JP6902713B2 - 荷受けボックス - Google Patents

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Description

本発明は、荷受けボックスに関する。
特許文献1には、玄関のドアに並ぶように位置するキー付き扉と、玄関室内から開閉される開閉板を有する物品収納箱が記載されている。開閉板には、玄関室内からのみ開閉自在とした係止金物が設けられている。
実公平7−637号公報
ところで、特許文献1に記載の物品収納箱では、係止金物が壊されるなどして開閉板が開かれた場合に、物品収納箱の内部を通り抜けて玄関室内に侵入されるおそれがあり、防犯面で改善の余地がある。
上記事情に鑑みて、本発明は、内部の通り抜けを防ぐことのできる荷受けボックスを提案することを、目的とする。
本発明に係る一態様の荷受けボックスは、下記の特徴を備える。
荷受けボックスは、建物の外壁を屋内外方向に貫通するように設置される。荷受けボックスは、荷物を収納する収納空間を内部に有する箱と、前記箱の屋外側に露出する部分に設けられた屋外開口と、前記屋外開口を開閉する屋外扉と、前記箱の屋内側に露出する部分に設けられた屋内開口と、前記屋内開口を開閉する屋内扉と、を備える。
荷受けボックスはさらに、前記屋内扉に連結され、前記屋内扉の開閉に連動する侵入防止部材を備える。前記侵入防止部材は、前記屋内扉を開くほどに、前記収納空間への突出量が大きくなるように構成されている。
本発明は、内部の通り抜けを防ぐことのできる荷受けボックスを提案することができる。
図1A,Bは、本発明に係る実施形態1の荷受けボックスを概略的に示す平断面図であり、図1Aは、屋内扉を閉じた状態の図であり、図1Bは、屋内扉を開いた状態の図である。 図2は、同上の荷受けボックスを示す斜視図である。 図3A,Bは、本発明に係る実施形態2の荷受けボックスを概略的に示す平断面図であり、図3Aは、屋内扉を閉じた状態の図であり、図3Bは、屋内扉を開いた状態の図である。
(実施形態1)
図1A,図1B及び図2には、実施形態1の荷受けボックス1が示されている。荷受けボックス1は、建物の外壁100を屋内外方向に貫通するように設置される。荷受けボックス1は、配達された宅配物を受け取るためのボックスである。
荷受けボックス1は、箱2と、屋外扉3と、屋内扉4と、侵入防止部材5を備える。箱2は、屋外側に露出する部分に設けられた屋外開口20と、屋内側に露出する部分に設けられた屋内開口21を有する。
本実施形態では、屋外開口20は、箱2の屋外側の端部に位置し、屋内開口21は、箱2の屋内側の一方の側壁に位置する。以下では、屋外側を前方とし、屋内側を後方とし、平面視において前後方向に直交する方向を左右方向として、各構成について説明する。各図において、矢印Xで示す方向が前方であり、矢印Yで示す方向が右方であり、矢印Zで示す方向が上方である。
まず、箱2について説明する。
箱2は、その内部に荷物を収納する収納空間S1を有する。箱2は、右面の一部と前面の一部が開口した直方体状の箱である。箱2は、天板22と、底板23と、後板24と、右の側板25と、左の側板26を一体に有する。天板22、底板23、後板24、側板25、及び側板26のそれぞれは、外殻を構成する金属製のハウジングと、内部を構成する断熱材27を含む。断熱材27は、例えば、ウレタンフォームである。天板22、底板23、後板24、側板25、及び側板26のそれぞれは、矩形板状である。箱2の左右幅は、外壁100内の隣接する一対の柱101間の距離と略同じであり、例えば、455mmである。
右の側板25のうち、外壁100よりも後側(屋内側)の部分に、屋内開口21が設けられている。屋内開口21は、側板25を厚み方向(左右方向)に貫通している。言い換えると、屋内開口21は、屋内外方向(つまり前後方向)に対して直交する方向(本実施形態では右側)に開口している。側板25のうち屋内開口21の前側の縁部分には、屋内扉4が回転自在に連結されるヒンジ(図示せず)が設けられる。
箱2の前面の上部には、荷受け処理装置6が設けられ、箱2の前面の残りの部分には、屋外開口20が設けられている。屋外開口20は、荷受け処理装置6の下方に位置する。
箱2の前面のうち屋外開口20の右側の縁部分には、屋外扉3が回転自在に連結されるヒンジ(図示せず)が設けられる。
荷受け処理装置6は、荷物の配達業者によって操作される装置である。荷受け処理装置6は、屋外扉3を開くための開ボタン60と、配達伝票を差し込むための差込口61と、配達伝票に捺印するための捺印ボタン62を有する。
箱2は、天板22、底板23、後板24、側板25、及び側板26のそれぞれの前端部から外側に向けて突出したフランジ状の取付片28を有する。各取付片28は、ビス等の固定具で外壁100に対して固定される。箱2は、閉位置にあるときの屋内扉4を受ける前後一対の扉受け29をさらに有する。
続いて、屋外扉3について説明する。以下では、屋外開口20を閉じた状態にある屋外扉3を基準にして説明する。
屋外扉3は、矩形板状である。屋外扉3は、屋外扉3の外殻を構成する金属製のハウジングと、屋外扉3の内部を構成する断熱材を含む。屋外扉3の右端部は、箱2の前面に設けられたヒンジに回転自在に連結される。屋外扉3は、その右端部を中心に全体が回転して、屋外開口20を閉じる閉位置と、屋外開口20を最大限に開く開位置との間で移動可能である。
屋外扉3の右端部には、閉位置にある状態の屋外扉3を、箱2に対して施錠するための施錠部30が設けられている。施錠部30は、屋内扉4が開かれたときに施錠状態が解除されるように、リンク機構(図示せず)を介して屋内扉4に連結されている。
続いて、屋内扉4について説明する。以下では、屋内開口21を閉じた状態にある屋内扉4を基準にして説明する。
屋内扉4は、矩形板状である。屋内扉4は、屋内扉4の外殻を構成する金属製のハウジングと、屋内扉4の内部を構成する断熱材を含む。屋内扉4の前端部は、側板25に設けられたヒンジに回転自在に連結される。屋内扉4は、その前端部を中心に全体が回転して、屋内開口21を閉じる閉位置と、屋内開口21を最大限に開く開位置との間で移動可能である。屋内扉4は、例えば、左右方向に対して平行となる位置まで開くことが可能である。
屋内扉4には、屋内にいる利用者によって操作される鍵装置40が設けられる。屋内扉4の内面(つまり左面)には、鍵装置40のうち屋内扉4から左側(収納空間S1側)に突出した部分を覆う箱状のカバー41が設けられる。鍵装置40の操作によって、屋内扉4は、箱2の後側の扉受け29に対して施錠または解錠することができる。鍵装置40は、例えば、鍵42が差し込まれて回転操作されるシリンダー錠である。なお、鍵装置40は、シリンダー錠に限らず、鍵の差し込み無しで、屋内側から施錠及び解錠操作することのできる装置であってもよい。
続いて、侵入防止部材5について説明する。以下では、侵入防止部材5は、屋内扉4が屋内開口21を閉じた状態にあるときを基準にして説明する。
侵入防止部材5は、屋外扉3を開いて箱2の内部の収納空間S1から屋内扉4が開かれたときに、収納空間S1に大きく突出することで、不審者等が収納空間S1を通り抜けることを防ぐための部材である。侵入防止部材5は、屋内扉4が開かれたときに、屋外開口20から収納空間S1を視て、収納空間S1の端部から中央側に向けて突出する。
侵入防止部材5は、屋内扉4に連結され、屋内扉4の開閉に連動する。侵入防止部材5は、屋内扉4を開くほどに、収納空間S1への突出量L1が大きくなるように構成されている。
侵入防止部材5は、例えば一方向に長い棒状部材であり、金属製である。侵入防止部材5の長さは、箱2の収納空間S1の左右幅に応じて適宜選択される。侵入防止部材5の長さは、例えば、収納空間S1の左右幅の半分程度である。
侵入防止部材5は、その後端部が、屋内扉4の内面(左面)の前端部に固定されている。屋内扉4の前端部のうち、例えば上下方向の中央部に、侵入防止部材5は固定される。侵入防止部材5の屋内扉4への固定は、ねじ等の固定具や溶接によって行われる。
侵入防止部材5は、閉じた状態の屋内扉4から前方に突出している。侵入防止部材5は、屋内扉4の前端部を中心とした回転に連動して回転する。屋内扉4が屋内開口21を閉じる閉位置にあるとき、侵入防止部材5は、箱2の右の側板25に隣接し、かつ右の側板25に平行に位置する。このとき、侵入防止部材5は、収納空間S1の縁に位置し、収納空間S1への突出量L1が最小である。突出量L1は、右の側板25の左面から侵入防止部材5の先端部(前端部)までの左右方向の長さである。
侵入防止部材5は、屋内扉4を閉位置から開くほど、収納空間S1への突出量L1が大きくなる。例えば、屋内扉4が右の側板25に対して直角となる位置にあるとき、侵入防止部材5の収納空間S1への突出量L1が最大となる(図1Bの二点鎖線参照)。
収納空間S1のうち、侵入防止部材5が突出する領域は、屋外開口20に近い側の領域である。そのため、屋内扉4を開くときに、侵入防止部材5は、収納空間S1に収納された荷物に接触しにくくて、屋内扉4の開閉の邪魔になりにくい。
続いて、荷受けボックス1の設置構造について説明する。
荷受けボックス1は、外壁100を屋内外方向に貫通するように取り付けられる。外壁100は、例えば、一対の柱101と、一対の柱101間に架け渡される上下一対の横架材(図示せず)と、一対の柱101の屋外側に取り付けられる外装材102と、一対の柱101の屋内側に取り付けられる内装材103を有する。
荷受けボックス1は、上下左右の各取付片28が、一対の柱101及び横架材の屋外側にねじ固定される。各取付片28は、一対の柱101の屋外側に取り付けられた外装材102によって覆い隠される。
荷受けボックス1のうち外壁100よりも屋内側の部分は、例えば、玄関先のウォークインクローゼットや玄関収納の一部に収められる。
続いて、荷受けボックス1の利用方法の一例について説明する。
荷受けボックス1は、屋外扉3と屋内扉4を閉じた状態が、荷物の受け取りを待つ状態である。
荷物の配達業者は、荷受け処理装置6の開ボタン60を押すことで、屋外扉3を開いて、収納空間S1に荷物を収容することができる。このとき、収納空間S1に別の荷物が収納されている場合には、開ボタン60を押しても、屋外扉3は開かない。
その後、配達業者は、屋外扉3を閉じることで、屋外扉3を箱2に対して施錠することができる。その後、配達業者は、差込口61に配達伝票を差し込んで捺印ボタン62を押すことで、配達伝票に捺印することができる。
荷受けボックス1の所有者は、屋内から鍵装置40に鍵42を差し込んで回転操作することによって、屋内扉4を開いて、収納空間S1にある荷物を取り出すことができる。
以上説明した本実施形態の荷受けボックス1では、屋内扉4を開くほど、侵入防止部材5の収納空間S1への突出量L1が大きくなる。
そのため、本実施形態の荷受けボックス1では、不審者等が屋外扉3を開いて、鍵装置40を壊して屋内扉4を開いたときに、侵入防止部材5が収納空間S1に大きく突出する。これにより、本実施形態の荷受けボックス1では、不審者等が荷受けボックス1の箱2の内部(収納空間S1)を通り抜けて建物内へ侵入することを、侵入防止部材5によって防ぐことができる。
また、本実施形態の荷受けボックス1では、屋内扉4と一体に侵入防止部材5が回転するため、非常に簡単な構造で、屋内扉4を開いたときに侵入防止部材5を収納空間S1に突出させることができる。なお、もし仮に、侵入防止部材5を電気的に動作するように構成した場合、電気的な不具合で、屋内扉4を開いたときに侵入防止部材5が収納空間S1に突出しないといった問題が生じ得る。
また、本実施形態の荷受けボックス1では、屋内扉4を閉じた状態では、侵入防止部材5は収納空間S1の縁に位置し、収納空間S1への突出量L1が最小となるため、収納空間S1へ荷物を入れる際に侵入防止部材5が邪魔になりにくい。
(変更例)
続いて、実施形態1の荷受けボックス1の変更例について説明する。
侵入防止部材5は、屋内扉4に連結され、屋内扉4を開くほどに、収納空間S1への突出量L1が大きくなるように構成されていればよく、上記の形態に限定されない。
例えば、侵入防止部材5は、左の側板26の屋外開口20に近い部分に回転自在に取り付けられ、天板22または底板23に埋め込まれたリンク機構を介して、屋内扉4に連結されてもよい。また、侵入防止部材5は、棒状に限らず、板状などその他の形状でもよい。また、侵入防止部材5の平面視形状は、一直線状に限らず、部分的に屈曲した形状や、湾曲した形状等、その他の形状であってもよい。また、荷受けボックス1は、侵入防止部材5を複数備えてもよい。複数の侵入防止部材5は、例えば、互いに上下方向に距離をおいて位置するように、屋内扉4の前端部にそれぞれ固定される。
また、屋内開口21は、箱2の屋内側に露出する部分に設けられればよく、箱2の右の側板25に限らず、箱2の左の側板26、後板24、及び天板22のいずれに設けられてもよい。
例えば、屋内開口21が後板24に設けられる場合、侵入防止部材5は、右の側板25あるいは左の側板26の屋外開口20に近い部分に回転自在に取り付けられ、リンク機構を介して屋内扉4に連結されてもよい。この場合、リンク機構は、天板22、底板23、及び左右の側板25,26のいずれかに埋めて設けられる。
また、屋内開口21が天板22に設けられる場合、侵入防止部材5は、天板22の内面(下面)の前端部に固定され、屋内開口21が底板23に設けられる場合、侵入防止部材5は、底板23の内面(上面)の前端部に固定される。屋内開口21が天板22または底板23に設けられる場合、侵入防止部材5の収納空間S1への突出方向は、上下方向となる。
また、荷受け処理装置6は、屋外開口20の上方に限らず、屋外扉3を屋内外方向に貫通するように設けられてもよい。
(実施形態2)
続いて、図3A及び図3Bに示す実施形態2の荷受けボックス1について説明する。以下では、実施形態1の荷受けボックス1と同様の構成については図中に同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
実施形態2の荷受けボックス1は、侵入防止部材5に対向して位置する第二侵入防止部材7と、屋内扉4と第二侵入防止部材7を連結するリンク機構8をさらに備える。第二侵入防止部材7は、屋内扉4を開くほどに、収納空間S1への突出量L2が大きくなるように、リンク機構8を介して屋内扉4に連結されている。
第二侵入防止部材7は、屋外扉3を開いて箱2の内部の収納空間S1から屋内扉4が開かれたときに、収納空間S1に大きく突出することで、不審者等が収納空間S1を通り抜けることを防ぐための部材である。第二侵入防止部材7は、屋内扉4が開かれたときに、屋外開口20から収納空間S1を視て、収納空間S1の端部から中央側に向けて突出する。
第二侵入防止部材7は、一方向に長い棒状であり、金属製である。第二侵入防止部材7の上下位置は、例えば、侵入防止部材5の上下位置と略同じである。
リンク機構8は、例えば、天板22の下面に設けられた左右一対のレール80と、一対のレール80に沿って前後に動く可動部材81を含む。リンク機構8はさらに、可動部材81と侵入防止部材5を連結する第一連結部材82と、可動部材81と第二侵入防止部材7を連結する第二連結部材83を含む。
可動部材81は、左右方向を長手方向とする部材である。可動部材81は、一対のレール80のそれぞれにスライド自在に取り付けられる左右一対の取付部810を上面に有し、長手方向(左右方向)に沿ったレール部811を下面に有する。可動部材81は、左右一対の取付部810が一対のレール80のそれぞれに取り付けられることで、前後方向に一直線上にスライド移動可能である。
レール部811に、連結部材82,83のそれぞれの上端部が、回転自在かつ、左右方向にスライド移動自在に取り付けられる。連結部材82,83のそれぞれは、上下方向を長手方向とする棒状の部材である。第一連結部材82の下端部は、侵入防止部材5に固定され、第二連結部材83の下端部は、第二侵入防止部材7に固定される。連結部材82,83は、自身の長手方向が上下方向と平行な状態を維持しながら、レール部811を左右にスライド移動する。
屋内扉4が閉位置にあるとき、第二侵入防止部材7は、左の側板26と平行に、かつ左の側板26に隣接して位置する。このとき、第二侵入防止部材7は、収納空間S1の縁に位置し、収納空間S1への突出量L2が最小である。突出量L2は、左の側板26の右面から第二侵入防止部材7の先端部(前端部)までの左右方向の長さである。
また屋内扉4が閉位置にあるとき、侵入防止部材5は、右の側板25と平行に、かつ右の側板25に隣接して位置する。このとき、侵入防止部材5は、収納空間S1の縁に位置し、収納空間S1への突出量L1が最小である。
屋内扉4が閉位置から開くほど、侵入防止部材5は、屋内扉4の前端部の回転軸(ヒンジに連結された部分)を中心に回転して、収納空間S1への突出量L1が大きくなる。このとき、侵入防止部材5の前端部が回転に伴って左後方に移動することで、侵入防止部材5の前端部に第一連結部材82を介して連結された可動部材81が、一対のレール80に沿って後方へと移動する。このとき、可動部材81の後方への移動に伴って、可動部材81に第二連結部材83を介して連結された第二侵入防止部材7の前端部が、右後方に移動する。これにより、第二侵入防止部材7は、収納空間S1への突出量L2が大きくなる。
侵入防止部材5は、屋内扉4を閉位置から開くほど、収納空間S1への突出量L1が大きくなる。例えば、屋内扉4が右の側板25に対して直角となる位置にあるとき、侵入防止部材5の収納空間S1への突出量L1が最大となる。またこのとき、第二侵入防止部材7の収納空間S1への突出量L2も最大となる。
なお、侵入防止部材5の収納空間S1への突出量L1と、第二侵入防止部材7の収納空間S1への突出量L2は、本実施形態では互いに略同じであるが、どちらか一方が大きくてもよい。
収納空間S1のうち、侵入防止部材5と第二侵入防止部材7のそれぞれが突出する領域は、屋外開口20に近い側の領域である。そのため、屋内扉4を開くときに、侵入防止部材5と第二侵入防止部材7のそれぞれは、収納空間S1に収納された荷物に接触しにくくて、屋内扉4の開閉の邪魔になりにくい。
以上説明した実施形態2の荷受けボックス1では、屋内扉4を開くほど、侵入防止部材5の収納空間S1への突出量L1と第二侵入防止部材7の収納空間S1への突出量L2の両方を大きくすることができる。
そのため、実施形態2の荷受けボックス1では、例えば、不審者等が屋外扉3を開いて、鍵装置40を壊して屋内扉4を開いたときに、侵入防止部材5と第二侵入防止部材7のそれぞれが収納空間S1に突出する。これにより、実施形態2の荷受けボックス1では、不審者等が荷受けボックス1の内部を通り抜けて建物内へと侵入することを、侵入防止部材5と第二侵入防止部材7のそれぞれによって抑制することができる。
さらに実施形態2の荷受けボックス1では、侵入防止部材5と第二侵入防止部材7が対向した位置にあり、上下位置が互いに同じである。そのため、実施形態2の荷受けボックス1では、屋内扉4を開いたときに、侵入防止部材5と第二侵入防止部材7のそれぞれの突出先端部(前端部)の間に形成される空間が小さくなる。これにより、実施形態2の荷受けボックス1では、不審者等が荷受けボックス1の内部を通り抜けて建物内へと侵入することを、効果的に抑制することができる。
また、実施形態2の荷受けボックス1では、屋内扉4を閉じた状態では、侵入防止部材5、第二侵入防止部材7、及びリンク機構8のそれぞれが収納空間S1の縁に位置する。そのため、実施形態2の荷受けボックス1では、収納空間S1へ荷物を入れる際に、侵入防止部材5、第二侵入防止部材7、及びリンク機構8のそれぞれが邪魔になりにくい。
(変更例)
上述した実施形態2の荷受けボックス1は、上述した実施形態1の荷受けボックス1の変更例を採用可能である。
また、第二侵入防止部材7は、リンク機構8を介して屋内扉4に連結され、屋内扉4を開くほどに、収納空間S1への突出量が大きくなるように構成されていればよく、上記の形態に限定されない。例えば、第二侵入防止部材7は、侵入防止部材5を介さずに、リンク機構8を介して屋内扉4に直接連結されてもよい。また、第二侵入防止部材7は、侵入防止部材5に対して、上下位置が互いに異なってもよい。
また、リンク機構8は、屋内扉4を開くほどに、第二侵入防止部材7の収納空間S1への突出量L2が大きくなるように、第二侵入防止部材7を屋内扉4に連結する機構であればよく、上述した形態に限定されず、他の機構であってもよい。
また、荷受けボックス1は、侵入防止部材5を複数備えてもよく、一番上の侵入防止部材5が、第一連結部材82を介さずに、可動部材81のレール部811に直接連結されてもよい。
また、荷受けボックス1は、第二侵入防止部材7を複数備えてもよい。この場合、複数の第二侵入防止部材7は柱などに固定されて一体に回転するように構成されてもよく、そのうえで、一番上の第二侵入防止部材7が、第二連結部材83を介さずに、可動部材81のレール部811に直接連結されてもよい。
(作用効果)
以上説明した実施形態1及び2の荷受けボックス1は、第一の特徴として、以下の構成を備える。
すなわち、荷受けボックス1は、建物の外壁100を屋内外に貫通するように設置される。荷受けボックス1は、荷物を収納する収納空間S1を内部に有する箱2と、箱2に設けられた屋外開口20と、屋外開口20を開閉する屋外扉3と、箱2に設けられた屋内開口21と、屋内開口21を開閉する屋内扉4を備える。荷受けボックス1はさらに、屋内扉4に連結され、屋内扉4の開閉に連動する侵入防止部材5を備える。侵入防止部材5は、屋内扉4を開くほどに、収納空間S1への突出量L1が大きくなるように構成されている。
上記の第一の特徴を備えることで、実施形態1及び2の荷受けボックス1は、屋内扉4を開くほどに、侵入防止部材5の収納空間S1への突出量L1を大きくすることができる。これにより、実施形態1及び2の荷受けボックス1では、不審者等が屋外扉3を開いて収納空間S1から屋内扉4の鍵を壊し、屋内扉4を開いたときに、収納空間S1に突出する侵入防止部材5によって、収納空間S1の通り抜けを防ぐことができる。
さらに、実施形態2の荷受けボックス1は、第二の特徴として、以下の構成を付加的に備える。
すなわち、荷受けボックス1は、侵入防止部材5に対向して位置する第二侵入防止部材7と、屋内扉4と第二侵入防止部材7を連結するリンク機構8と、をさらに備える。第二侵入防止部材7は、屋内扉4を開くほどに、収納空間S1への突出量L2が大きくなるように、リンク機構8を介して屋内扉4に連結されている。
上記の第二の特徴を備えることで、実施形態2の荷受けボックス1では、屋内扉4を開くほどに、第二侵入防止部材7の収納空間S1への突出量L2を大きくすることができる。これにより、実施形態2の荷受けボックス1では、屋内扉4を開いたときに、互いに対向して位置する侵入防止部材5と第二侵入防止部材7のそれぞれが収納空間S1に突出することで、不審者等による収納空間S1の通り抜けをさらに防ぎやすい。
さらに、実施形態1及び2の荷受けボックス1は、第三の特徴として、以下の構成を付加的に備える。
すなわち、荷受けボックス1では、屋内開口21は、屋内外方向に直交する方向に向けて開口し、侵入防止部材5は、屋内扉4の内面に固定されている。
上記の第三の特徴を備えることで、実施形態1及び2の荷受けボックス1では、侵入防止部材5を簡単な構造で、屋内扉4の開動作に連動させて収納空間S1への突出量L1を大きくすることができる。また、実施形態1及び2の荷受けボックス1では、屋内扉4を開くと、侵入防止部材5を収納空間S1に機械的に突出させることができる。そのため、実施形態1及び2の荷受けボックス1では、屋内扉4を開いたときに、電気トラブル等で侵入防止部材5が収納空間S1に突出しないといった事態を回避することができる。
以上、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。
1 荷受けボックス
2 箱
20 屋外開口
21 屋内開口
3 屋外扉
4 屋内扉
5 侵入防止部材
7 第二侵入防止部材
8 リンク機構
100 外壁
S1 収納空間
L1 突出量
L2 突出量

Claims (3)

  1. 建物の外壁を屋内外方向に貫通するように設置される荷受けボックスであって、
    荷物を収納する収納空間を内部に有する箱と、
    前記箱の屋外側に露出する部分に設けられた屋外開口と、
    前記屋外開口を開閉する屋外扉と、
    前記箱の屋内側に露出する部分に設けられた屋内開口と、
    前記屋内開口を開閉する屋内扉と、
    前記屋内扉に連結され、前記屋内扉の開閉に連動する侵入防止部材と、を備え、
    前記侵入防止部材は、前記屋内扉が前記屋内開口を閉じる閉位置にあるとき、前記収納空間の縁に位置し、かつ前記屋内扉を開くほどに、前記収納空間への突出量が大きくなるように構成されていることを特徴とする荷受けボックス。
  2. 前記侵入防止部材に対向して位置する第二侵入防止部材と、
    前記屋内扉と前記第二侵入防止部材を連結するリンク機構と、をさらに備え、
    前記第二侵入防止部材は、前記屋内扉を開くほどに、前記収納空間への突出量が大きくなるように、前記リンク機構を介して前記屋内扉に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の荷受けボックス。
  3. 前記屋内開口は、前記屋内外方向に直交する方向に向けて開口し、
    前記侵入防止部材は、前記屋内扉の内面に固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の荷受けボックス。
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