JP6904464B2 - プリント配線板 - Google Patents

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本発明は導電性接着剤、及びプリント配線板に関する。
OA機器、通信機器など電子機器の更なる高性能化、小型化に伴い、フレキシブルプリント配線板(以下、「FPC」と表記する。)は、その曲げることが出来る特性を活用して電子機器の狭く複雑な内部基板等に電子回路を組み込むために使用されている。この電子回路には、発生する電磁波を遮蔽する電磁波シールド層を設けたFPCを使用することが一般的であるが、近年の電子回路の情報量増大による高周波化、および電子回路の小型化に起因して電磁波対策は、さらに重要度を増している。
電磁波シールド層を有したFPCとして、特許文献1には、導電性の金属補強板とグランド回路とを導電性接着剤で接続したFPCが開示されている。具体的には、導電性接着シートを用いて、ステンレス等の金属補強板をFPCに貼り付けることにより、金属補強板をグランド回路に電気的に接続している。このような構成とすることで、電磁波シールド性が良好なFPCを得ることができ、回路信号を安定的に伝送することができる。特許文献2には、熱硬化性樹脂と導電性フィラーとを含む導電性接着剤に関する技術が開示されている。
国際公開第2014/010524号 国際公開第2019/031394号
導電性接着剤を用いてプリント配線板に金属補強板を貼り付ける場合、導電性接着剤には各温度において様々な特性が求められる。具体的には、導電性接着剤が貼り付けられた金属補強板は切断工程(図1の工程C参照)において切断されるが、このとき導電性接着剤が軟らかすぎると、切断に用いられる刃に導電性接着剤が付着しやすくなるという問題がある。したがって、常温(例えば25℃)では導電性接着剤を硬くする必要がある。
また、金属補強板に導電性接着シートを仮貼りする際(図1の工程B参照)、仮貼り温度において導電性接着剤の軟化が不十分であると、導電性接着剤の金属補強板に対する密着力が不十分となるという問題がある。したがって、仮貼り温度(例えば130℃)では導電性接着剤を軟らかくする必要がある。
また、金属補強板/導電性接着剤/配線板の積層体を所定のプレス温度(例えば170℃)で加熱・加圧(熱プレス)する場合(図1の工程D〜工程F参照)、プレス温度において導電性接着剤の軟化が不十分であると、開口部への導電性接着剤の充填性が悪化するという問題がある。したがって、プレス温度(例えば170℃)では導電性接着剤を軟らかくする必要がある。
上記課題に鑑み本発明の目的は、加工性、密着性、開口部への充填性が良好な導電性接着剤、及びプリント配線板を提供することである。
本発明の一態様にかかる導電性接着剤は、グランド回路が開口部を介して露出している配線板と金属補強板とを接着すると共に、前記開口部を介して前記グランド回路と前記金属補強板とを電気的に接続する導電性接着剤であって、前記導電性接着剤は、熱硬化性樹脂と、導電性フィラーとを含有し、前記導電性接着剤の貯蔵弾性率が、25℃において100MPa以上10000MPa以下、130℃において2MPa以上90MPa以下、170℃において2MPa以上50MPa以下である。
本発明の一態様にかかるプリント配線板は、絶縁性フィルム上に前記グランド回路が配置され、当該グランド回路の一部が前記開口部を介して露出している前記配線板と、前記配線板上に配置され、上述の導電性接着剤の硬化物を含む導電性接着剤層と、前記導電性接着剤層上に配置され、前記導電性接着剤層を介して前記配線板と接着されている前記金属補強板と、を備え、前記導電性接着剤層の一部が前記開口部に充填されて、前記グランド回路と前記金属補強板とが前記導電性接着剤層を介して電気的に接続されている。
本発明により、加工性、密着性、開口部への充填性が良好な導電性接着剤、及びプリント配線板を提供することができる。
実施の形態にかかるプリント配線板の製造方法を説明するための図である。 プリント配線板の断面図である。 配線板の平面図である。 配線板に金属補強板を貼り付けた状態を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
なお、本明細書において、「導電性接着剤」とは、熱硬化性樹脂と、導電性フィラーと、必要に応じて用いられる他の成分を含有し、溶剤を含有しない組成物を示す。
また本明細書において、「導電性樹脂組成物」とは、前記導電性接着剤の各成分と、溶剤とを含有する組成物を示す。
<プリント配線板の製造方法>
まず、図1を用いてプリント配線板の製造方法について説明する。図1では、導電性接着剤を用いてプリント配線板に金属補強板を貼り付ける際の製造工程を示している。なお、各々の部材を構成する材料の詳細については後述する。
まず、図1の工程Aに示すように、剥離性フィルム11に導電性接着剤12が積層された導電性接着シート13と、金属補強板14と、を準備する。そして、工程Bに示すように、金属補強板14に導電性接着シート13の導電性接着剤12側を貼り付けて、金属補強板14に導電性接着シート13を仮貼りする。金属補強板14に導電性接着シート13を仮貼りする際の温度(仮貼り温度)は、例えば110℃〜150℃、好ましくは130℃とすることができる。仮貼り後、導電性接着剤12は半硬化状態である。このとき、導電性接着剤12には、剥離性フィルム11を剥がす際の浮きや、切断加工後の浮き、配線板20との貼り合わせ工程での浮きによる位置ずれなどを抑制するために、所定の接着強度(仮貼り強度)が要求される。
次に、工程Cに示すように、剥離性フィルム11を剥がして、導電性接着剤12の金属補強板14と逆側の面を露出させる。その後、導電性接着剤12と金属補強板14との積層体15を所定のサイズに切断する(切断線を符号18で示している)。積層体15の切断は、例えば打ち抜き加工を用いて実施することができる。
そして、工程Dに示すように、所定のサイズに切断された積層体15を配線板20の上に配置する。ここで配線板20は、下側の絶縁性フィルム21と上側の絶縁性フィルム22とが絶縁性接着剤23で接着された構成を有する。絶縁性フィルム21上の一部にはグランド回路25が形成されており、このグランド回路25の上方には開口部(スルーホール)27が形成されている。つまり、絶縁性フィルム21上にグランド回路25が配置されており、当該グランド回路25の一部が開口部27を介して露出している。積層体15は、配線板20の開口部27の上方に配置する。
その後、工程Eに示すように、金属補強板14/導電性接着剤12/配線板20の積層体を所定の温度(例えば150〜190℃、好ましくは170℃)で加熱・加圧(熱プレス)する。これにより導電性接着剤12が軟化して開口部27内に埋め込まれる。そして、工程Fに示すように、軟化した導電性接着剤12が開口部27内に充填されることで、導電性接着剤12が開口部27の底のグランド回路25と接触する加熱により導電性接着剤が硬化して金属補強板14と配線板24が接着される。つまり、導電性接着剤12を介して金属補強板14と配線板20のグランド回路25とが電気的に接続されることで、電磁波シールド性を備えたプリント配線板を製造することができる。
なお、熱プレスの際の圧力は、3〜30kg/cm程度が好ましい。熱プレスに用いる装置は、平板圧着機またはロール圧着機を使用できる。熱プレスの時間は、金属補強板14/導電性接着剤12/配線板20の積層体が十分に密着する時間であれば特に限定されることはないが、通常は1分〜1時間程度である。また、熱プレスの時間が短い場合は、熱プレス後に150〜190℃のオーブンで30分〜3時間加熱して導電性接着剤12を本硬化させることが好ましい。
このようなプリント配線板は、例えば、携帯電話、スマートフォン、ノートPC、デジタルカメラ、液晶ディスプレイ等の電子機器に搭載することができる。また、自動車、電車、船舶、航空機等の輸送機器にも好適に搭載できる。
<導電性接着剤に求められる特性>
上述の製造方法を用いてプリント配線板を製造する際、導電性接着剤12には、各々の工程において様々な特性が求められる。以下、具体的に説明する。
工程Cでは常温(例えば25℃)で積層体15が切断されるが、このとき導電性接着剤12が軟らかすぎると、切断に用いられる刃に導電性接着剤が付着しやすくなる。このため、所定の回数切断を行う毎に製造ラインを止めて刃の洗浄を行う必要があり、作業効率が低下する。
このような問題を解決するために、常温(例えば25℃)では導電性接着剤の貯蔵弾性率を高くして、導電性接着剤を硬くする必要がある。常温における導電性接着剤の貯蔵弾性率を高くすることで、切断に用いられる刃に導電性接着剤が付着することを抑制することができ、積層体15の加工性(抜き打ち加工性)を向上させることができる。
また、工程Bでは、金属補強板14に導電性接着シート13を仮貼りする際に、仮貼り温度(例えば130℃)で加熱して、導電性接着剤12を軟化させて金属補強板14に導電性接着剤12を貼り付ける(仮貼りする)。しかし、仮貼り温度において導電性接着剤12の軟化が不十分であると、導電性接着剤12の金属補強板14に対する密着力が不十分となる。このため、例えば工程Cにおいて打ち抜き加工をした際に、金属補強板14から導電性接着剤12が剥がれたり、導電性接着剤12から剥離性フィルム11を剥がす際に浮きが発生したりする場合がある。
このような問題を解決するために、仮貼り温度(例えば130℃)では導電性接着剤の貯蔵弾性率を低くして、導電性接着剤を軟らかくする必要がある。仮貼り温度における導電性接着剤12の貯蔵弾性率を低くすることで、金属補強板14に導電性接着剤12を貼り付ける際に導電性接着剤12を十分に軟化させることができ、金属補強板14に対する導電性接着剤12の密着力(仮貼り性)を向上させることができる。したがって、金属補強板14から導電性接着剤12が剥がれることを抑制することができる。
また、工程D〜工程Fでは、金属補強板14/導電性接着剤12/配線板20の積層体を所定のプレス温度(例えば170℃)で加熱・加圧(熱プレス)して、導電性接着剤12を軟化させて開口部27内に導電性接着剤12を埋め込んでいる。しかし、プレス温度において導電性接着剤12の軟化が不十分であると、開口部27内に導電性接着剤12が十分に流れ込まず、金属補強板14と配線板20(グランド回路25)との間の抵抗値が高くなる。すなわち図2に示すように、プレス温度において導電性接着剤12の軟化が不十分であると、導電性接着剤12とグランド回路25との間に隙間29a、29bが形成される。このため、導電性接着剤12とグランド回路25とが接触している面積が小さくなり、金属補強板14とグランド回路25との間の抵抗値が高くなる。
このような問題を解決するために、プレス温度(例えば170℃)では導電性接着剤の貯蔵弾性率を低くして、導電性接着剤を軟らかくする必要がある。プレス温度における導電性接着剤12の貯蔵弾性率を低くすることで、加熱・加圧(熱プレス)時に導電性接着剤12を十分に軟化させることができ、導電性接着剤12の開口部への充填性を向上させることができる。したがって、導電性接着剤12とグランド回路25との間に隙間29a、29b(図2参照)が形成されることを抑制することができ、金属補強板14とグランド回路25との間の抵抗値が高くなることを抑制することができる。特に近年では、部品の小型化に伴い開口部27が小さくなる傾向にあるが、上述のようにプレス温度における導電性接着剤12の貯蔵弾性率を低くすることで、このような小さい開口部に導電性接着剤12を良好に埋め込むことができる。
本実施の形態にかかる導電性接着剤は上述の条件を満たす導電性接着剤であり、このような導電性接着剤を用いることで、加工性、密着性、開口部への充填性が良好な導電性接着剤、及びプリント配線板を提供することができる。したがって、歩留まりが良く、信頼性が高い(つまり、金属補強板とグランド回路との接続抵抗が安定した)プリント配線板を提供することができる。以下、各々の部材を構成する材料の詳細について説明する。
<導電性接着剤>
本実施の形態にかかる導電性接着剤は、少なくとも熱硬化性樹脂と、導電性フィラーとを含有し、下記の特性を備える。
[貯蔵弾性率]
本実施の形態では、導電性接着剤の25℃における貯蔵弾性率を100MPa以上10000MPa以下、好ましくは200MPa以上4000MPa以下、更に好ましくは300MPa以上2000MPa以下としている。導電性接着剤の25℃における貯蔵弾性率をこの範囲とすることで、切断に用いられる刃に導電性接着剤が付着することを抑制することができ、積層体15の加工性(抜き打ち加工性)を向上させることができる(図1の工程C参照)。
25℃における貯蔵弾性率を100MPa以上とするための手法としては、例えば熱硬化性樹脂のTgを上げる、導電性フィラーや無機フィラー等のフィラー成分の添加量を増やす、Bステージにおける硬化剤との架橋密度を高める等の手法が挙げられる。
25℃における貯蔵弾性率を10000MPa以下とするための手法としては、例えば熱硬化性樹脂のTgを下げる、導電性フィラーや無機フィラー等のフィラー成分の添加量を減らす、Bステージにおける硬化剤との架橋密度を下げる等の手法が挙げられる。
また、本実施の形態では、導電性接着剤の130℃における貯蔵弾性率を2MPa以上90MPa以下、好ましくは4MPa以上50MPa以下、更に好ましくは6MPa以上20MPa以下としている。導電性接着剤の130℃における貯蔵弾性率をこの範囲とすることで、金属補強板14に導電性接着剤12を貼り付ける際に導電性接着剤12を十分に軟化させることができ、金属補強板14に対する導電性接着剤12の密着力(仮貼り性)を向上させることができる。したがって、金属補強板14から導電性接着剤12が剥がれることを抑制することができる。
130℃における貯蔵弾性率を2MPa以上とするための手法としては、例えば熱硬化性樹脂の重量分子量Mwを上げる、芳香環を多く有する骨格とし熱硬化性樹脂の剛直性を高める、導電性フィラーや無機フィラー等のフィラー成分の添加量を増やす、Bステージにおける硬化剤との架橋密度を高める等の手法が挙げられる。
130℃における貯蔵弾性率を90MPa以下とするための手法としては、例えば熱硬化性樹脂の重量分子量Mwを下げる、熱硬化性樹脂の骨格から芳香環を減らし剛直性を下げる、導電性フィラーや無機フィラー等のフィラー成分の添加量を減らす、Bステージにおける硬化剤との架橋密度を下げる等の手法が挙げられる。
また、本実施の形態では、導電性接着剤の170℃における貯蔵弾性率を2MPa以上50MPa以下、好ましくは4MPa以上25MPa以下、更に好ましくは7MPa以上15MPa以下としている。導電性接着剤の170℃における貯蔵弾性率をこの範囲とすることで、加熱・加圧(熱プレス)時(図1の工程D〜工程F参照)に導電性接着剤12を十分に軟化させることができ、導電性接着剤12の開口部への充填性を向上させることができる。したがって、導電性接着剤12とグランド回路25との間に隙間29a、29b(図2参照)が形成されることを抑制することができ、金属補強板14とグランド回路25との間の抵抗値が高くなることを抑制することができる。
170℃における貯蔵弾性率を所定の値とするための手法としては、上述した130℃における貯蔵弾性率をコントロールする手法と同様の手法を用いることができる。
本実施の形態では、25℃、130℃、及び170℃の各々における導電性接着剤の貯蔵弾性率を上述の範囲とすることで、プリント配線板の製造時に、加工性、密着性、及び開口部への充填性が良好な導電性接着剤、及びプリント配線板を提供することができる。
本実施の形態において、貯蔵弾性率(E’)及び損失弾性率(E”)、損失正接(tanδ=E”/E’)及びガラス転移温度は、JISK−6394に準拠して、以下の粘弾性測定により求められた値とする。
まず、導電性樹脂組成物の塗膜を形成し100℃で2分間乾燥することでBステージ化し、厚さ200μm、幅5mm、長さ30mmの単膜を形成して、これを測定対象膜とする。
次いで、アイティー計測制御社製、動的粘弾性測定装置DVA−200により、少なくとも25℃〜200℃の温度範囲において、昇温速度10℃/分とし、10Hzでratioモードで動的粘弾性を測定することにより、E’、E”及びtanδが求められる。また、当該粘弾性測定により得られる温度−損失正接のピーク温度をガラス転移温度とする。
[損失正接]
また、本実施の形態では、導電性接着剤の130℃における損失正接(tanδ)を0.10以上0.50以下、好ましくは0.15以上0.45以下、更に好ましくは0.20以上0.37以下としてもよい。導電性接着剤の130℃における損失正接(tanδ)をこの範囲とすることで、金属補強板14に対する導電性接着剤12の密着力(仮貼り性)を更に向上させることができる。
130℃における損失正接を0.1以上とするための手法としては、例えば熱硬化性樹脂の重量分子量Mwを下げる、熱硬化性樹脂の酸価を下げる、熱硬化性樹脂のTgを下げる、加えて常温で液状の硬化剤を添加する等が挙げられる。
130℃における損失正接を0.5以下とするための手法としては、例えば熱硬化性樹脂の重量分子量Mwを上げる、熱硬化性樹脂の酸価を上げる、熱硬化性樹脂のTgを上げる、加えて常温で固形の硬化剤を添加する等が挙げられる。
また、本実施の形態では、導電性接着剤の170℃における損失正接(tanδ)を0.05以上0.40以下、好ましくは0.15以上0.35以下、更に好ましくは0.20以上0.30以下としてもよい。導電性接着剤の170℃における損失正接(tanδ)をこの範囲とすることで、導電性接着剤12の開口部への充填性を更に向上させることができる。
170℃における損失正接を0.05以上、0.04以下とするための手法としては、上述した130℃における損失正接をコントロールする手法と同様の手法を用いることができる。
[ガラス転移温度]
また、本実施の形態の導電性接着剤は、粘弾性測定により得られる温度−損失正接(tanδ)曲線において、低温側のガラス転移温度を10℃以上45℃以下、高温側のガラス転移温度を70℃以上140℃以下としてもよい。より好ましくは、低温側のガラス転移温度を25℃以上40℃以下、高温側のガラス転移温度を75℃以上110℃以下としてもよい。更に好ましくは、低温側のガラス転移温度を27℃以上36℃以下、高温側のガラス転移温度を78℃以上95℃以下としてもよい。導電性接着剤のガラス転移温度をこのような範囲とすることで、導電性接着剤の加工性、密着性、開口部への充填性を更に向上させることができる。
低温側のガラス転移温度を10℃〜45℃とするための手法としては、例えば、熱硬化性樹脂のTgをコントロールする手法、硬化剤との架橋密度をコントロールする手法が挙げられる。
高温側のガラス転移温度を70℃以上140℃以下とするためには、上記と同様の手法により調整することができる。
[フロー量]
また、本実施の形態の導電性接着剤は、温度170℃、圧力2MPaの条件で熱プレスした場合のフロー量を0μm以上200μm以下、より好ましくは0μm以上150μm以下、更に好ましくは0μm以上100μm以下としてもよい。
なお、本実施の形態においてフロー量とは、導電性接着剤12を下記条件で圧着した際、導電性接着剤12の元のサイズに対して側面部からはみ出した長さをいう。
本実施の形態においてフロー量は、下記の試験用試料を測定して求められた値とする。
導電性接着剤を剥離性フィルム上に乾燥後の厚みが60μmになるように塗工し、100℃で2分間乾燥することで、導電性接着シートとする。得られた導電性接着シートの導電性接着剤側の面にSUS板を配置し、ロールレミネータで130℃、3kgf/cm、0.5m/minの条件でラミネートする。得られた積層体の剥離性フィルムを剥がし、次いで5mm×12mmにカットし、露出した導電性接着剤面にポリイミドフィルムを配置し、100℃で熱ラミネートし、得られる「ポリイミドフィルム/導電性接着剤層/SUS板」の積層体を試験用試料とする。
上記試験用試料を耐熱離型フィルムで挟み込み、170℃、2.0MPa、5分間の条件下で熱プレスし、SUS板の端部からはみ出した導電性接着剤の長さを測定しこれをフロー量とする。
[導電性接着剤]
本実施の形態にかかる導電性接着剤は、少なくとも熱硬化性樹脂と、導電性フィラーとを含み、上記の特性を損なわない範囲で、必要に応じて他の成分を含んでいてもよいものである。当該他の成分としては、熱可塑性樹脂や硬化剤などが挙げられる。以下、導電性接着剤に含まれ得る各成分について説明する。
(熱硬化性樹脂)
熱硬化性樹脂は、加熱による架橋反応に利用できる官能基を複数有する樹脂である。当該樹脂は熱硬化性モノマーも含まれ得るが、本実施の形態においては、25℃における貯蔵弾性率を100MPa以上とする点などから、分子量が5000以上の熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。
官能基は、後述する硬化剤との組み合わせにより適宜選択すればよく、例えば、水酸基、フェノール性水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン基、オキサジン基、アジリジン基、チオール基、イソシアネート基、ブロック化イソシアネート基、シラノール基等が挙げられる。
上記の官能基を有する熱硬化性樹脂は、例えば、アクリル系樹脂、マレイン酸系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリエステル樹脂、縮合型ポリエステル樹脂、付加型ポリエステル樹脂、メラミン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、オキセタン系樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フェノール系樹脂、アルキド樹脂、アミノ樹脂、ポリ乳酸樹脂、オキサゾリン樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリウレタン系樹脂、エポキシ樹脂、付加型ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂が好ましく、ポリウレタン系樹脂がより好ましい。熱硬化性樹脂は1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施の形態において、ポリウレタン系樹脂とは、1分子中にウレタン結合を2つ以上含む化合物の総称である。ポリウレタン系樹脂は、ポリイソシアネートと、ポリオールとを反応させて得ることができる。
ポリイソシアネートは1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有するものであればよく、導電性接着剤の物性の点から、ジイソシアネート又はトリイソシアネートが好ましく、ジイソシアネートがより好ましい。ジイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネートのような公知の脂肪族ジイソシアネートや、ベンゼン−1,3−ジイソシアネートなどの公知の芳香族ジイソシアネートの中から、導電性接着剤の物性を考慮して、適宜選択して用いることができる。ポリイソシアネートは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、ポリオールと過剰のポリイソシアネートを反応させて得られたイソシアネート基末端プレポリマーをポリウレタン系樹脂の中間体として用いてもよい。
ポリオールは1分子中に2つ以上の水酸基を有するものであればよく、導電性接着剤の物性の点から、ジオール又はトリオールが好ましく、ジオールがより好ましい。ジオールとしてはエチレングリコールなどの公知の脂肪族ジオールや、ベンゼンジオールなどの公知の芳香族ジオールの中から、導電性接着剤の物性を考慮して、適宜選択して用いることができる。ポリオールは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールなどのプレポリマーを用いてもよい。
ポリウレタン系樹脂は、更にウレア結合を有するポリウレタンウレア系樹脂であってもよい。ポリウレタンウレア系樹脂は、例えば、末端にイソシアネート基を有するウレタン樹脂に、ポリアミンを反応させることで合成できる。
ポリアミンは1分子中に2つ以上のアミノ基を有するものであればよく、導電性接着剤の物性の点から、ジアミン又はトリアミンが好ましく、ジアミンがより好ましい。ジアミンとしてはエチレンジアミンなどの公知の脂肪族ジアミンや、フェニレンジアミンなどの公知の芳香族ジアミンの中から、導電性接着剤の物性を考慮して、適宜選択して用いることができる。ポリアミンは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
熱硬化性樹脂の重量平均分子量(Mw)は5万〜20万が好ましく、7万〜13万がより好ましい。重量平均分子量(Mw)を上記範囲とすることで導電性接着剤の130℃および170℃における貯蔵弾性率、損失正接を好適なものにできる。
熱硬化性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、−20℃〜45℃が好ましく、−20℃〜20℃がより好ましく、−7℃〜15℃が更に好ましい。ガラス転移温度を上記範囲とすることで導電性接着剤の25℃における貯蔵弾性率を好適なものにできる。
熱硬化性樹脂に含まれる官能基としては、カルボキシル基が好ましい。カルボキシル基を有する場合、熱硬化性樹脂の酸価は1〜40mgKOH/gが好ましく、4〜15mgKOH/gがより好ましく、6〜13mgKOH/gがさらに好ましい。熱硬化性樹脂の酸価を上記範囲とすることで硬化剤との架橋密度を最適化でき、25℃、130℃および170℃における貯蔵弾性率、損失正接を好適なものにできる。
(熱可塑性樹脂)
本実施の形態にかかる導電性接着剤は、更に熱可塑性樹脂を組み合わせて用いてもよい。熱可塑性樹脂は1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。導電性接着剤が熱可塑性樹脂を含有する場合、当該導電性接着剤の貯蔵弾性率等の物性は、熱可塑性樹脂により調整してもよい。具体的には、前記熱硬化性樹脂による物性値の調整方法を参照できる。
熱可塑性樹脂としては、前記硬化性官能基を有しないポリオレフィン系樹脂、ビニル系樹脂、スチレン・アクリル系樹脂、ジエン系樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド系樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂は、エチレン、プロピレン、α−オレフィン化合物などのホモポリマーまたはコポリマーが好ましい。具体的には、例えば、ポリエチレンプロピレンゴム、オレフィン系熱可塑性エラストマー、α−オレフィンポリマー等が挙げられる。
ビニル系樹脂は、酢酸ビニルなどのビニルエステルの重合により得られるポリマーおよびビニルエステルとエチレンなどのオレフィン化合物とのコポリマーが好ましい。具体的には、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、部分ケン化ポリビニルアルコール等が挙げられる。
スチレン・アクリル系樹脂は、スチレンや(メタ)アクリロニトリル、アクリルアミド類、(メタ)アクリル酸エステル、マレイミド類などからなるホモポリマーまたはコポリマーが好ましい。具体的には、例えば、シンジオタクチックポリスチレン、ポリアクリロニトリル、アクリルコポリマー、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体等が挙げられる。
ジエン系樹脂は、ブタジエンやイソプレン等の共役ジエン化合物のホモポリマーまたはコポリマーおよびそれらの水素添加物が好ましい。具体的には、例えば、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレンブロックコポリマー等が挙げられる。テルペン樹脂は、テルペン類からなるポリマーまたはその水素添加物が好ましい。具体的には、例えば、芳香族変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、水添テルペン樹脂が挙げられる。
石油系樹脂は、ジシクロペンタジエン型石油樹脂、水添石油樹脂が好ましい。セルロース系樹脂は、セルロースアセテートブチレート樹脂が好ましい。ポリカーボネート樹脂は、ビスフェノールAポリカーボネートが好ましい。ポリイミド系樹脂は、熱可塑性ポリイミド、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸型ポリイミド樹脂が好ましい。
(硬化剤)
導電性接着剤は、必要に応じて硬化剤を含有してもよい。硬化剤は、前記熱硬化性樹脂が有する官能基との組み合わせにより適宜選択すればよい。
貯蔵弾性率を上記特定の範囲としやすい点から、前記熱硬化性樹脂と、硬化剤の組み合わせとしては、50℃では架橋反応をせず、130℃で半硬化状態となり、170℃で硬化反応が促進される組み合わせを選択することが好ましい。
又、架橋の開始温度が異なる2種以上の硬化剤を適宜組み合わせることで、各温度帯における導電性接着剤の架橋密度をコントロールしてもよい。例えば、比較的低温で架橋反応を開始するアジリジン系硬化剤(硬化促進剤ともいう)と、比較的高温で架橋反応を開始するエポキシ系化合物との組み合わせが挙げられる。
硬化剤は、エポキシ系化合物、イソシアネート系硬化剤、アミン系硬化剤、アジリジン系硬化剤、イミダゾール系硬化剤が挙げられる。
エポキシ化合物としては、例えば、グリジシルエーテル型エポキシ化合物、グリジシルアミン型エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、環状脂肪族(脂環型)エポキシ化合物等が好ましい。
前記グリシジルエーテル型エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、ビスフェノールAD型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、α−ナフトールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールA型ノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、テトラブロムビスフェノールA型エポキシ化合物、臭素化フェノールノボラック型エポキシ化合物、トリス(グリシジルオキシフェニル)メタン、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン等が挙げられる。
前記グリシジルアミン型エポキシ化合物としては、例えば、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルパラアミノフェノール、トリグリシジルメタアミノフェノール、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン等が挙げられる。
前記グリシジルエステル型エポキシ化合物としては、例えば、ジグリシジルフタレート、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート、ジグリシジルテトラヒドロフタレート等が挙げられる。
前記環状脂肪族(脂環型)エポキシ化合物としては、例えば、エポキシシクロヘキシルメチル−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(エポキシシクロヘキシル)アジペート等が挙げられる。
イソシアネート系硬化剤は、例えばトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
アミン系硬化剤は、例えばジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、メチレンビス(2−クロロアニリン)、メチレンビス(2−メチル−6−メチルアニリン)、1,5−ナフタレンジイソシアネート、n−ブチルベンジルフタル酸等が挙げられる。
アジリジン系硬化剤は、例えばトリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、N,N’−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)等が挙げられる。
イミダゾール系硬化剤は、例えば2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイトなどが挙げられる。
硬化剤は1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。前記硬化剤は、分子量又は重量平均分子量が400以上のものを用いることが、貯蔵弾性率やガラス転移温度を調整する点から好ましい。
硬化剤は、熱硬化性樹脂100重量部に対し、0.3〜80重量部を配合することが好ましく、1〜50重量部がより好ましい。硬化剤の添加量を0.3〜80重量部とすることで、導電性接着剤の架橋密度を最適なものにし、170℃における貯蔵弾性率を2MPa以上50MPa以下の範囲とすることができる。また、硬化剤の添加量を0.3〜80重量部とすることで、半硬化後に導電性接着シートを流動しにくくできるためブロッキングが抑制しやすくなる。
(導電性フィラー)
導電性フィラーは、金、白金、銀、銅およびニッケル等の導電性金属、およびその合金、ならびに導電性ポリマーの微粒子が好ましい。また単一組成の微粒子ではなく金属や樹脂を核体とし、前記核体の表面を被覆する被覆層を核体よりも導電性が高い素材で形成した複合微粒子がコストダウンの観点から好ましい。
核体は、ニッケル、シリカ、銅および樹脂から選択することが好ましく、導電性の金属およびその合金がより好ましい。
被覆層は、導電性を有する素材であればよく、導電性金属または導電性ポリマーが好ましい。導電性金属は、例えば、金、白金、銀、錫、マンガン、およびインジウム等、ならびにその合金が挙げられる。また導電性ポリマーは、ポリアニリン、ポリアセチレン等が挙げられる。これらの中でも導電性の面から銀が好ましい。
導電性フィラーは、1種単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
複合微粒子は、核体100重量部に対して、1〜40重量部の割合で被覆層を有することが好ましく、5〜30重量部がより好ましい。1〜40重量部で被覆すると、導電性を維持しながら、よりコストダウンができる。なお複合微粒子は、被覆層が核体を完全に覆うことが好ましい。しかし、実際には、核体の一部が露出する場合がある。このような場合でも核体表面面積の70%以上を導電性物質が覆っていれば、導電性を維持しやすい。
導電性フィラーの形状は、所望の導電性が得られればよく形状は限定されない。具体的には、例えば、球状、フレーク状、葉状、樹枝状、プレート状、針状、棒状、ブドウ状が好ましい。なお、金属補強板と配線板との間の縦方向の導通パスを効率的に形成するために、球状および樹枝状がより好ましい。
導電性フィラーの平均粒子径は、D90平均粒子径が、1〜120μmであることが好ましく、5〜60μmがより好ましい。D90平均粒子径がこの範囲にあることでブロッキングが起こることを抑制することができる。なお、D90平均粒子径は、レーザー回折・散乱法粒度分布測定装置によって求めることができる。例えば、剥離性フィルム上に導電性接着剤を有する導電性接着シートは、ロール状に巻き取られた状態で運搬等される。ブロッキングとは、このロール状の導電性接着シートから、導電性接着シートを巻き出す際に、導電性接着シートが剥離性フィルムの裏面に付着する現象のことである。
導電性フィラーの含有割合は、導電性接着剤中30〜90重量%が好ましく、40〜80重量%がより好ましい。上記添加量とすることで25℃、130℃、170℃における各貯蔵弾性率を好適な範囲とすることができる。
本実施の形態における導電性接着剤は、他の任意成分として耐熱安定剤、無機フィラー、顔料、染料、粘着付与樹脂、可塑剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、消泡剤、レベリング調整剤等を配合してもよい。
無機フィラーとしては、例えば、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、タルク、モンモロリナイト、カオリン、ベントナイト等が挙げられる。当該導電性接着層が無機フィラーを含有することで、硬化前の貯蔵弾性率を制御し最適なフロー量にコントロールすることができる。
<ガラス転移温度の調整>
導電性接着剤のガラス転移温度は、当該導電性接着剤中に含まれる高分子量成分により調整できる。当該高分子量成分としては、前記熱硬化性樹脂、前記熱可塑性樹脂、前記分子量が1000以上の硬化剤などが挙げられる。
例えば、ガラス転移温度が10℃以上45℃以下の熱硬化性樹脂と、ガラス転移温度が70℃以上140℃以下の熱可塑性樹脂や硬化剤を組み合わせてもよく、
また、例えば、ガラス転移温度が70℃以上140℃以下の熱硬化性樹脂と、ガラス転移温度が10℃以上45℃以下の熱可塑性樹脂や硬化剤を組み合わせてもよい。
なお本発明においては、低いほうのガラス転移温度を第1のガラス転移温度とし、2番目に低いガラス転移温度を第2のガラス転移温度とする。また熱硬化性樹脂のガラス転移温度は前述の方法によっても調整できる。
[導電性樹脂組成物]
導電性樹脂組成物は、前記導電性接着剤に含まれる各成分と、溶剤とを含有する組成物である。
当該導電性樹脂組成物は、導電性接着剤の製膜性の向上や、各成分の均一化を目的とするために用いられる導電性接着剤の予備調整物である。
前記溶剤としては、導電性接着剤に含まれる各成分を均一に分散ないし溶解可能な溶剤の中から、製膜法などに応じて適宜選択すればよい。
導電性樹脂組成物は、前記導電性接着剤に含まれる各成分と、前記溶剤とを、混合し攪拌して得ることができる。攪拌は、公知の攪拌装置を使用できる、ディスパーマットが一般的であるが、ホモジナイザーも好ましい。
導電性接着剤層は、前記導電性樹脂組成物を公知の方法で塗膜とし、乾燥することで得られる。
例えば、前記導電性樹脂組成物を剥離性フィルムの剥離面に、例えばナイフコート、ダイコート、リップコート、ロールコート、カーテンコート、バーコート、グラビアコート、フレキソコート、ディップコート、スプレーコート、およびスピンコート等の方法で塗工し、通常40〜20℃の温度に加熱することで溶剤などの揮発成分を取り除き、導電性接着剤層を有する導電性接着シートを形成できる。
導電性接着剤層の厚さは、用途等に応じて適宜調整すればよい。中でも、30〜70μmが好ましく、35〜65μmがより好ましい。厚さを30μm〜70μmの範囲とすることでハンダリフロー後の接続抵抗値とブロッキング性を両立することができる。導電接着剤層の厚さの測定方法は、接触式の膜厚計、断面観察による計測などで測定することができる。
<導電性接着シート>
本実施の形態にかかる導電性接着シートは、剥離性フィルム上に導電性接着剤を有する導電性接着シートである。
[剥離性フィルム]
剥離性フィルムは、片面あるいは両面に離型処理をしたフィルムであれば制限なく使用することができる。
剥離性フィルムの基材の一例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、硬質ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリイミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリブテン、軟質ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル等のプラスチックシート等、グラシン紙、上質紙、クラフト紙、コート紙等の紙類、各種の不織布、合成紙、金属箔や、これらを組み合わせた複合フィルムなどが挙げられる。
剥離性フィルムの表面は必要に応じてマット処理してもよい。マット処理はサンドマット、エッチングマット、コーティングマット、ケミカルマット、練り込みマットなどが挙げられる。
剥離性フィルムは、基材に離型剤を塗布して得る事ができる。離型剤としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の炭化水素系樹脂、高級脂肪酸及びその金属塩、高級脂肪酸石鹸、ワックス、動植物油脂、マイカ、タルク、シリコーン系界面活性剤、シリコーンオイル、シリコーン樹脂、フッ素系界面活性剤、フッ素樹脂、フッ素含有シリコーン樹脂、メラミン系樹脂、アクリル系樹脂などが用いられる。離型剤の塗布方法としては、従来公知の方式、例えば、グラビアコート方式、キスコート方式、ダイコート方式、リップコート方式、コンマコート方式、ブレードコート方式、ロールコート方式、ナイフコート方式、スプレーコート方式、バーコート方式、スピンコート方式、ディップコート方式等により行うことができる。
<プリント配線板>
本実施の形態にかかるプリント配線板(図1参照)は、絶縁性フィルム21上にグランド回路25が配置されており、当該グランド回路25の一部が開口部27を介して露出している配線板20と、当該配線板20上に配置され、上述の導電性接着剤の硬化物を有する導電性接着剤層12と、導電性接着剤層12上に配置され、導電性接着剤層12を介して配線板20と接着されている金属補強板14と、を備える。本実施の形態にかかるプリント配線板は、導電性接着剤層12の一部が開口部27に充填されることで、グランド回路25と金属補強板14とが導電性接着剤層12を介して電気的に接続されている。配線板20には更に信号配線が設けられていてもよい。
プリント配線板20の開口部27(図1参照)の面積は、0.16mm以上0.81mm以下としてもよい。開口部27の面積を0.16mm以上とすることで、開口部27への導電性接着剤12の充填性を良好にすることができる。また、開口部27の面積を0.81mm以下とすることで、プリント配線板20に占める開口部27の面積を小さくすることができる。開口部27の面積は、好ましくは0.25mm以上0.64mm以下、更に好ましくは0.36mm以上0.49mm以下としてもよい。開口部27の面積がこの範囲である場合、開口部27への導電性接着剤12の充填性を良好にすることができ、導電性接着剤12とグランド回路25との接触抵抗を低くすることができる。
平面視した際の開口部27の形状は、矩形状(図3Aの開口部27b参照)であってもよく、円形状(図3Aの開口部27a参照)であってもよい。開口部27の形状が矩形状である場合は、矩形状の開口部の四隅に導電性接着剤を充填することが特に困難になり、四隅に図2に示すような隙間29a、29bが形成されやすい。しかしながら、上述した特性を有する本実施の形態にかかる導電性接着剤を用いることで、矩形状の開口部であっても導電性接着剤を開口部内に良好に充填することができる。
また、図3Aに示す開口部27cのように、配線板20の外周の一部に開口部27cが形成されている場合(図3Aに示す例では、配線板20の角部に開口部27cが形成されている)は、開口部27cの外側に導電性接着剤の流動を堰き止める壁が設けられていない状態となっている。この場合は、図3Bに示すように、導電性接着剤12を用いて配線板20に金属補強板14を接着した際に、開口部27cの外側に向かって導電性接着剤12aが染み出してしまうという問題があった。
これに対して本実施の形態では、上述した特性を備える導電性接着剤を用いることができるので、配線板20と金属補強板14とを接着した際に、端部の開口部27cから導電性接着剤が染み出すことを抑制することができる(もしくは染み出し量を少なくすることができる)。
<金属補強板>
金属補強板は、例えば金、銀、銅、鉄およびステンレス等の導電性金属が挙げられる。これらの中で補強板としての強度、コストおよび化学的安定性の面でステンレスが好ましい。金属補強板の厚みは、一般的に0.04〜1mm程度である。
金属補強板は、ニッケル層が金属板の全表面に形成されていることが好ましい。ニッケル層は、電解ニッケルめっき法で形成することが好ましい。ニッケル層の厚みは、0.5〜5μm程度であり、1〜4μmがより好ましい。
以下、実施例、比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及び「重量%」に基づく値である。
[重量平均分子量(Mw)]
重量平均分子量(Mw)は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定で求めたポリスチレン換算の数値である。測定条件は、以下のとおりである。
装置:Shodex GPC System−21(昭和電工製)
カラム:1本のShodex KF−802(昭和電工製)と、1本のShodex KF−803L(昭和電工製)と、1本のShodex KF−805L(昭和電工製)とを直列に連結した連結カラム
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:1.0mL/min
温度:40℃
試料濃度:0.2%
試料注入量:100μL
[酸価]
JIS K 0070の電位差滴定法に準拠し、測定した酸価(mgKOH/g)を固形分換算することで求めた。
[ガラス転移温度(Tg)]
ガラス転移温度の測定は、示差走査熱量計(型番:DSC−1、メトラー・トレド製)を用いて測定した。
[貯蔵弾性率]および[損失正接tanδ]
動的弾性率測定装置(型番:DVA−200、アイティー計測制御製)を用い、導電性接着剤に対して変形様式「引張り」、周波数10Hz、昇温速度10℃/分、測定温度範囲−50〜300℃の条件下において、25℃、130℃、170℃における貯蔵弾性率E’、損失正接tanδの第1ピーク温度および第2ピーク温度、並びに130℃、170℃における損失正接tanδを測定した。
[樹脂の合成]
<製造例1:ポリエステルジオールAの製造>
攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管、減圧設備を備えたガラス製フラスコにテレフタル酸166部、アジピン酸146部および3−メチル−1,5−ペンタンジオール212部、エチレングリコール25部を仕込み、窒素ガスを通じながら攪拌し、常圧下徐々に昇温し、200〜230℃にて約10時間反応させ、酸価25の液状物を得た。次いでテトラ−n−ブトキシチタン0.02部を仕込み、窒素置換後密閉下180℃にて30分間攪拌した。次いで230℃、5mmHgにて4時間反応させ、酸価0.2mgKOH/g、水酸基価56.2mgKOH/g、分子量2004、色相20(APHA法、以下同様)のポリエステルジオールAを得た。
<製造例2:ポリエステルジオールBの製造>
攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管、減圧設備を備えたガラス製フラスコにアジピン酸292部、3−メチル−1,5−ペンタンジオール260部を仕込み、窒素ガスを通じながら攪拌し、常圧下徐々に昇温し、200〜230℃にて約10時間反応させ酸価35の液状物を得た。次いでテトラ−n−ブトキシチタン0.02部を仕込み、窒素置換後密閉下180℃にて30分間攪拌した。次いで230℃、5mmHgにて4時間反応させ、酸価0.3mgKOH/g、水酸基価57.7mgKOH/g、分子量1944、色相10のポリエステルジオールBを得た。
<製造例3:ポリエステルジオールCの製造>
攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管、減圧設備を備えたガラス製フラスコにアジピン酸234部、イソフタル酸66部および1,6−ヘキサンジオール236部、ジエチレングリコール21部を仕込み、窒素ガスを通じながら攪拌し、常圧下徐々に昇温し、200〜230℃にて約10時間反応させ酸価30の液状物を得た。次いでテトラ−n−ブトキシチタン0.02部を仕込み、窒素置換後密閉下180℃にて30分間攪拌した。次いで230℃、5mmHgにて4時間反応させ、酸価0.2mgKOH/g、水酸基価56.6mgKOH/g、分子量1982、色相20のポリエステルジオールCを得た。
<製造例4:ポリエステルジオールDの製造>
攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管、減圧設備を備えたガラス製フラスコにテレフタル酸166部、アジピン酸146部および3−メチル−1,5−ペンタンジオール212部、エチレングリコール25部を仕込み、窒素ガスを通じながら攪拌し、常圧下徐々に昇温し、200〜230℃にて約8時間反応させ酸価43の液状物を得た。次いでテトラ−n−ブトキシチタン0.01部を仕込み、窒素置換後密閉下180℃にて30分間攪拌した。次いで230℃、5mmHgにて2時間反応させ、酸価1.1mgKOH/g、水酸基価114.2mgKOH/g、分子量982、色相10のポリエステルジオールDを得た。
<製造例5:ポリエステルジオールEの製造>
攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管、減圧設備を備えたガラス製フラスコにアジピン酸29部、テレフタル酸299部および2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール104部、エチレングリコール81部を仕込み、窒素ガスを通じながら攪拌し、常圧下徐々に昇温し、200〜230℃にて約10時間反応させ酸価28の液状物を得た。次いでテトラ−n−ブトキシチタン0.02部を仕込み、窒素置換後密閉下180℃にて30分間攪拌した。次いで230℃、5mmHgにて4時間反応させ、酸価0.4mgKOH/g、水酸基価57.5mgKOH/g、分子量2050、色相30のポリエステルジオールEを得た。
<製造例6:ポリカーボネートジオールFの製造>
攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管、減圧設備を備えたガラス製フラスコに1,6−ヘキサンジオール236部、ジメチルカーボネート90部、テトラ−n−ブトキシチタン0.02部を仕込み加熱し、エステル交換反応によって生成するメチルアルコールおよびこれと共沸するジメチルカーボネートを還流しながら130℃で3時間保持した。次いで、生成するメタノールとジメチルカーボネートの共沸物を留出させながら、5時間かけて190℃まで徐々に昇温した。その後190℃に保ったまま、5mmHgにて6時間反応させ、酸価0.3mgKOH/g、水酸基価56.5mgKOH/g、分子量1986、色相30のポリカーボネートジオールFを得た。
<製造例7:ポリカーボネートジオールGの製造>
攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管、減圧設備を備えたガラス製フラスコに1,6−ヘキサンジオール189部、1,4−シクロヘキサンジメタノール29部、ジメチルカーボネート90部、テトラ−n−ブトキシチタン0.02部を仕込み加熱し、エステル交換反応によって生成するメチルアルコールおよびこれと共沸するジメチルカーボネートを還流しながら130℃で3時間保持した。次いで、生成するメタノールとジメチルカーボネートの共沸物を留出させながら、5時間かけて190℃まで徐々に昇温した。その後190℃に保ったまま、5mmHgにて4時間反応させ、酸価0.5mgKOH/g、水酸基価120.6mgKOH/g、分子量930、色相40のポリカーボネートジオールGを得た。
<合成例1:ポリウレタン系樹脂A−1の製造>
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、前記ポリエステルジオールA761部、ジメチロールプロピオン酸23.9部、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート182部、及びトルエン242部を仕込み、窒素雰囲気下50℃で8時間反応させた。これに、トルエン1200部を加えて、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの溶液を得た。次に得られたプレポリマーの溶液を70℃に加温しその温度を保ちながら、o−フェニレンジアミン13.2部、ジ−n−オクチルアミン20.2部、2−プロノール600部、及びトルエン961部を混合した溶液を1時間で滴下した。滴下終了後70℃にて更に6時間反応させることで、分子量(Mw)が50000、酸価は10mgKOH/g、Tgは10℃、固形分が25%であるポリウレタン系樹脂A−1を得た。
<合成例2:ポリウレタン系樹脂A−2の製造>
合成例1において、ポリエステルジオールA766部、ジメチロールプロピオン酸23.9部、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート182部、o−フェニレンジアミン15.1部、ジ−n−オクチルアミン12.2部に原料使用量を変更し、その他の原料量は同量として、合成例1と同様に合成を行ない、分子量(Mw)が70000、酸価は10mgKOH/g、Tgは10℃、固形分が25%であるポリウレタン系樹脂A−2を得た。
<合成例3:ポリウレタン系樹脂A−3の製造>
合成例1において、ポリエステルジオールA769部、ジメチロールプロピオン酸23.9部、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート183部、o−フェニレンジアミン15.9部、ジ−n−オクチルアミン8.9部に原料使用量を変更し、その他の原料量は同量として、合成例1と同様に合成を行ない、分子量(Mw)が90000、酸価は10mgKOH/g、Tgは10℃、固形分が25%であるポリウレタン系樹脂A−3を得た。
<合成例4:ポリウレタン系樹脂A−4の製造>
合成例1において、ポリエステルジオールA770部、ジメチロールプロピオン酸23.9部、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート183部、o−フェニレンジアミン16.4部、ジ−n−オクチルアミン6.5部に原料使用量を変更し、その他の原料量は同量として、合成例1と同様に合成を行ない、分子量(Mw)が100000、酸価は10mgKOH/g、Tgは10℃、固形分が25%であるポリウレタン系樹脂A−4を得た。
<合成例5:ポリウレタン系樹脂A−5の製造>
合成例1において、ポリエステルジオールA774部、ジメチロールプロピオン酸23.9部、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート184部、o−フェニレンジアミン18.0部、ジ−n−オクチルアミンは無使用に原料使用量を変更し、その他の原料量は同量として、合成例1と同様に合成を行ない、分子量(Mw)が200000、酸価は10mgKOH/g、Tgは10℃、固形分が25%であるポリウレタン系樹脂A−5を得た。
<合成例6:ポリウレタン系樹脂A−6の製造>
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、前記ポリエステルジオールA800部、ジメチロールブタン酸39.6部、ヘキサメチレンジイソシアネート146部、及びトルエン242部を仕込み、窒素雰囲気下50℃で8時間反応させた。これに、トルエン1200部を加えて、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの溶液を得た。次に得られたプレポリマーの溶液を70℃に加温しその温度を保ちながら、1,4−ジアミノブタン14.6部、2−プロノール600部、及びトルエン961部を混合した溶液を1時間で滴下した。滴下終了後70℃にて更に6時間反応させることで、分子量(Mw)が200000、酸価は15mgKOH/g、Tgは10℃、固形分が25%であるポリウレタン系樹脂A−6を得た。
<合成例7:ポリウレタン系樹脂A−7の製造>
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、前記ポリエステルジオールB777部、ジメチロールブタン酸26.4部、イソホロンジイソシアネート167部、及びトルエン242部を仕込み、窒素雰囲気下50℃で8時間反応させた。これに、トルエン1200部を加えて、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの溶液を得た。次に得られたプレポリマーの溶液を70℃に加温しその温度を保ちながら、イソホロンジアミン27.5部、ベンジルアミン1.9部、2−プロノール600部、及びトルエン961部を混合した溶液を1時間で滴下した。滴下終了後70℃にて更に6時間反応させることで、分子量(Mw)が130000、酸価は10mgKOH/g、Tgは−20℃、固形分が25%であるポリウレタン系樹脂A−7を得た。
<合成例8:ポリウレタン系樹脂A−8の製造>
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、前記ポリエステルジオールC772部、ジメチロールプロピオン酸23.9部、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート185部、及びトルエン242部を仕込み、窒素雰囲気下50℃で8時間反応させた。これに、トルエン1200部を加えて、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの溶液を得た。次に得られたプレポリマーの溶液を70℃に加温しその温度を保ちながら、o−フェニレンジアミン17.1部、ジ−n−ブチルアミン2.2部、2−プロノール600部、及びトルエン961部を混合した溶液を1時間で滴下した。滴下終了後70℃にて更に6時間反応させることで、分子量(Mw)が130000、酸価は10mgKOH/g、Tgは−7℃、固形分が25%であるポリウレタン系樹脂A−8を得た。
<合成例9:ポリウレタン系樹脂A−9の製造>
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、前記ポリエステルジオールD734部、ジメチロールプロピオン酸23.9部、トルエンジイソシアネート219部、及びトルエン242部を仕込み、窒素雰囲気下50℃で8時間反応させた。これに、トルエン1200部を加えて、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの溶液を得た。次に得られたプレポリマーの溶液を70℃に加温しその温度を保ちながら、1,3−ジアミノプロパン20.0部、ベンジルアミン3.1部、2−プロノール600部、及びトルエン961部を混合した溶液を1時間で滴下した。滴下終了後70℃にて更に6時間反応させることで、分子量(Mw)が130000、酸価は10mgKOH/g、Tgは20℃、固形分が25%であるポリウレタン系樹脂A−9を得た。
<合成例10:ポリウレタン系樹脂A−10の製造>
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、前記ポリエステルジオールE781部、ジメチロールブタン酸26.4部、イソホロンジイソシアネート162部、及びトルエン242部を仕込み、窒素雰囲気下50℃で8時間反応させた。これに、トルエン1200部を加えて、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの溶液を得た。次に得られたプレポリマーの溶液を70℃に加温しその温度を保ちながら、イソホロンジアミン26.6部、ジ−n−オクチルアミン4.1部、2−プロノール600部、及びトルエン961部を混合した溶液を1時間で滴下した。滴下終了後70℃にて更に6時間反応させることで、分子量(Mw)が130000、酸価は10mgKOH/g、Tgは−20℃、固形分が25%であるポリウレタン系樹脂A−10を得た。
<合成例11:ポリウレタン系樹脂A−11の製造>
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、前記ポリカーボネートジオールF780部、ジメチロールブタン酸23.8部、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート179部、及びトルエン242部を仕込み、窒素雰囲気下50℃で8時間反応させた。これに、トルエン1200部を加えて、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの溶液を得た。次に得られたプレポリマーの溶液を70℃に加温しその温度を保ちながら、1,4−ジアミノブタン12.5部、ジ−n−ブチルアミン5.1部、2−プロノール600部、及びトルエン961部を混合した溶液を1時間で滴下した。滴下終了後70℃にて更に6時間反応させることで、分子量(Mw)が84000、酸価は9mgKOH/g、Tgは5℃、固形分が25%であるポリウレタン系樹脂A−11を得た。
<合成例12:ポリウレタン系樹脂A−12の製造>
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、前記ポリカーボネートジオールG707部、ジメチロールプロピオン酸28.7部、ヘキサメチレンジイソシアネート219部、及びトルエン242部を仕込み、窒素雰囲気下50℃で8時間反応させた。これに、トルエン1200部を加えて、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの溶液を得た。次に得られたプレポリマーの溶液を70℃に加温しその温度を保ちながら、イソホロンジアミン41.9部、ベンジルアミン3.9部、2−プロノール600部、及びトルエン961部を混合した溶液を1時間で滴下した。滴下終了後70℃にて更に6時間反応させることで、分子量(Mw)が120000、酸価は12mgKOH/g、Tgは16℃、固形分が25%であるポリウレタン系樹脂A−12を得た。
<導電性接着剤および導電性接着シートの作製>
各導電性接着剤および導電性接着シートの作製に用いる導電性樹脂組成物の各成分を以下に示す。なお、表1に合成例1〜12で得られたポリウレタン系樹脂A−1〜A―12(熱硬化性樹脂)のMw、酸価およびTgを示す。
Figure 0006904464
[B]導電性物質(導電性フィラー)
B−1:銀コート銅粒子、D50平均粒子径=12μm、核体:樹枝状(福田金属箔粉工業製)
[C]硬化剤
C−1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂:エポキシ当量189g/eq(jER1001、三菱ケミカル製)
C−2:ビスフェノールF型エポキシ樹脂:エポキシ当量65g/eq(jER807、三菱ケミカル製)
C−3:4官能グリシジルアミン化合物:エポキシ当量120g/eq(jER604、三菱ケミカル製)
C−4:テトラフェノールエタン型エポキシ樹脂:エポキシ当量200g/eq(jER1031S、三菱ケミカル製)
[D]硬化促進剤
D−1:アジリジン化合物(トリメチロールプロパントリス〔β−(N−アジリジニル)プロピオネート〕、日本触媒製)
[その他の成分]
E−1:シリカ(AEROSIL R974、日本アエロジル製)
[溶媒]
F−1:トルエン:イソプロピルアルコール(質量比=2:1)の混合溶媒
[実施例1]
[A]樹脂として(A−1)100質量部、および[B]導電性物質として(B−1)250質量部を容器に仕込み、不揮発分濃度が40質量%となるように[溶媒]として(F−1)を加えて混合した。次いで、[C]硬化剤として(C−1)40質量部、および[D]硬化促進剤として(D−1)0.05質量部を加え、攪拌機により10分間攪拌して導電性樹脂組成物を調製した。
次に、上記調製した導電性樹脂組成物を、ドクターブレードを使用して、乾燥後の厚みが60μmになるように剥離性フィルム(基材の材質:発泡ポリエチレンテレフタレート、基材の厚み50μm、離型剤:アルキッド系離型剤)の剥離処理された一方の面上に塗工し、100℃の電気オーブンで2分間乾燥することで導電性接着剤、および上記導電性接着剤が形成された導電性接着シートを得た。
[実施例2〜22、比較例1〜4]
配合する各成分の種類および配合量を表2〜表4に記載した通りとした以外は実施例1と同様に操作し、各実施例2〜22および比較例1〜4の導電性接着剤および導電性接着シートを得た。
<評価>
得られた各導電性接着剤(導電性接着シート)について、打ち抜き加工性、仮貼り性、埋め込み性、および外観を下記方法に従って評価した。その評価結果を表2〜表4に示す。
[打ち抜き加工性]
各実施例および比較例にて作製した導電性接着シートを用い、その導電性接着剤が露出した面がSUS板(厚さ0.1mmの市販のSUS304板の表面に厚さ2μmのニッケル層を形成したもの)に接触するように、上記導電性接着シートを上記SUS板に重ねた。次いで、ロールラミネーター(小型卓上テストラミネーター「SA−1010」、テスター産業製、以下同じ)を用い、130℃、3kgf/cm、1m/minの条件下で、上記導電性接着シートと上記SUS板とをロールラミネートして導電性接着シート付SUS板を得た。
次に、打ち抜き加工機(型番:ハンドプレス機QCDタイプ、協栄プリント技研製、以下同じ)を用い、クリアランスが2.5μmの条件で、上記導電性接着シート付SUS板を5mm×12mmのサイズに50ピース型抜きすることで評価用試料を得た。
次に、倍率200倍〜1000倍の拡大鏡を用い、上記評価用試料の不良率(不良品の混入率)を指標として下記評価基準に従い打ち抜き加工性を評価した。なお、不良品とは、型抜きの形に加工された後、部分的に抜けていないもの、SUS板と導電性接着剤とが剥がれたもの、および打ち抜いた導電性接着剤の端部の形状が歪でいるもののうちの少なくともいずれかを有するもののことである。
◎:非常に優れている(不良率が10%未満)
○:優れている(不良率が10%以上15%未満)
△:実用可能である(不良率が15%以上25%未満)
×:実用不可能である(不良率が25%以上)
[仮貼り性]
各実施例および比較例にて作製した導電性接着シートを用い、これを幅25mm、長さ100mmの大きさに切断し、その導電性接着剤が露出した面が幅30mm、長さ150mmのSUS板(厚さ0.2mmの市販のSUS304板の表面に厚さ2μmのニッケル層を形成したもの)に接触するように、上記導電性接着シートを上記SUS板に重ねた。次いで、ロールラミネーターを用い、130℃、3kgf/cm、0.5m/minの条件下で、上記導電性接着シートと上記SUS板とをロールラミネートした後、上記導電性接着剤から剥離性フィルムを剥がして評価用試料(導電性接着剤付SUS板)を得た。
次いで、引張試験機(小型卓上試験機 EZ−TEST、島津製作所製)を用い、引っ張り速度50mm/minの条件下で、90°ピール剥離試験における評価用試料のSUS板に対する導電性接着剤の接着強度を指標として、下記評価基準に従い仮貼り性を評価した。
◎:非常に優れている(接着強度が3N/cm以上)
〇:優れている(接着強度が2N/cm以上3N/cm未満)
△:実用可能である(接着強度が1N/cm以上2N/cm未満)
×:実用不可能である(接着強度が1N/cm未満)
[埋め込み性(開口面積0.49mm)]
各実施例および比較例にて作製した導電性接着シート(幅20mm、長さ20mm)を用い、その導電性接着剤が露出した面が幅20mm、長さ20mmのSUS板(厚さ0.1mmの市販のSUS304板の表面に厚さ2μmのニッケル層を形成したもの)に接触するように、上記導電性接着シートを上記SUS板に重ねた。次いで、ロールラミネーターを用い、90℃、3kgf/cm、1m/minの条件下で、上記導電性接着シートと上記SUS板とをロールラミネートして導電性接着シート付SUS板を得た。
次に、上記導電性接着シート付SUS板における導電性接着シートの剥離性フィルムを剥がして除去した後、打ち抜き加工機で1辺が10mmの正方形に打ち抜き、導電性接着剤付SUS板(以下、「導電性接着剤付SUS板」と称する)を得た。次いで、別に作製したフレキシブルプリント配線板を用い、導電性接着剤付SUS板の導電性接着剤が露出した面(導電性接着剤のSUS板と反対の面)をフレキシブルプリント配線板に重ね、ロールラミネーターを用いて130℃、3kgf/cm、1m/minの条件下で、上記導電性接着剤付SUS板と上記フレキシブルプリント配線板とを貼り付けた。次いで、これらを170℃、2MPa、5分の条件下で熱圧着した後、これを電気オーブンを用いて160℃、60分間加熱することで評価用試料を得た。なお、上述のフレキシブルプリント配線板は、厚み75μmのポリイミドフィルムの両面それぞれに厚み32μmの銅箔回路が形成され、銅箔回路上には、一辺が0.7mmの正方形であって開口面積が0.49mmのスルーホール(開口部)を有する厚み37.5μmの接着剤付き絶縁性カバーフィルムが積層されている。また、もう一方の銅箔回路上にはスルーホールを有さない接着剤付きの厚み37.5μmの絶縁性のカバーフィルムが積層されたものである(フレキシブルプリント配線板が反らないように、ポリイミドフィルムに対して銅箔回路およびカバーフィルムを対称に配置した)。
次に、抵抗値測定器およびBSPプローブ(型番:MCP−TP05P、三菱ケミカルアナリテック製)を用い、評価用試料のSUS板と銅箔回路との間の電気抵抗(接続抵抗値)を測定し、この測定値を指標として下記評価基準に従い埋め込み性を評価した。
◎:良好である(接続抵抗値が20mΩ/□未満)
○:実用可能である(接続抵抗値が20mΩ/□以上100mΩ/□未満)
△:実用可能である(接続抵抗値が100mΩ/□以上300mΩ/□未満)
×:実用不可能である(接続抵抗値が300mΩ/□以上)
[埋め込み性(開口面積0.16mm)]
一辺が0.4mmの正方形であってスルーホール(開口部)の開口面積が0.16mmとした以外、上記[埋め込み性(開口面積0.49mm)]の評価と同様に評価した。
[埋め込み性(開口面積0.04mm)]
一辺が0.2mmの正方形であってスルーホール(開口部)の開口面積を0.04mmとした以外、上記[埋め込み性(開口面積0.49mm)]の評価と同様に評価した。
[染み出し]
各実施例および比較例にて作製した導電性接着シートを用い、これを幅40mm、長さ100mmの大きさに切断し、その導電性接着剤が露出した面が幅50mm、長さ120mmのSUS板(厚さ0.2mmの市販のSUS304板の表面に厚さ2μmのニッケル層を形成したもの)に接触するように、上記導電性接着シートを上記SUS板に重ねた。次いで、ロールラミネーターを用い、130℃、3kgf/cm、0.5m/minの条件下で、上記導電性接着シートと上記SUS板とをロールラミネートした後、上記導電性接着剤から剥離性フィルムを剥がして導電性接着剤付SUS板を得た。
次に、打ち抜き加工機を用いて上記導電性接着剤付SUS板を5mm×12mmのサイズにカットした後、その導電性接着剤が露出した面を厚さ125μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン製、「カプトン500H」)に100℃で熱ラミネートして積層体を得た。次いで、耐熱離型フィルム(オピュラン CR1012MT4 150μm、三井化学東セロ製)を上記積層体のSUS板上の上下にそれぞれ1枚ずつ載置し、これを170℃、2.0MPa、5分間の条件下で熱圧着することで評価用試料(「ポリイミドフィルム/導電性接着剤層/SUS板」の積層体)を得た。
次に、倍率200倍〜1000倍の拡大鏡を用いて上記評価用試料を観察し、SUS板の端部からはみ出した導電性接着剤のフロー量(導電性接着剤層の縁部の最大移動距離、SUS板の端部とはみ出した導電性接着剤層の端部との最大長さ)を測定し、この測定値を指標として下記評価基準に従い外観を評価した。
◎:非常に優れている(フロー量が100μm以下)
○:優れている(フロー量が100μm超200μm以下)
△:実用可能である(フロー量が200μm超250μm以下)
×:実用不可能である(フロー量が250μm超)
Figure 0006904464
Figure 0006904464
Figure 0006904464
以上、本発明を上記実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
11 剥離性フィルム
12 導電性接着剤(導電性接着剤層)
13 導電性接着シート
14 金属補強板
15 積層体
18 切断線
20 配線板
21、22 絶縁性フィルム
23 絶縁性接着剤
25 グランド回路
27 開口部
29a、29b 隙間

Claims (6)

  1. 絶縁性フィルム上にグランド回路が配置され、当該グランド回路の一部が開口部を介して露出している配線板と、
    前記配線板上に配置され、導電性接着剤の硬化物を含む導電性接着剤層と、
    前記導電性接着剤層上に配置され、前記導電性接着剤層を介して前記配線板と接着されている金属補強板と、を備え、
    前記導電性接着剤は、グランド回路が開口部を介して露出している配線板と金属補強板とを接着すると共に、前記開口部を介して前記グランド回路と前記金属補強板とを電気的に接続する導電性接着剤であって、
    前記導電性接着剤は、熱硬化性樹脂と、硬化剤と、導電性フィラーとを含有し、
    前記熱硬化性樹脂が、ジイソシアネートと、ポリエステルジオール及びポリカーボネートジオールより選択されるジオールとの反応生成物であるイソシアネート基末端プレポリマーと、ジアミンとの反応生成物であるポリウレタンウレア系樹脂を含み、
    前記熱硬化性樹脂の重量平均分子量(Mw)が5万〜20万であり、
    前記熱硬化性樹脂のガラス転移温度(Tg)が−20℃〜45℃であり、
    前記熱硬化性樹脂が、カルボキシル基を有し、酸価は1〜40mgKOH/gであり、
    前記導電性接着剤の貯蔵弾性率が、
    25℃において300MPa以上2000MPa以下、
    130℃において6MPa以上20MPa以下、
    170℃において7MPa以上15MPa以下であり、
    粘弾性測定により得られる温度−損失正接(tanδ)曲線において、
    第1のガラス転移温度が25℃以上40℃以下であり、
    第2のガラス転移温度が78℃以上95℃以下であり、
    前記導電性接着剤層の一部が前記開口部に充填されて、前記グランド回路と前記金属補強板とが前記導電性接着剤層を介して電気的に接続され、
    前記開口部は、前記配線板の外周の一部に形成されている、
    プリント配線板。
  2. 前記導電性接着剤の損失正接(tanδ)が、
    130℃において0.10以上0.50以下、
    170℃において0.05以上0.40以下である、
    請求項1に記載のプリント配線板
  3. 前記熱硬化性樹脂が、芳香環を有する、請求項1または2に記載のプリント配線板
  4. 前記硬化剤が、エポキシ系化合物と、アジリジン系硬化剤とを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプリント配線板
  5. 前記導電性接着剤は、温度170℃、圧力2MPaの条件で熱プレスした場合のフロー量が0μm以上200μm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のプリント配線板
  6. 平面視した際の前記開口部の面積が0.16mm以上0.81mm以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のプリント配線板。
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