JP3731577B2 - 画像処理プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、画像処理プログラムに関し、特にデジタルカメラやフィルムスキャナなどの出力画像の処理においてRetinex処理を行う画像処理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像処理の分野では、生体における網膜や皮質と同等の役割をモデル化した画像処理技術として、Center/Surround Retinex処理が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
Retinex処理とは、デジタルデータである画像情報を補正する方法である。Retinex処理には各種の変形例が考えられるが、ここでは、視覚をモデル化して注目画素に対して周辺情報を加味する画像の補正方法を総括してRetinex処理と呼んでいる。後述する拡張Retinexも、Retinex処理の一形態に含まれるものとする。Retinex処理では画像中の明暗部に応じて、局所局所でゲイン調整が変わるため、ダイナミックレンジを圧縮する効果がある。
【0004】
Center/Surround Retinexアルゴリズムに関して、Single Scale Retinex(SSR)、及びMulti Scale Retinex(MSR)が知られている。以下にそれぞれのアルゴリズムについて説明する。
【0005】
Single Scale Retinex(SSR)は、次の式(1)によって表される。式(1)の処理をR,G,Bの各チャンネルに対して実行し、統合することでカラー出力画像が得られる。
【0006】
(i=R,G,B)
ここで、「*」はコンボリューション積分を表す。また、Ti(x,y)はSSR処理後の画素値を表し、Ii(x,y)は原画像の画素値を表す。F(x,y)は、注目画素の周囲の画素を考慮してボケ画像を作成するためのフィルタに用いられる関数である。F(x,y)として例えばガウス関数を用いると、F(x,y)は、次の式(2)および(3)を満たすこととなる。
【0007】
F(x,y)=K・exp{−(x2+y2)/c2} …(2)
ΣΣF(x,y)=1 …(3)
ここで、cはガウス関数における周辺の広がりを決める定数であり、カーネル値と呼ばれる。式(3)を満たすように定数Kは定められる。一般的には、cの値が小さい程、画像処理においてエッジを強調する効果が高くなり、cの値が大きい程、ダイナミックレンジ圧縮の効果が高くなることが知られている。
【0008】
また、SSR処理後の出力画像のコントラストを向上させることを目的に、クリッピング処理が行われる。通常、ヒストグラム分布にして、上下3%前後の画素値はクリッピングしてから、線形変換によって出力ビット数(例えば8ビット)に応じたデジタル値に割り振られる。
【0009】
図18は、ボケ画像作成のためにガウス関数を用いたSSRの具体的な処理を説明するための図である。
【0010】
図を参照して、i=R,G,Bからなるオリジナル画像(処理対象画像)D2に対して処理が行われる。なお、オリジナル画像においてRGBを合成した画像を図中P2で示している。
【0011】
D2の各画素値は、Ii(x,y)として示される。ボケ画像D4を作成するためにIi(x,y)*G(x,y)の演算が行われる。ここにG(x,y)はガウス関数である。
【0012】
オリジナル画像の各画素値を、ボケ画像の各画素値で除算する処理が行われ、そのlogを求めることで、Retinex処理後の画像D5が得られる。D5の各画素値をここではRi(x,y)とする。R,G,BからなるD5を合成することで、Retinex処理後の画像P1が得られる。
【0013】
一方、Multi Scale Retinex(MSR)では、式(2)における定数cとして、異なる幾つかの値が用いられる。これにより、周辺の広がりが異なるガウス関数によるSSR処理が行われる。それぞれの結果を足し合わせて平均化することにより、エッジ強調、及びダイナミックレンジ圧縮を同時に達成している。
【0014】
図19は、ガウス関数を用いたMSR処理を説明するための図である。
図を参照して、周辺の広がりが狭いガウス関数(サイズの小さいフィルタ)により作成されたボケ画像D4−1、周辺の広がりが中位のガウス関数(サイズの中位のフィルタ)により作成されたボケ画像D4−2、および周辺の広がりが広いガウス関数(サイズの大きいフィルタ)により作成されたボケ画像D4−3がオリジナル画像D2に基づいて作成される。
【0015】
そして、オリジナル画像D2を各ボケ画像で除算し、それぞれの対数をとることで、画像D5−1〜D5−3が得られる。フィルタサイズが小さい関数で処理を行った画像の方がエッジ強調効果が高く、逆にフィルタサイズが大きい関数で処理を行った画像の方がダイナミックレンジ圧縮の効果が高い。画像D5−1〜D5−3を足し合わせて平均化することにより、エッジ強調、及びダイナミックレンジ圧縮を同時に達成することができる。
【0016】
ネガフィルムなどからフィルムスキャナによってデジタル化された画像データや、デジタルスチルカメラなどで撮影されたデジタル画像データに対して以上のようなSSR、およびMSR処理を適用する研究が盛んに行われている。
【0017】
また、特許文献2は、画像の異なる領域間の小さなコントラスト差を維持しながら、画像の異なる領域間の大きなコントラスト差を縮小する技術を開示している。
【0018】
また、非特許文献1は、Retinex処理を線形演算で構成することを開示している。
【0019】
【特許文献1】
米国特許第5,991,456号明細書
【0020】
【特許文献2】
特開2001−245154号公報
【0021】
【非特許文献1】
小林正明、小寺宏嘩、「Retinexモデルによる画像の見えの改善」、カラーフォーラムJAPAN2001(第47回光学四学会連合講演会、2001年11月13日〜15日開催)予稿集
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した従来のCenter/Surround Retinexアルゴリズムなどの画像処理技術では、特に原画像の解像度が高い場合、ボケ画像の生成のための計算処理が重くなり、メモリ消費量の増大や処理速度が低下するという問題があった。
【0023】
本発明の目的は、メモリ消費量の増大や処理速度の極端な低下を起こさずにRetinex処理ができる画像処理プログラムを提供することを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明のある局面に従うと、Retinex処理をデジタルカメラに実行させる画像処理プログラムは、処理対象となる原画像の解像度を原画像の解像度より小さいデジタルカメラの複数の記録画像解像度に下げることで、複数の画像を生成する第1ステップと、所定のフィルタを用いることで、複数の画像の各々のボケ画像を生成する第2ステップと、生成された複数のボケ画像のそれぞれを原画像の解像度に戻す第3ステップと、原画像と原画像の解像度に戻された複数のボケ画像とに基づいてMulti Scale Retinex処理を実行する第4ステップとをデジタルカメラに実行させる。
この発明の他の局面に従うと、Retinex処理をコンピュータに実行させる画像処理プログラムは、処理対象となる原画像を取得する第1ステップと、原画像と同じ被写体に対して光学的にピントのずらしたボケ画像を取得する第2ステップと、原画像とボケ画像とに基づいてRetinex処理を実行する第3ステップとをコンピュータに実行させ。
この発明のさらに他の局面に従うと、Retinex処理をコンピュータに実行させる画像処理プログラムは、処理対象となる原画像を取得する第1ステップと、原画像と同じ被写体に対して原画像より低い解像度で撮影した低解像度画像を取得する第2ステップと、低解像度画像を原画像と同じ解像度へ補間して合わせることによりボケ画像を取得する第3ステップと、原画像とボケ画像とに基づいてRetinex処理を実行する第4ステップとをコンピュータに実行させる。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に開示される画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理装置などは、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどの撮像デバイスからのアナログ信号をA/D変換した直後のRAW画像をRetinex処理を行う対象画像としている。そして、Retinex処理後に所定のγ補正を行っている。しかし、本発明における対象画像はγ補正後の画像であってもよい。なお、「A/D変換を行なった直後」とは、少なくともγ補正が施される前の段階を示し、好ましくは色補正や、MTF補正が施されていない段階である。撮像デバイスの画素間における感度ばらつきなどのハードウェア調整のための補正や、gamutなどの色相変換を行っていても本発明におけるRAW画像とみなしてよい。更には、例えば撮像デバイスとしてカラーフィルタを有したエリア型センサである場合、A/D変換後に各色の画像データについて画素補間の処理が施されるが、このような補間処理後の画像データもRAW画像とみなしてよい。
【0036】
これにより、生体における網膜や皮質と同等の役割をモデル化したRetinex処理本来の特性が発揮される。
【0037】
すなわち、通常のフィルムスキャナやデジタルスチルカメラから出力されるデジタル画像データは、いわゆるホワイトバランスなどの色補正、γ補正、さらにはMTF補正などがすでに施された画像データである。従来技術におけるRetinex処理や拡張Retinex処理で対象とされているデジタル画像データも、こうした幾つかの画像処理がすでに行われた画像データであった。これら幾つかの画像処理がすでに行われた画像データに対して、さらに、そのコントラストや見えなどの画質を改善することを目的にRetinex処理は適用されてきた。
【0038】
しかしながら、本来のRetinexモデルは、生体の網膜や皮質と同等の役割を果たす仕組みである。その特性を十分に発揮するためには、Retinexモデルは、生のセンサ応答に対して適用されるべきである。逆に言えば、すでに色補正、γ補正、MTF補正などの従来の画像処理が施された画像データに対してさらにRetinex処理を実行することで、従来技術のような不具合(色の偏りが多い画像での全体的な色味のシフトや、顔などの明るい領域が全般に飛び傾向になってしまうこと)が発生している可能性もあり、その結果、より複雑な拡張Retinex処理によってその不具合を抑制しなければならない事態に陥っていると考えることもできる。
【0039】
このような観点の下、本実施の形態においては、SSRやMSRなどのRetinex処理を、CCDイメージセンサなどの撮像デバイスの電気信号をA/D変換しただけの生のデジタル画像データ(γ補正などが行われていないRAWデータ)に対して適用することで、Retinexモデル本来の効果を発揮できるようにしている。
【0040】
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照しながら順に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態におけるRetinex処理を行なう撮像装置の構成を示すブロック図である。図中、画像データの流れを矢印で示している。
【0041】
図を参照して撮影装置は、撮像デバイスとしてのCCDイメージセンサ101と、A/Dコンバータ102と、Retinex処理部103と、γ補正部104と、表示・保存部105とを備えている。
【0042】
CCDイメージセンサ101は、光電変換によって入射光から電気信号であるアナログ信号R,G,Bを生成する。A/Dコンバータ102はアナログ信号R,G,Bを、例えば8bitの離散的なデジタル信号R,G,Bに変換する。Retinex処理部103は、A/Dコンバータ102でA/D変換のみ施されたデジタル画像信号に対して、SSRやMSRなどのRetinex処理を各RGBのチャンネルに対して独立に行う。
【0043】
γ補正部104は、Retinex処理部103で得られたRetinex出力に対して、後工程である表示・保存工程で求められる所定のγ補正を行う。
【0044】
最後に、表示・保存部105では、γ補正部104で所定のγ処理が施された画像データをモニタなどに表示、またはハードディスクなどに保存する。
【0045】
図1に示した構成をデジタルスチルカメラ内部でハード的に実行することも可能であるが、例えば、RAW画像としてA/D変換のみ行った画像データを入手可能であるデジタルカメラであれば、一旦RAW形式で保存された画像データに対して、パソコンなどにインストールされたアプリケーションを用いて、ソフト的に上述したRetinex処理、及びγ補正処理などの画像処理を実行することも可能である。
【0046】
なお、上記(1)式で示されるRetinex処理にはコンボリューション積分が含まれているため、その処理速度はF(x,y)で示されるガウス関数などのフィルタのサイズや画像サイズそのものに大きく依存する。一般に、Retinex処理に用いられるフィルタのサイズは非常に大きく、比較的解像度の低い画像(例えば640×480画素のVGA)でも、カーネル値c=100程度のサイズのフィルタが用いられることが多い。このような場合、最近の高速な処理を行うパーソナルコンピュータでもその処理を完了するまでに数時間かかってしまうことがあり、実用的ではない。
【0047】
コンボリューション積分を高速に実行する方法として、周波数領域で計算を実行する手法であるフーリエ変換が知られている。デジタル画像のような離散的な信号に対しては、FFT(Fast Fourier Transforms)やDFT(Discrete Fast Fourier Transforms)といった高速処理手法が適用できる。上記(1)式のコンボリューション積分は、画像サイズが2のべき乗の場合、式(4)で表現することができる。
【0048】
ここで、FFT-1は逆FFTを、「・」は周波数領域での掛け算を表す。この場合、その処理速度はF(x,y)で表されるガウス関数のフィルタサイズには関係なく、画像サイズそのものに依存することになる。なお、画像サイズが2のべき乗でない場合、DFTを代用に用いることができる。
【0049】
以上説明したように、本発明は、Retinex処理をA/D変換のみが行われたRAW画像に対して適用し、Retinex処理後に所定のγ補正を行うという構成で、生体における網膜や皮質と同等の役割をモデル化したRetinex処理本来の機能を可能にしている。
【0050】
なお、RAW画像とは、基本的にはCCDの出力をA/D変換しただけのデータを示す。ただし、CCD素子の感度ばらつきなどのハードウェアの調整のための補正や、gamutなどの色相変換を行なったものをRAW画像としていてもよい。また、更には、例えば撮像素子としてカラーフィルタを有したエリア型センサであるような場合、A/D変換後に各色の画像データについて画素補間の処理が施されるが、このような補間処理後の画像データもRAW画像とみなしてよい。
【0051】
本願においては、少なくともγ補正前の画像データをRAW画像と呼んでおり、好ましくはRAW画像は、さらにシャープバランス、ホワイトバランス補正前の画像であることが望ましい。
【0052】
[第2の実施の形態]
図2は、第2の実施の形態におけるRetinex処理を行なう撮像装置の構成を示すブロック図である。
【0053】
本実施の形態においては、Retinex処理部103において、線形Retinexが実行される。線形Retinex処理は、logを用いないRetinex処理であり、例えば、次の式(5)の原画像とボケ画像の比率によって実行される。
【0054】
(i=R,G,B)式(5)では、式(1)同様に、「*」はコンボリューション積分を表し、Ti(x,y)は線形Retinex処理後の画素値、Ii(x,y)は原画像の画素値、F(x,y)は前述した式(2)、(3)を満たすボケ画像作成のための例えばガウス関数である。
【0055】
なお、ここでの線形Retinex処理もMSRにより実行されてもよい。
さらに、Retinex処理部103においては、Ti(x,y)を1/γで累乗する処理(γ補正)が行なわれてもよい。これは、式(6)で示される。
【0056】
γ{Ti(x,y)}=Ti(x,y)^(1/γ) …(6)
例えば、sRGBを想定したモニタに画像を表示する場合、そのγは2.2が想定されており、その逆数1/2.2をTi(x,y)に乗じることでγ補正は実現される。もちろん、表示や印字が行われるデバイスに応じて、このγの値を可変調整する構成でもよい。
【0057】
さらには、Retinex出力されるデータのγ特性を特定のモニタ等のγに合わせ込む必要性はなく、例えば、明度に対してリニアな特性としたい場合には、線形Retinex出力に対して1/3を累乗する(γ=3とする)とよい。
【0058】
なお、式(6)で得られるRetinex出力のγ補正画像に対しても、そのコントラストを向上させることを目的に、上述したような、ヒストグラム分布にして上下3%前後の画素値をクリッピングする処理を行ってもよい。もちろん、線形Retinex処理部103で得られたRetinex出力に対して、このクリッピング処理を行った後、γ補正を行うような構成も可能である。
【0059】
[第3の実施の形態]
図3は、第3の実施の形態におけるRetinex処理を行なう撮像装置の構成を示すブロック図である。
【0060】
本実施の形態においては、図2に示されるRetinex処理部103で線形Retinex処理を行なった後で、さらにデバイスのためのγ補正をγ補正部104で行うものである。これによると、デバイスにあわせたγ補正を行なうことが可能である。すなわち、γ補正をγ補正部104のみで行ってもよいし、上述のようにRetinex処理部103で、出力を明度に対してリニアな特性とするために、γ=3でのγ補正を行い、さらにγ補正部104でデバイスにあわせた補正を行うようにしてもよい。
【0061】
[第4の実施の形態]
図4は、本発明の第4の実施の形態におけるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【0062】
図を参照して、デジタルカメラは、レンズLと、レンズを駆動するレンズ制御部209と、CCDイメージセンサ201と、CCDイメージセンサの出力をA/D変換するA/Dコンバータ203と、画像処理のためのASIC(application specific integrated circuit)205と、バッファメモリ207と、CPU211と、RAM213と、ROM(ファームウェアメモリ)215と、画像表示部221と、カードインタフェース217と、メモリカード219とを備えている。
【0063】
ASIC205内のモジュールとして、Retinex処理回路251、色補間回路253、γ補正回路255、色空間変換回路257、および画像圧縮回路259が設けられている。
【0064】
ASIC205内では、A/Dコンバータ203からの入力に対して、図の左のモジュールから順に処理が行なわれる。ASIC205内のモジュールはバッファメモリ207を共有しており、CPU211は、どのモジュールがメモリにアクセスするかのタイミングコントロールを行なう。
【0065】
本実施の形態においても、デジタルカメラにおいてRetinex処理をA/D変換のみが行われたRAW画像に対して適用し、Retinex処理後に所定の画像処理を行う。これにより、生体における網膜や皮質と同等の役割をモデル化したRetinex処理本来の機能を可能にしている。
【0066】
なお、図4の回路構成は、デジタルビデオカメラ、スキャナ、フィルムスキャナなどに対しても応用することができる。
【0067】
[第5の実施の形態]
図5は、本発明の第5の実施の形態における、プログラムを実行するコンピュータの構成を示すブロック図である。
【0068】
図を参照して、コンピュータは、装置全体の制御を行なうCPU301と、表示部303と、ネットワークに接続したり外部と通信を行なうためのLAN(ローカルエリアネットワーク)カード305(またはモデムカード)と、キーボードやマウスなどにより構成される入力部307と、フレキシブルディスクドライブ309と、CD−ROMドライブ311と、ハードディスクドライブ313と、ROM315と、RAM317とを備えている。
【0069】
以後のフローチャートに示される、CPU(コンピュータ)301を駆動させるためのプログラムは、フレキシブルディスク(F1)やCD−ROM(C1)などの記録媒体に記録することができる。このプログラムは、前記記録媒体からRAMその他の記録媒体に送られ、記録される。なお、プログラムはハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザに提供するようにしてもよい。また、インターネットを介して外部のサイトなどよりそのようなプログラムをワークステーションやコンピュータにダウンロードして実行させるようにしてもよい。
【0070】
図6は、図5のコンピュータが実行するRetinex処理を示すフローチャートである。
【0071】
図を参照して、CCDなどにより得られたアナログデータD1は、ステップS101でA/D変換器により変換され、RAW画像のデータD2とされる。これがステップS103で、コンピュータ内においてフーリエ変換される。
【0072】
一方ステップS105では、ガウス周辺関数D3がフーリエ変換される。ステップS107で、ステップS103およびS105で得られたデータの周波数領域での掛け算が行なわれる。その後、ステップS109で逆フーリエ変換が行なわれることでボケ画像D4が得られる。
【0073】
ステップS111で、D2をD4で割り、ステップS113でそれをlog処理することで、Retinex出力D5が得られる。
【0074】
その後、Retinex出力に対し、γ補正(ステップS115)、その他画像処理(ステップS117)、クリッピング処理(ステップS119)、および8bit割り付け処理(ステップS121)が行なわれる。その後、画像が表示される(ステップS123)。
【0075】
図7は、図5のコンピュータが実行する線形Retinex処理を示すフローチャートである。
【0076】
図を参照して、ステップS101〜S111での処理は図6におけるそれと同じであるため、ここでの説明を繰り返さない。ステップS111における割り算の出力がRetinex出力D6とされる。ここでは、出力D6に対してγ補正(ここでは1/3乗にする処理とする)が行われる(ステップS118)。その後、クリッピング処理(ステップS119)、8bit割付処理(ステップS121)、表示処理(ステップS123)が行われる。
【0077】
なお、インターネットなどの通信回線を通じて送信されてきた画像データに対して上述の画像処理を行ってもよいし、その結果を通信回線を通じて他の装置へ送信するようにしてもよい。
【0078】
[第6の実施の形態]
上述のように、たとえばコンボリューション積分にフーリエ変換を用いることで、演算を高速に行なうことができる。
【0079】
しかしながら、通常、画像は2次元であり、また、FFTやDFTといった処理は、実数タイプのデータに対して実行する必要があるため、式(4)内のFFT{F(x,y)}やFFT{Ii(x,y)}を実行するためには、非常に多くのメモリが必要とされる。最近の1GB程度のメモリを搭載したPCを使用した場合、比較的解像度の低い画像(例えばVGA:640×480)では、高速に問題なく処理完了できるものの、比較的解像度の高い画像(例えばFULL:2560×1920)では、メモリ不足となり処理完了できない場合もある。このため、あまり実用的とは言えないのが現状である。
【0080】
本実施の形態では、従来技術、および第1〜第5の実施の形態で説明したRetinex処理において、以下の処理を行うことで、上記問題の解決を図っている。
【0081】
まず、原画像Ii(x,y)の解像度を一旦低くした低解像度の原画像Low_Ii(x,y)を作成する。そのLow_Ii(x,y)からボケ画像を生成する。
【0082】
解像度の変換手法としては、Zero Order,Bi−Linear,Quadratic,Cubic Splineなどの手法が知られており、これらのいずれかを用いればよい。
【0083】
例えば、低解像度の原画像Low_Ii(x,y)と同一の画像サイズとなる低解像度のフィルタ画像Low_F(x,y)により(例えば、Low_Ii(x,y)が640×480であれば、Low_F(x,y)も640×480)、ボケ画像生成のために、式(7)のコンボリューション積分、または、周波数領域における掛け算および逆FFT処理が実行される。
【0084】
当然、式(7)で生成されるボケ画像は、原画像Ii(x,y)の解像度と異なるため、そのままでは式(1)の計算は実行できない。
【0085】
式(1)の計算を実行するためには、原画像とボケ画像とのお互いの解像度を合わせる必要があり、式(7)で生成されるボケ画像の解像度を、補間によって(同様にZero Order,Bi−Linear,Quadratic,Cubic Splineなどの手法を用いて)、原画像Ii(x,y)の解像度と同一とする。
【0086】
このとき、原画像Ii(x,y)の解像度を低くした際に用いた変換手法と同一のものを選択してもよいし、異なる変換手法を選択してもよい。このようなボケ画像の作成を行うことで、少ないメモリ消費で、高解像度画像のRetinex処理を高速に実行することが可能となる。
【0087】
図8は、本実施の形態の画像処理装置のRetinex処理部の構成を示す図である。
【0088】
図を参照して、Retinex処理部は、原画像D2の解像度を下げる補間演算を行う補間部401と、補間部401の出力である解像度が下げられた画像に対してフィルタを用いた処理を行うことでボケ画像を生成するボケ画像生成部403と、ボケ画像の解像度を変更し、原画像D2と同じ解像度にする補間部405とを備えている。Retinex処理部407で、原画像D2と補間部405の出力画像とに基づきRetinex処理が行われる。
【0089】
[第7の実施の形態]
また、第6の実施の形態において、補間部401で解像度を低くする度合いを変更することで、出力画像の画質(精度)を調整することも可能である。例えば、現在、デジタルスチルカメラの場合、保存されるデジタル画像データは、その解像度順に、FULL(2,560x1,920)、UXGA(1,600x1,200)、SXGA(1,280x960)、XGA(1,024x768)、VGA(640x480)などのように分類されている。
【0090】
そこで例えば、FULL(2,560x1,920)の原画像に対して、画質重視の場合、解像度を低くした原画像をUXGA(1,600x1,200)とし、速度重視の場合、解像度を低くした原画像をVGA(640x480)とするような処理を補間部401で行う構成とする。これにより、重視する対象に基づいて異なる解像度のボケ画像を生成し、補間部405での補間処理によって元のFULL(2,560x1,920)の解像度に戻して、Retinex処理部407で処理を実行させるのである。
【0091】
さらには、MSR方式のRetinex処理に本実施の形態の技術を適用することも可能である。
【0092】
例えば、原画像がFULL(2,560x1,920)の解像度の場合に、MSRにおける、ぼかし方の大、中、小に対して、ぼかし方大では原画像をVGA(640x480)にした画像から、ぼかし方中では原画像をSXGA(1,280x960)にした画像から、ぼかし方小では原画像をUXGA(1,600x1,200)にした画像から、各々ボケ画像を生成する。その後、各々のボケ画像を補間処理によって元のFULL(2,560x1,920)の解像度に戻してRetinex処理を実行させ、合成するのである。
【0093】
つまり、あまりぼかさない場合には、あまり解像度も低くしないことで、画質(精度)を維持する効果が期待できる。
【0094】
さらに、上記MSRへの応用に関して、ぼかす対象の画像のサイズとぼかすためのフィルタの相対的なサイズを変えるのであれば、複数の段階のボケ度合いの画像を作成することができる。そこで、たとえばぼかし方大では原画像をVGA(640x480)にした画像から、ぼかし方中では原画像をSXGA(1,280x960)にした画像から、ぼかし方小では原画像をUXGA(1,600x1,200)にした画像から、同じサイズのフィルタを用いてボケ画像を各々生成し、原画像の解像度に戻すことで、ぼかし方大、中、小の画像を作成することができる。そして、原画像をぼかし方大、中、小の画像のそれぞれで除算し、処理することで(図19参照)、MSRを実現することも可能である。
【0095】
逆に、解像度がお互いに異なるデジタル画像データ(たとえば、UXGA(1,600x1,200)とVGA(640x480))に対して、同サイズの周辺広がりを有するガウス関数によるボケ画像作成処理が施された場合、各々の処理結果が異なってしまうことは明らかである。
【0096】
解像度が異なっていても、これらの画像の内容は同一であり、その色補正結果やコントラスト、エッジの強調具合が解像度に応じて変わってしまうことは好ましくない。そこで、ボケ画像を作成する元となる画像(図8の補間部401の出力画像)の解像度に応じてボケ画像を作るためのフィルタのサイズを変更することによって、解像度が異なっても、同様の処理効果を得ることができる。
【0097】
たとえば、図9および10は、模式的に同様の周辺広がりを有するガウス関数を1次元で図示したグラフである。グラフ中、X軸が画素の位置を示している。
【0098】
図9は、解像度が低い、VGA(640x480)画像に適用する場合のガウス関数の広がりをX軸方向について1次元的に表示したグラフである。図10は、解像度が高い、UXGA(1,600x1,200)に適用する場合のガウス関数の広がりをX軸方向について1次元的に表示したグラフである。
【0099】
各々のガウス関数は異なり、その広がりが異なる。しかし、画像全体として見たとき、その曲線形状は相似している。
【0100】
このように解像度に応じてガウス関数を変化させることで、両者の画像の内容が同一の場合、同様のRetinex処理の効果を得ることができる。
【0101】
このようにガウス関数の広がりを変化させ、解像度が異なった場合にも相似形状を得る為には、式(2)のガウス関数において、周辺の広がりを決める定数c(カーネル値)を解像度と連動して調整すればよい。
【0102】
例えば、VGA(640x480)において適用するカーネル値をcVGA、UXGA(1,600x1,200)において適用するカーネル値をcUXGAとすると、
cVGA=cUXGA×(640/1600) …(8)
の関係式で容易にカーネル値は計算される。
【0103】
図11は、本実施の形態において、ボケ画像作成の対象となる画像の解像度をFULL(2560x1920)、その解像度でのカーネル値をcFULLとした場合に、UXGA(1,600x1,200),SXGA(1,280x960),XGA(1,024x768),VGA(640x480)の各解像度に対応するカーネル値のcFULLからの計算式を示した図である。
【0104】
カーネル値の変更により、異なる解像度の画像からボケ画像を生成してRetinex処理を行う処理は、例えば、デジタルカメラ内部で実行することも可能であるし、ある解像度の画像として保存されたデジタル画像データに対して、パソコンなどにインストールしたアプリケーションソフトで実行することも可能である。
【0105】
また、図9、10に示すようなガウス関数以外の関数を用いる場合においても同様に、画像の解像度に連動させて各関数のフィルタサイズを変更すればよい。
【0106】
例えば、図12では、中央画素(注目画素であり、原点の位置で示す)における重みを各々1として異なる4つの関数の周辺拡がりを1次元的に図示している。
【0107】
図中、系列1はガウス関数でexp(−(x/c1)2)を、系列2は指数関数exp(−|x|/c2)を、系列3は逆平方関数1/(1+(x/c3)2)を、系列4は線形関数(c4−x)・c4を示している。ここで、c1からc4が各周辺広がり関数におけるカーネル値に相当する。従って、c1からc4を変更することで、解像度にあわせたボケ画像の作成が可能となる。
【0108】
[第8の実施の形態]
また、第6の実施の形態において、補間部401で解像度を低くする度合いを原画像D2の解像度に応じて変更することで、同一のフィルタを用いて画像処理を行うことも可能である。
【0109】
図13は、第8の実施の形態において図8の補間部401、ボケ画像生成部403および補間部405が行う処理を示す図である。
【0110】
図を参照して、原画像D2の解像度に応じて解像度変換部451で解像度の変換を行い、同一解像度の画像とする。ここでは、原画像D2の解像度がFULL、UXGA、SXGA、XGA、VGAのいずれであっても、解像度変換によりVGA画像を作成するものとする。
【0111】
その後、ボケ画像生成部453によりフィルタを用いてボケ画像を生成し、解像度変換部455にて元の解像度に戻す。このとき、解像度変換部451から出力される画像の解像度は原画像D2の解像度に拘わりなく一定であるため、同一サイズのフィルタを用いると、原画像の解像度が異なっても、同じ程度のボケ画像を得ることができる。
【0112】
たとえば、同一の内容を有し、その解像度が異なる画像が複数あるものとする。これら解像度が異なる画像のどれに対して図13の処理を実行しても、画像全体として見て同程度のボケ程度を有するボケ画像が得られ、同程度のRetinex処理を行なうことができるのである。
【0113】
すなわち、本実施の形態においては、ぼかす際の対象画像とフィルタとの相対的な大きさを調整することで、処理対象の画像の解像度に拘わりなく、同程度のRetinex処理を行なうものである。
【0114】
[第9の実施の形態]
図14は、本発明の第9の実施の形態におけるRetinex処理を示すフローチャートである。
【0115】
図を参照して、このフローチャートは図6に示されるフローチャートと比較して、ステップS102で原画像D2の補間(解像度変換)を行い、それを用いてボケ画像作成を行なう。また、ボケ画像が生成された後、ステップS110で補間を行い、解像度を原画像D2に合わせることとしている。
【0116】
また、補間のレベルに応じて、ステップS151でガウス関数の広がりを定めるカーネル値cを定めることとしている。
【0117】
他の処理は、図6に示されるフローチャートと同じである。
たとえば、MSRを行う場合には、ステップS151でc値を固定としたまま、ステップS102で解像度変更のレベルを変化させ、複数の画像を作成する。これにより、同一のフィルタにより複数のボケ度合いの画像を作成することができる。または、解像度の変更レベルは一定とし、c値を変えることで複数のボケ度合いの画像を作成するようにしてもよい。
【0118】
また、図15は、同様に図7に示す線形Retinex処理において、ボケ画像作成の前に原画像の解像度変更を行い、c値を設定する場合の処理を示すフローチャートである。
【0119】
[第10の実施の形態]
なお、ガウス関数などを用いて原画像のボケ画像を生成する代わりに、光学的にピント(フォーカス)をずらしたり、解像度の低い撮像素子を用いたりすることで、ボケ画像を生成することも可能である。光学的にピントをずらす場合、原画像を記録するためのCCDなどの撮像素子とボケ画像を記録するための撮像素子とは、同一のものでも構わないし、異なるものでも構わない。
【0120】
そして、同じ解像度にした原画像とボケ画像に対してRetinex処理が行われる。
【0121】
図16は、第10の実施の形態におけるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【0122】
このデジタルカメラは、第4の実施の形態におけるデジタルカメラ(図4)と比較して、レンズLからの入射光を分割するハーフミラー253と、ボケ画像を生成するためのCCD251とを備えている。なお、ハーフミラーの代わりにCCD251に光を入射させるための別個のレンズを設けるようにしてもよい。しかし、近距離の対象物を撮影するときにパララックスが生じることを考慮して、同一光学系から2系統に光を導くためのハーフミラーを用いることが望ましい。
【0123】
図16においては、CCD251は、CCD201が合焦した場合に、ピントのボケた画像が撮影される位置に取付けられている。
【0124】
なお、ボケ画像用には原画像用よりも安価な、低い解像度の撮像素子を用いることができる。この場合、ボケ画像用の低解像度の画像を原画像用の撮像素子の解像度へ補間して合わせることで、前述したような解像度を低くした画像からボケ画像を生成してRetinex処理を行う処理と同等の処理を行なうことができる。
【0125】
[第11の実施の形態]
図17は、第11の実施の形態におけるデジタルカメラの撮像処理を示すフローチャートである。
【0126】
この処理は、第4の実施の形態におけるデジタルカメラ(図4)のCPU211で実行されるものとする。
【0127】
図を参照して、ピント合わせの為にレンズ制御部209を用いてレンズの駆動処理が行われる。シャッターが切られたのであれば(ステップS303でYES)、ステップS305でCCD撮像素子201を用いて原画像D2の撮影処理が行われる。その後、ステップS307で、レンズ制御部209を用いてレンズの駆動を行い、ピントをずらす。その状態でステップS309でボケ画像D4の撮影が行われる。
【0128】
その後、D2とD4とに基づいてRetinex処理が行われ(ステップS311)、画像補正処理が行われた後(ステップS313)、画像の出力(表示、メモリ)処理が行われる(ステップS315)。
【0129】
なお、MSRを行う場合には、ステップS307およびS309でピントのずらし加減を変えることで、複数のレベルのボケ画像を得ることとなる。
【0130】
第10および第11の実施の形態によると、ボケ画像を作成するために、コンボリューション積分などの複雑な演算を行う必要がなくなるため、高速なRetinex処理を行なうことができる撮像装置を提供することが可能となる。
【0131】
(発明の他の構成例)
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が含まれている。
【0132】
(1) Retinex処理を実行する画像処理装置において、
処理対象となる原画像の解像度を下げた画像を生成する第1手段と、
前記原画像の解像度を下げた画像からボケ画像を生成する第2手段と、
前記ボケ画像を前記原画像の解像度に戻す第3手段と、
前記原画像と前記原画像の解像度に戻されたボケ画像とに基づいてRetinex処理を実行する第4手段とを備えた、画像処理装置。
【0133】
(この構成に従うと、処理対象となる原画像の解像度を下げた画像が生成され、原画像の解像度を下げた画像からボケ画像が生成されるため、メモリ消費量の増大や処理速度の極端な低下を起こさずにRetinex処理ができる画像処理装置を提供することができる。)
(2) 原画像の解像度に応じたボケ度合いでボケ画像を生成し、Retinex処理を行なう画像処理装置において、
前記原画像の解像度を所定の解像度に変換した画像を生成する第1手段と、
前記生成された画像からボケ画像を生成する第2手段とを備えた、画像処理装置。
【0134】
(この構成に従うと、原画像の解像度を所定の解像度に変換した後にボケ画像を作成することができる。)
(3) Multi Scale Retinex処理を実行する画像処理装置において、
処理対象となる原画像の解像度を複数の段階に下げることで、複数の画像を生成する第1手段と、
所定のフィルタを用いることで、前記複数の画像の各々のボケ画像を生成する第2手段と、
前記生成された複数のボケ画像のそれぞれを前記原画像の解像度に戻す第3手段と、
前記原画像と前記原画像の解像度に戻された複数のボケ画像とに基づいてMulti Scale Retinex処理を実行する第4手段とを備えた、画像処理装置。
【0135】
(この構成に従うと、処理対象となる原画像の解像度を複数の段階に下げることで、複数の画像を生成し、所定のフィルタを用いることで、複数の画像の各々のボケ画像を生成し、それに基づいてMulti Scale Retinex処理が実行される。これにより、メモリ消費量の増大や処理速度の極端な低下を起こさずにMulti Scale Retinex処理ができる画像処理装置を提供することができる。)
(4) (1)〜(3)のいずれかに記載の画像処理装置を備えた、デジタルカメラ、デジタルビデオ、スキャナ、フィルムスキャナその他のデジタル機器。
【0136】
(この構成によると、メモリ消費量の増大や処理速度の極端な低下を起こさずにRetinex処理ができるデジタル機器を提供することができる。)
(5) 生体における網膜や皮質と同等の役割をモデル化したRetinex処理をコンピュータに実行させる画像処理プログラムにおいて、
原画像に対してボケ画像を生成する場合のフィルタサイズに対して、原画像の解像度を一旦下げた画像のボケ画像を生成する場合のフィルタサイズは、原画像の解像度を一旦下げた画像の解像度と連動して変更されることを特徴とする、画像処理プログラム。
【0137】
(この構成に従うと、フィルタサイズが原画像の解像度を一旦下げた画像の解像度に基づいて変更されるため、原画像の解像度を一旦下げた画像の解像度によらず同様な処理結果を得ることができる。)
(6) フィルタサイズを変更する処理において、ガウスフィルタにおけるカーネル値を変更し、
そのカーネル値を各画像の解像度に対応させて変更することで、原画像の解像度を一旦下げた画像の解像度に対応した周辺拡がりを有するガウスフィルタを生成することを特徴とする、(5)に記載の画像処理プログラム。
【0138】
(この構成によると、カーネル値の変更により画像の解像度に対応した周辺拡がりを有するガウスフィルタを生成することができる。)
(7) ボケ画像に基づいて、Retinex処理をコンピュータに実行させる画像処理プログラムにおいて、
前記ボケ画像は光学的に生成されることを特徴とする、画像処理プログラム。
【0139】
(この構成によると、ボケ画像が光学的に生成されるため、複雑な計算を必要としない画像処理プログラムを提供することができる。)
(8) Retinex処理を実行する撮像装置において、
処理対象となる原画像を撮影する撮像デバイスと、
前記原画像のボケ画像を光学的に生成する生成手段と、
前記原画像と前記ボケ画像とに基づいてRetinex処理を実行する実行手段とを備えた、撮像装置。
【0140】
(9) 前記生成手段は、前記撮像デバイスとは異なる撮像デバイスにより、光学的にボケ画像を得る、(8)に記載の撮像装置。
【0141】
(10) 前記生成手段は、前記撮像デバイスに光を入射させる光学系のピントをずらすことでボケ画像を得る、(8)に記載の撮像装置。
【0142】
(これらの構成によると、ボケ画像が光学的に生成されるため、複雑な計算を必要としない撮像装置を提供することができる。)
(11) Multi Scale Retinex処理をコンピュータに実行させる画像処理プログラムにおいて、
処理対象となる原画像から、解像度の低い少なくとも1つの画像を生成することにより、前記原画像を含めて複数の画像を用意する第1ステップと、
所定のフィルタを用いることで、前記複数の画像のうち少なくとも2つの各々に関し、ボケ画像を生成する第2ステップと、
前記生成された少なくとも2つのボケ画像のそれぞれに関し、前記原画像の解像度と異なる場合に前記原画像の解像度に戻す第3ステップと、
前記原画像と前記原画像の解像度を有する前記少なくとも2つのボケ画像とに基づいてMulti Scale Retinex処理を実行する第4ステップとをコンピュータに実行させる、画像処理プログラム。
【0143】
(この構成に従うと、Multi Scale Retinex処理を行うのに複数サイズのフィルタを用意する必要がなく、プログラム自体の小容量化、簡素化が図れる。また、原画像からはボケ画像を生成せず、互いに異なる解像度の低解像度化した画像を複数用意してこれら低解像度化された画像の各々についてボケ画像を生成する場合、メモリ消費量の増大や処理速度の極端な低下を起こさずにMulti Scale Retinex処理ができる画像処理プログラムを提供することができる。)
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0144】
【発明の効果】
本発明に従い、処理対象となる原画像の解像度を下げた画像を生成し、原画像の解像度を下げた画像からボケ画像を生成すると、メモリ消費量の増大や処理速度の極端な低下を起こさずにRetinex処理ができる画像処理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態におけるRetinex処理を行なう撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 第2の実施の形態におけるRetinex処理を行なう撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 第3の実施の形態におけるRetinex処理を行なう撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図4】 第4の実施の形態におけるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図5】 第5の実施の形態における、プログラムを実行するコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図6】 図5のコンピュータが実行するRetinex処理を示すフローチャートである。
【図7】 図5のコンピュータが実行する線形Retinex処理を示すフローチャートである。
【図8】 第6の実施の形態の画像処理装置のRetinex処理部の構成を示す図である。
【図9】 解像度が低い画像に適用する場合のガウス関数の広がりをX軸方向について1次元的に表示したグラフである。
【図10】 解像度が高い画像に適用する場合のガウス関数の広がりをX軸方向について1次元的に表示したグラフである。
【図11】 各解像度に対応するカーネル値の計算式を示した図である。
【図12】 異なる4つの関数の周辺拡がりを1次元的に示した図である。
【図13】 第8の実施の形態において図8の補間部401、ボケ画像生成部403および補間部405が行う処理を示す図である。
【図14】 第9の実施の形態におけるRetinex処理を示すフローチャートである。
【図15】 図7に示す線形Retinex処理において、ボケ画像作成の前に原画像の解像度変更を行い、c値を設定する場合の処理を示すフローチャートである。
【図16】 第10の実施の形態におけるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図17】 第11の実施の形態におけるデジタルカメラの撮像処理を示すフローチャートである。
【図18】 ボケ画像作成のためにガウス関数を用いたSSRの具体的な処理を説明するための図である。
【図19】 ガウス関数を用いたMSR処理を説明するための図である。
【符号の説明】
101 CCDイメージセンサ、102 A/Dコンバータ、103 Retinex処理部、104 γ補正部、105 表示・保存部、L レンズ、201 CCDイメージセンサ、203 A/Dコンバータ、205 ASIC(application specific integrated circuit)、207 バッファメモリ、209レンズ制御部、211 CPU、213 RAM、215 ROM(ファームウェアメモリ)、217 カードインタフェース、219 メモリカード、221 画像表示部、251 Retinex処理回路、253 色補間回路、255 γ補正回路、257 色空間変換回路、259 画像圧縮回路、301 CPU、303 表示部、305 LANカード、307 入力部、309 フレキシブルディスクドライブ、311 CD−ROMドライブ、313 ハードディスクドライブ、315 ROM、317 RAM、F1 フレキシブルディスク、C1 CD−ROM、D1 アナログ画像、D2 オリジナルデジタル画像、D4 ボケ画像、D5 Retinex出力画像、D6 線形Retinex出力画像。
Claims (3)
- Multi Scale Retinex処理をデジタルカメラに実行させる画像処理プログラムにおいて、
処理対象となる原画像の解像度を原画像の解像度より小さい前記デジタルカメラの複数の記録画像解像度に下げることで、複数の画像を生成する第1ステップと、
所定のフィルタを用いることで、前記複数の画像の各々のボケ画像を生成する第2ステップと、
前記生成された複数のボケ画像のそれぞれを前記原画像の解像度に戻す第3ステップと、
前記原画像と前記原画像の解像度に戻された複数のボケ画像とに基づいてMulti Scale Retinex処理を実行する第4ステップとをコンピュータに実行させる、画像処理プログラム。 - Retinex処理をコンピュータに実行させる画像処理プログラムにおいて、
処理対象となる原画像を取得する第1ステップと、
前記原画像と同じ被写体に対して光学的にピントのずらしたボケ画像を取得する第2ステップと、
前記原画像と前記ボケ画像とに基づいてRetinex処理を実行する第3ステップとをコンピュータに実行させる、画像処理プログラム。 - Retinex処理をコンピュータに実行させる画像処理プログラムにおいて、
処理対象となる原画像を取得する第1ステップと、
前記原画像と同じ被写体に対して原画像より低い解像度で撮影した低解像度画像を取得する第2ステップと、
前記低解像度画像を前記原画像と同じ解像度へ補間して合わせることによりボケ画像を取得する第3ステップと、
前記原画像と前記ボケ画像とに基づいてRetinex処理を実行する第4ステップとをコンピュータに実行させる、画像処理プログラム。
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