JP6902931B2 - 内面螺旋溝付多重捻り管 - Google Patents
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Description
特許文献1には、ヒートポンプ式の熱源機においてコストの増加を抑制しつつ熱交換性能の向上を図った二重管式熱交換器が開示されている。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴部分を強調する目的で、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、同様の目的で、特徴とならない部分を省略して図示している場合がある。
図1は実施形態の伝熱管(内面螺旋溝付多重捻り管)10の横断面模式図である。図2は、伝熱管10の縦断面模式図である。図3は、伝熱管10の側面図である。
本実施形態の伝熱管10は、押出素管の捻り加工材である。伝熱管10は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるものを用いることができる。また、伝熱管10は、銅合金など他の金属材料から構成されていてもよい。しかしながら、本実施形態の伝熱管10は、アルミニウム又はアルミニウム合金から構成することで、軽量かつ安価で熱交換効率の高く以下に説明する種々の効果をより顕著に奏することができる。
伝熱管10にアルミニウム合金を用いる場合は、そのアルミニウム合金に特に制限はなく、JISで規定される1050、1100、1200等の純アルミニウム系、あるいは、これらにMnを添加した3003に代表される3000系のアルミニウム合金等を適用できる。また、これら以外にJISに規定されている5000系〜7000系のアルミニウム合金のいずれかを用いて伝熱管10を構成しても良い。なお、本明細書において「アルミニウム」とは、アルミニウム合金および純アルミニウムからなるものを包含する概念とする。
第2のフィン47は、周方向に沿って15個以上設けられていることが好ましい。第2のフィン47が周方向に沿って15個以上である場合に、第2の管部42の内周面42aにおける表面積を十分に大きくして、第2の管部42内を流れる流体との熱交換効率を十分に高めることができる。
なお、本実施形態では、第1の管部41の内周面41aおよび第2の管部42の内周面42aにそれぞれフィン(第1のフィン46および第2のフィン47)が設けられる場合について説明したが、第2の管部42の外周面42bにフィンが設けられる場合であっても、フィンを周方向に沿って15個以上設けることが好ましい。
なお、伝熱管10の外周面には、伝熱管10の外周面10aには、螺旋状のダイスマークDMが形成されている。ダイスマークDMは、押出加工により成形された部材の周面に押出方向に沿って形成される線状の凹部である。ダイスマークDMは、押出金型やベアリング面の傷等の影響により形成される。本実施形態の伝熱管10は、押出加工した押出素管に引き抜きながら捻りを加えることで製造されている。このため、押出加工により線状に形成されたダイスマークDMは、捻りの付与とともに螺旋状となる。
伝熱管10の外周面10aにおける捻りリード角θ2は、ダイスマークDMの捻りリード角として測定することができる。
なお、図3のダイスマークDMは、分かり易さのために1本のダイスマークDMが連続的に形成されているように図示されている。実際のダイスマークは、長さ方向に沿って間欠的に形成されている。また、伝熱管10の外周面10aには、周方向に沿って複数のダイスマークDMが螺旋状かつ並行して延びている。
ここで、伝熱管10の外周面10aにおける捻りリード角θ2を求める方法について説明する。
まず、捻りを付与する前の素管(後段に説明の押出素管10B)を定盤に搭載し、ハイトゲージを用いて、素管の外周面に長さ方向に延びる直線状の罫書き線を形成する。
次いで、捻り加工を付与し伝熱管10を製造する。製造された伝熱管10の罫書き線は、螺旋状となる。
次いで、螺旋状となった罫書き線のピッチpと、伝熱管10の外周面10aの円周長さaから以下の(式1)を用いて求める。
θ2=tan−1(a/p) ・・・(式1)
なお、素管を形成する際に生じたダイスマークDM又はウエルドラインが明瞭に形成されている場合には、上述の罫書き線に代えてダイスマークDM又はウエルドラインをピッチpの基準としてもよい。
以下、本願発明に係る伝熱管10の製造方法の実施形態について図面を参照しながら説明する。伝熱管10の製造方法は、押出成形工程と捻り工程をこの順で含む。
まず、押出成形工程について説明する。
図5は、押出成形工程により成形された押出素管(直線溝付多重管)10Bの縦断面図である。押出素管は、軸方向に沿って一様に延びる横断面形状を有する。押出素管10Bの横断面形状は、直径および各部の大きさは異なるものの伝熱管10と同様の断面形状を有する。図5において、図示が省略されているが、第1の管部41と第2の管部42との間には、リブ部43が設けられている。また、第1の管部41および第2の管部42の内周面には、軸方向に沿って直線状に延びる直線フィン46B、47Bが設けられている。また、直線フィン46B、47Bの間には、直線溝46Bg、47Bgが設けられている。直線溝46Bg、47Bgが周方向に間隔をおいて複数形成されている。
押出成形工程は、アルミニウム材料からなるビレットを押出成形することにより、押出素管10Bを製造(直線溝付多重管押出工程)する工程である。
次に、引抜き捻り工程および空引き工程について説明する。
引抜き捻り工程は、引抜きを行いながら上述の押出素管10Bに捻りを付与することで、フィン(第1のフィン46および第2のフィン47)およびリブ部43を螺旋状とする工程である。
また、空引き工程は、捻りを付与することなく管材に対して引抜きを行い管材の外形を整える工程である。
本明細書において、「前段」および「後段」とは、管材の加工順序に沿った前後関係(すなわち、上流および下流)を意味し、装置内の各部位の配置を意味するものではない。
管材は内面螺旋溝付多重捻り管の製造装置において、前段(上流)側から後段(下流)側に搬送される。前段に配置される部位は、必ずしも前方に配置されるとは限らず、後段に配置される部位は、必ずしも後方に配置されるとは限らない。
図6は、直線溝付多重管(押出素管)10Bに2回の捻りを付与して内面螺旋溝付多重捻り管(伝熱管)10を製造する製造装置Aを示す側面図である。まず、製造装置Aについて説明した後に、製造装置Aを用いた引抜き捻り工程および空引き工程について説明する。
なお図6において、製造装置Aに設けられたそれぞれの引抜きダイスの支持台は省略されている。
以下、各部の詳細について詳細に説明する。
公転機構30は、前方シャフト35Aおよび後方シャフト35Bを含む回転シャフト35と、駆動部39と、前方スタンド37Aと、後方スタンド37Bと、を有している。
公転機構30は、回転シャフト35並びに、回転シャフト35に固定された第1の公転キャプスタン21、第2の公転キャプスタン22および公転フライヤ23を回転させる。
また、公転機構30は、回転シャフト35と同軸上に位置し回転シャフト35に支持される浮き枠34の静止状態を維持する。これにより、浮き枠34に支持された巻き出しボビン11、第1のガイドキャプスタン18および第1の引抜きダイス1の静止状態を維持する。
駆動モータ39cは、直動シャフト39fを回転させる。直動シャフト39fは、前方スタンド37Aおよび後方スタンド37Bの下部において前後方向に延びている。
前方シャフト35Aの前方の端部35Abは、前方スタンド37Aを貫通した先端にプーリ39bが取り付けられている。プーリ39bは、ベルト39aを介し直動シャフト39fと連動する。同様に、後方シャフト35Bの後方の端部35Bbは、後方スタンド37Bを貫通した先端にプーリ39eが取り付けられ、ベルト39dを介し直動シャフト39fと連動する。これにより、前方シャフト35Aおよび後方シャフト35Bは、公転回転中心軸Cを中心に同期回転する。
浮き枠34は、回転シャフト35の前方シャフト35Aおよび後方シャフト35Bの互いに向かい合う端部35Aa、35Baに軸受34aを介し支持されている。また、浮き枠34は、巻き出しボビン11、第1のガイドキャプスタン18および第1の引抜きダイス1を支持する。
巻き出しボビン11には、直線溝46Bg、47Bgが形成された直線溝付多重管10B(図7参照)が巻き付けられている。巻き出しボビン11は、直線溝付多重管10Bを巻き出して後段に供給する。
巻き出しボビン11は、ボビン支持シャフト12に着脱可能に取り付けられている。
第1のガイドキャプスタン18は、円盤形状を有している。第1のガイドキャプスタン18には、巻き出しボビン11から繰り出された管材5が1周巻き掛けられる。第1のガイドキャプスタン18の外周の接線方向は、公転回転中心軸Cと一致する。第1のガイドキャプスタン18は、管材5を第1の方向D1に沿って公転回転中心軸C上に誘導する。
第1のガイドキャプスタン18は、浮き枠34に支持されている。また第1のガイドキャプスタン18の外周には、自転回転自在のガイドローラ18bが並んで配置されている。本実施形態の第1のガイドキャプスタン18は、ガイドローラ18bが転動することで管材5をスムーズに搬送する。また、第1のガイドキャプスタン18の外周にガイドローラ18bが設けられていない場合には、第1のガイドキャプスタン18自身が自転回転することで管材5を搬送できる。なお、図7において、ガイドローラ18bの図示は省略されている。
第1の引抜きダイス1は、管材5(直線溝付多重管10B)を縮径する。第1の引抜きダイス1は、浮き枠34に固定されている。第1の引抜きダイス1は、第1の方向D1を引抜き方向とする。第1の引抜きダイス1の中心は、回転シャフト35の公転回転中心軸Cと一致する。また、第1の方向D1は、公転回転中心軸Cと平行である。
第1の引抜きダイス1には、浮き枠34に固定された潤滑油供給装置9Aにより潤滑油が供給される。これにより第1の引抜きダイス1における引抜力を軽減できる。
第1の引抜きダイス1を通過した管材5は、浮き枠34の前方壁34bに設けられた貫通孔を介して、前方シャフト35Aの内部に導入される。
第1の公転キャプスタン21は、円盤形状を有している。第1の公転キャプスタン21は、中空の前方シャフト35Aの内外を径方向に貫通する横孔35Acに配置されている。第1の公転キャプスタン21は、円盤の中心を回転軸J21として、回転シャフト35(前方シャフト35A)の外周部に固定された支持体21aに支持されている。
第1の公転キャプスタン21には、公転回転中心軸C上の第1の方向D1に搬送される管材5が一周以上、巻き掛けられる。第1の公転キャプスタン21は、管材5を巻き掛けて前方シャフト35Aの内部から外部に引き出して公転フライヤ23に誘導する。
公転フライヤ23は、第1の引抜きダイス1と第2の引抜きダイス2との間で、管材5の管路を反転させる。公転フライヤ23は、第1の引抜きダイス1の引抜き方向である第1の方向D1に搬送される管材5を反転させ、搬送方向を第2の引抜きダイス2の引抜き方向である第2の方向D2に向ける。より具体的には、公転フライヤ23は、第1の公転キャプスタン21から第2の公転キャプスタン22に管材5を誘導する。
ただし、フライヤの構造についてガイドローラは必須ではなく、単に管が通過するための板状の構造で、それに通過させるためのリングを取り付けた形状のものでも良い。このリングは板形状の部材に設けられても良い。このリングの一部はこの板形状の部材の一部で構成されてもよい。板形状の部材はガイドローラ支持体と同様に回転シャフト35に支持されてもよい。
ガイドローラ23aは、公転回転中心軸Cに対し外側に湾曲する弓形状を形成して並んでいる。ガイドローラ23a自身が転動して管材5をスムーズに搬送する。公転フライヤ23は、公転回転中心軸Cを中心として、浮き枠34並びに浮き枠34内に支持された第1の引抜きダイス1および巻き出しボビン11の周りを回転する。
また、図6において、管材5がガイドローラ23aの外側を通過する場合を例示した。
しかしながら、公転フライヤ23の回転速度が速い場合には、管材5が遠心力により公転フライヤから脱線するおそれがある。このような場合は、管材5の外側に更にガイドローラ23aを設けることが好ましい。
公転フライヤ23と同等の重量を有し前方シャフト35Aから後方シャフト35Bに延びて公転フライヤ23と同期回転するダミーフライヤを複数設けてもよい。これにより、回転シャフト35の回転を安定させることができる。
第2の公転キャプスタン22は、第1の公転キャプスタン21と同様に、円盤形状を有する。第2の公転キャプスタン22は、後方シャフト35Bの端部35Bbの先端に設けられた支持体22aに支持されている。また、第2の公転キャプスタン22の外周には、自転回転自在のガイドローラ22cが並んで配置されている。本実施形態の第2の公転キャプスタン22は、ガイドローラ22cが転動することで管材5をスムーズに搬送する。また、第2の公転キャプスタン22の外周にガイドローラ22cが設けられていない場合には、第2の公転キャプスタン22自身が自転回転することで管材5を搬送できる。
第2の公転キャプスタン22には、公転回転中心軸C上の第2の方向D2に搬送される管材5が一周以上、巻き掛けられる。第2の公転キャプスタン22は、巻き掛けられた管材を公転回転中心軸C上の第2の方向D2に繰り出す。
第2の引抜きダイス2は、第2の公転キャプスタン22の後段に配置される。第2の引抜きダイス2は、反対の第2の方向D2を引抜き方向とする。第2の方向D2は、公転回転中心軸Cと平行な方向である。第2の方向D2は、第1の引抜きダイス1の引抜き方向である第1の方向D1と反対である。管材5は、第2の方向D2に沿って第2の引抜きダイス2を通過する。第2の引抜きダイス2は、地面Gに対して静止している。第2の引抜きダイス2の中心は、回転シャフト35の公転回転中心軸Cと一致する。
第2の引抜きダイス2における縮径および捻り付与により、管材5は、中間捻り管10Cから内面螺旋溝付多重捻り管10となる。
第2のガイドキャプスタン61は、円盤形状を有している。第2のガイドキャプスタン61の外周の接線方向は、公転回転中心軸Cと一致する。第2のガイドキャプスタン61には、公転回転中心軸C上の第2の方向D2に搬送される管材5が一周以上、巻き掛けられる。
仕上げ引抜きダイス7は、第2のガイドキャプスタン61と巻き取りボビン71との間に位置する。仕上げ引抜きダイス7は、管材5を仕上げ整形する。仕上げ引抜きダイス7は、第1および第2の引抜きダイス1、2を通過した管材5のスキンパス用に設けられる。仕上げ引抜きダイス7による空引き工程(仕上げ引抜き工程)では、引抜きによる断面の変化は少なく、表面および寸法が仕上げ整形されるとともに管材5の真円度を回復する。また、空引き工程では、管材5の底肉厚の不均一さを低減させる。
なお、仕上げ引抜きダイス7は、第2の引抜きダイス2と巻き取りボビン71との間であれば、何れの位置に設けられていてもよい。
巻き取りボビン71は、管材5の管路の終端に設けられ、管材5を回収する。巻き取りボビン71の前段には、誘導部72が設けられている。誘導部72は、トラバース機能を有し管材5を巻き取りボビン71に巻き取る。なお、本実施形態では、誘導部72がトラバース機能を有する場合を例示するが、巻き取りボビン71が回転軸方向に往復運動してもよい。
上述した内面螺旋溝付多重捻り管の製造装置Aを用いて、内面螺旋溝付多重捻り管10を製造する方法について説明する。
まず、予備工程として、直線溝付多重管10Bを巻き出しボビン11にコイル状に巻き付ける。更に、巻き出しボビン11を製造装置Aの浮き枠34にセットする。また、巻き出しボビン11から管材5(直線溝付多重管10B)を繰り出して、予め直線溝付多重管10Bの管路にセットする。具体的には、管材5を、第1のガイドキャプスタン18、第1の引抜きダイス1、第1の公転キャプスタン21、公転フライヤ23、第2の公転キャプスタン22、第2の引抜きダイス2、第2のガイドキャプスタン61、巻き取りボビン71の順に、通過させて、セットする。
まず、巻き出しボビン11から管材5を順次繰り出していく。
次に、巻き出しボビン11から繰り出された管材5を、第1のガイドキャプスタン18に巻き掛ける。第1のガイドキャプスタン18は、管材5を公転回転中心軸C上に位置する第1の引抜きダイス1のダイス孔に誘導する(第1の誘導工程)。
これにより、管材5を縮径するとともに捻りを付与する(第1の捻り引抜き工程)。
加工域の長さと、限界捻り角(座屈を生じないで捻ることができる最大捻り角)の関係には、相関関係があり、加工域を短くすることで、大きな捻り角を付与しても座屈が生じにくい。第1のガイドキャプスタン18を設けることで、第1の引抜きダイス1の前段で捻りが付与されることがなく、加工域を短く設定できる。また、第1の引抜きダイス1と第1の公転キャプスタン21との距離を近づけることで加工域を短く設定し、座屈を生じさせずに管材5に大きな捻りを付与できる。
一方で、縮径率が大きくなり過ぎると加工限界で破断を生じ易くなるので、25%以下とするのが好ましい。
なお、第1の引抜きダイス1において、大きな縮径(例えば縮径率30%以上の縮径)を行うと管材5が加工硬化するために、第2の引抜きダイス2での大きな縮径を行うことが困難になる。したがって、第1の引抜きダイス1の縮径率と第2の引抜きダイス2の縮径率との合計は、4%以上50%以下とすることが好ましい。
次に、管材5を仕上げ引抜きダイス7に通過させる(仕上げ引抜き工程)。管材5は、仕上げ引抜きダイス7を通過することで、表面が整形されるとともに底肉厚の偏肉が低減される。また、管材5に若干のつぶれ等の変形が生じていた場合でも、この仕上げ引抜き工程を経ることにより、その変形も修正して、所定の真円度の内面螺旋溝付多重捻り管5Rとすることができる。仕上げ引抜きダイス7の引抜き荷重に対して管材5を搬送させる力は、巻き取りボビン71に設けられた駆動モータ74により付与される。なお、仕上げ引抜きダイス7を通過する管材5には、図示略の潤滑油供給装置により潤滑油が供給される。
次に、管材5は、巻き取りボビン71に巻き付けられ回収される。巻き取りボビン71は、駆動モータ74により、管材5の搬送速度と同期して回転することで、管材5を弛みなく巻き取ることができる。
以上の工程を経て、製造装置Aを用いて、内面螺旋溝付多重捻り管10を製造することができる。
次に、O材化工程について説明する。
O材化工程は、捻り工程の後に行われる。O材化工程は、管材5に焼きなまし処理を施す熱処理工程である。O材化工程を行うことによって、アルミ材料の歪みを除去し、内部応力を除去できる。
本実施形態の製造方法によれば、各工程(第1の引抜き工程、第2の引抜き工程および空引き工程)の合計の縮径率が30%以上である。縮径率を30%以上とすることで、大きな捻りを付与できる。また、本実施形態の製造方法によれば、各工程の縮径率は、25%以下である。各工程の縮径率が25%以下であることで、加工硬化を抑制し後工程での縮径をスムーズに行うことができる。
更に、本実施形態において、巻き出しボビン11を公転回転させることがないため、巻き出しボビン11に長尺の直線溝付多重管10B(管材5)を巻き付けることができる。このため、本実施形態の引抜き捻り工程によれば、巻き出しボビン11を付け替えることがなく、一気通貫で長尺の管材5に捻りを付与することができる。すなわち、本実施形態によれば内面螺旋溝付多重捻り管10の大量生産が容易となる。
Claims (4)
- 押出素管の捻り加工材である内面螺旋溝付多重捻り管であって、
第1の管部と、
前記第1の管部の内側に配置された第2の管部と、
前記第1の管部の内周面と前記第2の管部の外周面とを繋ぎ前記第1の管部と前記第2の管部との間の空間を複数の流路に区画する複数のリブ部と、を備え、
前記第1の管部の内周面、前記第2の管部の内周面および前記第2の管部の外周面のうち、少なくとも1つには、周方向に沿って並ぶ複数のフィンが設けられ、
前記フィン同士の間には、溝が構成され、
前記リブ部および前記フィンは、軸方向に沿って螺旋状に延びるとともに、
前記第2の管部の内周面と、前記第2の管部の外周面および前記第1の管部の内周面のうち何れか一方と、にそれぞれ周方向に沿って並ぶ複数の前記フィンが設けられる、
内面螺旋溝付多重捻り管。 - 前記内面螺旋溝付多重捻り管の外周面における捻りのリード角が10°以上80°以下である、請求項1に記載の内面螺旋溝付多重捻り管。
- 周方向に沿って並ぶ複数の前記フィンは、15個以上である、請求項1または請求項2に記載の内面螺旋溝付多重捻り管。
- 前記第1の管部に設けられた前記フィンの高さは、前記第1の管部の底肉厚に対して、20%以上80%以下であり、
前記第2の管部に設けられた前記フィンの高さは、前記第2の管部の底肉厚に対して、20%以上80%以下である、請求項1〜3の何れか一項に記載の内面螺旋溝付多重捻り管。
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JP2017107189A Active JP6902931B2 (ja) | 2017-05-30 | 2017-05-30 | 内面螺旋溝付多重捻り管 |
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