JP5146159B2 - 画像復元方法、画像復元プログラム、および画像復元装置 - Google Patents

画像復元方法、画像復元プログラム、および画像復元装置 Download PDF

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Description

本発明は、画像復元方法、画像復元プログラムおよび画像復元装置に関する。
従来、カメラ等の撮像装置で撮像した画像から、撮像レンズの焦点ズレによって生じたボケ等を除去し復元する手法として、画像からエッジ成分を抽出して、このエッジ成分を元の画像に割合を変えながら付加してエッジ強調を行うことで、鮮明にする手法が知られている。
一方、上記手法とは異なる画像を復元する方法の開発も盛んに行われている。例えば、非特許文献1では、Super-ResolutionおよびDemosaicingに基づいたモデルを、非特許文献2では、ベイズ理論に基づいたモデルを用いて決まる関数が、最小となるときであるとして復元処理を行う手法をそれぞれ開示している。これらの手法は、ボケた画像はボケの無い理想画像がボカされて生じるものであると言う仮定と、モデルにより得られるコスト関数とを用いて、ボケ画像から元画像を予測する手法である。
S. Farsiu, M. Elad, and P. Milanfar, IEEE Trans. 'Multi-Frame Demosaicing and Super-Resolution of Color Images', Image Processing, Vol.15, No.1, pp. 141-159, Jan. 2006 G. K. Chantas, N. P. Galatsanos, and A. C. Likas, 'Bayesian Restoration Using a New Nonstationary Edge-Preserving Image Prior', IEEE Trans. Image Process, Vol.15, No.10, pp.2987-2997, 2006
しかしながら、従来技術である画像のエッジ成分を元の画像に割合を変えながら付加して復元する手法は、強いエッジ強調をする場合にはノイズが目立ってしまう。
一方、非特許文献1や非特許文献2の画像復元方法では、元の画像に含まれる画像劣化(ボケやノイズ)の強度を予測することが必要になる。しかし、基準とするある領域に合わせて復元強度を予測すると、その領域以外の部分において過度な復元処理を行ってしまったり、逆に十分な復元処理が行われない場合がある。このような場合には、復元処理後の画像が違和感のある画像となってしまう。
上記従来技術が有する問題に鑑み、本発明の目的は、画像における画像劣化を復元処理する際に、違和感を抑え、自然な画像を生成することができる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の画像復元方法は、読み込まれた画像を複数の領域に分割する領域分割工程と、前記複数の領域に、その領域に含まれる画像劣化に関する評価値を算出する算出工程と、前記評価値の最大値と最小値との差分に基づいて、前記画像劣化を軽減する復元処理における復元強度を表す設定値を変化させる範囲を決定し、決定した範囲で前記設定値を変化させて前記復元処理を行うことで前記復元強度の異なる複数の復元画像を生成する生成工程と、前記生成工程で生成した複数の復元画像の中から、前記評価値に基づいて一の復元画像を前記領域毎に選択する選択工程と、前記選択工程で選択した復元画像のうち、対応する領域に含まれる部分画像を抽出し、領域毎に抽出した部分画像をそれぞれ合成して合成画像を生成する合成工程と、を備える。
この発明のプログラムは、この発明の各工程を、コンピュータに実行させる。
この発明の画像復元装置は、画像のデータを読み込む入力部と、前記画像を複数の領域に分割する領域分割部と、前記複数の領域に、その領域に含まれる画像劣化に関する評価値を算出する算出部と、前記評価値の最大値と最小値との差分に基づいて、前記画像劣化を軽減する復元処理における復元強度を表す設定値を変化させる範囲を決定し、決定した範囲で前記設定値を変化させて前記復元処理を行うことで前記復元の強度が異なる複数の復元画像を生成する生成部と、前記生成工程で生成した複数の復元画像の中から、前記評価値に基づいて一の復元画像を前記領域毎に選択する選択部と、前記選択工程で選択した復元画像のうち、対応する領域に含まれる部分画像を抽出し、領域毎に抽出した部分画像をそれぞれ合成して合成画像を生成する合成部と、を備える。
本発明によれば、画像における画像劣化を復元処理する際に、違和感を抑え、自然な画像を生成することができる。
図1は、本発明の一の実施形態に係る画像復元方法をコンピュータ10へ適用した場合の概念図である。
図1に示すコンピュータ10は、CPU1、記憶部2、入出力インタフェース(入出力I/F)3およびバス4から構成され、CPU1、記憶部2および入出力I/F3は、バス4を介して情報伝達可能に接続される。また、コンピュータ10には、入出力I/F3を介して、画像処理の途中経過や処理結果を表示する出力装置20、ユーザからの入力を受け付ける入力装置30がそれぞれ接続される。出力装置20には、一般的な液晶モニタやプリンタ等を用いることができ、入力装置30には、キーボードやマウス等をそれぞれ適宜選択して使用できる。
CPU1は、入力装置30で受け付けたユーザからの指示に基づいて、記憶部2に記憶されている画像復元プログラムを読み込み、記憶部2に記憶されている画像の復元処理を行う。CPU1は、その画像の復元処理の結果を、出力装置20に表示する。CPU1には、一般的な中央演算装置を用いることができる。
記憶部2は、被写体が撮像された画像のデータだけでなく、その画像における画像劣化を復元処理するための画像復元プログラム等を記録する。記憶部2に記憶される画像データやプログラム等は、バス4を介して、CPU1から適宜参照することができる。記憶部2には、一般的なハードディスク装置、光磁気ディスク装置等の記憶装置を選択して用いることができる。なお、図1の記憶部2は、コンピュータ10に組み込まれているが、外付けの記憶装置でも良い。この場合、記憶部2は、入出力I/F3を介してコンピュータ10に接続される。
本実施形態における画像の復元処理の手法は、ベイズ理論に基づいた手法を用いる。以下に、ベイズ統計、確率モデル、最急降下法および目的関数について簡単に説明する。
復元処理の対象の画像をgおよび復元処理後の画像をfとすると、両画像は次の式(1)のように関係付けることができる。
g=Hf+n …式(1)
式(1)のnは、画像に付加されるホワイトノイズである。なお、画像g、画像fおよびホワイトノイズnは、一次元ベクトルで表される。また、Hは、ボカシフィルタ行列を表す。本実施形態では、復元処理の対象の画像gに応じて、復元処理に用いる実際のボケ関数等も変化するため、次式(2)の関数に示すように、汎用的なボカシフィルタを用いて復元処理を行う。
Figure 0005146159
なお、式(2)のパラメータσは、フィルタ強度(ボケの復元強度)を示す。また、フィルタ強度は、復元処理におけるボカシ半径とも言い換えることができる。
一方、ベイズ統計とは、例えば、ある2つの事象A、Bがあるときに、事象Aが生じたときに事象Bが生じる確率が、事象Bが生じたときに事象Aが生じる確率を用いて次式(3)のように表される関係をいう。
P(B|A)=P(B)・P(A|B)÷P(A) …式(3)
式(3)により、本実施形態における画像gから画像fを求めるということを、画像fがあるとき、画像gになる確率を用いて表すことができる。この確率は、ベイズ統計および非特許文献2のモデルに基づいて求めることができる。
本実施形態では、上述した式(1)から式(3)に基づいて目的関数を求め、この関数の値が最小となる画像fを求める。
ところで、式(2)におけるパラメータσを大きくすると、復元処理の対象の画像gにおいてボケている部分の復元効果も大きくなる。しかし、その一方で、パラメータσを大きくすると、復元処理の対象の画像gにおいてある程度ピントの合っている部分では、画像の過剰補正が起こってしまう場合がある。すなわち、ある程度ピントの合っている部分において過度な復元処理が行われてしまうことになる。
そこで、式(2)におけるパラメータσを小さくすると、復元処理の対象の画像gにおいてある程度ピントの合っている部分では適度な復元処理が行われるが、復元処理の対象の画像gにおいてボケている部分では復元効果が小さくなり、十分な復元処理が行われない場合がある。
このような問題は、復元処理の対象の画像gにおけるピントの合い具合(ボケ具合)が局所的に異なる場合に発生する。例えば、復元処理の対象の画像gが、図2に示すように、手前に人物Pが存在し、奥に樹木Tが存在する画像である場合、撮影時の撮影条件(絞り、焦点距離など)によっては、人物P近辺の領域と樹木T近辺の領域とでピントの合い具合が異なる。このような画像gに対して、人物Pを基準として復元処理を行うと、樹木Tに関しては過度な復元処理が行われるか、または、十分な復元処理が行われない。逆に、樹木Tを基準として復元処理を行うと、人物Pに関しては過度な復元処理が行われるか、または、十分な復元処理が行われない。
そこで、本実施形態では、復元処理の対象の画像gに合わせた復元処理を行い、違和感を抑えた自然な画像を生成する。
本実施形態に係る画像復元方法の処理の手順について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
ユーザが、入力装置30を用いて、画像復元プログラムのコマンドを入力、または、そのプログラムのアイコンをダブルクリックすることにより、プログラムの起動命令を出す。CPU1は、その命令を入出力I/F3を通じて受け付け、記憶部2に記憶されている画像復元プログラムを実行する。その結果、図3のステップS10からの処理が行われる。なお、本実施形態では、記憶部2にあらかじめ復元処理の対象となる、電子カメラ等で被写体を撮像した画像が記憶されているものとする。
ステップS10:CPU1は、ユーザの指示に基づいて、復元処理によって、少なくとも電子カメラ等の撮像レンズの焦点ズレによるボケや、撮像素子において生じたノイズ等による画像劣化を軽減したい画像(以下、画像g)を、記憶部2より読み込む。図4は、読み込まれた画像gの一例を示す。
ステップS11:CPU1は、ステップS10で読み込んだ画像gを予め定められた複数の領域に分割する。例えば、CPU1は、画像gを10〜20pixel四方の領域に分割する。なお、この分割数は、入力装置30などを介したユーザ操作により指定可能としても良い。また、画像gの画素数に応じて、CPU1がその都度分割数を決定する構成としても良い。また、画像gの撮影時の撮影情報(合焦位置、絞り、焦点距離)などに応じて、CPU1がその都度分割数を決定する構成としても良い。
以下では、説明のため、図4に示すように画像gを縦横にそれぞれ6等分することにより、領域A1〜領域24の計24の領域に分割したものとして説明する。
ステップS12:CPU1は、ステップS11で分割した領域ごとにエッジ判定値E(エッジ判定値E1〜E24)を算出する。エッジ判定値Eとは、画像劣化に関する一評価値である。CPU1は、ステップS11で分割した領域ごとに公知技術と同様にエッジの分布を求め、求めたエッジの分布からエッジ判定値Eを求める。エッジの分布は、例えば、画像gのコントラストや画像gにおけるボケ量に基づいて求めることができる。また、エッジ判定値Eに代えて、画像劣化の程度や傾向を示す他の評価値を用いても良い。
図5は、ステップS11で分割した領域ごとに算出したエッジ判定値Eの一例である。図5において、色が暗い(黒に近い)領域ほどエッジ判定値Eが大きく、色が明るい(白に近い)領域ほどエッジ判定値Eが小さいことを示す。また、エッジ判定値Eが大きいほどピントが合っていることを示し、エッジ判定値Eが小さいほどピントが合っていない(ボケが大きい)ことを示す。図5の例では、背景の山並みの部分に最もピントが合っていて、手前に存在する人物の部分のボケが最も大きい。
ステップS13:CPU1は、式(2)のパラメータσを変化させてn枚の復元画像を生成する。CPU1は、予め定められた間隔(例えば、0.5間隔)でパラメータσを変化させて画像gに対する復元処理をn回行い、画像gからn枚の復元画像を生成する。なお、図6に示すように、生成したn枚の画像を復元画像I1〜Inと称する。復元画像I1〜Inは、それぞれ異なるパラメータσ(σ1〜σn)を用いて行われた復元処理により生成された画像である。また、復元画像I1〜Inは、フィルタ強度(ボケの復元強度)が異なる画像である。
なお、パラメータσを変化させる間隔および生成する復元画像の枚数(上述の例ではn枚)は、予め定められていても良いし、入力装置30などを介したユーザ操作により指定可能としても良い。また、ステップS12で算出したエッジ判定値Eに応じて、CPU1がその都度決定する構成としても良い。例えば、エッジ判定値Eの最大値と最小値との差分に基づいて、パラメータσを変化させる範囲を決定し、決定した範囲において所定の枚数の復元画像を生成するようにパラメータσを変化させる間隔を決定しても良い。
また、復元処理において、画像gの画素の外周上にある画素と他の領域にある画素との扱いを揃えるために、画像gの画素の外周に新たに画素を付加してから復元処理を行っても良い。
ステップS14:CPU1は、ステップS12で算出したエッジ判定値Eに基づいて、ステップS13で生成した復元画像を合成する。
CPU1は、まず、ステップS11で分割した領域ごとに、ステップS12で算出したエッジ判定値Eに基づいて、ステップS13で生成したn枚の復元画像から1枚の画像を選択する。CPU1は、領域A1については、エッジ判定値E1に基づいて、復元画像I1〜Inのうち1枚の画像を選択する。例えば、エッジ判定値E1により画像gの領域A1における画像劣化の程度を推測し、その画像劣化を最も適当なフィルタ強度(ボケの復元強度)で復元していると見なすことができる復元画像を選択する。CPU1は、同様の処理を領域A2〜A24について行い、領域ごとに復元画像I1〜Inのうち1枚の画像を選択する。
なお、復元画像I1〜Inのうち選択されない(後の合成に使用されない)画像があっても良い。例えば、図6の例では、復元画像I3に基づく部分画像i3は、領域A2〜A24の何れにおいても選択されない(後の合成に使用されない)。
また、この選択処理を簡単にするため、エッジ判定値Eの値とパラメータσの値とを関連付けたテーブルなどを用意しても良い。また、領域ごとに復元画像I1〜Inのうち1枚の画像を選択する際に、ステップS10で読み込んだ画像gも選択の対象としても良い。すなわち、画像gにおいて、十分にピントが合っている領域については、復元画像I1〜Inではなく、元画像である画像gを選択して後述する合成に用いても良い。
上記したように、領域ごとに、エッジ判定値Eに基づいてn枚の復元画像から1枚の画像を選択すると、CPU1は、図6に示すように、ステップS13で生成した復元画像I1〜Inから、それぞれ部分画像i(i1〜in)を取得する。そして、CPU1は、取得した部分画像を合成し、合成画像を生成する。
ステップS15:CPU1は、ステップS14で生成した合成画像を画像fとして記憶部2に記録して復元処理を終了する。
このように本実施形態は、処理対象の画像gを複数の領域に分割し、複数の領域ごとに、画像劣化に関する評価値を算出する。そして、画像gに対して、画像劣化を軽減する復元処理を行い、復元処理における復元強度の異なる複数の画像を生成する。そして、算出した評価値に基づいて、復元強度の異なる複数の画像を合成して合成画像を生成することによって、復元処理の際に、違和感を抑え、自然な画像を生成することができる。
≪本実施形態に関する補足事項≫
本実施形態では、ベイズ理論に基づいた目的関数を最小にする方法で画像の復元処理を行ったが、本発明はこれに限定されない。例えば、特許文献1のDemosaicingとSuper-Resolutionとから求まるコスト関数を最小にするなど、公知の他の手法による復元処理を用いて行っても良い。
また、本実施形態では、ステップS13において複数枚の復元画像を生成する際に、予め定められた間隔(例えば、0.5間隔)でパラメータσを変化させて画像gに対する復元処理をn回行い、合成の対象となる複数枚の復元画像を画像gから生成する例を挙げた。しかし、所定の条件で生成した復元画像に対して、ステップS11で説明した領域分割およびステップS12で説明したエッジ判定値Eの算出を行い、後の合成にさらに最適化した復元画像を生成する構成としても良い。例えば、CPU1は、ステップS13において所定の条件で復元画像を1枚のみ生成し、生成した復元画像に対して、ステップS11で説明した領域分割およびステップS12で説明したエッジ判定値Eの算出を行う。そして、算出したエッジ判定値Eをもとに、領域A1〜A24の全ての領域において、所定の閾値以上のエッジ判定値Eが得られているか否かを判定する。そして、得られていない場合には、パラメータσを変化させて、1枚目の復元画像とはフィルタ強度(ボケの復元強度)が異なる2枚目の復元画像を生成する。そして、2枚目の復元画像に対して、同様に領域分割およびエッジ判定値Eの算出を行い、算出したエッジ判定値Eをもとに、領域A1〜A24の全ての領域において、所定の閾値以上のエッジ判定値Eが得られているか否かを判定する。そして、得られていない場合には、パラメータσを変化させて、1枚目および2枚目の復元画像とはフィルタ強度(ボケの復元強度)が異なる3枚目の復元画像を生成する。CPU1は、領域A1〜A24の全ての領域において、所定の閾値以上のエッジ判定値Eが得られるまで同様の処理を繰り返すことにより、ステップS14で合成画像を生成する際に、領域A1〜A24の全ての領域において、ある程度のフィルタ強度(ボケの復元強度)で復元していると見なすことができる復元画像を選択することができる。そして、領域ごとに選択した復元画像から合成画像を生成することにより、全体に同程度のエッジ判定値Eを有する自然な画像を生成することができる。なお、このような構成とする場合には、後述する重み付け加算を行う必要はない。
また、本実施形態では、ステップS14において合成画像を生成する際に、1つの領域については、1枚の復元画像(復元画像I1〜Inのうち1枚の画像)から部分画像を取得する例を挙げたが、2枚以上の画像を選択し、重み付け加算する構成としても良い。例えば、エッジ判定値Eによって、ある領域Aにおける画像劣化の程度を推測したときに、2枚の復元画像の中間画像が、最も適当なフィルタ強度(ボケの復元強度)で復元処理を行った画像であると見なすことができる場合には、2枚の画像をエッジ判定値Eに基づいて重み付け加算し、上述した部分画像として用いることにより、より適した部分画像を用いて合成画像を生成することができる。
また、本実施形態のステップS13において複数枚の復元画像を生成する際に、ステップS11で分割した領域ごとに生成する構成としても良い。ただし、この場合には、ステップS13において説明したように、画像gの画素の外周上にある画素と他の領域にある画素との扱いを揃えるために、画像gの画素の外周に新たに画素を付加してから復元処理するのが好ましい。
また、本実施形態では、ステップS11における領域分割時の領域の大きさと、ステップS14における合成画像生成時の領域の大きさとが同一である例を示したが、両者は必ずしも同一でなくても良い。一般的に、領域分割時の領域が小さすぎるとエッジ判定値Eの算出精度が低下する傾向がある。一方、合成画像生成時に選択する部分画像の大きさが大きすぎると合成画像の画質が劣る傾向がある。そこで、例えば、ステップS11における領域分割時の領域の大きさを、ステップS14における合成画像生成時の領域の大きさのN倍(ただし、Nは自然数)とすることにより、ステップS11における領域分割時の領域の大きさと、ステップS14における合成画像生成時の領域の大きさとが同一でなくても、本実施形態と同様の処理を行い、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、ステップS11において説明した領域分割時の分割数および領域の形状は一例であり、この例以外の分割数および領域の形状を採用しても良い。例えば、均等分割せずに、撮影情報などに応じて局所的に領域の大きさを変えても良い。また、複数の領域の周辺部において、重なり部分を持たせて領域分割を行っても良い。
また、本実施形態のステップS14で説明した復元画像の合成時に、部分画像の境界に調整処理を施しても良い。例えば、境界が自然な表現となるように部分画像の外周上の画素の画素値を調整したり、合成画像に対して、境界を平滑化する処理などを行っても良い。
また、本実施形態では、復元処理が施される画像gとして、電子カメラ等の撮像装置によって撮像された画像としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、平滑化処理によって取得された画像でも良い。また、低解像度画像を1より大きな拡大率で拡大した結果、少なくともその拡大によって生じたボケを有することとなった画像でも良い。
また、本実施形態では、復元処理におけるボカシフィルタとして式(2)の例ではガウス型フィルタを拡張したものを用いたが、本発明はこれに限定されない。例えば、井戸型フィルタ等を適宜選択して行っても良い。または、実際の撮像装置における光学系によるボカシの影響をボカシフィルタとして評価したものを用いることも好適である。
また、本発明は、低解像度画像の高精細化処理に対しても適用可能である。例えば、電子ビデオカメラ等で撮像される動画ファイルは、撮像素子の画素値の一部を間引いて高速に読み出しすることで作成される。したがって、動画の1コマの画像は、一般的に静止画像と比較して低解像度であり、その画像を引き伸ばして印刷してもぼやけたものになる。そこで、引き伸ばす際に、本発明による画像の復元処理を行えば、鮮明な画像で印刷が可能となる。また、防犯カメラ等で撮影された画像の高精細化に用いることも可能である。なお、この場合には、少なくとも画像を拡大することで生じるボケを考慮して行う必要がある。
また、本発明に係る画像復元方法における各工程を実現するためのプログラムを備え、撮像した画像を復元または低解像度画像を高精細化する画像復元装置に対しても適用可能である。
また、本発明に係る画像復元方法における各工程を実現するためのプログラムを備え、撮像した画像を復元または低解像度画像を高精細化する画像復元装置としてコンピュータを機能させることに対しても適用可能である。
また、本発明に係る画像復元方法における各工程を実現するためのコンピュータプログラムを記憶する記録媒体に対しても適用可能である。
また、本発明は、その精神またはその主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。本発明は、特許請求の範囲によって示されるものであって、本発明は明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内である。
本発明の一の実施形態に係る画像復元方法をコンピュータ10へ適用した場合の概念図 画像gの一例を示す図 本発明の一の実施形態に係る復元処理における手順を示すフローチャート 本発明の一の実施形態に係る画像の分割例を示す図 本発明の一の実施形態に係るエッジ判定値Eの一例を示す図 本発明の一の実施形態に係る処理の模式図
符号の説明
1 CPU、2 記憶部、3 入出力I/F、4 バス、10 コンピュータ、20 出力装置、30 入力装置

Claims (10)

  1. 読み込まれた画像を複数の領域に分割する領域分割工程と、
    前記複数の領域に、その領域に含まれる画像劣化に関する評価値を算出する算出工程と、
    前記評価値の最大値と最小値との差分に基づいて、前記画像劣化を軽減する復元処理における復元強度を表す設定値を変化させる範囲を決定し、決定した範囲で前記設定値を変化させて前記復元処理を行うことで前記復元強度の異なる複数の復元画像を生成する生成工程と、
    前記生成工程で生成した複数の復元画像の中から、前記評価値に基づいて一の復元画像を前記領域毎に選択する選択工程と、
    前記選択工程で選択した復元画像のうち、対応する領域に含まれる部分画像を抽出し、領域毎に抽出した部分画像をそれぞれ合成して合成画像を生成する合成工程と、
    を備えることを特徴とする画像復元方法。
  2. 請求項1に記載の画像復元方法において、
    前記生成工程では、[数1]に示す関数を使用したボカシフィルタを用い、前記関数の値が最小になる画像fを求めることで前記復元処理を行うことを特徴とする画像復元方法。
    Figure 0005146159

    ここで、fは復元処理後の画像、σは前記設定値である。
  3. 請求項1又は2記載の画像復元方法において、
    前記設定値は、前記復元処理におけるボカシ半径であるフィルタ強度となっていることを特徴とする画像復元方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の画像復元方法において、
    前選択工程は、前記評価値に基づいて前記領域における画像劣化の程度を推測し、その画像劣化を最も適当な復元強度で復元していると見なすことができる復元画像を選択することを特徴とする画像復元方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の画像復元方法において、
    前記合成工程では、前記領域のうちピントが合っている領域の場合、前記読み込まれた画像から前記領域に含まれる部分画像を抽出することを特徴とする画像復元方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の画像復元方法において、
    前記評価値は、前記領域毎にエッジの分布を求め、求めたエッジ分布に基づいて算出するエッジ判定値となっていることを特徴とする画像復元方法。
  7. 請求項1から請求項6の何れか1項に記載の画像復元方法の各工程を、コンピュータに実行させることを特徴とする画像復元プログラム。
  8. 画像のデータを読み込む入力部と、
    前記画像を複数の領域に分割する領域分割部と、
    前記複数の領域毎に、その領域に含まれる画像劣化に関する評価値を算出する算出部と、
    前記評価値の最大値と最小値との差分に基づいて、前記画像劣化を軽減する復元処理における復元強度を表す設定値を変化させる範囲を決定し、決定した範囲で前記設定値を変化させて前記復元処理を行うことで前記復元の強度が異なる複数の復元画像を生成する生成部と、
    前記生成工程で生成した複数の復元画像の中から、前記評価値に基づいて一の復元画像を前記領域毎に選択する選択部と、
    前記選択工程で選択した復元画像のうち、対応する領域に含まれる部分画像を抽出し、領域毎に抽出した部分画像をそれぞれ合成して合成画像を生成する合成部と、を備えることを特徴とする画像復元装置。
  9. 読み込まれた画像に含まれる画像劣化を軽減する復元の強度に関わる設定値を予め決めた値に設定して前記画像に対して復元処理を施した一の復元画像を生成する生成工程と、
    前記生成工程で生成した一の復元画像に対して、複数の領域に分割する領域分割工程と、
    前記複数の領域毎に、その領域に含まれる画像劣化に関する評価値を算出する算出工程と、
    前記領域毎に前記評価値と閾値とを比較し、各領域での比較結果が閾値以上の評価値となる復元画像が得られるまで、前記設定値とは異なる設定値に変えて前記復元処理を施した復元画像を生成する処理を繰り返して、最も適当な復元強度で復元していると見なすことができる復元画像を前記領域毎に選択する選択工程と、
    前記選択工程で選択した復元画像のうち、対応する領域に含まれる部分画像を抽出し、領域毎に抽出した部分画像をそれぞれ合成して合成画像を生成する合成工程と、
    を備えることを特徴とする画像復元方法。
  10. 画像のデータを読み込む入力部と、
    前記画像に含まれる画像劣化を軽減する復元の強度に関わる設定値を予め決めた値に設定して前記画像に対して復元処理を施した一の復元画像を生成する生成部と、
    前記生成工程で生成した一の復元画像に対して、複数の領域に分割する領域分割部と、
    前記複数の領域毎に、その領域に含まれる画像劣化に関する評価値を算出する算出部と、
    前記領域毎に前記評価値と閾値とを比較し、各領域での比較結果が閾値以上の評価値となる復元画像が得られるまで、前記設定値とは異なる設定値に変えて前記復元処理を施した復元画像を生成する処理を繰り返して、最も適当な復元強度で復元していると見なすことができる復元画像を前記領域毎に選択する選択部と、
    前記選択工程で選択した復元画像のうち、対応する領域に含まれる部分画像を抽出し、領域毎に抽出した部分画像をそれぞれ合成して合成画像を生成する合成部と、
    を備えることを特徴とする画像復元装置。
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