JP5234127B2 - 階調変換装置、プログラム、電子カメラ、及びその方法 - Google Patents

階調変換装置、プログラム、電子カメラ、及びその方法 Download PDF

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Description

本発明は、本発明は、画像の階調変換技術を用いた階調変換装置、プログラム、電子カメラ、及びその方法に関する。
(特許文献1の従来技術)
従来、下記の特許文献1に記載される階調変換技術が知られている。
この従来技術では、まず、輝度信号Yを、下式により求める。
Y=0.3・R+0.59・G+0,11・B ・・・[1]
次に、この輝度信号Yについて、所定の階調変換Y′=f(Y)を行い、変換後の輝度信号Y′を求める。ここでの階調変換には、ガンマ変換特性f(Y)=Y^γまたは、自由な非線形関数などが使用される。この変換前後の比率を算出し、変換ゲインk(Y)とする。
この変換ゲインk(Y)を、画像の色成分RGBそれぞれに乗算することにより、
R′=k(Y)・R
G′=k(Y)・G
B′=k(Y)・B ・・・[2]
を算出し、階調変換後の色成分R′G′B′を求める。
(レチネックス法)
また従来、階調補正方式としてレチネックス法(Retinex Method)も知られている。このレチネックス法では、階調の微小変化を強調して、暗部などに隠れていた階調を浮き上がらせることができる。
特開平4−150171号公報
ところで、特許文献1の従来技術では、単一の階調変換特性を用いるため、画面全体の大局的な明暗バランスの調整に適している。しかしながら、細部の階調を特に強調して、画像のメリハリやディテール感を高めるといった画像処理は不可能である。
一方、レチネックス法の従来技術では、画像全体の明暗バランスを自由にコントロールすることができない。そのため、画像全体の明暗バランスを大局的に調整しつつ、細部の階調も同時に強調するといった処理が困難であった。
本発明の目的は、上記2つの従来技術では不可能な処理、すなわち、任意の階調変換特性を用いて画像全体の明暗バランスを大局的に調整しつつ、細部の階調の立ち方を更に調整することが可能な階調変換技術を提供することである。
本発明を例示する階調変換装置の一態様では、原画像の階調を変換する階調変換装置であって、原画像の画素[i,j]自身の明るさおよび彩度を反映する第1の信号Z[i,j]を抽出または生成する信号取得部と、原画像を縮小して縮小画像を生成し縮小画像から画素[i,j]の近傍領域の画素の明るさおよび彩度に基づいて変化する第2の信号ZL[i,j]を抽出または生成する近傍処理部と、第1の信号Z[i,j]および第2の信号ZL[i,j]の加算合成信号Z1=(β・Z+α・ZL)を生成し(βとαは係数)加算合成信号Z1を所定のゲインカーブの関数k=k(Z1)に代入して画素[i,j]の変換ゲインkを決定するゲイン生成部と、画素[i,j]の変換ゲインkを画素[i,j]の色成分または色成分から生成した信号成分に乗ずることで階調変換を行う階調変換部と、を備え、画像の細部に階調変化が生じている箇所では、第1の信号Zと第2の信号ZLとのコントラストを拡大する方向へ変換ゲインk(Z1)の増減変化が生じ、変換ゲインkの単調減少域では、細部の階調の立ち方が適応的に強調される、ことを特徴とする。
本発明は、原画像の画素[i,j]から得た第1の信号Zだけでなく、その近傍領域から求めた第2の信号ZLにも依存させて、画素[i,j]の変換ゲインkを増減調整する。その結果、暗い近傍領域と、明るい近傍領域とにおいて、変換ゲインkの値が異なるようになり、細部の階調の立ち方を調整した階調変換が可能になる。
階調変換装置の構成を示すブロック図である。 電子カメラの構成を示すブロック図である。 階調変換特性の一例を示す図である。 実施形態における画像処理動作を示す流れ図である。 階調変換特性の一例を示す図である。
《構成説明》
図1は、階調変換装置11の構成を示す図である。
図1において、階調変換装置11は、下記の構成要件を備える。
(1)信号取得部12・・原画像の各画素の明るさなどを示す信号Zを得る。
(2)近傍処理部13・・原画像の各画素の近傍領域の画素を処理して信号ZLを得る。
(3)ゲイン生成部14・・各画素について、信号Zと信号Zとから変換ゲインkを求める。
(4)階調変換部15・・原画像の各画素の信号と、各画素の変換ゲインkとを乗じて、階調変換を行う。
上述した階調変換装置11は、その一部または全部をハードウェアにより構成してもよい。また、階調変換プログラムを用いることで、コンピュータ上において階調変換装置11をソフトウェア的に実現してもよい。
図2は、このような階調変換装置11を搭載した電子カメラ21を示す図である。
図2において、電子カメラ21には、撮影レンズ22が装着される。この撮影レンズ22の像空間側には、不図示の絞りやシャッターを介して、撮像素子23の撮像面が配置される。この撮像素子23から出力される画像信号は、A/D変換部24などを介した後、原画像として階調変換装置11に入力される。この階調変換装置11は、原画像に対して階調変換を施す。階調変換装置11から出力された画像信号は、画像処理部25を介して画像処理された後、記録部26に保存記録される。
なお、階調変換装置11は、記録部26から記録済みの画像データを後から読み出して、階調変換を実施することも可能である。
《実施形態の原理説明》
最初に、本実施形態の特徴について原理説明を行う。
本実施形態では、基準とする階調変換特性(カーブ)を予め設定する。例えば、逆光状態で撮影された画像を補正する場合、暗部を明るめに持ち上げるように、図3[A]に示すような階調変換を実施する。階調変換前後の信号をZ,Z′として、この階調変換を式で表すと、
Z′=Z^q ・・・[9]
(例えばq=0.6)
となる。
この場合の変換ゲインkは、
k(Z)=Z′/Z=1/(Z^p) ・・・[10]
(ただし、p=1−q)
となる。図3[B]は、信号Zと変換ゲインkとの関係を示した図である。
このように、非線形な階調変換特性の変換ゲインk、変換前の信号Zの値に依存して変化する。
次に、本実施形態では、画素[i,j]の近傍領域の画素の明るさなどに関する信号を求めて、ZLとする。例えば、信号ZLは、近傍画素の明るさを示す値の平均でもよいし、画像の明るさについて所定の空間周波数成分(例えば、所定のサブバンド成分や所定の低域成分など)を抽出し、その抽出画像の画素[i,j]の値を信号ZLに採用してもよい。
このような信号Z,ZLの大小関係からは、画像の細部の階調の立ち方、すなわち「画素[i,j]の信号Zが、近傍の信号ZLからどのように変化したか」を知ることができる。
そこで、本実施形態では、信号Z,ZLの大小関係に依存して、変換ゲインkを増減調整させる。その結果、細部の階調の立ち方を適応的に強調したり、逆に適応的に抑制することが可能になる。
このような、変換ゲインkの適応的な増減調整は、例えば、信号Zのみに依存していた変換ゲインk(Z)を、合成信号Z1=(Z+ZL)/2などに依存する変換ゲインk(Z1)に置き換えることで実現する。
ここでは、この変換ゲインkの適応的な増減調整を、k()の単調減少域と単調増加域とに場合分けして説明する。まず、k()の単調減少域では、変換ゲインk(Z1)は、元の変換ゲインk(Z)に対して、次のような増減変化を示す。
(1)Z=ZLの場合、Z1=Zとなるため、k(Z1)=k(Z)となる。
(2)Z<ZLの場合、Z1>Zとなるため、k(Z1)<k(Z)となる。
(3)Z>ZLの場合、Z1<Zとなるため、k(Z1)>k(Z)となる。
上記(1)は、細部の階調変化が少ない箇所である。このような箇所は、k(Z1)は元のk(Z)と等しくなる。したがって、画像全体に作用する大局的な階調変換特性は、予め設定した階調変換特性にほぼ等しくなる。したがって、画像の暗部が明るく浮き上がり過ぎるなどの弊害を回避できる。
一方、上記(2)(3)は、細部に階調変化が生じている箇所である。これらの箇所については、近傍領域(信号ZL)と信号Zとのコントラストを拡大する方向へk(Z1)の増減変化が生じる。このような理由により、k()の単調減少域では、細部の階調の立ち方が適応的に強調される。
一方、k()の単調増加域では、上記とは逆の増減変化がk(Z1)に生じるため、細部の階調の立ち方を適応的に抑制することが可能になる。
なお、k()を、LUT(ルックアップテーブル)などで設定することにより、Z1の入力域を単調減少域と単調増加域に適宜に配分することが容易である。例えば、図3[C]に示すように、Z1の0近傍や上限近傍を除く中間域を、k()の単調減少域とすることができる。このような設計では、視覚的に効果の高い中間域において、細部の階調の立ち方を適応的に強調することができる。
また、上記説明では、変換ゲインk()の引数をZからZ1に変更することで、変換ゲインの増減調整を実現した。しかしながら、変換ゲインk()の引数を、Zから(Z,ZL)に多引数化することによって、変換ゲインkを適応的に増減調整してもよい。この場合、信号Zが増大するとゲインkを減少させ、信号ZLが増大するとゲインkを減少させることが好ましい。このような処理によって、階調変換後の信号飽和を抑えつつ、暗い画像領域の階調を強調することが可能になる。
なお、上記の信号Zとして、「輝度または明度に関する信号」や、「明るさおよび彩度を反映して、明るさが同一でも高彩度ほど大きな値を示す信号」を使用してもよい。特に、明るさと彩度を反映する信号Zを使用した場合、階調変換後の色飽和を適度に抑えることが可能になる。
また、信号Z,ZLの逆数に相当する信号X,XLを求め、この信号X,XLを合成して、合成信号X1を生成してもよい。上記[10]式では、信号Zの逆数値に対し、べき乗などの非線形加工を施して階調変換ゲインkを得ている。そこで、逆数に相当する合成信号X1に対して、「ゲインリミッタ」、「べき乗」、「0近傍のゲイン低減」、または「Zが所定値より大きくなるとゲインを1に近づける」などの加工h()を適宜施すことで、所望のゲインカーブを設計することができる。この場合、信号Z,ZLの大小関係に依存して合成信号X1が増減変化するため、その合成信号X1を加工して得た変換ゲインk=h(X1)も当然に増減変化する。その結果、この変換ゲインkを画像に乗ずることで、細部の階調の立ち方を調整することが可能になる。
なお、信号Z,ZL,X,XLの代わりに、信号Z,ZL,X,XLにべき乗などの非線形加工や正規化を施した信号を使用してもよい。また、合成信号Z1,X1は、元の信号の加重加算に限らない。例えば、元の信号の高次項を、合成信号Z1,X1の算出式に追加してもよい。このようなバリエーションによって、変換ゲインkの増減調整を更に細かく設定することが可能になる。
また、階調変換に伴って彩度が望まぬ方向へ変化するケースがある。この場合、信号Z,ZLに依存する変換ゲインkに応じて彩度を補正することにより、変換ゲインkの増減調整の影響を充分に考慮した彩度補正が可能になる。
《階調変換の具体例》
続いて、階調変換の具体的処理について図4を用いて説明する。
[ステップS1] 階調変換装置11は、原画像を取り込む。この原画像は、(R,G,B)、(Y,Cr,Cb)、(L,a,b)等の色成分により構成される。また、画素単位に欠落色成分を有するRAWデータが、原画像として入力される場合もある。
[ステップS2] 信号取得部12は、原画像の画素[i,j]について信号Z[i,j]を抽出もしくは生成する。なお、[i,j]は画素の座標を示す。
この信号Zとしては、RGB色成分から算出される輝度信号Y(Y=a1・R+a2・G+a3・B)を採用してもよい。また、原画像がYCrCb色空間で表現される場合は、輝度信号Yをそのまま使用することもできる。さらに、原画像がLab色空間で表現される場合は、明度Lをそのまま使用することもできる。
しかしながら、上記の輝度信号Yを基準に階調変換を実施すると、赤色や青色の彩度が高い領域が階調変換後に飽和しやすいという弊害が生じる。そこで、好ましくは、信号Zとして、明るさだけでなく、彩度も反映する信号を採用することが好ましい。このような信号Zとして好ましい信号は、RGB成分で考えた場合にRの大きい所ではRの寄与が大きく、Gの大きい所ではGの寄与が大きく、Bの大きい所ではBの寄与が大きくなるような関数である。例えば、原画像がRGB色空間の信号ならば、Z=max(R,G,B)で求めることが好ましい。
また例えば、原画像がYCrCb色空間やLab色空間の信号ならば、RGBに一旦変換した後に、Z=max(R,G,B)を求めてもよい。なお、下記の[11]式や[12]式を用いて、明るさと彩度に関する信号合成を行うことにより、max(R,G,B)に近似した信号Zを、少ない処理負荷で高速に求めることができる。
Z=Y+w1・|Cr|+w2・|Cb| ・・・・[11]
Z=L+w1・|a|+w2・|b| ・・・・・・[12]
(例えば、w1=w2=1/2が好ましい)
これらの明るさと彩度の両方を反映した信号Zは、たとえ明るさが暗くても、彩度が高くて飽和しやすいほど、高い値を示す信号となる。
また例えば、原画像が画素単位に欠落色成分を有するRAWデータの場合、画素[i,j]の欠落色成分の代わりに近傍の色成分を代用することで、上記の信号Zを求めてもよい。また、RAWデータの欠落色成分を補間処理で生成した後に、上記の信号Zを求めてもよい。
なお、この信号Zに対して、べき乗などの非線形処理や正規化などの前処理を施してもよい。
[ステップS3] 近傍処理部13は、画素[i,j]の近傍領域に関する信号ZL[i,j]を得る。例えば、近傍領域の画像信号(例えば、信号Z、色信号、または色信号の合成値、明るさおよび彩度を反映する信号など)に対して、平滑化、ローパス化、または、ぼかし処理などを実施して信号ZLを求める。なお、信号ZLを求める際の材料としては、演算処理の負荷低減を考慮する場合、信号Zをそのまま利用することが好ましい。
なお、具体的には、近傍領域に位置する複数の画像信号を母集団として、平均値、重み付き平均値、中央値、最頻度値、最小最大を除いた値の平均値、信号Zから所定範囲内に入る近傍画素値の平均値などを求めて、信号ZLとする。
なお好ましくは、画素[i,j]の周囲の近傍画素の内から、画素[i,j]となるべく値が離れた画素を選択し、その画素の画像信号またはその局所平均値を求めて、信号ZLとしてもよい。この場合、信号Z,ZLの値に非等方な画像構造が反映するので、結果的に非等方な階調の立ち方を調整(強調や抑制)することが可能になる。
また例えば、原画像が画素単位に欠落色成分を有するRAWデータの場合、画素[i,j]の欠落色成分の代わりに近傍の色成分を代用することで、上記の信号ZLを求めてもよい。また、RAWデータの欠落色成分を補間処理で生成した後に、上記の信号ZLを求めてもよい。
なお、近傍領域の大きさを示す半径rの目安としては、原画像の対角長の0.01から0.5位の範囲の適当な値例えば0.05等が好ましい。また、複数の半径について信号ZLをそれぞれ求め、これらを加重平均して信号ZLとしてもよい。
なお、この信号ZLに対しても、べき乗などの非線形処理や正規化などの前処理を施してもよい。
[ステップS4]
ゲイン生成部14は、信号 Z[i,j]および信号ZL[i,j]に対応して、画素[i,j]の変換ゲインkを決定する。以下、変換ゲインkの決定法の各バリエーションについて個別に説明する。
(決定法その1)
ゲイン生成部14には、信号Z,ZLと、変換ゲインkとの対応関係が、式やLUTによって予め設定される。この対応関係では、信号Zが増大すると変換ゲインk(Z,ZL)が減少し、かつ信号ZLが増大すると変換ゲインk(Z,ZL)が減少する。ゲイン生成部14は、この対応関係に信号Z,ZLを照合して、対応する変換ゲインkを決定する。
(決定法その2)
まず、ゲイン生成部14は、信号Z,ZLを、規格化用に定めた所定値Z0,ZL0,γを用いて規格化し、信号S,SLを算出する。
S=Z/Z0,もしくは S=(Z/Z0)^γ,
SL=ZL/ZL0,もしくは SL=(ZL/ZL0)^γ
次に、ゲイン生成部14は、この信号S,SLを用いて、
Z1=δ+a1・S+a2・SL,
もしくは Z1=δ+a1・S+a2・SL+a3・S・SL+a4・S・S+a5・SL・SL+(S,SLの高次項)
(ただし、係数a1,a2・・は所定の定数,δは0又は所定の定数)
を算出し、合成信号Z1を生成する。
ゲイン生成部14には、ゲインカーブに合わせた関数k()が、式やLUTによって予め設定される。例えば、k(Z1)=x^p (ただし−0.1>p≧−1)の様な関数が好ましい。ゲイン生成部14は、求めた合成信号Z1を、このゲインカーブを示す関数k()に代入することにより、変換ゲインk(Z1)を求める。
例えば、上記に記載の式「Z1=δ+a1・S+a2・SL」に、上記に記載の信号「S=Z/Z0」、信号「SL=ZL/ZL0」をそれぞれ代入し、上記に記載のように「δ=0」とすると、「Z1=a1・Z/Z0+a2・ZL/ZL0」の式になる。ここで「a1/Z0=係数β」、「a2/ZL0=係数α」とすることで、「Z1=β・Z+α・ZL」の式を導き出すことができる。この式を用いて変換ゲインk(Z1)を求めてもよい。
(決定法その3)
まず、ゲイン生成部14は、信号Z,ZLを、規格化用に定めた所定値Z0,ZL0,γ′を用いて規格化して、下記の逆数信号X,XLとを算出する。
X=Z0/(Z+δ),もしくはX=(Z0/(Z+δ))^γ′,
XL=ZL0/(ZL+δ),もしくはXL=(ZL0/(ZL+δ))^γ′
(ただし、δは0又は所定の定数)
次に、ゲイン生成部14は、この逆数信号X,XLを用いて、
X1=δ+a1・X+a2・XL,
もしくは、X1=δ+a1・X+a2・XL+a3・X・XL+a4・X・X+a5・XL・XL+(X,XLの高次項)
を算出し、合成信号X1を生成する。
(ただし、係数a1,a2・・は所定の定数,δは0又は所定の定数)
次に、ゲイン生成部14は、この合成信号X1に所定の処理h()を施して、変換ゲインk=h(X1)を求める。
ここでの処理h()は、合成信号X1に対して、「ゲインリミッタ」、「べき乗」、「0近傍のゲイン低減」、「Zが所定値より大きくなるとゲインを1に近づける」および「カーブ形状変化」、および「高輝度部のゲイン抑圧」の少なくとも一つを施す処理である。
図5は、このような処理h()の例を示す図である。
図5[A]には、信号Z,ZLと合成信号X1との関係を示す。
図5[B]は、この合成信号X1の上限を制限することにより「ゲインリミット」を施すケースである。
図5[C]は、「信号Zが所定値より大きくなるとゲインを1に近づける処理」を施すケースである。
図5[D]は、図5[B]および図5[C]の処理を複合的に施すケースである。
[ステップS5]
階調変換部15は、画素[i,j]について求めた変換ゲインkを、画素[i,j]の色成分や、色成分から生成した信号成分に乗じて階調変換を行う。
(case1) 原画像を構成する複数の色成分が R、G、Bの場合、この変換ゲインを用いて変換されたR′、G′、B′信号を
R′=k・R、G′=k・G、B′=k・B
により算出する。
(case2) 輝度もしくは明るさに関する量を表す明るさ信号と複数の色差に関する入力信号の場合、明るさ信号に変換ゲインkを乗じて、階調変換された明るさ信号を算出する。さらに、複数の色差に関する入力信号をC1,C2とするとき、
C1′=k・C1、C2′=k・C2
により、階調変換後の色差C1′,C2′を求める。
なお、階調変換によって、彩度が見た目に変化する場合がある。そのような彩度変化を補正する場合は、変換ゲインkに代えて、補正済み変換ゲインk1を使用する。
C1′=k1・C1、C2′=k1・C2
ここで、補正済み変換ゲインk1は、Zに関して単調に変化する関数をt(Z)として、
k1=k・t(Z)あるいは k1(Z,ZL)=k(t(Z),ZL)により求める。なお、関数t(Z)は見た目の彩度が適当になるよう、実験的に決定することが好ましい。
(case3) 輝度もしくは明るさに関する量を表す明るさ信号と彩度Cに関する入力信号の場合、明るさ信号に変換ゲインk(Z)を乗じて、階調変換された明るさ信号を算出する。さらに、階調変換された彩度をC′として、C1′=k・Cにより算出する。なお、上記のk1を用いて、C′=k1・Cとしてもよい。
(case4) Lab色空間の信号に対しては、階調変換後のL′a′b′を、
L′=k・L、a′=k・a、b′=k・b
によって算出する。なお、上記のk1を用いて、a′=k1・a、b′=k1・bとしてもよい。
《実施形態の補足事項》
なお、上述した実施形態では、階調変換装置、コンピュータまたは電子カメラを用いて、階調変換を実施するケースについて説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、インターネット上の画像処理サーバー(画像アルバムサーバーなど)において、ユーザーから伝送される画像データに対して、上述の階調変換方法をサービス提供してもよい。
また、上述した実施形態では、画面全体に対して階調変換を実施するケースについて説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画面の一部(主要被写体、陰影部、トリミング範囲、顔認識領域、人物や肌色領域を除いた背景部分など)に限って、階調変換を実施してもよい。
なお、上述した実施形態では、原画像から信号ZLなどを生成している。しかしながら、電子カメラでは、縮小画像を別途生成するケースがある。このような場合、縮小画像から信号ZLを取得または生成することが好ましい。このような動作により、階調変換の処理時間を更に短縮することができる。
なお、本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、前述の実施例はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明は、画像処理などに利用可能な技術である。
11 階調変換装置
12 信号取得部
13 近傍処理部
14 ゲイン生成部
15 階調変換部

Claims (10)

  1. 原画像の階調を変換する階調変換装置であって、
    前記原画像の画素[i,j]自身の明るさおよび彩度を反映する第1の信号Z[i,j]を抽出または生成する信号取得部と、
    前記原画像を縮小して縮小画像を生成し、前記縮小画像から、前記画素[i,j]の近傍領域の画素の明るさおよび彩度に基づいて変化する第2の信号ZL[i,j]を抽出または生成する近傍処理部と、
    前記第1の信号Z[i,j]および前記第2の信号ZL[i,j]の加算合成信号Z1=(β・Z+α・ZL)を生成し(βとαは係数)、前記加算合成信号Z1を所定のゲインカーブの関数k=k(Z1)に代入して、画素[i,j]の変換ゲインkを決定するゲイン生成部と、
    前記画素[i,j]の前記変換ゲインkを、前記画素[i,j]の色成分または前記色成分から生成した信号成分に乗ずることで階調変換を行う階調変換部と、
    を備え、
    前記画像の細部に階調変化が生じている箇所では、前記第1の信号Zと前記第2の信号ZLとのコントラストを拡大する方向へ変換ゲインk(Z1)の増減変化が生じ、変換ゲインkの単調減少域では、前記細部の階調の立ち方が適応的に強調される、
    ことを特徴とする階調変換装置。
  2. 請求項1に記載の階調変換装置において、
    前記加算合成信号Z1は、
    Z1=(第1の信号Z+第2の信号ZL)/2
    である、ことを特徴とする階調変換装置。
  3. 請求項1又は2に記載の階調変換装置において、
    前記近傍領域は、原画像の対角長の0.01〜0.5の半径で示される範囲となっている、ことを特徴とする階調変換装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の階調変換装置において、
    前記箇所は、
    変換ゲインk(Z1)が元の変換ゲインk(Z)に対して、
    第1の信号Z<第2の信号ZLの場合、前記加算合成信号Z1>第1の信号Zとなるため、変換ゲインk(Z1)<変換ゲインk(Z)となる、
    又は、第1の信号Z>第2の信号ZLの場合、加算合成信号Z1<第1の信号Zとなるため、変換ゲインk(Z1)>変換ゲインk(Z)となる、
    増減変化を示す箇所である、ことを特徴とする階調変換装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の階調変換装置において、
    前記第1の信号Z[i,j]は、
    Y+w1・|Cr|+w2・|Cb|
    (ただし、Yは明るさに依存する信号、|Cr|および|Cb|は彩度を反映する信号、w1,w2は定数)
    を満足する、ことを特徴とする階調変換装置。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の階調変換装置において、
    前記第1の信号Z[i,j]は、
    L+w1・|a|+w2・|b|
    (ただし、Lは明るさを表す信号、|a|および|b|は色合いを表す信号、w1,w2は定数)
    を満足する、ことを特徴とする階調変換装置。
  7. 請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の階調変換装置において、
    前記第2の信号ZL[i,j]は、
    前記近傍領域の画素の明るさおよび彩度を反映する信号に対して、平滑化、ローパス化、または、ぼかし処理のうちのいずれかを施して信号値を求め、前記求めた信号値を母集団として、平均値、重み付き平均値、中央値、最頻度値、最小最大を除いた値の平均値、及び、前記第1の信号Zから所定範囲内に入る近傍画素値の平均値のうちのいずれかの値とする、ことを特徴とする階調変換装置。
  8. コンピュータを、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の前記信号取得部、近傍処理部、ゲイン生成部、および階調変換部として機能させるための階調変換プログラム。
  9. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の階調変換装置と、
    被写体を撮像して原画像を生成する撮像部と、を備え、
    前記撮像部で生成された前記原画像を、前記階調変換装置を用いて階調変換する、ことを特徴とする電子カメラ。
  10. 原画像の階調を変換する階調変換方法であって、
    前記原画像の画素[i,j]自身の明るさおよび彩度を反映する第1の信号Z[i,j]を抽出または生成するステップと、
    前記原画像を縮小して縮小画像を生成し、前記縮小画像から、前記画素[i,j]の近傍領域の画素の明るさおよび彩度に基づいて変化する第2の信号ZL[i,j]を抽出または生成するステップと、
    前記第1の信号Z[i,j]および前記第2の信号ZL[i,j]の加算合成信号Z1=(β・Z+α・ZL)を生成し(βとαは係数)、前記加算合成信号Z1を所定のゲインカーブの関数k=k(Z1)に代入して、画素[i,j]の変換ゲインkを決定するステップと、
    前記画素[i,j]の前記変換ゲインkを、前記画素[i,j]の色成分または前記色成分から生成した信号成分に乗ずることで階調変換を行うステップと
    を含み、
    前記画像の細部に階調変化が生じている箇所では、前記第1の信号Zと前記第2の信号ZLとのコントラストを拡大する方向へ変換ゲインk(Z1)の増減変化が生じ、変換ゲインkの単調減少域では、前記細部の階調の立ち方が適応的に強調される、
    ことを特徴とする階調変換方法。
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