均算出処理の詳細を示すフローチャート 合成比率算出処理の詳細を示すフローチャート 中間層の処理を示すフローチャート 最上層の処理を示すフローチャート
以下、添付の図面を参照して、本発明を好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例にすぎず、本発明は図示された構成に必ずしも限定されるものではない。
<第1実施形態>
第1実施形態では、入力画像を順次縮小して複数の縮小画像を生成し、入力画像および複数の縮小画像を合成することによりノイズを低減する画像処理装置について説明する。本実施形態では特に、入力画像と複数の縮小画像のうち2つの画像を、より縮小率の高い縮小画像において抽出した低コントラスト領域に基づいて、合成する。ここで低コントラスト領域とは、コントラストの低いエッジを含む領域のことを意味する。
図1(a)は、第1実施形態における画像処理装置のハードウェア構成を示す。ここでは、画像処理装置の一例としてデジタルカメラの構成例を示す。画像処理装置は光学系101、測光センサー102、撮像センサー103、撮像センサー制御部104、露出設定部105、光学系制御部106を有する。さらに、縮小画像生成部107、エッジ解析部108、合成比率導出部109、合成比率補正値導出部110、合成処理部111、信号処理部112を備える。また、RAM113、ROM114、CPU115、操作部116、表示部119、外部インターフェース(I/F)117、メインバス118を有する。
CPU115は、入力された画像や後述のプログラムに従って、各構成を制御する。ROM114には、CPU105が各種構成を実行するためのコンピュータプログラムが格納されている。またRAM113は、撮像センサー103などを介して撮影することにより取得した画像データを一時的に保持するバッファメモリや、CPU105の作業領域などとして使用される。画像処理装置はROM114に記録されたプログラムをCPU115で解釈し、命令に基づいた動作をする。表示部119は、撮像する際のビューファインダー画像の表示や撮像した画像を表示する。操作部116は、たとえば、画像処理装置にユーザーが撮影を指示するためのボタンや、表示部119に画像を表示させるための再生ボタンなどの操作部材を含む。また、画像を表示するための表示部119がタッチパネルとして機能し、表示部119を介してユーザーからの指示を受け付けるような構成もよい。この場合表示部119は、ユーザーが所望の指示を入力するためのユーザーインターフェース(UI)を表示する。外部I/F117は、画像処理装置と外部装置とを接続するためのインターフェースである。外部I/F117は、赤外線通信や無線LANなどを用いて通信装置とデータのやりとりを行う構成としてもよい。各構成は、メインバス118によって接続されている。ユーザーは表示部119や操作部116を介して画像処理装置の状態を設定や、動作の指示を行う。動作の例としては、予備露光動作や本撮像などがある。ユーザーが画像処理装置を被写体に向け、操作部116を操作して予備露光の指示を出すと、CPU115はその指示を検知して、あらかじめプログラムされた通りに予備露光動作を開始する。予備露光動作では、測光センサー102は被写体の光量を感知し、CPU115はこの光量に基づいて露出算出部105を駆動して露出を算出させ、撮像センサー制御部104を通じて撮像センサー103の露出を設定させる。また、CPU115は、撮像センサー103が検出した被写体からの光の量に基づいて、被写体に対するフォーカスを評価し、ピントを合わせるために光学系制御部106を通じて光学系101を駆動させる。ユーザーが操作部116を通して、本撮像を指示すると、CPU115はその指示を検出し、一連の撮像動作を開始する。まず撮像センサー103が露光し、撮像センサー103は受けた光の量をデジタル信号に変換する。撮像センサー103において光から変換されたデジタル信号は信号処理部112で適宜処理された後、画像としてRAM113にいったん記憶される。
本実施形態における画像処理装置は、このようにして得られた入力画像に対してノイズ低減処理を実行する。
図2(b)は、画像処理装置においてノイズ低減処理を実行するための論理構成を示すブロック図である。CPU115はROM114に格納されたソフトウェアを動作させることにより、各構成を実現する。縮小画像生成部107は撮像により得られた入力画像をRAM113から読み込み、縮小率の異なる複数の縮小画像を生成する。図2(a)は、縮小画像生成部107の詳細な構成を示すブロック図である。縮小画像生成部107は、ローパスフィルタ処理部201とダウンサンプリング部202からなる。
縮小画像生成部107は、入力画像を縮小することにより1番目の縮小画像を生成し、これをRAM113に記録する。縮小画像生成部107はさらに1番目の縮小画像を読み込み、これを縮小することにより2番目の縮小画像を生成し、これをRAM113に記憶する。縮小処理は具体的には、ローパスフィルタ処理部201がまず、入力画像あるいは縮小画像に対してローパスフィルタを適用する。ここでは、縮小処理の前処理としてアンチエイリアスのために用いられる一般的なローパスフィルタを用いる。ダウンサンプリング部202は、ローパスフィルタ処理後の画像に対して、画素を間引いて画素数を減らすることにより、縮小された画像を生成する。以後、この処理をあらかじめ決められた回数だけ繰り返し、Nmax枚の縮小画像を生成する。ここでは4回の縮小処理を行い、4枚(Nmax=4)の縮小画像を生成する。本実施形態において、1番目の縮小画像よりも2番目の縮小画像の方が、さらに2番目の縮小画像よりも3番目の縮小画像、3番目の縮小画像よりも4番目の縮小画像の方がより縮小された画像である。以降の説明において、入力画像を最上層の画像とし、縮小率が小さい縮小画像を上層、縮小率が大きいほど下層とする。
エッジ解析部108は、入力画像と1枚目から(Nmax−1)枚目の縮小画像それぞれ対してエッジを解析する。エッジ解析部108は、最も小さく縮小されたNmax枚目の縮小画像についてはエッジを解析しない。図2(b)は、エッジ解析部108の詳細を示す図である。エッジ解析部108は処理対象とする画像における画素ごとにエッジ度を検出し、画素ごとのエッジ情報として出力する。エッジ度は、注目している画素(以下、注目画素)がエッジを構成する画素である可能性が高いと大きな値をとる指標値である。ここでは、水平方向および垂直方向の微分の絶対値の和をエッジ度として算出する。
合成比率導出部109は、エッジ解析部108が解析した結果得られるエッジ度に基づいて、エッジ領域における合成比率を算出する。合成比率は、N枚目の縮小画像とN+1枚目の縮小画像とを画素ごとに合成する際に用いられる。(Nは0〜Nmaxまでの整数。ただしN=0のとき、0枚目の縮小画像とは縮小されていない入力画像を意味する。)前述のとおり(N+1)枚目の縮小画像の方が、縮小率が高い。従って、(N+1)枚目の縮小画像の方が、N枚目の縮小画像よりもノイズ低減効果が高い。一方、(N+1)枚目の縮小画像の方が、N枚目の縮小画像よりもエッジがぼけてしまっている。そこで合成比率導出部109は、注目画素のエッジ度が大きくエッジである確率が高い場合は、より縮小率が小さいN枚目の縮小画像の重みが大きくなるように、合成比率を導出する。一方注目画素のエッジ度が小さく平坦部である確率が高い場合は、より縮小率が低いN枚目の縮小画像の重みが小さくなるように、合成比率を導出する。
合成比率補正値導出部110は、縮小画像に対して低コントラスト領域を抽出し、低コントラスト領域に含まれる画素において合成比率を補正するための合成比率補正値を算出する。図2(c)は、合成比率補正値導出部110の詳細を示す図である。低コントラスト領域抽出部501は、エッジを解析した縮小画像よりも縮小率の高い画像に対して、低コントラストのテクスチャの存在を判定するためのスコアを画素ごとに算出する。低コントラストにおけるエッジやテクスチャは、ノイズの影響を受けやすく、エッジ解析部108による解析の結果、注目画素は平坦部である確率が高いと判定されてしまうことがある。その結果低コントラスト領域では、縮小率が高い(N+1)枚目の縮小画像の重みが大きくなるように、合成比率が導出されている場合がある。そこで、合成比率補正値算出部502は、低コントラストのテクスチャが存在する領域について、より上層の鮮鋭度の高いN枚目の縮小画像の重みが大きくなるように合成比率の補正値を算出する。なお、平坦領域と、高コントラストのエッジやテクスチャにおいては、合成比率の補正値はほぼ0となるように算出される。スコアと合成比率補正値の具体的な計算方法については後述する。
合成処理部111は、合成比率導出部109が導出した合成比率と合成比率補正値導出部110が導出した合成比率補正値とに基づいて、入力画像とNmax枚の縮小画像を画素ごとに合成する。ここではまず、合成処理部111は最も小さく縮小されたNmax枚目の縮小画像と、1つ上層の(Nmax−1)枚目の縮小画像とを合成する。ここで合成された画像を(Nmax−1)枚目の縮小画像として更新し、さらに1つ上層の縮小画像と合成する。以上の処理を、入力画像に到達するまで繰り返し、1枚の合成画像をノイズ低減処理された画像として信号処理部112に出力する。図3に合成処理部111の詳細を示す。合成処理部111は、合成比率決定部601と合成部604からなる。さらに合成比率決定部601は、ブレンド部602と補正部603からなる。ブレンド部602は、N枚目の縮小画像とN+1枚目の縮小画像とを合成する際、N枚目の縮小画像とN+1枚目の縮小画像それぞれのエッジ解析結果に基づいて導出された合成比率と、1つ下層の合成比率をブレンドする。補正部603は、ブレンド部602でブレンドした合成比率を、合成比率補正値を用いて補正する。ただし補正部603は、合成する2つの縮小画像よりさらに1階層下の縮小画像に基づいて導出された合成比率補正値を用いる。例えば、入力画像と1枚目の縮小画像を合成する階層では、入力画像のエッジ解析結果に基づいて導出された合成比率と、1枚目の縮小画像のエッジ解析結果に基づいて導出された合成比率をブレンドする。そして、2枚目の縮小画像において低コントラストを検出した結果に基づいて導出された合成比率補正値を用いて、ブレンドされた合成比率を補正する。合成部604は、補正部603により補正された合成比率を用いて、合成部603に入力された2つの画像を合成する。
ここで図4は、第1実施形態におけるノイズ低減処理の全体像を説明する模式図である。入力画像を順次縮小して4枚の縮小画像が生成され、5階層の処理となっている。第3階層においては、2枚目の縮小画像におけるエッジに応じた合成比率と、3枚目の縮小画像におけるエッジに応じた合成比率と、最も小さく縮小された4枚目の縮小画像における低コントラストに応じた合成比率補正値とに基づいて、合成比率が決定される。第3階層では、2枚目の縮小画像と3枚目の縮小画像とが合成される。第2階層においては、1枚目の縮小画像におけるエッジに応じた合成比率と、2枚目の縮小画像におけるエッジに応じた合成比率と、3枚目の縮小画像における低コントラストに応じた合成比率補正値とに基づいて、合成比率が決定される。第2階層では、1枚目の縮小画像と第3階層における合成処理によって生成された合成画像とが合成される。そして第1階層において、入力画像におけるエッジに応じた合成比率と、1枚目の縮小画像におけるエッジに応じた合成比率と、2枚目の縮小画像における低コントラストに応じた合成比率補正値とに基づいて、合成比率が決定される。第3階層では、入力画像と第2階層における合成処理によって生成された合成画像とが合成される。第4階層および第5階層では、画像間の合成処理はない。第5階層では第3階層のための合成比率補正値の導出のみを行うこととなる。
ここで、合成比率補正値導出部110における低コントラストの抽出と合成比率補正値について詳細に説明する。平坦領域、低コントラスト領域、高コントラスト領域それぞれの特徴を考える。注目画素が平坦領域の画素である場合、ノイズの影響によりわずかに画素値にばらつきが生じる程度である。そのため平坦領域では、注目画素における局所的な分散は小さくなる。一方注目画素がコントラストの高い領域である場合、注目画素における局所的な分散は大きくなる。注目画素がコントラストの低い領域である場合、局所的な分散は、ノイズによって生じるノイズ分散よりも大きく、高コントラスト領域の局所的な分散よりは小さい。そこで本実施形態では、注目画素近傍の局所的な領域において分散を算出し、局所的な分散が中程度の場合を低コントラスト領域として検出する。
式(1)は、低コントラスト領域抽出部501が算出する低コントラスト領域スコアを示す。
Figure 0006904842
ここで、x,yは画像上の位置を示す座標を示す。V(x,y)は上式で定義される量で、Var(I(x,y))は画像I(x,y)の注目画素(x,y)近傍、例えば5画素×5画素の領域の、局所的な分散(局所分散)である。
さらに低コントラスト領域抽出部501は、注目画素の局所的な分散を、関数T(z)を用いて低コントラスト領域スコアL(x,y)に変換する。図5は、関数T(z)を示す図である。低コントラスト領域スコアL(x,y)は、最初は局所分散V(x,y)が増えるにしたがって増加していき、ポイントAで最大値に達した後減少に転じて最後は0あるいはおおよそ0に近似するという特性を有する。つまり低コントラスト領域スコアL(x,y)は、局所分散V(x,y)が小さくも大きくもない場合に大きな値をとる、という特性を持つ。このように局所分散V(x,y)に応じた関数Tを用いることで、低コントラスト領域抽出部501は低コントラスト領域のみで大きな値をもつ低コントラスト領域スコアL(x,y)を得ることができる。
合成比率補正値導出部502は、低コントラスト領域において鮮鋭度の高い上階層の重みが重くなるように、合成比率を補正するための合成比率補正値を算出する。本実施形態における低コントラスト領域スコアは、低コントラスト領域で大きな値をとる。そこで合成比率補正値算出部502は、低コントラスト領域スコアL(x,y)に係数kを乗算し、合成比率補正値として出力する。本実施形態においては、関数Tの最大値をTmaxとするとき、係数kを0.5/Tmaxとする。低コントラスト領域スコアL(x,y)に係数kを乗算した合成比率補正値は、合成比率に対する低コントラス領域スコアの影響を考慮して、1以下の値であることが望ましい。ただし係数kの値は、この例に必ずしも限定されず、適宜設定する。なお、合成比率補正値導出部110は、低コントラスト領域スコアL(x,y)を算出した後、係数を乗算して合成比率補正したが、係数を関数Tに組み入れて、低コントラスト領域スコアをそのまま合成比率補正値としても用いる構成としてもよい。また、空間的に滑らかに合成比率を補正するため、低コントラスト領域スコアに空間フィルタを適用した後に、適切な係数をかけるとよい。
以下、本実施形態におけるノイズ低減処理の流れを、図6から〜図10に示したフローチャートを用いて説明する。CPU115は、図6から〜図10を実現するためのプログラムを順次読み出し、実行させる。
図6は、ノイズ低減処理全体を示すフローチャートである。ステップS901において縮小画像生成部107は、撮影により取得された入力画像から縮小率の異なるNmax枚の縮小画像を生成する。本実施形態では、Nmax=4である。ノイズ低減処理は下の階層から上の階層に処理を進める。ステップS902において、最下層の処理を行う。ステップS902における処理の詳細は図7を用いて後述する。ステップS902には最初の合成処理(図4では第3階層にある合成処理)が行われるまでを含んでいる。次に、ステップS903において中間層の処理を行う。この処理は第2階層に到達するまで各階層の処理が繰り返される。ただし図4に示す本実施形態の場合は、1回のみ行われる。最後に、ステップS904において最上層の処理を行い、ノイズ低減画像が生成され処理が終了する。
図7は最下層の処理の詳細である。ステップS1001において合成比率補正値導出部110が最も縮小されたNmax番目の縮小画像に対して、合成比率補正値を導出する。図8(a)は、合成比率補正値算出の詳細を示すフローチャートである。ステップS1101において低コントラスト領域抽出部501は、Nmax番目の縮小画像の各画素に対して低コントラスト領域を抽出するためのスコアを算出する。スコアは、前述の式(1)を用いて算出される。ステップS1102において合成比率補正値算出部502は、各画素のスコアに基づいて合成比率補正値を算出する。
ステップS1002においてエッジ解析部108は、Nmax−1番目の縮小画像のエッジを解析する。図8(b)にエッジ解析処理の詳細なフローチャートを示す。ステップS1201においてエッジ度算出部301は、一つ上の階層であるNmax−1番目の縮小画像に対して、エッジ度を算出する。さらにステップS1202において合成比率導出部109は、Nmax−1番目の縮小画像における各画素のエッジに基づいて、合成比率を算出する。ここでは、エッジ度が高い画素については、Nmax−2番目の縮小画像の合成比率が高くなるように合成比率を算出する。所定の閾値とエッジ度とを比較し、エッジ度が所定の閾値以上の場合は、Nmax−2番目の縮小画像の合成比率を所定値(たとえば1.0)と導出してもよいし、エッジ度が大きくなるにつれて連続的に合成比率も大きく変化させてもよい。この場合、エッジ度と対応する合成比率とを対応づけたルックアップテーブル(LUT)や式を用いて、エッジ度に応じた合成比率を導出することができる。
ステップS1003において、Nmax−1番目の縮小画像のさらに一つ上の階層であるNmax−2番目の縮小画像に対して、エッジ解析部108はエッジ度を算出し、合成比率導出部109はNmax−2番目の縮小画像の各画素について合成比率を算出する。ここでは、S1202と同様の方法により合成比率を算出する。
ステップS1004において合成比率決定部601は、ステップS1002とS1003で算出した合成比率と、ステップS1001で算出した合成比率補正値に基づいて、合成比率を算出する。なお、S1002とS1003において算出された合成比率や合成比率補正値は、処理対象の画像の縮小率が異なるので、対応する画素数が異なる。そのため、下層階の縮小画像について算出された下層階の合成比率を拡大補間(例えばバイリニア補間)した後、最終的な合成比率を算出する。
図8(c)はステップS1004における合成比率算出処理の詳細である。ステップS1301においてブレンド部602は、ステップS1002とステップS1003において算出された合成比率をブレンドする。具体的には、式(2)の通りに合成比率をブレンドする。本実施形態はα=0.5とする。
Figure 0006904842
ここで、RN,N+1(x,y)はブレンド後の合成比率で、RN(x+y)とRN+1(x+y)はそれぞれN番目のエッジ度から算出された合成比率とN+1番目のエッジ度から算出された合成比率である。これらの合成比率は、エッジ度が高いほど値が大きくなるように定義されている。最下層の処理においては、N番目とはNmax−2番目であり、N+1番目はNmax−1番目が適用される。本実施形態では、N番目とN+1番目の合成比率の平均を算出する例を示したが、必ずしも平均に限定されない。上層階(ここではN番目)の合成比率に対する重みαは、0.2から0.5が望ましい。
ステップS1302において補正部603は、ステップS1301においてブレンドされた合成比率をステップS1001において算出した合成比率補正値を用いて補正する。具体的には、式(3)の通りに補正値を加算する。
Figure 0006904842
ここで、RC,N(x,y)はN番目とN+1番目の画像を合成する際の、N番目の画像の合成比率であり、つまり、N番目の画像に乗じられる重みである。N+1番目に乗じられる重みは、1−RC,N(x,y)である。また、RLC,N+2(x,y)はN+2番目の階層の低コントラスト領域を抽出するためのスコアから算出した合成比率補正値である。ブレンド後の合成比率RN,N+1(x,y)はエッジ度が高いほど値が大きく、また、合成比率補正値RLC,N+2(x,y)も低コントラスト領域で値が大きい。したがって、エッジ領域や低コントラスト領域で合成比率RC,N(x,y)が大きくなる。
ステップS1005において合成部604は、ステップS1004において算出した合成比率に基づいて、Nmax−1番目の縮小画像とNmax−2番目の縮小画像とを画素毎に合成する。なお合成部604は、Nmax−1番目の縮小画像をNmax−2番目の縮小画像のサイズに合わせて拡大した後に、対応する画素位置の画素値を合成する。本実施形態では、式(4)に基づいて合成する。
Figure 0006904842
ここで、IO,N(x,y)はN番目の階層の画像、IO,N+1(x,y)はN+1番目の階層の画像である。このように合成することで、エッジや低コントラスト領域においては鮮鋭度の高い上の階層の割合を、平坦部ではノイズの少ない下の階層の割合を増やすことができる。以上で、最下層の処理を完了する。
図9はN番目の階層を対象とした、中間層の処理の詳細を示したフローチャートである。ステップS1401において合成比率補正値導出部501はN+2番目の階層の合成比率補正値を導出する。ステップS1402においてエッジ解析部108は、N番目の縮小画像に対してエッジ情報算出し、エッジ情報に基づいて合成比率を算出する。ステップS1403において合成比率決定部601は、合成比率を算出する。ステップS1401、ステップS1402、ステップS1403における処理はそれぞれ、図8(a)、図8(b)、図8(c)に示す処理と入力される縮小画像が異なる以外は同等のため、詳細な説明を省略する。ステップS1404において合成部604は、ステップS1403において算出された合成比率に基づいて、N+1番目の階層の合成画像とN番目の階層の縮小画像を合成する。図10は最上層の処理フローチャートである。上側の階層の入力が縮小画像ではなく入力画像であることを除けば、処理の構造は中間層の処理と同等であるため、詳細な説明は省略する。
以上本実施形態によれば、縮小率の異なる複数の縮小画像を合成することにより、エッジ領域ではエッジを保存し、平坦部ではノイズを低減した画像を得ることができる。より鮮鋭度の高い上階層(縮小率が小さい)画像と、よりノイズ低減効果の強い下階層(縮小率が大きい)とを合成する際に、エッジ領域では上階層の合成比率を高く、平坦部では下階層の合成比率を小さく設定している。このとき式(2)に示す通り、2つの異なる縮小画像それぞれでエッジを解析した結果に基づいて導出された2つの合成比率をブレンドする。本来、エッジを検出するためには鮮鋭度の高い上層の縮小画像の方が望ましいが、ノイズが多すぎてエッジを正しく検出できない場合がある。たとえば、縦横4分の1に縮小した画像においてエッジを検出する。上層の画像と合成する際に、縮小画像を拡大すると、検出されたエッジが縮小前のエッジよりも太くなってしまう。特にコントラストが高いエッジ周辺ほど、その傾向が顕著である。そのため拡大によって太くなったエッジに基づいて合成比率を決定すると、エッジの周辺の本来は平坦部だった領域においても鮮鋭度の高い上層の画像の合成比率が大きくなってしまう場合がある。そこで本実施形態では、鮮鋭度の高い上層の画像におけるエッジに基づいて導出した合成比率と、鮮鋭度は劣るもののノイズが少ない下層の画像におけるエッジに基づいて導出した合成比率とをブレンドする。これにより、エッジの検出精度を高めることができる。
さらに本実施形態では、より下層の縮小画像(縮小率が高い)において低コントラスト領域を抽出し、低コントラスト領域のみにおいて値が大きくなるような合成比率補正値を合成比率に加算している。コントラストの低いエッジやテクスチャはノイズの影響を受けやすい。縮小率が高いほど縮小後の画像のノイズ量が低減するため、コントラストの低いエッジやテクスチャの検出率を高めるために、縮小率を大きくした縮小画像においてエッジ検出をおこなうことが考えられる。しかしながら、前述のとおり、大きい縮小率の縮小画像でエッジを検出し、検出結果を元のサイズの画像に拡大すると、拡大処理によって検出されたエッジが太くなってしまう。そのため、縮小によってエッジ検出率を向上させてもエッジ周辺の平坦部でノイズ低減効果が得られない。一方本実施形態では、高コントラストのエッジを解析する画像よりも縮小率が高い画像においては低コントラスト領域のみを検出し、低コントラスト領域の合成比率のみ合成比率補正値が加算される。(平坦領域や高コントラスト領域の場合、合成比率補正値は0に近い値が算出される。)これにより、エッジ付近の平坦領域におけるノイズ低減効果を落とすことなく、かつ高コントラスト領域の鮮鋭度を低下させることなく、低コントラスト領域において鮮鋭度を維持したままノイズを低減させることができる。なお、2つの合成比率はいずれも、エッジ領域に適した合成比率が導出されているため、ブレンドしてもエッジに適した合成比率を維持することができる。一方低コントラスト領域に特化した合成比率補正値は、高コントラスト領域では0に近い値が導出されるため、合成比率に対してブレンドしてしまうとエッジの合成比率を下げてしまうことになる。そのため本実施形態では、エッジの合成比率を下げることなく低コントラストの合成比率をあげるために、ブレンドではなく加算処理をおこなっている。
なお第1実施形態におけるエッジ解析部108は、エッジ度として水平方向および垂直方向の微分の絶対値の和を算出したが、これに限らない。エッジ度は、例えば、Sobelフィルタなどエッジ検出フィルタを適用した出力の絶対値でもよく、エッジの輝度差が大きいほど大きな値をとるような指標である。 また本実施形態では画像処理装置の形態として、カメラのように光学系と撮像センサーおよび画像処理を行う画像処理プロセッサーを有する形態を例として記載した。他にも、カメラ付きスマートホンやタブレットなどの形態でもよい。また、パソコンのようにカメラで撮影した画像を読み込んで画像処理を行うことでも形態でもよい。
また、式(1)に示したスコアの他にも、平坦領域、高コントラストエッジ、高コントラストテクスチャ領域などで小さな値をとり、低コントラスト領域で大きな値をとるものであればよい。上述の局所分散の代わりにエッジ度を用いた指標をzとして、平坦部および高コントラストエッジでは小さくなるように関数T(z)に代入した値もまた、スコアとしてもよい。これらは、処理速度や処理コストと性能のトレードオフの中で設計すればよい。
<第2実施形態>
実施形態1では撮影画像および縮小画像をそのまま合成していた。第2実施形態ではよりノイズ低減効果を高めるために、撮影画像および縮小画像に各々に対して重み付き平均化処理を導入する例を説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
第2実施形態における画像処理について図11を用いて説明する。図11は、第2実施形態における各画像と処理の関係を示す模式図である。本実施形態では、入力画像および複数の縮小画像にエッジの解析結果に応じた重み付き平均化処理を実行した後に合成している。図12(a)は、第2実施形態における画像処理装置の論理構成を示すブロック図である。本実施形態では実施形態1の構成に加え、重み付き平均処理部119を有する。重み付き平均処理部119は、入力画像あるいは縮小画像に対して、重み付き平均処理を行う。また、図12(b)に示す通りエッジ解析部108はエッジ判定部302を有する。エッジ判定部302は、エッジの方向を判定する。本実施形態のエッジ解析部108はエッジ情報としてエッジ度とエッジ方向を出力する。重み付き平均処理部119は、エッジの方向に沿って重み付き平均を行い、鮮鋭度をできるだけ維持したままノイズを低減した重み付き平均画像を生成し出力する。合成処理部111の処理については第1実施形態と同じであるが、入力される画像が、撮影画像や縮小画像ではなく重み付き平均画像となっている。
以下、図13〜図16に示したフローチャートを用いて第2実施形態におけるノイズ低減処理の流れを説明する。処理の全体像は実施形態1の図6と同じである。図13は最下層の処理フローを示している。
ステップS2101は実施形態1のステップS1001と同様である。ステップS2102においてNmax−1番目の縮小画像に対して、エッジ情報を算出し、重み付き平均処理を行い、さらに合成比率を算出する。ステップS1002とは重み付き平均処理が存在する点が異なる。ステップS2103はNmax−2番目の縮小画像に対して、ステップS2102と同様の処理を行う。ステップS2104では、ステップS2102とS2103で算出した合成比率と、ステップS2101で算出した合成比率補正値に基づいて合成比率を算出する。ステップS2105ではNmax−1番目の重み付き平均画像をNmax−2番目の重み付き平均画像のサイズに合わせて拡大し、ステップS2104で算出した合成比率に基づいて、Nmax−2番目の重み付き平均画像と合成する。
図14はステップS2102とステップS2103において実行する処理の詳細である。ステップS2201では、入力される縮小画像に対して、エッジ解析処理を行い、エッジ度をエッジの方向を算出する。ステップS2202では、ステップS2201で算出されたエッジ度とエッジ方向に基づいて、重み付き平均処理を行う。ステップS2203では、ステップS2201で算出したエッジ度に基づいて、合成比率を算出する。
図15はN番目の階層を対象とした、中間層の処理の詳細を示したものである。ステップS2301ではN+2番目の階層の合成比率補正値を算出する。ステップS2302では、N番目の縮小画像に対してエッジ情報を算出し、それに基づいて重み付き平均処理を行い、さらに合成比率を算出する。ステップS2303では合成比率を算出する。ステップS2304では、ステップS2303で求めた合成比率に基づいて、N+1番目の階層の合成画像とN番目の階層の重み付き平均画像を合成する。
図16は最上層の処理の詳細である。上側の階層の入力が縮小画像ではなく撮影画像であることを除けば、図23の中間層の処理と同等であるため、詳細な説明は省略する
以上のように、実施形態2では実施形態1の構成に加え、階層ごと重み付き平均処理を実行する。SNの低い低コントラスト領域だけを検出し合成比率を補正する点は実施形態1と同様である。したがって、エッジ周辺のノイズ低減効果と低コントラスト領域の鮮鋭度を両立することができる。
<第3実施形態>
第1実施形態および第2実施形態では、最終的な合成比率はN番目の階層とN+1番目の階層において算出した各合成比率とN+2番目の階層において算出した合成比率補正値に基づいて算出していた。第3実施形態では、最終的な合成比率をN番目の仮想において算出した合成比率と、N+1およびN+2番目の階層において算出した合成比率補正値に基づいて算出する方法について説明する。
実施形態3における画像処理装置の構成はほぼ第2実施形態と同様である。合成比率補正値導出部110は、N+1番目とN+2番目の階層向けに、それぞれ異なる方法で低コントラスト領域合成比率補正値を算出する。第2実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
以下、図26〜図30に示したフローチャートを用いて第3実施形態におけるノイズ低減処理の流れを説明する。処理の全体像は実施形態1の図9と同じである。図18は最下層の処理フローを示している。
ステップS2601は実施形態1のステップS1001と同様である。ステップS2602において、Nmax−1番目の縮小画像に対して、ステップS1001と同様の処理を行う。ステップS2603では、Nmax−1番目の縮小画像に対して、エッジ情報を算出し、重み付き平均算出処理を行う。ステップS2604は実施形態2のステップS2103と同様である。
ステップS2605では、ステップS2604で算出した合成比率と、ステップS2601とS2602で算出した合成比率補正値を用いて合成比率を算出する。ステップS2606ではNmax−1番目の重み付き平均画像をNmax−2番目の重み付き平均画像のサイズに合わせて拡大し、ステップS2605で算出した合成比率に基づいて、Nmax−2番目の重み付き平均画像と合成する。
図19はステップS2603において行う処理の詳細である。実施形態2のステップS2103とは、合成比率を算出するステップがない点が異なる。
図20はステップS2605における合成比率算出処理の詳細である。本実施形態では、N番目のエッジに基づいて算出された合成比率を、N+1およびN+2番目の低コントラスト領域に基づいて算出された合成比率補正値で補正する。具体的には、以下の式(5)に示すように、N番目の合成比率に、N+1番目とN+2番目の合成比率補正値を加算して算出すればよい。
Figure 0006904842
そこで、本実施形態では図17に示すように、2種類の低コントラスト領域合成比率があるものとして説明する。
図21は中間層の処理の詳細である。N番目の階層において最終的に用いる合成比率の算出には、N番目のエッジに基づく合成比率とN+1番目とN+2番目の低コントラストに基づく領域合成比率補正値が必要である。このうち、N+2番目の合成比率補正値に関しては、これより前の階層の処理で算出済みである。従って、ステップS2901においてN+1番目の合成比率補正値を算出し、ステップS2902でN番目のエッジ領域に基づく合成比率を算出する。ステップS2902はステップS2103と同様で、エッジ情報と重み付き平均も算出する。ステップS2903は入力画像が異なる点以外は、ステップS2605と同様の処理である。ステップS2904もステップS2606と同様の合成処理である。
図22は、最上層の処理の詳細である。中間層の処理と同様に、ステップS3001にて1番目の縮小画像に対して、低コントラスト領域に基づく合成比率補正値を算出する。ステップS3002にて、撮影画像に対してステップS2402と同様の処理を行う。ステップS2503は図20に詳細を示した合成比率算出処理を行う。ステップS3004では、ステップS3003で算出した合成比率に基づいて、1番目の合成画像を拡大し、ステップS3002で算出した重み付き平均画像と合成する。
以上のように本実施形態によれば、N+1番目の階層の画像におけるエッジ検出結果が拡大によって太くなることによってエッジ周辺のノイズ低減効果が下がる現象をも避けることができる。当然、N+2番目の階層での低コントラスト領域結果も用いるため、低コントラストのテクスチャ領域を従来よりもぼかすことなくノイズを低減できる。第3実施形態においてもエッジ周辺のノイズ低減効果と低コントラスト領域の鮮鋭度を両立でき、エッジ周辺のノイズ低減効果が低くなる領域の幅をより狭くすることができる。
<その他の実施形態>
前述の実施形態では、入力された画像に対して順に縮小処理を実行する例を説明した。しかしながら、入力画像と入力画像を所定の縮小率で縮小した縮小画像を取得できる場合は、必ずしも縮小処理を必要としない。
また、エッジに基づく合成比率と低コントラスト領域に基づく合成比率補正値をそれぞれ算出した後に、最終的に合成処理に用いる合成比率を算出した。例えば、第1実施形態の場合、N枚目の縮小画像とN+1枚目の縮小画像それぞれのエッジ度とN+2枚目の縮小画像におけるスコアの3つの値と、合成比率を対応づけたルックアップテーブルを用いてもよい。この場合、N枚目の縮小画像とN+1枚目の縮小画像それぞれのエッジ度とN+2枚目の縮小画像におけるスコアとから合成比率を導出できる。ルックアップテーブルにおいて2つのエッジ度と低コントラスト領域を抽出するためのスコアに対応づけられる合成比率は、前述の実施形態において説明した方法と同様に算出されることが望ましい。
また前述の実施形態では、CPU115が所定のプログラムを実行するソフトウェアにより各処理を実現する場合を例に説明した。しかしながら例えば図1(b)や図2、図3に示す各構成のすべてまたはその一部を、専用の画像処理回路(例えばASIC)として実現してもよい。
108 エッジ解析部
109 合成比率導出部
110 合成比率補正値導出部
111 合成処理部

Claims (9)

  1. 入力画像のノイズを低減する画像処理装置であって、
    第2縮小画像より高い解像度を有する第1縮小画像と前記第2縮小画像とを生成するために前記入力画像を縮小する生成手段と、
    前記第1縮小画像の第1エッジを検出し、前記第1縮小画像のそれぞれの画素について、前記第1エッジに対応する画素が高い確率となるときに大きな値となるインデックス値であるエッジ確率を算出する第1検出手段と、
    前記第2縮小画像の第2エッジを検出し、前記第2縮小画像のそれぞれの画素について、前記第2縮小画像の画素のコントラストが低い場合に大きい値を持ち、前記第2縮小画像の平坦部に対応する画素、または、前記第2縮小画像の画素のコントラストが高い画素である場合に小さい値を持つ低コントラストスコアを算出する第2検出手段と、
    前記入力画像と前記第1縮小画像とにノイズ低減処理を行う処理手段と、
    前記第1検出手段により算出されるエッジ確率と、前記第2検出手段により算出される低コントラストスコアとに基づいて、それぞれの画素に合成比率を定し、前記合成比率を用いて、前記ノイズ低減された入力画像と前記ノイズ低減された第1縮小画像とを合成する合成手段とを
    有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記合成手段は、前記ノイズ低減された入力画像と前記ノイズ低減された第1縮小画像とを重み付けて合成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記合成手段は、前記低コントラストスコアに基づいて、前記エッジ確率に応じた合成比率を補正することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記合成手段は、前記ノイズ低減された入力画像と前記ノイズ低減された第1縮小画像とのそれぞれに対してエッジ方向に沿って重みづけ平均処理を行うことにより前記合成を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記第2検出手段は、処理対象とする画像において注目画素近傍の局所的な領域に含まれる画素の画素値の分散を算出し、該分散に基づいて前記低コントラストスコアを算出することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記低コントラストスコアは、ノイズ分散がとり得る値の場合は0の近傍とし、分散が大きくなるとともに増加し、所定の値で最大値に達する後、さらに分散が増加すると減少し0に近似する特性を有することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記第2検出手段は、前記第2縮小画像と、前記第2縮小画像より低い低周波数成分に対応する第3の画像とから前記低コントラストスコアを抽出し、
    前記合成手段は、前記入力画像のエッジ確率、前記第1縮小画像の前記低コントラストスコア、前記第3の画像の前記低コントラストスコアとに基づいて、前記第1縮小画像と前記第2縮小画像とを合成することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の画像処理装置。
  8. コンピュータを請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
  9. 入力画像のノイズを低減する画像処理方法であって、
    第2縮小画像より高い解像度を有する第1縮小画像と前記第2縮小画像とを生成するために前記入力画像を縮小し、
    前記第1縮小画像の第1エッジを検出し、前記第1縮小画像のそれぞれの画素について、前記第1エッジに対応する画素が高い確率となるときに大きな値となるインデックス値であるエッジ確率を算出し、
    前記第2縮小画像の第2エッジを検出し、前記第2縮小画像のそれぞれの画素について、前記第2縮小画像の画素のコントラストが低い場合に大きい値を持ち、前記第2縮小画像の平坦部に対応する画素、または、前記第2縮小画像の画素のコントラストが高い画素である場合に小さい値を持つ低コントラストスコアを算出し、
    前記入力画像と前記第1縮小画像とにノイズ低減処理を行い、
    前記算出されるエッジ確率と、前記算出される低コントラストスコアとに基づいて、それぞれの画素に合成比率を定し、前記合成比率を用いて、前記ノイズ低減された入力画像と前記ノイズ低減された第1縮小画像とを合成することを特徴とする画像処理方法。
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